(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-04
(45)【発行日】2022-03-14
(54)【発明の名称】固定デバイス
(51)【国際特許分類】
F16G 11/04 20060101AFI20220307BHJP
【FI】
F16G11/04 A
(21)【出願番号】P 2019537304
(86)(22)【出願日】2018-01-15
(86)【国際出願番号】 GB2018000008
(87)【国際公開番号】W WO2018130809
(87)【国際公開日】2018-07-19
【審査請求日】2020-12-21
(32)【優先日】2017-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2017-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2018-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】598107622
【氏名又は名称】グリップル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GRIPPLE LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ギムザ、リ
【審査官】岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0139358(US,A1)
【文献】特表2013-537289(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0037554(US,A1)
【文献】米国特許第05369849(US,A)
【文献】実開昭62-087207(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16G 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の細長いクランピング部材と、それぞれの前記クランピング部材は、細長い物品に係合するための係合表面を有しており、
前記クランピング部材を担持するためのキャリッジと、前記キャリッジは、クランピング状態と解放状態との間で移動可能であり、前記クランピング状態では、前記クランピング部材は、細長い物品をクランプすることが可能であり、前記解放状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品から解放され、
互いに向けて内向きにテーパーの付いた第1および第2の壁部を有する本体部と、前記第1および第2の壁部は、通路を画定しており、前記キャリッジは、前記通路に沿って移動することが可能であり、前記通路は、前記通路を通して前記クランピング部材同士の間に前記細長い物品を受け入れるように構成されており、
前記壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こし、前記係合表面が、前記細長い物品に係合し、前記細長い物品を前記係合表面同士の間にクランプすることができるようになっている、
固定デバイスを備える固定構成体であって、
前記固定構成体は
、細長い物品を
さらに備え、前記細長い物品は、それぞれの
係合可能なストランドの複数の巻きの中で互いに巻き付けられた複数の
係合可能なストランドを備え、それぞれの前記
係合可能なストランドは、それぞれの他の
係合可能なストランドとほぼ同じピッチを有し、
それぞれのクランピング部材は、
前記係合可能なストランドの合計数の3分の2以上に係合するように構成されている、
固定構成体。
【請求項2】
第1および第2の細長いクランピング部材と、それぞれの前記クランピング部材は、細長い物品に係合するための係合表面を有しており、
前記クランピング部材を担持するためのキャリッジと、前記キャリッジは、クランピング状態と解放状態との間で移動可能であり、前記クランピング状態では、前記クランピング部材は、細長い物品をクランプすることが可能であり、前記解放状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品から解放され、
互いに向けて内向きにテーパーの付いた第1および第2の壁部を有する本体部と、前記第1および第2の壁部は、通路を画定しており、前記キャリッジは、前記通路に沿って移動することが可能であり、前記通路は、前記通路を通して前記クランピング部材同士の間に前記細長い物品を受け入れるように構成されており、
前記壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こし、前記係合表面が、前記細長い物品に係合し、前記細長い物品を前記係合表面同士の間にクランプすることができるようになっている、
固定デバイスを備える固定構成体であって、
前記固定構成体は
、細長い物品を
さらに備え、前記細長い物品は、それぞれの
係合可能なストランドの複数の巻きの中で互いに巻き付けられた複数の
係合可能なストランドを備え、それぞれの前記
係合可能なストランドは、それぞれの他の
係合可能なストランドとほぼ同じピッチを有し、
それぞれの係合表面は、
前記係合可能なストランドの前記ピッチの50%以上に実質的に等しい寸法を有している、
固定構成体。
【請求項3】
前記固定デバイスは、前記キャリッジをクランピング状態へ付勢するように配置された弾性付勢部分を備え、前記弾性付勢部分は、前記キャリッジから延在している、請求項1または2に記載の固定構成体。
【請求項4】
前記弾性付勢部分は、前記キャリッジと一体になっている、請求項3に記載の固定構成体。
【請求項5】
前記固定デバイスは前記キャリッジを解放状態へ移動させるように配置された解放部分を備え、前記解放部分は、前記キャリッジから延在している、請求項1から4のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項6】
前記解放部分は、前記本体部を通って突き出る突き出し部材を備える、請求項5に記載の固定構成体。
【請求項7】
前記解放部分は、締結フォーメーションを含み、前記固定デバイスは、前記解放部分の上に配置されるロッキング部材を含み、前記ロッキング部材は、前記締結フォーメーションと協働し、前記キャリッジをクランピング状態にロックし、前記ロッキング部材は、アンロック位置とロック位置との間で前記解放部分に沿って移動可能である、請求項6に記載の固定構成体。
【請求項8】
前記解放部分は、ロッキング部材をその上に受け入れるための複数の弾性的に変形可能なネジ山付きのセグメントとして形成されており、前記弾性的に変形可能なセグメントは、前記ロッキング部材がその上に押し込み嵌めになることを可能にするように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項9】
前記キャリッジは、それぞれの前記第1および第2のクランピング部材を受け入れるために、第1および第2の受け入れフォーメーションを画定している、請求項1から8のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項10】
前記キャリッジは、導管を画定しており、前記細長い物品は、前記導管を通って延在することが可能であり、前記導管は、前記受け入れフォーメーション同士の間に延在している、請求項9に記載の固定構成体。
【請求項11】
それぞれの前記受け入れフォーメーションは、前記第1および第2のクランピング部材をそれぞれの前記受け入れフォーメーションの中に保つために、リテイニングフォーメーションを備え、それぞれの前記クランピング部材は、前記リテイニングフォーメーションと協働するために、対応するフォーメーションを備える、請求項9または10に記載の固定構成体。
【請求項12】
前記キャリッジの前記受け入れフォーメーションのそれぞれは、外側縁部から内向きに延在する1対の凹んだ領域を画定しており、それぞれの前記リテイニングフォーメーションは、前記凹んだ領域のそれぞれのものから延在するフィンガーを備える、請求項11に記載の固定構成体。
【請求項13】
前記対応するフォーメーションは前記クランピング部材によって画定される窪み部を備え、それぞれの前記フィンガーは、その外側端部において、前記窪み部によって受け入れられることとなるフック部分を設けており、それによって、それぞれの前記受け入れフォーメーションの中に前記クランピング部材を保つ、請求項12に記載の固定構成体。
【請求項14】
前記第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向反対側に配置されている、請求項1から13のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項15】
それぞれの前記クランピング部材は、細長くなっており、所定の長さを有しており、前方領域と後方領域を備え、前記クランピング部材が前記細長い物品と係合するように付勢されているときに、前記前方領域が、前記後方領域に先行しており、前記前方領域は、前記後方領域よりも薄くなっている、請求項1から14のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項16】
それぞれの前記クランピング部材の前記係合表面は、前記クランピング部材の長さのおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある係合長さを有している、請求項1から15のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項17】
ショルダー部を備え、前記本体部は、フランジ部分と、前記フランジ部分と前記ショルダー部との間のネック部分とを有しており、前記フランジ部分は、前記ネック部分から反対側方向に延在し、前記固定デバイスは、挿入部材を含み、前記挿入部材は、前記固定デバイスとサポートとの間に挿入され得、それによって、前記サポートと係合するように前記ショルダー部を押す、請求項1から16のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項18】
前記挿入部材は、ドーム形の部分を備え、前記挿入部材は、細長いスロットを画定しており、前記スロットは、前記ネック部分を保持するために、拡大した中央領域を有している、請求項17に記載の固定構成体。
【請求項19】
前記スロットは、開口部を有しており、前記開口部を通して、前記ネック部分が、前記拡大した中央領域の中へ受け入れられ得、前記挿入部材は、前記開口部の反対側に、ドーム形の部分の上に壁部フォーメーションをさらに含む、請求項18に記載の固定構成体。
【請求項20】
前記挿入部材は、前記ネック部分の上へのスナップフィットであり、それによって、突き出し部分がアパーチャーを通して受け入れられているときに、前記挿入部材は、前記ネック部分が前記拡大した中央領域の中に受け入れられるまで、ユーザーが前記壁部フォーメーションの上に力を印加することによって、前記ネック部分の上に押され得る、請求項19に記載の固定構成体。
【請求項21】
前記第1および第2の壁部は、互いに正反対に配置されており、前記第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向に対向して配置されている、請求項1から20のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項22】
それぞれの前記クランピング部材は、
前記係合可能なストランドの合計数の少なくとも4分の3に係合するように構成されている、請求項1から21のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項23】
それぞれの前記クランピング部材は、
前記係合可能なストランドのすべてに係合するように構成されている、請求項1から22のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項24】
それぞれの係合表面は、
前記係合可能なストランドの前記ピッチの50%以上に実質的に等しい寸法を有している、請求項1または、3から22のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項25】
それぞれの係合表面は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの67%以上に実質的に等しい
寸法を有している、請求項1から24のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項26】
それぞれの前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの75%以上に実質的に等しい、請求項25に記載の固定構成体。
【請求項27】
それぞれの前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの100%以上に実質的に等しい、請求項24、25、または26に記載の固定構成体。
【請求項28】
それぞれの前記クランピング部材の前記係合表面は、前記クランピング部材の長さのおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある係合長さを有している、請求項1から27のいずれか一項に記載の固定構成体。
【請求項29】
第1および第2の細長いクランピング部材と、前記クランピング部材を担持するためのキャリッジと、互いに向けて内向きにテーパーの付いた第1および第2の壁部を有する本体部とを備える
、細長い物品に固定可能な固定デバイスであって、それぞれの前記クランピング部材は、細長い物品に係合するための係合表面を有しており、
それぞれの前記クランピング部材は、細長くなっており、所定の長さを有しており、前方領域と後方領域を備え、前記クランピング部材が前記細長い物品と係合するように付勢されているときに、前記前方領域が、前記後方領域に先行しており、前記前方領域は、前記後方領域よりも薄くなっており、前記第1および第2の壁部は、通路を画定しており、前記キャリッジは、前記通路に沿って移動することが可能であり、前記通路は、前記通路を通して前記クランピング部材同士の間に前記細長い物品を受け入れるように構成されており、
前記壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こし、前記係合表面が、前記細長い物品に係合し、前記細長い物品を前記係合表面同士の間にクランプすることができるようになり、
前記キャリッジは、それぞれの前記第1および第2のクランピング部材を受け入れるために、第1および第2の受け入れフォーメーションを画定し、
それぞれの前記受け入れフォーメーションは、対向する端部を有し、
それぞれの前記受け入れフォーメーションは、前記第1および第2のクランピング部材をそれぞれの前記受け入れフォーメーションの中に保つために、リテイニングフォーメーションを備え、それぞれの前記クランピング部材は、前記リテイニングフォーメーションと協働するために、対応するフォーメーションを備え
、
前記リテイニングフォーメーションは、それぞれの前記受け入れフォーメーションの隣接するそれぞれの端部に設けられ、
前記対応するフォーメーションのうちの2つは、それぞれの前記クランピング部材の前方領域に隣接して設けられ、前記対応するフォーメーションのうちの2つは、それぞれの前記クランピング部材の後方領域に隣接して設けられる、固定デバイス。
【請求項30】
前記キャリッジは、クランピング状態と解放状態との間で移動可能であり、前記クランピング状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品をクランプすることが可能であり、前記解放状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品から解放されている、請求項29に記載の固定デバイス。
【請求項31】
前記固定デバイスは、前記キャリッジをクランピング状態へ付勢するように配置された弾性付勢部分を備え、前記弾性付勢部分は、前記キャリッジから延在している、請求項29または30に記載の固定デバイス。
【請求項32】
前記固定デバイスは前記キャリッジを解放状態へ移動させるように配置された解放部分を備え、前記解放部分は、前記キャリッジから延在している、請求項29、30または31に記載の固定デバイス。
【請求項33】
前記解放部分は、前記本体部を通って突き出る突き出し部材を備える、請求項32に記載の固定デバイス。
【請求項34】
前記解放部分は、締結フォーメーションを含み、前記固定デバイスは、前記解放部分の上に配置されるロッキング部材を含み、前記ロッキング部材は、前記締結フォーメーションと協働し、前記キャリッジをクランピング状態にロックし、前記ロッキング部材は、アンロック位置とロック位置との間で前記解放部分に沿って移動可能である、請求項32または33に記載の固定デバイス。
【請求項35】
前記解放部分は、ロッキング部材をその上に受け入れるための複数の弾性的に変形可能なネジ山付きのセグメントとして形成されており、前記弾性的に変形可能なセグメントは、前記ロッキング部材がその上に押し込み嵌めになることを可能にするように構成されている、請求項32から34のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項36】
前記ロッキング部材は、前記ロッキング部材がサポートの中のアパーチャーを通して受け入れられることを可能にするために、細長い構成を有している、請求項35に記載の固定デバイス。
【請求項37】
前記第1および第2の受け入れフォーメーションは、互いに反対側に配置されている、請求項29から36のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項38】
前記キャリッジは、導管を画定しており、前記細長い物品は、前記導管を通って延在することが可能であり、前記導管は、前記受け入れフォーメーション同士の間に延在している、請求項29から37のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項39】
前記第1および第2の受け入れフォーメーションは、前記キャリッジによって画定されるそれぞれの第1および第2の凹部である、請求項29から38のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項40】
前記リテイニングフォーメーションおよび前記対応するフォーメーションは、協働可能な突出部と窪み部とを備える、請求項29から39のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項41】
前記リテイニングフォーメーションは、突出部を備え、前記対応するフォーメーションは、窪み部を備える、請求項40に記載の固定デバイス。
【請求項42】
前記リテイニングフォーメーションは、前記受け入れフォーメーションの縁部の上に設けられている、請求項29から41のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項43】
前記キャリッジの前記受け入れフォーメーションのそれぞれは、外側縁部から内向きに延在する1対の凹んだ領域を画定しており、それぞれの前記リテイニングフォーメーションは、前記凹んだ領域のそれぞれのものから延在するフィンガーを備える、請求項29から42のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項44】
それぞれの前記フィンガーは、その外側端部において、クランピング部材によって画定される窪み部によって受け入れられることとなるフック部分を設けており、それによって、それぞれの前記受け入れフォーメーションの中に前記クランピング部材を保つ、請求項43に記載の固定デバイス。
【請求項45】
前記通路は、前記通路を通して前記クランピング部材同士の間に前記細長い物品を受け入れるように構成されており、それによって、対向する壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記細長い物品をクランプするために、前記壁部が前記クランピング部材を互いに向けて付勢することを引き起こす、請求項29から44のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項46】
前記第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向反対側に配置されている、請求項29から45のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項47】
それぞれの前記クランピング部材の前記係合表面は、前記クランピング部材の長さのおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある係合長さを有している、請求項29から
46のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項48】
前記固定デバイスは、ショルダー部を備え、前記本体部は、フランジ部分と、前記フランジ部分と前記ショルダー部との間のネック部分とを有しており、前記フランジ部分は、前記ネック部分から反対側方向に延在している、請求項29から
47のいずれか一項に記載の固定デバイス。
【請求項49】
前記固定デバイスは、挿入部材を含み、前記挿入部材は、前記固定デバイスとサポートとの間に挿入され得、それによって、前記サポートと係合するように前記ショルダー部を押す、請求項
48に記載の固定デバイス。
【請求項50】
前記挿入部材は、ドーム形の部分を備え、前記挿入部材は、細長いスロットを画定しており、前記スロットは、前記ネック部分を保持するために、拡大した中央領域を有している、請求項
49に記載の固定デバイス。
【請求項51】
前記スロットは、開口部を有しており、前記開口部を通して、前記ネック部分が、前記拡大した中央領域の中へ受け入れられ得、前記挿入部材は、前記開口部の反対側に、ドーム形の部分の上に壁部フォーメーションをさらに含む、請求項
50に記載の固定デバイス。
【請求項52】
前記挿入部材は、前記ネック部分の上へのスナップフィットであり、それによって、突き出し部分がアパーチャーを通して受け入れられているときに、前記挿入部材は、前記ネック部分が前記拡大した中央領域の中に受け入れられるまで、ユーザーが前記壁部フォーメーションの上に力を印加することによって、前記ネック部分の上に押され得る、請求項
51に記載の固定デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細長い物品を固定するための固定デバイスに関する。より具体的には、それに限定されないが、本発明は、ケーブル、ワイヤーロープ、またはワイヤーなどをクランプするための固定デバイスに関する。本発明の実施形態は、クランピングデバイスに関する。また、本発明は、固定デバイスと細長い物品とを備える固定構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
固定デバイスの中のクランピングウェッジによって細長いケーブルを固定するということが知られている。ケーブルは、2つのテーパー付き壁部の間にウェッジによってクランプされる。そのようなクランピングデバイスの荷重能力は限定されている可能性があり、全荷重がケーブルに印加されたときには、ウェッジを解放することが困難である可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様によれば、細長い物品と固定デバイスとを備える固定構成体であって、固定デバイスは、本体部と、細長い物品をクランプするための本体部の中の第1および第2のクランピング部材とを有しており、クランピング部材は、互いに対して対向する位置に配設されており、細長い物品は、それぞれのストランドの複数の巻きの中で互いに巻き付けられた複数のストランドを備え、それぞれのストランドは、それぞれの他のストランドとほぼ同じピッチを有しており、それぞれのクランピング部材は、細長い物品に係合するための係合表面を有しており、それぞれの係合表面は、細長い物品を形成するストランドの合計数の半分以上に係合するように構成されている、固定構成体が提供される。
【0004】
第1および第2のクランピング部材は、互いに正反対に配置され得る。
【0005】
固定デバイスは、クランピング部材を前記対向する位置に担持するためのキャリッジを備えることが可能である。本体部は、互いに向けて内向きにテーパーの付いた対向する壁部を有することが可能であり、前記対向する壁部は、通路を画定しており、キャリッジは、通路に沿って移動することが可能である。
【0006】
通路は、通路を通してクランピング部材同士の間に細長い物品を受け入れるように構成され得る。対向する壁部の内向きのテーパーの方向に通路に沿ってキャリッジが移動することは、細長い物品をクランプするために、クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こすことが可能である。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、第1および第2の細長いクランピング部材と、クランピング部材を担持するためのキャリッジと、互いに向けて内向きにテーパーの付いた第1および第2の壁部を有する本体部とを備える固定デバイスであって、第1および第2の壁部は、通路を画定しており、キャリッジは、通路に沿って移動することが可能であり、前記通路は、通路を通してクランピング部材同士の間に細長い物品を受け入れるように構成されており、壁部の内向きの前記テーパーの方向に通路に沿ってキャリッジが移動することは、細長い物品をクランプするために、クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こす、固定デバイスが提供される。
【0008】
第1および第2の壁部は、互いに正反対に配設され得る。
【0009】
本発明の第3の態様によれば、互いに対して対向する位置に配設されている第1および第2のクランピング部材と、前記対向する位置にクランピング部材を担持するためのキャリッジと、互いに向けて内向きにテーパーの付いた対向する壁部を有する本体部とを備える固定デバイスであって、対向する壁部は、通路を画定しており、キャリッジは、通路に沿って移動することが可能であり、前記通路は、通路を通してクランピング部材同士の間に細長い物品を受け入れるように構成されており、壁部の内向きの前記テーパーの方向に通路に沿ってキャリッジが移動することは、細長い物品をクランプするために、クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こす、固定デバイスが提供される。
【0010】
本発明の第4の態様によれば、固定デバイスと細長い物品とを備える固定構成体であって、固定デバイスは、互いに対して対向する位置に配設されている第1および第2のクランピング部材と、前記対向する位置にクランピング部材を担持するためのキャリッジと、互いに向けて内向きにテーパーの付いた対向する壁部を有する本体部とを備え、対向する壁部は、通路を画定しており、キャリッジは、通路に沿って移動することが可能であり、前記通路は、通路を通してクランピング部材同士の間に細長い物品を受け入れるように構成されており、壁部の内向きの前記テーパーの方向に通路に沿ってキャリッジが移動することは、細長い物品をクランプするために、クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こす、固定構成体が提供される。
【0011】
本明細書で説明されている実施形態では、キャリッジは、クランピング部材が互いに反対側に細長い物品の周りに対称的に配設され、第1のクランピング部材が細長い物品に沿って長さ方向に第2のクランピング部材と整合させられるようになっているということを保証するという利点を提供する。これは、細長い物品が実質的に両方のクランピング部材の長さに沿って把持されるということを保証する。
【0012】
キャリッジがなければ、さまざまな要因(第1および第2のクランピング部材と細長い物品との間の摩擦の差を含む)が、クランピング部材が細長い物品の長さ方向に不整合状態になることを結果として生じさせることとなる。不整合状態のクランピング部材は、クランピング部材が互いに重なり合う場所のみにおいて、細長い物品が把持されるという効果を有することとなる。それによって、固定デバイスによって支持され得る荷重もそうであるように、細長い物品にかかる把持力が低減されることとなる。
【0013】
したがって、キャリッジは、クランピング部材が互いに整合させられるということを保証し、細長い物品をクランプするために最大力が提供され得るようになっており、それによって、最大荷重が固定デバイスによって支持され得るということを保証する。
【0014】
第1および第2のクランピング部材のそれぞれは、細長くなっていることが可能である。第1および第2のクランピング部材のそれぞれは、ウェッジを備えることが可能である。
【0015】
キャリッジは、クランピング状態と解放状態との間で移動可能であり得、クランピング状態では、クランピング部材は、細長い物品をクランプすることが可能であり、解放状態では、クランピング部材は、細長い物品から解放されている。
【0016】
キャリッジがそのクランピング状態になっているときには、それぞれのクランピング部材が、細長い物品とクランピング係合した状態になり、細長い物品を固定デバイスに固定することが可能である。キャリッジがその解放状態になっているときには、それぞれのクランピング部材は、細長い物品から解放され、細長い物品が通路の中を移動することが可能になる。
【0017】
細長い物品は、クランピング部材によって係合され得る複数の係合可能なストランドを備えることが可能である。係合可能なストランドは、それぞれの係合可能なストランドの複数の巻きの中で互いに巻き付けられ得る。
【0018】
前記係合可能なストランドのそれぞれは、前記係合可能なストランドの他のもののそれぞれとほぼ同じピッチを有することが可能である。それぞれのクランピング部材は、細長い物品に係合するための係合表面を有することが可能である。
【0019】
前記係合可能なストランドのそれぞれは、クランピング部材のうちの一方または両方によって係合され得る。それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドの合計数の半分以上に係合するように構成され得る。
【0020】
本明細書で説明されている実施形態では、それぞれのクランピング部材が細長い物品の中の前記係合可能なストランドの合計数の半分以上にわたって延在するという特徴は、細長い物品がクランピング部材同士の間にきつくクランプされるという利点を提供し、細長い物品がいずれかのクランピング部材によってカットされるというリスクが最小化される。
【0021】
細長い物品がクランピング部材同士の間にクランプされているときには、細長い物品の前記係合可能なストランドのそれぞれが、クランピング部材のうちの一方または両方によって係合されている。1つの実施形態では、前記係合可能なストランドの数が6つである場合に、それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドの3つ以上に係合することが可能である。
【0022】
前記係合可能なストランドのそれぞれは、らせんの形態になっていることが可能である。細長い物品は、ワイヤー、ケーブル、またはロープなどであることが可能である。
【0023】
それぞれのクランピング部材は、メイン部分を有することが可能である。それぞれの係合表面は、それぞれのクランピング部材のメイン部分の上に設けられ得る。
【0024】
望ましくは、それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドの合計数の3分の2以上に係合するように構成され得る。1つの実施形態では、細長い物品が前記係合可能なストランドのうちの6つを有している場合には、それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドのうちの4つ以上に係合することが可能である。
【0025】
望ましくは、それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドの合計数の少なくとも4分の3に係合するように構成され得る。1つの実施形態では、細長い物品が前記係合可能なストランドのうちの6つを有している場合には、それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドの5つ以上に係合することが可能である。
【0026】
より望ましくは、それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドのすべてに係合するように構成され得る。1つの実施形態では、細長い物品が前記係合可能なストランドのうちの6つを有している場合には、それぞれのクランピング部材は、前記係合可能なストランドの6つすべてに係合することが可能である。
【0027】
それぞれの係合表面は、前記係合可能なストランドのピッチの50%以上に実質的に等しくなり得る寸法を有することが可能である。係合表面は、細長い物品に係合するように構成されており、係合表面の前記寸法が、細長い物品に沿って延在するようになっている。この寸法は、係合表面の長さであり得る。
【0028】
本明細書で使用されているように、「ピッチ」という語句は、細長い物品の主長手方向軸線に沿って測定されるストランドの完全な1巻きの長さを意味している。
【0029】
係合表面の前記寸法は、望ましくは、前記係合可能なストランドのピッチの67%以上に実質的に等しい。係合表面の前記寸法は、望ましくは、前記係合可能なストランドのピッチの75%以上に実質的に等しい。係合表面の前記寸法は、望ましくは、前記係合可能なストランドのピッチの100%以上に実質的に等しい。
【0030】
前記係合可能なストランドは、細長い物品の外側ストランドを構成することが可能である。上記の前記係合可能なストランドに加えて、細長い物品は、少なくとも1つの中心ストランドを含むことが可能であり、上述の係合可能なストランドが、少なくとも1つの中心ストランドに巻き付けられている。
【0031】
中心ストランドは、コアストランドを備えることが可能であり、上述の係合可能なストランドがコアストランドに巻き付けられており、または、中心ストランドは、複数の内側ストランドを備える内側層を備えることが可能であり、上述の係合可能なストランドが内側層に巻き付けられている。内側ストランドは、コアストランドに巻き付けられ得る。
【0032】
前記ストランドは、細長い物品の外側ストランドを構成することが可能である。上述のストランドに加えて、細長い物品は、少なくとも1つの中心ストランドを含むことが可能であり、上述の外側ストランドが少なくとも1つの中心ストランドに巻き付けられている。
【0033】
中心ストランドは、コアストランドを備えることが可能であり、上述の外側ストランドがコアストランドに巻き付けられており、または、中心ストランドは、複数の内側ストランドを備える内側層を備えることが可能であり、上述の外側ストランドが内側層に巻き付けられている。内側ストランドは、コアストランドに巻き付けられ得る。
【0034】
それぞれのクランピング部材は、細長い物品に初期に係合するために、予備的な係合突き出し部を備えることが可能である。予備的な係合突き出し部は、係合表面の上に歯を備えることが可能である。
【0035】
それぞれのクランピング部材は、複数の前記予備的な係合突き出し部、たとえば、3つの予備的な係合突き出し部などを備えることが可能である。それぞれの予備的な係合突き出し部は、それぞれの歯を備えることが可能である。
【0036】
係合表面は、複数の把持フォーメーションを有することが可能である。把持フォーメーションは、セレーションを備えることが可能であり、それぞれのセレーションは、係合表面を横切って延在している。
【0037】
クランピング部材は、互いに正反対にあることが可能である。細長い物品は、クランピング部材同士の間に直接的に配設され得る。
【0038】
それぞれのクランピング部材は、細長くなっていることが可能であり、所定の長さを有しており、前方領域と後方領域とを備え、クランピング部材が細長い物品と係合するように付勢されているときに、前方領域が、後方領域に先行しており、前方領域は、後方領域よりも薄くなっている。
【0039】
それぞれのクランピング部材は、ウェッジの形態になっていることが可能である。それぞれのクランピング部材の係合表面は、クランピング部材の長さのおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある係合長さを有することが可能である。
【0040】
第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向に反対側に、キャリッジの上に配置され得る。
【0041】
固定デバイスは、弾性付勢部分を備えることが可能である。付勢部分は、キャリッジをクランピング状態へと付勢するように配置され得る。付勢部分は、キャリッジから延在することが可能である。代替的に、望まれる場合には、弾性付勢部分は、キャリッジから分離していることが可能である。
【0042】
固定デバイスは、解放部分を備えることが可能である。解放部分は、キャリッジを解放状態へと移動させるように配置され得る。解放部分は、キャリッジから延在することが可能である。
【0043】
キャリッジおよび弾性付勢部分は、保持構成体を一緒に構成することが可能である。保持構成体は、解放部分をさらに含むことが可能である。保持構成体は、拡張位置と後退位置との間で変形可能であり得る。保持構成体は、プラスチック材料から形成され得、たとえば射出成形など、成形によって形成され得る。
【0044】
弾性付勢部分は、保持構成体を拡張位置へと付勢するように配置され得る。弾性付勢部分は、キャリッジと一体になっていることが可能である。解放部分は、保持構成体を後退位置へと移動させるように配置され得る。解放部分は、キャリッジと一体になっていることが可能である。
【0045】
キャリッジおよび付勢部分は、単一コンポーネントを一緒に構成することが可能である。キャリッジ、解放部分、および付勢部分は、単一コンポーネントを一緒に構成することが可能である。キャリッジ、解放部分、および付勢部分は、互いに一体的に形成され得る。
【0046】
キャリッジのクランピング状態は、保持構成体の拡張位置に対応することが可能である。キャリッジの解放状態は、保持構成体の後退位置に対応することが可能である。
【0047】
キャリッジは、プラットフォームを含むことが可能であり、クランピング部材が、プラットフォームの上に配設されている。キャリッジは、それぞれの第1および第2のクランピング部材を受け入れるために、第1および第2の受け入れフォーメーションを画定することが可能である。第1および第2の受け入れフォーメーションは、互いに反対側に配置され得る。
【0048】
キャリッジは、導管を画定することが可能であり、細長い物品は、前記導管を通って延在することが可能である。導管は、受け入れフォーメーション同士の間に延在することが可能である。
【0049】
第1および第2の受け入れフォーメーションは、キャリッジによって画定されるそれぞれの第1および第2の凹部であることが可能である。それぞれの受け入れフォーメーションは、向かい合った受け入れ部材を備えることが可能であり、受け入れ部材は、向かい合った傾斜付きパーティションであることが可能である。
【0050】
それぞれの受け入れフォーメーションは、第1および第2のクランピング部材をそれぞれの受け入れフォーメーションの中に保つために、リテイニングフォーメーションを備えることが可能である。リテイニングフォーメーションは、受け入れ部材の縁部の上に設けられ得る。
【0051】
リテイニングフォーメーションは、それぞれの受け入れ部材の縁部のうちの少なくとも1つの上に突出部を備えることが可能である。リテイニングフォーメーションは、それぞれの受け入れフォーメーションの両方の縁部の上に突出部を備えることが可能である。
【0052】
それぞれのクランピング部材は、リテイニングフォーメーションと協働するために、対応するフォーメーションを備えることが可能である。リテイニングフォーメーションおよび対応するフォーメーションは、協働可能な突出部と窪み部とを備えることが可能である。1つの実施形態では、リテイニングフォーメーションは、突出部を備えることが可能である。この実施形態では、対応するフォーメーションは、窪み部を備えることが可能である。
【0053】
キャリッジは、強化フォーメーションを含むことが可能であり、強化フォーメーションは、受け入れフォーメーションから延在することが可能である。強化フォーメーションは、受け入れフォーメーション同士の間に設けられ得る。強化フォーメーションは、強化リブを備えることが可能である。強化フォーメーションのそれぞれは、受け入れフォーメーションの長さに延在することが可能である。
【0054】
付勢部分は、コイルスプリングを備えることが可能である。代替的に、付勢部分は、ウェーブスプリングまたはリーフスプリングなどのような、別の適切なタイプのスプリングの形態になっていることが可能である。付勢部分は、係合部分をさらに含むことが可能である。付勢部分は、両側の端部を備えることが可能であり、端部のうちの一方は、キャリッジに取り付けられており、他方の端部は、係合部分に取り付けられている。
【0055】
解放部分は、実質的に円筒形状になっていることが可能である。本明細書で説明されている実施形態では、解放部分は、クランピング状態から解放状態へ、キャリッジが本体部の中で押されることを可能にする。解放部分は、突き出し部材を備えることが可能であり、突き出し部材は、本体部を通って突き出している。解放部分は、締結フォーメーションを含み、締結フォーメーションは、解放部分のネジ山付きの領域であることが可能である。
【0056】
ロッキング部材は、解放部分の上に配置され得る。ロッキング部材は、締結フォーメーションと協働し、キャリッジをクランピング状態にロックすることが可能である。ロッキング部材は、解放部分のネジ山付きの領域と協働するために、ネジ山を含むことが可能である。
【0057】
ロッキング部材は、アンロック位置とロック位置との間で解放部分に沿って移動可能であり得る。ロッキング部材は、解放部分に沿ってねじ回されることによって、解放部分に沿って移動可能であり得る。
【0058】
ロッキング部材がアンロック位置にあるときには、キャリッジは、解放状態へと移動させられ得る。ロッキング部材がロック位置にあるときには、キャリッジは、クランピング状態にロックされ得る。したがって、本明細書で説明されている実施形態では、アンロック位置へのロッキング部材の移動は、ロッキング部材が、リースボタンとして作用するという利点を提供し、リースボタンは、キャリッジを解放状態へと移動させるために、本体部に向けて押し付けられ得る。
【0059】
ロッキング部材は、アパーチャーを画定することが可能であり、細長い物品は、アパーチャーを通って延在することが可能である。ロッキング部材は、アパーチャーからロッキング部材のサイド領域へ延在するサイドスロットを画定することが可能である。
【0060】
望まれる場合には、細長い物品は、スロットを通過させられ得、固定デバイスが細長い物品の上に配置された後に、ロッキング部材が解放部分の上に装着されることを可能にする。
【0061】
細長い物品は、スロットを通過させられ得、ロッキング部材がアパーチャーを通して受け入れられることを可能にし、それによって、固定デバイスが細長い物品の上に配置されているときに、ロッキング部材が解放部分の上に装着されることを可能にする。
【0062】
固定デバイスは、キャリッジがクランピング状態になっているときを示すために、インジケーターを含むことが可能である。インジケーターは、解放部分の上側インジケーション領域を備えることが可能である。
【0063】
ロッキング部材がロック位置へとねじ回されるときに、ロッキング部材をねじ回し続けることは、キャリッジをロッキング部材に向けて移動させることが可能である。上側領域がロッキング部材と同一平面上になっているときに、または、上側領域がロッキング部材から延在しているときに、インジケーターは、キャリッジがクランピング状態になっているということを示すことが可能である。
【0064】
通路は、それを通って延在する主軸線を有することが可能である。通路は、キャリッジがクランピング状態へと移動させられるときに、クランピング部材を細長い物品とクランピング係合した状態のそれらのクランピング状態へ付勢するために、対向するガイド壁部を有することが可能である。ガイド壁部のそれぞれは、軸線に向けて内向きにテーパーが付いていることが可能である。
【0065】
固定デバイスは、反作用の力を付勢部分に提供するために、反作用部材をさらに含むことが可能である。反作用部材は、反作用部材を本体部に取り付けるために、取り付けフォーメーションを含むことが可能である。
【0066】
本体部は、取り付けフォーメーションと協働するために、さらなるフォーメーションを含むことが可能である。取り付けフォーメーションおよびさらなるフォーメーションは、ネジ山を備えることが可能である。
【0067】
反作用部材は、ボアを画定することが可能であり、細長い物品は、ボアを通って延在することが可能である。反作用部材は、本体部から除去され得、キャリッジ構成体が本体部の中に挿入されることを可能にする。
【0068】
付勢部分は、反作用部材に係合するための係合部材を含むことが可能である。係合部材は、半径方向外向きに延在する部材を備えることが可能であり、それは、環状になっていることが可能である。係合部材は、位置付けフォーメーションを含み、本体部の上の対応するフォーメーションと相互作用し、キャリッジを本体部の中の所望の位置に配向させることが可能である。
【0069】
本体部は、サポートに係合するために、半径方向外向きに延在するフランジ部分を含むことが可能であり、固定デバイスは、サポートとともに使用されることとなる。本体部は、通路と本体部の外部の領域との間の連通を提供する開口部を画定することが可能である。本体部は、ネック部分をさらに含むことが可能であり、ネック部分は、フランジ部分と開口部との間に延在することが可能である。
【0070】
使用時に、ネック部分は、サポートの中のアパーチャーによって受け入れられ得る。サポートは、ネック部分がアパーチャーによって受け入れられているときに、フランジ部分に係合することが可能である。サポートは、フランジ部分に係合することが可能である。
【0071】
さらなる実施形態では、固定デバイスは、ショルダー部を備えることが可能である。本体部は、フランジ部分を有することが可能である。ネック部分が、フランジ部分とショルダー部との間に設けられ得る。フランジ部分は、ネック部分から反対側方向に延在することが可能である。フランジ部分は、楕円形状になっていることが可能である。
【0072】
フランジ部分は、サポートのメイン部材の中のアパーチャーのうちの1つを通してフィットするように適切な形状およびサイズのものであることが可能である。サポートは、フランジ部分とショルダー部との間に受け入れられ得る。
【0073】
固定デバイスは、挿入部材を含むことが可能である。挿入部材は、固定デバイスとサポートとの間に挿入され得る。望ましくは、挿入部材は、フランジ部分とサポートとの間に挿入され得る。そのように挿入された挿入部材は、サポートと係合するようにショルダー部を押すことが可能である。
【0074】
挿入部材は、ドーム形の部分を備えることが可能であり、ドーム形の部分は、円形部分であることが可能である。本明細書で説明されている実施形態においてドーム形の部分を提供することは、挿入部材がサポートの異なる厚さを収容することを可能にするという利点を提供する。
【0075】
挿入部材は、細長いスロットを画定することが可能である。スロットは、ネック部分を保持するために、拡大した中央領域を有することが可能である。スロットは、開口部を有することが可能であり、開口部を通して、ネック部分が、拡大した中央領域の中へ受け入れられ得る。壁部フォーメーションが、開口部の反対側に、円形部分の上に設けられている。
【0076】
挿入部材は、ネック部分の上へのスナップフィットであることが可能である。突き出し部分がアパーチャーを通して受け入れられているときに、挿入部材は、ネック部分が拡大した中央領域の中に受け入れられるまで、ユーザーが壁部フォーメーションの上に力を印加することによって、ネック部分の上に押され得る。壁部フォーメーションは、この実施形態において、挿入部材に印加される力を拡散させ、それによって、ユーザーが挿入部材をネック部分の上にフィットさせることをより容易にするという利点を提供する。
【0077】
第2の実施形態では、解放部分は、複数の、たとえば、4つの弾性的に変形可能なネジ山付きのセグメントとして形成され、ロッキング部材をその上に受け入れることが可能である。弾性的に変形可能なセグメントは、ロッキング部材がその上に押し込み嵌めになることを可能にすることができる。
【0078】
ロッキング部材は、ロッキング部材がサポートの中のアパーチャーを通して受け入れられることを可能にするために、細長い構成を有することが可能である。ロッキング部材は、楕円形形状を有することが可能である。
【0079】
キャリッジのパーティションのそれぞれは、外側縁部から内向きに延在する1対の凹んだ領域を画定することが可能である。それぞれのリテイニングフォーメーションは、フィンガーを備えることが可能であり、フィンガーは、凹んだ領域のそれぞれのものから延在することが可能である。それぞれのフィンガーは、その外側端部において、クランピング部材によって画定される窪み部によって受け入れられることとなるフック部分を設けられ得、それによって、それぞれの受け入れフォーメーションの中にクランピング部材を保つ。
【0080】
ここで、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、単なる例として説明されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【
図1】アンロック位置にあるロッキング部材と、解放状態になっているキャリッジとを示す、固定デバイスの側断面図。
【
図2】ロック位置にあるロッキング部材と、クランピング状態になっているキャリッジとを示す、固定デバイスの側断面図。
【
図3】キャリッジの中にクランピング部材を据え付ける前のキャリッジとクランピング部材とを示す図。
【
図4】キャリッジの中にクランピング部材を据え付けた後のキャリッジとクランピング部材とを示す図。
【
図5】クランピング部材と細長い物品との間の関係を示す概略図。
【
図7】サポートの上に装着されている固定デバイスの斜視図。
【
図8】サポートの上に装着されている固定デバイスを示す端面断面図。
【
図9】アンロック位置にあるロッキング部材と、解放状態になっているキャリッジとを示す、固定デバイスの第2の実施形態の側断面図。
【
図10】ロック位置にあるロッキング部材と、クランピング状態になっているキャリッジとを示す、さらなる固定デバイスの側断面図。
【
図11】キャリッジの中にクランピング部材を据え付ける前のさらなるキャリッジとクランピング部材とを示す図。
【
図12】キャリッジの中にクランピング部材を据え付けた後のさらなるキャリッジとクランピング部材とを示す図。
【
図13】サポートの上に装着されている固定デバイスの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0082】
図面の
図1から
図8を参照すると、固定構成体10の第1の実施形態が示されている。
図1および
図2は、固定デバイス12の第1の実施形態と、ワイヤー、ケーブル、またはロープなどの形態の細長い物品14とを備える、固定構成体10を示している。細長い物品14は、
図1および
図2において破線で示されている。
【0083】
細長い物品14は、外側ストランド16A、16B、16C、16D、16E、および16Fの形態の複数の係合可能なストランドから形成された外側層と、コアストランド18とを備え、外側ストランド16Aから16Fが、コアストランド18の周りに巻き付けられている。外側ストランド16Aから16F、および、固定デバイス12とのそれらの相互作用が、より明確に
図5に示されており、下記に議論されている。
【0084】
固定デバイス12は、対向する壁部23によって貫通通路22を画定する本体部20を備え、対向する壁部23は、互いに向けて内向きにテーパーが付けられている。使用時に、細長い物品14は、通路22を通って延在する。通路22は、長手方向主軸線24を有しており、細長い物品14は、長手方向主軸線24に沿って延在している。
【0085】
保持構成体26が、通路22の中に設けられている。固定デバイス12は、保持構成体26によって担持される第1および第2のクランピング部材28をさらに含む。それぞれのクランピング部材28は、ウェッジの形態になっている。保持構成体26は、第1および第2のクランピング部材28を保持するためのキャリッジ30を備える。
【0086】
また、保持構成体26は、キャリッジ30の一方の端部に取り付けられている弾性付勢部分32と、キャリッジ30の反対側端部に取り付けられている解放部分33とを含む。
【0087】
キャリッジ30は、第1および第2のクランピング部材28を受け入れて保持するための凹部の形態をした第1および第2の受け入れフォーメーション34を画定している。クランピング部材28のそれぞれは、受け入れフォーメーション34のうちのそれぞれのものの中に受け入れられている。
【0088】
強化フォーメーション37が、受け入れフォーメーション34に沿って延在している。強化フォーメーション37は、受け入れフォーメーション34同士の間に配設されている。
【0089】
保持構成体26は、細長い導管38を画定しており、細長い導管38は、保持構成体26を通って延在している。細長い導管38は、キャリッジ30を通って受け入れフォーメーション34に沿って延在している。導管38は、弾性付勢部分32、キャリッジ30、および解放部分33を通って延在している。細長い物品14は、導管38を通して受け入れられ得、細長い物品14が受け入れフォーメーション34同士の間に延在するようになっている。
【0090】
キャリッジ30、弾性付勢部分32、および解放部分33は、たとえば成形することによって、単一コンポーネントとして一体的に形成されている。本明細書で説明されている実施形態では、保持構成体26は、適切なプラスチック材料から形成されている。
【0091】
受け入れフォーメーション34は、導管38と連通しており、クランピング部材28が導管38の中の細長い物品14に係合することを可能にする。受け入れフォーメーション34は、互いに反対側に配置されており、第1および第2のクランピング部材28が互いに対して対向する関係で配設されるようになっている。したがって、クランピング部材28は、細長い物品14の直径方向に反対側の領域において、細長い物品14に係合することが可能である。
【0092】
それぞれの受け入れフォーメーション34は、プラットフォーム39Aと、互いに向けて傾斜を付けられたパーティション39Bの形態の向かい合った受け入れ部材とを備える。パーティション39Bは、プラットフォーム39Aから延在している。突出部41Aの形態の4つのリテイニングフォーメーションが、それぞれの受け入れフォーメーション34の向かい合ったパーティション39Bの外側縁部の上に設けられている。窪み部41Bの形態の対応するフォーメーションが、クランピング部材28によって画定されている。突出部41Aは、窪み部41Bによって受け入れられ、受け入れフォーメーション34の中にクランピング部材28を保つ。
【0093】
保持構成体26は、本体部20の中に配設されており、キャリッジ30が
図2の中の矢印Xの方向に移動させられるときに、テーパー付き壁部23が、クランピング部材28を互いに向けて付勢し、それによって、細長い物品14とクランピング係合した状態にするようになっている。
【0094】
使用時に、キャリッジ30は、クランピング状態(
図2に示されている)と解放状態との間で通路22に沿って移動可能である。通路22に沿ったキャリッジ30の移動は、保持構成体26の変形によって実現される。
【0095】
保持構成体26の変形は、弾性付勢部分32によって起こり、弾性付勢部分32は、保持構成体26を後退位置から
図2に示されている拡張位置へ拡張させるように長くなる。したがって、キャリッジ30は、弾性付勢部分によってクランピング状態へ通路22に沿って線形に付勢される。キャリッジ30の解放状態および保持構成体26の後退位置の例が、第2の実施形態に関連して下記に議論されている。
【0096】
キャリッジ30が解放状態から
図2に示されているクランピング状態へ通路22に沿って移動するときに、クランピング部材28は、テーパー付き壁部23によって内向きに付勢され、細長い物品14とクランピング係合した状態になる。
【0097】
弾性付勢部分32は、キャリッジ30から自由端部へ延在するコイルスプリングの形態になっている。係合フォーメーション40が、弾性付勢部分32の自由端部の上に設けられている。代替的に、付勢部分32は、ウェーブスプリングまたはリーフスプリングなどのような、別の適切なタイプのスプリングの形態になっていることが可能である。
【0098】
固定デバイス12は、弾性付勢部分32の上の係合フォーメーション40に係合するための反作用部材42をさらに含み、それによって、弾性付勢部分32がキャリッジ30をその拡張位置に向けて付勢することを可能にする。反作用部材42は、ネジ山43を有しており、それが本体部20の通路22の中へねじ込まれ得るようになっている。反作用部材42は、保持構成体26の軸線と整合させられている、反作用部材42を通る軸線方向のボアを画定しており、細長い物品14が、ボアを通って延在する。
【0099】
解放部分33は、ネジ山付きの領域36を有する円筒形状の部材35の形態になっている。
図1および
図2に示されているように、解放部分33は、本体部20から外へ延在している。ロッキング部材44は、対応するネジ山46を有しており、ロッキング部材44は、ロッキング部材44を解放部分33の上でねじ回すことによって、解放部分33に締結される。
【0100】
ロッキング部材44は、貫通アパーチャー47を画定しており、細長い物品14は、ロッキング部材44が解放部分33に取り付けられているときに、貫通アパーチャー47を通って延在する。また、ロッキング部材44は、スロット48を画定しており、スロット48は、外側開口部49と反対側の内側開口部50とを有しており、スロット48と貫通アパーチャー47との連通を可能にしている。
【0101】
細長い物品14が固定デバイス12を通って延在するように配置されたときに、ロッキング部材44は、スロット48を通して細長い物品14をアパーチャー47へスライドさせることによって、解放部分33の上に装着され得る。
【0102】
解放部分33がアパーチャー47と整合させられるまで、ロッキング部材44が本体部20の上を移動するときに、細長い物品14がスロット48を通過する。次いで、解放部分33は、アパーチャー47の中に受け入れられ得、ロッキング部材44が解放部分33の上にねじ回されることを可能にする。
【0103】
ロッキング部材44は、アンロック位置(
図1に示されている)からロック位置(
図2に示されている)へ解放部分33に沿ってねじ回され得る。キャリッジ30が拡張位置にあるときに、ロッキング部材44は、解放部分33の上をロック位置へねじ回され、キャリッジ30を拡張位置にロックし、それによって、細長い物品14とクランピング係合した状態にクランピング部材28をロックすることが可能である。
【0104】
キャリッジ30は、上側インジケーション領域45の形態のインジケーターを有している。ロッキング部材44が解放部分33に沿って
図2に示されているロック位置へねじ回されるときに、キャリッジ30は、矢印Xによって示されている方向に移動する。ロッキング部材44を継続的にねじ回すことは、インジケーション領域45がロッキング部材44の上部から突き出すことを引き起こす。これが起こるときに、それは、キャリッジ30が拡張位置にあり、クランピング部材が細長い物品14と完全にクランピング係合した状態になっているというインジケーションをユーザーに提供する。また、ロッキング部材44の上部からインジケーション領域45が突き出ているということは、ロッキング部材44がロック位置にあるということを示している。
【0105】
細長い物品14の外側ストランド16Aから16Fは、それぞれの外側ストランド16Aから16Fの複数の巻きの中で互いにらせん状に巻き付けられている。外側ストランド16Aから16Fのそれぞれは、ピッチPを有している。細長い物品14は、長手方向主軸線52を有している。ピッチPは、外側ストランド16Aから16Fのうちの1本の完全な1巻きの細長い物品14の主軸線52に沿った距離である。
図5では、外側ストランド16Aのピッチが示されているが、それぞれの他の外側ストランド16Bから16Fのピッチも同じであるということが認識されることとなる。
【0106】
それぞれのクランピング部材28は、前方領域54から後方領域56へ延在する長さL1を有している。また、それぞれのクランピング部材28は、長さL2を有する係合表面57を有している。長さL2は、それぞれのクランピング部材28の長さL1のおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある。
【0107】
それぞれのクランピング部材28の前方領域54は、湾曲した先端表面58を有しており、湾曲した先端表面58は、前方端部領域54から係合表面57へ凸形に湾曲している。湾曲した先端表面58は、細長い物品14と係合した状態で通路22に沿ってそれぞれのクランピング部材28が移動することを促進させる。また、湾曲した先端表面58は、細長い物品14の中の応力を徐々に低減させる効果を有しており、それは、細長い物品14の破壊を防止することを助ける。
【0108】
係合表面57の全体長さL2が、外側ストランド16Aから16Fのそれぞれに係合する。これは、使用時に、クランピング部材28が細長い物品14をクランプするために使用されているときに、外側ストランド16Aから16Fのそれぞれが、両方のクランピング部材28によって係合されているということを意味している。
【0109】
使用時に、クランピング部材28は、受け入れフォーメーション34の中に配設されており、保持構成体26は、本体部20の中に据え付けられている。細長い物品14は、
図1に示されている矢印Yの方向に、キャリッジ30の中へ通されている。クランピング部材28は、細長い物品14の端部によって係合され、邪魔にならないところに移動させられ、細長い物品14が保持構成体26に通されることを可能にする。
【0110】
所望の長さの細長い物品14が、クランピング部材28同士の間で、本体部20と保持構成体26とを通される。次いで、細長い物品14が、矢印Yによって示されているものと反対側の方向に引っ張られ、それによって、キャリッジ30を内向きにテーパー付きの壁部23同士の間で通路22に沿って拡張位置に向けて引っ張ることが可能である。
【0111】
クランピング部材28は、壁部23に係合しており、壁部23のテーパーによって互いに向けて付勢され、それによって、細長い物品14をその間にクランプする。次いで、キャリッジ30は、ロッキング部材44を解放部分33の上でロック位置へねじ回すことによって、拡張位置にロックされ得る。
【0112】
たとえば、細長い物品14の上の固定デバイス12の位置を調節するために、細長い物品14からクランピング部材28を解放することが望まれる可能性がある。そのような状況では、ロッキング部材44は、そのアンロック位置へねじ回して緩められる。
【0113】
次いで、ロッキング部材44は、
図1の中の矢印Yによって示されている方向にユーザーによって押し付けられ、キャリッジ30を拡張位置から後退位置へ押す。これは、保持構成体26を解放状態へ移動させる効果を有しており、クランピング部材28が細長い物品14から解放されるようになっている。
【0114】
次いで、固定デバイス12は、細長い物品14に沿って別の位置へ移動させられ得、クランピング部材28が、細長い物品14の上に再クランプされる。望まれる場合には、ロッキング部材44を押し付ける前に、反作用部材42が除去され得、それによって、キャリッジ30の上の任意の上向きの力を除去する。
【0115】
図7および
図8を参照すると、固定デバイス12が、使用状態で示されており、その上に装着されたサポート60を有している。
図7および
図8では、サポート60は、支柱の形態になっているが、任意の他の適切なサポートが、固定デバイス12の上に装着され得る。サポート60は、任意の適切な長さのものであることが可能であり、たとえば、複数の固定構成体10によって屋根または天井から吊り下げられ得る。
図7および
図8は、サポート60の一部分のみを示しており、また、1つの固定デバイス10だけを示している。
【0116】
サポート60は、細長いほぼ平坦なメイン部材62と、メイン部材62の両側の縁部から延在する1対の対向する細長いほぼ平坦なサイド部材64とを有している。
【0117】
メイン部材62は、複数のアパーチャー66を画定している。固定デバイス12の上にサポート60を装着するために、ロッキング部材44が、解放部分33から除去され得る。保持構成体26の解放部分33は、アパーチャー66のうちの1つを通して挿入され、そのように挿入されているときに、ロッキング部材44は、
図7および
図8に示されているように、アンロック位置において解放部分33の上で交換される。
【0118】
本体部20は、上側開口部68を画定し、通路22と本体部20の外部の領域との間の連通を提供している。本体部20は、半径方向外向きに延在するフランジ部分70と、フランジ部分70と開口部68との間の本体部20のネック部分72とを含む。
【0119】
解放部分33がアパーチャー66を通して受け入れられているときに、メイン部材62は、フランジ部分70に係合し、フランジ部分70の上に置かれることが可能である。細長い物品14が導管38を通して挿入される前または後のいずれかにおいて、ロッキング部材44は、解放部分33の上で交換され得る。これは、固定デバイス12をサポート60に取り付ける効果を有しており、ユーザーが固定デバイス12を細長い物品14に取り付ける準備ができるまで、それらが一緒に保たれるようになっている。
【0120】
ユーザーが、細長い物品14を固定デバイス12に固定する準備ができているときに、細長い物品14は、開口部68を介して保持構成体26によって画定されている導管38の中へ挿入され得る。ユーザーは、ロッキング部材44をそのアンロック位置に維持し、サポート60が固定デバイス12の上に装着された状態で、固定デバイス12が細長い物品14に沿って所望の位置へ移動させられ得るようになっている。
【0121】
次いで、ユーザーは、矢印X(
図2を参照)によって示されている方向に、固定デバイス12に対して細長い物品14を引っ張り、キャリッジ30を拡張位置へ引っ張る。これは、クランピング部材28が細長い物品14をクランプすることを引き起こす。次いで、ロッキング部材44は、解放部分33に沿ってロック位置へねじ回され、それによって、細長い物品14とクランピング係合した状態にクランピング部材28をロックする。
【0122】
サポート60は、固定デバイス10の上に留まり、フランジ部分70の上に置かれている。サポート60のこの位置において、ネック部分72は、サポート60の中のアパーチャー66を通って延在している。ロッキング部材44がロック位置にあるときに、それは、サポート60に係合しておらず、それによって、固定デバイス12とサポート60との間の相対的な移動を可能にする。
【0123】
したがって、保持構成体26によって保持される第1および第2の対向するクランピング部材28を有する固定デバイス12が説明されている。保持構成体26は、クランピング状態と解放状態との間で移動させられ得る。テーパー付き壁部23は、互いに対して所定の角度で配置されており、それは、先行技術の固定デバイスよりも容易なクランピング部材28の解放を可能にする。
【0124】
それに加えて、保持構成体26を提供することは、クランピング部材28が細長い物品14とクランピング部材28との間の摩擦によって通路22に沿って引っ張られるときに、互いに向かい合って整合した状態にクランピング部材28を維持するという利点を提供する。
【0125】
さまざまな修正が、本発明の範囲を逸脱することなく行われ得る。たとえば、ネック部分72は、たとえば、その長さを低減させることによって構成され得、ロッキング部材44がロック位置にあるときに、ロッキング部材44がサポート60に係合することができるようになっており、それによって、サポート60を固定デバイス12に締結するようになっている。
【0126】
図9から
図14は、固定デバイスの第2の実施形態を示しており、それは、全体的に112で指定されており、それは、
図1から
図8に示されている固定デバイス12の第1の実施形態の同じ特徴の多くを備える。これらの特徴は、同じ方式で動作し、
図1から
図8に示されている対応する特徴と同じ参照番号によって、
図9から
図14において指定されている。
【0127】
本体部20が、ネック部分72の下方に、円周方向に延在するショルダー部114を提供するという点において、固定デバイス112は、固定デバイス12とは異なっている。また、本体部20は、楕円形状のフランジ部分116を有しており、フランジ部分116は、ネック部分72の上方に設けられている。フランジ部分116は、ネック部分72から反対側方向に延在している。
【0128】
したがって、円周方向に延在する凹部118が、ショルダー部114とフランジ部分116との間でネック部分72の周りに画定されている。
【0129】
フランジ部分116は、
図13に示されているように、サポート60のメイン部材62の中のアパーチャー66のうちの1つを通してフィットするように適切な形状およびサイズのものである。固定デバイス112をサポート60の上に固定して装着するために、挿入部材120が設けられている。
【0130】
挿入部材120は、円形部分122を備え、円形部分122は、サポート60のメイン部材62の異なる厚さを収容するためにドーム形になっている。円形部分122は、細長いスロット124を画定しており、細長いスロット124は、拡大した中央領域126を有しており、ネック部分72を保持する。スロット124は、開口部128を有しており、開口部128を通して、ネック部分72は、拡大した中央領域126の中へ受け入れられ得る。壁部フォーメーション130が、開口部128の反対側に円形部分122の上に設けられている。
【0131】
挿入部材120は、ネック部分72の上へのスナップフィットである。フランジ部分116がアパーチャー66を通して受け入れられているときに、挿入部材120は、ネック部分72が拡大した中央領域126の中に受け入れられるまで、ユーザーが壁部フォーメーション130の上に力を印加することによって、たとえば、ユーザーの親指によって、ネック部分72の上に押され得る。
【0132】
挿入部材120は、フランジ部分116とメイン部材62との間でネック部分72の上に受け入れられ、それによって、ショルダー部114を押し、メイン部材62と係合した状態にする。
【0133】
壁部フォーメーション130は、挿入部材120に印加される力を拡散させ、それによって、ユーザーが挿入部材120をネック部分72の上にフィットさせることをより容易にする。
【0134】
解放部分33は、4つの弾性的に変形可能なセグメント132として形成されており、ロッキング部材134をその上に受け入れる。セグメント132は、ネジ山36を含む。弾性的に変形可能なセグメント132は、ロッキング部材134がその上に押し込み嵌めになることを可能にする。
【0135】
ロッキング部材134は、貫通アパーチャー47を画定しており、貫通アパーチャー47は、ネジ山46を含む。次いで、そのようにその上にフィットさせられているときに、ロッキング部材134は、ロッキング部材44に関して上記に説明されているものと同じ方式で、ロック位置とアンロック位置との間で、解放部分33のネジ山36に沿ってねじ回される。
【0136】
固定デバイス112の中での使用に関するロッキング部材134は、上記に説明されているロッキング部材44と同様であるが、
図13に示されているように、楕円形形状を有している。
【0137】
ロッキング部材134は、上記に説明されているロッキング部材44のスロットを所有していない。その理由は、ロッキング部材134の楕円形形状は、ロッキング部材134がサポート60の中のアパーチャー66を通過することを可能にし、したがって、固定デバイス112をサポート60の上に装着するために、本体部20から除去される必要がないからである。固定デバイス112をサポート60の上に装着するためにロッキング部材134を除去する必要がないということによって、ロッキング部材134が失われることとなるリスクがほとんどない。
【0138】
キャリッジ30のパーティション39Bのそれぞれは、それぞれのパーティション39Bの外側縁部から内向きに延在する1対の凹んだ領域136を画定している。フィンガー138の形態のリテイニングフォーメーションが、凹んだ領域136から延在している。それぞれのフィンガー138は、その外側端部において、クランピング部材28によって画定される窪み部41Bによって受け入れられることとなるフック部分140を設けており、それによって、それぞれの受け入れフォーメーション34の中にクランピング部材を保つ。
【0139】
図9は、固定デバイス112の断面図であり、解放状態になっているキャリッジ30、および、アンロック位置にあるロッキング部材134を示している。
図10は、固定デバイス112の断面図であり、そのクランピング状態になっているキャリッジ30、および、ロック位置にあるロッキング部材134を示している。
【0140】
図10では、クランピング部材28は、細長い物品14に接触してクランプさせられ、細長い物品14の一部分は、
図10の中の破線で示されている。また、
図10では、ロッキング部材134は、フランジ部分116の上をねじ回されており、それによって、キャリッジ30が解放状態へ移動させられることを防止している。
【0141】
図9では、ロッキング部材134は、フランジ部分116から解除されており、アンロック位置へ移動させられている。クランピング部材28は、矢印Aによって示されている方向に解放部材134を押し込むことによって、細長い物品14から解放されており(細長い物品14の一部分は、また、
図9に示されている)、それによって、固定デバイス112が細長い物品14に沿って移動することを可能にする。
ここに、出願当初の特許請求の範囲の記載事項を付記する。
[1] 細長い物品と固定デバイスとを備える固定構成体であって、前記固定デバイスは、本体部と、前記細長い物品をクランプするための前記本体部の中の第1および第2のクランピング部材とを有しており、前記クランピング部材は、互いに対して対向する位置に配設されており、前記細長い物品は、それぞれのストランドの複数の巻きの中で互いに巻き付けられた複数のストランドを備え、それぞれの前記ストランドは、それぞれの他のストランドとほぼ同じピッチを有しており、それぞれの前記クランピング部材は、前記細長い物品に係合するための係合表面を有しており、それぞれの前記係合表面は、前記細長い物品を形成するストランドの合計数の半分以上に係合するように構成されている、固定構成体。
[2] 前記固定デバイスは、前記クランピング部材を前記対向する位置に担持するためのキャリッジを備え、前記本体部は、互いに向けて内向きにテーパーの付いた対向する壁部を有しており、前記対向する壁部は、通路を画定しており、前記キャリッジは、前記通路に沿って移動することが可能であり、それによって、前記壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記細長い物品をクランプするために、前記クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こす、[1]に記載の固定構成体。
[3] 前記キャリッジは、クランピング状態と解放状態との間で移動可能であり、前記クランピング状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品をクランプすることが可能であり、前記解放状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品から解放されている、[2]に記載の固定構成体。
[4] 前記固定デバイスは、前記キャリッジを前記クランピング状態へ付勢するように配置された弾性付勢部分を備え、前記弾性付勢部分は、前記キャリッジから延在している、[3]に記載の固定構成体。
[5] 前記弾性付勢部分は、前記キャリッジと一体になっている、[4]に記載の固定構成体。
[6] 前記固定デバイスは前記キャリッジを解放状態へ移動させるように配置された解放部分を備え、前記解放部分は、前記キャリッジから延在している、[2]から[5]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[7] 前記解放部分は、前記本体部を通って突き出る突き出し部材を備える、[6]に記載の固定構成体。
[8] 前記解放部分は、締結フォーメーションを含み、前記固定デバイスは、前記解放部分の上に配置されるロッキング部材を含み、前記ロッキング部材は、前記締結フォーメーションと協働し、前記キャリッジをクランピング状態にロックする、[6]または[7]に記載の固定構成体。
[9] 前記ロッキング部材は、アンロック位置とロック位置との間で前記解放部分に沿って移動可能である、[8]に記載の固定構成体。
[10] 前記解放部分は、ロッキング部材をその上に受け入れるための複数の弾性的に変形可能なネジ山付きのセグメントとして形成されており、前記弾性的に変形可能なセグメントは、前記ロッキング部材がその上に押し込み嵌めになることを可能にするように構成されている、[6]から[9]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[11] 前記解放部分は、4つの弾性的に変形可能なネジ山付きのセグメントとして形成されている、[10]に記載の固定構成体。
[12] 前記ロッキング部材は、前記ロッキング部材がサポートの中のアパーチャーを通して受け入れられることを可能にするために、細長い構成を有している、[10]または[11]に記載の固定構成体。
[13] 前記キャリッジは、プラットフォームを含み、前記クランピング部材が、前記プラットフォームの上に配設されている、[2]から[12]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[14] 前記キャリッジは、それぞれの前記第1および第2のクランピング部材を受け入れるために、第1および第2の受け入れフォーメーションを画定している、[2]から[13]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[15] 前記第1および第2の受け入れフォーメーションは、互いに反対側に配置されている、[14]に記載の固定構成体。
[16] 前記キャリッジは、導管を画定しており、前記細長い物品は、前記導管を通って延在することが可能であり、前記導管は、前記受け入れフォーメーション同士の間に延在している、[14]または[15]に記載の固定構成体。
[17] 前記第1および第2の受け入れフォーメーションは、前記キャリッジによって画定されるそれぞれの第1および第2の凹部である、[14]、[15]、または[16]に記載の固定構成体。
[18] それぞれの受け入れフォーメーションは、前記第1および第2のクランピング部材を前記それぞれの受け入れフォーメーションの中に保つために、リテイニングフォーメーションを備え、それぞれの前記クランピング部材は、前記リテイニングフォーメーションと協働するために、対応するフォーメーションを備える、[14]から[17]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[19] 前記リテイニングフォーメーションおよび前記対応するフォーメーションは、協働可能な突出部と窪み部とを備える、[18]に記載の固定構成体。
[20] 前記リテイニングフォーメーションは、突出部を備え、前記対応するフォーメーションは、窪み部を備える、[19]に記載の固定構成体。
[21] 前記リテイニングフォーメーションは、前記受け入れフォーメーションの縁部の上に設けられている、[18]、[19]、または[20]に記載の固定構成体。
[22] 前記キャリッジの前記受け入れフォーメーションのそれぞれは、外側縁部から内向きに延在する1対の凹んだ領域を画定しており、それぞれのリテイニングフォーメーションは、前記凹んだ領域のそれぞれのものから延在するフィンガーを備える、[18]から[21]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[23] それぞれのフィンガーは、その外側端部において、クランピング部材によって画定される窪み部によって受け入れられることとなるフック部分が設けられており、それによって、それぞれの前記受け入れフォーメーションの中に前記クランピング部材を保つ、[22]に記載の固定構成体。
[24] 前記通路は、前記通路を通して前記クランピング部材同士の間に前記細長い物品を受け入れるように構成されており、それによって、前記対向する壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記細長い物品をクランプするために、前記壁部が前記クランピング部材を互いに向けて付勢することを引き起こす、[2]から[23]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[25] 前記第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向反対側に配置されている、[1]から[24]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[26] それぞれの前記クランピング部材は、メイン部分を有しており、それぞれの前記係合表面は、それぞれの前記クランピング部材の前記メイン部分の上に設けられている、[1]から[25]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[27] それぞれの前記クランピング部材は、係合可能なストランドの合計数の3分の2以上に係合するように構成されている、[1]から[26]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[28] それぞれの前記クランピング部材は、係合可能なストランドの合計数の少なくとも4分の3に係合するように構成されている、[1]から[27]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[29] それぞれの前記クランピング部材は、係合可能なストランドのすべてに係合するように構成されている、[1]から[28]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[30] それぞれの係合表面は、係合可能なストランドの前記ピッチの50%以上に実質的に等しい寸法を有している、[1]から[29]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[31] 前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの67%以上に実質的に等しい、[30]に記載の固定構成体。
[32] 前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの75%以上に実質的に等しい、[30]または[31]に記載の固定構成体。
[33] 前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの100%以上に実質的に等しい、[30]、[31]、または[32]に記載の固定構成体。
[34] 前記係合表面は、前記細長い物品に係合するように構成されており、前記係合表面の前記寸法が、前記細長い物品に沿って延在するようになっている、[30]から[33]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[35] それぞれの前記クランピング部材は、細長くなっており、所定の長さを有しており、前方領域と後方領域とを備え、前記クランピング部材が前記細長い物品と係合するように付勢されているときに、前記前方領域が、前記後方領域に先行しており、前記前方領域は、前記後方領域よりも薄くなっている、[1]から[34]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[36] それぞれの前記クランピング部材の前記係合表面は、前記クランピング部材の長さのおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある係合長さを有している、[1]から[35]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[37] 前記固定デバイスは、ショルダー部を備え、前記本体部は、フランジ部分と、前記フランジ部分と前記ショルダー部との間のネック部分とを有しており、前記フランジ部分は、前記ネック部分から反対側方向に延在している、[1]から[36]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[38] 前記固定デバイスは、挿入部材を含み、前記挿入部材は、前記固定デバイスとサポートとの間に挿入され得、それによって、前記サポートと係合するように前記ショルダー部を押す、[37]に記載の固定構成体。
[39] 前記挿入部材は、ドーム形の部分を備える、[38]に記載の固定構成体。
[40] 前記挿入部材は、細長いスロットを画定しており、前記スロットは、前記ネック部分を保持するために、拡大した中央領域を有している、[38]または[39]に記載の固定構成体。
[41] 前記スロットは、開口部を有しており、前記開口部を通して、前記ネック部分が、前記拡大した中央領域の中へ受け入れられ得、前記挿入部材は、前記開口部の反対側に、ドーム形の部分の上に壁部フォーメーションをさらに含む、[40]に記載の固定構成体。
[42] 前記挿入部材は、前記ネック部分の上へのスナップフィットであり、それによって、突き出し部分がアパーチャーを通して受け入れられているときに、前記挿入部材は、前記ネック部分が前記拡大した中央領域の中に受け入れられるまで、ユーザーが前記壁部フォーメーションの上に力を印加することによって、前記ネック部分の上に押され得る、[41]に記載の固定構成体。
[43] 前記第1および第2の壁部は、互いに正反対に配置されており、前記第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向に対向して配置されている、[1]から[42]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[44] 第1および第2の細長いクランピング部材と、前記クランピング部材を担持するためのキャリッジと、互いに向けて内向きにテーパーの付いた第1および第2の壁部を有する本体部とを備える固定デバイスであって、それぞれの前記クランピング部材は、細長い物品に係合するための係合表面を有しており、前記第1および第2の壁部は、通路を画定しており、前記キャリッジは、前記通路に沿って移動することが可能であり、前記通路は、前記通路を通して前記クランピング部材同士の間に前記細長い物品を受け入れるように構成されており、前記壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記クランピング部材が互いに向けて付勢されることを引き起こし、前記係合表面が、前記細長い物品に係合し、前記細長い物品を前記係合表面同士の間にクランプすることができるようになっている、固定デバイス。
[45] 前記キャリッジは、クランピング状態と解放状態との間で移動可能であり、前記クランピング状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品をクランプすることが可能であり、前記解放状態では、前記クランピング部材は、前記細長い物品から解放されている、[44]に記載の固定デバイス。
[46] 前記固定デバイスは、前記キャリッジをクランピング状態へ付勢するように配置された弾性付勢部分を備え、前記弾性付勢部分は、前記キャリッジから延在している、[44]または[45]に記載の固定デバイス。
[47] 前記弾性付勢部分は、前記キャリッジと一体になっている、[46]に記載の固定デバイス。
[48] 前記固定デバイスは前記キャリッジを解放状態へ移動させるように配置された解放部分を備え、前記解放部分は、前記キャリッジから延在している、[44]から[47]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[49] 前記解放部分は、前記本体部を通って突き出る突き出し部材を備える、[48]に記載の固定デバイス。
[50] 前記解放部分は、締結フォーメーションを含み、前記固定デバイスは、前記解放部分の上に配置されるロッキング部材を含み、前記ロッキング部材は、前記締結フォーメーションと協働し、前記キャリッジをクランピング状態にロックする、[48]または[49]に記載の固定デバイス。
[51] 前記ロッキング部材は、アンロック位置とロック位置との間で前記解放部分に沿って移動可能である、[50]に記載の固定デバイス。
[52] 前記解放部分は、ロッキング部材をその上に受け入れるための複数の弾性的に変形可能なネジ山付きのセグメントとして形成されており、前記弾性的に変形可能なセグメントは、前記ロッキング部材がその上に押し込み嵌めになることを可能にするように構成されている、[48]から[51]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[53] 前記解放部分は、4つの弾性的に変形可能なネジ山付きのセグメントとして形成されている、[52]に記載の固定デバイス。
[54] 前記ロッキング部材は、前記ロッキング部材がサポートの中のアパーチャーを通して受け入れられることを可能にするために、細長い構成を有している、[52]または[53]に記載の固定デバイス。
[55] 前記キャリッジは、プラットフォームを含み、前記クランピング部材が、前記プラットフォームの上に配設されている、[44]から[54]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[56] 前記キャリッジは、それぞれの前記第1および第2のクランピング部材を受け入れるために、第1および第2の受け入れフォーメーションを画定している、[44]から[55]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[57] 前記第1および第2の受け入れフォーメーションは、互いに反対側に配置されている、[56]に記載の固定デバイス。
[58] 前記キャリッジは、導管を画定しており、前記細長い物品は、前記導管を通って延在することが可能であり、前記導管は、前記受け入れフォーメーション同士の間に延在している、[56]または[57]に記載の固定デバイス。
[59] 前記第1および第2の受け入れフォーメーションは、前記キャリッジによって画定されるそれぞれの第1および第2の凹部である、[56]、[57]、または[58]に記載の固定デバイス。
[60] それぞれの前記受け入れフォーメーションは、前記第1および第2のクランピング部材をそれぞれの前記受け入れフォーメーションの中に保つために、リテイニングフォーメーションを備え、それぞれの前記クランピング部材は、前記リテイニングフォーメーションと協働するために、対応するフォーメーションを備える、[56]から[59]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[61] 前記リテイニングフォーメーションおよび前記対応するフォーメーションは、協働可能な突出部と窪み部とを備える、[60]に記載の固定デバイス。
[62] 前記リテイニングフォーメーションは、突出部を備え、前記対応するフォーメーションは、窪み部を備える、[61]に記載の固定デバイス。
[63] 前記リテイニングフォーメーションは、前記受け入れフォーメーションの縁部の上に設けられている、[60]、[61]、または[62]に記載の固定デバイス。
[64] 前記キャリッジの前記受け入れフォーメーションのそれぞれは、外側縁部から内向きに延在する1対の凹んだ領域を画定しており、それぞれの前記リテイニングフォーメーションは、前記凹んだ領域のそれぞれのものから延在するフィンガーを備える、[60]から[63]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[65] それぞれの前記フィンガーは、その外側端部において、クランピング部材によって画定される窪み部によって受け入れられることとなるフック部分を設けており、それによって、それぞれの前記受け入れフォーメーションの中に前記クランピング部材を保つ、[64]に記載の固定デバイス。
[66] 前記通路は、前記通路を通して前記クランピング部材同士の間に前記細長い物品を受け入れるように構成されており、それによって、対向する壁部の内向きの前記テーパーの方向に前記通路に沿って前記キャリッジが移動することは、前記細長い物品をクランプするために、前記壁部が前記クランピング部材を互いに向けて付勢することを引き起こす、[44]から[65]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[67] 前記第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向反対側に配置されている、[44]から[66]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[68] それぞれの前記クランピング部材は、メイン部分を有しており、それぞれの前記係合表面は、それぞれの前記クランピング部材の前記メイン部分の上に設けられている、[44]から[67]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[69] それぞれの前記クランピング部材は、細長くなっており、所定の長さを有しており、前方領域と後方領域を備え、前記クランピング部材が前記細長い物品と係合するように付勢されているときに、前記前方領域が、前記後方領域に先行しており、前記前方領域は、前記後方領域よりも薄くなっている、[44]から[68]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[70] それぞれの前記クランピング部材の前記係合表面は、前記クランピング部材の長さのおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある係合長さを有している、[44]から[69]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[71] 前記固定デバイスは、ショルダー部を備え、前記本体部は、フランジ部分と、前記フランジ部分と前記ショルダー部との間のネック部分とを有しており、前記フランジ部分は、前記ネック部分から反対側方向に延在している、[44]から[70]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[72] 前記固定デバイスは、挿入部材を含み、前記挿入部材は、前記固定デバイスとサポートとの間に挿入され得、それによって、前記サポートと係合するように前記ショルダー部を押す、[71]に記載の固定デバイス。
[73] 前記挿入部材は、ドーム形の部分を備える、[72]に記載の固定デバイス。
[74] 前記挿入部材は、細長いスロットを画定しており、前記スロットは、前記ネック部分を保持するために、拡大した中央領域を有している、[72]または[73]に記載の固定デバイス。
[75] 前記スロットは、開口部を有しており、前記開口部を通して、前記ネック部分が、前記拡大した中央領域の中へ受け入れられ得、前記挿入部材は、前記開口部の反対側に、ドーム形の部分の上に壁部フォーメーションをさらに含む、[74]に記載の固定デバイス。
[76] 前記挿入部材は、前記ネック部分の上へのスナップフィットであり、それによって、突き出し部分がアパーチャーを通して受け入れられているときに、前記挿入部材は、前記ネック部分が前記拡大した中央領域の中に受け入れられるまで、ユーザーが前記壁部フォーメーションの上に力を印加することによって、前記ネック部分の上に押され得る、[75]に記載の固定デバイス。
[77] 前記第1および第2の壁部は、互いに正反対に配置されており、前記第1および第2のクランピング部材は、互いに直径方向に対向して配置されている、[44]から[76]のいずれか一項に記載の固定デバイス。
[78] [44]から[77]のいずれか一項に記載の固定デバイスと細長い物品とを備える固定構成体であって、細長い物品は、それぞれのストランドの複数の巻きの中で互いに巻き付けられた複数のストランドを備え、それぞれの前記ストランドは、それぞれの他のストランドとほぼ同じピッチを有している、固定構成体。
[79] それぞれのクランピング部材は、係合可能なストランドの合計数の3分の2以上に係合するように構成されている、[78]に記載の固定構成体。
[80] それぞれの前記クランピング部材は、係合可能なストランドの合計数の少なくとも4分の3に係合するように構成されている、[78]または[79]に記載の固定構成体。
[81] それぞれの前記クランピング部材は、係合可能なストランドのすべてに係合するように構成されている、[78]、[79]、または[80]に記載の固定構成体。
[82] それぞれの係合表面は、係合可能なストランドの前記ピッチの50%以上に実質的に等しい寸法を有している、[78]から[81]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[83] 前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの67%以上に実質的に等しい、[82]に記載の固定構成体。
[84] 前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの75%以上に実質的に等しい、[82]または[83]に記載の固定構成体。
[85] 前記係合表面の前記寸法は、前記係合可能なストランドの前記ピッチの100%以上に実質的に等しい、[82]、[83]、または[84]に記載の固定構成体。
[86] 前記係合表面は、前記細長い物品に係合するように構成されており、前記係合表面の前記寸法が、前記細長い物品に沿って延在するようになっている、[82]から[85]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[87] それぞれの前記クランピング部材は、細長くなっており、所定の長さを有しており、前方領域と後方領域とを備え、前記クランピング部材が前記細長い物品と係合するように付勢されているときに、前記前方領域が、前記後方領域に先行しており、前記前方領域は、前記後方領域よりも薄くなっている、[82]から[86]のいずれか一項に記載の固定構成体。
[88] それぞれの前記クランピング部材の前記係合表面は、前記クランピング部材の長さのおおよそ5分の3からおおよそ4分の3の間にある係合長さを有している、[82]から[87]のいずれか一項に記載の固定構成体。