(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-02
(45)【発行日】2022-03-10
(54)【発明の名称】メモリアレイ及びメモリアレイを形成する方法
(51)【国際特許分類】
H01L 27/11582 20170101AFI20220303BHJP
H01L 27/11556 20170101ALI20220303BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20220303BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20220303BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20220303BHJP
【FI】
H01L27/11582
H01L27/11556
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2020533768
(86)(22)【出願日】2018-12-03
(86)【国際出願番号】 US2018063590
(87)【国際公開番号】W WO2019133192
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-06-18
(32)【優先日】2017-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【氏名又は名称】野村 泰久
(72)【発明者】
【氏名】キム,チャンハン
(72)【発明者】
【氏名】カーター,チェット イー.
(72)【発明者】
【氏名】スミス,コール
(72)【発明者】
【氏名】ハウダー,コリン
(72)【発明者】
【氏名】ヒル,リチャード ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジエ
【審査官】西出 隆二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0243879(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0229474(US,A1)
【文献】特開2017-103328(JP,A)
【文献】特開2007-009048(JP,A)
【文献】特開2005-085962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/11582
H01L 27/11556
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アセンブリであって、
電流を導電するチャネルであって、第1のチャネル部分と前記第1のチャネル部分の下の第2のチャネル部分とを含む前記チャネルと、
第1のゲートと前記第1のチャネル部分との間に配置された第1のメモリセル構造体であって、前記第1のメモリセル構造体は、第1の電荷蓄積領域と第1の電荷阻止領域とを含み、前記第1の電荷阻止領域は、前記第1の電荷蓄積領域と前記第1のゲートとの間に配置され、前記第1の電荷阻止領域は酸窒化ケイ素を含み、前記第1の電荷蓄積領域は窒化ケイ素を含む、前記第1のメモリセル構造体と、
前記第1のメモリセル構造体の下にあり、第2のゲートと前記第2のチャネル部分との間に配置された第2のメモリセル構造体であって、前記第2のメモリセル構造体は、第2の電荷蓄積領域と第2の電荷阻止領域とを含み、前記第2の電荷阻止領域は、前記第2の電荷蓄積領域と前記第2のゲートとの間に配置され、前記第2の電荷阻止領域は酸窒化ケイ素を含み、前記第2の電荷蓄積領域は窒化ケイ素を含む、前記第2のメモリセル構造体と、
前記第1及び第2のゲートの間、並びに前記第1及び第2のメモリセル構造体の間に配置された空所と、
前記空所の上方にあって、且つ、低密度の二酸化ケイ素によって前記空所から離隔された導電材料を含む前記第1のゲート
であって、前記低密度の二酸化ケイ素は、前記第1のゲートの、前記第1のチャネル部分とは反対側の縁に沿って、前記第1のゲートの前記導電材料と物理的に直接接触している、前記第1のゲートと、
前記空所の下方にあって、且つ、低密度の二酸化ケイ素によって前記空所から離隔された導電材料を含む前記第2のゲート
であって、前記低密度の二酸化ケイ素は、前記第2のゲートの、前記第2のチャネル部分とは反対側の縁に沿って、前記第2のゲートの前記導電材料と物理的に直接接触している、前記第2のゲートと、
前記第1の電荷蓄積領域の前記窒化ケイ素と前記空所との間の第1のライナーと、
前記第2の電荷蓄積領域の前記窒化ケイ素と前記空所との間の第2のライナーと、
前記第1のゲートと前記第1の電荷阻止領域との間にある第1の誘電障壁領域と、
前記第2のゲートと前記第2の電荷阻止領域との間にある第2の誘電障壁領域と、
を含み、
前記第1及び第2の誘電障壁領域は高k材料を含み、前記第1の誘電障壁領域の前記高k材料の縁は前記空所に直接接し、前記第2の誘電障壁領域の前記高k材料の縁は前記空所に直接接する、アセンブリ。
【請求項2】
前記第1及び第2のライナーは酸窒化ケイ素を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の電荷阻止領域は、前記第1の電荷阻止領域の前記酸窒化ケイ素と前記第1の電荷蓄積領域の前記窒化ケイ素との間に二酸化ケイ素を含み、前記第2の電荷阻止領域は、前記第2の電荷阻止領域の前記酸窒化ケイ素と前記第2の電荷蓄積領域の前記窒化ケイ素との間に二酸化ケイ素を含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項4】
アセンブリを形成する方法であって、
交互の第1及び第2のレベルのスタックを通じて第1の開口部を形成することであって、前記第1のレベルは
第1の窒化ケイ素を含み、前記第2のレベルは二酸化ケイ素を含む、ことと、
前記第1の開口部を形成した後に、前記第1のレベルの前記第1の窒化ケイ素の内の一部を第2の窒化ケイ素と置き換えることと、
前記第2のレベルの前記二酸化ケイ素の残存部分を残しつつ、前記第2のレベルの前記二酸化ケイ素の内の一部をメモリセル構造体と置き換えることであって、前記メモリセル構造体は、電荷阻止領域に隣接する電荷蓄積領域を含む、ことと、
前記第1の開口部内に、垂直方向に伸長するトンネリング材料を形成することであって、前記トンネリング材料は、前記メモリセル構造体の前記電荷蓄積領域に沿って伸長する、ことと、
前記第1の開口部内に、前記トンネリング材料に隣接してチャネル材料を形成することと、
前記スタックを通じて第2の開口部を形成することであって、前記第2の開口部は、前記第2のレベルの前記二酸化ケイ素の前記残存部分を通じて、及び前記第1のレベルの前記窒化ケイ素を通じて伸長することと、
前記第2のレベルの前記二酸化ケイ素の前記残存部分を除去して、前記第2の開口部に沿って空洞を形成することと、
前記空洞内に導電領域を形成することと、
前記第1のレベルの前記窒化ケイ素を除去して、前記導電領域の間に空所を形成することであって、
前記窒化ケイ素を除去して前記空所を形成することは、前記第1及び第2の窒化ケイ素を除去することを含み、前記空所は、垂直方向に隣接する前記導電領域の間にある領域を有し、且つ、垂直方向に隣接する前記メモリセル構造体の間にある領域を有する、ことと、
前記空所を形成した後に、前記空所内に、前記垂直方向に隣り合った前記導電領域の間に伸長する低密度の多孔性絶縁材料を形成することと、
を含む方法。
【請求項5】
アセンブリを形成する方法であって、
交互の第1及び第2のレベルのスタックを通じて第1の開口部を形成することであって、前記第1のレベルは第1の材料を含み、前記第2のレベルは第2の材料を含む、ことと、
前記第1の開口部に沿って前記第1のレベルの前記第1の材料を凹部加工して、第1の間隙を形成することであって、前記第1の間隙は、前記第2のレベルの区域の間に垂直方向にある、ことと、
前記第1の間隙内に離隔構造体を形成することと、
前記第1の開口部に沿って前記第2のレベルの前記第2の材料を凹部加工して、第2の間隙を形成し、且つ、前記第2の間隙に沿って前記第2の材料の残存部分を残すことであって、前記第2の間隙は、前記離隔構造体の区域の間に垂直方向にあり、前記第2の間隙の個々は、上部周辺面、下部周辺面、及び内部周辺面を各々有する、ことと、
前記第2の間隙の各々の前記上部周辺面、前記内部周辺面、及び前記下部周辺面に沿って伸長するように、及び前記第2の間隙を狭めるように、誘電障壁材料のライナーを形成することと、
狭められた前記第2の間隙内に、前記第2のレベルに沿って第1の窒化ケイ素区域を形成することであって、垂直方向に隣接する前記第1の窒化ケイ素区域は、前記離隔構造体を含む介在領域によって相互から垂直方向に離隔される、ことと、
酸化条件を利用して、前記第1の窒化ケイ素区域を酸化し、且つ、前記離隔構造体を酸化することであって、酸化された前記第1の窒化ケイ素区域は電荷阻止領域であり、酸化された前記離隔構造体はレッジであり、前記レッジの間に垂直方向に第3の間隙がある、ことと、
前記第3の間隙内に、前記電荷阻止領域に沿って第2の窒化ケイ素区域を形成することと、
前記第2の窒化ケイ素区域の縁を酸化することであって、酸化された前記縁は、前記第1の開口部に沿った縁を含み、且つ、前記レッジに沿った縁を含み、酸化されていない前記第2の窒化ケイ素区域の残存領域は電荷捕獲領域である、ことと、
前記レッジを除去して第4の間隙を残すことであって、前記第4の間隙は、前記電荷捕獲領域の間に垂直方向にある、ことと、
前記第4の間隙内に第3の窒化ケイ素区域を形成することであって、前記第3の窒化ケイ素区域は、前記第1のレベルに沿い、前記第1の材料の残存部分に隣接する、ことと、
前記第1の開口部内に、垂直方向に伸長するトンネリング材料を形成することであって、前記トンネリング材料は、前記第3の窒化ケイ素区域の縁に沿って、及び前記電荷捕獲領域に沿って伸長する、ことと、
前記第1の開口部内に、前記トンネリング材料に隣接してチャネル材料を形成することと、
前記スタックを通じて第2の開口部を形成することであって、前記第2の開口部は、前記第1の材料の前記残存部分を通じて、及び前記第2の材料の前記残存部分を通じて伸長することと、
前記第2のレベルの前記第2の材料の前記残存部分を除去して、前記第2のレベルに沿って空洞を形成することと、
前記空洞内に導電領域を形成することと、
前記第1の材料の前記残存部分及び前記第1のレベルの前記第3の窒化ケイ素区域を除去して、前記第2の開口部に沿って空所を形成することと、
を含む方法。
【請求項6】
前記第1の材料の前記残存部分及び前記第1のレベルの前記第3の窒化ケイ素区域を前記除去することは、前記第2の開口部に隣接する前記導電領域の端部の周囲に伸長する絶縁ライナー領域を形成し、前記絶縁ライナー領域は、低密度の二酸化ケイ素を含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
誘電障壁材料の前記ライナーを前記形成することは、
前記第2の間隙の前記上部周辺面、前記下部周辺面、及び前記内部周辺面に沿って、及び前記離隔構造体の外縁に沿ってコンフォーマルに伸長するように前記誘電障壁材料の層を形成することと、
前記誘電障壁材料の前記層に沿って窒化ケイ素の塊を形成することであって、窒化ケイ素の前記塊は、前記第2の間隙内に、前記離隔構造体の前記外縁に沿って伸長する、ことと、
窒化ケイ素の前記塊の内の一部を除去して、窒化ケイ素の前記塊から前記第1の窒化ケイ素区域を形成することと、
窒化ケイ素の前記塊の内の前記一部を除去した後に、前記誘電障壁材料の前記ライナーを残しつつ、前記離隔構造体の前記縁に沿って前記縁から前記誘電障壁材料を除去することと、
を含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の材料は窒化ケイ素を含み、前記第2の材料は二酸化ケイ素を含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項9】
前記第2の材料を前記凹部加工して前記第2の間隙を形成することは、前記第2の間隙の後部に沿って前記第1の材料の領域を露出する、請求項
5に記載の方法。
【請求項10】
前記離隔構造体は多結晶シリコンを含み、前記酸化条件の酸化は、前記第1の窒化ケイ素区域に含まれる窒化ケイ素に沿うよりも前記多結晶シリコンに沿って多くの拡張を引き起こす、請求項
5に記載の方法。
【請求項11】
前記離隔構造体は多結晶シリコンを含み、前記酸化条件は、前記第1の窒化ケイ素区域よりも速く前記多結晶シリコンを酸化する、請求項
5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
メモリアレイ(例えば、NANDメモリアレイ)及びメモリアレイを形成する方法。
【背景技術】
【0002】
メモリは、電子システムに対するデータの蓄積を提供する。フラッシュメモリは、メモリの1つの種類であり、今日のコンピュータ及びデバイスにおいて多くの使用を有する。実例として、今日のパーソナルコンピュータは、フラッシュメモリチップ上に蓄積されたBIOSを有し得る。別の例では、従来のハードドライブに置き換えるためにソリッドステートドライブ中のフラッシュメモリを利用することは、コンピュータ及びその他のデバイスにとって益々一般化してきている。更に別の例として、フラッシュメモリは、新たな通信プロトコルが標準的になる時にそれらを製造業者がサポートすることを可能にし、また、機構の改善のために無線電子デバイスを遠隔でアップグレードする能力を製造業者が提供するのを可能にするので、該デバイスにおいて一般的である。
【0003】
NANDは、フラッシュメモリの基礎的アーキテクチャであり得、垂直方向に積み重ねられたメモリセルを含むように構成され得る。
【0004】
NANDを具体的に説明する前に、統合された配置内のメモリアレイの関係をより概括的に説明することは有用であり得る。
図1は、アクセス線104(例えば、信号を導電するためのワード線WL0~WLm)及び第1のデータ線106(例えば、信号を導電するビット線BL0~BLn)と共に行及び列内に配置された複数のメモリセル103を有するメモリアレイ102を含む従来技術のデバイス100のブロック図を示す。アクセス線104及び第1のデータ線106は、情報をメモリセル103との間で転送するために使用され得る。行デコーダ107及び列デコーダ108は、メモリセル103の内の何れの1つがアクセスされるかを判定するためにアドレス線109上のアドレス信号A0~AXをデコードする。センスアンプ回路115は、メモリセル103から読み出された情報の値を判定するように動作する。I/O回路117は、メモリアレイ102と入力/出力(I/O)線105との間で情報の値を転送する。I/O線105上の信号DQ0~DQNは、メモリセル103から読み出される又はメモリセル103に書き込まれる情報の値を表し得る。その他のデバイスは、I/O線105、アドレス線109、又は制御線120を通じてデバイス100と通信し得る。メモリ制御ユニット118は、メモリセル103上で実施されるメモリ動作を制御するために使用され、制御線120上の信号を利用する。デバイス100は、第1の供給線130及び第2の供給線132上の供給電圧信号Vcc及びVssを夫々受信し得る。デバイス100は、選択回路140及び入力/出力(I/O)回路117を含む。選択回路140は、メモリセル103から読み出される又はメモリセル103中にプログラミングされる情報の値を表し得る第1のデータ線106及び第2のデータ線113上の信号を選択するための信号CSEL1~CSELnにI/O回路117を介して応答し得る。列デコーダ108は、アドレス線109上のA0~AXアドレス信号に基づいて、CSEL1~CSELn信号を選択的に活性化し得る。選択回路140は、読み出し及びプログラミング動作の間に、メモリアレイ102とI/O回路117との間の通信を提供するために、第1のデータ線106及び第2のデータ線113上の信号を選択し得る。
【0005】
図1のメモリアレイ102は、NANDメモリアレイであり得、
図2は、
図1のメモリアレイ102に利用され得る3次元NANDメモリデバイス200のブロック図を示す。デバイス200は、電荷蓄積デバイスの複数のストリングを含む。第1の方向(Z~Z´)において、電荷蓄積デバイスの各ストリングは、例えば、32個のティア(例えば、ティア0~ティア31)の内の1つに対応する各電荷蓄積デバイスと相互に積み重ねられた32個の電荷蓄積デバイスを例えば含み得る。個別のストリングの電荷蓄積デバイスは、電荷蓄積デバイスのストリングがその近くに形成される半導体材料(例えば、ポリシリコン)の個別のピラー中に形成された共通のチャネル領域等の、共通のチャネル領域を共有し得る。第2の方向(X~X´)において、例えば、複数のストリングの16個の第1のグループの内の各第1のグループは、複数の(例えば、32個の)アクセス線(すなわち、ワード線WLとしても知られる“グローバル制御ゲート(CG)線”)を共有する8つのストリングを例えば含み得る。アクセス線の各々は、ティア内の電荷蓄積デバイスを結合し得る。同じアクセス線により結合された(したがって、同じティアに対応する)電荷蓄積デバイスは、各電荷蓄積デバイスが2ビットの情報を蓄積可能なセルを含む場合には、P0/P32、P1/P33、P2/P34等の例えば2ページ中に論理的にグループ化され得る。第3の方向(Y~Y´)において、例えば、複数のストリングの8つの第2のグループの内の各第2のグループは、8つのデータ線の内の対応する1つにより結合された16個のストリングを含み得る。メモリブロックのサイズは、1024ページ及び総計約16MB(例えば、16WL×32ティア×2ビット=1024ページ/ブロック、ブロックサイズ=1024ページ×16KB/ページ=16MB)を含み得る。ストリング、ティア、アクセス線、データ線、第1のグループ、第2のグループ、及び/又はページの数は、
図2に示したそれらよりも多くてもよく、又は少なくともよい。
【0006】
図3は、
図2に関して説明したストリングの16個の第1のグループの内の1つ内の電荷蓄積デバイスの15個のストリングを含む、X~X´方向の
図2の3D NANDメモリデバイス200のメモリブロック300の断面図を示す。メモリブロック300の複数のストリングは、タイル列
I、タイル列
J、及びタイル列
K等の複数のサブセット310、320、330(例えば、タイル列)中にグループ化され得、各サブセット(例えば、タイル列)は、メモリブロック300の“部分的ブロック”を含む。グローバルドレイン側選択ゲート(SGD)線340は、複数のストリングのSGDに結合され得る。例えば、グローバルSGD線340は、複数の(例えば、3つの)サブSGDドライバ332、334、336の内の対応する1つを介して、複数の(例えば、3つの)サブSGD線342、344、346に結合され得、各サブSGD線は、個別のサブセット(例えば、タイル列)に対応する。サブSGDドライバ332、334、336の各々は、対応する部分的ブロック(例えば、タイル列)のストリングのSGDを、その他の部分的ブロックのそれらとは独立して、同時に結合又は分断し得る。グローバルソース側選択ゲート(SGS)線360は、複数のストリングのSGSに結合され得る。例えば、グローバルSGS線360は、複数のサブSGSドライバ322、324、326の内の対応する1つを介して、複数のサブSGS線362、364、366に結合され得、各サブSGS線は、個別のサブセット(例えば、タイル列)に対応する。サブSGSドライバ322、324、326の各々は、対応する部分的ブロック(例えば、タイル列)のストリングのSGSを、その他の部分的ブロックのそれらとは独立して、同時に結合又は分断し得る。グローバルアクセス線(例えば、グローバルCG線)350は、複数のストリングの内の各々の個別のティアに対応する電荷蓄積デバイスを結合し得る。各グローバルCG線(例えば、グローバルCG線350)は、複数のサブストリングドライバ312、314、及び316の内の対応する1つを介して、複数のサブアクセス線(例えば、サブCG線)352、354、356に結合され得る。サブストリングドライバの各々は、個別の部分的ブロック及び/又はティアに対応する電荷蓄積デバイスを、その他の部分的ブロック及び/又はその他のティアのそれらとは独立して同時に結合又は分断し得る。個別のサブセット(例えば、部分的ブロック)及び個別のティアに対応する電荷蓄積デバイスは、電荷蓄積デバイスの“部分的ティア”(例えば、単一の“タイル”)を含み得る。個別のサブセット(例えば、部分的ブロック)に対応するストリングは、個別の電源に各サブソースが結合されるサブソース372、374、及び376(例えば、“タイルソース”)の内の対応する1つに結合され得る。
【0007】
NANDメモリデバイス200は、
図4の略図を参照しながら代替的に説明される。
【0008】
メモリアレイ200は、ワード線2021~202N及びビット線2281~228Mを含む。
【0009】
メモリアレイ200は、NANDストリング2061~206Mをも含む。各NANDストリングは、電荷蓄積トランジスタ2081~208Nを含む。電荷蓄積トランジスタは、電荷を蓄積するために浮遊ゲート材料(例えば、ポリシリコン)を使用し得、又は電荷を蓄積するために電荷捕獲材料(例えば、窒化ケイ素、金属ナノドット等)を使用し得る。
【0010】
電荷蓄積トランジスタ208は、ワード線202とストリング206との交点に配置される。電荷蓄積トランジスタ208は、データの蓄積のための不揮発性メモリセルを表す。各NANDストリング206の電荷蓄積トランジスタ208は、ソース選択デバイス(例えば、ソース側選択ゲート、SGS)210とドレイン選択デバイス(例えば、ドレイン側選択ゲート、SGD)212との間のソースからドレインまでに直列に接続される。各ドレイン選択デバイス212は、ストリング206とドレイン選択線215との交点に配置される一方、各ソース選択デバイス210は、ストリング206とソース選択線214との交点に配置される。選択デバイス210及び212は、任意の適切なアクセスデバイスであり得、図4中にボックスを用いて概して説明されている。
【0011】
各ソース選択デバイス210のソースは、共通のソース線216に接続される。各ソース選択デバイス210のドレインは、対応するNANDストリング206の第1の電荷蓄積トランジスタ208のソースに接続される。例えば、ソース選択デバイス2101のドレインは、対応するNANDストリング2061の電荷蓄積トランジスタ2081のソースに接続される。ソース選択デバイス210は、ソース選択線214に接続される。
【0012】
各ドレイン選択デバイス212のドレインは、ドレイン接点においてビット線(すなわち、デジット線)228に接続される。例えば、ドレイン選択デバイス2121のドレインはビット線2281に接続される。各ドレイン選択デバイス212のソースは、対応するNANDストリング206の最後の電荷蓄積トランジスタ208のドレインに接続される。例えば、ドレイン選択デバイス2121のソースは、対応するNANDストリング2061の電荷蓄積トランジスタ208Nのドレインに接続される。
【0013】
電荷蓄積トランジスタ208は、ソース230、ドレイン232、電荷蓄積領域234、及び制御ゲート236を含む。電荷蓄積トランジスタ208は、ワード線202に結合されたそれらの制御ゲート236を有する。電荷蓄積トランジスタ208の列は、所与のビット線228に結合されたNANDストリング206内のそれらのトランジスタである。電荷蓄積トランジスタ208の行は、所与のワード線202に共通して結合されたそれらのトランジスタである。
【0014】
改善されたメモリセルの設計、改善されたメモリアレイアーキテクチャ(例えば、改善されたNANDアーキテクチャ)、並びに改善されたメモリセル及び改善されたメモリアレイアーキテクチャを製作するための方法を開発することが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】メモリセルを有するメモリアレイを有する従来技術のメモリデバイスのブロック図を示す。
【
図2】3D NANDメモリデバイスの形式における
図1の従来技術のメモリアレイの概略図を示す。
【
図3】X~X´方向における
図2の従来技術の3D NANDメモリデバイスの断面図を示す。
【
図4】従来技術のNANDメモリアレイの概略図である。
【
図5】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図6】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図7】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図8】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図9】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図10】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図11】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図12】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図13】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図14】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図15】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図16】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図17】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図18】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図19】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図20】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図21】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図22】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図23】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図24】例示的なアセンブリを製作するための例示的な方法の例示的な工程ステップにおける構築物の領域の断面図である。
【
図25】
図23及び
図24を参照しながら説明した例示的な方法とは異なる例示的方法における
図22の例示的な工程段階に後続し得る例示的な工程ステップにおける
図22の構築物の領域の断面図である。
【
図26】
図23及び
図24を参照しながら説明した例示的な方法とは異なる例示的方法における
図22の例示的な工程段階に後続し得る例示的な工程ステップにおける
図22の構築物の領域の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
幾つかの実施形態は、ワード線レベルの端部の周囲を包む低密度の二酸化ケイ素を有するメモリアレイを含む。幾つかの実施形態は、酸窒化ケイ素を含む電荷阻止領域を有するメモリセルを含む。電荷阻止領域は、二酸化ケイ素を付加的に含み得る。幾つかの実施形態は、垂直方向に積み重ねられたメモリセルを有し、及び垂直方向に隣接するメモリセルの間に空所を有するメモリアレイ(例えば、NANDメモリアレイ)を含む。幾つかの実施形態は、メモリセルを形成する方法及びメモリアレイを含む。例示的な方法は、
図5~
図26を参照しながら説明され、例示的なアーキテクチャは、
図24及び
図26を参照しながら説明される。
【0017】
図5を参照すると、構築物(すなわち、アセンブリ、アーキテクチャ等)10は、交互の第1及び第2のレベル14及び16のスタック12を含む。第1のレベル14は第1の材料18を含み、第2のレベル16は第2の材料20を含む。第1及び第2の材料18及び20は、任意の適切な材料であり得る。幾つかの実施形態では、第1の材料18は、窒化ケイ素を含み得、窒化ケイ素から本質的に成り得、又は窒化ケイ素から成り得、第2の材料20は、二酸化ケイ素を含み得、二酸化ケイ素から本質的に成り得、又は二酸化ケイ素から成り得る。
【0018】
レベル14及び16は、任意の適切な厚さのものであり得、相互に同じ厚さであり得、又は相互に異なる厚さであり得る。幾つかの実施形態では、レベル14及び16は、約10ナノメートル(nm)から約400nmまでの範囲内の垂直方向の厚さを有し得る。幾つかの実施形態では、第2のレベル16は、第1のレベル14よりも厚くてもよい。実例として、幾つかの実施形態では、第2のレベル16は、約20nmから約40nmまでの範囲内の厚さを有し得、第1のレベル14は、約15nmから約30nmまでの範囲内の厚さを有し得る。
【0019】
第2のレベル16の材料20の内の幾らかは、メモリセルのゲートの導電材料と最終的には置き換えられる。それに応じて、レベル16は、NAND構成のメモリセルレベルに最終的には対応し得る。NAND構成は、メモリセルのストリング(すなわち、NANDストリング)を含むであろうし、該ストリング内のメモリセルの数は、垂直方向に積み重ねられたレベル16の数によって決定される。NANDストリングは、任意の適切な数のメモリセルレベルを含み得る。実例として、NANDストリングは、8つのメモリセルレベル、16個のメモリセルレベル、32個のメモリセルレベル、64個のメモリセルレベル、512個のメモリセルレベル、1024個のメモリセルレベル等を有し得る。垂直方向のスタック12は、
図5の図に具体的に説明されたものよりも多くの垂直方向に積み重ねられたレベルがあり得ることを指し示すように、該スタックの説明される領域を越えて外側に拡張するように示されている。
【0020】
スタック12は、基部22の上方に支持されるように示されている。基部22は、半導体材料を含み得、例えば、単結晶シリコンを含み得、単結晶シリコンから本質的に成り得、又は単結晶シリコンから成り得る。基部22は、半導体基板と称され得る。用語“半導体基板”は、半導体ウエハ(単体、又は他の材料を含むアセンブリの何れか)、及び半導体材料層(単体、又は他の材料を含むアセンブリの何れか)等のバルク半導体材料を含むが、それらに限定されない半導体材料を含む任意の構築物を意味する。用語“基板”は、上で説明した半導体基板を含むが、それらに限定されない任意の支持構造体を指す。幾つかの用途では、基部22は、集積回路の製作と関連する1つ以上の材料を含む半導体基板に対応し得る。こうした材料は、例えば、耐火金属材料、障壁材料、拡散材料、絶縁材料等の内の1つ以上を含み得る。
【0021】
スタック12と基部22との間にその他のコンポーネント及び材料が提供され得ることを指し示すために、スタック12と基部22との間に空間が提供されている。こうしたその他のコンポーネント及び材料は、スタックの付加的レベル、ソース線レベル、ソース側選択ゲート(SGS)等を含み得る。
【0022】
図6を参照すると、開口部24はスタック12を通じて形成される。開口部は、メモリアレイの垂直方向に積み重ねられたメモリセルと関連付けられたチャネル材料ピラーを製作するのに最終的には利用され、幾つかの実施形態では、ピラー開口部と称され得る。開口部24は、上方から眺めた場合に任意の適切な構成を有し得、幾つかの例示的実施形態では、円形、楕円形、多角形等であり得る。
図6Aは、構築物10の説明される領域の最上のレベル16の一部の上面図を示し、上方から眺めた場合に開口部24が円形の形状をする例示的な構成を説明する。幾つかの実施形態では、開口部24は、後の工程段階で形成されるその他の開口部から区別するために、第1の開口部と称され得る。ピラー開口部24は、
図6の処理段階で基部22に渡って形成された実質的に同一の大多数の開口部を表し得る(用語“実質的に同一”は、製作及び測定の合理的な許容誤差内で同一であることを意味する)。
【0023】
図7を参照すると、第1のレベル14の材料18は、間隙(すなわち、空洞)26を形成するために、開口部24に沿って凹部加工される。間隙26は、後続の工程段階で形成されるその他の間隙と区別するために、第1の間隙と称され得る。
【0024】
幾つかの実施形態では、第1のレベル14の材料18は、窒化ケイ素を含み得、窒化ケイ素から本質的に成り得、又は窒化ケイ素から成り得、第2のレベル16の材料20は、二酸化ケイ素を含み得、二酸化ケイ素から本質的に成り得、又は二酸化ケイ素から成り得る。こうした実施形態では、材料18は、リン酸を利用して材料20に対して選択的にエッチングされ得る。用語“選択的にエッチング”とは、材料が別の材料よりも速く除去されることを意味し、ある材料が別の材料に対して100%選択されるエッチング処理を非限定的に含む。
【0025】
第2のレベル16の材料20の区域28の間には第1の間隙26が垂直方向にある。
【0026】
第1の間隙は、深さD1まで第1のレベル14中に拡張する。こうした深さは、任意の適切な深さであり得、幾つかの実施形態では、約10nmから約20nmまでの範囲内にあるであろう。
【0027】
図8を参照すると、第1の間隙26内に離隔構造体30が形成される。離隔構造体30は材料32を含む。こうした材料は、任意の適切な組成物を含み得、幾つかの実施形態では、シリコンを含み得る。実例として、幾つかの例示的な実施形態では、材料32は、多結晶シリコンを含み得、多結晶シリコンから本質的に成り得、又は多結晶シリコンから成り得る。離隔構造体30は、開口部24に沿った外縁29を含む。
【0028】
材料32は、任意の適切な処理を用いて間隙26内に形成され得る。実例として、幾つかの実施形態では、材料32は、開口部24を通じて、及び間隙26中に堆積され得、材料32で充填されている間隙26と、材料32で少なくとも部分的に充填されている開口部24とをもたらす。続いて、間隙26内に材料32を残しつつ、開口部24内から余分な材料32を除去するためにエッチングが利用され得る。エッチングは任意の適切なエッチャントとエッチング条件とを利用し得る。幾つかの例示的実施形態では、エッチングは、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を利用するであろう。
【0029】
図9を参照すると、第2のレベル16の材料20は、第2の間隙34を形成するために開口部24に沿って凹部加工される。幾つかの実施形態では、第2のレベル16の材料20は、二酸化ケイ素を含み得、二酸化ケイ素から本質的に成り得、又は二酸化ケイ素から成り得、離隔構造体30の材料32は、多結晶シリコンを含み得、多結晶シリコンから本質的に成り得、又は多結晶シリコンから成り得る。こうした実施形態では、材料20は、バッファード酸化物エッチング(例えば、フッ化水素酸と、フッ化アンモニウム等の緩衝材を利用するエッチング)を利用して材料32に対して選択的にエッチングされ得る。間隙34は、離隔構造体30の区域36の間に垂直方向にある。第2の材料20の残存部分は、間隙34の背後にある(幾つかの実施形態では、間隙34に沿っていると称され得る)。
【0030】
第2の間隙34は、深さD2まで第2のレベル16中に拡張(伸長)する。こうした深さは、任意の適切な深さであり得、幾つかの実施形態では、約10nmから約30nmまでの範囲内であろう。
【0031】
幾つかの実施形態では、第2の間隙34は、上部周辺部(又は上部周辺面)31、下部周辺部(又は下部周辺面)33、及び内部周辺部(又は内部周辺面35)を含むように各々目され得、内部周辺部は、上部周辺部と下部周辺部との間に拡張(伸長)する。
【0032】
説明される実施形態では、第1の材料18の領域39は、第2の間隙34の後部に沿って露出される。露出された領域は、第2の間隙34の後部に深さD3で現れる。幾つかの実施形態では、深さD3は、約5オングストローム(Å)から約70Åまでの範囲内であり得る。代替的な実施形態では、第1の材料18の領域は、第2の間隙の後部に沿って露出されない。
【0033】
図10を参照すると、誘電障壁材料38の層は、間隙34内の
周辺面31、33、及び35に沿ってコンフォーマルに拡張
(伸長)するように、及び離隔構造体30の外縁29に沿って伸長するように形成される。誘電障壁材料38は、任意の適切な組成物を含み得、幾つかの実施形態では、1つ以上の
高k材料を含み得る(用語、
高kは、二酸化ケイ素の誘電率よりも大きな誘電率を意味する)。誘電障壁材料中に組み込まれ得る例示的な組成物は、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、ケイ酸ハフニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化チタン、酸化ガドリニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル等である。
【0034】
誘電障壁材料38は第2の間隙34を狭める。
【0035】
図11を参照すると、狭められた間隙34内に材料40が形成される。幾つかの実施形態では、材料40は、窒化ケイ素を含み得、窒化ケイ素から本質的に成り得、又は窒化ケイ素から成り得る。
最初に、材料40の塊が開口部24を少なくとも部分的に充填するように(すなわち、
材料40の塊が、間隙34内に
、離隔構造体30の外縁29に沿って
伸長し、誘電障壁材料38によって上部外縁から離隔されるように)材料40の塊
を提供
し、その後、間隙34内に材料40の残存部分を残しつつ、材料40の塊の内の
一部を除去する
ことにより、材料40が、図示された構成で形成され得る。
【0036】
図11の処理段階における材料40は、間隙34内にある区域42として構成されると目され得る。垂直方向に隣接する区域42は、離隔構造体30を含む介在領域44によって相互に垂直方向に離隔される。
【0037】
図12を参照すると、誘電材料38の領域
が、離隔構造体30の外縁29に沿って外縁29から除去される
ことで、開口部24に沿って上記外縁が露出される。
図12の処理段階で残存する誘電材料38は、空洞34内に
、こうした空洞の
周辺面31、33、及び35に沿って
伸長するライナー46として構成されると目され得る。
【0038】
図13を参照すると、開口部24内の表面は、電荷阻止領域48を形成するために区域42(
図12)を酸化し、及びレッジ50を形成するために離隔構造体30(
図11)の縁をも酸化する酸化条件に露出される。酸化条件は、任意の適切な化学及び動作パラメータを利用し得る。幾つかの例示的実施形態では、酸化条件は、少なくとも約700℃の(少なくとも約700℃であることに限定されず、所望の電気的及び/又はその他の特性を適切な酸化条件が達成するならばより低くてもよい)酸化環境及び/又は酸化面の動作温度を含み得る。酸化条件は、例えば、オキシダントの源として蒸気(実例として、in situ steam generation(ISSG))を利用し得、及び/又は酸化種を生成するためにプラズマを利用し得る。プラズマは、酸化される開口部24内の表面にプラズマが接触しないが、代わり、こうしたプラズマにより生成された酸化種のみが酸化面に達することを意味する“リモートプラズマ”と称され得る。
【0039】
幾つかの実施形態では、区域42(
図12)の材料40(
図12)は、窒化ケイ素を含み、窒化ケイ素から本質的に成り、又は窒化ケイ素から成り、離隔構造体30(
図12)の材料32(
図12)は、多結晶シリコンを含み、多結晶シリコンから本質的に成り、又は多結晶シリコンから成る。酸化は、酸窒化ケイ素54及び二酸化ケイ素52を形成するために窒化ケイ素40を酸化し得、付加的な二酸化ケイ素52を形成するために多結晶シリコン32を酸化し得る。こうした実施形態では、電荷阻止領域48は、(示されるように)酸窒化ケイ素54及び二酸化ケイ素52を含み得る。材料52と54との間の境界が酸窒化ケイ素と二酸化ケイ素との間の急峻な界面であり得ること、又は勾配であり得ることを指し示すために、材料52と54との間の境界は、破線53を用いて
図13に図式に説明されている。
【0040】
幾つかの実施形態では、電荷阻止領域48及び/又はレッジ50の内の少なくとも一部は、適切な材料(例えば、二酸化ケイ素)の堆積によって形成され得、所望の形状(例えば、
図13に示した電荷阻止領域48及びレッジ50の形状に類似の形状等)を達成するための適切なエッチングが続く。
【0041】
電荷阻止領域48は、垂直方向に拡張し、水平方向の厚さT1を有する。こうした水平方向の厚さは、任意の適切な寸法のものであり得、幾つかの実施形態では、約50Åから約150Åまでの範囲内であり得る。電荷阻止領域の酸窒化ケイ素材料54は、水平方向の厚さT2を有し、電荷阻止領域の二酸化ケイ素材料52は、水平方向の厚さT3を有する。幾つかの実施形態では、水平方向の厚さT2は、水平方向の厚さT3の少なくとも約2倍であろう。幾つかの実施形態では、水平方向の厚さT2は、約20Åから約140Åまでの範囲内であり、水平方向の厚さT3は、約10Åから約30Åまでの範囲内であろう。幾つかの実施形態では、水平方向の厚さT2及びT3は、それらを相互に区別するために第1及び第2の水平方向の厚さと称され得る。
【0042】
材料32及び40(
図11)の酸化は、窒化ケイ素材料40よりも遥かに速く多結晶シリコン材料32を酸化し得る(実例として、窒化ケイ素の少なくとも1.5倍の速さ、窒化ケイ素の少なくとも2倍の速さ、窒化ケイ素の少なくも3倍の速さ等で多結晶シリコンを酸化し得る)。窒化ケイ材料40から形成された酸窒化ケイ素54/二酸化ケイ素52からよりも、多結晶シリコン32から形成された二酸化ケイ素52からより一層の拡張を酸化が引き起こす実施形態では、開口部24に沿ったティア16の縁は、拡張するにしても僅かであり得、開口部24に沿ったティア14の縁は、実質的に拡張し得る(例えば、多結晶シリコン32材料からの二酸化ケイ素52の形成に起因する拡張は、窒化ケイ素材料40からの酸窒化ケイ素54/二酸化ケイ素52の形成に起因する拡張の少なくとも約2倍であり得る)。幾つかの実施形態では、開口部24に沿ったティア14の縁に沿った実質的な拡張があり得、開口部24に沿ったティア16の縁に沿った実質的な拡張はなくてもよい(用語“実質的な拡張なし”は、検出の合理的な許容誤差内で拡張なしを意味する)。レッジ50は、電荷阻止領域48よりも水平方向に長いように示されている。第3の間隙56は、第2のレベル16に沿って、及びレッジ50の間に垂直方向にある。
【0043】
示された実施形態では、酸窒化ケイ素58は、レッジ50の二酸化ケイ素52がレベル14の窒化ケイ素18に隣接する領域に沿って形成される。破線59は、酸窒化ケイ素58と窒化ケイ素18との間の凡その境界を示すために、及びこうした境界が急峻な界面であり得る、又は勾配であり得ることを指し示すために提供される。幾つかの実施形態では、レッジ50は、開口部24に沿った先端55と、先端55に対して対向する後端57とを含むように目され得、後端57は第1の材料18に隣接する。酸窒化ケイ素58は、レッジ50の後端57に沿い、酸窒化ケイ素ライナー60として構成され得る。
【0044】
酸窒化ケイ素58は、随意であり、幾つかの実施形態では、形成されなくてもよい。
【0045】
図14を参照すると、間隙56内に電荷蓄積材料62が形成される。電荷蓄積材料は、任意の適切な組成物を含み得、幾つかの実施形態では、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、導電ナノドット等の電荷捕獲材料を含み得る。当業者は、用語“電荷捕獲”を理解し、“電荷捕獲”は、電荷キャリア(例えば、電子又はホール)を可逆的に捕らえ得るエネルギーウェルを指し得ると理解するであろう。代替的な実施形態(図示せず)では、電荷蓄積材料は、浮遊ゲート材料(例えば、多結晶シリコン等)として構成され得る。
【0046】
電荷蓄積材料62は、任意の適切な方法論を用いて、図示された構成で形成され得る。実例として、幾つかの実施形態では、電荷蓄積材料62は、窒化ケイ素を含み得、窒化ケイ素から本質的に成り得、又は窒化ケイ素から成り得、開口部24を少なくとも部分的に充填するために最初に形成され得る。間隙56内に封じ込められた材料62のみを残すために、余分な材料62は、適切なエッチング(実例として、高温リン酸を利用するエッチング、フッ化水素酸処理が続く酸化を利用するエッチング等)を用いてその後除去され得る。
【0047】
幾つかの実施形態では、電荷蓄積材料62は、窒化ケイ素を含み得、間隙56内に残存する電荷蓄積材料62の区域は、窒化ケイ素区域64と称され得る。
【0048】
図15を参照すると、窒化ケイ素区域64(
図16)の縁は、酸窒化ケイ素66及び二酸化ケイ素68を形成するために酸化される。破線67は、材料66と68との間の凡その境界を説明するために利用される。酸窒化ケイ素66及び二酸化ケイ素68の形成後に残存する材料62は、電荷蓄積領域(例えば、電荷捕獲領域)70に対応すると目され得る。電荷捕獲領域70は、開口部24に隣接する外縁71と、電荷阻止領域48に隣接する内縁73と、レッジ50に隣接する水平縁75とを有する。説明される実施形態では、酸窒化ケイ素66は、外縁71に沿って、及び水平縁75に沿って拡張する。
【0049】
幾つかの実施形態では、酸窒化ケイ素66は、約0.5nmから約3nmまでの範囲内の厚さを有し得、二酸化ケイ素68は、約0.5nmから約3nmまでの範囲内の厚さを有し得る。
【0050】
示された実施形態では、電荷蓄積領域70は、電荷阻止領域48の二酸化ケイ素52に沿ってあり、二酸化ケイ素52に直接隣接する(具体的には、電荷蓄積領域70の内縁73は、こうした二酸化ケイ素52に直接接する)。
【0051】
図16を参照すると、レッジ50(
図15)は第4の間隙72を形成するために除去され、該第4の間隙は、電荷捕獲領域70の間に垂直方向にある。幾つかの実施形態では、レッジ50の材料52(
図15)は二酸化ケイ素を含み、こうした材料は、(実例として、バッファード酸化物エッチングを利用することによって)構築物10のその他の材料に対して選択的に除去される。
【0052】
図17を参照すると、間隙72内に材料74が形成される。幾つかの実施形態では、材料74は、窒化ケイ素を含み得、窒化ケイ素から本質的に成り得、又は窒化ケイ素から成り得、窒化ケイ素区域76として構成されると目され得る。窒化ケイ素区域76は、第3の窒化ケイ素区域と称され得る。幾つかの実施形態では、第1のレベル14の材料18は、第1の窒化ケイ素と称され得、材料74は、第1の窒化ケイ素の内の幾らかと置き換えられる第2の窒化ケイ素と称され得る。
【0053】
窒化ケイ素区域74は、任意の適切な処理を用いて形成され得る。実例として、開口部24は、窒化ケイ素で少なくとも部分的に充填され得、間隙72内に区域74を残すために、余分な窒化ケイ素は、適切なエッチングを用いて除去され得る。
【0054】
窒化ケイ素区域76は、第1のレベル14に沿ってあり、第1の材料18(幾つかの実施形態では、窒化ケイ素であり得る)に隣接する。示された実施形態では、窒化ケイ素区域76と第1の材料18との間に酸窒化ケイ素58がある。他の実施形態では、酸窒化ケイ素58は省かれてもよい。
【0055】
図18を参照すると、開口部24の外周に沿ってトンネリング材料78、80、及び82が形成される。
【0056】
トンネリング材料は、プログラミング動作、消去動作等の間に電荷キャリアがトンネリングするか、さもなければ通過する材料としての機能を果たし得る。幾つかの文脈では、トンネリング材料の内の1つ以上は、ゲート誘電材料と、又は単に誘電材料と称され得る。説明される実施形態では、3つのトンネリング材料が利用される。他の実施形態では、3つよりも少ないトンネリング材料があり得、更に他の実施形態では、3つよりも多いトンネリング材料があり得る。幾つかの実施形態では、トンネリング材料78、80、及び82は、所望の電荷トンネリング特性を有するようにバンドギャップ設計され得る。トンネリング材料80は、材料78及び82とは組成的に異なる。材料78及び82は、幾つかの実施形態では組成的に相互に異なり得、他の実施形態では、組成的に相互に同じであり得る。説明される実施形態では、酸窒化ケイ素66は、付加的なトンネリング材料に対応し得る。幾つかの実施形態では、トンネリング材料78、80、及び82の内の1つ以上は、省略され得、代わりに、こうしたトンネリング材料の機能は、酸窒化ケイ素66に包含され得る。
【0057】
幾つかの例示的実施形態では、トンネリング材料80は窒化ケイ素を含み得、トンネリング材料78及び82は二酸化ケイ素を含み得る。幾つかの例示的実施形態では、トンネリング材料66及び78は、酸窒化ケイ素及び二酸化ケイ素を夫々含み得、トンネリング材料80は窒化ケイ素を含み得、トンネリング材料82は二酸化ケイ素を含み得る。
【0058】
幾つかの実施形態では、トンネリング材料78、80、及び82は、第1、第2、及び第3のトンネリング材料と夫々称され得る。
【0059】
チャネル材料84は、開口部24内に、並びにトンネリング材料78、80、及び82に沿って形成される。説明される実施形態では、チャネル材料84は、トンネリング材料82に直接接する。チャネル材料84は、任意の適切な、適切にドープされた半導体材料を含み得、幾つかの実施形態では、シリコン、ゲルマニウム、III/V半導体材料(例えば、リン化ガリウム等)等の内の1つ以上を含み得る。
【0060】
説明される実施形態では、チャネル材料84は、開口部24の外周を覆い、絶縁材料86は、開口部24の残りの内部領域を充填する。絶縁材料86は、例えば、二酸化ケイ素等の任意の適切な組成物又は組成物の組み合わせを含み得る。チャネル材料84の説明される構成は、絶縁材料86がチャネル構成の“中空”内に提供される中空チャネル構成であると目され得る。他の実施形態では、チャネル材料は、中実ピラーとして構成され得る。
【0061】
チャネル材料84は、開口部24の外周に沿って垂直方向に拡張し、又は、言い換えれば、スタック12を通じて垂直方向に拡張する。
【0062】
図19を参照すると、スタック12を通じて第2の開口部88が形成される。第2の開口部88は、第1及び第2の材料18及び20の一部を通じて拡張する。
【0063】
図19Aは、構築物10の説明される領域の最上のレベル16の一部の上面図を示し、第2の開口部88がスリット(すなわち、トレンチ)として構成される例示的構成を説明する。
【0064】
図20を参照すると、第2のレベル16の材料20(
図19)は、第2のレベルに沿って空洞90を形成するために除去される。幾つかの実施形態では、材料20は、二酸化ケイ素を含み、バッファード酸化物エッチングを用いて除去される。
【0065】
図21を参照すると、開口部88及び空洞90内に導電材料92及び94が提供される。導電材料92及び94は、例えば、様々な金属(例えば、チタン、タングステン、コバルト、ニッケル、プラチナ、ルテニウム等)、金属含有組成物(例えば、金属シリサイド、金属窒化物、金属炭化物等)、及び/又は導電的にドープされた半導体材料(例えば、導電的にドープされたシリコン、導電的にドープされたゲルマニウム等)の内の1つ以上等の任意の適切な電気的伝導性組成物を含み得る。幾つかの実施形態では、導電材料92は、窒化チタンを含み得、窒化チタンから本質的に成り得、又は窒化チタンから成り得、導電材料94は、タングステンを含み得、タングステンから本質的に成り得、又はタングステンから成り得る。
【0066】
図22を参照すると、空洞90内に導電材料92及び94を残しつつ、開口部88の中央領域内から導電材料92及び94が除去される。
【0067】
空洞90内に残存する導電材料92及び94は、導電領域96を共に形成する。説明される導電領域は2つの導電材料を含むが、他の実施形態では、類似の導電領域は、唯一の導電材料のみを含み得、又は3つ以上の導電材料を含み得る。
【0068】
電荷阻止領域48に近接する導電領域96の一部は、導電ゲート98に対応し得、電荷阻止領域48からより遠位の導電領域96の一部は、ワード線160に対応し得る。ワード線は、レベル16に沿ってあり、それに応じて、幾つかの実施形態では、レベル16は、ワード線レベルと称され得る。こうしたワード線レベルは、
図22のスタック12内の絶縁レベル14と交互になると目され得る。
【0069】
幾つかの実施形態では、導電領域96は、第1の端部161と、第1の端部に対して対向する第2の端部163とを含むと目され得る。第1の端部161は、ゲート98により含まれ、ゲート端部と称され得、第2の端部163は、ワード線160により含まれ、ワード線端部と称され得る。
【0070】
図23を参照すると、第1の材料18(
図22)、酸窒化ケイ素58(
図22)、及び材料74(
図22)は、空所162を残すために適切なエッチングを用いて除去される。幾つかの実施形態では、材料18及び74は、窒化ケイ素を含み、窒化ケイ素から本質的に成り、又は窒化ケイ素から成り、こうした材料を除去するために利用されるエッチングは、主要なエッチャントとしてリン酸を含む。リン酸は、窒化ケイ素材料よりもゆっくりと酸窒化ケイ素58を通じてエッチングするであろうが、特に、酸窒化ケイ素58が10Å未満の厚さである場合には、酸窒化ケイ素を通じてエッチングし得る。酸窒化ケイ素58に問題がある場合、こうしたことは省略され得る。或いは、空所162を形成するために利用されるエッチングは、複数の段階を含み得、該段階の内の幾つかは、窒化ケイ素材料18及び74の除去に向けられ、別の段階は、酸窒化ケイ素材料58の除去に向けられる。
【0071】
窒化ケイ素を除去するためにリン酸ベースのエッチングを利用する場合に生じ得る副産物は、低密度の二酸化ケイ素164である。本明細書及びそれに続く請求項で利用されるとき、用語“低密度の二酸化ケイ素”は、室温において、1:50で水に希釈されたフッ化水素酸を利用した場合に少なくとも200Å/分のエッチング速度を有する二酸化ケイ素を意味する。幾つかの実施形態では、低密度の二酸化ケイ素は、室温において、1:50で水に希釈されたフッ化水素酸を利用した場合に、少なくとも約300Å/分、少なくとも約500Å/分、又は少なくとも約1000Å/分相当のエッチング速度を有し得る。低密度の二酸化ケイ素は、高多孔性であり、それに応じて、より高密度の(低多孔性の)二酸化ケイ素よりも低誘電率を有する。ワード線間の容量性カップリングを削減するために、垂直方向に隣接するワード線間の絶縁材料として低誘電率の材料を利用することが望ましい。
【0072】
幾つかの実施形態では、空所162を塞ぐために低密度の二酸化ケイ素164が有利に利用され、こうしたことは、
図23に図的に説明されている。窒化ケイ素のエッチングの副産物として生成された低密度の二酸化ケイ素164は、導電領域96のワード線端部163の周囲を包む。低密度の二酸化ケイ素164は、導電領域96の端部163の周囲に拡張する絶縁ライナー領域166として構成されると目され得る。
図23の実施形態では、絶縁ライナー領域166は、空所162の端部を締め付けるように相互に一体化する(言い換えれば、空所の端部を塞ぐために相互に接合する)。
【0073】
絶縁ライナー166は、
図23の実施形態では、開口部88を全体的には充填しない。したがって、開口部88の残存部分は、
図24に示すように、付加的な絶縁材料168を用いて充填される。絶縁材料168は、任意の適切な組成物を含み得る。幾つかの実施形態では、絶縁材料168は、二酸化ケイ素を含み、二酸化ケイ素から本質的に成り、又は二酸化ケイ素から成るであろうが、低密度の二酸化ケイ素164よりも高密度のものであろう。実例として、幾つかの実施形態では、絶縁材料168は、室温において、1:50で水に希釈されたフッ化水素酸を利用した場合に約100Å/分未満のエッチング速度を有し得る。
【0074】
図23の実施形態は、空所162を塞ぐために相互に一体化する絶縁領域166を形成する低密度の絶縁材料164を示す。他の実施形態では、絶縁領域の内の少なくとも幾らかは、相互に一体化されなくてもよく、それに応じて、
図25に示すように、空所の端部において開口170が残り得る(すなわち、空所中に拡張し得る)。しかしながら、開口部88を充填するために利用される絶縁材料168も、
図26に示すように開口170を塞ぎ得る。
【0075】
図24及び
図26のアセンブリ10は、メモリセルの例示的な配置を含み、幾つかの実施形態では、メモリアレイ(例えば、NANDメモリアレイ)の例示的な構成に対応し得る。具体的には、誘電障壁材料38、電荷阻止領域48、電荷蓄積領域70、トンネリング材料66、78、80、及び82、並びにチャネル材料84と共に、導電ゲート98がメモリセル180a、180b、及び180c中に組み込まれ得る。こうしたメモリセルは、幾つかの実施形態ではNANDメモリセルであり得る。説明されるメモリセルは、相互に垂直方向に積み重ねられ、NANDストリングの一部であり得る。メモリセル180a、180b、及び180cは、相互に実質的に同一であり(用語“実質的に同一”は、製作及び測定の合理的な許容誤差内で同一であることを意味する)、幾つかの実施形態では、第1のメモリセル、第2のメモリセル、及び第3のメモリセルと夫々称され得る。メモリセル180a、180b、及び180cは、例えば、
図1~
図4を参照しながら上で説明したものと類似のNANDメモリアレイ等、メモリアレイに渡って製作され得る多数の実質的に同一のメモリセルを表すと目され得る。
【0076】
動作中、電荷蓄積領域70は、メモリセル180a、180b、及び180c内に情報を蓄積するように構成され得る。個別のメモリセル(例えば、180a)内に蓄積される情報の値(用語“値”は、1ビット又は複数ビットを表す)は、電荷蓄積領域内に蓄積された電荷の量(例えば、電子の数)に基づき得る。個別の電荷蓄積領域70内の電荷の量は、少なくも部分的に、関連付けられるゲート98に印加された電圧の値に基づいて、及び/又は関連付けられるチャネル材料84に印加された電圧の値に基づいて制御され(例えば、増加又は減少し)得る。
【0077】
トンネリング材料66、78、80、及び82は、メモリセル180a、180b、及び180cのトンネリング領域184を共に形成する。こうしたトンネリング領域は、電荷蓄積領域70とチャネル材料84との間の電荷(例えば、電子)の所望のトンネリング(例えば、転送)を可能にするように構成され得る。トンネリング領域184は、例えば、非限定的に、酸化膜換算膜厚(EOT)等の選択された基準を達成するように構成され(すなわち、設計され)得る。EOTは、代表的な物理的な厚さの観点でトンネリング領域の電気的特性(例えば、静電容量)を定量化する。例えば、EOTは、リーク電流及び信頼性の考察を無視して、所与の誘電体(例えば、トンネリング領域184)と同じ静電容量密度を有することが必要であろう理論上の二酸化ケイ素層の厚さとして定義され得る。
【0078】
電荷阻止領域48は、電荷蓄積領域70に隣接し、電荷蓄積領域70から関連付けられたゲート98への電荷の流れを阻止するためのメカニズムを提供し得る。誘電障壁材料38は、電荷阻止領域48と、関連付けられたゲート98との間に提供され、電荷蓄積領域70に向かうゲート98からの電子のバックトンネリングを阻害するために利用され得る。幾つかの実施形態では、誘電障壁材料38は、メモリセル180a、180b、及び180c内の誘電障壁領域を形成すると目され得る。
【0079】
幾つかの実施形態では、チャネル材料84は、電流を導電するように構成されたチャネルと目され得る。チャネルは、第1のメモリセル180a中に組み込まれた第1のチャネル部分190と、第2のメモリセル180b中に組み込まれた第2のチャネル部分192と、第3のメモリセル180c中に組み込まれた第3のチャネル部分194とを含む。
【0080】
第1のメモリセル180a中に組み込まれたゲート98は第1のゲートと称され得、第2のメモリセル180b中に組み込まれたゲート98は第2のゲートと称され得、第3のメモリセル180c中に組み込まれたゲート98は第3のゲートと称され得る。
【0081】
メモリセル内の電荷阻止領域48及び電荷蓄積領域70は、メモリセル構造体196であると共に目され得る。第1のメモリセル180a内のメモリセル構造体196は第1のメモリセル構造体と称され得、第2のメモリセル180b内のメモリセル構造体196は第2のメモリセル構造体と称され得、第3のメモリセル180c内のメモリセル構造体196は第3のメモリセル構造体と称され得る。誘電障壁材料38は、第1、第2、及び第3のメモリセル180a、180b、及び180c内の誘電障壁領域を形成する。こうした誘電障壁領域は、幾つかの実施形態では、メモリセル構造体196の一部であると目され得、他の実施形態では、メモリセル構造体196とは別個であると目され得る。第1のメモリセル180a内の誘電障壁領域は第1の誘電障壁領域と称され得、第2のメモリセル180b内の誘電障壁領域は第2の誘電障壁領域と称され得、第3のメモリセル180c内の誘電障壁領域は第3の誘電障壁領域と称され得る。
【0082】
メモリセル構造体196内の電荷阻止領域48は、電荷蓄積領域70とゲート98との間にある。
図24及び
図26の説明される実施形態では、電荷阻止領域48内の酸窒化ケイ素54は、2つの対向する側面193及び195を有すると目され得る。電荷阻止領域48の二酸化ケイ素52は、対向する側面の内の一方(側193)に沿い、対向する側面の内の他方(側195)は、示される実施形態では、誘電障壁材料38に直接隣接する。
【0083】
第1のメモリセル180aのゲート98は、第2のメモリセル180bのゲート98から垂直方向に離隔される。空所162の内の1つは、第1及び第2のメモリセル180a及び180bの垂直方向に離隔したゲート98の間に垂直方向にあり、こうした空所は、当該空所が他の空所から区別可能であるように、
図24及び
図26では162aとしてラベルが付されている。
【0084】
空所162aは、メモリセル180a及び180bの垂直方向に隣接するゲート間に領域187を有し、メモリセル180a及び180bの垂直方向に隣接するメモリセル構造体196間に別の領域189を有する。その他の空所162は、同様の領域187及び189を有する。それに応じて、空所162は、垂直方向に隣接するメモリセル構造体196間の電気的な絶縁を提供し得、垂直方向に隣接する導電ゲート98間の電気的な絶縁をも提供し得る。
図24及び
図26の示される実施形態では、ゲート98の導電領域96の内の少なくも一部は、低密度の二酸化ケイ素164によって空所162から離隔され、電荷蓄積領域70は、酸窒化ケイ素66の領域に対応するライナー199によって空所から離隔される。誘電障壁材料38は、空所162に直接接する。
【0085】
幾つかの実施形態では、
図24及び
図26のスタック12は、交互の絶縁レベル14及びワード線レベル16を含むと目され得る。チャネル材料84は、スタック12に沿って垂直方向に拡張し、ゲート98は、ワード線レベルに沿ってあり、トンネリング材料(66、76、80、及び82)、メモリセル構造体196、及び誘電障壁材料38によってチャネル材料から離隔される。
【0086】
電荷蓄積領域(すなわち、電荷蓄積構造体)70は、絶縁レベル14に沿って空所162の介在領域によって相互から垂直方向に離隔される。相互からの電荷蓄積領域70の垂直方向の離隔は、共通のNANDストリング内の隣接する電荷蓄積領域間の電荷漏洩を軽減又は防止し得、他のコンポーネント(例えば、隣接する電荷蓄積領域、制御ゲート、チャネル、トンネル酸化物等)との電荷蓄積領域の結合を緩和し得る。こうしたことは、NANDストリングのメモリセルの全てに沿って拡張する連続的な電荷蓄積構造体を有する従来のNAND構成と比較して実質的に改善可能であり得る。例示的な改善は、耐久性の改善、読み出し/書き込み経費の改善、急速充電利得の改善、急速充電損失の改善、セル間の容量結合の削減等の内の1つ以上を含み得る。
【0087】
上で論じたアセンブリ及び構造体は、集積回路(用語“集積回路”は、半導体基板により支持された電子回路を意味する)内で利用され得、電子システム中に組み込まれ得る。こうした電子システムは、例えば、メモリモジュール、デバイスドライバ、電力モジュール、通信モデム、プロセッサモジュール、及び特定用途向けモジュール内で使用され得、多層のマルチチップモジュールを含み得る。電子システムは、例えば、カメラ、無線デバイス、表示装置、チップセット、セットトップボックス、ゲーム、照明、車両、時計、テレビ、携帯電話、パーソナルコンピュータ、自動車、産業制御システム、航空機等の広範囲のシステムの内の何れかであり得る。
【0088】
別段の表示がない限り、本明細書で説明される様々な材料、物質、組成物等は、例えば、原子層堆積(ALD)、化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)等を含む、現在知られているか未だ開発されていない任意の適切な方法論を用いて形成され得る。
【0089】
用語“誘電(dielectric)”及び“絶縁(insulative)”は、絶縁電気特性を有する材料を説明するために利用され得る。該用語は、この開示では同義語と目される。幾つかの実例における用語“誘電”と、他の実例における用語“絶縁”(又は“電気的絶縁”)との利用は、後続の請求項内の先行詞を簡易にするために、この開示内での言語変異を提供すべきであり得、重要な化学的又は電気的な差異を指し示すために何ら利用されない。
【0090】
図面中の様々な実施形態の特定の向きは、説明目的のみのためのものであり、幾つかの用途では、該実施形態は、示された向きに対して回転させられ得る。本明細書で提供される説明、及び後続の請求項は、構造体が図面の特定の向きにあるか、それともこうした向きに対して回転させられるか否かに関わらず、様々な機構間の説明される関係を有する任意の構造体に関係する。
【0091】
添付図の断面図は、図面を平易にするために、別段の表示がない限り、断面の平面内の機構を示すのみであり、断面の平面の背後の材料を示さない。
【0092】
構造体が別の構造体の“上に(on)”、“隣接して(adjacent)”又は“接して(against)”あるとして上で言及されている場合、それは、別の構造体の上に直接あり得、又は、介在の構造体も存在し得る。一方、構造体が別の構造体の“直接上に(directly on)”、“直接隣接して(directly adjacent)”又は“直接接して(directly against)”あるとして言及されている場合、介在の構造体は何ら存在しない。
【0093】
構造体(例えば、層、材料等)は、下にある基部(例えば、基板)から構造体が概して上方に向かって拡張することを指し示すように“垂直方向に拡張する(extending vertically)”と称され得る。垂直方向に拡張する構造体は、基部の上面に対して実質的に直交して拡張してもよく、又はしなくてもよい。
【0094】
幾つかの実施形態は、交互の絶縁レベル及びワード線レベルの垂直方向のスタックを有するメモリアレイを含む。チャネル材料は、該スタックに沿って垂直方向に拡張する。導電区域は、ワード線レベルに沿っている。導電区域の個々は、相互に対して対向する第1及び第2の端部を断面に沿って有する。導電区域は、ゲートと、ゲートに隣接するワード線とを含む。ワード線は第2の端部を包含し、ゲートは第1の端部を包含する。メモリセル構造体は、ワード線レベルに沿ってあり、ゲートとチャネル材料との間に配置される。メモリセル構造体は、電荷蓄積領域と電荷阻止領域とを含む。電荷阻止領域は、電荷蓄積領域とゲートとの間にある。空所は、絶縁レベルに沿ってあり、垂直方向に隣接するメモリセル構造体の間にある。絶縁ライナー領域は、ワード線レベルに沿ってあり、導電区域の第2の端部の周囲に拡張する。絶縁ライナー領域は、低密度の二酸化ケイ素を含む。
【0095】
幾つかの実施形態は、電流を導電するためのチャネルを有するアセンブリを含む。チャネルは、第1のチャネル部分と、第1のチャネル部分の下の第2のチャネル部分とを含む。第1のメモリセル構造体は、第1のゲートと第1のチャネル部分との間に配置される。第1のメモリセル構造体は、第1の電荷蓄積領域と第1の電荷阻止領域とを含む。第1の電荷阻止領域は、第1の電荷蓄積領域と第1のゲートとの間に配置される。第1の電荷阻止領域は酸窒化ケイ素を含み、第1の電荷蓄積領域は窒化ケイ素を含む。第2のメモリセル構造体は、第1のメモリセル構造体の下にあり、第2のゲートと第2のチャネル部分との間に配置される。第2のメモリセル構造体は、第2の電荷蓄積領域と第2の電荷阻止領域とを含む。第2の電荷阻止領域は、第2の電荷蓄積領域と第2のゲートとの間に配置される。第2の電荷阻止領域は酸窒化ケイ素を含み、第2の電荷蓄積領域は窒化ケイ素を含む。空所は、第1及び第2のゲートの間、並びに第1及び第2のメモリセル構造体の間に配置される。第1のゲートは、空所の上方に、及び低密度の二酸化ケイ素により該空所から離隔された導電材料を含む。第2のゲートは、空所の下に、低密度の二酸化ケイ素により該空所から離隔された導電材料を含む。第1のライナーは、第1の電荷蓄積領域の窒化ケイ素と空所との間にある。第2のライナーは、第2の電荷蓄積領域の窒化ケイ素と空所との間にある。
【0096】
幾つかの実施形態は、アセンブリを形成する方法を含む。第1の開口部は、交互の第1及び第2のレベルのスタックを通じて形成される。第1のレベルは窒化ケイ素を含み、第2のレベルは二酸化ケイ素を含む。第2のレベルの二酸化ケイ素の残存部分を残しつつ、第2のレベルの二酸化ケイ素の内の幾らかは、メモリセル構造体と置き換えられる。メモリセル構造体は、電荷阻止領域に隣接する電荷蓄積領域を含む。垂直方向に拡張するトンネリング材料は、第1の開口部内に形成される。トンネリング材料は、メモリセル構造体の電荷蓄積領域に沿って拡張する。チャネル材料は、第1の開口部内に、及びトンネリング材料に隣接して形成される。第2の開口部は、スタックを通じて形成される。第2の開口部は、第2のレベルの二酸化ケイ素の残存部分を通じて拡張し、第1のレベルの窒化ケイ素を通じて拡張する。第2の開口部に沿って空洞を形成するために、第2のレベルの二酸化ケイ素の残存部分は除去される。空洞内には導電領域が形成される。導電領域の間に空所を形成するために、第1のレベルの窒化ケイ素は除去される。
【0097】
幾つかの実施形態は、アセンブリを形成する方法を含む。第1の開口部は、交互の第1及び第2のレベルのスタックを通じて形成される。第1のレベルは第1の材料を含み、第2のレベルは第2の材料を含む。第1のレベルの第1の材料は、第1の間隙を形成するために第1の開口部を沿って凹部加工される。第1の間隙は、第2のレベルの区域間に垂直方向にある。離隔構造体は、第1の間隙内に形成される。第2のレベルの第2の材料は、第2の間隙を形成するために、及び第2の間隙に沿って第2の材料の残存部分を残すために、第1の開口部に沿って凹部加工される。第2の間隙は、離隔構造体の区域の間に垂直方向にある。第2の間隙の個々は、上部外周面、下部外周面、及び内部外周面を各々有する。誘電障壁材料のライナーは、第2の間隙の各々の上部外周面、内部外周面、及び下部外周面に沿って拡張するように、並びに第2の間隙を狭めるように形成される。第1の窒化ケイ素区域は、狭められた第2の間隙内に、及び第2のレベルに沿って形成される。垂直方向に隣接する第1の窒化ケイ素区域は、離隔構造体を含む介在領域によって相互から垂直方向に離隔される。酸化条件は、窒化ケイ素区域を酸化するために、及び離隔構造体を酸化するために利用される。酸化された窒化ケイ素区域は電荷阻止領域である。酸化された離隔構造体はレッジである。第3の間隙は、レッジの間に垂直方向にある。第2の窒化ケイ素区域は、第3の間隙内に、及び電荷阻止領域に沿って形成される。第2の窒化ケイ素区域の縁は酸化される。酸化された縁は、第1の開口部に沿った縁を含み、レッジに沿った縁を含む。酸化されていない窒化ケイ素区域の残存領域は電荷捕獲領域である。レッジは、第4の間隙を残すために除去される。第4の間隙は、電荷捕獲領域の間に垂直方向にある。第3の窒化ケイ素区域は、第4の間隙内に形成される。第3の窒化ケイ素区域は、第1のレベルに沿ってあり、第1の材料の残存部分に隣接する。垂直方向に拡張するトンネリング材料は、第1の開口部内に形成される。トンネリング材料は、第3の窒化ケイ素区域の縁に沿って、及び電荷捕獲領域に沿って拡張する。チャネル材料は、第1の開口部内に、及びトンネリング材料に沿って形成される。第2の開口部は、スタックを通じて形成される。第2の開口部は、第1の材料の残存部分を通じて、及び第2の材料の残存部分を通じて拡張する。第2のレベルの第2の材料の残存部分は、第2のレベルに沿って空洞を形成するために除去される。空洞内に導電領域が形成される。第1の材料の残存部分及び第1のレベルの第3の窒化ケイ素区域は、第2の開口部に沿って空所を形成するために除去される。