IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マツダ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-エンジンの燃料供給装置 図1
  • 特許-エンジンの燃料供給装置 図2
  • 特許-エンジンの燃料供給装置 図3
  • 特許-エンジンの燃料供給装置 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】エンジンの燃料供給装置
(51)【国際特許分類】
   F02M 55/02 20060101AFI20220308BHJP
【FI】
F02M55/02 350T
F02M55/02 350C
F02M55/02 360A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018016967
(22)【出願日】2018-02-02
(65)【公開番号】P2019132249
(43)【公開日】2019-08-08
【審査請求日】2020-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100157808
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 耕平
(72)【発明者】
【氏名】住本 浩
(72)【発明者】
【氏名】砂田 知宏
【審査官】櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-015890(JP,A)
【文献】特開平04-350357(JP,A)
【文献】特開2002-322966(JP,A)
【文献】特開2015-068219(JP,A)
【文献】特開2004-308512(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102004021040(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 55/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の配列方向に所定の間隔で配列された第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒、第5気筒及び第6気筒からなる6つの気筒を有する直列6気筒エンジンに燃料を供給する燃料供給装置であって、
前記第1気筒、前記第2気筒、前記第3気筒、前記第4気筒、前記第5気筒及び前記第6気筒それぞれの中心軸上に各々配置されているとともに前記6つの気筒へ前記燃料を噴射する6つの燃料噴射弁と、
前記第1気筒、前記第2気筒、前記第3気筒、前記第4気筒、前記第5気筒及び前記第6気筒にそれぞれ取り付けられた前記6つの気筒の各中心軸上に各々配置されているとともに前記6つの気筒へ前記燃料を噴射する6つの燃料噴射弁と、
前記第1気筒、前記第2気筒及び前記第3気筒に取り付けられた3つの燃料噴射弁に前記燃料を分配する第1分配管と、前記第4気筒、前記第5気筒及び前記第6気筒に取り付けられた3つの燃料噴射弁に前記燃料を分配するように構成されているとともに前記第1分配管から間隔を空けて前記第1分配管に直列に配管された第2分配管と、を有している燃料分配部と、
前記第1分配から前記第1気筒、前記第2気筒及び前記第3気筒に取り付けられた前記3つの燃料噴射弁への前記燃料の供給経路を形成している3つの燃料供給管と、
前記第2分配管から前記第4気筒、前記第5気筒及び前記第6気筒に取り付けられた前記3つの燃料噴射弁への前記燃料の供給経路を形成している3つの燃料供給管と、を備え、
前記第1分配は、前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管に連結されるように前記配列方向に配列された一対第1連結部及び第2連結部を含み、
前記第1分配管の前記一対の第1連結部は、前記配列方向において前記6つの気筒の各ボア中心軸間の距離だけ離れた位置に配置されており
前記第1分配管の前記第2連結部は、前記第1分配管の前記一対の第1連結部の中間位置に配置されており、
前記第2分配管は、前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管に連結されるように前記配列方向に配列された一対の第2連結部及び第1連結部を含み、
前記第2分配管の前記一対の第2連結部は、前記配列方向において前記ボア中心軸間の前記距離だけ互いに離れた位置に配置されており、
前記第2分配管の前記第1連結部は、前記第2分配管の前記一対の第2連結部の中間位置に配置されており、
前記第1分配管は、前記第1分配管の前記一対の第1連結部が、互いに隣り合う前記第1気筒及び前記第2気筒に取り付けられた燃料噴射弁から所定の第1距離だけそれぞれ離間し、且つ、前記一対の第1連結部の間に配置された前記第2連結部が前記第3気筒に取り付けられた燃料噴射弁から前記第1距離とは異なる第2距離だけ離間するように配置されており、
前記第1分配管と前記第2分配管との間の前記間隔は、前記第2分配管の前記第1連結部が前記第4気筒に取り付けられた燃料噴射弁から前記第1距離だけ離れ、前記第2分配管の前記一対の第2連結部が前記第5気筒及び前記第6気筒に取り付けられた燃料噴射弁から前記第2距離だけ離間するように設定されており、
前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管は、前記一対の第1連結部と互いに隣り合う前記第1気筒及び前記第2気筒に各々配置された2つの燃料噴射弁とに各々連結されているともに互いに同一の第1形状を有している一対の第1供給管と、前記一対の第1連結部の間に配置された前記第2連結部と前記第3気筒に配置された燃料噴射弁とに連結されているとともに前記第1形状とは異なる第2形状を有している第2供給管と、を含み、
前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管は、前記一対の第2連結部と、互いに隣り合う前記第5気筒及び前記第6気筒に各々配置された2つの燃料噴射弁と、に各々連結されているともに、前記第2形状を有している一対の第2供給管と、前記一対の第2連結部の間に配置された前記第1連結部と前記第4気筒に配置された燃料噴射弁とに連結されているとともに前記第1形状を有している第1供給管と、を含み、
前記第1分配管の前記第2連結部と前記第3気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された前記第2供給管は、前記一対の第1連結部のうち一方と前記第2気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された第1供給管と立体的に交差するように延設されており、
前記第2分配管の前記第1連結部と前記第4気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された前記第1供給管は、前記一対の第2連結部のうち一方と前記第5気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された第2供給管と立体的に交差するように延設されている、エンジンの燃料供給装置。
【請求項2】
前記燃料分配部は前記配列方向に延びる延設軸に沿って延設され、
前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記一対の第1供給管及び前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記第1供給管それぞれは前記延設軸に対して直交する仮想的な平面に対して所定の傾斜方向に前記燃料を案内するように形成され、
前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記一対の第2供給管及び前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記第2供給管それぞれは前記延設軸に対して直交する仮想的な平面に対して、前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記一対の第1供給管及び前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記第1供給管の前記傾斜方向とは反対の傾斜方向に前記燃料を案内するように形成されている請求項に記載のエンジンの燃料供給装置。
【請求項3】
前記第2分配管は前記第1分配管と同一形状に構成されている請求項1又は2に記載のエンジンの燃料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンへ燃料を供給する燃料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンは一般的に複数の気筒を有する。エンジンの複数の気筒へ燃料を噴射するために、これらの気筒に取り付けられた複数の燃料噴射弁へ燃料を供給するための複数の燃料供給経路が形成される。複数の燃料噴射弁は複数の燃料供給経路を通じて燃料を受け、複数の気筒へ燃料を噴射する(特許文献1を参照)。特許文献1は、燃料ポンプによって送られた燃料を貯留する燃料分配管から複数の燃料供給経路を形成する複数の燃料供給管を有する燃料供給装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-170209号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料供給管は、燃料噴射弁の位置と燃料分配管に形成された連結部(すなわち、燃料供給管が連結される部位)の位置とに主に基づき設計される。一般的に、燃料供給管の形状は気筒ごとに異なっている。したがって、燃料供給装置には多種の燃料供給管が組み込まれている。作業者は多種の燃料供給管から適切な形状の燃料供給管を選択しなければならない。あるいは、作業者は誤った形状の燃料供給管を選択し、燃料供給装置に取り付けようとすることもある。したがって、従来の燃料供給装置は組立作業の効率を悪化させる構造を有している。
【0005】
本発明は、組立作業の効率を向上させるように設計された燃料供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る燃料供給装置は、所定の配列方向に所定の間隔で配列された第1気筒、第2気筒、第3気筒、第4気筒、第5気筒及び第6気筒からなる6つの気筒を有する直列6気筒エンジンに燃料を供給する。燃料供給装置は、前記第1気筒、前記第2気筒、前記第3気筒、前記第4気筒、前記第5気筒及び前記第6気筒それぞれの中心軸上に各々配置されているとともに前記6つの気筒へ前記燃料を噴射する6つの燃料噴射弁と、前記第1気筒、前記第2気筒及び前記第3気筒に取り付けられた3つの燃料噴射弁に前記燃料を分配する第1分配管と、前記第4気筒、前記第5気筒及び前記第6気筒に取り付けられた3つの燃料噴射弁に前記燃料を分配するように構成されているとともに前記第1分配管から間隔を空けて前記第1分配管に直列に配管された第2分配管と、を有している燃料分配部と、前記第1分配から前記第1気筒、前記第2気筒及び前記第3気筒に取り付けられた前記3つの燃料噴射弁への前記燃料の供給経路を形成している3つの燃料供給管と、前記第2分配管から前記第4気筒、前記第5気筒及び前記第6気筒に取り付けられた前記3つの燃料噴射弁への前記燃料の供給経路を形成している3つの燃料供給管と、を備える。前記第1分配は、前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管に連結されるように前記配列方向に配列された一対第1連結部及び第2連結部を含む。前記第1分配管の前記一対の第1の連結部は、前記配列方向において前記6つの気筒の各ボア中心軸間の距離だけ離れた位置に配置されている前記第1分配管の前記第2連結部は、前記第1分配管の前記一対の第1連結部の中間位置に配置されている。前記第2分配管は、前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管に連結されるように前記配列方向に配列された一対の第2連結部及び第1連結部を含んでいる。前記第2分配管の前記一対の第2連結部は、前記配列方向において前記ボア中心軸間の前記距離だけ互いに離れた位置に配置されている。前記第2分配管の前記第1連結部は、前記第2分配管の前記一対の第2連結部の中間位置に配置されている。前記第1分配管は、前記第1分配管の前記一対の第1連結部が、互いに隣り合う前記第1気筒及び前記第2気筒に取り付けられた燃料噴射弁から所定の第1距離だけそれぞれ離間し、且つ、前記一対の第1連結部の間に配置された前記第2連結部が前記第3気筒に取り付けられた燃料噴射弁から前記第1距離とは異なる第2距離だけ離間するように配置されている。前記第1分配管と前記第2分配管との間の前記間隔は、前記第2分配管の前記第1連結部が前記第4気筒に取り付けられた燃料噴射弁から前記第1距離だけ離れ、前記第2分配管の前記一対の第2連結部が前記第5気筒及び前記第6気筒に取り付けられた燃料噴射弁から前記第2距離だけ離間するように設定されている。前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管は、前記一対の第1連結部と、互いに隣り合う前記第1気筒及び前記第2気筒に各々配置された2つの燃料噴射弁とに各々連結されているともに互いに同一の第1形状を有している一対の第1供給管と、前記一対の第1連結部の間に配置された前記第2連結部と前記第3気筒に配置された燃料噴射弁とに連結されているとともに前記第1形状とは異なる第2形状を有している第2供給管と、を含む。前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記3つの燃料供給管は、前記一対の第2連結部と互いに隣り合う前記第5気筒及び前記第6気筒に各々配置された2つの燃料噴射弁とに各々連結されているともに前記第2形状を有している一対の第2供給管と、前記一対の第2連結部の間に配置された前記第1連結部と前記第4気筒に配置された燃料噴射弁とに連結されているとともに前記第1形状を有している第1供給管と、を含んでいる。前記第1分配管の前記第2連結部と前記第3気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された前記第2供給管は、前記一対の第1連結部のうち一方と前記第2気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された第1供給管と立体的に交差するように延設されている。前記第2分配管の前記第1連結部と前記第4気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された前記第1供給管は、前記一対の第2連結部のうち一方と前記第5気筒に配置された燃料噴射弁とに連結された第2供給管と立体的に交差するように延設されている
【0007】
上記の構成によれば、第1分配管の一対の第1連結部から延設された一対の第1供給管は、第1気筒及び第2気筒に取り付けられた一対の燃料噴射弁に連結されているので、第1気筒及び第2気筒に取り付けられた一対の燃料噴射弁は、第1分配管の一対の第1連結部から延設された一対の第1供給管を通じて燃料の供給を受けることができる。第1分配管の第2連結部から延設された第2供給管は、第3気筒に取り付けられた燃料噴射弁に連結されているので、第3気筒に取り付けられた燃料噴射弁は第1分配管の第2連結部から延設された第2供給管を通じて燃料の供給を受けることができる。第2分配管の一対の第2連結部から延設された一対の第2供給管は、第5気筒及び第6気筒に取り付けられた一対の燃料噴射弁に連結されているので、第5気筒及び第6気筒に取り付けられた一対の燃料噴射弁は第2分配管の一対の第2連結部から延設された一対の第2供給管を通じて燃料の供給を受けることができる。第2分配管の第1連結部から延設された第1供給管は、第4気筒に取り付けられた燃料噴射弁に連結されているので、第4気筒に取り付けられた燃料噴射弁は第2分配管の第1連結部から延設された第1供給管を通じて燃料の供給を受けることができる。このように、燃料供給管の種類は気筒数より少なくなり、作業者が適切な形状の燃料供給管を選択するために必要とされる時間は短縮される。加えて、作業者が誤った形状の燃料供給管を取り付けようとするリスクは低減される。したがって、燃料供給装置の組立作業は効率化される。
【0008】
6つの燃料供給管を第1供給管と第2供給管とにより構成するために、第1分配管の一対の第1連結部の間隔及び第2分配管の一対の第2連結部の間隔ボア中心軸間の距離に設定され、且つ、これらの連結部の配列方向は、6つの気筒の配列方向に一致している。ボア中心軸間の距離に設定されたこれらの連結部の間隔は、6つの気筒の中心軸上に各々配置された隣り合う2つの燃料噴射弁の間隔に一致する。これらの連結部の配列方向は、6つの気筒の配列方向に一致しているので、気筒の中心軸上に配置された隣り合う2つの燃料噴射弁の配列方向にも一致する。これらの連結部及び隣り合う2つの燃料噴射弁の配列間隔及び配列方向が一致するので、一対の第1連結部のうち一方と第1気筒及び第2気筒上の燃料噴射弁のうち一方とを結ぶ線分は、一対の第1連結部のうち他方と第1気筒及び第2気筒上の燃料噴射弁のうち他方とを結ぶ線分に平行な関係を有し、且つ、これらの線分の長さは一致する。したがって、一対の第1供給管の一方が第1分配管の一対の第1連結部のうち一方と第1気筒及び第2気筒上の燃料噴射弁のうち一方とに連結されるように形成されると、作業者は、第1形状を有する他方の燃料供給管を一対の第1連結部のうち他方と第1気筒及び第2気筒上の燃料噴射弁のうち他方とに連結することができる。同様に、一対の第2連結部のうち一方と第5気筒及び第6気筒上の燃料噴射弁のうち一方とを結ぶ線分は、一対の第2連結部のうち他方と第5気筒及び第6気筒上の燃料噴射弁のうち他方とを結ぶ線分に平行な関係を有し、且つ、これらの線分の長さは一致する。したがって、一対の第2供給管の一方が第2分配管の一対の第2連結部のうち一方と第5気筒及び第6気筒上の燃料噴射弁のうち一方とに連結されるように形成されると、作業者は、第2形状を有する他方の燃料供給管を一対の第2連結部のうち他方と第5気筒及び第6気筒上の燃料噴射弁のうち他方とに連結することができる。
【0010】
隣り合う連結部がボア中心軸間の距離だけ離れるように複数の連結部全ての位置が決定されていれば、複数の連結部の列の長さは複数の気筒の列の長さと等しくなる。この場合、複数の連結部を有する燃料分配部は気筒の配列方向に過度に長くなる(すなわち、燃料分配部の長さは、中心間距離×(気筒数-1)の数式から得られる長さより長くなる)。上記の構成によれば、第1分配管の一対の第1連結部の間には、第2連結部が設けられているので、これら第1連結部及びこれらの間に配置された第2連結部の間の間隔は、ボア中心軸間の距離よりも短くなる。同様に、第2分配管の一対の第2連結部の間には、第1連結部が設けられているので、これらの第2連結部及びこれらの間に配置された第1連結部の間の間隔も、ボア中心軸間の距離よりも短くなる。
【0011】
第1分配管の一対の第1連結部の間に配置された第2連結部と第2気筒の隣に配置された第3気筒上の燃料噴射弁とに連結された第2供給管は、第2気筒上の燃料噴射弁に連結された第1供給管と立体的に交差しているので、作業者はこれらの供給管を干渉させることなく、これらの供給管を対応する燃料噴射弁と対応する連結部とに連結することができる。同様に、第2分配管の一対の第2連結部の間に配置された第1連結部と第5気筒の隣に配置された第4気筒上の燃料噴射弁とに連結された第1供給管は、第5気筒上の燃料噴射弁に連結された第2供給管と立体的に交差しているので、作業者は、これらの供給管を干渉させることなく、これらの供給管を、対応する燃料噴射弁と対応する連結部とに連結することができる。
【0013】
燃料供給装置に組み込まれる燃料供給管の形状が1種類である場合、複数の燃料供給管と複数の連結部との間の距離は一定でなければならない。この場合、燃料分配部の設計上の制約が過度に厳しくなることもある。上記の構成によれば、複数の燃料供給管は、所定の第1距離だけ離れている燃料噴射弁及び第1連結部を連結するように形成された第1形状をそれぞれ有する3つの第1供給管と、第1距離とは異なる第2距離だけ離れている燃料噴射弁及び第2連結部を連結するように形成された第2形状をそれぞれ有する3つの第2供給管と、により構成されるので、燃料噴射弁と連結部との間の距離に対して2つの値を設定することができ、分配管の設計上の制約は緩和される。
【0015】
上記の構成に関して、前記燃料分配部は前記配列方向に延びる延設軸に沿って延設されていてもよい。前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記一対の第1供給管及び前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記第1供給管それぞれは前記延設軸に対して直交する仮想的な平面に対して所定の傾斜方向に前記燃料を案内するように形成されていてもよい。前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記一対の第2供給管及び前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記第2供給管それぞれは前記延設軸に対して直交する仮想的な平面に対して、前記第1分配管からの前記供給経路を形成している前記一対の第1供給管及び前記第2分配管からの前記供給経路を形成している前記第1供給管の前記傾斜方向とは反対の傾斜方向に前記燃料を案内するように形成されていてもよい。
【0016】
上記の構成によれば、複数の第2供給管それぞれは延設軸に対して直交する仮想的な平面に対して複数の第1供給管の傾斜方向とは反対の傾斜方向に燃料を案内するように形成されているので、第1供給管及び第2供給管の立体的な交差構造が形成されることができる。加えて、作業者は、傾斜方向に基づき、第1供給管と第2供給管とを見分けることができる。
【0022】
上記の構成に関して、前記第2分配管は前記第1分配管と同一形状に構成されていてもよい。
【0023】
上記の構成によれば、第2分配管は第1分配管と同一形状に構成されているので、第1分配管及び第2分配管として用いられる管部材は共通化される。
【発明の効果】
【0028】
上述の燃料供給装置は、効率的に組み立てられることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】第1実施形態の燃料供給装置の概略的な斜視図である。
図2図1に示される燃料供給装置の概略的な斜視図である。
図3図1に示される燃料供給装置の概略的な平面図である。
図4】第2実施形態の燃料供給装置の概略的な平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<第1実施形態>
図1は、エンジン200へ燃料を供給する第1実施形態の燃料供給装置100の概略的な斜視図である。燃料供給装置100の前に、エンジン200及びエンジン200の周囲に配置された周辺機器が図1を参照して概略的に説明される。「上流」及び「下流」との用語は、燃料の流れ方向を基準に用いられている。「前」、「後」、「右」、「左」、「上」や「下」といった方向を表す用語は、説明の明瞭化のみを目的として用いられており、限定的に解釈されるべきものではない。
【0031】
<エンジン>
エンジン200は直列6気筒エンジンである。エンジン200は、シリンダブロック211とシリンダヘッド212とを含む。シリンダブロック211は、上方に開口するとともに鉛直方向に延設された中心軸を有する6つの気筒(図示せず:第1気筒~第6気筒)を形成している。シリンダヘッド212は、6つの気筒の開口端を閉じている。6つの気筒は、前後方向に配列されている。
【0032】
エンジン200は、6つの気筒内で鉛直方向に往復動する6つのピストン(図示せず)、6つのピストンの往復動を所定の回転軸周りの回転として出力するクランクシャフト(図示せず)及びクランクシャフトと6つのピストンそれぞれとを連結する連結機構(図示せず)を更に含む。クランクシャフトは、6つのピストンの下方で前後方向に延設されている。連結機構は、コネクティングロッド、ピストンロッド及びクロスヘッドを含むことができる。エンジン200の構造に対して、一般的な車両用エンジンの設計技術が適用されてもよい。したがって、本実施形態の原理は、エンジン200の特定の構造に限定されない。
【0033】
エンジン200のシリンダブロック211の左側面220及び左側面220から左方に突出した6つの吸気ポート231~236が図1に示されている。左側面220は燃料供給装置100の取付に利用されている。6つの吸気ポート231~236はシリンダブロック211内に形成された6つの気筒へ空気を送り込むために利用される。
【0034】
吸気ポート231は吸気ポート231~236の中で最も前方に形成されている。吸気ポート231は最も前方に形成された第1気筒(図示せず)に連通している。吸気ポート232は吸気ポート231の後方に形成され、第1気筒の後ろの第2気筒(図示せず)に連通している。吸気ポート233は吸気ポート232の後方に形成され、第2気筒の後ろの第3気筒(図示せず)に連通している。吸気ポート234は吸気ポート233の後方に形成され、第3気筒の後ろの第4気筒(図示せず)に連通している。吸気ポート235は吸気ポート234の後方に形成され、第4気筒の後ろの第5気筒(図示せず)に連通している。吸気ポート236は吸気ポート231~236の中で最も後方に形成されている。吸気ポート236は吸気ポート231~236の中で最も後方に形成された第6気筒(図示せず)に連通している。
【0035】
吸気ポート232,233の間、吸気ポート233,234の間及び吸気ポート234,235の間には鉛直方向に延びる空隙が形成されている。これらの空隙は燃料供給装置100の配管に利用されている。燃料供給装置100の構造が以下に概略的に説明される。
【0036】
<燃料供給装置の構造>
燃料供給装置100は、シリンダブロック211の左側面220に取り付けられた燃料ポンプ部110と、シリンダヘッド212の上面に取り付けられた弁群120と、燃料ポンプ部110と弁群120とを連結する管群130と、を備える。燃料ポンプ部110は燃料タンク(図示せず)から燃料を吸引し、吸引された燃料を管群130へ吐出する。管群130は、燃料ポンプ部110から弁群120への燃料の供給経路を形成している。弁群120は上述の6つの気筒へ燃料を噴射する。
【0037】
燃料ポンプ部110は、鉛直方向に整列した2つのポンプ111,112を含む。上側のポンプ111は燃料ポンプ部110が燃料タンクから吸引した燃料が吐出される吐出部113を含む。下側のポンプ112は燃料ポンプ部110が燃料タンクから吸引した燃料が吐出される吐出部114を含む。
【0038】
吐出部113,114から延設された2つの案内管131,132、これらの案内管131,132に接続された燃料分配部140及び燃料分配部140から弁群120へ延びる6つの燃料供給管151~156が管群130として図1に示されている。案内管131は上側のポンプ111の吐出部113に連結され、前方且つ上方に延設されている。案内管131は吸気ポート232,233の間の空隙に通され、吸気ポート231~236の上方で略水平に延設された燃料分配部140に連結されている。案内管132は下側のポンプ112の吐出部114に連結され、案内管131と立体的に交差するように前方且つ上方に延設されている。案内管132は吸気ポート234,235の間の空隙に通され、吸気ポート231~236の上方で略水平に延設された燃料分配部140に連結されている。
【0039】
燃料分配部140は案内管131,132を通じて燃料ポンプ部110から供給された燃料を一時的に貯留し、弁群120へ分配するために用いられる。燃料分配部140はシリンダヘッド212の左方(すなわち、シリンダブロック211の上方)で上述の気筒の配列方向(すなわち、前後方向)に延設された略円筒状の部位である。
【0040】
燃料分配部140は略水平に配列された第1分配管141及び第2分配管142を含む。第1分配管141及び第2分配管142の中心軸に略一致する延設軸EXAが図1に示されている。延設軸EXAは6つの気筒の配列方向に延設され、6つの気筒が形成する気筒列に略平行である。延設軸EXAに沿って第1分配管141及び第2分配管142は延設されている。
【0041】
第1分配管141は、延設軸EXAに沿って延設された略円筒状の主管161と主管161から上方に突出した3つの連結部162,163,164とを含む。主管161には、上側のポンプ111から延設された案内管131が連結されている。主管161は案内管131を通じて供給された燃料が一時的に貯留される貯留空間(図示せず)を形成している。主管161内の燃料の圧力は上側のポンプ111が燃料を送り出すにつれて増加する。したがって、主管161は高圧の燃料を貯留するように設計されている。主管161内の高圧の燃料は連結部162,163,164から流出する。
【0042】
連結部162は、連結部162,163,164の中で最も前方に形成されている。連結部164は、連結部162,163,164の中で最も後方に形成されている。連結部163は、連結部162,164の間に形成されている。連結部162,163,164には燃料供給管151,152,153がそれぞれ連結され、弁群120への燃料の供給経路を形成している。燃料供給管151,152,153の後方で配管された燃料供給管154,155,156は、第1分配管141の後方に配置された第2分配管142に連結されている。第2分配管142は形状及び構造において第1分配管141に略等しい。したがって、第1分配管141の形状及び構造に関する説明は第2分配管142に援用される。
【0043】
第2分配管142は、第1分配管141の主管161の後方で延設軸EXAに沿って延設された主管165と3つの連結部166,167,168とを含む。主管165は第1分配管141の主管161と直列に配置されている。主管165には、下側のポンプ112から延設された案内管132が連結されている。案内管132を通じて供給された燃料が一時的に貯留される貯留空間(図示せず)を、主管165は、第1分配管141の主管161が形成している貯留空間とは独立して形成している。主管165内の燃料の圧力は下側のポンプ112が燃料を送り出すにつれて増加する。したがって、主管165は高圧の燃料を貯留するように設計されている。主管165内の高圧の燃料は連結部166,167,168から流出する。
【0044】
連結部166は、連結部166,167,168の中で最も前方に形成されている。連結部168は、連結部166,167,168の中で最も後方に形成されている。連結部167は、連結部166,168の間に形成されている。連結部166,167,168には燃料供給管155,154,156がそれぞれ連結され、弁群120への燃料供給経路を形成している。
【0045】
6つの燃料供給管151~156に対応して6つの燃料噴射弁121~126が弁群120としてシリンダヘッド212の上面に固定されている。燃料噴射弁121~126は噴射タイミングを制御するECU(Electronic Control Unit:図示せず)の制御下で互いに異なるタイミングで開く。燃料噴射弁121~126が開かれると、第1気筒~第6気筒に燃料が噴射される。
【0046】
燃料噴射弁121は、燃料噴射弁121~126の中で最も前方に配置されている。燃料噴射弁122は、燃料噴射弁121の後方に配置されている。燃料噴射弁123は、燃料噴射弁122の後方に配置されている。燃料噴射弁124は、燃料噴射弁123の後方に配置されている。燃料噴射弁125は、燃料噴射弁124の後方に配置されている。燃料噴射弁126は、燃料噴射弁121~126の中で最も後方に配置されている。
【0047】
燃料噴射弁121は、連結部162から延設された燃料供給管151と連結されている。燃料噴射弁122は、連結部164から延設された燃料供給管153と連結されている。燃料噴射弁123は、燃料供給管153と立体的に交差するように連結部162,164の間の連結部163から延設された燃料供給管152と連結されている。燃料噴射弁124は、連結部167から延設された燃料供給管155と連結されている。燃料噴射弁125は、燃料供給管155と立体的に交差するように連結部167の前方の連結部166から延設された燃料供給管154と連結されている。燃料噴射弁126は、連結部167の後方の連結部168から延設された燃料供給管156と連結されている。
【0048】
燃料噴射弁121~126からの燃料の噴射量を超えた量の燃料を燃料ポンプ部110は吐出し、第1分配管141及び第2分配管142内の燃料の圧力を高い値に設定する。この結果、燃料は燃料噴射弁121~126から勢いよく噴射される。燃料の噴射量を超えた量の燃料が燃料ポンプ部110から第1分配管141及び第2分配管142へ供給される結果、第1分配管141及び第2分配管142内の燃料の圧力は所定の閾値を超えることもある。したがって、第1分配管141及び第2分配管142内の圧力を低減するための圧力調整機構が第1分配管141及び第2分配管142に設けられている。圧力調整機構が以下に説明される。
【0049】
圧力調整機構は、燃料分配部140内の燃料の圧力が低減されるように燃料分配部140から燃料を漏出させ、燃料分配部140から漏出した燃料を下方に案内する。燃料分配部140内の燃料の圧力が低減されるように燃料分配部140から燃料を漏出させる部位として、燃料供給装置100は、第1分配管141及び第2分配管142にそれぞれ対応して設けられた2つの圧力調整弁171,172と、第1分配管141及び第2分配管142の周壁から上方にそれぞれ突出した2つの漏出部173,174と、を含む。燃料分配部140から漏出した燃料を下方に案内する部位として、燃料供給装置100は、漏出部173,174からそれぞれ延設された2つの圧力調整管175,176と、第1分配管141及び第2分配管142の下方に配置された接続部材177を含む。
【0050】
圧力調整弁171は、第1分配管141の主管161の後端に取り付けられている。圧力調整弁171は第1分配管141内の燃料の圧力に応じて、第1分配管141の内部空間と連結部164の後方で第1分配管141の主管161の周壁から突出した漏出部173によって形成された流路とを連通させたり、第1分配管141及び漏出部173の連通部位を閉じたりする機械的な弁体である。同様に、圧力調整弁172は第2分配管142内の燃料の圧力に応じて、第2分配管142の内部空間と連結部168の後方で第2分配管142の主管165の周壁から突出した漏出部174によって形成された流路とを連通させたり、第2分配管142及び漏出部174の連通部位を閉じたりする機械的な弁体である。
【0051】
漏出部173,174から漏出した燃料は、圧力調整管175,176に流入する。圧力調整管175は漏出部173から下方に延設され、吸気ポート233,234の間に形成された空隙に通されている。圧力調整管175の下端は、接続部材177に接続されている。圧力調整管176は、漏出部174,173に接続されている。接続部材177は、燃料タンクに連なる管部材(図示せず)に連結されている。
【0052】
<燃料供給装置の動作>
燃料供給装置100の動作が以下に説明される。
【0053】
燃料ポンプ部110が作動すると、燃料タンク内の燃料は燃料ポンプ部110によって吸引され燃料ポンプ部110に到達する。燃料ポンプ部110は、燃料を吐出部113,114から吐出する。燃料は、吐出部113,114から延設された案内管131,132によって第1分配管141及び第2分配管142へそれぞれ案内される。燃料はその後、第1分配管141及び第2分配管142内で一時的に貯留される。燃料ポンプ部110は燃料噴射弁121~126からの燃料噴射量より多い量の燃料を吐出するので、第1分配管141及び第2分配管142内の燃料の圧力は高くなる。
【0054】
第1分配管141及び第2分配管142内の高圧の燃料は、燃料噴射弁121~126が開くと、エンジン200内の6つの気筒へ噴射される。燃料噴射弁121~126はECUの制御下で、互いに異なるタイミングで開かれる。燃料噴射弁121,122,123が開かれると、第1分配管141内の燃料は燃料供給管151,153,152を通じて燃料噴射弁121,122,123へ流れ、燃料噴射弁121,122,123から第1気筒~第3気筒へ噴射される。燃料噴射弁124,125,126が開かれると、第2分配管142内の燃料は燃料供給管155,154,156を通じて燃料噴射弁124,125,126へ流れ、燃料噴射弁124,125,126から第4気筒~第6気筒へ噴射される。
【0055】
第1分配管141及び第2分配管142内の燃料の圧力が所定の閾値を超えると、圧力調整弁171,172は開かれる。圧力調整弁171が開かれると、第1分配管141内の燃料は漏出部173から漏出し、圧力調整管175に流入する。圧力調整弁172が開かれると、第2分配管142内の燃料は漏出部174から漏出し圧力調整管176に流入する。圧力調整管176に流入した燃料は圧力調整管176及び漏出部173を順次通過し、圧力調整管175に流入する。圧力調整管175に流入した燃料は圧力調整管175に沿って流下し、第1分配管141及び第2分配管142の下方の接続部材177に到達する。燃料はその後、接続部材177から燃料タンクに連なる管部材に流入し燃料タンクに戻る。
【0056】
<燃料分配部及び燃料供給管>
エンジン200は6つの気筒を有するので、これらの気筒への燃料の供給のために6つの燃料供給管151~156が用いられている。燃料供給管151~156及び燃料供給管151~156が連結された燃料分配部140は、燃料供給装置100が効率的に組み立てられるように設計されている。燃料分配部140及び燃料供給管151~156の構造が以下に説明される。
【0057】
図2は、燃料供給装置100の概略的な斜視図である。図3は、燃料供給装置100の概略的な平面図である。図1乃至図3を参照して、燃料供給装置100の効率的な組立に貢献する構造が説明される。
【0058】
図2は、燃料供給装置100に加えてシリンダブロック211(図1を参照)内に形成された第1気筒241~第6気筒246を示している。第1気筒241~第6気筒246は略一定の間隔で前後方向に配置されている。第1気筒241は気筒列の前端に配置されている。第2気筒242は第1気筒241の隣に配置されている。第3気筒243は第2気筒242の隣に配置されている。第4気筒244は第3気筒243の隣に配置されている。第5気筒245は第4気筒244の隣に配置されている。第6気筒246は第5気筒245の隣に配置されている。図3は、ボア中心軸間の距離(すなわち、隣り合う気筒のボアの中心軸の間の距離)を記号「CD1」で表している。
【0059】
第1気筒241~第6気筒246の上端には、燃料噴射弁121~126がそれぞれ取り付けられている。すなわち、燃料噴射弁121~126は第1気筒241~第6気筒246のボアの中心軸上にそれぞれ配置されている。
【0060】
燃料噴射弁121,122,123へ燃料を分配する第1分配管141の連結部162,164,163に関して、図3は隣り合う連結部の中心軸間距離を記号「CD2」で表している。すなわち、連結部162,163の間の距離及び連結部163,164の間の距離それぞれは「CD2」である。連結部162,163,164の後方の連結部166,167,168の中心軸間距離も「CD2」で設定されている。すなわち、連結部166,167の間の距離及び連結部167,168の間の距離それぞれも「CD2」である。
【0061】
中心軸間距離「CD2」は、ボア中心軸間の距離「CD1」の半分の値である(図3を参照)。したがって、第1分配管141の連結部162,164間の距離及び第2分配管142の連結部166,168間の距離それぞれは「CD1」になる。上述の如く、連結部162,164は燃料供給管151,153によって、隣り合う一対の燃料噴射弁121,122に連結されている。連結部166,168は燃料供給管154,156によって、隣り合う一対の燃料噴射弁125,126に連結されている。
【0062】
連結部162,164間の距離が隣り合う燃料噴射弁121,122間の距離に略等しく、且つ、燃料噴射弁121~126が燃料分配部140の連結部162~164,166~167の配列方向(すなわち、延設軸EXAの延設方向)と略平行に配列されている。この結果、連結部162と燃料噴射弁121との間の相対的な位置関係は、連結部163と燃料噴射弁122との間の相対的な位置関係に略等しくなる。したがって設計者は、連結部162,164と燃料噴射弁121,122との間で延設された燃料供給管151,153として形状的に一致した第1供給管181を利用することができる。第1供給管181が連結された連結部は以下の説明において、「第1連結部191」と称される。すなわち、連結部162,164それぞれは第1連結部191である。
【0063】
同様に、連結部166,168間の距離が隣り合う燃料噴射弁125,126間の距離に略等しく、且つ、燃料噴射弁121~126が燃料分配部140の連結部162~164,166~167の配列方向と略平行に配列されている。この結果、連結部166と燃料噴射弁125との間の相対的な位置関係は、連結部168と燃料噴射弁126との間の相対的な位置関係に略等しくなる。したがって設計者は、連結部166,168と燃料噴射弁125,126との間で延設された燃料供給管154,156として形状的に一致した第2供給管182を利用することができる。第2供給管182は延設軸EXAに対して直交する仮想的な平面に対して連結部166,168から斜め後方に延設されるように設計された第2形状を有する一方で、第1供給管181は延設軸EXAに対して直交する仮想的な平面に対して連結部162,164から斜め前方に延設されるように設計された第1形状を有する。すなわち第2供給管182は、形状において第1供給管181とは相違している。第2供給管182が連結された連結部は以下の説明において、「第2連結部192」と称される。すなわち、連結部166,168それぞれは第2連結部192である。2つの第2連結部192が第2分配管142に設けられているので、作業者は2つの第2供給管182を第2分配管142に連結することができる。同様に、2つの第1連結部191が第1分配管141に設けられているので、作業者は2つの第1供給管181を第1分配管141に連結することができる。
【0064】
2つの第1供給管181が連結された連結部162,164の間の連結部163は、連結部162,164それぞれから距離「CD2」だけ離れている。連結部163と連結部162,164それぞれとの間の距離は、連結部163に燃料供給管152によって連結された燃料噴射弁123と燃料噴射弁123の前方の燃料噴射弁122との間の距離(=CD1>CD2)に一致しない。したがって、連結部163と燃料噴射弁123との間の相対的な位置関係は、連結部164(又は、連結部162)と燃料噴射弁122(又は、燃料噴射弁121)との間の相対的な位置関係とは一致しない。すなわち、連結部163から燃料噴射弁123までの距離は、連結部164から燃料噴射弁122までの距離とは等しくならない。一方、第1分配管141の連結部163から燃料噴射弁123までの距離に、第2分配管142の連結部166から燃料噴射弁125までの距離が略等しくなるように、第2分配管142は配置されている。この結果、連結部163と燃料噴射弁123との間の相対的な位置関係は、連結部166と燃料噴射弁125との間の相対的な位置関係と略一致することになる。したがって、連結部163と燃料噴射弁123とに連結された燃料供給管152は、連結部166と燃料噴射弁125とに連結された燃料供給管154と同一の形状を有することができる。すなわち設計者は、燃料供給管152として第2供給管182を用いることができる。したがって、燃料供給管152に連結された連結部163は第2連結部192になる。
【0065】
燃料供給管152が連結された連結部163と連結部163の後ろの連結部164との間の距離は、第2分配管142の連結部166と連結部166の後ろの連結部167との間の距離に略一致する。加えて、連結部163に対応する燃料噴射弁123と燃料噴射弁123の前方の燃料噴射弁122との間の距離は、連結部166に対応する燃料噴射弁125と燃料噴射弁125の前方の燃料噴射弁124との間の距離に一致する。したがって、第2分配管142の連結部167と燃料噴射弁124との間の位置関係は、第1分配管141の連結部164と燃料噴射弁122との間の位置関係に略等しくなる。この結果、連結部167と燃料噴射弁124とに連結された燃料供給管155は、連結部164と燃料噴射弁122とに連結された燃料供給管153と同一の形状を有することができる。すなわち設計者は、燃料供給管155として第1供給管181を用いることができる。したがって、燃料供給管155に連結された連結部167は第1連結部191になる。
【0066】
2つの第1供給管181及び1つの第2供給管182が第1分配管141に連結されている一方で、1つの第1供給管181及び2つの第2供給管182が第2分配管142に連結されている。これらの第1分配管141及び第2分配管142は、上述の如く、形状的に略一致している(すなわち、これらの第1分配管141及び第2分配管142は、共通の図面に基づいて作成されることができる)。これらの第1分配管141及び第2分配管142の構造が以下に説明される。
【0067】
図3に示されるように、第1分配管141は基端部143と基端部143とは反対側の先端部144とを含む。基端部143は第1分配管141の前端部を形成する。先端部144は第1分配管141の後端部を形成し、基端部143よりも第2分配管142の近くに位置する。第2分配管142は第1分配管141と同様に、基端部145と基端部145とは反対側の先端部146とを含む。第2分配管142の基端部145は、第1分配管141の先端部144の隣に位置し、第1分配管141の先端部144と第2分配管142の基端部145との間に第1分配管141内の燃料の圧力を調整する圧力調整弁171が配置されている。第2分配管142の基端部145よりも第1分配管141の先端部144から離れた位置に第2分配管142の先端部146は位置し、第2分配管142の後端部を形成している。第2分配管142の先端部146に第2分配管142内の燃料の圧力を調整する圧力調整弁172が取り付けられている。
【0068】
第2分配管142の長さが第1分配管141の長さに略一致するように第2分配管142は設計されている。加えて、第2分配管142の基端部145から第2分配管142の3つの連結部166,167,168までの距離が、第1分配管141の基端部143から第1分配管141の3つの連結部162,163,164までの距離に略一致するように、連結部166,167,167の位置は決定されている。第2分配管142の基端部145から第1分配管141の先端部144までの距離は、第2分配管142の連結部166から燃料噴射弁125までの距離が第1分配管141の連結部163から燃料噴射弁123までの距離に略一致するように設定されている。
【0069】
<燃料供給装置の組立の効率化>
第1実施形態に関連して説明された燃料供給装置100は、燃料供給装置100の組立作業を効率化する。燃料供給装置100の組立作業がどのように効率化されるかが以下に説明される。
【0070】
第1分配管141の連結部162,164は、第1供給管181が連結された第1連結部192である。したがって、2つの燃料噴射弁121,122への燃料の供給経路は1つの種類の燃料供給管によって形成される。同様に、第2分配管142の連結部166,168は、第2連結部182が連結された第2連結部191である。したがって、2つの燃料噴射弁125,126への燃料の供給経路は1つの種類の燃料供給管によって形成される。加えて、第1分配管141の連結部162,164の間の連結部163は、第2供給管182が連結された第2連結部192である。一方、第2分配管142の連結部166,168の間の連結部167は、第1供給管191が連結された第1連結部191である。したがって、6つの燃料噴射弁121~126への燃料の供給経路は、第1供給管181及び第2供給管182の2種類のみによって形成される。作業者は、多種類の燃料供給管の群から適切な燃料供給管を探す必要はなく、2種類の燃料供給管から適切なものを短時間で選ぶことができる。加えて、作業者が誤った燃料供給管を燃料供給装置100へ組み込もうとするリスクは大幅に低減される。したがって、燃料供給装置100は、効率的に組み立てられる。
【0071】
第2供給管182の傾斜方向は、第1供給管181の傾斜方向とは反対である。したがって、作業者は、選択された燃料供給管が第1供給管181であるか第2供給管182であるかを視覚的に即時に判断することができる。したがって、作業者は、適切な燃料供給管を短時間で選択することができる。
【0072】
第2供給管182の傾斜方向は第1供給管181の傾斜方向とは反対であるので、燃料分配部から燃料噴射弁121~126への燃料供給経路の一部は交差する。しかしながら、第2供給管182は第1供給管181と立体的に交差するように形成されているので、作業者は、第2供給管182を第1供給管181と干渉させることなく、第2供給管182を燃料供給装置100に組み込むことができる。
【0073】
1種類の燃料供給管から6つの燃料噴射弁121~126への燃料供給経路が形成されているならば、燃料供給装置の組立効率は更に向上するけれども、燃料供給装置の燃料分配部の設計上の制約が過度に厳しくなる。一方、本実施形態の燃料供給装置100には第1供給管181及び第2供給管182の2種類が組み込まれるので、設計者は燃料分配部140を、第1分配管141と第1分配管141から離れた位置に配置された第2分配管142とを用いて形成することができる。第1分配管141は第2分配管142と形状的に一致しているので、作業者は適切な分配管を複数の分配管から選択する必要はなく、燃料分配部140を効率的に作成することができる。
【0074】
第1分配管141の第2連結部192は、一対の第1連結部191の間に配置されている。第1分配管141から燃料の供給を受ける3つの燃料噴射弁121,122,123の列の長さはボア中心軸間の距離の2倍であるのに対して、燃料噴射弁121,123,122に対応する一対の第1連結部191及び第2連結部192の列の長さはボア中心軸間の距離である。したがって、第1分配管141は過度に長くならない。同様に、3つの第1供給管181のうち1つが連結された第2分配管142の第1連結部191は一対の第2連結部192の間に配置されている。第2分配管142から燃料の供給を受ける3つの燃料噴射弁124,125,126の列の長さはボア中心軸間の距離の2倍であるのに対して、燃料噴射弁125,126,124に対応する一対の第2連結部192及び第1連結部191の列の長さはボア中心軸間の距離である。したがって、第2分配管142も過度に長くならない。この結果、燃料分配部140は過度に長くならず、設計者が第1分配管141及び第2分配管142の端部に圧力調整弁171,172を配置することを許容するスペースが得られる。
【0075】
第1分配管141の第2連結部192は、一対の第1連結部の中間位置に配置されている。同様に、第2分配管142の第1連結部191は、一対の第1連結部の中間位置に配置されている。したがって、第1分配管141の第1連結部191と第2連結部192との間の間隔は、第2分配管141の第1連結部191と第2連結部192との間の間隔と等しくなる。この結果、燃料噴射弁122,123、第1分配管141の第2連結部192及び燃料噴射弁123に対応する第1分配管141の間の相対的な位置関係が、燃料噴射弁124,125、燃料噴射弁124に対応する第2分配管142の第2連結部192及び第2分配管142の第1連結部191の間の相対的な位置関係に一致するように、設計者は第1分配管141と第2分配管142の配置位置を決定することができる。
【0076】
<第2実施形態>
第1実施形態の燃料供給装置100の燃料分配部140は、第1分配管141と第1分配管141から離れた位置に配置された第2分配管142とを含む。しかしながら、燃料分配部は単一の管部材であってもよい。第2実施形態において、単一の管部材によって形成された燃料分配部を有する燃料供給装置が説明される。
【0077】
図4は、第2実施形態の燃料供給装置100Aの概略的な平面図である。図2及び図4を参照して、燃料供給装置100Aの構造が説明される。
【0078】
図4は、燃料供給装置100Aの一部として、燃料噴射弁121~126と、燃料分配部140Aと、燃料供給管151A~156Aと、漏出部178と、圧力調整弁179と、を示している。燃料噴射弁121~126に対して第1実施形態の説明は援用される。燃料分配部140Aは燃料ポンプ(図示せず)から燃料の供給を受ける。燃料ポンプから燃料分配部140Aへの燃料供給に対して第1実施形態の説明は援用される。燃料ポンプから供給された燃料は、燃料分配部140Aに一時的に貯留される。燃料分配部140Aから燃料供給管151A~156Aへの燃料の供給経路は燃料供給管151A~156Aによって形成されている。燃料分配部140A内の燃料の圧力が所定の閾値を越えると、圧力調整弁179は作動し、燃料分配部140A内の燃料を漏出部178から漏出させる。漏出部178には燃料タンク(図示せず)に連なる管部材が連結され、漏出部178から漏出した燃料は燃料タンクに戻ることができる。
【0079】
第2実施形態の燃料分配部140Aは、第1実施形態の燃料分配部140とは異なり単一の管部材として形成されている。燃料分配部140Aは、主管260と主管260から上方に突出した連結部261~266とを含む。第1実施形態とは異なり、主管260は単一の管部材である。主管260は延設軸EXAに沿って前後方向に延設されている。主管260上で延設軸EXAに沿って整列した連結部261~266には燃料供給管151A~156Aがそれぞれ連結されている。
【0080】
連結部261は連結部261~266の中で最も前方に配置されている。連結部262は連結部261の後方に配置されている。連結部263は連結部262の後方に配置されている。連結部264は連結部263の後方に配置されている。連結部265は連結部264の後方に配置されている。連結部266は連結部261~266の中で最も後方に配置されている。
【0081】
連結部261,263の間の間隔及び連結部263,265の間の間隔は、ボア中心軸間の距離「CD1」に略一致している。連結部261,263,265を通じて燃料分配部140Aから流出した燃料は、燃料供給管151A,153A,155Aを通じて第1気筒241、第2気筒242及び第3気筒243(図2を参照)に連結された燃料噴射弁121,122,123へ供給される。燃料供給管151A,153A,155Aは形状的に一致しており、燃料供給管151A,153A,155Aとして第1供給管181Aが用いられている。第1供給管181Aが連結された連結部261,263,265は、以下の説明において「第1連結部191A」と称される。
【0082】
残りの連結部262,264,266は、以下の説明において「第2連結部192A」と称される。これらの第2連結部192Aには、第1供給管181Aとは形状において異なる第2供給管182Aをそれぞれ用いて形成された燃料供給管152A,154A,156Aが連結されている。
【0083】
連結部262,264の間の間隔及び連結部264,266の間の間隔は、ボア中心軸間の距離「CD1」に略一致している。連結部262,264それぞれは一対の第1連結部191Aの間に配置された第2連結部192Aである。これらの第2連結部192Aは第1実施形態とは異なり、一対の第1連結部191Aの中間位置に配置されていない。第2連結部192Aの位置は、燃料噴射弁122,124,126の位置及び第2供給管182Aの形状によって定められる。
【0084】
連結部262,264の間の連結部263及び連結部264,266の間の連結部265それぞれは一対の第2連結部192Aの間に配置された第1連結部191Aである。これらの第1連結部191Aは第1実施形態とは異なり、一対の第2連結部192Aの中間位置に配置されていない。第1連結部191Aの位置は、燃料噴射弁121,123,125の位置及び第1供給管181Aの形状によって定められる。
【0085】
第1供給管181Aは、第1連結部191Aから前方に傾斜した第1形状を有する。第1供給管181Aとは異なり、第2供給管182Aは、第2連結部192Aから後方に傾斜した第2形状を有する。したがって、燃料分配部140Aから燃料噴射弁121~126への燃料供給経路の一部は交差することになる。このため、第1供給管181Aは第2供給管182Aと立体的に交差するように形成されている。
【0086】
第1供給管181A及び第2供給管182Aを通じて、燃料は燃料噴射弁121~126へ供給される。燃料は燃料噴射弁121~126から第1気筒241~第6気筒246へそれぞれ噴射される。燃料噴射弁121~126から第1気筒241~第6気筒246へ噴射される燃料よりも多くの燃料が燃料ポンプから燃料分配部140Aへ供給されるので、燃料分配部140A内の燃料の圧力は高くなる。燃料分配部140A内の燃料の圧力が所定の閾値を越えると、主管260の後端に取り付けられた圧力調整弁179は作動し、主管260と連結部266の後方で主管260の周壁から上方に突出した漏出部178とを連通させる。この結果、主管260内の燃料は漏出部178から流出し、漏出部178に連結された管部材を通じて燃料タンクへ案内される。
【0087】
第1供給管181A及び第2供給管182Aの2種類のみが燃料分配部140Aから燃料噴射弁121~126への燃料の供給経路の形成に用いられている。したがって、第1実施形態の燃料供給装置100と同様に、第2実施形態の燃料供給装置100Aは効率的に組み立てられることができる。
【0088】
第1供給管181Aが連結された3つの第1連結部191A及び第2供給管182Aが連結された3つの第2連結部192Aは交互に配列されている。したがって、隣り合う第1連結部191A及び第2連結部192Aの間の間隔は隣り合う燃料噴射弁の間隔よりも短くなる。この結果、燃料分配部140Aの第1連結部191A及び第2連結部192Aの列の長さは、燃料噴射弁121~126の列よりも短くなる。したがって、燃料分配管140Aは過度に長くならない。
【0089】
3つの第1連結部191A及び3つの第2連結部192Aの交互に配列に合わせて、第1供給管181Aの傾斜方向は第2供給管182の傾斜方向と逆向きになるように第1供給管181Aは形成されている。したがって、作業者は、選択された燃料供給管が第1供給管181Aであるか第2供給管182であるかを視覚的に即時に見分けることができる。この結果、作業者は、適切な燃料供給管を短時間で選択することができる。
【0090】
第1供給管181Aの傾斜方向は第2供給管182の傾斜方向と逆向きであるので、燃料分配部140Aから燃料噴射弁121~126への燃料供給経路の一部は交差する。第1供給管181Aは第2供給管182Aと立体的に交差するように形成されているので、作業者は、第1供給管181Aを第2供給管182Aと干渉させることなく、燃料供給管100Aに組み込むことができる。
【0091】
上述の実施形態に関して、エンジン200は6つの気筒を有するので、燃料供給装置100,100Aは6つの気筒へ燃料を噴射するように形成されている。しかしながら、燃料供給装置は6未満の気筒又は6を越える気筒に燃料を噴射するように形成されてもよい。
【0092】
上述の実施形態に関して、6つの燃料噴射弁121~126へ燃料を供給するために第1供給管181,181A及び第2供給管182,182Aの2種類の燃料供給管が用いられている。しかしながら、6つの燃料噴射弁121~126への燃料供給経路を形成する6つの燃料供給管のうち2つが形状的に略一致する一方で、残りの4つの燃料供給管は互いに異なる形状を有していてもよい。あるいは、6つの燃料噴射弁121~126への燃料供給経路を形成する6つの燃料供給管は形状的に略一致していてもよい。
【0093】
上述の実施形態に関して、燃料分配部140,140Aへ燃料を供給するための構造が詳細に説明されている。しかしながら、設計者は、燃料分配部140,140Aへ燃料を供給するための様々な構造を設計することができる。したがって、上述の実施形態の原理は、燃料分配部140,140Aへ燃料を供給するための構造によっては何ら限定されない。
【0094】
上述の実施形態に関して、燃料分配部140,140A内の燃料の圧力を調整するための圧力調整機構が詳細に説明されている。しかしながら、設計者は、圧力調整機構に関して様々な構造を設計することができる。したがって、上述の実施形態の原理は、圧力調整機構によっては何ら限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0095】
上述の実施形態の原理は、様々な車両に好適に利用される。
【符号の説明】
【0096】
100,100A・・・・・燃料供給装置
121~126・・・・・・燃料噴射弁
140,140A・・・・・燃料分配部
141・・・・・・・・・・第1分配管
142・・・・・・・・・・第2分配管
151~156・・・・・・燃料供給管
151A~156A・・・・燃料供給管
162~164・・・・・・連結部
166~168・・・・・・連結部
181,181A・・・・・第1供給管
182,182A・・・・・第2供給管
191,191A・・・・・第1連結部
192,192A・・・・・第2連結部
241・・・・・・・・・・第1気筒
242・・・・・・・・・・第2気筒
243・・・・・・・・・・第3気筒
244・・・・・・・・・・第4気筒
245・・・・・・・・・・第5気筒
246・・・・・・・・・・第6気筒
261~266・・・・・・連結部
EXA・・・・・・・・・・延設軸
図1
図2
図3
図4