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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】液体容器用定量吐出装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/18 20060101AFI20220301BHJP
【FI】
B65D47/18 100
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020555049
(86)(22)【出願日】2019-04-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 KR2019003940
(87)【国際公開番号】W WO2019198967
(87)【国際公開日】2019-10-17
【審査請求日】2020-10-07
(31)【優先権主張番号】10-2018-0042322
(32)【優先日】2018-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518079909
【氏名又は名称】ヨンウ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ソ ヒ
【審査官】武内 大志
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-521328(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0034710(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-1311209(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体容器用定量吐出装置であって、
内容物を収容する容器本体と、
前記容器本体に収容された内容物を吸い込んで吐き出すためのスポイトパイプを備えるスポイト部と、
前記容器本体の上部に配置され、上端部に前記スポイト部が結合される結合部が形成され、前記結合部から前記容器本体の内側に延びて前記スポイトパイプが挿入または取り出されるパイプ収容部を備え、下端部に前記容器本体内部と連通する内容物流入ホールが形成される支持体と、
を含み、
前記スポイト部は、
前記スポイトパイプと、
前記スポイトパイプに挿入されて昇降(上昇または下降)するステムと、
前記結合部に結合され、上端部内側に、前記容器本体に収容された内容物を吸い込むために前記ステムの上昇をガイドするガイド部が形成されるスクリューキャップと、
前記スクリューキャップを取り囲むように結合され、前記スポイト部を前記支持体と分離または結合するための使用者の操作に応じて回転し、内面にボタン部の上下動をガイドする垂直ガイド溝が形成される外キャップと、
前記ステムの上端部に結合され、外面に前記垂直ガイド溝に結合される少なくとも1つの結合突起が形成される前記ボタン部と、
を含み、
前記スクリューキャップの上部には、周りの少なくとも一部を下方に切開することにより少なくとも1つの開放部を形成し、
前記外キャップの回転により前記結合突起が前記開放部に対応して配置されると、前記ボタン部が使用者の加圧により下方に移動する、液体容器用定量吐出装置。
【請求項2】
前記スポイト部は、
前記ステムの下端部に結合され、前記ステムの昇降に応じて前記スポイトパイプの内部で上下に移動するプランジャーチップを含む、請求項1に記載の液体容器用定量吐出装置。
【請求項3】
前記外キャップの回転に応じて前記ボタン部及び前記ステムが同じ方向に一緒に回転する、請求項に記載の液体容器用定量吐出装置。
【請求項4】
前記ガイド部は、第1の方向に沿って上側傾斜面を形成する上昇ガイド面を含み、前記ステムの外周面に少なくとも1つの昇降突起が形成され、
前記外キャップの回転により前記ステムが前記第1の方向に回転すると、前記昇降突起が前記上昇ガイド面に沿って移動することにより、前記ステムが上昇して、前記容器本体に収容された内容物が前記スポイトパイプに吸い込まれる、請求項3に記載の液体容器用定量吐出装置。
【請求項5】
前記ガイド部を取り囲むように前記スクリューキャップに結合される補助キャップをさらに含み、
前記補助キャップの内側上部には、前記昇降突起の前記第1の方向への移動を制限する係止段が形成される、請求項4に記載の液体容器用定量吐出装置。
【請求項6】
前記ステムの前記第1の方向の回転に伴い、前記昇降突起が移動して前記係止段に接触すると、前記スクリューキャップが前記外キャップと共に前記第1の方向に回転することにより、前記支持体の結合部から分離される、請求項5に記載の液体容器用定量吐出装置。
【請求項7】
前記係止段は、前記ガイド部から離れて形成され、
前記昇降突起が前記ガイド部と前記係止段との間の離間空間に位置した場合、使用者が前記ボタン部を押すと、前記ステム下降することにより、前記スポイトパイプに吸い込まれた内容物が外部に吐き出される、請求項5に記載の液体容器用定量吐出装置。
【請求項8】
前記ガイド部は、前記上昇ガイド面に対向して形成されている垂直面をさらに含み、
使用者の操作により前記外キャップが前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転することにより、前記昇降突起が前記垂直面に接触すると、前記スクリューキャップが前記第2の方向に前記外キャップと共に回転し、前記結合部と結合される、請求項4に記載の液体容器用定量吐出装置。
【請求項9】
前記ボタン部の内側上部には、突出部が所定の長さだけ下側に突出し、
前記ステムの上端部には、前記突出部が挿入されるように、前記突出部に対応する形状の結合溝が形成され、
前記結合溝への前記突出部の挿入深さが前記ステムの昇降に応じて変化する、請求項3に記載の液体容器用定量吐出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体容器用定量吐出装置に係り、さらに詳しくは、キャップを分離する動作だけで一定量の内容物を取り出して使用することが可能な液体容器用定量吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、アイクリームなど、一回に少量で正確に定量を使用したほうが良い化粧品など、液状の内容物を使用する方法として、従来は使用時に必要な量のみを使用できるようにカプセルなどの形で個別包装する方法が採用された。しかしながら、このような個別包装方法は、使用者が内容物を使用した後でもカプセル内に比較的多く残るため、極めて非効率であるという問題があった。
【0003】
このような個別包装方法の問題を解決するために、内容物を容器に格納した後、一般的なスポイトやシリンジ(注射器)構造の取り出し手段、またはプッシュポンプ(push pump)構造の取り出し手段を用いて、使用するたびに内容物を取り出して使用する構成が考案された。
【0004】
しかし、一般的スポイト構造の取り出し手段の場合、ゴム製の圧着部を使用者が押す度合いに応じて吸い込んで取り出す量が変わるので、使用する度に正確かつ定量的に抽出することが難しいという問題があった。
【0005】
また、シリンジ構造の取り出し手段を用いた場合には、ほとんど1ml程度の極少量を使用するので、この観点からみると、シリンジの直径を極めて小さくしたり、シリンジピストンのストロークを極めて小さくしたりするなどの構成上の問題があるのはもちろん、内容物を取り出すには、シリンジのピストンを引いて内容物を吸引し、さらにシリンジのピストンを押して内容物を取り出すため、使い勝手が悪いという問題があった。
【0006】
したがって、かかる問題を解決するための技術が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためのものであり、キャップの分離に応じて容器本体に格納された内容物をスポイトパイプ内に吸い込むことで、別の操作なしで簡単に内容物を一定量取り出して使用することが可能な液体容器用定量吐出装置を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない他の技術的課題らは、以下の記載から当業者にとって明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態により液体容器用定量吐出装置が提供される。前記装置は、内容物を収容する容器本体と;前記容器本体に収容された内容物を吸い込んで吐き出すためのスポイトパイプを備えるスポイト部と;前記容器本体の上部に配置され、上端部に前記スポイト部が結合される結合部が形成され、前記結合部から前記容器本体の内側に延びて前記スポイトパイプが挿入または取り出されるパイプ収容部を備え、下端部に前記容器本体内部と連通する内容物流入ホールが形成される支持体と;を含み、前記支持体から前記スポイト部が分離されることにより、前記容器本体に収容された内容物が前記スポイトパイプに吸い込まれることができる。
【0010】
好ましくは、前記スポイト部は、前記スポイトパイプと;前記スポイトパイプに挿入されて昇降(上昇または下降)するステムと;前記ステムの下端部に結合され、前記ステムの昇降に応じて前記スポイトパイプの内部で上下に移動するプランジャーチップと;前記結合部に螺合され、上端部内側に、前記スポイト部の分離時に、前記容器本体に収容された内容物を吸い込むために前記ステムの上昇をガイドするガイド部が形成されるスクリューキャップと;を含み得る。
【0011】
また、好ましくは、前記スクリューキャップを取り囲むように結合され、前記スポイト部を分離または結合するための使用者の操作に応じて回転し、内面にボタン部の上下動をガイドする垂直ガイド溝が形成される外キャップと;前記ステムの上端部に結合され、外面に前記垂直ガイド溝に結合される少なくとも1つの結合突起が形成される前記ボタン部と;をさらに含み、前記外キャップの回転に応じて前記ボタン部及び前記ステムが同じ方向に一緒に回転することができる。
【0012】
また、好ましくは、前記ガイド部は、第1の方向に沿って上側傾斜面を形成する上昇ガイド面を含み、前記ステムの外周面に少なくとも1つの昇降突起が形成され、前記外キャップの回転により前記ステムが前記第1の方向に回転すると、前記昇降突起が前記上昇ガイド面に沿って移動することにより、前記ステムが上昇して、前記容器本体に収容された内容物が前記スポイトパイプに吸い込まれることができる。
【0013】
また、好ましくは、前記ガイド部を取り囲むように前記スクリューキャップに結合される補助キャップをさらに含み、前記補助キャップの内側上部には、前記昇降突起の前記第1の方向への移動を制限する係止段が形成されてもよい。
【0014】
また、好ましくは、前記ステムの前記第1の方向の回転に伴い、前記昇降突起が移動して前記係止段に接触すると、前記スクリューキャップが前記外キャップと共に前記第1の方向に回転することにより、前記支持体の結合部から分離され得る。
【0015】
また、好ましくは、前記係止段は、前記ガイド部から離れて形成され、前記昇降突起が前記ガイド部と前記係止段との間の離間空間に位置した場合、使用者が前記ボタン部を押すと、前記ステム及び前記プランジャーチップが下降することにより、前記スポイトパイプに吸い込まれた内容物が外部に吐出され得る。
【0016】
また、好ましくは、前記ガイド部は、前記上昇ガイド面に対向して形成されている垂直面をさらに含み、使用者の操作により前記外キャップが前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転することにより、前記昇降突起が前記垂直面に接触すると、前記スクリューキャップが前記第2の方向に前記外キャップと共に回転し、前記結合部と結合され得る。
【0017】
また、好ましくは、前記スクリューキャップの上部には、周りの少なくとも一部を下方に切開することにより少なくとも1つの開放部を形成し、前記ボタン部は、前記結合突起が前記開放部に対応して配置されると、使用者の加圧により下方に移動することができる。
【0018】
また、好ましくは、前記ボタン部の内側上部には、突出部が所定の長さだけ下側に突出し、前記ステムの上端部には、前記突出部が挿入されるように、前記突出部に対応する形状の結合溝が形成され、前記結合溝への前記突出部の挿入深さが前記ステムの昇降に応じて変化することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、スポイト部を分離するための回転動作に対応して、容器本体に格納された内容物をスポイトパイプ内に吸い込むようにすることで、別の操作なしで簡単に内容物を一定量取り出して使用することができる。
【0020】
また、本発明によれば、スポイトパイプが容器本体に格納された内容物に直接曝されることがないので、内容物によるスポイトパイプの汚染を防止することができるだけでなく、内容物の使用に応じて上昇するピストンを容器本体内に備えることで、容器本体内に残留する内容物を最小限に抑えることができる。
【0021】
さらにまた、本発明によれば、内容物流入ホールを開閉する逆止弁(check valve)により、スポイト部が完全に分離されていない状態では、ボタン部の加圧により内容物が容器本体に移動することを遮断することができ、且つ、スポイト部の分離時には、容器本体への空気の流入を遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の詳細な説明で引用される図面をより十分に理解するために、各図面の簡単な説明が提供される。
図1】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の結合断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置のスクリューキャップと補助キャップとの結合関係を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置のボタン部、外キャップ及びステムの結合関係を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置のスクリューキャップとステムとの結合関係を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す図である。
図12】本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するに当たり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施形態を説明するに当たり、関連した公知の構成または機能に対する具体的な説明が本発明の実施形態の理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。なお、以下では、本発明の実施形態を説明するが、本発明の技術的思想はこれに限定されたり制限されたりするものではなく、当業者によって変形されて多様に実施されることができる。一方、以下では、便宜上、上下左右の記載方向は、図面に基づくものであり、本発明の権利範囲が当該方向に必ずしも限定されるものではない。
【0024】
明細書の全般に亘って、ある部分が他の部分と「接続」されているとしたとき、これは、「直接的に接続」されている場合だけではなく、これらの間に他の素子を挟んで「間接的に接続」されている場合も含む。明細書の全般に亘って、ある部分がある構成要素を「含む」としたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでいてもよいということを意味する。なお、本発明の実施形態の構成要素について説明するに当たって、第1、第2、A、B、a、bなどの用語を使用することができる。これらの用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものに過ぎず、これらの用語によって当該構成要素の本質や順序又は順番などが限定されることはない。
【0025】
図1から図3は、本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の斜視図、分解斜視図および結合断面図をそれぞれ示す。図4は、本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置のスクリューキャップと補助キャップとの結合関係を示し、図5は、スクリューキャップとステムとの結合関係を示し、図6は、ボタン部、外キャップ及びステムの結合関係を示す。
【0026】
図1から図6を参照すると、本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置は、容器本体100、スポイト部200、支持体300および内容物吸込部400を含み得る。
【0027】
容器本体100は、内部に内容物を収容することができる。ここで、内容物は、液体またはゲル(gel)状の化粧品、医薬品または歯磨きなどの医薬部外品などであり得るが、これに限定されるものではなく、スポイトパイプ210を介して吸入および排出できるすべての種類の物質を包括することができる。一方、容器本体100の内側には、内容物の使用に応じて上昇するピストン110が備えられてもよい。このようなピストンにより、スポイト部200を用いて容器本体100から内容物を取り出して使用するに際し、容器本体100の内壁に残留する内容物を最小限に抑えることができる。
【0028】
スポイト部200は、容器本体100の上部に配置される支持体300と着脱可能に結合され、容器本体100に格納された内容物を定量吸入して排出するためのものであり、スポイトパイプ210、スクリューキャップ220、補助キャップ230、外キャップ240、ボタン部250、ステム260、プランジャーチップ270および弾性部280を含み得る。
【0029】
スポイトパイプ210の下端部を開放し、容器本体100に収容された内容物を吸引及び吐き出すことができる。具体的には、スポイトパイプ210は、支持体300とスポイト部200との結合の際にはパイプ収容部312に挿入され、支持体300からスポイト部200を分離するための回転操作により、内容物流入ホール321を介して、容器本体100から支持体300の内側に流入する内容物を吸い込むことができる。また、スポイトパイプ210は、支持体300からスポイト部200が分離されると、パイプ収容部312から取り出され、ボタン部250の加圧により保管された内容物を外部に吐き出すように構成されてもよい。
【0030】
スクリューキャップ220は、支持体300の結合部311に着脱可能なように螺合されてもよい。例えば、スクリューキャップ220は、第1の方向に回転すると、螺合が解除されて結合部311から分離され、第1の方向とは反対の第2の方向に回転すると、結合部311と結合されるように構成されてもよい。
【0031】
スクリューキャップ220の上端部内側には、スポイト部200の分離時にステム260の上昇をガイドする少なくとも1つのガイド部221が形成されてもよい。このようなガイド部221によってステム260が上昇することにより、容器本体100に収容された内容物がスポイトパイプ210の内側に吸い込まれるように構成されている。
【0032】
ガイド部221は、一方の側に形成される上昇ガイド面221-1と、これと対向して他方の側に形成される垂直面221-2とを含み得る。上昇ガイド面221-1は、第1の方向に沿って上側傾斜面を形成し、ステム260が第1の方向に回転すると、昇降突起262がこのような上昇ガイド面221-1に沿って上方移動して、ステム260およびプランジャーチップ270をスポイトパイプ210の内側で上昇させる。一方、垂直面221-2は、補助キャップ230の支持段232に密着し、スポイト部200の結合の際に、ステム260の昇降突起262と接触して回転力の伝達を受けることにより、スクリューキャップ220が第2の方向に回転するように働く。
【0033】
スクリューキャップ220の上部には、周りの少なくとも一部を所定の長さだけ下方に切開することにより、少なくとも1つの開放部222を形成してもよい。このような開放部222は、ボタン部250の結合突起251に対応する数で構成されてもよい。
【0034】
スクリューキャップ220の下部中央には、スポイトパイプ210をスクリューキャップ220に固定するためのパイプ固定部224が備えられてもよい。パイプ固定部224は、スポイトパイプ210の上部を取り囲むように結合しており、スポイト部200が支持体300の結合部311から分離された状態においてスポイトパイプ210がスクリューキャップ220から離脱することを防止する。また、パイプ固定部224の中央部には、ステム260を貫通させるための貫通孔223が形成されてもよい。
【0035】
また、スクリューキャップ220の下部内周面には、結合部311と螺合するための螺合部225が形成され、外周面には、外キャップ240の環状突起242が回転可能に結合される結合溝226が凹んで形成されてもよい。
【0036】
補助キャップ230は、スクリューキャップ220の上部内側にガイド部221を取り囲むように結合してもよい。補助キャップ230の内側上部には、ステム260の昇降突起262の第1の方向への移動を制限する係止段231が形成されてよく、内面の一方の領域には、ガイド部221の垂直面221-2に密着配置される支持段232が形成されてもよい。後述するように、スポイト部200を結合するための第2の方向の回転の際には、昇降突起262が垂直面221-2と支持段232との間に配置されて、スクリューキャップ220に回転力を伝達することになる。
【0037】
外キャップ240は、スクリューキャップ220を取り囲むように結合しており、使用者の操作に応じて回転することができる。このような外キャップ240と共にボタン部250、ステム260および/またはスクリューキャップ220が回転することにより、スポイト部200が支持体300と分離または結合される。一方、外キャップ240の内面には、ボタン部250の上下動をガイドするための垂直ガイド溝241が形成されてもよく、外キャップ240の下端部外周面には、スクリューキャップ220の結合溝226に結合される環状突起242が形成されてもよい。
【0038】
ボタン部250は、ステム260の上端部に結合され、外面には、外キャップ240の垂直ガイド溝241に結合される少なくとも1つの結合突起251が形成されてもよい。これにより、ボタン部250およびこれに結合されたステム260は、外キャップ240の回転に応じて同じ方向に一緒に回転する。
【0039】
ボタン部250の内側上部には、突出部252が所定の長さだけ下側に突出しうる。このような突出部252が、ステム260の上端部に形成された結合溝261に挿入されることにより、ボタン部250とステム260とが結合するように構成されている。このとき、突出部252の水平断面は、例えば、多角形を有するか、または横幅と縦幅とが異なる長方形を有してもよいが、これに限定されるものではなく、ボタン部250の回転力をステム260に伝達するのに適した様々な形状を有してもよい。
【0040】
ボタン部250は、スポイト部200が支持体300から分離された状態で、使用者によって加圧されてステム260およびプランジャーチップ270を下降させることで、スポイトパイプ210に吸い込まれた内容物を外部に吐き出すように構成されてもよい。
【0041】
ステム260は、スポイトパイプ210の内側に挿入され、ガイド部221および/またはボタン部250によって昇降(上昇または下降)することができる。
【0042】
ステム260の上端部には、ボタン部250の突出部252が挿入される結合溝261が形成されてもよい。このような結合溝261が突出部252の形状およい長さに対応して形成されることにより、ボタン部250の回転力を受けることができる。突出部252の結合溝261への挿入長さは、ステム260の昇降に応じて変化することができる。
【0043】
ステム260の外周面には、少なくとも1つの昇降突起262が外方に突設されてもよい。外キャップ240の回転に伴ってボタン部250及びステム260が第1の方向に回転すると、このような昇降突起262がガイド部221の上昇ガイド面221-1に載置された状態で上昇ガイド面221-1に沿って第1の方向に上方移動することにより、ステム260およびプランジャーチップ270が上昇し、これにより、容器本体100に収容された内容物がスポイトパイプ210内部に吸い込まれることになる。
【0044】
プランジャーチップ270は、ステム260の下端部に結合されており、ステム260の昇降に応じて、スポイトパイプ210の内部で上下に移動することができる。プランジャーチップ270は、スポイトパイプ210の内面に密着しており、上下に移動すると、スポイトパイプ210内の圧力が変化し、スポイトパイプ210が容器本体100から内容物を吸い込んだり、外部に排出したりすることができる。
【0045】
弾性部280は、補助キャップ230を取り囲むようにスクリューキャップ220とボタン部250との間に備えられて、ボタン部250に上側に弾性力を加えることができる。スポイト部200が支持体300から分離された状態で、使用者が内容物を吐き出すためにボタン部250を加圧すると、弾性部280が押出され、ステム260およびプランジャーチップ270がボタン部250と共に下降する。続いて、使用者がボタン部250の加圧を解除すると、ボタン部250は、弾性部280の弾性力により元の位置に戻る。弾性部280は、例えば、バネで構成されてもよいが、これに限定されるものではなく、本発明が適用される実施形態に応じて、様々な弾性材料が使用可能である。
【0046】
支持体300は、容器本体の上部に配置され、上部支持体310および下部支持体320から構成されてもよい。上部支持体310には、上端部にスクリューキャップ220と螺合する結合部311が形成され、結合部311から容器本体100の内側にスポイトパイプ210が挿入または取り出されるパイプ収容部312が延設されてもよい。下部支持体320には、下端部の中央に、容器本体100内部と連通する内容物流入ホール321が形成されてもよい。このような上部支持体310と下部支持体320とが互いに結合することにより、後術する内容物吸込部400が支持体300の内部に収容され、スポイトパイプ210が容器本体100の内容物に直接曝されなくなる。
【0047】
内容物吸込部400は、内容物を支持体300の内側に流入させ、それをスポイトパイプ210に伝達するための構成要素であり、逆止弁410およびシーリング部材420を含み得る。
【0048】
逆止弁410は、下部支持体320の内容物流入ホール321の上側に配置されており、ステム260およびプランジャーチップ270の昇降に応じて内容物流入ホール321を開閉することができる。例えば、ステム260およびプランジャーチップ270が上昇してスポイトパイプ210の圧力が変化すると、逆止弁410が内容物流入ホール321を開放し、内容物流入ホール321を介して支持体300の内側に内容物が流入するようになる。
【0049】
このような逆止弁410は、スポイト部200が結合部311から完全に分離されていない状態で使用者の不注意によってボタン部250が加圧された場合、スポイトパイプ210に吸い込まれた内容物が容器本体100に移動することを遮断することができる。また、スポイト部200が結合部311から完全に分離されると、逆止弁410が容器本体100への空気の流入を遮断して、内容物の変質を防止することができる。
【0050】
シーリング部材420は、下部支持体320の内面に密着した状態で逆止弁410の上側に設けられている。特に、本発明では、上部支持体310と下部支持体320とを結合させると、パイプ収容部312の下端がシーリング部材420を加圧し、シーリング部材420が下部支持体320の内面に密着する。このようなシーリング部材420は、スポイト部200が結合部311に結合する際にスポイトパイプ210の下端部を取り囲むように締結されるため、内容物がスポイトパイプ210を除いた他の箇所に移動することを防止する。シーリング部材420の中央には、スポイトパイプ210の下端部を挿入・引出するための導入ホール421が貫設されてもよい。
【0051】
図7から図9は、本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す。より具体的には、図7から図9は、スポイト部の離動作に対応して内容物がスポイトパイプで吸い込まれる例示的な動作を示す。
【0052】
図7の(a)、図8の(a)及び図9の(a)を参照すると、スポイト部200が支持体300の結合部311に結合した状態では、ステム260は、プランジャーチップ270がスポイトパイプ210の内側下部に密着するように下降した状態を維持する。このとき、ステム260の昇降突起262は、スクリューキャップ220の内側下端面まで下降しており、ボタン部250は、結合突起251がスクリューキャップ220の上端周りにより支持されるか、弾性部280の弾性力により支持されて突出状態を維持する。
【0053】
さらに、図7の(b)、図8の(b)及び図9の(b)を参照すると、使用者がスポイト部200を分離するために外キャップ240を第1の方向に回転させる場合には、ボタン部250およびステム260が外キャップ240と共に第1の方向に回転することになる。このとき、スクリューキャップ220は、停止したままであり、ステム260の回転に応じて昇降突起262がガイド部221の上昇ガイド面221-1に沿って第1の方向に上方移動し、ステム260およびプランジャーチップ270がスポイトパイプ210の内部で上昇する。これにより、スポイトパイプ210の内部に圧力変化が発生し、容器本体100に収容された内容物がスポイトパイプ210に吸い込まれる。一方、この場合、ボタン部250は元の位置を維持しているため、ステム260の上昇により、ボタン部250の突出部252が結合溝261に徐々に深く挿入される。
【0054】
またさらに、図7の(c)、図8の(c)及び図9の(c)を参照すると、昇降突起262は、上昇ガイド面221-1の先端まで上方に移動した後、第1の方向に水平移動して、ガイド部221から離間配置される補助キャップ230の係止段231に接触することができる。これにより、ステム260の回転力がスクリューキャップ220に伝達され、スクリューキャップ220が外キャップ240、ボタン部250及びステム260と共に第1の方向に回転し、結合部311との螺合が解除される。これにより、スポイト部200は、内容物を吸引した状態で支持体300から分離され得る。
【0055】
図10及び図11は、本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す。より具体的には、図10及び図11は、スポイト部が分離された状態で内容物が外部に吐き出される例示的な動作を示す。
【0056】
図10の(a)および図11の(a)を参照すると、スポイト部200は、スポイトパイプ210に内容物を吸い込んだ状態で支持体300から分離される。このとき、ボタン部250の結合突起251は、スクリューキャップ220の開放部222の上側に配置され、ステム260の昇降突起262は、係止段231に接触した状態でガイド部221と係止段231との離間空間に位置する(図9の(c)参照)。
【0057】
さらに、図10の(b)及び図11の(b)を参照すると、内容物を使用するために使用者がボタン部250を加圧すると、ボタン部250がスクリューキャップ220の開放部222を介して下側に下降し、ステム260およびプランジャーチップ270が下降する。これにより、スポイトパイプ210に吸い込まれた内容物は、開口した下端部を介して外部に吐出され得る。
【0058】
またさらに、図10の(c)を参照すると、使用者がボタン部250の加圧を解除すると、ボタン部250は、弾性部280の弾性力により元の位置に戻る。このとき、プランジャーチップ270とスポイトパイプ210の内面との摩擦力により、プランジャーチップ270及びステム260は上昇せず、下降した状態を維持することができる。
【0059】
図12は、本発明の一実施形態に係る液体容器用定量吐出装置の例示的な動作を示す。より具体的には、図12は、スポイト部の結合動作による昇降突起の移動を例示的に示す。
【0060】
図12の(a)を参照すると、ボタン部250の加圧によりスポイト部200から内容物が吐き出されると、昇降突起262は、ガイド部221と係止段231との間の離間空間を介してスクリューキャップ220の内側下端面まで下降する。
【0061】
さらに、図12の(b)を参照すると、使用者がスポイト部200のスポイトパイプ210を支持体300のパイプ収容部312に挿入し、外キャップ240を第1の方向とは反対の第2の方向に回転させると、ステム260が外キャップ240と共に回転し、これにより、昇降突起262が第2の方向に移動してガイド部221の垂直面221-2に接触することになる。また、外キャップ240を第2の方向に回転させると、外キャップ240、ボタン部250及びステム260の回転力が垂直面221-2を介してスクリューキャップ220に伝達され、スクリューキャップ220も共に第2の方向に回転し、その結果、スポイト部200は、支持体300の結合部311に結合される。
【0062】
以上のように、図面および明細書で最適の実施形態が開示された。ここで、特定の用語が使われたが、これは単に本発明について説明するための目的で使われたものであり、意味限定や、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用したものではない。そのため、本技術分野の通常の知識を有する者であれば、それから様々な変形及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解することができるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想により決まらねばならない。
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図12