(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-04
(45)【発行日】2022-03-14
(54)【発明の名称】安定化ブレースを含む車輪軸組立体
(51)【国際特許分類】
B62B 1/14 20060101AFI20220307BHJP
A45C 5/14 20060101ALI20220307BHJP
B60B 37/10 20060101ALI20220307BHJP
【FI】
B62B1/14
A45C5/14 E
B60B37/10 M
(21)【出願番号】P 2019562250
(86)(22)【出願日】2018-02-01
(86)【国際出願番号】 US2018016482
(87)【国際公開番号】W WO2018144753
(87)【国際公開日】2018-08-09
【審査請求日】2020-12-15
(32)【優先日】2017-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519276785
【氏名又は名称】カーター、マーク シー.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カーター、マーク シー.
【審査官】米澤 篤
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/209436(WO,A1)
【文献】実公昭38-11546(JP,Y1)
【文献】実開昭50-97159(JP,U)
【文献】米国特許第6808186(US,B1)
【文献】実開昭59-5967(JP,U)
【文献】実開平5-74567(JP,U)
【文献】実開昭51-6661(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 1/14
A45C 5/14
B60B 37/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース・プレートと、
前記ベース・プレートがブラケットから水平に延在するように前記ベース・プレートに
垂直に連結され
るブラケットであって、複数のボスを含み、各ボスが穴を含む、ブラケットと、
各ボスの前記穴を通り抜ける車軸であって、前記車軸の
第1の端部に隣接した
第1の円周溝
と、前記車軸の第2の端部に隣接した第2の円周溝とを含む、車軸と、
複数のスペーサであって、第1のスペーサは、前記車軸の前記第1の端部に配置され、第2のスペーサは、前記車軸の前記第2の端部に配置される、複数のスペーサと、
複数の車輪であって、前記車軸の前記第1の端部は、前記複数の車輪の第1の車輪を通り抜け、前記車軸の前記第2の端部は、前記複数の車輪の第2の車輪を通り抜け、前記第1の車輪は、前記第1のスペーサに隣接し、前記第2の車輪は、前記第2のスペーサに隣接する、複数の車輪と、
複数の係止キャップであって、前記複数の係止キャプの第1の係止キャップは、前記車軸の前記第1の端部の上に被さり、前記複数の係止キャップの第2の係止キャップは、前記車軸の前記第2の端部の上に被さる、複数の係止キャップと、
一対のブレースであって、前記一対のブレースの各ブレース
は、前記ベース・プレート及び前記車軸に連結され
、前記一対のブレースの各ブレースは、第1の部分、第2の部分、及び第3の部分を備える、一対のブレースと、
を備え、
前記第1の部分は、前記ベース・プレートに連結され、
前記第3の部分は、前記複数の車輪の1つと前記複数の係止キャップの1つとの間の前記車軸に連結され、
前記第2の部分は、前記第1の部分を前記第2の部分に接続し、地面に対して上向きの角度で、前記第1の部分と前記第3の部分の間の前記ベース・プレートに沿って、水平方向に延在する、解放可能な車輪組立体。
【請求項2】
前記第2の部分が
、前記ベース・プレートに対して外向きの角度
で延在する、請求項
1に記載の解放可能な車輪組立体。
【請求項3】
前記第3の部分が、前記車軸
の1つの端部を受け入れるための穴を備える、請求項
1に記載の解放可能な車輪組立体。
【請求項4】
前記第1の係止キャップが、前記
第1の円周溝において前記車軸に係合するための第1のクリップを含
み、前記第2の係止キャップが、前記第2の円周溝において前記車軸に係合するための第2のクリップを含む、請求項1に記載の解放可能な車輪組立体。
【請求項5】
前記
第1の係止キャップが、
第1のハブ・キャップ及び
第1のフェース・プレートを含み、前記
第1のクリップが、前記
第1のハブ
・キャップと前記
第1のフェース・プレートとの間に配置され
、前記第2の係止キャップが、第2のハブ・キャップ及び第2のフェース・プレートを含み、前記第2のクリップが、前記第2のハブ・キャップと前記第2のフェース・プレートとの間に配置される、請求項
4に記載の解放可能な車輪組立体。
【請求項6】
前記第1の複数の車輪に隣接して前記車軸上に配置される第2の複数の車輪をさらに備える、請求項
4に記載の解放可能な車輪組立体。
【請求項7】
物体を運搬するためのキャリー・バッグであって、
ジッパ付き開口部を含むケースを形成する可撓性材料と、
第2の下方エッジに対向する第1の下方エッジにおいて前記ケースに固着されたブラケットであって、複数のボスを含
み、各ボスが穴を含む、ブラケットと、
前記キャリー・バッグの前記第2の下方エッジに連結された安定器と、
前記安定器及び前記ブラケットに連結されたベース・プレート
であって、前記ベース・プレートが前記ブラケットから水平に延在するように前記ベース・プレートに垂直に連結されるベース・プレートと、
各ボスの前記
穴を貫通して延在する車軸
であって、前記車軸は、前記車軸の前記第1の端部に隣接する第1の円周溝と、前記車軸の前記第2の端部に隣接する第2の円周溝とを含む、車軸と、
複数のスペーサであって、第1のスペーサは、前記車軸の前記第1の端部に配置され、第2のスペーサは、前記車軸の前記第2の端部に配置される、複数のスペーサと、
複数の車輪であって、前記車軸の前記第1の端部は、前記複数の車輪の第1の車輪を通り抜け、前記車軸の前記第2の端部は、前記複数の車輪の第2の車輪を通り抜け、前記第1の車輪は、前記第1のスペーサに隣接し、前記第2の車輪は、前記第2のスペーサに隣接する、複数の車輪と、
複数の係止キャップであって、前記複数の係止キャプの第1の係止キャップは、前記車軸の前記第1の端部の上に被さり、前記複数の係止キャップの第2の係止キャップは、前記車軸の前記第2の端部の上に被さる、複数の係止キャップと、
一対のブレースであって、前記一対のブレースの各ブレースは、前記ベース・プレート及び前記車軸に連結され
、前記一対のブレースの各ブレースは、第1の部分、第2の部分、及び第3の部分を備える、一対のブレースと、
を備え、
前記第1の部分は、前記ベース・プレートに連結され、
前記第3の部分は、前記複数の車輪の1つと前記複数の係止キャップの1つとの間の前記車軸に連結され、
前記第2の部分は、前記第1の部分を前記第2の部分に接続し、地面に対して上向きの角度で、前記第1の部分と前記第3の部分の間の前記ベース・プレートに沿って、水平方向に延在する、キャリー・バッグ。
【請求項8】
前記第2の部分が
、前記ベース・プレートに対して外向きの角度でさらに延在する、請求項
7に記載のキャリー・バッグ。
【請求項9】
前記第3の部分が、前記車軸
の1つの端部を受け入れるための穴を備える、請求項
7に記載のキャリー・バッグ。
【請求項10】
前記第1の係止キャップが、
前記第1の円周溝において前記車軸に係合するための第1のクリップを含
み、前記第2の係止キャップが、前記第2の円周溝において前記車軸に係合するための第2のクリップを含む、請求項
7に記載のキャリー・バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2017年2月1日に出願し「WHEEL AXLE ASSEMBLY WITH STABILIZING BRACES」と題した米国仮特許出願第62/453,480号の利益を主張するものであり、また、本出願は、2017年7月24日に出願し「WHEEL AXLE ASSEMBLYと題した米国特許出願第15/658,318号の一部継続出願であり、これらの開示は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0002】
本開示のいくつかの態様は一般に、車輪軸組立体に関し、より詳細には、取外し可能な車輪のための追加の支持を含む、地形上で物体を移動させるための車輪組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
折り畳み式シェルタは、公園、海辺、競技イベント、及び農産物市場などの、様々な場所で使用され得る。ほとんどの場合、覆われた環境を作り出すために折り畳み式シェルタが使用される。折り畳み式シェルタは、搬送のためのコンパクトな形状に折り畳まれ得る。それらのシェルタの拡大及び縮小の容易さは、広範な商業的成功につながった。それでもなお、それらのシェルタは、比較的重く、搬送が困難である。そのため、持ち手を含むキャリー・ケースが典型的には提供されて、シェルタの搬送を改善する。しかし、重量要因を考慮すると、運搬ケースを持ち運ぶよりも、運搬ケースを転動させることが好ましくあり得る。
【0004】
従来の運搬ケースは、運搬ケースに恒久的に取り付けられた小型(おおよそ2.54cm(1インチ))の車輪を備える。小型の車輪は、包まれたシェルタ(例えば、運搬ケースに入れられたシェルタ)が滑らかで平坦な表面に沿って転動することを可能にする。しかし、包まれたシェルタが砂地又は平坦でない舗装路などの不規則な地形を進むときに、問題が生じる。上部が重いキャリー・ケースは、安定を欠いて、シェルタを転動させることを困難にする可能性がある。さらに、恒久的な車輪は、地形又は状況が異なるセットを連想させる場合に、より大径の車輪などの異なる車輪に交換することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
様々な表面及び地形上での移動を促進し、また、望んだときに容易に取り外すことができ、それにより、ユニットが車輪組立体なしで積み重ねられる又は保管され得ると同時に1セットの車輪を別のものに容易に交換することをさらに可能にする、交換可能な車輪組立体を運搬ケースが含むことが、望ましい。さらに、運搬ケースの移動力を向上させるために、車輪の設計にさらなる安定性を追加することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1つの態様では、解放可能な車輪組立体が開示される。解放可能な車輪組立体は、ベース・プレートを含む。解放可能な車輪組立体はまた、ベース・プレートに連結されたブラケットを含む。ブラケットは、複数のボスを含み、各ボスは、穴を含む。解放可能な車輪組立体は、各ボスの穴を通り抜ける車軸をさらに含む。車軸は、車軸の各端部に隣接した円周溝を含む。解放可能な車輪組立体はまた、ベース・プレート及び車軸に連結されたブレースをさらに含む。
【0007】
本開示の別の態様では、物体を運搬する物体を運搬するためのキャリー・バッグが開示される。キャリー・バッグは、ケースを形成する可撓性材料を含む。ケースは、ジッパ付き開口部を含む。キャリー・バッグはまた、第2の下方エッジに対向する第1の下方エッジに固着されたブラケットを含む。ブラケットは、複数のボスを含む。キャリー・バッグは、キャリー・バッグの第2の下方エッジに連結された安定器をさらに含む。キャリー・バッグはまた、安定器及びブラケットに連結されたベース・プレートをさらに含む。キャリー・バッグはまた、複数のボスを貫通して延在する車軸を含む。方法は、ベース・プレート及び車軸に連結されたブレースをさらに含む。
【0008】
ここまで、以下の詳細な説明がより良く理解され得るように、本開示の特徴及び技術上の利点をかなり大まかに概説してきた。本開示のさらなる特徴及び利点は、以下で説明される。本開示は、本開示の同じ目的を達成するための他の構造の修正又は設計の基礎として容易に利用され得ることが、当業者によって理解されるべきである。そのような等価な構成は、添付の特許請求の範囲に記載された本開示の教示から逸脱しないこともまた、当業者によって認識されるべきである。その編成及び動作方法の両方に関して本開示の特性であると考えられる新規な特徴は、さらなる目的及び利点と一緒に、以下の説明を添付の図面とともに考慮したときにより理解されるであろう。しかし、図のそれぞれは、例示及び説明の目的のためだけに提供されたものであって、本開示の限界の定義として意図されていないことは、はっきりと理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】本開示の一態様による車輪組立体を組み込んだ運搬ケースの正面図である。
【
図2】本開示の態様による車輪組立体の拡大斜視図である。
【
図3】本開示の態様による車輪及び係止キャップの断面図である。
【
図4】本開示の態様による車輪組立体の分解組立図である。
【
図5】本開示の態様による係止キャップの部分的に陰影のある正面図である。
【
図6】本開示の態様による車輪組立体の底面図(bottom-up view)の実例を示す図である。
【
図7A】本開示の態様による車輪組立体を組み込んだ運搬ケースの実例を示す図である。
【
図7B】本開示の態様による車輪組立体を組み込んだ運搬ケースの実例を示す図である。
【
図8A】本開示の態様による車輪組立体を組み込んだ運搬ケースの実例を示す図である。
【
図8B】本開示の態様による車輪組立体を組み込んだ運搬ケースの実例を示す図である。
【
図8C】本開示の態様による車輪組立体を組み込んだ運搬ケースの実例を示す図である。
【
図8D】本開示の態様による車輪組立体を組み込んだ運搬ケースの実例を示す図である。
【
図9】本開示の態様による車輪組立体の実例を示す図である。
【
図10】本開示の態様による車輪組立体の実例を示す図である。
【
図11A】本開示の態様による車輪組立体の実例を示す図である。
【
図11B】本開示の態様による車輪組立体の実例を示す図である。
【
図12】本開示の態様による車輪組立体の実例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1Aは、折り畳み式シェルタのためのケース100を示す。ケース100は、上面又は底面に沿ったジッパ付き開口部に加えて持ち手120を含み得るが、他の密閉手段も可能である。さらに、全体的に矩形の輪郭で示されているが、ケース100は、本発明から逸脱することなく、多種多様な形状及びサイズを取ることができる。ケース100の底部エッジに沿いには、以下でより詳細に説明されるような解放システムを使用して必要に応じてケース100への固着及びケース100からの解放をすることができる、車輪142を含む車輪組立体140が存在する。2輪の組立体140が示されているが、本発明は、複数の他の車輪数、具体的には3輪及び4輪の変形形態に組み込まれ得ることが、理解されるべきである。
【0011】
図1Aに示されるように、車輪組立体140は、車輪組立体140の後ブラケット(
図1Aでは図示せず)の垂直部分の反対側に安定器150を含み得る。安定器150は、車輪組立体140の存在に起因する運搬ケース1の傾きを相殺する、小型の脚170又は他の突出部を含み得る。安定器150は、車輪組立体140が所定の位置にあるときにキャリー・ケース100の傾きの最適な角度を確立して、転動のための運搬ケースの傾斜を向上させる。つまり、安定器150は、運搬ケース100の10度から20度の傾斜などの傾斜を提供することができる。したがって、安定器150は、運搬ケース100を直立位置に維持するのに役立つのと同時に、直立位置から運搬ケース100を移動させるための傾斜位置への移行を改善する。1つの構成では、安定器150は、ケース100に取り付けられるものであり、車輪組立体140の構造物ではない。
【0012】
さらなる安定性のために、折り畳み式安定器160が、車輪組立体140の垂直面と同じ側(例えば、安定器150を含む側の反対側)に画定されてもよい。
図1Bは、本開示の態様による折り畳み式安定器160を含む運搬ケース100の側面図を示す。
図1Bに示されるように、車輪組立体140が、運搬ケース100に取り付けられる。車輪組立体140は、安定器150、ベース166、複数の車輪142、及び後ブラケット110を含む。1つの構成では、折り畳み式安定器160は、運搬ケースが傾斜角度にあるときに、さらなる安定性を提供する。つまり、折り畳み式安定器160の脚172が、外方に延在することができ、且つ、1つ又は複数の車輪174を含むことができる。折り畳み式安定器160は、車輪組立体140、車輪組立体140のブラケット、又はケース100及び/若しくは車輪組立体140の別の構成要素に連結され得る。さらに、折り畳み式安定器160は、脚172を格納式にすることができるように、伸縮自在であってもよい。
図1Bの実例は、正確な縮尺ではなく、また、例示目的のためのものである。
【0013】
1つの構成では、折り畳み式安定器は、取付ロッドを介して後ブラケットの垂直面に取り付けられる。折り畳み式安定器はまた、運搬ケースに取り付けられ得る。1つの構成では、クロス・バーが、取付ロッドに取り付けられる。折り畳み式安定器は、1つ又は複数の脚を含み得る。各脚は、1つ又は複数の車輪に取り付けられ得る。或いは、2つの脚が1つの車輪に取り付けられ得る。当然ながら、他の車輪及び脚の組合せも意図されている。1つ又は複数の脚は、クロス・バーに取り付けられてもよく、又は、別の構造体に取り付けられてもよい。1つの構成では、折り畳み式安定器は、折り畳み位置にあるときに、運搬ケースの垂直面と実質的に同一平面になるように格納され得る。折り畳み式安定器は、取外し可能であってもよい。
【0014】
本開示の態様によれば、車輪組立体は、後ブラケットを含む。後ブラケットは、「L」形状ブラケットとも呼ばれ得る。
図2は、本開示の態様による車輪組立体240の後ブラケット208の垂直部分210の実例を示す。
図2に示されるように、垂直部分210は、取付構造物215(例えば、ファスナ)を介してケース200の底部分に取り付けられ得る。
図2に示されるように、ケース200の底部コーナ206が、後ブラケット208の垂直部分210及び水平部分に接触して位置し得る。取付構造物215は、鋲、スナップ、縫い糸、ひも、又は後ブラケット208をケース200に取り付けるための他の同様の構造物であってもよい。
【0015】
1つの構成では、ケース200は、後ブラケット208に恒久的に取り付けられる。この構成では、取付構造物215は、強度が高められた鋲又は他のタイプのコネクタである。後ブラケット208は、鋲が通過してケース200の表面上の適合する穴と協働することを可能にする、複数の穴(例えば、アイレット)を含み得る。取外し可能な連結のために、垂直部分210は、適切な構造物(例えば、スナップ、係止タブ、等)を介してケース200に固定され得る。
【0016】
図2には示されていないが、後ブラケットは、垂直部分210に取り付けられた水平部分を含む。1つの構成では、ケース200の一部分が、相補的な形で後ブラケットの水平部分及び垂直部分210に取り付けられる。ケース200は、底部水平面204及び垂直面202を含む。1つの構成では、後ブラケット208は、取付構造物215を使用して、水平部分及び垂直部分210の両方を介してケース200に取り付けられる。
【0017】
本開示の一態様によれば、垂直部分210は、車輪組立体240の車軸260を担持するために複数のボス220を有して形成される。ボス220は、丸みを帯びた頂点を含む3角形の輪郭を有し得る。1つの構成では、各ボス220は、垂直部分210に沿って均等に離間される。ボス220は、実質的に合同であり得る。しかし、各ボス220は、異なる厚みを有してもよい。各ボス220は、車軸260を収容するための穴を含む。各穴は、他のボス220の穴と同一直線上に整列され得る。したがって、車軸260がボス220内に配置されたときにケース200のエッジに実質的に平行であるように、単一の車軸260が、複数のボス220を通過し得る。ボス220の数及び形状は本発明にとって重要ではないことが、理解されるべきである。むしろ、ボス220は、車軸260を支持するために設けられるものである。ボス220は、車軸260の安定性を向上させて、動揺を減少させる。ボス220はまた、車軸260を環境による損傷から保護する。
【0018】
1つの構成では、スペーサ280が、車軸260の各端部を覆って配置される。各スペーサ280は、各車輪230と垂直部分210のエッジとの間で車軸260を覆って画定され得る。
図2に示されるように、各スペーサ280は、最も外側の各ボス220と車輪230との間に画定される。スペーサ280は、使用に際して車軸260の横方向変位を減少させる。スペーサ280は、車軸260の直径よりも大きい内径を有する円筒形スリーブであってもよい。さらに、スペーサ280は、両方のスペーサ280が車軸260上に設置されたときに車軸260が車軸260の各端部において車輪230及び係止端キャップ232を支持するのに十分な残りの長さを有するように、予め定められた長さのものであってもよい。スペーサ280が車軸260上に設置された後、2つ以上の車輪230が、車軸260の周りで回転運動するように車軸260上に設置され得る。スペーサ280は、ケース200に対して車輪230を中心に置いて、アスファルト、砂地、砂利道、泥道、等のような滑らかな表面及び荒れた表面の両方の上でケースが引っ張られるときに、安定性を向上させる。つまり、車輪230は、様々な表面上でのケース200の転動を向上させる。
【0019】
車輪を車軸にしっかりと固定するために、車軸の各端部は、円周溝を含み得る。
図3は、本開示の態様による車軸300の端部及び車輪302の断面図を示す。
図3に示されるように、車軸300は、円周溝304を含む。円周溝304は、車軸300の端部からおおよそ1.27cm(2分の1インチ)から2.54cm(1インチ)(1/2”~1”)などの、特定の距離に位置し得る。円周溝304は、車軸300の隣接するセクションと比較したときに、減少した径方向寸法を確立する。1つの構成では、円周溝304に隣接した車軸300の端部上の先端は、車軸300の端部において先細りになる円錐台状要素306で終端する。
【0020】
車輪302及びスペーサ308が両方とも車軸300に取り付けられると、円周溝304及び円錐台状要素306は、車輪ハブ310に隣接して露出される。係止キャップ312は、車輪302を車軸300上に係止するために、円錐台状要素306及び円周溝304を覆って配置され得る。所定の位置にあり且つ車軸300上に係止された各車輪302により、ケースは、例えば車両から浜辺又は草深い公園までなどの表面上で転動され得る。1つの構成では、車輪組立体がもはや必要ではなくなると、係止キャップ312のうちの1つ又は複数を取り外して、対応する車輪302及び対応するスペーサ308を取り外すことができる。車軸300は、車輪組立体の一部分をケースから分解するために、後ブラケットのボスを通して摺動され得る。車軸300が取り外されると、ケースは、車輪302が場所を塞ぐことなく、よりコンパクトな構成で保管され得る。さらに、車軸を分解して1セットの車輪を別のものと交換することにより、少しの労力で様々なタイプの車輪を交換及び入れ替えすることができる。
【0021】
1つの構成では、係止キャップ312は、干渉部及び非干渉部の2つのセクション又は段を有する2段階クリップ340を使用して、円周溝304において車軸300に係合する(
図5参照)。非干渉(第1の段)部が係止キャップ312内で中心に置かれたときに、半円形部分を形成するワイヤ又はバーは、車軸300上で円周溝304に係合せずに、係止キャップ312が車軸300上で摺動すること(及び、外れること)を可能にする。
【0022】
さらに、スペーサ308及び車輪302が車軸300に取り付けられるときに、係止キャップ312は、各クリップ340が円周溝304上に位置合わせされるように、車軸300の円錐台状要素306を覆って配置され得る。円錐台状要素306を覆って配置された係止キャップ312により、クリップ340は、円周溝304上のクリップ340のより大きい半円形部分から、係止キャップ312内で中心に置かれているクリップ340のより狭い、首状の、くびれた、又はより小径の部分へ、押されるか又は他の方法で付勢され得る(
図5参照)。クリップ340は、その減少した半径において円周溝304内及び車軸300の周りに滑り込んで、係止キャップ312が車軸300に沿って摺動するのを防ぐことができる。クリップ340と溝304との間のかみ合いが十分にきつい場合、クリップ340は、円周溝304において係止キャップ312を車軸300上にしっかりと固定する(
図4参照)。
【0023】
車輪組立体を分解するために、2段階クリップ340を車軸300上で中心に置かれている幅狭の又はより小径の部分からより大径の部分へ(
図5の矢印502の方向に)引っ張るか又は他の方法で転移させて、クリップ340を車軸300上の円周溝304から係脱させることができる。好ましい実施例では、クリップ340は、クリップ340の適切な段が車軸300上の円周溝304との間で係合又は係脱されるまで、係止キャップ312から外へ延在するクリップ340の上方部分又は下方部分を単純に押すことによって、転移される。係止キャップ312が係脱されると、係止キャップ312を滑らせて車軸300から外すことができ、また、スペーサ308及び車輪302を取り外すことができる。次いで、車軸300を滑らせてボスから外すことにより、車軸300をブラケットから取り外すことができる。車輪302、スペーサ308、及び係止キャップ312をローラ・バッグ/運搬ケースとは別に保管して、組み立てられた構成と比較してスペースを節約することができる。本出願では、ローラ・バッグは、運搬ケース及び/又はバッグと呼ばれる場合もある。
【0024】
図3に示されるように、係止キャップ312は、車軸300の端部を覆うためのドーム状ハブ・キャップ部分342を含み得る。ドーム状ハブ・キャップ部分342は、嵌合する円錐台状要素306が完全に係合されたときに係止キャップ312を車軸300上で中心に置き且つ円周溝304上でのクリップ340の正確な配置を確立するように車軸300の嵌合する端部を受け入れるサイズとされた、円錐台状開口部344を含み得る。係止キャップ312は、フェース・プレート346をさらに含むことができ、このフェース・プレート346は、係止キャップ312が車軸300上に係止されたときに車輪302のハブ310の外側部分に対接して、車輪302が車軸300上で横滑りするのを防ぐ。フェース・プレート346は、車軸300が通り抜けてハブ・キャップ部分342の開口部344に入るための穴348を含み得る。フェース・プレート346及びハブ・キャップ342は、車軸300がフェース・プレート346からハブ・キャップ342へ移動するときにクリップ340が車軸300の経路に入るように、接続され得る。これは、例えば、フェース・プレート346をハブ・キャップ342に接続する、フェース・プレート346にある穴348の上方及び下方の弓形コネクタ(図示せず)によって達成され得る。弓形コネクタは、端キャップ312を車軸300上に係止する必要があるときに間に入り(intercede)且つ円周溝304に係合するために、クリップの幅狭セクションの間に間隙を含み得る。
【0025】
図4は、分解されている車輪組立体400の一部分の実例を示す。
図4に示されるように、車軸410は、ボス402の穴を通り抜ける。前述のように、ボス402は、後ブラケット406の垂直部分404上に画定され得る。後ブラケット406は、水平部分408をさらに含む。車軸410は、円周溝414及び円錐台状要素412を含む。スペーサ416が、最も外側のボス402と車輪418との間に画定されるように、車軸410を覆って配置され得る。端キャップ420が、溝414に係合するピン426を介して端キャップ420を車軸410にしっかりと固定することにより、車軸410の端部に係合し得る。端キャップ420は、車輪ハブ424に隣接して配置される。
【0026】
1つの構成では、係止キャップ上のクリップは、曲げられて又は他の方法で形成されて2段階クリップにされた金属棒である。それでもなお、クリップは、車軸との係合及び係脱に必要とされる形状の切り欠きを有するプレートなどの、他の形態を取ってもよい。クリップは、ドーム状ハブ・キャップとフェース・プレートとの間に保持され得る。さらに、クリップは、第1の位置(例えば、係脱される)から第2の位置(例えば、係合される)へ直線的に移動され得る。それでもなお、クリップは、係止キャップの2つの部分間に他の方法で捕捉されてもよい。
【0027】
図5は、本開示の態様によるクリップ500の実例を示す。1つの構成では、クリップ500が係合位置にあるときに、クリップ500の上方セクション504は、フェース・プレート(
図5には図示せず)及び端キャップ506を越えて突出する。ユーザは、クリップ500の上方セクション504を矢印502の方向に押し下げてクリップ500の幅狭部分508を車軸の円周溝から無理やり外し、それによりクリップ500を車軸から係脱させることができる。上方セクション504が押し下げられると、クリップ500の下方部分510は、上方部分504とは反対の端キャップ506の側で露出され得る。本出願では、端キャップは、係止キャップ又はキャップと呼ばれる場合がある。さらに、より大径のセクション512が、車軸の周りに位置し得る。
図5に示されるように、車軸は、キャップ506の穴514を通り抜ける。
【0028】
さらに、クリップ500は、クリップ500が円周溝において車軸に係合しそれによりキャップ506を係止すると同時に下方部分510とは反対のキャップ506の側で上方セクション504を露出させるように、下方セクション510を方向502に押すことによって係合され得る。このようにして、キャップ506は、クリップ500の露出した部分を手動で押すことにより、車軸と係合及び係脱され得る。クリップ500と円周溝との間のかみ合いは、クリップ500を係合させるのに十分な特性のものであるべきである。クリップ500が車軸と係合されると、荒れた又は平坦でない地形上でケースが転動されているときにキャップ506が係脱する可能性が低下する。
【0029】
1つの構成では、安定性を高めるために、車輪組立体にブレースが設けられる。
図6は、本開示の一態様による安定化ブレース608を含む車輪組立体600の底面図の実例を示す。
図6に示されるように、車輪組立体600は、ベース602、車輪604、車軸606、及びブレース608を含む。ベース602は、後ブラケットの底部の水平部分614と係合する。ブレース602は、安定器626とも係合する。後ブラケット及び安定器626は、ベース602とは異なる材料であってもよい。例えば、ベース602は、一種の金属であってもよく、後ブラケット及び安定器626は、一種のプラスチック、炭素繊維、又は他のタイプの非金属材料であってもよい。当然ながら、ベース602、後ブラケット、及び安定器626は、同じタイプの材料であってもよい。
【0030】
前述のように、後ブラケットは、鋲、スナップ、縫い糸、ひも、又は他の取付構造物などの取付構造物を介して、バッグの第1の底部エッジに取り付けられる。安定器626はまた、鋲、スナップ、縫い糸、ひも、又は他の取付構造物などの取付構造物を介して、第1の底部エッジとは反対側のバッグの第2の底部エッジに取り付けられ得る。バッグは、アイレット628を介して、安定器626及び後ブラケットの底部の水平部分614に取り付けられ得る。アイレット628はまた、安定器626及び後ブラケットをベース602にそれぞれ連結する取付構造物のために使用され得る。1つの構成では、ローラ・バッグの第1の底部エッジは、ベース602の上面上に位置する。ベース602の上面は、
図6に示された側に対向する側である。ベース602の上面の実例が、
図9に示されている。本出願では、ケース(例えば、運搬ケース)が、ローラ・バッグと呼ばれる場合がある。
【0031】
図6に示されるように、ブレース608の第1の端部622が、ベース602の側壁618に連結され、ブレース608の第2の端部624が、車軸606に連結される。具体的には、ブレース608は、車軸606に連結されて、車輪604のハブと係止端キャップ610との間にしっかりと固定され得る。ワッシャ620が、車輪604のハブとブレース608の端部との間に画定され得る。さらに、車輪604は、側壁618とブレース608との間のスペース内に画定され得る。1つの構成では、ブレース608の中間部分634が、第1の端部622から第2の端部624まで外方に先細りになっている。先細りは、車輪604のためのスペースを提供する。
【0032】
前述のように、車軸606は、ボス616によって安定化され得る。ブレース608は、車軸606の微小振動を減少させることにより車軸606の安定性をさらに高めるために、車輪組立体600に追加され得る。車軸606の高められた安定性は、車輪604の安定性を高め、それにより、ケースが様々な地形上で運ばれるときのケースの安定性を高める。
【0033】
図6に示されるように、くぼみ632が、ベース602内に画定され得る。くぼみ632はまた、加圧成形溝(pressing groove)、ビード、又はリブと呼ばれる場合がある。くぼみ632は、互いに実質的に均等に距離を置かれてもよく、且つ、類似した長さのものであってもよい。くぼみ632は、ベース632の強度を高める。つまり、各くぼみ632は、ベース602の強度を合成する。さらに、くぼみ632は、ベース602の美的外観を増強することができる。
【0034】
1つの構成では、ベース602はまた、長穴630を含む。長穴630は、温度(例えば、環境)の変化に起因するベース602の膨張を軽減することができ、且つ、ベース602の重量を減少させることができる。ベース602はまた、プレート又はベース・プレートと呼ばれる場合がある。長穴630はまた、ベース602の美的外観を増強することができる。長穴630は、類似した長さのものであってもよい。
図6に示されるように、2つの長穴630が、各くぼみ632間に画定される。さらに、くぼみ632の長さは、長穴630の長さを上回り得る。本開示の態様は、
図6に示されたくぼみ632及び長穴630の数に限定されるものではなく、より多い若しくはより少ないくぼみ632及び/又は長穴630が画定されてもよい。さらに、くぼみ632及び/又は長穴630の長さは、
図6に示された長さとは異なってもよい。
【0035】
前述のように、車軸組立体のベースは、可搬式のシェルタ又は他の物体のためのバッグ(例えば、ケース)を運ぶために使用され得る。ベース及び/又は後ブラケットは、1つ又は複数のタイプの構造物を介してバッグに取り付けられ得る。
図7Aは、本開示の態様による、車輪組立体710のベース702上に配置されたバッグ700の実例を示す。
図7Aに示されるように、ローラ・バッグ700は、ベース702の上面上に設置される。1つの構成では、ベース702は、1つ又は複数のタイプの構造物を介してバッグ700に取り付けられる。
【0036】
さらに、安定化ブレース704が、ベース702の側壁706及び車軸の端部に接続されるように画定される。つまり、ブレース704の第1の端部712が、ボルト、鋲、ファスナ、及び/又は他の取付構造物などの取付構造物714を介して、ベース702の側壁706に取り付けられる。ブレース704の第2の端部716が、車軸(図示せず)に取り付けられ得る。第1の端部712及び第2の端部716は、ベース702の側壁706に実質的に平行であり得る。前述のように、車軸の端部は、端キャップによって覆われ得る。第2の端部716は、車軸が通り抜けるための穴(図示せず)を含み得る。第2の端部716は、端キャップと車輪ハブとの間にしっかりと固定される。1つの構成では、第1の端部712の幅は、第2の端部716の幅未満である。幅は、側壁及び車軸の様々な幅に適応するために異なってもよい。中間部分720が、第1の端部712と第2の端部716との間で外方へ先細りになっている。中間部分720の幅は、第1の端部712及び第2の端部716の様々な幅に適応するために拡大する。
【0037】
図7Bは、本開示の態様による、車輪組立体のベース702上に設置されたバッグ700の実例を示す。
図7Bに示されるように、バッグ700の底部は、ベース702の上面に接続される。バッグ700はまた、後ブラケット724の垂直部分に接続される。ブレース704は、ベース702の側壁706及び車軸722の端部に接続されるように画定される。端キャップ708は、車軸722の端部に設置される。
【0038】
図8Aは、本開示の一態様による、車輪組立体820のベースの上面上に配置されたバッグ800の背面図の実例を示す。
図8Aに示されるように、車輪組立体の後ブラケットの垂直面804が、ローラ・バッグ800に固定され得る。さらに、ブレース806は、ベースの側壁(図示せず)から外に張り出し得る。前述のように、車輪が、ブレース806とベースの側壁との間に画定され得る。
【0039】
図8B及び8Dは、本開示の一態様による、車輪組立体のベースの上面上に設置されたローラ・バッグ800の側面図の実例を示す。1つの構成では、車輪組立体のベース808が、ローラ・バッグ800に固定される。さらに、ブレース806が、ベース808の側壁812に接続され得る。
図8B及び8Dに示されるように、ブレース806の第1の端部816が、ベース808の側壁812に取り付けられる。ブレース806の中間部分818が、ブレース806の第1の端部816と第2の端部814との間に斜めに画定され得る。1つの構成では、穴810が、ブレース806の第2の端部814に画定される。車軸(図示せず)は、ブレース806の穴810を通り抜けることができる。
【0040】
図8Cは、本開示の一態様による、車輪組立体のベースの上面上に設置されたバッグ800の正面図の実例を示す。
図8Cに示されるように、安定器802が、ローラ・バッグ800の正面に画定され得る。さらに、ブレース806が、ベースの側壁(図示せず)から外に張り出し得る。前述のように、車輪が、ブレース806とベースの側壁との間に画定され得る。
【0041】
図9は、本開示の一態様による、車輪組立体900の上面図(top-down view)の実例を示す。
図9に示されるように、車輪組立体900は、ベース902及びブレース906を含む。バッグ(図示せず)の底部が、ベース902の上面上に位置する。ベース902は、ベース902をケースに固定するためのボルト、鋲、ファスナ、及び/又は他の構造物などの取付構造物を受け入れるためのアイレット908を含み得る。アイレット908はまた、ベース902を安定器又は後ブラケットの水平部分に取り付けるために使用され得る。1つの構成では、くぼみ910が、ベース902内に画定され得る。くぼみ910は、加圧成形溝、ビード、又はリブと呼ばれる場合もある。くぼみ910は、互いに実質的に均等に距離を置かれてもよく、且つ、類似した長さのものであってもよい。くぼみ910は、ベース902の強度を高める。つまり各くぼみ910は、ベース902の強度を合成する。さらに、くぼみ910は、ベース902の美的外観を増強し得る。1つの構成では、ベース902はまた、長穴912を含む。長穴912は、温度(例えば、環境)の変化に起因するベース902の膨張を軽減することができる。長穴912はまた、ベース902の美的外観を増強することができる。
【0042】
ベース902は、
図6に示されるような車輪組立体600の頂部である。
図9に示されるように、車輪904が、ベース902の側壁914とブレース906との間のスペース内に画定される。車輪組立体900はまた、車軸918を担持するためのボス916を含み得る。スペーサ920が、最も外側の各ボス916と隣接する車輪904との間に画定され得る。安定器922もまた、
図9の上面図から見ることができる。安定器922は、ベース902及び安定器922から外方へ延在する小型の脚924を含み得る。小型の脚924は、他の物体との衝突によるベース902の損傷を防ぐことができる。小型の脚924(例えば、歯)はまた、車輪組立体900の存在に起因するバッグの傾きを相殺することができる。
【0043】
図10は、本開示の一態様による、車輪組立体1000の側面図の実例を示す。
図10に示されるように、車輪組立体1000のベース1002が、バッグ(例えば、ローラ・バッグ)を保持するように画定され得る。さらに、ブレース1004が、ベース1002の側壁1008に接続され得る。ベース1002の側壁1008は、水平なベース1002に対して実質的に直角であり得る。ブレース1004の中間部分1010が、ブレース1004の第1の端部1012とブレース1004の第2の端部1014との間に斜めに画定され得る。スロット1018が、ブレース1004の中間部分1010内に画定され得る。スロット1018は、温度の変化に起因する膨張/収縮を軽減することができ、且つ、ブレース1004の重量を減少させることができる。スロット1018はまた、車輪組立体1000の美的外観を向上させることができる。
【0044】
車軸(図示せず)は、ブレース1004の第2の端部1014の穴(図示せず)を通り抜ける。端キャップ1006は、車軸の端部に取り付けられる。ブレース1004の第1の端部1012は、ボルト、鋲、ファスナ、及び/又は固定のための他の構造物などの取付構造物1016を介して、ベース1002の側壁1008に接続され得る。前述のように、ブレース1004は、車輪組立体1000及びローラ・バッグにさらなる安定性を提供する。
【0045】
図11Aは、本開示の一態様による、車輪組立体1100の実例を示す。
図11Aに示されるように、車輪組立体1100のベース1102が、バッグを保持するために設けられる。つまり、折り畳み式天蓋を保持するためのバッグなどのバッグが、ベース1102に取り付けられ得る。さらに、ブレース1104が、ベース1102の側壁1106に接続され得る。ベース1102の側壁1106は、ベース1102の水平部分1118に対して直角であり得る。ブレース1104の一部分が、ベース1102の側壁1106と車軸1110の端キャップ1108との間に斜めに画定され得る。
【0046】
車輪組立体1100はまた、車軸組立体1100の車軸1110を担持するためのボス1112を含み得る。前述のように、ベース1102に連結される後ブラケット1120が、垂直部分1114及び水平部分(図示せず)を含む。後ブラケット1120は、取付構造物を介してバッグに取り付けられ得る。安定器1122が、ベース1102の正面に画定され得る。安定器1122は、アイレット1124を通る取付構造物を介してバッグに取り付けられ得る。
図11Aに示されるように、車輪1116が、ブレース1104とベース1102の側壁1106との間で車軸1110上に画定され得る。
【0047】
1つの構成では、側壁1106の後方部分1126が、前方部分1128よりも高い高さを有する。後方部分1126と前方部分1128との間の側壁1106のブレース取付部分1130が、後方部分1126及び前方部分1128の両方よりも低い高さを有する。ブレース取付部分1130は、上方に延在して、側壁1106にブレース1104を取り付けるための領域を提供する。スロット1132が、ブレース1104の後方部分1126内に画定され得る。スロット1132は、温度の変化に起因する膨張/収縮を軽減することができ、且つ、ブレース側壁1106の重量を減少させることができる。スロット1132はまた、車輪組立体1000の美的外観を向上させることができる。
【0048】
図11Bは、本開示の一態様による、車輪組立体1100の実例を示す。
図11Bに示されるように、車輪組立体1100のベース1102は、バッグを保持するために設けられ得る。さらに、ブレース1104は、ベース1102の側壁1106に接続され得る。ベース1102の側壁1106は、ベース1102の水平部分1118に対して直角であり得る。ブレース1104の一部分が、ベース1102の側壁1106と車軸1110の端キャップ1108との間に斜めに画定され得る。
【0049】
車輪組立体1100はまた、車輪組立体1100の車軸を担持するためのボス1112を含み得る。前述のように、後ブラケット1120は、水平部分(図示せず)及び垂直部分1114を含む。後ブラケット1120は、取付構造物を使用して、水平部分及び垂直面1114の両方を介してバッグに取り付けられ得る。後ブラケット1120の水平部分は、アイレット1134を介してバッグに取り付けられ得る。
図11Bに示されるように、車輪1116が、ブレース1104とベース1102の側壁1106との間で車軸上に画定され得る。さらに、安定器1122が、垂直面1114の反対側に画定され得る。
【0050】
図12は、本開示の一態様による、車輪組立体1200の実例を示す。
図12に示されるように、車輪組立体1200のベース1202が、バッグを保持するために設けられる。バッグは、
図12に示されたベース1202の側とは反対側のベース1202の部分の上面上に設置され得る。
図12に示されたベース1202の側は、ベースの底部側と呼ばれる場合がある。さらに、ブレース1204は、ベース1202の側壁1206に接続され得る。
図12に示されるように、ブレース1204の中間部分1210が、ベース1202の側壁1206から外方へ延在する。
【0051】
前述のように、後ブラケット1212が、ベース1202に連結され得る。後ブラケット1212は、垂直面(図示せず)及び水平部分1214を含む。水平部分1214は、取付構造物を介してバッグに取り付けられ得る。取付構造物は、アイレット1216を通して取り付けられ得る。水平部分1214はまた、アイレット1216を通る取付構造物によりベース1202に取り付けられ得る。さらに、安定器1220が、垂直面の反対側に画定され得る。安定器1220は、取付構造物を介してバッグに取り付けられ得る。取付構造物は、アイレット1216を通して取り付けられ得る。安定器1220はまた、アイレット1216を通る取付構造物によりベース1202に取り付けられ得る。
【0052】
本発明は、説明された便益及び特性から逸脱することなく、他の形態で具体化され得る。したがって、説明された実施例は、あらゆる点で例示的なものであって限定的なものではないと見なされるべきである。本発明は特定の好ましい実施例に関して説明されてきたが、当業者には明らかな他の実施例もまた、本発明の範囲に含まれる。
【0053】
本発明の特定の形態が図示され且つ説明されてきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正がなされ得ることが、これまで述べてきたことから明らかであろう。したがって、添付の特許請求の範囲による場合を除いて、本発明が限定されることは意図されていない。