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特許7032716登記情報取得システム、登記情報取得方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-01
(45)【発行日】2022-03-09
(54)【発明の名称】登記情報取得システム、登記情報取得方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20220302BHJP
   G06Q 50/18 20120101ALI20220302BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
G06Q50/18
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020130595
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2020173873
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2020-07-31
(73)【特許権者】
【識別番号】598040488
【氏名又は名称】株式会社JON
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 元
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-086485(JP,A)
【文献】特開2019-061492(JP,A)
【文献】特開2001-109996(JP,A)
【文献】特開2007-072940(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0209875(US,A1)
【文献】特開平10-78953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ地番区域の名称が示されている地番区域データを複数記憶する地番区域データ記憶手段と、
前記地番区域データ記憶手段に記憶されている複数の前記地番区域データのうちから、文書に記述されている不動産の所在地を表す所在地文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定する地番区域データ特定手段と、
特定される前記地番区域データに示されている地番区域の名称を示す所在文字列と一致する部分を前記所在地文字列から削除した文字列である区画文字列を特定する区画文字列特定手段と、
特定される前記区画文字列を所定の規則に従って変換する変換手段と、
前記所在文字列と変換後の前記区画文字列とを結合することで、検索条件文字列を生成する検索条件文字列生成手段と、
前記検索条件文字列の受付に応じて当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報を提供する登記情報提供サービスに、前記検索条件文字列を送信する送信手段と、
前記登記情報提供サービスから提供される前記登記情報を取得する登記情報取得手段と、
を含むことを特徴とする登記情報取得システム。
【請求項2】
前記地番区域データには、それぞれが行政区画の階層に対応付けられる、当該行政区画の名称を示す複数の名称データが含まれており、
前記地番区域データ特定手段は、前記所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す前記名称データを含む前記地番区域データを特定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の登記情報取得システム。
【請求項3】
前記地番区域データには、都道府県名を示す都道府県名データ、及び、市区町村名を示す市区町村名データが含まれており、
前記地番区域データ特定手段は、前記所在地文字列の一部を含む市区町村名を示す前記市区町村名データが含まれる前記地番区域データを特定し、
前記検索条件文字列生成手段は、特定される前記地番区域データに含まれる前記都道府県名データに示されている都道府県名を先頭に含む前記検索条件文字列を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の登記情報取得システム。
【請求項4】
互いに対応する複数の文字を示す対応文字データを記憶する対応文字データ記憶手段、をさらに含み、
前記地番区域データ特定手段は、前記対応文字データに示されている前記所在地文字列に含まれる文字を当該対応文字データに示されている別の文字に置換した文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定する、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の登記情報取得システム。
【請求項5】
前記送信手段は、前記登記情報提供サービスにおける検索がヒットするまで、検索がヒットしなかった文字列の末尾の文字の削除、及び、末尾の文字が削除された文字列の前記登記情報提供サービスへの送信を繰り返す、
ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の登記情報取得システム。
【請求項6】
地番区域データ特定手段が、それぞれ地番区域の名称が示されている複数の地番区域データのうちから、文書に記述されている不動産の所在地を表す所在地文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定するステップと、
区画文字列特定手段が、特定される前記地番区域データに示されている地番区域の名称を示す所在文字列と一致する部分を前記所在地文字列から削除した文字列である区画文字列を特定するステップと、
変換手段が、特定される前記区画文字列を所定の規則に従って変換するステップと、
検索条件文字列生成手段が、前記所在文字列と変換後の前記区画文字列とを結合することで、検索条件文字列を生成するステップと、
送信手段が、前記検索条件文字列の受付に応じて当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報を提供する登記情報提供サービスに、前記検索条件文字列を送信するステップと、
登記情報取得手段が、前記登記情報提供サービスから提供される前記登記情報を取得するステップと、
を含むことを特徴とする登記情報取得方法。
【請求項7】
それぞれ地番区域の名称が示されている複数の地番区域データのうちから、文書に記述されている不動産の所在地を表す所在地文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定する手順、
特定される前記地番区域データに示されている地番区域の名称を示す所在文字列と一致する部分を前記所在地文字列から削除した文字列である区画文字列を特定する手順、
特定される前記区画文字列を所定の規則に従って変換する手順、
前記所在文字列と変換後の前記区画文字列とを結合することで、検索条件文字列を生成する手順、
前記検索条件文字列の受付に応じて当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報を提供する登記情報提供サービスに、前記検索条件文字列を送信する手順、
前記登記情報提供サービスから提供される前記登記情報を取得する手順、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、登記情報取得システム、登記情報取得方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、財団法人民事法務協会による登記情報提供サービスを利用することで土地や建物などといった不動産の登記情報を閲覧することが可能である。この登記情報提供サービスは、不動産番号又は検索条件文字列の受付に応じて、当該不動産番号又は当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報をユーザに提供する。
【0003】
ここで、当該不動産が土地である場合は、登記情報提供サービスでの検索に用いられる検索条件文字列として、当該土地が含まれる地番区域の名称と地番との組合せ(不動産所在事項)を用いる必要がある。当該不動産が建物である場合は、登記情報提供サービスでの検索に用いられる検索条件文字列として、当該建物の敷地たる土地が含まれる地番区域の名称と家屋番号との組合せを用いる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2018-112781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
公図、固定資産台帳、家屋課税台帳、公有財産台帳などといった、土地や建物などの不動産の所在地(場所)が記述されている行政文書等の文書が存在する。ここで、公図については、例えば、所在の欄に記述されている文字列と地番の欄に記述されている文字列とを結合した文字列が、土地の所在地を表す文字列に相当する。また、固定資産台帳については、例えば、所在地の欄に記述されている文字列が、土地、建物、工作物などの不動産の所在地を表す文字列に相当する。
【0006】
そして、このような文書に記述されている所在地に存在する不動産の登記情報を確認したいことがある。
【0007】
しかし、このような文書に記述されている不動産の所在地を表す文字列(以下、所在地文字列と呼ぶ。)に示されている土地の所在の名称(当該土地の所在する市、区、郡、町、村及び字の名称)が、この土地が含まれる地番区域の名称と一致していないことがある。
【0008】
例えば、固定資産台帳に記述されている所在地文字列が「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹2141-13外1筆」である土地が含まれる地番区域の名称は「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹」ではなく「長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉」である。
【0009】
このような不動産については、たとえこの不動産の登記情報に所在地文字列が示されていたとしても、この所在地文字列を検索条件文字列とした検索では登記情報がヒットしない。例えば、「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹2141-13外1筆」との検索条件文字列を登記情報提供サービスに送信しても検索がヒットせず、ユーザはこの所在に存在する土地の登記情報を取得することができない。
【0010】
このように従来技術では、文書に記述されている所在地に存在する不動産の登記情報を取得することが困難なことがあった。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、文書に記述されている所在地に存在する不動産の登記情報を容易に取得できる登記情報取得システム、登記情報取得方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る登記情報取得システムは、それぞれ地番区域の名称が示されている地番区域データを複数記憶する地番区域データ記憶手段と、前記地番区域データ記憶手段に記憶されている複数の前記地番区域データのうちから、文書に記述されている不動産の所在地を表す所在地文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定する地番区域データ特定手段と、特定される前記地番区域データと、前記所在地文字列と、に基づいて、当該地番区域データに示されている名称を含む検索条件文字列を生成する検索条件文字列生成手段と、前記検索条件文字列の受付に応じて当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報を提供する登記情報提供サービスに、前記検索条件文字列を送信する送信手段と、前記登記情報提供サービスから提供される前記登記情報を取得する登記情報取得手段と、を含む。
【0013】
本発明の一態様では、前記地番区域データには、それぞれが行政区画の階層に対応付けられる、当該行政区画の名称を示す複数の名称データが含まれており、前記地番区域データ特定手段は、前記所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す前記名称データを含む前記地番区域データを特定する。
【0014】
あるいは、前記地番区域データには、都道府県名を示す都道府県名データ、及び、市区町村名を示す市区町村名データが含まれており、前記地番区域データ特定手段は、前記所在地文字列の一部を含む市区町村名を示す前記市区町村名データが含まれる前記地番区域データを特定し、前記検索条件文字列生成手段は、特定される前記地番区域データに含まれる前記都道府県名データに示されている都道府県名を先頭に含む前記検索条件文字列を生成する。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記検索条件文字列生成手段は、特定される前記地番区域データが示す名称と一致する部分を前記所在地文字列から削除した文字列である区画文字列を特定し、前記検索条件文字列生成手段は、当該名称を表す文字列と所定の規則に従って前記区画文字列を変換した文字列とを結合した文字列である前記検索条件文字列を生成する。
【0016】
また、本発明の一態様では、互いに対応する複数の文字を示す対応文字データを記憶する対応文字データ記憶手段、をさらに含み、前記地番区域データ特定手段は、前記対応文字データに示されている前記所在地文字列に含まれる文字を当該対応文字データに示されている別の文字に置換した文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定する。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記送信手段は、前記登記情報提供サービスにおける検索がヒットするまで、検索がヒットしなかった文字列の末尾の文字の削除、及び、末尾の文字が削除された文字列の前記登記情報提供サービスへの送信を繰り返す。
【0018】
また、本発明に係る登記情報取得方法は、地番区域データ特定手段が、それぞれ地番区域の名称が示されている複数の地番区域データのうちから、文書に記述されている不動産の所在地を表す所在地文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定するステップと、検索条件文字列生成手段が、特定される前記地番区域データと、前記所在地文字列と、に基づいて、当該地番区域データに示されている名称を含む検索条件文字列を生成するステップと、送信手段が、前記検索条件文字列の受付に応じて当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報を提供する登記情報提供サービスに、前記検索条件文字列を送信するステップと、登記情報取得手段が、前記登記情報提供サービスから提供される前記登記情報を取得するステップと、を含む。
【0019】
また、本発明に係るプログラムは、それぞれ地番区域の名称が示されている複数の地番区域データのうちから、文書に記述されている不動産の所在地を表す所在地文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている前記地番区域データを特定する手順、特定される前記地番区域データと、前記所在地文字列と、に基づいて、当該地番区域データに示されている名称を含む検索条件文字列を生成する手順、前記検索条件文字列の受付に応じて当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報を提供する登記情報提供サービスに、前記検索条件文字列を送信する手順、前記登記情報提供サービスから提供される前記登記情報を取得する手順、をコンピュータに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワークの全体構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る情報処理装置で実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。
図3】地番区域データ(V1データ)の一例を示す図である。
図4A】地番区域データ(V1データ)の一例を示す図である。
図4B】地番区域データ(V1データ)の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る情報処理装置において行われる処理の流れの一例を示すフロー図である。
図6】対応文字データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態に係るコンピュータネットワーク14の全体構成の一例を示す図である。図1に示すように、インターネットなどのコンピュータネットワーク14には、いずれもコンピュータを中心に構成された情報処理装置10、登記情報提供サービス12が接続されている。
【0023】
本実施形態に係る情報処理装置10は、例えば、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどのコンピュータである。図1に示すように、情報処理装置10には、プロセッサ10a、記憶部10b、通信部10c、出力部10d、入力部10eが含まれる。
【0024】
プロセッサ10aは、例えばCPU等のプログラム制御デバイスであって、記憶部10bに記憶されたプログラムに従って各種の情報処理を実行する。
【0025】
記憶部10bは、例えばROMやRAM等の記憶素子やソリッドステートドライブなどである。記憶部10bには、プロセッサ10aによって実行されるプログラムなどが記憶される。
【0026】
通信部10cは、例えばコンピュータネットワーク14を介して登記情報提供サービス12との間でデータを授受するための通信インタフェースである。情報処理装置10は、通信部10cを経由して登記情報提供サービス12との間で情報の送受信を行う。
【0027】
出力部10dは、例えばプロセッサ10aから入力される指示に従って情報を表示出力するディスプレイ等の表示部や音声出力するスピーカ等の音声出力部やプリンタ等の印刷出力部等である。
【0028】
入力部10eは、例えばユーザが行った操作の内容をプロセッサ10aに出力するタッチパッド、マウス、キーボード、マイク等である。
【0029】
登記情報提供サービス12は、例えば一般財団法人民事法務協会などによる登記情報提供サービスを提供するコンピュータシステムである。登記情報提供サービス12は、例えば情報処理装置10等のコンピュータシステムからの要求に応じて、要求された不動産登記全部事項等の登記情報を当該コンピュータシステムに提供する。
【0030】
本実施形態に係る登記情報提供サービス12は、不動産登記全部事項の情報を、例えばPDF形式のファイルで情報処理装置10に提供する。そして本実施形態では情報処理装置10が、当該ファイルに対してテキスト化処理を実行する。そして本実施形態では、テキスト化処理により生成されたテキストの内容に応じた登記情報のデータが情報処理装置10に登録される。
【0031】
また、本実施形態に係る登記情報提供サービス12は、情報処理装置10からの検索条件文字列の受付に応じて、当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする不動産の登記情報を情報処理装置10に提供する。
【0032】
この検索条件文字列には、検索対象が土地の登記情報であるのか建物の登記情報であるのかを示す不動産種別データが関連付けられている。
【0033】
例えば、土地の登記情報の検索を行う際には、情報処理装置10は、値が「土地」である不動産種別データに関連付けられた検索条件文字列を登記情報提供サービス12に送信する。この場合、当該検索条件文字列として、当該土地が含まれる地番区域の名称と地番との組合せ(不動産所在事項)を用いる必要がある。そして、登記情報提供サービス12は、当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする土地の登記情報を情報処理装置10に送信する。
【0034】
また、例えば、建物の登記情報の検索を行う際には、情報処理装置10は、値が「建物」である不動産種別データに関連付けられた検索条件文字列を登記情報提供サービス12に送信する。この場合、当該検索条件文字列として、当該建物の敷地たる土地が含まれる地番区域の名称と家屋番号との組合せを用いる必要がある。そして、登記情報提供サービス12は、当該検索条件文字列を検索条件とする検索によりヒットする建物の登記情報を情報処理装置10に送信する。
【0035】
公図、固定資産台帳、家屋課税台帳、公有財産台帳などといった、土地や建物などの不動産の所在地(場所)が記述されている行政文書等の文書が存在する。ここで、公図については、例えば、所在の欄に記述されている文字列と地番の欄に記述されている文字列とを結合した文字列が、土地の所在地を表す文字列に相当する。また、固定資産台帳については、例えば、所在地の欄に記述されている文字列が、土地、建物、工作物などの不動産の所在地を表す文字列に相当する。
【0036】
そして、このような文書に記述されている所在地に存在する不動産の登記情報を確認したいことがある。
【0037】
しかし、このような文書に記述されている不動産の所在地を表す文字列(以下、所在地文字列と呼ぶ。)に示されている土地の所在の名称が、この土地が含まれる地番区域の名称と一致していないことがある。
【0038】
例えば、固定資産台帳に記述されている所在地文字列が「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹2141-13外1筆」である土地が含まれる地番区域の名称は「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹」ではなく「長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉」である。
【0039】
このような不動産については、たとえこの不動産の登記情報に所在地文字列が示されていたとしても、この所在地文字列を検索条件文字列とした検索では検索結果である登記情報がヒットしない。
【0040】
このように、文書に記述されている所在地に存在する不動産の登記情報を取得することが困難なことがあった。
【0041】
以上の点を踏まえて、本実施形態では、以下のようにして、文書に記述されている所在地に存在する不動産の登記情報を容易に取得できるようにした。
【0042】
図2は、本実施形態に係る情報処理装置10で実装される機能の一例を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態に係る情報処理装置10で、図2に示す機能のすべてが実装される必要はなく、また、図2に示す機能以外の機能が実装されていても構わない。
【0043】
図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置10には、機能的には例えば、地番区域データ記憶部20、文書情報記憶部22、文書情報取得部24、所在地文字列特定部26、地番区域データ特定部28、検索条件文字列生成部30、検索条件文字列送信部32、登記情報取得部34、登記情報記憶部36、が含まれる。
【0044】
地番区域データ記憶部20、文書情報記憶部22、登記情報記憶部36は、記憶部10bを主として実装される。文書情報取得部24、所在地文字列特定部26、地番区域データ特定部28、検索条件文字列生成部30は、プロセッサ10aを主として実装される。検索条件文字列送信部32、登記情報取得部34は、プロセッサ10a及び通信部10cを主として実装される。
【0045】
以上の機能は、コンピュータである情報処理装置10にインストールされた、以上の機能に対応する指令を含むプログラムをプロセッサ10aで実行することにより実装されてもよい。このプログラムは、例えば、光ディスク、磁気ディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を介して、あるいは、インターネットなどを介して情報処理装置10に供給されてもよい。
【0046】
地番区域データ記憶部20は、本実施形態では例えば、図3図4A、及び、図4Bに示すような、それぞれ地番区域の名称が示されている地番区域データ(V1データ)を複数記憶する。なお、地番区域は、市、区、町、村、字又はこれに準ずる地域をもって定められており、土地の地番は、地番区域の範囲内でユニークに付与される。
【0047】
図3は、長野県北佐久郡軽井沢町について整備された地番区域データの一例を示す図である。図4A及び図4Bは、東京都千代田区について整備された地番区域データの一例を示す図である。発明者は、長年、本実施形態に係る地番区域データのようなデータを日本国内の様々な地域において整備することを続けてきている。
【0048】
図3図4A、及び、図4Bに示すように、地番区域データには、例えば、V1コード、複数の名称データ(都道府県名データ、市区町村名データ、大字名データ、町丁目名データ)、及び、位置区域データが含まれる。
【0049】
地番区域データは、上述の地番区域に対応付けられるデータである。地番区域データに含まれるV1コードは、当該地番区域データの識別情報である。名称データは、それぞれが行政区画の階層に対応付けられる、当該行政区画の名称を示すデータである。図3図4A、及び、図4Bの例では、都道府県名データ、市区町村名データ、大字名データ、及び、町丁目名データが、名称データに相当する。地番区域データに含まれる都道府県名データ、市区町村名データ、大字名データ、町丁目名データは、それぞれ、当該地番区域データに対応付けられる地番区域の都道府県名、市区町村名、大字名、町丁目名を示すデータである。地番区域データに含まれる位置区域データは、当該地番区域データに対応付けられる地番区域の位置や区域を示すデータである。
【0050】
なお、図3図4A、及び、図4Bに示されている地番区域データでは、値がない(値がNull)である項目については空欄で表現されている。
【0051】
文書情報記憶部22は、本実施形態では例えば、土地や建物などの不動産の所在地(場所)が記述されている行政文書等の文書を示す文書情報を記憶する。文書情報記憶部22には、例えば、公図、固定資産台帳、家屋課税台帳、公有財産台帳、国有財産台帳、森林簿、防火対象物一覧、林地台帳、などの文書を示す文書情報が記憶される。
【0052】
文書情報取得部24は、本実施形態では例えば、登記情報の取得対象となる不動産の所在地が記述された文書情報を取得する。ここで例えば、ユーザによって指定された文書情報が取得されてもよい。
【0053】
所在地文字列特定部26は、本実施形態では例えば、文書情報取得部24によって取得される文書情報に基づいて、当該文書情報が示す文書に記述されている、不動産の所在地を表す文字列である所在地文字列を特定する。なおここで、領域抽出技術や文字認識技術などの公知の技術を用いることで、文書情報から所在地文字列が抽出されるようにしてもよい。
【0054】
地番区域データ特定部28は、本実施形態では例えば、所在地文字列特定部26により特定される所在地文字列に基づいて、地番区域データ記憶部20に記憶されている複数の地番区域データのうちの1つを特定する。ここで地番区域データ特定部28は、例えば、所在地文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている地番区域データを特定してもよい。
【0055】
また、地番区域データ特定部28は、所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す名称データを含む地番区域データを特定してもよい。また、地番区域データ特定部28は、所在地文字列の一部を含む市区町村名を示す市区町村名データが含まれる地番区域データを特定してもよい。
【0056】
なお、本実施形態において、ユーザが入力部10eを介して所在地文字列を情報処理装置10に入力するようにしてもよい。例えば、ユーザが文書情報に記述されている所在地文字列を目視で特定し、この所在地文字列を情報処理装置10に入力してもよい。そして、地番区域データ特定部28が、ユーザによって入力された所在地文字列に基づいて、地番区域データ記憶部20に記憶されている複数の地番区域データのうちの1つを特定してもよい。
【0057】
検索条件文字列生成部30は、本実施形態では例えば、特定される地番区域データと、上述の所在地文字列と、に基づいて、当該地番区域データに示されている名称を含む検索条件文字列を生成する。
【0058】
検索条件文字列送信部32は、本実施形態では例えば、登記情報提供サービス12に、検索条件文字列生成部30により生成される検索条件文字列を送信する。
【0059】
登記情報取得部34は、本実施形態では例えば、検索条件文字列送信部32により送信される検索条件文字列の受付に応じて登記情報提供サービス12から提供される登記情報を取得する。
【0060】
登記情報記憶部36は、本実施形態では例えば、登記情報取得部により取得される登記情報を記憶する。
【0061】
以下、本実施形態に係る情報処理装置10において行われる処理の流れの一例を、図5に例示するフロー図を参照しながら説明する。なお、以下の処理例においては、文書情報からの抽出、あるいは、ユーザの入力などによって、登記情報の取得対象となる不動産についての所在地文字列が予め特定されていることとする。
【0062】
まず、地番区域データ特定部28が、予め特定されている所在地文字列によって表されている不動産の所在に対応する地番区域の都道府県名及び市区町村名を特定する(S101)。
【0063】
例えば、所在地文字列が「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹2141-13外1筆」であるとする。この場合、地番区域データ特定部28は、地番区域データ記憶部20に記憶されている複数の地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す都道府県名データと所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す市区町村名データとを含むものを特定する。図3の例では、このような地番区域データは存在しない。
【0064】
この場合、地番区域データ特定部28は、地番区域データ記憶部20に記憶されている複数の地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す都道府県名データを含むものを特定する。図3の例では、このような地番区域データも存在しない。
【0065】
この場合、地番区域データ特定部28は、地番区域データ記憶部20に記憶されている複数の地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と完全一致する名称(北佐久郡軽井沢町)を示す市区町村名データを含むものを特定する。図3の例では、このような地番区域データが複数存在する。
【0066】
この場合、地番区域データ特定部28は、市区町村名データの値が「北佐久郡軽井沢町」である複数の地番区域データを特定する。そして、地番区域データ特定部28は、これらの市区町村データを含む地番区域データについての都道府県名データが示す都道府県名(長野県)を特定する。なお、S101に示す処理では、都道府県名データや市区町村名データの値と所在地文字列との照合が先頭の文字から順に実行されてもよい。
【0067】
そして、地番区域データ特定部28は、所在地文字列によって表されている不動産の所在に対応する地番区域の都道府県名として「長野県」を特定し、市区町村名として「北佐久郡軽井沢町」を特定する。
【0068】
また、例えば、所在地文字列が「東京都千代田区霞が関1-2-1」であるとする。この場合、地番区域データ特定部28は、地番区域データ記憶部20に記憶されている複数の地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と完全一致する名称(東京都)を示す都道府県名データと所在地文字列の一部と完全一致する名称(千代田区)を示す市区町村名データとを含むものを特定する。図4Aの例では、このような地番区域データは複数存在する。
【0069】
この場合、地番区域データ特定部28は、都道府県名データの値が「東京都」であり市区町村名データの値が「千代田区」である複数の地番区域データを特定する。そして、地番区域データ特定部28は、所在地文字列によって表されている不動産の所在に対応する地番区域の都道府県名として「東京都」を特定し、市区町村名として「千代田区」を特定する。
【0070】
S101に示す処理が終了すると、地番区域データ特定部28が、所在地文字列によって表されている不動産の所在に対応する地番区域の大字名及び町丁目名を特定する(S102)。
【0071】
例えば、所在地文字列が「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹2141-13外1筆」であるとする。この場合、地番区域データ特定部28は、都道府県名データの値が「長野県」であり市区町村名データの値が「北佐久郡軽井沢町」である複数の地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す大字名データと所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す町丁目名データとを含むものを特定する。図3の例では、このような地番区域データは存在しない。
【0072】
この場合、地番区域データ特定部28は、都道府県名データの値が「長野県」であり市区町村名データの値が「北佐久郡軽井沢町」である複数の地番区域データのうちから、この所在地文字列の一部と完全一致する名称(大字長倉)を示す大字名データを含むものを特定する。ここでは1つの地番区域データが特定される。
【0073】
そして、地番区域データ特定部28は、この地番区域データの町丁目データの値がNullであることを特定する。なお、S102に示す処理では、大字名データや町丁目名データの値と所在地文字列との照合が先頭の文字から順に実行されてもよい。
【0074】
そして、地番区域データ特定部28は、所在地文字列によって表されている不動産の所在に対応する地番区域の大字名として「大字長倉」を特定し、町丁目名としてNullを特定する。
【0075】
また、例えば、所在地文字列が「東京都千代田区霞が関1-2-1」であるとする。この場合、地番区域データ特定部28は、都道府県名データの値が「東京都」であり市区町村名データの値が「千代田区」である複数の地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す大字名データと所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す町丁目名データとを含むものを特定する。図4Aの例では、このような地番区域データは存在しない。
【0076】
この場合、地番区域データ特定部28は、都道府県名データの値が「東京都」であり市区町村名データの値が「千代田区」である複数の地番区域データのうちから、この所在地文字列の一部と完全一致する名称(霞が関)を示す大字名データを含むものを特定する。図4Aの例では、3つの地番区域データが特定される。
【0077】
そして、地番区域データ特定部28は、これら3つの地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と完全一致する名称を示す町丁目名データを含むものを特定する。図4Aの例では、このような地番区域データは存在しない。
【0078】
この場合、地番区域データ特定部28は、これら3つの地番区域データのうちから、所在地文字列の一部と部分一致する名称(1丁目)を示す町丁目名データを含むものを特定する。ここでは例えば、所在地文字列において「霞が関」に後続する「1」を値に含む、町丁目名データの値が「1丁目」である1つの地番区域データが特定される。
【0079】
なおここで、例えば、所在地文字列において「霞が関」に後続する「1-2-1」に対して所定の変換規則に従う変換を実行することで「1丁目2番1号」との文字列が生成されてもよい。ここでは例えば、最初のハイフンが「丁目」に変換され、次のハイフンが「番」に変換され、当該文字列の末尾に「号」が追加されている。そして、この文字列の一部と完全一致する名称(1丁目)を示す町丁目名データを含む地番区域データが特定されてもよい。
【0080】
そして、地番区域データ特定部28は、所在地文字列によって表されている不動産の所在に対応する地番区域の大字名として「霞が関」を特定し、町丁目名として「1丁目」を特定する。
【0081】
S102に示す処理が終了すると、検索条件文字列生成部30が、所在地文字列と、S101、及び、S102に示す処理によって特定された都道府県名、市区町村名、大字名、及び、町丁目名の組合せに基づいて、検索条件文字列を生成する(S103)。
【0082】
所在地文字列が「北佐久郡軽井沢町大字長倉字横吹2141-13外1筆」である場合、S101及びS102に示す処理で特定された、都道府県名「長野県」、市区町村名「北佐久郡軽井沢町」、大字名「大字長倉」を結合した文字列が生成される。すなわち「長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉」との文字列が生成される。以下、このようにして生成される文字列を所在文字列と呼ぶこととする。
【0083】
そして、検索条件文字列生成部30は、特定される地番区域データが示す名称と一致する部分を所在地文字列から削除した文字列である区画文字列を特定する。ここでは例えば、所在地文字列から所在文字列と一致する部分を削除した文字列である区画文字列「字横吹2141-13外1筆」が特定される。そして、本実施形態では例えば、検索条件文字列生成部30が、区画文字列に対して所定の変換処理を実行する。ここでは例えば、外筆を示す部分(「外」以降の文字)の削除処理、及び、数字とハイフンの抽出処理、が実行される。なお、この処理の実行結果である文字列の先頭又は末尾がハイフンである場合には、そのハイフンは削除される。このようにして区画文字列は、「2141-13」に変換される。
【0084】
そして、検索条件文字列生成部30は、特定される地番区域データが示す名称を表す上述の所在文字列と上述のようにして所定の規則に従って区画文字列を変換した文字列とを結合した文字列である検索条件文字列を生成する。ここでは例えば、「長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2141-13」との検索条件文字列が生成される。この例のように、検索条件文字列生成部30が、特定される地番区域データに含まれる都道府県名データに示されている都道府県名を先頭に含む検索条件文字列を生成してもよい。
【0085】
所在地文字列が「東京都千代田区霞が関1-2-1」である場合、S101及びS102に示す処理で特定された、都道府県名「東京都」、市区町村名「千代田区」、大字名「霞が関」、町丁目名「1丁目」を結合することで、所在文字列が生成される。すなわち「東京都千代田区霞が関1丁目」との所在文字列が生成される。そして、区画文字列「-2-1」が生成される。そして検索条件文字列生成部30が、当該区画文字列に対して上述の所定の変換処理を実行することで、先頭のハイフンが削除され、区画文字列は、「2-1」に変換される。
【0086】
そして、検索条件文字列生成部30は、所在文字列と変換後の区画文字列とを結合することで、検索条件文字列「東京都千代田区霞が関1丁目2-1」を生成する。
【0087】
S103に示す処理が終了すると、検索条件文字列送信部32が、S103に示す処理で生成された検索条件文字列を登記情報提供サービス12に送信する(S104)。ここで、検索条件文字列送信部32が、入力部10eを介して、ユーザによる不動産種別データの値(「土地」又は「建物」)の入力操作を受け付けてもよい。そして、検索条件文字列送信部32が、入力された値が設定された不動産種別データに関連付けられた検索条件文字列を登記情報提供サービス12に送信してもよい。また、検索条件文字列送信部32が、所在の検索条件文字列として所在文字列を送信するとともに、地番又は家屋番号の検索条件文字列として区画文字列を送信するようにしてもよい。
【0088】
そして、登記情報取得部34が、S104に示す処理で送信される検索条件文字列の受付に応じて登記情報提供サービス12から送信される登記情報を受信して、この登記情報を登記情報記憶部36に記憶させて(S105)、本処理例に示す処理は終了される。ここで上述のように、登記情報取得部34が、登記情報提供サービス12から送信される登記情報のファイルを受信して、このファイルに対してテキスト化処理を実行してもよい。そして、登記情報取得部34が、テキスト化処理により生成されたテキストの内容に応じた登記情報のデータを登記情報記憶部36に記憶させてもよい。
【0089】
ここで、登記情報提供サービス12において検索条件文字列を検索条件とする検索がヒットしないことが起こり得る。このことを踏まえ、検索条件文字列送信部32は、登記情報提供サービス12における検索がヒットするまで、検索がヒットしなかった文字列の末尾の文字の削除、及び、末尾の文字が削除された文字列の登記情報提供サービス12への送信を繰り返してもよい。
【0090】
また、本実施形態において、地番区域データ記憶部20に、図6に示すような、互いに対応する複数の文字を示す対応文字データが記憶されていてもよい。
【0091】
図6に示すように、対応文字データには、文字群IDと、複数の文字データ(第1文字データ、第2文字データ、第3文字データ、・・・)が含まれる。対応文字データに含まれる文字群IDは、当該対応文字データの識別情報である。複数の文字データのそれぞれは、互いに対応付けられる複数の文字を示している。
【0092】
ここで例えば、対応文字データに示されている複数の文字のうちのいずれかが所在地文字列に含まれていることがある。この場合に、地番区域データ特定部28が、対応文字データに示されている所在地文字列に含まれる文字を当該対応文字データに示されている別の文字に置換した文字列の少なくとも一部を含む名称が示されている地番区域データを特定してもよい。
【0093】
例えば、所在地文字列が「東京都千代田区霞ヶ関1-2-1」である場合、この所在地文字列には文字群IDが0001である対応文字データに含まれる第3文字データの値「ヶ」が含まれている。この対応文字データに含まれる第1文字データの値は「が」である。さらに、大字名データの値が「霞が関」である地番区域データが存在する。この「霞が関」は、当該所在地文字列について、上述の第3文字データが示す「ヶ」を上述の第1文字データが示す「が」に置換したものである。
【0094】
この場合、地番区域データ特定部28が、大字名データの値が「霞が関」である地番区域データを特定してもよい。そして、検索条件文字列生成部30が、この地番区域データに示されている名称を含む検索条件文字列を生成してもよい。例えば、上述の場合に、検索条件文字列生成部30は、検索条件文字列「東京都千代田区霞が関1丁目2-1」を生成してもよい。
【0095】
以上で説明したように、本実施形態では、地番区域データと所在地文字列とに基づいて生成される検索条件文字列が登記情報提供サービス12に送信される。そのため、文書に記述されている不動産の所在地を表す所在地文字列に示されている土地の所在の名称が、この土地が含まれる地番区域の名称と一致していなくても、適切な検索条件文字列が登記情報提供サービス12に送信される。このようにして本実施形態によれば、情報処理装置10のユーザは文書に記述されている所在地に存在する不動産の登記情報を容易に取得できることとなる。
【0096】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
【0097】
また上述の具体的な文字列や数値、並びに、図面中の具体的な文字列は例示であり、これらの文字列や数値には限定されない。
【符号の説明】
【0098】
10 情報処理装置、10a プロセッサ、10b 記憶部、10c 通信部、10d 出力部、10e 入力部、12 登記情報提供サービス、14 コンピュータネットワーク、20 地番区域データ記憶部、22 文書情報記憶部、24 文書情報取得部、26 所在地文字列特定部、28 地番区域データ特定部、30 検索条件文字列生成部、32 検索条件文字列送信部、34 登記情報取得部、36 登記情報記憶部。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6