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特許7036541情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20220308BHJP
【FI】
G06Q10/10 322
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2017109206
(22)【出願日】2017-06-01
(65)【公開番号】P2018205957
(43)【公開日】2018-12-27
【審査請求日】2020-02-03
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517193523
【氏名又は名称】株式会社SIGNATE
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓士
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 秀
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-231779(JP,A)
【文献】国際公開第2013/179884(WO,A1)
【文献】企業の人事部門向けにすべての社員クチコミ情報を解放,共同通信PRWire,日本,株式会社共同通信ピー・アール・ワイヤー,2017年04月25日,https://kyodonewsprwire.jp/release/201704251221,[検索日:2020年12月21日]
【文献】海外情報 コールセンター運営の“弱点”を把握するベンチマーク・テスト活用のススメ,コンピューターテレフォニー,日本,株式会社リックテレコム,2002年01月20日,第5巻 第2号,pp.89~96
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが従事している従事組織における第1労働条件を含む従事組織労働関連情報を、ユーザ端末から取得する労働関連情報取得手段と、
前記第1労働条件と、予め準備された前記従事組織以外の組織である複数の非従事組織における複数の非従事組織労働関連情報のそれぞれに含まれる第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出する非従事組織抽出手段と、
前記抽出された非従事組織の識別情報と、当該非従事組織の前記第2労働条件とを含む非従事組織労働関連情報を前記ユーザ端末に送信する抽出結果送信手段と、
を備え
前記非従事組織抽出手段は、前記第1労働条件に含まれる複数の項目のうちから前記ユーザが選択した項目を取得し、前記取得した項目について、前記第1労働条件と複数の前記第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出し、
前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する前記非従事組織の抽出数の、前記非従事組織の総数に対する比率が小さいほど、前記抽出された非従事組織を希少価値のある組織であると評価する非従事組織評価手段をさらに備え、
前記抽出結果送信手段は、さらに、前記非従事組織評価手段による評価結果を前記ユーザ端末に送信する情報処理装置。
【請求項2】
前記非従事組織抽出手段は、前記第1労働条件に含まれる複数の項目と、前記複数の非従事組織の複数の前記第2労働条件のそれぞれに含まれる前記複数の項目との、各項目の差分を算出する差分算出手段をさらに有し、
前記抽出結果送信手段は、さらに、前記第1労働条件と前記抽出された非従事組織の前記第2労働条件との前記複数の項目の差分を前記ユーザ端末に送信する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記差分算出手段は、前記複数の項目のそれぞれの差分に対して重みを付けた点を付与し、前記付与された点を前記複数の項目について加算することにより前記第1労働条件と前記第2労働条件との差分を算出し、
前記非従事組織抽出手段は、前記第1労働条件と前記第2労働条件との差分により、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出する請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1労働条件および前記第2労働条件は、年収や生涯年収を含む経済的価値情報と、有給消化率や休日出勤有無、フレックスタイム制度有無、在宅勤務可否、育児支援制度有無、勤務地、離職率を含む労働環境価値情報とを含み、
前記従事組織労働関連情報は、前記第1労働条件と、さらに、業界成長率または業界成長率予測を含む業界特性情報、会社成長率、会社成長率予測または企業ブランド価値を含む会社特性情報、および、職種求人成長率または職種求人成長率予測を含む職種特性情報のうち少なくとも1つと、を含み、
前記非従事組織労働関連情報は、前記第2労働条件と、さらに、業界成長率または業界成長率予測を含む業界特性情報、会社成長率、会社成長率予測または企業ブランド価値を含む会社特性情報、および、職種求人成長率または職種求人成長率予測を含む職種特性情報のうち少なくとも1つと、を含む請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザは、正規雇用の労働者および非正規雇用の労働者の少なくとも一方を含み、前記正規雇用の労働者に対応する前記第1労働条件および前記第2労働条件と前記非正規雇用の労働者に対応する前記第1労働条件および前記第2労働条件とは異なる請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
労働関連情報取得手段が、ユーザが現在従事している従事組織における第1労働条件を含む従事組織労働関連情報をユーザ端末から取得する労働関連情報取得ステップと、
非従事組織抽出手段が、前記第1労働条件と、予め準備された前記従事組織以外の組織である複数の非従事組織における複数の非従事組織労働関連情報のそれぞれに含まれる第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出する非従事組織抽出ステップと、
抽出結果送信手段が、前記抽出された非従事組織の識別情報と、当該非従事組織の前記第2労働条件とを含む非従事組織労働関連情報を前記ユーザ端末に送信する抽出結果送信ステップと、
を含み、
前記非従事組織抽出ステップにおいては、前記第1労働条件に含まれる複数の項目のうちから前記ユーザが選択した項目を取得し、前記取得した項目について前記第1労働条件と前記複数の非従事組織における複数の前記第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出し、
非従事組織評価手段が、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する前記非従事組織の抽出数の前記非従事組織の総数に対する比率が小さいほど、前記抽出された非従事組織を希少価値のある組織であると評価する非従事組織評価ステップをさらに含み、
前記抽出結果送信ステップにおいては、さらに、前記非従事組織評価ステップにおける評価結果を前記ユーザ端末に送信する情報処理方法。
【請求項7】
ユーザが現在従事している従事組織における第1労働条件を含む従事組織労働関連情報をユーザ端末から取得する労働関連情報取得ステップと、
前記第1労働条件と、予め準備された前記従事組織以外の組織である複数の非従事組織における複数の非従事組織労働関連情報のそれぞれに含まれる第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出する非従事組織抽出ステップと、
前記抽出された非従事組織の識別情報と、当該非従事組織の前記第2労働条件とを含む非従事組織労働関連情報を前記ユーザ端末に送信する抽出結果送信ステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
前記非従事組織抽出ステップにおいては、前記第1労働条件に含まれる複数の項目のうちから前記ユーザが選択した項目を取得し、前記取得した項目について前記第1労働条件と前記複数の非従事組織における複数の前記第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出し、
前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する前記非従事組織の抽出数の前記非従事組織の総数に対する比率が小さいほど、前記抽出された非従事組織を希少価値のある組織であると評価する非従事組織評価ステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記抽出結果送信ステップにおいては、さらに、前記非従事組織評価ステップにおける評価結果を前記ユーザ端末に送信する情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記技術分野において、特許文献1には、組織の雇用環境を客観的に評価する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-146242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記文献に記載の技術では、ユーザが現在従事している組織における労働関連情報を相対的に評価することができなかった。
【0005】
本発明の目的は、上述の課題を解決する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理装置は、
ユーザが従事している従事組織における第1労働条件を含む従事組織労働関連情報をユーザ端末から取得する労働関連情報取得手段と、
前記第1労働条件と、予め準備された前記従事組織以外の組織である複数の非従事組織における複数の非従事組織労働関連情報のそれぞれに含まれる第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出する非従事組織抽出手段と、
前記抽出された非従事組織の識別情報と、当該非従事組織の前記第2労働条件とを含む非従事組織労働関連情報を前記ユーザ端末に送信する抽出結果送信手段と、
を備え
前記非従事組織抽出手段は、前記第1労働条件に含まれる複数の項目のうちから前記ユーザが選択した項目を取得し、前記取得した項目について前記第1労働条件と前記複数の非従事組織における複数の前記第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出し、
前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する前記非従事組織の抽出数の前記非従事組織の総数に対する比率が小さいほど、前記抽出された非従事組織を希少価値のある組織であると評価する非従事組織評価手段をさらに備え、
前記抽出結果送信手段は、さらに、前記非従事組織評価手段による評価結果を前記ユーザ端末に送信する
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理方法は、
労働関連情報取得手段が、ユーザが現在従事している従事組織における第1労働条件を含む従事組織労働関連情報をユーザ端末から取得する労働関連情報取得ステップと、
非従事組織抽出手段が、前記第1労働条件と、予め準備された前記従事組織以外の組織である複数の非従事組織における複数の非従事組織労働関連情報のそれぞれに含まれる第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出する非従事組織抽出ステップと、
抽出結果送信手段が、前記抽出された非従事組織の識別情報と、当該非従事組織の前記第2労働条件とを含む非従事組織労働関連情報を前記ユーザ端末に送信する抽出結果送信ステップと、
を含み、
前記非従事組織抽出ステップにおいては、前記第1労働条件に含まれる複数の項目のうちから前記ユーザが選択した項目を取得し、前記取得した項目について前記第1労働条件と前記複数の非従事組織における複数の前記第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出し、
非従事組織評価手段が、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する前記非従事組織の抽出数の前記非従事組織の総数に対する比率が小さいほど、前記抽出された非従事組織を希少価値のある組織であると評価する非従事組織評価ステップをさらに含み、
前記抽出結果送信ステップにおいては、さらに、前記非従事組織評価ステップにおける評価結果を前記ユーザ端末に送信する
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る情報処理プログラムは、
ユーザが現在従事している従事組織における第1労働条件を含む従事組織労働関連情報をユーザ端末から取得する労働関連情報取得ステップと、
前記第1労働条件と、予め準備された前記従事組織以外の組織である複数の非従事組織における複数の非従事組織労働関連情報のそれぞれに含まれる第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出する非従事組織抽出ステップと、
前記抽出された非従事組織の識別情報と、当該非従事組織の前記第2労働条件とを含む非従事組織労働関連情報を前記ユーザ端末に送信する抽出結果送信ステップと、
をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、
前記非従事組織抽出ステップにおいては、前記第1労働条件に含まれる複数の項目のうちから前記ユーザが選択した項目を取得し、前記取得した項目について前記第1労働条件と前記複数の非従事組織における複数の前記第2労働条件とを比較して、前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する非従事組織の識別情報を抽出し、
前記第1労働条件よりも優れた前記第2労働条件を有する前記非従事組織の抽出数の前記非従事組織の総数に対する比率が小さいほど、前記抽出された非従事組織を希少価値のある組織であると評価する非従事組織評価ステップをさらにコンピュータに実行させ、
前記抽出結果送信ステップにおいては、さらに、前記非従事組織評価ステップにおける評価結果を前記ユーザ端末に送信する
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザが現在従事している組織における労働関連情報を相対的に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図2A】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置による処理の概要を説明するシーケンス図である。
図2B】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により提供される会員登録画面の一例を示す図である。
図2C】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により提供される検索結果表示画面の一例を示す図である。
図2D】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により提供される比較情報表示画面の一例を示す図である。
図2E】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により提供される再検索条件設定画面の一例を示す図である。
図2F】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置による環境指数の算出方法を説明する図である。
図2G】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置による環境指数の算出方法を説明する他の図である。
図2H】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により提供される会員登録画面(アルバイト)の一例を示す図である。
図2I】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により提供される会員登録画面(アルバイト)の一例の続きを示す図である。
図2J】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により提供される比較情報表示画面(アルバイト)の一例を示す図である。
図3】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図4A】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の備える非従事組織労働関連情報テーブルの一例を示す図である。
図4B】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の備える非従事組織データベースの一例を示す図である。
図5A】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5B】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置により抽出された抽出非従事組織リストの一例を示す図である。
図6】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図7】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図8】本発明の第3実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
図9】本発明の第4実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。
図10】本発明の第4実施形態に係る情報処理装置の処理手順を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して、例示的に詳しく説明記載する。ただし、以下の実施の形態に記載されている、構成、数値、処理の流れ、機能要素などは一例に過ぎず、その変形や変更は自由であって、本発明の技術範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
【0012】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態としての情報処理装置100について、図1を用いて説明する。情報処理装置100は、ユーザが現在従事している組織における労働関連情報を相対的に評価する装置である。
【0013】
図1に示すように、情報処理装置100は、労働関連情報取得部101と、労働関連情報評価部102と、評価送信部103と、を含む。
【0014】
労働関連情報取得部101は、ユーザが現在従事している組織における労働関連情報を含む従事組織労働関連情報をユーザ端末120から取得する。労働関連情報評価部102は、従事組織労働関連情報と、現在従事している組織以外の組織である非従事組織における労働関連情報を含む非従事組織労働関連情報と、に基づいて、従事組織労働関連情報を相対評価する。評価送信部103は、従事組織労働関連情報の相対評価をユーザ端末120に送信する。
【0015】
本実施形態によれば、ユーザが現在従事している組織における労働関連情報を相対的に評価することができる。
【0016】
[第2実施形態]
次に本発明の第2実施形態に係る情報処理装置について、図2A乃至図6を用いて説明する。図2Aは、本実施形態に係る情報処理装置による処理の概要を説明するためのシーケンス図である。
【0017】
ユーザは、ユーザ端末201を用いて、例えば、情報処理装置200が提供するウェブサイトにアクセスする。ユーザは、ユーザ端末201のディスプレイなどの表示画面210に表示された画面にユーザが現在従事している組織における労働関連情報などの必要な情報を入力し、情報処理装置200へと送信する。
【0018】
労働関連情報は、例えば、年収、福利厚生、役職、勤務時間、残業時間、休日出勤、フレックスタイム制度の有無、勤務地、最寄り駅、転勤有無、上場/非上場、有給休暇日数、有給休暇消化率などを含む。労働関連情報は、さらに、例えば、年間休日日数、賞与有無、諸手当、IR(Investor Relations)情報などを含むが、労働に関連する情報であれば、これらには限定されない。
【0019】
また、ユーザが現在従事している組織とは、例えば、現在勤務している会社や学校、非営利組織(NPO:Nonprofit Organization)、非政府組織(NGO:Non-governmental Organizations)などの組織であるが、雇用関係を築くことができる組織であればこれらには限定されない。さらに、ユーザは、正社員などの正規雇用の労働者、アルバイト、パートタイマー、派遣社員、契約社員などの非正規雇用労働者などを含む。また、ユーザは、有期雇用労働者、無期雇用労働者、期間雇用労働者などを含んでもよい。
【0020】
そして、ステップS201において、情報処理装置200は、ユーザがユーザ端末201を用いて入力した現在従事している組織(従事組織)における労働関連情報を取得する。ステップS203において、情報処理装置200は、ユーザが現在従事している組織以外の組織(非従事組織)における労働関連情報を所定のデータベース202などから取得する。ここで、非従事組織における労働関連情報は、例えば、求人に関する労働関連情報などであるが、これには限定されない。
【0021】
ステップS205において、情報処理装置200は、従事組織における労働関連情報と、非従事組織における労働関連情報と、を比較する。そして、情報処理装置200は、従事組織における労働関連情報、つまり、現在の労働条件よりも優れた労働条件を有する非従事組織を抽出する。情報処理装置200は、抽出した非従事組織の労働関連情報と従事組織の労働関連情報との差分を算出し、ユーザ端末201に送信する。また、情報処理装置200は、抽出した非従事組織のリストをユーザ端末201に送信する。
【0022】
図2Bは、本実施形態に係る情報処理装置200により提供される会員登録画面211の一例を示す図である。ユーザが、ユーザ端末201を用いて情報処理装置200により提供されたウェブページにアクセスすると、ユーザ端末201の表示画面210に会員登録画面211が表示される。ウェブページに初めてアクセスしたユーザは、まず、会員登録画面211において会員登録に必要な諸情報を入力し、会員登録を行う。
【0023】
会員登録画面211には、一般情報の入力欄および最終勤務企業の情報の入力欄が表示される。そして、一般情報の入力欄には、SNS(Social Networking Service)ログイン、氏名、メールアドレス、パスワード、性別、生年月日、住所、電話番号、最終学歴、最終学歴の学校学部学科、経験業種 年、経験職種 年、現在の勤務状況、スキル 経験期間、言語スキル レベル、資格 取得年月日などの情報の入力欄が表示されるが、一般情報として入力される情報は、これらには限定されない。
【0024】
また、最終勤務企業の情報、すなわち、従事組織における労働関連情報の入力欄には、会社名、部署、役職、年収、通勤経路最寄り駅、会社最寄り駅、平均残業時間/月、有給休暇消化率、年平均の休日出勤数、フレックス制度、在宅勤務制度、退職金制度および副業・複業可否などの情報の入力欄が表示される。なお、最終勤務企業の情報として入力される情報は、これらには限定されない。そして、会員登録が完了すると、ユーザには、ユーザID(Identifier)およびアクセス用パスワードが発行される。2回目以降のアクセスからは、ユーザは、ユーザIDおよびアクセス用パスワードを用いて、会員用ページへとアクセスする。なお、最終勤務企業の情報には、従事組織の労働関連情報の他に、ユーザが既に退職している場合には、最後に勤務していた組織の情報が含まれる。
【0025】
図2Cは、本実施形態に係る情報処理装置200により提供される検索結果表示画面212の一例を示す図である。検索結果表示画面212には、従事組織における労働関連情報よりも優れた労働関連情報を有する非従事組織とその労働関連情報が表示される。非従事組織における労働関連情報として、例えば、求人タイトル、会社名、勤務地(市区町村レベル)、年収、仕事内容詳細、イメージ画像、掲載元、掲載日からの経過日数などが表示される。
【0026】
また、検索結果表示画面212の下部には、「詳細をみる」ボタンと「お気に入り」ボタンとがあり、非従事組織の労働関連情報(求人情報)の詳細が知りたい場合には、ユーザが「詳細をみる」ボタンを押下すれば、詳細画面を表示させることができる。これにより、ユーザは、より詳細な労働関連情報を閲覧することができる。さらに、表示された非従事組織の労働関連情報(求人情報)をブックマークしておきたい場合には、ユーザは、「詳細をみる」ボタンの右側に表示された「お気に入り」ボタンを押下すれば、表示された非従事組織やその労働関連情報に関するページなどをブックマークに登録することができる。
【0027】
図2Dは、本実施形態に係る情報処理装置200により提供される比較情報表示画面213の一例を示す図である。図2Cでは、検索結果を表示したが、図2Dでは、従事組織における労働関連情報と非従事組織における労働関連情報との比較情報として、従事組織労働関連情報と非従事組織労働関連情報との差分が表示される。
【0028】
比較項目は、年収、通勤時間、有給消化率、休日出勤数、フレックス制度、在宅勤務制度、退職金制度、残業時間および副業・複業可否であるが、比較される項目はこれらには限定されない。そして、現条件(従事組織労働関連情報)と、オファー条件(非従事組織労働関連情報)と、メリットとして、これらの差分が表示される。差分は、従事組織労働関連情報(現在の労働条件)に対して、非従事労働関連情報(転職した場合の労働条件)がどのくらい有利または不利となるかを数値などで表したものである。
【0029】
また、比較情報表示画面213の下部の「詳細をみる」ボタンを押下すれば、ユーザは、表示されている労働関連情報の詳細情報を見ることができる。さらに、「お気に入り」ボタンを押下すれば、ユーザは、表示されている労働関連情報に関するページをブックマークに登録することができる。
【0030】
図2Eは、本実施形態に係る情報処理装置200により提供される再検索条件設定画面214の一例を示す図である。再検索条件設定画面214は、図2Cに示した検索結果表示画面212に表示された検索結果において、ユーザが重視しない項目や、より重視したい項目がある場合に、これらの条件を設定して検索結果を絞り込むための条件を設定するための画面である。また、検索結果の数が多い場合などに、ユーザが、検索結果を絞り込むための条件を設定するための画面である。そして、再検索条件を設定したら、ユーザは、再検索条件設定画面214の下部にある再検索ボタンを押下すれば、検索結果をさらに絞り込むことができる。例えば、チェックボックスを外すと、チェックボックスを外された比較項目は、比較対象から除外される。
【0031】
図2Fは、本実施形態に係る情報処理装置200による環境指数の算出方法を説明する図である。図2Gは、本実施形態に係る情報処理装置200による環境指数の算出方法を説明する他の図である。
【0032】
図2Fには、加点合計表217と加点表218とが示されている。加点合計表217は、図2Dに示した比較表示画面213に表示された比較結果に、さらに、加点欄と加点の合計欄とが追加されたものである。加点欄の加点は、各比較項目のメリットの程度であるレベルに基づいて、加点表218に応じて決定される。各比較項目の加点が決定したら、情報処理装置200は、加点合計を算出する。
【0033】
そして、情報処理装置200は、従事組織労働関連情報と非従事組織労働関連情報との比較や加点合計の算出が終了したら、図2Gに示した環境指数一覧表219を生成する。環境指数一覧表219には、それぞれの比較結果に対する加点合計および環境指数が表示されている。環境指数一覧表219が生成されたら、情報処理装置200は、加点合計の最小値と最大値とを導出し、以下の計算式に従って環境指数を計算する。
【0034】
環境指数=int(100*(ある比較結果の加点合計-最小値)/(最大値-最小値))
環境指数は、加点合計の範囲を最小値、最大値の範囲で0~100にスケーリングすることで求められる。また、図2Eに示したチェックボックスを外すと比較項目が変わるので、それに合わせて環境変数も変化する。
【0035】
図2Hは、本実施形態に係る情報処理装置200により提供される会員登録画面215(アルバイト)の一例を示す図である。また、図2Iは、本実施形態に係る情報処理装置200により提供される会員登録画面215(アルバイト)の一例の続きを示す図である。図2Hおよび図2Iは、図2Bが転職を希望するユーザ向けのウェブサイトの一例を示しているのに対して、アルバイトを探しているユーザ向けのウェブサイトの一例を示している。
【0036】
アルバイトを探しているユーザが、ユーザ端末201を用いて情報処理装置200により提供されたウェブページにアクセスすると、ユーザ端末201の表示画面210に会員登録画面215が表示される。ウェブページに初めてアクセスしたユーザは、まず、会員登録画面215において、会員登録に必要な諸情報を入力し、会員登録を行う。
【0037】
会員登録画面215には、各種情報の入力欄が表示される。そして、会員登録画面215には、氏名(全角)、カナ(全角カナ)、ふりがな、生年月日、性別、現在の職業(就業形態)、直近の職務経験、住所 都道府県・市区郡、家最寄駅、バイト先最寄駅、交通費支給、勤務時間、ドレスコードが表示される。さらに、会員登録画面215には、研修制度、社会保険、まかない、社員登用、メールアドレス(半角英数字)、メールアドレス(確認用)、パスワード(半角英数字)、電話番号、その他の電話番号、その他の連絡事項が表示される。また、会員登録画面215には、ニックネーム、アイコン、学歴(学校名・学部学科)、免許・資格、その他のスキル、アピールポイント、新着おしごと通知サービスの登録(メルマガ)、エリア、希望勤務地(都道府県)、希望路線・駅、業種、職種が表示される。さらにまた、会員登録画面215には、こだわり(特徴)、雇用形態、勤務期間、勤務日数(シフト)、給与(時給)、勤務時間帯、気になるキーワード(フリーワード)、その他(○○を除く系)、希望連絡日・時間などが表示される。なお、会員登録画面215に表示される項目は、これらには限定されない。
【0038】
図2Jは、本実施形態に係る情報処理装置200により提供される比較情報表示画面216(アルバイト)の一例を示す図である。図2Jは、アルバイトの場合の、従事組織における労働関連情報と非従事組織における労働関連情報との比較情報として、従事組織労働関連情報と非従事組織労働関連情報との差分を表示している。
【0039】
比較項目は、給料、通勤時間、交通費支給、勤務時間、ドレスコード、研修制度、社会保険、まかないおよび社員登用であるが、比較される項目はこれらには限定されない。そして、現条件(従事組織労働関連情報)と、オファー条件(非従事労働関連情報)と、メリットとして、これらの差分が表示される。差分は、従事組織労働関連情報(現在のアルバイト条件)に対して、非従事労働関連情報(アルバイトを変更した場合のアルバイト条件)がどのくらい有利または不利となるかを数値などで表したものである。
【0040】
また、比較情報表示画面216の下部の「詳細をみる」ボタンを押下すれば、ユーザは、表示されている労働関連情報の詳細情報を見ることができる。さらに、「お気に入り」ボタンを押下すれば、ユーザは、表示されている労働関連情報をブックマークに登録することができる。
【0041】
図3は、本実施形態に係る情報処理装置200の構成を示すブロック図である。情報処理装置200は、労働関連情報取得部301、労働関連情報評価部302、評価送信部303および労働関連情報蓄積部304を有する。労働関連情報評価部302は、さらに、労働関連情報比較部321、非従事組織抽出部322および差分算出部323を有する。
【0042】
労働関連情報取得部301は、ユーザが現在従事する組織(従事組織)における労働関連情報(従事組織労働関連情報)をユーザ端末201から取得する。労働関連情報には、例えば、会社名、部署、役職、年収、通勤経路最寄り駅、会社最寄り駅、有給消化率、年平均の休日出勤数、フレックス制度の有無、在宅勤務制度の有無、退職金制度の有無などが含まれるが、これらには限定されない。そして、労働関連情報取得部301は、取得した従事組織労働関連情報を労働関連情報評価部302へ送信する。
【0043】
労働関連情報評価部302は、労働関連情報取得部301から送信された従事組織労働関連情報を取得する。労働関連情報評価部302は、さらに、労働関連情報蓄積部304から従事組織以外の組織(非従事組織)の労働関連情報(非従事組織労働関連情報)を取得する。そして、労働関連情報評価部302は、従事組織の労働関連情報と非従事組織の労働関連情報とに基づいて、従事組織労働関連情報を評価する。
【0044】
従事組織労働関連情報の評価は、より詳細には、例えば、次のように行われる。労働関連情報比較部321において、従事組織労働関連情報と非従事組織労働関連情報とを比較する。非従事組織抽出部322は、労働関連情報比較部321で比較した結果(比較結果)に基づいて、従事組織労働関連情報よりも優れた労働関連情報を有する非従事組織を抽出する。
【0045】
非従事組織の抽出の方法としては、労働関連情報に含まれる全ての項目が、従事組織労働関連情報よりも優れている非従事組織を抽出する方法がある。また、N個の労働関連情報の項目のうちM個の項目が優れているものを抽出する方法もある。この場合、例えば、p=M/N×100(%)として、p(%)を指定することにより抽出条件を変更することもできる。p=100%であれば、全ての項目が優れている非従事組織を抽出することになる。さらに、ユーザ自身が比較する項目を1つまたは複数選択し、その選択した項目が優れている非従事組織を抽出する方法もある。非従事組織の抽出方法は、ここに示した抽出方法には限定されない。
【0046】
差分算出部323は、従事組織労働関連情報と抽出された非従事組織労働関連情報との差分(差)を算出する。また、例えば、算出された差分を転職した場合のお得度、つまり、メリットとして、図2Dに示した比較情報表示画面213に表示してもよい。さらに、算出した差分に基づいて、転職に関するスコア(転職スコア)や指数(転職指数)として表示してもよい。そして、差分算出部323(労働関連情報評価部302)は、抽出された非従事組織と労働関連情報の差分とを評価送信部303へ送信する。
【0047】
評価送信部303は、受信した抽出非従事組織と労働関連情報の差分とをユーザ端末201へと送信する。なお、ここで、労働関連情報蓄積部304に蓄積される労働関連情報を更新してもよい。
【0048】
図4Aは、本実施形態に係る情報処理装置200の備える非従事組織労働関連情報テーブル401の一例を示す図である。非従事組織労働関連情報テーブル401は、組織ID(Identifier)411に関連付けて、組織名412、基本情報413、経済的価値情報414および労働環境価値情報415を記憶する。
【0049】
基本情報413は、組織の住所、代表者名、役員名、資本金、株価、単元株、従業員数、関連会社などの情報を含むが、組織の概要が分かる情報であれば、これらには限定されない。経済的価値情報414は、例えば、年収や生涯年収などを含むが、これらには限定されない。労働環境価値情報415は、有給消化率や休日出勤、フレックスタイム制度、在宅勤務、育児支援制度、勤務地、離職率などを含むが、これらには限定されない。
【0050】
なお、非従事組織労働関連情報テーブル401は、これらの他にも業界特性情報(業界成長率、業界成長率予測)や会社特性情報(会社成長率、会社成長率予測、企業ブランド価値)、職種特性情報(職種求人成長率、職種求人成長率予測)などを記憶してもよい。そして、情報処理装置200は、非従事組織労働関連情報テーブル401を参照して、非従事組織を抽出したり、差分を算出したりする。
【0051】
図4Bは、本実施形態に係る情報処理装置200の備える非従事組織データベース402の一例を示す図である。非従事組織データベース402は、組織ID411に関連付けて、組織名412、基本情報413、経済的価値情報414、労働環境価値情報415および組織スコア421を記憶する。組織スコア421は、例えば、経済的価値情報414および労働環境価値情報415から導き出される、当該組織の労働関連情報の評価を表すスコアである。組織スコア421は、例えば、経済的価値情報および労働環境価値情報を加算して求めてもよいし、経済的価値情報および労働環境価値情報に一定の重み付けをした上で加算して求めてもよいが、組織スコア421の導出方法は、これらの方法には限定されない。
【0052】
図5Aは、本実施形態に係る情報処理装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)510は演算制御用のプロセッサであり、プログラムを実行することで図3の情報処理装置200の機能構成部を実現する。ROM(Read Only Memory)520は、初期データおよびプログラムなどの固定データおよびその他のプログラムを記憶する。また、ネットワークインタフェース530は、ネットワークを介して他の装置などと通信する。なお、CPU510は1つに限定されず、複数のCPUであっても、あるいは画像処理用のGPU(Graphics Processing Unit)を含んでもよい。また、ネットワークインタフェース530は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM(Random Access Memory)540の領域に送受信データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。また、RAM540とストレージ550との間でデータを転送するDMAC(Direct Memory Access Controller)を設けるのが望ましい(図示なし)。さらに、入出力インタフェース560は、CPU510とは独立したCPUを有して、RAM540の領域に入出力データを書き込みあるいは読み出しするのが望ましい。したがって、CPU510は、RAM540にデータが受信あるいは転送されたことを認識してデータを処理する。また、CPU510は、処理結果をRAM540に準備し、後の送信あるいは転送はネットワークインタフェース530やDMAC、あるいは入出力インタフェース560に任せる。
【0053】
RAM540は、CPU510が一時記憶のワークエリアとして使用するランダムアクセスメモリである。RAM540には、本実施形態の実現に必要なデータを記憶する領域が確保されている。従事組織労働関連情報541は、ユーザが従事している組織における労働関連情報である。非従事組織労働関連情報542は、ユーザが従事していない組織におる労働関連情報である。相対評価(差分)543は、従事組織の労働関連情報と非従事組織の労働関連情報との差である。抽出非従事組織リスト403は、従事組織の労働関連情報よりも優れた労働関連情報を有する非従事組織のリストである。
【0054】
入出力データ545は、入出力インタフェース560を介して入出力されるデータである。送受信データ546は、ネットワークインタフェース530を介して送受信されるデータである。また、RAM540は、各種アプリケーションモジュールを実行するためのアプリケーション実行領域547を有する。
【0055】
ストレージ550には、データベースや各種のパラメータ、あるいは本実施形態の実現に必要な以下のデータまたはプログラムが記憶されている。ストレージ550は、非従事組織労働関連情報テーブル401を格納する。非従事組織労働関連情報テーブル401は、図4Aに示した、組織ID411と組織名412などとの関係を管理するテーブルであり、非従事組織の労働関連情報をテーブル化したものである。非従事組織データベース402は、図4Bに示したデータベースであり、非従事組織の諸情報を格納したものである。
【0056】
ストレージ550は、さらに、労働関連情報取得モジュール551、労働関連情報評価モジュール552、労働関連情報比較モジュール553、非従事組織抽出モジュール554および差分算出モジュール555を格納する。
【0057】
労働関連情報取得モジュール551は、ユーザが現在従事している組織における労働関連情報を含む従事組織労働関連情報をユーザ端末201から取得するモジュールである。労働関連情報評価モジュール552は、従事組織労働関連情報を評価するモジュールである。労働関連情報比較モジュール553は、従事組織労働関連情報と非従事組織労働関連情報とを比較するモジュールである。非従事組織抽出モジュール554は、従事組織労働関連情報よりも優れた労働関連情報を有する非従事組織を抽出するモジュールである。差分算出モジュール555は、従事組織労働関連情報と非従事組織労働関連情報との差分を算出するモジュールである。これらのモジュール551~555は、CPU510によりRAM540のアプリケーション実行領域547に読み出され、実行される。制御プログラム556は、情報処理装置200の全体を制御するためのプログラムである。
【0058】
入出力インタフェース560は、入出力機器との入出力データをインタフェースする。入出力インタフェース560には、表示部561、操作部562、が接続される。また、入出力インタフェース560には、さらに、記憶媒体564が接続されてもよい。さらに、音声出力部であるスピーカ563や、音声入力部であるマイク、あるいは、GPS位置判定部が接続されてもよい。なお、図5Aに示したRAM540やストレージ550には、情報処理装置200が有する汎用の機能や他の実現可能な機能に関するプログラムやデータは図示されていない。
【0059】
図5Bは、本実施形態に係る情報処理装置200により抽出された抽出非従事組織リスト544の一例を示す図である。抽出非従事組織リスト544には、ユーザの情報として、ユーザID、従事組織名、基本情報、経済的価値情報および労働環境価値情報などが示される。また、ユーザ情報の下には、優れた労働関連情報を有する非従事組織のリストが一覧形式で示されている。
【0060】
図6は、本実施形態に係る情報処理装置200の処理手順を説明するフローチャートである。このフローチャートは、CPU510がRAM540を使用して実行し、図3の情報処理装置200の機能構成部を実現する。
【0061】
ステップS601において、情報処理装置200は、従事組織労働関連情報を取得する。ステップS603において、情報処理装置200は、従事組織労働関連情報と非従事組織労働関連情報とを比較する。ステップS605において、情報処理装置200は、従事組織労働関連情報よりも優れた労働関連情報を有する非従事組織を抽出する。
【0062】
ステップS607において、情報処理装置200は、比較および抽出が終了したか否かを判断する。比較および抽出が終了していないと判断した場合(ステップS607のNO)、情報処理装置200は、ステップS603に戻る。比較および抽出が終了したと判断した場合(ステップS607のYES)、情報処理装置200は、ステップS609へ進む。
【0063】
ステップS609において、情報処理装置200は、抽出した非従事組織の労働関連情報と従事組織の労働関連情報との差分を算出する。ステップS611において、情報処理装置200は、抽出された非従事組織のリストと算出した差分とをユーザ端末201へ送信する。
【0064】
本実施形態によれば、ユーザは、従事組織よりも優れた労働関連情報を有する非従事組織を知ることができるので、転職を希望するユーザは、現状よりも快適でよりよい労働環境を有する転職先を見つけることができる。また、ユーザは、従事組織の労働関連情報の相対評価により、従事組織の現状を把握することもできる。さらに、ユーザは、従事組織の相対評価により、従事組織の価値を把握することができるので、より優れた労働関連情報を有する非従事組織を探そうとする契機とすることもできる。
【0065】
[第3実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る情報処理装置について、図7および図8を用いて説明する。図7は、本実施形態に係る情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。本実施形態に係る情報処理装置は、上記第2実施形態と比べると、レア度算出部を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0066】
情報処理装置700は、労働関連情報評価部702を有し、労働関連情報評価部702は、レア度算出部723を備える。
【0067】
レア度算出部723は、抽出非従事組織が非従事組織の中でどれだけ希少な組織であるかを示すレア度を算出する。非従事組織抽出部322により抽出された非従事組織の数(抽出数)をH個として、非従事組織の総数をA個とすると、HをAで除算したものを1から引いたものを抽出非従事組織の評価値S(S=1.0-H/A)とすると、Sの値が1.0に近いほどレアな非従事組織となり、評価が高くなる。Hの値が小さければ小さいほど、すなわち、抽出された非従事組織の数Hが小さいほどSの値が1.0に近づくことになる。これは、抽出非従事組織の数が少ない、つまり、従事組織よりも優れた労働関連情報を有する非従事組織が少ないことを示している。したがって、その非従事組織は非常にレアな、希少価値のある組織となる。この評価値Sをその非従事組織のレア度のスコア(レアリティのスコア)として表示してもよい。なお、非従事組織の総数A個は、求人を出している非従事組織の総数としてもよい。
【0068】
図8は、本実施形態に係る情報処理装置700の処理手順を説明するフローチャートである。ステップS801において、情報処理装置700は、抽出された非従事組織の数と非従事組織の総数とに基づいて、非従事組織のレア度を算出する。ステップS803において、情報処理装置700は、抽出された非従事組織のリストと算出したレア度とをユーザ端末201へ送信する。
【0069】
本実施形態によれば、抽出非従事組織のレア度を評価することができる。また、抽出非従事組織のレア度を算出するので、ユーザは、抽出非従事組織の相対的な位置づけや希少度を知ることができる。
【0070】
[第4実施形態]
次に本発明の第3実施形態に係る情報処理装置について、図9および図10を用いて説明する。図9は、本実施形態に係る情報処理装置の構成を説明するためのブロック図である。本実施形態に係る情報処理装置は、上記第2実施形態および第3実施形態と比べると、偏差値算出部を有する点で異なる。その他の構成および動作は、第2実施形態および第3実施形態と同様であるため、同じ構成および動作については同じ符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0071】
情報処理装置900は、労働関連情報評価部902を有し、労働関連情報評価部902は、偏差値算出部923を備える。偏差値算出部923は、従事組織の労働関連情報の非従事組織の労働関連情報に対する偏差値を算出する。
【0072】
図10は、本実施形態に係る情報処理装置900の処理手順を説明するフローチャートである。ステップS1001において、情報処理装置900は、従事組織の労働関連情報の非従事組織の労働関連情報に対する偏差値を算出する。ステップS1003において、情報処理装置900は、抽出された非従事組織のリストと算出した偏差値とをユーザ端末201へ送信する。
【0073】
本実施形態によれば、従事組織の偏差値を算出するので、ユーザは、従事組織の相対的な位置づけなどを知ることができ、従事組織の相対的な位置づけを容易に把握することもできる。
【0074】
[他の実施形態]
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、それぞれの実施形態に含まれる別々の特徴を如何様に組み合わせたシステムまたは装置も、本発明の範疇に含まれる。
【0075】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されてもよいし、単体の装置に適用されてもよい。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現する情報処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWW(World Wide Web)サーバも、本発明の範疇に含まれる。特に、少なくとも、上述した実施形態に含まれる処理ステップをコンピュータに実行させるプログラムを格納した非一時的コンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)は本発明の範疇に含まれる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10