(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-01
(45)【発行日】2022-03-09
(54)【発明の名称】シート状物及びシート状物積層体並びに折罫付きシート
(51)【国際特許分類】
A47J 36/02 20060101AFI20220302BHJP
A47J 27/00 20060101ALI20220302BHJP
A47J 36/16 20060101ALI20220302BHJP
B65D 5/36 20060101ALI20220302BHJP
B65D 5/40 20060101ALI20220302BHJP
【FI】
A47J36/02 Z
A47J27/00 101B
A47J36/16 Z
B65D5/36 F
B65D5/40
(21)【出願番号】P 2021132498
(22)【出願日】2021-08-17
【審査請求日】2021-08-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514077914
【氏名又は名称】株式会社四国クオリティ
(74)【代理人】
【識別番号】100142217
【氏名又は名称】小笠原 宜紀
(74)【代理人】
【識別番号】100119367
【氏名又は名称】松島 理
(72)【発明者】
【氏名】眞鍋 一慶
(72)【発明者】
【氏名】東村 栄治
(72)【発明者】
【氏名】合田 ひとみ
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-001465(JP,A)
【文献】実開昭50-048770(JP,U)
【文献】特開2011-120806(JP,A)
【文献】実開昭60-110207(JP,U)
【文献】実開昭62-130069(JP,U)
【文献】実開昭52-159366(JP,U)
【文献】特開2016-214290(JP,A)
【文献】特開2010-110600(JP,A)
【文献】特開2002-218915(JP,A)
【文献】[図面PDF付]超簡単なメスティン折りを考案!丁寧な解説&おすすレシピ4選,[online],ソトレシピ,2021年01月18日,[2021年10月21日検索],インターネット<URL:https://sotorecipe.com/magazines/152>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 36/02
A47J 27/00
A47J 36/16
B65D 5/36
B65D 5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の対向する一対の辺である第一端辺と他方の対向する一対の辺である第二端辺とを有する折曲げ可能な矩形状のシートと、
前記第一端辺と該第一端辺から第一の幅の位置に設けられた第一折線とで区画される片を、前記第一折線を基点として、それぞれ、折り返してなる一対の第一折片と、
前記第一折片を折曲げることなく、前記第一折線と該第一折線から第二の幅の位置に設けられた第二折線とで区画される片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、折り返してなる一対の第二折片と、
前記一対の第二端辺の何れか一方の端辺を第二A端辺、他方の端辺を第二B端辺、前記第二A端辺から第五の幅の位置に設けられた折線を第五折線、前記第二A端辺から前記第五の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三A折線、前記第二B端辺から第六の幅の位置に設けられた折線を第六折線、前記第二B端辺から前記第六の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三B折線とそれぞれ定義するとき、
前記第二A端辺と前記第三A折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三A折線の交点から前記第一折線に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四A折線と前記第三A折線とを基点として、前記第一折線と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三A折線と平行になるよう折り返してなる第三A折片と、
前記第二B端辺と前記第三B折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三B折線の交点から前記第一折線に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四B折線と前記第三折線とを基点として、前記第一折線と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三B折線と平行になるよう折り返してなる第三B折片と、
前記第三A折片において、前記第一折線と前記第二折線と前記第四A折線と前記第二A端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三A折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四A折片と、
前記第三B折片において、前記第一折線と前記第二折線と前記第四B折線と前記第二B端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三B折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四B折片と、
を備え、
前記シートは、調味料が塗布されていることを特徴とするシート状物。
【請求項2】
請求項
1に記載のシート状物であって、
前記シート状物から形成される内容器において、前記第二A端辺と前記第五折線と前記一対の第二折線とで区画される片が前記内容器の蓋又は落とし蓋として機能するよう、前記片の縦横の長さが調整されており、
前記シートは、前記第五折線に切断可能な処理がされており、前記第五折線と前記第二A端辺と前記第一端辺とで区画される片に前記調味料が塗布されていることを特徴とするシート状物。
【請求項3】
請求項
1又は請求項
2に記載のシート状物であって、
前記シート状物から形成される内容器において、前記第二B端辺と前記第六折線と前記一対の第二折線とで区画される片が前記内容器の蓋又は落とし蓋として機能するよう、前記片の縦横の長さが調整されていることを特徴とするシート状物。
【請求項4】
一方の対向する一対の辺である第一端辺と他方の対向する一対の辺である第二端辺とを有する折曲げ可能な矩形状のシートと、
前記第一端辺と該第一端辺から第二の幅の位置に設けられた第二折線とで区画される片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、折り返してなる一対の第二折片と、
前記一対の第二端辺の何れか一方の端辺を第二A端辺、他方の端辺を第二B端辺、前記第二A端辺から第五の幅の位置に設けられた折線を第五折線、前記第二A端辺から前記第五の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三A折線、前記第二B端辺から第六の幅の位置に設けられた折線を第六折線、前記第二B端辺から前記第六の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三B折線とそれぞれ定義するとき、
前記第二A端辺と前記第三A折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三A折線の交点から前記第一端辺に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四A折線と前記第三A折線とを基点として、前記第一端辺と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三A折線と平行になるよう折り返してなる第三A折片と、
前記第二B端辺と前記第三B折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三B折線の交点から前記第一端辺に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四B折線と前記第三折線とを基点として、前記第一端辺と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三B折線と平行になるよう折り返してなる第三B折片と、
前記第三A折片において、前記第一端辺と前記第二折線と前記第四A折線と前記第二A端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三A折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四A折片と、
前記第三B折片において、前記第一端辺と前記第二折線と前記第四B折線と前記第二B端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三B折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四B折片と、
を備え、
前記シートは、調味料が塗布されていることを特徴とするシート状物。
【請求項5】
請求項
4に記載のシート状物であって、
前記シート状物から形成される内容器において、前記第二A端辺と前記第五折線と前記一対の第二折線とで区画される片が前記内容器の蓋又は落とし蓋として機能するよう、前記片の縦横の長さが調整されており、
前記シートは、前記第五折線に切断可能な処理がされており、前記第五折線と前記第二A端辺と前記第一端辺とで区画される片に前記調味料が塗布されていることを特徴とするシート状物。
【請求項6】
請求項
4又は請求項
5に記載のシート状物であって、
前記シート状物から形成される内容器において、前記第二B端辺と前記第六折線と前記一対の第二折線とで区画される片が前記内容器の蓋又は落とし蓋として機能するよう、前記片の縦横の長さが調整されていることを特徴とするシート状物。
【請求項7】
請求項1~
6の何れか一に記載のシート状物を積層してなるシート状物積層体。
【請求項8】
請求項1~
6の何れか一に記載のシート状物を形成するための折罫付きシートであって、
前記シートにおいて、前記シート状物が形成されるように折り畳む際の基準となる折線の位置に折罫が設けられてなる折罫付きシート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飯ごう等の鍋の内側への調理済食材の付着を防ぐためのシート状物及びシート状物積層体並びに折罫付きシートに関する。
【背景技術】
【0002】
キャンプなどで行う飯ごう炊さんにおいて、焦げを好む人もいるが、飯ごう等の鍋の内側にこびり付いた焦げをそのままにしておくと、次回の炊き上がりに影響が出てしまうため、取り除く必要がある。しかし、キャンプなどのアウトドアでの現場で、直ぐに対処できるとは限らず、放置したまま時間が経つと焦げが剥がれにくくなる。加えて、アウトドアでの現場で、鍋(例えば飯ごう)から内側にこびり付いた食材(例えば米飯)を含む全ての調理済食材を綺麗に取り出すことは難しいため、(1)飯ごう等の鍋への焦げなどの調理済食材の付着自体を防止したいというニーズがある。
【0003】
また、例えばハイキングや登山では、手荷物はできるだけ少なく、コンパクトにしたいというニーズがあり、(2)調理済食材を鍋(例えば飯ごう)から取り出すための調理器具類や調理済食材を盛り付ける食器などの食器類についても、個数を少なく、コンパクトにできる方が望ましい。
【0004】
この種のアウトドアで使用可能な容器や鍋に関連する技術として、例えば特許文献1には、使い切りの紙鍋に関する技術が開示されている。この技術は、1枚の紙で形成された紙鍋本体を折り、紙鍋本体に設けられた8カ所の差込口に、紙製の4つの差し込み部品で固定することによって、鍋を紙のみで形成するとしたものである。
【0005】
また、例えば特許文献2にも、同じく使い切りの紙鍋に関する技術が開示されている。この技術は、紙鍋の四隅の継ぎ目をポリエチレン熱溶着による接合構成とするとしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2020-36864号公報
【文献】特開2011-120806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、この特許文献1に開示された技術は、組み立てられた紙鍋が飯ごう等の鍋の内側に丁度収まるよう構成されていないため、飯ごう等の鍋の内側への調理済食材の付着を防ぐことはできない。また、紙鍋を組み立てる際には、紙鍋本体を折ってから差し込み部品で形を固定する必要があり、手間がかかるとともに、紙鍋本体や部品を切り抜いた後に残る部材がゴミとなってしまう。
【0008】
また、特許文献2に開示された技術は、紙鍋の四隅の継ぎ目がポリエチレン熱溶着されて最初から箱状に組み立てられているため、コンパクトにして持ち運ぶことができない。
【0009】
本発明は、従来のこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一は、簡単に形成でき、飯ごう等の鍋への焦げなどの調理済食材の付着を防止でき、調理器具類や食器類の個数を少なく、コンパクトにでき、鍋としても使用できるシート状物及びシート状物積層体並びに折罫付きシートを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0010】
本発明の第1の側面に係るシート状物は、一方の対向する一対の辺である第一端辺と他方の対向する一対の辺である第二端辺とを有する折曲げ可能な矩形状のシートと、前記第一端辺と該第一端辺から第一の幅の位置に設けられた第一折線とで区画される片を、前記第一折線を基点として、それぞれ、折り返してなる一対の第一折片と、前記第一折片を折曲げることなく、前記第一折線と該第一折線から第二の幅の位置に設けられた第二折線とで区画される片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、折り返してなる一対の第二折片と、前記一対の第二端辺の何れか一方の端辺を第二A端辺、他方の端辺を第二B端辺、前記第二A端辺から第五の幅の位置に設けられた折線を第五折線、前記第二A端辺から前記第五の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三A折線、前記第二B端辺から第六の幅の位置に設けられた折線を第六折線、前記第二B端辺から前記第六の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三B折線とそれぞれ定義するとき、前記第二A端辺と前記第三A折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三A折線の交点から前記第一折線に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四A折線と前記第三A折線とを基点として、前記第一折線と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三A折線と平行になるよう折り返してなる第三A折片と、前記第二B端辺と前記第三B折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三B折線の交点から前記第一折線に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四B折線と前記第三折線とを基点として、前記第一折線と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三B折線と平行になるよう折り返してなる第三B折片と、前記第三A折片において、前記第一折線と前記第二折線と前記第四A折線と前記第二A端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三A折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四A折片と、前記第三B折片において、前記第一折線と前記第二折線と前記第四B折線と前記第二B端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三B折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四B折片と、を備えることができる。
【0011】
前記構成によれば、第四折片が上を向くよう、且つ、一対の第三折片が左右にあるよう、シート状物を配置し、第三折片の第二端辺の近傍を手で摘まんで左右方向に力を加えることで、すなわち簡単な作業によって、第三折片及び第二折片が起立し、一対の第三折片を対向する左右の側面、一対の第二折片が対向する前後の側面、一対の第三折片及び一対の第二折片に連設する面を底面とする内容器が形成される。形成された内容器を上面が解放された略直方体の鍋の内側に収め、内容器に食材を入れて調理することにより、(1)飯ごう等の鍋の内側への調理済食材の付着を防止できる。
【0012】
また、前記構成によれば、第三折片の第二端辺の近傍の折片を左右方向に適宜折曲げることで、左右側面の強度補強を兼ねた摘まみ部を形成でき、この摘まみ部を手で摘まんで持ち運ぶことができ、摘まみ部を左右に更に広げることで、シート状物自体が皿の役目を果たすようになるため、(2)調理器具類や調理済食材を盛り付ける食器などの食器類についても、個数を少なく、コンパクトにできる。
【0013】
さらにまた、前記構成によれば、一対の第二折片が対向する前後の側面の上部には第一折片が形成され、一対の第三折片が対向する左右の側面の上部には摘まみ部が形成されるので、側面の強度が補強された内容器を形成することができる。
【0014】
さらにまた、前記構成によれば、形成された内容器を、コンロの網の上に載せるなどして、紙鍋としても使用することもできる。
【0015】
また、本発明の第2の側面に係るシート状物は、一方の対向する一対の辺である第一端辺と他方の対向する一対の辺である第二端辺とを有する折曲げ可能な矩形状のシートと、前記第一端辺と該第一端辺から第二の幅の位置に設けられた第二折線とで区画される片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、折り返してなる一対の第二折片と、前記一対の第二端辺の何れか一方の端辺を第二A端辺、他方の端辺を第二B端辺、前記第二A端辺から第五の幅の位置に設けられた折線を第五折線、前記第二A端辺から前記第五の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三A折線、前記第二B端辺から第六の幅の位置に設けられた折線を第六折線、前記第二B端辺から前記第六の幅に前記第二の幅を加えた位置に設けられた折線を第三B折線とそれぞれ定義するとき、前記第二A端辺と前記第三A折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三A折線の交点から前記第一端辺に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四A折線と前記第三A折線とを基点として、前記第一端辺と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三A折線と平行になるよう折り返してなる第三A折片と、前記第二B端辺と前記第三B折線とで区画される片を、前記第二折線及び前記第三B折線の交点から前記第一端辺に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた第四B折線と前記第三折線とを基点として、前記第一端辺と該2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分が前記第三B折線と平行になるよう折り返してなる第三B折片と、前記第三A折片において、前記第一端辺と前記第二折線と前記第四A折線と前記第二A端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三A折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四A折片と、前記第三B折片において、前記第一端辺と前記第二折線と前記第四B折線と前記第二B端辺とで区画される2つの片を、前記第二折線を基点として、それぞれ、前記第三B折片同士が向き合うように折り返してなる2つの第四B折片と、を備えることができる。
【0016】
前記構成によれば、第1の側面に係るシート状物の作用効果に加えて、内容器を形成した際の前後側面の上縁部の補強を求めず、第一折片を設けないようにすることで、前後側面の高さや底面の前後幅を、第一の幅だけ大きくすることができる。
【0017】
さらにまた、本発明の第3の側面に係るシート状物は、前記シート状物から形成される内容器において、前記第二A端辺と前記第五折線と前記一対の第二折線とで区画される片が前記内容器の蓋又は落とし蓋として機能するよう、前記片の縦横の長さを調整できる。
【0018】
前記構成によれば、前述した、本発明の第1の側面に係るシート状物の作用効果に加えて、第三A折片における第二A端辺と第二折線と第五折線とで区画される片を、第五折線を基点として、折り返してなる第五折片を蓋又は落とし蓋として機能させることができる。
【0019】
さらにまた、本発明の第4の側面に係るシート状物は、前記シート状物から形成される内容器において、前記第二B端辺と前記第六折線と前記一対の第二折線とで区画される片が前記内容器の蓋又は落とし蓋として機能するよう、前記片の縦横の長さを調整できる。
【0020】
前記構成によれば、前述した、本発明の第1の側面に係るシート状物の作用効果に加えて、第三A折片における第二A端辺と第二折線と第五折線とで区画される片を第五折線とを基点として折り返してなる第五折片と、第三B折片における第二B端辺と第二折線と第五折線とで区画される片を第六折線とを基点として折り返してなる第六折片との2つの折片を蓋又は落とし蓋として機能させることができる。
【0021】
さらにまた、本発明の第5の側面に係るシート状物は、前記シートは、調味料が塗布されているよう構成できる。
【0022】
前記構成によれば、調理時に調味料をシートから浸出させることができるので、調味料を別途準備する必要がなくなり、手荷物を減らすことができる。
【0023】
さらにまた、本発明の第6の側面に係るシート状物は、前記シートは、前記第五折線に切断可能な処理がされており、前記第五折線と前記第二A端辺と前記第一端辺とで区画される片に調味料が塗布されているよう構成できる。
【0024】
前記構成によれば、切離した第五折片を調味料付き落とし蓋として使用できる。
【0025】
さらにまた、本発明の第7の側面に係るシート状物は、前記シートはクッキングシートであるよう構成できる。
【0026】
前記構成によれば、クッキングシートは、耐熱性があり、水蒸気は透過させるが液体の水は通さず、食材が張り付きにくい性質を有するので、シートに採用することで落とし蓋や内容器として好適に使用することができる。
【0027】
さらにまた、本発明の第8の側面に係るシート状物は、前記シートは不燃紙であるよう構成できる。
【0028】
前記構成によれば、不燃紙をシートに採用することで、形成した内容器を直火を当てることが可能な紙鍋として使用することができる。
【0029】
さらにまた、本発明の第9の側面に係るシート状物は、前記シートはアルミニウム箔であるよう構成できる。
【0030】
前記構成によれば、アルミニウム箔をシートに採用することで、形成した内容器を直火を当てることが可能なアルミニウム箔鍋として使用することができる。
【0031】
さらにまた、本発明の第10の側面に係るシート状物は、前記シート状物から形成される内容器が、上面が解放された略直方体の鍋の内側に丁度収まるよう、前記シートの大きさ、縦横比、折幅が調整されているよう構成できる。
【0032】
さらにまた、本発明の第11の側面に係るシート状物積層体は、本発明の第1~9の側面に係るシート状物の何れか一に記載のシート状物を積層してなるよう構成できる。
【0033】
さらにまた、本発明の第12の側面に係る折罫付きシートは、前記シートにおいて、前記第一折線、前記第二折線、前記第三A折線、前記第三B折線、前記第四A折線、及び、前記第四B折線の位置に折罫が設けられるよう構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明を適用した第一実施形態に係るシート状物の平面図である。
【
図2】本発明を適用した第一実施形態に係るシート状物であって、内容器を形成した状態を示す図である。
【
図3】本発明を適用した第一実施形態に係るシートの平面図である。
【
図4】第一実施形態に係るシートの平面図であって、第一折片を形成した状態を示す図である。
【
図5】第一実施形態に係るシートの平面図であって、第二折片を形成した状態を示す図である。
【
図6】第一実施形態に係るシートの平面図であって、第三折片の形成方法についての説明図である。
【
図7】第一実施形態に係るシートの平面図であって、第三折片を形成した状態を示す図である。
【
図8】第一実施形態に係るシートの平面図であって、第四折片を形成した状態を示す図である。
【
図9】第一実施形態に係るシートの平面図であって、摘まみ部の形成方法についての説明図である。
【
図10】本発明を適用した第二実施形態に係るシートの平面図である。
【
図11】本発明を適用した第二実施形態に係るシート状物であって、内容器を形成した状態を示す図である。
【
図12】本発明を適用した第三実施形態に係るシートの平面図である。
【
図13】本発明を適用した第三実施形態に係るシート状物であって、内容器を形成した状態を示す図である。
【
図14】本発明を適用した第四実施形態に係るシートの平面図である。
【
図15】本発明を適用した第四実施形態に係るシート状物であって、内容器を形成した状態を示す図である。
【
図16】本発明を適用した第五実施形態に係るシート状物積層体の模式図である。
【
図17】本発明を適用した第一実施形態に係るシート状物積層体の使用例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明はそれらを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(第一実施形態)
【0036】
本発明を適用した第一実施形態に係るシート状物1は、
図3に示すようなシート2を
図1に示すように折り畳んでなるシート状物1の様相を呈し、シート状物1を摘まみ部13a,13bを指で摘まんで左右方向に広げると、
図2に示すような内容器1'が形成される。すなわち、シート状物1は、
図1及び
図2に示すように、第一折片9と、第二折片10と、第三A折片11aと、第三B折片11bと、第四A折片12aと、第四B折片12bと、摘まみ部13aと、摘まみ部13bとを主要部として備えている。
【0037】
なお、平面図において、紙面に向かって、上下方向、左右方向、垂直方向が、それぞれ、シート状物における、前後方向、左右方向、上下方向に対応している。また、本明細書では第一実施形態から第六実施形態までを例示するが、例えばシートに調味料を塗布することや素材が共通するように、実施形態における構成の大部分が共通していることから、重複する記載を避けるため、第一実施形態について詳述し、第二実施形態から第六実施形態においても共通する構成については説明を適宜省略することがある。
(第一実施形態:シート2)
【0038】
第一実施形態に係るシート2は、
図3に示すように、一方の対向する一対の辺である第一端辺3と他方の対向する一対の辺である第二端辺4とを有する折曲げ可能な矩形状のシート2からなる。本実施形態におけるシートにはクッキングシートを使用する。クッキングシートは、耐熱性があり、水蒸気は透過させるが液体の水は通さず、食材が張り付きにくい性質を有するので、シートに採用することで落とし蓋や内容器として好適に使用できる。なお、シート2の素材としては、折曲げ可能であれば特に限定されず、例えば、不燃紙やアルミニウム箔を採用してもよい。不燃紙やアルミニウム箔をシートに採用することで、形成した内容器を直火を当てることが可能な紙鍋やアルミニウム箔鍋として使用することができる。
(第一実施形態:第一折片9)
【0039】
図4に示すように、第一折片9は、
図3におけるシート2の第一端辺3と、第一端辺3からw1の幅(特許請求の範囲における「第一の幅」に対応している。)の位置に設けられた第一折線5とで区画される片を、第一折線5を基点として、それぞれ、
図3における折曲げ方向Aに折曲げることにより形成される部材である。
【0040】
この第一折片9が形成されることによって、内容器1'の前後側面の上縁部が補強される。なお、本実施形態においては、前側及び後側の折幅を同幅としているが、これに限定されず、両者の折幅が異なっていてもよい。なお、前後側面の上縁部の補強を求めないのであれば、第一折片9を設けないようにすればよい。第一折片9を設けない内容器における前後側面の高さや底面の前後幅は、内容器1'よりもw1の幅だけ大きくすることができる。
(第一実施形態:第二折片10)
【0041】
図5に示すように、第二折片10は、
図4におけるシート2の第一折線5と、第一折線5からw2の幅(特許請求の範囲における「第二の幅」に対応している。)の位置に設けられた第二折線6とで区画される片を、第二折線6を基点として、それぞれ、
図4における折曲げ方向Bに折曲げることにより形成される部材である。折曲げ方向Bに当該片を折曲げる際には、第一折片9を折曲げないようにする。これは、第一折片9を折曲げると前後方向に4枚重ねの箇所が形成され、その後に、左右方向に折曲げて折片が形成されるところ、4枚重ねの箇所があると左右方向へ折曲げにくくなるとともに、形成されたシート状物1が局所的に嵩高となることを回避するためである。
(第一実施形態:第三折片11)
【0042】
第三折片11は、同形同大の第三A折片11aと第三B折片11bとからなり、内容器1'における左右の側面に対応する部材である。先ず、第三折片11の構成を説明するにあたり、各種折線を以下のとおり定義する。
【0043】
図5に示すように、第二A端辺4aからw5の幅(特許請求の範囲における「第五の幅」に対応している。)の位置に設けられた折線を第五折線14、第二A端辺4aからw5の幅にw2の幅を加えた位置に設けられた折線を第三A折線7a、第二B端辺4bからw6の幅(特許請求の範囲における「第六の幅」に対応している。)の位置に設けられた折線を第六折線15、第二B端辺4bからw6の幅にw2の幅を加えた位置に設けられた折線を第三B折線7b、第二折線6及び第三A折線7aの交点から第一折線5に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた折線を第四A折線8a、第二折線6及び第三B折線7bの交点から第一折線5に向けて45°の向きに伸びる2つの仮想線上に設けられた折線を第四B折線8bとそれぞれ定義する。なお、第一実施形態においてはw5とw6とは同幅である。
(第一実施形態:第三A折片11a)
【0044】
第三A折片11aは、第二A端辺4aと第三A折線7aとで区画される片を、第三A折線7aを基点として、
図5における折曲げ方向Cに折曲げることにより形成される。この際、第三A折片11aは、同時に、第四A折線8aを基点として、
図6における折曲げ方向D,E(
図6は第四B折線8bを基点として折曲げた例を示している。)に折曲げることにより
図6及び
図7に示すような態様で形成される。この時、
図6及び
図7に示すように、第一折線5と2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分5aが第三A折線7aと平行になる。
(第一実施形態:第三B折片11b)
【0045】
第三B折片11bは、第二B端辺4bと第三B折線7bとで区画される片を、第三B折線7bを基点として、
図5における折曲げ方向Cに折曲げることにより形成される。この際、第三B折片11bは、同時に、第四B折線8bを基点として、
図6における折曲げ方向D,Eに折曲げることにより
図6及び
図7に示すような態様で形成される。この時、
図7に示すように、第一折線5と2つの仮想線との2つの交点を結ぶ折線部分5bが第三B折線7bと平行になる。
(第一実施形態:第四A折片12a)
【0046】
第四A折片12aは、
図7に示す第三A折片11aにおいて、第一折線5と第二折線6と第四A折線8aと第二A端辺4aとで区画される2つの片を、第二折線6を基点として、それぞれ、
図7における折曲げ方向Fに折曲げる(この時、第三A折片11a同士が向き合った状態となる。)ことにより
図8に示すような態様で形成される部材である。
(第一実施形態:第四B折片12b)
【0047】
第四B折片12bは、
図7に示す第三B折片11bにおいて、第一折線5と第二折線6と第四B折線8bと第二B端辺4bとで区画される2つの片を、第二折線6を基点として、それぞれ、
図7における折曲げ方向Fに折曲げる(この時、第三B折片11b同士が向き合った状態となる。)ことにより
図8に示すような態様で形成される部材である。
(第一実施形態:摘まみ部13a)
【0048】
摘まみ部13aは、
図8に示す第三A折片11aの第二A端辺4aの近傍の片を、
図9に示すように、折曲げ方向Gに一回折り返した後、折曲げ方向Hに一回折り返して形成される部材である。本実施形態では、摘まみ部13aを形成するために、二回折り曲げているが、回数は二回に限られない。
(第一実施形態:摘まみ部13b)
【0049】
摘まみ部13bは、
図8に示す第三B折片11bの第二B端辺4bの近傍の片を、
図9に示すように、折曲げ方向Gに一回折り返した後、折曲げ方向Hに一回折り返して形成される部材である。本実施形態では、摘まみ部13bを形成するために、二回折り曲げているが、回数は二回に限られない。
【0050】
なお、摘まみ部13a及び/又は摘まみ部13bは、内容器1'を形成した際に、
図2に示すように、起立した状態で使用してもよく、この場合、使用者は、摘まみ部13aと摘まみ部13bとを指で摘まんで、内容器1'を持ち運んだり、外容器HGに内容器1'を着脱したりすることができる。また、シート状物1の態様は、
図1に示すように、摘まみ部13a及び/又は摘まみ部13bを、第五折線を基点として折曲げた状態でも、或いは、折曲げていない状態でもよい。
(第一実施形態に係るシート状物1の作用効果)
【0051】
シート状物1によれば、第四折片12が上を向くよう、且つ、一対の第三折片11が左右にあるよう、シート状物1を配置し、一対の摘まみ部13を手で摘まんで左右方向に力を加えることで、すなわち簡単な作業によって、一対の第三折片11及び一対の第二折片10が起立し、一対の第三折片11を対向する左右の側面、一対の第二折片10が対向する前後の側面、一対の第三折片11及び一対の第二折片10に連設する面を底面とする内容器1'が形成される。形成された内容器1'を上面が解放された略直方体の外容器HGの内側に収め、内容器1'に食材を入れて調理することにより、(1)飯ごう等の鍋の内側への調理済食材の付着を防止できる。
【0052】
また、シート状物1によれば、一対の第三折片11の一対の第二端辺4の近傍の折片を左右方向に適宜折曲げることで、左右側面の強度補強を兼ねた摘まみ部13を形成でき、この摘まみ部13を手で摘まんで持ち運ぶことができ、摘まみ部13を左右に更に広げることで、シート状物1自体が皿の役目を果たすようになるため、(2)調理器具類や調理済食材を盛り付ける食器などの食器類についても、個数を少なく、コンパクトにできる。
【0053】
さらにまた、シート状物1によれば、一対の第二折片10が対向する前後の側面の上部には第一折片9が形成され、一対の第三折片11が対向する左右の側面の上部には摘まみ部13が形成されるので、側面の強度が補強された内容器1'を形成することができる。
【0054】
さらにまた、シート状物1によれば、形成された内容器1'を、コンロの網の上に載せるなどして、紙鍋としても使用することもできる。
(第二実施形態)
【0055】
本発明を適用した第二実施形態に係るシート状物21(図示省略)は、
図10に示すようなシート22を
図1に示すように折り畳んでなる様相を呈し、シート22からなるシート状物21を、第三A折片11aにおける第二A端辺4aと一対の第二折線6と第五折線14とで区画される片、及び、摘まみ部13bを指で摘まんで左右方向に広げると、
図11に示すような内容器21'が形成される。
【0056】
第二実施形態に係るシート状物21と第一実施形態に係るシート状物1との違いは、第二実施形態に係るシート状物21では、第二A端辺4aと第五折線14と一対の第二折線6とで区画される片が、一対の第三折線7と一対の第二折線6とで囲まれる領域とほぼ同形同大であるよう構成されている点である。
【0057】
この構成により、第二実施形態に係るシート状物21によれば、前述した、第一実施形態に係るシート状物1の作用効果に加えて、第三A折片11aにおける第二A端辺4aと一対の第二折線6と第五折線14とで区画される片を、第五折線を基点として、折り返してなる第五折片23(
図11参照。)を落とし蓋又は鍋蓋として機能させることができる。なお、w5の幅は、落とし蓋として機能させることができるので、一対の第三折線7と一対の第二折線6とで囲まれる領域の第二折線6の長さより小さくてもよい。
(第三実施形態)
【0058】
本発明を適用した第三実施形態に係るシート状物31(図示省略)は、
図12に示すようなシート32を
図1に示すように折り畳んでなる様相を呈し、シート32からなるシート状物31を、第三A折片11aにおける第二A端辺4aと一対の第二折線6と第五折線14とで区画される片、及び、第三B折片11bにおける第二B端辺4bと一対の第二折線6と第六折線15とで区画される片を指で摘まんで左右方向に広げると、
図13に示すような内容器31'が形成される。
【0059】
第三実施形態に係るシート状物31と第二実施形態に係るシート状物21との違いは、第三実施形態に係るシート状物31では、第二B端辺4bと第六折線15と一対の第二折線6とで区画される片が、一対の第三折線7と一対の第二折線6とで囲まれる領域とほぼ同形同大であるよう構成されている点である。
【0060】
この構成により、第三実施形態に係るシート状物31によれば、前述した、第二実施形態に係るシート状物21の作用効果に加えて、第三B折片11bにおける第二B端辺bと一対の第二折線6と第六折線15とで区画される片を、第六折線15を基点として、折り返してなる第六折片33(
図13参照。)を落とし蓋又は鍋蓋として機能させることができる。なお、本実施形態においては、第五折片23と第六折片33とが左右から折り返されるため、w5の幅とw6の幅とを加えた幅が一対の第三折線7と一対の第二折線6とで囲まれる領域の第二折線6の長さ以上であれば、内容器31'の蓋として機能させることができる。そのため、w5の幅もw6の幅も、一対の第三折線7と一対の第二折線6とで囲まれる領域の第二折線6の長さより小さくてもよい。
(第四実施形態)
【0061】
本発明を適用した第四実施形態に係るシート状物41(図示省略)は、
図14に示すようなシート42を
図1に示すように折り畳んでなる様相を呈し、シート42からなるシート状物41を、第三A折片11aにおける第二A端辺4aと一対の第二折線6と第五折線14とで区画される片、及び、第三B折片11bにおける第二B端辺4bと一対の第二折線6と第六折線15とで区画される片を指で摘まんで左右方向に広げると、
図15に示すような内容器41'が形成される。
【0062】
第四実施形態に係るシート状物41と第二実施形態に係るシート状物21及び第三実施形態に係るシート状物31との違いは、第四実施形態に係るシート状物41では、シート22やシート32における第五折線14がミシン目16となっており、第五折片23を切り離せるように切離可能な処理がされている点である。
【0063】
また、切離された第五折片23には、調味料や出汁が塗布されており、
図15に示すように、内容器41'の底面に載置して、シートから調味料や出汁を浸出させることで、食材に味を付けることができる。なお、切離された第五折片23を調味料付き落とし蓋として使用してもよい。
【0064】
第五折片23は、第五折片23に対応するシート部分に、調味料や出汁を、塗布、噴霧、或いは、含浸後、乾燥させることにより、調味料や出汁が塗布されたものとなる。調味料としては、例えば、塩、醤油、ガーリック、胡椒、バター、砂糖を挙げることができるが、勿論これらに限定されない。
(第五実施形態)
【0065】
本発明を適用した第五実施形態に係るシート状物積層体51は、
図16に示すように、例えばシート状物1を複数枚積層した積層体の様相を呈する。このように積層体とすることで、コンパクトにできることから、キャンプやハイキング、登山などのアウトドアにおいて特に有用なものとすることができる。また、シート状物積層体51は、シート状物1をコンパクトにしたものなので、防災備蓄品の用途にも活用することができる。なお、シート状物積層体51において積層されるシート状物は、シート状物1に限定されず、上述した何れ実施形態に係るシート状物でもよい。
(第六実施形態)
【0066】
本発明を適用した第六実施形態に係る折罫付きシートは、シート2、22、32、42において、第一折線5、第二折線6、第三A折線7a、第三B折線7b、第四A折線8a、及び、第四B折線8bの位置に折罫が設けられており、当該折罫を基点にシートを折り曲げることで、シート状物1、21、31、41又は、内容器1'、21'、31'、41'を容易に形成することができる。この折罫付きシートによれば、内容器1'、21'、31'、41'を形成する際には、シート状物1、21、31、41を一旦形成することになるので、若干手間がかかるが、シートを折り曲げる製造工程が不要となるため、製品単価を抑えることができる。なお、折罫は、折り曲げやすいように筋目が入れられたものに限られず、例えば折曲げ位置が分かるように印刷された折線であってもよい。
(シート状物の使用方法)
【0067】
例えば第一実施形態に係るシート状物1は、
図17に示すように、内容器1'を形成した後、外容器HGに挿着して使用する。上面が解放された略直方体の外容器HGの内側に内容器1'が丁度収まるよう、シート2の大きさ、縦横比、折幅を調整しておくことで、アウトドアにおいてより一層有用なものとすることができる。シート状物1で形成した内容器1'を鍋として使用してもよい。なお、上述した何れ実施形態に係るシート状物の使用方法についても、基本的にはシート状物1の使用方法と同様である。
【符号の説明】
【0068】
1…シート状物
1' …内容器
2…シート
3…第一端辺
4…第二端辺;4a…第二A端辺;4b…第二B端辺
5…第一折線;5a…折線部分;5b…折線部分
6…第二折線
7…第三折線;7a…第三A折線;7b…第三B折線
8…第四折線;8a…第四A折線;8b…第四B折線
9…第一折片
10…第二折片
11…第三折片;11a…第三A折片;11b…第三B折片
12…第四折片;12a…第四A折片;12b…第四B折片
13…摘まみ部;13a…摘まみ部;13b…摘まみ部
14…第五折線
15…第六折線
16…ミシン目
21…シート状物
21'…内容器
22…シート
23…第五折片
31…シート状物
31'…内容器
32…シート
33…第六折片
41…シート状物
41'…内容器
42…シート
51…シート状物積層体
HG…外容器
【要約】
【課題】簡単に形成でき、飯ごう等の鍋への焦げなどの調理済食材の付着を防止でき、調理器具類や食器類の個数を少なく、コンパクトにでき、鍋としても使用できるシート状物及びシート状物積層体並びに折罫付きシートを提供する。
【解決手段】シート状物1は、
図1ないし
図9に示すように、シート2と、第一折片9と、第二折片10と、第三A折片11aと、第三B折片11bと、第四A折片12aと、第四B折片12bと、摘まみ部13aと、摘まみ部13bとを主要部として備え、シート状物積層体51は、
図16に示すように、シート状物1が積層されるよう構成する。折罫付きシートは、シート2において、第一折線5、第二折線6、第三A折線7a、第三B折線7b、第四A折線8a、及び、第四B折線8bの位置に折罫が設けられるよう構成する。
【選択図】
図16