(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】飲料を製造するためのシステム、カートリッジ、飲料調製ユニットおよび方法
(51)【国際特許分類】
A47J 31/40 20060101AFI20220308BHJP
A47J 31/46 20060101ALI20220308BHJP
B67D 1/10 20060101ALI20220308BHJP
B67D 1/08 20060101ALI20220308BHJP
A23L 2/00 20060101ALN20220308BHJP
【FI】
A47J31/40 107
A47J31/46
B67D1/10
B67D1/08 A
A23L2/00 W
A23L2/00 X
(21)【出願番号】P 2019062730
(22)【出願日】2019-03-28
(62)【分割の表示】P 2018554631の分割
【原出願日】2017-01-12
【審査請求日】2019-12-25
(31)【優先権主張番号】102016200254.6
(32)【優先日】2016-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102016212012.3
(32)【優先日】2016-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102016212013.1
(32)【優先日】2016-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102016218509.8
(32)【優先日】2016-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102016218507.1
(32)【優先日】2016-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】102016218884.4
(32)【優先日】2016-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518245593
【氏名又は名称】フレーツィオ アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】特許業務法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリューガー,マルク
(72)【発明者】
【氏名】エムプル,ギュンター
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー,ダニエル
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-193216(JP,A)
【文献】特表2006-516398(JP,A)
【文献】特表2008-516862(JP,A)
【文献】特表2009-508775(JP,A)
【文献】特開2015-171534(JP,A)
【文献】実開平01-130684(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0062366(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0097203(US,A1)
【文献】米国特許第04363424(US,A)
【文献】国際公開第2009/010453(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
B67D 1/00- 3/04
A23L 2/00- 2/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料物質(7)で充填されるリザーバ(6)を有するカートリッジ(2)と、前記カートリッジ(2)と別個に構成されて前記カートリッジ(2)を可逆的に挿入可能なカートリッジ受部(10)を有するとともに前記リザーバ(6)から混合チャンバ(8)内へ前記飲料物質(7)を移送するカートリッジ排出装置(34)を有する飲料調製ユニット(3)とを備えるともに、前記飲料調製ユニット(3)が前記カートリッジ(2)のリザーバ(6)内に通じることなく前記混合チャンバ(8)内に通じて前記飲料物質(7)と混合される液体のための液体供給部(12)を備えている、飲料の製造システム(1)であって、
前記カートリッジ(2)を形状フィット式に保持する前記カートリッジ受部(10)の形状フィット要素(20、21)が、前記カートリッジ(2)を前記カートリッジ受部(10)内に挿入した時に係合するばね要素および戻り止め要素(22)を備え、
前記カートリッジ受部(10)が、前記カートリッジ(2)を挿入するための引込面または位置決め補助部を有していることを特徴とする飲料の製造システム(1)。
【請求項2】
前記カートリッジ排出装置(34)が、前記カートリッジ(2)の入力側(4)で圧縮空気を前記リザーバ(6)内に吹き込む圧縮空気源を備え、
前記飲料物質(7)が、前記圧縮空気によって前記リザーバ(6)から直接押し出されるか、または、前記リザーバ(6)内に配置されたプランジャ(13)が、前記圧縮空気によって開始位置から最終位置まで移送されることを特徴とする請求項1に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項3】
前記混合チャンバ(8)が、飲料出口(11)を有し、
前記飲料物質(7)を前記液体と混合することから形成される前記飲料が、前記飲料出口(11)を通って分配され、前記飲料を前記飲料出口(11)から持ち運び可能な容器内に直接向けることができることを特徴とする請求項1または請求項2に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項4】
前記液体供給部(12)に、冷却ユニットによって冷却される前記液体が供給され、
前記冷却ユニットが、前記飲料調製ユニット(3)の一部であるか、または、前記飲料調製ユニット(3)と有効に接続されている別個の冷蔵庫の一部であることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項5】
前記液体供給部(12)にカーボネータによって二酸化炭素が混入された液体が、供給されることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項6】
前記混合チャンバ(8)が、前記カートリッジ(2)が前記カートリッジ受部(10)内に挿入されたときに前記混合チャンバ(8)を前記液体供給部(12)と接続するクイックフィットカップリング(26)を有していることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか一項に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項7】
前記クイックフィットカップリング(26)が、カップリングパイプと前記カップリングパイプを結合状態で受け入れるカップリングソケットとを備え、
前記カップリングパイプおよび/または前記カップリングソケットがシールを備え、
前記結合状態で前記カップリングパイプが前記カップリングソケット内に戻り止め作用で係合し、
前記カップリングパイプが前記飲料調製ユニット(3)の一部であり、
前記カップリングソケットが前記混合チャンバ(8)の一部であることを特徴とする請求項6に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項8】
前記カートリッジ(2)が、前記カートリッジ受部(10)に圧入作用によって保持されていることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか一項に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項9】
前記カートリッジ受部(10)が、前記カートリッジ(2)を該カートリッジ(2)の入力側(4)の領域において保持する上部形状フィット要素(20)と、前記カートリッジ(2)を前記カートリッジ(2)の出力側(5)および/または前記混合チャンバ(8)の領域で保持する下部形状フィット要素(21)とを備えていることを特徴とする請求項1~請求項8のいずれか一項に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項10】
前記カートリッジ受部(10)が、前記カートリッジ(2)が、前記上部形状フィット要素(20)と前記下部形状フィット要素(21)との間で、前記上部形状フィット要素(20)および前記下部形状フィット要素(21)の領域における直径より大きいかまたは小さい直径を有するように、構成されていることを特徴とする請求項9に記載された飲料の製造システム(1)。
【請求項11】
飲料調製ユニット(3)のカートリッジ受部(10)内に挿入することができ、飲料物質(7)で充填されるリザーバ(6)を有していることを特徴とする請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の飲料の製造システム(1)用のカートリッジ(2)。
【請求項12】
前記混合チャンバ(8)が、前記混合チャンバ(8)を前記液体供給部(12)に接続するクイックフィットカップリング(26)を有していることを特徴とする請求項11に記載のカートリッジ(2)。
【請求項13】
前記リザーバ(6)と前記混合チャンバ(8)との間に、前記カートリッジ(2)の前記カートリッジ受部(10)内への挿入中、または前記カートリッジ排出装置(34)の作動中に開放される、さらなる封止要素(18、19)が配置されていることを特徴とする請求項11または請求項12のいずれか一項に記載のカートリッジ(2)。
【請求項14】
前記カートリッジ(2)が、前記カートリッジ(2)の前記飲料調製ユニット(3)内への挿入中に、前記カートリッジ(2)を前記カートリッジ受部(10)内で保持するために前記カートリッジ受部(10)と相互作用する少なくとも1つの接続要素を有していることを特徴とする請求項11~請求項13のいずれか一項に記載のカートリッジ(2)。
【請求項15】
前記接続要素が、形状フィット要素(20、21)に、ばね要素および戻り止め要素(22)の形態で係合する挿入要素を備えていることを特徴とする請求項14に記載のカートリッジ(2)。
【請求項16】
前記カートリッジ(2)が、前記カートリッジ(2)の入力側(4)の領域における上部接続要素と、前記カートリッジ(2)の出力側(5)または前記混合チャンバ(8)の領域における下部接続要素とを備えていることを特徴とする請求項14または請求項15に記載のカートリッジ(2)。
【請求項17】
請求項11~請求項16のいずれか一項に記載のカートリッジ(2)を可逆的に挿入する前記カートリッジ受部(10)と、前記飲料物質(7)の前記リザーバ(6)から混合チャンバ(8)内への少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置(34)と、前記混合チャンバ(8)に通じる前記液体供給部(12)とを有していることを特徴とする請求項1~請求項10のいずれか一項に記載された飲料の製造システム(1)用の飲料調製ユニット(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料、より詳細には、冷飲料を製造するシステムであって、飲料物質で充填されたリザーバを有するカートリッジと、カートリッジを可逆的に挿入することができるカートリッジ受部を有し、リザーバから混合チャンバ内への飲料物質の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置を有する飲料調製ユニットとを備えるシステムから始まる。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムは、例えば、国際公開第2013/036564A2号パンフレット、および、国際公開第2005/079361A2号パンフレットから既知であり、あらかじめ小分けされたカートリッジから飲料を調製するために使用される。
こうしたシステムによる飲料の調製は、カートリッジを挿入して開始ボタンを押すだけでよいため、使用者には極めて好都合である。
そして、飲料調製ユニットは、飲料を完全に自動的に生成し、飲料物質は、所定量の液体、より詳細には、冷たい炭酸水と混合され、飲用容器内に向けられる。
そのため、使用者は、容易に、ほとんど労力なしに混合飲料を迅速に製造することができる。
そして、使用者は、自身の好ましい選択に従って異なる飲料を製造することができるように、複数の異なるカートリッジから選択を行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
こうしたシステムの場合の大きい難題は、飲料の製造中、飲料調製ユニットの再汚染を安全にかつ完全に防止するということであり、それは、そうでなければ、飲料調製ユニット内部の汚染またはカビの発生のリスクがあるためである。
これは、フルーツジュース、アルコール、または、乳性飲料物質を収容するカートリッジに対して当てはまる。
【0004】
従来技術であるシステムでは、カートリッジは、カートリッジ受部に挿入され、カートリッジは、両側で、すなわち、入口側および出口側で開放される。
そして、液体供給部によって入口側でカートリッジ内に水が導入され、飲料物質をすでにカートリッジのリザーバ内部にある水と混合することによって、飲料が形成される。
飲料は、出口側でカートリッジから出て、飲用容器に向けられる。
ここでは、水は、完全にリザーバを通って流れ、飲料物質は、リザーバから流出する。
飲料物質で充填されたリザーバ内に水を直接導入する場合、リザーバは、通常飲料物質で完全に充填されており、水が導入されるときにリザーバ内で結果として圧力の上昇が発生するため、供給部の再汚染を完全に防止することはできない。
このリザーバ内の圧力の上昇およびリザーバを通るフラッシングの両方により、飲料製造中にかつ/またはその直後に、飲料物質の非常にわずかな液滴、粒子および/または浮遊物質が、液体供給部内に入り、その連続的な汚染に至ることが確実になる。
【0005】
したがって、本発明の目的は、飲料調製ユニットの再汚染が有効に防止され、最も単純かつ最も商業的に採算がとれる方法で実施することができる、上述したタイプの飲料の製造システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、飲料、より詳細には、冷飲料の製造システムであって、飲料物質で充填されたリザーバを有するカートリッジと、カートリッジを可逆的に挿入することができるカートリッジ受部、および、リザーバから混合チャンバ内への飲料物質の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置を有する飲料調製ユニットとを備え、飲料調製ユニットが、混合チャンバ内に通じる液体供給部をさらに有する、システムによって達成される。
【0007】
従来技術と比較して、本発明によるシステムには、液体供給部が、カートリッジのリザーバ内ではなく、混合チャンバ内に通じている、という利点がある。
これにより、有効にかつ簡単に、過度に高いかまたは過度の圧力がリザーバ内に蓄積することが商業的に採算のとれる方法で防止される。
また、リザーバは、液体によって(完全に)フラッシングされないが、システムは、飲料物質および液体が互いに別個に混合チャンバ内に入るように構成される。
したがって、液体は、リザーバとは独立して混合チャンバ内に入る。
リザーバは、液体供給部によって「バイパスされる」と言うことも可能である。
これにより、飲料調製ユニットの再汚染は、従来技術と比較してより有効な方法で防止される。
【0008】
上述した目的を達成するための本発明は、飲料、より詳細には、冷飲料の製造システムであって、飲料物質で充填されたリザーバを有するカートリッジと、カートリッジを可逆的に挿入することができるカートリッジ受部、および、リザーバから混合チャンバ内への飲料物質の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置を有する飲料調製ユニットとを備えるシステムであり、リザーバの内部に配置されカートリッジ排出装置により開始位置から最終位置まで移送することができる可動プランジャを有するシステムである。
【0009】
本発明によれば、飲料物質をリザーバから混合チャンバ内に移送するために、可動プランジャの形態のカートリッジ排出装置が使用され、プランジャは、開始位置から最終位置まで移動する。
本発明によるシステムには、従来技術と比較して、飲料を生成するために導入され飲料物質と混合される液体が、従来技術のように飲料物質を移送するためにも使用されるということがない、という利点がある。
これは、飲料調製ユニット、より詳細には、液体供給部を再汚染するというリスクを克服する。
より詳細には、可動プランジャは、カートリッジの一部であり、飲料物質を混合チャンバ内に移送するとき、飲料調製ユニットのいかなる部分も飲料物質と接触しない。
【0010】
本発明によれば、プランジャが開始位置において入力側の近くに配置され、プランジャは、最終位置において出力側に向かって変位される。
このように、プランジャを開始位置から最終位置まで移動させることにより、すべての量の飲料物質をリザーバから押し出すことができる。
ここでは、プランジャは、カートリッジの一部としてリザーバ内に永久的に配置されるのが好ましい。
別法として、カートリッジが飲料調製ユニット内に挿入された後に、カートリッジ排出装置の一部としてプランジャをリザーバに挿入することもできる。
リザーバは、円筒状壁によって画定された空洞を備え、プランジャは、円形外部輪郭を有し、その外径は、円筒状壁の内径におよそ対応するか、または、それよりわずかに小さい。
プランジャは、(円筒状壁の内径とプランジャの外径との差からもたらされる)リザーバの壁とプランジャとの間の狭い間隙を封止する、特に、可撓性周方向封止リップの形態の封止機構を備える。
封止リップが可逆的弾性材料から作製され、封止リップが壁の内側に対して封止して付着する。
例として、封止リップは、エラストマー、天然ゴム、ネオプレン、ゴム、ポリウレタン、軟質PVC(最大40%の可塑剤を含むポリ塩化ビニル)等を含む。
【0011】
本発明によれば、カートリッジ排出装置が、飲料物質をカートリッジの出力側においてカートリッジから押し出すために、カートリッジの入力側においてカートリッジ内に挿入することができる、可動のラムを備える。
そして、ラムのカートリッジ側の端部は、ラムをカートリッジ内に挿入するとき、ラムが開始位置に位置するプランジャに突き当たり、次いで、プランジャがラムによって最終位置まで移動するように、カートリッジ内に配置されたプランジャと相互作用するように設けられる。
したがって、飲料物質は、ラムが飲料物質と接触することなく、リザーバから混合チャンバ内に移送される。
したがって、ラムは、飲料調製ユニットの一部とすることができ、再使用することができる一方で、汚染されたプランジャは、カートリッジの一部であり、カートリッジを交換するときに取り替えられる。
したがって、飲料調製ユニットの再汚染が、防止される。
ラムは、空になったカートリッジを飲料調製ユニットから取り除く前にカートリッジから出るように引き戻される。
【0012】
別法として、原則的に、ラムのカートリッジ側の端部がプランジャを備えることもまた可能である。
この場合、プランジャは、カートリッジではなく、飲料調製ユニットの一部である。
しかしながら、この解決法は、再汚染のリスクのために好ましくない。
しかしながら、一方で、この解決法は、プランジャが、使い捨て製品を表さないため、実施するのに商業的により採算がとれる。
【0013】
本発明によれば、カートリッジが、挿入側の領域において、プランジャを挿入することによって開放される封止要素を有し、封止要素が、プランジャが挿入される際に裂ける封止膜を含む。
封止要素により、リザーバが、少なくとも飲料調製ユニットに挿入される前に密封封止され、いかなる飲料物質も漏出する可能性がなく、カートリッジの保管および輸送中に飲料物質の香りが残る。
封止膜は、ラムが導入される際に封止膜がラムによって引き裂かれるように、プランジャが開始位置において封止要素と飲料物質との間に配置されるように、配置される。
カートリッジは、ラムを挿入することによりその入力側で自動的に開放される。
しかしながら、封止膜が開始位置に配置されたプランジャと飲料物質との間に配置され、それにより、ラムが挿入される際に移動するプランジャによって、封止膜が引き裂かれる。
【0014】
本発明によれば、飲料調製ユニットは、ラムをカートリッジ内にモータ駆動で挿入する案内ユニットを有し、ラムのための案内ユニットは、ラムを挿入するための直線状または湾曲ガイド要素を備え、案内ユニットは、電動リニアモータを有する。
したがって、ラムは、モータ駆動式にカートリッジ内に導入することができる。
この場合、使用者は、押しボタン等によって挿入を引き起こすだけでよい。
湾曲ガイド要素の使用には、案内ユニットの構造的高さを低減させることができる。
この場合、ラムは、可撓性構造を有する。
さもなければ、ラムは、剛性または半剛性で形成される。
電動リニアモータは、ピニオンを備え、ピニオンは、電気モータ(例として、三相非同期機または三相同期機)の駆動シャフトに位置し、かつ、ギアラックに係合し、ギアラックは、ラムに結合されるか、または、すでにラムの一部である。
ピニオンを回転させることにより、ギアラックは、移動し、ラムは、カートリッジ内に押し込まれるか、または、カートリッジから出るように移動する。
別法として、上述した電気駆動装置が電動式スピンドル駆動装置を備え、スピンドルがピニオンによって並進移動し、スピンドルがラムに結合されるか、または、すでにラムの一部である。
別法として、電動リニアモータは、ソレノイドリニアモータを含む。
当業者であれば、電動リニアモータの代わりに油圧リニアモータもまた使用することができることが既知である。
【0015】
別法として、カートリッジ排出装置が、カートリッジの入力側で圧縮空気をリザーバ内に吹き込む圧縮空気源を備え、システムが、飲料物質が圧縮空気によってリザーバから直接押し出されるか、または、プランジャが、圧縮空気によって開始位置から最終位置まで移動するように設計されている。
したがって、電動または油圧リニアモータによる上述した解決法の代わりに、飲料物質を、リザーバから混合チャンバ内に圧縮空気によって直接押し出す(圧縮空気は、ここでは、入力側において、プランジャが設けられていないリザーバ内に直接導入される)こと、または、このために、プランジャを開始位置から最終位置に圧縮空気によって間接的に移送する(ここでは、圧縮空気は、入力側においてリザーバ内に、すなわち、プランジャの上方で導入される)ことも考えられる。
両変形において、再汚染のリスクは、特に圧縮空気を(より詳細には、ラムの代わりに)使用することにより、低減する。
ここでは、飲料調製ユニットに、必要な場合に交換される圧縮空気カートリッジが備えられる。
別法として、圧縮空気を生成するために飲料調製ユニットに対応する圧縮器が取り付けられる。
飲料調製ユニットが、いずれの場合も、CO2カートリッジを備えるカーボネータを有する場合、このCO2カートリッジは、カートリッジ排出装置用の圧縮空気源としても同時に使用される。
【0016】
圧縮空気を使用する代わりに、陰圧を使用することも可能である。
カートリッジ排出装置は、真空により飲料物質をリザーバから引き出す陰圧装置を有し、システムは、より詳細には、飲料物質が、真空によりリザーバから直接吸い出されるか、または、プランジャが、真空によって開始位置から最終位置まで移送されるように構成されている。
【0017】
本発明によれば、混合チャンバは、飲料出口を有し、飲料物質を液体と混合することから形成される飲料が、飲料出口を通って排出され、システムは、飲料を飲料出口から持ち運び可能な容器内に直接導入することができるように構成されている。
したがって、飲料物質も混合チャンバ内で混合された完成飲料も、飲料調製ユニットのさらなる部分と接触せず、そのため、再汚染が防止される。
これは、混合チャンバがカートリッジの一部であり、各飲料調製プロセス後に置換製品として交換される場合に当てはまる。
【0018】
本発明によれば、液体供給部に、冷却ユニットによって冷却される液体が供給され、冷却ユニットは、飲料調製ユニットの一部であるか、または、飲料調製ユニットと有効に接続されている別個の冷蔵庫の一部である。
したがって、カートリッジが冷却されず、例として、室温である場合であっても、冷飲料を調製することができる。
既存の冷蔵庫内にシステムを組み込むことには、冷蔵庫の既存の冷却ユニットを飲料調製ユニットのために、同様に効率的に容易に使用することができる。
特に、「サイドバイサイド」冷蔵庫(アメリカン型冷蔵庫とも呼ばれる)の場合、正面にシステムを組み込むために十分な構造的空間がある。
飲料調整ユニットは、この種の冷蔵庫の付属セットである。
冷却ユニットは、圧縮機冷却ユニット、吸収器冷却ユニットまたは熱電チラーを含む。
【0019】
本発明によれば、液体供給部に、カーボネータによって二酸化炭素が混入された液体が供給される。
したがって、システムにより、二酸化炭素と混入されたソフトドリンクを製造することも可能である。
カーボネータは、飲料調製ユニットの一部であり、カーボネータは、CO2カートリッジ用の受部と、液体にCO2カートリッジからのCO2を混入する供給装置とを有する。
【0020】
本発明によれば、混合チャンバは、交換可能なカートリッジの一部として形成されている。
このように、交換可能な単回使用カートリッジの部分のみが、飲料物質と接触するため、飲料物質による飲料調製ユニットの汚染が、回避される。
さらなる封止要素は、リザーバと混合チャンバとの間に配置され、カートリッジをカートリッジ受部内への挿入した時、または、カートリッジ排出装置を作動させた時に開放される。
さらなる封止要素は、輸送または保管中に出力側においてカートリッジを香り封止(aroma-sealed)式に閉鎖する役割を果たす。
カートリッジは、入力側において、さらに上述した封止要素によって香り封止式に閉鎖され、リザーバは、カートリッジをカートリッジ受部内に挿入する前に、より詳細には、飲料調製プロセスの開始前に、香り封止式に完全に閉鎖され、カートリッジは、例として、長い保存可能期間を有することができる。
さらなる封止要素が、プランジャが開始位置から最終位置まで移動する際にリザーバ内の圧力の上昇によって開放され、より詳細には裂かれる封止膜を含む。
このシステムにより、飲料の製造中にさらなる封止要素は、自動的に開放される。
【0021】
カートリッジの一部として形成される混合チャンバは、カートリッジがカートリッジ受部内に挿入されたときに混合チャンバを液体供給部と接続するクイックフィットカップリング(quick-fit coupling)を有する。
このように、混合チャンバは、挿入中に液体供給部と自動的に液体接続する。
クイックフィットカップリングは、カップリングパイプと、結合状態でカップリングパイプを受け入れるカップリングソケットとを備え、カップリングパイプおよび/またはカップリングソケットはシールを備え、かつ/または結合状態で、カップリングパイプは、カップリングソケット内にスナップフィットし、かつ/または、カップリングパイプは、飲料調製ユニットの一部であり、カップリングソケットは、混合チャンバの一部である。
クイックフィットカップリングは、プラグインコネクタ、モノカプラ(mono coupler)、マルチカプラ、クリーンブレークカップリング(clean break coupling)、閉鎖カップリング(closure coupling)、スルーカップリング(through coupling)および/または通路カップリング(passage coupling)を含む。
【0022】
本発明によれば、カートリッジ受部は、カートリッジを形状フィット(form-fitting)式に受け入れる形状フィット要素を有し、カートリッジは、カートリッジ受部に圧入式にさらに保持される。
例として、形状フィット要素が、カートリッジをカートリッジ受部内に挿入することにより圧縮されかつ/または係合する少なくとも1つのばねおよび/または戻り止め要素を備え、カートリッジ受部が、引込面および/または位置決め補助部を有する。
カートリッジ受部は、カートリッジをその入力側の領域において保持する上部形状フィット要素と、カートリッジを出力側および/または混合チャンバの領域で保持する下部形状フィット要素とを有する。
【0023】
カートリッジ受部は、カートリッジが、上部形状フィット要素と下部形状フィット要素との間で、上部形状フィット要素および下部形状フィット要素の領域における直径より大きいかまたは小さい直径を有するように、構成されている。
このように、少なくとも中間領域において、すなわち、上部形状フィット要素および下部形状フィット要素が係合しない領域において、異なる幾何学的構成を有するカートリッジを使用することができる。
したがって、より詳細には、容積の異なるリザーバを有するカートリッジを使用することができる。
例として、アルコール含有飲料用のカートリッジは、アルコールを含まないソフトドリンク、カフェイン含有のソフトドリンクおよび炭酸ソフトドリンク場合より少量の飲料物質で調製することができる。
【0024】
当業者であれば、混合チャンバは、また別法として飲料調製ユニットの一部でもある。
このシナリオでは、飲料物質のいかなる残留物も混合チャンバに残らないように、混合チャンバは、各飲料の製造後に水でフラッシングされなければならない。
【0025】
本発明によれば、カートリッジの内部に、カートリッジ排出装置が、飲料物質をリザーバから混合チャンバ内に移送するために作用する遮蔽要素が配置され、遮蔽要素は、カートリッジ排出装置と飲料物質との間に配置されている。
カートリッジ排出装置は、遮蔽要素によって飲料物質から隔離され、カートリッジ排出装置を介する飲料調製機の再汚染の可能性がない。
それにも関わらず、リザーバを空にすることが可能であるために、遮蔽要素は、可撓性構造を有し、ベローズまたは軟質バッグ要素として設計される。
そして、遮蔽要素は、リザーバ内部に配置され、飲料物質は、ベローズまたは軟質バッグ要素内部に配置される。
したがって、カートリッジ排出装置、より詳細には、ラムまたは圧縮空気が、ベローズまたはバッグ要素に作用するとき、ベローズは、リザーバ内部でつぶれ、または、バッグ要素は、リザーバ内部で圧縮され、飲料物質は、リザーバから混合チャンバ内に移送される。
言い換えれば、ベローズまたは軟質バッグ要素は、開始位置においてカートリッジの出力側からカートリッジの入力側までカートリッジ壁に対して少なくとも部分的に平行に延在し、飲料製造プロセス中、カートリッジ排出装置によって出力側に向かって移動する。
【0026】
上述した目的を達成するための本発明は、飲料を製造するシステム用のカートリッジであって、飲料調製ユニットのカートリッジ受部内に挿入することができ、飲料物質で充填されるリザーバを有するカートリッジである。
リザーバは、1つの小分け飲料、例として、所望の飲料で充填された飲用コップを製造するために必要な事前に小分けされた量の飲料物質で充填される。
飲用コップは、典型的には、0.1リットル、0.2リットル、0.3リットル、0.33リットル、0.35リットル、0.366リットル、0.5リットルまたは1リットルの液体を保持する。
使用者は、所望の飲料を生成するために対応する飲料物質を収容する所定のカートリッジを選択し、それをカートリッジ受部に挿入し、飲料調製ユニットで飲料製造プロセスを開始することによって、種々の飲料を容易に生成することができる。
そして、飲料は、自動的に作られ、飲用容器内に向けられ、使用者に提供される。
そして、空になったカートリッジは、取り除かれ廃棄される。
本発明による意味の範囲内での飲料調製ユニットの再汚染が回避されるため、別の風味の新たな飲料を作る前にフラッシングまたはすすぎが不要である。
【0027】
飲料物質は、ソフトドリンク、甘味飲料、フルーツジュース、フルーツネクター、濃縮フルーツジュース、フルーツスプリッツァー、レモネード、炭酸飲料、栄養ドリンク、アイソトニック飲料、ビール、混合ビール飲料、飲用水、炭酸飲料、ミネラルウォーター、スピリッツ、アルコポップ、フルーツワイン、野菜ジュース、野菜ネクター、スパークリングワイン、フルーツスパークリングワイン、アルコール混合飲料、ワイン、ワインスプリッツァー、カクテル、コーヒー、ティー、アイスティー、ミルク、チョコレートドリンク、カフェイン入り、アルコール、(果)糖含有かつ/または炭酸飲料、ならびにそれらの混合物および変更品等の液体飲料物質を含む。
飲料物質が、上述した飲料のための流体プレミックス成分のみを含み、プレミックス成分が混合チャンバ内で水と混合されたときにのみ、飲料が現れる。
飲料物質が、可溶性粉末、シャーベット粉末等、粒子物質を含む、ということも考えられる。
【0028】
本発明によれば、カートリッジは、リザーバ内に配置されたプランジャを有し、プランジャは、カートリッジの入力側に近い開始位置と、入力側から出力側に向かって変位される最終位置との間で移送することができる。
このように、飲料物質は、リザーバから混合チャンバ内に搬送される。
混合チャンバは、カートリッジの一部であり、カートリッジがカートリッジ受部に挿入されたとき、リザーバの真下に配置される。
【0029】
プランジャは、リザーバの壁とプランジャとの間の間隙を封止する可撓性周方向封止リップの形態の封止機構を有する。
【0030】
プランジャは、飲料調製ユニットのラムを受け入れるラムソケットを有し、プランジャは、ラムをリザーバに挿入することにより開始位置から最終位置まで移送されるように設計され、飲料物質は、リザーバから、液体方向においてリザーバの後方に、より詳細には、リザーバの下方に配置された混合チャンバ内に向けられる。
ラムソケットは、例として、プランジャにおいてラムを中心合わせし、ラムを横向きに摺動しないように固定する、じょうご形状受部、くぼみ、突起等である。
【0031】
本発明によれば、カートリッジが、挿入側の領域において、プランジャを挿入することによって開放される封止要素を有し、封止要素が、プランジャが挿入される際に裂かれる封止膜を含む。
リザーバと混合チャンバとの間に、カートリッジのカートリッジ受部内への挿入中に、またはカートリッジ排出装置の作動中に開放されるさらなる封止要素が配置されている。
また、さらなる封止要素も、プランジャが開始位置から最終位置まで移送される際にリザーバ内の圧力の上昇によって開放され、より詳細には、裂かれる封止膜を含む。
すでに詳細に上述したように、封止要素およびさらなる封止要素は、輸送または保管中に香り封止式にリザーバを閉鎖するのに役立つ。
【0032】
カートリッジは、飲料調製ユニットの液体供給部と液体接続することができる混合チャンバを有する。
ここでは、混合チャンバは、カートリッジがカートリッジ受部に挿入されると混合チャンバを液体供給部に接続するクイックフィットカップリングを備える。
【0033】
混合チャンバは、飲料出口を有し、飲料物質を液体と混合することから形成される飲料は、この飲料出口を通って分配され、システムは、飲料を飲料出口から持ち運び可能な容器内に直接向けることができるように構成されている。
したがって、飲料物質も混合チャンバ内で飲料物質から製造される飲料も、飲料調製ユニットの部分と直接接触せず、再汚染を有効に防止することができる。
【0034】
本発明によれば、カートリッジは、カートリッジの飲料調製ユニット内への挿入中に、カートリッジをカートリッジ受部内で保持するためにカートリッジ受部と相互作用する少なくとも1つの接続要素を有する。
接続要素は、カートリッジ受部のばねおよび/または戻り止め要素の形態で形状フィット要素に係合する挿入要素を備える。
【0035】
本発明によれば、カートリッジが、入力側の領域における上部接続要素と、出力側および/または混合チャンバの領域における下部接続要素とを有する。
カートリッジは、入力側と出力側との間の中間領域に、入力側および/または出力側の領域におけるカートリッジの直径より大きいかまたは小さい直径を有する。
このように、異なる容積のリザーバを有するカートリッジをカートリッジ受部に挿入することができる。
入力側の領域におけるカートリッジの直径が、混合チャンバおよび/または出力側の領域におけるカートリッジの直径と実質的に同一である。
しかしながら、入力側の直径が出力側の直径とは異なる場合もあり、回転ロックがもたらされ、カートリッジ受部内へのカートリッジの正しい挿入が確保される。
【0036】
カートリッジは、その長手方向軸に沿って回転対称に形成され、カートリッジ受部へのカートリッジの挿入が使用者に対してより容易になる。
【0037】
本発明によれば、遮蔽要素がカートリッジ内部に配置され、遮蔽要素が、リザーバ内部に配置されたベローズまたは軟質バッグ要素を含み、飲料物質が、ベローズまたは軟質バッグ要素内部に配置される。
ベローズまたはバッグ要素は、流体不透過性かつ/または気体不透過性箔から構成されている。
ベローズまたはバッグ要素は、カートリッジの出力側の領域においてカートリッジに取り付けられている。
【0038】
本発明は、飲料を製造する本発明によるシステム用の飲料調製ユニットであり、飲料調製ユニットは、本発明によるカートリッジを可逆的に挿入することができるカートリッジ受部と、飲料物質のリザーバから混合チャンバ内への少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置と、混合チャンバに通じる液体供給部とを有する。
【0039】
本発明によれば、カートリッジ排出装置が、飲料物質をカートリッジの出力側においてカートリッジから押し出すために、カートリッジの入力側においてカートリッジ内に挿入することができる可動ラムを備える。
飲料調製ユニットは、ラムをカートリッジ内にモータ駆動で供給する案内ユニットを有し、ラムの案内ユニットは、ラムを挿入するための直線状又は湾曲ガイド要素を備え、案内ユニットは、電動または油圧リニアモータ、より詳細には、スピンドル駆動装置を有する。
【0040】
本発明によれば、飲料調製ユニットが混合チャンバを備え、混合チャンバを飲料調製ユニットの残りの部分から取り除くことができる。
混合チャンバは、カートリッジの一部ではなく、カートリッジから飲料調製ユニット内に別個に挿入し(清掃および保守の目的で)取り除くことができる。
混合チャンバは、複数回使用することができる。
各飲料製造プロセスの後、または、所定回数の飲料製造プロセスの後に混合チャンバを清掃する自動すすぎおよび清掃機構を備えた飲料調製ユニットが考えられる。
【0041】
飲料調製ユニットが、液体供給部に供給される液体を冷却する冷却システムを有する。
【0042】
本発明は、本発明によるシステムによって飲料を製造する方法であって、
飲料物質で充填されたカートリッジを飲料調製ユニットのカートリッジ受部に挿入するステップと、
カートリッジ排出装置によって、カートリッジのリザーバから混合チャンバ内に飲料物質を移送するステップと、
液体供給部によって混合チャンバ内に液体を供給するステップと、
飲料出口により、混合チャンバ内で飲料物質を液体と混合することによって製造された飲料を排出するステップと、
を含む方法である。
【0043】
本発明による方法には、上述した本発明によるシステムのように、従来技術と比較して、飲料物質と混合するために供給される液体が、リザーバ内ではなく、混合チャンバ内に向けられるため、飲料調製ユニットの再汚染が、回避されるという利点がある。
液体は、飲料物質を移送するために使用されないため、飲料物質は、プランジャにより、リザーバから混合チャンバ内に押し出され、プランジャは、カートリッジ排出装置によって開始位置から最終位置まで移動する。
ここでは、プランジャが、プランジャに作用するラムの形態のカートリッジ排出装置により、または、圧縮空気により移動する。
ラムは、案内ユニットによってカートリッジ内にモータ駆動で挿入され、その後、プランジャを開始位置から最終位置まで移動させるために、プランジャに作用する。
【0044】
飲料物質が、圧縮空気または陰圧によりリザーバから混合チャンバ内に移送される。
【0045】
本発明によれば、液体が、混合チャンバに入る前に、冷却されかつ/または炭酸ガスが注入される。
【0046】
本発明によれば、ラムのカートリッジ内への挿入中に、カートリッジを封止する封止要素が開放され、封止要素が、ラムによって裂かれる封止膜を含む。
飲料物質を混合チャンバの方向に移送することにより、リザーバと混合チャンバとの間のさらなる封止要素が開放され、さらなる封止要素が、リザーバ内の圧力の上昇によって裂かれる封止膜を含む。
【0047】
本発明によれば、カートリッジ排出装置が、飲料物質をリザーバから混合チャンバ内に移送するためにカートリッジ内部に配置された遮蔽要素に作用し、遮蔽要素が、このステップ中に折り畳まれるかまたは圧縮される。
【0048】
本発明は、図面から、かつ、図面を参照して以下の説明から明らかである。
図面は、本発明の実施形態を示し、発明の概念を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】本発明による飲料の製造のためのシステム、カートリッジ、飲料調製ユニットおよび方法の断面図。
【
図2a】本発明の第1実施形態によるカートリッジの詳細図。
【
図2b】本発明の第1実施形態による飲料調製ユニットの詳細図。
【
図2c】
図2aに示すカートリッジが
図2bに示す飲料調製ユニットに挿入されている概略図。
【
図3】本発明の第2実施形態による飲料の製造システムおよび方法を示す。
【
図4】本発明の第1実施形態による飲料の製造システムおよび方法を示す。
【
図5】本発明の第3実施形態による飲料の製造システムおよび方法を示す。
【
図6a】本発明の第4実施形態による飲料の製造システムおよび方法を示す。
【
図6b】本発明の第4実施形態による飲料の製造システムおよび方法を示す。
【
図7a】本発明の第5実施形態による飲料の製造システムおよび方法を示す。
【
図7b】本発明の第5実施形態による飲料の製造システムおよび方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図において、同一の部分には、常に同じ参照数字が与えられ、1回のみ言及または記載されている。
【0051】
図1は、本発明の第1実施形態による方法によって飲料を製造する、本発明によるカートリッジ2および飲料調製ユニット3を有するシステム1の断面図を示す。
【0052】
本システム1は、所定の飲料物質7で充填される交換可能なカートリッジ2が挿入可能な飲料調製ユニット3を備える。
飲料物質7が適用可能な場合、水源を用いて、飲料調製ユニット3の内部で対応する飲料が製造される。
そして、カートリッジ2は、目標飲料分、例として、所望の飲料で充填された飲用コップを製造するために必要なあらかじめ小分けされた量の飲料物質7で充填されている。
特に、異なる飲料を製造するために異なる飲料物質7で充填されている複数の異なるカートリッジ2が利用可能である。
システム1の使用者は、所定の飲料を飲みたいとき、複数の異なるカートリッジ2から、所望の飲料を製造するために対応する飲料物質7を収容するカートリッジ2のみを選択し、それを飲料調製ユニット3のカートリッジ受部10に挿入し、たとえば、開始ボタンを押すことにより、タッチセンシティブディスプレイに好適に触れることにより、ジェスチャもしくは音声制御により、または、携帯電話の好適なアプリケーションを用いて、飲料調製ユニット3において飲料製造プロセスを開始するだけでよい。
カートリッジ受部10内へ新たなカートリッジ2の挿入が認識されると、飲料製造プロセスが、自動的に制御される。
上述した場合の各々において、その後、所望の飲料が、自動的に製造され、飲用容器内に向けられ、使用者に提供される。
そして、空になったカートリッジ2は、取り除かれて廃棄される。
そして、飲料調製ユニット3は、再度、さらなる飲料を製造するために任意の所望の新たなカートリッジ2で充填される用意ができる。
【0053】
飲料物質7は、カフェイン含有、炭酸、果実および/または糖含有レモネードおよびジュース等のソフトドリンク、ビール(混合)飲料、または他のアルコールもしくはノンアルコール混合飲料等のための液体プレミックス成分を含む。
【0054】
カートリッジ2は、(図面の頂部に配置された)入力側4と(図面の底部に配置された)出力側5とを有する円筒状容器を備える。
カートリッジ2は、容器の内側に、液体飲料物質7で充填されるリザーバ6を有する。
カートリッジ2は、出力側5の領域において、容器に固定して接続されている混合チャンバ8を有する(すなわち、ここでは、混合チャンバ8は、カートリッジ2の一部である)。
この領域において、リザーバ6は、移送開口部9に通じ、飲料物質7は、リザーバ6からそこを通って混合チャンバ8内に入ることができる。
リザーバ6の基部は、本例では、じょうご形状であり、移送開口部9は、じょうご形状の中心に配置されている。
そして、移送開口部9は、混合チャンバ8内に突出する短いパイプ部材に続いている。
【0055】
混合チャンバ8は、飲料出口11を有し、混合チャンバ8内部で製造された飲料は、そこを通って混合チャンバから出て、飲用容器(図示せず)内に直接、すなわち、飲料調製ユニット3の部品が飲料と接触することなく入る。
このように、飲料調製ユニット3の再汚染が、回避される。
飲用容器は、飲料出口11の真下に配置される。
【0056】
混合チャンバ8は、クイックフィットカップリング26を有し、飲料調製ユニット3の液体供給部12に混合チャンバ8を取り付けることができる。
クイックフィットカップリング26は、カートリッジ受部10にカートリッジ2を挿入すると、混合チャンバ8と液体供給部12との間に液体接続部が生成されるように、構成されている。
飲料製造プロセス中、液体、より詳細には、冷却された炭酸飲料水は、液体供給部12からこの液体接続部を通って混合チャンバ8内に入る。
さらに、飲料製造プロセス中、飲料物質7は、リザーバ6から移送開口部9を通って混合チャンバ8内に入る。
飲料物質7を混合チャンバ8内の液体と混合することにより、飲料が形成され、次いで、飲料は、飲料出口11を通って混合チャンバ8から出る。
液体供給部12は、カートリッジ2へのバイパスとして機能する送水管を備える。
したがって、液体は、リザーバを通って圧送される必要がなく、混合チャンバ8内でのみ飲料物質7と一緒になる。
【0057】
飲料物質7をリザーバ6から混合チャンバ8内に移送するために、カートリッジ2は、リザーバ6内に移動可能に配置されたプランジャ13を有する。
本例では、プランジャ13は、円盤状要素を備え、その直径は、リザーバ6の直径に実質的に対応する。
リザーバ壁とプランジャ13との間の残りの間隙は、可撓性の周方向封止リップまたは周方向可撓性封止ビードの形態の封止機構15によって封止される。
【0058】
飲料調製ユニット3は、プランジャ13を作動させるカートリッジ排出装置34を有する。
カートリッジ排出装置34は、飲料物質7を混合チャンバ7内に押し込むために、プランジャ13を開始位置から最終位置まで移送するように構成されているラム16(
図5を参照)を有する。
カートリッジ2の配送状態では、プランジャ13は、入力側4に近い出力位置に配置される。
プランジャ13は、その飲料物質7から離れる方に面する側に、ラム16(
図1には図示せず)を保持するラムソケット14を有する。
飲料製造プロセスが開始した後、ラム16は、入力側4に向かってカートリッジ2内に移動し、ラムソケット14内に入る。
そして、ラム16は、カートリッジ2内にさらに移動し、プランジャ13は、出力側5に近い最終位置になるまで、入力側4から出力側5に向かって移動する。
リザーバ6を通してプランジャ13を移動させることにより、飲料物質7は、混合チャンバ8内の液体と混合して飲料を製造するために、リザーバ6から出て混合チャンバ8内に入る。
飲料製造プロセスが終了した後、ラム16は、再度カートリッジ2から出るように駆動され、飲料調製ユニット3から再度空のまたは空になったカートリッジ2を取り除くことができる。
ラム16を入力側4でカートリッジ2内に押し込むことができるために、容器は、入力側4にラム開口部17を有する。
ラム開口部17は、ラム16の断面に制限され、または、プランジャ13もしくはリザーバ6の断面全体に対応する。
【0059】
飲料物質7が、カートリッジ2の保管および輸送中にカートリッジ2から出ず、香りを維持するために、カートリッジ2は、開始状態で気密式に、液密式にかつ香り密封(aroma-tight)式に封止される。
この目的で、カートリッジ2は、その入力側4における薄い封止膜の形態の封止要素18とともに、出力側5の領域における、より詳細には、移送開口部9の内側における薄い封止膜の形態のさらなる封止要素19を有する。
2つの封止膜は、圧力下で容易に裂けるように構成されている。
カートリッジ2をカートリッジ受部10に挿入した時、2つの封止膜は、依然として無傷である。
ラム16がカートリッジ2内に移動し、入力側4の封止膜と接触するとすぐに、封止膜は裂け、ラム16は、プランジャ13まで進む。
そして、プランジャ13が押下されると、移送開口部9の封止膜が裂けて、飲料物質7が混合チャンバ8内に入るまで、リザーバ6内部の圧力が上昇する。
【0060】
移送開口部9内部で封止膜の方向に突出する穴あけ要素が、封止膜がリザーバ6内に蓄積した圧力下で混合チャンバ8に向かって拡張するとき、封止膜と接触するように、混合チャンバ8内部に配置され、封止膜は、拡張した封止膜が穴あけ要素と接触することによって裂かれ、または、引裂きが少なくとも促進される。
【0061】
カートリッジ受部10は、入力側4の領域に上部形状フィット要素20を有し、出力側5の領域に下部形状フィット要素21を有する。
上部形状フィット要素20および下部形状フィット要素21は、カートリッジ2をカートリッジ受部10において2つの形状フィット要素20、21の間で垂直移動を通して配置することができるように設計され、この位置で、2つの形状フィット要素20、21による形状フィット係合で、または、2つの形状フィット要素20、21の間に保持される。
この目的で、下部形状フィット要素21は、カートリッジ2の下側の外側形状に適合されるくぼんだソケットを有する。
上部形状フィット要素20は、2つの横方向戻り止め要素22を有し、カートリッジ2に向かってばねによって張力がかけられ、カートリッジ2の挿入中、逆戻り止め要素23として機能するカートリッジ2の2つの対応する横方向ソケット24内で、形状フィットおよび圧入係合で係合する。
したがって、カートリッジ2は、飲料製造プロセス中、カートリッジ受部10内部で固定される。
【0062】
図2aは、本発明の第1実施形態によるカートリッジ2の詳細図を示す。
この斜視図では、プランジャ13は、カートリッジ2の上側に見ることができ、リザーバ6の断面全体を占有する。
プランジャ6は、その縁において、可撓性周方向封止リップまたは周方向可撓性封止ビードの形態の周方向封止機構15により、リザーバ壁から封止される。
【0063】
プランジャ13にわたって延在し、香り密封式に頂部においてまたは入力側4からリザーバ6を封止する封止要素は、薄い透明な封止膜として構成され、ラムによって容易に穴あけすることができ、
図2aでは、明確に見ることができない。
【0064】
リザーバ壁の上縁部に横方向に突出するフランジ25を見ることができ、凹部の形態の2つの横方向ソケット24を有する。
カートリッジ2をカートリッジ受部10に挿入するとき、逆戻り止め要素23が、これらの凹部に係合する。
【0065】
リザーバ6の下端部において、カートリッジ2は、混合チャンバ8を有する。
図2aに、飲料出口11とともにクイックフィットカップリング26を見ることができる。
本例では、クイックフィットカップリング26は、管状ソケットから構成され、その中にまたは、その上に、液体供給部12の関連するパイプ端部が、混合チャンバ8を液体供給部と結合するために配置される。
【0066】
図2bは、本発明の第1実施形態による飲料調製ユニット3の詳細図を示す。
この斜視図は、一方の側に、液体を供給するためにカートリッジ2をバイパスするパイプの形態で設計されている液体供給部12、ならびに、上部形状フィット要素20および下部形状フィット要素21の形態のカートリッジ受部10も示す。
下部形状フィット要素21は、混合チャンバ8の下側の外側輪郭に適合され、飲料出口11およびクイックフィットカップリング26両方に対する凹部を有する。
【0067】
図2cは、
図2aに示すカートリッジ2が
図2bに示す飲料調製ユニット3に挿入されている概略図を示す。
【0068】
飲料調製ユニット3は、別個の独立型機械または冷蔵庫(図示せず)の一部のいずれかである。
例として、飲料調製ユニット3は、こうした冷蔵庫の正面に組み込まれる。
液体供給部12には、冷却ユニット(図示せず)によって事前に冷却される液体が充填される。
それにより、冷却ユニットは、(独立型機械の場合)飲料調製ユニット3の一部であるか、または、飲料調製ユニット3と有効に接続されている冷蔵庫の一部である。
独立型機械の場合、冷却ユニットは、圧縮機冷却ユニット、吸収器冷却ユニットまたは熱電チラーである。
【0069】
液体供給部12には、カーボネータ(図示せず)によって二酸化炭素が事前に混入された液体が供給される。
このように、二酸化炭素が混入されたソフトドリンクを製造することができる。
カーボネータは、飲料調製ユニット3の一部であり、カーボネータは、交換可能なCO2カートリッジ用の受部と、適用可能な場合は、液体にCO2カートリッジからのCO2を混入する供給装置とを有する。
【0070】
図3は、第2実施形態による飲料の製造システム1および方法を示す。
プランジャ13が、飲料物質7をリザーバ6から混合チャンバ8内に移送するために、カートリッジ排出装置34によって、入力側4に近いその開始位置から出力側5に近いその最終位置まで移送される瞬間における状況を示す。
この例では、プランジャ13を移動させるために、プランジャ13の上方でカートリッジ2内またはリザーバ6内で過度の圧力が生成され、プランジャ13は、混合チャンバの方向に移動する。
プランジャ13の下方の圧力の上昇により、(上述したように)さらなる封止要素19が裂け、移送開口部9が解放されることになる。
プランジャ13が下部最終位置を占有すると、圧縮空気の供給が再度中断され、飲料製造プロセスの完了後にカートリッジ2を再度取り除くことができる。
【0071】
過度の圧力を生成するために、カートリッジ排出装置34によって、交換可能な圧縮空気カートリッジ、または、圧縮器が取り付けられる。
飲料調製ユニット3がいずれの場合でも、CO2カートリッジを備えたカーボネータ(上記を参照)を有する場合、このCO2カートリッジは、カートリッジ排出装置用の圧縮空気源としても同時に使用される。
【0072】
図4は、
図1に示した第1実施形態による飲料の製造システム1および方法を示す。
【0073】
この第1実施形態では、プランジャ13は、開始位置から最終位置まで、第2実施形態におけるように過度な圧力によらず、ラム16によって移動する。
カートリッジ排出装置34によってカートリッジ2内に上方から挿入されるラム16は、封止要素18に穴をあけ、ラムソケット14内に入る。
そして、プランジャは、ラム16をさらに内方に移動させることによって、混合チャンバ8に向かって移動する。
さらなる封止要素19は、これによって裂かれ、飲料物質7は、混合チャンバ8内に入る。飲料製造プロセスが完了すると、ラム16は再度カートリッジ2から押し出され、使用者は、カートリッジ2を飲料調製ユニット3から取り除くことができる。
ラム16は、剛性があって上方から垂直に導入されるか、または、直線上に傾けられる。
【0074】
別法として、ラム16は、半剛性であるかまたは可撓性があり、曲線にわたってカートリッジ2内に上方から導入され、飲料調製ユニット3の構造的高さを低減させることができる。
ラム16が、例として、モータによって自動的に、または、使用者が手動で操作する、カートリッジ排出装置34のハンドルもしくはレバーによって導入される。
【0075】
図5は、本発明の第3実施形態による飲料の製造システム1および方法を示す。
本発明の第3実施形態は、
図1、
図2a、
図2b、
図2cおよび
図4を参照して記載した第1実施形態と本質的に同じである。
【0076】
第3実施形態による飲料調製ユニット3では、カートリッジ排出装置34は、電気駆動装置27を有する。
電気駆動装置27は、駆動軸29を駆動する電気モータ28(例として、三相非同期機または三相同期機)を備える。
駆動軸29の上に、プライマリピニオン30が設置されている。
プライマリピニオン31は、セカンダリピニオン32とかみ合う。
セカンダリピニオン32は、ねじ切りスピンドル33と係合する内部ギアリムを有する。
セカンダリピニオン32は、ねじ切りスピンドル33を回転および長手方向変位で(垂直方向に)案内する案内ユニット25に保持される。
ねじ切りスプインドル33は、同時にラム16を表す。
電気モータ28によって駆動軸29を回転させることにより、セカンダリピニオン31が回転し、その回転方向に応じて、ねじ切りスピンドル33は下方に、カートリッジ2内に、または、上方に、カートリッジ2から出るように移動する。
このように、プランジャ13を開始位置から最終位置まで移動させることができる。
【0077】
別法として、駆動装置は、電気モータの駆動シャフトの上に位置しギアラックに係合するピニオンを備えた、電動リニアモータを備え、ギアラックは、ラム16と結合されるか、または、すでにラム16の一部である。
ピニオンを回転させることにより、ギアラックは移動し、ラムは、カートリッジ内に移動するか、または、カートリッジから出るように移動する。
【0078】
同様に、
図5は、カートリッジ2の上に横方向に係合する上部形状フィット要素20を明確に示す。
上部形状フィット要素は、各々、戻り止め要素22を備え、各々、少なくとも飲料製造プロセス中にカートリッジ2をカートリッジ受部10に可逆的に取り付けるために、圧縮ばね34により、形状フィットおよび圧入式にカートリッジ2の対応する凹部24内に係合する。
【0079】
図6aおよび
図6bは、本発明の第4実施形態による飲料の製造システム1および方法を示す。
第4実施形態は、
図3および
図4に示す第2実施形態および第3実施形態に類似し、ベーズ41の形態の遮蔽要素40が、カートリッジ2内部に配置されている。
ベローズ41は、カートリッジ2の出力側4に取り付けられている。
飲料物質7は、ベローズ41の内部に配置され、遮蔽要素40は、カートリッジ排出装置34と飲料物質7との間にあり、カートリッジ排出装置34は、遮蔽要素40によって飲料物質7から隔離される。
これにより、カートリッジ排出装置34による飲料調製ユニット3の再汚染が防止される。
それにも関わらず、リザーバ6を空にすることが可能であるために、遮蔽要素40は、可撓性があり、ベローズ41として形成される。
飲料製造プロセス中にリザーバ6を空にする時、遮蔽要素40は、ラム16によるかまたは圧縮空気により、カートリッジ排出装置34によって出力側5に向かって移動し、飲料物質7は、混合チャンバ8の方向にリザーバ6から移送される。
そして、ベローズ41は、つぶれる。
ベローズ41は、液体不透過性膜材料から作製される。
【0080】
図7aおよび
図7bは、本発明の第5実施形態による飲料の製造システム1および方法を示す。
第5実施形態は、
図6aおよび
図6bに示す第4実施形態に類似し、遮蔽要素40は、ベローズ41の形態ではなく、軟質バッグ要素42の形態でカートリッジ2内部に配置されている。
ベローズ41とは異なり、バッグ要素42は、通常はつぶれず、単純にカートリッジ排出装置34によって圧縮される。
バッグ要素42は、液体不透過性膜材料から作製される。
ベローズ41と同様に、バッグ要素42は、飲料物質7がバッグ要素42の内部に配置される間、カートリッジ2の出力側4に取り付けられる。
【0081】
以下の文において、本発明による飲料調製ユニットのカートリッジのシステムと、飲料を製造する本発明による方法とのあり得る実施形態について、記載する。
【0082】
実施形態1は、飲料、より詳細には、冷飲料の製造システム1であって、飲料物質7で充填されたリザーバ6を有するカートリッジ2と、カートリッジ2を可逆的に挿入することができるカートリッジ受部10、および、リザーバ6から混合チャンバ8内への飲料物質7の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置34を有する飲料調製ユニット3とを備えるシステム1であり、飲料調製ユニット3が、混合チャンバ8内に通じる液体供給部12をさらに備えるシステム1に関する。
【0083】
実施形態2a)は、飲料、より詳細には、冷飲料の製造システム1であって、飲料物質7で充填されたリザーバ6を有するカートリッジ2と、カートリッジ2を可逆的に挿入することができるカートリッジ受部10、および、リザーバ6から混合チャンバ8内への飲料物質7の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置34を有する飲料調製ユニット3とを備えるシステム1であって、リザーバ6の内部に配置されカートリッジ排出装置34により開始位置から最終位置まで移送することができる可動プランジャ13を備えるシステム1に関する。
【0084】
実施形態2b)は、実施形態1によるシステム1であって、リザーバ6の内部に配置されカートリッジ排出装置34により開始位置から最終位置まで移送することができる可動プランジャ13を備えるシステム1に関する。
【0085】
実施形態3は、実施形態2a)または実施形態2b)によるシステム1であって、プランジャ13が、開始位置において入力側4の近くに配置され、プランジャ13が、最終位置では出力側5に向かって移動するシステム1に関する。
【0086】
実施形態4は、実施形態2a)~実施形態3のいずれか一項によるシステム1であって、プランジャ13が、リザーバ6内に永久的にカートリッジ2の一部として配置され、または、カートリッジ2が、飲料調製ユニット3内に挿入された後にリザーバ6内にカートリッジ排出装置34の一部として導入することができるシステム1に関する。
【0087】
実施形態5は、実施形態2a)~実施形態4のいずれか一項によるシステム1であって、プランジャ13が、リザーバ6の壁とプランジャ13との間の間隙を封止する、より詳細には、可撓性周方向封止リップまたは封止ビードの形態の封止機構15を有するシステム1に関する。
【0088】
実施形態6は、実施形態1~実施形態5のいずれか一項によるシステム1であって、カートリッジ排出装置34が、飲料物質7をカートリッジ2の出力側5においてカートリッジ2から押し出すために、カートリッジ2の入力側4においてカートリッジ2内に挿入することができる、可動ラム16を備えるシステム1に関する。
【0089】
実施形態7は、実施形態6によるシステム1であって、ラム16のカートリッジ側の端部がプランジャ13を備え、または、ラム16のカートリッジ側の端部が、ラム16のカートリッジ2内への挿入中に、ラム16が開始位置に位置するプランジャ13に突き当たり、ラム16によって最終位置まで移動するように、カートリッジ2内に配置されたプランジャ13と相互作用するように設けられているシステムに関する。
【0090】
実施形態8は、実施形態7によるシステム1であって、カートリッジ2が、挿入側の領域において、プランジャ13を挿入することによって開放される封止要素18、19を有し、封止要素18、19が、プランジャ13が導入される際に裂ける封止膜を有するシステム1に関する。
【0091】
実施形態9は、実施形態8によるシステム1であって、封止膜が、開始位置に位置するプランジャ13と飲料物質7との間に配置され、ラム16が挿入される際に封止膜がプランジャ13によって裂かれ、または、プランジャ13が、開始位置において封止要素18、19と飲料物質7との間に配置され、ラム16が挿入される際に封止膜がラム16によって裂かれるシステム1に関する。
【0092】
実施形態10は、実施形態6~実施形態9のいずれか一項によるシステム1であって、飲料調製ユニット3が、ラム16を前記カートリッジ2内にモータ駆動で供給する案内ユニットを有し、ラム16のための案内ユニット35が、ラム16を挿入するための直線状または湾曲ガイド要素35を備え、案内ユニット35が、電動または油圧リニアモータおよびより詳細にはスピンドル駆動装置を有するシステム1に関する。
【0093】
実施形態11は、実施形態6~実施形態10のいずれか一項によるシステム1であって、ラム16が、剛性、半剛性または可撓性設計であるシステム1に関する。
【0094】
実施形態12は、実施形態1~実施形態5のいずれか一項によるシステム1であって、カートリッジ排出装置34が、カートリッジ2の入力側4で圧縮空気を前記リザーバ6内に吹き込む圧縮空気源を備え、システム1が、飲料物質7が圧縮空気によってリザーバ6から直接押し出されるか、または、プランジャ13が、圧縮空気によって開始位置から最終位置まで移送されるように構成されているシステム1に関する。
【0095】
実施形態13は、実施形態1~実施形態5のいずれか一項によるシステム1であって、カートリッジ排出装置34が、陰圧により飲料物質7を前記リザーバ6から引き出す陰圧装置を備え、システム1が、飲料物質7が、陰圧によりリザーバ6から直接吸い出されるか、または、プランジャ13が、陰圧によって開始位置から最終位置まで移送されるように構成されているシステム1に関する。
【0096】
実施形態14は、実施形態1~実施形態13のいずれか一項によるシステム1であって、混合チャンバ8が、飲料出口11を有し、飲料物質7を前記液体と混合することから形成される飲料が、飲料出口11を通って分配され、システム1が、飲料を飲料出口11から持ち運び可能な容器内に直接向けることができるように構成されているシステム1に関する。
【0097】
実施形態15は、実施形態1~実施形態14のいずれか一項によるシステム1であって、液体供給部12に、冷却ユニットによって冷却される液体が供給され、冷却ニットが、飲料調製ユニット3の一部であるか、または、飲料調製ユニット3と有効に接続されている別個の冷蔵庫の一部であるシステム1に関する。
【0098】
実施形態16は、実施形態15によるシステム1であって、冷却ユニットが、圧縮機チラーユニット、吸収器チラーユニットまたは熱電チラーであるシステム1に関する。
【0099】
実施形態17は、実施形態1~実施形態16のいずれか一項によるシステム1であって、液体供給部12に、カーボネータによって二酸化炭素が混入された液体が供給されるシステム1に関する。
【0100】
実施形態18は、実施形態17によるシステム1であって、カーボネータが、飲料調製ユニット3の一部であり、カーボネータが、CO2カートリッジ用の受部と、液体に前記CO2カートリッジからのCO2を混入する供給装置とを有するシステム1に関する。
【0101】
実施形態19は、実施形態1~実施形態18のいずれか一項によるシステム1であって、混合チャンバ8が、交換可能なカートリッジ2の一部として形成されているシステム1に関する。
【0102】
実施形態20は、実施形態19によるシステム1であって、さらなる封止要素18、19が、リザーバ6と混合チャンバ8との間に配置され、カートリッジ2のカートリッジ受部10内への挿入中、または、カートリッジ排出装置34の作動中に開放されるシステム1に関する。
【0103】
実施形態21は、実施形態20によるシステム1であって、さらなる封止要素18、19が、プランジャ13の開始位置から最終位置までの移送中にリザーバ6内の圧力の上昇によって開放され、裂かれる封止膜を含むシステム1に関する。
【0104】
実施形態22は、実施形態19~実施形態21のいずれか一項によるシステム1であって、混合チャンバ8が、カートリッジ2がカートリッジ受部10内に挿入されたときに混合チャンバ8を液体供給部12と接続するクイックフィットカップリング26を有するシステム1に関する。
【0105】
実施形態23は、実施形態22によるシステム1であって、クイックフィットカップリング26が、カップリングパイプと、結合状態でカップリングパイプを受け入れるカップリングソケットとを備え、カップリングパイプおよび/またはカップリングソケットが、シールを備え、かつ/または、結合状態で、カップリングパイプが、カップリングソケット内に戻り止め作用で係合し、かつ/または、カップリングパイプが、飲料調製ユニット3の一部であり、カップリングソケットが、混合チャンバ8の一部であるシステム1に関する。
【0106】
実施形態24は、実施形態1~実施形態23のいずれか一項によるシステム1であって、カートリッジ受部10が、カートリッジ2を形状フィット式に保持する形状フィット要素20、21を備え、カートリッジ2が、カートリッジ受部10に圧入作用によってさらに保持されるシステム1に関する。
【0107】
実施形態25は、実施形態24によるシステム1であって、形状フィット要素20、21が、カートリッジ2をカートリッジ受部10内に挿入した時に圧縮されかつ/または係合する少なくとも1つのばね要素および/または戻り止め要素22を備え、カートリッジ受部10が、引込面および/または位置決め補助部を有するシステム1に関する。
【0108】
実施形態26は、実施形態1~実施形態25のいずれか一項によるシステム1であって、カートリッジ受部10が、カートリッジ2をその入力側4の領域において保持する上部形状フィット要素20、21と、カートリッジ2を出力側5および/または混合チャンバ8の領域で保持する下部形状フィット要素20、21とを備えるシステム1に関する。
【0109】
実施形態27は、実施形態26によるシステム1であって、カートリッジ受部10が、カートリッジ2が、上部形状フィット要素20、21と下部形状フィット要素20、21との間で、上部形状フィット要素および下部形状フィット要素20、21の領域における直径より大きいかまたは小さい直径を有するように、構成されているシステム1に関する。
【0110】
実施形態28a)は、飲料、より詳細には冷飲料の製造システム1であって、飲料物質7で充填されたリザーバ6を有するカートリッジ2と、カートリッジ2を可逆的に挿入することができるカートリッジ受部10、および、リザーバ6から混合チャンバ8内への飲料物質7の少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置34を有する飲料調製ユニット3とを備えるシステム1であって、カートリッジ2の内部に、カートリッジ排出装置34が、飲料物質7をリザーバ6から混合チャンバ8内に移送するために作用する遮蔽要素40が配置され、遮蔽要素40が、カートリッジ排出装置34と飲料物質7との間に配置されている、システム1に関する。
【0111】
実施形態28b)は、実施形態1によるシステム1であって、カートリッジ2の内部に、カートリッジ排出装置34が、飲料物質7をリザーバ6から混合チャンバ8内に移送するために作用する遮蔽要素40が配置され、遮蔽要素40が、カートリッジ排出装置34と飲料物質7との間に配置されている、システム1に関する。
【0112】
実施形態29は、実施形態28a)または実施形態28b)によるシステム1であって、遮蔽要素40が、リザーバ6の内部に配置されたベローズ41または軟質バッグ要素42であり、飲料物質7が、ベローズ41または軟質バッグ要素42内部に配置され、ベローズ41または軟質バッグ要素42が、開始状態で出力側5から入力側4までカートリッジ壁に少なくとも部分的に平行に延在し、カートリッジ排出装置34によって出力側5に向かって移動するようになされているシステム1に関する。
【0113】
実施形態30は、飲料の製造システム1用のカートリッジ2であって、飲料調製ユニット3のカートリッジ受部10内に挿入することができ、飲料物質7で充填されるリザーバ6を有する、より詳細には、実施形態1~実施形態29のいずれか一項に記載の飲料の製造システム1用のカートリッジ2に関する。
【0114】
実施形態31は、実施形態30によるカートリッジ2であって、カートリッジ2がリザーバ6内に配置されたプランジャ13を有し、プランジャ13が、カートリッジ2の入力側4に近い開始位置と、入力側4から出力側5に向かって変位される最終位置との間で移動することができるカートリッジ2に関する。
【0115】
実施形態32は、実施形態31によるカートリッジ2であって、プランジャ13が、リザーバ6の壁とプランジャ13との間の間隙を封止する、より詳細には、可撓性の周方向封止リップの形態の封止機構15を有するカートリッジ2に関する。
【0116】
実施形態33は、実施形態31または実施形態32によるカートリッジ2であって、プランジャ13が、飲料調製ユニット3のラム16を受け入れるラムソケット14を有し、プランジャ13が、ラム16をリザーバ6に挿入することにより開始位置から最終位置まで移送されるように構成され、飲料物質7が、リザーバ6から、液体方向においてリザーバ6の後方に、より詳細には、リザーバ6のすぐ下に配置された混合チャンバ8内に向けられるカートリッジ2に関する。
【0117】
実施形態34は、実施形態30~実施形態33のいずれか一項によるカートリッジ2であって、カートリッジ2が、挿入側の領域において、プランジャ13の挿入によって開放される封止要素18、19を有し、封止要素18、19が、プランジャ13が挿入される際に裂ける封止膜を含むカートリッジ2に関する。
【0118】
実施形態35は、実施形態30~実施形態34のいずれか一項によるカートリッジ2であって、飲料調製ユニット3の液体供給部12と液体接続することができる混合チャンバ8を有するカートリッジ2に関する。
【0119】
実施形態36は、実施形態35によるカートリッジ2であって、混合チャンバ8が飲料出口11を有し、飲料物質7を前記液体と混合することから形成される飲料が、飲料出口11を通って分配され、システム1が、飲料を飲料出口11から持ち運び可能な容器内に直接導入することができるように構成されているカートリッジ2に関する。
【0120】
実施形態37は、実施形態35または実施形態36によるカートリッジ2であって、混合チャンバ8が、混合チャンバ8を液体供給部12に接続するクイックフィットカップリング26を有するカートリッジ2に関する。
【0121】
実施形態38は、実施形態33~実施形態37のいずれか一項によるカートリッジ2であって、リザーバ6と混合チャンバ8との間に、カートリッジ2のカートリッジ受部10内への挿入中、または、カートリッジ排出装置34の作動中に開放される、さらなる封止要素18、19が配置されているカートリッジ2に関する。
【0122】
実施形態39は、実施形態38によるカートリッジ2であって、さらなる封止要素18、19が、プランジャ13を開始位置から最終位置まで移送しているときにリザーバ6内の圧力の上昇によって開放され、より詳細には、裂かれる封止膜を含むカートリッジ2に関する。
【0123】
実施形態40は、実施形態30~実施形態39のいずれか一項によるカートリッジ2であって、カートリッジ2が、カートリッジ2の飲料調製ユニット3内への挿入中に、カートリッジ2をカートリッジ受部10内で保持するためにカートリッジ受部10と相互作用する少なくとも1つの接続要素を有するカートリッジ2に関する。
【0124】
実施形態41は、実施形態40によるカートリッジ2であって、接続要素が、形状フィット要素20、21に、より詳細には、ばねおよび/または戻り止め要素22の形態で係合する挿入要素を備えるカートリッジ2に関する。
【0125】
実施形態42は、実施形態40または実施形態41によるカートリッジ2であって、カートリッジ2が、入力側4の領域における上部接続要素と、出力側5および/または混合チャンバ8の領域における下部接続要素とを備えるカートリッジ2に関する。
【0126】
実施形態43は、実施形態42によるカートリッジ2であって、カートリッジ2が、入力側4と出力側5との間の中間領域に、入力側4および/または出力側5の領域におけるカートリッジ2の直径より大きいかまたは小さい直径を有するカートリッジ2に関する。
【0127】
実施形態44は、実施形態43によるカートリッジ2であって、入力側4の領域におけるカートリッジ2の直径が、混合チャンバ8および/または出力側5の領域におけるカートリッジ2の直径と実質的に同一であるカートリッジ2に関する。
【0128】
実施形態45は、実施形態30~実施形態44のいずれか一項によるカートリッジ2であって、遮蔽要素40が、カートリッジ内部に配置され、遮蔽要素40が、リザーバ6内部に配置されたベローズ41または軟質バッグ要素42を含み、飲料物質7が、ベローズ41または軟質バッグ要素42内部に配置されるカートリッジ2に関する。
【0129】
実施形態46は、飲料の製造システム1用の飲料調製ユニット3であって、実施形態30~実施形態45のいずれか一項に記載のカートリッジ2を可逆的に挿入することができるカートリッジ受部10と、飲料物質7のリザーバ6から混合チャンバ8内への少なくとも部分的な移送をもたらすカートリッジ排出装置34と、混合チャンバ8に通じる液体供給部12とを有する、より詳細には、実施形態1~29のいずれか一項に記載の飲料の製造システム1用の飲料調製ユニット3に関する。
【0130】
実施形態47は、実施形態46による飲料調製ユニット3であって、飲料調製ユニット3が、液体供給部12に供給される液体を冷却する冷却ユニットを備える飲料調製ユニット3に関する。
【0131】
実施形態48は、実施形態46または実施形態47による飲料調製ユニット3であって、カートリッジ排出装置34が、飲料物質7をカートリッジ2の出力側5においてカートリッジ2から押し出すために、カートリッジ2の入力側4においてカートリッジ2内に挿入することができる可動ラム16を有する飲料調製ユニット3に関する。
【0132】
実施形態49は、実施形態48による飲料調製ユニット3であって、飲料調製ユニット3が、ラム16をカートリッジ2内にモータ駆動で供給する案内ユニットを有し、ラム16の案内ユニットが、ラム16を挿入するための直線状又は湾曲ガイド要素を備え、案内ユニットが、電動または油圧リニアモータ、より詳細には、スピンドル駆動装置を有する飲料調製ユニット3に関する。
【0133】
実施形態50は、実施形態46~実施形態49のいずれか一項による飲料調製ユニット3であって、飲料調製ユニット3が混合チャンバ8を備え、混合チャンバ8を飲料調製ユニット3の残りの部分から取り除くことができる飲料調製ユニット3に関する。
【0134】
実施形態51は、実施形態1~実施形態29のいずれか一項に記載のシステム1による飲料の製造方法であって、
飲料物質7で充填されたカートリッジ2を飲料調製ユニット3のカートリッジ受部10に挿入するステップと、
カートリッジ排出装置34によって、カートリッジ2のリザーバ6から混合チャンバ8内に飲料物質7を移送するステップと、
液体供給部12によって混合チャンバ8内に液体を供給するステップと、
飲料出口11によって、混合チャンバ8内で飲料物質7を液体と混合することによって製造された飲料を排出するステップと、
を含む方法に関する。
【0135】
実施形態52は、実施形態51による方法であって、飲料物質7が、プランジャ13によって、カートリッジ排出装置34によってプランジャ13を開始位置から最終位置まで移動させることにより、リザーバ6から混合チャンバ8内に押し出される方法に関する。
【0136】
実施形態53は、実施形態52による方法であって、プランジャ13が、プランジャ13に対して作用するラム16の形態のカートリッジ排出装置34により、または、圧縮空気により移動する方法に関する。
【0137】
実施形態54は、実施形態53による方法であって、ラム16が、案内ユニットによってモータ駆動されてカートリッジ2内に導入され、プランジャ13を開始位置から最終位置まで移動させるためにプランジャ13に作用する方法に関する。
【0138】
実施形態55は、実施形態54による方法であって、飲料物質7が、圧縮空気または陰圧によってリザーバ6から混合チャンバ8内に移送される方法に関する。
【0139】
実施形態56は、実施形態51~実施形態55のいずれか一項による方法であって、液体が、混合チャンバ8に入る前に、冷却されかつ/または炭酸ガスが注入される方法に関する。
【0140】
実施形態57は、実施形態51~実施形態56のいずれか一項による方法であって、ラム16がカートリッジ2内に導入される際、カートリッジ2を封止する封止要素18、19が開放され、封止要素18、19が、ラム16によって裂かれる封止膜を含む方法に関する。
【0141】
実施形態58は、実施形態51~実施形態57のいずれか一項による方法であって、リザーバ6と混合チャンバ8との間で飲料物質7を混合チャンバ8の方向に移送することによって開放されるさらなる封止要素18、19、さらなる封止要素18、19が、リザーバ6内の圧力の上昇によって裂かれる封止膜を含む方法に関する。
【0142】
実施形態59は、実施形態51~実施形態58のいずれか一項による方法であって、カートリッジ排出装置34が、飲料物質7を前記リザーバ6から混合チャンバ8内に移送するためにカートリッジ2内部に配置された遮蔽要素40に作用し、遮蔽要素40が、この作用中に折り畳まれるかまたは圧縮される方法に関する。
【符号の説明】
【0143】
1 ・・・システム
2 ・・・カートリッジ
3 ・・・飲料調製ユニット
4 ・・・入力側
5 ・・・出力側
6 ・・・リザーバ
7 ・・・飲料物質
8 ・・・混合チャンバ
9 ・・・移送開口部
10 ・・・カートリッジ受部
11 ・・・飲料出口
12 ・・・液体供給部
13 ・・・プランジャ
14 ・・・ラムソケット
15 ・・・封止機構
16 ・・・ラム
17 ・・・ラム開口部
18 ・・・封止要素
19 ・・・さらなる封止要素
20 ・・・上部形状フィット要素
21 ・・・下部形状フィット要素
22 ・・・戻り止め要素
23 ・・・逆戻り止め要素
24 ・・・受部
25 ・・・フランジ
26 ・・・クイックフィットカップリング
27 ・・・電気駆動装置
28 ・・・電気モータ
29 ・・・駆動軸
30 ・・・プライマリピニオン
31 ・・・セカンダリピニオン
32 ・・・ねじ切りスピンドル
33 ・・・圧縮ばね
34 ・・・カートリッジ排出装置
35 ・・・案内ユニット
40 ・・・遮蔽要素
41 ・・・ベローズ
42 ・・・バッグ要素