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特許7033228認証システム、認証方法および認証プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-01
(45)【発行日】2022-03-09
(54)【発明の名称】認証システム、認証方法および認証プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20220302BHJP
   G06F 21/32 20130101ALI20220302BHJP
   G06F 21/31 20130101ALI20220302BHJP
【FI】
G06T7/00 510F
G06F21/32
G06F21/31
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2021116079
(22)【出願日】2021-07-14
【審査請求日】2021-07-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519261998
【氏名又は名称】日本コンピュータビジョン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馬 立東
(72)【発明者】
【氏名】武田 岳
(72)【発明者】
【氏名】岡本 周之
(72)【発明者】
【氏名】吉村 賢一
【審査官】千葉 久博
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-144695(JP,A)
【文献】特開2018-5574(JP,A)
【文献】特開2016-66241(JP,A)
【文献】特開2006-309490(JP,A)
【文献】特開2005-63173(JP,A)
【文献】特開2004-78686(JP,A)
【文献】国際公開第2020/213166(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
G06F 21/32
G06F 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムであって、
前記第1の認証装置は、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示部と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知部と、を有し、
前記判定部は、前記第1類似度のうち数値の最も大きい第1最大類似度と、前記閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、
前記指示部は、前記第1最大類似度と、前記閾値との関係性が前記所定の関係性を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置は、
前記指示部からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定部と、
前記特定部による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証部と、を有する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項2】
前記判定部は、前記第1最大類似度と、前記閾値との差分が所定値より小さいか否かを判定し、
前記指示部は、前記第1最大類似度と、前記閾値との差分が所定値より小さいと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する
ことを特徴とする請求項に記載の認証システム。
【請求項3】
前記通知部は、前記第2類似度のうち数値の最も大きい第2最大類似度が前記第1最大類似度よりも高く、かつ、前記第2最大類似度と前記第1最大類似度とが所定値以上離れている場合には、撮像画像、または、登録画像を再取得するための所定の行動を行うよう前記認証対象者に提案する
ことを特徴とする請求項またはに記載の認証システム。
【請求項4】
前記指示部は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が1つであると判定された一方で、当該類似度が算出された前記登録画像に対して類似人物が存在することを示すフラグが付されている場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項5】
前記判定部は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在するか否かを判定し、
前記指示部は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在すると判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項6】
前記通知部は、前記判定部により前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在すると判定され、前記特定部により特定された関係性が、前記第2類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在することを示す場合には、前記認証対象者により予め登録されている所定の情報を入力するよう前記認証対象者に通知する
ことを特徴とする請求項に記載の認証システム。
【請求項7】
前記通知部は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が算出された前記登録画像のいずれかに、前記認証対象者により入力された前記所定の情報が対応付けられているか否かに基づき前記認証対象者の本人認証が行われるよう制御する
ことを特徴とする請求項に記載の認証システム。
【請求項8】
前記通知部は、記認証対象者により予め登録されているパスワードを第1の認証装置に入力するよう前記認証対象者に通知する、または、前記認証対象者により予め登録されている動作を第1の認証装置に対して示すよう前記認証対象者に通知する
ことを特徴とする請求項またはに記載の認証システム。
【請求項9】
前記判定部は、前記第1類似度の平均値と、前記第1類似度の統計に基づく所定の閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、
前記指示部は、前記平均値と、前記所定の閾値との関係性が前記所定の関係性を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項10】
前記認証部は、前記第2類似度のうち、本人認証の判断基準となる閾値を超える類似度が1つであると判定された場合には、前記認証対象者を当該類似度が算出された前記登録画像中の人物として認証する
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項11】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムであって、
前記第1の認証装置は、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示部と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知部と、を有し、
前記指示部は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が1つであると判定された一方で、当該類似度が算出された前記登録画像に対して類似人物が存在することを示すフラグが付されている場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置は、
前記指示部からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定部と、
前記特定部による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証部と、を有する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項12】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムであって、
前記第1の認証装置は、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示部と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知部と、を有し、
前記判定部は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在するか否かを判定し、
前記指示部は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在すると判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置は、
前記指示部からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定部と、
前記特定部による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証部と、を有する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項13】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムであって、
前記第1の認証装置は、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示部と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知部と、を有し、
前記判定部は、前記第1類似度の平均値と、前記第1類似度の統計に基づく所定の閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、
前記指示部は、前記平均値と、前記所定の閾値との関係性が前記所定の関係性を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置は、
前記指示部からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定部と、
前記特定部による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証部と、を有する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項14】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムであって、
前記第1の認証装置は、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示部と
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知部と、を有し、
前記第2の認証装置は、
前記指示部からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定部と
前記特定部による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証部と、を有し、
前記認証部は、前記第2類似度のうち、本人認証の判断基準となる閾値を超える類似度が1つであると判定された場合には、前記認証対象者を当該類似度が算出された前記登録画像中の人物として認証する
ことを特徴とする認証システム。
【請求項15】
前記第2の認証装置は、
前記特定部により特定された関係性が、前記所定の条件を満たす場合には、前記特定部が前記関係性を特定する際に用いたアルゴリズムとは異なるアルゴリズムで、前記第2類似度と前記閾値との関係性を特定する処理が再試行されるよう制御する制御部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1~14のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項16】
前記制御部は、前記特定部により特定された関係性が、前記所定の条件を満たさなくなると推定される値まで前記アルゴリズムの設定値を変えることにより、設定値変更後のアルゴリズムで前記再試行されるよう制御する
ことを特徴とする請求項15に記載の認証システム。
【請求項17】
第1の認証装置、または、前記第2の認証装置は、
前記指示部からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像は本物の人物が撮影されたことにより得られた正当な画像であるのか否かを識別する識別部をさらに有し、
前記特定部は、前記識別部により前記撮像画像が正当な画像であると識別された場合には、第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する
ことを特徴とする請求項1~16のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項18】
また、前記判定部は、前記認証対象者の属性を示す属性情報に基づいて、前記登録画像の中から利用対象の登録画像を抽出し、抽出した登録画像を用いて、前記第1類似度と前記閾値との関係性が前記所定の条件を満たすか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1~17のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項19】
前記第1の認証装置は、撮像機能を有する端末装置であり、
前記第2の認証装置は、前記第1の認証装置よりも認証性能が高いサーバ装置である
ことを特徴とする請求項1~18のいずれか1つに記載の認証システム。
【請求項20】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムが実行する認証方法であって、
前記第1の認証装置が、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示工程と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知工程と
を含み、
前記判定工程は、前記第1類似度のうち数値の最も大きい第1最大類似度と、前記閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、
前記指示工程は、前記第1最大類似度と、前記閾値との関係性が前記所定の関係性を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置が、
前記指示工程からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定工程と、
前記特定工程による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証工程と、
を含む
ことを特徴とする認証方法。
【請求項21】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムが実行する認証方法であって、
前記第1の認証装置が、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示工程と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知工程と、
を含み、
前記指示工程は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が1つであると判定された一方で、当該類似度が算出された前記登録画像に対して類似人物が存在することを示すフラグが付されている場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置が、
前記指示工程からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定工程と、
前記特定工程による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証工程と、
を含む
ことを特徴とする認証方法。
【請求項22】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムが実行する認証方法であって、
前記第1の認証装置が、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示工程と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知工程と、
含み、
前記判定工程は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在するか否かを判定し、
前記指示工程は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在すると判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置が、
前記指示工程からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定工程と、
前記特定工程による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証工程と、
を含む
ことを特徴とする認証方法。
【請求項23】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムが実行する認証方法であって、
前記第1の認証装置が、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示工程と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知工程と、
を含み、
前記判定工程は、前記第1類似度の平均値と、前記第1類似度の統計に基づく所定の閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、
前記指示工程は、前記平均値と、前記所定の閾値との関係性が前記所定の関係性を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2の認証装置が、
前記指示工程からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定工程と、
前記特定工程による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証工程と、
を含む
ことを特徴とする認証方法。
【請求項24】
第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムが実行する認証方法であって、
前記第1の認証装置が、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示工程と
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知工程と、
を含み、
前記第2の認証装置が、
前記指示工程からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定工程と、
前記特定工程による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証工程と、
を含み、
前記認証工程は、前記第2類似度のうち、本人認証の判断基準となる閾値を超える類似度が1つであると判定された場合には、前記認証対象者を当該類似度が算出された前記登録画像中の人物として認証する
ことを特徴とする認証方法。
【請求項25】
第1の認証装置が実行する第1のプログラムと、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置が実行する第2のプログラムとを含む認証プログラムであって、
前記第1のプログラムは、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示手順と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知手順と
前記第1の認証装置に実行させ
前記判定手順は、前記第1類似度のうち数値の最も大きい第1最大類似度と、前記閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、
前記指示手順は、前記第1最大類似度と、前記閾値との関係性が前記所定の関係性を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2のプログラムは、
前記指示手順からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定手順と、
前記特定手順による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証手順と、
を前記第2の認証装置に実行させる
ことを特徴とする認証プログラム。
【請求項26】
第1の認証装置が実行する第1のプログラムと、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置が実行する第2のプログラムとを含む認証プログラムであって、
前記第1のプログラムは、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示手順と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知手順と、
を前記第1の認証装置に実行させ、
前記指示手順は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が1つであると判定された一方で、当該類似度が算出された前記登録画像に対して類似人物が存在することを示すフラグが付されている場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2のプログラムは、
前記指示手順からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定手順と、
前記特定手順による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証手順と、
を前記第2の認証装置に実行させる
ことを特徴とする認証プログラム。
【請求項27】
第1の認証装置が実行する第1のプログラムと、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置が実行する第2のプログラムとを含む認証プログラムであって、
前記第1のプログラムは、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示手順と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知手順と、
を前記第1の認証装置に実行させ、
前記判定手順は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在するか否かを判定し、
前記指示手順は、前記第1類似度のうち前記閾値を超える類似度が複数存在すると判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2のプログラムは、
前記指示手順からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定手順と、
前記特定手順による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証手順と、
を前記第2の認証装置に実行させる
ことを特徴とする認証プログラム。
【請求項28】
第1の認証装置が実行する第1のプログラムと、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置が実行する第2のプログラムとを含む認証プログラムであって、
前記第1のプログラムは、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示手順と、
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知手順と、
を前記第1の認証装置に実行させ、
前記判定手順は、前記第1類似度の平均値と、前記第1類似度の統計に基づく所定の閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、
前記指示手順は、前記平均値と、前記所定の閾値との関係性が前記所定の関係性を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示し、
前記第2のプログラムは、
前記指示手順からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定手順と、
前記特定手順による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証工程と、
を前記第2の認証装置に実行させる
ことを特徴とする認証プログラム。
【請求項29】
第1の認証装置が実行する第1のプログラムと、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置が実行する第2のプログラムとを含む認証プログラムであって、
前記第1のプログラムは、
撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手順と、
前記判定手順により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示手順と
認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知手順と、
を前記第1の認証装置に実行させ、
前記第2のプログラムは、
前記指示手順からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定手順と、
前記特定手順による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証手順と、
を前記第2の認証装置に実行させ、
前記認証手順は、前記第2類似度のうち、本人認証の判断基準となる閾値を超える類似度が1つであると判定された場合には、前記認証対象者を当該類似度が算出された前記登録画像中の人物として認証する
ことを特徴とする認証プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、認証システム、認証方法および認証プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、顔認証により訪問者を管理する仕組みが提案されている。例えば、特許文献1には、撮像装置により撮像された訪問者の顔画像を用いて認証を行うことにより、施錠装置による入口扉の開錠を行う施錠システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6858914号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、認証の高精度化と、認証の効率化とを適切に両立させることができるとは限らない。
【0005】
例えば、上記の従来技術では、入口に設置された撮像装置により撮像された訪問者の顔画像が顔認証システムの顔認証クラウドに送信される。また、上記の従来技術では、顔認証クラウドが、撮像装置により撮像された訪問者の顔画像と記録されている訪問者の顔画像に関する情報との比較、および、顔画像が撮像された日時と事前に登録されている訪問日時情報との比較により訪問者の認証を行うことで、認証できた場合には、施錠装置が入口を開錠する。
【0006】
このような上記の従来技術によれば、例えば、顔認証クラウドが誤認証している可能性がある場合でも誤認証している可能性があることを検知することができないうえに、常に顔認証クラウド側で認証処理が行われるため認証に必要な時間がより多くなる。
【0007】
したがって、上記の従来技術では、例えば、認証の高精度化と、認証の効率化とを適切に両立させることができるとは限らない。
【0008】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、認証の高精度化と、認証の効率化とを適切に両立させることができる認証システム、認証方法および認証プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願に係る認証システムは、第1の認証装置と、前記第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む認証システムであって、前記第1の認証装置は、撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、前記撮像画像中の人物である認証対象者と、前記登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する判定部と、前記判定部により前記関係性が前記所定の条件を満たすと判定された場合には、前記第2の認証装置に対して前記認証対象者の本人認証を行うよう指示する指示部と、認証結果に関する情報を前記認証対象者に通知する通知部と、を有し、前記第2の認証装置は、前記指示部からの指示が受け付けられた場合には、前記撮像画像と前記登録画像とに基づき、前記認証対象者と、前記比較対象者との間で算出された類似度であって、前記第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、前記閾値との関係性を特定する特定部と、前記特定部による特定結果に応じて、前記認証対象者の本人認証を行う認証部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
実施形態の一態様によれば、認証の高精度化と、認証の効率化とを適切に両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係る認証処理の概要を説明するための図である。
図2図2は、実施形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係るサーバ装置の構成例を示す図である。
図4図4は、登録情報データベースの一例を示す図である。
図5図5は、第1類似度と閾値との関係性を特定するための特定処理手順を示すフローチャートである。
図6図6は、類似度と閾値との関係性に応じて実行される認証処理手順を示すシーケンス図である。
図7図7は、類似度と閾値との関係性に応じて実行される認証処理手順を示すシーケンス図である。
図8図8は、撮像装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願に係る認証システム、認証方法および認証プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る認証システム、認証方法および認証プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
〔1.はじめに〕
顔認証では、認証の判断基準となる閾値に対して、顔パターンの類似度が高いか低いかに基づいて、本人性が認証される。ここで、例えば、閾値を高めると、認証対象者を他人として認証してしまう他人受入は減るが、認証対象者を本人とは認証せず未登録者とし認識しまう本人拒否が増えてしまうという問題がある。
【0014】
このような問題を解決するためには、類似度をより高精度に算出することで類似度と閾値との関係性を適切に認識する必要がある。そこで、顔画像を撮像する端末装置側ではなく、端末装置と比較して、リソースが多く認証性能も高いサーバ装置側で、類似度を算出させる手法が考えられる。
【0015】
しかしながら、係る手法では、端末装置側で撮像された顔画像をサーバ装置に送り、サーバ装置側で本人認証を行うことで、認証結果を端末装置に返すという一連の処理が必要となり、認証結果が得られるまでに必要な時間が多くなるという問題がある。
【0016】
本発明は、上記事情に着目してなされたものであって、その目的とするところは、認証の高精度化と、認証の効率化とを適切に両立させることができる技術を提供することにある。このような目的のため、本発明では、通常時は、端末装置側で認証対象者に対する顔認証を行い、類似度と閾値との関係性から誤認証のリスクが高いと判断される場合には、サーバ装置側で再度顔認証を行おうとするものである。
【0017】
〔2.認証処理の概要〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る認証処理の概要について説明する。図1は、実施形態に係る認証処理の概要を説明するための図である。図1に示す認証処理は、認証システム1によって実現される。
【0018】
〔2-1.認証システムについて〕
認証システム1は、撮像装置10と、サーバ装置20とを備える。撮像装置10と、サーバ装置20とは、ネットワークN(図示略)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す認証システム1には、任意の数の撮像装置10と、任意の数のサーバ装置20とが含まれてもよい。
【0019】
撮像装置10は、第1の認証装置の一例であり、任意の顔認証技術を用いて、認証対象者の本人認証を行う。また、撮像装置10は、認証機能だけでなく撮像機能を有しており、人物の顔を検知することで顔画像を撮像する。例えば、撮像装置10は、撮像画像と、予め登録されている登録画像とに基づき、撮像画像中の人物である認証対象者と、登録画像中の人物である比較対象者との間で類似度を算出する。そして、撮像装置10は、算出した類似度と、本人認証の判断基準となる所定の閾値との関係性に基づいて、認証対象者の本人性を認証する。
【0020】
撮像装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現され得る。
【0021】
また、撮像装置10は、例えば、従業員に対する出退勤管理のために施設(例えば、会社や店舗等)の入館ゲートに設置されることが想定される。
【0022】
サーバ装置20は、第2の認証装置の一例であり、任意の顔認証技術を用いて、認証対象者の本人認証を行う。例えば、サーバ装置20は、撮像画像と、予め登録されている登録画像とに基づき、撮像画像中の人物である認証対象者と、登録画像中の人物である比較対象者との間で類似度を算出する。そして、サーバ装置20は、算出した類似度と、本人認証の判断基準となる所定の閾値との関係性に基づいて、認証対象者の本人性を認証する。
【0023】
また、サーバ装置20は、撮像装置10と比較して、リソースが多く、また、高スペックであることから、認証性能が高いといえる。また、ここでいう所定の閾値は、他人受入と本人拒否とのバランスを取るように適宜チューニングされ得る。したがって、所定の閾値は、常に一定の値である必要はない。一方で、撮像装置10と、サーバ装置20との間では、この閾値は共通する値であってよい。
【0024】
また、上記のように、撮像装置10は、認証対象者に近い位置でエッジ処理を行う所謂エッジコンピュータであると解することがき、一方で、サーバ装置20は、クラウドコンピュータと解することができる。また、図1では不図示であるが、実施形態に係る認証システム1には、利用者(認証対象者)によって利用される情報処理端末(例えば、スマートフォン等)である端末装置Tがさらに含まれてもよい。
【0025】
〔2-2.認証処理の具体例について〕
続いて、図1を用いて、認証システム1で行われる認証処理(顔認証)の具体的な一例を説明する。実施形態に係る認証処理では、認証対象者となり得る利用者は、予め顔画像を登録しておくことが求められる。そこで、以下では、画像登録の流れと、顔認証の流れとを分けて個別に説明する。なお、以下の実施形態において類似度は、「1」~「100」の間の数値で表され、単位は「点」であるものとして説明するが、必ずしもこの例に限定されない。例えば、類似度は、「0」~「1」の間の数値で表され、単位は「ポイント」であってもよい。また、類似度にはそもそも単位は用いられなくともよい。
【0026】
(画像登録の流れ)
例えば、任意の利用者Uxは、端末装置Tを用いて、自身の顔画像を撮像装置10に登録することができる(ステップS11)。登録に用いられる顔画像は、端末装置Tで撮像されたものであってもよいし、その他の手段で撮像されたものであってもよい。
【0027】
撮像装置10は、顔画像の登録を受け付けると、登録された顔画像(登録画像)から、利用者Uxの顔パターンを示す特徴点を取得する(ステップS12)。また、撮像装置10は、取得した特徴点を数値化することで、特徴点に対応する特徴量を抽出する(ステップS13)。抽出された特徴量は、撮像装置10が有するデータベース(登録情報データベース121)に保存される。また、抽出された特徴量は、サーバ装置20が有するデータベース(登録情報データベース221)にも保存されてよい。このようなデータベースによれば、利用者ごとに、当該利用者の顔の特徴量を示す数列が管理される。
【0028】
なお、ステップS12~S13にかけての特徴量の抽出は、サーバ装置20側で行われることで、抽出された特徴量はサーバ装置20が有するデータベース(登録情報データベース221)に登録されてよい。係る場合、撮像装置10は、ステップS12~S13の処理を行わずともよく、登録情報データベース221から特徴量を取得し、取得した特徴量を自装置側の登録情報データベース121に保存すればよい。また、このように特徴量の抽出は、撮像装置10またはサーバ装置20のいずれで行われてもよいが、特徴量の抽出に用いられるアルゴリズムは双方で共通していることが好ましい。
【0029】
(顔認証の流れ)
撮像装置10は、ステップS11~S13のようにして顔画像が登録されている状態で、顔画像を登録している利用者のうち、顔を検知した利用者を認証対象者として、本人認証を行う。
【0030】
図1の例によれば、撮像装置10は、人物Pxの顔を検知したことで、人物Pxを認証対象者として認識し、そして、顔画像♯Pxを撮像している(ステップS21)。
【0031】
次に、撮像装置10は、顔画像♯Pxから、認証対象者の顔パターンを示す特徴点を取得する(ステップS22)。
【0032】
また、撮像装置10は、取得した特徴点を数値化することで、特徴点に対応する特徴量を抽出する(ステップS23)。そして、撮像装置10は、抽出した特徴量である処理対象の特徴量と、データベースに保存されている保存済の特徴量とを比較することで、類似度を算出する(ステップS24)。具体的には、撮像装置10は、処理対象の特徴量と、保存済の特徴量とを比較することで、顔画像♯Px中の人物Pxである認証対象者と、各登録画像中の人物である比較対象者それぞれとの間で、どれだけ顔が似ているか類似度を算出する。なお、このように撮像装置10側で算出された類似度を「第1類似度」と表記する。
【0033】
図1には、顔画像♯Pxから抽出された処理対象の特徴量と、人物P1が登録した顔画像から抽出された保存済の特徴量DA1とを比較することで、第1類似度「42点」が算出された例が示される。また、図1には、顔画像♯Pxから抽出された処理対象の特徴量と、人物P2が登録した顔画像から抽出された保存済の特徴量DA2とを比較することで、第1類似度「91点」が算出された例が示される。また、図1には、顔画像♯Pxから抽出された処理対象の特徴量と、人物P3が登録した顔画像から抽出された保存済の特徴量DA3とを比較することで、第1類似度「95点」が算出された例が示される。
【0034】
次に、撮像装置10は、第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性を特定する(ステップS25)。図1の例では、撮像装置10は、第1類似度と、閾値「90」との関係性を特定する。具体的には、撮像装置10は、第1類似度「42点」、「91点」および「95点」のそれぞれと、閾値「90」との比較に基づいて、第1類似度と閾値「90」との関係性を特定する。
【0035】
一例を示すと、撮像装置10は、第1類似度のうち数値の最も大きい第1最大類似度が閾値を超えている、閾値を超えている場合での閾値との差分、第1類似度のうち数値の最も大きい第1最大類似度が閾値を超えていない、閾値を超えていない場合での閾値との差分、あるいは、第1類似度のうち閾値を超える類似度が複数である、等といった各種の関係性を特定することができる。
【0036】
ここで、図1の例によれば、閾値「90」を超える類似度が複数存在する。具体的には、人物P2に対応する第1類似度「91」と、人物P3に対応する第1類似度「95」とが閾値「90」を超えている。
【0037】
一般に、認証対象者が予め登録した登録画像と、認証対象者に対応する撮像画像との間でのみ閾値「90」という高い値を超える類似度が算出され、それ以外の登録画像と撮像画像との間では閾値「90」をはるかに下回る類似度が算出される。これは、顔が非常に似ている人物同士が出くわす可能性は極めて低いことに起因する。このような事例にも拘らず、図1の例では、高い閾値「90」を超える類似度が複数算出されている。そうすると、この原因として、撮像装置10が算出した類似度には誤りがあることが推察される。もし誤った類似度で処理が進んだ場合、人物Pxが他人として認証されてしまったり、人物Pxが未登録者と認証されてしまったりするリスクが高まる。
【0038】
したがって、図1の例では、撮像装置10は、ステップS25で特定した関係性(閾値越えの類似度が複数存在する)に基づいて、誤認証のリスクがあると判断する(ステップS26)。また、撮像装置10は、誤認証のリスクがあると判定した場合には、サーバ装置20側でも本人認証が行われるよう(すなわち、サーバ装置20側で再認証が行われるよう)、サーバ装置20に対して指示する(ステップS27)。
【0039】
サーバ装置20は、撮像装置10から認証指示を受け付けると、撮像装置10と同様の手法で類似度を算出する(ステップS28)。具体的には、サーバ装置20は、ステップS22~S24と同様の手法で類似度を算出する。より具体的には、サーバ装置20は、処理対象の特徴量と、保存済の特徴量とを比較することで、顔画像♯Px中の人物Pxである認証対象者と、各登録画像中の人物である比較対象者それぞれとの間で、どれだけ顔が似ているか類似度を算出する。なお、このようにサーバ装置20側で算出された類似度を「第2類似度」と表記する。
【0040】
次に、サーバ装置20は、第2類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性を特定する(ステップS29)。図1の例では、サーバ装置20は、第2類似度と、閾値「90」との関係性を特定する。
【0041】
図1には、顔画像♯Pxから抽出された処理対象の特徴量と、人物P2が登録した顔画像から抽出された保存済の特徴量DA2とを比較することで、第2類似度「95点」が算出された例が示される。また、図1には、顔画像♯Pxから抽出された処理対象の特徴量と、人物P3が登録した顔画像から抽出された保存済の特徴量DA3とを比較することで、第2類似度「93点」が算出された例が示される。よって、図1の例では、サーバ装置20は、第2類似度と、閾値「90」との関係性として、撮像装置10と同様に、閾値越えの類似度が複数存在することを特定する。
【0042】
また、係る例では、サーバ装置20は、ステップS29で特定した関係性(閾値越えの類似度が複数存在する)から推定される結果(例えば、人物P2または人物P3のいずれかが認証対象者本人である)を撮像装置10に返す(ステップS30)。
【0043】
また、撮像装置10は、サーバ装置20から受け付けた推定結果に基づいて、認証対象者である人物Pxとの間で顔が類似している類似人物が存在することを認識することができる。例えば、撮像装置10は、人物Pxは一卵性双生児の双子の兄弟のうちの1人であると推定することができる。つまり、図1の例によれば、撮像装置10は、人物P2と人物P3とは顔が似ている双子の兄弟であり、このうちいずれかが今回の人物Pxに対応すると推定する。
【0044】
ここで、顔認証の分野において、顔の類似している人物(例えば、双子)のうち、認証対象者を精度よく判断する手法が課題となっている。そこで、撮像装置10は、双子である等により他に顔が似ている類似人物が存在することが判明している利用者からは、顔画像の登録だけでなく、類似人物に関する情報の登録も受け付けておくことができる。これにより、撮像装置10は、互いに顔が似ている人物それぞれの登録画像に対して、例えば、双子フラグを立てておく。また、このような状態において、撮像装置10は、互いに顔が似ている一方の人物からは、この人物しか知り得ない秘密の情報(例えば、PINコードや、独自のボディアクション)の登録も受け付けておく。同様に、撮像装置10は、互いに顔が似ている他方の人物からも、この人物しか知り得ない秘密の情報(例えば、PINコードや、独自のボディアクション)の登録も受け付けておく。
【0045】
図1の例において、双子フラグが立てられ、また、秘密の情報が登録されているとする。このような状態では、撮像装置10は、人物Pxとの間で顔が類似している類似人物が存在することを認識すると、秘密の情報を入力するよう認証対象者に要求し、認証対象者により入力された情報(例えば、PINコードや、独自のボディアクション)と、登録情報とに基づき、本人認証を行う(ステップS31)。例えば、撮像装置10は、人物P2の登録画像、および、人物P3の登録画像のいずれに、認証対象者により入力された秘密の情報が対応付けられているかに基づいて、本人認証を行う。例えば、人物P2の登録画像に対応付けられる秘密の情報と、今回入力された秘密の情報とが一致する場合には、撮像装置10は、認証対象者である人物Pxを人物P2として認証することができる。
【0046】
また、図1では不図示であるが、撮像装置10は、ステップS31での認証結果(例えば、人物Px=人物P2)を人物Pxに通知する。
【0047】
さて、ここまで図1で説明してきたように、実施形態に係るに認証システム1は、撮像装置10(第1の認証装置)と、サーバ装置20(第2の認証装置と)を含む。
【0048】
そして、撮像装置10は、撮像画像♯Pxと、予め登録されている登録画像とに基づき、撮像画像中の人物Px(認証対象者)と、登録画像中の人物P1、P2およびP3(比較対象者)との間で類似度(第1類似度)を算出することで、算出した類似度と閾値との関係性が所定の条件(リスク判定のための条件)を満たすか否かを判定する。ここで、撮像装置10は、第1類似度と閾値との関係性が所定の条件を満たすと判定した場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。
【0049】
サーバ装置20は、撮像装置10から認証指示を受け付けると、撮像画像♯Pxと登録画像とに基づき、撮像画像中の人物Px(認証対象者)と、登録画像中の人物P1、P2およびP3(比較対象者)との間で類似度(第2類似度)を算出することで、算出した類似度と閾値との関係性を特定する。そして、サーバ装置20は、特定結果に応じて、認証対象者の本人認証を行う。
【0050】
そして、撮像装置10は、サーバ装置20による認証結果を信頼し、正しい認証結果として認証対象者に通知する。ただし、撮像装置10は、サーバ装置20によって特定された関係性の結果、撮像対象者には顔が似ている人物がいると推定できた場合には、撮像対象者に対して秘密の情報の入力を要求し、入力された秘密の情報が対応付けられる登録画像が信在する場合には、この登録画像中の人物が認証対象者であると判断する。
【0051】
このような認証システム1によれば、通常時は、撮像装置10側で認証対象者に対する顔認証が行われ、誤認証のリスクが高いと判断される場合にのみ、サーバ装置20側で再度顔認証が行われるため、顔認証の高精度化と、顔認証の効率化とを適切に両立させることができる。
【0052】
〔3.装置の構成〕
続いて、認証システム1に含まれる各装置について説明する。具体的には、認証システム1に含まれる撮像装置10、サーバ装置20それぞれについて説明する。
【0053】
〔3-1.撮像装置の構成〕
まず、図2を用いて、実施形態に係る撮像装置10について説明する。図2は、実施形態に係る撮像装置10の構成例を示す図である。図2に示すように、撮像装置10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。
【0054】
(通信部11について)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、サーバ装置20や端末装置Tとの間で情報の送受信を行う。
【0055】
(記憶部12について)
記憶部12は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部12は、登録情報データベース121を有する。登録情報データベース121の内部構成については図4で説明する。
【0056】
(制御部13について)
制御部13は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、撮像装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、実施形態に係る認証プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部13は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0057】
図2に示すように、制御部13は、取得部131と、抽出部132と、特定部133と、認証部134と、判定部135と、指示部136と、受付部137と、通知部138とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部13の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部13が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0058】
(取得部131について)
取得部131は、実施形態に係る情報処理に利用される所定の情報を取得する。例えば、取得部131は、事前登録に関する情報を利用者から取得する。例えば、取得部131は、登録対象の顔画像を利用者から取得することで、取得した顔画像を登録情報データベース121に登録する。
【0059】
また、取得部131は、双子である等により他に顔が似ている類似人物が存在することが判明している利用者からは、登録対象の顔画像だけでなく、類似人物に関する情報も取得してよい。例えば、取得部131は、登録対象の顔画像中の人物のうち、どの人物と、どの人物とが顔が似ているかといった情報を取得する。また、取得部131(取得部131以外の処理部でもよい)は、類似人物に関する情報に基づいて、互いに顔が似ている同士の登録画像に対して双子フラグを立てることもできる。
【0060】
また、取得部131は、互いに顔が似ている一方の人物からは、この人物しか知り得ない秘密の情報(例えば、PINコードや、独自のボディアクション)を取得してよい。同様に、取得部131は、互いに顔が似ている他方の人物からも、この人物しか知り得ない秘密の情報(例えば、PINコードや、独自のボディアクション)を取得してよい。取得された秘密の情報は、登録情報データベース121において登録画像に対応付けられる。
【0061】
また、さらに取得部131は、撮像装置10が有する撮像手段(不図示)により顔画像が撮像された場合には、撮像された顔画像を取得する。そして、取得部131は、取得した顔画像の人物を認証対象者として認識する。
【0062】
(抽出部132について)
抽出部132は、顔画像から特徴量を抽出する。例えば、抽出部132は、登録されている顔画像である登録画像から特徴量を抽出する。また、抽出部132は、撮像画像(例えば、撮像装置10の撮像手段により今回撮像された撮像画像)から特徴量を抽出する。例えば、抽出部132は、顔画像から顔パターンを示す特徴点を取得し、取得した特徴点を数値化することで、特徴点に対応する特徴量を抽出する。また、抽出部132は、登録画像から抽出した特徴量については登録情報データベース121に保存することができる。
【0063】
なお、登録情報データベース121に記憶される情報は、例えば、コピーされサーバ装置20側の登録情報データベース221にも保存されてよい。したがって、登録情報データベース121の内部構成と、登録情報データベース221の内部構成とは、互いに同一であってよい。
【0064】
(特定部133について)
特定部133は、撮像画像(例えば、撮像装置10の撮像手段により今回撮像された撮像画像)から抽出された特徴量と、登録情報データベース121に保存されている保存済の特徴量とを比較することで、第1類似度を算出する。そして、特定部133は、第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性を特定する。
【0065】
(認証部134について)
認証部134は、特定部133による特定結果に基づいて、認証対象者の本人認証を行う。例えば、認証部134は、判定部135による判定の結果、誤認証のリスクが低いと判断される場合には、特定部133による特定結果に基づき認証対象者の本人認証を行う。例えば、認証部134は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つである場合には、認証対象者を当該類似度が算出された登録画像中の人物として認証することができる。より具体的には、認証部134は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値を十分に上回っている場合には、認証対象者を当該類似度が算出された登録画像中の人物として認証する。この点について、より具体的な一例を挙げると、例えば、認証部134は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値を十分に上回っている場合には、閾値を超えるこの類似度が算出された登録画像中の人物として認証してよい。また、他の例として、認証部134は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つであって、さらに、2番目に高い類似度が閾値を十分に下回っている場合には、閾値を超えるこの類似度が算出された登録画像中の人物として認証してよい。
【0066】
(判定部135について)
判定部135は、撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、撮像画像中の人物である認証対象者と、登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定する。なお、ここでいう所定の条件とは、誤認証のリスクを判断するための条件である。
【0067】
例えば、判定部135は、第1類似度のうち数値の最も大きい第1最大類似度と、閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定する。一例として、判定部135は、第1最大類似度と、閾値との差分が所定値より小さいか否かを判定する。係る判定処理は、第1最大類似度が閾値の近辺であれば、類似度に誤りがある可能性が高い(誤認証のリスクがある)という観点に基づくものである。なお、類似度に誤りがあるとは、類似度が誤って算出されていることを意味するのではなく(あくまで類似度の算出自体は正しい)、画像に映される人物間での類似性が正しく反映されていないことを意味する。
【0068】
また、上記説明したように、閾値は、状況に合わせて様々な値にチューニングされてよい。したがって、例えば、比較的高めの値(例えば、90)が閾値として設定される場合と、比較的低めの値(例えば、80)が閾値として設定される場合とで差分としての所定値も変更されてよい。例えば、閾値「90」の場合には、差分としての所定値は「1」である一方、閾値「80」の場合には、差分としての所定値は「5」であってよい。
【0069】
また、判定部135は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が複数存在するか否かを判定してもよい。係る判定処理は、一般に、閾値を超える類似度は1つという傾向にあるにも拘わらず、閾値を超える類似度が複数である場合には類似度に誤りがある可能性が高い(誤認証のリスクがある)という観点に基づくものである。
【0070】
(指示部136について)
指示部136は、判定部135により第1類似度と閾値との関係性が所定の条件を満たすと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。
【0071】
例えば、指示部136は、第1最大類似度と、閾値との関係性が所定の関係性を満たすと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。例えば、指示部136は、第1最大類似度と、閾値との差分が所定値より小さいと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。
【0072】
例えば、閾値として高めの値「90」が設定されている状態で、第1最大類似度と閾値との差分が所定値「1」より小さいこという条件が設定されているとする。そして、例えば、第1最大類似度「91」が算出されたとすると、判定部135は、第1最大類似度「91」と閾値「90」との関係性に基づき条件を満たすと判定する。そうすると、指示部136は、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。また、例えば、第1最大類似度「89」が算出されたとすると、判定部135は、第1最大類似度「89」と閾値「90」との関係性に基づき条件を満たすと判定する。そうすると、指示部136は、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。
【0073】
一方で、閾値として低めの値「80」が設定されている場合には、閾値「90」の場合よりも範囲の広い値「5」が、差分を示す所定値として条件設定されてよい。このような場合、判定部135は、例えば、第1最大類似度「85」が算出されたとすると、第1最大類似度「85」と閾値「80」との関係性に基づき条件を満たすと判定する。また、指示部136は、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。閾値が低めの値「80」である場合には、なぜこのような処理が行われるかというと、一般に、認証対象者が予め登録した登録画像と、認証対象者に対応する撮像画像との間で算出される類似度は「90」を超える傾向にあるにも拘わらず、低めの閾値「80」を多少上回った程度の類似度が算出された場合には類似度に誤りがある可能性が高いと判断できるためである。
【0074】
また、指示部136は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が複数存在すると判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。例えば、閾値を超える第1類似度が複数存在することという条件が設定されていたとする。また、人物P2について第1類似度「92」が算出され、人物P3について第1類似度「93」が算出されたとする。係る場合、判定部135は、第1類似度「92」および「93」と、閾値「90」との関係性に基づき条件を満たすと判定する。また、指示部136は、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。
【0075】
また、サーバ装置20が指示部136からの指示に応じて、再認証を行った結果、人物P2について第2類似度「95」が算出され、人物P3について第2類似度「85」が算出されたとする。係る例では、閾値「90」を超える類似度は、第2類似度「95」のみであるため、サーバ装置20は、認証対象者を人物P2として認証する。
【0076】
一方、サーバ装置20が指示部136からの指示に応じて、再認証を行った結果、人物P2について第2類似度「95」が算出され、人物P3について第2類似度「94」が算出されたとする。このような場合、閾値「90」を超える類似度は複数である。このため、図1で説明したように、サーバ装置20は、撮像装置10と同様に、閾値越えの類似度が複数存在であるという関係性を特定し、特定した関係性から推定される結果(例えば、人物P2または人物P3のいずれかが認証対象者本人である)を撮像装置10に返す。撮像装置10は、サーバ装置20からの返答に応じて、認証対象者に対して秘密の情報を入力するよう要求し、入力された情報と、登録情報とに基づき、本人認証を行う。
【0077】
(受付部137について)
受付部137は、各種情報を受け付ける。例えば、受付部137は、サーバ装置20によって送信された情報を受け付ける。また、受付部137は、利用者によって入力された情報を、端末装置Tを介して受け付けることもできる。
【0078】
(通知部138について)
通知部138は、認証結果に関する情報を認証対象者に通知する。例えば、通知部138は、指示部136によってサーバ装置20に対して認証指示された場合には、認証指示に応じてサーバ装置20が本人認証を行った結果である認証結果を信頼し、この認証結果を認証対象者に通知する。
【0079】
また通知部138は、第2類似度のうち数値の最も大きい第2最大類似度が第1最大類似度よりも高く、かつ、第2最大類似度と第1最大類似度とが所定値(例えば、「10」)以上離れている場合には、撮像画像、または、登録画像を再取得するための所定の行動を行うよう認証対象者に提案する。この点について具体的な一例を示す。
【0080】
例えば、閾値として低めの値「80」が設定されている状態で、第1最大類似度と閾値との差分が所定値「5」より小さいこという条件が設定されているとする。このような場合、判定部135は、例えば、第1最大類似度「85」が算出されたとすると、第1最大類似度「85」と閾値「80」との関係性に基づき条件を満たすと判定する。また、指示部136は、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。ここで、サーバ装置20が指示部136からの指示に応じて、再認証を行った結果、第2最大類似度「95」が算出されたとする。係る例では、第2最大類似度と第1最大類似度とが「10」離れている。つまり、係る例では、第2最大類似度と第1最大類似度との乖離度が非常に大きいといえる。
【0081】
このように、第2最大類似度と第1最大類似度との乖離度が大きくなる原因として、認証対象者の顔の向きが悪いことや、撮像を阻害するような動作が認証対象者によって行われていたこと等が挙げられる。したがって、通知部138は、「カメラの前で正面を向いて静止した状態で再撮影を行って下さい」といった案内を通知することができる。
【0082】
また、第2最大類似度と第1最大類似度との乖離度が大きくなる原因として、登録画像に不備があるということも考えられる。したがって、通知部138は、「顔画像を登録しなおして下さい」といった案内を通知することができる。
【0083】
〔3-2.サーバ装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係るサーバ装置20について説明する。図3は、実施形態に係るサーバ装置20の構成例を示す図である。図3に示すように、サーバ装置20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
【0084】
(通信部21について)
通信部21は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、撮像装置10や端末装置Tとの間で情報の送受信を行う。
【0085】
(記憶部22について)
記憶部22は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部22は、登録情報データベース221を有する。登録情報データベース221の内部構成については図4で説明する。
【0086】
(制御部23について)
制御部23は、CPUやMPU等によって、サーバ装置20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(例えば、実施形態に係る認証プログラム)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0087】
図3に示すように、制御部23は、受付部231と、抽出部232と、特定部233と、認証部234と、送信部235と、アルゴリズム制御部236と、識別部237とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0088】
(受付部231について)
受付部231は、各種情報を受け付ける。例えば、受付部231は、撮像装置10の指示部136によって送信された認証指示を受け付ける。上記の通り、認証指示とは、第1類似度と閾値との関係性が所定の条件を満たすと判定された場合に、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示するもので、例えば、撮像装置10が撮像した撮像画像が含まれてよい。
【0089】
(抽出部232について)
抽出部232は、認証指示に応じて、撮像画像(例えば、撮像装置10の撮像手段により今回撮像された撮像画像)から特徴量を抽出する。例えば、抽出部232は、撮像画像から顔パターンを示す特徴点を取得し、取得した特徴点を数値化することで、特徴点に対応する特徴量を抽出する。
【0090】
(特定部233について)
特定部233は、撮像画像から抽出された特徴量と、登録情報データベース221に保存されている保存済の特徴量とを比較することで、第2類似度を算出する。そして、特定部233は、第2類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性を特定する
【0091】
(認証部234について)
認証部234は、特定部233による特定結果に基づいて、認証対象者の本人認証を行う。例えば、認証部234は、第2類似度のうち閾値を超える類似度が1つである場合には、認証対象者を当該類似度が算出された登録画像中の人物として認証することができる。より具体的には、認証部234は、第2類似度のうち閾値を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値を十分に上回っている場合には、認証対象者を当該類似度が算出された登録画像中の人物として認証する。
【0092】
(送信部235について)
送信部235は、各種情報を撮像装置10に送信する。例えば、送信部235は、特定部233により特定された関係性から推定される推定結果(例えば、人物P2または人物P3のいずれかが認証対象者本人である)を撮像装置10に送信する。
【0093】
(アルゴリズム制御部236について)
アルゴリズム制御部236は、特定部233により特定された関係性が、所定の条件(リスク判定のための条件)を満たす場合(すなわち、誤認証が示唆される場合)には、特定部233がこの関係性を特定する際に用いたアルゴリズムとは異なるアルゴリズムで、第2類似度と閾値との関係性を特定する処理が再試行されるよう制御する。例えば、アルゴリズム制御部236は、特定部233により特定された関係性が、所定の条件を満たさなくなると推定される値までアルゴリズムの設定値を変えることにより、設定値変更後のアルゴリズムで再試行されるよう制御する。
【0094】
(識別部237について)
識別部237は、指示部136から認証指示が受け付けられた場合には、撮像画像に基づいて、撮像画像中の人物が本物の人物であるか否かを識別する。つまり、識別部237は、撮像画像は本物の人物が撮影されたことにより得られた正当な顔画像であるのか否かを識別する。例えば、識別部237は、撮像画像に対して任意の画像解析技術を適用することで、撮像画像中の顔が本物の顔であるか否かを識別する。例えば、識別部237は、撮像画像は人物の顔が直接撮影されたことにより得られた正当な顔画像であるのか、何らかの媒体(例えば、スマートフォンの画面等)に示される顔が撮影されたことにより得られた偽造の顔画像であるのかを識別する。また、特定部233は、識別部237により撮像画像が正当な顔画像であると識別された場合には、第2類似度と閾値との関係性を特定する処理を行う。なお、識別部237と同様の機能を有する処理部が、撮像装置10側に存在してもよい。係る場合、撮像装置10は、撮像画像に対して任意の画像解析技術を適用することで、撮像画像中の顔が本物の顔であるか否かを識別することができる。また、撮像装置10は、画像解析だけでなく、例えば、生体認証(生体判別)により、撮像画像は本物の人物が撮影されたことにより得られた正当な画像であるのか否かを識別してもよい。
【0095】
(登録情報データベース121、221について)
登録情報データベース121(221)は、事前登録として利用者から受け付けた顔画像に関する情報を記憶する。上記の通り、登録情報データベース121と、登録情報データベース221とは、同一の内部構成であってよい。したがって、登録情報データベース121を例に説明する。図4は、登録情報データベース121の一例を示す図である。
【0096】
図4の例では、登録情報データベース121は、「利用者情報」、「画像ID(Identifier)」、「顔画像」、「特徴量」、「双子フラグ」、「秘密の情報」といった項目を有する。
【0097】
「利用者情報」は、利用者に関する各種情報であり、例えば、利用者の住所、氏名、年齢、性別等といった属性情報が含まれてよい。「画像ID(Identifier)」は、登録された顔画像を識別する識別情報を示す。「顔画像」は、「画像ID」によって識別される顔画像のデータである。「特徴量」は、「顔画像」から抽出された特徴量を示す情報である。
【0098】
「双子フラグ」は、互いに顔が似ている人物同士を紐付けるためのフラグ情報を示す。例えば、「双子フラグ」は、互いに顔が似ている人物それぞれの「顔画像」を紐付けるためのフラグ情報を示す。例えば、双子である等により他に顔が似ている類似人物が存在することが判明している利用者からは、類似人物に関する情報が受け付けられる。したがって、「双子フラグ」は、この類似人物に関する情報に基づき付与されてよい。
【0099】
「秘密の情報」は、例えば、「双子フラグ」が立てられている人物によって登録される情報であって、この人物しか知り得ないユニークな情報(例えば、PINコードや、独自のボディアクションを示す情報)であってよい。
【0100】
〔4.処理手順〕
次に、図5図7を用いて、実施形態に係る認証処理手順の一例について説明する。図5では、撮像装置10によって類似度と閾値との関係性が特定されるまでの処理手順を示す。図6および図7では、撮像装置10によって特定された関係性が所定の条件を満たすか否かに応じて実行される認証処理手順を示す。
【0101】
〔4-1.処理手順(1)〕
まず、図5を用いて、第1類似度と閾値との関係性が特定されるまでの処理手順について説明する。図5は、第1類似度と閾値との関係性を特定するための特定処理手順を示すフローチャートである。
【0102】
まず、撮像装置10は、任意の人物Pxの顔を検知できたか否かを判定する(ステップS501)。撮像装置10は、人物Pxの顔を検知できていない間は(ステップS501;No)、人物Pxの顔を検知できるまで待機する。
【0103】
一方、撮像装置10は、人物Pxの顔を検知できた場合には(ステップS501;Yes)、人物Pxの顔が写される顔画像を撮像する(ステップS502)。また、撮像装置10は、人物Pxの顔を検知したことで、人物Pxを認証対象者として認識する。
【0104】
次に、抽出部132は、ステップS502で撮像された顔画像から顔パターンを示す特徴点を取得し、取得した特徴点を数値化することで、特徴点に対応する特徴量を抽出する(ステップS503)。
【0105】
次に、特定部133は、ステップS503で抽出された処理対象の特徴量と、登録情報データベース121に保存されている保存済の特徴量とを比較することで、第1類似度を算出する(ステップS504)。そして、特定部133は、第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性RS1を特定する(ステップS505)。
【0106】
〔4-2.処理手順(2)〕
続いて、図6を用いて、関係性RS1が所定の条件(リスク判定のための条件)を満たすか否かに応じて実行される認証処理手順について説明する。図6は、類似度と閾値との関係性に応じて実行される認証処理手順を示すシーケンス図である。なお、図6では、本人認証の判断基準となる閾値として、高めの値「90」が設定されているものとして説明する。
【0107】
まず、撮像装置10の判定部135は、関係性RS1に基づいて、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が存在するか否かを判定する(ステップS601)。
【0108】
判定部135は、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が存在すると判定した場合には(ステップS601;Yes)、関係性RS1に基づいて、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在するか否かを判定する(ステップS602)。第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在すると判定された場合には(ステップS602;Yes)、図7のステップS701へと処理が進む。ステップS701以降の処理手順については後述する。
【0109】
一方、判定部135は、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が存在しないと判定した場合には(ステップS601;No)、関係性RS1に基づいて、第1類似度のうち数値の最も大きい第1最大類似度と、閾値「90」との差分が所定値(例えば、「1」)より小さいか否かを判定する(ステップS603)。また、判定部135は、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在しないと判定した場合にも(ステップS602;No)、関係性RS1に基づいて、第1最大類似度と、閾値「90」との差分が所定値(例えば、「1」)より小さいか否かを判定する(ステップS603)。
【0110】
次に、指示部136は、第1最大類似度と、閾値「90」との差分が所定値(例えば、「1」)より小さいと判定された場合には(ステップS603;Yes)、第1最大類似度が閾値「90」の近辺であり誤認証のリスクがあるとの観点から、サーバ装置20に対して本人認証を行うよう指示する(ステップS604a)。なお、「S603;Yes」と判定された際の関係性RS1の一例としては、第1類似度のうち閾値「90」を超えるものは1つである一方で閾値「90」近辺である、といった状況が挙げられる。また、このような第1類似度としては第1類似度「91」が当てはまる。また、「S603;Yes」と判定された際の関係性RS1の他の一例としては、第1類似度のうち閾値「90」を超えるものは存在せず最も大きいものが閾値「90」近辺である、といった状況が挙げられる。また、このような第1類似度としては第1類似度「89」が当てはまる。
【0111】
図6の説明に戻り、サーバ装置20の受付部231は、指示部136によって送信された認証指示を受け付ける(ステップS605)。認証指示が受け付けられると、撮像装置10と同様の手法で第2類似度が算出される(ステップS606)。例えば、サーバ装置20の抽出部232は、人物Pxの顔画像から顔パターンを示す特徴点を取得し、取得した特徴点を数値化することで、特徴点に対応する特徴量を抽出する。そして、サーバ装置20の特定部233は、処理対象の特徴量と、登録情報データベース221に保存されている保存済の特徴量とを比較することで、第2類似度を算出する。
【0112】
また、特定部233は、第2類似度と、本人認証の判断基準となる閾値「90」との関係性RS2を特定する(ステップS607)。そして、サーバ装置20の認証部234は、関係性RS2に応じた本人認証を行う(ステップS608)。例えば、認証部234は、第2類似度のうち閾値「90」を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値「90」を十分に上回っている場合(例えば、第2最大類似度=「95」で、他の第2類似度は全て閾値「90」より低い場合)には、認証対象者を当該類似度が算出された登録画像中の人物として認証する。
【0113】
次に、サーバ装置20の送信部235は、認証部234による本人認証の結果を撮像装置10に送信する(ステップS609)。
【0114】
撮像装置10の受付部137は、送信部235によって送信された認証結果を受け付ける(ステップS610)。そして、撮像装置10の通知部138は、認証結果を認証対象者である人物Pxに通知する(ステップS611)。具体的には、通知部138は、受付部137が受け付けた認証結果を、認証対象者である人物Pxに通知する。
【0115】
続いて、第1最大類似度と、閾値「90」との差分が所定値(例えば、「1」)より大きいと判定された場合(ステップS603;No)について説明する。
【0116】
撮像装置10の認証部134は、第1最大類似度と、閾値「90」との差分が所定値より大きいと判定された場合(ステップS603;No)には、関係性RS1に応じた本人認証を行う(ステップS604b)。
【0117】
「S603;No」と判定された際の関係性RS1の一例としては、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値「90」を十分に上回っている、といった状況が挙げられる。また、このような第1類似度の一例として第1類似度「93」が挙げられる。よって、係る例では、認証部134は、第1類似度「93」が算出された登録画像の人物が認証対象者本人であると認証する。
【0118】
また、「S603;No」と判定された際の関係性RS1の他の一例としては、第1類似度のうち閾値「90」を超えるものは存在せず最も大きいものが閾値「90」から大きく離れている、といった状況が挙げられる。また、このような第1類似度の一例として第1類似度「40」が挙げられる。よって、係る例では、認証部134は、認証対象者は顔画像が登録されていない未登録者(ストレンジャー)として判断する。
【0119】
そして、通知部138は、認証結果を認証対象者である人物Pxに通知する(ステップS611)。例えば、第1類似度「93」が算出された登録画像の人物は人物P2であり、また、人物P2が認証対象者本人であると認証されたとする。係る場合には、通知部138は、人物P2として認証した旨の認証結果(認証成功)を自装置の画面に表示することで、認証結果を人物Pxに通知する。一方、認証対象者は顔画像が登録されていない未登録者であると判断されたとすると、通知部138は、エラー情報を自装置の画面に表示することで、認証結果(認証失敗)を人物Pxに通知する。
【0120】
〔4-3.処理手順(3)〕
続いて、図7を用いて、認証処理手順を説明する。図7は、類似度と閾値との関係性に応じて実行される認証処理手順を示すシーケンス図である。図7には、図6に示すステップS701以降の認証処理手順が示される。
【0121】
指示部136は、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在すると判定された場合には(ステップS602;Yes)、誤認証のリスクがあるとの観点から、サーバ装置20に対して本人認証を行うよう指示する(ステップS701)。
【0122】
受付部231は、指示部136によって送信された認証指示を受け付ける(ステップS702)。認証指示が受け付けられると、撮像装置10と同様の手法で第2類似度が算出される(ステップS703)。例えば、抽出部232は、人物Pxの顔画像から顔パターンを示す特徴点を取得し、取得した特徴点を数値化することで、特徴点に対応する特徴量を抽出する。そして、特定部233は、処理対象の特徴量と、登録情報データベース221に保存されている保存済の特徴量とを比較することで、第2類似度を算出する。
【0123】
また、特定部233は、第2類似度と、本人認証の判断基準となる閾値「90」との関係性RS2を特定する(ステップS704)。
【0124】
認証部234は、関係性RS2に基づいて、第2類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在するか否かを判定する(ステップS705)。
【0125】
認証部234は、第2類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在すると判定した場合には(ステップS705;Yes)、関係性RS2から推定される結果(閾値越えの類似度が複数存在する)を撮像装置10に送信する(ステップS706b)。
【0126】
受付部137は、関係性RS2から推定された推定結果を受け付ける(ステップS707)。ここで、撮像装置10は、サーバ装置20から受け付けた推定結果と、ステップS602での判定結果とを考慮して、認証対象者である人物Pxとの間で顔が類似している類似人物が存在することを認識する。
【0127】
類似人物が存在することを認識できた場合、通知部138は、認証対象者である人物Pxしか知り得ないユニークな秘密の情報を入力するよう人物Pxに要求し、また、要求に応じて入力された秘密の情報を受け付ける(ステップS708)。通知部138は、一定時間経過しても情報入力を受け付けることができない場合には、例えば、エラー情報を自装置の画面に表示することで、認証結果(認証失敗)を人物Pxに通知してよい。
【0128】
認証部134は、秘密の情報が受け付けられると、登録情報データベース121に記憶される登録画像に対して、入力された秘密の情報が対応付けられているかに基づいて、認証対象者の本人認証を行う。例えば、認証部134は、双子フラグが立てられている登録画像に対して予め対応付けられる秘密の情報と、入力された秘密の情報とを比較し、入力された秘密の情報に一致する秘密の情報を有する登録画像が存在するか否かを判定する(ステップS709)。
【0129】
認証部134は、入力された秘密の情報に一致する秘密の情報を有する登録画像が存在すると判定した場合には(ステップS709;Yes)、この録画像中の人物に応じた本人認証を行う(ステップS710)。例えば、人物P2の登録画像に対応付けられる秘密の情報と、今回入力された秘密の情報とが一致する場合には、認証部134は、認証対象者である人物Pxを人物P2として認証することができる。
【0130】
また、通知部138は、認証結果を認証対象者である人物Pxに通知する(ステップS711)。例えば、人物P2が認証対象者本人であると認証された場合には、通知部138は、人物P2として認証した旨の認証結果(認証成功)を自装置の画面に表示することで、認証結果を人物Pxに通知する。
【0131】
一方、通知部138は、入力された秘密の情報に一致する秘密の情報を有する登録画像が存在しないと判定された場合には(ステップS709;No)、エラー情報を自装置の画面に表示することで、認証結果(認証失敗)を人物Pxに通知する。
【0132】
また、認証部234は、第2類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在しないと判定した場合には(ステップS705;No)、関係性RS2に応じた本人認証を行う(ステップS712)。例えば、認証部234は、第2類似度のうち閾値「90」を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値「90」を十分に上回っている場合(例えば、第2最大類似度=「95」で、他の第2類似度は全て閾値「90」より低い場合)には、認証対象者を当該類似度が算出された登録画像中の人物として認証する。
【0133】
また、送信部235は、認証部234による本人認証の結果を撮像装置10に送信する(ステップS713)。これ以降の処理は、図1のステップS610からの処理と同一となるため説明を省略する。
【0134】
ここで、図6では、撮像装置10の指示部136は、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在すると判定された場合には、サーバ装置20に対して本人認証を行うよう指示する例を示した(ステップS602;Yes)。しかしながら、指示部136は、第1類似度のうち閾値「90」を超える類似度が複数存在すると判定された場合には、この類似度が算出された各登録画像に双子フラグが対応付けられているか否かを判定し、双子フラグが対応付けられていると判定した場合には、サーバ装置20に対して認証指示せずともよく、この場合、ステップS708以降の処理が引き続き行われてよい。係る例では、ステップS701~S707までの処理が省略されることとなるため、認証効率をより高めることができるようになる。
【0135】
〔5.変形例〕
上記実施形態に係る認証システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、認証システム1の他の実施形態について説明する。
【0136】
〔5-1.双子フラグ有無に応じた認証指示〕
上記実施形態では、指示部136が、第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう認証指示する例を示した。しかしながら、指示部136は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つであると判定された一方で、当該類似度が算出された登録画像に対して類似人物が存在することを示すフラグ(双子フラグ)が付されている場合には、サーバ装置20に対して認証指示してよい。
【0137】
より具体的には、指示部136は、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値を十分に上回っている判定された一方で、当該類似度が算出された登録画像に対して類似人物が存在することを示すフラグが付されている場合には、サーバ装置20に対して認証指示してよい。
【0138】
図6の例を用いると、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値を十分に上回っている状況として、第1最大類似度が「93」で、他の第1類似度は全て閾値「90」より低いという状況が考えられる。通常であれば、このような場合、指示部136は、サーバ装置20に対して認証指示することはなく、認証部134は、認証対象者を第1類似度「93」が算出された登録画像の人物として認証する。
【0139】
しかしながら、第1類似度「93」が算出されたこの登録画像に双子フラグが付されていた場合には、指示部136は、サーバ装置20に対して認証指示する。双子フラグが付されているということは、認証対象者と顔が似ている類似人物が存在するということであり、このような場合には、誤認証のリスクが高まる。よって、指示部136は、例えば、第1類似度のうち閾値を超える類似度が1つであり、かつ、当該類似度が閾値を十分に上回っている状況であってもサーバ装置20に認証指示する。このような認証システム1によれば、誤認証のリスクを軽減することができるようになる。
【0140】
〔5-2.統計的な閾値を用いた認証指示〕
上記実施形態では、指示部136が、第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう認証指示する例を示した。しかしながら、本人認証の判断基準となる閾値ではなく、第1類似度の統計に基づく所定の閾値が用いられてよい。
【0141】
具体的には、判定部135は、第1類似度の平均値と、第1類似度の統計に基づく所定の閾値との関係性が所定の関係性を満たすか否か判定し、指示部136は、第1類似度の平均値と、第1類似度の統計に基づく所定の閾値との関係性が所定の関係性を満たすと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。
【0142】
例えば、第1類似度の統計に基づく所定の閾値には、上限閾値と、下限閾値とがあり、判定部135は、平均値が上限閾値より高いか否かを判定し、指示部136は、平均値が上限閾値より高いと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。
【0143】
一般に、認証対象者が予め登録した登録画像と、認証対象者に対応する撮像画像との間でのみ閾値「90」という高い値を超える類似度が算出され、それ以外の登録画像と撮像画像との間では閾値「90」をはるかに下回る類似度(例えば、類似度「20」程度)が算出される。しかしながら、全体として第1類似度が高く、平均すると第1平均類似度「50」程度となる場合がある。このような場合、例えば、撮像装置10の認証機能が低下し全体的に第1類似度が正しく算出されていないことや、登録画像の多くに不備があり全体的に第1類似度が正しく算出されていないこと等が推測される。
【0144】
したがって、判定部135は、例えば、平均値が上限閾値「40」より高いか否かを判定し、指示部136は、平均値が上限閾値「40」より高いと判定された場合には、第1類似度が正しく算出されていないことを認識し、サーバ装置20に対して認証指示する。
【0145】
また、判定部135は、平均値が下限閾値より低いか否かを判定し、指示部136は、平均値が下限閾値より低いと判定された場合には、サーバ装置20に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示してもよい。ここで、上記例とは異なり、全体として第1類似度が低く、平均すると第1平均類似度「10」程度となる場合がある。このような場合も、例えば、撮像装置10の認証機能が低下し全体的に第1類似度が正しく算出されていないことや、登録画像の多くに不備があり全体的に第1類似度が正しく算出されていないこと等が推測される。
【0146】
したがって、判定部135は、例えば、平均値が下限閾値「20」より高いか否かを判定し、指示部136は、平均値が下限閾値「20」より低いと判定された場合には、第1類似度が正しく算出されていないことを認識し、サーバ装置20に対して認証指示する。
【0147】
このような認証システム1によれば、統計の観点からの誤認証のリスクを検知することができるようになるため、より認証制度を高めることができるようになる。
【0148】
〔5-3.属性を用いた認証〕
また、判定部135は、認証対象者の属性を示す属性情報に基づいて、登録画像の中から利用対象の登録画像を抽出してよく、抽出した登録画像を用いて、第1類似度と閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定してよい。
【0149】
このような認証システム1によれば、例えば、認証対象者の属性が「30代、男性」であった場合には、属性「30代、男性」の利用者によって登録された顔画像に絞り込んだうえで判定処理に用いることができるようになるため、認証に要する時間を短縮することができるようになる。
【0150】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた撮像装置10およびサーバ装置20は、例えば、図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、撮像装置10を例に挙げて説明する。図8は、撮像装置10の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0151】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0152】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0153】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0154】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0155】
例えば、コンピュータ1000が撮像装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部13の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0156】
また、例えば、コンピュータ1000がサーバ装置20として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部23の機能を実現する。
【0157】
〔7.その他〕
また、上記各実施形態において説明した処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0158】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0159】
また、上記各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0160】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0161】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、判定部は、判定手段や判定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0162】
1 認証システム
10 撮像装置
12 記憶部
13 制御部
20 サーバ装置
22 記憶部
23 制御部
121 登録情報データベース
131 取得部
132 抽出部
133 特定部
134 認証部
135 判定部
136 指示部
137 受付部
138 通知部
221 登録情報データベース
231 受付部
232 抽出部
233 特定部
234 認証部
235 送信部
236 アルゴリズム制御部
237 識別部
【要約】
【課題】認証の高精度化と、認証の効率化とを適切に両立させること。
【解決手段】本願に係る認証システムは、第1の認証装置と、第1の認証装置とは認証性能が異なる第2の認証装置とを含む。第1の認証装置は、撮像画像と予め登録されている登録画像とに基づき、撮像画像中の人物である認証対象者と、登録画像中の人物である比較対象者との間で算出された類似度であって、第1の認証装置で算出された類似度である第1類似度と、本人認証の判断基準となる閾値との関係性が所定の条件を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たすと判定した場合には、第2の認証装置に対して認証対象者の本人認証を行うよう指示する。第2の認証装置は、第1の認証装置からの指示が受け付けられた場合には、撮像画像と登録画像とに基づき、認証対象者と、比較対象者との間で算出された類似度であって、第2の認証装置で算出された類似度である第2類似度と、閾値との関係性を特定し、特定結果に応じて、認証対象者の本人認証を行う。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8