(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置のヒータの電力を制御する方法及びそのエアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/57 20200101AFI20220308BHJP
【FI】
A24F40/57
(21)【出願番号】P 2020541928
(86)(22)【出願日】2019-10-23
(86)【国際出願番号】 KR2019013997
(87)【国際公開番号】W WO2020101203
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2020-07-31
(31)【優先権主張番号】10-2018-0141972
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】リ、 チェ ミン
【審査官】比嘉 貴大
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-503916(JP,A)
【文献】国際公開第2018/122389(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0048181(US,A1)
【文献】国際公開第2018/019786(WO,A1)
【文献】特開2015-013192(JP,A)
【文献】特表2018-523987(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/57
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置であって、
エアロゾル生成基質を加熱するヒータと、
前記ヒータに供給される電力を比例積分微分(PID)方式を通じて制御する制御部と、を含み、
前記制御部は、
少なくとも2つ以上の喫煙区間を制御し、
ユーザの喫煙が行われる第1喫煙区間で前記喫煙が終了した後の前記ヒータの
温度を初期温度
とし、前記初期温度によって決定される積分制御加重値に基づいて
、前記第1喫煙区間に連続する第2喫煙区間で前記ヒータに供給される電力を制御することを特徴とするエアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記ヒータが既設定の予熱温度に到逹した後、一定時間経過後の前記ヒータの初期温度に基づいて積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記ヒータが予熱されて50℃に到逹したときの積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第1喫煙区間において、前記ヒータを予熱するように制御し、前記ヒータの最大温度に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1喫煙区間において前記ヒータの温度制御に用いられた積分制御利得値を参照して、前記
第1喫煙区間での最も高い積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記ヒータの初期温度別に積分制御加重値を対応させた表(table)を参照して、前記積分制御加重値を決定することを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記積分制御加重値は、
20以上の値であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記積分制御加重値は、
70以下の値であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記積分制御加重値は、
20ないし70のうち、いずれか1つの値であることを特徴とする請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
少なくとも2つ以上の喫煙区間で、エアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法であって、
ユーザの喫煙が行われる第1喫煙区間で前記喫煙が終了した後の前記ヒータの
温度を初期温度
と判断する温度判断段階と、
前記判断されたヒータの初期温度に基づいて比例積分微分のうち、積分制御を行うための積分制御加重値を決定する加重値決定段階と、
前記ヒータが予熱温度に到逹すれば、前記決定された積分制御加重値に基づいて
、前記第1喫煙区間に連続する第2喫煙区間で前記ヒータの温度を保持する温度保持段階と、を含むエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項11】
前記加重値決定段階は、
前記ヒータが既設定の予熱温度に到逹した後、一定時間経過後の前記ヒータの初期温度に基づいて
、積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項12】
前記加重値決定段階は、
前記ヒータが予熱されて50℃に到逹したときの積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項13】
前記加重値決定段階は、
前記第1喫煙区間において、前記ヒータを予熱するように制御し、前記ヒータの最大温度に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項14】
前記加重値決定段階は、
前記第1喫煙区間において前記ヒータの温度制御に用いられた積分制御利得値を参照して、前記
第1喫煙区間での最も高い積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項15】
前記加重値決定段階は、
前記ヒータの初期温度別に積分制御加重値を対応させた表(table)を参照して、前記積分制御加重値を決定することを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項16】
前記積分制御加重値は、
20以上の値であることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項17】
前記積分制御加重値は、
70以下の値であることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項18】
前記積分制御加重値は、
20ないし70のうち、いずれか1つの値であることを特徴とする請求項10に記載のエアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法。
【請求項19】
請求項10ないし18のうち、いずれか一項に記載の方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置のヒータの電力を制御する方法及びそのエアロゾル生成装置に係り、さらに具体的には、エアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を比例積分微分制御方式で制御することで、エアロゾル生成装置を通じて連続して喫煙をしても、喫煙感を一定に保持させる、エアロゾル生成装置のヒータの電力を制御する方法及びそのエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般的なシガレットの短所を克服する代替方法に関する需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、シガレット内のエアロゾル生成物質が加熱されることにより、エアロゾルが生成する方法に関する需要が増加している。これにより、加熱式シガレットまたは加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
従来に知られたエアロゾル生成装置を通じて、ユーザは連続して喫煙を満喫することができるが、従来に知られたエアロゾル生成装置によれば、ユーザが喫煙行為のターム(term)を短くして連続してエアロゾルを吸い込む場合、エアロゾル生成装置でエアロゾルを生成させるヒータの温度が正常に上昇した状態に保持されることが困難であり、エアロゾルの霧化量不足の問題点が指摘されてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ユーザがエアロゾル生成装置を通じて連続して喫煙を満喫しつつ、さらにユーザに一定の霧化量のエアロゾルを提供するためのエアロゾル生成装置を具現するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例による装置は、エアロゾル生成装置であって、エアロゾル生成基質を加熱するヒータ、及び前記ヒータに供給される電力を比例積分微分(PID)方式を通じて制御する制御部を含み、前記制御部は、前記ヒータの初期温度によって決定される積分制御加重値に基づいて前記ヒータに供給される電力を制御することを特徴とする。
【0006】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例による方法は、エアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法であって、エアロゾル生成装置のヒータの初期温度を判断する温度判断段階と、前記判断されたヒータの初期温度に基づいて比例積分微分のうち、積分制御を行うための積分制御加重値を決定する加重値決定段階と、前記ヒータが予熱温度に到逹すれば、前記決定された積分制御加重値に基づいて、前記ヒータの温度を保持する温度保持段階と、を含む。
【0007】
本発明の一実施例は、前記方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、連続使用行為による霧化量減少がほとんどなくなり、ユーザは、エアロゾル生成装置を通じて連続して喫煙行為を行っても、一貫した喫煙感を感じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図2】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図3】エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【
図6】本発明によるエアロゾル生成装置の一例を図式的に示すブロック図である。
【
図7】エアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法を説明するためのグラフである。
【
図8】本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの電力を制御する方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
前記技術的課題を解決するための本発明の一実施例による装置は、エアロゾル生成装置であって、エアロゾル生成基質を加熱するヒータ、及び前記ヒータに供給される電力を比例積分微分(PID)方式を通じて制御する制御部を含み、前記制御部は、前記ヒータの初期温度によって決定される積分制御加重値に基づいて前記ヒータに供給される電力を制御することを特徴とする。
【0011】
前記装置において、前記制御部は、前記ヒータが既設定の予熱温度に到逹した後、一定時間経過後の前記ヒータの初期温度に基づいて積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0012】
前記装置において、前記制御部は、前記ヒータが予熱されて50℃に到逹したときの積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0013】
前記装置において、前記制御部は、前記ヒータの温度が第1予熱過程を通じて到逹した最大温度に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0014】
前記装置において、前記制御部は、前記ヒータの第1予熱過程を通じて記録された積分制御利得値を参照して、前記第1予熱過程での最も高い積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0015】
前記装置において、前記制御部は、前記ヒータの初期温度別に積分制御加重値を対応させた表(table)を参照して、前記積分制御加重値を決定することを特徴とする。
【0016】
前記装置において、前記積分制御加重値は、20以上の値であることを特徴とする。
【0017】
前記装置において、前記積分制御加重値は、70以下の値であることを特徴とする。
【0018】
前記装置において、前記積分制御加重値は、20ないし70のうち、いずれか1つの値であることを特徴とする。
【0019】
前記技術的課題を解決するための本発明の他の一実施例による方法は、エアロゾル生成装置のヒータに供給される電力を制御する方法であって、エアロゾル生成装置のヒータの初期温度を判断する温度判断段階と、前記判断されたヒータの初期温度に基づいて比例積分微分のうち、積分制御を行うための積分制御加重値を決定する加重値決定段階と、前記ヒータが予熱温度に到逹すれば、前記決定された積分制御加重値に基づいて、前記ヒータの温度を保持する温度保持段階と、を含む。
【0020】
前記方法において、前記加重値決定段階は、前記ヒータが既設定の予熱温度に到逹した後、一定時間経過後の前記ヒータの初期温度に基づいて、制御部が積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0021】
前記方法において、前記加重値決定段階は、制御部が、前記ヒータが予熱されて50℃に到逹したときの積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0022】
前記方法において、前記加重値決定段階は、前記ヒータの温度が第1予熱過程を通じて到逹した最大温度に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0023】
前記方法において、前記加重値決定段階は、前記制御部が、前記ヒータの第1予熱過程を通じて記録された積分制御利得値を参照して、前記第1予熱過程での最も高い積分制御利得値に基づいて前記積分制御加重値を算出することを特徴とする。
【0024】
前記方法において、前記加重値決定段階は、前記ヒータの初期温度別に積分制御加重値を対応させた表(table)を参照して、前記積分制御加重値を決定することを特徴とする。
【0025】
前記方法において、前記積分制御加重値は、20以上の値であることを特徴とする。
【0026】
前記方法において、前記積分制御加重値は、70以下の値であることを特徴とする。
【0027】
前記方法において、前記積分制御加重値は、20ないし70のうち、いずれか1つの値であることを特徴とする。
【0028】
本発明の一実施例は、前記方法を実行させるためのプログラムを保存しているコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することができる。
【0029】
本発明は、多様な変換を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示し、詳細な説明によって詳しく説明する。本発明の効果及び特徴、そして、それらを達成する方法は、図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、多様な形態に具現される。
【0030】
以下、添付された図面に基づいて本発明の実施例を詳しく説明し、図面を参照して説明するとき、同一であるか、対応する構成要素は、同じ図面番号を与え、これに係わる重複説明は、省略する。
【0031】
以下の実施例において、第1、第2などの用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使用された。
【0032】
以下の実施例において、単数表現は、文脈上、明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0033】
以下の実施例において、「含む。」または「有する。」などの用語は、明細書上に記載された特徴、または構成要素が存在することを意味するものであり、1つ以上の他の特徴、または構成要素が付け加えられる可能性を予め排除するものではない。
【0034】
ある実施例が異なって具現可能な場合、特定の工程順序は、説明される順序とは逆順にも行われる。例えば、連続して説明される2つの工程が実質的に同時に行われ、説明される順序と逆順にも進められる。
【0035】
以下では、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0036】
図1ないし
図3は、エアロゾル生成装置にシガレットが挿入された例を示す図面である。
【0037】
図1を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、バッテリ120、制御部110及びヒータ130を含む。
図2及び
図3を参照すれば、エアロゾル生成装置10は、蒸気化器180をさらに含む。また、エアロゾル生成装置10の内部空間には、シガレット200が挿入される。
【0038】
図1ないし
図3に示されたエアロゾル生成装置10には、本実施例と係わる構成要素が示されている。したがって、
図1ないし
図3に示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置10にさらに含まれることを、本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解することができるであろう。
【0039】
また、
図2及び
図3には、エアロゾル生成装置10にヒータ130が含まれていると示されているが、必要に応じて、ヒータ130は、省略されてもよい。
【0040】
図1には、バッテリ120、制御部110及びヒータ130が一列に配置されていると示されている。また、
図2には、バッテリ120、制御部110、蒸気化器180及びヒータ130が一列に配置されていると示されている。また、
図3には、蒸気化器180及びヒータ130が並列に配置されていると示されている。しかし、エアロゾル生成装置10の内部構造は、
図1ないし
図3に示されていることに限定されない。言い換えれば、エアロゾル生成装置10の設計によって、バッテリ120、制御部110、ヒータ130及び蒸気化器180の配置は、変更される。
【0041】
シガレット200がエアロゾル生成装置10に挿入されれば、エアロゾル生成装置10は、ヒータ130及び/または蒸気化器180を作動させ、シガレット200及び/または蒸気化器180からエアロゾルを発生させることができる。ヒータ130及び/または蒸気化器180によって発生したエアロゾルは、シガレット200を通過してユーザに伝達される。
【0042】
必要に応じて、シガレット200がエアロゾル生成装置10に挿入されない場合にも、エアロゾル生成装置10は、ヒータ130を加熱することができる。
【0043】
バッテリ120は、エアロゾル生成装置10の動作に用いられる電力を供給する。例えば、バッテリ120は、ヒータ130または蒸気化器180が加熱されるように電力を供給し、制御部110の動作に必要な電力を供給することができる。また、バッテリ120は、エアロゾル生成装置10に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができる。
【0044】
制御部110は、エアロゾル生成装置10の動作を全般的に制御する。具体的に、制御部110は、バッテリ120、ヒータ130及び蒸気化器180だけでなく、エアロゾル生成装置10に含まれた他の構成の動作を制御する。また、制御部110は、エアロゾル生成装置10の構成それぞれの状態を確認し、エアロゾル生成装置10が動作可能な状態であるか否かを判断することもできる。
【0045】
制御部110は、少なくとも1つのプロセッサを含む。プロセッサは、多数の論理ゲートのアレイとして具現されもし、汎用的なマイクロプロセッサと、該マイクロプロセッサで実行されるプログラムが保存されたメモリの組み合わせによっても具現される。また、他の形態のハードウェアとして具現されることを、本実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0046】
ヒータ130は、バッテリ120から供給された電力によって加熱される。例えば、シガレットがエアロゾル生成装置10に挿入されれば、ヒータ130は、シガレットの外部に位置する。したがって、加熱されたヒータ130は、シガレット内のエアロゾル生成物質の温度を上昇させうる。
【0047】
ヒータ130は、電気抵抗性ヒータでもある。例えば、ヒータ130には、電気伝導性トラック(track)を含み、電気伝導性トラックに電流が流れることにより、ヒータ130が加熱される。しかし、ヒータ130は、前記例に限定されず、希望温度まで加熱されるものであれば、制限なしに該当する。ここで、希望温度は、エアロゾル生成装置10に予め設定されていてもよく、ユーザによって所望の温度に設定されてもよい。
【0048】
一方、他の例において、ヒータ130は、誘導加熱式ヒータでもある。具体的に、ヒータ130には、シガレットを誘導加熱方式で加熱するための電気伝導性コイルを含み、シガレットは、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタを含んでもよい。
【0049】
例えば、ヒータ130は、管状加熱要素、板状加熱要素、針状加熱要素または棒状加熱要素を含み、加熱要素の形状によってシガレット200の内部または、外部を加熱することができる。
【0050】
また、エアロゾル生成装置10には、ヒータ130が複数個配置されてもよい。この際、複数個のヒータ130は、シガレット200の内部に挿入されるように配置されても、シガレット200の外部に配置されてもよい。また、複数個のヒータ130のうち、一部は、シガレット200の内部に挿入されるように配置され、残りは、シガレット200の外部に配置される。また、ヒータ130の形状は、
図1ないし
図3に示された形状に限定されず、多様な形状に製作される。
【0051】
蒸気化器180は、液状組成物を加熱してエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルは、シガレット200を通過してユーザに伝達される。すなわち、蒸気化器180によって生成されたエアロゾルは、エアロゾル生成装置10の気流通路に沿って移動し、気流通路は、蒸気化器180によって生成されたエアロゾルがシガレットを通過してユーザに伝達されるように構成される。
【0052】
例えば、蒸気化器180は、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素を含んでもよいが、それらに限定されない。例えば、液体保存部、液体伝達手段及び加熱要素は、独立したモジュールとしてエアロゾル生成装置10に含まれてもよい。
【0053】
液体保存部は、液状組成物を保存することができる。例えば、液状組成物は、揮発性タバコ香成分を含むタバコ含有物質を含む液体でもあり、非タバコ物質を含む液体でもある。液体保存部は、蒸気化器180から脱/付着されるように製作され、蒸気化器180と一体として製作されてもよい。
【0054】
例えば、液状組成物は、水、ソルベント、エタノール、植物抽出物、香料、香味剤、またはビタミン混合物を含んでもよい。香料は、メントール、ペパーミント、スペアミントオイル、各種果物の香り成分などを含むが、それらに制限されるものではない。香味剤は、ユーザに多様な香味または風味を提供する成分を含んでもよい。ビタミン混合物は、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC及びビタミンEのうち、少なくとも1つが混合されたものでもあるが、それらに制限されるものではない。また、液状組成物は、グリセリン及びプロピレングリコールのようなエアロゾル形成剤を含んでもよい。
【0055】
液体伝達手段は、液体保存部の液状組成物を加熱要素に伝達することができる。例えば、液体伝達手段は、綿繊維、セラミック繊維、ガラスファイバ、多孔性セラミックのような芯(wick)にもなるが、それに限定されない。
【0056】
加熱要素は、液体伝達手段によって伝達される液状組成物を加熱するための要素である。例えば、加熱要素は、金属熱線、金属熱板、セラミックヒータなどにもなるが、それらに限定されるものではない。また、加熱要素は、ニクロム線のような伝導性フィラメントで構成され、液体伝達手段に巻かれる構造によっても配置される。加熱要素は、電流供給によって加熱され、加熱要素と接触された液体組成物に熱を伝達して、液体組成物を加熱することができる。その結果、エアロゾルが生成される。
【0057】
例えば、蒸気化器180は、カトマイザ(cartomizer)または霧化器(atomizer)とも称されるが、それらに限定されない。
【0058】
一方、エアロゾル生成装置10は、バッテリ120、制御部110、ヒータ130及び蒸気化器180以外に汎用的な構成をさらに含んでもよい。例えば、エアロゾル生成装置10は、視覚情報の出力が可能なディスプレイ及び/または触覚情報の出力のためのモータを含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10は、少なくとも1つのセンサ(パフ感知センサ、温度感知センサ、シガレット挿入感知センサなど)を含んでもよい。また、エアロゾル生成装置10は、シガレット200が挿入された状態でも外部空気外部空気が流入されるか、内部気体が類推可能な構造によっても作製される。
【0059】
図1ないし
図3には、示されていないが、エアロゾル生成装置10は、別途のクレードルと共にシステムを構成してもよい。例えば、クレードルは、エアロゾル生成装置10のバッテリ120の充電に用いられる。または、クレードルとエアロゾル生成装置10とが結合された状態でヒータ130が加熱されてもよい。
【0060】
シガレット200は、一般的な燃焼型シガレットと類似してもいる。例えば、シガレット200は、エアロゾル生成物質を含む第1部分とフィルタなどを含む第2部分に区分される。または、シガレット200の第2部分にも、エアロゾル生成物質が含まれてもよい。例えば、顆粒またはカプセルの形態に作られたエアロゾル生成物質が第2部分に挿入されてもよい。
【0061】
エアロゾル生成装置10の内部には、第1部分の全体が挿入され、第2部分は、外部に露出される。または、エアロゾル生成装置10の内部に第1部分の一部だけ挿入され、第1部分の全体及び第2部分の一部が挿入されてもよい。ユーザは、第2部分を口にした状態でエアロゾルを吸い込む。この際、エアロゾルは、外部空気が第1部分を通過することで生成され、生成されたエアロゾルは、第2部分を通過してユーザの口に伝達される。
【0062】
一例として、外部空気は、エアロゾル生成装置10に形成された少なくとも1つの空気通路を通じて流入される。例えば、エアロゾル生成装置10に形成された空気通路の開閉及び/または空気通路の大きさは、ユーザによって調節される。これにより、霧化量、喫煙感などがユーザによって調節される。他の例として、外部空気は、シガレット200の表面に形成された少なくとも1つの孔(hole)を通じてシガレット200の内部に流入されてもよい。
【0063】
以下、
図4を参照して、シガレット200の一例について説明する。
【0064】
【0065】
図4を参照すれば、シガレット2は、タバコロッド21及びフィルタロッド22を含む。
図1ないし
図3を参照して、上述した第1部分21は、タバコロッド21を含み、第2部分22は、フィルタロッド22を含む。
【0066】
図4には、フィルタロッド22が単一セグメントに示されているが、それに限定されない。すなわち、フィルタロッド22は、複数のセグメントで構成されてもよい。例えば、フィルタロッド22は、エアロゾルを冷却するセグメント及びエアロゾル内に含まれた所定の成分をフィルタリングするセグメントを含んでもよい。また、必要に応じて、フィルタロッド22には、他の機能を行う少なくとも1つのセグメントをさらに含んでもよい。
【0067】
シガレット2の直径は、5mmないし9mmの範囲以内で、長さは、約48mmでもあるが、それに限定されない。例えば、タバコロッド21の長さは、約12mm、フィルタロッド22の第1セグメントの長さは、約10mm、フィルタロッド22の第2セグメントの長さは、約14mm、フィルタロッド22の第3セグメントの長さは、約12mmでもあるが、それに限定されない。
【0068】
シガレット2は、少なくとも1枚のラッパ24によって包装される。ラッパ24には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。一例として、シガレット2は、1枚のラッパ24によって包装される。他の例として、シガレット2は、2以上のラッパ24によって重畳的に包装されてもよい。例えば、第1ラッパ241によってタバコロッド21が包装され、ラッパ242、243、244によってフィルタロッド22が包装される。そして、単一ラッパ245によってシガレット2全体が再包装される。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成されているならば、それぞれのセグメントがラッパ242、243、244によって包装される。
【0069】
第1ラッパ241及び第2ラッパ242は、一般的なフィルタ巻紙によって製作される。例えば、第1ラッパ241及び第2ラッパ242は、多孔質巻紙または無多孔質巻紙でもある。また、第1ラッパ241及び第2ラッパ242は、耐油性を有する紙類及び/またはアルミニウム合紙包装剤によって製作される。
【0070】
第3ラッパ243は、ハード巻紙によって製作される。例えば、第3ラッパ243の坪量は、88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれる。また、第3ラッパ243の厚さは、120μm~130μmの範囲内に含まれ、望ましくは、125μmでもある。
【0071】
第4ラッパ244は、耐油性ハード巻紙によって製作される。例えば、第4ラッパ244の坪量は、88g/m2~96g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、90g/m2~94g/m2の範囲内に含まれる。また、第4ラッパ244の厚さは、120μm~130μmの範囲内に含まれ、望ましくは、125μmでもある。
【0072】
第5ラッパ245は、滅菌紙(MFW)によって製作される。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般紙よりも増進されるように特殊に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパ245の坪量は、57g/m2~63g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、60g/m2でもある。また、第5ラッパ245の厚さは、64μm~70μmの範囲内に含まれ、望ましくは、67μmでもある。
【0073】
第5ラッパ245は、所定の物質が内添されてもよい。ここで、所定の物質の例としては、シリコンが該当するが、それに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、または電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンではないにしても、上述した特性を有する物質であれば、制限なしに第5ラッパ245に塗布(または、コーティング)されうる。
【0074】
第5ラッパ245は、シガレット2が燃焼される現象を防止することができる。例えば、タバコロッド210がヒータ13によって加熱されれば、シガレット2が燃焼される可能性がある。具体的に、タバコロッド310に含まれた物質のうち、いずれか1つの発火点以上に温度が上昇する場合、シガレット2が燃焼される。このような場合にも、第5ラッパ245は、不燃性物質を含むので、シガレット2が燃焼される現象が防止される。
【0075】
また、第5ラッパ245は、シガレット2で生成される物質によってホルダー1の汚染を防止することができる。ユーザのパフによって、シガレット2内で液体物質が生成される。例えば、シガレット2で生成されたエアロゾルが外部空気によって冷却されることで、液体物質(例えば、水分など)が生成される。第5ラッパ245がシガレット2を包装することにより、シガレット2内で生成された液体物質がシガレット2の外部に漏れることが防止される。
【0076】
タバコロッド21は、エアロゾル生成物質を含む。例えば、エアロゾル生成物質は、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール及びオレイルアルコールのうち、少なくとも1つを含むが、それらに限定されない。また、タバコロッド21は、風味剤、湿潤剤及び/または有機酸(organic acid)のような他の添加物質を含んでもよい。また、タバコロッド21には、メントールまたは保湿剤などの加香液が、タバコロッド21に噴射されることによって添加される。
【0077】
タバコロッド21は、多様に製作される。例えば、タバコロッド21は、シート(sheet)によっても作製され、ストランド(strand)によっても作製される。また、タバコロッド21は、タバコシートが細かく切られた刻みタバコによっても作製される。また、タバコロッド21は、熱伝導物質によっても覆い包まれる。例えば、熱伝導物質は、アルミニウムホイルのような金属ホイルでもあるが、それに限定されない。一例として、タバコロッド21を覆い包む熱伝導物質は、タバコロッド21に伝達される熱を押し並べて分散させ、タバコロッドに加えられる熱伝導率を向上させ、これにより、タバコ味を向上させうる。また、タバコロッド21を覆い包む熱伝導物質は、誘導加熱式ヒータによって加熱されるサセプタとしての機能が行える。この際、図面に示されていないが、タバコロッド21は、外部を取り囲む熱伝導物質以外にも追加のサセプタをさらに含んでもよい。
【0078】
フィルタロッド22は、酢酸セルロースフィルタでもある。一方、フィルタロッド22の形状には、制限がない。例えば、フィルタロッド22は、円柱状ロッドでもあり、内部に中空を含むチューブ状ロッドでもある。また、フィルタロッド22リセス状ロッドでもある。もし、フィルタロッド22が複数のセグメントで構成された場合、複数のセグメントのうち、少なくとも1つが異なる形状にも作製される。
【0079】
フィルタロッド22の第1セグメントは、酢酸セルロースフィルタでもある。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。第1セグメントによってヒータ13が挿入される場合、タバコロッド210の内部物質が後に押される現象を防止し、かつエアロゾルの冷却効果も発生する。第1セグメントに含まれた中空の直径は、2mmないし4.5mmの範囲内で適切な直径が採用されるが、それに限定されない。
【0080】
第1セグメントの長さは、4mmないし30mmの範囲内で適切な長さが採用されるが、それに限定されない。望ましくは、第1セグメントの長さは、10mmでもあるが、それに限定されない。
【0081】
第1セグメントの製造時に可塑剤の含量を調節することで、第1セグメントの硬度が調整される。また、第1セグメントは、内部(例えば、中空)に同一か、あるいは異形材質のフィルム、チューブなどの構造物を挿入して製造される。
【0082】
フィルタロッド22の第2セグメントは、ヒータ13がタバコロッド21を加熱することで生成されたエアロゾルを冷却させる。したがって、ユーザは、適当な温度に冷却されたエアロゾルを吸い込むことができる。
【0083】
第2セグメントの長さまたは直径は、シガレット2の形態によって多様に決定される。例えば、第2セグメントの長さは、7mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。望ましくは、第2セグメントの長さは、約14mmでもあるが、それに限定されない。
【0084】
第2セグメントは、ポリマー繊維を製織して製作される。その場合、ポリマーでもって製造された繊維に加香液を塗布することもできる。または、加香液が塗布された別途の繊維とポリマーでもって製造された繊維とを共に製織して第1セグメント321を作製することもできる。または、第2セグメントは、巻縮されたポリマーシートによって形成される。
【0085】
例えば、ポリマーは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポーリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)及びアルミニウムホイルからなる群から選択された材料によっても作製される。
【0086】
第2セグメントが製織されたポリマー繊維または巻縮されたポリマーシートによって形成されることにより、第2セグメントは、縦方向に延びる単数または複数のチャネルを含んでもよい。ここで、チャネルは、気体(例えば、空気またはエアロゾル)が通過する通路を意味する。
【0087】
例えば、巻縮されたポリマーシートからなる第2セグメントは、約5μmと約300μm間、例えば、約10μmと約250μmとの間の厚さを有する材料によって形成される。また、第2セグメントの全表面積は、約300mm2/mmと約1000mm2/mmとの間にもなる。また、エアロゾル冷却要素は、比表面積が約10mm2/mgと約100 mm2/mgとの間の材料によって形成される。
【0088】
一方、第2セグメントには、揮発性香味成分を含むスレッド(thread)が含まれる。ここで、揮発性香味成分は、メントールでもあるが、それに制限されない。例えば、スレッドには、1.5mg以上のメントールを第2セグメントに提供するために、十分な量のメントールが充填される。
【0089】
フィルタロッド22の第3セグメントは、酢酸セルロースフィルタでもある。第3セグメントの長さは、4mmないし20mmの範囲内で適切に採用される。例えば、第3セグメントの長さは、約12mmでもあるが、それに限定されない。
【0090】
第3セグメントを製作する過程で、第3セグメントに加香液を噴射することで香味が発生するように製作されてもよい。または、加香液が塗布された別途の繊維を第3セグメントの内部に挿入してもよい。タバコロッド21で生成されたエアロゾルは、フィルタロッド22の第2セグメントを通過することによって冷却され、冷却されたエアロゾルが第3セグメントを介してユーザに伝達される。したがって、第3セグメントに加香要素が添加される場合、ユーザに伝達される香味の持続性が増進される効果が発生する。
【0091】
また、フィルタロッド22には、少なくとも1つのカプセル23が含まれる。ここで、カプセル23は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル23は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル23は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0092】
図5を参照すれば、シガレット3は、前端プラグ33をさらに含んでもよい。前端プラグ33は、タバコロッド31において、フィルタロッド32に対向する一側に位置する。前端プラグ33は、タバコロッド31の外部への離脱を防止し、喫煙中にタバコロッド31から液状化されたエアロゾルがエアロゾル発生装置に流れて行くことを防止することができる。
【0093】
フィルタロッド32は、第1セグメント321及び第2セグメント322を含んでもよい。ここで、第1セグメント321は、
図4のフィルタロッド22の第1セグメントに対応し、第2セグメント322は、
図4のフィルタロッド22の第3セグメントに対応する。
【0094】
シガレット3の直径及び全長は、
図4のシガレット2の直径及び全長に対応する。例えば、前端プラグ33の長さは、約7mm、タバコロッド31の長さは、約15mm、第1セグメント321の長さは、約12mm、第2セグメント322の長さは、約14mmでもあるが、それに限定されない。
【0095】
シガレット3は、少なくとも1枚のラッパ35によって包装される。ラッパ35には、外部空気が流入されるか、内部気体が流出される少なくとも1つの孔(hole)が形成される。例えば、第1ラッパ351によって前端プラグ33が包装され、第2ラッパ352によってタバコロッド31が包装され、第3ラッパ353によって第1セグメント321が包装され、第4ラッパ354によって第2セグメント322が包装される。そして、第5ラッパ355によってシガレット3全体が再包装される。
【0096】
また、第5ラッパ355には、少なくとも1つの穿孔36が形成される。例えば、穿孔36は、タバコロッド31を取り囲む領域に形成されるが、それに制限されない。穿孔36は、
図2及び
図3に示されたヒータ13によって形成された熱をタバコロッド31の内部に伝達する役割を行う。
【0097】
また、第2セグメント322には、少なくとも1つのカプセル34が含まれる。ここで、カプセル34は、香味を発生させる機能を行い、エアロゾルを発生させる機能を行うこともできる。例えば、カプセル34は、香料を含む液体を被膜で覆い包む構造でもある。カプセル34は、球状または円筒状を有するが、それに制限されない。
【0098】
第1ラッパ351は、一般的なフィルタ巻紙にアルミニウムホイルのような金属ホイルが結合されたものでもある。例えば、第1ラッパ351の全体厚さは、45μm~55μmの範囲内に含まれ、望ましくは、50.3μmでもある。また、第1ラッパ351の金属ホイルの厚さは、6μm~7μmの範囲内に含まれ、望ましくは、6.3μmでもある。また、第1ラッパ351の坪量は、50g/m2~55g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、53g/m2でもある。
【0099】
第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、一般的なフィルタ巻紙によって製作される。例えば、第2ラッパ352及び第3ラッパ353は、多孔質巻紙または無多孔質巻紙でもある。
【0100】
例えば、第2ラッパ352の多孔度は、35000CUでもあるが、それに制限されない。また、第2ラッパ352の厚さは、70μm~80μmの範囲内に含まれ、望ましくは、78μmでもある。また、第2ラッパ352の坪量は、20g/m2~25g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、23.5g/m2でもある。
【0101】
例えば、第3ラッパ353の多孔度は、24000CUでもあるが、それに制限されない。また、第3ラッパ353の厚さは、60μm~70μmの範囲内に含まれ、望ましくは、68μmでもある。また、第3ラッパ353の坪量は、20g/m2~25g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、21g/m2でもある。
【0102】
第4ラッパ354は、PLA合紙によっても製作される。ここで、PLA合紙は、紙層、PLA層及び紙層を含む3重の紙を意味する。例えば、第4ラッパ354の厚さは、100μm~120μmの範囲内に含まれ、望ましくは、110μmである。また、第4ラッパ354の坪量は、80g/m2~100g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、88g/m2である。
【0103】
第5ラッパ355は、滅菌紙(MFW)によっても製作される。ここで、滅菌紙(MFW)は、引張強度、耐水度、平滑度などが一般紙よりも増進されるように特殊に製造された紙を意味する。例えば、第5ラッパ355の坪量は、57g/m2~63g/m2の範囲内に含まれ、望ましくは、60g/m2である。また、第5ラッパ355の厚さは、64μm~70μmの範囲内に含まれ、望ましくは、67μmである。
【0104】
第5ラッパ355は、所定の物質が内添されてもよい。ここで、所定の物質の例としては、シリコンが該当するが、それに限定されない。例えば、シリコンは、温度による変化が少ない耐熱性、酸化されない耐酸化性、各種薬品に対する抵抗性、水に対する撥水性、または電気絶縁性などの特性を有する。但し、シリコンではないにしても、上述した特性を有する物質であれば、制限なしに第5ラッパ355に塗布(または、コーティング)されうる。
【0105】
前端プラグ33は、酢酸セルロースによっても作製される。一例として、前端プラグ33は、酢酸セルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製される。酢酸セルローストウを構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は、1.0~10.0の範囲内に含まれ、望ましくは、4.0~6.0の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、前端プラグ33のフィラメントのモノデニールは、5.0でもある。また、前端プラグ33を構成するフィラメントの断面は、Y字形でもある。前端プラグ33のトータルデニール(total denier)は、20000~30000の範囲内に含まれ、望ましくは、25000~30000の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、前端プラグ33のトータルデニールは、28000でもある。
【0106】
また、必要に応じて、前端プラグ33は、少なくとも1つのチャネルを含み、チャネルの断面形状は、多様に作製される。
【0107】
タバコロッド31は、
図4を参照して上述したタバコロッド21と対応する。したがって、以下では、タバコロッド31に係わる具体的な説明は省略する。
【0108】
第1セグメント321は、酢酸セルロースによって作製される。例えば、第1セグメントは、内部に中空を含むチューブ状の構造物でもある。第1セグメント321は、酢酸セルローストウに可塑剤(例えば、トリアセチン)を加えて作製される。例えば、第1セグメント321のモノデニール及びトータルデニールは、前端プラグ33のモノデニール及びトータルデニールと同一でもある。
【0109】
第2セグメント322は、酢酸セルロースによって作製される。第2セグメント322を構成するフィラメントのモノデニール(mono denier)は、1.0~10.0の範囲内に含まれ、望ましくは、8.0~10.0の範囲内に含まれる。さらに望ましくは、第2セグメント322のフィラメントのモノデニールは、9.0でもある。また、第2セグメント322のフィラメントの断面は、Y字形でもある。第2セグメント322のトータルデニール(total denier)は、20000~30000の範囲内に含まれ、望ましくは、25000でもある。
【0110】
図6は、本発明によるエアロゾル生成装置の一例のブロック図を図式的に示す図面である。
【0111】
図6を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置は、制御部110、バッテリ120、ヒータ130、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150、モータ160、保存装置170を含むことが分かる。
【0112】
制御部110は、エアロゾル生成装置に含まれているバッテリ120、ヒータ130、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150、モータ160、保存装置170を総括的に制御する。
図6に示されていないが、実施例によって、制御部110は、ユーザのボタン入力やタッチ入力を受信する入力受信部(図示せず)及びユーザ端末のような外部通信装置と通信可能な通信部(図示せず)をさらに含んでもよい。
図6に示されていないが、制御部110は、ヒータ130に対して比例積分微分制御(PID)を行うためのモジュールをさらに含んでもよい。
【0113】
バッテリ120は、ヒータ130に電力を供給し、ヒータ130に供給される電力の大きさは、制御部110によって調節される。
【0114】
ヒータ130は、電流を印加すれば、固有抵抗によって発熱を行い、エアロゾル生成基質が加熱されたヒータに接触(結合)されれば、エアロゾルが生成される。
【0115】
パルス幅変調処理部140は、ヒータ130にPWM(pulse width modulation)信号を伝達する方式を通じて、制御部110がヒータ130に供給される電力を制御する。実施例によって、パルス幅変調処理部140は、制御部110に含まれる方式によって具現されてもよい。
【0116】
ディスプレイ部150は、エアロゾル生成装置10で発生する各種アラームメッセージ(Alarm message)を視覚的に出力してエアロゾル生成装置10を使用するユーザが確認可能にする。ユーザは、ディスプレイ部150に出力されるバッテリ電力不足メッセージやヒータの過熱警告メッセージなどを確認してエアロゾル生成装置10の動作が停止するか、エアロゾル生成装置10が破損される前に適切な措置を取ることができる。
【0117】
モータ160は、制御部110によって駆動されてエアロゾル生成装置10の使用準備が完了されているという事実をユーザが触覚を通じて認知可能にする。
【0118】
保存装置170は、制御部110がヒータ130に供給される電力を適切に制御して、エアロゾル生成装置10を使用するユーザに多様な風味を提供するための各種情報を保存している。例えば、保存装置170に保存される情報には、制御部110がヒータの温度を経時的に適切に加減制御するために参照する温度プロファイル(temperature profile)、後述する制御基準比率、比較制御値などを予め保存していて、制御部110の要請によって制御部110に当該情報を送信することができる。保存装置170は、フラッシュメモリ(flash memory)のように不揮発性メモリで構成されるだけではなく、さらに速いデータ入出力(I/O)速度を確保するために通電時にのみ制限的にデータを保存する揮発性メモリで構成されてもよい。
【0119】
本発明の一実施例による制御部110、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150、保存装置170及び蒸気化器180は、少なくとも1つ以上のプロセッサ(processor)に該当するか、少なくとも1つ以上のプロセッサを含んでもよい。これにより、制御部110、パルス幅変調処理部140、ディスプレイ部150、保存装置170及び蒸気化器180は、マイクロプロセッサや汎用コンピュータシステムのような他のハードウェア装置に含まれた形態によっても駆動される。
【0120】
本発明による制御部110がヒータ130に供給される電力を制御する方式は、説明の便宜上、
図7で後述する。
【0121】
図7は、エアロゾル生成装置のヒータの温度を制御する方法を説明するためのグラフを示す図面である。
【0122】
図7を参照すれば、本発明によるエアロゾル生成装置のヒータ130は、最大T1まで温度が上昇していて下降して、一定温度を保持する形態に加熱されることが分かる。具体的に、ヒータ130は、
図7のような温度曲線を示すために、制御部110を通じてバッテリ120の電力を供給される。
図7において、横軸は、秒(second)、縦軸は、摂氏温度(Celsius Temperature)を意味する。また、
図7において、点線710は、本発明の適用前のヒータ130の温度変化グラフ、実線730は、本発明による積分制御加重値を適用して、ヒータ130に供給される電力を比例積分微分制御したときのヒータ130の温度変化グラフを意味する。
【0123】
まず、制御部110がt1時点よりヒータ130に電力を供給すれば、ヒータ130は、予熱目標温度であるT1まで上昇した後に急に温度が下降していて一定温度に到逹すれば、その温度を保持する。ユーザは、ヒータ130が予熱目標温度に到逹した後、エアロゾル生成装置を通じて喫煙を満喫する。他の例として、制御部110は、ヒータ130が予熱目標温度に到逹したか、予熱目標温度に到逹した後、一定時間経過後に、ヒータ130が予熱されて喫煙可能であるという情報が、ディスプレイ部150を通じてユーザに伝達されるように制御することもできる。ユーザは、お知らせを受けた時点からヒータ130の温度が保持される一定時間の間にエアロゾル生成装置を介してエアロゾルを吸い込むことができる。
【0124】
以下では、説明の便宜上、
図7において、t1ないしt2の時間間隔を第1喫煙区間、t3ないしt5の時間間隔を第2喫煙区間、t4ないしt6の時間間隔を第3喫煙区間であると称し、それぞれの喫煙区間は、少なくとも1回以上のパフ(puff)を含み、喫煙区間の前に第1、第2、第3は、それぞれの喫煙区間を区別するための値であって、必ずしも第1ないし第3順序によって進められる喫煙行為を意味するものではない。
【0125】
従来のエアロゾル生成装置によれば、第1喫煙区間でユーザが喫煙を行い、t2時点でヒータ130の温度が急に下降した後、一定時間以内に、ユーザが再びエアロゾル生成装置を通じて喫煙する場合、第2喫煙区間によって、ヒータ130が再び加熱される。その過程で、ヒータ130の温度が十分に下降されない状態で、制御部110が比例積分微分制御(PID)方式を通じてヒータ130に供給される電力を制御する場合、ヒータ130の予熱目標温度は、第2喫煙区間のようにT1ではないT2に低くなるだけでなく、予熱目標温度T2に到逹した以後にt5時点まで保持されるヒータ130の保持温度も第1喫煙区間の保持温度よりもさらに低くなる。第2喫煙区間での予熱目標温度及び保持温度が第1喫煙区間の予熱目標温度及び保持温度よりもさらに低くなれば、エアロゾル生成基質に熱エネルギーが十分に伝達されず、ユーザが吸い込むのに十分な霧化量が確保され難い問題点がある。
【0126】
一方、本発明によるエアロゾル生成装置によれば、第1喫煙区間でユーザが喫煙を行い、t2時点でヒータ130の温度が急に下降した後、一定時間以内に、ユーザが再びエアロゾル生成装置を通じて喫煙する場合、第3喫煙区間によって、ヒータ130が再び加熱される。その過程で、ヒータ130の温度が十分に下降されない状態で、制御部110が比例積分微分制御方式を通じてヒータ130に供給される電力を制御し、特に、積分制御において、積分比例加重値に基づいて積分制御利得値を補正することにより、第3喫煙区間においてヒータ130は、予熱目標温度T3まで上昇し、予熱目標温度T3に到逹した後、温度を保持する保持温度も第2喫煙区間での保持温度よりさらに高い。制御部110は、タイマー(timer)を含み、t2時点とt4時点との間隔を測定し、測定された時間間隔値が既設定の時間以内であれば、ユーザによって連続した喫煙行為があると見なされてもよい。
【0127】
図7で説明したように、本発明によれば、エアロゾル生成装置に含まれている制御部110がヒータの初期温度によって決定される積分制御加重値に基づいてヒータに供給される電力を比例積分微分制御することにより、ユーザがエアロゾル生成装置を通じて連続して喫煙をしても、ユーザに十分な量の霧化量を提供することができる。
【0128】
【0129】
数式1は、制御部110が一般的な比例積分微分方式を通じてヒータに供給される電力を制御する場合に使用する制御関数の一例を示す。一般的な比例積分微分制御方式は、公知の技術なので、それぞれの変数についての説明は、省略する。制御部110は、数学的、実験的または経験的方法を通じて試行錯誤(trial and error)を経て、適切な比例制御利得値、積分制御利得値、微分制御利得値が得られる。但し、上のような比例積分微分制御方式によれば、ユーザが連続して吸煙する場合に発生するエアロゾルの霧化量減少現象を防止することができない。
【0130】
【0131】
数式2は、本発明によって、制御部110がヒータに供給される電力を制御する場合に使用する制御関数の一例を示す。数式2において、CIは、積分制御加重値を意味する。本発明では、ヒータ130の初期温度によって積分制御加重値を決定し、決定された積分制御加重値を積分制御に利用することで、ユーザが連続してエアロゾル生成装置を使用しても、十分な霧化量のエアロゾルをユーザに提供することができる。実施例によって、積分制御加重値は、制御部110がヒータ130の初期温度に基づいて直接算出する方式で獲得され、制御部110が保存装置170に保存されている加重値表(table)を参照する方式で獲得されてもよい。
【0132】
以下では、本発明において、制御部110が積分制御加重値を決定する多様な選択的実施例について記述する。
【0133】
選択的一実施例として、制御部110は、ヒータが予熱目標温度に到逹した後、一定時間経過後のヒータの初期温度に基づいて積分制御加重値を算出してもよい。この選択的一実施例によれば、制御部110は、ヒータ130が予熱目標温度に到逹した後、一定時間経過後に、ヒータ130の温度が下降すれば、その時の温度をヒータ130の初期温度と見て積分制御加重値を算出する。
図7を参照して説明すれば、制御部110は、ヒータ130の温度がT1に到逹した後、一定時間が経過して、t2時点になれば、ユーザの1次喫煙が終了したと見なし、t2時点以後時点のヒータ130の温度を初期温度として積分制御加重値を算出する。
【0134】
他の選択的一実施例として、制御部110は、ヒータ130が予熱されて50℃に到逹したときの積分制御利得値に基づいて積分制御加重値を算出するか、ヒータ130が最大温度に到逹したときの積分制御利得値に基づいて積分制御加重値を算出してもよい。
【0135】
【0136】
数式3は、制御部110がヒータ130の初期温度に基づいて積分制御加重値を算出するために使用する数式の一例である。数式3において、KImaxは、直前の喫煙区間においてヒータ130の温度が最高温度である時の積分制御利得値、K50は、直前の喫煙区間においてヒータ130の温度が50℃であるときの積分制御利得値、Tmaxは、直前の喫煙区間においてヒータ130の最大温度、TInitialは、ヒータ130の初期温度、aは、1より大きく、3より小さい比例定数であり、Crは、任意の定数を意味する。制御部110は、数式3に基づいて積分制御加重値を算出し、積分制御加重値を算出するために必要な値は、直前の喫煙区間においてヒータ130の加熱時に収集されて保存装置170に保存された値である。
【0137】
また他の選択的一実施例として、制御部110は、ヒータ130の初期温度別に積分制御加重値を対応させて保存した表(table)を参照して、積分制御加重値を決定してもよい。
【0138】
【0139】
表1は、保存装置170に保存される表の一例を示す。表1によれば、制御部110は、ヒータの初期温度が50℃から100℃の間であれば、積分制御加重値を20に決定し、ヒータの初期温度が150℃から200℃の間であれば、積分制御加重値を58に決定する。表1は、エアロゾル生成装置が連続して使用された場合、制御部110が参照する表であり、エアロゾル生成装置が連続して使用されていない場合、制御部110は、表1を参照せず、積分制御加重値を決定しない。表1のヒータの初期温度範囲に対応する積分制御加重値は、多様な実施例のうち、1つに過ぎないので、実施例によって、細部的な値は、異なりうる。
図8は、本発明によるエアロゾル生成装置のヒータの電力を制御する方法の一例のフローチャートを示す図面である。
【0140】
図8は、
図6によるエアロゾル生成装置によって具現されるので、以下では、
図6を参照して説明し、
図6で説明した内容と重複する説明は、省略する。
【0141】
まず、ユーザによってエアロゾル生成装置を通じて第1喫煙過程が終了する(S810)。段階S810において、エアロゾル生成装置に含まれた制御部110は、第1喫煙過程でヒータ130の温度制御に用いられた積分制御利得値を記録し、保存装置170に保存されるように制御することができる。
【0142】
制御部110は、第2喫煙過程を開始するために、エアロゾル生成装置のヒータの温度を判断する(S820)。制御部110は、組み込まれたタイマーを通じて第1喫煙過程の終了時点と第2喫煙過程の開始時点の時間間隔を測定し、一定時間以内であれば、連続した喫煙行為が発生したと見て、本発明によってヒータ130に供給される電力を制御する。
【0143】
制御部110は、ヒータの初期温度に基づいて比例積分微分制御のうち、積分制御を行うための積分制御利得値を決定し、具体的に、積分制御利得値を決定するための積分制御加重値を検索する(S830)。段階S830で検索される積分制御加重値は、保存装置170に表(table)として保存されている値、または制御部110がヒータの初期温度などで数式3によって算出した値でもある。
【0144】
制御部110は、ヒータ130の温度を予熱目標温度に上昇させるために必要な電力をヒータ130に供給する(S840)。制御部110は、ヒータ130が予熱目標温度に到逹したか否かを把握し(S850)、ヒータが予熱目標温度に到逹したならば、段階S830で検索された積分制御加重値に基づいて積分制御を行い、ヒータ130の温度が一定に保持されるように制御する(S860)。
【0145】
段階S860において、積分制御加重値によってヒータ130の温度を一定に保持する段階は、比例積分微分制御の過程で積分項が定常状態(steady-state)誤差を除去する機能を行い、比例制御利得値が1次的に決定された以後に、積分比例利得値(gain)が決定される傾向によるものである。段階S840ないし段階S860によって、ヒータ130の温度が十分に高い予熱目標温度(例えば、
図7のT3)に加熱された後、一定に保持されれば、エアロゾル生成基質に十分な熱エネルギーが伝達されて、ユーザが連続した喫煙を行うにもかかわらず、霧化量不足を経験せず、一貫した喫煙感が感じられる。
【0146】
以上、説明された本発明による実施例は、コンピュータ上で多様な構成要素を通じて実行されるコンピュータプログラムの形態として具現され、そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータで読取り可能な媒体に記録される。この際、媒体は、ハードディスク、フロッピィー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD-ROM及びDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気光媒体(magneto-optical medium)、及びROM、RAM、フラッシュメモリのようなプログラム命令語を保存し、実行するように特別に構成されたハードウェア装置を含んでもよい。
【0147】
一方、前記コンピュータプログラムは、本発明のために特別に設計され、構成されたものであるか、コンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものである。コンピュータプログラムの例には、コンパイラによって作製される機械語コードだけではなく、インタープリタなどを使用してコンピュータによって実行される高級言語コードも含まれる。
【0148】
本発明で説明する特定の実行は、一実施例であって、如何なる方法によっても、本発明の範囲を限定するものではない。明細書の簡潔さのために、従来の電子的な構成、制御システム、ソフトウェア、前記システムの他の機能的な側面の記載は、省略される。また、図面に示された構成要素間の線の連結または連結部材は、機能的な連結及び/または物理的または回路的連結を例示的に示したものであって、実際装置では、代替可能であるか、さらなる多様な機能的な連結、物理的な連結、または回路連結として示される。また、「必須の」、「重要に」のように具体的な言及がなければ、本発明の適用のために必ずしも必要な構成要素ではない。
【0149】
本発明の明細書(特に特許請求の範囲において)において「前記」の用語及びそれと類似した指示用語の使用は、単数及び複数にいずれも該当しうる。また、本発明において範囲(range)を記載した場合、前記範囲に属する個別的な値を適用した発明を含むものであって(これに反する記載がなければ)、発明の詳細な説明に前記範囲を構成する各個別的な値を記載したものと同一である。最後に、本発明による方法を構成する段階について明白に順序を記載するか、反する記載がなければ、前記段階は、適当な順序によって行われうる。必ずしも前記段階の記載順序によって本発明が限定されるものではない。本発明において全ての例または例示的な用語(例えば、など)の使用は、単に本発明を詳細に説明するためのものであって、特許請求の範囲によって限定されない限り、前記例または例示的な用語によって本発明の範囲が限定されるものではない。また、当業者は、多様な修正、組合わせ及び変更が付け加えられた特許請求の範囲またはその均等物の範疇内で設計条件及びファクタによって構成されることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0150】
本発明の一実施例は、従来よりもさらに改善された性能を有している次世代電子タバコを製造するのに用いられる。