(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-01
(45)【発行日】2022-03-09
(54)【発明の名称】単一入口ミキサに分離出口流体カートリッジを接続するためのアダプタ、及び、その関連方法
(51)【国際特許分類】
F16L 37/098 20060101AFI20220302BHJP
B65D 81/32 20060101ALI20220302BHJP
F16L 37/56 20060101ALI20220302BHJP
【FI】
F16L37/098
B65D81/32 U
F16L37/56
(21)【出願番号】P 2018564369
(86)(22)【出願日】2017-06-01
(86)【国際出願番号】 US2017035432
(87)【国際公開番号】W WO2017213954
(87)【国際公開日】2017-12-14
【審査請求日】2020-05-22
(32)【優先日】2016-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】パッパラルド マシュー イー
【審査官】▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】独国実用新案第202006004738(DE,U1)
【文献】米国特許第06398761(US,B1)
【文献】特表2010-521384(JP,A)
【文献】特許第3747784(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/096
F16L 37/098
F16L 37/127
F16L 37/133
F16L 37/56
B65D 81/32
B01F 1/00-5/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を収容している分離出口カートリッジを、前記流体を混合及びディスペンスするように構成された単一入口ミキサに接続するためのアダプタであって、
流体を前記ミキサの中に導くために、前記ミキサに封止結合されるように構成された外部接続部を有する流体出口ポートと、
前記流体出口ポートと流体連通している第1流体入口ポート及び前記流体出口ポートと流体連通している第2流体入口ポートであって、前記カートリッジから流体を受け入れるために前記分離出口カートリッジに封止結合されるように構成されている、第1及び第2流体入口ポートと、
前記第1及び第2流体入口ポートを前記カートリッジに固定するように、前記カートリッジと係止的にスナップ係合するように構成された係止機構と、
前記係止機構に結合され、当該アダプタを前記カートリッジから係止解除するように構成された係止解放機構と、
を備え
、
前記係止解放機構は、前記係止機構から近位に延在するレバーと、前記レバーから外向きに延在する剥離ハンドルと、を更に備える
ことを特徴とするアダプタ。
【請求項2】
前記係止機構及び前記係止解放機構は、単体の部品として共に一体成型されている、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項3】
前記係止解放機構は、前記カートリッジに対する係止位置と、前記カートリッジに対する係止解除位置と、の間で可動である、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項4】
前記係止機構は、ベースと、前記カートリッジのフランジを受け入れ当該フランジに係止係合するように適合された
1または複数のスナップアームと、を更に備え、
前記
1または複数のスナップアームは、係止位置にある時には、前記ベースに対して実質的に垂直に延在し、係止解除位置にある時には、前記ベースから離れて斜めに延在する、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項5】
前記
1または複数のスナップアームは、第1スナップアーム及び第2スナップアームを含む、請求項
4に記載のアダプタ。
【請求項6】
前記
1または複数のスナップアームは、前記カートリッジの前記フランジの上にスナップ留めするように構成された係止ノッチを備える、請求項
4に記載のアダプタ。
【請求項7】
前記
1または複数のスナップアームは、前記カートリッジの前記フランジに当接するように構成された傾斜後端面を有する、内向きに突出する係止タブを更に備える、請求項
6に記載のアダプタ。
【請求項8】
前記係止タブは、前記係止ノッチが前記カートリッジの前記フランジとスナップ係合することを補助するために、面取りされるか又は丸みを帯びた先端面を更に画定する、請求項
7に記載のアダプタ。
【請求項9】
前記剥離ハンドルは、グリップ面を備える、請求項
1に記載のアダプタ。
【請求項10】
前記第1及び第2流体入口ポートは、前記カートリッジから流体を受け入れるために、前記カートリッジのそれぞれの第1及び第2流体出口に結合されるように構成されている、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項11】
前記第1流体入口ポートは、第1流体入口通路を更に備え、
前記第2流体入口ポートは、第2流体入口通路を更に備え、
前記流体出口ポートは、第1流体出口通路及び第2流体出口通路を更に備え、
前記第1流体入口通路は、前記第1流体出口通路と流体連通し、
前記第2流体入口通路は、前記第2流体出口通路と流体連通する、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項12】
前記流体出口ポートは、隔壁によって分離された第1流体出口通路及び第2流体出口通路を更に備える、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項13】
前記隔壁は平坦である、請求項
12に記載のアダプタ。
【請求項14】
前記隔壁は湾曲している、請求項
12に記載のアダプタ。
【請求項15】
前記第1及び第2流体出口通路は、等しい体積の第1及び第2流体をそれぞれ前記ミキサの中に導くために、サイズが等しい断面積を有する、請求項
12に記載のアダプタ。
【請求項16】
前記第1及び第2流体出口通路は、異なる体積の第1及び第2流体をそれぞれ前記ミキサの中に導くために、サイズが等しくない断面積を有する、請求項
12に記載のアダプタ。
【請求項17】
前記外部接続部は、前記ミキサとの流体密シールを提供するように適合された外部封止面を備える、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項18】
前記外部接続部は、前記ミキサの内部ねじ面と係合するように構成された外部ねじ面を備える、請求項
17に記載のアダプタ。
【請求項19】
前記外部接続部は、圧力嵌めシールを備える、請求項
17に記載のアダプタ。
【請求項20】
前記外部接続部は、
1または複数の円周方向のかえし部を備える、請求項
19に記載のアダプタ。
【請求項21】
前記第1及び第2流体入口ポートは、圧力嵌めシールを更に備える、請求項1に記載のアダプタ。
【請求項22】
前記第1及び第2流体入口ポートは、
1または複数の円周方向のかえし部を更に備える、請求項
21に記載のアダプタ。
【請求項23】
単一入口ミキサと、分離出口カートリッジと、係止機構及び係止解放機構を有するアダプタと、を含
み、前記係止解放機構は、前記係止機構から近位に延在するレバーと、前記レバーから外向きに延在する剥離ハンドルと、を有しているディスペンシングアセンブリを組み立てる方法であって、
前記ミキサの近位端内部に前記アダプタの接続部を位置合わせして、前記ミキサと前記アダプタとの間の近位方向移動を抑制するように、前記ミキサを前記アダプタと係合させる工程と、
前記カートリッジの遠位端内部に前記アダプタの近位部を位置合わせして、前記カートリッジと前記アダプタとの間の近位方向移動を抑制するように、前記カートリッジを前記アダプタとスナップ嵌め態様で係合させ、それによって、前記アダプタが前記カートリッジと前記ミキサとの間の流体連通を提供する工程と、
前記剥離ハンドルを剥離して戻すことによって前記カートリッジから前記アダプタを係止解放する工程と、
を含む方法。
【請求項24】
前記接続部の流体出口部材を、前記ミキサの入口と封止係合させる工程
を含む請求項
23に記載の方法。
【請求項25】
前記接続部の外部ねじ面を、前記ミキサの内部ねじ面と螺合させる工程
を含む請求項
23に記載の方法。
【請求項26】
前記アダプタの第1流体入口部材を前記カートリッジの第1流体出口部材と封止係合させ
、前記アダプタの第2流体入口部材を前記カートリッジの第2流体出口部材と封止係合させる工程
を含む請求項
23に記載の方法。
【請求項27】
前記係止機構は、前記接続部から遠位に延在する
1または複数のスナップアームを備え、
前記
1または複数のスナップアームは、係止位置から係止解除位置までの間で弾性的に可動である、請求項
23に記載の方法。
【請求項28】
前記
1または複数のスナップアームを前記カートリッジの保持フランジとスナップ係合させることによって、前記カートリッジを前記係止機構と係止係合させる工程
を含む請求項
27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2016年6月9日出願の米国特許出願第15/177,957の優先権を主張するものである。当該米国特許出願は、その全体の内容が、当該参照によって本明細書に組み込まれる(incorporated by reference)。
【0002】
本発明は、全体として、流体ディスペンサに関しており、より具体的には、係止方式でミキサを流体カートリッジに接続するための構造及び方法に関している。
【背景技術】
【0003】
ディスペンシング分野において、流体を混合するための静的ミキサから分離して、ディスペンス対象の流体を保持する流体カートリッジを製造及び出荷することが、一般的な実務である。当該実務には、様々な理由がある。それらは、接続時のミキサ/カートリッジの組合せが広範囲に及ぶ長さを有すること、及び、特定のカートリッジと共に複数の異なるミキサを使用したいとの要求、を含むが、それらに限定はされない。結果的に、ミキサ及びカートリッジには、しばしば、ミキサをカートリッジに堅固に結合することを容易にする接続要素が設けられる。
【0004】
ディスペンシング分野で用いられるカートリッジの一般的なタイプは、各々が各流体を収容するようになっている2またはそれ以上の分離したチャンバ部を有する複数要素(サイドバイサイド)カートリッジである。そのようなカートリッジは、しばしば、ミキサがカートリッジに取り付けられる時にミキサの分離した第1及び第2流体入口部材に結合される分離した第1及び第2流体出口部材を含む。そのようなカートリッジ及びミキサは、それぞれ「分離出口」カートリッジ及び「分離入口」ミキサと呼ばれ得て、より一般的には、「分離孔」ディスペンシング要素と呼ばれ得る。更に、そのようなカートリッジ及びミキサは、しばしば、バヨネット型の接続要素を含む。例えば、ミキサは、一対のバヨネット突起(ラグ)を含み得て、カートリッジは、ミキサがカートリッジに対して回転される時に当該バヨネット突起を受容して係止的に係合する1または複数の係止チャネルを含み得る。
【0005】
分離孔タイプのディスペンシング要素に加えて、非分離孔タイプのディスペンシング要素も、「単一孔」または「単一入口」要素と呼ばれ得て、例えばディスペンシング分野において一般的に使用されている。単一入口すなわち単一孔のミキサは、一般に、分離した第1及び第2流体入口部材ではなく単一流体入口を含み、従って、単一流体出口部材を有するカートリッジと共に使用するように設計される。ディスペンシング要素のユーザは、しばしば、分離孔タイプのディスペンシング要素及び/または単一孔タイプのディスペンシング要素の商品在庫(inventories)を維持する。そのようなユーザにとっては、様々なビジネス及び製品の質に関する理由のため、単一孔ミキサ(すなわち単一入口ミキサ)を分離孔カートリッジと共に使用することが望まれ得る。しかしながら、単一孔ミキサと分離孔カートリッジとの間の構造上の相異が、一般的に、それらを一緒に使用することを抑制する。
【発明の概要】
【0006】
本開示によれば、流体を収容している分離出口カートリッジを、流体を混合及びディスペンスするように構成されたミキサに接続するためのアダプタが提供される。当該アダプタは、流体出口ポートと、一対の流体入口ポートと、少なくとも1つの係止機構と、少なくとも1つの対応する係止解放機構と、を含む。流体出口ポートは、流体をミキサの中に導くための、ミキサに結合されるように構成された外部接続部を有し、一対の流体入口ポートは、カートリッジから流体を受け入れるために、分離出口カートリッジに解放可能に結合されるように構成される。流体出口ポートの外部接続部は、ミキサに解放可能又は非解放可能に結合され得ることが理解されるべきである。流体入口ポートは、流体出口ポートと流体連通するように更に適合される。
【0007】
流体入口ポートは、カートリッジから流体を受け入れるために、当該カートリッジのそれぞれの流体出口に結合されるように構成される。流体出口ポートは、仕切り、例えば平坦であるか又は湾曲した隔壁、によって分離された第1流体出口通路及び第2流体出口通路を更に備える。これらの第1及び第2流体出口通路は、等しい体積の第1及び第2流体をそれぞれミキサの中に導くために、サイズが等しくてもよい。あるいは、第1及び第2流体出口通路は、等しくない体積の第1及び第2流体をそれぞれミキサの中に導くために、サイズが等しくなくてもよい。アダプタの外部接続部は、ミキサに封止結合されるように更に構成される。これは、例えばねじ係合又は圧力嵌めシール(圧入封止)によって達成され得る。例えば、外部接続部は、そのような圧力嵌めシール(圧入封止)を容易にするための少なくとも1つの円周方向のかえし部を含み得る。
【0008】
係止機構は、カートリッジと係止的にスナップ係合するように構成される。係止解放機構は、係止機構に結合され、カートリッジからアダプタを係止解除するように構成される。係止機構及び係止解放機構の両方が、単体の部品として共に一体成型されてもよい。使用中、係止解放機構は、カートリッジに対して係止された位置と、カートリッジに対して係止解除された位置と、の間で可動である。
【0009】
係止機構は、ベースと、カートリッジのフランジを受け入れそれに係止係合するように適合された少なくとも1つのスナップアームと、を更に備える。当該少なくとも1つのスナップアームは、係止された位置にあるときには、ベースに対して実質的に垂直に延在し、係止解除された位置にあるときには、ベースから離れて斜めに延在する。少なくとも1つのスナップアームは、アダプタの接続部から遠位に延在し、係止位置と係止解除位置との間で弾性的に可動である。また、少なくとも1つのスナップアームは、カートリッジのフランジの上にスナップ留めするように構成された係止ノッチを備え、当該少なくとも1つのスナップアームは、カートリッジのフランジに当接するように構成された傾斜後端面を有する、内向きに突出する係止タブを含む。更に、係止タブは、前記係止ノッチがカートリッジのフランジとスナップ係合することを補助するために、面取りされるか又は丸みを帯びた先端面を画定する。
【0010】
本開示による流体ディスペンサを組み立てるとき、ユーザは、単一入口ミキサの近位端内部にアダプタの接続部を位置合わせし、それらの間での近位方向移動を抑制するように、ミキサをアダプタと係合させる。また、ユーザは、分離出口カートリッジの遠位端内部にアダプタの近位部を位置合わせし、それらの間での近位方向移動を抑制するように、スナップ嵌め態様でカートリッジをアダプタと係合させる。このように、アダプタは、ミキサ及びカートリッジの両方を係止方式で封止係合させ、カートリッジとミキサとの間の流体連通を提供する。ミキサは、カートリッジとすばやく組み立てられるために、アダプタに予め取り付けられていてもよいことが理解されるべきである。係止解放機構は、係止機構から近位に延在するレバーと、当該レバーから外向きに延在する剥離ハンドルと、を備える。当該剥離ハンドルは、有利には、係止解除プロセス中にユーザのグリップから滑り落ちることを防止するためのグリップ面を有する。カートリッジからアダプタを係止解除するために、ユーザは、ハンドルを容易かつすばやく剥離して戻すことが可能であり、これによって、カートリッジフランジから少なくとも1つのスナップアームを係合解除する。また、本開示のアダプタは、有利には、ユーザがねじ型及び単一封止型ミキサの既存の供給品を引き継いで、それらを分離孔ミキサに変換することを可能にする。
【0011】
本開示の様々な利点、特徴及び機能は、以下の説明及び添付の図面を参照することで容易に明らかとなり、より良好に理解される。以下の説明は、本開示の範囲を限定することは意図されておらず、代わりに、理解を容易にするための例示的態様を単に詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の一態様による、分離出口流体カートリッジと、単一入口ミキサと、当該カートリッジを当該ミキサに接続するためのアダプタと、を含む、組み立てられたディスペンシングアセンブリの斜視図である。
【0013】
【
図2】
図1のディスペンシングアセンブリの斜視図であり、分解された状態で示されている。
【0014】
【0015】
【0016】
【
図5】本開示による、別のアダプタの斜視図である。
【0017】
【0018】
【
図7】本開示による、別のアダプタの斜視図である。
【0019】
【0020】
【
図9】本開示による、更に別のアダプタの斜視図である。
【0021】
図面は、必ずしも縮尺通りに図示されてはおらず、代わりに、その構成要素のより良好な理解を提供するように描かれており、(本発明の)範囲を限定することは意図されておらず、むしろ例示的な図示を提供することが意図されている。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ディスペンシングアセンブリ10が、
図1及び
図2に図示されている。ディスペンシングアセンブリ10は、全体として、単一入口静的ミキサ20、分離出口カートリッジ30、及び、静的ミキサ20をカートリッジ30に解除可能に結合するアダプタ40、を含んでいる。アダプタ40は、有利なことに、ディスペンシング動作のために単一入口静的ミキサ20を分離出口カートリッジ30と共に使用することを可能にする。一方、そのようなミキサ及びカートリッジは、さもなければ、一般的には互いに適合できない。更に、アダプタ40は、例えばスナップフィット結合または螺合を介して静的ミキサ20と係止的に係合して、例えばスナップフィット結合を介してカートリッジ30と選択的かつ解除可能に係合する。静的ミキサ20及びアダプタ40は、プリアセンブリされ得て、カートリッジ30のような分離出口カートリッジの既存の供給品に取り付けて共に使用するべく利用者に出荷され得るか、あるいは、別個に提供されてユーザによって組み立てられ得る。
【0023】
ここで用いられるように、分離出口カートリッジ30との接続において、用語「分離出口」、「分離入口」及び「分離孔」は、第1及び第2流体出口/入口部材(「ポート」とも呼ばれる)を有するディスペンシング要素に言及しており、各々が、それぞれの流体出口/入口通路を規定し、他方のディスペンシング要素の対応する流体入口/出口部材を気密に係合するためのそれぞれのシール面を有している。以下に詳述されるように、分離出口カートリッジ30は、第1流体出口通路36aを規定して第1流体出口内側シール面38aを有する第1流体出口部材31aと、第2流体出口通路36bを規定して第2流体出口内側シール面38bを有する分離した第2流体出口部材31bと、を含んでいる。
【0024】
更に、ここで用いられるように、単一入口静的ミキサ20との接続において、用語「単一入口」及び「単一孔」は、対応する単一の流体通路を規定して他方のディスペンシング要素の対応する部材を気密に係合するための単一のシール面を有する単一の流体入口ないし孔を有するディスペンシング要素に言及している。以下に詳述されるように、単一入口静的ミキサ20は、単一流体入口通路28を規定して単一流体入口シール面29を有する単一流体入口27を含んでいる。
【0025】
更に
図1及び
図2を参照して、分離出口カートリッジ30は、当該カートリッジ30の遠位端33と近位端34との間に延びる流体チャンバ32を含んでいる。流体チャンバ32は、互いに隣接配置された第1流体チャンバ部32a及び第2流体チャンバ部32bを含んでいる。流体チャンバ部32a、32bは、それぞれ、ディスペンシング前に共に混合されるべき第1及び第2流体、例えば接着材料を形成するべく混合する2つの反応性成分、あるいは他の反応性の2成分材料、を収容するように構成されている。
【0026】
第1及び第2流体チャンバ部32a、32bは、図面内で異なるサイズで示されているが、本開示に合致する他の変形例において、第1及び第2流体チャンバ部が互いに対して同じサイズであったりサイズ変更(resize)され得ることは、理解されるであろう。更に、流体チャンバ32は、本願発明の範囲から逸脱することなく、本開示の他の特徴に従って、より多いかより少ない数のチャンバ部を含み得る。ディスペンシング分野において理解されているように、カートリッジ30の近位端34は、流体を流体チャンバ32から静的ミキサ40内に押し出すための空圧式または機械式の起動ピストンまたはプランジャのようなアクチュエータ(不図示)を受容するように構成されている。
【0027】
分離出口カートリッジ30の遠位端33は、分離入口ミキサ(不図示)への接続のために構成された出口ソケット31を含んでいる。出口ソケット31は、ベースフランジ35と、当該ベースフランジ35から遠位方向に延びて互いに隣接配置された第1流体出口部材31a及び第2流体出口部材31b(出口「ポート」とも呼ばれる)と、を含んでいる。第1流体出口部材31aは、第1流体チャンバ部32aと連通する第1流体出口通路36aを規定しており、当該第1流体出口通路36aは、第1内部シール面38aを有している。第2流体出口部材31bは、第2流体チャンバ部32bと連通する第2流体出口通路36bを規定しており、当該第2流体出口通路36bは、第2内部シール面38bを有している。流体出口部材31a、31bは、略円形の断面形状を有する異なるサイズの管状部材として図示されているが、流体出口部材が様々な代替的形状及び代替的サイズで形成され得ることは、理解されるであろう。
【0028】
出口ソケット31は、第1及び第2流体出口部材31a、31b上に円周方向に設けられ、そこから当該保持フランジがベースフランジ35の上に懸かる(overhang)ように半径方向外向きに延在する、平坦な保持フランジ37を更に含む。当該保持フランジ37は、以下に更に詳細に説明されるように、アダプタ40に係止係合するように構成されている。
【0029】
単一入口静的ミキサ20は、接続部25を有する近位端24と、ディスペンシングチップ26を有する遠位端23と、の間に延在するミキサハウジング22を含む。内部接続部25は、内部ねじ面と、隣接する内部封止面と、を含む。ミキサハウジング22は、概して、流体が当該ミキサハウジングの長さをトラバース(縦走)するときに1つ以上の流体を回転させて共に混ぜ合わせるための、様々なタイプの1つ以上の既知のミキシングバッフルを有するミキシング要素(図示せず)を収容する。ミキサ20は、内部にミキシング要素(図示せず)が配置される中央孔に向かって開かれた単一流体入口通路28を画定する単一流体入口27を更に含む。
【0030】
アダプタ40は、単一入口ミキサ20を、分離出口流体カートリッジ30に接続するように構成されている。アダプタ40は、各々が特定の構造的特徴を有する静的ミキサ20及び流体カートリッジ30と共に使用されて示されているが、アダプタ40は、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な代替のタイプの単一入口ミキサ及び分離出口カートリッジと共に使用されるために好適に改変され得る、ということが理解されるべきである。
【0031】
図3及び
図4を参照すると、アダプタ40は、ミキサ20を封止しかつ解放可能に係合するように構成された外部接続部を有する流体出口部材50(出口「ポート」とも称される)を含む。外部接続部は、外部封止面56と、隣接する外部ねじ面58と、を含む。流体出口ポート50は、ミキサ20の流体入口27内部に受け入れられるように構成され、それによって、流体出口ポートの外部封止面56が静的ミキサ20の内部封止面に封止係合することによって、液密シールを形成する。加えて、外部ねじ面58は、ミキサの内部ねじ面25に螺合し、それによって、ミキサをアダプタに、例えば解放可能な方式で螺合接続する。流体出口部材50は、分割壁55によって分離された第1流体出口通路52a及び第2流体出口通路52bを画定し、分割壁は、直線であってもよく、湾曲していてもよい。第1及び第2流体出口通路52a、52bは、アダプタがそれに接続されると、ミキサ20の単一流体入口通路28と流体連通する。
【0032】
アダプタは、カートリッジ30を封止しかつそれに解放可能に係合するように適合された第1流体入口部材61a(入口「ポート」とも称される)及び第2流体入口部材61bを更に含む。第1及び第2流体入口ポート61a、61bは、カートリッジのそれぞれの第1及び第2流体出口部材31a、31b内部に受け入れられるように構成されている。加えて、第1及び第2流体入口ポート61a、61bの各々は、カートリッジの第1及び第2流体出口ポート31a、31bのそれぞれの内部封止面38a、38bに封止係合し、それによって、アダプタがカートリッジに接続される時に液密シールを形成する少なくとも1つの封止部材、例えばかえし部66、を有するそれぞれの外部封止面を含み得る。第1流体入口部材61aは、第1流体入口通路62aを画定し、第2流体入口部材61bは、第2流体入口通路62bを画定し、流体出口ポート50の第1及び第2流体出口通路52a、52bは、対応する第1及び第2流体入口ポート61a、61bのそれぞれの第1及び第2流体入口通路62a、62bと流体連通している。
【0033】
第1及び第2流体出口通路52a、52bのいずれか又は両方が、円形の断面形状、又は非円形の断面形状、例えば長円形(oblong)若しくは猫目形状、で形成されてもよいことが理解されるべきである。更に、アダプタの流体出口及び入口部材50、61a、61bの各々が、実質的に円筒形状であってもよい。しかしながら、流体出口及び入口部材50、61a、61bが、様々な代替の形状で形成されてもよいこともまた理解される。更に、アダプタ40の流体出口通路52a、52bは、静的ミキサ20の中に、代替の比率の第1流体及び第2流体を送り込むように、異なったサイズにされてもよい。同様に、第1及び第2流体入口通路62a、62bは、カートリッジ30から、代替の比率の第1流体及び第2流体を受け入れるように、異なったサイズにされてもよい。
【0034】
別の態様では、例えば
図5及び
図6に示されるように、実質的に等しい体積のそれぞれの第1及び第2流体を流体カートリッジ30の第1及び第2チャンバ部32a、32bから静的ミキサ20へと導くために、アダプタの流体出口通路152a、152bは、実質的に等しいサイズにされてもよく、また、流体入口通路162a、162bは、実質的に等しいサイズにされてもよく、すなわち同じ断面積を有してもよい。言い換えると、第1及び第2流体出口通路152a、152bは、静的ミキサ20へ1:1の体積比の第1流体及び第2流体を送り込むように、等しいサイズにされてもよい。同様に、第1及び第2流体入口通路162a、162bは、カートリッジ30から1:1の体積比の第1流体及び第2流体を受け入れるように、等しいサイズにされてもよい。
【0035】
図3及び
図4を再度参照すると、アダプタ40には、分離出口流体カートリッジ30を係止係合し、それによって、カートリッジを単一入口静的ミキサ20に結合することを容易にするための係止機構70が更に設けられる。係止解放機構80が、カートリッジからアダプタを係止解除するために、当該係止機構に結合されている。
【0036】
有利には、アダプタ係止機構70は、カートリッジ30の対応する保持フランジ37又は壁とスナップ係合し、かつスナップ係合解除するように、動作可能である。係止機構70は、流体出口部材50から遠位に延在し、カートリッジ30の保持フランジ37とスナップ係合し、かつスナップ係合解除するように、構成されている。アダプタ40とカートリッジ30との間のこのスナップ係合の結果として、これらのコンポーネントは、係止解放機構80の単純な剥離及び/又は引っ張り動作によって、互いに対してすばやくかつ容易に取り付けられ得、かつ取り外され得る。
【0037】
係止機構70は、流体出口ポート50と第1及び第2流体入口ポート61a、61bとの間に設けられたベース部71を含む。第1スナップアーム72aと間隔を置いて配置された第2スナップアーム72bとが、ベース部71の反対端から、ベース部に対して実質的に垂直方向に遠位に延在する。各スナップアーム72a、72bは、カートリッジの保持フランジ37にスナップ嵌め式で、例えば以下により詳細に説明されるように、保持フランジの上を摺動することによって、係合するように構成されている。第1スナップアーム72aは、実質的に垂直な第1係止タブ74aを含み、第2スナップアーム72bは、実質的に垂直な第2係止タブ74bを含み、第1及び第2係止タブ74a、74bは、互いに向かう方向に延在する。更に、第1スナップアーム72aは、第1係止リブ76aを含み、第2スナップアーム72bは、第2係止リブ76bを含む。第1及び第2係止タブ74a、74bは、対応する第1及び第2係止リブ76a、76bと共に、カートリッジの保持フランジ37を受け入れるように適合されたそれぞれの第1及び第2係止ノッチ78a、78bを画定する。これらのノッチは、くぼみ又はチャネルとして形成され得、カートリッジから突出する対応形状にされた特徴を収容(適応)するように適合されている。
【0038】
係止解放機構80は、係止機構70に結合された、近位かつ外向きに延在するレバー82を含む。特に、レバー82は、第1スナップアーム72aに結合された第1端と、剥離ハンドル84に結合された第2端と、を含む。剥離ハンドル84上には、そのグリップを容易にし、係止解除動作中にユーザの把持から滑り落ちることを防止するようなグリップ面86が設けられている。係止機構は、それに結合された第2レバーを含んでもよいことが、更に理解されるべきである。例えば、第2レバーは、第2スナップアームに結合され得て、それによって、カートリッジからのアダプタの係止解除が、第1及び第2レバーの両方を剥離方式で操作することによって実行され得る。
【0039】
ベース71は、有利には、流体出口50の直径方向反対側から突出しており、それによって、アダプタがカートリッジに係止結合されたときに、当該ベース71がカートリッジの第1及び第2流体出口部材31a、31bの上に嵌合できる。
図4Aに示されるように、第1及び第2係止タブ74a,74bの各々は、ベース71の反対端上のそれぞれの第1及び第2スナップアーム72a、72bの自由端上に位置付けられ、スナップアームから半径方向内向きに突出している。係止タブ74a、74bは、カートリッジ保持フランジ37の反対端上にスナップ留めされるように構成され、第1及び第2係止ノッチ78a、78bは、保持フランジの対応する反対端を固定して受け入れるように構成されている。より具体的には、係止タブ74a、74bは、流体入口ポート61a、61bに向かって半径方向内向きに延在し、係止位置へのアセンブリに追従するカートリッジ30に対するアダプタ40の近位方向移動を実質的に抑制する。
【0040】
第1及び第2係止タブ74a、74bは、カートリッジフランジ37にぴったりと係合するか又は当接するように、傾斜後端面79を伴って形成される。図示されるように、係止タブの先端面75は、係止タブ及びスナップアームのカートリッジフランジの上への移動を容易にするように、面取りされるか又は丸みを帯びていてもよい。同様に、係止ノッチ78a、78bはまた、係止機構70の当該移動を支援するように、面取りされるか又は丸みを帯びていてもよい。したがって、先端面75は、係止機構70が、カートリッジの保持フランジ37上を摺動し、その端に係合することを助ける。係止機構によって画定される正確な外観及び外形の他の態様は、本開示の範囲から逸脱することなく、改変され得る。例えば、スナップアームのうちの少なくとも1つ、例えば第2スナップアーム72bが、その堅固性を増大させるための少なくとも1つの補強構造77、例えばリブ、を有する先端面を含んでもよいことが、更に理解されるべきである。
【0041】
係止解放機構80は、係止機構70の第1スナップアーム72aに接続されたレバー82を含む。レバー82は、ベース71に隣接して設けられ、組み立てられると、係止機構70から全体的に離れてミキサ20に向かって延在する。剥離ハンドル84は、レバー82から離れて外向きに延在し、係止機構70の移動を作動させるためのユーザの指のためのグリップ面86を含むその長さに沿ってわずかに弓型のプロファイルを画定する。剥離ハンドル84の外形又はプロファイルは、本開示の他の態様に従って改変されてもよく、例えば略平坦であるか、又はその堅固性を増大させるための少なくとも1つの構造的補強部材、例えばリブを有していてもよいことが理解されよう。
【0042】
剥離ハンドル84は、アダプタに結合される時に、流体出口部材50に向かって、又はミキサ20に向かって、剥離されるか又は引っ張られ、第1スナップアーム72aを、カートリッジの保持フランジ37から離れてわずかに旋回させるように構成されている。アダプタは、好適に弾性かつ伸縮性の材料で形成され、スナップアーム72a、72bが、係止動作中にカートリッジ保持フランジ37上を通過してそれに係合する時、半径方向外向きに撓むことを可能にする。より具体的には、アダプタ40は、プラスチック材料、例えばポリプロピレン又はナイロンを射出形成することによって形成され、これは、有利には、第1スナップアーム72aがベース71においてわずかに旋回し、カートリッジの保持フランジ37を中心として旋回した後に元の形に自動的に戻ることを可能にするために十分な弾性を有する。アダプタの弾性は、第2スナップアーム72bが、係止解除動作を容易にするために、ベース71において同様に旋回可能であることを可能にする。
【0043】
使用中、アダプタ40は、以下のプロセスによってカートリッジ30に接続される。アダプタの第1及び第2流体入口ポート61a、61bは、カートリッジ30の第1及び第2流体出口ポート31a、31bと位置合わせされる。位置合わせされた位置から、アダプタ40及びカートリッジ30は、互いに向かって動かされ、それによって、第1及び第2スナップアーム72a、72bが、係止された位置に係合されるように、カートリッジ保持フランジ37の対向する端上にスナップ留めされる。先述されたように、第1及び第2係止タブ74a、74bの先端面75を丸めるか又は面取りすることは、スナップアームが保持フランジ上に動くことを支援する。より具体的には、先端面75は、半径方向内向きに先細にされ、アダプタ係止ノッチ内部へのカートリッジ保持フランジの位置合わせ及びスナップ嵌めを容易にし得る。
【0044】
第1係止機構70は、アダプタ40とカートリッジ30とを、すばやいスナップ接続で固定結合させるように動作するが、これは、係止タブが半径方向内向きに延在して保持フランジ37に当接することに起因する。第1及び第2係止タブ74a、74bと、それぞれの第1及び第2係止リブ76a、76bとの間の空間は、対応する第1及び第2係止ノッチ78a、78bを画定し、これらは、カートリッジ保持フランジ37の一部をスナップ嵌め係合によって受け入れるようなサイズにされる。
【0045】
次いで、カートリッジ30内の流体は、アダプタ40を通ってミキサ20内にディスペンスされ得る。有利には、カートリッジの保持フランジ上へのアダプタスナップアームのスナップ嵌め接続は、カートリッジ30の第1及び第2流体出口ポート31a、31bに対するアダプタの第1及び第2流体入口ポート61a、61bの正しい向きを維持することを助ける。このことは、アダプタ40とカートリッジ30との間の相対回転の防止が、それぞれの流体入口61a、61b及び流体出口31a、31bがアダプタの設置又は取り外し中に回転せず、それによって、相対回転が生じた時に結果として起こり得るあらゆるクロスコンタミネーション(二次汚染)の可能性を回避することを確実にするため、有利である。また、このことは、典型的には従来の接続機構に付随する一般的なクロスコンタミネーション(二次汚染)の問題を取り除く。
【0046】
混合及びディスペンシング動作が完了すると、アダプタ40は、スナップオン接続と同様の方式でカートリッジ30から取り外され得る。係止された位置から、ユーザが、剥離ハンドル84のグリップ面86上に手で圧力を加え、レバー82を流体出口部材50(又は、組み立てられたときは、ミキサ20)に向かって旋回させる。この剥離ハンドル84の引っ張りが
図4Bに示されており、係止機構70の第1スナップアーム72a及び第1係止タブ74aを、第1係止ノッチ78aにおいてカートリッジの保持フランジ37との係合から離れるよう反対方向に旋回させる。次いで、係止解除された位置から、ユーザは、アダプタ40をカートリッジ30から離して係合解除位置に戻るように自由に引っ張ることができる。
【0047】
接続プロセスと同じように、カートリッジ30からのアダプタ40の切離しは、これらのコンポーネントの相対回転を必要とせず、したがって、流体の二次汚染の可能性を低減させるか又は取り除く。更に、アダプタ40をカートリッジ30から係合解除するための剥離及びスナップオフプロセスは、すばやくかつ容易な方法で行われるため、ディスペンシングアセンブリ10を組み立てたり分解したりするために要する時間を低減させ得る。加えて、先述されたように、アダプタ40及びカートリッジ30は、射出形成プロセスによって各々形成され得るため、あらゆる厳しい公差の問題を取り除き得る。このように、本実施形態のディスペンシングアセンブリ10は、従来のねじ型又はバイオネット型の接続機構を改善する。
【0048】
図7及び
図8は、アダプタ240の一態様を図示し、ここで、アダプタの流体出口通路252a、252bは、実質的に等しいサイズであり、流体入口ポート262a、262bもまた実質的に等しいサイズであり得る。この仕組み(配置)は、実質的に等しい体積の第1及び第2流体をそれぞれ、流体カートリッジの第1及び第2チャンバ部から静的ミキサに導く。流体出口通路252a、252bは、平坦な分割壁255によって分断されている。流体出口部材250は、ミキサ20を封止係合するように構成された外部接続部を有する。特に、外部接続部は、外部封止面256と、ミキサの内部接続部をスナップ嵌め式で封止係合し、それによって液密シールを形成するための少なくとも1つの隣接する外部封止部材、例えばかえし部66と、を含む。このスナップ嵌め接続は、解放可能であるか又は解放可能ではないように構成され得ることが理解されるべきである。
【0049】
本開示の別の態様が、
図9に示されており、ここでは、アダプタ340は、係止機構70に結合された第1端を有するレバー382を有する係止解放機構380を有する。レバーの第2端は、グリップ面386を有する圧搾ハンドル384に結合されている。圧搾ハンドル384は、その長さに沿ってわずかに弓型のプロファイルを画定し、ユーザの指によって圧搾されて、係止機構70の移動を作動させるように構成されている。特に、圧搾ハンドル384は、アダプタを形成する好適に弾性かつ伸縮性の材料に起因して、第1スナップアーム72aをカートリッジの保持フランジ37から離れてわずかに旋回させるように、アダプタに結合される時に流体出口部材50に向かって、又はミキサ20に向かって圧搾可能である。このように、圧搾ハンドル384の圧搾は、係止解除動作中に、スナップアーム72a、72bの半径方向外向きへの撓みを動作可能に生じさせ、カートリッジ保持フランジ37を係合解除させる。
【0050】
本発明は、特定の実施形態についての記述によって説明され、当該実施形態は、かなり詳しく説明された。しかしながら、添付の特許請求の範囲の請求項の範囲を、そのような詳細に制限することや、何らかの態様で限定することは、意図されていない。ここで説明された様々な特徴は、単独でも、任意の組合せでも、利用可能である。本発明は、特定の詳細や代表的な装置及び方法や図示の例に限定されない。代わりに、本開示は、添付の特許請求の範囲の請求項によって規定される本出願の趣旨及び範囲から逸脱することなく、そのような代替、改変及び等価物を網羅することが意図されている。