(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-04
(45)【発行日】2022-03-14
(54)【発明の名称】ユーザー装置の過熱保護方法、装置、ユーザー装置及び基地局
(51)【国際特許分類】
H04W 52/38 20090101AFI20220307BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20220307BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20220307BHJP
H04B 1/3827 20150101ALI20220307BHJP
【FI】
H04W52/38
H04W28/06
H04M1/00 R
H04B1/3827 110
(21)【出願番号】P 2020505865
(86)(22)【出願日】2017-08-09
(86)【国際出願番号】 CN2017096673
(87)【国際公開番号】W WO2019028711
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】517188574
【氏名又は名称】ペキン シャオミ モバイル ソフトウェア カンパニー, リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BEIJING XIAOMI MOBILE SOFTWARE CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】洪▲偉▼
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0262143(US,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon, MediaTek Inc.,Thermal issues with high capability UEs[online],3GPP TSG RAN WG2 #97 R2-1701835,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_97/Docs/R2-1701835.zip>,2017年02月04日
【文献】LG Electronics Inc.,Assistance information for UE requested configuration change[online],3GPP TSG RAN WG2 #97bis R2-1702932,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_97bis/Docs/R2-1702932.zip>,2017年03月24日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー装置の過熱保護方法であって、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するステップであって、前記無線リンク構成は、高速の無線伝送方式に関係し且つ増減できるものであり、前記第1シグナリングは、前記基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、ステップと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するステップと、
前記検出の結果として前記タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置がまだ過熱している場合、降温構成を要求するための第2シグナリングを基地局に送信し且つ前記タイマーを再起動するステップと
を含むことを特徴とする、ユーザー装置の過熱保護方法。
【請求項2】
ユーザー装置の過熱保護方法であって、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するステップであって、前記無線リンク構成は、高速の無線伝送方式に関係し且つ増減できるものであり、前記第1シグナリングは、前記基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、ステップと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するステップと、
前記検出の結果に対応する操作を実行するステップと
を含み、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出することは、
前記タイマーがタイムアウトする前に、前記基地局が前記第1シグナリングに基づいて返信した降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、前記タイマーをリセット
し、前記タイマーの計時を再開するステップ
と、
前記タイマーを
再開した後、前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するステップと
を含むことを特徴とする
、ユーザー装置の過熱保護方法。
【請求項3】
ユーザー装置の過熱保護方法であって、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するステップであって、前記無線リンク構成は、高速の無線伝送方式に関係し且つ増減できるものであり、前記第1シグナリングは、前記基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、ステップと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するステップと、
前記検出の結果に対応する操作を実行するステップと
を含み、
前記ユーザー装置の過熱保護方法は、前記タイマーがタイムアウトする前に接続再確立プロセスが発生する場合、前記タイマーを停止するステップをさらに含むことを特徴とする
、ユーザー装置の過熱保護方法。
【請求項4】
ユーザー装置の過熱保護方法であって、前記ユーザー装置の過熱保護方法は、基地局によって実行され、
前記ユーザー装置の過熱保護方法は、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信するステップであって、前記第1シグナリングは、前記基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、ステップと、
前記第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成するステップと、
前記応答シグナリングを送信するステップと
を含
み、
前記ユーザー装置の過熱保護方法は、前記ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第2シグナリングを受信するステップをさらに含み、前記第2シグナリングはさらに、タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置がまだ過熱していることを示すためのものであることを特徴とする、ユーザー装置の過熱保護方法。
【請求項5】
ユーザー装置の過熱保護装置であって、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するように構成される過熱処理モジュールであって、前記無線リンク構成は、高速の無線伝送方式に関係し且つ増減できるものであり、前記第1シグナリングは、前記基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、過熱処理モジュールと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出モジュールと、
前記検出の結果に対応する操作を実行するように構成される実行モジュールと
を備え
、
前記実行モジュールは、
前記検出の結果として前記タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置がまだ過熱している場合、降温構成を要求するための第2シグナリングを基地局に送信し且つ前記タイマーを再起動するように構成される第1処理サブモジュールを備えることを特徴とする、ユーザー装置の過熱保護装置。
【請求項6】
ユーザー装置の過熱保護装置であって、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するように構成される過熱処理モジュールであって、前記無線リンク構成は、高速の無線伝送方式に関係し且つ増減できるものであり、前記第1シグナリングは、前記基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、過熱処理モジュールと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出モジュールと、
前記検出の結果に対応する操作を実行するように構成される実行モジュールと
を備え、
前記検出モジュールは、
前記タイマーがタイムアウトする前に、前記基地局が前記第1シグナリングに基づいて返信した降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、前記タイマーをリセット
し、前記タイマーの計時を再開するように構成されるリセットサブモジュール
と、
前記タイマーを
再開した後、前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出サブモジュールと
を備えることを特徴とする
、ユーザー装置の過熱保護装置。
【請求項7】
ユーザー装置の過熱保護装置であって、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するように構成される過熱処理モジュールであって、前記無線リンク構成は、高速の無線伝送方式に関係し且つ増減できるものであり、前記第1シグナリングは、前記基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、過熱処理モジュールと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出モジュールと、
前記検出の結果に対応する操作を実行するように構成される実行モジュールと
を備え、
前記ユーザー装置の過熱保護装置は、前記タイマーがタイムアウトする前に接続再確立プロセスが発生する場合、前記タイマーを停止するように構成されるタイマー停止モジュールをさらに備えることを特徴とする
、ユーザー装置の過熱保護装置。
【請求項8】
ユーザー装置の過熱保護装置であって、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信するように構成される受信モジュールであって、前記第1シグナリングは、基地局に前記ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、前記補助情報は前記ユーザー装置の一時的ユーザー装置(UE)能力を含み、前記一時的UE能力は無線周波数(RF)パラメータで表現される、受信モジュールと、
前記受信モジュールによって受信された前記第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成するように構成される生成モジュールと、
前記生成モジュールによって生成された前記応答シグナリングを送信するように構成される送信モジュールと
を備え
、
前記受信モジュールは、前記ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第2シグナリングを受信するようにさらに構成され、前記第2シグナリングはさらに、タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置がまだ過熱していることを示すためのものであることを特徴とする、ユーザー装置の過熱保護装置。
【請求項9】
ユーザー装置であって、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと
を備え、
前記プロセッサは、前記プロセッサ実行可能命令を実行して、請求項1から
3のいずれか一項に記載のユーザー装置の過熱保護方法を実行するように構成されることを特徴とする、ユーザー装置。
【請求項10】
基地局であって、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと
を備え、
前記プロセッサは、前記プロセッサ実行可能命令を実行して、請求項
4に記載のユーザー装置の過熱保護方法を実行するように構成されることを特徴とする、基地局。
【請求項11】
コンピュータ命令が記憶される非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令がプロセッサによって実行されるときに、請求項1から
3のいずれか一項に記載のユーザー装置の過熱保護方法を実行することを前記プロセッサに行わせること、又は、
前記命令がプロセッサによって実行されるときに、請求項
4に記載のユーザー装置の過熱保護方法を実行することを前記プロセッサに行わせることを特徴とする、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は無線通信の技術分野に関し、特にユーザー装置の過熱保護方法、装置、ユーザー装置及び基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTEと略称)システムでは、ユーザーに求められる高速データ伝送速度を満たすように、ユーザー装置(User Equipment:UEと略称)に高次多入力多出力(Multiple-Input Multiple-Output:MIMOと略称)、マルチキャリアアグリゲーション又は高次変調復号等の無線伝送方式を設定することができる。しかし、このような高速無線伝送方式はUEの過熱を招く可能性があり、UEの過熱は更にUEのサービスデータの伝送中断、ひいては装置の再起動等の問題を招く可能性がある。
【0003】
関連技術では、UEを使用する時の良好なユーザーエクスペリエンスを確保するために、UEプロバイダーは携帯電話に対して温度制御を行うことが一般的であり、例えば、UEがデタッチ及び再アタッチの方式によって無線リンク構成を削減させるように制御することで、UEの過熱を回避する。関連技術では、UEはデタッチ及び再アタッチ中にサービスデータ伝送の中断を引き起こし、ユーザーエクスペリエンスを低下させてしまうことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
関連技術の問題を解決するために、本開示の実施例はユーザー装置の過熱保護方法、装置、ユーザー装置及び基地局を提供し、UEの過熱時、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局に送信することで温度を低減させ、関連技術に係るサービスデータ伝送の中断の問題を回避し、且つタイマーによって第1シグナリングを送信してから所定時間後に実行される過熱保護操作を決定し、任意の時刻に頻繁にシグナリングを送信することによってシグナリング負荷が大きいという問題を回避する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例の第1態様によれば、ユーザー装置の過熱保護方法を提供し、該ユーザー装置の過熱保護方法は、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するステップと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するステップと、
前記検出結果に対応する操作を実行するステップと、を含む。
【0006】
一実施例では、前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出することは、
前記タイマーがタイムアウトする前に、前記基地局が前記第1シグナリングに基づいて返信した降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、前記タイマーをリセットするステップと、
前記タイマーをリセットした後、前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するステップと、を含む。
【0007】
一実施例では、前記検出結果に対応する操作を実行することは、
前記検出結果として前記タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置がまだ過熱している場合、降温構成を要求するための第2シグナリングを基地局に送信し且つ前記タイマーを再起動するステップを含む。
【0008】
一実施例では、前記検出結果に対応する操作を実行することは、
前記検出結果として前記タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置が過熱しなくなる場合、前記ユーザー装置が過熱しなくなることを指示する第3シグナリングを前記基地局に送信し且つ前記タイマーを停止するステップ、又は、
基地局へのシグナリング送信を拒否し且つ前記タイマーを停止するステップを含む。
【0009】
一実施例では、該ユーザー装置の過熱保護方法は、
前記タイマーがタイムアウトする前に接続再確立プロセスが発生する場合、前記タイマーを停止するステップをさらに含む。
【0010】
本開示の実施例の第2態様によれば、ユーザー装置の過熱保護方法を提供し、該ユーザー装置の過熱保護方法は、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信するステップと、
前記第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成するステップと、
前記応答シグナリングを送信するステップと、を含む。
【0011】
一実施例では、前記第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成することは、
前記第1シグナリングを解析して降温補助情報を取得するステップと、
前記降温補助情報に基づいて、前記応答シグナリングを生成するステップと、を含む。
【0012】
本開示の実施例の第3態様によれば、ユーザー装置の過熱保護装置を提供し、該ユーザー装置の過熱保護装置は、ユーザー装置に応用され、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するように構成される過熱処理モジュールと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出モジュールと、
前記検出結果に対応する操作を実行するように構成される実行モジュールと、を備える。
【0013】
一実施例では、検出モジュールは、
前記タイマーがタイムアウトする前に、前記基地局が前記第1シグナリングに基づいて返信した降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、前記タイマーをリセットするように構成されるリセットサブモジュールと、
前記タイマーをリセットした後、前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出サブモジュールと、を備える。
【0014】
一実施例では、実行モジュールは、
前記検出結果として前記タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置がまだ過熱している場合、降温構成を要求するための第2シグナリングを基地局に送信し且つ前記タイマーを再起動するように構成される第1処理サブモジュールを備える。
【0015】
一実施例では、実行モジュールは、
前記検出結果として前記タイマーがタイムアウトする時に前記ユーザー装置が過熱しなくなる場合、前記ユーザー装置が過熱しなくなることを指示する第3シグナリングを前記基地局に送信し且つ前記タイマーを停止するように構成される第2処理サブモジュール、又は、
基地局へのシグナリング送信を拒否し且つ前記タイマーを停止するように構成される第3処理サブモジュールを備える。
【0016】
一実施例では、該ユーザー装置の過熱保護装置は、
前記タイマーがタイムアウトする前に接続再確立プロセスが発生する場合、前記タイマーを停止するように構成されるタイマー停止モジュールをさらに備える。
【0017】
本開示の実施例の第4態様によれば、ユーザー装置の過熱保護装置を提供し、該ユーザー装置の過熱保護は、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信するように構成される受信モジュールと、
前記受信モジュールによって受信された前記第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成するように構成される生成モジュールと、
前記生成モジュールによって生成された前記応答シグナリングを送信するように構成される送信モジュールと、を備える。
【0018】
一実施例では、生成モジュールは、
前記第1シグナリングを解析して降温補助情報を取得するように構成される解析サブモジュールと
前記降温補助情報に基づいて、前記応答シグナリングを生成するように構成される生成サブモジュールと、を備える。
【0019】
本開示の実施例の第5態様に基づき、ユーザー装置を提供し、該ユーザー装置は
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記プロセッサは、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動し、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出し、
前記検出結果に対応する操作を実行するように構成される。
【0020】
本開示の実施例の第6態様によれば、基地局を提供し、該基地局は、
プロセッサと、
プロセッサ実行可能命令を記憶するように構成されるメモリと、を備え、
前記プロセッサは、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信し、
前記第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成し、
前記応答シグナリングを送信するように構成される。
【0021】
本開示の実施例の第7態様によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供し、該非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記記憶媒体にコンピュータ命令が記憶され、前記命令がプロセッサによって実行される時、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するステップと、
前記タイマーがタイムアウトする時の前記ユーザー装置の装置温度を検出するステップと、
前記検出結果に対応する操作を実行するステップと、を実現する。
【0022】
本開示の実施例の第8態様によれば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供し、該非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記記憶媒体にコンピュータ命令が記憶され、前記命令がプロセッサによって実行される時、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信するステップと、
前記第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成するステップと、
前記応答シグナリングを送信するステップと、を実現する。
【発明の効果】
【0023】
本開示の実施例に係る技術案は以下の有益な効果を含む。
【0024】
ユーザー装置(UE)は無線リンク構成が高すぎて過熱していると決定する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し、UEの過熱時、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局に送信することで温度を低減させ、関連技術に係るサービスデータ伝送の中断の問題を回避し、且つ第1シグナリングを送信した後に所定時間のタイマーを設定し、且つタイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出し、且つ検出結果に基づいて対応する操作を実行することで、任意の時刻に頻繁にシグナリングを送信することによってシグナリング負荷が大きいという問題を回避する。
【0025】
なお、以上の一般的な説明及び後述する詳細説明は例示的及び説明的なものであり、本開示を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】
図1Aは例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護方法のフローチャートである。
【
図1B】
図1Bは例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護方法のシーン図である。
【
図2】
図2は例示的な実施例に係る別のユーザー装置の過熱保護方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護方法のフローチャートである。
【
図4】
図4は例示的な実施例に係る別のユーザー装置の過熱保護方法のフローチャートである。
【
図5】
図5は例示的な実施例に係る別の基地局とユーザー装置との対話によってユーザー装置の過熱保護方法を実現するフローチャートである。
【
図6】
図6は例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護装置のブロック図である。
【
図7】
図7は例示的な実施例に係るさらに別のユーザー装置の過熱保護装置のブロック図である。
【
図8】
図8は例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護装置のブロック図である。
【
図9】
図9は例示的な実施例に係るさらに別のユーザー装置の過熱保護装置のブロック図である。
【
図10】
図10は例示的な実施例に係るユーザー装置に適用できる過熱保護装置のブロック図である。
【
図11】
図11は例示的な実施例に係るユーザー装置に適用できる過熱保護装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
ここでの図面は本明細書の一部として明細書に組み込まれ、本発明に該当する実施例を示し、明細書とともに本発明の原理を説明する。
【0028】
ここで、例示的な実施例を詳細説明し、その例は図面に示される。後述する説明が図面に言及する場合、特に断らない限り、異なる図面中の同一符号は同一又は類似の要素を示す。以下、例示的な実施例に説明される実施形態は本発明相に該当するすべての実施形態ではない。その反面、添付特許請求の範囲に詳細説明される本発明のいくつかの態様に該当する装置及び方法の例に過ぎない。
【0029】
図1Aは例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護方法のフローチャート、
図1Bは例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護方法のシーン図、
図1Cは例示的な実施例に係るタイマーの計時方法の模式
図1、
図1Dは例示的な実施例に係るタイマーの計時方法の模式
図2であり、該ユーザー装置の過熱保護方法はユーザー装置に応用でき、
図1Aに示すように、該ユーザー装置の過熱保護方法は以下のステップ101~ステップ103を含む。
【0030】
ステップ101では、無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動する。
【0031】
一実施例では、第1シグナリングを送信する時に所定時間のタイマーを起動し、タイマーの計時開始時刻は第1シグナリングの送信時刻であるようにしてもよい。
【0032】
一実施例では、所定時間のタイマーは基地局によって設定され、且つ無線リソース制御(Radio Resource Control:RRCと略称)シグナリング、例えばRRC接続再構成シグナリング中のほかの構成シグナリングのOtherconfigシグナリングによってユーザー装置に指示されるようにしてもよい。
【0033】
一実施例では、第1シグナリングは基地局がUEの過熱問題を解決することを支援する補助情報を含むシグナリングであり、第1シグナリングは基地局にユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、補助情報は過熱による低性能Lower-Performanceの指示情報、及び/又は、調整先の無線リンク構成、及び/又は、ユーザー装置の一時的UE能力を含み、一時的UE能力はユーザー装置のタイプ又はRFパラメータで表現されるようにしてもよい。
【0034】
一実施例では、ユーザー装置の温度が所定時間連続して所定の温度閾値を超えるか否かによって、ユーザー装置が過熱するか否かを判断し、例えば、ユーザー装置の温度が5分間連続して85度を超える場合、ユーザー装置が過熱していると判断するようにしてもよい。一実施例では、ユーザー装置の温度はユーザー装置の電池表面温度、又は中央処理装置(Central Processing Unit:CPUと略称)表面温度、又はユーザー装置のフロントスクリーン又はバックケースの温度等であり得る。
【0035】
ステップ102では、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出する。
【0036】
一実施例では、
図1Cに示すように、ユーザー装置がT0時刻に第1シグナリングを送信し、タイマーがT0時刻に計時を開始し、タイマーの計時時間がt1である場合、ユーザー装置はT0+t1時刻における装置温度を検出し、T0時刻からT0+t1時刻の間のT2時刻に、ユーザー装置は基地局から送信される降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、タイマーになんの操作も実行せず、T0+t1時刻に装置温度を検出する。
【0037】
一実施例では、タイマーがタイムアウトする前に、基地局が第1シグナリングに基づいて返信した降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、タイマーをリセットし、タイマーのリセット後、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出する。
図1Dに示すように、ユーザー装置がT0時刻に第1シグナリングを送信し、タイマーがT0時刻に計時を開始し、タイマーの計時時間がt1である場合、ユーザー装置はT0+t1時刻における装置温度を検出し、T0時刻からT0+t1時刻の間のT2時刻に、ユーザー装置は基地局から送信される降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、タイマーに対しリセット操作を実行し、すなわち、タイマーがT2時刻に計時を再開し、ユーザー装置がT2+t1時刻に装置温度を検出する。
【0038】
一実施例では、タイマーがタイムアウトしていない時、ユーザー装置が接続再構成プロセスを開始する場合、タイマーを停止する必要がある。
【0039】
ステップ103では、前記検出結果に対応する操作を実行する。
【0040】
一実施例では、検出結果はユーザー装置がまだ過熱していることであってもよく、検出結果はユーザー装置が過熱しなくなることであってもよい。
【0041】
一実施例では、検出結果に基づいて実行される過熱保護操作は
図2に示される実施例を参照すればよいため、ここでは詳細説明をしない。
【0042】
例示的シーンでは、
図1Bに示すように、
図1Bに示されるシーンでは、基地局10、ユーザー装置(例えばスマートフォン、タブレットPC等)20を備え、ユーザー装置20は無線リンク構成が高すぎて過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局10に送信し、UE20の過熱時、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局10に送信することで温度を低減させ、且つ第1シグナリングを送信した後、所定時間のタイマーを設定し、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置20の装置温度を検出し、且つ検出結果に基づいて対応する操作を実行し、例えば、検出結果としてまだ過熱している場合、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局10に再送信し且つタイマーを再起動する。
【0043】
本実施例は上記ステップ101~ステップ103によって、UEの過熱時、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局に送信することで温度を低減させることを実現し、関連技術に係るサービスデータ伝送の中断の問題を回避し、且つ第1シグナリングを送信した後、所定時間のタイマーを設定し、且つタイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出し、且つ検出結果に基づいて対応する操作を実行することで、任意の時刻に頻繁にシグナリングを送信することによってシグナリング負荷が大きいという問題を回避する。
【0044】
一実施例では、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出することは、
タイマーがタイムアウトする前に、基地局が第1シグナリングに基づいて返信した降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、タイマーをリセットするステップと、
タイマーをリセットした後、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出するステップと、を含む。
【0045】
一実施例では、前記検出結果に対応する操作を実行することは、
検出結果としてタイマーがタイムアウトする時にユーザー装置がまだ過熱している場合、降温構成を要求するための第2シグナリングを基地局に送信し且つタイマーを再起動するステップを含む。
【0046】
一実施例では、前記検出結果に対応する操作を実行することは、
検出結果としてタイマーがタイムアウトする時にユーザー装置が過熱しなくなる場合、ユーザー装置が過熱しなくなることを指示する第3シグナリングを基地局に送信し且つタイマーを停止するステップ、又は、
基地局へのシグナリング送信を拒否し且つタイマーを停止するステップを含む。
【0047】
一実施例では、ユーザー装置の過熱保護方法は、
タイマーがタイムアウトする前に接続再確立プロセスが発生する場合、タイマーを停止するステップをさらに含むようにしてもよい。
【0048】
具体的にはユーザー装置の過熱保護を如何に行うかについて、後続の実施例を参照してください。
【0049】
以下、具体的な実施例を参照して本開示の実施例に係る技術案を説明する。
【0050】
図2は例示的な実施例に係る別のユーザー装置の過熱保護方法のフローチャートであり、本実施例では、本開示の実施例に係る上記方法を利用してユーザー装置の過熱保護を実現することを例に例示的に説明し、
図2に示すように、下記ステップ201~ステップ205を含む。
【0051】
ステップ201では、無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動し、ステップ202又はステップ205を実行する。
【0052】
ステップ202では、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出する。
【0053】
一実施例では、ステップ201及びステップ202についての説明は
図1Aに示される実施例のステップ101及びステップ102についての説明を参照すればよいため、ここでは重複説明を省略する。
【0054】
ステップ203では、検出結果としてタイマーがタイムアウトする時にユーザー装置がまだ過熱している場合、降温構成を要求するための第2シグナリングを基地局に送信し且つタイマーを再起動する。
【0055】
一実施例では、第1シグナリングと第2シグナリングは同じであってもよく、すなわち、第1シグナリングに含まれる基地局がUEの過熱問題を解決することを支援する補助情報と第2シグナリングに含まれる基地局がUEの過熱問題を解決することを支援する補助情報は同じであり、第1シグナリングと第2シグナリングは異なってもよく、すなわち、第1シグナリングに含まれる基地局がUEの過熱問題を解決することを支援する補助情報と第2シグナリングに含まれる基地局がUEの過熱問題を解決することを支援する補助情報は異なる。
【0056】
ステップ204では、検出結果としてタイマーがタイムアウトする時にユーザー装置が過熱しなくなる場合、ユーザー装置が過熱しなくなることを指示する第3シグナリングを基地局に送信し、又は基地局へのシグナリング送信を拒否し、タイマーを停止する。
【0057】
一実施例では、検出結果としてユーザー装置が過熱しなくなる場合、システム規則に基づいて、ユーザー装置が過熱しなくなることを指示するための第3シグナリングを基地局送信し、又は基地局へのシグナリング送信をしない。
【0058】
ステップ205では、タイマーがタイムアウトする前に接続再確立プロセスが発生する場合、タイマーを停止し、プロセスが終了する。
【0059】
一実施例では、タイマーがタイムアウトする前に、ユーザー装置は通信信号が悪すぎる等の原因によって接続再確立プロセスを開始する場合に、タイマーを停止する。
【0060】
本実施例では、上記ステップ201~ステップ205によって、ユーザー装置の過熱時に、所定時間のタイマーに基づいて、降温構成を要求するためのシグナリングを送信する時間間隔を決定することを実現でき、任意の時点に頻繁にシグナリングを基地局に送信することを回避し、スペクトルリソース利用率及びネットワークのシグナリング負荷を軽減させる。
【0061】
図3は例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護方法のフローチャートであり、該ユーザー装置の過熱保護方法は基地局に応用でき、
図3に示すように、該ユーザー装置の過熱保護方法は以下のステップ301~ステップ303を含む。
【0062】
ステップ301では、ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信する。
【0063】
一実施例では、第1シグナリングは基地局がUEの過熱問題を解決することを支援する補助情報を含むシグナリングであり、第1シグナリングは基地局にユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、補助情報は過熱による低性能Lower-Performanceの指示情報、及び/又は、調整先の無線リンク構成、及び/又は、ユーザー装置の一時的UE能力を含み、一時的UE能力はユーザー装置のタイプ又はRFパラメータで表現されるようにしてもよい。
【0064】
ステップ302では、第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成する。
【0065】
一実施例では、第1シグナリングは基地局がUEの過熱問題を解決することを支援する補助情報を含むシグナリングであり、第1シグナリングは基地局にユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を含み、補助情報は過熱による低性能Lower-Performanceの指示情報、及び/又は、調整先の無線リンク構成、及び/又は、ユーザー装置の一時的UE能力を含み、一時的UE能力はユーザー装置のタイプ又はRFパラメータで表現されるようにしてもよい。
【0066】
一実施例では、応答シグナリングはRRC接続再構成シグナリングであり得る。
【0067】
一実施例では、第1シグナリングが調整先の無線リンク構成を含む場合、基地局は直接調整先の無線リンク構成に基づいて応答シグナリングを生成するようにしてもよい。
【0068】
一実施例では、第1シグナリングがユーザー装置の一時的UE能力を含む場合、基地局は第1シグナリング中のユーザー装置のタイプに基づき一時的ユーザー装置能力を決定し調整先の無線リンク構成を決定し、且つ応答シグナリングを生成するようにしてもよい。
【0069】
ステップ303では、応答シグナリングを送信する。
【0070】
例示的シーンでは、
図1Bに示すように、
図1Bに示されるシーンでは、基地局10、ユーザー装置(例えばスマートフォン、タブレットPC等)20を備え、ユーザー装置20は無線リンク構成が高すぎて過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局10に送信し、UE20の過熱時、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局10に送信することで温度を低減させ、且つ第1シグナリングを送信した後、所定時間のタイマーを設定し、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置20の装置温度を検出し、且つ検出結果に基づいて対応する操作を実行し、例えば、検出結果としてまだ過熱している場合、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局10に再送信し且つタイマーを再起動する。
【0071】
本実施例では、上記ステップ301-ステップ303によって、基地局はユーザー装置から送信された降温構成を要求するための第1シグナリングに基づいて、ユーザー装置の調整先の無線リンク構成を決定し、更にユーザー装置の無線リンク構成を削減させて装置温度を低減させ、関連技術に係るサービスデータ伝送の中断の問題を回避する。
【0072】
一実施例では、第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成することは、
第1シグナリングを解析して降温補助情報を取得するステップと、
降温補助情報に基づいて応答シグナリングを生成するステップと、を含む。
【0073】
具体的には如何にユーザー装置の過熱保護を行うかについて、後続の実施例を参照してください。
【0074】
以下、具体的な実施例を参照して本開示の実施例に係る技術案を説明する。
【0075】
図4は例示的な実施例に係るさらに別のユーザー装置の過熱保護方法のフローチャートであり、本実施例は、本開示の実施例に係る上記方法を利用して応答シグナリングを生成することを例に例示的に説明し、
図4に示すように、下記ステップ401~ステップ402を含む。
【0076】
ステップ401では、第1シグナリングを解析して降温補助情報を取得する。
【0077】
一実施例では、補助情報は過熱による低性能Lower-Performanceの指示情報、及び/又は、調整先の無線リンク構成、及び/又は、ユーザー装置の一時的UE能力を含み、一時的UE能力はユーザー装置のタイプ又はRFパラメータで表現されるようにしてもよい。
【0078】
ステップ402では、降温補助情報に基づいて応答シグナリングを生成する。
【0079】
一実施例では、第1シグナリングが調整先の無線リンク構成を含む場合、基地局は直接調整先の無線リンク構成に基づいて応答シグナリングを生成するようにしてもよい。
【0080】
一実施例では、第1シグナリングがユーザー装置の一時的UE能力を含む場合、基地局は第1シグナリング中のユーザー装置のタイプに基づき一時的ユーザー装置能力を決定し調整先の無線リンク構成を決定し、且つ応答シグナリングを生成するようにしてもよい。一実施例では、一時的UE能力がユーザー装置のタイプで表現される場合、基地局は第1シグナリング中のユーザー装置のタイプに基づき調整先の無線リンク構成を決定するようにしてもよい。一実施例では、一時的UE能力がRFパラメータで表現される場合、基地局は第1シグナリング中のRFパラメータに基づき一時ユーザー装置能力を決定するようにしてもよい。
【0081】
一実施例では、基地局は決定された調整先の無線リンク構成に基づいて、RRC接続再構成の応答シグナリングを生成してもよい。
【0082】
本実施例では、上記ステップ401~ステップ402によって、基地局はユーザー装置から送信された降温構成を要求するための第1シグナリングに基づいて、ユーザー装置の調整先の無線リンク構成を決定し、更にユーザー装置の無線リンク構成を削減させることで装置温度を低減させる。
【0083】
図5は例示的な実施例に係るさらに別の基地局とユーザー装置との対話によってユーザー装置の過熱保護方法を実現するフローチャートであり、本実施例は、本開示の実施例に係る上記方法を利用して基地局とユーザー装置との対話によってユーザー装置の過熱保護を実現することを例に例示的に説明し、
図5に示すように、下記ステップ501~ステップ506を含む。
【0084】
ステップ501では、ユーザー装置は無線リンク構成が高すぎて過熱している場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信する。
【0085】
ステップ502では、ユーザー装置は所定時間のタイマーを起動する。
【0086】
一実施例では、第1シグナリングの送信直後、所定時間のタイマーを起動し、タイマーの開始計時時間は第1シグナリングの送信時間であってもよいと理解できる。
【0087】
ステップ503では、基地局はユーザー装置から送信された第1シグナリングを受信し、第1シグナリングを解析して、ユーザー装置の過熱問題を解決することを指示する補助情報を取得する。
【0088】
ステップ504では、基地局は補助情報に基づいて、応答シグナリングを生成する。
【0089】
ステップ505では、基地局は応答シグナリングを送信する。
【0090】
ステップ506では、タイマーがタイムアウトする時の装置温度を検出し、且つ前記検出結果に対応する操作を実行する。
【0091】
本実施例では、上記ステップ501~ステップ506によって、UEの過熱時、降温構成を要求するためのシグナリングを基地局に送信することで温度を低減させ、関連技術に係るサービスデータ伝送の中断の問題を回避し、且つタイマーによって、第1シグナリングを送信してから所定時間後に実行される過熱保護操作を決定することで、任意の時刻に頻繁にシグナリングを送信することによってシグナリング負荷が大きいという問題を回避する。
【0092】
図6は例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護装置のブロック図であり、該装置はユーザー装置に応用され、
図6に示すように、ユーザー装置の過熱保護装置は、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するように構成される過熱処理モジュール61と、
タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出モジュール62と、
前記検出結果に対応する操作を実行するように構成される実行モジュール63と、を備える。
【0093】
図7は例示的な実施例に係る別のユーザー装置の過熱保護装置のブロック図であり、
図7に示すように、上記
図6に示される実施例に加えて、一実施例では、検出モジュール62は、
タイマーがタイムアウトする前に、基地局が第1シグナリングに基づいて返信した降温構成を含む応答シグナリングを受信する場合、タイマーをリセットするように構成されるリセットサブモジュール621と、
タイマーをリセットした後、タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出するように構成される検出サブモジュール622と、を備える。
【0094】
一実施例では、実行モジュール63は、
検出結果としてタイマーがタイムアウトする時にユーザー装置がまだ過熱している場合、降温構成を要求するための第2シグナリングを基地局に送信し且つタイマーを再起動するように構成される第1処理サブモジュール631を備える。
【0095】
一実施例では、実行モジュール63は、
検出結果としてタイマーがタイムアウトする時にユーザー装置が過熱しなくなる場合、ユーザー装置が過熱しなくなることを指示する第3シグナリングを基地局に送信し且つタイマーを停止するように構成される第2処理サブモジュール632、又は、
基地局へのシグナリング送信を拒否し且つタイマーを停止するように構成される第3処理サブモジュール633を備える。
【0096】
一実施例では、装置は、
タイマーがタイムアウトする前に接続再確立プロセスが発生する場合、タイマーを停止するように構成されるタイマー停止モジュール64をさらに備える。
【0097】
図8は例示的な実施例に係るユーザー装置の過熱保護装置のブロック図であり、該装置は基地局に応用され、
図8に示すように、ユーザー装置の過熱保護装置は、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信するように構成される受信モジュール81と、
受信モジュール81によって受信された第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成するように構成される生成モジュール82と、
生成モジュール82によって生成された応答シグナリングを送信するように構成される送信モジュール83と、を備える。
【0098】
図9は例示的な実施例に係るさらに別のユーザー装置の過熱保護装置のブロック図であり、
図9に示すように、上記
図8に示される実施例に加えて、一実施例では、生成モジュール82は、
第1シグナリングを解析して降温補助情報を取得するように構成される解析サブモジュール821と、
降温補助情報に基づいて応答シグナリングを生成するように構成される生成サブモジュール822と、を備える。
【0099】
上記実施例の装置について、各モジュールが操作を実行する具体的な形態は関連する該方法の実施例では詳細説明されたため、ここでは詳細説明をしない。
【0100】
図10は例示的な実施例に係るユーザー装置に適用できる過熱保護装置のブロック図である。装置1000は基地局として提供されてもよい。
図10に示すように、装置1000は処理コンポーネント1022、無線送信/受信コンポーネント1024、アンテナコンポーネント1026、及び無線インタフェース固有の信号処理部を備え、処理コンポーネント1022は更に1つ又は複数のプロセッサを含んでもよい。
【0101】
処理コンポーネント1022の1つのプロセッサは上記ユーザー装置の過熱保護方法を実行するように構成されてもよい。
【0102】
例示的な実施例では、命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、上記命令が装置1000の処理コンポーネント1022によって実行されて上記方法を実行する。例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、テープ、フロッピーディスク及び光データ記憶装置等であり得る。
【0103】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、記憶媒体中の命令が基地局のプロセッサによって実行される時、基地局は上記第2態様に開示されているユーザー装置の過熱保護方法を実行し、
ユーザー装置から送信される降温構成を要求するための第1シグナリングを受信するステップと、
第1シグナリングに基づいて、降温構成を含む応答シグナリングを生成するステップと、
応答シグナリングを送信するステップと、を含む。
【0104】
図11は例示的な実施例に係るユーザー装置に適用できる過熱保護装置のブロック図である。例えば、装置1100は第1装置、例えばスマートフォンである。
【0105】
図11に示すように、装置1100は、処理コンポーネント1102、メモリ1104、電源コンポーネント1106、マルチメディアコンポーネント1108、オーディオコンポーネント1110、入力/出力(I/O)インタフェース1112、センサコンポーネント1114、及び通信コンポーネント1116のうちの1つ又は複数のユニットを備えてもよい。
【0106】
処理コンポーネント1102は通常、装置1100の全操作、例えば表示、電話発呼、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理コンポーネント1102は1つ又は複数のプロセッサ1120を備えてもよく、命令を実行して、上記方法のすべて又は一部のステップを実行する。また、処理コンポーネント1102は処理コンポーネント1102とほかのユニットとの対話を容易にするように1つ又は複数のモジュールを備えてもよい。例えば、処理コンポーネント1102は、マルチメディアコンポーネント1108と処理コンポーネント1102との対話を容易にするようにマルチメディアモジュールを備えてもよい。
【0107】
メモリ1104は、各種のタイプのデータを記憶して装置1100における操作をサポートするように構成される。これらのデータの例として、装置1100上で操作される任意のアプリケーションプログラム又は方法の命令、メッセージ、ピクチャ等を含む。メモリ1104は任意のタイプの揮発性又は不揮発性記憶装置又はそれらの組み合わせによって実現でき、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラマブル読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク又は光ディスクが挙げられる。
【0108】
電源コンポーネント1106は装置1100の各種のユニットに電力を供給する。電力ユニット1106は電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び装置1100に対する電力の生成、管理及び分配に関連するほかのユニットを備えてもよい。
【0109】
マルチメディアコンポーネント1108は装置1100とユーザーとの間で出力インタフェースを提供するスクリーンを備える。いくつかの実施例では、スクリーンは液晶ディスプレイ(LCD)及びタッチパネル(TP)を備えてもよい。スクリーンがタッチパネルを備える場合、スクリーンはタッチスクリーンとして実現でき、ユーザーからの入力信号を受信する。タッチパネルはタッチ、スライド及びタッチパネル上でのジェスチャーを検知する1つ又は複数のタッチセンサを備える。タッチセンサはタッチ又はスライド動作の境界を検知するだけでなく、タッチ又はスライド操作に関連する継続時間及び圧力を検出する。いくつかの実施例では、マルチメディアコンポーネント1108は1つのフロントカメラ及び/又はリアカメラを備える。装置1100が操作モード、例えば撮影モード又はビデオモードにある時、フロントカメラ及び/又はリアカメラは外部のマルチメディアデータを受信する。各フロントカメラ及びリアカメラは固定された光学レンズシステムであり、又は焦点距離及び光学ズーム能力を有する。
【0110】
オーディオコンポーネント1110は、音声信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオコンポーネント1110は1つのマイクロホン(MIC)を備え、装置1100が操作モード、例えば発呼モード、記録モード及び音声認識モードにある時、マイクロホンは外部音声信号を受信するように構成される。受信された音声信号は更にメモリ1104に記憶され又は通信コンポーネント1116を経由して送信されるようにしてもよい。いくつかの実施例では、オーディオコンポーネント1110は音声信号を出力するように構成される1つのスピーカをさらに備える。
【0111】
I/Oインタフェース1112は処理コンポーネント1102とペリフェラルインタフェースモジュールとの間でインタフェースを提供し、上記ペリフェラルインタフェースモジュールはキーボード、クリックホイール、ボタン等であり得る。これらのボタンはホームページボタン、音量ボタン、開始ボタン及びロックボタンを含むが、それらに限定されない。
【0112】
センサコンポーネント1114は、装置1100に各態様の状態評価を提供するように構成される1つ又は複数のセンサを備える。例えば、センサコンポーネント1114は装置1100のオン/オフ状態、例えば装置1100のディスプレイ及びテンキーのようなユニットの相対位置を検出し、センサコンポーネント1114はさらに装置1100又は装置1100の1つのユニットの位置変化、ユーザーと装置1100との接触の有無、装置1100の方位又は加速/減速及び装置1100の温度変化を検出する。センサコンポーネント1114は、物理的接触をせずに近くの物体の存在を検出するように構成される近接センサを備え得る。センサコンポーネント1114は、イメージング用途に使用される光センサ、例えばCMOS又はCCD画像センサを備え得る。いくつかの実施例では、該センサコンポーネント1114は加速度センサ、ジャイロスコープセンサ、磁気センサ、距離センサ、圧力センサ又は温度センサをさらに備えてもよい。
【0113】
通信コンポーネント1116は、装置1100とほかの装置との有線又は無線通信を行うように構成される。装置1100は通信標準に基づくワイヤレスネットワーク、例えばWIFI、2G又は3G、又はそれらの組み合わせに接続できる。例示的な実施例では、通信コンポーネント1116はブロードキャストチャネルを経由して外部ブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な実施例では、通信コンポーネント1116は、近距離通信を促進するように、近距離通信(NFC)モジュールをさらに備える。例えば、NFCモジュールは無線周波数識別(RFID)技術、赤外線データ通信(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT)技術及びほかの技術によって実現できる。
【0114】
例示的な実施例では、装置1100は1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ又はほかの電子部品によって実現されてもよく、上記ユーザー装置の過熱保護方法を実行するように構成される。
【0115】
例示的な実施例では、命令を含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、例えば、命令を含むメモリ1104が挙げられ、上記命令は装置1100のプロセッサ1120によって実行されて、上記方法を実行する。例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体はROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、テープ、フロッピーディスク及び光データ記憶装置等であり得る。
【0116】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、該記憶媒体中の命令が装置のプロセッサによって実行される時、装置は上記第1態様に係るユーザー装置の過熱保護方法を実行し、該方法は、
無線リンク構成が高すぎてユーザー装置が過熱していると判断する場合、降温構成を要求するための第1シグナリングを基地局に送信し且つ所定時間のタイマーを起動するステップと、
タイマーがタイムアウトする時のユーザー装置の装置温度を検出するステップと、
前記検出結果に対応する操作を実行するステップと、を含む。
【0117】
当業者がここで開示されている明細書及び実施を参照して、本開示のほかの実施形態を容易に想到し得る。本願は、本開示の変形、用途又は適切な変更のすべてを含み、これらの変形、用途又は適切な変更は本開示の趣旨を逸脱することがなく、且つ本開示に開示されている本技術分野の公知技術又は従来の技術的手段を含む。明細書及び実施例は例示的なものであり、本開示の真の範囲及び精神は添付特許請求の範囲に定められている。
【0118】
なお、本開示は以上説明され且つ図示された詳細構造に限定されるものではなく、その範囲を逸脱せずに種々の変更や変形を行うことができる。本開示の範囲は添付特許請求の範囲のみに定められている。