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特許7036516中間間隔特徴部を有する熱伝達シートアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】中間間隔特徴部を有する熱伝達シートアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F28F 3/08 20060101AFI20220308BHJP
   F28F 3/04 20060101ALI20220308BHJP
   F23L 15/00 20060101ALN20220308BHJP
【FI】
F28F3/08 301A
F28F3/04 B
F23L15/00 B
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019535375
(86)(22)【出願日】2017-04-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-30
(86)【国際出願番号】 US2017026840
(87)【国際公開番号】W WO2018125270
(87)【国際公開日】2018-07-05
【審査請求日】2020-04-10
(31)【優先権主張番号】PCT/US2016/069186
(32)【優先日】2016-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518055143
【氏名又は名称】アルヴォス ユングストローム エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、フオ
(72)【発明者】
【氏名】オーボイル、ジェフリー、エム.
(72)【発明者】
【氏名】マティソン、グレン、ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ヨーウェル、ジェフリー、イー.
【審査官】長尾 裕貴
(56)【参考文献】
【文献】特表2012-526262(JP,A)
【文献】特表2000-505187(JP,A)
【文献】特表2002-532676(JP,A)
【文献】特開2014-041000(JP,A)
【文献】米国特許第05318102(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 3/08
F28F 3/04
F23L 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転式再生熱交換器のための熱伝達シートアセンブリであって、
ガス流方向に長手方向に延在する複数の平行な第1シート間隔特徴部および第2シート間隔特徴部を含む第1プロファイルを有する第1シート要素を含み、前記第1プロファイルの第1反復は、前記第1シート間隔特徴部と前記第2シート間隔特徴部との間で画定されて、前記第1シート間隔特徴部と前記第2シート間隔特徴部を含み、
平行な第3シート間隔特徴部及び第4シート間隔特徴部を含む第2プロファイルを有する第2シート要素を含み、前記第2プロファイルの第2反復が、前記第3シート間隔特徴部及び第4シート間隔特徴部の間で確定され、
前記第1シート要素の前記第1シート間隔特徴部と前記第2シート要素の前記第3シート間隔特徴部とが互いに着座して整合した対をなし、かつ前記第1シート要素の前記第2シート間隔特徴部と前記第2シート要素の前記第4シート間隔特徴部とが互いに着座して整合した対をなし、前記整合した対がガス流が通過するための側面のャネルを画定するように、前記第1シート要素が前記第2シート要素とパックされ
前記第1シート要素は、横方向に延び、前記第1シート間隔特徴部と前記第2シート間隔特徴部の各々の間で横方向に且つ中断されないローブ状熱伝達波形を有し、
前記第2シート要素は前記第2シート要素の長さの少なくとも半分に沿って長手方向に延在するそれぞれの5シート間隔特徴部をさらに含み、前記各第5シート間隔特徴部は前記整合した対の各々の前記第3シート間隔特徴部および第4シート間隔特徴部の中間にあり、前記各第5シート間隔特徴部はそれぞれの前記整合した対の前記第1および第2シート間隔特徴部の間の前記ローブ状熱伝達波形の少なくともいくつかに接触するローブを含み、前記第5シート間隔特徴部のローブは、前記着座した第1シート間隔特徴部および第3シート間隔特徴部と、前記着座した第2シート間隔特徴部および第4シート間隔特徴部とにより提供される間隔と同じか少ない大きさを有し、
前記第1シート要素および前記第2シート要素は前記第1プロファイルの第1反復および前記第2反復の両方を含む複合第3プロファイルを有するシートストックを含み、前記第1反復および前記第2反復はシートを横方向に交互に横断し、前記第1シート間隔特徴部および第2シート間隔特徴部のうちの1つは横方向に1つの前記第3シート間隔特徴部および第4シート間隔特徴部のうちの1つを提供し、前記第3シート間隔特徴部および第4シート間隔特徴部のうちの1つはすぐ隣接する第2反復を開始し、第3シート間隔特徴部および第4シート間隔特徴部のうちの別の1つはすぐ隣接する第1反復を横方向に開始する、ことを特徴とする、熱伝達シートアセンブリ。
【請求項2】
前記第1シート間隔特徴部は前記第1シート要素の公称平面から離れて延びるローブを含み、前記第3シート間隔特徴部は、前記第2シート要素の前記公称平面内の平坦部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項3】
前記第2シート間隔特徴部は前記第1シート要素の公称平面から離れて延びるローブを含み、前記第4シート間隔特徴部は、前記第2シート要素の公称平面内の平坦部を含むことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項4】
前記第5シート間隔特徴部は前記第2シート要素の長手方向に延在し、前記第2シート要素の公称平面から前記第1シート要素に向かって延在するローブと、前記第1シート要素から離れて反対方向に延在する第2ローブとを有し、2つの前記ローブが平坦なシートセクションによって接続されて前記第1シート要素と前記第2シート要素との間隔を画定するノッチを構成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項5】
前記第5シート間隔特徴部は前記第2シート要素の長手方向に延在し、前記第2シート要素の中心面から離れて前記第1シート要素に向かって少なくとも1つの第2クションに隣接して延在するローブ有する少なくとも1つの第1クションを含み、前記第1および第2クションの対向する端部が互いに接続されて前記第1シート要素と前記第2シート要素との間隔を画定するノッチを構成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項6】
前記第2クションは前記第1クションのローブとは反対側に、前記第2シート要素の公称平面から離れるように延在するローブを備えることを特徴とする、請求項5に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項7】
前記第2シート要素が前記第3シート間隔特徴部および第5シート間隔特徴部と、前記第5シート間隔特徴部および第4シート間隔特徴部との間でそれぞれ横方向に延在し、中断されないローブ状熱伝達波形をさらに含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項8】
前記第1シート要素のローブ状熱伝達波形は、前記第2シート要素のローブ状熱伝達波形に対して斜めに延びることを特徴とする、請求項7に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項9】
前記第1プロファイルの第1反復は、前記第1プロファイルを開始および終了する前記第1および前記第2シート間隔特徴部の間で斜めかつ非連続的に延在するーブ熱伝達波形を含み、前記第2プロファイルの第2反復は前記第5シート間隔特徴部によって二分された前記第2プロファイルを開始および終了する前記第2および前記第3シート間隔特徴部の間で斜めに延在する二分ローブ状熱伝達波形を含むことを特徴とする、請求項1から8のいずれか1項に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項10】
前記ローブ状熱伝達波形は第1方向に延在し、前記二分ローブ状熱伝達波形は、前記第1方向とは異なる第2方向に延在することを特徴とする、請求項に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【請求項11】
バスケット内に積み重ねられ、横方向に7~76mmけ離間された支持点でそれぞれの支持シートに接触するそれぞれの支持シートにすぐ隣接するシート要素から外側に延びる熱伝達波形を有する、2つの支持シートの間に挟まれた、多数の第1シート要素および第2シート要素を含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の熱伝達シートアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明は煙道ガス流から燃焼空気流へ熱を伝達するための回転再生式空気予熱器のための熱伝達シートアセンブリに関し、特に、構造的剛性及び熱伝達特性を維持しながら、標準よりも高い煤吹き込み圧力の使用を容易にするように協働する2つの異種のプロファイル反復部を有する熱伝達シートアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
回転再生式空気予熱器は、典型的には炉を出る煙道ガス流から入ってくる燃焼空気流に熱を伝達して炉の効率を改善するために使用される。従来の予熱器は、バスケット内で互いに積み重ねられた複数の熱伝達シートを含む熱伝達シートアセンブリを含む。熱伝達シートは煙道ガス流から熱を吸収し、この熱を燃焼空気流に伝達する。予熱器は、それぞれの熱伝達シートアセンブリを収容する区画を画定する半径方向の隔壁またはダイアフラムを有するロータをさらに含む。予熱器は、予熱器の上面及び下面を横切って延びて予熱器を1つ以上のガス及び空気セクタに分割するセクタプレートを含む。高温煙道ガス流および燃焼空気流は、それぞれのセクタを通って同時に導かれる。ロータは煙道ガスおよび燃焼空気セクタを煙道ガス流および燃焼空気流の内外で回転させて加熱し、次いで熱伝達シートを冷却し、それによって燃焼空気流を加熱し、煙道ガス流を冷却する。
【0003】
このような予熱器のための従来の熱伝達シートは、典型的には鋼材料のシートを成形プレスまたはロールプレスすることによって製造される。典型的な熱伝達シートは隣接するシートを互いに離して配置し、バスケット内の複数の熱伝達シートアセンブリの構造的完全性を提供するために、その中に形成されたシート間隔特徴部を含む。1つの例はPCT公開WO 01/13055(Brown)であり、これは、複数の広く散在する間隔フィートを有する。別の先例は、米国特許第2,596,642号(Boestad)の図3に示されている。Brownとは異なり、Boestadは、煙道ガスまたは燃焼空気が流れるためのチャネルを形成するシート間隔特徴部の隣接する対を有する。流路の提供は、現在、当該技術分野において標準的である。有利には、制御された流れを促進するために、これらのチャネルは米国特許第4,396,058号(カーシュナー(Kurschner))の図2に示されるように、および米国特許第4,744,410号(グローブズ(Groves))で改良されたように、閉側面(closed-sided)であり得る。いくつかの熱伝達シートはチャネルの一部における流れを妨げ、それによって熱伝達効率を増加させる乱流を引き起こすために、シート間隔特徴部の間に波形パターンを含む。Boestadは、隣接するチャネル間の横方向の気体流を可能にする波形がシート間隔特徴部を横切る、解放側面チャネルと呼ばれるものを有する熱伝達シートアセンブリにおけるこの例である。米国特許第5,836,379号(Counterman)は、(Countermanの図6に見られるように)同一の第2要素シートの間隔フラットに接触する第1要素シートの間隔ノッチによってチャネルが形成される、波形を有する閉側面チャネルを有する熱伝達シートアセンブリを開示している。
【0004】
シート材料の厚さ、バスケット内の積み重ね圧力、および使用時に経験される熱サイクルと組み合わせたシート間隔特徴部のサイズ、位置、および構成が、チャネルの壁の構造的剛性に寄与することが理解されるであろう。
【0005】
典型的なシート間隔特徴部は、煙道ガスまたは燃焼空気がシート間隔特徴部によって形成された開放側面サブチャネルを通って、高速で中断されることなく、乱流をほとんどまたは全く伴わずに流れることを可能にする構成のものである。中断されない高速流の結果として、煙道ガスまたは燃焼空気からシート間隔特徴部への熱伝達は最小である。複数の熱伝達シートを通る、例えば、隣接するシート間隔特徴部によって画定されるチャネルを通ること、および隣接するシート間隔特徴部間の乱流を引き起こすことは、予熱器を横切る圧力降下を増大させることが一般に知られている。さらに、熱伝達シートの急激なプロファイル変化によって引き起こされる流れの方向の急激な変化は圧力降下を増大させ、流れ停滞領域または流れ停滞領域に粒子(例えば、灰)の蓄積を引き起こす傾向があるゾーンを生成することが見出されている。これは、予熱器を横切る圧力降下をさらに増大させる。このような増大した圧力降下は燃焼空気を予熱器に強制的に通すために必要とされる増大したファン電力のために、予熱器の全体的な効率を低下させる。また、予熱器の効率は、煙道ガス及び燃焼空気流の内外で煙道ガス及び燃焼空気セクタを回転させるのに必要な動力が増大するため、バスケット内の熱伝達シートアセンブリの重量が増大することにつれて低下する。
【0006】
したがって、材料組成、構造安定性、および動作効率の間にトレードオフがあることが理解されるであろう。長期運転において、特にバスケットの熱膨張時にシートが互いにガタつき、機械的および/または疲労損傷を引き起こすことがある場合に、あまりにも低いパッキング圧力が使用される場合に問題があることが判明している。明らかな解決策はチャネルをより小さく、すなわち、構造的により剛性にすることであるが、これは動作効率および清掃性の両方に悪影響を及ぼす。後者の問題は特に低温端部要素、すなわち予熱器の低温側の要素において重要であるが、それはここでは煤の蓄積およびポップコーン灰または他の汚損機構による目詰まりの素因が高温端部要素におけるよりも大きいからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
熱性能および機械的/構造的安定性に実質的に影響を及ぼすことなく、これまでよりも高い煤吹き込み圧力またはより多くの煤吹き込みサイクルに耐えることができる閉チャネルシート要素アセンブリを形成する、改良された軽量熱伝達シートが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様によれば、回転再生熱交換器のための熱伝達シートアセンブリはガス流方向に長手方向に延在する複数の平行で細長い第1および第2シート間隔特徴部を含む第1プロファイルを有する第1シート要素と、前記第1プロファイルの第1反復が、第1および第2シート間隔特徴部の間に画定され、直ぐに第1および第2シート間隔特徴部を含み、前記第1プロファイルの第1反復が、第1シート間隔特徴部と第2シート間隔特徴部との間に画定され、直ぐに隣接する第3および第4シート間隔特徴部を含み、第1シートは、複数の第1および第2シート間隔特徴部のそれぞれの整合した対の第1および第3間隔特徴部と、互いに対して着座する複数の第3および第4シート間隔特徴部と、それぞれの整合した対の第2および第4特徴部とを有する第2シートに対してパックされ、各整合した対に対して、それを通る気体流のための概ね近接した側面の細長いチャネルを画定する。第1要素は第1および第2間隔特徴部のそれぞれの間に横方向に延在し、中断されないローブ状熱伝達波を有する。第2シート要素は第2シート要素の長さの少なくとも半分に沿って長手方向に延在し、各整合対の第3および第4シート間隔特徴部の中間にある、それぞれの細長い第5シート間隔特徴部をさらに含む。各第5シート間隔特徴部は、それぞれの整合対の第1シート間隔特徴部と第2シート間隔特徴部との間のローブ熱伝達波形部の少なくともいくつかに接触するローブを含む。第5特徴ローブは、着座した第1および第3シート間隔特徴と、着座した第2および第4シート間隔特徴とによって提供される間隔以下の振幅を有する。
【0009】
第1シート間隔特徴部は第1シート要素の公称平面から離れて延びるローブを含むことができ、第3シート間隔特徴部は、第2シート要素の公称平面内に平坦部を含むことができる。
【0010】
一実施形態では第2シート間隔特徴部が第1シート要素の公称平面から離れて延びるローブを含み、第4特徴部は第2シート要素の公称平面内に平坦部を含む。
【0011】
第5シート間隔特徴は第2シート要素の長さに延在し、第2シート要素の公称平面から離れて前記第1シート要素に向かって延在するローブと、第1シート要素から離れて反対方向に延在する第2ローブとを有し、2つのローブが平坦なシートセクションによって接続されたノッチ構成とすることができる。
【0012】
別の実施形態では、第5シート間隔特徴部が第2シート要素の長さに延在し、第2シートの中心面から離れて、少なくとも1つの第2細長いセクションに隣接する第1シート要素に向かって延在するローブまたはノッチを有する少なくとも1つの第1細長いセクションを含む、交互のノッチ構成である。第1および第2細長いセクションの対向する端部は、互いに接続される。
【0013】
第2細長いセクションは第1細長いセクションローブとは反対側に、第2シート要素の中心平面から離れるように延びるローブを含むことができる。
【0014】
第2シート要素は第3および第5シート間隔特徴部と第5および第4シート間隔特徴部との間でそれぞれ横方向に延在し、中断されないローブ状熱伝達波形を含むことができる。
【0015】
一実施形態では、第1シート要素の波形が第2シート要素の波形に対して斜めに延びる。
【0016】
さらに別の実施形態では第1シート要素および第2シート要素が第1プロファイルの第1反復および第2プロファイルの第2反復の両方を含む複合第3プロファイルを有するシートストックを含み、第1反復および第2反復はシートを横切って横方向に交互になる。1つのそのような第1反復が横方向に終端する第1および第2シート間隔特徴のうちの1つは、第3および第4シート間隔特徴のうちの1つを提供し、直接隣接する第2反復を横方向に開始する。第3および第4シート間隔特徴部のうちの、直接隣接する第2反復部の横方向に終端する別の1つは、第1および第2シート間隔特徴部のうちの別の1つを提供し、次の直接隣接する第1反復部の横方向に始まる。
【0017】
好ましくは第1反復が第1シート間隔特徴を含むシートストックの公称平面内の平坦で横方向に始まり、第2シート間隔特徴を含むシートストックの公称平面から離れて延びるローブで終わり、また、第3シート間隔特徴を提供し、第3シート間隔特徴をすぐ隣接する第2反復から始まり、平坦で終わり、すぐ隣接する第1反復の第4シート間隔特徴および次のすぐ隣接する第1反復の第1シート間隔特徴を提供し、すぐ隣接する第2反復はその中間の第3および第4シート間隔特徴を有する。
【0018】
シートストックは熱伝達のために利用可能な前面および後面を有することができ、第1シート要素の前面は第2シート要素の後面に対向し、部分的に接触する。
【0019】
第1プロファイルの第1反復は第1および第2シート間隔特徴部の開始および終了の間で横方向に斜めに延在し、中断されない細長いローブ状熱伝達波形を含むことができ、第2プロファイルの第2反復は第5シート間隔特徴部によって二等分される第2および第3シート間隔特徴部の開始および終了の間で横方向に斜めに延在する鈍い二等分されたローブ状熱伝達波形を含むことができる。細長い波形は第1方向に延び、二分された波形は第1方向とは異なる第2方向に延びることができる。
【0020】
有利には熱伝達シートアセンブリがバスケット内に積み重ねられ、2つの支持シートの間に挟まれた複数の第1シート要素および第2シート要素を有し、熱伝達波形は横方向に約57~76mm(2.25~3インチ)だけ離間した支持点でそれぞれの支持シートに接触するそれぞれの支持シートに直接隣接するシート要素から外側に延びる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、回転式再生予熱器の概略斜視図である。
図2図2は本発明の第1実施形態による熱伝達シートアセンブリの2つの熱伝達シートの一部の斜視図であり、シートは、単に例示の目的のために長手方向にオフセットされている。
図3図3は、図2に示すアセンブリの第1熱伝達シート要素の一部の斜視図である。
図4図4は、図2に示すアセンブリの第2熱伝達シート要素の一部の斜視図である。
図5図5は、図2に示すアセンブリの部分断面図である。
図6図6は、図5に示す方向A-Aにおける第2熱伝達シート要素の平面図である。
図7図7は本発明の第2実施形態による熱伝達シートアセンブリの2つの熱伝達シートの一部の斜視図であり、1つのそのようなシートの前面を詳細に示す。
図8図8は、図7に示すアセンブリの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に示すように、回転式再生空気予熱器は、全体として符号1で示されている。予熱器1は、ロータポスト3に回転可能に取り付けられたロータアセンブリ2を含む。ロータアセンブリ2は、ハウジング4内に配置され、ハウジング4に対して回転する。例えば、ロータアセンブリ2はロータポスト3の軸線Aを中心として矢印R方向に回転可能であり、ロータアセンブリ2はロータポスト3からロータアセンブリ2の外周まで半径方向に延びる隔壁5(例えば、ダイヤフラム)を含む。隔壁5の隣接する対は、熱伝達シートアセンブリ7を受けるためのそれぞれの区画6を画定する。熱伝達シートアセンブリ7の各々は互いに積み重ねられた複数の熱伝達シート8及び/又は9(例えば、図2参照)を含む。
【0023】
図1に示すように、ハウジング4は、予熱器1を通る加熱された煙道ガスの流れのための煙道ガス入口ダクト10及び煙道ガス出口ダクト11を含む。ハウジング4はさらに、予熱器1を通る燃焼空気の流れのための空気入口ダクト12および空気出口ダクト13を含む。予熱器1は、ロータアセンブリ2の上面に隣接してハウジング4を横切って延びる上部セクタプレート14を含む。予熱器1は、ロータアセンブリ2の下面に隣接してハウジング4を横切って延びる下部セクタプレート15を含む。上部セクタプレート14は煙道ガス入口ダクト10と空気出口ダクト13との間に延在し、それらに接合される。下側セクタプレート15は煙道ガス出口ダクト11と空気入口ダクト12との間に延在し、これらに接合されている。上側セクタ板14及び下側セクタ板15は、それぞれ、円周板16によって互いに接合されている。上部セクタープレート14及び下部セクタープレート15は、予熱器1を空気セクター17及びガスセクター18に分割する。
【0024】
図1に示すように、「A」と記された矢印は、ロータアセンブリ2のガスセクタ18を通る煙道ガス流19の方向を示している。「B」と記された矢印は、ロータアセンブリ2の空気セクタ17を通る燃焼空気流20の方向を示している。煙道ガス流19は煙道ガス入口ダクト10を通って入り、区画6に取り付けられたアセンブリ7に熱を伝達する。加熱されたアセンブリ7は、予熱器1の空気セクター17内に回転される。次いで、アセンブリ7に蓄えられた熱は、空気入口ダクト12を通って入る燃焼空気流20に伝達される。したがって、予熱器1に入る高温煙道ガス流19から吸収された熱はアセンブリ7を加熱するために利用され、アセンブリ7は燃焼空気流20を加熱する。
【0025】
第1実施形態では図2に示すように、熱伝達アセンブリ7は圧力下で互いに密に詰められた複数の熱伝達シート要素8および9の積層体を備え、シート8、9は異なるプロファイルを有する。第1シート要素8は図3にも示されているが、ノッチと呼ばれる平行な幅の広いゲージの第1シート21および第2シート22のシート間隔特徴部を含む第1プロファイルまたは構成であり、この実施形態ではノッチがローブ(lobe)状の横断面であり、対向して延びるローブが隣接する要素を正確に離間させるように動作可能に有効な平坦なシート材料セクションによって優先的に接続されている。ローブ状シート間隔特徴部21、22は、シートの一端から他端への意図された気体流の方向に平行に延在する。
【0026】
やはり図4に示されている第2シート要素9は平行な幅広ゲージの第3シート間隔特徴部23および第4シート間隔特徴部24を含む第2プロファイルまたは構成であり、この実施形態では、要素8の特徴部21および22(すなわち、図2に示されているように要素9の下の1つのシート8、および図示されていないが上の別の要素8)に対してそれぞれ着座する要素9の公称平面内で概ね平坦である。要素9の特徴部は図6にも示されており、要素8の特徴部と同じ特徴部が図5の断面に示されており、この断面から、特徴部21、22および特徴部23、24の幅広ゲージは同等であり、特徴部21、23および22、24は、それぞれ、互いに対して着座することによって協働して、アセンブリの一端から他端に延びる細長い近接側面気体流路25を画定することが分かる。
【0027】
第1実施例では要素8には突出部21、22が設けられ、シート9には平坦部23、24が設けられているが、本発明の別の実施例では要素8には平坦部が設けられ、要素9には突出部が設けられていることが考えられる。さらに別の実施形態では要素8がローブと平坦部との混合物を備えることができ、一方、要素9は対応する関連する複数の平坦部とローブ部とを有する。さらなる実施形態では、要素8および9の両方がローブまたは他のクリンプされたまたは打ち抜かれた構造を備え、アセンブリ7内に複数の近接した側面の気体流チャネル25を画定するように、シートの間隔を空けることを容易にすることが可能である。
【0028】
本発明のこの実施例及び他の実施例では、熱伝達シート要素9が更に、典型的にはその特徴部23及び24と平行で等距離の第5中間の細長いシート間隔特徴部26を含む。要素9はさらに、要素9の横方向にガス流方向に対して斜めに延びる特徴部26よりも振幅の小さい複数の熱譲渡波形27、28を含む。波形27は典型的には第3シート間隔特徴部23と第5シート間隔特徴部26との間で斜めに延び、同様に、波形28は、第5シート間隔特徴部26と第4シート間隔特徴部24との間で延びる。また、要素8は更に、その間で要素8の横方向に、ガス流の方向に対して斜めに、また、この第1実施例では第2シート9の波形27、28に対して斜めに示されているように、シート間隔特徴部21、22よりも小さい振幅の複数の熱伝達波形29を含む。
【0029】
有利なことに、この第1実施形態では波形27、28、および29は同様の断面であり、波形27、28は波形29に対して斜めである。要素9の中間シート間隔特徴部26は要素8の波形29と接触し、ガスチャネル25に追加の構造的剛性を提供する。典型的にはシート間隔特徴部26がより低い振幅ではあるが、特徴部21、22と同様の形状であり、要素8の長さまたは実質的に長さにわたって適切に延在する。いくつかの実施形態では、シート間隔特徴部が要素8の長さの少なくとも半分に延在する。チャネル25内にはサブチャネル30、31が見られ、中間シート間隔特徴部26は、それらの間に共有された長手方向側壁をさらに画定する。図5に示すように、サブチャネル30は、閉じた側壁を提供するシート間隔特徴部21、23の直接隣接する対と、波形29のトラフによって穿孔された側壁を提供する波形29の対向するピークに接触する隣接する中間シート間隔特徴部26との間に画定される。同様に、サブチャネル31は、閉じた側壁を提供するシート間隔特徴部22、24の直接隣接する対と、波形29のトラフによって穿孔された側壁を提供する波形29の対向するピークに接触する隣接する中間シート間隔特徴部26との間に画定される。
【0030】
特徴部26と波形部29との協働によって提供される側壁は中間シート間隔特徴部26の下のいくらかの横方向の気体流を可能にし、同時に波形部29に沿ったバルクスキューを妨害するように穿孔されている。中間シート間隔特徴部26は、他の設計と比較して、熱伝達のための増大した表面積を提供することができる。これは、組み合わされて、熱伝達アセンブリの改善された熱性能に寄与すると考えられる。
【0031】
さらに、波形部29と機械的に接触している中間シート間隔特徴部26は、それぞれの間隔特徴部21、22および23、24の間の要素8および9のドラム形成および/または振動を阻止する。これは、機械的および疲労損傷の発生率を低減するのに役立つと考えられる。
【0032】
別の実施形態(図示せず)では、細長い中間板間隔特徴部26が2015年10月7日に出願された本出願人の米国特許出願第14/877,451号に開示された交互ノッチと同様の交互ノッチ構成によって置き換えられる。
【0033】
中間シート間隔特徴部26を設けることにより、協働特徴部21、23と22、24との間に画定される気体流路25の構造的剛性が増大することは容易に理解されるであろう。この特徴部26はサブチャネル30、31に穿孔された側壁を提供するので、驚くべきことに、より小さい気体流チャネルを有するアセンブリについて上記で予想された様式で効率に悪影響を与えないことが見出された。これは、気体流路を横切る気体の乱流が特徴部26を横切る要素8の波形29の谷を通る気体流によって促進されるからであると考えられる。
【0034】
図5に示すように、気体流路25は、第1シート要素8の第1プロファイルおよび第2シート要素9の第2プロファイルの対向する反復R1、R2の間にそれぞれ画定されると考えることもできる。第1プロファイルの第1反復R1はシート8上の直接隣接する第1シート間隔特徴部21と第2シート間隔特徴部22との間に画定され、それらを含み、すなわち、それらの間に延在する対応する波形29を含む。前記第2プロファイルの第2反復R2は直接隣接する第3シート間隔特徴部23と第4シート間隔特徴部24との間に画定され、それらを含み、すなわち、対応する第5中間シート間隔特徴部26およびそれらの間に配置された波形27、28も包含する。
【0035】
この第1実施形態では、反復(リピート)R1およびR2がそれぞれのシート要素8および9上でそれぞれ連続している。ここで、1つの第1反復R1の第2シート間隔特徴部22は、次の直接隣接する反復R1の第1シート間隔特徴部21と同等である。同様に、1つの第2反復R2の第4シート間隔特徴部24は、次の隣接する反復R2の第3シート間隔特徴部23と等価である。連続するのではなく、反復R1およびR2は、それぞれのシート要素8、9上で間隔を置いて配置され得ることが理解されるであろう。あるいは、反復R1およびR2がそれぞれ次の反復R1およびR2にすぐ隣接するパターン反復であってもよい。このような代替構成では1つの第1反復R1の第2シート間隔特徴部22が次のすぐ隣接する反復R1の第1シート間隔特徴部21と並んで接触し、1つの第2反復R2の第4シート間隔特徴部24は次のすぐ隣接する反復R2の第3シート間隔特徴部23と並んで接触する。
【0036】
一実施形態では、熱伝達シート要素がシートスチールロールを所望のサイズに切断し、次いで、切断されたシートセクションを、所望のプロファイルをクリンプされたシートに付与するようにプロファイルされたクリンプローラに通すことによって製造される。これらのクリンプされたシートは、その後、バスケット内にパックされて、所望の流れ、熱、およびプロファイル構成特性を有する熱伝達アセンブリを形成する。典型的には、熱伝達要素の製造公差は±0.1778mm(7,000分の1インチ)である。シート要素8および9は異なるプロファイルを有するので、これらは、一実施形態ではそれぞれの整合した対のローラによって圧着される。1つのシートを別のシートに組み立てる際に、製造公差は累積的であり、寸法適合は、2シートアセンブリにおいて±0.3556mm(1000分の14インチ)の公差を受ける。それぞれのローラ対間のこのような累積許容誤差および品質差は本質的に非対称であること、すなわち、他方よりも所望の公称寸法に近い圧着可能な1対が、第1シート要素8と第2シート要素9との間の適合性に問題を生じさせることが見出された。
【0037】
例えば、第5中間特徴部26の不十分な適合は、機能および耐久性の両方の観点から問題となり得る。任意の所与の熱伝達アセンブリ7における第5中間特徴部26の一部または全部の緩い嵌合は、早すぎる故障につながることが予想され得る、スートブロー中の望ましくない振動につながる可能性がある。同様に、このような緩い嵌合は過度の振動および/または熱伝達アセンブリ7のバスケットを通る気体流に対する悪影響のために、動作中に疲労破損をもたらす可能性がある。
【0038】
非対称な圧着によって生じる可能性のあるこのような潜在的な問題に鑑みて、本発明者らは、第1シート要素8のプロファイルの反復R1および前述の実施形態の第2シート要素9のプロファイルの反復R2、またはそれらの反復等価物が単一対のローラによって圧着されたストックから切断された同じシート上に配置される(すなわち、いわゆる単一ロールプロセスによって)プロセスで製造される本発明の実施形態を設計することを探求した。
【0039】
本発明の別のまたは第2実施形態は、単一ロールプロセスを使用して製造され、図7および図8に示されている。この実施形態では、本発明者らが±0.0762mm(3,000分の1インチ)の製造公差を達成することができ、この公差は隣接するシートが同じクリンプされたストックから切断されるときに、隣接するシート上で一貫しており、その結果、一貫性が改善され、それによって、熱伝達アセンブリ100の製造中の精度が向上する。
【0040】
熱伝達アセンブリ100は、圧力下で互いに密に詰められ、それぞれの前縁103、104に沿って整列された多数の熱伝達シート要素101、102の積層体を含む。シート要素101および102は同一の圧着シートストックから切断され、要素101、102を横切って繰り返される同一の第3プロファイルを有し、図示された要素101の前面に明確に示されるように、平坦な第1シート間隔特徴部105、ローブ状の第2シート間隔特徴部106、ローブ状の第3シート間隔特徴部107、広いゲージの波形の平面熱伝達部分108、および狭いゲージの波形の平面熱伝達部分109、110を備える。
【0041】
図7に示すように、この第2実施形態ではシート間隔特徴部106、107はローブ形状の横断面であり、対向して延びるローブは隣接する要素を間隔をあけるために正確に作動的に有効な平坦なシート材料セクションによって優先的に接続される。シート間隔特徴部105は、それぞれの要素101、102の公称平面内で概ね平坦である。平坦なシート間隔特徴部105およびローブシート間隔特徴部106、107は、それぞれのシートの一端から他端への意図された気体流の方向に平行に長手方向に延在する。
【0042】
第2実施形態のこの第3プロファイルは1つの第1シート間隔特徴部105と、シート101上の直接隣接する第2シート間隔特徴部106との間に画定され、それらを含む、すなわち、それらの間に延在する対応する幅広ゲージ波形部分108を含む、第1反復R3を含む。第3プロファイルはまた、前述の第2シート間隔特徴部106と、前述の1つの第1シート間隔特徴部105から横方向に配置された、すなわち、対応する第3中間シート間隔特徴部107およびそれらの間に配置された狭いゲージの波形部分109、110も包含する、すぐ隣の第1シート間隔特徴部105との間に画定され、それらを含む第2反復R4を含む。
【0043】
この第2実施形態における反復R3、R4は図2図6に示されるように、第1実施形態の反復R1、R2にそれぞれ動作的な意味で対応することが容易に理解されるであろう。要素101の前縁103が1つのシート間隔特徴部105の長手方向縁部で切断され、要素102の前縁104が対応する1つのシート間隔特徴部106の縁部で切断されることを確実にすることによって、熱伝達アセンブリ100は、要素101上の反復R3が要素102上の反復R4と対にされ、逆もまた同様に製造される。その結果、要素101および102の意図された間隔は一方の要素101、102上の平坦なシート間隔特徴部105が他方の要素101、102上の対応するローブシート間隔特徴部106に着座することによって、およびその逆によって、すなわち、要素101上の1つの反復R3の平坦なシート間隔特徴部105が要素102上の対応する1つの反復R4のローブシート間隔特徴部106に着座することなどによって、もたらされる。好ましくは、素子101,102の平面配向が1つの素子の前面が直近隣の素子の後面に対向し、部分的に接触するように同一であり、その逆もまた同様である。
【0044】
一方が素子101、102の一方に配置され、他方が他方の素子101、102に配置された反復R3およびR4の対は、対応する複数の広いゲージされた閉側ガス流チャネル125が関連する第3シート間隔特徴部107を含む穿孔中間壁によってそれぞれ二分されて、対応するサブチャネル130、131の対を提供する。チャネル125、130、131は、図5の第1実施形態のチャネル25、30、31について説明したものと機能的に同じであることが理解されるであろう。
【0045】
隣接する要素101、102の間の間隔は維持され、全体的な構造的剛性は、直接隣接する要素101、102の波形108のピークと接触している細長い中間シート間隔特徴部107によって改善され得る。中間シート間隔特徴部107の振幅は、波形部分108が構成される波形部の最大振幅より小さいローブ状シート間隔特徴部106の波形部の振幅に等しいことが望ましく、それによって、それに沿った点接触を確実にすることが理解されるであろう。
【0046】
幅広ゲージ波形部分108はそれぞれ、第1右手方向に意図された気体流の方向に対して斜めに延在し、熱間隔特徴部105、106の間で中断されない、複数の細長い平行な細長いローブ状熱伝達波形部111を備える。狭いゲージの波形部分109、110はそれぞれ、互いに平行に、第2左手方向に意図された気体流の方向に対して斜めに、かつ熱間隔特徴部106、105の間で、中間熱間隔特徴部107によって二等分されて延びる、複数の二等分されたローブ状熱伝達波形部112、113を備える。好ましくは波形112、113は等しいか、またはほぼ等しい長さである。
【0047】
対応する右側の細長い波形111および左側の二分された波形112、113のそれぞれの軸が交差することが分かる。典型的には、これらの軸が45°と90°との間の角度で交差する。細長い波形111の軸は、15°と45°との間の角度でシート間隔特徴部105、106の長手方向軸と交差する。同様に、二分割された波形112、113の軸は、15度から45度の角度で、シート間隔特徴部105、106、107の長手方向軸と交差する。
【0048】
図8に見られるように、細長い波形111は、それぞれ、交差する平坦な側部114、115がそれぞれ、その対応するピークで交わるように形成される。同様に、二分された波形112は交差する平坦な側部116、117と共に形成され、二分された波形113は平坦な側部118、119と共に形成される。典型的には波形111、112、113の横方向断面プロファイルはシート間隔特徴部105、106の相互作用によって提供される間隔の半分のオーダーの振幅からガス状流路125の幅を引いたものを有する同一である。
【0049】
図7に示す実施形態では右側の細長い波形111と左側の二分された波形112、113は同様の断面、高さ、および周期を有するが、必ずしもそう必要はないことが理解されるであろう。これらのパラメータのうちの任意の1つまたは複数は、異なっていてもよい。
【0050】
要素101、102について同じ平面配向を維持することによって、気体流チャネル125内で、右側の細長い波形108、111は左側の波形109、110(113、114)に対向し、離間しているが、それらは方向的に互いに交差することが理解される。このような構成は結果として生じる熱伝達アセンブリ100を横切る圧力降下を増大させる乱流を生成するように見えるかもしれないが、実際にはこのような増大した圧力降下に結果として生じる気体質量流量のいかなる減少によっても打ち消されない、波形部分108、109、110、111への熱伝達を改善する乱流を導入することが見出されており、すなわち、この場合、有効な熱性能の改善を容易にする。この第2実施形態による熱伝達アセンブリは、実際には同じ熱質量、ガス入力温度、および圧力降下特性で動作する異なるアセンブリに比べて、性能の最大8パーセントの向上という目標に達すると考えられる。前述の製造公差の低減を提供し、プロファイル反復の品質を維持するために、本発明者らはこれまでの通常の公称460mm(18インチ)技術の代わりに、より大きなロールを使用し、典型的には少なくとも明らかに大きく、一実施形態では公称560mm(22インチ)圧着を採用した。
【0051】
熱伝達アセンブリ100内の熱伝達要素101、102のスタック内に提供される構造的剛性に加えて、本発明者らは、スタック内の最初の要素101および最後の要素102に追加の支持を提供することによって、追加の周辺安定性を確実にすることが有益であることを見出した。特に、周辺の波形部分108、109、110、すなわち、別の要素101、102の別の波形部分に対向しないものを支持する。これは、エレメント101,102が積み重ねられるバスケットに取り付けられた支持バーまたは他の同様の形成を使用して達成することができる。好ましい構造は2つの同様の支持プレートまたはシートの間に要素スタックを挟むことであり、その各々は、典型的には約57~76mm(2.25~3インチ)、好ましくは69mm(2.7インチ)ごとに離間した接触点で様々にうねり111、112、113に接触するそれぞれのプレートの公称平面から外側に延びる支持機構を有する。
【0052】
本発明はその特定の実施形態を参照して開示され、説明されたが、他の変形および修正が行われてもよく、以下の特許請求の範囲が本発明の真の範囲内の変形および修正をカバーすることが意図されることに留意されたい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8