IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エイ・ティ・アンド・ティ インテレクチュアル プロパティ アイ,エル.ピー.の特許一覧

特許7034293電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ
<>
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図1
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図2
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図3
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図4
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図5
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図6
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図7
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図8
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図9
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図10
  • 特許-電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-03
(45)【発行日】2022-03-11
(54)【発明の名称】電力節約モードにあるユーザー機器の物理レイヤプロシージャ
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20220304BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20220304BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220304BHJP
【FI】
H04W52/02 130
H04W16/28 130
H04W72/04 132
H04W72/04 136
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020532762
(86)(22)【出願日】2018-11-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-22
(86)【国際出願番号】 US2018062397
(87)【国際公開番号】W WO2019118157
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-08-12
(31)【優先権主張番号】15/840,068
(32)【優先日】2017-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507220730
【氏名又は名称】エイ・ティ・アンド・ティ インテレクチュアル プロパティ アイ,エル.ピー.
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ワン,クアオイ
(72)【発明者】
【氏名】ゴーシュ,アルナハ
(72)【発明者】
【氏名】マイムンダー,ミラプ
(72)【発明者】
【氏名】アクーム,サラム
(72)【発明者】
【氏名】ナミ,サイラメシュ
(72)【発明者】
【氏名】ノブラン,トーマス
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-505483(JP,A)
【文献】特表2016-537935(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0003311(US,A1)
【文献】特表2006-520170(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、動作の実行を促進する実行可能命令を記憶するメモリと、
を備え、前記命令は、
充電の閾値レベルに遷移する該ユーザー機器のバッテリーの充電のレベルの低下を検出することと、
前記充電のレベルの前記低下に応答して、該ユーザー機器が動作のバッテリー節約モードに入っているという第1の通知をネットワークデバイスに送信することを促進することと、
前記ネットワークデバイスから前記第1の通知の肯定応答を受信することと、
物理レイヤ動作機能の現在のグループよりも小さい物理レイヤ動作機能の削減されたグループを決定することであって、前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、
該ユーザー機器から前記ネットワークデバイスへの物理アップリンクチャネル上の送信、及び、前記ネットワークデバイスから該ユーザー機器への物理ダウンリンクチャネル上の送信と、
前記送信のためのプロトコルに関係付けられたパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバックプロセスと、
前記送信の品質のために信号をモニタリングする無線リソース管理測定と、
に関係付けられる、決定することと、
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループを前記ネットワークデバイスに通知する第2の通知を送信することを促進することと、
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループに従って該ユーザー機器を動作させることを促進することと、
を含む、ユーザー機器。
【請求項2】
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、単一の送信のデバイスからのチャネル状態情報参照信号の測定に更に関連付けられ、前記チャネル状態情報参照信号は、前記ネットワークデバイスから受信される、請求項1に記載のユーザー機器。
【請求項3】
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、多入力多出力アンテナ送信プロトコルにおいて用いられる送信レイヤの数の削減に更に関係付けられる、請求項1に記載のユーザー機器。
【請求項4】
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、前記ネットワークデバイスから前記ユーザー機器に配分される帯域幅の量の削減に更に関係付けられる、請求項1に記載のユーザー機器。
【請求項5】
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、データを前記ネットワークデバイスに送信するのに用いられる前記ユーザー機器のアンテナの送信電力の削減に更に関係付けられる、請求項1に記載のユーザー機器。
【請求項6】
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、前記ユーザー機器によって実行されるブラインド復号動作の数の削減に更に関係付けられる、請求項1に記載のユーザー機器。
【請求項7】
前記物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、或る周期内の前記ユーザー機器による無線リソース測定の量の削減に更に関係付けられる、請求項1に記載のユーザー機器。
【請求項8】
ネットワークデバイスであって、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、動作の実行を促進する実行可能命令を記憶するメモリと、
を備え、前記命令は、
ユーザー機器から、該ユーザー機器が動作のバッテリー節約モードに入っているという通知を受信することと、
前記通知を受信することに応答して、該通知の肯定応答を前記ユーザー機器に送信することを促進することと、
前記ユーザー機器が前記動作のバッテリー節約モードにないときに用いられる物理レイヤ通信プロシージャよりも少数のプロシージャを含む削減された物理レイヤ通信プロシージャを決定することであって、前記削減された物理レイヤ通信プロシージャは、
前記ユーザー機器から該ネットワークデバイスへの、物理アップリンクチャネルを介した第1の送信、及び、該ネットワークデバイスから前記ユーザー機器への、物理ダウンリンクチャネルを介した第2の送信に適用可能なアップリンク及びダウンリンクプロシージャと、
前記第1の送信及び前記第2の送信のためのプロトコルに関係付けられた第1のパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバックプロシージャと、
前記第1の送信及び前記第2の送信の品質に関する信号をモニタリングするのに用いられる無線リソース管理測定に適用可能な無線リソース管理プロシージャと、
を含む、決定することと、
前記ユーザー機器から、前記削減された物理レイヤ通信プロシージャに対応する構成詳細の通知を受信することと、
第2のパラメーターを再構成して、該ネットワークデバイスによってかつ前記ユーザー機器において前記削減された物理レイヤ通信プロシージャのアクティベーションを促進することと、
を含む、ネットワークデバイス。
【請求項9】
前記削減された物理レイヤ通信プロシージャは、前記ユーザー機器によって実行されるブラインド復号動作の数を削減するブラインド復号プロシージャを更に含む、請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項10】
前記削減された物理レイヤ通信プロシージャは、データを前記ネットワークデバイスに送信するのに用いられる前記ユーザー機器のアンテナの送信電力を削減するユーザー機器送信電力プロシージャを更に含む、請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項11】
前記削減された物理レイヤ通信プロシージャは、或る周期内の前記ユーザー機器によって行われる無線リソース測定の量を削減する無線リソース測定プロシージャを更に含む、請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項12】
前記チャネル状態情報フィードバックプロシージャは、前記ネットワークデバイスによって前記ユーザー機器に送信されるチャネル状態情報参照信号の数の削減を更に含む、請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項13】
前記削減された物理レイヤ通信プロシージャは、前記第1の送信及び前記第2の送信に用いられる通信チャネルの数の削減を更に含む、請求項8に記載のネットワークデバイス。
【請求項14】
プロセッサを含むユーザー機器によって、閾値未満の前記ユーザー機器のバッテリーの充電のレベルの降下を検出することと、
前記充電のレベルの前記降下に応答して、前記ユーザー機器によって、動作の標準電力モードよりも少ないバッテリー電力を消費する動作のバッテリー電力温存モードに前記ユーザー機器が入っているという通知をネットワークノードデバイスに送信することを促進することと、
前記ユーザー機器によって、前記ネットワークノードデバイスからの第1の通知の肯定応答を受信することと、
前記ユーザー機器によって、前記動作の標準電力モードに適用可能である第2の物理レイヤプロシージャよりも少数の第1の物理レイヤ通信プロシージャの推奨を含む信号を前記ネットワークノードデバイスに送信することを促進することであって、前記第1の物理レイヤ通信プロシージャの推奨は、
前記ユーザー機器から前記ネットワークノードデバイスへの物理アップリンクチャネルを介した送信、及び、前記ネットワークノードデバイスから前記ユーザー機器への物理ダウンリンクチャネルを介した送信と、
前記送信のためのプロトコルに関係付けられたパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバックの解析と、
前記送信の品質に関する信号をモニタリングする無線リソース管理測定と、
に関する、促進することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記信号は、無線リソース制御信号を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の物理レイヤ通信プロシージャの前記推奨は、誤り検査プロトコルにおいて、ネットワークノードデバイスが、前記ユーザー機器によって該ネットワークノードデバイスに送信されるデータの再送要求を送信するまでに待機する時間量の増加を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の物理レイヤ通信プロシージャの前記推奨は、多入力多出力アンテナ送信プロトコルにおいて用いられる送信レイヤの数を削減する送信プロトコルを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の物理レイヤ通信プロシージャの前記推奨は、前記物理アップリンクチャネル上及び前記物理ダウンリンクチャネル上の送信のためのトランスポートブロックサイズの削減を含み、前記トランスポートブロックサイズは、時間フレーム内に送信されることが決定されるデータの量に関する、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の物理レイヤ通信プロシージャの前記推奨は、前記物理アップリンクチャネル上及び前記物理ダウンリンクチャネル上の送信のための帯域幅の削減を含み、前記帯域幅は、前記ユーザー機器と前記ネットワークノードデバイスとの間でデータが送信される速度を表す、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の物理レイヤ通信プロシージャの前記推奨は、前記ユーザー機器が第1のモバイルネットワークセルラーサイトの第1のセルラーカバレッジエリアから、第2のモバイルネットワークセルラーサイトの第2のセルラーカバレッジエリアへの移行をモニタリングする頻度の削減を含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、「PHYSICAL LAYER PROCEDURES FOR USER EQUIPMENT IN POWER SAVING MODE」と題する2017年12月13日に出願された米国非仮特許出願第15/840,068号の優先権を主張し、その出願は引用することにより全体が本明細書の一部をなす。
【0002】
本願は、包括的には、ユーザー機器におけるエネルギー管理に関し、より詳細には、電力節約モード(power saving mode)にあるユーザー機器の削減物理レイヤプロシージャの実施に関する。
【背景技術】
【0003】
セルラー通信における無線技術は、1980年代のアナログセルラーシステムの開始以来、急速に成長し進化してきており、1980年代の第1世代(1G)から始まり、1990年代の第2世代(2G)、2000年代の第3世代(3G)、及び2010年代の第4世代(4G)(ロングタームエボリューション(LTE:long term evolution)及びLTEの派生形を含む)へと至る。New Radio(NR)アクセスネットワークとも称され得る第5世代(5G)アクセスネットワークは、現在開発中であり、指数関数的に増大するデータトラフィックの需要を満たすとともに、とりわけモバイルブロードバンド(MBB)及びマシンタイプ通信(例えば、モノのインターネット(IOT)デバイスを伴う)を含む、非常に広い範囲の使用事例及び要件に対処することが期待されている。
【0004】
ネットワーク接続における発展に直面して、ユーザー機器(UE)によるバッテリー消費の長年にわたる問題は、ユーザー体験に直接影響を及ぼし得る。デバイスレベルにおいて、「電力節約モード」又は「バッテリー節約モード(battery saving mode)」は、種々のスマートフォンオペレーションシステムにおいて広く採用されている最適化スキームである。UEのオペレーションシステム(OS)は、バッテリー内に残された残存充電を識別し、バッテリーレベルが或る特定の閾値未満である場合、OSは、UEに、デバイス上でバッテリー寿命を延長させる或る特定のアクションを実行させる(又はバッテリーの消耗を低速化させる)電力節約モードをトリガーする。現状、電力節約モードにあるUEは、アニメーション効果(animation effect)を低減させること、スクリーンの明るさを低下させること、デバイスアプリケーションを閉じること、デバイスアプリケーションが実行されることを防ぐ(例えば、バッテリー充電が過度に低い場合にカメラが使用されるのを許可しない)こと、又は、全てのアプリケーションに対するネットワーク照会(例えば、通知等)を低減させることによってバッテリー寿命を延長させることができる。
【0005】
ワイヤレスネットワークに関係した上記の背景は、いくつかの現在の課題の状況的な概略を提供することのみを目的としており、網羅することを目的としたものではない。他の状況的な情報は、以下の詳細な説明を検討することで更に明確に理解することができる。
【0006】
本主題の開示の非限定的かつ非網羅的な実施形態は、以下の図を参照して述べられ、図において、同様の参照符号は、別途指定されない限り種々の図全体を通して同様の部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の種々の態様及び実施形態による、ネットワークノードデバイス(例えば、ネットワークノード)がユーザー機器(UE)又はユーザーデバイスと通信する一例のワイヤレス通信システムを示す図である。
図2】本開示の種々の態様及び実施形態による、無線リソース制御(RRC)シグナリング及び確立プロセスの一例を示す図である。
図3】本開示の種々の態様及び実施形態による、ユーザー機器(UE)が、このUEが動作のバッテリー節約モードにあるときに物理レイヤ動作機能の削減セットを決定することができる一例のトランザクション図である。
図4】本開示の種々の態様及び実施形態による、ネットワークデバイスが、パラメーターを再構成して、UEが動作のバッテリー節約モードにあるときに削減物理レイヤ通信プロシージャのアクティベーションを促進することができる別の例のトランザクション図である。
図5】本開示の種々の態様及び実施形態による、UEが、このUEが動作のバッテリー節約モードにあるときに削減物理レイヤ通信プロシージャの推奨を提供する別の例のトランザクション図である。
図6】本開示の種々の態様及び実施形態による、UEがバッテリー節約モードにあるときに実施することができる削減物理レイヤ通信プロシージャの例を示す図である。
図7】本開示の種々の態様及び実施形態による、実行することができる動作を説明する例示のフローチャートである。
図8】本開示の種々の態様及び実施形態による、実行することができる動作を説明する例示のフローチャートである。
図9】本開示の種々の態様及び実施形態による、実行することができる動作を説明する例示のフローチャートである。
図10】本開示の種々の態様及び実施形態による、UEとすることができる一例のモバイルハンドセットの一例のブロック図である。
図11】本開示の種々の態様及び実施形態による、プロセス及び方法を実行するように動作可能とすることができる、ネットワークノードとすることができるコンピューターの一例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の説明及び添付図面は、本主題のいくつかの特定の例証的な態様を詳細に述べる。しかし、これらの態様は、本主題の原理が実施又は利用され得る種々の方法のほんの少数を示す。開示される主題の他の態様、利点、及び新規な特徴は、提供される図面と共に考えられると以下の詳細な説明から明らかになるであろう。以下の説明において、説明のために、多数の特定の詳細は、主題の開示の理解を提供するために述べられる。しかし、主題の開示が、これらの特定の詳細なしで実施され得ることが明らかである場合がある。他の事例において、既知の構造及びデバイスは、主題の開示を述べるのを容易にするためにブロック図の形態で示される。例えば、本明細書で述べる方法(例えば、プロセス及びロジックフロー)は、本明細書で述べる動作の実施を容易にする機械実行可能命令を実行するプログラマブルプロセッサを備えるデバイス(例えば、ユーザー機器(UE)、ネットワークノードデバイス等)によって実施され得る。こうしたデバイスの例は、図10及び図11に記載する回路要素及びコンポーネントを備えるデバイスであり得る。
【0009】
本特許出願は、ユーザー機器(UE)が動作のバッテリー電力節約モードに入るときに実施することができる削減(又は簡略化という用語が用いられ得る)物理レイヤ通信プロシージャ(削減物理レイヤ通信プロシージャ)に関する。例示の削減物理レイヤプロシージャ(物理レイヤ通信プロシージャとも称される)は、UEによって示される削減機能に基づいて実施することができる。削減物理レイヤプロシージャの例示の実施形態は、ネットワークノードが、UEによって、UEがバッテリー節約モードに入っているという通知を受けると、ネットワークノードのパラメーターの再構成に基づいて実施して、削減物理レイヤ通信プロシージャのアクティベーションを促進することもできる。例示の実施形態では、UEは、ネットワークノードが全体的又は部分的に受諾するか、拒否するか、又は追加することができる削減物理レイヤプロシージャの推奨をネットワークノードに送信することもできる。
【0010】
図1は、本開示の種々の態様及び実施形態による、一例のモバイル通信システム100(モバイルシステム100とも称される)を示している。例示の実施形態(非限定的な実施形態とも称される)では、モバイルシステム100は、モバイル(セルラーとも称される)ネットワーク106を含むことができ、モバイルシステム100は、典型的には通信サービスプロバイダーによって運用される1つ以上のモバイルネットワーク(例えば、モバイルネットワーク106)を含むことができる。モバイルシステム100は、1つ以上のユーザー機器(UE)1021~n(ユーザーデバイスとも称される)も含むことができる。UE 1021~nは、モバイルネットワーク106の1つ以上のネットワークノードデバイス(ネットワークノードとも称される)1041~n(単数ではネットワークノード104と称される)を介して互いと通信することができる。ネットワークノード1041~nからUE 1021~nへの破線矢印線は、ダウンリンク(DL)通信を表し、UE 1021~nからネットワークノード1041~nへの実線矢印線は、アップリンク(UL)通信を表している。
【0011】
UE 102は、例えば、モバイルネットワーク106及び他のネットワーク(以下を参照されたい)と通信することができる任意のタイプのデバイスを含むことができる。UE 102は、垂直素子及び水平素子を有する1つ以上のアンテナパネルを有することができる。UE 102の例として、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイス(D2D:device to device)UE、マシンタイプUEすなわちマシンツーマシン(M2M:machine to machine)通信が可能なUE、携帯情報端末(PDA)、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ搭載型機器(LME:laptop mounted equipment)、モバイル通信に対応するユニバーサルシリアルバス(USB)ドングル、モバイル機能を有するコンピューター、セルラー電話等のモバイルデバイス、デュアルモードモバイルハンドセット、ラップトップ組込型機器(LEE:laptop embedded equipment)(例えば、モバイルブロードバンドアダプター)を有するラップトップ、モバイルブロードバンドアダプターを有するタブレットコンピューター、ウェアラブルデバイス、仮想現実(VR)デバイス、ヘッドアップディスプレイ(HUD)デバイス、スマートカー、マシンタイプ通信(MTC)デバイス等が挙げられる。UE 102は、ワイヤレスで通信するIOTデバイスも含むことができる。
【0012】
モバイルネットワーク106は、限定されるものではないが、セルラーネットワーク、フェムトネットワーク、ピコセルネットワーク、マイクロセルネットワーク、インターネットプロトコル(IP)ネットワーク、モバイルネットワークに関連付けられたWi-Fiネットワーク(例えば、モバイルハンドセットによって実現されるWi-Fi「ホットスポット(hotspot)」)等を含む、種々の送信プロトコルを実現する種々のタイプの異種ネットワークを含むことができる。例えば、少なくとも1つの実施態様では、モバイルネットワーク100は、種々の地理的エリアに及ぶ大規模ワイヤレス通信ネットワークとすることができるか又は大規模ワイヤレス通信ネットワークを含むことができ、種々の追加のデバイス及びコンポーネント(例えば、追加のネットワークデバイス、追加のUE、ネットワークサーバーデバイス等)を含むことができる。
【0013】
引き続き図1を参照すると、モバイルネットワーク106は、種々のセルラーシステム、技術、及び変調スキームを利用して、デバイス(例えば、UE 102及びネットワークノード104)間のワイヤレス無線通信を促進することができる。例示の実施形態は、5G new radio(NR)システム向けに説明されている場合があるものの、実施形態は、任意の無線アクセス技術(RAT)又はUEが複数の搬送波を用いて動作するマルチRATシステムに適用可能であるものとすることができる。例えば、モバイルシステム100は、種々の任意のものとすることができ、限定されるものではないが、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、3GSM、GSMグローバルエボリューション用拡張データレート(GSM EDGE)無線アクセスネットワーク(GERAN:GSM Enhanced Data Rates for Global Evolution (GSM EDGE) radio access network)、ユニバーサルモバイル電気通信サービス(UMTS)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、エボリューションデータオプティマイズド(EV-DO:Evolution-Data Optimized)、デジタル拡張コードレス電気通信(DECT)、デジタルAMPS(IS-136/TDMA)、統合デジタル拡張ネットワーク(iDEN)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTE周波数分割複信(LTE FDD)、LTE時分割複信(LTE TDD)、時分割LTE(TD-LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、時分割LTEアドバンスト(TD-LTE-A)、アドバンスト拡張グローバルプラットフォーム(AXGP:Advanced eXtended Global Platform)、高速パケットアクセス(HSPA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、ワイドバンドCDMA(WCMDA)、CDMA2000、時分割多重アクセス(TDMA:Time Division Multiple Access)、周波数分割多重アクセス(FDMA:Frequency Division Multiple Access)、マルチキャリア符号分割多重アクセス(MC-CDMA:Multi-carrier Code Division Multiple Access)、シングルキャリア符号分割多重アクセス(SC-CDMA:Single-carrier Code Division Multiple Access)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA:Single-carrier FDMA)、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT拡散OFDM:Discrete Fourier Transform Spread OFDM)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA:Single Carrier FDMA)、フィルターバンクベースマルチキャリア(FBMC:Filter Bank Based Multi-carrier)、ゼロテイルDFT拡散OFDM(ZT DFT-s-OFDM:zero tail DFT-spread-OFDM)、ユニークワードOFDM(UW-OFDM:Unique Word OFDM)、ユニークワードDFT拡散OFDM(UW DFT拡散OFDM:Unique Word DFT-spread-OFDM)、サイクリックプレフィックスOFDM(CP-OFDM)、リソースブロックフィルタード(resource-block-filtered)OFDM、汎用周波数分割多重(GFDM:Generalized Frequency Division Multiplexing)、フィックスドモバイルコンバージェンス(FMC:Fixed-mobile Convergence)、ユニバーサルフィックスドモバイルコンバージェンス(UFMC:Universal Fixed-mobile Convergence)、マルチ無線ベアラ(RAB)、Wi-Fi、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(WiMax)等を含む、標準規格、プロトコル(スキームとも称される)及びネットワークアーキテクチャに従って動作することができる。
【0014】
引き続き図1を参照すると、例示の実施形態では、UE 102は、モバイルネットワーク106のネットワークノード104に通信可能に結合する(又は換言すれば、接続する)ことができる。ネットワークノード104は、キャビネット及び他の保護された筐体、アンテナマスト、並びに種々の送信動作(例えば、MIMO動作)を実行する複数のアンテナを有することができる。各ネットワークノード104は、アンテナの構成及びタイプに応じて、セクターとも呼ばれるいくつかのセルをサービングすることができる。ネットワークノード104は、NodeBデバイス、基地局(BS)デバイス、モバイル局、アクセスポイント(AP)デバイス、及び無線アクセスネットワーク(RAN)デバイスを含むことができる。ネットワークノード104は、限定されるものではないが、MSR BSを含むマルチスタンダード無線(MSR:multi-standard radio)無線ノードデバイス、eNodeBデバイス(例えば、発展型NodeB)、ネットワークコントローラー、無線ネットワークコントローラー(RNC:radio network controller)、基地局コントローラー(BSC:base station controller)、中継器、ドナーノード制御中継器、ベーストランシーバー基地局(BTS:base transceiver station)、アクセスポイント、送信ポイント(TP)、送信/受信ポイント(TRP)、送信ノード、リモート無線ユニット(RRU)、リモート無線ヘッド(RRH)、分散アンテナシステム(DAS:distributed antenna system)におけるノード等も含むことができる。5G用語では、ネットワークノードは、gNodeBデバイスと称されることもある。
【0015】
引き続き図1を参照すると、種々の実施形態において、モバイルネットワーク106は、5Gセルラーネットワーク接続特徴及び機能を提供し使用するように構成され得る。5Gワイヤレス通信ネットワークは、指数関数的に増加するデータトラフィックの需要を満たし、人々及びマシンが、実質上ゼロレイテンシーでギガビットデータレートを享受することを可能にすることを期待される。4Gと比較して、5Gは、より多様性のあるトラフィックシナリオをサポートする。例えば、4Gネットワークによってサポートされる従来のUE(例えば、電話、スマートフォン、タブレット、PC、テレビジョン、インターネット対応テレビジョン等)間の種々の型のデータ通信に加えて、5Gネットワークは、無人運転車環境及びマシン型通信(MTC)に関連するスマートカー間のデータ通信をサポートするために使用され得る。これらの異なるトラフィックシナリオの異なる通信ニーズを考慮して、マルチキャリア変調スキーム(例えば、OFDM及び関連するスキーム)の利益を保持しながら、トラフィックシナリオに基づいて波形パラメーターを動的に構成する能力は、5Gネットワークの高い速度/能力及び低レイテンシー要求に対する有意の寄与を提供し得る。帯域幅をいくつかの部分帯域に分割する波形を用いて、異なる型のサービスが、最も適した波形及びニューメロロジー(numerology)を有する異なる部分帯域内に収容され、5Gネットワークについて改善されたスペクトル利用をもたらし得る。
【0016】
引き続き図1を参照すると、データセントリックアプリケーションについての要求を満たすために、提案される5Gネットワークの特徴は、増加したピークビットレート(例えば、20Gbps)、単位エリア当たりのより大きなデータ量(例えば、高いシステムスペクトル効率、例えば、ロングタームエボリューション(LTE)システムのスペクトル効率の約3.5倍)、同時にかつ瞬時により高いデバイス接続性を可能にする高い能力、より低い電池/電力消費(エネルギー及び消費コストを低減する)、ユーザーが位置する地理的領域によらないより良好な接続性、より多くの数のデバイス、より低いインフラストラクチャ開発コスト、及び通信のより高い信頼性を含み得る。そのため、5Gネットワークは、数十メガビット/秒のデータレートが数万のユーザーのためにサポートされるべきであること、同じオフィスフロア上の数十人の作業者に同時に提供される1Gbps、例えば;大規模センサー配備のためにサポートされる数十万の同時接続;改善されたカバレッジ、向上したシグナリング効率;LTEと比較して減少したレイテンシーを可能にし得る。
【0017】
来るべき5Gアクセスネットワークは、容量の増加を支援するためにより高い周波数(例えば、6GHz超)を利用し得る。現在、ミリメートル波(mm波)のスペクトル、すなわち30ギガヘルツ(Ghz)~300Ghzのスペクトルの帯域の大半は十分に活用されていない。ミリメートル波は、10ミリメートルから1ミリメートルに及ぶより短い波長を有し、これらのmm波信号は、深刻な経路損失、侵入損失(penetration loss)、及びフェージングを受ける。しかし、mm波信周波数におけるより短い波長は、より多くのアンテナが同じ物理的寸法内にパックされることも可能にし、それにより、大規模空間多重化及び高指向性ビームフォーミングを可能にする。
【0018】
図2は、無線リソース制御(RRC)コネクション確立のためのプロセスを示している。このようなプロセスは、例えば、LTEネットワークにおいて実施される。RRCプロトコルの機能は、例えば、コネクション確立及びリリース機能、システム情報のブロードキャスト、無線ベアラ確立、再構成及びリリース、RRCコネクションモビリティプロシージャ、ページング通知及びリリース、並びにアウターループ電力制御を含む。シグナリング機能を用いて、RRCは、ネットワークステータスに従ってユーザープレーン及び制御プレーンを構成するとともに、無線リソース管理(RRM)ストラテジーの実施を可能にすることができる。UE(例えば、UE 102)が(例えば、回路交換呼又はパケット交換呼のために)リソースを必要とする場合、UEは、ネットワークにリソースを要求することができる。これらを行うために、典型的なUEは、図2に示すように、まず、RCCコネクション確立プロシージャに取り組む。
【0019】
オンにスイッチされた後、ステップ210において、UEは、各周波数に同期し、その周波数が、UEが接続することを望む正しいオペレーターからのものであるか否かをチェックする。同期されると、ステップ220において、UEは、マスター情報ブロック(MIB)及びシステム情報ブロック(SIB)を読み取る。プロセスは、その後、ステップ230におけるランダムアクセスプロシージャに進み、ステップ230において、ネットワークは、UEがネットワークへのアクセスを試みていることを初めて知得し、したがって、ネットワークは、初期通信のためにUEに一時リソースを提供する。ランダムアクセスプロシージャが完了すると、次は、RRCコネクション確立プロシージャ240であり、これは、UEに、自身が厳密に何を望むのか(例えば、アタッチ、サービス要求、追跡エリア更新等)についてネットワークに対して通知させる。
【0020】
引き続き図2を参照すると、RRCコネクション確立240は、RRCコネクション要求、RRCコネクションセットアップ、及びRRCコネクションセットアップ完了を含む3ウェイハンドシェークプロシージャである。RRCコネクション要求において、UEは、自身のアイデンティティ及びコネクション確立の事由を提供する。RRCコネクションセットアップメッセージは、後のメッセージを、シグナリング無線ベアラを介して転送することができるように、シグナリング無線ベアラ(例えば、SRB1)の構成詳細を含む。
【0021】
UEに利用可能な異なる量の無線リソースを異なるRRC状態に関連付けることができる。異なる状態において異なる量のリソースが利用可能であるため、これらのRRC状態によって、ユーザーが体験するサービスの品質、及びUEのエネルギー消費が影響を受ける。本明細書における例示の実施形態によれば、RRCシグナリングを用いて、UEが、自身が電力節約モードにあることを示すときのUEの削減物理レイヤプロシージャをアクティベート/ディアクティベート及び構成することができる。
【0022】
上述したように、電力節約モードに入ることによって、UEは、アニメーションを削減した状態、スクリーンの明るさを低下させた状態等で、多くのエネルギー消費を節約することができる。しかしながら、この最適化は、主にアプリケーションレイヤ上であり、現在のLTE物理レイヤ設計において、物理レイヤ最適化は、低電力モードUEのために考慮されていない。換言すれば、現在のLTE UEは、電力節約モードに入ることができるが、物理レイヤ上の動作は、UEが、ネットワークとの任意の通信に取り組むのに十分なバッテリー充電をもはや有しないようになるまで、依然として通常の方式で実行される。電力節約モードでさえ、送信のための物理レイヤにおいて、UEは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上でフルブラインド復号(44回のブラインド復号)を実行するように依然として要求され、UE機能メッセージ等内に示されるトランスポートブロックサイズを遵守する、最大MIMOレイヤを用いて物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信を受信するように準備するように依然として要求される。同様に、UEは、より高い送信電力等において物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)上で送信するように依然として要求される。要するに、UEとネットワークノードとの間の通信のための物理レイヤにおける動作は、バッテリーの寿命(換言すれば、バッテリーが低充電であるか否か)を考慮しない。
【0023】
本開示の種々の態様及び実施形態によれば、UEは、自身が「電力節約モード」にあることをネットワークに(例えば、RRCシグナリングを用いて)示して、(性能を削減した)削減物理レイヤプロシージャのアクティベーションを要求又は決定することができる。バッテリーの充電が或る特定の閾値に降下する(或る特定の閾値未満に急降下する、閾値未満に低減する、充電の閾値レベルに遷移する等)と、UEのオペレーティングシステムモジュール、又はUEの一般アプリケーションレイヤにおけるモジュールは、ネットワーク(例えば、ネットワークノード)へのメッセージの送信を促進して、UEが電力節約モードに入っていることを通知することができる。このようなシグナリングに後続して、ネットワーク及びUEは、削減プロシージャの詳細に対してネゴシエート及びハンドシェークすることができる。いくつかの例示の実施形態は、削減物理レイヤプロシージャのアクティベーションを可能にすることができ、実施形態において、いずれのデバイス(例えば、UE又はネットワークノード)が削減物理レイヤプロシージャを決定するのか、いずれの物理レイヤプロシージャが削減されることになるのか、及びいずれの削減プロシージャの詳細が実施されることになるのかに主に関係付けられた差がある。
【0024】
図3は、UE(例えば、UE 102)が、自身が電力節約モードにあるときにいずれの削減物理レイヤプロシージャを実施するべきかを判断することができる一例のトランザクションを説明する。UEは、閾値レベルに遷移する(又は、閾値レベルに低下する)自身のバッテリーの充電のレベルの低下を検出することができる。例示の実施形態では、この検出は、UE内に(例えば、アプリケーションレイヤにおいて)存在するソフトウェアアプリケーション(又はソフトウェアモジュール)によって促進することができる。充電のレベルの低下に応答して、UEは、UEが動作のバッテリー節約モードに入っているという第1の通知をネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)に送信することを促進することができる。例えば、図3を参照すると、トランザクション(1)において、UEは、自身がバッテリー節約モードに入っていることをネットワーク(例えば、ネットワークノード104)に示す信号(例えば、RRC信号)を送信することができる。UEからのUEがバッテリー節約モードに入っているという信号に応答して、ネットワークノードは、UE機能問い合わせシグナリングをトリガーすることができる。トランザクション(2)において、ネットワークノードは、UEが動作のバッテリー節約モードに入っているという通知の受信に肯定応答することができる。トランザクション(3)において、例えば、ネットワークノードは、UEの物理レイヤ機能がいずれであるのかについて問い合わせる信号をUEに送信することができる。いくつかの例示の実施形態では、肯定応答及びUEの機能を問い合わせる信号は、1つのトランザクションとして送信することができる。これに応答して、UEは、ステージ305において、物理レイヤ動作機能の現在のグループよりも小さい物理レイヤ動作機能の削減されたグループを決定することができる(現在のグループは、非バッテリー節約モードに関連付けられる)。一例として、物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、ユーザー機器からネットワークデバイスへの物理アップリンクチャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)等)上の送信に関係付けることができる。物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、ネットワークデバイスからユーザー機器への物理ダウンリンクチャネル(例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等)にも関係付けることができる。別の例として、これらは、送信のためのプロトコルに関係付けられたパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバックプロセス(例えば、CSIフィードバックプロシージャ)にも関係付けることができる。別の例として、削減プロシージャは、送信の品質のために信号をモニタリングする無線リソース管理測定(例えば、RRM関連プロシージャ)にも関することができる。本開示の種々の態様及び実施形態による、削減物理レイヤプロシージャ(例えば、キャリアアグリゲーション関連プロシージャ、キャリアデュアルコネクティビティ関連プロシージャ、及び上位レイヤ関連プロシージャ等)の例示の実施形態は、図6及びそれに伴うテキストに関するものを含めて、以下で更に説明される。自身の機能を決定した後(例えば、物理レイヤ動作機能の削減されたグループを決定した後)、UEは、物理レイヤ動作機能の削減されたグループをネットワークデバイスに通知する第2の通知を送信することを促進することができる。図3を参照すると、例えば、問い合わせ信号に応答して、UEは、トランザクション(4)において、フル機能のサブセットとして自身の機能を報告し(そのうちのいくつかが図6を参照して以下で説明される)、ここで、UE機能は、UEによって実施可能である。この例示の実施形態では、これは、単純な標準化努力とすることができ、なぜならば、UE機能は、いずれにせよ実装の一部であり、これらの例示の実施形態は、UEがいずれを実施するのかを決定することに関するためである。それゆえ、図3のこれらの例示の実施形態では、ネットワークノードは、UEが更新機能として要求したものに適合するので、ネットワークノードにはほとんど何も委ねられていない。新たな機能がいずれであるべきかを判断するために、UEに全てを委ねることができる。
【0025】
図3において上記で説明された例は削減物理レイヤプロシージャを実施する際のUEの機能にのみ関し、簡略化は、UEが自身の機能としていずれを提供するのかに関するものの、以下の図4及び図5に関して以下で説明される他の例示の実施形態では、ネットワークノードは、削減物理レイヤプロシージャに関係付けられたいずれの機能を適用するべきかについてのより多くの決定を有する。
【0026】
図4を参照すると、別個のRRCシグナリングを用いて、本開示の種々の態様及び実施形態による例示の実施形態では、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)は、削減物理レイヤプロシージャの詳細な構成を決定することができる(ここで、いくつかの実施形態では、種々の削減物理レイヤプロシージャの構成可能性は、電気通信標準規格(例えば、5G標準規格)の仕様において定義することができる)。図4を参照すると、トランザクション(1)において、UEは、自身がバッテリー節約モードに入っていることを(例えば、ネットワークノードへのRRCシグナリングメッセージとして)通知する(又はその表示を提供する)ことができる。ネットワークノードは、UE(例えば、UE 102)が動作のバッテリー節約モードに入っているというこの通知を受信することができる。
【0027】
この通知を受信することに応答して、ネットワークノードは、トランザクション(2)において、UEが動作のバッテリー節約モードに入っているという通知の受信を示す肯定応答をUEに送信することによって応答することができる。
【0028】
ネットワークノードは、その後、ステージ410において、(例えば、RRCパラメーターを再構成することによって)UEが動作のバッテリー節約モードにないときに用いられる物理レイヤ通信プロシージャよりも少数のプロシージャを含む削減物理レイヤ通信プロシージャを決定することができる。削減物理レイヤ通信プロシージャは、ユーザー機器からネットワークデバイスへの、物理アップリンクチャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネルチャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)等)を介した第1の送信、及び、ネットワークノードからユーザー機器への、物理ダウンリンクチャネル(例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等)を介した第2の送信に適用可能なアップリンク及びダウンリンクプロシージャを含むことができる。削減物理レイヤ通信プロシージャは、第1の送信及び第2の送信のためのプロトコルに関係付けられた第1のパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバックプロシージャ(例えば、CSIフィードバックプロシージャ)を含むことができる。削減物理レイヤ通信プロシージャは、第1の送信及び第2の送信の品質に関する信号をモニタリングするのに用いられる無線リソース管理測定(例えば、RRM関連プロシージャ)に適用可能な無線リソース管理プロシージャを含むことができる。本開示の種々の態様及び実施形態による、削減物理レイヤプロシージャ(例えば、キャリアアグリゲーション関連プロシージャ、キャリアデュアルコネクティビティ関連プロシージャ、及び上位レイヤ関連プロシージャ等)の例示の実施形態は、図6及びそれに伴うテキストに関するものを含めて、以下で更に説明される。
【0029】
引き続き図4を参照すると、ネットワークノードが削減物理レイヤ通信プロシージャを決定した後、ネットワークノードは、パラメーターを再構成して、ネットワークノードによってかつUEにおいて削減物理レイヤ通信プロシージャのアクティベーションを促進することができる。例えば、依然としてステージ410において、ネットワークノードは、RRCパラメーターを再構成して、物理レイヤプロシージャのうちのいくつかを簡略化することができる(例えば、RRCシグナリングは、図6に関して以下で更に説明されるように、UEが実行するべき削減された回数のブラインド復号、又は、より小さい最大トランスポートブロックサイズ及びMIMOレイヤ等を指定することができる)。
【0030】
図4の例示の実施形態では、必須の特徴でさえも削減することができる。ネットワークノードはUEによって知られている実装の詳細を知得していないが、UE機能の新たなセットがいずれとなるのかを判断するために、ネットワークノードに全てを委ねることができる。
【0031】
図5は、本開示の種々の態様及び実施形態による他の例示の実施形態の説明図を提供しており、UE(例えば、UE 102)は、削減物理レイヤプロシージャの構成の詳細を推奨する。まず、UEは、閾値未満のユーザー機器のバッテリーの充電のレベルの降下を検出することができる。閾値未満の充電のレベルの降下に応答して、UEは、トランザクション(1)において、動作の標準電力モードよりも少ないバッテリー電力を消費する動作のバッテリー電力温存モードにユーザー機器が入っているという通知(例えば、RRCシグナリングメッセージ)をネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)に送信することを促進することができる。
【0032】
ネットワークノードは、トランザクション(2)において、ユーザー機器がバッテリー温存モードに入っているという通知が受信されたことを示す、UEへの肯定応答の送信を促進することができる。
【0033】
ネットワークノードは、トランザクション(3)において、削減物理レイヤプロシージャの構成の詳細を提供するようにUEをプロンプトする信号を送信することができる。いくつかの例示の実施形態では、肯定応答及びプロンプト信号は、同じ送信内で送信することができる。プロンプトに応答して、UEは、動作の標準電力モードに適用可能である第2の物理レイヤプロシージャよりも少数の第1の物理レイヤ通信プロシージャの推奨を含む信号をネットワークノードデバイスに送信することを促進することができる。例えば、UEは、トランザクション(4)において、削減物理レイヤプロシージャに対応する構成詳細をネットワークノードに送信することができ、構成詳細は、削減物理レイヤプロシージャ及び対応する構成詳細のリスト内に含めることができる。第1の通信プロシージャの推奨は、ユーザー機器からネットワークノードデバイスへの物理アップリンクチャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)等)を介した送信、及び、ネットワークノードデバイスからユーザー機器への物理ダウンリンクチャネル(例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等)を介した送信に関することができる。第1の通信プロシージャの推奨は、送信のためのプロトコルに関係付けられたパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバック(例えば、CSIフィードバック)の解析に関することができる。第1の通信プロシージャの推奨は、送信の品質に関する信号をモニタリングする無線リソース管理測定(例えば、RRM関連プロシージャ)に関することができる。本開示の種々の態様及び実施形態による、削減物理レイヤプロシージャ(例えば、キャリアアグリゲーション関連プロシージャ、キャリアデュアルコネクティビティ関連プロシージャ、及び上位レイヤ関連プロシージャ等)の例示の実施形態は、図6及びそれに伴うテキストに関するものを含めて、以下で更に説明される。
【0034】
引き続き図5を参照すると、ネットワークノードは、推奨に応答して、ステージ510において、推奨を受諾又は拒否することができる。ネットワークノードによって構成される削減物理レイヤプロシージャは、異なるグループとすることもできるし、UEが要求したものからの追加グループとすることもできる。それゆえ、これらの例示の実施形態では、UEは、推奨を行うことができるが、これは、依然として、いずれの推奨を適用すべきかを判断するのにネットワークノードに委ねられる。それゆえ、図5のこれらの例示の実施形態では、UEは、大半の電力を消費するプロシージャを簡略化する推奨を行うことができ(異なるUEベンダーが各物理レイヤプロシージャ上で異なる電力消費プロファイルを有し得る)、これに応答して、ネットワークノードは、異なる構成を受諾/拒否、若しくは使用することができ、又は、更にはネットワーク全体の状況に応じて新たな削減プロシージャを追加することもできる。
【0035】
図6は、削減物理レイヤプロシージャ(例えば、図4及び図5の例示の実施形態に関して実施することができるプロシージャ)の例のリストを提供している。言及された範囲では、各例は、UE(例えば、UE 102)及びネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)を伴う場合がある。
【0036】
例示の実施形態は、削減物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)プロシージャ605を含むことができる。例示の実施形態のネットワーク(例えば、ネットワーク106)では、PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)メッセージ内に含まれるUE(例えば、UE 1041~n)のためのリソース割り当てを搬送する。制御チャネル要素(CCE)を用いて同じサブフレーム内で複数のPDCCHを送信することができ、制御チャネル要素の各々は、リソース要素グループ(REG)として知られる4つのリソース要素の9つのセットである。LTEにおけるDCIの復号は、ブラインド復号と定義されるプロセスに基づいており、ブラインド復号は、定義されたDCIフォーマットの数のためのPDCCH候補ロケーションの数に対する復号試行の数に依存する。典型的には、UEは、PDCCHロケーション、PDCCHフォーマット、及びDCIフォーマットの全ての可能な組み合わせをチェックし、正しい巡回冗長チェック(CRC)を有するメッセージに対して動作する。全ての可能な組み合わせのこのような「ブラインド復号」の実行には、UEが全てのサブフレームにおいて多くのPDCCH復号試行を行うことが要求される。削減PDCCH物理レイヤプロシージャは、バッテリー節約モードにおいてUEによって実行されるブラインド復号動作の数を削減することに関することができ、それにより、通常では、全てのブラインド復号の処理の試行の部分として更に消耗されるであろう残存バッテリー充電の量が削減される。また、PDCCHに関係付けられて、グループ共通PDCCHが、現在のアップリンク-ダウンリンク構成(周期的に送信されるインジケーターとすることができる)を搬送することができる。例示の実施形態では、UEは、ブラインド復号プロシージャの数を削減するようにグループ共通PDCCHの復号を開始することができる。
【0037】
例示の実施形態では、削減物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)プロシージャ605は、制御チャネルリソースセットの数の削減を含むこともできる。PDCCHについて、ネットワーク側は、典型的には、UE(例えば、UE 102)ごとにK個の制御チャネルリソースセットを構成し、ここで、Kは、1以上の正の整数であり、各制御チャネルリソースセットは、少なくとも1つの物理リソースブロックペア(PRBペア)を含む。一例として、ネットワーク側は、そのUEについて3つの制御チャネルリソースセットを構成することができ、各制御チャネルリソースセットは、4つのPRB(物理リソースブロック、物理リソースブロック)ペアを含む。例示の実施形態では、バッテリー節約モードにある間、UEは、使用される制御チャネルリソースセットの数を削減することができる(例えば、3の代わりに、2を使用することができる)。
【0038】
図6を参照すると、例示の実施形態は、削減物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)関連プロシージャ610を含むことができる。例示の実施形態のネットワーク(例えば、ネットワーク106)では、PDSCHは、UEデータ(例えば、例として、ビデオ、電子メール、書面等に対応するデータ)を搬送するメインデータ担持チャネルであり、これは、動的かつ機会主義的に(「ベストエフォート」と称される場合が多い)ユーザーに配分される。PDSCHは、マシンレイヤデータプロトコルユニット(MAC PDU)に対応するとともに、送信時間区間(TTI)ごとに一度MACレイヤからPHYレイヤに渡されるトランスポートブロック(TB)内でデータを搬送する。送信時間区間は、1ミリ秒を含むことができる。それゆえ、トランスポートブロックサイズは、時間フレーム内に送信されることが決定されたデータの量に関することができる。
【0039】
削減PDSCH関連プロシージャ610は、物理ダウンリンクチャネル上の送信のためのトランスポートブロックサイズの削減を伴うことができる。トランスポートブロックのサイズは、いくつかのパラメーターを用いて選択することができ、パラメーターは、他のいくつかのパラメーターから導出される。典型的には、トランスポートブロックサイズを決定するのに考慮されるパラメーターのうちのいくつかは、ユーザーから利用可能なデータの量、UE(例えば、UE 102)によって報告されるチャネル品質インジケーター(CQI)に基づく可能な変調スキーム、及び、物理リソースグリッド内で利用可能なリソースブロックの数である。本開示の種々の態様及び実施形態による例示の実施形態では、トランスポートブロックサイズはまた、UEがバッテリー節約モードにあるか否かによって決定される。サイズを削減することに加えて、PDSCHリソース配分のための帯域幅(帯域幅は、データがUEとネットワークノードとの間で送信される速度を表す)も削減することができ、それにより、或る特定の周期の間に送信することができるデータの量が削減される(例えば、送信速度が低下する)。それゆえ、削減PDSCH関連プロシージャ610において、UEがバッテリー節約モードに入った場合、TBのサイズを削減することができる。ネットワークデバイスからユーザー機器に配分される帯域幅の量の削減(例えば、PDSCHリソース配分のための帯域幅の削減)も実施することができる。
【0040】
削減PDSCH関連プロシージャ610は、誤り処理の変更も伴うことができる。この送信データの欠落をもたらす伝播チャネル誤りを防ぐために、PDSCHプロシージャは、データのいずれの欠落パケットも再送することができるように、前方誤り訂正(FEC)及び誤り制御の使用を含む。1つのこのような技法は、ハイブリッド自動再送要求(ハイブリッドARQ又はHARQ)であり、高レートFEC符号化及びARQの組み合わせである。送信が誤りを含む場合、その送信を再送するために、再送要求がUE(例えば、UE 102)に返送される。同期アップリンクシステムにおいて、再送要求を送信するために或る特定の時間量が配分されるようなスケジューリングのための標準規格が存在する。同期アップリンク再送の要件を満たすために、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)は、典型的には、再送を送信する必要がある場合、ネットワークノードが第8の送信時間区間(又は第1の送信が送信されてから8ms後)によって送信を再送するようにUEにアラートすることができるように、3ms期間内でアップリンクチャネルデータの処理の完了を試みる。この時間要件が満たされない場合、モバイルデバイスは、第16の送信時間区間又は第1の送信が送信された16ms後まで、データを再送することができず、これにより、アップリンクスループット帯域幅が低速化し得る。例示の実施形態では、削減PDSCH関連プロシージャ610は、UEがバッテリー節約モードにある場合の動作時、誤り検査プロトコルにおいて、ネットワークノードデバイスがデータの再送要求を送信するまでに待機する時間量の増加を含むことができる。これは、例えば、HARQ処理時間の拡大(例えば、3msを超えるアップリンクチャネルデータの処理のための時間量の拡大)とすることができる。
【0041】
引き続き図6を参照すると、例示の実施形態では、削減PDSCH関連プロシージャ610は、MIMO送信レイヤの数の削減、又は用いられるアンテナの数の削減を含むことができる。複数の送信アンテナ及び受信アンテナを用いるマルチアンテナ技法が現在のシステムに実装されており、来たるべき5Gネットワークにおいて大きな役割を果たす可能性が高い。多入力多出力(MIMO)技法の使用は、送信のスペクトル効率を改善することができ、それにより、ワイヤレスシステムの全体データ搬送容量が大幅に上昇する。MIMO技法は、送信システムの一方の終端上の送信アンテナの数(M)及び受信アンテナ(N)の数の観点でMIMO構成を表すのに、一般に知られている表記(M×N)を用いる。種々の技術に用いられる一般的なMIMO構成は、(2×1)、(1×2)、(2×2)、(4×2)、(8×2)及び(2×4)、(4×4)、(8×4)である。例示の実施形態では、削減物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)関連プロシージャ610は、送信側及び受信側に2つ以上のアンテナを有することができるが、全てのアンテナより少ないアンテナが用いられる異なるスキームを伴う構成を用いることができる。例えば、構成は、2つのダウンリンクアンテナを有することができ、これらの2つのアンテナは、種々の方法で用いることができる。2×2MIMOスキームでアンテナを用いることに加えて、MIMO構成ではなくダイバーシティ構成で2つのアンテナを用いることもできる。複数のアンテナを有する場合であっても、特定のスキームは、アンテナのうちの1つのみを用いることがある(例えば、LTE仕様の送信モード1。これは、単一の送信アンテナ及び単一の受信アンテナを用いる)。或いは、例えば、送信側で複数の送信機を用いるが、受信側で1つのアンテナのみを用いることができる(例えば、多入力単出力MISO)。加えて、複数アンテナ技法において、データは、複数のアンテナを通じて送信されるように分割することができ、処理されてアンテナを通じて送信される各データストリームは、送信レイヤと称される。送信レイヤの数は、典型的には、送信アンテナの数である。データは、いくつかの並行ストリームに分割することができ、各ストリームは、異なる情報を含む。別のタイプでは、到来データが複製されて、各アンテナは、同じ情報を送信する。空間レイヤという用語は、他のレイヤにおいて含まれない情報を含むデータストリームを指す。送信のランクは、LTE空間多重化送信における空間レイヤの数に等しく、又は言い換えれば、並行して送信される異なる送信レイヤの数に等しい。一例として、複数アンテナ送信機は、ユーザー機器に同じコンテンツ又は情報を4つのアンテナ全ての上で並行して送信することができる。削減PDSCH関連プロシージャ610は、多入力多出力アンテナ送信プロトコルにおいて用いられる送信レイヤの数の削減とすることができる(例えば、送信レイヤの数を削減することができ、例えば、同じコンテンツを有するデータの4つのストリームを送信する代わりに、2つのみを送信する)。別の例として、削減PDSCH関連プロシージャ610において、多様なストリームが送信されている場合であっても、多様なストリームの送信に取り組むアンテナの数を削減することができる。バッテリー節約モードがアクティベートされると(又は換言すれば、動作時)、通常であれば特定の送信のために選択されるであろうマルチアンテナスキームは、UE(例えば、UE 102)によるより少ないバッテリー消費を伴うスキームが好ましいと判断して、用いられないことになる。それゆえ、UEがバッテリー節約モードに入った場合にアクティベートすることができる削減PDSCH関連プロシージャ610は、使用されるアンテナの数を削減するとともに送信の数も削減するアンテナスキームの使用を含むことができ、これにより、バッテリーが既に低充電である場合の電力消費を削減することができる。
【0042】
引き続き図6を参照すると、削減物理レイヤプロシージャの例示の実施形態は、削減チャネル状態情報(CSI)フィードバックプロシージャ620を含むことができる。LTEを含むモバイルネットワーク(例えば、ネットワーク106)のいくつかの実施形態では、技法は、コードブックベースプリコーディングを用いる閉ループ空間多重化を伴う(開ループシステムは、送信機におけるチャネルの知識を要求せず、一方、閉ループシステムは、UEによるフィードバックチャネルによって提供される、送信機におけるチャネル知識を要求する)。この技法では、参照信号(パイロット信号又はパイロットとも称される)が、まず、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)からUE(例えば、UE 102)に送信される。ダウンリンク参照信号は、ダウンリンク時間周波数グリッド内の特定のリソース要素を占有する既定の信号である。参照信号(RS)は、ユーザー機器に対してビームフォーミングすることもビームフォーミングしないこともできる。参照信号は、ユーザー機器102のプロファイル又は或るタイプのモバイル識別子に関係したセル固有又はUE固有のものとすることができる。異なる方法で送信され、受信端末が異なる目的に用いるいくつかのタイプのダウンリンク参照信号がある。チャネル状態情報参照信号(CSI-RS)は、チャネル状態情報(CSI)及びビーム固有情報(ビームRSRP)を取得するために端末によって用いられることを特に目的としている。5Gでは、CSI-RSはUE固有であり、そのため、大幅に低い時間/周波数密度を有することができる。UE固有参照信号と呼ばれることもある復調参照信号(DM-RS)は、端末によってデータチャネルのチャネル推定に用いられることを特に目的としている。ラベル「UE固有」は、各復調参照信号が単一の端末によるチャネル推定を目的としているということに関するものである。その固有の参照信号は、その後、データトラフィックチャネル送信用にその端末に割り当てられたリソースブロック内でのみ送信される。これらの参照信号(CSI-RS、DM-RS)以外に、他の参照信号、すなわち、種々の目的で用いられる位相追跡参照信号、マルチキャスト-ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)信号、及び測位基準信号が存在する。参照信号から、UEは、チャネル状態情報(CSI)報告に必要なチャネル推定値及びパラメーターを計算することができる。LTEでは、CSI報告は、例えば、プリコーディング行列インデックス(PMI)、チャネル品質インジケーター(CQI)、ランク情報(RI)等を含む。チャネル状態情報のインジケーター(例えば、LTEにおけるPMI)は、ネットワークノードとUEとの間で送信される種々のデータストリームの送信パラメーターの選択に用いることができる。コードブックベースのプリコーディングを用いる技法では、ネットワークノード及びUEは、標準規格の仕様に見ることができる異なるコードブックを用いる。これらのコードブックのそれぞれは、異なるタイプのMIMO行列(例えば、2×2MIMOのプリコーディング行列のコードブック)に関係している。コードブックは、ノードサイト及びUEサイトにおいて知られており(含まれている)、ネットワークノードのプリコーディング段階において信号を乗算されるプリコーディングベクトル及びプリコーディング行列のエントリを含むことができる。これらのコードブックエントリのうちのいずれを選択するかに関する決定は、ネットワークノードにおいて、UEによって提供されたCSIフィードバックに基づいて行われる。なぜならば、CSIは受信機では既知であるが、送信機では知られていないからである。参照信号の評価に基づいて、UEは、適切なコードブックの中から適したプリコーディング行列の推奨(例えば、コードブックエントリのうちの1つにおけるプリコーダーのインデックスを指し示すもの)を含むフィードバックを送信することができる。プリコーディング行列を特定するこのUEフィードバックは、プリコーディング行列インジケーター(PMI)と呼ばれる。UEは、どのプリコーディング行列がネットワークノードとUEとの間の送信により適しているのかをこのように評価している。加えて、CSIフィードバックは、ネットワーク側においてリンク適応するための、ネットワークノードとユーザー機器との間のチャネルのチャネル品質を示すチャネル品質のインジケーター(例えば、LTEでは、チャネル品質インジケーター(CQI))を含むことができる。UEが報告する値に応じて、ノードは、異なるトランスポートブロックサイズを有するデータを送信する。ノードは、UEから高いCQI値を受信した場合には、より大きなトランスポートブロックサイズを有するデータを送信し、その逆の場合には、これとは逆になる。CSIフィードバックには、ランクのインジケーター(LTEの専門用語ではランクインジケーター(RI))も含めることができる。このインジケーターは、チャネル行列のランクの表示を提供する。ランクは、上述したように、ネットワークノードとUEとの間で並列に又は並行して送信される異なる送信データストリーム(レイヤ)の数(換言すれば、空間レイヤの数)である。RIは、CSI報告メッセージの残りの部分のフォーマットを決定する。一例として、LTEの場合に、RIが1であることが報告されると、ランク1コードブックPMIが、1つのCQIとともに送信され、RIが2であるとき、ランク2コードブックPMI及び2つのCQIが送信される。RIは、PMI及びCQIのサイズを決定するので、受信機が、最初にRIを復号することができ、次に、これを用いてCSIの残りの部分(上述したように、特にPMI及びCQIを含む)を復号することができるように、RIは別個に符号化される。通常、ネットワークノードへのランク表示フィードバックは、ダウンリンクデータ送信における送信レイヤの選択に用いることができる。例えば、システムが、特定のUEについてLTE仕様における送信モード3(又は開ループ空間多重化)で構成されていても、同じUEが、ランク値のインジケーターを「1」としてネットワークノードに報告した場合、ネットワークノードは、送信ダイバーシティモードでデータをUEに送信することを開始することができる。UEが「2」のRIを報告した場合、ネットワークノードは、MIMOモード(例えば、LTE仕様に記載されている送信モード3又は送信モード4)でダウンリンクデータを送信することを開始することができる。通常、UEが、良好でない信号対雑音比(SNR)を受け、送信されたダウンリンクデータの復号が困難であるとき、UEは、RI値を「1」と指定することによってフィードバックの形態でネットワークノードに早期の警告を提供する。UEが良好なSNRを受けているとき、UEは、ランク値を「2」と示してこの情報をネットワークノードに渡す。CSI報告は、周期的にフィードバックチャネルを介してネットワークノードに送信されるか、又は、オンデマンドベースCSI(例えば、非周期的CSI報告)である。ネットワークノードスケジューラは、この情報を用いて、この特定のUEをスケジューリングするパラメーターを選ぶ。ネットワークノードは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)と呼ばれるダウンリンク制御チャネル上でスケジューリングパラメーターをUEに送信する。その後、実データ転送をネットワークノードからUEに(例えば、PDSCH上で)行う。
【0043】
引き続き図6を参照すると、削減CSIフィードバックプロシージャ620は、CSIフィードバックプロトコルに対する変更を伴うことができる。例えば、バッテリー節約モードにある間、CSI参照信号は、継続して送信することができ、例えば、非周期的CSI参照信号を送信しないことによって、かつ、これに対応して、非周期的CSI報告を提供しないことによって、CSI参照信号の数を削減することができる。この結果、ネットワークノードによってUEに送信されるCSI-RSの数の削減を含む削減CSIフィードバックプロシージャ620をもたらすことができる。また、コードブックサブセット制限を適用して、コードブック検索の労力を削減することができる。なぜならば、検索が多くなるほど、バッテリー消費が多くなり得るためである。CSIフィードバック報告は、上述されたアンテナ送信技法の選択に関することに留意されたい。削減CSIフィードバック620は、例えば、UEが単一の送信デバイスからのCSI-RS参照信号を測定するCSIプロセスの数を削減することもでき、チャネル状態情報参照信号は、(例えば、UEが複数の送信受信ポイント(TRP)ではなく、1つのTRPからのCSI-RSのみを測定することによって)ネットワークノードから受信される。CSI-RS構成の数も削減することができる。
【0044】
引き続き図6を参照すると、削減物理レイヤプロシージャは、削減物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)関連プロシージャ625を含むことができる。モバイルネットワーク(例えば、ネットワーク106)のいくつかの実施形態では、PUSCHは、ユーザーデータを搬送する。ダウンリンク(例えば、PDSCH)と同様に、アップリンクスケジューリング区間は、1msである。ユーザーデータに加えて、PUSCHは、トランスポートフォーマットインジケーター及びMIMOパラメーターを含む、情報を復号するのに必要な場合がある制御情報を搬送する。例示の実施形態では、バッテリー電力節約モード中、PUSCHプロシージャは、上記で説明されたPDSCHのための簡略化と同様の方法で削減することができる。これらは、例えば、送信電力を削減すること、PUSCHリソース配分のための帯域幅を削減すること、PUSCHのためのMIMOレイヤを削減すること、PUSCHのためのトランスポートブロック(TB)サイズを削減すること、及び、PUSCH許可とPUSCH送信との間のタイミングギャップを拡大させること(これは、UEに、許可と送信との間において、符号化及び処理のためのより多くの時間を与えることができ、これにより、UEの電力使用を削減することができる)を含むことができる。
【0045】
引き続き図6を参照すると、削減物理レイヤプロシージャは、削減物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)関連プロシージャ630を含むことができる。モバイルネットワーク(例えば、ネットワーク106)の例示の実施形態では、PUCCH制御シグナリングは、トラフィックデータとは独立して送信されるアップリンクデータを含み、これは、HARQ ACK/NACK、チャネル品質インジケーター(CQI)、MIMOフィードバック(ランクインジケーター(RI)、プリコーディング行列インジケーター(PMI))、及び、アップリンク送信のスケジューリング要求を含むことができる。これは、システム帯域幅の一端における送信ごとに1つのリソースブロック(RB)を含み、それに後続して、チャネルスペクトルの反対端における後続するスロット内にRBを含み、それゆえ、2dBの推定利得を有する周波数ダイバーシティが使用される。PUCCH制御領域は、全ての2つのこのようなRBを含む。他のアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルと同様に、削減PUCCHプロシージャ630は、UEのアンテナの送信電力の削減を含むことができる。加えて、PUCCHにおいて、内蔵サブフレームは、送信及び同じサブフレーム内のACK/NACKを可能にする。情報の送信を可能にする間、削減PUCCHプロシージャ630において、自己内蔵サブフレーム機能は、UEがバッテリー節約モードにある間実行される必要はない。
【0046】
引き続き図6を参照すると、削減物理レイヤプロシージャは、削減キャリアアグリゲーション関連プロシージャ635を含むことができる。モバイルネットワーク(例えば、ネットワーク106)のいくつかの例示の実施形態では、キャリアアグリゲーション(CA)は、より広範な送信帯域幅をサポートするために集約される2つ以上のコンポーネントキャリア(CC)を用いることに関する。UE(例えば、UE 102)は、自身の機能に応じて1つ又は複数のCC上で同時に受信又は送信することができる。削減キャリアアグリゲーション関連プロシージャ635では、集約されるCCの数は、UEがバッテリー節約モードにある場合に削減することができる。また、削減キャリアアグリゲーション関連プロシージャ635に関係付けられて、キャリアアグリゲーションは、CCを或る帯域内に集約することができる帯域内アグリゲーション、又は、CCが或る帯域と、また少なくとも別の帯域とにおいて集約される帯域間アグリゲーションを伴うことができる。ここで、削減プロシージャは、依然としてキャリアアグリゲーションを伴うことができるが、UEがバッテリー節約モードにある間のみの帯域内アグリゲーションに限定することができる。
【0047】
引き続き図6を参照すると、削減物理レイヤプロシージャは、削減デュアルコネクティビティ関連プロシージャ640を含むことができる。デュアルコネクティビティに関して、モバイルネットワーク(例えば、ネットワーク106)の例示の実施形態では、ダウンリンク物理レイヤパラメーター値及びアップリンク物理レイヤパラメーター値をそれぞれ、ue-CategoryDLフィールド及びue-CategoryULフィールドによって設定することができる。一例として、UE DL Category1の場合、ダウンリンクデータレートは10Mbpsとすることができ、最大レイヤ数は1とすることができる。UE DL Category6の場合、ダウンリンクデータレートは3000Mbpsとすることができ、最大データレイヤ数は8とすることができる。アップリンクについて、UE UL Category1の場合、アップリンクデータレートは5Mbpsとすることができ、最大データレイヤ数は1とすることができる。UE UL Category8の場合、アップリンクデータレートは1500Mbpsとすることができ、最大データレイヤ数は4とすることができる。例示の実施形態では、UEがバッテリー節約モードにある場合にアクティベートすることができる削減デュアルコネクティビティ関連プロシージャ640は、より低いUE DL及びULカテゴリを含むことができ、それゆえ、データレートが削減されるとともにレイヤの数が削減され、UEのバッテリー上の消耗が少なくなる。
【0048】
引き続き図6を参照すると、削減物理レイヤプロシージャは、削減無線リソース管理(RRM)関連プロシージャ645を含むことができる。いくつかのモバイルネットワーク(例えば、ネットワーク106)の例示の実施形態では、1つの態様は、UE(例えば、UE 102)がセル間を移動する場合のセルラーハンドオーバーに関するRRMに関する。UEがそのネットワークコア(例えば、LTEコアネットワーク)とのコネクティビティを有し、自身がネットワークカバレッジ内で(例えば、或るセルから別のセルへ)移動するときにコネクティビティを維持する場合、これは、イントラLTEモビリティと称することができる。イントラLTEモビリティは、2つの変形から構成することができ、これらは、イントラ周波数モビリティ(イントラRATとも称される)及びインター周波数モビリティ(インターRATとも称される)である。イントラ周波数モビリティを用いると、UEは、或るネットワークノード(例えば、ソースネットワークノード)から、ソースネットワークノードとともに用いられる同じ周波数上で動作する別のネットワークノードへのハンドオーバーを実行する。インター周波数モビリティを用いると、UEは、或るネットワークノード(例えば、ソースネットワークノード)から、ソースネットワークノードとは異なる周波数上で動作する別のネットワークノードへのハンドオーバーを実行する。動作の通常状態において、UEは、典型的には、イントラ/インターRATモビリティのための周波数をモニタリングする。例示の実施形態では、UEがバッテリー節約モードにある場合にアクティベートすることができる削減RRM関連プロシージャ645は、ユーザー機器が第1のモバイルネットワークセルラーサイトの第1のセルラーカバレッジエリア(例えば、セクター)から、第2のモバイルネットワークセルラーサイトの第2のセルラーカバレッジエリアへの移行をモニタリングする頻度の削減を含むことができる(例えば、UEによる、UEがイントラ/インターRATモビリティをモニタリングしている頻度の削減。これにより、UEのバッテリー上のエネルギー消耗を削減することができる。なぜならば、UEはより高い頻度でモニタリングするのにエネルギーを消費するためである)。
【0049】
加えて、RRMにおいて、参照信号受信電力(RSRP)、受信信号強度インジケーター(RSSI)、参照信号受信品質(RSRQ)、信号対干渉及び雑音比(SINR)を含むいくつかのパラメーターが典型的にモニタリングされる。パラメーターは、周期的に測定され、セルは、区間ごとに報告される。例示の実施形態では、UEがバッテリー節約モードにある場合にアクティベートすることができる削減RRM関連プロシージャ645は、RRM測定要件を緩和することを含むことができる。これは、例えば、或る周期内のUEによる無線リソース測定の量の削減とすることができる。例えば、測定間区間(例えば、測定同士の間の時間)は、UE低オンバッテリー充電が頻繁に測定を行う必要がないように増大させることができる。別の例として、区間ごとに報告すべきセルの数も削減することができる。
【0050】
引き続き図6を参照すると、削減物理レイヤプロシージャは、削減上位レイヤ関連プロシージャ650を含むことができる。モバイルネットワーク(例えば、モバイルネットワーク106)のいくつかの実施形態では、ネットワークに接続されたUEにベアラチャネルを割り当てることができる。要するに、ベアラは、そのチャネル上で搬送されるデータがいかに扱われるのかを定義するネットワークパラメーターのセットである。典型的には、UEは、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)に接続すると、デフォルトベアラ上で流れるデータのためのベストエフォートサービス(例えば、保証されていないビットレート)についてのデフォルトベアラを割り当てられる。専用ベアラ(トラフィックの1つ以上の特定のタイプについて専用のトンネルを提供する)。2つ以上のベアラを確立することができる。例示の実施形態では、UEがバッテリー節約モードにある場合にアクティベートすることができる削減上位レベル関連プロシージャ650は、ベアラの数を削減することを含むことができる。各ベアラがUEのバッテリーからエネルギーを消費し得るので、ベアラの数を削減することにより、UEのバッテリー上の消耗を低減することができる。
【0051】
別の削減上位レイヤプロシージャ650は、発展型モバイルブロードバンド(eMBB)、超高信頼低遅延通信(uRLLC)等のネットワークサービスに関し、これらの双方は、5Gネットワークの一部として提供されることが期待される。EMBBは、高精細(HD)ビデオ、仮想現実(VR)、及び拡張現実(AR)等の、高い帯域幅要件を有するサービスに焦点をあてる。URLLCは、支援運転及び自動運転、並びにリモート管理等のレイテンシー感応サービスに焦点を当てる。UEがバッテリー節約モードにある場合にアクティベートすることができる削減上位レイヤ関連プロシージャ650は、送信に用いられる通信チャネルの数を削減することができる。例えば、このプロシージャは、EMBB若しくはuRLLCサービス、又はその双方に関係付けられたベアラの数の削減とすることができる。上位レベルサービスは、物理レイヤにおいて大量のエネルギーを消費し得るので、バッテリー節約モードにあるUEは、これらのサービスのうちの1つにのみ焦点を当てるか又はいずれにも焦点を当てないようにすることによってバッテリー充電を温存することができる。
【0052】
いくつかの例示の実施形態によれば、コンピューティングデバイス(例えば、ユーザー機器102、ネットワークノード104)は、図7図9に示すフロー図に示されるとともに対応するテキストにおいて説明されるように、本開示の種々の態様及び実施形態による、例示の方法及び動作を実行するように動作可能とすることができる。加えて、プロセッサによって実行されると、図7図9において説明される方法及び動作の実行を促進することもできる実行可能命令を含む機械可読記憶媒体。
【0053】
非限定的な実施形態(例示の実施形態とも称される)では、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、図7に示す例示の動作700の実行を促進する実行可能命令を記憶するメモリとを備えるユーザー機器(例えば、UE 102)。
【0054】
動作は、ステップ705において、充電の閾値レベルに遷移するユーザー機器のバッテリーの充電のレベルの低下を検出することを含むことができる。
【0055】
ステップ710において、動作は、充電のレベルの低下に応答して、動作のバッテリー節約モードにユーザー機器が入っているという第1の通知をネットワークデバイスに送信することを促進することを更に含むことができる。
【0056】
ステップ715において、動作は、ネットワークデバイスからの第1の通知の肯定応答を受信することを更に含むことができる。
【0057】
動作は、ステップ720において、物理レイヤ動作機能の現在のグループよりも小さい物理レイヤ動作機能の削減されたグループを決定することを更に含むことができる(例えば、現在のグループは、UEがバッテリー節約モードにない場合の物理レイヤプロシージャに関連付けられる)。物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、ユーザー機器からネットワークデバイスへの物理アップリンクチャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)等)上の送信に関係付けることができる。物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、ネットワークデバイスからユーザー機器への物理ダウンリンクチャネル(例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等)に関係付けることができる。物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、送信のためのプロトコルに関係付けられたパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバックプロセス(例えば、CSIフィードバックプロシージャ)に関係付けることができる。物理レイヤ動作機能の削減されたグループは、送信の品質のために信号をモニタリングする無線リソース管理測定(例えば、RRM関連プロシージャ)にも関係付けることができる。本開示の種々の態様及び実施形態による、削減物理レイヤプロシージャ(例えば、キャリアアグリゲーション関連プロシージャ、キャリアデュアルコネクティビティ関連プロシージャ、及び上位レイヤ関連プロシージャ等)の例示の実施形態は、上記の図6及びそれに伴うテキストに関するものを含めて、以下で更に説明される。
【0058】
ステップ725において、動作は、物理レイヤ動作機能の削減されたグループをネットワークデバイスに通知する第2の通知を送信することを促進することを更に含むことができる。
【0059】
動作700は、ステップ730において終了することができ、ステップ730において、動作は、物理レイヤ動作機能の削減されたグループに従ってユーザー機器を動作させることを促進することを更に含むことができる。
【0060】
非限定的な実施形態(例示の実施形態とも称される)では、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、図8に示す例示の動作800の実行を促進する実行可能命令を記憶するメモリとを備えるネットワークデバイス(例えば、ネットワークノード104)。動作は、ステップ805において、UE(例えば、UE 102)から、UEが動作のバッテリー節約モードに入っているという通知を受信することを含むことができる。
【0061】
動作800は、ステップ810において、通知を受信することに応答して、通知の肯定応答をユーザー機器に送信することを促進することを含むことができる。
【0062】
通知を受信することに応答して、動作800は、ステップ815において、機器が動作のバッテリー節約モードにないときに用いられる物理レイヤ通信プロシージャよりも少数のプロシージャを含む削減物理レイヤ通信プロシージャを決定することを含むことができる。削減物理レイヤ通信プロシージャは、ユーザー機器からネットワークデバイスへの、物理アップリンクチャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)等)を介した第1の送信、及び、ネットワークデバイスからユーザー機器への、物理ダウンリンクチャネル(例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等)を介した第2の送信に適用可能なアップリンク及びダウンリンクプロシージャを含むことができる。削減物理レイヤ通信プロシージャは、第1の送信及び第2の送信のためのプロトコルに関係付けられた第1のパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバックプロシージャ(例えば、CSIフィードバックプロシージャ)を含むことができる。削減物理レイヤ通信プロシージャは、第1の送信及び第2の送信の品質に関する信号をモニタリングするのに用いられる無線リソース管理測定(例えば、RRM関連プロシージャ)に適用可能な無線リソース管理プロシージャを含むことができる。本開示の種々の態様及び実施形態による、削減物理レイヤプロシージャ(例えば、キャリアアグリゲーション関連プロシージャ、キャリアデュアルコネクティビティ関連プロシージャ、及び上位レイヤ関連プロシージャ等)の例示の実施形態は、図6及びそれに伴うテキストに関するものを含めて、以下で更に説明される。
【0063】
動作800は、ステップ820において終了することができ、ステップ820において、動作は、第2のパラメーターを再構成して、ネットワークデバイスによってかつUEにおいて削減物理レイヤ通信プロシージャのアクティベーションを促進することを更に含む。
【0064】
非限定的な実施形態では、図9に示すように、方法900は、ユーザー機器(例えば、UE 102)によって実行することができる。方法900は、ステップ905から開始することができ、ステップ905において、方法は、UEによって、閾値未満のユーザー機器のバッテリーの充電のレベルの降下を検出することを含むことができる。
【0065】
方法900は、ステップ910において、充電のレベルの降下に応答して、UEによって、動作の標準電力モードよりも少ないバッテリー電力を消費する動作のバッテリー電力温存モードにユーザー機器が入っているという通知をネットワークノードデバイス(例えば、ネットワークノード104)に送信することを促進することを更に含むことができる。
【0066】
ステップ915において、方法は、ユーザー機器によって、ネットワークノードデバイスからの第1の通知の肯定応答を受信することを更に含むことができる。
【0067】
方法900は、920において、ユーザー機器によって、動作の標準電力モードに適用可能である第2の物理レイヤプロシージャよりも少数の第1の物理レイヤ通信プロシージャの推奨を含む信号をネットワークノードデバイスに送信することを促進することを更に含むことができる。第1の通信プロシージャの推奨は、ユーザー機器からネットワークノードデバイスへの物理アップリンクチャネル(例えば、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)等)を介した送信、及び、ネットワークノードデバイスからユーザー機器への物理ダウンリンクチャネル(例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等)を介した送信に関することができる。第1の通信プロシージャの推奨は、送信のためのプロトコルに関係付けられたパラメーターを決定するチャネル状態情報フィードバック(例えば、CSIフィードバック)の解析に関することができる。第1の通信プロシージャの推奨は、送信の品質に関する信号をモニタリングする無線リソース管理測定(例えば、RRM関連プロシージャ)に関することができる。本開示の種々の態様及び実施形態による、削減物理レイヤプロシージャ(例えば、キャリアアグリゲーション関連プロシージャ、キャリアデュアルコネクティビティ関連プロシージャ、及び上位レイヤ関連プロシージャ等)の例示の実施形態は、図6及びそれに伴うテキストに関するものを含めて、以下で更に説明される。
【0068】
次に図10を参照すると、本明細書において説明されるいくつかの実施形態に従ってネットワークに接続することが可能なモバイルデバイス1000であり得るユーザー機器(例えば、UE 102等)の概略的なブロック図が示される。モバイルハンドセット1000が本明細書で示されているが、他のデバイスをモバイルデバイスとすることができること、及び、モバイルハンドセット1000が、本明細書において説明される種々の実施形態のうちの実施形態についての状況を提供するために単に示されていることが理解されるであろう。以下の論述は、種々の実施形態を実施することができる、適した環境1000の例についての簡潔で一般的な説明を提供することを意図される。説明は、機械可読記憶媒体上で具現化されるコンピューター実行可能命令の一般的な状況を含むが、革新を、他のプログラムモジュールと組み合わせて及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしても実施することができることを当業者であれば認識するであろう。
【0069】
一般に、アプリケーション(例えば、プログラムモジュール)は、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造等を含むことができる。さらに、本明細書において説明される方法は、それぞれを1つ以上の関連するデバイスに動作可能に結合することができる、単一プロセッサ又はマルチプロセッサシステム、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、及び、パーソナルコンピューター、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者向け電子機器等を含む、他のシステム構成とともに実施することができることを当業者であれば理解するであろう。
【0070】
コンピューティングデバイスは、通常、種々の機械可読媒体を含むことができる。機械可読媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の入手可能な媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び取り外し不能媒体の双方を含む。限定としてではなく例として、コンピューター可読媒体は、コンピューター記憶媒体及び通信媒体を含むことができる。コンピューター記憶媒体は、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び/又は不揮発性媒体、取り外し可能及び/又は取り外し不能媒体を含むことができる。コンピューター記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD ROM、デジタルビデオディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は、所望の情報を記憶するために使用することができ、かつ、コンピューターによってアクセスすることができる任意の他の媒体を含むことができるが、それに限定されない。
【0071】
通信媒体は、通常、搬送波又は他の搬送機構等の被変調データ信号において、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具現化し、任意の情報送達媒体を含む。用語「被変調データ信号(modulated data signal)」は、信号内に情報を符号化するように設定又は変更されたその特性のうちの1つ以上を有する当該信号を意味する。限定としてではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、並びに、音響、RF、赤外線、及び他のワイヤレス媒体等のワイヤレス媒体を含む。上記のうちの任意のものの組み合わせも、コンピューター可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0072】
ハンドセット1000は、全てのオンボード動作及び機能を制御及び処理するためのプロセッサ1002を備える。メモリ1004は、データ及び1つ以上のアプリケーション1006(例えば、ビデオプレイヤーソフトウェア、ユーザーフィードバックコンポーネントソフトウェア等)を記憶するためにプロセッサ1002にインターフェースする。他のアプリケーションは、ユーザーフィードバック信号の始動を容易にする所定の音声コマンドの音声認識を含むことができる。アプリケーション1006は、メモリ1004及び/又はファームウェア1008に記憶し、メモリ1004及び/又はファームウェア1008のいずれか又は双方からプロセッサ1002によって実行することができる。ファームウェア1008は、ハンドセット1000を初期化するときに実行するためのスタートアップコードも記憶することができる。通信コンポーネント1010は、外部システム、例えば、セルラーネットワーク、VoIPネットワーク等との有線/ワイヤレス通信を容易にするためにプロセッサ1002にインターフェースする。ここで、通信コンポーネント1010は、対応する信号通信のために、適したセルラートランシーバー1011(例えば、グローバルGSMトランシーバー)及び/又は免許不要トランシーバー1013(例えば、Wi-Fi、WiMax)も含むことができる。ハンドセット1000は、セルラーフォン、モバイル通信能力を有するPDA、及びメッセージングセントリックデバイス等のデバイスとすることができる。また、通信コンポーネント1010は、地上無線ネットワーク(例えば、ブロードキャスト)、デジタル衛星無線ネットワーク、及びインターネットベース無線サービスネットワークからの通信受信を容易にする。
【0073】
ハンドセット1000は、テキスト、画像、ビデオ、電話機能(例えば、呼出し側ID機能)、セットアップ機能を表示するための、また、ユーザー入力のためのディスプレイ1012を備える。例えば、ディスプレイ1012は、マルチメディアコンテンツ(例えば、音楽メタデータ、メッセージ、壁紙、グラフィクス等)の提示を収容することができる「スクリーン(screen)」とも呼ぶことができる。ディスプレイ1012は、ビデオも表示することができ、ビデオクオート(video quotes)の生成、編集、及び共有を容易にすることができる。シリアルI/Oインターフェース1014は、プロセッサ1002と通信状態で設けられて、ハードワイヤ接続及び他のシリアル入力デバイス(例えば、キーボード、キーパッド、及びマウス)を通した有線及び/又はワイヤレスシリアル通信(例えば、USB及び/又はIEEE 1394)を容易にする。これは、例えば、ハンドセット1000を更新すること及びトラブルシューティングすることをサポートする。オーディオ能力は、オーディオI/Oコンポーネント1016によって提供され、オーディオI/Oコンポーネント1016は、例えば、ユーザーフィードバック信号を始動するために適切なキー又はキー組み合わせをユーザーが押したという指示に関連するオーディオ信号を出力するためのスピーカーを含むことができる。また、オーディオI/Oコンポーネント1016は、データ及び/又は電話音声データを記録するために、また、電話会話のための音声信号を入力するために、マイクロフォンを通したオーディオ信号の入力を容易にする。
【0074】
ハンドセット1000は、カード型加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module)又はユニバーサルSIM1020のフォームファクターのSIC(加入者識別コンポーネント(Subscriber Identity Component))を収容するための、また、SIMカード1020をプロセッサ1002にインターフェースするためのスロットインターフェース1018を備えることができる。しかしながら、SIMカード1020をハンドセット1000に入るように製造し、データ及びソフトウェアをダウンロードすることによって更新することができることが理解される。
【0075】
ハンドセット1000は、通信コンポーネント1010を通してIPデータトラフィックを処理して、ISP又はブロードバンドケーブルプロバイダーを通して、例えば、インターネット、企業イントラネット、ホームネットワーク、パーソナルエリアネットワーク等のようなIPネットワークからIPトラフィックを収容することができる。そのため、VoIPトラフィックを、ハンドセット1000によって利用することができ、IPベースマルチメディアコンテンツを、符号化フォーマット又は復号フォーマットで受信することができる。
【0076】
ビデオ処理コンポーネント1022(例えば、カメラ)は、符号化されたマルチメディアコンテンツを復号するために設けることができる。ビデオ処理コンポーネント1022は、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にするのを支援することができる。ハンドセット1000は、バッテリー及び/又はAC電力サブシステムの形態の電源1024も備え、その電源1024は、電力I/Oコンポーネント1026によって外部電力システム又は充電機器(図示せず)にインターフェースすることができる。
【0077】
ハンドセット1000は、受信されたビデオコンテンツを処理し、ビデオコンテンツを記録及び送信するためのビデオコンポーネント1030も含むことができる。例えば、ビデオコンポーネント1030は、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にすることができる。ロケーショントラッキングコンポーネント1032は、ハンドセット1000を地理的に位置特定することを容易にする。上記で説明したように、これは、ユーザーがフィードバック信号を自動的に又は手動で始動するときに起こり得る。ユーザー入力コンポーネント1034は、ユーザーが品質フィードバック信号を始動することを容易にする。ユーザー入力コンポーネント1034も、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にすることができる。ユーザー入力コンポーネント1034は、例えば、キーパッド、キーボード、マウス、スタイラスペン、及び/又は、タッチスクリーン等のこうした従来の入力デバイス技術を含むことができる。
【0078】
再度アプリケーション1006を参照すると、ヒステリシスコンポーネント1036は、アクセスポイントに関連付けるときを決定するために利用されるヒステリシスデータの解析及び処理を容易にする。Wi-Fiトランシーバー1013がアクセスポイントのビーコンを検出するとヒステリシスコンポーネント1038のトリガーを容易にするソフトウェアトリガーコンポーネント1038を設けることができる。セッションエネーブルプロトコル(SIP)クライアント1040は、ハンドセット1000が、SIPプロトコルをサポートし、SIPレジスターサーバーに加入者を登録することを可能にする。アプリケーション1006は、マルチメディアコンテンツ、例えば、音楽の、少なくとも発見、再生、及び記憶の能力を提供するクライアント1042も含むことができる。
【0079】
ハンドセット1000は、通信コンポーネント1010に関連して上記で示したように、室内ネットワーク無線トランシーバー1013(例えば、Wi-Fiトランシーバー)を備える。この機能は、ハンドセット1000についてIEEE 802.11等の室内無線リンクをサポートする。ハンドセット1000は、ワイヤレス音声及びデジタル無線チップセットを組み合わせて単一ハンドヘルドデバイスにすることができるハンドセットを通して少なくとも衛星無線サービスを収容することができる。
【0080】
ここで図17を参照すると、述べた例示的な実施形態において実施される機能及び動作を実行するように動作可能なコンピューター1700のブロック図が示される。例えば、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード104)は、図17に述べるコンポーネントを含み得る。コンピューター1700は、有線又はワイヤレス通信ネットワークと、サーバー及び/又は通信デバイスとの間のネットワーク接続及び通信能力を提供することができる。その種々の態様について更なる状況を提供するために、図17及び以下の論述は、革新の種々の態様を実施して、エンティティと第3者との間のトランザクションの確立を容易にすることができる、適したコンピューティング環境の簡潔で一般的な説明を提供することを意図している。上記説明は、1つ以上のコンピューター上で実行することができるコンピューター実行可能命令の一般的な状況内にあるが、革新を、他のプログラムモジュールと組み合わせて及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしても実施することができることを当業者であれば認識するであろう。
【0081】
一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、コンポーネント、データ構造等を含む。さらに、本発明の方法は、それぞれを1つ以上の関連するデバイスに動作可能に結合することができる、単一プロセッサ又はマルチプロセッサコンピューターシステム、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、及び、パーソナルコンピューター、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者向け電子機器等を含む、他のコンピューターシステム構成とともに実施することができることを当業者であれば理解するであろう。
【0082】
革新の例示される態様は、或る特定のタスクが通信ネットワークを通してリンクされる遠隔処理デバイスによって実行される分散コンピューティング環境において実施することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールをローカルメモリ記憶デバイス及びリモートメモリ記憶デバイス内の双方に配置することができる。
【0083】
コンピューティングデバイスは通常、種々の媒体を含み、それらの媒体はコンピューター可読記憶媒体又は通信媒体を含むことができ、その2つの用語は、以下のように、本明細書において互いに異なるように使用される。
【0084】
コンピューター可読記憶媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の入手可能な記憶媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び取り外し不能媒体の双方を含む。例であって、限定はしないが、コンピューター可読記憶媒体は、コンピューター可読命令、プログラムモジュール、構造化データ又は非構造化データ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術に関連して実現することができる。コンピューター可読記憶媒体は、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために用いることができる他の有形及び/又は非一時的媒体を含むことができる。コンピューター可読記憶媒体は、媒体によって記憶される情報に関する種々の動作のために、例えば、アクセス要求、問い合わせ又は他のデータ検索プロトコルを介して、1つ以上のローカル若しくはリモートコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる。
【0085】
通信媒体は、被変調データ信号、例えば、搬送波又は他の搬送機構等のデータ信号において、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他の構造化若しくは非構造化データを具現化することができ、任意の情報送達又は搬送媒体を含む。「被変調データ信号」又は信号という用語は、1つ以上の信号内に情報を符号化するように設定又は変更される特性のうちの1つ以上を有する信号を指している。例であって、限定はしないが、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、並びに、音響、RF、赤外線及び他のワイヤレス媒体等のワイヤレス媒体を含む。
【0086】
図11を参照すると、デバイス(例えばネットワークノード104)に関して本明細書において説明される種々の態様を実装することは、処理ユニット1104、システムメモリ1106、及びシステムバス1108を備えるコンピューター1100を含むことができる。システムバス1108は、限定はしないが、システムメモリ1106を備えるシステムコンポーネントを処理ユニット1104に結合する。処理ユニット1104は種々の市販のプロセッサのうちのいずれかとすることができる。処理ユニット1104として、デュアルマイクロプロセッサ及び他のマルチプロセッサアーキテクチャも利用することができる。
【0087】
システムバス1108は、種々の市販のバスアーキテクチャのいずれかを用いて、メモリバス(メモリコントローラーを備えるか、又は備えない)、周辺機器用バス及びローカルバスに更に相互接続することができるいくつかのタイプのバス構造のいずれかとすることができる。システムメモリ1106は、リードオンリーメモリ(ROM)1127及びランダムアクセスメモリ(RAM)1112を含む。ROM、EPROM、EEPROM等の不揮発性メモリ1127内に基本入出力システム(BIOS)が記憶され、BIOSは、起動中等に、コンピューター1100内の要素間で情報を転送するのを助ける基本ルーチンを含む。RAM1112は、データをキャッシュするためのスタティックRAM等の高速RAMも含むことができる。
【0088】
コンピューター1100は、適切なシャーシ(図示せず)において外部で使用するように構成することもできる内部ハードディスクドライブ(HDD)1114(例えば、EIDE、SATA)と、磁気フロッピーディスクドライブ(FDD)1116(例えば、取り外し可能ディスケット1118に対する読み出し又は書き込み用)と、光ディスクドライブ1120(例えば、CD-ROMディスク1122の読み出し、又はDVDのような他の大容量光学媒体に対する読み出し若しくは書き込み用)とを更に含む。ハードディスクドライブ1114、磁気ディスクドライブ1116及び光ディスクドライブ1120はそれぞれ、ハードディスクドライブインターフェース1124、磁気ディスクドライブインターフェース1126及び光ドライブインターフェース1128によって、システムバス1108に接続することができる。外部ドライブを実現するためのインターフェース1124は、ユニバーサルシリアルバス(USB)及びIEEE1294インターフェース技術のうちの少なくとも一方又は双方を含む。他の外部ドライブ接続技術も本革新の考慮の範囲内にある。
【0089】
ドライブ及びその関連するコンピューター可読媒体は、データ、データ構造、コンピューター実行可能命令等の不揮発性記憶を提供する。コンピューター1100の場合、ドライブ及び媒体は、適切なデジタルフォーマットにおいて任意のデータの記憶に対応する。上記のコンピューター可読媒体の説明は、HDD、取り外し可能磁気ディスケット、及びCD又はDVD等の取り外し可能光媒体を参照するが、ジップドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、カートリッジ等の、コンピューター1100によって読み出し可能である他のタイプの媒体も例示的な動作環境において使用できること、更に任意のそのような媒体が、開示される革新の方法を実行するためのコンピューター実行可能命令を含むことができることは、当業者には理解されたい。
【0090】
ドライブ及びRAM1112内に、オペレーティングシステム1130、1つ以上のアプリケーションプログラム1132、他のプログラムモジュール1134及びプログラムデータ1136を含む、複数のプログラムモジュールを記憶することができる。オペレーティングシステム、アプリケーション、モジュール及び/又はデータの全て又は一部をRAM1112にキャッシュすることもできる。革新は、種々の市販のオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせとともに実施することができることが理解される。
【0091】
ユーザーは、1つ以上の有線/ワイヤレス入力デバイス、例えば、キーボード1138及びマウス1140等のポインティングデバイスを通して、コンピューター1100にコマンド及び情報を入力することができる。他の入力デバイス(図示せず)は、マイクロフォン、IR遠隔制御、ジョイスティック、ゲームパッド、スタイラスペン、タッチスクリーン等を含むことができる。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、多くの場合に、システムバス1108に結合される入力デバイスインターフェース1142を通して処理ユニット1104に接続されるが、パラレルポート、IEEE2394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェース等の他のインターフェースによって接続することもできる。
【0092】
モニター1144又は他のタイプのディスプレイデバイスも、ビデオアダプター1146等のインターフェースを介して、システムバス1108に接続される。モニター1144に加えて、コンピューター1100は通常、スピーカー、プリンター等の他の周辺出力デバイス(図示せず)を含む。
【0093】
コンピューター1100は、リモートコンピューター(複数の場合もある)1148等の1つ以上のリモートコンピューターとの有線及び/又はワイヤレス通信を介しての論理接続を用いてネットワーク化された環境において動作することができる。リモートコンピューター(複数の場合もある)1148は、ワークステーション、サーバーコンピューター、ルーター、パーソナルコンピューター、ポータブルコンピューター、マイクロプロセッサ内蔵娯楽機器、ピアデバイス又は他の共通ネットワークノードとすることができ、通常、コンピューターに関して説明される要素の多く又は全てを備えるが、簡潔にするために、1つのメモリ/記憶デバイス1150のみが示されている。図示される論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)1152及び/又はより大きなネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)1154への有線/ワイヤレス接続を含む。そのようなLAN及びWANネットワーク化環境はオフィス及び企業では一般的であり、その全てがグローバル通信ネットワーク、例えば、インターネットに接続することができるイントラネット等の企業規模のコンピューターネットワークを容易にする。
【0094】
LANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1100は、有線及び/又はワイヤレス通信ネットワークインターフェース又はアダプター1156を通して、ローカルネットワーク1152に接続される。アダプター1156は、LAN1152との有線又はワイヤレス通信を容易にすることができ、LANは、そこに配置され、ワイヤレスアダプター1156と通信するためのワイヤレスアクセスポイントも含むことができる。
【0095】
WANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1100は、モデム1158を含むことができるか、又はWAN1154上の通信サーバーに接続されるか、又は例えばインターネットによって、WAN1154を介して通信を確立するための他の手段を有する。モデム1158は、内部又は外部、及び有線又はワイヤレスデバイスとすることができ、入力デバイスインターフェース1142を介して、システムバス1108に接続される。ネットワーク化された環境では、コンピューターに関して図示されるプログラムモジュール又はその一部は、リモートメモリ/記憶デバイス1150に記憶することができる。図示されるネットワーク接続は例であり、コンピューター間に通信リンクを確立する他の手段を用いることができることは理解されよう。
【0096】
コンピューターは、無線通信において動作可能に配置される任意のワイヤレスデバイス又はエンティティ、例えば、プリンター、スキャナー、デスクトップ及び/又はポータブルコンピューター、ポータブルデータアシスタント、通信衛星、ワイヤレスで検出可能なタグに関連付けられる任意の機器又は場所(例えば、キオスク、ニューススタンド、化粧室)、及び電話と通信するように動作可能である。これは、少なくともWi-Fi及びBluetooth(商標)ワイヤレス技術を含む。このようにして、通信は、従来のネットワーク、又は単に少なくとも2つのデバイス間のアドホック通信の場合のような規定された構造とすることができる。
【0097】
Wi-Fi、すなわちワイヤレスフィディリティによって、自宅の長椅子から、ホテルの部屋のベッドから、又は仕事中に会議室から、無線でインターネットに接続できるようになる。Wi-Fiは携帯電話において使用されるのに類似のワイヤレス技術であり、それにより、そのようなデバイス、例えば、コンピューターが、基地局の範囲内の屋内外いずれの場所にもデータを送信及び受信できるようになる。Wi-Fiネットワークは、安全で、信頼性があり、高速のワイヤレス接続性を提供するために、IEEE802.11(a、b、g、n等)と呼ばれる無線技術を使用する。Wi-Fiネットワークを用いて、コンピューターを互いに、インターネットに、そして有線ネットワーク(IEEE802.3又はEthernetを使用する)に接続することができる。Wi-Fiネットワークは、例えば、免許不要2.4GHz及び5GHz無線帯域において、11Mbps(802.11a)若しくは54Mbps(802.11b)データレートで動作するか、又は双方の帯域(デュアルバンド)を含む製品を用いて動作するので、ネットワークは、多くのオフィスにおいて使用される基本「10BaseT」有線Ethernetネットワークに類似の実世界性能を提供することができる。
【0098】
本出願で使用されるとき、用語「システム」、「コンポーネント」、「インターフェース」等は、コンピューター関連エンティティ又は1つ以上の特定の機能を有する作業機械に関連するエンティティを指すことを概して意図される。本明細書で開示されるエンティティは、ハードウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中ソフトウェアであり得る。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム、及び/又はコンピューターであり得るが、それに限定されない。例証として、サーバー上で実行されるアプリケーション及びサーバーはコンポーネントであり得る。1つ以上のコンポーネントは、プロセス及び/又は実行スレッド内に常駐することができ、コンポーネントは、1つのコンピューター上に位置し得る及び/又は2つ以上のコンピューターの間に分散し得る。これらのコンポーネントは、種々のデータ構造がその上に記憶されている種々のコンピューター可読記憶媒体からも実行され得る。コンポーネントは、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム内で、分散システム内で、及び/又は、信号による他のシステムに関するインターネット等のネットワークにわたって別のコンポーネントと相互作用する1つのコンポーネントからのデータ)を含む信号に従って等で、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信し得る。別の例として、コンポーネントは、プロセッサによって実行されるソフトウェア又はファームウェアアプリケーション(複数の場合もある)によって動作する電気又は電子回路要素によって動作する機械部品によって提供される特定の機能を有する装置であり得る。ここで、プロセッサは、装置の内部又は外部にある可能性があり、ソフトウェア又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行する。なお別の例として、コンポーネントは、機械部品なしで電子コンポーネントを通して特定の機能を提供する装置であり得る。その電子コンポーネントは、電子コンポーネントの機能を少なくとも部分的に与えるソフトウェア又はファームウェアを実行するために内部にプロセッサを備え得る。インターフェースは、入力/出力(I/O)コンポーネント、並びに、関連するプロセッサ、アプリケーション、及び/又はAPIコンポーネントを含み得る。
【0099】
さらに、開示される主題は、標準的なプログラミング及び/又はエンジニアリング技法を使用して、方法、装置、又は製品として実装されて、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はその任意の組み合わせを生成し、それにより、開示される主題を実装するようにコンピューターを制御し得る。用語「製品(article of manufacture)」は、本明細書で使用するとき、任意のコンピューター可読デバイス、コンピューター可読キャリア、又はコンピューター可読媒体からアクセス可能なコンピュータープログラムを包含することを意図される。例えば、コンピューター可読媒体は、磁気記憶デバイス、例えば、ハードディスク;フロッピーディスク;磁気ストリップ(複数の場合もある);光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク(商標)(BD));スマートカード;フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ);及び/又は、記憶デバイス及び/又は上記コンピューター可読媒体の任意の媒体をエミュレートする仮想デバイスを含み得るが、それに限定されない。
【0100】
本明細書で使用されるように、用語「プロセッサ」は、限定はしないが、実質的に単一コアプロセッサを備える任意のコンピューティング処理ユニット又はデバイス;ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有する単一プロセッサ;マルチコアプロセッサ;ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有するマルチコアプロセッサ;ハードウェアマルチスレッド技術を有するマルチコアプロセッサ;並列プラットフォーム;及び分散共有メモリを有する並列プラットフォームを指し得る。さらに、プロセッサは、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又は、本明細書で述べる機能を実施するように設計されたその任意の組み合わせを指し得る。プロセッサは、限定はしないが分子及び量子ドットベーストランジスタ、スイッチ、及びゲート等のナノスケールアーキテクチャを利用して、ユーザー機器の空間使用を最適化するか又は性能を向上させ得る。プロセッサは、コンピューティング処理ユニットの組み合わせとしても実装され得る。
【0101】
本明細書において、「ストア」、「データストア」、「データ記憶装置」、「データベース」、「レポジトリ」、「キュー」という用語、並びにコンポーネントの動作及び機能に関連する実質的に任意の他の情報記憶コンポーネントは、「メモリコンポーネント」、「メモリ」において具現されるエンティティ又はメモリを備えるコンポーネントを指している。本明細書において説明されるメモリコンポーネントは、揮発性メモリ若しくは不揮発性メモリのいずれかとすることができるか、又は揮発性及び不揮発性両方のメモリを含むことができることは理解されよう。さらに、メモリコンポーネント又はメモリ要素は、取り外し可能又は固定であり得る。さらに、メモリは、デバイス又はコンポーネントの内部若しくは外部にあり得る、又は取り外し可能又は固定であり得る。メモリは、ハードディスクドライブ、ジップドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、又は、他の型のメモリカード、カートリッジ等の、コンピューターによって可読である種々の型の媒体を含み得る。
【0102】
例示であって、限定はしないが、不揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能ROM(EEPROM)又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとしての役割を果たすランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。例示であって、限定はしないが、RAMは、同期RAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、SynchlinkDRAM(SLDRAM)及びdirect RambusRAM(DRRAM)等の数多くの形において入手することができる。さらに、本明細書におけるシステム又は方法の開示されるメモリコンポーネントは、限定されないが、これらの、そして任意の他の適切なタイプのメモリを含むことを意図している。
【0103】
特に、また、上記で述べたコンポーネント、デバイス、回路、システム等によって実施される種々の機能に関して、こうしたコンポーネントを述べるために使用される用語(「手段」に対する参照を含む)は、実施形態の本明細書で示す例示的な態様における機能を実施する開示された構造と構造的に等価でなくても、別途指示されない限り、述べるコンポーネントの指定された機能(例えば、機能等価物)を実施する任意のコンポーネントに対応することを意図される。この点に関して、実施形態が、システム、並びに、種々の方法の行為及び/又は事象を実施するためのコンピューター実行可能命令を含むコンピューター可読媒体を備えることも認識されるであろう。
【0104】
コンピューティングデバイスは通常、種々の媒体を含み、それらの媒体はコンピューター可読記憶媒体及び/又は通信媒体を含むことができ、その2つの用語は、以下のように、本明細書において互いに異なるように使用される。コンピューター可読記憶媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の入手可能な記憶媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び取り外し不能媒体の両方を含む。例であって、限定はしないが、コンピューター可読記憶媒体は、コンピューター可読命令、プログラムモジュール、構造化データ又は非構造化データ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術に関連して実現することができる。コンピューター可読記憶媒体は、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために用いることができる他の有形及び/又は非一時的媒体を含むことができる。コンピューター可読記憶媒体は、媒体によって記憶される情報に関する種々の動作のために、例えば、アクセス要求、問い合わせ又は他のデータ検索プロトコルを介して、1つ以上のローカル若しくはリモートコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる。
【0105】
他方で、通信媒体は通常、被変調データ信号、例えば、搬送波又は他の搬送機構等のデータ信号において、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他の構造化若しくは非構造化データを具現し、任意の情報送達又は搬送媒体を含む。「被変調データ信号」又は信号という用語は、1つ以上の信号内に情報を符号化するように設定又は変更される特性のうちの1つ以上を有する信号を指している。例であって、限定はしないが、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、及び音響、RF、赤外線及び他のワイヤレス媒体等のワイヤレス媒体を含む。
【0106】
さらに、「ユーザー機器(user equipment)」、「ユーザーデバイス(user device)」、「モバイルデバイス(mobile device)」、「モバイル(mobile)」、「局(station)」、「アクセス端末(access terminal)」、「端末(terminal)」、「ハンドセット(handset)」等の専門用語のような用語は、概して、データ、コントロール、音声、ビデオ、音、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを受信又は伝達するためにワイヤレス通信ネットワーク又はサービスの加入者又はユーザーによって利用されるワイヤレスデバイスを指す。上記用語は、本明細書及び関連する図面において交換可能に利用される。同様に、用語「アクセスポイント(access point)」、「ノードB(node B)」、「基地局(base station)」、「発展型ノードB(evolved Node B)」、「セル(cell)」、「セルサイト(cell site)」等は、本出願において交換可能に利用され、加入者局のセットから、データ、コントロール、音声、ビデオ、音、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを提供し受信するワイヤレスネットワークコンポーネント又はアプライアンスを指し得る。データ及びシグナリングストリームは、パケット化された又はフレームベースのフローであり得る。本明細書及び図面において、コンテキスト又は明示的区別が、屋外環境におけるモバイルデバイスからデータを提供し受信するアクセスポイント又は基地局と、屋外カバレッジエリア内に重なる主に屋内の限定された環境において動作するアクセスポイント又は基地局とに関する差異化を提供することが留意される。データ及びシグナリングストリームは、パケット化された又はフレームベースのフローであり得る。
【0107】
さらに、用語「ユーザー」、「加入者」、「顧客(customer)」、「消費者(consumer)」等は、コンテキストが用語の間で特定の区別(複数の場合もある)を保証しない限り、本明細書全体を通して交換可能に使用される。こうした用語が、人間エンティティ、関連するデバイス、又は、シミュレートされたビジョン、音認識等を提供し得る人工知能(例えば、複雑な数学公式(complex mathematical formalism)に基づいて推論する能力)を通してサポートされる自動化コンポーネントを指し得ることが理解されるべきである。さらに、用語「ワイヤレスネットワーク」及び「ネットワーク」は、本明細書において交換可能に使用され、用語が利用されるコンテキストが、明確にするために区別を保証するとき、こうした区別は明示的になる。
【0108】
さらに、「例示的」という言葉は、使用される場合、事例又は例示としての役割を果たすことを意味するために本明細書において使用される。本明細書において「例示的」として説明されたいかなる態様又は設計も、必ずしも、他の態様又は設計より好ましいか、又は有利であると解釈されるべきではない。むしろ、例示的という言葉を使用することは、概念を具体的に提示することを意図している。本出願において使用されるときに、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包含的な「又は」を意味することを意図している。すなわち、別段の指示がない限り、又は文脈において明らかでない限り、「XがA又はBを利用する」は、自然な包含的置換のいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを利用する、XがBを利用する、又はXがA及びBの両方を利用する場合には、上記の事例のうちのいずれのもとにおいても、「Xが、A又はBを利用する」が満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲において用いられる冠詞「一("a" and "an")」は、一般に、別段の指示がない限り又は単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。
【0109】
さらに、特定の特徴が、いくつかの実装態様の1つだけに関して開示されているが、こうした特徴が、任意の所与の又は特定の用途について所望されかつ有利である場合があるように、他の実装態様の1つ以上の他の特徴と組合され得る。さらに、用語「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」、並びにその変形が詳細な説明又は特許請求の範囲において使用される限り、これらの用語は、用語「備えている(comprising)」と同様の方法で包含的であることを意図される。
【0110】
主題の開示の種々の実施形態及び対応する図の上記説明並びに要約に述べられるものは、例証のために本明細書に記載され、網羅的であること、又は、開示される実施形態を、開示される厳密な形態に制限することを意図されない。修正、並べ替え、組み合わせ、及び追加を含む他の実施形態が、開示される主題の、同じ、同様の、代替の、又は置換えの機能を実施するために実装することができ、したがって、本開示の範囲内で考えられることを当業者が認識し得ることが理解される。したがって、開示される主題は、本明細書で述べる任意の単一の実施形態に限定されるべきであるのではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲による範囲内にあると解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11