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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-01
(45)【発行日】2022-03-09
(54)【発明の名称】吹付装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 12/00 20180101AFI20220302BHJP
   B05D 1/02 20060101ALI20220302BHJP
   E04B 1/94 20060101ALI20220302BHJP
【FI】
B05B12/00 A
B05D1/02 B
E04B1/94 E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017188682
(22)【出願日】2017-09-28
(65)【公開番号】P2019063690
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-09-11
(73)【特許権者】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】597010628
【氏名又は名称】協立電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100111109
【氏名又は名称】城田 百合子
(72)【発明者】
【氏名】星野 雅一
(72)【発明者】
【氏名】馬場 峰雄
(72)【発明者】
【氏名】野村 勇樹
(72)【発明者】
【氏名】瀧浪 俊太郎
【審査官】河内 浩志
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-077741(JP,A)
【文献】特開平06-114301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B12/00-12/14
13/00-13/06
B05D 1/00- 7/26
E04B 1/62- 1/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱に耐火被覆材を吹き付ける吹付装置であって、
噴射口から前記耐火被覆材を噴射する噴射装置と、
前記噴射口の位置を変更するロボットアームと、
前記柱を含む建築物の三次元データを記憶し、前記噴射装置による前記耐火被覆材の噴射を制御し前記建築物の三次元データに基づいて前記ロボットアームによる前記噴射口の位置を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記柱の側面に対する前記耐火被覆材の吹付開始位置を、前記側面の第1端部に対し、前記耐火被覆材の層の規定の厚み以上の距離だけ前記柱の前記側面の幅方向における外側位置に設定する開始位置設定部と、
前記柱の前記側面に対する前記耐火被覆材の吹付停止位置を、前記側面の前記第1端部とは反対側の第2端部に対し、前記耐火被覆材の層の規定の厚み以上の距離だけ前記柱の前記側面の幅方向における外側位置に設定する停止位置設定部と、
前記吹付開始位置から前記吹付停止位置まで前記噴射口を移動させる移動制御部と、
前記噴射口が移動している間に、前記噴射口から前記耐火被覆材を前記柱に向けて噴射させる吹付制御部と、を有し、
前記移動制御部は、前記柱の前記第1端部及び前記第2端部の近傍では、前記第1端部と前記第2端部の間の平坦部に比べて前記噴射口の移動速度を遅くすることを特徴とする吹付装置。
【請求項2】
前記吹付制御部は、前記噴射口が移動している間に、前記噴射口から単位時間あたり同じ量の前記耐火被覆材を前記柱に向けて噴射させ、
前記移動制御部は、前記柱の前記第1端部及び前記第2端部の近傍では、前記耐火被覆材の層の厚みが規定の厚み以上となるように前記平坦部に比べて前記噴射口の移動速度を遅くすることを特徴とする請求項1に記載の吹付装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記柱の全側面のそれぞれについて前記開始位置設定部、前記停止位置設定部、前記移動制御部及び前記吹付制御部による処理を順次実行して、前記柱の前記全側面に前記耐火被覆材を吹き付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の吹付装置。
【請求項4】
前記移動制御部は、前記柱の前記第1端部及び前記第2端部の近傍では、第1距離の上下移動と第2距離の左右移動を順次繰り返して前記噴射口を移動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の吹付装置。
【請求項5】
前記移動制御部は、前記吹付開始位置から前記吹付停止位置まで、前記第1距離の上下移動と前記第2距離の左右移動を順次繰り返して前記噴射口を移動させることを特徴とする請求項4に記載の吹付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、柱に耐火被覆材を吹き付ける吹付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建物の梁や柱等の被施工体に対して、ロックウール等の耐火被覆材を吹き付ける作業は作業者が吹付ガン(ノズル)やホースを持ち、移動しながら行うことが一般的である。
しかしながら、上記の作業は重労働であるため、例えば特許文献1に記載のように、ノズルをロボットアームにより梁等の面に沿って移動させながら、耐火被覆材を吹き付けるようにした吹付装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平7-323247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術においては、梁に対してノズルを対面させた状態で、梁の吹付面に平行にノズルを移動させて吹付を行っているが、こうしたノズルの移動では、例えば梁や柱の角部分に対しては耐火被覆材を十分に付着させることができなかった。
そのため、従来技術では、柱の角部に付着する耐火被覆材の厚みが、平坦部に付着する耐火被覆材の厚みよりも薄くなってしまう。すなわち、柱の側面のうちに、耐火被覆材の付着が不十分な箇所が生じることがある。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、柱の側面の一端から他端に渡って、耐火被覆材の付着が不十分な箇所が生じることを抑制できる吹付装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、本発明に係る吹付装置によれば、柱に耐火被覆材を吹き付ける吹付装置であって、噴射口から前記耐火被覆材を噴射する噴射装置と、前記噴射口の位置を変更するロボットアームと、前記柱を含む建築物の三次元データを記憶し、前記噴射装置による前記耐火被覆材の噴射を制御し前記建築物の三次元データに基づいて前記ロボットアームによる前記噴射口の位置を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記柱の側面に対する前記耐火被覆材の吹付開始位置を、前記側面の第1端部に対し、前記耐火被覆材の層の規定の厚み以上の距離だけ前記柱の前記側面の幅方向における外側位置に設定する開始位置設定部と、前記柱の前記側面に対する前記耐火被覆材の吹付停止位置を、前記側面の前記第1端部とは反対側の第2端部に対し、前記耐火被覆材の層の規定の厚み以上の距離だけ前記柱の前記側面の幅方向における外側位置に設定する停止位置設定部と、前記吹付開始位置から前記吹付停止位置まで前記噴射口を移動させる移動制御部と、前記噴射口が移動している間に、前記噴射口から前記耐火被覆材を前記柱に向けて噴射させる吹付制御部と、を有し、前記移動制御部は、前記柱の前記第1端部及び前記第2端部の近傍では、前記第1端部と前記第2端部の間の平坦部に比べて前記噴射口の移動速度を遅くすることにより解決される。
【0007】
上記の吹付装置によれば、ロボットアームを用いて柱の表面に耐火被覆材を付着させる作業を自動化できる。この際、柱の側面の一端から他端に渡って、耐火被覆材の付着が不十分な箇所が生じることを抑制できる。
また、こうすることで、柱の角部に耐火被覆材が十分な厚みで付着するように吹き付けることができる。
【0008】
上記の吹付装置において、前記吹付制御部は、前記噴射口が移動している間に、前記噴射口から単位時間あたり同じ量の前記耐火被覆材を前記柱に向けて噴射させ、前記移動制御部は、前記柱の前記第1端部及び前記第2端部の近傍では、前記耐火被覆材の層の厚みが規定の厚み以上となるように前記平坦部に比べて前記噴射口の移動速度を遅くすると好適である。
また上記の吹付装置において、前記制御装置は、前記柱の全側面のそれぞれについて前記開始位置設定部、前記停止位置設定部、前記移動制御部及び前記吹付制御部による処理を順次実行して、前記柱の前記全側面に前記耐火被覆材を吹き付けると好適である。
こうすることで、柱の全側面に渡って耐火被覆材の付着が不十分な箇所が生じることを抑制できる。
【0010】
上記の吹付装置において、前記移動制御部は、前記柱の前記第1端部及び前記第2端部の近傍では、第1距離の上下移動と第2距離の左右移動を順次繰り返して前記噴射口を移動させると好適である。
こうすることで、柱の角部において耐火被覆材の厚みに偏りが生じにくくなる。
【0011】
上記の吹付装置において、前記移動制御部は、前記吹付開始位置から前記吹付停止位置まで、前記第1距離の上下移動と前記第2距離の左右移動を順次繰り返して前記噴射口を移動させると好適である。
こうすることで、柱の側面の全体に渡って耐火被覆材の厚みに偏りが生じにくくなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る吹付装置によれば、柱の側面の一端から他端に渡って、耐火被覆材の付着が不十分な箇所が生じることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る吹付装置の全体構成を示す図である。
図2】吹付装置の吹付対象となる柱を示す図である。
図3】柱の第1側面に対する耐火被覆材の吹付方法を説明する図である。
図4】柱の第2側面に対する耐火被覆材の吹付方法を説明する図である。
図5】柱の第3側面に対する耐火被覆材の吹付方法を説明する図である。
図6】柱の第4側面に対する耐火被覆材の吹付方法を説明する図である。
図7】噴射口の移動経路の第1の例を説明する図である。
図8】噴射口の移動経路の第2の例を説明する図である。
図9】噴射口の移動経路の第3の例を説明する図である。
図10】制御装置の機能構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1乃至図10に基づき、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)に係る耐火被覆材の吹付装置1及び耐火被覆材の吹付方法について説明する。
吹付装置1は、建物の柱に対して、ロックウール等の耐火被覆材を吹き付ける装置である。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0015】
[吹付装置1の構成]
図1には、吹付装置1の全体構成を示した。図1に示されるように、吹付装置1は、制御装置10、噴射装置20、ロボットアーム30、台車装置40を備える。
【0016】
制御装置10は、ハードウェアとしてはプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13を備える。
【0017】
プロセッサ11は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。そして、プロセッサ11は、記憶装置12に記憶されるプログラムやデータに基づいて各種の演算処理を実行する。
【0018】
記憶装置12は、例えばメモリ、磁気ディスク装置を含み構成され、各種のプログラムやデータを記憶するほか、プロセッサ11のワークメモリとしても機能する。なお、記憶装置12には、フラッシュメモリ、光学ディスク等の情報記憶媒体が含まれていてもよい。
【0019】
通信用インターフェース13は、例えば有線又は無線の通信を可能とするネットワークインターフェースカードを含み構成され、噴射装置20、ロボットアーム30及び台車装置40と通信する。
そして、制御装置10は、プロセッサ11が生成する制御信号を、通信用インターフェース13を介して噴射装置20、ロボットアーム30、台車装置40に送信することにより、噴射装置20、ロボットアーム30、台車装置40のそれぞれの動作を制御する。
【0020】
噴射装置20は、耐火被覆材を噴射する装置であり、例えば、タンク21、高圧ポンプ21A、ホース22、噴射口23を備える。
噴射装置20では、タンク21に貯められた耐火被覆材を、高圧ポンプ21Aにより汲み上げる。そして、噴射装置20は、高圧ポンプ21Aにより汲み上げた耐火被覆材を、ホース22を介して噴射口23から噴射する(吹き付ける)。
なお、高圧ポンプ21Aの動作を制御することにより、噴射装置20からの耐火被覆材の噴射量が制御される。
【0021】
ロボットアーム30は、リンク機構31を有し、リンク機構31の先端部に設けられた保持部32を上下(高さ)、前後、左右の三軸方向に移動させることができる。保持部32は、噴射口23を保持しており、噴射口23は保持部32の動きに追従することとなる。すなわち、ロボットアーム30は、噴射口23の位置及び角度を変更する機能を有する。なお、上記の前後及び左右の方向を含めて水平方向とする。
【0022】
台車装置40は、台車装置40の上面に設置されたロボットアーム30及び噴射装置20を運搬する装置である。
なお、台車装置40は、車輪41、車輪41を回転させるモーター、車輪41の向きを制御するステアリング等の駆動機構を有しており、制御装置10からの制御信号に応じて位置を移動する。
【0023】
[耐火被覆材25の吹付対象となる柱の説明]
ここで、図2には、本実施形態に係る吹付装置1による耐火被覆材25の吹付対象となる柱50を示した。
図2に示されるように、柱50は上下方向(高さ方向)に延出する角柱であり、柱50は水平方向に延出する面を有する床55から上方に延出している。
【0024】
柱50は、略四角柱の形状をなし、柱50には、第1側面50A、第2側面50B、第3側面50C及び第4側面50Dの4つの側面を有する。なお、第1側面50A、第2側面50B、第3側面50C及び第4側面50Dの各側面の構成は同一であるため、以下では第1側面50Aの構成について説明する。
第1側面50Aは、平坦部51(面)と、平坦部51の左右の角部52とを有する。ここで、第1側面50Aを正面から見た際に、左側の角部52を第1角部52A、右側の角部52を第2角部52Bとする。
そして、本実施形態では、角部52は、角が丸められていることとするが、これに限らず、角部52は面取りされていてもよいし、角部52には丸めや面取り等の処理が施されていなくともよい。
【0025】
[吹付装置1による柱50への耐火被覆材25の吹付方法の説明]
次に、図3乃至図8を参照しながら、吹付装置1による柱50に対する耐火被覆材25の吹付方法について説明する。
以下に説明する例において、吹付装置1の制御装置10は、柱50を含む建築物の三次元データを記憶装置12に記憶し、三次元データに基づいて噴射口23の位置を制御することとする。
【0026】
[第1工程]
まず、図3を参照しながら、柱50の第1側面50Aに耐火被覆材25を吹き付ける第1工程について説明する。
【0027】
図3に示されるように、制御装置10は、台車装置40及びロボットアーム30を制御して、噴射口23を、第1側面50Aの第1角部52A(第1端部)よりも距離Dだけ左側(外側)の第1吹付開始位置60Aに配置する。
ここで、第1吹付開始位置60Aは、第1側面50Aへの耐火被覆材25の吹付を始動する位置である。ここで、第1吹付開始位置60Aの高さは、任意の位置に設定してよい。
【0028】
なお、図3に示されるように、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23が平坦部51に対して正面を向くように噴射口23の角度を制御する。そして、第1工程において、噴射口23の角度は固定してよい。
【0029】
そして、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23を上下及び前後方向に移動させながら、噴射口23から耐火被覆材25を第1側面50Aに吹き付ける。なお、噴射口23の移動の詳細については後述する。
【0030】
図3に示されるように、制御装置10は、噴射口23を第1側面50Aの第2角部52B(第2端部)よりも距離Dだけ右側(外側)の第1吹付停止位置61Aまで移動させて、噴射口23の移動及び耐火被覆材25の吹付を一旦停止する。
以上の処理により、柱50の第1側面50Aには、耐火被覆材25からなる第1被覆層25Aが形成される。
【0031】
[第2工程]
次に、図4を参照しながら、柱50の第2側面50Bに耐火被覆材25を吹き付ける第2工程について説明する。
【0032】
図4に示されるように、制御装置10は、台車装置40及びロボットアーム30を制御して、噴射口23を、第2側面50Bの第2角部52B(第1端部)よりも距離Dだけ手前側(外側)の第2吹付開始位置60Bに配置する。
ここで、第2吹付開始位置60Bは、第2側面50Bへの耐火被覆材25の吹付を始動する位置である。
【0033】
なお、図4に示されるように、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23が第2側面50Bの平坦部51に対して正面を向くように噴射口23の角度を制御する。そして、第2工程において、噴射口23の角度は固定してよい。
【0034】
そして、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23を上下及び左右方向に移動させながら、噴射口23から耐火被覆材25を第2側面50Bに吹き付ける。第2側面50Bについても噴射口23の移動制御は、第1側面50Aに対するものと同様である。
【0035】
図4に示されるように、制御装置10は、噴射口23を第2側面50Bの第3角部52C(第2端部)よりも距離Dだけ奥側(外側)の第2吹付停止位置61Bまで移動させて、噴射口23の移動及び耐火被覆材25の吹付を一旦停止する。
以上の第2工程により、柱50の第2側面50Bには、耐火被覆材25からなる第2被覆層25Bが形成される。
ここで、第2角部52Bに対しては、第1被覆層25A及び第2被覆層25Bの両方により被覆されるため、第2角部52Bの耐火被覆材25の層の厚みを、平坦部51の耐火被覆材25の層の厚みと同程度確保することができる。
【0036】
[第3工程]
次に、図5を参照しながら、柱50の第3側面50Cに耐火被覆材25を吹き付ける第3工程について説明する。
【0037】
図5に示されるように、制御装置10は、台車装置40及びロボットアーム30を制御して、噴射口23を、第3側面50Cの第3角部52C(第1端部)よりも距離Dだけ右側(外側)の第3吹付開始位置60Cに配置する。
ここで、第3吹付開始位置60Cは、第3側面50Cへの耐火被覆材25の吹付を始動する位置である。
【0038】
なお、図5に示されるように、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23が第3側面50Cの平坦部51に対して正面を向くように噴射口23の角度を制御する。そして、第3工程において、噴射口23の角度は固定してよい。
【0039】
そして、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23を上下及び左右方向に移動させながら、噴射口23から耐火被覆材25を第3側面50Cに吹き付ける。第3側面50Cについても噴射口23の移動制御は、第1側面50Aに対するものと同様である。
【0040】
図5に示されるように、制御装置10は、噴射口23を第3側面50Cの第4角部52D(第2端部)よりも距離Dだけ左側(外側)の第3吹付停止位置61Cまで移動させて、噴射口23の移動及び耐火被覆材25の吹付を一旦停止する。
以上の第3工程により、柱50の第3側面50Cには、耐火被覆材25からなる第3被覆層25Cが形成される。
ここで、第3角部52Cに対しては、第2被覆層25B及び第3被覆層25Cの両方により被覆されるため、第3角部52Cに吹き付けられる耐火被覆材25の層の厚みを、平坦部51の耐火被覆材25の層の厚みと同程度確保することができる。
【0041】
[第4工程]
次に、図6を参照しながら、柱50の第4側面50Dに耐火被覆材25を吹き付ける第4工程について説明する。
【0042】
図6に示されるように、制御装置10は、台車装置40及びロボットアーム30を制御して、噴射口23を、第4側面50Dの第3角部52C(第1端部)よりも距離Dだけ奥側(外側)の第4吹付開始位置60Dに配置する。
ここで、第4吹付開始位置60Dは、第4側面50Dへの耐火被覆材25の吹付を始動する位置である。
【0043】
なお、図6に示されるように、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23が第4側面50Dの平坦部51に対して正面を向くように噴射口23の角度を制御する。そして、第4工程において、噴射口23の角度は固定してよい。
【0044】
そして、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23を上下及び前後方向に移動させながら、噴射口23から耐火被覆材25を第4側面50Dに吹き付ける。第4側面50Dについても噴射口23の移動制御は、第1側面50Aに対するものと同様である。
【0045】
図6に示されるように、制御装置10は、噴射口23を第4側面50Dの第1角部52A(第2端部)よりも距離Dだけ手間側(外側)の第4吹付停止位置61Dまで移動させて、噴射口23の移動及び耐火被覆材25の吹付を一旦停止する。
以上の第4工程により、柱50の第4側面50Dには、耐火被覆材25からなる第4被覆層25Dが形成される。
ここで、第1角部52Aに対しては、第1被覆層25A及び第4被覆層25Dの両方により被覆されるため、第1角部52Aに吹き付けられる耐火被覆材25の層の厚みを、平坦部51の耐火被覆材25の層の厚みと同程度確保することができる。
また、第4角部52Dに対しては、第1被覆層25A及び第4被覆層25Dの両方により被覆されるため、第4角部52Dに吹き付けられる耐火被覆材25の層の厚みを、平坦部51の耐火被覆材25の層の厚みと同程度確保することができる。
【0046】
すなわち、上記の第1工程~第4工程による耐火被覆材25の吹付処理によれば、柱50の全側面(第1側面50A~第4側面50D)に対して、平坦部51と角部52の両方に厚みが規定以上となるように耐火被覆材25の層を形成することができる。
【0047】
[噴射口23の移動経路]
ここで、図7を参照しながら、制御装置10による第1側面50Aの耐火被覆材25の吹付を行う際の噴射口23の移動経路の第1の例について説明する。
【0048】
図7に示されるように、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、噴射口23を第1吹付開始位置60Aから下端折返し位置62に達するまで噴射口23を下方に移動させる。そして、制御装置10は、噴射口23が下端折返し位置62に達すると、噴射口23を右側に所定の距離移動させた後に、噴射口23を上方に移動させる。そして、制御装置10は、噴射口23が上端折返し位置63に達すると、噴射口23を右側に所定の距離移動させた後に、再び噴射口23を下方に移動させる。なお、第1吹付開始位置60Aと上端折返し位置63の上下方向の位置は同じとする。
以上が第1の例における噴射口23の移動の一サイクルである。
【0049】
制御装置10は上記のサイクルを噴射口23が第1吹付停止位置61Aに達するまで繰り返し実行する。
なお、制御装置10は、噴射口23が移動している間に、噴射口23から耐火被覆材25を噴出させることで、第1側面50Aに耐火被覆材25を吹き付ける。
【0050】
ここで、制御装置10は、角部52(第1角部52Aや第2角部52B)の近傍においては、噴射口23の移動速度を、平坦部51に対向する位置における場合よりも遅くすることとしてよい。こうすることで、角部52に耐火被覆材25が付着しやすくなる。
【0051】
また、図8には、制御装置10による第1側面50Aの耐火被覆材25の吹付を行う際の噴射口23の移動経路の第2の例を示した。
【0052】
図8に示されるように、制御装置10は、ロボットアーム30を制御して、第1吹付開始位置60Aから下端折返し位置62に達するまで噴射口23を下方に移動させる。そして、制御装置10は、噴射口23が下端折返し位置62に達すると、噴射口23を右斜め上方向に移動させる。そして、制御装置10は、噴射口23が上端折返し位置63に達すると、再び噴射口23を下方に移動させる。なお、第1吹付開始位置60Aと上端折返し位置63の上下方向の位置は同じとする。
以上が第2の例における噴射口23の移動の一サイクルである。
【0053】
制御装置10は上記のサイクルを噴射口23が第1吹付停止位置61Aに達するまで繰り返し実行する。
なお、制御装置10は、噴射口23が移動している間に、噴射口23から耐火被覆材25を噴出させることで、第1側面50Aに耐火被覆材25を吹き付ける。
【0054】
また、図9には、制御装置10による第1側面50Aの耐火被覆材25の吹付を行う際の噴射口23の移動経路の第3の例を示した。
第3の例は、図7に示す移動経路と図8に示す移動経路を組み合わせたものである。
具体的には、角部52の近傍においては第1の例に係る移動方法を用い、平坦部51と対向する位置においては第2の例に係る移動方法を用いている。
【0055】
[制御装置10に備えられる機能の説明]
図10には、上記の処理を実現するために制御装置10に備えられる機能を示した。図10に示されるように、制御装置10は、機能として、開始位置設定部14、停止位置設定部15、移動制御部16、及び吹付制御部17を備える。
【0056】
制御装置10に備えられる上記の各機能は、制御装置10のプロセッサ11が、記憶装置12に記憶されるプログラム及びデータに基づいて、制御装置10の各部を制御することにより実現されるものである。なお、制御装置10は、上記のプログラムを、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体から読み込むこととしてもよいし、インターネットやイントラネット等の通信網を介してダウンロードしてもよい。
以下、制御装置10に備えられる上記の各機能の詳細について説明する。
【0057】
[開始位置設定部14]
開始位置設定部14は、柱50の側面に対する耐火被覆材25の吹付開始位置を、側面の第1端部に対し所定の距離だけ柱50の外側に設定する。なお、開始位置設定部14による処理が、開始位置設定工程に相当する。
【0058】
「柱」とは、柱体のことである。建物の躯体を構成する柱50が上記の「柱」の一例に相当する。本実施形態では「柱」は角柱であることとする。
「柱の側面」とは、柱50の上面と下面以外の面である。
【0059】
「吹付開始位置」とは、柱50の側面に対して、耐火被覆材25を吹き付ける処理の開始位置のことである。なお、柱50の側面を複数の領域に分けて、各領域について耐火被覆材25の吹付を行う場合には、各領域について「吹付開始位置」が設定されることとなる。
【0060】
「第1端部」とは、柱50の側面において「吹付開始位置」に近い側の角部52である。例えば、第1側面50Aに対し第1角部52Aが上記の「第1端部」に相当する。
【0061】
「第1端部に対し所定の距離だけ柱の外側」とは、柱50の側面の幅方向(水平方向)に対し、「第1端部」から外側、すなわち柱50がない方向に所定の距離進んだ位置である。なお、「所定の距離」とは、0ミリメートルより大きい距離である。例えば、「所定の距離」は、柱50に吹き付けて形成する耐火被覆材25の層(例えば第1被覆層25A)の規定の厚み以上であることとしてよい。
そして、「所定の距離」は、複数の側面ごとに異なる値を設定してもよいし、複数の側面について共通の値を設定してもよい。なお、本実施形態では、第1側面50A~第4側面50Dのそれぞれについて共通の距離Dを設定している。
【0062】
開始位置設定部14は、主に制御装置10のプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13により以下のように実現される。
具体的には、制御装置10のプロセッサ11は、建物の3次元データと、建設現場の噴射口23の位置合わせを実行し、吹付対象の柱50の側面の座標に基づいて建設現場における吹付開始位置の座標を設定する。
【0063】
[停止位置設定部15]
停止位置設定部15は、柱50の側面に対する耐火被覆材25の吹付停止位置を、側面の第1端部とは反対側の第2端部に対し所定の距離だけ柱50の外側に設定する。なお、停止位置設定部15による処理が、停止位置設定工程に相当する。
【0064】
「吹付停止位置」とは、柱50の側面に対して、耐火被覆材25を吹き付ける処理の停止位置のことである。なお、柱50の側面を複数の領域に分けて、各領域について耐火被覆材25の吹付を行う場合には、各領域について「吹付停止位置」が設定されることとなる。
【0065】
「第2端部」とは、柱50の側面において「第1端部」とは反対側の端部である。換言すれば、「第2端部」は、柱50の側面において「吹付停止位置」に近い側の角部52である。例えば、第1側面50Aに対し第2角部52Bが上記の「第2端部」に相当する。
【0066】
「第2端部に対し所定の距離だけ柱の外側」とは、柱50の側面の幅方向(水平方向)に対し、「第2端部」から外側、すなわち柱50がない方向に所定の距離進んだ位置である。なお、「所定の距離」とは、0ミリメートルより大きい距離である。例えば、「所定の距離」は、柱50に吹き付けて形成する耐火被覆材25の層(例えば第1被覆層25A)の規定の厚み以上であることとしてよい。
そして、「所定の距離」は、複数の側面ごとに異なる値を設定してもよいし、複数の側面について共通の値を設定してもよい。なお、本実施形態では、第1側面50A~第4側面50Dのそれぞれについて共通の距離Dを設定している。
【0067】
停止位置設定部15は、主に制御装置10のプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13により以下のように実現される。
具体的には、制御装置10のプロセッサ11は、建物の3次元データと、建設現場の噴射口23の位置合わせを実行し、吹付対象の柱50の側面の座標に基づいて建設現場における吹付停止位置の座標を設定する。
【0068】
[移動制御部16]
移動制御部16は、吹付開始位置から吹付停止位置まで噴射口23を移動させる。なお、移動制御部16による処理が、移動制御工程に相当する。
【0069】
移動制御部16は、柱50の側面に対して開始位置設定部14及び停止位置設定部15により設定した吹付開始位置から吹付停止位置まで噴射口23を移動させる。
噴射口23の移動のパターンは、図7図9に示した通りである。ここでは、図7に示す移動パターンを第1パターン、図8に示す移動パターンを第2パターン、図9に示す移動パターンを第3パターンとする。
【0070】
移動制御部16は、柱50の第1端部及び第2端部の近傍では、第1端部と第2端部の間の平坦部51に比べて噴射口23の移動速度を遅くすることとしてよい。
「柱の第1端部及び第2端部の近傍」とは、噴射口23が柱50の第1端部と第2端部から所定の範囲内にあることである。また、噴射口23が柱50の第1端部、第2端部と対向する位置にあるときに、噴射口23が「柱の第1端部及び第2端部の近傍」にあることとしてよい。
すなわち、移動制御部16は、噴射口23が第1角部52A又は第2角部52Bに対向している間の噴射口23の移動速度を、噴射口23が第1側面50Aの平坦部51に対向している間の噴射口23の移動速度よりも遅くするように制御する。
【0071】
移動制御部16は、柱50の第1端部及び第2端部の近傍では、第1距離の上下移動と第2距離の左右移動を順次繰り返して噴射口23を移動させることとしてよい。
すなわち、移動制御部16は、図7及び図9に示すように、噴射口23が上端折返し位置63から下端折返し位置62に達するまでは噴射口23を下方に移動させ、噴射口23が下端折返し位置62に達すると、噴射口23を右方向に所定距離移動させる。その後、移動制御部16は、噴射口23を下端折返し位置62から上端折返し位置63まで上方に移動させ、噴射口23が上端折返し位置63に達すると、噴射口23を右方向に移動させる。移動制御部16は、噴射口23が柱50の第1端部や第2端部に対向している間は、上記のサイクルを順次繰り返して、噴射口23を移動させる。
なお、上記において上端折返し位置63から下端折返し位置62までの移動距離が第1距離L1であり、下端折返し位置62又は上端折返し位置63における右方向の移動距離が第2距離L2である。
【0072】
移動制御部16は、吹付開始位置から吹付停止位置まで、第1距離の上下移動と第2距離の左右移動を順次繰り返して噴射口23を移動させることとしてよい。
すなわち、移動制御部16は、図7に示すように、吹付開始位置から吹付停止位置まで、上記のサイクルを順次繰り返して、噴射口23を移動させる。
【0073】
移動制御部16は、主に制御装置10のプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13により以下のように実現される。
具体的には、制御装置10のプロセッサ11は、第1パターン~第3パターンのいずれを実行するかを設定パラメータに基づいて決定し、決定したパターンで吹付開始位置から吹付停止位置までの噴射口23の移動経路を決定する。そして、制御装置10のプロセッサ11は、上記決定した移動経路に従って噴射口23を移動させる。この際、噴射口23の移動経路のうち、第1端部と第2端部に対向する範囲においては、噴射口23の移動速度を、それ以外の範囲における移動速度のA(0<A<1)倍に設定する。
【0074】
[吹付制御部17]
吹付制御部17は、噴射口23が移動している間に、噴射口23から耐火被覆材25を柱50に向けて噴射させる。なお、吹付制御部17による処理が、吹付制御工程に相当する。
【0075】
吹付制御部17は、移動制御部16の制御に従って噴射口23が移動している間においては、噴射口23から耐火被覆材25を噴射するように制御する。噴射量は、単位時間あたり同じ量としてもよいし、噴射口23の速度や、噴射口23の位置、角度に応じて可変としてもよい。
【0076】
吹付制御部17は、主に制御装置10のプロセッサ11、記憶装置12及び通信用インターフェース13により以下のように実現される。
具体的には、制御装置10のプロセッサ11は、移動制御部16により噴射口23の移動状態である間には、高圧ポンプ21Aを動作させて、ホース22を通じて耐火被覆材25を噴射口23から噴射させる。これにより、噴射口23から噴射した耐火被覆材25が柱50に吹き付けられて、柱50の側面に付着する。
【0077】
制御装置10は、柱50の全側面のそれぞれについて開始位置設定部14、停止位置設定部15、移動制御部16及び吹付制御部17による処理を順次実行して、柱の全側面に耐火被覆材25を吹き付ける。
【0078】
「柱の全側面」とは、柱50の周方向に連続する全ての側面である。例えば、第1側面50A、第2側面50B、第3側面50C、第4側面50Dが上記の「柱の全側面」に相当する。
【0079】
そして、制御装置10は、図3乃至図6に示すように、第1側面50A、第2側面50B、第3側面50C、第4側面50Dのそれぞれについて、開始位置設定部14、停止位置設定部15、移動制御部16及び吹付制御部17による処理を順番に実行する。これにより、第1側面50A、第2側面50B、第3側面50C、第4側面50Dの全てについて耐火被覆材25の吹き付けを実行する。
【0080】
[まとめ]
本実施形態に係る吹付装置1は、柱50に耐火被覆材25を吹き付ける。吹付装置1は、噴射口23から耐火被覆材25を噴射する噴射装置20と、噴射口23の位置を変更するロボットアーム30と、噴射装置20による耐火被覆材25の噴射と、ロボットアーム30による噴射口23の位置を制御する制御装置10と、を備える。制御装置10は、柱50の側面(第1側面50A等)に対する耐火被覆材25の吹付開始位置を、側面の第1端部(第1角部52A等)に対し所定の距離だけ柱50の外側に設定する開始位置設定部14と、柱50の側面に対する耐火被覆材25の吹付停止位置を、側面の第1端部とは反対側の第2端部(第2角部52B等)に対し所定の距離だけ柱50の外側に設定する停止位置設定部15と、吹付開始位置から吹付停止位置まで噴射口23を移動させる移動制御部16と、噴射口23が移動している間に、噴射口23から耐火被覆材25を柱50に向けて噴射させる吹付制御部17と、を有する。
【0081】
吹付装置1によれば、ロボットアーム30を用いて柱50の表面に耐火被覆材25を付着させる作業を自動化できる。この際、柱50の側面の一端から他端に渡って、耐火被覆材25の付着が不十分な箇所が生じることを抑制できる。
【0082】
吹付装置1において、制御装置10は、柱50の全側面のそれぞれについて開始位置設定部14、停止位置設定部15、移動制御部16及び吹付制御部17による処理を順次実行して、柱50の全側面に耐火被覆材25を吹き付ける。
こうすることで、柱50の全側面に渡って耐火被覆材25の付着が不十分な箇所が生じることを抑制できる。
【0083】
吹付装置1において、移動制御部16は、柱50の第1端部及び第2端部の近傍では、第1端部と第2端部の間の平坦部51に比べて噴射口23の移動速度を遅くする。
こうすることで、柱50の角部52に耐火被覆材25が十分な厚みで付着するように吹き付けることができる。
【0084】
吹付装置1において、移動制御部16は、柱50の第1端部及び第2端部の近傍では、第1距離の上下移動と第2距離の左右移動を順次繰り返して噴射口23を移動させる。
こうすることで、柱50の角部52において耐火被覆材25の厚みに偏りが生じにくくなる。
【0085】
吹付装置1において、移動制御部16は、吹付開始位置から吹付停止位置まで、第1距離の上下移動と第2距離の左右移動を順次繰り返して噴射口23を移動させる。
こうすることで、柱50の側面の全体に渡って耐火被覆材25の厚みに偏りが生じにくくなる。
【0086】
[その他の実施形態]
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、吹付装置1において、制御装置10を台車装置40に設置し、噴射装置20及びロボットアーム30と共に移動するようにしてもよい。
また、制御装置10は、噴射装置20、ロボットアーム30又は台車装置40のいずれかに内蔵されていてもよい。
また、噴射装置20のタンク21は、台車装置40の上に搭載されていなくともよい。
【符号の説明】
【0087】
1 吹付装置
10 制御装置
11 プロセッサ
12 記憶装置
13 通信用インターフェース
14 開始位置設定部
15 停止位置設定部
16 移動制御部
17 吹付制御部
20 噴射装置
21 タンク
21A 高圧ポンプ
22 ホース
23 噴射口
25 耐火被覆材
25A 第1被覆層
25B 第2被覆層
25C 第3被覆層
25D 第4被覆層
30 ロボットアーム
31 リンク機構
32 保持部
40 台車装置
41 車輪
50 柱
50A 第1側面
50B 第2側面
50C 第3側面
50D 第4側面
51 平坦部
52 角部
52A 第1角部
52B 第2角部
52C 第3角部
52D 第4角部
55 床
60A 第1吹付開始位置
60B 第2吹付開始位置
60C 第3吹付開始位置
60D 第4吹付開始位置
61A 第1吹付停止位置
61B 第2吹付停止位置
61C 第3吹付停止位置
61D 第4吹付停止位置
62 下端折返し位置
63 上端折返し位置
L1 第1距離
L2 第2距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10