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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-03
(45)【発行日】2022-03-11
(54)【発明の名称】ビーム非対応ビーム管理
(51)【国際特許分類】
   H04W 88/02 20090101AFI20220304BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20220304BHJP
   H04B 17/309 20150101ALI20220304BHJP
   H04B 7/06 20060101ALI20220304BHJP
   H04B 7/08 20060101ALI20220304BHJP
【FI】
H04W88/02 140
H04W16/28
H04B17/309
H04B7/06 956
H04B7/08 804
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019196267
(22)【出願日】2019-10-29
(65)【公開番号】P2020072477
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2019-11-01
(31)【優先権主張番号】62/755,198
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/755,976
(32)【優先日】2018-11-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/585,652
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100134474
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 恭弘
(72)【発明者】
【氏名】タン, ジア
(72)【発明者】
【氏名】アルマルフォ, サミ エム.
(72)【発明者】
【氏名】サン, ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】ジ, チュー
(72)【発明者】
【氏名】ゼン, ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】セベニ, ジョンソン オー.
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ベイベイ
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チャオ, ペンカイ
【審査官】野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/086472(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/196612(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0131434(US,A1)
【文献】国際公開第2018/127558(WO,A1)
【文献】米国特許第08880000(US,B1)
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,Enhancements on Multi-beam Operation[online],3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1811408,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811408.zip>,2018年09月29日
【文献】Xiaomi,Enhancements on beam management[online],3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1811393,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811393.zip>,2018年09月29日
【文献】Apple,Considerations on separate DL and UL beam reporting[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812923,Internet:<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812923.zip>,2018年11月03日,(本願優先日以降に公開された同出願人による文献)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 17/309
H04B 7/06- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム管理の実行方法であって、
ユーザ機器デバイス(UE)によって、
基地局との無線通信を確立することと、
その後、候補ビームのセットを用いるビーム選択手順を開始するように要求することであって、前記ビーム選択手順を開始するように要求することは、前記候補ビームのセットのインジケーションを前記基地局へ送信することを含む、ことと
前記ビーム選択手順の間に、
前記候補ビームのセットのうちの少なくとも1つのビームを用いて、前記基地局からチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を受信し、
前記CSI-RSの少なくとも1つの測定を実行することと、
少なくとも1つの送信制約を決定することと、
前記少なくとも1つの測定及び前記少なくとも1つの送信制約に少なくとも部分的に基づいて、複数の可能なアップリンクビームから推奨アップリンクビームを選択することと、
前記少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいて、複数の可能なダウンリンクビームから推奨ダウンリンクビームを選択することと、
前記基地局にレポートを送信することであって、前記レポートが前記推奨ダウンリンクビーム及び前記推奨アップリンクビームを示す、ことと、
前記基地局から、選択されたアップリンクビーム及び選択されたダウンリンクビームのインジケーションを受信することと、
前記選択されたアップリンクビーム及び前記選択されたダウンリンクビームを使用して、前記基地局と通信することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記推奨アップリンクビームが、前記推奨ダウンリンクビームと異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの送信制約が、最大許容露光量(MPE)に基づく制約を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの送信制約が、共存干渉に基づく制約を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
変更された送信制約を検出することと、
前記変更された送信制約に少なくとも部分的に基づいて、第2の推奨アップリンクビームを選択することと、
第2のレポートを前記基地局に送信することであって、前記第2のレポートが前記第2の推奨アップリンクビームを示す、ことと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの送信制約が、少なくとも1つの可能なアップリンクビームの禁止を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記少なくとも1つの送信制約が、節電に基づく制約を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
装置であって、
処理要素であって、ユーザ機器デバイス(UE)に、
基地局と通信させ、
その後、候補ビームのセットを用いるビーム選択手順を開始するように要求することであって、前記ビーム選択手順を開始するように要求することは、前記候補ビームのセットのインジケーションを前記基地局へ送信ることを含む、ことをさせ
前記ビーム選択手順の間に、
前記候補ビームのセットのうちの少なくとも1つのビームを用いて、前記基地局からチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を受信し、
前記CSI-RSの少なくとも1つの測定を実行する、ことをさせ、
少なくとも1つの送信制約を決定させ、
前記少なくとも1つの送信制約及び前記少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいて、複数の可能なアップリンクビームのアップリンクビームを選択させ、
前記少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいて、複数の可能なダウンリンクビームのダウンリンクビームを選択させ、
前記基地局にレポートであって、前記レポートが前記アップリンクビーム及び前記ダウンリンクビームを示す、レポートを送信させる、
ように構成されている処理要素を備える、装置。
【請求項9】
前記処理要素が、前記UEに、
前記少なくとも1つの送信制約及び前記少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいて、複数の可能なダウンリンクビームのうちのダウンリンクビームを選択させるように更に構成されており、前記アップリンクビーム及び前記ダウンリンクビームが非対応である、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記候補ビームのセットは、前記基地局の送信ビームを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記ビーム選択手順がP3である、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記候補ビームのセットの前記インジケーションは、インデックスを含む、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記レポートが、前記アップリンクビームの有効なエントリを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つの送信制約がデルタ閾値を含み、前記アップリンクビームを選択するために、前記処理要素が、前記UEに、
最も高い信号強度を有する第1のビームを決定させ、
少なくとも第2のビームについて、前記最も高い信号強度に対する信号強度の差を決定させ、
少なくとも前記第2のビームについて、前記差をデルタ閾値と比較させ、
前記第2のビームの前記差が前記デルタ閾値未満であることに応じて、前記第2のビームを前記アップリンクビームとして選択させる、
ように更に構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項15】
前記処理要素が、前記UEに、前記第1のビームをダウンリンクビームとして推奨させるように更に構成されている、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
ユーザ機器デバイス(UE)であって、
少なくとも2つのアンテナと、
前記アンテナに結合された少なくとも1つの無線機と、
前記無線機に結合されたプロセッサと、
を備える、UEであって、前記UEが、
基地局と通信し、
その後、候補ビームのセットを用いるビーム選択手順を開始するように要求することであって、前記ビーム選択手順を開始するように要求することは、前記候補ビームのセットのインジケーションを前記基地局へ送信することを含む、ことを行い
前記ビーム選択手順の間に、
前記候補ビームのセットのうちの少なくとも1つのビームを用いて、前記基地局からチャネル状態情報基準信号(CSI-RS)を受信し、
前記CSI-RSの少なくとも1つの測定を実行する、ことを行い
少なくとも1つのビーム形成制約を決定し、
前記少なくとも1つのビーム形成制約及び前記少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいて、複数の可能なアップリンクビームから第1のアップリンクビームを選択し、
前記少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいて、複数の可能なダウンリンクビームから第1のダウンリンクビームを選択し、
前記第1のアップリンクビームの第1のインジケーション、及び前記第1のダウンリンクビームの第2のインジケーションを前記基地局に送信する、
ように構成されている、UE。
【請求項17】
前記候補ビームのセットは、前記基地局の送信ビームを含む、請求項16に記載のUE。
【請求項18】
前記候補ビームのセットの前記インジケーションは、インデックスを含む、請求項17に記載のUE。
【請求項19】
前記第1のインジケーションがレポートを含み、前記レポートが、前記第1のアップリンクビームと関連付けられた電力レベルを示す第3のインジケーションを含む、請求項16に記載のUE。
【請求項20】
前記第1のインジケーションが、複数のビームに関するレポートに1ビットフラグを含み、前記1ビットフラグが、前記第1のアップリンクビームがアップリンクに推奨されることを示す、請求項16に記載のUE。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線デバイスに関し、より詳細には、無線デバイスが次世代無線アクセス技術のためのビーム管理手順を実行するための装置、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの使用が急速に増大している。更に、インターネット及びマルチメディアコンテンツなどのデータの送信をも含むように、音声専用通信から無線通信技術が発展してきた。ビーム管理は、例えば、ミリ波新無線機(NR)において重要な手順であり得る。実際には、好ましいアップリンクビーム及びダウンリンクビームは同じでなくてもよい。よって、本分野における改善が望まれる。
【発明の概要】
【0003】
実施形態は、無線デバイス及び次世代ネットワークノード(例えば、gNBとも呼ばれる第5世代新無線(5G NR)ネットワークノード)のビーム管理手順を実行するための装置、システム、及び方法に関する。無線デバイスは、gNBとの通信を確立することができる。無線デバイスは、ビーム選択に関連する測定を実行する、及び/又は制約を決定することができる。デバイスは、gNBを用いてビーム管理手順を要求及び実行し、ビーム管理手順の一部として測定を実行することができる。デバイスは、測定及び制約(単数又は複数)に基づいて推奨ビームを選択し、推奨ビームを基地局に対して表示することができる。推奨アップリンクビームは、推奨ダウンリンクビームに対応しなくてもよく、例えば、ダウンリンクビーム及びアップリンクビームは対応しなくてもよい。
【0004】
本明細書で説明される技術は、それらに限定されないが、セルラ電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、ポータブルメディアプレイヤ、及び様々な他のコンピューティングデバイスのいずれかを含む、いくつかの異なるタイプのデバイスにおいて実装されてもよく、及び/又はそれらと共に使用されてもよい。
【0005】
この発明の概要は、この書類において説明される主題のいくつかの簡易的な概要を提供することを意図している。従って、上記説明された特徴は、実施例に過ぎず、いずれかの方式において本明細書で説明される主題の範囲及び趣旨を狭めると解釈されるべきでないことを理解されよう。本明細書で説明される主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
各種実施形態の以下の詳細な説明を、以下の図面と併せて考慮すれば、本主題のより良い理解を得ることができる。
【0007】
図1】いくつかの実装形態に係る、例示的な無線通信システムを示す。
【0008】
図2】いくつかの実施形態に係る、ユーザ機器(UE)デバイスと通信する基地局(BS)を示す。
【0009】
図3】いくつかの実施形態に係る、UEの例示的なブロック図を示す。
【0010】
図4】いくつかの実施形態に係る、BSの例示的なブロック図を示す。
【0011】
図5】いくつかの実施形態に係る、セルラ通信回路の例示的なブロック図を示す。
【0012】
図6】いくつかの実施形態による、5G NR基地局の例を示す。
図7】いくつかの実施形態による、5G NR基地局の例を示す。
【0013】
図8】いくつかの実施形態に係る、ビーム管理手順を示す。
【0014】
図9】いくつかの実施形態に係る、ビーム管理手順P2及びP3を示す。
【0015】
図10】いくつかの実施形態に係る、ビーム非対応のビーム管理手順のための技術を示すフローチャートである。
【0016】
図11】いくつかの実施形態に係る、ビーム非対応の例示的なケースを示す。
図12】いくつかの実施形態に係る、ビーム非対応の例示的なケースを示す。
図13】いくつかの実施形態に係る、ビーム非対応の例示的なケースを示す。
図14】いくつかの実施形態に係る、ビーム非対応の例示的なケースを示す。
【0017】
図15】いくつかの実施形態に係る、並列測定の例示的な手順を示す。
図16】いくつかの実施形態に係る、並列測定の例示的な手順を示す。
【0018】
図17】いくつかの実施形態に係る、例示的なレポート技術を示す。
図18】いくつかの実施形態に係る、例示的なレポート技術を示す。
図19】いくつかの実施形態に係る、例示的なレポート技術を示す。
図20】いくつかの実施形態に係る、例示的なレポート技術を示す。
図21】いくつかの実施形態に係る、例示的なレポート技術を示す。
図22】いくつかの実施形態に係る、例示的なレポート技術を示す。
【0019】
本明細書に記載された特徴は、種々の変更及び代替の形態を受ける余地があり得るが、その特定の実施形態を例として図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかし、図面及びそれらに対する詳細な説明は、開示されている特定の形態に限定することを意図するものではなく、逆に、その意図は、添付の「特許請求の範囲」によって定義されるような本主題の趣旨及び範囲内に収まる、全ての修正、均等物、及び代替物を包含することである点を理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0020】
用語
以下は、本開示で使用される用語の用語集である。
【0021】
記憶媒体-様々な種類の非一時的メモリデバイス又は記憶デバイスのうちの任意のもの。用語「記憶媒体」は、インストール媒体、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク若しくはテープデバイス、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAMなどの、コンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ、フラッシュ、磁気媒体、例えばハードドライブ、又は光記憶装置などの、不揮発性メモリ、レジスタ、又はその他の同様の種類のメモリ要素などを含むことが意図されている。記憶媒体は、他の種類の非一時的メモリ、並びにそれらの組み合わせも含んでもよい。加えて、記憶媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステム内に位置してもよく、又はインターネットなどのネットワークを通じて第1のコンピュータシステムに接続する、第2の異なるコンピュータシステム内に位置してもよい。後者の例では、第2のコンピュータシステムは、実行のために、プログラム命令を第1のコンピュータシステムに提供することができる。用語「記憶媒体」は、異なる位置、例えば、ネットワークを通じて接続された異なるコンピュータシステム内に存在することができる2つ以上の記憶媒体を含んでもよい。記憶媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行することができるプログラム命令(例えば、コンピュータプログラムとして具現化された)を記憶してもよい。
【0022】
キャリア媒体-上述のような記憶媒体、並びにバス、ネットワークなどの物理的伝送媒体、及び/又は電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの信号を伝送する他の物理的伝送媒体。
【0023】
プログラム可能ハードウェア要素-プログラム可能相互接続を介して接続された複数のプログラム可能機能ブロックを備える、様々なハードウェアデバイスを含む。例としては、FPGA(Field Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLD(Programmable Logic Device、プログラム可能論理デバイス)、FPOA(Field Programmable Object Array、フィールドプログラマブルオブジェクトアレイ)、及びCPLD(Complex PLD、複合PLD)を含む。プログラム可能な機能ブロックは、細かい粒度のもの(組み合わせロジック又はルックアップテーブル)から粗い粒度のもの(演算論理装置又はプロセッサコア)にまで及ぶことができる。プログラム可能ハードウェア要素はまた、「再構成可能論理」と称されることがある。
【0024】
コンピュータシステム-パーソナルコンピュータシステム(PC)、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、携帯情報端末(PDA)、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、又はその他のデバイス若しくはデバイスの組み合わせ、を含む様々な種類のコンピューティング又は処理システムのうちの任意のもの。一般的に、用語「コンピュータシステム」は、記憶媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有する任意のデバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義することができる。
【0025】
ユーザ機器(UE)(又は「UEデバイス」)-移動式又は携帯式であり、無線通信を実行する、様々な種類のコンピュータシステムデバイスのうちの任意のもの。UEデバイスの例としては、携帯電話若しくはスマートフォン(例えば、iPhone(商標)、Android(商標)ベースの電話)、ポータブルゲームデバイス(例えば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ラップトップ、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、PDA、ポータブルインターネットデバイス、音楽プレイヤ、データ記憶デバイス、又は他のハンドヘルドデバイスなどが挙げられる。一般に、用語「UE」又は「UEデバイス」は、ユーザによって容易に持ち運ばれ、無線通信が可能なあらゆる電子、コンピューティング及び/又は電気通信デバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義することができる。
【0026】
無線デバイス-無線通信を実行する様々な種類のコンピュータシステムデバイスのうちの任意のもの。無線デバイスは、携帯式(若しくは移動式)とすることができる、又は特定の場所に定置若しくは固定することができる。UEは、無線デバイスの一例である。
【0027】
通信デバイス-通信を実行する様々な種類のコンピュータシステム又はデバイスのうちの任意のものであって、通信は、有線又は無線とすることができる。通信デバイスは、携帯式(若しくは移動式)とすることができる、又は特定の位置に定置若しくは固定することができる。無線デバイスは、通信デバイスの一例である。UEは、通信デバイスの別の例である。
【0028】
基地局-用語「基地局」は、その通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、固定場所に設置され、無線電話システム又は無線システムの一部として通信するために使用される無線通信局を含む。
【0029】
処理要素-ユーザ機器又はセルラネットワークデバイスなどのデバイス内で機能を実行することが可能な、様々な要素又は要素の組み合わせを指す。処理要素は、例えば、プロセッサ及び関連するメモリ、個別のプロセッサコアの一部又は回路、プロセッサコア全体、プロセッサアレイ、ASIC(特定用途向け集積回路)などの回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能なハードウェア要素、並びに上述のものの任意の様々な組み合わせを含んでもよい。
【0030】
チャネル-送信側(送信機)から受信機に情報を伝達するために使用される媒体。用語「チャネル」の特性は、異なる無線プロトコルによって異なる場合があるため、用語「チャネル」は、本明細書で使用されるとき、その用語が関連して使用されるデバイスの種類の規格に合致する方式で使用されていると、見なすことができる点に留意されたい。いくつかの規格では、チャネル幅は、(例えば、デバイス性能、帯域条件等に応じて)可変とすることができる。例えば、LTEは、1.4MHz~20MHzのスケーラブルなチャネル帯域幅をサポートすることができる。対照的に、Bluetoothのチャネル幅が1Mhzであり得るのに対して、WLANのチャネル幅は22MHzであり得る。他のプロトコル及び規格は、異なるチャネルの定義を含み得る。更に、いくつかの規格は、複数の種類のチャネル、例えば、アップリンク若しくはダウンリンクのための異なるチャネル、及び/又は、データ、制御情報などの異なる用途のための異なるチャネルを定義し、使用することができる。
【0031】
バンド-「バンド」という用語は、その通常の意味の全範囲を有しており、少なくとも、チャネルが使用されるか又は同じ目的のために確保しておくスペクトルの部分(例えば、無線周波数スペクトル)が含まれる。
【0032】
自動的に-ユーザ入力が、アクション又は動作を直接指定若しくは実行することなく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)又はデバイス(例えば、回路機構、プログラム可能なハードウェア要素、ASICなど)によって、それらのアクション又は動作が実行されることを指す。従って、用語「自動的に」は、ユーザが入力を提供して操作を直接実行するような、ユーザによって手動で実行され又は指定される操作とは対照的である。自動手順は、ユーザが提供する入力によって開始されてもよいが、「自動的に」実行される後続のアクションはユーザによって指定されるものではなく、即ち、実行するべき各アクションをユーザが指定する「手動で」は実行されない。例えば、ユーザが、各フィールドを選択し、情報を明示する入力を提供することによって(例えば、情報のタイピング、チェックボックスの選択、ラジオボタンの選択などによって)、電子フォームに記入することは、コンピュータシステムが、ユーザアクションに応じて、フォームを更新しなければならない場合であっても、手動でフォームに記入することである。フォームは、コンピュータシステムによって自動的に記入されてもよく、この場合、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステム上で実行されるソフトウェア)は、そのフィールドに対する回答を指定する何らのユーザ入力なしに、そのフォームのフィールドを分析して、フォームに記入する。上述のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、フォームの実際の記入には関与しない(例えば、ユーザがフィールドに対する回答を手動で指定することはなく、むしろ、それらは自動的に完了される)。本明細書は、ユーザが取った動作に応じて自動的に実行される様々な動作の例を提供する。
【0033】
おおよそ-ほとんど正確又は正確である値を指す。例えば、「おおよそ」は、正確な(又は所望の)値の1~10パーセント以内の値を指すことができる。但し、実際の閾値(又は許容差)は、用途に依存し得ることに留意すべきである。例えば、いくつかの実施形態では、「おおよそ」は、ある特定の又は所望の値の0.1%以内を意味することがあり、他の様々な実施形態では、閾値は、所望により、又は特定の用途によって必要に応じて、例えば、2%、3%、5%、等であることがある。
【0034】
同時-タスク、プロセス、又はプログラムが少なくとも部分的に重なり合うように実行される、並列の実行又は実施を指す。例えば、同時並行性は、各計算要素上でタスクが並列に(少なくとも部分的に)実行される「強」若しくは厳密並列処理を使用して、又は、例えば、実行スレッドの時分割多重化によって、インターリーブ方式でタスクが実行される「弱並列処理」を使用して、実施することができる。
【0035】
ように構成されている-様々な構成要素が、タスク又はタスク群を実行する「ように構成されている」と説明され得る。そのようなコンテキストにおいて「ように構成されている」は、動作中のタスクを実行する「構造を有する」ことを一般的に意味する広範な説明である。このように、構成要素は、タスクを現在実行していない場合であっても、そのタスクを実行するように構成することができる(例えば、電気導体のセットは、2つのモジュールが接続されていなくても、モジュールを別のモジュールへ電気的に接続するように構成されていてもよい)。いくつかのコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中のタスクを実行する「回路を有する」ことを一般的に意味する広範な説明であってもよい。このように、構成要素は、現在オンでなくても、そのタスクを実行するように構成することができる。一般に、「構成されている」に対応する構造を形成する回路は、ハードウェア回路を含んでもよい。
【0036】
本明細書の記載では、便宜上、タスクを実行するとして様々な構成要素を説明することができる。そのような説明は、語句「ように構成されている」を含むように解釈されるべきである。1つ以上のタスクを実行するように構成された構成要素を記述することは、その構成要素に関する解釈に、米国特許法第112条(f)が行使されないことを、明示的に意図するものである。
略称
【0037】
BM:ビーム管理
【0038】
QCL:準コロケーション
【0039】
DCI:ダウンリンク制御情報
【0040】
TCI:送信構成インジケータ
【0041】
CSI:チャネル状態情報
【0042】
RS:基準信号
【0043】
SSB:同期信号ブロック
【0044】
SRS:サウンド基準信号リソースセット
【0045】
CRS:CSI-RSリソースセット
【0046】
CORESET:制御リソースセット
図1及び図2-通信システム
【0047】
図1は、いくつかの実施形態に係る、簡略化した例示的な無線通信システムを示す。図1のシステムは、あり得るシステムの単なる一例に過ぎず、本開示の特徴は、所望に応じて種々のシステムの任意のものにおいて実施されてよいことに留意されたい。
【0048】
図示されるように、例示的な無線通信システムは、1つ以上のユーザデバイス106A、106B~106Nと伝送媒体を介して通信する基地局102を含む。本明細書では、ユーザデバイスの各々を「ユーザ機器」(UE)と呼ぶことがある。よって、ユーザデバイス106は、UE又はUEデバイスと称される。
【0049】
基地局(BS)102は、無線基地局装置(BTS)又はセルサイト(「セルラ基地局」)であってもよく、UE106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェアを含んでもよい。
【0050】
基地局の通信エリア(又は、カバレッジエリア)を「セル」と称してもよい。基地局102及びUE106は、無線通信技術又は電気通信規格とも呼ばれる、GSM、UMTS(例えば、WCDMA、又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)、LTE、LTE-Advanced(LTE-A)、5G新無線(5G NR)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)などの様々な無線アクセス技術(RAT)のいずれかを使用して、伝送媒体を介して通信するように構成することができる。基地局102がLTEの状況下で実装される場合、代わりに「eNodeB」又は「eNB」と称される場合があることに留意されたい。基地局102が5G NRの状況下で実装される場合、「gNodeB」又は「gNB」と称される場合があることに留意されたい。
【0051】
図示されるように、基地局102はまた、ネットワーク100(例えば、様々な可能性の中で、セルラサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)などの電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信する機能を備えることもできる。従って、基地局102は、ユーザデバイス間の、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100間との間の通信を促進してもよい。具体的には、セルラ基地局102は、音声、SMS、及び/又はデータサービスなどの様々な電気通信能力をUE106に提供してもよい。
【0052】
同一の又は異なるセルラ通信規格に従って動作する基地局102及び他の同様の基地局は、従って、1つ以上のセルラ通信規格を介して、地理的エリアにわたってUE106A~106N及び同様のデバイスに連続性のある又はほぼ連続性のある重複するサービスを提供することができる、セルのネットワークとして提供され得る。
【0053】
従って、図1に示されるように、基地局102は、UE106A~106Nに対して、「サービングセル」として機能することができる一方、各UE106は、「隣接セル」と称され得る1つ以上の他のセル(他の基地局102B~Nによって提供され得る)から信号を受信する(場合によってはその通信範囲内にある)こともできる。このようなセルはまた、ユーザデバイス間、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を円滑化することができる。このようなセルとしては、「マクロ」セル、「マイクロ」セル、「ピコ」セル、及び/又は様々な他の任意の粒度のサービスエリアサイズを提供するセルを挙げることができる。他の構成も可能である。
【0054】
いくつかの実施形態では、基地局102は、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってよい。いくつかの実施形態では、gNBは、レガシー発展型パケットコア(evolved packet core)(EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NR core)(NRC)ネットワークに接続することができる。加えて、gNBセルは、1つ以上の遷移及び受信点(transition and reception points)(TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作可能なUEが、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
【0055】
UE106は、複数の無線通信標準を使用して通信する能力を有することができることに留意されたい。例えば、UE106は、少なくとも1つのセルラ通信プロトコル(例えば、GSM、UMTS(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)、LTE、LTE-A、5G NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)など)に加えて、無線ネットワークプロトコル(例えば、Wi-Fi)及び/又はピアツーピア無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiピアツーピアなど)を使用して通信するように構成されてもよい。UE106は、代わりに、又は加えて、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS、例えばGPS又はGLONASS)、1つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えば、ATSC-M/H)、及び/又は、所望であれば、任意の他の無線通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。無線通信規格(2つより多くの無線通信規格を含む)の他の組み合わせもまた可能である。
【0056】
図2は、いくつかの実施形態に係る、基地局102と通信するユーザ機器106(例えば、デバイス106A~106Nのうちの1つ)を示している。UE106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、コンピュータ若しくはタブレット、又は実質上あらゆる種類の無線デバイス、などのセルラ通信能力を有するデバイス、であってもよい。
【0057】
UE106は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されたプロセッサを含んでもよい。UE106は、そのような記憶された命令を実行することによって、本明細書で説明される方法の実施形態のいずれかを実行してもよい。代わりに、又は加えて、UE106は、本明細書で説明される方法の実施形態のいずれか、又は本明細書で説明される方法の実施形態のいずれかの任意の部分を実行するように構成された、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素を含んでもよい。
【0058】
UE106には、1つ以上の無線通信プロトコル又は技術を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含み得る。いくつかの実施形態では、UE106は、例えば、単一の共有無線機を使用して、CDMA2000(1xRTT/1xEV-DO/HRPD/eHRPD)若しくはLTEを用いて、及び/又は、単一の共有無線機を使用して、GSM若しくはLTEを用いて、通信するように構成することができる。共有無線機は、無線通信を実行するために、単一のアンテナに連結することができる、又は複数のアンテナ(例えば、複数入力複数電力、即ち「MIMO」の場合)に連結することができる。概して、無線機は、ベースバンドプロセッサ、アナログRF信号処理回路(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)、又はデジタル処理回路(例えば、デジタル変調と共に他のデジタル処理のための)の任意の組み合わせを含んでもよい。同様に、無線機は、上述したハードウェアを使用して1つ以上の受信チェーン及び送信チェーンを実装してもよい。例えば、UE106は、上述した技術などの複数の無線通信技術間で、受信及び/又は送信チェーンの1つ以上の部品を共有し得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、UE106は、任意の数のアンテナを含んでもよく、アンテナを使用して指向性無線信号(例えば、ビーム)を送信及び/又は受信するように構成されてもよい。UE106のアンテナは、1つ以上のアンテナアレイ及び/又はパネルにグループ化されてもよい。UE106は、任意の数のビームを同時に送信及び/又は受信するように構成することができる。換言すれば、UEはマルチビーム可能であってもよい。例えば、UEのパネルは、複数のRxビームを同時に(例えば、パネルの水平偏光アンテナ群及び垂直偏光アンテナ群から)生成する能力を有し得る。この場合、UEは、2つのビームを同時に測定することが可能であり得る。
【0060】
同様に、BS102は、任意の数のアンテナを含むことができ、アンテナを使用して指向性無線信号(例えば、ビーム)を送信及び/又は受信するように構成してもよい。BS102のアンテナは、1つ以上のアンテナアレイ及び/又はパネルにグループ化されてもよい。BS102はまた、マルチビーム可能であり得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、UE106及び/又はBS102は、ビーム非対応に構成されてもよい。ビーム非対応は、アップリンク通信及びダウンリンク通信のために異なるビームを使用することを指し得る(例えば、デバイスは、アップリンク用の第1のビームとダウンリンク用の第2のビーム、換言すれば、送信用の1つのビームと受信用の別のビームとを使用することができる)。ビーム非対応シナリオでは、UE106及び/又はBS102の一方又は両方が、異なるビームを使用することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、UE106は、それを用いて通信するように構成されている各無線通信プロトコルについて送信チェーン及び/又は受信チェーン(例えば、別個のアンテナ及び他の無線機構成要素を含む)を含んでもよい。別の可能性として、UE106は、複数の無線通信プロトコルの間で共有される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルによって独占的に使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE106は、LTE又は5G NR(あるいは、LTE又は1xRTT又はLTE又はGSM)のいずれかを使用して通信するための共有無線機と、Wi-Fi及びBluetoothのそれぞれを使用して通信するための別々の無線機とを含み得る。他の構成も可能である。
図3-UEのブロック図
【0063】
図3は、いくつかの実施形態に係る、通信デバイス106の例示的な簡略化したブロック図を示す。図3の通信デバイスのブロック図は、あり得る通信デバイスの単なる一例にすぎないことに留意されたい。実施形態によれば、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線ステーション、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、又はポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってよい。図示のように、通信デバイス106は、コア機能を実行するように構成された構成要素300のセットを含むことができる。例えば、この構成要素のセットは、システムオンチップ(SOC)として実装することができ、様々な目的のための部分を含むことができる。あるいは、この構成要素のセット300は、種々の目的のための別個の構成要素又は構成要素のグループとして実装されてもよい。構成要素300のセットは、通信デバイス106の様々な他の回路に(例えば、通信可能に、直接的又は間接的に)結合されてもよい。
【0064】
例えば、通信デバイス106は以下が含んでもよい。種々のタイプのメモリ(例えば、NANDフラッシュ310など)、入出力インタフェース、例えばコネクタI/F320(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーション、入力デバイス、例えばマイクロフォン、カメラ、キーボード、出力装置、例えばスピーカなどに接続するため)、ディスプレイ360(通信デバイス106と一体化していてもよいし、又は外部にあってもよい)、セルラ通信回路330、例えば、5G NR、LTE、GSM等に対する、短中距離無線通信回路329(例えば、ブルートゥース(商標)及びWLAN回路)。いくつかの実施形態では、通信デバイス106は、例えばイーサネット用のネットワークインタフェースカードなどの有線通信回路(図示せず)を含むことができる。
【0065】
セルラ通信回路330は、(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)、図示したように、例えばアンテナ335及び336などの1つ以上のアンテナに結合することができる。また短中距離無線通信回路329も、(例えば、通信によって、直接又は間接的に)、図示されるように、例えばアンテナ337及び338などの1つ以上のアンテナに結合することができる。代替的に、短中距離無線通信回路329は(例えば、通信によって、直接又は間接的に)アンテナ335及び336に結合することを、アンテナ337及び338に(例えば、通信によって、直接又は間接的に)結合することに加えて又はその代わりに行ってもよい。短中距離無線通信回路329及び/又はセルラ通信回路330には、多重入出力(multiple-input multiple output)(MIMO)構成などの複数の空間ストリームを受信及び/又は送信するための、複数の受信チェーン及び/又は複数の送信チェーンが含まれていてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、以下で更に説明されるように、セルラ通信回路330は、複数のRATに対して、専用の受信チェーン(専用プロセッサ及び/又は無線機を含み、及び/又は、専用プロセッサ及び/又は無線機に、例えば通信可能に、直接又は間接的に結合されている)を含んでいてもよい(例えば、LTEに対して第1の受信チェーン、及び5G NRに対して第2の受信チェーン)。加えて、いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、特定のRAT専用の無線機間で切り替えることができる単一の送信チェーンを含むことができる。例えば、第1の無線機は、第1のRAT、例えばLTEに専用であってもよく、専用の受信チェーン、並びに、追加の無線機、例えば、第2のRAT、例えば、5G NRに専用とすることができ、専用の受信チェーン及び共有の送信チェーンと通信することができる第2の無線機と共有される送信チェーンと通信してもよい。
【0067】
通信デバイス106はまた、1つ以上のユーザインタフェース要素を含む、及び/又はそれと共に使用するように構成することができる。ユーザインタフェース要素は、ディスプレイ360(タッチスクリーンディスプレイであってもよい)、キーボード(個別のキーボードであってもよいし、タッチスクリーンディスプレイの一部として実装されてもよい)、マウス、マイクロフォン、及び/若しくはスピーカ、1つ以上のカメラ、1つ以上のボタン、並びに/又はユーザに対する情報の提供及び/又はユーザ入力の受け取り若しくは解釈が可能な様々な他の要素のいずれかなど、様々な要素のいずれかを含んでもよい。
【0068】
通信デバイス106は、1つ以上のUICC(Universal Integrated Circuit Card)(単数又は複数))345などの、SIM(加入者識別モジュール)機能を含む1つ以上のスマートカード345を更に含んでもよい。
【0069】
図示されるように、SOC300は、通信デバイス106に対するプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)302と、グラフィック処理を実行し、ディスプレイ360に表示信号を提供することができる表示回路304とを含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)302は、メモリ管理ユニット(MMU)340に結合してもよく、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302からアドレスを受信し、それらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)内の位置に変換し、並びに/又は表示回路304、近距離無線通信回路229、セルラ通信回路330、コネクタI/F320、及び/若しくはディスプレイ360などの、その他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されてもよい。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部として含まれてもよい。
【0070】
上記述べられたように、通信デバイス106は、無線及び/又は有線通信回路を使用して通信するように構成されてもよい。通信デバイス106は、第1のRATに従って第1のネットワークノードにアタッチする要求を送信し、無線デバイスが第1のネットワークノード及び第2のRATに従って動作する第2のネットワークノードとの実質的に同時の接続を維持する能力を有することのインジケーションを送信するように構成されてもよい。無線デバイスはまた、第2のネットワークノードにアタッチする要求を送信するように構成されてもよい。要求は、無線デバイスが第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードとの実質的に同時の接続を維持する能力を有することのインジケーションを含んでもよい。更に、無線デバイスは、第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードとのデュアルコネクティビティが確立されたことのインジケーションを受信するように構成されてもよい。
【0071】
本明細書に記載されるように、通信デバイス106は、同じ周波数キャリアにおける複数の無線アクセス技術、及び本明細書に記載される様々な他の技術による送信を実行するために、RRC多重化を使用する機構を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。通信デバイス106のプロセッサ302は、例えば、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載される機能の一部又は全てを実行するように構成してもよい。あるいは(又は、追加して)、プロセッサ302は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラムマブルハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成されてもよい。あるいは(又は追加して)、通信デバイス106のプロセッサ302は、他の構成要素300、304、306、310、320、329、330、340、345、350、360のうちの1つ以上と連携して、本明細書で説明する機能の一部又は全てを実施するように構成することができる。
【0072】
加えて、本明細書で説明するように、プロセッサ302は、1つ以上の処理要素を含むことができる。従って、プロセッサ302は、プロセッサ302の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ302(単数又は複数)の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路等)を含んでいてもよい。
【0073】
更に、本明細書で説明するように、セルラ通信回路330及び近距離無線通信回路329は、それぞれ1つ以上の処理要素を含むことができる。換言すれば、セルラ通信回路330に1つ以上の処理要素を含ませることができ、同様に、1つ以上の処理要素を近距離無線通信回路329に含めることができる。このように、セルラ通信回路330は、セルラ通信回路330の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、セルラ通信回路230の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路等)を含むことができる。同様に、近距離無線通信回路329は、近距離無線通信回路32の機能を実行するように構成された1つ以上のICを含むことができる。加えて、各集積回路は、近距無線離通信回路329の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路等)を含むことができる。
図4-基地局のブロック図
【0074】
図4は、いくつかの実施形態に係る、基地局102の例示的なブロック図を示す。図4の基地局は、可能な基地局の1つの実施例にすぎないことに留意されたい。図示するように、基地局102は、基地局102に対してプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)404を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信し、それらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(ROM)450)又は他の回路若しくはデバイス内の場所に変換するように構成されてもよいメモリ管理ユニット(MMU)440に結合されてもよい。
【0075】
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話ネットワークに結合し、図1及び図2において上記説明したようなUEデバイス106などの複数のデバイスに、電話ネットワークへのアクセスを提供するように構成されていてもよい。
【0076】
ネットワークポート470(又は追加のネットワークポート)は、更に又は代替的に、セルラネットワーク、例えばセルラサービスプロバイダのコアネットワークに接続するように構成されていてもよい。コアネットワークは、UEデバイス106などの複数のデバイスに、モビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを提供することができる。一部の場合には、ネットワークポート470は、コアネットワークを介して電話網に連結することができ、且つ/又はコアネットワークは、(例えば、セルラサービスプロバイダによってサービス提供される他のUEデバイスとの間で)電話網を提供することができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、基地局102は、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってよい。そのような実施形態では、基地局102は、レガシー発展型パケットコア(EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NRC)ネットワークに接続することができる。加えて、基地局102は、5G NRセルと見なすことができ、1つ以上の遷移及び受信点(TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作可能なUEが、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
【0078】
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、場合によっては、複数のアンテナを含んでもよい。少なくとも1つのアンテナ434が、無線送受信機として動作するように構成されていてもよく、無線機430を介してUEデバイス106と通信するように更に構成されていてもよい。アンテナ434は、無線機430と通信チェーン432を介して通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又はその両方であってもよい。無線機430は、5G NR、LTE、LTE-A、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない種々の無線通信規格によって、通信するように構成することができる。
【0079】
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成することができる。いくつかの例では、基地局102は、複数の無線機を備えることができ、これによって、基地局102は、複数の無線通信技術に従って通信することができる。例えば、1つの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、並びに、5G NRに従って通信するための5G NR無線機を備えてもよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局及び5G NR基地局の両方として動作することができる。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を備えることができる。このマルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、5G NR及びWi-Fi、LTE及びWi-Fi、LTE及びUMTS、LTE及びCDMA2000、UMTS及びGSM、等)のうちのいずれかに従って、通信を行うことができる。
【0080】
本明細書で更にこの後に説明するように、BS102は、本明細書で説明する機能を実施する又は実施をサポートするためのハードウェア並びにソフトウェアの構成要素を含むことができる。基地局102のプロセッサ404は、例えば、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載する方法の一部又は全てを実行する又は実行をサポートするように構成することができる。代わりに、プロセッサ404は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素として、若しくはASIC(特定用途向け集積回路)として、又はそれらの組み合わせとして構成されていてもよい。あるいは(又は加えて)、BS102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの1つ以上と共に、本明細書で説明する特徴の一部若しくは全てを実装する又は実装をサポートするように構成されていてもよい。
【0081】
加えて、本明細書で説明するように、プロセッサ404は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。従って、プロセッサ(単数又は複数)404は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路等)を含んでいてもよい。
【0082】
更に、本明細書で説明するように、無線機430は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。従って、無線機430は、無線機430の機能を実行するように構成された1つ以上の集積回路(IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、無線機430の機能を実行するように構成された回路(例えば、第1の回路、第2の回路等)を含むことができる。
図5-セルラ通信回路のブロック図
【0083】
図5は、いくつかの実施形態に従った、セルラ通信回路の実施例の簡易ブロック図を例示する。図5のセルラ通信回路のブロック図は、可能なセルラ通信回路の1つの実施例にすぎないことに留意されたい。別個のアンテナを使用してアップリンク動作を実行するために異なるRATのための十分なアンテナを含む、又はそれらのアンテナに結合された回路などの他の回路も可能である。実施形態によると、セルラ通信回路330は、上述した通信デバイス106などの通信デバイスに含まれてもよい。上記述べられたように、通信デバイス106は、他のデバイスの中で、ユーザ機器(UE)デバイス、モバイルデバイス若しくはモバイル基地局、無線デバイス若しくは無線基地局、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップ、ノートブック、若しくはポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。
【0084】
セルラ通信回路330は、(例えば、通信可能に、示されたような(図3において)アンテナ335a~b及び336などの1つ以上のアンテナに結合してもよい(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)。いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、複数のRATに対して、専用の受信チェーン(専用プロセッサ及び/又は無線機を含み、及び/又は専用プロセッサ及び/又は無線機に、例えば通信可能に、直接又は間接的に結合されている)を含んでいてもよい(例えば、LTEに対して第1の受信チェーン、及び5G NRに対して第2の受信チェーン)。例えば、図5に示されるように、セルラ通信回路330は、モデム510及びモデム520を含んでもよい。モデム510は、第1のRAT、例えば、LTE又はLTE-Aなどに従って通信するように構成されてもよく、モデム520は、第2のRAT、例えば、5G NRなどに従って通信するように構成されてもよい。
【0085】
示されるように、モデム510は、1つ以上のプロセッサ512及びプロセッサ512と通信するメモリ516を含んでもよい。モデム510は、無線周波数(radio frequency、RF)フロントエンド530と通信してもよい。RFフロントエンド530は、無線信号を送信及び受信する回路を含んでもよい。例えば、RFフロントエンド530は、受信回路(receive circuitry、RX)532及び送信回路(transmit circuitry、TX)534を含んでもよい。いくつかの実施形態では、受信回路532は、ダウンリンク(downlink、DL)フロントエンド550と通信してもよく、DLフロントエンド550は、アンテナ335aを介して無線信号を受信する回路を含んでもよい。
【0086】
同様に、モデム520は、1つ以上のプロセッサ522及びプロセッサ522と通信するメモリ526を含んでもよい。モデム520は、RFフロントエンド540と通信してもよい。RFフロントエンド540は、無線信号を送信及び受信する回路を含んでもよい。例えば、RFフロントエンド540は、受信回路542及び送信回路544を含んでもよい。いくつかの実施形態では、受信回路542は、DLフロントエンド560と通信してもよく、DLフロントエンド560は、アンテナ335bを介して無線信号を受信する回路を含んでもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、スイッチ570は、アップリンク(uplink、UL)フロントエンド572に送信回路534を結合してもよい。加えて、スイッチ570は、ULフロントエンド572に送信回路544を結合してもよい。ULフロントエンド572は、アンテナ336を介して無線信号を送信する回路を含んでもよい。よって、セルラ通信回路330が第1のRAT(例えば、モデム510を介してサポートされるような)に従って送信する命令を受信するとき、スイッチ570は、第1のRATに従ってモデム510が信号を送信することを可能にする(例えば、送信回路534及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)第1の状態に切り替えられてもよい。同様に、セルラ通信回路330が第2のRAT(例えば、モデム520を介してサポートされるような)に従って送信する命令を受信するとき、スイッチ570は、第2のRATに従ってモデム520が信号を送信することを可能にする(例えば、送信回路544及びULフロントエンド572を含む送信チェーンを介して)第2の状態に切り替えられてもよい。
【0088】
いくつかの実施形態では、セルラ通信回路330は、スイッチが第1の状態にある間、第1のモデムを介して、第1のRATに従って動作する第1のネットワークノードにアタッチする要求を送信し、スイッチが第1の状態にある間、第1のモデムを介して、無線デバイスが第1のネットワークノード及び第2のRATに従って動作する第2のネットワークノードとの実質的に同時の接続を維持する能力を有することのインジケーションを送信するように構成されてもよい。無線デバイスも、スイッチが第2の状態にある間、第2の無線機を介して、第2のネットワークノードにアタッチする要求を送信するように構成されてもよい。要求は、無線デバイスが第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードとの実質的に同時の接続を維持する能力を有することのインジケーションを含んでもよい。更に、無線デバイスは、第1の無線機を介して、第1のネットワークノード及び第2のネットワークノードとのデュアルコネクティビティが確立されたことのインジケーションを受信するように構成されてもよい。
【0089】
本明細書に記載されるように、モデム510は、同じ周波数キャリアにおける複数の無線アクセス技術、及び本明細書に記載される様々な他の技術による送信を実行するために、RRC多重化を使用する機構を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。プロセッサ512は、例えば、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書で説明する特徴の一部又は全てを実装するように構成されてもよい。あるいは(又は、加えて)、プロセッサ512は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラムマブルハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成されてもよい。あるいは(又は、加えて)、プロセッサ512は、他の構成要素530、532、534、550、570、572、335、及び336のうちの1つ以上と共に、本明細書で説明する特徴の一部又は全てを実装するように構成されてもよい。
【0090】
加えて、本明細書で説明するように、プロセッサ512は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。よって、プロセッサ512は、プロセッサ512の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ512の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路等)を含んでもよい。
【0091】
本明細書に記載されるように、モデム520は、同じ周波数キャリアにおける複数の無線アクセス技術、及び本明細書に記載される様々な他の技術による送信を実行するために、RRC多重化を使用する機構を実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含んでもよい。プロセッサ522は、例えば、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書で説明する特徴の一部又は全てを実装するように構成されてもよい。あるいは(又は、加えて)、プロセッサ522は、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラムマブルハードウェア要素として、又はASIC(特定用途向け集積回路)として構成されてもよい。代わりに(又は、加えて)、プロセッサ522は、他の構成要素540、542、544、550、570、572、335、及び336のうちの1つ以上と共に、本明細書で説明する特徴の一部又は全てを実装するように構成されてもよい。
【0092】
加えて、本明細書で説明するように、プロセッサ522は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。よって、プロセッサ522は、プロセッサ522の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(IC)を含んでもよい。加えて、各集積回路は、プロセッサ522の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路等)を含んでもよい。
図6及び7-5G NRアーキテクチャ
【0093】
いくつかの実装態様では、第5世代(5G)無線通信は、他の無線通信標準(例えば、LTE)と同時に最初に配備される。例えば、図6は、次世代コア(NGC)ネットワーク606及び5G NR基地局(例えば、gNB604)の可能なスタンドアロン(SA)実装を示しているが、例えば、図7に示す例示的な非スタンドアロン(NSA)アーキテクチャに応じて、LTEと5G新無線機(5G NR又はNR)との間のデュアルコネクティビティが、NRの初期配置の一部として指定されている。よって、図7に示されるように、進化型パケットコア(EPC)ネットワーク600は、現在のLTE基地局(例えば、eNB602)との通信を継続することができる。加えて、eNB602は、5G NR基地局(例えば、gNB604)と通信することができ、EPCネットワーク600とgNB604との間でデータを渡すことができる。場合によっては、gNB604はまた、EPCネットワーク600を有する少なくともユーザプレーン基準点を有してもよい。よって、EPCネットワーク600が使用(又は、再使用)されることができ、gNB604は、UEに対する特別な能力、例えば、UEに増大したダウンリンクスループットを提供するとして役立つことができる。換言すれば、LTEを制御プレーンシグナリングに使用し、NRをユーザプレーンシグナリングに使用することができる。このようにして、LTEを用いて、ネットワークへの接続を確立することができ、NRをデータサービスに使用することができる。理解されるように、多数の他の非スタンドアロン型アーキテクチャの変種も可能である。
図8及び9-ビーム管理(BM)
【0094】
5Gの一態様は、ビーム形成及びビーム管理(BM)であってもよい。ビーム形成及びビーム管理は、送信(Tx)及び受信(Rx)無線信号を送信するための指向性ビームを生成する各種技術を含み得る。無線デバイス(例えば、UE106及び/又はBS102)は、そのようなビームを生成するために複数のアンテナを使用することができる。一対の無線デバイス間に通信チャネルを生成するために、デバイスは、送信デバイスのTxビームポイントが受信デバイスのRxビームに向かって(例えば、整列する)ように、それぞれのTx及びRxビームを選択することができる。BMは、ビームを選択し、適切なTx及びRxビーム選択を維持して、(例えば、RSRP、RSRQ、SINR、SNR、CQIなどの信号強度及び品質に関する様々なメトリクスのうちの1つ以上に従って測定される)品質通信チャネルを生成するプロセスと見なすことができる。通信環境の様々な要因は、ビーム選択、例えば、障害物(例えば建造物)に対するデバイスの位置及び向き、干渉源などに影響を及ぼし得る。これらの要因は、(例えば、とりわけ、UEの運動に起因して)経時的に変化し得るため、好適なRxビーム及び/又はTxビームも変化し得る。両デバイスは送信デバイス及び受信デバイスの両方であってもよく、従って、デバイスは、Tx及びRxビームの両方を使用してもよいことに留意されたい。
【0095】
BMフレームワークは、図8に示されるように動作することができる。BS102(例えば、本例ではgNB102が送信デバイスとして示されているが、役割が反転され得ることに留意されたい)は、BMチャネル状態情報(CSI)を周期的又はルーチンで送信してもよいことに留意されたい。BM CSIは、基準信号(例えば、周期的CSI-RS(P-CSI-RS)、半持続的CSI-RS(SP-CSI-RS)、同期信号ブロック(SSB)など)を含んでもよい。gNBはまた、BMに関連し得るRRC設定情報を周期的に送信してもよい。UEは、ビーム(単数又は複数)のRSRP(及び/又は信号強度及び/又は品質の他のメトリクス)を監視/測定することができ、RSRP(例えば、メトリクス(単数又は複数))をgNB(例えば、ビーム品質レポートで)レポートしてもよい。gNBは、例えば、レポートされたRSRPに基づいて、ビーム劣化(例えば、ビーム品質の変化)を監視してもよい。RSRQ、SNRなどの追加又は代替の測定も、取得、レポート、及び使用されてもよいことに留意されたい。(例えば、CSI及び/又は閾値を超える又は下回るビーム品質レポートにおける1つ以上のメトリクスに起因する)ビームの劣化の検出に基づいて、gNBはBM手順をトリガすることができる。いくつかの実施形態では、非周期的BM手順(後述するP2/P3など)は、BM CSIが劣化(例えば、閾値を超える)を回避するのに十分でない場合、gNBによってトリガされ得る。そのような非周期的BM手順は、例えば、UEが通常行う可能性のある広範なリソースコストを回避するために、UE固有であってもよい。
【0096】
例示されるように、例示的なBM手順中、BS102(例えば、gNB)は、一連のビーム(例えば、Txビーム802A、B、C、及びD)を掃引(又は一連の掃引)で送信してもよく、ビーム管理に関連するRRC構成情報を送信してもよい。本明細書で使用されるとき、「掃引」という用語は、複数のビームのそれぞれを順次使用することを示すことができる。UE106は、ビームのうちの1つ以上を検出し、ビーム(単数又は複数)の強度(例えば、RSRP)又は他の特性を測定し、検出(単数又は複数)及び/又は測定(単数又は複数)に基づいて、1つ以上のレポートをgNBに提供することができる。掃引中、UEは1つ以上のRxビームを使用することができる(図示の例では、UEは2つの異なるRxビーム804X及びYを使用する)。1つ以上のビーム掃引期間(例えば、Txビーム802A~Dを送信するための時間の長さ)は、ビームレポート期間(例えば、ビーム品質レポートが作成され、送信されるまでの時間の長さ)中に発生し得る。図示される例では、ビームレポート期間中に2つのビーム掃引期間が発生する。例示的なビーム掃引期間のそれぞれにおいて、UEが単一のRxビームを使用している間に、gNBは完全な掃引を実行する。UEは、異なるTxビーム掃引期間中、様々なRxビームを介して順次掃引を実行する。
【0097】
図9は、P2及びP3と呼ばれる例示的なBM手順を示す。P2及びP3は、ダウンリンク通信用ビームを選択するために使用されてもよい。例えば、P2は、送信ビームを選択するために使用されてもよく(例えば、受信ビーム(単数又は複数)を一定又は全方向に保持する)ために使用されてもよく、P3は、受信ビームを選択するために使用されてもよい(例えば、送信ビーム(単数又は複数)を一定又は全方向に保持する)。P2及びP3はオンデマンド手順であってもよく、非周期的CSI-RSに依存してもよい。例えば、ビーム劣化(例えば、閾値を下回るビーム品質メトリクス)時、P2又はP3のうちの1つ以上を使用して、新しい又はより良好な送信ビーム及び/又は受信ビームを選択することができる。いくつかの実施形態では、P2及び/又はP3は、例えば、送信ビーム及び受信ビームの両方を決定するために最初に使用される、より長く集中的な手順であり得るP1に従うことができる。
【0098】
P2において、BS102は、CSIリソース912A~D(CSIリソースセット又はCRS)のセットを使用して、一連の(例えば、掃引)Txビーム802A~D、例えば、異なるアングルの狭ビームを送信する。4つのTxビームが示されているが、任意の数のビーム(例えば、及び対応するCSIリソース)を掃引パターンで使用してもよい。特定のCSIリソースがそれぞれのビームに対応することで、特定のCRSを使用して全ビーム群を得ることができる。例えば、4つのリソースからなるCRSは、4つのビームのそれぞれに対して異なるリソースが使用されるようにP2に使用されてもよい。より具体的には、Txビーム802Aは、CSIリソース912Aなどを使用することができる。換言すれば、CRSは繰り返されなくてもよく、例えば、繰り返しがオフにされる。図示される実施例では、受信UE106は、掃引中に単一の広い受信ビーム(例えば、全方向ビームであり得るRxビーム804)を使用することができる。UEによって提供されるレポートに基づいて、gNBは、Txビームを選択することができる。次いで、gNBは、UEと通信するために選択されたTxビーム(例えば、802D)を使用することができる。
【0099】
図9の例示的なP3手順では、P2とは対照的に、UE106がRxビーム804A~804Dの掃引を実行することができる一方、gNBは、一定の広いTxビーム802(例えば、全方向ビーム)を送信する。本例では、gNBは、掃引中に単一のCSIリソース(例えば、912Aとして示されているが、任意のCSIリソースが使用され得ることに留意されたい)を使用してもよく、例えば、繰り返しをオンにすることができる。よって、この例示的な実施形態では、CRSは、単一のリソース、例えば、CSIリソース912Aのみを含み得る。異なるRxビームを使用したTxビームの測定(例えば、RSRP)に基づいて、UEはRxビームを選択することができる。UEは、選択されたRxビーム(例えば、804A)をgNBにレポートすることができるが、Rxビーム選択のレポートは必須ではない場合がある。UEは、gNBから通信を受信するために、選択Rxビームを使用することができる。
【0100】
少なくともP1、U1、U2、及びU3を含む他のBM手順が可能であることが理解される。上述したように、P1は、gNB(例えば、Txビーム)及びUE(例えば、Rx)の両方の同時及び/又は連続的掃引を含んでもよい。U1、U2、及びU3は、役割が反転され得るアップリンク方向を除いて、P1、P2、及びP3の手順にそれぞれ対応してもよく、例えば、UEはTxビームを送信し、gNBはRxビームを受信することができる。よって、例えば、U2では、UEは複数の送信ビームにわたって掃引を実行し、U3では、gNBは複数の受信ビームにわたって掃引を実行することができる。従って、いくつかの実施形態において、手順P1、P2、及びP3は、ダウンリンク送信に関連付けることができ、U1、U2、及びU3はアップリンク送信と関連付けることができる。
【0101】
更に、gNBは、同期信号ブロック(SSB)を周期的に送信するように構成されてもよい。SSBは、異なるビームを使用して異なる時間で送信されてもよく、異なるTxビームは、異なるSSBインデックスを使用してもよい(例えば、SSBインデックスはビームにマッピングされてもよい)。よって、UEはSSB送信を使用して、測定を実行する(例えば、gNBのTxビームのうちの1つ以上に関して1つ以上のRxビームでの受信を測定する)ことができる。
図10-非対応性のビーム管理用技術
【0102】
ビーム管理(BM)は、のために、5G新無線(NR)、例えば、特にミリ波(mmWave)通信において重要な手順であり得る。BMは、ビーム測定、ビーム決定/選択、ビームレポート、及びビーム障害回復を含み得る。現在のBM手順は、典型的には、少なくともいくつかの状況において、Tx/Rx対応をとることができる(例えば、3GPP技術仕様の38.912項8.2.1.6.1を参照されたい)。Tx/Rx対応は、アップリンク(UL)及びダウンリンク(DL)のビームが相互的であること、例えば、UL及びDLに対する最適なTx/Rxビームペアが同じであることを示し得る。
【0103】
ビームレポートに関しては、UE(例えば、UE106)は、典型的には、UEの受信に好適であり得るDLビーム(例えば、BS102のTxビーム)をレポートすることができる。Tx/Rx対応に基づいて、同じビームをULに使用することができ、例えば、BSは、UL受信のためにUEによってレポートされた同じビームを使用することができる。
【0104】
しかしながら、実際には、好ましいULビーム及びDLビームは同じでなくてもよく、例えば、それらは対応しなくてもよい。この差又は非対応は、UE固有の制約に起因し得る。例えば、以下の制約のうちの1つ以上が、非対応につながり得る。
【0105】
最大許容露光量(MPE)-ヒトの安全上の理由により、UE Txビームは特定方向(単数又は複数)を向くことを許されなくてもよく、又は最大Tx電力は、特定の閾値未満、例えば、少なくともいくつかの方向に制限されてもよい。従って、いくつかのTxビームは、例えば、Tx電力内に制限することができる。
【0106】
共存干渉-UEのサイズ制限に起因して、密にパックされたUEデバイスは、複数の無線技術、例えば、2G、3G、4G、5G、WLAN(Wi-Fi)、ブルートゥースなどをサポートする必要があり得る。異なる技術からの無線信号は相互に干渉し、(1)Tx電力、(2)Txビーム方向、及び/又は(3)Tx用のアンテナ若しくはパネルの使用(マルチパネルUEの場合)に追加的な制約を課す場合がある。例えば、いくつかの共有リソース(例えば、アンテナ及び/又は無線回路)が別のRATによって使用されている場合、UEは、Txビームの選択肢が比較的限られる、及び/又は少なくともいくつかのビームを使用するTx電力に制限が課せられる場合がある。換言すれば、共存干渉は、UEのハードウェア及び/又はソフトウェアに制約を課し、任意の所与の時間にいずれのビームを使用できるかに影響を及ぼす、又は制限する場合がある。例えば、共存干渉の回避は、いくつかのビームに使用される送信電力を制限し得るが、他のビームは同じ方法で制限され得ない。
【0107】
UE節電-UEは、例えば、電力と性能との間の所望のトレードオフを達成するために、異なるULビーム(例えば、より少ないアンテナ要素を使用するより広いビーム)の使用を好む場合がある。
【0108】
UEは、様々な構成要素、例えば、アプリケーションプロセッサ、近接センサ、共存管理モジュール、通信回路などのうちの1つ以上から、これらの制約に関する情報を(例えば、周期的又は必要に応じて)取得することができる。
【0109】
これらの制約により、UEは、例えば、DLチャネル品質及びUE固有の制約の両方を考慮して、好ましいDL Rxビーム及びUL Txビームを別個に決定することが可能であり得る。DLチャネル品質は、様々な測定のいずれかに基づいて決定することができる。測定としては、信号雑音比(SNR)、信号対干渉及び雑音比(SINR)、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、チャネル品質インジケータ(CQI)、チャネル状態情報(CSI)、ブロック誤り率(BLER)、ビット誤り率(BER)、経路損失、スループットなどの任意の無線リンク測定が挙げられる。UEは、例えば、BS又は他のデバイスからのレポートに基づいて、ULチャネル品質を更に考慮することができる。
【0110】
図10は、Tx/Rxビーム対応が保持されないケースをサポートする可能なビーム管理の改良を示す。換言すれば、図10は、ビーム対応なし、例えば、ビーム非対応のビーム管理方法を示す。図10の技術による動作は、UL/DLビーム(例えば、Tx/Rxビーム)が常に対応しないことを意味するものではないと理解されるであろう。その代わりに、図10は、非対応の恩恵が実現され得る状況に対処する。図10の技術は、いくつかの状況下の対応ビームと別の状況下の非対応ビームとの選択につながり得る。
【0111】
図10の方法の態様は、他のデバイスの中で、図1~9を参照して例示及び説明されたUE106及び/又はBS102などの無線デバイスによって、又は必要に応じて、上記図面に示されるコンピュータシステム若しくはデバイスのいずれかと併せて実行することができる。例えば、UE106及び/又はBS102のいずれか又は両方は、プロセッサ又は他の処理要素(例えば、302、404、512、522)、又はデバイス(単数又は複数)に例示及び/又は記載された方法要素のいずれか又は全てを実行させるように構成され得る(例えば、回路330に含められ得る)、デバイスと関連付けられた他のプロセッサ又は他の処理要素を含んでもよい。本方法の少なくともいくつかの要素は、3GPP仕様文書と関連する通信技術及び/又は特徴に関係するように記載されているが、このような説明は、本開示を限定することを意図するものではなく、方法の態様は、所望に応じて、任意の好適な無線通信システムにおいて使用され得ることに留意されたい。様々な実施形態では、図示された方法の要素のうちのいくつかを同時に実行してもよく、図示されたものとは異なる順序で実行してもよく、他の方法要素によって置換されてもよく、又は省略してもよい。要望に応じて、追加の方法要素も実行されてもよい。図に示すように、この方法は以下のように動作してよい。
【0112】
UE106は、BS102との通信を確立することができる(1002)。UE及びBSは、1つ以上の無線アクセス技術、例えば、NRなどを使用して通信することができる。UE及びBSは、アップリンク及び/又はダウンリンク方向でアプリケーション及び/又は制御データを交換することができる。UE及びBSは、ULビーム及びDLビームの任意の組み合わせを使用することができる。通信は、例えば、ライセンス及び/又は非ライセンススペクトルを含む、任意の周波数又は周波数の組み合わせで行われてもよい。
【0113】
UE106及び/又はBS102は、測定を実行することができる(1004)。測定は、例えば、信号強度又は他のチャネル品質メトリクスの任意の無線リンク測定(単数又は複数)を含み得る。例えば、UEは、1つ以上のRxビームを使用して、1つ以上のTxビームを使用してBSによって送信された同期信号ブロック(SSB)のRSRP(及び/又は他の種類の測定)を測定することができる。
【0114】
いくつかの実施形態では、UEは、様々な可能性の中で、様々なRxビームのRSRPを、例えばP1又はP3手順中に、又はSSBに基づいて比較してもよい。UEは、RSRP間の差を計算し、この差を信号強度及び/又は品質の閾値(例えば、RSRPデルタ閾値)と比較することができる。上記閾値は、様々な可能性の中で、例えば、RRC構成メッセージの一部としてBSによって構成され得る。BS/ネットワークは、UEから信号を受信するためのBSの能力や信号強度の測定値などの各種要因に基づいて、上記閾値を設定することができる。例えば、この閾値は、様々な可能性の中で5dBであってもよい。
【0115】
いくつかの実施形態では、測定は、1つ以上のビーム選択手順(例えば、P3)を含み得る。本例はP3の観点で記載されているが、他の選択手順、例えば、P1、P2、U1、U2、又はU3などの他の選択手順が使用されてもよい。更に、このような手順は、所望に応じて修正又はカスタマイズされてもよい。
【0116】
このような選択手順は、UEの要求で開始されてもよく、又はBSによってスケジュールされてもよい。例えば、UEは、SSBやP1などに基づいてUEによって実行された過去の測定、UE制約に関する情報(1006を参照)、BSから受信した情報、などに基づき、候補gNB Txビームのセット(例えば、ショートリスト)を特定することができる。UEは、候補Txビームのセットを使用してP3を実行するようにBSに示(例えば、要求)すことができる。UEは、様々な可能性の中でも、媒体アクセス制御(MAC)制御要素及び/又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を使用して上記インジケーションを送信してもよい。UEは、インデックス(例えば、CSIリソースインデックスCRI)を使用して候補ビームのセットを示すことができる。
【0117】
UEからのインジケーションの受信に応じて、BSは要求に応じるか否か、例えば、非周期的CSI-RSをトリガして示されたビーム選択手順(例えば、P3)を実行するか否かを決定することができる。BS(例えば、BSと協調した他のネットワーク要素)は、ビーム選択手順を実行するための特定のトリガ条件が満たされているか否かを判定し、トリガ条件に基づいて要求に応じるか否かを決定することができる。例えば、ネットワークは、(例えば、UEによって測定され、BSにレポートされる)RSRPが閾値を下回るか否かを判定することができる。同様に、BSは、UE及び/又はBSによる他の測定について検討することができる。このようなトリガ条件は、リソースの非効率的な使用(例えば、ビームの選択や性能などを改善する可能性が低いビーム選択手順)、及び/又は潜在的な誤用を回避するように機能し得る。BSは、ビーム選択手順の実行を決定することができる。いくつかの実施形態では、BSは、UEによって示されるものとは異なるビーム選択手順を選択することができる。
【0118】
要求に応じることの決定に応じて、BSは、選択されたビーム選択手順を開始することができる。例えば、(例えば、P3において)BSは、UEによって示されたTxビームを使用して基準信号を送信することができる。基準信号は、DLデータ送信に使用されるものと同じであっても異なっていてもよく、例えば、CRIは通常のDL送信と同じでなくてもよい。他の(例えば、従来のP3)手順では、UEは、DLデータ送信のためにBSが同じCRIを使用している(例えば、データと同じビームを使用してCSI-RSを送信している)と仮定して、Rx掃引を実行してもよい。しかしながら、UEの要求に応じて実行される「特別な」P3の場合、BSは、Txビーム又はUEによって要求されたビーム(単数又は複数)を使用してCSI-RSを送信してもよい。UEは、1つ以上のRxビームを使用して基準信号を受信することができ、例えば、各BSTxビームは1つ以上のUERxビームと共に受信されてもよい。UEは、BSのTxビームとUEのRxビームとの各組み合わせ(又は1つ以上)を使用して、(例えば、RSRPの)測定を行うことができる。換言すれば、本例では、P3は複数回、例えば、UEによって示されるTxビーム毎に1回、実行され得る。手順は、例えば、UEからの要求による「特別P3」と称される場合がある。
【0119】
ビーム選択手順は、上述の機能を実行するために様々な方法で修正又は構成され得ることに留意されたい。第2の例として、選択手順はP2であってもよい。UEは同様に、手順のために使用するようにBSに要求するTxビームのセットを示すことができる。UEは、マルチビームが可能である場合、2つ以上のRxビームを同時に使用して各Txビームを測定することができる。例えば、2つのビームを同時に受信することができるUEは、BSによるN個のTxビームの掃引中、Nx2個の測定(例えば、測定マトリックス)を取得することができる。
【0120】
あるいは、(例えば、マルチビーム不可の)UEに複数のRxビームを使用して測定を実行させるために、P2は複数回実行することができる。更に、示されたTxビームのそれぞれについて、UEにRxビームの(完全又は部分的)掃引を実行させるために、P2は期間を延長させて実行することができる。更に、示されたTxビームを測定するためだけに、P1は、例えば短縮して実行することができる。
【0121】
各種実施形態において、測定は、任意の時間にわたって(例えば、必要に応じて、周期的に、ランダムに)継続することができる。例えば、測定は、任意の数のサブフレーム及び/又はシンボルにわたって行われてもよい。測定は、基準信号(例えば、SSB)の周期的な送信に基づいて行われてもよく、及び/又はBS及び/又はUEによって予定されてもよい。測定は、SNR、SINR、RSRP、RSRQ、RSSI、CQI、CSI、BLER、BER、経路損失、スループットなどの任意の無線リンク測定を含むことができる。UE及び/又はBSは、測定値の履歴を保持することができる。UE/BSは、測定値、又は測定値に基づいて計算されたメトリクスを、1つ以上の閾値と比較することができる。UE/BSは、そのような比較において、例えばヒステリシスのために各種パラメータを使用することができる。測定、閾値、及び/又はパラメータは、BSによって(例えば、ネットワークによって)及び/又はUEによって構成され得る。UE及び/又はBSは、測定値や比較結果などを、任意の時点で互いに及び/又はネットワークにレポートすることができる。
【0122】
UE106は、1つ以上の制約(単数又は複数)を決定することができる(1006)。制約(単数又は複数)は、無線送信及び/又はビーム形成などに関連し得る。換言すれば、制約(単数又は複数)は、送信方向及び/又は送信電力などのパラメータに関連し得る。例えば、UEは、MPE、共存干渉、及び/又は節電に基づいて制約を決定することができる。換言すれば、UEは、1つ以上のTxビームが使用され得ないと決定してもよく、及び/又は1つ以上のTxビームが特定の電力レベル又はそれ未満でのみ使用され得ると決定してもよい。例えば、UEは、(例えば、1004の測定において最も高いRSRPを有し得る)第1のビームに関して、MPE及び/又は共存が、第1のビームに使用可能な送信電力を制限し得ると判定することができる。例えば、UEは、ユーザの頭部が第1のビームの経路にある、又はその経路にあり得ることを判定することができ、そのために、第1のビームの使用を回避する、又は第1のビームでの伝送のために送信電力を低減することが望ましい場合がある。同様に、共存干渉の制約は、別の無線アクセス技術(RAT)又は他の無線回路のアクティビティに対するビームの方向に基づいて決定することができる。例えば、(例えば、以前の測定に基づいて選択される)第1のビームが使用中であり、別のRATの新たなアクティビティが検出される場合、第1のビームの送信電力を制限して、又は別のビームに切り替えて、他のRATとの共存干渉(例えば、他のRATのアクティビティとの干渉又は他のRATからの干渉)を回避することが望ましい場合がある。
【0123】
同様に、UEは、節電関連の制約を決定することができる。例えば、UEは、バッテリレベルを決定することができ、バッテリレベル(及び場合によっては、他の予測又は現在のエネルギー需要などの他の要因)に基づいて、特定の電力レベルで又はそれ未満での送信を決定することができる。そのような決定を行うために、UEは、初期(又は、より一般的には過去の)(例えば、測定に影響を及ぼし得る)送信電力レベル、ネットワークパラメータ(例えば、RSRPデルタ閾値などの閾値など)などの要因を考慮に入れることができる。このような電力レベルは、他の制約(例えば、MPE)に基づいて決定される電力レベルと同じであっても異なっていてもよいことに留意されたい。
【0124】
更に、UEは、ネットワークによって構成された制約を決定することができる。例えば、UEは、ビームの選択を制限又は誘導するためにネットワークによって設定され得る閾値を(例えば、測定値について)決定してもよい。
【0125】
1006において決定された制約及び1004において実行される測定が関連し得ることが理解されるであろう。例えば、Txビームに関する制約を使用して、ビーム選択手順で試験されるビームを通知することができる。逆に、試験ビームに関連付けられた送信電力を使用して、電力制約を決定することができる。更に、任意の順序で、例えば、逐次的に、反復的に、同時に、制約を決定し、測定を実行することができる。
【0126】
UEは、複数の可能なULビーム及び複数の可能なDLビームから1つ以上の推奨ビームを選択することができる(1008)。推奨ビーム(単数又は複数)は、ULビーム(例えば、UE Tx及び/又はBS Rx)及び/又はDLビーム(例えば、UE Rx及び/又はBS Tx)のうちの1つ以上を含み得る。ULビーム及びDLビームは対応しなくてもよく、例えば、UE及び/又はBSの一方又は両方が、Tx及びRxに関して異なるビームを使用することができる。
【0127】
推奨ビーム(単数又は複数)は、測定及び/又は制約に基づいて選択され得る。例えば、DLビームは、測定に基づき、例えば、最も高いRSRPを提供するDLビームを推奨することができる。例えば、DLビームに対応し得ないULビームは、測定及び制約の組み合わせに基づいて推奨することができる。例えば、ULビームは、測定に基づいて(制約などに鑑み)許容可能なUE Txビームを有するULビームのサブセットから選択され推奨されてもよい。例えば、最良のRSRPを有するULビームは、制約と一致するULビームのサブセットから選択することができる。任意の送信電力制約下で動作している間、UEが最良の性能を提供する可能性が高いと決定するULビームを選択し、推奨することができる。例えば、第1のビームが最良のDL RSRPを有するが、MPE又は共存制約により、第1のビームが送信電力閾値によって制約を受ける場合、UEは送信電力閾値内の送信電力を使用して第1のビームのUL性能を推定することができる。第1のビームの予測性能(送信電力閾値内)と第2のビーム(例えば、(同じ又は異なる)送信電力閾値によって制約を受けてもよく、又は制約を受けなくてもよい)との比較に基づいて、UEは、第1又は第2のビームのうちの1つを選択することができる。
【0128】
いくつかの実施形態では、UEは、例えば、2つのビーム間のRSRPの差が信号品質及び/又は強度の閾値(例えば、RSRPデルタ閾値)未満である限り、DLのための(例えば、最良のRSRP)Rxビームとは異なるULのためのTxビームを推奨することができる。上記推奨により、UEは、例えば、送信するのに必要なアンテナが少なくてすむ広いビームを推奨することによって、送信に使用する電力を低減することができる。
【0129】
例えば、第1の制約はデルタ閾値であってもよく、第2の制約は(例えば、MPEや別のRATのアクティビティなどによる)少なくとも1つのUL Txビームの使用を抑止又は禁止してもよい。UEは、任意の数のUE Rxビームに対して信号強度の測定を実行することができる。最も高い/最良の信号強度を有するRxビームが、DLに推奨され得る。第2の制約(及び任意の他の制約)が、最も高い/最良の信号強度を有するRxビームの使用を抑止又は禁止しない場合、ULにも推奨され得る。しかしながら、最も高い/最良の信号強度を有するRxビームが第2の制約によって抑止又は禁止される場合、UEは、例えば、デルタ閾値を使用して、他のUERxビームの信号強度測定を最良のRxビームの測定と比較することができる。UEは、ULに関して、最良の信号強度のデルタ閾値内にある(例えば、最良ビームの信号強度-推奨ビームの信号強度がデルタ閾値未満である)(例えば、第2の制約によって禁止及び/又は抑止されない)ビームを推奨することができる。いくつかの実施形態では、UEは、1つ以上の測定の差(例えば、デルタ閾値と同じ又は異なる測定)及び/又は他の制約への相対的(例えば、定量化)影響などの要因を考慮することによって、例えば、デルタ閾値及びその他の制約を満たす複数ビームの間で選択を行うように更に構成されてもよい。
【0130】
いくつかの実施形態において、推奨アップリンクビームは、測定及び/又は制約(単数又は複数)に基づいて決定されてもよい。
【0131】
いくつかの実施形態において、推奨ダウンリンクビームは、測定及び/又は制約(単数又は複数)に基づいて決定されてもよい。例えば、DL信号は、共存干渉をもたらし得る。従って、DLビームは、そのような干渉を低減又は回避するために選択及び推奨され得る。
【0132】
UEは、レポート(単数又は複数)をBS102に送信することができる(1010)。レポート(単数又は複数)は、互いに対応しても、対応しなくてもよい推奨UL及び/又はDLビーム(単数又は複数)を示すことができる。レポートは、追加情報を更に示すことができる。例えば、レポート(単数又は複数)は、送信電力(例えば、電力ヘッドルーム(PHR)、電力バックオフ)に関する1つ以上の測定又は要因のインジケーションを含んでもよい。
【0133】
レポート(単数又は複数)は、図17~22に関して以下でより詳細に説明されるように、様々なフォーマットのうちのいずれかで送信されてもよい。
【0134】
いくつかの実施形態では、レポート(単数又は複数)は、推奨ビームを示すことができない。その代わりに、レポートは、測定結果及び/又は制約のインジケーションを示すことができる。例えば、他のビームの信号強度が最良のビームの信号強度のデルタ閾値内にない場合、UEは単に測定をレポートしてもよい。
【0135】
レポート(単数又は複数)に少なくとも部分的に基づいて、BS102は、UL及び/又はDLのためのビームを選択することができ、選択されたビーム(単数又は複数)のインジケーションをUE106(1012)に送信することができる。UEは、インジケーションを受信することができる。選択ビーム(単数又は複数)は、UEによって選択され(1008)、レポートにおいて示される(1010)推奨ビーム(単数又は複数)と同じであっても、同じでなくてもよい。
【0136】
このインジケーションは、ULに関して示された(例えば、選択された)Txビーム及び/又はDLに関して示されたRxビームを使用するようにUEを構成することができる。BS及びUEは、選択ビームを使用して、通信(例えば、UL及び/又はDL方向における制御及び/又はデータ)を継続することができる。
【0137】
いくつかの実施形態では、UE106及び/又はBS102は、例えば、測定又は他の要因に基づいて、状況の変化を検出することができる。そのような変化に応じて、図10の方法は、例えば、1004における測定及び/又は1006における制約から開始され得る。
【0138】
一例として、他のRATのアクティビティの変化に基づいて、UE106は、例えば共存干渉が変化したことにより、その制約を判定することができる。例えば、別のRATが非アクティブ状態に入る場合、前の制約が緩和することができる。逆に、非アクティブRATがアクティブになる(例えば、よりアクティブになる)場合、新たな制約を存在させることができる(例えば、又は制約をより厳しくすることができる)。このような制約の変化に基づいて、推奨ULビームは(例えば、測定が変化しない場合であっても)変化し得る。しかしながら、追加の測定が実行されてもよく、新たな推奨ビーム(単数又は複数)が、例えば、制約の変化に応じて決定されてもよいことに留意されたい。従って、UEは、必要に応じて、更新レポート及び推奨ビームをBSに提供することができる。更に、(例えば、様々な可能性の中で、利用可能なバッテリエネルギーに関連する)他の制約は経時的に変化することがあり、UEは、そのような変化に応じて(更なる測定を伴う又は伴わずに)推奨ビームを更新することができる。更に、ネットワーク/BSによって設定された制約は、(例えば、リソース可用性や輻輳などにより)変化することがあり、UEはそれに応じて推奨ビームを更新することができる。
【0139】
同様に、UEは、測定を実行する、及び/又は制約を周期的に評価するように構成されてもよい。よって、UEは、推奨ビームを周期的に更新してもよい。
図11~14-ビーム非対応の例示的ケース
【0140】
図11~14は、いくつかの実施形態に係る、ビーム非対応の例示的ケースを示す。
【0141】
図11は、UE106でTx及びRxの両方に対してビーム802を使用するBS102を示す。UE106は、DLのビーム804A及びULの804Bを使用してもよい。ビーム804A及び804Bは、異なる方向を有してもよい。よって、ULビーム及びDLビームは、対応しなくてもよい。このビーム選択は、他の制約を満たしつつ(例えば、ビーム804Aを使用して送信することは、MPE又は他の考慮事項のために好ましくない場合がある)、最大性能を達成するのに有用であり得る(例えば、ビーム804Aは、最も高いRSRPを提供することができる)。いくつかの実施形態では、UEは、Rxビーム及びTxビームの差をレポートしない場合がある。他の実施形態では、UEは、BSに対する差をレポートすることができる。UEは、選択がネットワークパラメータと一致している場合(例えば、ビーム804Aと804Bとの間の測定における差が閾値を下回る)場合、そのような選択のみを行うことができる。
【0142】
図12は、UE106でRx用のTx及びビーム802B用のビーム802Aを使用するBS102を示す。ビーム802A及び802Bは、異なる方向を有してもよい。UE106は、DL用のビーム804A及びUL用の804Bを使用してもよい。図11とは対照的に、BS102で受信するビーム802Bを使用することにより、性能を向上させることができる。この場合、いくつかの実施形態によれば、追加のレポートが使用されてもよい。
【0143】
図13は、UE106でRx用のTx及びビーム802B用のビーム802Aを使用するBS102を示す。UE106は、UL及びDLに対してビーム804を使用することができる。よって、ULビーム及びDLビームは、対応しなくてもよい。この場合はBSによって制御され得る。UEは、BSが受信のために送信と異なるビームを使用することのインジケーション示(又は制御)を有さなくてもよい。
【0144】
図14は、UE106を有するTx及びRxの両方のビーム802を使用するBS102を示す。UE106は、DL用のビーム804C及びULに対する804Aを使用してもよい。ビーム804C及び804Dは、同じ方向を有してもよいが、異なる幅を有してもよい。従って、広いビーム804Dは、集束したビーム804Cよりも(例えば、少ない数のアンテナによる)低い送信電力を可能にし得る。狭いビーム804Cは、高い性能を提供することができる。よって、ULビーム及びDLビームは、対応しなくてもよい。このビームの組み合わせは、UEの節電に有用であり得る。いくつかの実施形態では、UEは、Rxビーム及びTxビームの差をレポートしない場合がある。他の実施形態では、UEは、BSに対する差をレポートすることができる。UEは、選択がネットワークパラメータと一致する場合(例えば、ビーム804Cと804Dとの間の測定における差が閾値を下回る)場合に単にそのような選択を行うことができる。
図15及び16-並列測定の手順
【0145】
図15及び16は、いくつかの実施形態による、並列測定の例示的な手順を示す。例えば、図15及び16は、P2手順の送信及び測定を示し得る。
【0146】
図15では、BS102は、ビーム802Aを使用してUE106に送信する。UE106は、マルチビーム受信を可能にし得る。従って、UE106は、ビーム804A及び804Bの両方を使用して、例えば同時に、並列測定を受信し取得することができる。
【0147】
図16では、BSはビーム802Bを使用して送信する。ここでも、UE106は、ビーム804A及び804Bを使用して同時に(例えば、並列に)測定を行う。
【0148】
従って、マルチビーム受信可能なUEは、例えば、所与の時間に単一のビームのみを受信することができるUEよりも迅速に測定を実行することができる。各種実施形態では、UE106は、マルチビーム受信可能であってもなくてもよい。
図17~22-レポート
【0149】
図17~22は、いくつかの実施形態に係る、例示的なレポート技術を示す。これらの図は、UE106からBS102へのビーム選択に関する情報を送信するための可能なフォーマットのうちの例示的なフォーマットを示す。これらのレポートは、任意の所望の方法、例えば、MAC CE及び/又はPUSCHメッセージで送信され得る。図示されるレポートフォーマットは単なる例示であり、レポートは任意の所望のフォーマットを用いて実行されてもよいことに留意されたい。例えば、追加のフィールド又はデータが含まれてもよい、及び/又はいくつかの例示されたフィールドが除外されてもよい。同様に、フィールドは、異なる(例えば、異なる又は類似のインジケータなどを使用して、異なる順序で)提示されてもよい。更に、いくつかの実施形態によれば、追加又は異なるレポートが使用されてもよい、又はレポートが行われなくてもよい。
【0150】
いくつかの実施形態では、P3手順のためにレポートが提供されなくてもよい。しかしながら、図17は、例えば、上記の図10に関して説明したように、P3手順と共に使用され得るレポートフォーマットを示す。非対応ULビーム及びDLビームの状況下では、上記レポートを使用してレポートされた(例えば、DLに好ましい)ビームがULにとって好ましい(又は好ましくない)ことをBSに対して少なくとも部分的に示して、BSがUL受信のためにレポートされたビームを使用することが推奨される(又はされない)と示すことができる。レポートは番号付けすることができる(例えば、CSIレポート#)。レポートはCRIを含まなくてもよいが、測定結果や電力要件などの他の情報を含んでもよい。例えば、レポートは、RSRP、電力ヘッドルーム(PHR)、経路損失などのうちの1つ以上のフィールドを含んでもよい。1つのレポートをP3手順毎に送信することができ、例えば、各レポートは、BSの単一のTxビームに対応し得る。レポート内のエントリは、有効であっても無効であってもよい。有効なエントリは、UEがUL受信のためにこのビームを推奨すると示すことができる。無効エントリ(例えば、下限/最小RSRP及び/又は負のPHR、又はその他の無効性のインジケーション)は、そのビームが(例えば、UEが使用するのを選択したUL Txビームを考慮して)UL受信に適していないと示すことができる。
【0151】
図18は、例えば、上記の図15及び16に関して説明したような並列測定の場合に、P2手順と共に使用され得るレポートフォーマットを示す。従来のP2レポートは、ULビームとDLビームとを区別するように修正されてもよい。例えば、1ビットのインジケータ/フラグ1802を追加して、エントリがULに適しているかどうかを示す、及び/又は複数の含まれたエントリのうちのどのエントリがULに推奨されるかを示すことができる。図示されるように、このレポートはCSIレポート番号を含んでもよく、任意の数のエントリ(例えば、図示された例では4つのエントリ)の各エントリについて、1つ以上のCSIフィールドを含んでもよい。CSIフィールドは、レポート内のエントリに対応するリソースインデックス(例えば、SSBRI/CRI)を特定することができ、各エントリについての測定を更に含むことができる。例えば、図示した例では、RSRP#1はSSBRI/CRI#1に対応することができる。追加されたインジケータ1802を使用して、どのエントリがULに推奨されるか(例えば、図示された例ではSSBRI/CRI#2)を示すことができる。インジケータ1802は、所望に応じてフォーマットされ得ることに留意されたい。例えば、複数のビットを使用して、ULへの適合性などによってビームをランク付けすることができる。
【0152】
図19及び20は、DL及びULビーム選択のための例示的な別々のレポートを示す。図示されるように、両レポートは、例えば、DL(図19)又はUL(図20)のレポート番号を含むことができる。更に、各レポートは、(例えば、BSによってDL又はULに使用される)任意の数のビームを特定することができる。ビームは、SSBRI、CRI、又は他のインジケータによって特定されてもよい。図示された実施例では、4つのビームが各レポートに示されているが、他の数のビームも可能である。ビーム毎にRSRP及び/又は他の測定が提供されてもよい。ビームは、暗黙的又は明示的にランク付けされてもよく、例えば、図示されるように、ビームは、レポートに提示される順序によってランク付けすることができる。DLビームランク付けは、測定(例えば、レポートに測定が含まれるか否か)に基づいてもよい。ULランクは、例えば、MPE、ハードウェア、電力などの制約に少なくとも部分的に基づくことができる。
【0153】
いくつかの実施形態では、制約がULビームの選択を制限しない場合(例えば、ULビーム及びDLビームが対応する場合)、UEは、1つのみレポート(例えば、DLレポート、又はULビーム及びDLビームの両方に適用可能なレポート)を送信してもよい。換言すれば、UL及びDLビームが対応しない場合には、ULレポートのみ(例えば、2つの別個のレポート)を送信することができる。
【0154】
図21は、DL及びULビーム管理のための差分レポートに有用なレポートを示す。このようなレポートは、DLビーム管理のCRI/RSRPレポートと同様であってもよいが、追加のデータが含まれてもよい。図示されるように、レポートは、BSの任意の数のビームのレポート番号及び識別子を含むことができる。ビーム毎に、レポートは測定情報(例えば、RSRPとして示されているが、他の又は追加の測定を使用してもよい)を提供することができる。更に、ビーム毎に、レポートはデルタフィールドを含んでもよい。図示される例では、デルタは、各ビームに関連付けられた電力レベルを示し得る。例えば、デルタは、各ビームに関連付けられた電力バックオフ(例えば、電力ヘッドルーム(PHR)など)であってもよい。従って、デルタは、示されたBSビームに関連付けられた(例えば、指し示す)ビームを送信するためにUEが使用する電力を示すことができる。例えば、再度図12を参照すると、ビーム804Bは、BS受信ビーム802Bを指し示すUE Txビームである。従って、ビーム802Bに対応するエントリにおいて、UEは、ビーム804Bに適用可能な制約に基づいて電力バックオフをレポートすることができる。更に、このレポートは、UL及び/又はDLに関するビームのランク付けを明示的に又は暗黙的に含んでもよい。DLランク付けは、測定に基づくことができる(例えば、BSは、レポートされたRSRPに基づいてDLランクを推測し得る)。レポートは、測定及びデルタ情報の組み合わせに基づいて、ULランクを暗黙的に示すことができる。例えば、BSは、測定及びデルタ情報に基づいて、好ましいULビーム(例えば、UEが使用するTxビーム)を決定することができる。例えば、ビーム#n0が最も高いRSRPを提供するが、比較的高い電力バックオフを有する(例えば、UEがビーム#n0で低送信電力を使用できることを示す)場合、BSはビーム#n1を選択する(例えば、第2の最良のRSRPだが、より低いバックオフを有するため、ビーム#n1を含むULビームが、より良好な性能を達成できることを示す)ことができる。BSは、例えば、後のメッセージ(例えば、RRC設定、MAC CE、PDCCHなど)において、そのような選択をUEに対して示すことができる。
【0155】
図22は、電力レベル、例えば、電力ヘッドルーム(PHR)をCSI/RSRPレポートと共にレポートするために使用され得るレポートフォーマットを示す。図21に示すように、レポートは、ビーム毎にレポート番号、各ビームの識別子、及びRSRP(及び/又は他の測定)を含むことができる。PHRはまた、各ビームに関して提供されてもよい。PHRは、UEが直面する制約に関するBS(又はネットワーク)情報、又はビーム管理に関連するその他の問題を提供するのに有用であり得る。レポートは、ビーム毎にUL及び/又はDLのランクを明示的に又は暗黙的に支持することができる。BSは、例えば、PHR及び/又は測定を含むレポートに基づいてビームを選択することができる。
更なる実施例
【0156】
更なる例示的な実施形態を以下提供する。
【0157】
いくつかの実施形態では、ビーム管理の実行方法は、ユーザ機器デバイス(UE)によって、基地局との無線通信を確立することと、基地局とUEとの間の無線通信の少なくとも1つの測定を実行することと、少なくとも1つの制約を決定することと、少なくとも1つの測定及び少なくとも1つの制約に少なくとも部分的に基づいて、推奨アップリンクビームを選択することと、少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいて、推奨ダウンリンクビームを選択することと、基地局にレポートを送信することであって、該レポートが少なくとも推奨ダウンリンクビームを示すことと、基地局から選択されたビームのインジケーションを受信することと、を含むことができる。
【0158】
いくつかの実施形態において、推奨アップリンクビームは、推奨ダウンリンクビームと異なる。
【0159】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの制約は、最大許容露光量(MPE)に基づく制約を含む。
【0160】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの制約は、共存干渉に基づく制約を含む。
【0161】
いくつかの実施形態では、本方法は、変更された制約を検出することと、変更された制約に少なくとも部分的に基づいて第2の推奨アップリンクビームを選択することと、第2のレポートを基地局に送信することであって、第2のレポートが第2の推奨アップリンクビームを示すことと、を更に含む。
【0162】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの制約は、少なくとも1つの可能なアップリンクビームの禁止を含む。
【0163】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの制約は、節電に基づく制約を含む。
【0164】
いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス(UE)の管理装置は、UEに、基地局と通信させ、少なくとも1つの測定を実行させ、少なくとも1つの制約を決定させ、少なくとも1つの制約及び少なくとも1つの測定に少なくとも部分的に基づいてアップリンクビームを決定させ、基地局にレポートであって、レポートがアップリンクビームを示す、レポートを送信させるように構成されている処理要素を含み得る。
【0165】
いくつかの実施形態では、アップリンクビーム及びダウンリンクビームは、非対応である。
【0166】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの測定を実行するために、処理要素は、UEにビーム選択手順を開始させるように更に構成されている。
【0167】
いくつかの実施形態では、ビーム選択手順は、P3である。
【0168】
いくつかの実施形態では、ビーム選択手順を開始するために、処理要素は、UEに、候補ビームのセットのインジケーションを基地局に送信させるように更に構成されている。
【0169】
いくつかの実施形態において、レポートは、アップリンクビームの有効なエントリを含む。
【0170】
いくつかの実施形態において、少なくとも1つの制約はデルタ閾値を含み、アップリンクビームを決定するために、処理要素は、UEに、最も高い信号強度を有する第1のビームを決定させ、少なくとも第2のビームについて、最も高い信号強度に対する信号強度の差を決定させ、少なくとも第2のビームについて、差をデルタ閾値と比較させ、第2のビームの差がデルタ閾値未満であることに応じて、第2のビームをアップリンクビームとして選択させる、ように構成されている。
【0171】
いくつかの実施形態では、処理要素は、UEに、第1のビームをダウンリンクビームとして推奨させるように更に構成されている。
【0172】
いくつかの実施形態では、ユーザ機器デバイス(UE)は、少なくとも2つのアンテナと、アンテナに結合された少なくとも1つの無線機と、無線機に結合された処理要素と、を備え、UEは、基地局と通信し、少なくとも1つの制約を決定し、少なくとも1つの制約に少なくとも部分的に基づいて、第1のアップリンクビームを決定し、第1のアップリンクビームの第1のインジケーションを基地局に送信し、メッセージであって、第2のメッセージが第2のアップリンクビームを示す、メッセージを基地局から受信し、第2のアップリンクビームを使用して基地局にデータを送信する、ように構成されている。
【0173】
いくつかの実施形態では、第2のアップリンクビームは第1のアップリンクビームと同じである。
【0174】
いくつかの実施形態では、メッセージは、ダウンリンクビームを更に示し、ダウンリンクビームは第2のアップリンクビームと異なり、UEは、ダウンリンクビームを使用して基地局から第2のデータを受信するように更に構成されている。
【0175】
いくつかの実施形態では、第1のインジケーションはレポートを含み、レポートは、第1のアップリンクビームと関連付けられた電力レベルを示す第2のインジケーションを含む。
【0176】
いくつかの実施形態では、このインジケーションは、複数のビームに関するレポートに1ビットフラグを含み、1ビットフラグは、アップリンクビームがアップリンクに推奨されることを示す。
【0177】
他の例示的な実施形態は、無線デバイスを含むことができ、無線デバイスが、アンテナと、アンテナに結合された無線機と、無線機に動作可能に結合された処理要素と、を備えるデバイスを含むことができ、このデバイスは、前述の実施例の任意の又は全ての部分を実装するように構成されている。
【0178】
実施形態の更なる例示的なセットは、デバイスで実行された際に、デバイスに、前述の実施例のいずれかの任意の又は全ての部分を実装させるプログラム命令を含む、非一時的コンピュータアクセス可能記憶媒体を含むことができる。
【0179】
実施形態の更なる例示的なセットは、前述の実施例のいずれかの任意の又は全ての部分を実行する命令を含む、コンピュータプログラムを含むことができる。
【0180】
実施形態のまた別の例示的な組は、前述の実施例のいずれかの任意の又は全ての要素を実行する手段を備える、装置を含むことができる。
【0181】
実施形態の更に別の例示的なセットは、詳細な説明及び/又は図面において本明細書に実質的に記載された任意のアクション又はアクションの組み合わせを実行するように構成された5G NRネットワークノード又は基地局を含むことができる。
【0182】
実施形態の更に別の例示的なセットは、モバイルデバイスに含まれるものとして詳細な説明及び/又は図面において本明細書に記載された、任意の構成要素又は構成要素の組み合わせを含む5G NRネットワークノード又は基地局を含むことができる。
【0183】
本開示の実施形態は、様々な形態のうちのいずれかで実現することができる。例えば、いくつかの実施形態は、コンピュータにより実施される方法、コンピュータ可読記憶媒体、又はコンピュータシステムとして実現することができる。他の実施形態は、ASICなどのカスタム設計されたハードウェアデバイスの1つ以上を使用して、実現することができる。更なる他の実施形態は、FPGAなどの1つ以上のプログラム可能なハードウェア要素を使用して実現されてもよい。
【0184】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、プログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成されてもよく、プログラム命令は、コンピュータシステムによって実行されると、コンピュータシステムに、本方法を、例えば、本明細書に記載された方法の実施形態のうちのいずれか、又は、本明細書に記載された方法の実施形態の任意の組み合わせ、又は、本明細書に記載された方法の実施形態のうちのいずれかの任意のサブセット、又は、そのようなサブセットの任意の組み合わせを実行させる。
【0185】
いくつかの実施形態では、デバイス(例えば、UE106)は、プロセッサ(又はプロセッサのセット)及び記憶媒体を含むように構成してもよい。ここで、記憶媒体は、プログラム命令を記憶し、プロセッサは、記憶媒体からプログラム命令を読み込み、実行するように構成されている。プログラム命令は、本明細書に記載された種々の方法の実施形態の任意のもの(又は、本明細書に記載された方法の実施形態の任意の組み合わせ、又は、本明細書に記載された方法の実施形態のいずれかの任意のサブセット、又は、このようなサブセットの任意の組み合わせ)を実施するために実行可能である。デバイスは、様々な形態のいずれかにおいて実現されてもよい。
【0186】
上記実施形態がかなり詳細に説明されてきたが、上記開示が完全に認識されると、多数の変形形態及び修正形態が当業者にとって明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのそのような変形形態及び修正形態を包含すると解釈されることを意図している。
【0187】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は上回ると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図的でない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22