(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-04
(45)【発行日】2022-03-14
(54)【発明の名称】起立補助椅子
(51)【国際特許分類】
A61G 5/14 20060101AFI20220307BHJP
A61G 5/12 20060101ALI20220307BHJP
A61G 5/10 20060101ALI20220307BHJP
A47C 1/023 20060101ALI20220307BHJP
【FI】
A61G5/14 711
A61G5/12 701
A61G5/10 703
A47C1/023
(21)【出願番号】P 2020531746
(86)(22)【出願日】2018-12-19
(86)【国際出願番号】 KR2018016241
(87)【国際公開番号】W WO2019124974
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-06-10
(31)【優先権主張番号】10-2017-0176581
(32)【優先日】2017-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520062568
【氏名又は名称】エイチアンドイー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】特許業務法人 信栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム,ギュ チャン
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-185204(JP,A)
【文献】特開平10-117875(JP,A)
【文献】米国特許第06352307(US,B1)
【文献】特開2007-044502(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1494354(KR,B1)
【文献】特開2011-217890(JP,A)
【文献】特開2002-345591(JP,A)
【文献】特開2000-300612(JP,A)
【文献】特開平11-226056(JP,A)
【文献】韓国登録実用新案第20-0438932(KR,Y1)
【文献】韓国登録特許第10-1429950(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 5/14
A61G 5/12
A61G 5/10
A47C 1/023
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーが座ることができるシートと、
前記シートが装着される椅子本体と、
前記椅子本体の下部を形成し、椅子本体の両側に提供される少なくとも一対の固定フレームを有する安着部と、
前記一対の固定フレームの間を連結するサポーターと、
前記サポーターと前記シートの間に配置され、前記シートを起立させて前方に傾くように駆動するシートティルトモジュールと、
を含み、
前記シートティルトモジュールは、
前記シートの下部に備えられ、前記シートを起立させるリンクと、
前記リンクに所定の動力を提供するガスシリンダーと、
前記ガスシリンダーが前記シートを起立させる力を調節するための起立補助力調節装置と、
を含み、
前記起立補助力調節装置は、
前記ガスシリンダーの角度を調節するように、前記ガスシリンダーの一端部に直接または間接的に連結される角度調節レバーと、
前記角度調節レバーを上下方向に移動可能に収容
し、前記固定板に備えられる角度調節ケースとを含み、
前記リンクは、
前記シートの下部に付着された回転板と、
前記回転板の下側に水平に位置された固定板と、
前記回転板と前記固定板の間に備えられ、前記回転板が前記固定板に対して前方に向かって傾くことができるように連通させる4節リンクと、を含み、
前記サポーターは、長さが調節可能であり、
前記サポーターは、
前記シートティルトモジュールを支持するサポーターメインボディーと、
前記サポーターメインボディーの内部で水平移動可能に備えられる一対のサポーター補助ボディーと、
前記サポーター補助ボディーに備えられ、前記固定フレームに結合されるサポーター装着部とを含む、起立補助椅子。
【請求項2】
前記角度調節レバーが上方に移動すると、前記起立補助力は小さくなり、
前記角度調節レバーが下方に移動すると、前記起立補助力は増加することを特徴とする、請求項1に記載の起立補助椅子。
【請求項3】
前記起立補助力調節装置は、前記固定板と前記ガスシリンダーの間に配置され、
前記ガスシリンダーの一側には固定軸が備えられ、
前記シリンダー角度調節ケースによって前記固定軸がガイドされ、前記固定板の長さ方向に延長される仮想線に交差する方向に前記角度調節ケースに長く延長されて形成された角度調節開口を含み、
前記角度調節レバーは、前記固定軸に結合され、前記固定軸を前記角度調節開口に沿って移動させることができることを特徴とする、請求項1に記載の起立補助椅子。
【請求項4】
前記角度調節レバーは、
レバーボディーと、
前記レバーボディーの一端に備えられ、前記固定軸に結合される固定軸結合部と、
前記レバーボディーの他端に備えられるハンドルとを含み、
前記角度調節開口には、前記固定軸が係止される複数の溝を含み、
前記ガスシリンダーの角度は、前記固定軸が前記複数の溝のうちいずれか1つに係止されて維持されることを特徴とする、請求項3に記載の起立補助椅子。
【請求項5】
前記固定板に備えられ、前記回転板の起立を選択的に制限する起立ロック装置をさらに含み、
前記起立ロック装置には、
前記固定板に結合されるロック部ケースと、
前記ロック部ケースに回転可能に支持され、前記回転板をロックまたはロック解除できるロック部回転部材と、
前記ロック部回転部材の一端を回転させることができるように、前記ロック部ケースに移動可能に設置されるロック部ねじを含み、
前記ロック部回転部材の他端には、水平状態の前記回転板が起立制限されるようにロックさせることができるロック部係止突起を含み、
前記起立ロック装置は、
前記ロック部回転部材および前記ロック部ケースを連結し、前記ロック部回転部材の位置を復元させるロック部弾性部材をさらに含む、請求項1に記載の起立補助椅子。
【請求項6】
前記サポーターは、
前記サポーターメインボディーに形成された複数のメインボディー貫通ホールと、
前記一対のサポーター補助ボディーにそれぞれ形成された複数の補助ボディー貫通ホールと、
前記メインボディー貫通ホールおよび前記補助ボディー貫通ホールを貫通する長さ固定ねじをさらに含む、請求項
1に記載の起立補助椅子。
【請求項7】
前記一対のサポーター補助ボディーは、
前記サポーターメインボディーの一側に備えられ、前記サポーターメインボディーの内部で水平移動可能に備えられるサポーター第1補助ボディーと、
前記サポーターメインボディーの他側に備えられ、前記サポーターメインボディーの内部で水平移動可能に備えられるサポーター第2補助ボディーとを含み、
前記サポーターメインボディーは、中心部で回転可能に配置されるピニオンを含み、
前記サポーター第1補助ボディーおよび前記サポーター第2補助ボディーのそれぞれは、前記ピニオンに接するラックを含み、
前記サポーター第1補助ボディーのラックおよび前記サポーター第2補助ボディーのラックは、相互対向するように配置されたことを特徴とする、請求項
1に記載の起立補助椅子。
【請求項8】
前記サポーターメインボディーとサポーター補助ボディーの間には弾性部材が備えられることを特徴とする、請求項
1に記載の起立補助椅子。
【請求項9】
前記サポーターは、前記サポーター装着部に回転可能に備えられ、前記サポーターと前記固定フレームの間の結合を固定させるためのサポーター固定器具を含み、
前記サポーター装着部は、前記サポーター補助ボディーの外側端部から上側に折り曲げられて提供され、
前記サポーター装着部の端部は「┐」字状を有する、請求項
1に記載の起立補助椅子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに座っているユーザーの起立を補助できる起立補助椅子に関するものとして、簡単な操作によってシートを上方に上げると同時に前方に回転させることができ、外部動力なしにもシートの上昇力及び回転力を容易に調節できる車椅子及び起立補助椅子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現代社会において、椅子は、職場生活、余暇生活、休息などの状況で使用されることで、椅子に座って生活する時間が多く増えているが、自立生活が可能な高齢者や筋骨格系疾患者は、椅子にて生活する時間がより多い。
【0003】
一方、関節が弱い高齢者や、筋骨格系疾患者は、ほとんどの筋力が弱いので一人で椅子から立ち上がり難く、起立時に誤った中心移動によって転倒事故が多く発生する。このような問題を解決するために、最近では、老弱者のための車椅子及び起立補助椅子が開発されている。
【0004】
韓国公開特許第2011‐0074342号には、上体の荷重を利用して腕掛け部の端部を加圧すると、腕掛け部と一緒に平行に位置したシートを上方に持上げると同時に回転させることで、お尻を押上げると同時に上体の重心が前面に移動させながら起立動作を補助する機能性椅子が開示されている。
【0005】
一方、従来技術によれば、起立補助動作のために、ユーザーが一定大きさ以上の力で操作しなければならないので、筋力が弱い老弱者などが自発的に使用し難い。また、機構的に設定された回転角度及びストロークによって、起立補助動作が連続的に行われるので、ユーザーの体重及び体形に合わせて起立を補助し難いだけでなく、重心の急激な移動によって転倒などの事故が発生し得る問題点がある。
【0006】
韓国公開特許第2011‐002969号には、電動式駆動機が作動すると、椅子の左面と背もたれの動きがシートガイドによってガイドされることで、起立支援及びリクライニング動作が可能な起立補助椅子が開示される。
【0007】
一方、従来技術によれば、起立補助動作のために電動モータ以外にも、モータの動力を直線往復運動に変換するためのピニオンとラックなどのような動力伝達部が採用されるので、モータを駆動するための外部動力またはバッテリーなどが提供されなければならず、それによって構造が複雑となるだけでなくコストが上昇する問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、簡単な操作によってシートを前方に回転させることができる、起立補助椅子及び車椅子を提供することにある。
【0009】
本発明は、簡単な操作だけでユーザーの体形に適合した垂直力を調節できる、起立補助椅子を提供することを目的とする。
【0010】
本発明の別の目的は、外部動力なしにもシートの上昇力及び回転力を容易に調節できる、起立補助椅子及び車椅子を提供することにある。
【0011】
本発明の目的は、簡単な操作によってシートを前方に回転させることができるシートティルトモジュールを備えた、起立補助椅子を提供することにある。
【0012】
特に、本発明はシートティルトモジュールを多様な種類の椅子に適用できるようにするための別途の装着手段を備えた、起立補助椅子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一実施例に係る本発明の起立補助椅子は、ユーザーが座ることができるシートと、前記シートの下部に備えられ、前記シートを起立させるリンク手段と、前記リンク手段に所定の動力を提供するガスシリンダーと、前記ガスシリンダーが前記シートを起立させるガスシリンダーの角度(α)を操作するための起立補助力調節装置を含む。
【0014】
前記起立補助力調節装置は、前記ガスシリンダーの角度(α)を調節する角度調節レバーと、前記角度調節レバー560を上下移動可能に収容する角度調節ケースとを含む。前記ガスシリンダーの角度(α)調節レバーが上下移動可能に備えられることで、ガスシリンダーの角度(α)は直観的に操作可能である。
【0015】
本発明の一側面による起立補助椅子は、ユーザーが座ることができるシートと、前記シートが装着される椅子本体と、前記椅子本体の下部を形成し、椅子本体の両側面に結合される一対の固定フレームを備える安着部と、前記一対の固定フレームの間を連結するサポーターと、前記サポーターと前記シートの間に配置され、前記シートを起立させて前方に傾くように駆動するシートティルトモジュールを含む。前記サポーターは、長さ調節が可能である。よって、前記シートティルトモジュールは、多様な種類の椅子に採用できる長所がある。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る起立補助椅子は、シート制御レバーの操作によって、リンク手段及びガスシリンダーの動きによってシートが押上げられると同時に前方に傾くことで、シートに座っているユーザーの起立を補助できる。
【0017】
特に、シートの起立を補助するシートティルトモジュールに4節リンクを採用することで、ユーザーに安定した起立及び着席補助機能を提供することができる。シートに座ったユーザーの起立時、シートはユーザーの起立方向と同じ方向に駆動される。また、ユーザーが起立した状態でシートに座る時、シートはユーザーの着席方向と同じ方向に駆動される。よって、老弱者のように筋力が弱い人にも簡単な操作で安定した起立及び着席補助機能を提供することができる。
【0018】
また、起立補助力調節装置を利用して、シートの上昇力および回転力を調節するためのガスシリンダーの角度(α)を調節することができる。
【0019】
また、外部動力なしにもガスシリンダーの角度(α)を直観的に操作できるので、ユーザーは容易に体重および体形に合うように起立補助力を調節できる長所がある。
【0020】
また、本発明は、シートティルトモジュールを支持するサポーターの長さを簡単に調節でき、多様な幅を有する椅子にも簡単に前記シートティルトモジュールを採用できる長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施例に係る起立補助椅子が図示された斜視図である。
【
図2】一実施例に係るシートティルトモジュールおよび安着部を示す斜視図である。
【
図3】一実施例に係る起立補助椅子の動作時のシートティルトモジュールの作動状態が図示された図面である。
【
図4】一実施例に係る起立補助椅子の動作時のシートティルトモジュールの作動状態が図示された図面である。
【
図5】一実施例に係る起立補助力調節装置の作動状態が図示された図面である。
【
図6】一実施例に係る起立補助力調節装置の作動状態が図示された図面である。
【
図7】一実施例に係るシートティルトモジュールにおいて起立ロック装置を示す部分拡大図である。
【
図8】一実施例に係る起立ロック装置の作動状態が図示された図面である。
【
図9】本発明の別の実施例に係る起立補助椅子が図示された斜視図である。
【
図10】別の実施例に係るシートティルトモジュールおよび安着部を示す斜視図である。
【
図11】一実施例に係る起立補助椅子の動作時のシートティルトモジュールの作動状態が図示された図面である。
【
図12】一実施例に係る起立補助椅子の動作時のシートティルトモジュールの作動状態が図示された図面である。
【
図13】別の実施例に係るサポーターを示す斜視図である。
【
図14】別の実施例に係る第1状態のサポーターを示す底面図である。
【
図15】別の実施例に係る第2状態のサポーターを示す底面図である。
【
図17】別の実施例に係る固定器具が側面フレームに固定された状態を示すシートティルトモジュールおよび安着部の底面斜視図である。
【
図18】別の実施例に係る固定器具が側面フレームに固定が解除された状態を示すシートティルトモジュールおよび安着部の底面斜視図である。
【
図19】別の実施例に係る内側から見た固定器具の固定状態を示す部分拡大図である。
【
図20】別の実施例に係る外側から見た固定器具の固定状態を示す部分拡大図である。
【
図21】別の実施例に係る内側から見た固定器具の固定解除状態を示す部分拡大図である。
【
図22】別の実施例に係る外側から見た固定器具の固定解除状態を示す部分拡大図である。
【
図23】さらに別の実施例に係る第1状態のサポーターを示す底面図である。
【
図24】さらに別の実施例に係る第2状態のサポーターを示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本実施例に対して添付される図面を参照して詳しく説明するようにする。ただし、本実施例が開示する事項から本実施例が有する発明の思想の範囲が決定され、本実施例が有する発明の思想は、提案される実施例に対して構成要素の追加、削除、変更などの実施の変形を含むものとする。図面の説明において、同じ部材には同じ番号を付する。
【0023】
[一実施例:角度調節レバーが含まれて起立補助力を調節する実施例]
【0024】
<複数のフレームおよび車輪を含む起立補助椅子1の構成>
【0025】
図1は本発明に係る起立補助椅子が図示された斜視図であり、
図2は一実施例に係るシートティルトモジュールおよび安着部を示す斜視図である。
【0026】
図1および
図2を参照すれば、本発明の一実施例に係る起立補助椅子1は、複数のフレーム111、112、115で形成された椅子本体10を含むことができる。前記椅子本体10には、複数の車輪210、220が装着される。よって、前記複数の車輪210、220によって、前記椅子本体10はユーザーの操作によって移動することができる。
【0027】
前記複数のフレーム111、112、115は、車輪210、220が装着される支持フレーム111、112を含むことができる。
【0028】
前記支持フレーム111、112は一対備われてもよく、一対の支持フレーム111、112は、補助回転車輪210が装着される第1支持フレーム111と、メイン回転車輪220が装着される第2支持フレーム112を含むことができる。前記メイン回転車輪220には、前記起立補助椅子1を駆動するための動力が提供される。前記動力は、一例として、モーターによって提供される。別の例として、前記動力は、ユーザーの力(人力)で提供されてもよい。一方、前記補助回転車輪210は、方向を切り替える用途で使用されてもよい。このために、前記補助回転車輪210は、前記第1支持フレーム111に回転可能に結合される。
【0029】
前記起立補助椅子1は、前記第2支持フレーム112から延長され、ユーザーが把持できるハンドル113を含むことができる。前記第2支持フレーム112を中心に、前記第2支持フレーム112の下側に前記メイン回転車輪220が位置される場合、前記ハンドル113は、前記第2支持フレーム112の上側に形成される。
【0030】
前記複数のフレーム111、112、115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112を相互連結する側面フレーム115、115’をさらに含むことができる。
【0031】
本実施例で、前記起立補助椅子1に備えられる側面フレーム115、115’は一対備えられる。即ち、前記起立補助椅子1は、前記椅子本体10の一側面に備えられた側面フレーム115と、前記椅子本体10の他側面に備えられた側面フレーム115’を含むことができる。一対の側面フレーム115、115’は、相互同じ構成を有する。よって、説明の便宜を図り、前記椅子本体10の一側に備えられた側面フレーム115に対して説明し、前記椅子本体10の他側面に備えられた第2側面フレーム115’の説明は省略する。
【0032】
前記側面フレーム115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112の略中心を連結する第2側面フレーム117を含むことができる。そして、前記側面フレーム115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112の上側を連結する第1側面フレーム116をさらに含むことができる。前記第1側面フレーム116は、前記第2側面フレーム117の上側に配置される。また、前記側面フレーム115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112の下側を連結する第3側面フレーム118をさらに含むことができる。
【0033】
前記複数のフレーム111、112、115は、一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’を連結する連結フレーム(図示されない)をさらに含むことができる。前記連結フレームは、一側の第3側面フレーム117および他側の第3側面フレーム117’を相互連結することができる。また、前記連結フレームは複数個備えられ、複数個備えられる連結フレームは、前記一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’を相互連結することができる。
【0034】
本実施例で、前記連結フレームは省略可能である。そして、後述される背もたれ部140が前記連結フレームの機能を代替することも可能である。
【0035】
前記椅子本体10は、ユーザーが背中をもたせる背もたれ部140をさらに含むことができる。前記背もたれ部140は、所定のクッションを提供して楽にもたせることができるように構成される。また、前記背もたれ部140は、シート(図示されない)に対して垂直状態または後方に傾いた状態で装着される。このために、前記背もたれ部140は、前記複数のフレーム111、112、115において、前記シートの移動および傾きを操作するためのシートティルトモジュール(seat tilting module)500の後方に配置される。前記背もたれ部140は、一例として綿材質で備えられてもよい。前記シートティルトモジュール500に対するより詳細な説明は後述される。
【0036】
前記椅子本体10は、前記シートに着座したユーザーの足を支えるためのフットレスト部180をさらに含むことができる。
【0037】
前記一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’の間には、前記シートティルトモジュール500を支持する安着部150が設置される。即ち、前記安着部150は、一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’を相互連結させることができる。
【0038】
前記安着部150の上には、ユーザーが座るためのシートが位置される。また、前記シートおよび前記安着部150の間には、前記シートに着座したユーザーの起立および着席を補助する前記シートティルトモジュール500が配置される。
【0039】
前記安着部150は、前記一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’の間にそれぞれ配置される固定フレーム151を含むことができる。前記固定フレーム151は複数備えられてもよい。また、複数の固定フレーム151は、前記第2側面フレーム117および前記3側面フレーム118にそれぞれ隣接するように配置される。具体的に、前記複数の固定フレーム151は、第1~第4固定フレーム151a、151b、151c、151dを含むことができる。前記第1固定フレーム151aおよび第2固定フレーム151bは、一対の第2側面フレーム117、117’にそれぞれ隣接するように配置される。また、前記第3固定フレーム151cおよび前記第4固定フレーム151dは、一対の第3側面フレーム118、118’にそれぞれに隣接するように配置される。
【0040】
前記安着部150は、前記複数の固定フレーム151のそれぞれを隣接した側面フレーム117、117'、118、118’に固定させる固定部160をさらに含むことができる。前記固定部160は、前記固定フレーム151および前記固定フレーム151に隣接した側面フレームを相互連結させることができる。そして、前記固定部160は、前記固定フレーム151および前記固定フレーム151に隣接した側面フレームのそれぞれにねじ結合される。
【0041】
前記安着部150は、前記複数の固定フレームのうちいずれか1つと別の1つを連結する連結フレーム152を含むことができる。前記連結フレーム152は、略「X」字状を有することができる。一例として、前記連結フレーム152は、一フレームおよび他フレームが相互交差する形状を有することができる。そして、前記一フレームおよび他フレームの相互交差する内側面がヒンジ結合されて折畳まれたり(fold)または繰り広げられる(unfold)。一例として、前記連結フレーム152の一フレームおよび他フレームが折畳まれる場合、前記連結フレーム152は、略「I」字状を有することができる。このとき、前記椅子本体10が折畳まれると理解することができる。これによって、ユーザーは、前記起立補助椅子1をより容易に運ぶことができる。別の例として、前記連結フレーム152の一フレームおよび他フレームが相互離れる方向に回転する場合、前記連結フレーム152は、略「X」字状を有することができる。このとき、ユーザーが着座できるように、前記椅子本体10が広げられる(または設置される)と理解することができる。
【0042】
一方、前記連結フレーム152は複数個備えられてもよい。一例として、前記連結フレーム152は、第1連結フレーム152aおよび第2連結フレーム152bを含むことができる。前記第1連結フレーム152aは、前記第1固定フレーム151aおよび第4固定フレーム151dを連結させることができる。また、前記第2連結フレーム152bは、第2固定フレーム151bおよび第3固定フレーム151cを連結させることができる。
【0043】
前記連結フレーム152は、前記第1連結フレーム152aおよび第2連結フレーム152bと、離隔配置される第3連結フレーム152cおよび第4連結フレーム152dを含むことができる。前記第3連結フレーム152cは、前記第1固定フレーム151aおよび第4固定フレーム151dを連結させることができる。そして、前記第4連結フレーム152dは、第2固定フレーム151bおよび第3固定フレーム151cを連結させることができる。
【0044】
前記第1連結フレーム152aおよび前記第2連結フレーム152bは、一対の第2側面フレームの前後方向(または一対の第2側面フレームが長く延長される方向)に前記第3連結フレーム152cおよび前記第4連結フレーム152dと並列に配置される。
【0045】
前記椅子本体10は、前記シートティルトモジュール500を前記安着部150に設置するためのサポーター300をさらに含むことができる。前記サポーター300は複数個備えられる。そして、複数個のサポーター300は、前記安着部150に装着されて前記シートティルトモジュール500を支持することができる。
【0046】
前記シートティルトモジュール500は、前記サポーター300に分離可能に装着される。一例として、前記シートティルトモジュール500は、前記サポーター300にねじ結合される。前記シートティルトモジュール500が前記サポーター300に分離可能に装着されるので、前記シートティルトモジュール500のメンテナンスが容易な長所がある。前記シートティルトモジュール500は、前記サポーター300に溶接されて一体締結される。この場合には、両者を分離し難しい問題点はあるが、両者の堅固な締結効果を得ることができる。
【0047】
前記椅子本体10は、ユーザーが座ることができるように設けられたシート(図示されない)を含むことができる。前記シートは、ユーザーが座ることができる座シートとして、所定のクッションを提供して楽に座れる構成で提供される。前記シートは、シートティルトモジュール500の上に位置される。前記椅子本体10は、車椅子のボディーを提供することができる。
【0048】
<シートの移動および傾きを操作するためのシートティルトモジュール500>
【0049】
前記椅子本体10は、モジュール形態で提供され、前記シートが装着されるシートティルトモジュール500をさらに含むことができる。前記シートティルトモジュール500は、前記シートに上昇力および回転力を補助力として提供することができる。一例として、水平状態のシートは、前記シートティルトモジュール500によって上方に持ち上げられると同時に前方に傾くことができる。これによって、前記シート(勿論、シートにユーザーが座っている状態を容易に想定できる)は、前記シートティルトモジュール500からユーザーの起立のための起立補助力が提供される。
【0050】
即ち、水平状態のシートは、前記シートティルトモジュール500によって前記椅子本体10の前方に向かって上方に移動されて起立される。このとき、前記シートは、前記シートティルトモジュール500によって前方上方に移動されながら、前方に傾くことができる。よって、前記シートに着座したユーザーが起立する方向と前記シート500が移動しながら傾く方向が一致することになるので、ユーザーは容易に起立することができる。ユーザーの立場から見ると、ユーザーは、前記シートティルトモジュール500から発生する起立補助力によって容易に起立することができる。
【0051】
逆に、前記シートが前方上方に移動された状態で、前記シートティルトモジュール500は、前記シートを前記椅子本体10の後方に向かって下方に移動させることができる。前記シートは、後方に向かって下方に移動される過程で、水平状態に復帰することができる。このとき、前記シートにユーザーがシートに着座する方向とシートティルトモジュール500が前記シートを後方に移動させる方向が一致するので、ユーザーは安定的に前記シートに着座することができる。
【0052】
前記シートティルトモジュール500は、前記シートの前方および後方移動を調節するシート制御装置600を含むことができる。前記シート制御装置600の操作によって、前記シートティルトモジュール500は水平状態の前記シートを前方上方に移動させることができる。逆に、前記シートに体重がのせられた状態で、前記シート制御装置600が操作される。このとき、シートティルトモジュール500は起立された状態の前記シートを後方下方に移動させながら水平状態に復元させる。
【0053】
本実施例で、前記シート制御装置600は、前記シートティルトモジュール500に含まれる1つの構成として説明される。一方、別の実施例で、前記シートティルトモジュール500の駆動手段であるガスシリンダー540の種類と製品仕様に応じて、前記シート制御装置600は省略可能である。一例として、前記シート制御装置600はレバーではなくボタン式のような方式で他の位置に装着されてもよい。別の例として、前記シート制御装置600が省略される場合、前記シートティルトモジュール500の駆動手段は、前記シートに外力が加えられる場合、前記ガスシリンダー540が圧縮され、前記ガスシリンダー540の全体の長さが減らされる。逆に、前記シートに外力が加えられない場合、前記ガスシリンダー540の全体の長さが復元される。
【0054】
前記シートティルトモジュール500は、前記シートに加えられる起立補助力を調節する起立補助力調節装置550をさらに含むことができる。前記起立補助力調節装置550は、ガスシリンダー540の角度(α)を多様に設定することで達成される。前記安着部150の上に配置される固定板520には、前記起立補助力調節装置550が設置されるための開口部が形成される。前記開口部521は、前記固定板520の後方部に配置される。そして、前記起立補助力調節装置550は、前記開口部521を形成する前記固定板520に対して上下方向に移動可能に設置される。前記起立補助力調節装置550の少なくとも一部は、前記開口部521に挿入される。前記起立補助力調節装置550が前記開口部521に挿入された状態で前記固定板520に設置されると、前記ガスシリンダー540の回転中心を下げることができるので、よりコンパクトなシートティルトモジュール500の設計が可能となる長所がある。
【0055】
前記起立補助力調節装置550によって前記ガスシリンダーの角度(α)が調整される。より正確に、前記ガスシリンダーの角度(α)は、前記回転板(
図2の510)が起立された状態で、前記ガスシリンダーの前記固定板(
図2の520)に対する傾き状態を意味することができる。
【0056】
前記ガスシリンダーの角度(α)に応じて前記シートに加えられる上昇力および回転力が調節される。即ち、前記シートティルトモジュール500によって前記シートに垂直に加えられる力(以下、垂直力)が可変する。前記ガスシリンダーの角度(α)が90゜に近づくほど前記シートに提供される垂直力は増加する。逆に、前記ガスシリンダーの角度(α)が0゜に近づくほど前記シートティルトモジュール500に加えられる垂直力は小さくなる。一例として、体重が重い人であるほど前記シリンダーの角度(α)を大きく調節することで、垂直力を増加させることができる。即ち、ユーザーの身体条件に基づいて前記シリンダーの角度(α)を異なるように設定することで、ユーザーに安定した起立動作を提供できる長所がある。
【0057】
以上のような作用によって起立補助力が調整される。
【0058】
<シートティルトモジュール500の細部構成>
【0059】
図2は一実施例に係るシートティルトモジュールおよび安着部を示す斜視図であり、
図3および
図4は一実施例に係る起立補助椅子の動作時のシートティルトモジュールの作動状態が図示された図面である。
【0060】
図2~
図4を参照すれば、前記シートティルトモジュール500は、前記シートが装着される回転板510を含むことができる。前記回転板510の上面には、前記シートが装着される。前記回転板510は、一例として、プレート形状を有することができる。前記回転板510は、以下で説明される4節リンク530によって、水平状態から前方に向かって上方に移動(または起立)できる。そして、前記回転板510が起立される過程で、前記回転板510は前方に傾くことができる。また、前記回転板510は、起立された状態で、前記4節リンク530によって後方に向かって下方に移動することができる。前記回転板510が後方に向かって下方に移動されながら、前記回転板510は水平状態に復帰することができる。
【0061】
前記シートティルトモジュール500は、前記安着部150の上側に配置される固定板520をさらに含むことができる。前記固定板520は、前記サポーター300によって支持される。また、前記固定板520は、前記サポーター300に分離可能に結合される。一例として、前記サポーター300は、前記サポーター300にねじ結合される。なお、これに制限されるものではなく、溶接によって堅固に一体をなすこともできる。一方、前記固定板520には、前記4節リンク530が結合される。よって、前記回転板510は、前記固定板520に対して前方または後方に移動することができる。
【0062】
前記シートティルトモジュール500は、前記回転板510および前記固定板520を連結する前記4節リンク530をさらに含むことができる。前記4節リンク530は一対備えられる。そして、一対の4節リンク530は、それぞれ前記回転板510および前記固定板520の両側面に備えられてもよい。
【0063】
前記4節リンク530は、回転リンクである第1リンク531と、固定リンクである第2リンク532と、前記第1、2リンク531、532の間にヒンジ連結される第3、4リンク533、534を含むことができる。前記第1~第2リンク531、532、533、534は、一例として、断面が「コ」字状の板状を有することができる。
【0064】
前記第1リンク531は、前記回転板510の前端の側面に固定される。前記第2リンク532は、前記固定板520の後端の側面に固定される。前記回転板510が水平な状態を基準として見るとき、前記第1リンク531は、前記回転板510に対して下方に垂直するように位置される。
【0065】
前記回転板510が水平な状態を基準として見るとき、前記第2リンク532は、前記固定板520に対して上方に垂直するように位置される。
【0066】
前記第3リンク533の一端部は、前記第1リンク531の中心部にヒンジ連結される。そして、前記第3リンク533の他端部は、前記第2リンク532の上端部にヒンジ連結される。
【0067】
前記第4リンク534の一端部は、前記第1リンク531の下端部にヒンジ連結される。そして、前記第4リンク534の他端部は、前記第2リンク532の下端部にヒンジ連結される。
【0068】
前記シートティルトモジュール500は、前記回転板510の下部と固定板520の上部の間をヒンジ連結し、前記4節リンク530に駆動力を提供する前記ガスシリンダー540をさらに含むことができる。前記ガスシリンダー540は、内部の圧縮空間に所定のガス圧力が提供されるシリンダーとして、前記第1リンク531の上部と前記第2リンク532の下部の間にヒンジ連結され、前記4節リンク530に駆動力を提供することができる。前記ガスシリンダー540は、前記回転板510の下部にヒンジ連結されるシリンダー本体541および前記シリンダー本体内部に収容されるピストン542を含むことができる。前記ピストン542は、前記起立補助力調節装置550に連結される。
【0069】
前記ガスシリンダー540は、以下で説明されるシート制御装置600に連結される。後述されるシート制御装置600のシート制御レバー620を引けば、前記ガスシリンダー540内部の圧縮空間の大きさが所定のガス圧力によって可変する。このとき、外部で作用する力がガス圧力より小さいと、圧縮空間が増えることで前記ガスシリンダー540の全体の長さが増える。逆に、外部で作用する力がガス圧力より大きいと、圧縮空間が減ることで前記ガスシリンダー540全体の長さが減る。前記負荷の重さは、前記シートに着座したユーザーの体重であると理解することができる。
【0070】
一方、前記シート制御レバー620を引くことを解除すると、前記ガスシリンダー540内部の圧縮空間の大きさが固定される。よって、可変した前記ガスシリンダー540の長さが維持される。
【0071】
本実施例の起立補助椅子1は、前記シート制御レバー620を操作して前記ガスシリンダー540の圧力を調節することで、ユーザーの体重と体形に合うように使用することができる。さらに、同じ圧力のガスシリンダー540を使用しても、前記起立補助力調節装置550を利用して前記ガスシリンダーの角度(α)およびストロークを調節することで、ユーザーの体重と体形に合う起立補助力を提供することができる。
【0072】
<シートティルトモジュール500の作動状態>
【0073】
図3に示されたように、ユーザーがシートに着座した状態では、前記回転板510および前記固定板520が水平状態を維持することができる。このとき、前記ガスシリンダー540は、前記固定板520に対して設定された起立角度(α’)を維持する。
【0074】
ユーザーが前記シート制御レバー620を引きながら少し動かすと、前記ガスシリンダー540の全体の長さが増加しながら、前記ガスシリンダーは
図3から
図4に動くことができる。このとき、前記第2リンク532が固定された状態で、前記第1、3、4リンク531、533、534がそれぞれのヒンジを中心に回転する。これによって、前記第1リンク531に連結された前記回転板510が上方に移動すると同時に前方に向かって傾くことができる。そして、前記回転板510は、ユーザーの臀部をシートが押し上げる起立補助動作をすることになる。以後、前記ガスシリンダー540は、
図4に示されたように、前記固定板520に対して設定された起立角度(α)に変更される。
【0075】
勿論、ユーザーが起立または着席動作時に前記シート制御レバー620を引くことを解除すると、前記ガスシリンダー540の特性上、前記ガスシリンダー540の長さがそのまま維持される。よって、ユーザーは、起立または着席動作中に所望の位置で前記シートティルトモジュール500の起立角度レベルを維持させることができる。
【0076】
<起立補助力調節装置550の構成および作動状態>
【0077】
図5および
図6は、一実施例に係る起立補助力調節装置の作動状態が図示されたシートティルトモジュールの部分拡大図である。
【0078】
図4~
図6を参照すれば、前記起立補助力調節装置550によって前記ガスシリンダー540と前記固定板520の間のシリンダー角度(α)が設定される。即ち、
図4に示されたように、前記起立補助力調節装置550によって前記ガスシリンダー540の長さ方向に延長される仮想の延長線l1と前記固定板520の長さ方向に延長される仮想の延長線l2との間の角を前記シリンダーの角度(α)と定義することができる。
【0079】
前記起立補助力調節装置550は、前記固定板520に結合される角度調節ケース551を含むことができる。具体的に、前記角度調節ケース551は、前記開口部552を有する前記固定板520に設置される。前記角度調節ケース551の少なくとも一部は、前記開口部552を貫通するように設置される。前記角度調節ケース551は、上部が開口された形状を有することができる。一例として、前記角度調節ケース551の断面は「コ」字状に形成される。前記角度調節ケース551は、前記固定板520に分離可能に結合される。一例として、前記角度調節ケース551は、前記固定板520にねじ結合される。別の例として、前記角度調節ケース551は、前記固定板520と一体形成されてもよい。
【0080】
前記角度調節ケース551には、前記ガスシリンダー540と前記固定板520の間のシリンダーの角度(α)を設定するための角度調節開口部552および多数の溝552a、552b、552c、552d、552e、552f、552gが形成される。前記多数の溝552a~552gは、最も上側(図面上)に位置した第1溝552aと、中心部に位置した第4溝552dと、最も下側(図面上)に位置した第7溝552gを含むことができる。また、前記多数の溝552a~552gは、前記第1溝552aと前記第4溝552dの間に位置した第2溝552b、第3溝552cと、前記第4溝552dと前記第7溝552gの間に位置した第5溝552e、第6溝552fを含むことができる。前記シリンダーの角度(α)が可変するようにするために、前記角度調節開口部552は、前記固定板520に形成された仮想の延長線l2の延長方向とは異なる方向に長く延長されて形成される。即ち、前記角度調節開口552は、前記ガスシリンダー540に形成された仮想の延長線l1上のシリンダー本体541の固定軸544とピストン542の固定軸543までの距離l3をシリンダー本体541の固定軸544を回転中心とする円弧方向に長く延長されて形成される。
【0081】
前記角度調節開口552が延長される方向に沿って、前記多数の溝552a、552b、552c、552d、552e、552f、552gが設定間隔で離隔して形成される。前記多数の溝552a、552b、552c、552d、552e、552f、552gのいずれか1つに前記ガスシリンダー540のピストン542に結合された固定軸543が係止されて、前記シリンダーの角度(α)が設定される。そして、前記多数の溝552a~552gは、前記固定軸543に対応する溝形状を有することができる。例えば、前記固定軸543は、円形状の断面を有することができる。そして、前記多数の溝552a~552gは、前記固定軸543の円形状に対応するようにラウンド状を有することができる。
【0082】
前記起立補助力調節装置550は、前記固定軸543に連結され、前記シリンダーの角度(α)の操作のための角度調節レバー560をさらに含むことができる。
【0083】
前記角度調節レバー560は、レバーボディー561を含むことができる。前記レバーボディー561は、一例として、前記角度調節開口552が延長される方向と平行する方向に延長された外観を有することができる。
【0084】
前記角度調節レバー560は、前記ピストン542の一端に形成された固定軸543と結合する軸結合部562をさらに含むことができる。前記軸結合部562は、前記レバーボディー561の一端に形成される。
【0085】
前記角度調節レバー560は、前記レバーボディー561の他端に形成されるハンドル563を含むことができる。前記ハンドル563は、把持の便宜性を図り、内側が開口された円形状(またはリング状)を有することができる。
【0086】
ユーザーが前記レバーハンドル563を利用して、前記レバーボディー561を重力方向と反対方向に外力を加えると、前記シリンダーの角度(α)は減少する。具体的に、前記レバーボディー561に重力方向と反対方向に外力が提供されることで、前記固定軸543は、前記多数の溝552a~552gのうち現在係止されている溝より上側に位置した溝に係止される。一例として、現在固定軸543が第3溝552cに係止された状態で、前記レバーハンドル563が上方に移動されると、前記固定軸543は第1溝552aおよび第2溝552bのいずれか1つに係止される。前記固定軸543が上方に移動されることで、前記ガスシリンダー540の延長方向に形成された仮想の延長線l1と前記固定板520の延長方向に形成された仮想の延長線l2の間に形成されたシリンダーの角度(α)は減少する。これによって、前記回転板510に提供されるガスシリンダー540の動力は減少する。
【0087】
逆に、前記シートまたは前記回転板510に負荷がない状態(またはユーザーが安着していない状態)で、前記回転板510がユーザーによって持ち上げられる場合、前記固定軸543は上方に移動することができる。このとき、前記固定軸543は、前記溝から係止が解除される。そして、前記回転板510が元の位置に移動する場合、前記固定軸543は自重によって下方に移動することができる。このとき、前記固定軸543は下方に位置した溝に係止される。
【0088】
例えば、前記固定軸543が第3溝552cに係止された状態で、前記回転板510が持ち上げられた後に、再び元の位置に移動することができる。このとき、前記固定軸543は、前記第4溝552dおよび第5溝552eのいずれか1つに係止される。即ち、前記固定軸543は、下方に移動することができる。前記固定軸543が下方に移動されることで、前記ガスシリンダー540の延長方向に形成された仮想の延長線l1と前記固定板520の延長方向に形成された仮想の延長線l2の間に形成されたシリンダーの角度(α)は増加する。これによって、前記回転板510に提供される前記ガスシリンダー540の動力は増加する。勿論、ユーザーが前記レバーハンドル563を前記調節部ボディーを重力方向(図面上下の方向)に移動させて、前記シリンダーの角度(α)を増加させることも可能である。
【0089】
<起立ロック装置570の構成>
【0090】
図7は一実施例に係るシートティルトモジュールにおいて起立ロック装置を示す部分拡大図であり、
図8および
図9は一実施例に係る起立ロック装置の作動状態が図示された図面である。
【0091】
図7~
図9を参照すれば、前記シートティルトモジュール500は、前記回転板510が任意に起立されることを防止するための起立ロック装置570を含むことができる。前記起立ロック装置570が前記回転板510の上端部を固定させることで、任意に前記回転板510が起立されることを防止することができる。これによって、ユーザーは、前記シートティルトモジュール500を安全に運搬または保管することができる。
【0092】
前記起立ロック装置570は、前記角度調節ケース551および前記固定板520の上側に備えられるロック部ケース571を含むことができる。前記ロック部ケース571は、略上側が開口された六面体形状を有することができる。前記起立ロック装置570は、前記ロック部ケース571を貫通するロック部ねじ572を含むことができる。
【0093】
前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571に回転可能に挿入される。前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571に水平移動することができる。一例として、前記ロック部ねじ572が一方向に回転する場合、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571の内側に向かって移動することができる。逆に、前記ロック部ねじ572が他方向に回転する場合、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571の外側に向かって移動することができる。
【0094】
即ち、前記ロック部ねじ572が一方向に回転する場合、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571に挿入される方向に移動することができる。そして、前記ロック部ねじ572が他方向に回転する場合、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571から挿入解除される方向に移動することができる。
【0095】
前記起立ロック装置570は、前記ロック部ケース571に回転可能に結合されるロック部回転部材573をさらに含むことができる。前記ロック部回転部材573は、前記ロック部ねじ572との接触によって連動されて回転するレベルが決定される。前記ロック部回転部材573は、上下(図面上)に長く延長されるバー形態に形成される。
【0096】
前記ロック部回転部材573は、前記ロック部ケース571に回転可能に結合されるロック部回転軸574が備えられてもよい。前記ロック部回転軸574は、略前記ロック部回転部材573の中心部に備えられてもよい。前記ロック部回転軸574によって前記ロック部回転部材573は、前記ロック部ケース571に対して容易に回転することができる。一方、前記ロック部回転部材573の他端には、前記ロック部ねじ572が接触することができる。そして、前記ロック部ねじ572が移動されることで、前記ロック部ねじ572に接触した前記ロック部回転部材573は連動される。
【0097】
前記ロック部回転部材573は、回転レベルに応じて前記回転板510を固定するのか否かを決定できるロック部係止突起575をさらに含むことができる。前記ロック部係止突起574は、前記ロック部回転部材572の一端から前記回転板510に向かって突出形成される。前記回転板510が水平状態であるとき、前記ロック部係止突起575は、前記回転板510に係止される。このために、前記回転板510には、前記ロック部係止突起575が係止可能な係止ホール510aが備えられてもよい。前記ロック部係止突起575が前記回転板510に係止されると、前記回転板510は起立することなく固定される。
【0098】
一方、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571を貫通する方向に移動することができる。このとき、前記ロック部回転部材573の他端には、前記ロック部ねじ572が接触することができる。そして、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571を貫通する方向に移動して前記ロック部回転部材573に外力を提供することができる。これによって、前記ロック部係止突起575による前記回転板510の係止(または固定)は解除される。
【0099】
前記起立ロック装置570は、前記ロック部ケース571および前記ロック部回転部材573を相互連結するロック部弾性部材576を含むことができる。前記ロック部弾性部材576は、前記ロック部回転部材573の中心部上側に位置することができる。前記弾性部材576によって、前記ロック部ねじ572による前記ロック部回転部材573の外力が遮断されると、前記ロック部回転部材573は復元される。
【0100】
即ち、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571に挿入され、前記ロック部回転部材573の回転を制御することができる。前記ロック部ねじ572が一方向に回転すると、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571の内側に向かって移動することができる。そして、前記ロック部ねじ572は、前記ロック部ケース571を連動させて前記ロック部ケース571の内側に移動させることができる。これによって、前記ロック部回転部材573は、前記ロック部回転軸574を中心に回転することができる。そして、前記ロック部係止突起575は、前記ロック部ねじ572が移動する方向と反対方向に移動することができる。
【0101】
一方、前記ロック部ねじ572が他方向に回転して前記ロック部ケース571の外側に向かって移動されると、前記ロック部回転部材573の上側部は、前記弾性部材576によって前記ロック部ねじ572が移動する方向に移動することができる。そして、前記ロック部係止突起575は、前記回転板510に形成された溝510aに挿入され、前記回転板510を固定させることができる。
【0102】
上記のような構成によれば、前記シートティルトモジュール500および起立補助椅子1を分離した時には、前記回転板510が動かない状態で便利に各部材を運搬および保管することができる。同様に、前記シートティルトモジュール500および起立補助椅子1が結合された時には、ユーザーの動作に応じて前記回転板510が動くようにしてユーザーが便利に実施例に係る起立補助椅子を使用することができる。
【0103】
[別の実施例:多様な椅子に適用可能なシートティルトモジュールを含む起立補助椅子]
【0104】
<複数のフレームおよび車輪を含む起立補助椅子1の構成>
【0105】
図10は本発明に係る起立補助椅子が図示された斜視図であり、
図2は一実施例に係るシートティルトモジュールおよび安着部を示す斜視図である。
【0106】
図10および
図11を参照すれば、本発明の一実施例に係る起立補助椅子1は、複数のフレーム111、112、115で形成された椅子本体10を含むことができる。前記椅子本体10には、複数の車輪210、220が装着される。よって、前記複数の車輪210、220によって、前記椅子本体10はユーザーの操作によって移動することができる。
【0107】
前記複数のフレーム111、112、115は、車輪210、220が装着される支持フレーム111、112を含むことができる。
【0108】
前記支持フレーム111、112は一対備われてもよく、一対の支持フレーム111、112は、補助回転車輪210が装着される第1支持フレーム111と、メイン回転車輪220が装着される第2支持フレーム112を含むことができる。前記メイン回転車輪220には、前記起立補助椅子1を駆動するための動力が提供される。前記動力は、一例として、モーターによって提供される。別の例として、前記動力は、ユーザーの力(人力)で提供されてもよい。一方、前記補助回転車輪210は、方向を切り替える用途で使用されてもよい。このために、前記補助回転車輪210は、前記第1支持フレーム111に回転可能に結合される。
【0109】
前記起立補助椅子1は、前記第2支持フレーム112から延長され、ユーザーが把持できるハンドル113を含むことができる。前記第2支持フレーム112を中心に前記第2支持フレーム112の下側に前記メイン回転車輪220が位置される場合、前記ハンドル113は、前記第2支持フレーム112の上側に形成される。
【0110】
前記複数のフレーム111、112、115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112を相互連結する側面フレーム115、115’をさらに含むことができる。
【0111】
本実施例で、前記起立補助椅子1に備えられる側面フレーム115、115’は一対備えられる。即ち、前記起立補助椅子1は、前記椅子本体10の一側面に備えられた側面フレーム115と、前記椅子本体10の他側面に備えられた側面フレーム115’を含むことができる。一対の側面フレーム115、115’は、相互同じ構成を有する。よって、説明の便宜を図り、前記椅子本体10の一側に備えられた側面フレーム115に対して説明し、前記椅子本体10の他側面に備えられた第2側面フレーム115’の説明は省略する。
【0112】
前記側面フレーム115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112の略中心を連結する第2側面フレーム117を含むことができる。そして、前記側面フレーム115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112の上側を連結する第1側面フレーム116をさらに含むことができる。前記第1側面フレーム116は、前記第2側面フレーム117の上側に配置される。また、前記側面フレーム115は、前記第1支持フレーム111および前記第2支持フレーム112の下側を連結する第3側面フレーム118をさらに含むことができる。
【0113】
前記複数のフレーム111、112、115は、一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’を連結する連結フレーム(図示されない)をさらに含むことができる。前記連結フレームは、一側の第3側面フレーム117および他側の第3側面フレーム117’を相互連結することができる。また、前記連結フレームは複数個備えられ、複数個備えられる連結フレームは、前記一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’を相互連結することができる。
【0114】
本実施例で、前記連結フレームは省略可能である。そして、後述される背もたれ部140が前記連結フレームの機能を代替することも可能である。
【0115】
前記一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’の間には、後述説明されるシートティルトモジュール(seat tilting module)500を支持する安着部150が設置される。即ち、前記安着部150は、一側の側面フレーム115および他側の側面フレーム115’を相互連結させることができる。
【0116】
前記椅子本体10は、ユーザーが座ることができるように設けられたシート(図示されない)を含むことができる。前記シート(図示されない)はユーザーが座ることができる座シートとして、所定のクッションを提供して楽に座ることができるように構成される。また、前記シートはシートティルトモジュール500の上に位置される。
【0117】
前記椅子本体10は、ユーザーが背中をもたせることができる背もたれ部140をさらに含む。前記背もたれ部140は、所定のクッションを提供して楽にもたせることができるように構成される。また、前記背もたれ部140は、シートに対して垂直状態または後方に傾いた状態で装着される。このために、前記背もたれ部140は、前記複数のフレーム111、112、115において、前記シートティルトモジュール500の後方に配置される。前記背もたれ140は、一例として綿材質で備えられてもよい。
【0118】
前記椅子本体10は、前記シートに着座したユーザーの足を支えるためのフットレスト部180をさらに含むことができる。
【0119】
前記椅子本体10はモジュール形態で提供され、前記シートが装着されるシートティルトモジュール500をさらに含むことができる。前記シートティルトモジュール500は、前記シートに上昇力および回転力を補助力として提供することができる。一例として、水平状態のシートは、前記シートティルトモジュール500によって上方に持ち上げられると同時に前方に傾くことができる。これによって、前記シート(勿論、シートにユーザーが座っている状態を容易に想定できる)は、前記シートティルトモジュール500からシートおよびユーザーの起立のための起立補助力が提供される。
【0120】
即ち、水平状態のシートは、前記シートティルトモジュール500によって前記椅子本体10の前方に向かって上方に移動して起立される。このとき、前記シートは、前記シートティルトモジュール500によって前方上方に移動されながら、前方に傾くことができる。よって、前記シートに着座したユーザーが起立する方向と前記シート500が移動しながら傾く方向が一致することになるので、ユーザーは容易に起立することができる。ユーザーの立場から見ると、ユーザーは、前記シートティルトモジュール500から発生する起立補助力によって容易に起立することができる。
【0121】
逆に、前記シートが前方上方に移動された状態で、前記シートティルトモジュール500は、前記シートを前記椅子本体10の後方に向かって下方に移動させることができる。前記シートは後方に向かって下方に移動される過程で、水平状態に復帰することができる。このとき、前記シートにユーザーがシートに着座する方向とシートティルトモジュール500が前記シートを後方に移動させる方向が一致するので、ユーザーは安定的に前記シートに着座することができる。
【0122】
前記シートティルトモジュール500は、前記シートの前方および後方移動を調節するシート制御装置600を含むことができる。前記シート制御装置600の操作によって、前記シートティルトモジュール500は、水平状態の前記シートを前方上方に移動させることができる。逆に、前記シートに体重がのせられた状態で、前記シート制御装置600が操作される。このとき、シートティルトモジュール500は、起立された状態の前記シートを後方下方に移動させながら水平状態に復元させる。
【0123】
本実施例で、前記シート制御装置600は、前記シートティルトモジュール500に含まれる1つの構成として説明される。一方、別の実施例で、前記シートティルトモジュール500の駆動手段(ガスシリンダー)の種類によって前記シート制御装置600は省略可能である。一例として、前記シート制御装置600が省略される場合、前記シートティルトモジュール500の駆動手段は、前記シートに外力が加えられる場合、前記駆動手段が圧縮され、前記駆動手段の全体の長さが減らされる。逆に、前記シートに外力が加えられない場合、前記駆動手段の全体の長さが復元される。
【0124】
前記シートティルトモジュール500は、前記シートに加えられる起立補助力を調節する起立補助力調節装置550をさらに含むことができる。前記起立補助力調節装置550は、ガスシリンダーの角度を設定することで達成される。
【0125】
前記固定板には、前記起立補助力調節装置が設置されるための開口部が形成される。前記開口部は、前記固定板の後方部に配置される。そして、前記起立補助力調節装置は、前記開口部を形成する前記固定板に対して上下方向に移動可能に設置される。前記起立補助力調節装置の少なくとも一部は、前記開口部に挿入される。前記起立補助力調節装置が前記開口部に挿入された状態で前記固定板に設置されると、前記ガスシリンダーの回転中心を下げることができるので、よりコンパクトなシートティルトモジュール500の設計が可能となる長所がある。
【0126】
前記起立補助力調節装置550によって前記ガスシリンダーの角度(αまたはα')として、ガスシリンダーの収縮または伸張した状態に応じて角度は変わる)が調整される。より正確に、前記角度(α)は、前記回転板(
図2の510)が起立された状態で、前記ガスシリンダーの固定板(
図2の520)に対する傾き状態を意味することができる。前記ガスシリンダーの角度(α)は、
図4を参照して理解することができる。
【0127】
前記ガスシリンダーの角度(α)に応じて前記シートに加えられる上昇力および回転力が調節される。即ち、前記シートティルトモジュール500によって前記シートに垂直に加えられる力(以下、垂直力)が可変する。前記シリンダーの角度(α)が90゜に近づくほど前記シートに提供される垂直力は増加する。逆に、前記ガスシリンダーの角度(α)が0゜に近づくほど前記シートティルトモジュール500に加えられる垂直力は小さくなる。一例として、体重が重い人であるほど前記シリンダーの角度(α)を大きく調節することで、垂直力を増加させることができる。即ち、ユーザーの身体条件に基づいて前記シリンダーの角度(α)を異なるように設定することで、ユーザーに安定した起立補助力を提供できる長所がある。
【0128】
<シートティルトモジュール500を安着するための安着部150の構成>
【0129】
前記椅子本体10は、前記シートティルトモジュール500が装着される安着部150をさらに含むことができる。前記安着部150の上には、ユーザーが座るためのシートが位置される。また、前記シートおよび前記安着部150の間には、前記シートに着座したユーザーの起立および着席を補助する前記シートティルトモジュール500が配置される。
【0130】
前記安着部150は、前記一側の側面フレーム115と他側の側面フレーム115’の間にそれぞれ配置される固定フレーム151を含むことができる。前記固定フレーム151は複数備えられてもよい。また、複数の固定フレーム151は、前記第2側面フレーム117および前記3側面フレーム118にそれぞれ隣接するように配置される。具体的に、前記複数の固定フレーム151は、第1~第4固定フレーム151a、151b、151c、151dを含むことができる。前記第1固定フレーム151aおよび第2固定フレーム151bは、一対の第2側面フレーム117、117’にそれぞれ隣接するように配置される。また、前記第3固定フレーム151cおよび前記第4固定フレーム151dは、一対の第3側面フレーム118、118’にそれぞれに隣接するように配置される。
【0131】
前記安着部150は、前記複数の固定フレーム151のそれぞれを隣接した側面フレーム117、117'、118、118’に固定させる固定部160をさらに含むことができる。前記固定部160は、前記固定フレーム151および前記固定フレーム151に隣接した側面フレーム117、117'、118、118’を相互連結させることができる。そして、前記固定部160は、前記固定フレーム151および前記固定フレーム151に隣接した前記側面フレーム117、117'、118、118’にそれぞれにねじ結合される。
【0132】
前記安着部150は、前記複数の固定フレームのうちいずれか1つと別の1つを連結する連結フレーム152を含むことができる。前記連結フレーム152は、略「X」字状を有することができる。
【0133】
一例として、前記連結フレーム152は、一フレームおよび他フレームが相互交差する形状を有することができる。そして、前記一フレームおよび他フレームの相互交差する内側面がヒンジ結合されて折畳まれたり(fold)または繰り広げられる(unfold)。一例として、前記連結フレーム152の一フレームおよび他フレームが折畳まれる場合、前記連結フレーム152は、略「I」字状を有することができる。前記連結フレーム152が折畳まれた状態は、前記椅子本体10が折畳まれたものと理解することができる。
【0134】
前記連結フレーム152が折畳まれると、ユーザーは、前記起立補助椅子1をより容易に運ぶことができる。別の例として、前記連結フレーム152の一フレームおよび他フレームが相互離れる方向に回転する場合、前記連結フレーム152は、略「X」字状を有することができる。このとき、ユーザーが着座できるように、前記椅子本体10が広げられる(または設置される)と理解することができる。
【0135】
前記連結フレーム152の構成を
図17および
図18を参照して簡単に説明すると、前記連結フレーム152は複数個備えられてもよい。一例として、前記連結フレーム152は、第1連結フレーム152aおよび第2連結フレーム152bを含むことができる。前記第1連結フレーム152aは、前記第1固定フレーム151aおよび第4固定フレーム151dを連結させることができる。また、前記第2連結フレーム152bは、第2固定フレーム151bおよび第3固定フレーム151cを連結させることができる。
【0136】
前記連結フレーム152は、前記第1連結フレーム152aおよび第2連結フレーム152bと、離隔配置される第3連結フレーム152cおよび第4連結フレーム152dを含むことができる。前記第3連結フレーム152cは、前記第1固定フレーム151aおよび第4固定フレーム151dを連結させることができる。そして、前記第4連結フレーム152dは、第2固定フレーム151bおよび第3固定フレーム151cを連結させることができる。
【0137】
前記第1連結フレーム152aおよび前記第2連結フレーム152bは、一対の第2側面フレームの前後方向(または一対の第2側面フレームが長く延長される方向)に前記第3連結フレーム152cおよび前記第4連結フレーム152dと並列に配置される。
【0138】
図10および
図11を再参照すれば、前記椅子本体10は、前記シートティルトモジュール500を前記安着部150に設置するためのサポーター300をさらに含むことができる。前記サポーター300は複数個備えられる。そして、複数個のサポーター300は、前記安着部150に装着されて前記シートティルトモジュール500を支持することができる。
【0139】
前記サポーター300は、前記安着部150の固定フレーム151a、151bに分離可能に装着される。前記サポーター300は、前記第1固定フレーム151aと前記第2固定フレーム151bの間に形成される幅に対応するように、長さ調節が可能に備えられてもよい。よって、第1固定フレーム151aおよび第2固定フレーム151bを有する多様な形態の椅子、一例として車椅子などに適用(または互換)できる長所がある。前記サポーター300の長さ調節機能に対するより詳細な内容は後述される。
【0140】
前記シートティルトモジュール500は、前記サポーター300に分離可能に装着される。一例として、前記シートティルトモジュール500は、前記サポーター300にねじ結合される。前記シートティルトモジュール500が前記サポーター300に分離可能に装着されるので、前記シートティルトモジュール500のメンテナンスが容易な長所がある。前記シートティルトモジュール500は、前記サポーター300に溶接されて一体締結されてもよい。この場合には、両者を分離し難しい問題点はあるが、両者の堅固な締結効果を得ることができる。
【0141】
<シートティルトモジュール500の細部構成>
【0142】
図12および
図13は、一実施例に係る起立補助椅子の動作時のシートティルトモジュールの作動状態が図示された図面である。
【0143】
図11~
図13を参照すれば、前記シートティルトモジュール500は、前記シートが装着される回転板510を含むことができる。前記回転板510の上面には、前記シートが装着される。前記回転板510は、一例として、プレート形状を有することができる。前記回転板510は、以下で説明される4節リンク530によって、水平状態から前方に向かって上方に移動(または起立)できる。そして、前記回転板510が起立される過程で、前記回転板510は前方に傾くことができる。また、前記回転板510は、起立された状態で、前記4節リンク530によって後方に向かって下方に移動することができる。前記回転板510が後方に向かって下方に移動されながら、前記回転板510は水平状態に復帰することができる。
【0144】
前記シートティルトモジュール500は、前記安着部150の上側に配置される固定板520をさらに含むことができる。前記固定板520は、前記サポーター300によって支持される。また、前記固定板520は、前記サポーター300に分離可能に結合される。一例として、前記サポーター300は、前記サポーター300にねじ結合される。なお、これに制限されるものではなく、溶接によって堅固に一体をなすこともできる。一方、前記固定板520には、前記4節リンク530が結合される。よって、前記回転板510は、前記固定板520に対して前方または後方に移動することができる。
【0145】
前記シートティルトモジュール500は、前記回転板510および前記固定板520を連結する前記4節リンク530をさらに含むことができる。前記4節リンク530は一対備えられる。そして、一対の4節リンク530は、それぞれ前記回転板510および前記固定板520の両側面に備えられてもよい。
【0146】
前記4節リンク530は、回転リンクである第1リンク531と、固定リンクである第2リンク532と、前記第1、2リンク531、532の間にヒンジ連結される第3、4リンク533、534を含むことができる。前記第1~第2リンク531、532、533、534は、一例として、断面が「コ」字状の板状を有することができる。
【0147】
前記第1リンク531は、前記回転板510の前端の側面に固定される。前記第2リンク532は、前記固定板520の後端の側面に固定される。前記回転板510が水平な状態を基準として見るとき、前記第1リンク531は、前記回転板510に対して下方に垂直するように位置される。
【0148】
前記回転板510が水平な状態を基準として見るとき、前記第2リンク532は、前記固定板520に対して上方に垂直するように位置される。
【0149】
前記第3リンク533の一端部は、前記第1リンク531の中心部にヒンジ連結される。そして、前記第3リンク533の他端部は、前記第2リンク532の上端部にヒンジ連結される。
【0150】
前記第4リンク534の一端部は、前記第1リンク531の下端部にヒンジ連結される。そして、前記第4リンク534の他端部は、前記第2リンク532の下端部にヒンジ連結される。
【0151】
前記シートティルトモジュール500は、前記回転板510の下部と固定板520の上部の間をヒンジ連結し、前記4節リンク530に駆動力を提供する前記ガスシリンダー540をさらに含むことができる。前記ガスシリンダー540は、内部の圧縮空間に所定のガス圧力が提供されるシリンダーとして、前記第1リンク531の上部と前記第2リンク532の下部の間にヒンジ連結され、前記4節リンク530に駆動力を提供することができる。前記ガスシリンダー540は、前記回転板510の下部にヒンジ連結されるシリンダー本体541および前記シリンダー本体内部に収容されるピストン542を含むことができる。前記ピストン542は、前記起立補助力調節装置550に連結される。
【0152】
前記ガスシリンダー540は、以下で説明されるシート制御装置600に連結される。後述されるシート制御装置600のシート制御レバー620を引けば、前記ガスシリンダー540内部の圧縮空間の大きさが所定のガス圧力によって可変する。このとき、外部で作用する力がガス圧力より小さいと、圧縮空間が増えることで前記ガスシリンダー540の全体の長さが増える。逆に、外部で作用する力がガス圧力より大きいと、圧縮空間が減ることで前記ガスシリンダー540全体の長さが減る。前記負荷の重さは、前記シートに着座したユーザーの体重であると理解することができる。
【0153】
一方、前記シート制御レバー620を引くことを解除すると、前記ガスシリンダー540内部の圧縮空間の大きさが固定される。よって、可変した前記ガスシリンダー540の長さが維持される。
【0154】
本実施例の起立補助椅子1は、前記シート制御レバー620を操作して前記ガスシリンダー540の圧力を調節することで、ユーザーの体重と体形に合うように使用することができる。さらに、同じ圧力のガスシリンダー540を使用しても、前記起立補助力調節装置550を利用して前記ガスシリンダーの角度(α)およびストロークを調節することで、ユーザーの体重と体形に合う起立補助力を提供することができる。
【0155】
<シートティルトモジュール500の作動状態>
【0156】
図12に示されたように、ユーザーがシートに着座した状態では、前記回転板510および前記固定板520が水平状態を維持することができる。このとき、前記ガスシリンダー540は、前記固定板520に対して設定された起立角度(α’)を維持する。
【0157】
ユーザーが前記シート制御レバー620を引きながら少し動かすと、前記ガスシリンダー540の全体の長さが増加しながら、前記ガスシリンダーは
図12から
図13に動くことができる。このとき、前記第2リンク532が固定された状態で、前記第1、3、4リンク531、533、534がそれぞれのヒンジを中心に回転する。これによって、前記第1リンク531に連結された前記回転板510が上方に移動すると同時に前方に向かって傾くことができる。そして、前記回転板510はユーザーの臀部をシートが押し上げる起立補助動作をすることになる。以後、前記ガスシリンダー540は、
図4に示されたように前記固定板520に対して設定された起立角度(α)に変更される。
【0158】
勿論、ユーザーが起立または着席動作時に前記シート制御レバー620を引くことを解除すると、前記ガスシリンダー540の特性上、前記ガスシリンダー540の長さがそのまま維持される。よって、ユーザーは、起立または着席動作中に所望の位置で前記シートティルトモジュール500の起立角度レベルを維持させることができる。
【0159】
<左右の長さを可変できるサポーター300の構成>
【0160】
図14は、一実施例に係るサポーターを示す斜視図である。
【0161】
図14を参照すれば、前記サポーター300は、前記シートティルトモジュール500が支持されるサポーターメインボディー310と、前記サポーターメインボディー310にスライディング可能に収容されるサポーター補助ボディー330、340を含むことができる。前記サポーター補助ボディー330、340は一対備えられる。前記サポーター補助ボディー330、340は、サポーター第1補助ボディー330と、サポーター第2補助ボディー340を含むことができる。前記サポーター第1補助ボディー330および前記サポーター第2補助ボディー340は、前記サポーターメインボディー310の中心を基準として相互離隔配置される。前記一対のサポーター補助ボディー330、340は、前記サポーターメインボディー310の中心を基準として左右方向(図面上)にスライディングすることができる。
【0162】
前記一対のサポーター補助ボディー330、340のいずれか1つが前記サポーターメインボディー310の中心から第1設定の長さだけ離れると、他の1つも前記第1設定の長さだけ離れることになる。逆に、前記一対のサポーター補助ボディー330、340のいずれか1つが前記サポーターメインボディーの中心に第2設定の長さだけ近づけると、他の1つも前記第2設定の長さだけ近づくことになる。即ち、前記一対のサポーター補助ボディー330、340は、相互連動されて前記サポーターメインボディー310の水平方向(または長さ方向)にスライディングすることができる。前記一対のサポーター補助ボディー330、340が相互連動される構成に対するより詳細な内容は後述される。
【0163】
前記サポーター300は、前記サポーター300の可変した長さを固定させるための長さ固定ねじ370を含むことができる。また、前記サポーター300は、前記サポーターメインボディー310および前記一対のサポーター補助ボディー330、340に形成され、前記長さ固定ねじ370が貫通できる1つ以上の貫通ホール312、332、342を含むことができる。具体的に、前記サポーターメインボディー310には、1つ以上のメインボディー貫通ホール312が形成される。そして、前記一対のサポーター補助ボディー330、340のそれぞれには、1つ以上のサブボディー貫通ホール332、342が形成される。
【0164】
前記長さ固定ねじ370は一対備えられる。一対の長さ固定ねじ370のいずれか1つは、前記サポーターメインボディー310に形成された複数のメインボディー貫通ホール312のいずれか1つと、複数の第1補助ボディー貫通ホール332のいずれか1つを貫通することができる。そして、一対の長さ固定ねじ370の他の1つは、前記サポーターメインボディー310に形成された複数のメインボディー貫通ホール312の他の1つと、複数の第2補助ボディー貫通ホール342に形成されたいずれか1つを貫通することができる。
【0165】
前記一対の長さ固定ねじ370が前記サポーターメインボディー310および前記一対のサポーター補助ボディー330、340にそれぞれ形成された貫通ホール312、332、342を貫通することで、前記サポーター300の長さは固定される。
【0166】
<椅子本体10の安着部150に装着されるサポーター300の構成>
【0167】
前記サポーター300は、前記固定フレームに分離可能に装着されるサポーター装着部350を含むことができる。具体的に、前記一対のサポーター補助ボディー330、340のそれぞれの一端、即ち外側端部には、前記サポーター装着部350が上方に折り曲げられて延長される。これによって、サポーターの内側空間を確保して内部に各部材が置かれるようにすることができる。前記サポーター装着部350は、前記固定フレームに係止されて支持されるようにするために、略「┐」字状を有することができる。前記サポーター装着部350は、前記固定フレーム151a、151b上部面に接触することができる。
【0168】
前記サポーター装着部350は、前記固定フレーム151a、151bにねじ結合される。具体的に、前記サポーター装着部350には装着ホール351が形成される。そして、前記装着ホール351に対応する前記固定フレーム151a、151bには固定ホール(図示されない)が形成される。前記装着ホール351および前記固定ホールにボルト(図示されない)が挿入されることで、前記サポーター300は、前記椅子本体10の側面フレーム115a、151bに固定される。
【0169】
前記サポーター300は、前記サポーター装着部350および前記サポーター補助ボディー330、340を連結するサポーター連結部360をさらに含むことができる。前記サポーター連結部360は、少なくとも1回折り曲げられた形状を有することができる。一例として、前記サポーター連結部360は、略「┐」字状を有することができる。
【0170】
図15は一実施例に係る第1状態のサポーターを示す底面図であり、
図16は一実施例に係る第2状態のサポーターを示す底面図である。
【0171】
図14~
図16を参照すれば、前記サポーターメインボディー310の中心部にはギア313が備えられる。前記ギア313は、一例として円筒形状を有することができ、周りにはメイン凹凸部314が形成される。前記一対のサポーター補助ボディー330、340のそれぞれは、前記メイン凹凸部314に交接されるサブ凹凸部331、341が形成される。
【0172】
前記一対のサポーター補助ボディー330、340のいずれか1つのサブ凹凸部(第1サブ凹凸部331および他の1つのサブ凹凸部(第2サブ凹凸部341)は、相互離隔することができる。また、前記一対のサポーター補助ボディー330、340のいずれか1つのサブ凹凸部331および他の1つのサブ凹凸部341は、相互対向することができる。また、前記一対のサポーター補助ボディー330、340のいずれか1つのサブ凹凸部331および他の1つのサブ凹凸部341は、相互同じ長さを有することができる。よって、前記一対のサポーター補助ボディー330、340のいずれか1つのサポーター補助ボディー330が一方向に移動されると、他の1つのサポーター補助ボディー340が前記いずれか1つのサポーター補助ボディー330と反対方向に移動することができる。よって、前記サポーター300の長さをユーザーが簡単に調節することができるので、前記シートティルトモジュール500を多様な幅を有する椅子または車椅子に簡単に装着できる効果が奏される。
【0173】
<サポーター300を安着部150に装着させるサポーター固定器具400の構成>
【0174】
図17は一実施例に係るサポーター固定器具が側面フレームに固定された状態を示すシートティルトモジュールおよび安着部の底面斜視図であり、
図18は一実施例に係るサポーター固定器具が側面フレームに固定が解除された状態を示すシートティルトモジュールおよび安着部の底面斜視図である。
【0175】
図14~
図18を参照すれば、前記サポーター300は、前記安着部150に固定されるようにするためのサポーター固定器具400をさらに含むことができる。前記サポーター固定器具400は、外力によって前記サポーター300が前記安着部150から分離されることを防止することができる。前記サポーター固定器具400は、前記サポーター装着部350に回転可能に設置される。一例として、前記サポーター装着部350が前記安着部150に装着されるとき、前記サポーター固定器具400は、前記安着部150の固定フレーム151に接触および支持される。即ち、前記サポーター300は、前記サポーター固定器具400によって前記安着部150に固定される。
【0176】
一方、前記サポーター固定器具400は、前記安着部150に装着された状態で、ユーザーによって一方向に回転するとき固定が解除される。前記サポーター固定器具400が固定が解除されることで、前記サポーター300は、前記安着部150から分離される。
【0177】
以下では、前記サポーター固定器具400の構成に対して詳細に説明する。
【0178】
<サポーター固定器具400の構成>
【0179】
図19は一実施例に係る内側から見たサポーター固定器具の固定状態を示す部分拡大図であり、
図20は一実施例に係る外側から見たサポーター固定器具の固定状態を示す部分拡大図である。
【0180】
図21は一実施例に係る内側から見たサポーター固定器具の固定解除状態を示す部分拡大図であり、
図22は一実施例に係る外側から見たサポーター固定器具の固定解除状態を示す部分拡大図である。
【0181】
図19~
図22を参照すれば、前記サポーター固定器具400は、固定器具ボディー410と、前記固定器具ボディー410の回転中心となる固定ねじ420と、前記固定器具の回転を復元させるための弾性部材430と、前記弾性部材430を支持する第2ねじ460を含むことができる。
【0182】
前記固定ねじ420は、前記サポーター装着部350に前記固定器具ボディー410を回転可能に結合させることができる。そして、前記固定器具ボディー410の一側には、固定器具フック部411が突出形成される。
【0183】
前記固定器具ボディー410は、前記安着部150に接触および支持される第1ラウンド部412aを含むことができる。また、固定器具ボディー410は、前記固定器具フック部411を基準として前記第1ラウンド部412aと反対となる部分に形成される第2ラウンド部412bを含むことができる。前記第2ラウンド部412bは、前記安着部150にスライディングすることができる。一例として、前記第2ラウンド部412bが前記安着部150に接触およびスライディングする場合、前記固定器具ボディー410は一方向(前記サポーターがメインボディー310を向かう方向)に回転することができる。
【0184】
前記固定器具フック部411と反対となる前記固定器具ボディー410の他側には固定器具突出部413が備えられてもよい。前記固定器具突出部413には、前記弾性部材430が連結される。一例として、前記固定器具突出部413には、前記弾性部材430の一端が連結される。
【0185】
前記弾性部材430はスプリング(spring)形態で、上述したように、一端が前記固定器具突出部413に固定される。そして、前記弾性部材430の他端は、前記サポーター装着部350に連結される。よって、前記サポーター固定器具400が外力によって一側に回転する場合、前記弾性部材430には復元力が蓄積される。そして、前記外力が遮断されると、前記復元力によって前記サポーター固定器具400は本来の位置に復帰することができる。
【0186】
前記サポーター300は、前記固定器具ボディー410および前記サポーター装着部350を貫通する第1ねじ450をさらに含むことができる。前記第1ねじ450は、前記固定器具ボディー410と一緒に回転することができる。このために、前記サポーター装着部350には、前記第1ねじ450の回転のための開口部352が形成される。前記開口部352は、前記固定器具ボディー410の左右(図面上)方向に長く形成される。前記サポーター装着部350に形成される前記開口部352の面積によって、前記第1ねじ450と一緒に回転する前記固定器具ボディー410の回転半径が決定される。
【0187】
以下では、前記サポーター300および前記安着部150の結合が、前記サポーター固定器具400によって固定された状態に対して説明する。
【0188】
<サポーターと安着部の間の結合を固定するサポーター固定器具400動作>
【0189】
図18を参照すれば、前記サポーター300が前記安着部150に安着される過程で、前記サポーター固定器具400の固定器具第2ラウンド部412bは、前記安着部150の固定フレーム151に接触およびスライディングすることができる。このとき、
図21および
図22に図示されたように、前記サポーター固定器具400は、前記サポーターメインボディー310の中心に向かって回転することができる。別の例として、前記固定器具第2ラウンド部412bと前記サポーター固定器具400の間の接触なしに、ユーザーが前記サポーター固定器具400の固定器具突出部413に力を加えることで、前記サポーター固定器具400は、前記サポーターメインボディー310の中心に向かって回転することができる。これによって、前記サポーター300は、前記安着部150に安着できる。
【0190】
図17を参照すれば、前記サポーター300が前記安着部150に安着されたとき、前記サポーター固定器具400の固定器具第1ラウンド部412aは、前記安着部150の固定フレーム151に接触および支持される。具体的に、
図19および
図20に図示されたように、前記弾性部材430の復元力によって前記サポーター固定器具400は、前記サポーター300の外側(図面上)に移動することができる。前記固定器具第1ラウンド部412aは、前記安着部150の固定フレーム151に接触および支持される。よって、前記サポーター300は、前記安着部150に離脱することなく安定的に固定される。即ち、前記サポーター300と前記安着部150の間の結合は、前記固定器具400によって固定される。
【0191】
<サポーターと安着部の間の結合解除動作>
【0192】
図18、
図21、および
図22を参照すれば、ユーザーが前記サポーター固定器具400の固定器具突出部413に力を加えることで、前記サポーター固定器具400は、前記サポーターメインボディー310の中心に向かって回転することができる。このとき、前記サポーター300と前記安着部150の間の結合の固定状態は解除される。よって、前記サポーター300は、前記安着部150から分離される。
【0193】
<サポーターに結合されるシート制御装置>
【0194】
図11を再参照すれば、前記シート制御装置600は、前記ガスシリンダー540の長さおよび動作を操作する前記シート制御レバー620を含むことができる。前記シート制御レバー620は、ユーザーの手によって操作できるレバー形状を有することができる。
【0195】
前記シート制御装置600は、前記シート制御レバー620が収容されるシートレバーケース610をさらに含むことができる。前記シートレバーケース610は、前記サポーター300に分離可能に設置される。前記シートレバーケース610は、前記サポーター300にねじ結合される。
【0196】
[さらに別の実施例:長さ調節が可能なサポーター300を含む起立補助椅子1]
【0197】
本実施例では、以前の実施例と比較して、サポーターの長さ調節に弾性部材が適用される特徴がある。
【0198】
本実施例では、説明の便宜を図り、以前の実施例と同じ構成の図面符号を援用し、当該構成に対する詳細な説明は省略する。
【0199】
図23はさらに別の実施例に係る第1状態のサポーターを示す底面図であり、
図24はさらに別の実施例に係る第2状態のサポーターを示す底面図である。
【0200】
図23および
図24を参照すれば、前記サポーター300は、前記一対のサポーター補助ボディー330、340のそれぞれと、前記サポーターメインボディー310を連結するサポーター弾性部材380を含むことができる。具体的に、前記サポーター弾性部材380は、前記サポーターメインボディー310および前記サポーター第1補助ボディー330を連結するサポーター第1弾性部材381を含むことができる。また、前記サポーター弾性部材380は、前記サポーターメインボディー310および前記サポーター第2補助ボディー340を連結するサポーター第2弾性部材382をさらに含むことができる。前記サポーター弾性部材380は、一例として、引張および圧縮スプリングを含むことができる。
【0201】
前記一対のサポーター補助ボディー330、340の少なくとも1つに外力が作用して、前記一対のサポーター補助ボディー330、340の少なくとも1つが前記サポーターメインボディー310の中心部方向に移動されると、前記サポーター弾性部材380には復元力が蓄積される。
【0202】
一方、前記外力が遮断されると、前記一対のサポーター補助ボディー330、340には、前記復元力が提供される。即ち、前記一対のサポーター補助ボディー330、340は、前記サポーターメインボディー310の中心部と遠くなる方向に移動することができる。
【0203】
即ち、ユーザーが前記一対のサポーター補助ボディー330、340の少なくとも1つに外力を加えて前記サポーター300の長さを圧縮させると、前記サポーター弾性部材380には復元力が蓄積される。そして、ユーザーが前記サポーター300を前記一対の固定フレーム、一例として第1固定フレーム151aおよび第2固定フレーム151bに装着させた状態で、前記外力を遮断する場合、前記サポーター弾性部材380の復元力が前記一対のサポーター補助ボディー330、340に提供される。そして、前記一対の固定フレーム151a、151bの間に形成された幅(または長さ)に合うように、前記サポーター300の長さが調節される。よって、ユーザーは別途の固定装置を使用することなく、簡単に前記サポーター300を多様な幅を有する椅子に適用させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0204】
本発明によれば、老弱者のように筋力が弱い人にも簡単な操作で安定した起立および着席補助機能を提供することができる。
【0205】
本発明によれば、ガスシリンダーの角度(α)を直観的に操作できるので、ユーザーは容易に体重および体形に合うように起立補助力を便利に調節することができる。
【0206】
本発明によれば、シートティルトモジュールを支持するサポーターの長さを簡単に調節でき、多様な幅を有する椅子にも簡単に前記シートティルトモジュールを採用でき、多様な物品に起立補助機能を拡張させることができる。