(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化物及びフィルム
(51)【国際特許分類】
C08F 299/06 20060101AFI20220308BHJP
C08G 18/67 20060101ALI20220308BHJP
C08G 18/44 20060101ALI20220308BHJP
C08J 5/18 20060101ALI20220308BHJP
【FI】
C08F299/06
C08G18/67 010
C08G18/44
C08J5/18 CER
(21)【出願番号】P 2019049258
(22)【出願日】2019-03-18
【審査請求日】2021-01-06
(31)【優先権主張番号】P 2018051961
(32)【優先日】2018-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000168414
【氏名又は名称】荒川化学工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】宮尾 佳明
(72)【発明者】
【氏名】冨樫 春久
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 仁宣
【審査官】工藤 友紀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/190553(WO,A1)
【文献】特開2010-222568(JP,A)
【文献】特開2010-059229(JP,A)
【文献】特開2010-215754(JP,A)
【文献】特開2010-083137(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08F 2/00-301/00
C08G 18/00- 18/87
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対して、
トリアジン構造含有紫外線吸収剤を1.0~15.0質量部、及び
ヒンダードアミン構造含有光安定剤を0.3~2.0質量部含む、
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中の前記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、40.0~99.2質量%であり、
前記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートが、ポリカーボネートジオールと、
脂環族ジイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートのみとの反応生成物である、
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
【請求項2】
請求項
1に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物。
【請求項3】
請求項
2に記載の硬化物を含む、フィルム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、硬化物及びフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車内装部品や家電製品のプラスチック部品などでは、高級感を出すためにソフトフィール感(しっとり感)を有する塗膜(硬化物)を提供できる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が用いられることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
硬化物に触感を付与するためには、樹脂にある程度の柔軟性が必要となる。しかし、このような柔軟な樹脂では硬化物の耐酸性、耐アルカリ性、耐光黄変性、耐光密着性等の耐久性が悪いという問題があった。
【0004】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、硬化物の触感性が良好であり、かつ、硬化物の耐酸性、耐アルカリ性、耐光黄変性、耐光密着性のいずれも良好とすることができる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定成分を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物により、上記課題が解決されることを見出した。
【0006】
本開示により以下の項目が提供される。
(項目1)
ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対して、トリアジン構造含有紫外線吸収剤を1.0~15.0質量部、及びヒンダードアミン構造含有光安定剤を0.3~2.0質量部含む、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
(項目2)
前記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートが、ポリカーボネートジオールと、脂環族ジイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応生成物である、上記項目に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
(項目3)
上記項目のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物。
(項目4)
上記項目に記載の硬化物を含む、フィルム。
【0007】
本開示において、上述した1または複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得る。
【発明の効果】
【0008】
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いると、硬化物の触感性が良好であり、かつ、硬化物の耐酸性、耐アルカリ性、耐光黄変性、耐光密着性のいずれも良好であるという効果を奏し得る。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の全体にわたり、各物性値、含有量等の数値の範囲は、適宜(例えば下記の各項目に記載の上限及び下限の値から選択して)設定され得る。具体的には、数値αについて、数値αの上限及び下限としてA1、A2、A3、A4(A1>A2>A3>A4とする)等が例示される場合、数値αの範囲は、A1以下、A2以下、A3以下、A2以上、A3以上、A4以上、A2~A1、A3~A1、A4~A1、A3~A2、A4~A2、A4~A3等が例示される。
【0010】
[活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(組成物ともいう)]
本開示は、ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対して、トリアジン構造含有紫外線吸収剤を1.0~15.0質量部、及びヒンダードアミン構造含有光安定剤を0.3~2.0質量部含む、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供する。
【0011】
<ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート(ウレタン(メタ)アクリレートともいう)>
ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートは、ポリカーボネートポリオール、ポリイソシアネート、及び水酸基含有(メタ)アクリレートの反応生成物である。ポリイソシアネート、及び水酸基含有(メタ)アクリレートはいずれも、単独又は二種以上で使用され得る。
【0012】
本開示において「(メタ)アクリレート」とは「アクリレートおよびメタクリレートからなる群より選択される少なくとも1つ」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは「アクリルおよびメタクリルからなる群より選択される少なくとも1つ」を意味する。
【0013】
(ポリカーボネートポリオール)
本開示において、「ポリカーボネートポリオール」は、例えば、複数のカーボネート基を有する多価アルコールである。ポリカーボネートポリオールは、2価アルコールと、炭酸エステルまたはホスゲンとの反応等により製造され得る。
【0014】
1つの実施形態において、ポリカーボネートポリオールは一般式1
【化1】
(式中、R
1a’及びR
1b’は、それぞれ独立に、炭化水素基であり、a1’は1以上の整数である)
で表わされる。
【0015】
炭化水素基は、炭素原子及び水素原子のみから構成される基である。なお、置換炭化水素基の置換基は、炭素原子でも水素原子でもない原子を含んでいてもよい。
【0016】
炭化水素基の炭素数は、特に限定されないが、その上限及び下限は、30、29、25、20、16、15、12、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1等が例示される。1つの実施形態において、炭化水素基の炭素数は、1~30程度が好ましく、1~20程度がより好ましく、1~16程度がさらに好ましく、1~12程度が特に好ましい。
【0017】
炭化水素基は、脂肪族基、芳香族基等が例示される。
【0018】
脂肪族基は、非環式脂肪族基、脂環族基等が例示される。
【0019】
非環式脂肪族基は、環状構造を有さない脂肪族基を意味する。
【0020】
1価の非環式脂肪族基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等が例示される。
【0021】
アルキル基は、直鎖アルキル基、分岐アルキル基等が例示される。
【0022】
直鎖アルキル基は、-CnH2n+1(nは1以上の整数)の一般式で表現できる。直鎖アルキル基は、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デカメチル基等が例示される。
【0023】
分岐アルキル基は、直鎖アルキル基の少なくとも1つの水素がアルキル基によって置換された基である。分岐アルキル基は、i-プロピル基、ジエチルペンチル基、トリメチルブチル基、トリメチルペンチル基、トリメチルヘキシル基等が例示される。
【0024】
2価の非環式脂肪族基は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基等が例示される。
【0025】
アルキレン基は、直鎖アルキレン基、分岐アルキレン基等が例示される。
【0026】
直鎖アルキレン基は、-(CH2)n-(nは1以上の整数)の一般式で表現できる。直鎖アルキレン基は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、n-ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、n-ヘプチレン基、n-オクチレン基、n-ノニレン基、n-デカメチレン基等が例示される。
【0027】
分岐アルキレン基は、直鎖アルキレン基の少なくとも1つの水素がアルキル基によって置換された基である。分岐アルキレン基は、ジエチルペンチレン基、トリメチルブチレン基、トリメチルペンチレン基、トリメチルヘキシレン基等が例示される。
【0028】
脂環族基は、環状構造を有する脂肪族基を意味する。
【0029】
1価の脂環族基は、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アルキルシクロアルキルアルキル基等が例示される。
【0030】
シクロアルキル基は、単環シクロアルキル基、架橋環シクロアルキル基、縮合環シクロアルキル基等が例示される。またシクロアルキル基は、1つ以上の水素が直鎖又は分岐アルキル基によって置換されていてもよい。
【0031】
単環は、例えば、炭素の共有結合により形成された内部に橋かけ構造を有しない環状構造である。また、縮合環は、例えば、2つ以上の単環が2個の原子を共有している(すなわち、それぞれの環の辺を互いに1つだけ共有(縮合)している)環状構造である。架橋環は、例えば、2つ以上の単環が3個以上の原子を共有している環状構造である。
【0032】
単環シクロアルキル基は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、3,5,5-トリメチルシクロヘキシル基等が例示される。
【0033】
架橋環シクロアルキル基は、トリシクロデシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が例示される。
【0034】
シクロアルキルアルキル基は、
Rcalkyl-Ralkyl-
(式中、Rcalkylは、シクロアルキル基を表し、Ralkylは、アルキル基を表す)
で表わされる基である。
【0035】
2価の脂環族基は、シクロアルキレン基、シクロアルキレンアルキレン基、アルキレンシクロアルキレンアルキレン基等が例示される。
【0036】
シクロアルキレン基は、単環シクロアルキレン基、架橋環シクロアルキレン基、縮合環シクロアルキレン基等が例示される。またシクロアルキレン基は、1つ以上の水素が直鎖又は分岐アルキル基によって置換されていてもよい。
【0037】
単環シクロアルキレン基は、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロヘプチレン基、シクロデシレン基、3,5,5-トリメチルシクロヘキシレン基等が例示される。
【0038】
架橋環シクロアルキレン基は、トリシクロデシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基等が例示される。
【0039】
縮合環シクロアルキレン基は、ビシクロデシレン基等が例示される。
【0040】
シクロアルキレンアルキレン基は、
-Rcalkylene-Ralkylene-
(式中、Rcalkyleneは、シクロアルキレン基を表し、Ralkyleneは、アルキレン基を表す)
で表わされる基である。
【0041】
アルキレンシクロアルキレンアルキレン基は、
-Ralkylene-Rcalkylene-Ralkylene-
(式中、Rcalkyleneは、シクロアルキレン基を表し、Ralkyleneは、アルキレン基を表す)
で表わされる基である。
【0042】
1価の芳香族基は、アリール基等が例示される。
【0043】
アリール基は、フェニル基、ナフチル基、フルオレニル基等が例示される。
【0044】
2価の芳香族基は、アリーレン基等が例示される。
【0045】
アリーレン基は、フェニレン基、ナフチレン基、フルオニレン基等が例示される。
【0046】
ポリカーボネートポリオールの重量平均分子量(Mw)の上限及び下限は、20000、19000、17500、15000、12500、10000、9000、5000、2500、1500、1000等が例示される。1つの実施形態において、ポリカーボネートポリオールの重量平均分子量(Mw)は1000~20000が好ましい。
【0047】
ポリカーボネートポリオールの数平均分子量(Mn)の上限及び下限は、5000、4000、2500、1500、1000、900、750、500等が例示される。1つの実施形態において、ポリカーボネートポリオールの数平均分子量(Mn)は500~5000が好ましい。
【0048】
ポリカーボネートポリオールの分子量分布(Mw/Mn)の上限及び下限は、2.8、2.7、2.5、2.2、2.0、1.9、1.8等が例示される。1つの実施形態において、ポリカーボネートポリオールの分子量分布(Mw/Mn)は1.8~2.8が好ましい。
【0049】
重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーメーションクロマトグラフィー(たとえば東ソー(株)製、商品名「HLC-8220」、カラム:東ソー(株)製、商品名「TSKgel superHZ-M」)を用いる方法等により測定され得る(以下同様)。
【0050】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100質量%中のポリカーボネートポリオール由来の構成単位の含有量の上限は、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40質量%等が例示され、下限は、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40、35質量%等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100質量%中のポリカーボネートポリオール由来の構成単位の含有量は、35~90質量%が好ましい。
【0051】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100モル%中のポリカーボネートポリオール由来の構成単位の含有量の上限及び下限は、35、30、25、20、15、10、9、5モル%等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100モル%中のポリカーボネートポリオール由来の構成単位の含有量は、5~35モル%が好ましい。
【0052】
(ポリイソシアネート)
本開示において、「ポリイソシアネート」とは、2個以上のイソシアネート基(-N=C=O)を有する化合物を意味する。ポリイソシアネートに含まれるイソシアネート基の数は、2個以上であればよく、2個、3個、4個等が例示される。
【0053】
1つの実施形態において、ポリイソシアネートは一般式2
O=C=N-R2a’-N=C=O
(式中、R2a’は、炭化水素基である)
で表わされる。
【0054】
ポリイソシアネートは、脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネート等が例示される。
【0055】
脂肪族ポリイソシアネートは、非環式脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が例示される。
【0056】
非環式脂肪族ポリイソシアネートは、アルキレンポリイソシアネート、又はその付加物、変性物等が例示される。
【0057】
アルキレンポリイソシアネートは、直鎖アルキレンポリイソシアネート、分岐アルキレンポリイソシアネート等が例示される。
【0058】
直鎖アルキレンポリイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、デカメチレンジイソシアネート等が例示される。
【0059】
分岐アルキレンポリイソシアネートは、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMXDI)等が例示される。
【0060】
脂環族ポリイソシアネートは、単環脂環族ポリイソシアネート、架橋環脂環族ポリイソシアネート、縮合環脂環族ポリイソシアネート等が例示される。
【0061】
単環脂環族ポリイソシアネートは、単環アルキレンポリイソシアネート等が例示される。単環アルキレンポリイソシアネートは、水添ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水添キシレンジイソシアネート(HXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が例示される。
【0062】
架橋環脂環族ポリイソシアネートは、架橋環アルキレンポリイソシアネート等が例示される。架橋環アルキレンポリイソシアネートは、ノルボルネンジイソシアネート(NBDI)等が例示される。
【0063】
縮合環脂環族ポリイソシアネートは、縮合環アルキレンポリイソシアネート等が例示される。縮合環アルキレンポリイソシアネートは、ビシクロデシレンジイソシアネート等が例示される。
【0064】
芳香族ポリイソシアネートは、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等が例示される。
【0065】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100質量%中のポリイソシアネート由来の構成単位の含有量の上限及び下限は、45、40、35、30、25、20、15、10、9、5質量%等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100質量%中のポリイソシアネート由来の構成単位の含有量は、5~45質量%が好ましい。
【0066】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100モル%中のポリイソシアネート由来の構成単位の含有量の上限及び下限は、55、50、45、40、35、30、29、25モル%等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100モル%中のポリイソシアネート由来の構成単位の含有量は、25~55モル%が好ましい。
【0067】
(水酸基含有(メタ)アクリレート)
本開示において、「水酸基含有(メタ)アクリレート」とは、水酸基及び(メタ)アクリル酸エステル部位を有する化合物を意味する。
【0068】
1つの実施形態において、水酸基含有(メタ)アクリレートは、一般式3
【化2】
(式中、R
3a’はアルキレン基又はシクロアルキレン基であり、R
3b’は水素原子又はメチル基である。)で表わされる。
【0069】
水酸基含有(メタ)アクリレートは、水酸基含有モノ(メタ)アクリレート等が例示される。
【0070】
水酸基含有モノ(メタ)アクリレートは、β-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、β-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、ε-カプロラクトン変性β-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が例示される。
【0071】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100質量%中の水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量の上限及び下限は、30、29、25、20、15、10、9、5、3質量%等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100質量%中の水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量は、3~30質量%が好ましい。
【0072】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100モル%中の水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量の上限及び下限は、55、50、45、40、35、30、29、25モル%等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの全構成単位100モル%中の水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の含有量は、25~55モル%が好ましい。
【0073】
1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートは、ポリカーボネートジオールと、脂環族ジイソシアネートと、水酸基含有(メタ)アクリレートとの反応生成物である。
【0074】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに含まれる(メタ)アクリロイル基の上限及び下限は、9、8、7、6、5、4、3、2、1個等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに含まれる(メタ)アクリロイル基は、1~9個が好ましく、1~3個がより好ましく、1~2個がさらに好ましい。
1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートは、下記一般式
【化3】
(式中、R
1a、R
1b、R
2a1、R
2a2、R
3a1、及びR
3a2はそれぞれ独立に、炭化水素基であり、R
3b1、及びR
3b2はそれぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、a1及びnは1以上の整数である。なお、a1は2~23が好ましく、nは1~2が好ましい。)
により表わされる。
【0075】
(各構成成分間の相対比)
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに占めるポリカーボネートポリオール由来の構成単位とポリイソシアネート由来の構成単位との質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の質量/ポリイソシアネート由来の構成単位の質量)の上限及び下限は、20、19、15、14、10、9、7、5、4、2、1、0.9、0.6、0.5等が例示される。1つの実施形態において、上記質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の質量/ポリイソシアネート由来の構成単位の質量)は0.5~20が好ましい。
【0076】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに占めるポリカーボネートポリオール由来の構成単位とポリイソシアネート由来の構成単位との物質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の物質量/ポリイソシアネート由来の構成単位の物質量)の上限及び下限は、1.5、1.4、1.0、0.9、0.5、0.4、0.1、0.09、0.05等が例示される。1つの実施形態において、上記物質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の物質量/ポリイソシアネート由来の構成単位の物質量)は0.05~1.5が好ましい。
【0077】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに占めるポリカーボネートポリオール由来の構成単位と水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位との質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の質量)の上限及び下限は、30、29、25、24、20、19、15、14、10、9、5、4、2、1等が例示される。1つの実施形態において、上記質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の質量)は1~30が好ましい。
【0078】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに占めるポリカーボネートポリオール由来の構成単位と水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位との物質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の物質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の物質量)の上限及び下限は、1.5、1.4、1.0、0.9、0.5、0.4、0.1、0.09、0.05等が例示される。1つの実施形態において、上記物質量比(ポリカーボネートポリオール由来の構成単位の物質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の物質量)は0.05~1.5が好ましい。
【0079】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに占めるポリイソシアネート由来の構成単位と水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位との質量比(ポリイソシアネート由来の構成単位の質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の質量)の上限及び下限は、15、14、10、9、5、4、1、0.9、0.5、0.4、0.1等が例示される。1つの実施形態において、上記質量比(ポリイソシアネート由来の構成単位の質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の質量)は0.1~15が好ましい。
【0080】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートに占めるポリイソシアネート由来の構成単位と水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位との物質量比(ポリイソシアネート由来の構成単位の物質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の物質量)の上限及び下限は、2.5、2.4、2.0、1.9、1.5、1.4、1.0、0.9、0.5、0.4等が例示される。1つの実施形態において、上記物質量比(ポリイソシアネート由来の構成単位の物質量/水酸基含有(メタ)アクリレート由来の構成単位の物質量)は0.4~2.5が好ましい。
【0081】
(ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの物性等)
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量(Mw)の上限及び下限は、150万、125万、100万、75万、50万、25万、10万、5万、1万、9000、7500、6000等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの重量平均分子量(Mw)は6000~150万が好ましい。
【0082】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量(Mn)の上限及び下限は、50万、40万、30万、25万、10万、5万、1万、9000、7500、6000、5000、4500等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの数平均分子量(Mn)は4500~50万が好ましい。
【0083】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの分子量分布(Mw/Mn)の上限及び下限は、2.1、2.0、1.9、1.8、1.7等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの分子量分布(Mw/Mn)は1.7~2.1が好ましい。
【0084】
上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの(メタ)アクリロイル濃度の上限及び下限は、1.82、1.8、1.7、1.5、1.25、1.0、0.9、0.75、0.5、0.25、0.15、0.14mmol/g等が例示される。1つの実施形態において、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの(メタ)アクリロイル濃度は0.14~1.82mmol/gが好ましい。
【0085】
ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの製造方法は、ポリカーボネートポリオール、ポリイソシアネート、及び水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させる方法であれば特に限定はされない。ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの製造方法は、ポリカーボネートポリオール、ポリイソシアネート、及び水酸基含有(メタ)アクリレートを混合して製造する方法、ポリカーボネートポリオール、ポリイソシアネートを混合して反応させた後、水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させることにより製造する方法等が例示される。
【0086】
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中のポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの含有量の上限及び下限は、99.2、99、95、90、85、80、75、70、65、60、55、50、45、40質量%等が例示される。1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中のポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、40.0~99.2質量%が好ましい。
【0087】
<トリアジン構造含有紫外線吸収剤>
トリアジン構造含有紫外線吸収剤は下記一般式(B1):B1-B2-OHで表わされる化合物等が例示される。式中、B1は1,3,5-トリアジン環を表し、B2は芳香族環を表す。
【0088】
上記一般式(B1)で表されるトリアジン構造含有紫外線吸収剤は、下記一般式(B1-A):
【化4】
(式中、R
b1~R
b14は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、カルボキシル基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアルコキシ基、置換又は非置換のアリールオキシ基、-C(=O)OR
ba、-NR
bbR
bc、-C(=O)NR
bdR
be等が例示され、R
ba~R
beは、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、カルボキシル基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアルコキシ基等が例示される。)で表される化合物等が例示される。
【0089】
置換アルキル基、置換アリール基、置換アルコキシ基、置換アリールオキシ基の置換基は、水酸基、カルボキシル基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアルコキシ基、-C(=O)ORba’、-NRbb’Rbc’、-C(=O)NRbd’Rbe’等が例示される。Rba’~Rbe ’は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、カルボキシル基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のアルコキシ基等が例示される。
【0090】
トリアジン構造含有紫外線吸収剤は、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-エトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-プロポキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-[2-ヒドロキシ-4-(1-イソオクチルオキシカルボニルエトキシ)]-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ジフェニル-6-(2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン等が例示される。
【0091】
トリアジン構造含有紫外線吸収剤の市販品は、TINUVIN400、405、460、477、479(以上BASFジャパン(株)製)等が例示される。
【0092】
ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するトリアジン構造含有紫外線吸収剤の含有量の上限及び下限は、15、14、10、9、5、4、2、1質量部等が例示される。1つの実施形態において、ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するトリアジン構造含有紫外線吸収剤の含有量は、1.0~15.0質量部が好ましい。
【0093】
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中のトリアジン構造含有紫外線吸収剤の含有量の上限及び下限は、15、14、12、10、9、7、5、4、2、1、0.9、0.7、0.5質量%等が例示される。1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中のトリアジン構造含有紫外線吸収剤の含有量は、0.5~15.0質量%が好ましい。
【0094】
<ヒンダードアミン構造含有光安定剤>
本開示において、ヒンダードアミン構造含有光安定剤は、2,2,6,6-テトラメチルピペリジン骨格を有する化合物を意味する。
【0095】
ヒンダードアミン構造含有光安定剤は、ヒンダードアミン構造を1つ有する化合物、ヒンダードアミン構造を2つ有する化合物、ヒンダードアミン構造を3つ有する化合物、ヒンダードアミン構造を4つ有する化合物、ヒンダードアミン構造を有するポリマー等が例示される。
【0096】
ヒンダードアミン構造を1つ有する化合物は、4-アセトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-アクリロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-(フェニルアセトキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-メトキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-シクロヘキシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ベンジルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-フェノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-(エチルカルバモイルオキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-(シクロヘキシルカルバモイルオキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-(フェニルカルバモイルオキシ)-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン等が例示される。
【0097】
ヒンダードアミン構造を2つ有する化合物は、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)カーボネート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)オキサレート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)マロネート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アジペート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)テレフタレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)カーボネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)オキサレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)マロネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アジペート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)テレフタレート、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジニル)-1,3-ベンゼンジカルボキシアミド、1,2-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルオキシ)エタン、α,α’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルオキシ)-p-キシレン、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)トリレン-2,4-ジカルバメート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレン-1,6-ジカルバメート等が例示される。
【0098】
ヒンダードアミン構造を3つ有する化合物は、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ベンゼン-1,3,5-トリカルボキシレート、トリス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ベンゼン-1,3,4-トリカルボキシレート等が例示される。
【0099】
ヒンダードアミン構造を4つ有する化合物は、N,N’,N’’,N’’’-テトラキス-(4,6-ビス-(ブチル-(N-メチル-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)アミノ)-トリアジン-2-イル)-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシラート、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-ブタン-1,2,3,4-テトラカルボキシラート等が例示される。
【0100】
ヒンダードアミン構造を有するポリマーは、ジブチルアミン・1,3,5-トリアジン・N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,6-ヘキサメチレンジアミンとN-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ[{6-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル}{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ}]、及び1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジノールとβ,β,β’,β’-テトラメチル-3,9-[2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエタノールとの縮合物等が例示される。
【0101】
ヒンダードアミン構造含有光安定剤の市販品は、Tinuvin 622、123、144(以上BASF社製)、アデカスタブ LA-52、57、63P、68、72、77Y、77G、81、82、87、402AF、502XP(以上株式会社ADEKA製)等が例示される。
【0102】
ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するヒンダードアミン構造含有光安定剤の含有量の上限及び下限は、2、1.9、1.5、1.4、1、0.9、0.5、0.3質量部等が例示される。1つの実施形態において、ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するヒンダードアミン構造含有光安定剤の含有量は、0.3~2.0質量部が好ましい。
【0103】
上記組成物中におけるトリアジン構造含有紫外線吸収剤とヒンダードアミン構造含有光安定剤との質量比(トリアジン構造含有紫外線吸収剤の質量/ヒンダードアミン構造含有光安定剤の質量)の上限及び下限は、50、49、45、44、40、39、35、34、30、29、25、24、20、19、15、14、10、9、5、4、1、0.9、0.5等が例示される。1つの実施形態において、上記組成物中におけるトリアジン構造含有紫外線吸収剤とヒンダードアミン構造含有光安定剤との質量比(トリアジン構造含有紫外線吸収剤の質量/ヒンダードアミン構造含有光安定剤の質量)は0.5~50が好ましい。
【0104】
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中のヒンダードアミン構造含有光安定剤の含有量の上限及び下限は、30、29、27、25、23、20、19、17、15、14、12、10、9、7、5、4、2、1、0.9、0.7、0.5、0.4、0.2、0.1、0.09、0.05、0.03、0.02、0.01質量%等が例示される。1つの実施形態において、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物中のヒンダードアミン構造含有光安定剤の含有量は、0.01~30.0質量%が好ましい。
【0105】
<光重合開始剤>
1つの実施形態において、上記組成物には、光重合開始剤が含まれる。光重合開始剤は単独又は二種以上で上記組成物に含まれ得る。
【0106】
光重合開始剤は、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、光アニオン重合開始剤等が例示される。
【0107】
光ラジカル重合開始剤は、α-ヒドロキシアルキルフェノン、ベンゾインエーテル、置換又は非置換のアルキルフェノン、置換又は非置換のベンジル、置換又は非置換のベンゾフェノン、アシルホスフィンオキシド、オキシムエステル、置換チオキサントン、分子内水素引き抜き型光重合開始剤等が例示される。
【0108】
α-ヒドロキシアルキルフェノンは、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、2-ヒドロキシ-4’-(2-ヒドロキシエトキシ)-2-メチルプロピオフェノン(1-[4-(2-ヒドロキシエトキシル)-フェニル]-2-ヒドロキシ-メチルプロパノン)、2-ヒドロキシ-1-(4-(4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)ベンジル)フェニル)-2-メチルプロパン-1-オン)等が例示される。
【0109】
ベンゾインエーテルは、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等が例示される。
【0110】
置換又は非置換のアルキルフェノンは、アセトフェノン、2,2-ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-フェニル-2-(p-トルエンスルホニルオキシ)アセトフェノン、ベンゾイン、2-ベンジル-2-(ジメチルアミノ)-4’-モルホリノブチロフェノン、2-メチル-4’-(メチルチオ)-2-モルホリノプロピオフェノン、2-イソニトロソプロピオフェノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン等が例示される。
【0111】
置換又は非置換のベンジルは、ベンジル、p-アニシル等が例示される。
【0112】
置換又は非置換のベンゾフェノンは、ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ジクロロベンゾフェノン、1,4-ジベンゾイルベンゼン、2-ベンゾイル安息香酸、4-ベンゾイル安息香酸、2-ベンゾイル安息香酸メチル等が例示される。
【0113】
アシルホスフィンオキシドは、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキシド等が例示される。
【0114】
オキシムエステルは、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)-,2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(O-アセチルオキシム)等が例示される。
【0115】
置換チオキサントンは、2-クロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン等が例示される。
【0116】
分子内水素引き抜き型光重合開始剤は、オキシフェニル酢酸、2-[2-オキソ-2-フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物、フェニル グリオキシリック アシッド メチル エステル等が例示される。
【0117】
上記組成物100質量部に対する光重合開始剤の含有量の上限及び下限は、10、9、7、5、4、3、2、1、0質量部等が例示される。1つの実施形態において、上記組成物100質量部に対する光重合開始剤の含有量は、硬化性の観点から、0~10質量部等が好ましい。
【0118】
上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対する光重合開始剤の含有量の上限及び下限は、10、9、7、5、4、3、2、1、0質量部等が例示される。別の実施形態において、上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対する光重合開始剤の含有量は、0~10質量部等が好ましい。
【0119】
<シリコーン樹脂>
1つの実施形態において、上記組成物には、シリコーン樹脂が含まれる。シリコーン樹脂は単独又は二種以上で上記組成物に含まれ得る。
【0120】
シリコーン樹脂は、ポリシロキサン変性アクリル樹脂、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性シロキサン、等が例示される。
【0121】
上記組成物100質量部に対するシリコーン樹脂の含有量の上限及び下限は、5、4、3、2、1、0質量部等が例示される。1つの実施形態において、上記組成物100質量部に対するシリコーン樹脂の含有量は、硬化性の観点から、0~5質量部等が好ましい。
【0122】
上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するシリコーン樹脂の含有量の上限及び下限は、5、4、3、2、1、0質量部等が例示される。別の実施形態において、上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するシリコーン樹脂の含有量は、0~5質量部等が好ましい。
【0123】
<シリカ>
1つの実施形態において、上記組成物には、シリカが含まれる。シリカは単独又は二種以上で上記組成物に含まれ得る。
【0124】
シリカは、乾式シリカ、破砕シリカ、溶融シリカ、ヒュームドシリカ等が例示される。
【0125】
上記組成物100質量部に対するシリカの含有量の上限及び下限は、20、19、17、15、13、11、10、9、7、5、4、3、2、1、0質量部等が例示される。1つの実施形態において、上記組成物100質量部に対するシリカの含有量は、硬化性の観点から、0~20質量部等が好ましい。
【0126】
上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するシリカの含有量の上限及び下限は、20、19、17、15、13、11、10、9、7、5、4、3、2、1、0質量部等が例示される。別の実施形態において、上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対するシリカの含有量は、0~20質量部等が好ましい。
【0127】
<希釈溶剤>
1つの実施形態において、上記組成物には、希釈溶剤が含まれる。希釈溶剤は単独又は二種以上で上記組成物に含まれ得る。
【0128】
希釈溶剤は、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブタノール、イソブチルアルコール、tert-ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、アセチルアセトン、トルエン、キシレン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n-ヘプタン、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、1,4-ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が例示される。
【0129】
上記組成物100質量部に対する希釈溶剤の含有量の上限及び下限は、80、70、60、50、40、30、20、10、5、1、0質量部等が例示される。1つの実施形態において、上記組成物100質量部に対する希釈溶剤の含有量は、塗工時に適する粘度の観点から、0~80質量部程度が好ましい。
【0130】
上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対する希釈溶剤の含有量の上限及び下限は、70、60、50、40、30、20、10、5、1、0質量部等が例示される。別の実施形態において、上記ウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対する希釈溶剤の含有量は、0~70質量部程度等が好ましい。
【0131】
<添加剤>
上記組成物には、ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート、トリアジン構造含有紫外線吸収剤、ヒンダードアミン構造含有光安定剤、光重合開始剤、シリコーン樹脂、シリカ、希釈溶媒以外の剤を添加剤として含み得る。添加剤は、単独又は二種以上で上記組成物に含まれ得る。
【0132】
添加剤は、硬化助剤、消泡剤、表面調整剤、防汚染剤、無機フィラー、顔料、帯電防止剤、金属酸化物微粒子分散体等が例示される。
【0133】
1つの実施形態において、添加剤の含有量は、組成物100質量部に対して、10質量部未満、5質量部未満、1質量部未満、0.1質量部未満、0.01質量部未満、0質量部等が例示される。
【0134】
別の実施形態において、添加剤の含有量は、上記ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート100質量部に対して、10質量部未満、5質量部未満、1質量部未満、0.1質量部未満、0.01質量部未満、0質量部等が例示される。
【0135】
上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート、トリアジン構造含有紫外線吸収剤、ヒンダードアミン構造含有光安定剤、並びに必要に応じて光重合開始剤、シリコーン樹脂、シリカ、希釈溶媒、及び/又は添加剤を混合することによって得られる。混合手段及び混合順序は特に限定されない。
【0136】
上記組成物は、コーティング用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物、コーティング剤としても好適に用いられ得る。
【0137】
[硬化物]
本開示は、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化物を提供する。上記硬化物は、上記組成物に、紫外線、電子線、放射線等の活性エネルギー線を照射する工程を含む方法により得られる。
【0138】
紫外線光源は、キセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LEDランプ等が例示される。紫外線量は硬化物の厚さに応じて適宜調整され得る。なお、光量や光源配置、搬送速度等は必要に応じて調整でき、例えば高圧水銀灯を使用する場合には、80~160W/cm程度のランプ出力を有するランプ1灯に対して搬送速度5~50m/分程度で硬化させることが好ましい。一方、電子線の場合には、10~300kV程度の加速電圧を有する電子線加速装置にて、搬送速度5~50m/分程度で硬化させることが好ましい。
【0139】
[フィルム]
本開示は、上記硬化物を含む、フィルムを提供する。1つの実施形態において、上記フィルムは、上記硬化物と各種ベースフィルムとを構成要素とする物品である。
【0140】
ベースフィルム(基材)は各種公知のものを採用できる。ベースフィルムは、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム(ポリメチルメタクリレートフィルム等)、ポリスチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、エポキシ樹脂フィルム、メラミン樹脂フィルム、トリアセチルセルロースフィルム、ABSフィルム、ASフィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、環状オレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム等が例示される。ベースフィルムの厚みは特に限定されないが、15~100μm程度が好ましい。
【0141】
上記フィルムは各種公知の方法で製造できる。フィルムの製造方法は、上記活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を上記ベースフィルムの少なくとも片面に塗工し、必要に応じて乾燥させてから、活性エネルギー線を照射する方法等が例示される。また、得られたベースフィルムの非塗工面に本実施形態に係る樹脂組成物を塗工し、その上に他のベースフィルムを貼り合わせてから活性エネルギー線を照射することで積層フィルムを製造することもできる。
【0142】
塗工方法は、バーコーター塗工、ワイヤーバー塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等が例示される。
【0143】
塗工量は特に限定されないが、乾燥後の質量が0.1~30g/m2程度が好ましく、1~20g/m2がより好ましい。
【実施例】
【0144】
以下、実施例及び比較例を通じて本発明を具体的に説明する。但し、上述の好ましい実施形態における説明及び以下の実施例は、例示の目的のみに提供され、本発明を限定する目的で提供するものではない。従って、本発明の範囲は、本明細書に具体的に記載された実施形態にも実施例にも限定されず、特許請求の範囲によってのみ限定される。また、各実施例及び比較例において、特に説明がない限り、部、%等の数値は質量基準である。
【0145】
<合成例1>(ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートの合成)
撹拌機、温度計、還流冷却機を取り付けた三つ口フラスコに、水添キシレンジイソシアネート(以下、H-XDI)10.4部、ポリカーボネートジオール(商品名「ETERNACOLL PH-200」、宇部興産(株)製)(以下、PH-200)53.4部、メチルイソブチルケトン30.0部、オクチル酸スズ0.01部を仕込み、80℃で反応させた。残存イソシアネート基が2.4%となった時点でヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEA)6.2部、オクチル酸スズ0.01部、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.07部を加え、残存イソシアネート基が0.1%以下になるまで反応を行い、樹脂分70%でポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートを含む溶液(A-1)を得た。
【0146】
<合成例2~5>
以下、表1の原料・配合量にて、合成例1と同様にウレタン(メタ)アクリレートの合成を行った。
【0147】
【表1】
H-XDI:水添キシレンジイソシアネート
IPDI:イソホロンジイソシアネート
4-HBA:4-ヒドロキシブチルアクリレート
T6002:旭化成(株)製、ポリカーボネートジオール「デュラノールT6002」
PTMG2000:三菱ケミカル(株)製、ポリエーテルポリオール
プラクセルL220AL:(株)ダイセル製、ポリカプロラクトンポリオール
【0148】
<実施例1>
合成例1で得たポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレートを含む溶液を66.7部、トリアジン構造含有紫外線吸収剤であるTINUVIN400(BASF製)を1.4部、ヒンダードアミン構造含有光安定剤であるTINUVIN123(BASF製)を0.5部、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンであるBYK-333(BYK Additives & Instruments社製)を0.05部、光重合開始剤であるIrgacure907(BASF製、以下、Irg.907)1.4部、メチルエチルケトン(以下、MEK)30.0部を均一になるように撹拌した後、シリカであるACEMATT3300(EVONIK製)を2.5部、メチルエチルケトンを5部配合してホモミキサーで均一になるまで分散して、固形分50%の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を得た。
【0149】
<実施例2~5、比較例1~9>
以下、実施例1と同様にして表の配合比率に従い、全て固形分50%になるようにMEKにて希釈を行い、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を調製した。なお、表中の(A)成分の値は溶液(固形分70%)としての値である。
【0150】
【表2】
【表3】
【表4】
(A)成分:ポリカーボネートウレタン(メタ)アクリレート
(B)成分:トリアジン構造含有紫外線吸収剤
(C)成分:ヒンダードアミン構造含有光安定剤
(D)成分:光重合開始剤
TINUVIN 479:BASF製、トリアジン構造含有紫外線吸収剤
DAINSORB T-53:大和化成(株)製、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤
SEESORB 712:シプロ化成(株)製、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
アデカスタブ LA-52:(株)ADEKA製、ヒンダードアミン構造含有光安定化剤
アデカスタブ AO-60:(株)ADEKA製、ヒンダードフェノール構造含有酸化防止剤
アデカスタブ PEP-36:(株)ADEKA製、ホスファイト系酸化防止剤
【0151】
<硬化物の作製>
実施例及び比較例の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、易接着ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、バーコータNo.20を用いて、乾燥膜厚15μmになるようにハンドコートを行い、80℃で1分乾燥させた後、高圧水銀灯120W、1灯を用いて積算照射量300mJ/cm2を照射させ硬化物を作成し、以下の評価を行った。
【0152】
<触感の評価>
上記硬化物表面を手で触った感触により触感を評価した。ソフトフィール感を感じるものを良好、プラスチック表面のような硬質感やタック感を感じるものは不適とした。
【0153】
<耐酸性の評価>
硬化物表面に、0.1N硫酸水溶液で直径10mm程度の液滴を作り、液滴をガラス容器で覆い20℃で静置。24時間後に硬化膜表面を水ですすぎ、液滴跡の有無を目視にて確認。液滴跡がなければ○、液滴跡が確認できれば×とした。
【0154】
<耐アルカリ性の評価>
硬化物表面に、0.1N水酸化ナトリウム水溶液で直径10mm程度の液滴を作り、液滴をガラス容器で覆い20℃で静置。24時間後に硬化膜表面を水ですすぎ、液滴跡の有無を目視にて確認。液滴跡がなければ○、液滴跡が確認できれば×とした。
【0155】
<耐光性の評価>
上記硬化物に、メタルハライドランプ(照度55mJ/cm2、岩崎電気(株)製)を用いて、96時間照射した後の黄変度ΔYIと密着性を評価した。黄変度ΔYIについては色差計(商品名:ZE 6000 日本電色工業(株)製)により測定、密着性については下記手法によるセロハンテープによる剥離試験を実施した。
【0156】
<密着性:剥離試験>
JIS-K-5400に基づきクロスカット試験を実施した。作製した硬化物表面に、1mm四方枡の100枡の切れ目を入れて、セロハンテープ(ニチバン株式会社 商品名 エルパック LP-24)を貼り付け、硬化物からセロハンテープを一気に引き剥がした時、セロハンテープ側に硬化膜が付着せず、全て基材側に硬化膜が残っている場合を○とし、剥がれが確認されたものを×とした。
【0157】
実施例及び比較例の評価結果を下記表に示す。
【0158】