(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-28
(45)【発行日】2022-03-08
(54)【発明の名称】イソプレングリコール製造用触媒及びイソプレングリコールの製造方法
(51)【国際特許分類】
C07C 29/04 20060101AFI20220301BHJP
C07C 31/20 20060101ALI20220301BHJP
B01J 31/22 20060101ALI20220301BHJP
B01J 31/40 20060101ALI20220301BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20220301BHJP
【FI】
C07C29/04
C07C31/20 Z
B01J31/22 Z
B01J31/40 Z
C07B61/00 300
(21)【出願番号】P 2021529108
(86)(22)【出願日】2020-03-17
(86)【国際出願番号】 CN2020079587
(87)【国際公開番号】W WO2020192477
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-05-21
(31)【優先権主張番号】201910222291.1
(32)【優先日】2019-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515058950
【氏名又は名称】浙江新和成股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】521220873
【氏名又は名称】山東新和成薬業有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHANDONG NHU PHARMACEUTICAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 001999 Xiang Jiang West Second Street, Binhai Economic Development Zone Weifang, Shandong 261108, China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】馬 嘯
(72)【発明者】
【氏名】殷 治国
(72)【発明者】
【氏名】張 金鐘
(72)【発明者】
【氏名】于 明
(72)【発明者】
【氏名】王 寒寒
(72)【発明者】
【氏名】曲 莉
【審査官】松澤 優子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102206135(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 29/04
C07C 31/20
B01J 31/22
B01J 31/40
C07B 61/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性金属と金属有機構造体からなる担持触媒を、触媒として用いる
イソプレングリコールの製造方法であって、
前記活性金属は、Cu、Fe、Zn、Co、Mn、Al、又はNiのうちの1種であり、
前記金属有機構造体の型番は、MOF-5、HKUST-1、ZIF-67、又はZIF-8のうちの1種であり、
3-メチル-3-ブテン-1-オールと水を原料とし、前記3-メチル-3-ブテン-1-オール、水及び担持触媒の質量比は1:2~8:0.01~0.05であり、
反応温度は50~90℃であり、反応圧力は常圧であり、反応時間は2~5.6hであることを特徴とする、イソプレングリコールの製造方法。
【請求項2】
前記活性金属は、Zn、Mn、Al、又はNiのうちの1種であることを特徴とする、請求項1に記載のイソプレングリコールの製造方法。
【請求項3】
前記活性金属の担持量は、0.5~5wt%であることを特徴とする、請求項1に記載のイソプレングリコールの製造方法。
【請求項4】
前記活性金属の担持量は、1~5wt%であることを特徴とする、請求項
3に記載のイソプレングリコールの製造方法。
【請求項5】
前記担持触媒は、浸漬法で製造することを特徴とする、請求項1に記載のイソプレングリコールの製造方法。
【請求項6】
3-メチル-3-ブテン-1-オール、水及び担持触媒を反応ボトルに添加して昇温し、常圧下で反応を行うステップ1と、
反応終了後、冷却し、反応液を濾過して触媒を除去し、濾過した触媒を再利用し、反応液に対して脱水、重質留分除去、精留を行ってイソプレングリコールを得るステップ2を含む、ことを特徴とする請求項1から
5の何れか一項に記載のイソプレングリコールの製造方法。
【請求項7】
前記ステップ2において回収した触媒及び回収水を何れも再利用することを特徴とする、請求項
6に記載のイソプレングリコールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イソプレングリコールの製造方法に関し、具体的には、金属有機構造体を担体とする担持触媒、及び3-メチル-3-ブテン-1-オールと水の反応を触媒反応させてイソプレングリコールを製造する製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イソプレングリコールは、バランスが取れた性能を有する化粧品のベース材料であり、優れた保湿性及び抗菌性を有し、一定の低臭気があり、様々な原料との適合性が高く、ヘアケア、スキンケア等の各種化粧品、トイレ用品等の分野で広く応用されている。例えば、髪の毛表層の修復作用があるため、一般的にヘアコンディショナー等の製品に用いられている。現在、イソプレングリコールの製造方法は、主に以下の3つである。(1)均一酸触媒を用いて4,4-ジメチル-1,3-ジオキサンを加水分解することによりイソプレングリコールを製造する、(2)イソブテンとホルムアルデヒド水溶液を反応させてイソプレングリコールを製造する、(3)3-メチル-3-ブテン-1-オールと水を反応させてイソプレングリコールを製造する、である。そのうち、(1)と(2)の方法で用いられる4,4-ジメチル-1,3-ジオキサン及びホルムアルデヒド原料には刺激性があり、且つ環境汚染が発生し易い。(3)の方法で用いられる原料は環境に優しく、選択性が高く且つアトムエコノミーに優れた合成経路である。
【0003】
特許番号CN103102229Aにおいては、イソブテンとホルムアルデヒド水溶液を原料とし、SnO2等の酸性酸化物、酸性モレキュラーシーブ及びヘテロポリ酸を触媒として、イソプレングリコールを製造しているが、該プロセスはイソプレングリコールの収率が低く、コストが高い。特許DE2029560においては、硫酸触媒下で、3-メチル-3-ブテン-1-オールと水とを水和反応させてイソプレングリコールを製造するプロセスが開示されているが、硫酸を触媒とすることには設備を腐蝕させるという問題があり、対応する設備の材質に対する要件がより高く、且つ反応の後処理プロセスで廃塩が生成され、これによる環境問題を解決しなければならない。特許CN102206135Aにおいては、3-メチル-3-ブテン-1-オールと水を原料とし、単一の酸化物系、複合酸化物系、ヘテロポリ酸系、ゼオライトモレキュラーシーブ系、又は陽イオン交換樹脂系を触媒として、反応温度50~200℃、反応圧力0.1~2MPaの高温高圧の条件下でイソプレングリコールを製造する方法が開示されており、該特許の実施例から分かるように、実施例6(反応温度50℃、圧力0.1MPa)及び実施例18(反応温度60℃、圧力0.1MPa)だけが常圧を採用している。しかしながら、これら二つの実施例の反応時間は何れも10hと長く、反応収率はそれぞれ63.7%と72.8%である。その他の実施例は何れも高温高圧の条件を採用して、反応温度を90℃まで引き上げ、圧力を0.2MPaまで引き上げることで、反応時間は8hで、収率は87.5%である(実施例11を参照)。反応収率が最も高いのは実施例5で収率は94.4%であるが、その反応温度は140℃に達し、反応圧力は0.4MPaで、反応時間は5hである。
【0004】
このように、常圧下で反応させると反応時間が長く、収率が低いという欠点があり、一方、高温高圧の反応条件を採用すると、設備に対する要件が高く、安全性に劣ることから工業化生産には不利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
先行技術における問題点に鑑みて、本発明は、(1)反応圧力は常圧を採用し、(2)反応収率を向上させ、(3)反応時間を短縮する、という目的を実現する、イソプレングリコール製造用触媒及びイソプレングリコールの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は以下の技術手段を提供する。
【0008】
本発明は、イソプレングリコール製造用触媒を提供し、該触媒は担持触媒であって、上記担持触媒は活性金属と金属有機構造体からなり、金属有機構造体を担体とする。
【0009】
本発明により、活性金属と金属有機構造体からなる担持触媒は、3-メチル-3-ブテン-1-オールからイソプレングリコールを製造する反応において良好な触媒活性があり、且つ反応条件が穏やかであることが示された。本発明における担持触媒を利用してイソプレングリコールを製造する際の反応プロセスは、以下のとおりであると推定される。(1)2種類の物質が金属有機構造体に拡散し、触媒内部の活性部位に吸着される。(2)二重結合を含む物質が活性金属の作用下で、水中の水素イオンとπ-錯体を形成する。(3)π-錯体が電子転移によりカルボカチオンを形成する。(4)カルボカチオンと水が作用し、水分子がその非共有電子対によりカルボカチオンと結合してオキシカチオンを形成する。(5)オキシカチオンが次のプロトンを除去して水和生成物を生成する。本発明の金属有機構造体は、大きい比表面積と高い空隙率を有し、有機物質の吸着及び反応物質の出入に有利であり、反応物と触媒活性部位との十分な接触が促進され、反応物質の触媒中の拡散速度を向上させ、反応速度が向上する。従って、本発明の金属有機構造体は、優良な担体として活性成分を担持し、担持触媒を形成することができる。金属有機構造体はそれ自体が豊富な配位不飽和部位と機能化された有機配位子を有し、一定の触媒活性を有するため、活性金属触媒において高密度の触媒部位を均一に分散させ、触媒の触媒活性を全体として向上させることに役立つ。
好ましくは、上記活性金属は、Cu、Fe、Zn、Sn、Co、Ru、Mg、Mn、Al、Niのうちの1種である。
より好ましくは、上記活性金属は、Zn、Mn、Al、Niのうちの1種である。
好ましくは、活性金属の担持量は0.5~5wt%である。
好ましくは、上記金属有機構造体の型番はMOF-5、HKUST-1、ZIF-67、ZIF-8のうちの1種である。
好ましくは、上記担持触媒は浸漬法で製造される。
【0010】
より好ましくは、金属有機構造体をまず300~400℃で4~7h焼成して前処理を行ってから、活性金属成分塩溶液中に16~48h浸漬し、そこでは、活性金属成分塩溶液の濃度を0.01~1.0Mとし、次いで100~200℃のオーブンで5~10h乾燥し、得られた触媒前駆体を300~500℃で3~4h焼成してから、水素雰囲気で、100~200℃の条件下で3~8h還元させ、本発明の担持触媒を得る。
【0011】
本発明は、さらに、上記イソプレングリコールの製造方法を提供する。該製造方法は、3-メチル-3-ブテン-1-オールと水を原料とし、上記担持触媒の作用下で、イソプレングリコールを得るものである。ここで、上記3-メチル-3-ブテン-1-オール、水及び担持触媒の質量比は1:2~8:0.01~0.05である。
該イソプレングリコールの製造方法は、具体的に以下のステップを含む。
ステップ1、3-メチル-3-ブテン-1-オール、水及び担持触媒を反応ボトルに加えてから、昇温し、常圧下で反応を行う。
【0012】
ステップ2、反応終了後、冷却し、反応液を濾過して触媒を除去し、濾過した触媒は再利用し、反応液は脱水、重質留分除去、精留を行ってイソプレングリコールを得る。
反応終了後、触媒を濾過し、そのまま次の反応に用いることができる。
反応の後処理プロセスで発生した廃液は、そのまま次の反応に用いることができる。
【0013】
本発明のイソプレングリコールの製造方法において、反応圧力は常圧であり、反応温度は50~90℃、反応時間は2~5.6h、反応収率は60.3~98.3%、生成物の純度は97.6~99.9%であり、触媒と3-メチル-3-ブテン-1-オールとの質量比は0.01~0.05:1である。
従来技術においては、反応温度が50~90℃、反応圧力が0.1~0.2MPaである場合、反応時間は通常8~10h以上である。
【0014】
特許CN102206135Aにおいては、反応温度が50℃、圧力が常圧である場合、生成物の収率は63.7%であって、本発明の最低収率と顕著な相違がないが、反応時間は10hである。
【0015】
本発明の上記製造方法において、より好ましい実施形態として、活性金属は好ましくはZn、Mn、Al、Niのうちの1種であり、金属有機構造体の型番は好ましくはMOF-5であり、活性金属の担持量は好ましくは1%~5wt%である。
上記3-メチル-3-ブテン-1-オール、水及び担持触媒の質量比は1:3~5:0.01~0.05である。
上記イソプレングリコールの製造方法において、反応温度は50~70℃である。
上記イソプレングリコールの製造方法において、反応時間は2~4.9hである。
上記イソプレングリコールの製造方法において、反応収率は73.1~98.3%であり、生成物の純度は98.9~99.9%である。
【0016】
本発明のより好ましい実施形態は以下のとおりである。上記イソプレングリコールの製造方法において、担持触媒は活性金属と金属有機構造体を担体として構成され、活性金属はNiであり、金属有機構造体の型番はMOF-5であり、金属担持量は2.5%である。
上記3-メチル-3-ブテン-1-オール、水及び担持触媒の質量比は1:4:0.03である。
上記イソプレングリコールの製造方法において、反応温度は70℃である。
上記イソプレングリコールの製造方法において、反応時間は3hである。
生成物の収率は98.3%に達し、生成物の純度は99.9%に達し、反応時間は3hである。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明は具体的に以下の有益な効果を有する。
【0018】
(1)本発明の担持触媒を用いたイソプレングリコールの製造は、触媒の使用量が少なく、反応収率は60.3~98.3%で、生成物の純度は97.6~99.9%であり、且つ6時間以内に反応が終了し、反応効率が高く、工業化生産に有利である。
【0019】
(2)該方法は、反応温度が50~90℃と穏やかであり、常圧反応であるため、工業化生産の設備に対する要件を低下させるとともに、プロセスの安全性を向上させる。
(3)該方法で使用される触媒担体は、安定性が良く、活性金属を担持した後、触媒効果に優れており、且つ安定した再利用を実現し、コストを低下させる。
(4)該方法で発生する廃水は再利用が可能であり、廃水の発生を回避し、環境に優しいプロセスである。
(5)該方法は、反応プロセス、触媒の分離及び後処理プロセスが簡単で、扱いやすく、工業化生産に有利である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明についてさらに説明するため、以下に複数の具体的な実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0021】
以下の実施例において、上記担持触媒は浸漬法を利用して製造される。まず、金属有機構造体を300~400℃下で4~7h焼成して前処理してから、それを活性金属成分塩溶液中に16~48h浸漬し、そこでは、活性金属成分塩溶液の濃度を0.01~1.0Mとし、異なる金属担持量に応じて必要な金属成分塩溶液の用量を計算する。浸漬後、100~200℃のオーブンで5~10h乾燥し、得られた触媒前駆体を300~500℃で3~4h焼成してから、水素雰囲気において、100~200℃の条件で3~8h還元し、本発明の担持触媒を得る。
<触媒製造例1>
【0022】
金属有機骨格の型番がMOF-5である材料を320℃で5.0h焼成し前処理してから、活性金属成分硝酸銅溶液中に36h浸漬し、そこでは、活性金属成分塩溶液の濃度を0.01Mとし、異なる金属担持量に応じて必要な金属成分塩溶液の用量を計算する。浸漬後、160℃のオーブンで7.5h乾燥し、得られた触媒前駆体を420℃で3.8h焼成してから、水素雰囲気において、190℃の条件で6.0h還元し、金属及び担持量がCu/1.0%であるMOF-5担持触媒を得る。
<触媒製造例2>
【0023】
金属有機骨格の型番がZIF-8である材料を320℃で4.5h焼成し前処理してから、活性金属成分硝酸鉄溶液中に24h浸漬し、そこでは、活性金属成分塩溶液濃度を0.01Mとし、異なる金属担持量に応じて必要な金属成分塩溶液の用量を計算する。浸漬後、140℃のオーブンで6.0h乾燥し、得られた触媒前駆体を460℃で3.5h焼成してから、水素雰囲気において、150℃の条件で5.5h還元し、金属及び担持量がFe/1.0%であるZIF-8担持触媒を得る。
<実施例1>
【0024】
1Lの三ツ口丸底フラスコに、水600g、3-メチル-3-ブテン-1-オール150g、1%のCu/MOF-5型金属有機構造体触媒4.5gを添加し、70℃まで昇温し、3-メチル-3-ブテン-1-オールのGCによる検出含有量が0.1%以下になるまで反応させた後、室温まで冷却し、濾過して触媒を除去し、反応液に対して脱水、重質留分除去、精留(200pa、塔底温度110℃、塔頂温度70℃)を行ってイソプレングリコールを得る。実験結果は表1に示すとおりである。
<実施例2~14>
異なる担持金属触媒及び異なる反応温度でイソプレングリコールを製造し、その他の操作は実施例1と同じである。
【0025】
【0026】
1Lの三ツ口丸底フラスコに、水600g、3-メチル-3-ブテン-1-オール150g、1%のNi/HKUST-1型金属有機構造体触媒4.5gを添加し、70℃まで昇温し、3-メチル-3-ブテン-1-オールのGCによる検出含有量が0.1%以下になるまで反応させた後、室温まで冷却し、濾過して触媒を除去し、反応液に対して脱水、重質留分除去、精留(200pa、塔底温度110℃、塔頂温度70℃)を行ってイソプレングリコールを得る。実験結果は表2に示すとおりである。
【0027】
<実施例16~17>
異なる金属有機構造体担体触媒でイソプレングリコールを製造し、その他の操作は実施例15と同じである。
<実施例18>
【0028】
1Lの三ツ口丸底フラスコに、水600g、3-メチル-3-ブテン-1-オール150g、0.5%のNi/MOF-5型金属有機構造体触媒4.5gを添加し、70℃まで昇温し、3-メチル-3-ブテン-1-オールのGCによる検出含有量が0.1%以下になるまで反応させた後、室温まで冷却し、濾過して触媒を除去し、反応液に対して脱水、重質留分除去、精留(200pa、塔底温度110℃、塔頂温度70℃)を行ってイソプレングリコールを得る。実験結果は表3に示すとおりである。
<実施例19~25>
異なる金属担持量の触媒を用いてイソプレングリコールを製造し、その他の操作は実施例18と同じである。
【0029】
【0030】
1Lの三ツ口丸底フラスコに、水600g、3-メチル-3-ブテン-1-オール150g、2.5%のNi/MOF-5型金属有機構造体触媒1.5gを添加し、70℃まで昇温し、3-メチル-3-ブテン-1-オールのGCによる検出含有量が0.1%以下になるまで反応させた後、室温まで冷却し、濾過して触媒を除去し、反応液に対して脱水、重質留分除去、精留(200pa、塔底温度110℃、塔頂温度70℃)を行ってイソプレングリコールを得る。実験結果は表4に示すとおりである。
<実施例27~29>
異なる触媒用量でイソプレングリコールを製造し、その他の操作は実施例26と同じである。
【0031】
【0032】
1Lの三ツ口丸底フラスコに、水600g、3-メチル-3-ブテン-1-オール150g、2.5%のNi/MOF-5型金属有機構造体触媒4.5gを添加し、50℃まで昇温し、3-メチル-3-ブテン-1-オールのGCによる検出含有量が0.1%以下になるまで反応させた後、室温まで冷却し、濾過して触媒を除去し、反応液に対して脱水、重質留分除去、精留(200pa、塔底温度110℃、塔頂温度70℃)を行ってイソプレングリコールを得る。実験結果は表5に示すとおりである。
【0033】
<実施例31~33>
異なる反応温度でイソプレングリコールを製造し、その他の操作は実施例30と同じである。
【0034】
以上の実施例は本発明を説明することのみに用いられ、本発明を限定するものではない。本発明の実施例に対してなされる任意の簡単な修正、変更及び同等の変更は何れも本発明の範囲内にある。