IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エジスルグ メディカル カンパニー リミテッドの特許一覧 ▶ エジスルグ (スーチョウ) メディカル カンパニー リミテッドの特許一覧

特許7032770カニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-01
(45)【発行日】2022-03-09
(54)【発明の名称】カニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/32 20060101AFI20220302BHJP
【FI】
A61B17/32 510
【請求項の数】 47
(21)【出願番号】P 2020554356
(86)(22)【出願日】2018-12-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-25
(86)【国際出願番号】 CN2018122781
(87)【国際公開番号】W WO2019128876
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-06-29
(31)【優先権主張番号】201711420747.2
(32)【優先日】2017-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811557448.8
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519151356
【氏名又は名称】エジスルグ メディカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Ezisurg Medical CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Rm 103 , Bldg 2 , No.1690 Cailun Rd ., Pilot Free Trade Zone, Shanghai, China
(73)【特許権者】
【識別番号】520229699
【氏名又は名称】エジスルグ (スーチョウ) メディカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EZISURG (SUZHOU) MEDICAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Bldg. 16, No. 8 Jinfeng Rd. Suzhou New District, Suzhou, Jiangsu 215163, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】特許業務法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ニエ、ホンリン
(72)【発明者】
【氏名】リー、シードン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ジドン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ワンタオ
【審査官】小原 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-500157(JP,A)
【文献】特表2003-502102(JP,A)
【文献】国際公開第2017/100412(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/183713(WO,A1)
【文献】米国特許第6214023(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カニューレ部品と、超音波切断作用を実現するメスハンドルを含む器具本体とを備え、
前記カニューレ部品は取り外し可能な構造を通じて前記メスハンドルの縦軸線に沿って前記器具本体に対して着脱され
前記取り外し可能な構造は第1取り外し可能な構造を含み、前記器具本体と前記カニューレ部品とが少なくとも1つの前記第1取り外し可能な構造を通じて着脱され、
前記第1取り外し可能な構造は第1ボス、第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材を含む、カニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項2】
前記第1ボスは前記カニューレ部品上に配置され、
前記第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材は前記器具本体上に配置される請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項3】
前記第1制限溝はメスハンドルの縦軸に平行な水平溝とメスハンドルの縦軸に垂直な垂直溝を含み、
前記第1ボスは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、
前記第1ボス前記第1制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動し、
前記ストッパーは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動するが前記第1制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、
前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、
前記弾性部材は前記第1制限溝の水平溝方向に向かう弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態で第1制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項4】
前記第1ボスは前記器具本体上に配置され、
前記第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材は前記カニューレ部品上に配置される請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項5】
前記第1制限溝はメスハンドルの縦軸に平行な水平溝とメスハンドルの縦軸に垂直な垂直溝を含み、
前記第1ボスは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、
前記第1ボス前記第1制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動し、
前記ストッパーは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動するが前記第1制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、
前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、
前記弾性部材は前記第1制限溝の水平溝方向に向かう弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態で第1制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項6】
前記カニューレ部品は内側カニューレ、外側カニューレおよび遠位に配置されるクランプを含み、
前記外側カニューレ、前記内側カニューレはすべて前記メスハンドルと同軸に配置され、
前記クランプは前記外側カニューレと第1回転軸を介して回転可能に接続され、かつ前記内側カニューレと第2回転軸を介して回転可能に接続されることにより、前記内側カニューレを軸方向に沿って前後に引っ張ると、前記クランプが第1回転軸を中心に回転する請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項7】
前記取り外し可能な構造は、第2取り外し可能な構造をさらに含み、
前記器具本体と前記カニューレ部品の内側カニューレとが少なくとも1つの前記第2取り外し可能な構造によって駆動可能に接続される請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項8】
前記第2取り外し可能な構造は第2制限溝と第2ボスを含む請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項9】
カニューレ部品の器具本体に対する着脱中に、前記第1取り外し可能な構造の運動に従い前記第2取り外し可能な構造が運動し、
前記第1取り外し可能な構造上の第1ボスが前記第1制限溝に入る直前に、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記第2制限溝に入る直前状態にあり、
前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスが第1制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入ったときに、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記第2制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入った状態にあり、
前記外側カニューレが回転すると、前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスが完全に前記第1制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入る時に、前記内側カニューレも回転し、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも完全に前記第2制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入る請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項10】
前記第2制限溝は前記内側カニューレ上に配置され、
前記第2ボスは前記器具本体上に配置される請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項11】
前記第2制限溝の水平溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に沿い、
前記第2制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、
前記第2ボスは前記第2制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第2制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に摺動することができる請求項1に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項12】
前記第2制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に沿い、前記第2制限溝の水平溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、
前記第2ボスは前記第2制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第2制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に摺動することができる請求項1に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項13】
前記第2制限溝は前記器具本体上に配置され、
前記第2ボスは前記内側カニューレ上に配置される請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項14】
前記第2制限溝の水平溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に沿い、
前記第2制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、
前記第2ボスは前記第2制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第2制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができる請求項1に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項15】
前記第2制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に沿い、
前記第2制限溝の水平溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、
前記第2ボスは前記第2制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第2制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができる請求項1に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項16】
前記カニューレ部品は外側カニューレ固定部材および内側カニューレ固定部材をさらに含み、
前記外側カニューレ固定部材と前記外側カニューレが着脱され、
前記内側カニューレ固定部材と前記内側カニューレが着脱される請求項1、1、1、1のいずれか1項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項17】
請求項16が請求項11又は12を引用する場合において、
前記第1ボスは前記外側カニューレ固定部材上に配置され、
前記第2制限溝は前記内側カニューレ固定部材上に配置される請求項16に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項18】
前記器具本体上に固定ベースが配置され、
前記第1制限溝が前記固定ベース上に配置され、
前記固定ベース上にダイアルおよび前記弾性部材が取り付けられ、
前記ストッパーが前記ダイアル上に配置され、
前記ダイアルは前記ストッパーを駆動して第1制限溝の水平溝方向に沿って前記弾性部材の弾性力を打ち勝って移動させ、前記ストッパーにより第1制限溝の前記水平溝と前記垂直溝の交差開口を開く請求項17に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項19】
前記器具本体上に駆動ベースが接続され、
前記第2ボスが該駆動ベース上に配置され、
器具本体上の手動制御手段により前記駆動ベースおよび前記第2ボスをメスハンドルの軸線方向に沿って前後運動するように駆動する請求項18に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項20】
前記カニューレ部品は内側カニューレ、外側カニューレおよび遠位に配置されるクランプを含み、
前記外側カニューレ、前記内側カニューレはすべて前記メスハンドルと同軸に配置され、
前記クランプは前記外側カニューレと第1回転軸を介して回転可能に接続され、かつ前記内側カニューレと第2回転軸を介して回転可能に接続されることにより、前記内側カニューレを軸方向に沿って前後に引っ張ると、前記クランプが第1回転軸を中心に回転する請求項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項21】
前記取り外し可能な構造は、第2取り外し可能な構造をさらに含み、
前記器具本体と前記カニューレ部品の内側カニューレとが少なくとも1つの前記第2取り外し可能な構造によって駆動可能に接続される請求項20に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項22】
前記第2取り外し可能な構造は第2制限溝と第2ボスを含む請求項21に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項23】
前記第2ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスであり得る請求項~19、22のいずれか1項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項24】
前記第1ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスであり得る請求項~23のいずれか1項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項25】
取り外し可能なカニューレ部品と、固定的な内側カニューレおよび超音波切断作用を実現するメスハンドルとを備える器具本体とを含み、
前記取り外し可能なカニューレ部品はメスハンドルの軸線に沿って器具本体に対して着脱され
前記取り外し可能なカニューレ部品は第1取り外し可能な構造および第2取り外し可能な構造を含み 、
前記器具本体と前記取り外し可能なカニューレ部品とが前記第1取り外し可能な構造を通じて着脱され、
前記器具本体と前記取り外し可能なカニューレ部品とが前記第2取り外し可能な構造を通じて駆動可能に接続され、
前記第1取り外し可能な構造は第1ボス、第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材を含む、カニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項26】
前記取り外し可能なカニューレ部品は、外側カニューレ、取り外し可能な内側カニューレ、および遠位に配置されるクランプを含み、
前記外側カニューレ、前記取り外し可能な内側カニューレはすべて前記メスハンドルと同軸に配置され、
前記クランプは前記外側カニューレと第1回転軸を介して回転可能に接続、かつ前記取り外し可能な内側カニューレと第2回転軸を介して回転可能に接続され、
前記取り外し可能な内側カニューレを軸方向に沿って前後に引っ張る前記クランプが第1回転軸を中心に回転する請求項2に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項27】
前記取り外し可能な内側カニューレは前記取り外し可能なカニューレ部品の遠位端に配置され、
前記外側カニューレは前記取り外し可能なカニューレ部品の近位端から遠位端まで延伸する請求項2に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項28】
前記第1ボスは前記取り外し可能なカニューレ部品上に配置され、
前記第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材は前記器具本体上に配置される請求項2に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項29】
前記第1制限溝はメスハンドルの縦軸に平行な水平溝とメスハンドルの縦軸に垂直な垂直溝を含み、
前記第1ボスは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、
前記第1ボス前記第1制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動し、
前記ストッパーは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動するが前記第1制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、
前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、
前記弾性部材は前記第1制限溝の水平溝方向に向かう弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態で第1制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する請求項28に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項30】
前記第1ボスは前記器具本体上に配置され、
前記第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材は前記取り外し可能なカニューレ部品上に配置される請求項2に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項31】
前記第1制限溝はメスハンドルの縦軸に平行な水平溝とメスハンドルの縦軸に垂直な垂直溝を含み、
前記第1ボスは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、
前記第1ボス前記第1制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動し、
前記ストッパーは前記第1制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動するが前記第1制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、
前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、
前記弾性部材は前記第1制限溝の水平溝方向に向かう弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態で第1制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する請求項3に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項32】
前記取り外し可能なカニューレ部品は、取り外し可能な内側カニューレ、外側カニューレおよび遠位に配置されるクランプを含み、
前記外側カニューレ、前記取り外し可能な内側カニューレはすべて前記メスハンドルと同軸に配置され、
前記クランプは前記外側カニューレと第1回転軸を介して回転可能に接続され、かつ前記取り外し可能な内側カニューレと第2回転軸を介して回転可能に接続され、前記取り外し可能な内側カニューレを軸方向に沿って前後に引っ張る前記クランプが第1回転軸を中心に回転する請求項29またはに記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項33】
前記器具本体のハウジング上に固定ベースが設けられ、
前記第1制限溝は前記固定ベース上に配置され、
前記固定ベース上にダイアルおよび前記弾性部材が取り付けられ、
前記ストッパーが前記ダイアル上に配置され、
前記ダイアルは前記ストッパーを駆動して第1制限溝の水平溝方向に沿って前記弾性部材の弾性力を打ち勝って移動させ、前記ストッパーにより第1制限溝の前記水平溝と前記垂直溝の交差開口を開く請求項29に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項34】
前記第1ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスであり得る請求項25~3のいずれか1項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項35】
前記器具本体の固定的な内側カニューレと前記取り外し可能カニューレ部品とが前記第2取り外し可能な構造を通じて駆動可能に接続される請求項25に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項36】
前記第2取り外し可能な構造は第2制限溝と第2ボスを含む請求項35に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項37】
取り外し可能なカニューレ部品の器具本体に対する着脱中に、前記第1取り外し可能な構造の運動に従い前記第2取り外し可能な構造が運動し、
前記第1取り外し可能な構造上の第1ボスが前記第1制限溝に入る直前に、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記第2制限溝に入る直前状態にあり、
前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスが前記第1制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入ったときに、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記第2制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入った状態にあり、
前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスが完全に前記第1制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入るときに、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも完全に前記第2制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入る請求項36に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項38】
前記第2制限溝の水平溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に沿い、
前記第2制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、
前記第2ボスは前記第2制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第2制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができる請求項36に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項39】
前記第2制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に沿い、
前記第2制限溝の水平溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、
前記第2ボスは前記第2制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第2制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができる請求項36に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項40】
前記第2制限溝は前記取り外し可能なカニューレ部品上に配置され、
前記第2ボスは前記器具本体上に配置される請求項38または39に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項41】
前記第2制限溝は前記器具本体上に配置され、
前記第2ボスは前記取り外し可能なカニューレ部品上に配置される請求項38または39に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項42】
前記第2制限溝は前記取り外し可能な内側カニューレ上に配置され、
前記第2ボスは前記器具本体の固定的な内側カニューレ上に配置される請求項4に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項43】
前記固定的な内側カニューレと前記メスハンドルとが遠位端のシールリングを介して封止され、
前記固定的な内側カニューレと前記取り外し可能なカニューレ部品とが近位端のシールリングを介して封止される請求項2~33539、4のいずれか1項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項44】
前記遠位端シールリングはシリコーンリングである請求項4に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項45】
前記遠位端シールリングと前記メスハンドルとの封止接続箇所の一方にシャフトショルダーが設けられ、他方には周辺溝構造が設けられ、
前記シャフトショルダーと前記周辺溝構造が緊密に係合される請求項4に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項46】
前記固定的な内側カニューレの近位端に内側カニューレ固定部材が配置され、
前記近位端シールリングは、内側カニューレ固定部材と外側カニューレ固定部材により挟まれるように内側カニューレ固定部材の溝に取り付けられる請求項4に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【請求項47】
前記第2ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスであり得る請求項36~4のいずれか1項に記載のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、外科用手術器具に関し、具体的には、カニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具に関する。
【背景技術】
【0002】
低侵襲手術の普及により、超音波メスはよく使われる通常の手術器具になっている。超音波メスは、超音波周波数発生器によりメスヘッドを一定の超音波周波数で機械的に振動させ、組織内の水分子を蒸発させ、タンパク質水素結合を破壊し、細胞を分解して、組織を切断または固化し、血管を閉鎖する。超音波メスにより、組織切断と凝固を同時に行うことができ、横方向の熱損傷が少なくなる。
超音波メスは、主に超音波周波数発生器、トランスデューサー、手術器具で構成される。その中に、超音波周波数発生器は振動電気信号を送信し、トランスデューサーは振動電気信号を機械的振動に変換し、手術器具はトランスデューサーの機械的振動を使用して組織を切断および凝固させる。手術器具は通常、メスハンドル、メスヘッド(メスハンドル頭部の切断箇所)とともにクランプ構造を形成するクランプ、メスハンドル外部を囲むカニューレ、グリップ、および把持機構で構成される。メスハンドルはトランスデューサーの機械的振動をメスヘッドに伝達し、メスヘッドはクランプと連携して組織をクランプし、切断および凝固機能を実現し、カニューレはメスハンドルを外部から隔離してメスハンドルを保護および支持する作用を果たす一方、クランプとともにリンク機構を形成してクランプの開閉を駆動し、グリップおよび把持機構は医師の手で把持され、クランプを開閉し、且つ超音波周波数発生器の振動電気信号の出力のON・OFFを制御するためのスイッチが設けられる。
【0003】
現在、市場で主流の超音波メスとして、その手術器具のカニューレは外側カニューレと内側カニューレで構成され、メスハンドルは内側カニューレ内に位置する。内外側カニューレ間に、内側カニューレとメスハンドル間の隙間が相対的に小さい。手術が完了したと、血液または間質液が内外側カニューレ間または内側カニューレとメスハンドル間の隙間に入り、隙間が非常に小さく狭いため、隙間に入った血液または間質液をきれいに洗浄できない。したがって、手術器具の構造と性能がまだ良好であっても、再使用することはできず、使い捨て器具としてのみ使用できるため、その使用コストは非常に高くなる。
【0004】
手術器具を複数回再使用して使用コストを削減するめに、カニューレ、メスハンドル、クランプは交換可能な部品構造として設計されており、1回だけ使用でき、他の部品は複数回重複使用できる提案がある。このような設計により、使用コストをある程度削減できるが、カニューレ、メスハンドル、クランプなどの部品のコストが手術器具のコストの大部分を占めるため、コスト削減効果は非常に限られている。また、カニューレとクランプは交換可能な部品に設計され、1回だけ使用でき、メスハンドルを含むその他の部品は複数回重複使用でき、効果的に使用コストを削減することができる提案がある。しかしながら、この技術手段には多くの部品が含まれ、着脱には不便である。さらに、内側カニューレを近位端と遠位端の2つの部分に分け、遠位端の内側カニューレと外側カニューレ、クランプは着脱可能に交換することができ、近位端の内側カニューレとメスハンドル、グリップ等の他の部材は重複使用できる提案もある。しかしながら、遠位端内側カニューレの接続構造と近位端の外側カニューレの接続構造は比較的に複雑であり、その具現は困難である。
【発明の概要】
【0005】
上記の技術的問題を解決するために、本願は、カニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具を提供し、従来技術と比較すると、構造が簡単で、着脱しやすく、使用コストが低い利点を有する。
【0006】
本願の第1態様によれば、カニューレ部品と、超音波切断作用を実現するメスハンドルを含む器具本体とを備え、前記カニューレ部品は取り外し可能な構造を通じて前記メスハンドルの縦軸線に沿って前記器具本体に対して着脱されるカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具を提供する。
さらに、前記取り外し可能な構造は第1取り外し可能な構造を含み、前記器具本体と前記カニューレ部品とが少なくとも1つの前記第1取り外し可能な構造を通じて固定的に接続される。
さらに、前記第1取り外し可能な構造は第1ボス、第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材を含む。
好ましくは、前記第1制限溝はT字形の制限溝である。
さらに、前記第1ボスは前記カニューレ部品上に配置され、前記第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材は前記器具本体上に配置される。これに加えて、前記第1ボスは前記器具本体上に配置され、前記T字形の制限溝、ストッパーと弾性部材は前記カニューレ部品上に配置されてもよい。
【0007】
1つの発明を実施するための形態では、前記T字形の制限溝はメスハンドルの縦軸に平行な水平溝とメスハンドルの縦軸に垂直な垂直溝を含み、前記第1ボスは前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第1ボスも前記T字形の制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができ、前記ストッパーは前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動するが、前記T字形の制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、前記弾性部材は前記T字形の制限溝の水平溝方向に沿う弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態下でT字形の制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する。
【0008】
もう1つの発明を実施するための形態では、前記T字形の制限溝はメスハンドルの縦軸に垂直な水平溝とメスハンドルの縦軸に平行な垂直溝を含み、前記第1ボスは前記T字形の制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第1ボスも前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができ、前記ストッパーは前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動するが前記T字形の制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、前記弾性部材は前記T字形の制限溝の水平溝方向に沿う弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態下でT字形の制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する。
好ましくは、前記第1ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスである。
【0009】
本願の第2態様によれば、カニューレ部品と、超音波切断作用を実現するメスハンドルを含む器具本体とを備え、前記カニューレ部品は取り外し可能な構造を通じて前記メスハンドルの縦軸線に沿って前記器具本体に対して着脱されるカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具を提供する。
さらに、前記カニューレ部品は内側カニューレ、外側カニューレおよび遠位に配置されるクランプを含む。前記外側カニューレ、前記内側カニューレはすべて前記メスハンドルと同軸に配置され、前記クランプは前記外側カニューレと第1回転軸を介して回転可能に接続され、前記内側カニューレと第2回転軸を介して回転可能に接続、前記内側カニューレを軸方向に沿って前後に引っ張ると、クランプが第1回転軸を中心に回転する。
【0010】
一実施形態では、前記取り外し可能な構造は第1取り外し可能な構造および第2取り外し可能な構造を含む、前記器具本体と前記カニューレ部品とが前記第1取り外し可能な構造を通じて固定的に接続され、前記器具本体と前記カニューレ部品とが前記第2取り外し可能な構造を通じて駆動可能に接続される。
好ましくは、前記器具本体と前記外側カニューレとが前記第1取り外し可能な構造を通じて固定的に接続され、前記器具本体と前記内側カニューレとが前記第2取り外し可能な構造を通じて駆動可能に接続される。
さらに、前記第1取り外し可能な構造は前記外側カニューレに配置される第1ボス、器具本体上に配置される第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材を含む。
好ましくは、前記第1制限溝はT字形の制限溝である。
好ましくは、前記カニューレ部品は外側カニューレ固定部材および内側カニューレ固定部材をさらに含み、前記外側カニューレ固定部材と前記外側カニューレとは固定的に接続され、前記内側カニューレ固定部材と前記内側カニューレとは固定的に接続され、前記第1ボスは前記外側カニューレ固定部材上に配置される。
【0011】
1つの発明を実施するための形態では、前記T字形の制限溝はメスハンドルの縦軸線に平行な水平溝とメスハンドルの縦軸線に垂直な垂直溝とを含み、前記第1ボスは前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第1ボスも前記T字形の制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができ、前記ストッパーは前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動するが、前記T字形の制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、前記弾性部材は前記T字形の制限溝の水平溝方向に沿う弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態下でT字形の制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する。
【0012】
もう1つの発明を実施するための形態では、前記T字形の制限溝はメスハンドルの縦軸線に垂直な水平溝とメスハンドルの縦軸線に平行な垂直溝を含み、前記第1ボスは前記T字形の制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記第1ボスも前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができ、前記ストッパーは前記T字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動するが、前記T字形の制限溝の垂直溝内に入ることができないように配置され、前記ストッパーは前記弾性部材に接続され、前記弾性部材は前記T字形の制限溝の水平溝方向に沿う弾性力を提供し、該弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態下でT字形の制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する。
さらに、前記器具本体上に固定ベースが配置され、前記T字形の制限溝は前記固定ベース上に配置される。
さらに、前記第1制限溝が前記固定ベース上に配置され、前記固定ベース上にダイアルおよび前記弾性部材が取り付けられ、前記ストッパーが前記ダイアル上に配置され、前記ダイアルは前記ストッパーを駆動して第1制限溝の水平溝方向に沿って前記弾性部材の弾性力を打ち勝って移動させ、前記ストッパーにより第1制限溝の前記水平溝と前記垂直溝の交差開口を開く。
【0013】
さらに、前記ダイアルは前記ストッパーを駆動してT字形の制限溝の水平溝方向に沿って前記弾性部材の弾性力を打ち勝って移動させ、前記ストッパーによりT字形の制限溝の前記水平溝と前記垂直溝の交差開口を開き、前記第1ボスが前記T字形の制限溝の前記水平溝から前記垂直溝に摺動し、または前記垂直溝から前記水平溝に摺動し、その後前記ダイアルは前記弾性部材の弾性力の作用下で前記ストッパーを駆動してT字形の制限溝の水平溝方向に沿って移動させ、前記ストッパーが前記T字形の制限溝の前記水平溝と前記垂直溝の交差開口に位置し、前記第1ボスが前記垂直溝または前記水平溝から脱出できなくなり、これにより前記器具本体と前記外側カニューレ間の固定接続を実現することができる。
さらに、前記第1ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスである。
【0014】
一実施形態では、前記第2取り外し可能な構造は前記カニューレ部品上に配置される第2制限溝と前記器具本体上に配置される第2ボスを含む。
好ましくは、前記第2制限溝はL字形の制限溝である。
好ましくは、前記L字形の制限溝は前記内側カニューレ上に配置される。
さらに、前記L字形の制限溝の水平溝は前記メスハンドルの軸線方向に沿い、前記L字形の制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、前記第2ボスは前記L字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記L字形の制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動することができる。
これに加えて、前記L字形の制限溝の垂直溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に沿い、前記L字形の制限溝の水平溝は前記メスハンドルの縦軸線方向に垂直し、前記第2ボスは前記L字形の制限溝の垂直溝内に前記メスハンドルの縦軸線方向に沿って摺動し、前記L字形の制限溝の水平溝内に前記メスハンドルの縦軸線に垂直な方向に沿って摺動してもよい。
【0015】
好ましくは、前記器具本体上に駆動ベースが接続され、前記第2ボスは該駆動ベース上に配置され、前記駆動ベースおよび前記第2ボスは器具本体上の手動制御手段によって駆動されメスハンドルの軸線方向に沿って前後運動することができる。
さらに、カニューレ部品の器具本体に対する着脱中、前記第1取り外し可能な構造の運動に従い、前記第2取り外し可能な構造は運動する。
【0016】
具体的には、前記第1取り外し可能な構造上の第1ボスが前記T字形の制限溝に入る直前に、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記L字形の制限溝に入る直前の状態にあり、前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスがT字形の制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入ったときに、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記L字形の制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入った状態にあり、前記外側カニューレが回転すると、前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスが完全に前記T字形の制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入るときに、前記内側カニューレも回転し、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも完全に前記L字形の制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入る。
さらに、前記第2ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスである。
選択可能に、前記第1取り外し可能な構造と前記第2取り外し可能な構造は交換可能であり、すなわち、前記第1取り外し可能な構造は第2ボスと前記L字形の制限溝を含んでもよい。
選択可能に、前記第1ボスと前記T字形の制限溝の位置は逆にされてもよい。
選択可能に、前記第2ボスと前記L字形の制限溝の位置は逆にされてもよい。
【0017】
本願の第3態様によれば、取り外し可能なカニューレ部品と、固定的な内側カニューレおよび超音波切断作用を実現するメスハンドルを含む器具本体とを備え、前記取り外し可能なカニューレ部品はメスハンドルの軸線に沿って器具本体に対して着脱されるカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具を提供する。
【0018】
さらに、前記取り外し可能なカニューレ部品は外側カニューレ、取り外し可能な内側カニューレ、および遠位に配置されるクランプを含み、前記外側カニューレ、前記取り外し可能な内側カニューレはすべて前記メスハンドルと同軸に配置され、前記クランプは前記外側カニューレと第1回転軸を介して回転可能に接続され、前記取り外し可能な内側カニューレと第2回転軸を介して回転可能に接続され、前記取り外し可能な内側カニューレを沿軸方向に沿って前後に引っ張ると、クランプを第1回転軸を中心に回転させる。
【0019】
一実施形態では、前記取り外し可能な構造は第1取り外し可能な構造および第2取り外し可能な構造を含み、前記器具本体と前記取り外し可能なカニューレ部品とが前記第1取り外し可能な構造を通じて固定的に接続され、前記器具本体と前記取り外し可能なカニューレ部品とが前記第2取り外し可能な構造を通じて駆動可能に接続される。
さらに、前記取り外し可能な内側カニューレは前記取り外し可能なカニューレ部品の遠位端に配置され、前記外側カニューレは前記取り外し可能なカニューレ部品の近位端から遠位端まで延伸する。
さらに、前記第1取り外し可能な構造は第1ボス、第1制限溝、ストッパーおよび弾性部材を含む。
さらに、前記器具本体の固定的な内側カニューレと前記カニューレ部品の取り外し可能な内側カニューレとが前記第2取り外し可能な構造を通じて駆動可能に接続される。
さらに、前記第2取り外し可能な構造は前記取り外し可能なカニューレ部品上に配置される第2制限溝と前記器具本体上に配置される第2ボスを含む。
好ましくは、前記第2制限溝はL字形の制限溝である。
【0020】
具体的には、前記L字形の制限溝は前記取り外し可能な内側カニューレ上に配置され、前記第2ボスは前記器具本体の固定的な内側カニューレ上に配置される。
さらに、前記固定的な内側カニューレと前記メスハンドルとが遠位端シールリングによって封止され、前記固定的な内側カニューレと前記取り外し可能なカニューレ部品とが近位端シールリングによって封止される。
さらに、前記遠位端シールリングはシリコーンリングである。
さらに、前記遠位端シールリングと前記メスハンドルとの封止接続箇所の一方にシャフトショルダーが設けられ、他方には周辺溝構造が設けられ、前記シャフトショルダーと前記周辺溝構造が緊密に係合される。
【0021】
一実施形態では、前記固定的な内側カニューレの近位端に内側カニューレ固定部材が配置され、前記近位端シールリングは、内側カニューレ固定部材と外側カニューレ固定部材により挟まれるように内側カニューレ固定部材の溝に取り付けられる。
前記第1取り外し可能な構造、第2取り外し可能な構造については、上記の本願の第1態様および第2態様の説明と同様である。
【0022】
前記取り外し可能なカニューレ部品の器具本体に対する着脱過程については、上記の本願の第1態様および第2態様の説明と大体同様であり、第1取り外し可能な構造により止まれまたは押されて、取り外し可能なカニューレ部品の器具本体に対する着脱中に、前記第1取り外し可能な構造の運動に従い、前記第2取り外し可能な構造が運動し、具体的には、前記第1取り外し可能な構造上の第1ボスが前記第1制限溝に入る直前に、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記L字形の制限溝に入る直前の状態にあり、前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスがT字形の制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入ったときに、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも前記L字形の制限溝の水平溝と垂直溝の交差点に入った状態にあり、外側カニューレ固定部材が回転すると、前記第1取り外し可能な構造上の前記第1ボスが完全に前記T字形の制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入るときに、前記取り外し可能な内側カニューレも回転し、前記第2取り外し可能な構造の前記第2ボスも完全に前記L字形の制限溝の水平溝から垂直溝に入るまたは垂直溝から水平溝に入る。このとき、固定的な内側カニューレと取り外し可能な内側カニューレとが駆動可能に接続され、器具本体のカニューレ部品に対する駆動制御を実現することができる。取り外し可能なカニューレ部品を器具本体から取り外すときに、上記の過程と逆にすればよいので、ここに詳細に説明しない。
【0023】
さらに、前記第2ボスは外側丸みボスまたは内側丸みボスである。
選択可能に、前記第1取り外し可能な構造と前記第2取り外し可能な構造は交換可能であり、すなわち、前記第1取り外し可能な構造は第2ボスと前記L字形の制限溝を含んでもよい。
選択可能に、前記第1ボスと前記T字形の制限溝の位置は逆にされてもよい。
選択可能に、前記第2ボスと前記L字形の制限溝の位置は逆にされてもよい。
本願の再使用可能な超音波手術器具によれば、カニューレ部品は器具本体に着脱可能に接続され、使用後に容易に取り外して洗浄され、重複に使用できるため、市場の主流の超音波手術器具が使用後容易に洗浄できず、重複に使用できない欠点を解決し、顕著に器具の使用コストを削減することができる。そして、従来技術と比較すると、構造が簡単で、着脱しやすく、使用コストが低い利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】カニューレ取り外し可能な超音波手術システムの模式図である。
図2】本願の第1実施例による、カニューレ部品を器具本体から取り外した超音波手術器具の模式図である。
図3図2におけるカニューレ部品の構造模式図である。
図4図2におけるカニューレ部品が完全に器具本体に入らない状態のカニューレ部品および器具本体の接続模式図である。
図5図2における第1ボスがT字形の制限溝に入る直前の第1取り外し可能な構造の模式図である。
図6図2における第1ボスがT字形の制限溝の水平溝と垂直溝交差開口に入った第1取り外し可能な構造の模式図である。
図7図2における第1ボスがT字形の制限溝の垂直溝の半分の位置に入った第1取り外し可能な構造の模式図である。
図8図2における第1ボスがT字形の制限溝の垂直溝に入りストッパーによって止められる第1取り外し可能な構造の模式図である。
図9図2における第2ボスがL字形の制限溝に入る直前の第2取り外し可能な構造の模式図である。
図10図2における第2取り外し可能な構造の模式図であり、第2ボスとL字形の制限溝の構造模式図である。
図11図2における第2ボスがL字形の制限溝の水平溝に入った第2取り外し可能な構造の模式図である。
図12図2における第2ボスがL字形の制限溝の垂直溝に入った第2取り外し可能な構造の模式図である。
図13図2における超音波手術器具のカニューレ部品が器具本体に取り付られた構造断面図である。
図14】本願の第2実施例によるカニューレ部品を器具本体から取り外した超音波手術器具の模式図である。
図15図14におけるカニューレ部品の構造模式図である。
図16図14における固定的な内側カニューレの封止構造図である。
図17図14における第1ボスがT字形の制限溝に入る直前の第1取り外し可能な構造の模式図である。
図18図14における第1ボスがT字形限位軸方向溝と軸方向溝の交差開口に入った第1取り外し可能な構造の模式図である。
図19図14における第1ボスがT字形の制限溝軸方向溝の半分の位置に入った第1取り外し可能な構造の模式図である。
図20図14における第1ボスがT字形の制限溝軸方向溝に入りストッパーによって止められる第1取り外し可能な構造の模式図である。
図21図14における第2ボスがL字形の制限溝に入らない第2取り外し可能な構造の模式図である。
図22図14における第2ボスがL字形の制限溝に入った第2取り外し可能な構造の模式図である。
図23図14における第2ボスがL字形の制限溝軸方向溝に入った第2取り外し可能な構造の模式図である。
図24図14における第2ボスがL字形の制限溝軸方向溝に入った第2取り外し可能な構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の実施例における技術手段をあきらか、詳細に説明するが、説明する実施例は本願の一部に過ぎず、すべての実施例ではない。本願の実施例に基づいて、創造的な労働をせずに当業者によって得られた他の実施例はすべて本願の保護範囲に含まれる。
説明の便宜、本願の「近位端」とは、器具が操作者によって把持される時操作者に近い一端を指し、「遠位端」とは器具が操作者によって把持されるとき操作者から離れた一端を指す。
【0026】
実施例1
図1~13は、本願の第1実施例によるカニューレ取り外し可能な超音波手術器具を説明する。
図1を参照して、本願によるカニューレ取り外し可能な超音波手術システムを示し、超音波周波数発生器1、トランスデューサー2と手術器具3を備える。その中に、超音波周波数発生器1は振動電気信号をトランスデューサー2に送信し、トランスデューサー2は振動電気信号を機械的振動に変換させ手術器具3に伝達し、手術器具3はトランスデューサー2の機械的振動により組織を切断または凝固させる。
【0027】
図1及び図2を参照して、手術器具3は器具本体14とカニューレ部品15を含む。その中に、器具本体14はトランスデューサー2の機械的振動をメスヘッド(メスハンドル頭部の切断箇所)に伝達するメスハンドル16を含み、カニューレ部品15はメスハンドル16軸線に沿って前記器具本体14に対して着脱可能である。図2ではカニューレ部品15が器具本体14から取り外された。
【0028】
図3では本願によるカニューレ部品15の詳細構造が示され、カニューレ部品15は、遠位端に位置しメスヘッドとともにクランプ構造を構成するクランプ151、内側カニューレ152、外側カニューレ153、外側カニューレ固定部材154および内側カニューレ固定部材155を含む。その中に、前記内側カニューレ152、外側カニューレ153はすべて前記メスハンドル16と同軸に配置される。前記外側カニューレ固定部材154と前記外側カニューレ153とは固定的に接続され、内前記カニューレ固定部材55と前記内側カニューレ152とは固定的に接続され、固定接続方式として、各部品の材質に応じて共注入、接着、溶接または締り接続などの方式または当業者にとって公知の方式を選択すればよい。クランプ151は外側カニューレ153と第1回転軸157を介して回転可能に接続され、内側カニューレ152と第2回転軸156を介して回転可能に接続される。このように、外側カニューレ固定部材154が固定された後、内側カニューレ固定部材155を軸方向に沿って前後に引っ張ると、クランプ151を回転軸157を中心に回転させ、カニューレ部品15を器具本体14に装着した後、器具本体14によりクランプ151のメスハンドル16のメスヘッドに対する開閉動作を操作することができる。メスヘッドとクランプ151により組織をクランプしてクランプされた組織に対して超音波切断および止血を行い、カニューレ部品15によりメスハンドル16を外部から隔離してメスハンドルを保護する作用を果たす。
【0029】
図4は、カニューレ部品15が完全に器具本体14に入らないカニューレ部品と器具本体の接続模式図であり、器具本体14上のメスハンドル16をカニューレ部品15から露出するまで貫通する必要がある。
【0030】
本願の一実施形態によれば、カニューレ部品15の器具本体14に対する着脱機能は、第1取り外し可能な構造31および第2取り外し可能な構造32によって実現される。その中に、第1取り外し可能な構造31は、図5図8に示すように、第1取り外し可能な構造31は器具本体14とカニューレ部品15の間を固定するための接続構造であり、器具本体14とカニューレ部品15を固定的に接続させ、第2取り外し可能な構造32は、図9図12に示すように、第2取り外し可能な構造32は器具本体14とカニューレ部品15の駆動可能に接続する構造であり、器具本体14のカニューレ部品15のクランプ151に対する駆動制御を実現することができる。第2取り外し可能な構造32と第1取り外し可能な構造31とは同軸に配置され、メスハンドル16の軸方向に沿って第1取り外し可能な構造31に対して制限されて移動することができる。
【0031】
図5~8を参照して、本願の第1実施例のカニューレ取り外し可能な超音波手術器具において、第1取り外し可能な構造31は、カニューレ部品15の近位端に位置する第1ボス312、器具本体14上に位置するT字形の制限溝311、ストッパー313および弾性部材314を含み、当業者は、第1ボスとT字形の制限溝311、ストッパー313および弾性部材314の位置を逆にすることを容易に想到することができ、すなわち、第1ボスは器具本体14上に配置され、T字形の制限溝311、ストッパー313および弾性部材314はカニューレ部品15上に配置されてもよい。
【0032】
具体的には、器具本体14のハウジング141上に固定ベース3110が配置され、前記T字形の制限溝311は固定ベース3110上に配置され、前記T字形の制限溝311はメスハンドルの縦軸に平行な水平溝3111、メスハンドルの縦軸に垂直な垂直溝3112を含み、前記第1ボス312は外側カニューレ固定部材154上に配置される。前記第1ボス312は前記T字形の制限溝の水平溝3111内に前記メスハンドルの軸線方向に沿って摺動でき、前記第1ボス312も前記T字形の制限溝の垂直溝3112内に前記メスハンドルの軸線に垂直な方向に沿って摺動でき、前記ストッパー313は前記T字形の制限溝の水平溝3111内に前記メスハンドルの軸線方向に沿って摺動できるが、前記ストッパー313は前記T字形の制限溝の垂直溝3112内に入ることができない。前記ストッパー313は前記弾性部材314に接続され、前記弾性部材314は前記T字形の制限溝の水平溝3111方向に沿う弾性力を提供でき、該弾性部材314の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態下でT字形の制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する。図5を参照して、器具本体14のハウジング141上に固定ベース3110が配置され、固定ベース3110上にダイアル3130および前記弾性部材314が取り付けられ、前記T字形の制限溝311は固定ベース3110上に配置され、前記ストッパー313はダイアル3130上に配置される。
【0033】
図5~8を参照して、その中に、図5では第1ボス312がT字形の制限溝311に入る直前の状態が示される。初期状態では、ストッパー313は弾性部材314の弾性力の作用下で、T字形の制限溝の水平溝3111と垂直溝3112構造の交差点に位置し、垂直溝3112の出口を閉鎖する。第1ボス312が外力の作用下でT字形の制限溝311の水平溝3111の内部へ継続的に摺動するときに、ストッパー313を押し弾性部材314の弾性力を打ち勝って水平溝3111内に摺動させる必要がある。図6では第1ボス312が水平溝3111と垂直溝3112の交差開口に入った時の状態が示され、このとき、外側カニューレ固定部材154が回転すると、第1ボス312を駆動してT字形の制限溝の垂直溝3112内に入り、図7ではこのような状態が示される。外側カニューレ固定部材154が継続的に回転すると、第1ボス312が完全に垂直溝3112内に入り、ストッパー313は弾性部材314の作用下で水平溝3111と垂直溝3112の交差開口に戻り、すなわち垂直溝3112の出口を閉鎖し第1ボス312が完全に垂直溝3112内に制限され、図8ではこの状態が示され、この時、外側カニューレ固定部材154は固定ベース3110上に固定され、カニューレ部品15と器具本体14とが第1取り外し可能な構造31を通じて固定的に接続される。
【0034】
カニューレ部品15を器具本体14から取り外すときに、通常図5図8の手順と逆に操作すればよい。まず、メスハンドルの軸線方向に沿って近位端へ弾性部材314の弾性力を打ち勝ってダイアル3130を引っ張ると、ストッパー313がT字形の制限溝311の水平溝3111と垂直溝3112の交差開口を開き、次に外側カニューレ固定部材154が回転すると、第1ボス312がT字形の制限溝311の垂直溝3112から水平溝3111に入り、その後カニューレ部品15をメスハンドルの軸線方向に沿って器具本体14から引き出し、第1ボス312が水平溝3111から離れて取り外し過程が完了する。この過程中に、第1ボス312が水平溝3111と垂直溝3112の交差開口から水平溝に沿って遠位端への移動に従い、ストッパー313は弾性部材314の弾性力の作用下で、水平溝3111と垂直溝3112の交差開口に戻る。
【0035】
当業者にとっては、カニューレ部品15の近位端および器具本体14上に複数の第1取り外し可能な構造31を配置して、好ましくは、複数の第1取り外し可能な構造31をメスハンドル16を中心に対称に配置してもよく、その発明を実施するための形態もすべて本願の保護範囲に含まれることを理解すべきである。
【0036】
図9~12を参照して、本願の第1実施例のカニューレ取り外し可能な超音波手術器具において、第2取り外し可能な構造32は、内側カニューレ固定部材155上に位置するL字形の制限溝321、器具本体14上に位置する第2ボス322を含む。当業者は、第2ボスとL字形の制限溝の位置が逆にしてもよいことを容易に想到することができる。具体的には、器具本体14上に駆動ベース3220が接続され、第2ボス322が該駆動ベース3220上に配置され、駆動ベース3220および第2ボス322は器具本体14上の手動制御手段で駆動されメスハンドル16の軸線方向に沿って前後に運動することができる。
【0037】
図10ではL字形の制限溝321と第2ボス322の詳細構造模式図が示され、同図から分かるように、内側カニューレ固定部材155上に複数のL字形の制限溝構造321が配置され、駆動ベース3220に複数の第2ボス322が配置される。
図9、11、12では第2取り外し可能な構造32の取付過程が示され、第1取り外し可能な構造31により止まれまたは押されて、カニューレ部品15の器具本体14に対する着脱過程中に、第1取り外し可能な構造31の運動に従い、第2取り外し可能な構造32が運動する。具体的には、図9に示すように、第1取り外し可能な構造31上の第1ボス312がT字形の制限溝311に入る直前に、第2取り外し可能な構造32の第2ボス322もL字形の制限溝321に入る直前の状態にある。図11に示すように、第1取り外し可能な構造31上の第1ボス312が完全にT字形の制限溝311の水平溝3111に入ったときに、第2取り外し可能な構造32の第2ボス322も完全にL字形の制限溝321の水平溝に入った状態にある。図12に示すように、外側カニューレ固定部材154が回転すると、第1取り外し可能な構造31上の第1ボス312がT字形の制限溝311の垂直溝3112に入った時に、内側カニューレ固定部材155も回転し、第2取り外し可能な構造32の第2ボス322も完全にL字形の制限溝321の垂直溝内に入った状態にある。このとき、内側カニューレ固定部材155と駆動ベース3220とが駆動可能に接続され、器具本体14のカニューレ部品15に対する駆動制御を実現する。カニューレ部品15を器具本体14から取り外すときに、上記の過程の逆にすればよく、詳細に説明しない。
【0038】
当業者にとっては、第2取り外し可能な構造32は1つまたは複数配置されてもよく、好ましくは、図10に示すように、複数の第2取り外し可能な構造32がメスハンドル16を中心に対称に配置してもよく、その発明を実施するための形態はすべて本願の保護範囲内含まれることを理解すべきである。
【0039】
図13ではカニューレ部品15が器具本体14に取付された構造断面図が示され、同図から分かるように、外側カニューレ固定部材154と固定ベース3110とが第1取り外し可能な構造31を通じて接続され、内側カニューレ固定部材155と駆動ベース3220とが第2取り外し可能な構造32を通じて接続される。
【0040】
実施例2
図14~24では本願の第2実施例によるカニューレ取り外し可能な超音波手術器具が示される。
この実施例のカニューレ取り外し可能な超音波手術システムの全体構造は第1実施例システムと大体同様であり、図1に示すように、超音波周波数発生器1、トランスデューサー2と手術器具3を備える。その中に、超音波周波数発生器1は振動電気信号をトランスデューサー2に送信し、トランスデューサー2は振動電気信号を機械的振動に変換し手術器具3に伝達させ、手術器具3はトランスデューサー2の機械的振動により組織を切断または凝固させる。
【0041】
図14を参照して、手術器具3は器具本体24と取り外し可能なカニューレ部品25を含む。その中に、器具本体24は固定的な内側カニューレ26と超音波切断作用を実現するメスハンドル27を含み、カニューレ部品25はメスハンドル27の軸線に沿って器具本体24に対して着脱可能である。
【0042】
図15では前記カニューレ部品25の詳細構造が示され、カニューレ部品25の遠位端にメスヘッドとともにクランプ構造を構成するクランプ251、取り外し可能な内側カニューレ253および第1回転軸255が含まれる。カニューレ部品25の近位端には外側カニューレ固定部材254が含まれ、カニューレ部品25は近位端から遠位端まで延伸する外側カニューレ252をさらに含む。前記外側カニューレ252、取り外し可能な内側カニューレ253はすべて前記メスハンドル27と同軸に配置される。前記外側カニューレ固定部材254と前記外側カニューレ252とは固定的に接続され、固定接続方式として各部品の材質に応じて共注入、接着、溶接または締り接続などの方式または当業者が公知する方式を選択すればよい。クランプ251と外側カニューレ252とが第1回転軸255を介して回転可能に接続され、取り外し可能な内側カニューレ253と第2回転軸2511を介して回転可能に接続される。このように、外側カニューレ固定部材254が固定された後、取り外し可能な内側カニューレ253を軸方向に沿って前後に引っ張ると、クランプ251を駆動して第1回転軸255を中心に回転させ、カニューレ部品25の器具本体24への装着を実現し、その後器具本体24によってクランプ251のメスハンドル27のメスヘッドに対する開閉動作を操作することができる。メスハンドル27のメスヘッドとクランプ251とにより組織をクランプしてクランプされた組織に対して超音波切断および止血を行い、取り外し可能な外側カニューレ部品25はメスハンドル27を外部から隔離してメスハンドル27を保護する作用を果たす。
【0043】
図16では固定的な内側カニューレ26とメスハンドル27および固定的な内側カニューレ26と取り外し可能なカニューレ部品25の間の封止構造図が示される。その中に、固定的な内側カニューレ26は、固定的に接続された内側カニューレ261と内側カニューレ固定部材262を含む。固定接続方式として各部品の材質に応じて共注入、接着、溶接または締り接続などの方式または当業者が公知する方式を選択すればよい。固定的な内側カニューレ26とメスハンドル27とが遠位端シールリング263によって封止され、前記遠位端シールリング263はゴム硬化などによりメスハンドル27上に固定的に接続されてもよく、内側カニューレ261上に固定的に接続されてもよい。好ましくは、メスハンドル27の外表面にシャフトショルダー271を配置し、遠位端シールリング263の内表面に周辺溝2631を配置し、前記シャフトショルダー271と前記周辺溝2631とを緊密に係合させる。固定的な内側カニューレ26と取り外し可能なカニューレ部品25の封止は近位端シールリング264によって実現され、具体的には、前記内側カニューレ固定部材262を前記固定的な内側カニューレ26の近位端に配置し、該内側カニューレ固定部材262上にスクロール溝2621が配置され、近位端シールリング264が前記スクロール溝2621中に位置し、クランプ251の開閉機能により、前記近位端シールリング264が前記外側カニューレ固定部材254と内側カニューレ固定部材262の隙間内に転がり、摺動による近位端シールリング264の摩耗を避けることができる。
【0044】
本願の一実施形態によれば、器具本体24と取り外し可能なカニューレ部品25間の着脱機能は第1取り外し可能な構造41および第2取り外し可能な構造42を通じて実現される。その中に、第1取り外し可能な構造41は、図17図20に示すように、前記第1取り外し可能な構造41は器具本体24とカニューレ部品25の間を固定するための接続構造であり、器具本体24とカニューレ部品25を固定的に接続させ、第2取り外し可能な構造42は、図21図24に示すように、第2取り外し可能な構造42は器具本体24とカニューレ部品25を駆動可能に接続する構造であり、器具本体24のカニューレ部品25のクランプ251に対する駆動制御を実現することができる。第2取り外し可能な構造42は第1取り外し可能な構造41と同軸に配置され、メスハンドルの軸方向に沿って第1取り外し可能な構造41に対して制限されて移動する。
【0045】
図17~20を参照して、本願の第2実施例のカニューレ取り外し可能な超音波手術器具において、第1取り外し可能な構造41は、取り外し可能なカニューレ部品25の近位端の第1ボス412、器具本体上に位置するT字形の制限溝411、ストッパー413および弾性部材414を含む。当業者は、第1ボスとT字形の制限溝411およびストッパー413の位置を逆にしてもよく、すなわち第1ボスを器具本体4上に配置し、T字形の制限溝411、ストッパー413および弾性部材28を取り外し可能なカニューレ部品25上に配置してもよいことを容易に想到することができる。
【0046】
具体的には、器具本体24のハウジング241上に固定ベース210が配置され、前記T字形の制限溝411が固定ベース210上に配置され、前記T字形の制限溝411は、メスハンドルの縦軸に平行な水平溝4111、メスハンドルの縦軸に垂直な垂直溝4112を含み、前記第1ボス412が外側カニューレ固定部材254上に配置される。前記第1ボス412は前記T字形の制限溝の水平溝4111内に前記メスハンドルの軸線方向に沿って摺動でき、前記第1ボス412も前記T字形の制限溝の垂直溝4112内に前記メスハンドルの軸線に垂直な方向に沿って摺動でき、前記ストッパー413が前記T字形の制限溝の水平溝4111内に前記メスハンドルの軸線方向に沿って摺動できるが、前記ストッパー413は前記T字形の制限溝の垂直溝4112内に入ることができない。前記ストッパー413が弾性部材28に接続され、前記弾性部材28は前記T字形の制限溝の水平溝4111方向に沿う弾性力を提供でき、該弾性部材8の弾性力の作用下で前記ストッパーは初期状態下でT字形の制限溝の水平溝と垂直溝構造の交差点に位置する。図17を参照して、器具本体24のハウジング241上に固定ベース210が配置され、固定ベース210上にダイアル211が取り付けられ、前記T字形の制限溝411が固定ベース210上に配置され、前記ストッパー413がダイアル211上に配置される。
【0047】
図17~20を参照して、その中に、図17では第1ボス412がT字形の制限溝411に入る直前の状態が示される。初期状態で、ストッパー413が弾性部材28の弾性力の作用下で、T字形の制限溝の水平溝4111と垂直溝4112構造の交差点に位置し、垂直溝4112の出口を閉鎖する。第1ボス412が外力の作用下でT字形の制限溝411の水平溝4111内部に継続的に摺動する時に、ストッパー413を押して弾性部材28の弾性力を打ち勝って水平溝4111内に摺動する必要がある。図18では第1ボス412が水平溝4111と垂直溝4112の交差開口に入った状態が示され、このとき外側カニューレ固定部材254が回転すると、第1ボス312を駆動してT字形の制限溝の垂直溝4112内に入り、図19ではこの状態が示される。外側カニューレ固定部材254が継続的に回転すると、第1ボス412が完全に垂直溝4112内に入り、ストッパー413が弾性部材8の作用下で水平溝4111と垂直溝4112の交差開口に戻り、すなわち垂直溝4112の出口を閉鎖し第1ボス412が完全に垂直溝4112内に制限されて、図20ではこの状態が示され、このとき外側カニューレ固定部材254が固定ベース210上に固定され、カニューレ部品25と器具本体24とが第1取り外し可能な構造41を通じて固定的に接続される。
【0048】
カニューレ部品25を器具本体24から取り外すときに、通常図17図20の手順と逆に操作すればよい。まず、メスハンドルの軸線方向に沿って近位端へ弾性部材28の弾性力を打ち勝ってダイアル211を引っ張ると、ストッパー413がT字形の制限溝411の水平溝4111と垂直溝4112の交差開口を開き、次に外側カニューレ固定部材254が回転すると、第1ボス412がT字形の制限溝411の垂直溝4112から水平溝4111に入り、その後カニューレ部品25をメスハンドルの軸線方向に沿って器具本体24から引き出し、第1ボス412が水平溝4111から離れて取り外し過程が完了する。この過程中に、第1ボス412が水平溝4111と垂直溝4112の交差開口から水平溝に沿って遠位端への移動に従い、ストッパー413は弾性部材28の弾性力の作用下で、水平溝4111と垂直溝4112の交差開口に戻る。
【0049】
当業者にとっては、メスハンドル27を中心に複数の第1取り外し可能な構造41を配置しても、その発明を実施するための形態はすべて本願の保護範囲内に含まれることを理解すべきである。
【0050】
図21~24を参照して、本願の第2実施例のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具において、第2取り外し可能な構造42は、取り外し可能な内側カニューレ253上に位置するL字形の制限溝421、器具本体24の固定的な内側カニューレ261上に位置する第2ボス422を含む。当業者は、第2ボスとL字形の制限溝の位置を逆にすることを容易に想到することができる。
【0051】
図21ではL字形の制限溝421と第2ボス422の詳細構造模式図が示され、同図で1つのL字形の制限溝構造421および1つの第2ボス422が示される。もう1つの実施形態では、取り外し可能な内側カニューレ253上に2つまたは複数のL字形の制限溝構造421が配置され、それに応じて、器具本体24の固定的な内側カニューレ261上にも2つまたは複数の第2ボス422が配置される。
【0052】
図22、23、24では第2取り外し可能な構造42の取付過程が示され、第1取り外し可能な構造41により止まれまたは押されて、カニューレ部品25の器具本体24に対する着脱過程中に、第1取り外し可能な構造41の運動に従い第2取り外し可能な構造42が運動する。具体的には、図22に示すように、第1取り外し可能な構造41上の第1ボス412がT字形の制限溝411に入る直前に、第2取り外し可能な構造42の第2ボス422もL字形の制限溝421に入る直前の状態にある。図23に示すように、第1取り外し可能な構造41上の第1ボス412が完全にT字形の制限溝411の水平溝4111に入ったときに、第2取り外し可能な構造42の第2ボス422も完全にL字形の制限溝421の水平溝に入った。図24に示すように、外側カニューレ固定部材254が回転すると、第1取り外し可能な構造41上の第1ボス412が完全にT字形の制限溝411の垂直溝4112に入ったときに、取り外し可能な内套253も回転し、第2取り外し可能な構造42の第2ボス422も完全にL字形の制限溝421の垂直溝4211内に入った。このとき、固定的な内側カニューレ261と取り外し可能な内側カニューレ253とが駆動可能に接続され、器具本体24のカニューレ部品25に対する駆動制御を実現することができる。カニューレ部品25を器具本体24から取り外すときに、上記の過程と逆にすればよく、ここに詳細に説明しない。
【0053】
当業者にとっては、第2取り外し可能な構造42が1つまたは複数配置されてもよく、好ましくは、複数の第2取り外し可能な構造42がメスハンドル27を中心に対称に配置されてもよく、その発明を実施するための形態はすべて本願の保護範囲内含まれることを理解すべきである。
【0054】
なお、図中の実施形態は本願の代表的な実施例に過ぎず、当業者は、本願の保護範囲が図面の実施形態によって定義された範囲のみに限定されなく、図面の実施形態の組み合わせ、変形、および変更はすべて本願の保護範囲内に含まれることを容易に理解できることに留意されたい。
【0055】
本願によるカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具は、市場の主流の超音波手術器具が使用後容易に洗浄できず、重複に使用できない欠点を解決し、顕著に器具の使用コストを削減することができる。そして、従来技術と比較すると、本願のカニューレ部品取り外し可能な超音波手術器具では、再使用可能な部材が多くなり使用コストをさらに削減でき、且つ使用しやすさ、全体構造の信頼性、プロセスの便利性も向上する。要するに、本願は従来技術と比較すると構造が簡単で、着脱しやすく、コストが低い利点を有する。
上記に開示されたものは本願のいくつかの好適な実施例に過ぎず、本願の範囲はこれらに限定されるものではなく、本願の精神を逸脱しない限りなされたすべての等価変更も本願の範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24