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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-04
(45)【発行日】2022-03-14
(54)【発明の名称】圧力センサおよび体外循環装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 7/00 20060101AFI20220307BHJP
   G01L 9/12 20060101ALI20220307BHJP
【FI】
G01L7/00 D
G01L9/12
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021075352
(22)【出願日】2021-04-27
(62)【分割の表示】P 2016248918の分割
【原出願日】2016-12-22
(65)【公開番号】P2021105625
(43)【公開日】2021-07-26
【審査請求日】2021-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098796
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 全
(74)【代理人】
【識別番号】100121647
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 和孝
(74)【代理人】
【識別番号】100187377
【弁理士】
【氏名又は名称】芳野 理之
(72)【発明者】
【氏名】久松 晃三
(72)【発明者】
【氏名】古川 新平
(72)【発明者】
【氏名】板持 洋介
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-241655(JP,A)
【文献】特開2015-197382(JP,A)
【文献】特開2012-159109(JP,A)
【文献】特開2013-046505(JP,A)
【文献】特開2002-116104(JP,A)
【文献】特開2012-106078(JP,A)
【文献】特表2002-542864(JP,A)
【文献】米国特許第07146861(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00-23/32
G01L 27/00-27/02
A61M 1/36- 1/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を移送する弾性変形可能なチューブに設けられ前記チューブ内における前記液体の圧力を検知する圧力センサであって、
可動電極および固定電極を有し前記可動電極の表面積変化による静電容量の変化を検出する静電容量式圧力検知素子であって前記チューブの外面の全周に巻かれた状態で接触して設けられ前記チューブ内における前記液体の圧力の変化に基づく前記チューブの伸縮を前記静電容量の変化として検出し前記チューブに加わる圧力を測定する静電容量式圧力検知素子と、
前記チューブを装着するための挿入孔を有し前記静電容量式圧力検知素子を保持する本体部と、
前記静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいて前記チューブ内における前記液体の圧力を算出する制御部と、
を備え
前記静電容量式圧力検知素子は、前記挿入孔の内面と、前記チューブの外面と、の間に配置され、
前記本体部は、前記チューブを前記挿入孔に嵌め込んだ状態で弾性変形させることができる剛性を有し、前記挿入孔の両端部の内側に固定された滑り止めであって前記本体部に装着された前記チューブの部分が前記チューブの軸方向に伸びることを抑制する滑り止めを有することを特徴とする圧力センサ。
【請求項2】
前記制御部は、前記静電容量式圧力検知素子により測定された前記測定値に基づいて算出した前記圧力の値を、前記チューブが置かれた環境の温度変化に応じて補正することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
【請求項3】
液体を体外循環させる際に用いられる体外循環装置であって、
前記液体を移送する弾性変形可能なチューブと、
前記チューブに設けられ前記チューブ内における前記液体の圧力を検知する請求項1または2に記載の圧力センサと、
を備えたことを特徴とする体外循環装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液等の液体を通すチューブに装着され、チューブ内における液体の圧力を検知する圧力センサおよび体外循環装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば患者の心臓外科手術が行われる場合には、体外循環装置が使用される。体外循環装置では、ポンプが作動して患者の静脈よりチューブを介して脱血し、人工肺により血液中のガス交換や体温調整が行われた後に、患者の動脈もしくは静脈にチューブを介して血液を再び戻す体外血液循環や補助循環等が行われる。体外血液循環や補助循環が適切に行われるために、圧力センサを用いて体外循環装置のチューブの回路内の圧力を測定することが必要である。
【0003】
特許文献1には、体外循環回路の圧力センサが開示されている。特許文献1の図1に示されている圧力センサは、液体室6と、圧力測定手段7と、液体流路8と、を有する。液体流路8は、体外循環回路のチューブの一部から分岐した分岐部として形成され、液体室6の液体流入口40に液密に接続されている。チューブ内を通る液体が、液体流路8から液体室6内に導入され、液体室6の第1の接続面11の側面内周に沿って流入する。液体室6は、液体流路内圧力によって少なくとも一部が変形する変形面20を有している。圧力測定手段7は、変形面20の変形量を測定することで、液体室6内の圧力を測定する。
【0004】
特許文献1に記載された液体室6は、体外循環回路内の圧力によっては変形しない基準面10と、基準面10に対して離隔配置されて体外循環回路内の圧力によって少なくとも一部が変形する変形面20と、を有する。液体室6は、基準面10と変形面20とを連結していることで、内部には閉鎖された液密な空間を形成している。これにより、液体室6内に液体が流入すると、圧力測定手段7として設けられたロードセル45またはひずみゲージ46は、変形面20の変形より、体外循環回路内の液体の圧力を検知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2007/123156号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、特許文献1に記載の体外循環回路の圧力センサでは、操作者は、体外循環や補助循環を行っている際に、体外循環回路のチューブの途中において、分岐部である液体流路8を形成して液体室6を接続する。そして、操作者は、液体流路8内と液体室6内とに、液体(血液)を充填する作業が必要である。このように、チューブを通る液体(血液)の回路内の圧力を測定するには、操作者は、治療現場や手術現場において、液体流路8内と液体室6内とに液体を充填する作業を必要とする。そのため、体外循環や補助循環を行っている際に、チューブを通る液体(血液)の回路内の圧力を従来の圧力センサを用いて測定する作業は、容易ではない。また、操作者は、上述したように分岐部である液体流路8をチューブの途中に形成する必要がある。そのため、チューブや液体流路8において、血液の梗塞部分や血栓が生ずるおそれがある。
【0007】
これに対して、液体を移送する弾性変形可能なチューブの途中に着脱可能に装着される着脱式圧力センサが検討されている。このような着脱式圧力センサは、例えば、本体部と、本体部に配置された圧力検知素子と、を備える。本体部は、チューブの途中に着脱可能に装着され、チューブを弾性変形させて平坦な面を形成する。圧力検知素子の検知先端部は、チューブに形成された平坦な面に当てられる。これにより、圧力検知素子は、チューブが検知先端部を押し返す力(反発力)を測定することで、液体が循環される際の回路内圧を液体に触れることなく測定することができる。
【0008】
しかし、弾性変形可能なチューブが圧力検知素子の検知先端部に接触し圧力検知素子の検知先端部から押され続けると、チューブの弾性力が時間経過とともに変化する。そうすると、チューブを通る液体の回路内の圧力と、チューブの弾性力と、が合成されたチューブの反発力は、チューブを通る液体の回路内の圧力が一定であるにもかかわらず時間経過とともに変化する。そのため、圧力検知素子の測定値の変動が、チューブを通る液体の回路内の圧力の変化による変動であるか、あるいはチューブの弾性力の変化による変動であるか、を判別することが困難になることがある。この点において、検討中の着脱式圧力センサは改善の余地がある。
【0009】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をより正確に、より安定的に検知することができる圧力センサおよび体外循環装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題は、本発明によれば、液体を移送する弾性変形可能なチューブに設けられ前記チューブ内における前記液体の圧力を検知する圧力センサであって、可動電極および固定電極を有し前記可動電極の表面積変化による静電容量の変化を検出する静電容量式圧力検知素子であって前記チューブの外面の全周に巻かれた状態で接触して設けられ前記チューブ内における前記液体の圧力の変化に基づく前記チューブの伸縮を前記静電容量の変化として検出し前記チューブに加わる圧力を測定する静電容量式圧力検知素子と、前記チューブを装着するための挿入孔を有し前記静電容量式圧力検知素子を保持する本体部と、前記静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいて前記チューブ内における前記液体の圧力を算出する制御部と、を備え、前記静電容量式圧力検知素子は、前記挿入孔の内面と、前記チューブの外面と、の間に配置され、前記本体部は、前記チューブを前記挿入孔に嵌め込んだ状態で弾性変形させることができる剛性を有し、前記挿入孔の両端部の内側に固定された滑り止めであって前記本体部に装着された前記チューブの部分が前記チューブの軸方向に伸びることを抑制する滑り止めを有することを特徴とする圧力センサにより解決される。
【0011】
前記構成によれば、静電容量式圧力検知素子は、可動電極と固定電極とを有し、可動電極の変位に基づいて発生する静電容量の変化を検出する、あるいは、可動電極の表面積変化による静電容量の変化を検出する静電容量式の圧力検知素子である。静電容量式圧力検知素子は、液体を移送する弾性変形可能なチューブの外面の全周に巻かれた状態で接触して設けられ、チューブに加わる圧力を測定する。そして、制御部は、静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいてチューブ内における液体の圧力を算出する。つまり、静電容量式圧力検知素子は、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力の変化に基づくチューブの伸縮を静電容量の変化として検出し、チューブに加わる圧力を測定する。そして、チューブ内における液体の圧力は、静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいて制御部により算出される。これにより、チューブが圧力検知素子の測定端子に接触し圧力検知素子の測定端子から押され続ける場合と比較して、チューブ内における液体の圧力が一定であるにもかかわらずチューブの弾性力が時間経過とともに変化することを抑えることができる。そのため、チューブ内における液体の圧力が一定であるにもかかわらずチューブの反発力が時間経過とともに変化することを抑えることができる。これにより、本発明の圧力センサは、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をより正確に、より安定的に検知することができる。
【0012】
また、静電容量式圧力検知素子は、チューブ内を流れる液体に接触することなくチューブに加わる力を測定する。そして、制御部は、静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいてチューブ内における液体の圧力を算出する。これにより、本発明の圧力センサは、チューブ内を流れる液体に接触することなくチューブ内における液体の圧力を検知する。これにより、血液の梗塞部分や血栓がチューブ内に生ずることを抑えることができる。
【0014】
前記構成によれば、圧力センサは、チューブを装着するための挿入孔を有する本体部であって静電容量式圧力検知素子を保持する本体部をさらに備える。本体部は、チューブを挿入孔に嵌め込んだ状態で弾性変形させることができる剛性を有する。静電容量式圧力検知素子は、本体部の挿入孔の内面と、チューブの外面と、の間に配置され、チューブの外面の全周に巻かれた状態で設けられている。これにより、静電容量式圧力検知素子は、本体部に保持されるとともにチューブの外面に対してより確実に接触するように設けられる。そのため、本発明の圧力センサは、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をより正確に、より安定的に検知することができる。
【0016】
前記構成によれば、本体部が有する滑り止めは、本体部の挿入孔の両端部の内側に固定されており、本体部に装着されたチューブの部分がチューブの軸方向に伸びることを抑制する。そのため、静電容量式圧力検知素子は、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力の変化に基づくチューブの伸縮を静電容量の変化としてより正確に検出することができる。これにより、本発明の圧力センサは、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をさらに正確に、さらに安定的に検知することができる。
好ましくは、前記制御部は、前記静電容量式圧力検知素子により測定された前記測定値に基づいて算出した前記圧力の値を、前記チューブが置かれた環境の温度変化に応じて補正することを特徴とする。
前記構成によれば、制御部は、チューブが置かれた環境の温度が変化しても、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力の値を補正することで、より正確な回路内圧を得ることができる。
【0017】
前記課題は、本発明によれば、液体を体外循環させる際に用いられる体外循環装置であって、前記液体を移送する弾性変形可能なチューブと、前記チューブに設けられ前記チューブ内における前記液体の圧力を検知する上記のいずれか1つに記載の圧力センサと、を備えたことを特徴とする体外循環装置により解決される。
【0018】
前記構成によれば、本発明の体外循環装置は、液体を移送する弾性変形可能なチューブと、チューブに設けられチューブ内における液体の圧力を検知する上記のいずれかの圧力センサと、を備える。圧力センサの静電容量式圧力検知素子は、可動電極と固定電極とを有し、可動電極の変位に基づいて発生する静電容量の変化を検出する、あるいは、可動電極の表面積変化による静電容量の変化を検出する静電容量式の圧力検知素子である。静電容量式圧力検知素子は、液体を移送する弾性変形可能なチューブの外面の全周に巻かれた状態で接触して設けられ、チューブに加わる圧力を測定する。そして、制御部は、静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいてチューブ内における液体の圧力を算出する。つまり、静電容量式圧力検知素子は、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力の変化に基づくチューブの伸縮を静電容量の変化として検出し、チューブに加わる圧力を測定する。そして、チューブ内における液体の圧力は、静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいて制御部により算出される。これにより、チューブが圧力検知素子の測定端子に接触し圧力検知素子の測定端子から押され続ける場合と比較して、チューブ内における液体の圧力が一定であるにもかかわらずチューブの弾性力が時間経過とともに変化することを抑えることができる。そのため、チューブ内における液体の圧力が一定であるにもかかわらずチューブの反発力が時間経過とともに変化することを抑えることができる。これにより、本発明の圧力センサは、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をより正確に、より安定的に検知することができる。
【0019】
また、静電容量式圧力検知素子は、チューブ内を流れる液体に接触することなくチューブに加わる力を測定する。そして、制御部は、静電容量式圧力検知素子により測定された測定値に基づいてチューブ内における液体の圧力を算出する。これにより、本発明の体外循環装置は、チューブ内を流れる液体に接触することなくチューブ内における液体の圧力を検知する。これにより、血液の梗塞部分や血栓がチューブ内に生ずることを抑えることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をより正確に、より安定的に検知することができる圧力センサおよび体外循環装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態に係る体外循環装置を表す系統図である。
図2】本実施形態に係る圧力センサを表す断面図である。
図3図2に表した切断面A-Aにおける断面図である。
図4】本実施形態の静電容量式圧力検知素子の設置状態を例示する斜視図である。
図5】本実施形態に係る圧力センサの本体部を表す斜視図である。
図6】コントローラと、静電容量式圧力検知素子および温度センサと、の電気的な接続の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る体外循環装置を表す系統図である。
図1に示す体外循環装置1が行う「体外循環」には、「体外循環動作」と、「補助循環動作」と、が含まれる。体外循環装置1は、「体外循環動作」と「補助循環動作」とのいずれも行うことができる。
【0024】
「体外循環動作」とは、例えば心臓外科手術によって一時的に心臓における血液循環が停止されるような場合に、血液の循環動作と、血液に対するガス交換動作(酸素付加および/または二酸化炭素除去)と、が体外循環装置1により行われることをいう。
また、「補助循環動作」とは、体外循環装置1の適用対象である患者Pの心臓が十分な機能を果たせない場合や、肺によるガス交換が十分に行えないような状態において、血液の循環動作と、血液に対するガス交換動作と、が体外循環装置1によっても行われることをいう。
【0025】
図1に示す体外循環装置1は、例えば患者の心臓外科手術を行う場合において、体外循環装置1のポンプを作動して患者の静脈から脱血して、人工肺により血液中のガス交換を行って血液の酸素化を行った後に、酸素化が行われた血液を再び患者の動脈もしくは静脈に戻す人工肺体外血液循環を行うことができる。体外循環装置1は、心臓と肺の代行を行う装置である。
【0026】
図1に示すように、体外循環装置1は、血液を循環させる循環回路1Rを有している。循環回路1Rは、人工肺2と、遠心ポンプ3と、遠心ポンプ3を駆動するための駆動手段であるドライブモータ4と、静脈側カテーテル(脱血側カテーテル)5と、動脈側カテーテル(送血側カテーテル)6と、制御部100を有するコントローラ10と、を有している。また、体外循環装置1は、圧力センサ30を備える。
【0027】
図1に示すように、静脈側カテーテル(脱血側カテーテル)5は、大腿静脈より挿入され、静脈側カテーテル5の先端が右心房に留置される。動脈側カテーテル(送血側カテーテル)6は、大腿動脈より挿入される。静脈側カテーテル5は、脱血チューブ(脱血ラインともいう)11を介して遠心ポンプ3に接続されている。脱血チューブ11は、血液を送る管路である。
【0028】
ドライブモータ4がコントローラ10の指令SGに基づいて遠心ポンプ3の動作を開始すると、遠心ポンプ3は、脱血チューブ11から脱血して血液を人工肺2に通した後に、送血チューブ12(送血ラインともいう)を介して患者Pに血液を戻すことができる。
【0029】
人工肺2は、遠心ポンプ3と送血チューブ12との間に配置されている。人工肺2は、血液に対するガス交換動作(酸素付加および/または二酸化炭素除去)を行う。人工肺2は、例えば膜型人工肺であるが、特に好ましくは中空糸膜型人工肺である。人工肺2には、酸素ガスが酸素ガス供給部13からチューブ14を通じて供給される。送血チューブ12は、人工肺2と動脈側カテーテル6とを接続している管路である。脱血チューブ11および送血チューブ12としては、例えば塩化ビニル樹脂やシリコーンゴム等の透明性の高い、弾性変形可能な可撓性を有する合成樹脂製の管路が使用される。液体である血液は、脱血チューブ11内ではV方向に流れ、送血チューブ12内ではW方向に流れる。
【0030】
図1に示す循環回路1Rの例では、超音波気泡検出センサ20が、脱血チューブ11の途中において脱血チューブ11の外側に配置されている。また、ファストクランプ17が、送血チューブ12の途中において送血チューブ12の外側に配置されている。超音波気泡検出センサ20は、脱血チューブ11内に送られている血液中に気泡が存在することを検出した場合には、コントローラ10に気泡を検出した検出信号を送る。これにより、ファストクランプ17は、コントローラ10の指令に基づいて、血液が患者P側に送られることを阻止するために送血チューブ12を緊急に閉塞する。
【0031】
超音波気泡検出センサ20は、血液循環動作中に三方活栓18の誤操作や三方活栓18に接続されたチューブ19の破損等により回路内に気泡が混入された場合に、混入された気泡を検出することができる。超音波気泡検出センサ20が気泡を検出すると、図1のコントローラ10は、アラームによる警報を報知したり、遠心ポンプ3の回転数を低くしたり、あるいは遠心ポンプ3を停止するとともにファストクランプ17に指令を送信しファストクランプ17により送血チューブ12を直ちに閉塞したりして、気泡が患者Pの体内に送られることを阻止する。これにより、コントローラ10は、体外循環装置1の循環回路1Rにおける血液の循環動作の一時停止を行って、気泡が患者Pの人体に混入することを防止する。
【0032】
図2は、本実施形態に係る圧力センサを表す断面図である。
図3は、図2に表した切断面A-Aにおける断面図である。
図4は、本実施形態の静電容量式圧力検知素子の設置状態を例示する斜視図である。
図5は、本実施形態に係る圧力センサの本体部を表す斜視図である。
なお、図2は、圧力センサが装着されたチューブの軸X1(図3参照)方向に沿ってみたときの断面図である。
【0033】
本実施形態に係る圧力センサ30は、図1に示す体外循環装置1の循環回路1Rのチューブ11(12,15)の任意の箇所に装着される。これにより、体外循環装置1が患者Pに対して体外循環動作や補助循環動作を行う際に、圧力センサ30は、チューブ11(12,15)内を通る血液の循環中の回路内圧を血液に触れることなく測定することができる。
【0034】
具体的に説明すると、本実施形態に係る圧力センサ30は、ハウジングとしての本体部31と、静電容量式圧力検知素子40と、コントローラ10に設けられた制御部100と、を有する。なお、制御部100は、コントローラ10ではなく本体部31に設けられていてもよい。また、圧力センサ30は、本体部31を必ずしも有していなくともよい。
【0035】
図4図6に表したように、本体部31は、例えば直方体の中実部材であり、挿入孔34と、貫通孔35と、を有する。本体部31の材料は、脱血チューブ11、送血チューブ12、および接続チューブ15を保持したり、嵌め込んだ状態で弾性変形させたりすることができる剛性を有する材料であればよく、特には限定されない。本体部31の材料としては、例えば金属あるいはプラスチックなどが挙げられる。具体的には、本体部31の材料は、例えばアルミニウムやステンレス等の金属を含む。あるいは、本体部31の材料は、ポリアセタール(POM)や、ポリブチレンテレフタレート(PBT)や、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のプラスチックを含む。なお、本体部31の材料が透明なプラスチックである場合には、脱血チューブ11、送血チューブ12、および接続チューブ15が本体部31に保持された状態あるいは嵌め込まれた状態を、操作者は、本体部31を通して目視で確認できる。
【0036】
挿入孔34には、チューブ11(12,15)が挿入される。つまり、挿入孔34は、チューブ11(12,15)を装着するための孔である。挿入孔34の軸X2(図5参照)方向に対して垂直方向における挿入孔34の断面形状は、円である。一方で、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)は、円形の断面を有している。図2に表したように、挿入孔34の内径D2は、チューブ11(12,15)の外径D1以上である。
【0037】
貫通孔35には、静電容量式圧力検知素子40と制御部100とを電気的に接続する信号線42が通されている。つまり、貫通孔35は、信号線42を通すための孔である。図2および図3に表したように、貫通孔35は、本体部31の外面から挿入孔34に向かって貫通している。
【0038】
静電容量式圧力検知素子40は、本体部31の挿入孔34に挿入された状態で本体部31に保持されており、チューブ11(12,15)の外面に接触して設けられている。すなわち、図2図4に表したように、静電容量式圧力検知素子40は、本体部31の挿入孔34の内面と、チューブ11(12,15)の外面と、の間に配置され、チューブ11(12,15)の外面に巻かれた状態で設けられる。
【0039】
本実施形態の静電容量式圧力検知素子40は、可動電極と固定電極とを有し、可動電極の変位に基づいて発生する静電容量の変化を検出する静電容量式の圧力検知素子である。例えば、静電容量式圧力検知素子40は、ガラスなどの平板に設けられた固定電極と、複数の平板同士の間に配置されたシリコンなどのダイヤフラムに設けられた可動電極と、を有し、可動電極が外部から受ける圧力によって変位するときの静電容量の変化を検出し、電気信号に変換する。あるいは、静電容量式圧力検知素子40は、導電性エラストマーの間に配置された可動電極の面積変化を検出し、電気信号に変換するものでもよい。静電容量式圧力検知素子40は、液体を移送する弾性変形可能なチューブ11(12,15)の外面に接触して設けられ、チューブ11(12,15)に加わる圧力を測定する。つまり、静電容量式圧力検知素子40は、回路を循環中の液体のチューブ11(12,15)内における圧力の変化に基づくチューブ11(12,15)の伸縮を静電容量の変化として検出し、チューブ11(12,15)に加わる圧力を測定する。
【0040】
例えば、チューブ11(12,15)を通る液体の回路内の圧力が高くなると、チューブ11(12,15)が伸びて硬くなる。一方で、チューブ11(12,15)を通る液体の回路内の圧力が低くなると、チューブ11(12,15)が縮んで柔らかくなる。本実施形態の静電容量式圧力検知素子40は、このようなチューブ11(12,15)の伸縮を静電容量の変化として検出し、チューブ11(12,15)に加わる圧力を測定する。
【0041】
静電容量式圧力検知素子40は、信号線42を介して制御部100に電気的に接続されている。静電容量式圧力検知素子40が測定した測定値(チューブ11(12,15)に加わる圧力)に関する信号SSは、信号線42を介して制御部100に送信される。制御部100は、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値に基づいてチューブ11(12,15)内における液体の圧力を算出する。これについて、図面を参照してさらに説明する。
【0042】
図6は、コントローラと、静電容量式圧力検知素子および温度センサと、の電気的な接続の一例を示している。
図6に示すように、静電容量式圧力検知素子40は、信号線42を介してコントローラ10の制御部100に電気的に接続されている。また、温度センサ50が、制御部100に電気的に接続されている。温度センサ50は、図1に示す体外循環装置1が設定されている環境の温度変化を測定して、環境温度情報TMを制御部100に通知する。なお、温度センサ50は、必ずしも設けられていなくともよい。
【0043】
図6に示すように、コントローラ10は、液晶表示装置等の表示部10Sを有する。表示部10Sは、温度表示部10Tと、回路内圧表示部10Gと、を有している。図6に示す制御部100は、記憶部101を有する。記憶部101は、温度補正テーブルPTと、回路内圧算出テーブルIPTと、を記憶している。回路内圧算出テーブルIPTは、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値をチューブ11(12,15)内における液体の圧力に変換するためのテーブルである。制御部100は、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値に関する信号SSと、記憶部101に記憶された回路内圧算出テーブルIPTと、に基づいて、チューブ11(12,15)内を通る血液の循環中の回路内圧を算出する。
【0044】
制御部100の記憶部101は、回路内圧算出テーブルIPTではなく、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値をチューブ11(12,15)内における液体の圧力に変換するための数式を記憶していてもよい。すなわち、記憶部101は、チューブ11(12,15)内を通る血液の循環中の回路内圧と、静電容量式圧力検知素子40の測定値と、の関係を示すグラフに基づいた数式を記憶していてもよい。この場合には、制御部100は、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値に関する信号SSと、記憶部101に記憶された数式と、に基づいて、チューブ11(12,15)内を通る血液の循環中の回路内圧を算出する。
【0045】
なお、回路内圧と静電容量式圧力検知素子の測定値との関係は、チューブ11(12,15)の材料等に依存する。そのため、記憶部101は、チューブ11(12,15)の材料等に応じた複数のテーブルや複数の数式を記憶していてもよい。
【0046】
温度補正テーブルPTは、使用している脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)の温度変化による弾性変化を補正するためのテーブルである。脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)が置かれた環境の温度変化により脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)の弾性が変化すると、体外循環動作や補助循環動作の際に、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)内を通る血液の循環中の回路内圧が微妙に変化することがある。
【0047】
そこで、制御部100は、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)が置かれた環境の温度が変化しても、温度補正テーブルPTに基づいて、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)における血液の循環中の回路内圧の値を補正することで、より正確な回路内圧を得ることができる。なお、体外循環動作や補助循環動作が長時間あるいは長期間にわたって行われる場合には、脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)の温度は、略一定に維持される。そのため、温度センサ50は必ずしも設けられていなくともよく、記憶部101は温度補正テーブルPTを必ずしも記憶していなくともよい。
【0048】
回路内圧は、コントローラ10の回路内圧表示部10Gに表示される。また、環境の温度は、温度表示部10Tに表示される。
【0049】
本実施形態に係る圧力センサ30が装着される循環回路1Rのチューブの任意の箇所は、例えば次の通りである。
図1に例示するように、圧力センサ30は、循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2、および、遠心ポンプ3と人工肺2とを接続する接続チューブ15の途中における装着位置W3の少なくともいずれかに装着可能とされている。
【0050】
圧力センサ30は、循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1に装着されると、体外循環動作や補助循環動作の際に、脱血チューブ11内を通る血液の循環中の脱血回路内圧を血液に触れることなく測定可能である。これにより、コントローラ10は、脱血チューブ11を介して患者Pから脱血している際に、脱血チューブ11における患者Pの脱血状態の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を把握できる。
【0051】
また、圧力センサ30は、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2に装着されると、体外循環動作や補助循環動作の際に、送血チューブ12内を通る血液の循環中の送血回路内圧を血液に触れることなく測定可能である。これにより、コントローラ10は、送血チューブ12を介して患者Pへ送血している際に、人工肺2の不調や、送血チューブ12における患者Pの送血状態の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を把握できる。
【0052】
さらに、圧力センサ30は、接続チューブ15の途中における装着位置W3に装着されると、体外循環動作や補助循環動作の際に、接続チューブ15を介して遠心ポンプ3により送血されているときの接続チューブ15内を通る血液の循環中の送血回路内圧を血液に触れることなく測定可能である。これにより、コントローラ10は、循環回路1Rにおける遠心ポンプ3の動作の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を検知することができる。
【0053】
このように、圧力センサ30は、循環回路1Rの装着位置W1、W2,W3等の任意の位置に対して装着可能とされている。コントローラ10の制御部100は、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値に関する信号SSを静電容量式圧力検知素子40から受信することにより、循環回路1Rを構成している脱血チューブ11(送血チューブ12、接続チューブ15)における血液の回路内圧力の変化のトレンド(圧力の変化の傾向)を検知できる。
【0054】
本実施形態に係る圧力センサ30は、例えば図1に示す循環回路1Rの脱血チューブ11の途中における装着位置W1、循環回路1Rの送血チューブ12の途中における装着位置W2、および遠心ポンプ3と人工肺2とを接続する接続チューブ15の途中における装着位置W3のいずれの位置においても、同じ要領でチューブ11(12,15)に装着可能な構造を有する。
【0055】
脱血チューブ11、送血チューブ12、および接続チューブ15は、互いに同じ材料により形成され、互いに同じ外径(外形寸法)D1を有している。脱血チューブ11、送血チューブ12、および接続チューブ15は、上述したように、例えば塩化ビニル樹脂やシリコーンゴム等の透明性の高い、弾性変形可能な可撓性を有する合成樹脂製の管路である。
【0056】
ここで、弾性変形可能なチューブが例えば圧力検知素子の測定端子に接触し圧力検知素子の測定端子から押され続けると、チューブの弾性力が時間経過とともに変化する。そうすると、チューブを通る液体の回路内の圧力と、チューブの弾性力と、が合成されたチューブの反発力は、チューブを通る液体の回路内の圧力が一定であるにもかかわらず時間経過とともに変化する。そのため、圧力検知素子の測定値の変動が、チューブを通る液体の回路内の圧力の変化による変動であるか、あるいはチューブの弾性力の変化による変動であるか、を判別することが困難になることがある。
【0057】
これに対して、本実施形態に係る圧力センサ30の静電容量式圧力検知素子40は、液体を移送する弾性変形可能なチューブ11(12,15)の外面に接触して設けられ、回路を循環中の液体のチューブ11(12,15)内における圧力の変化に基づくチューブ11(12,15)の伸縮を静電容量の変化として検出し、チューブ11(12,15)に加わる圧力を測定する。そして、チューブ11(12,15)内における液体の圧力は、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値に基づいて制御部100により算出される。
【0058】
これにより、チューブが圧力検知素子の測定端子に接触し圧力検知素子の測定端子から押され続ける場合と比較して、チューブ11(12,15)内における液体の圧力が一定であるにもかかわらずチューブ11(12,15)の弾性力が時間経過とともに変化することを抑えることができる。そのため、チューブ11(12,15)内における液体の圧力が一定であるにもかかわらずチューブ11(12,15)の反発力が時間経過とともに変化することを抑えることができる。これにより、本実施形態に係る圧力センサ30は、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をより正確に、より安定的に検知することができる。
【0059】
また、静電容量式圧力検知素子40は、チューブ11(12,15)に加わる圧力をチューブ11(12,15)の外面に接触した状態で測定する。つまり、静電容量式圧力検知素子40は、チューブ11(12,15)内を流れる液体に接触することなくチューブ11(12,15)に加わる圧力を測定する。そして、制御部100は、静電容量式圧力検知素子40により測定された測定値に基づいてチューブ11(12,15)内における液体の圧力を算出する。これにより、本実施形態に係る圧力センサ30は、チューブ11(12,15)内を流れる液体に接触することなくチューブ11(12,15)内における液体の圧力を検知する。これにより、血液の梗塞部分や血栓がチューブ11(12,15)内に生ずることを抑えることができる。
【0060】
また、図3に表したように、圧力センサ30の本体部31は、静電容量式圧力検知素子40を保持するとともに、チューブ11(12,15)の外面に対して静電容量式圧力検知素子40をより確実に接触させる。これにより、本実施形態に係る圧力センサ30は、回路を循環中の液体のチューブ内における圧力をより正確に、より安定的に検知することができる。さらに、圧力センサ30の本体部31は、例えばゴムにより形成されたOリングなどの滑り止め37を有する。滑り止め37は、本体部31の挿入孔34の内側に固定され、本体部31に装着されたチューブ11(12,15)の部分がチューブ11(12,15)の軸X1方向に伸びることを抑制する。これにより、本実施形態に係る圧力センサ30は、回路を循環中の液体のチューブ11(12,15)内における圧力をさらに正確に、さらに安定的に検知することができる。
【0061】
また、挿入孔34の軸X2方向に対して垂直方向における挿入孔34の断面形状が円であるため、操作者は、チューブ11(12,15)の途中に本体部31を容易に装着することができ、回路を循環中の液体のチューブ11(12,15)内における圧力を簡単かつ即座に測定することができる。なお、挿入孔34の軸X2方向に対して垂直方向における挿入孔34の断面形状は、円には限定されず、例えば楕円であってもよく、曲線(例えば円)と直線とを有する形状であってもよい。
【0062】
また、本実施形態に係る体外循環装置1は、液体を移送する弾性変形可能なチューブ11(12,15)と、チューブ11(12,15)の途中に設けられチューブ11(12,15)内における液体の圧力を検知する圧力センサ30と、を備える。これにより、本実施形態に係る圧力センサ30に関して前述した効果と同様の効果が得られる。
【0063】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
【符号の説明】
【0064】
1・・・体外循環装置、 1R・・・循環回路、 2・・・人工肺、 3・・・遠心ポンプ、 4・・・ドライブモータ、 5・・・静脈側カテーテル、 6・・・動脈側カテーテル、 10・・・コントローラ、 10G・・・回路内圧表示部、 10S・・・表示部、 10T・・・温度表示部、 11・・・脱血チューブ、 12・・・送血チューブ、 13・・・酸素ガス供給部、 14・・・チューブ、 15・・・接続チューブ、 17・・・ファストクランプ、 18・・・三方活栓、 19・・・チューブ、 20・・・超音波気泡検出センサ、 30・・・圧力センサ、 31・・・本体部、 34・・・挿入孔、 35・・・貫通孔、 37・・・滑り止め、 40・・・静電容量式圧力検知素子、 42・・・信号線、 50・・・温度センサ、 100・・・制御部、 101・・・記憶部、 D1・・・外径、 D2・・・内径、 IPT・・・回路内圧算出テーブル、 P・・・患者、 PT・・・温度補正テーブル、 SG・・・指令、 SS・・・信号、 TM・・・環境温度情報、 W1、W2、W3・・・装着位置、 X1、X2・・・軸

図1
図2
図3
図4
図5
図6