(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-07
(45)【発行日】2022-03-15
(54)【発明の名称】情報端末、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/00 20120101AFI20220308BHJP
G06Q 10/00 20120101ALI20220308BHJP
【FI】
G06Q40/00 400
G06Q10/00
(21)【出願番号】P 2021147969
(22)【出願日】2021-09-10
【審査請求日】2021-09-10
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】松本 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】川名 弘志
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-77730(JP,A)
【文献】特開2006-235951(JP,A)
【文献】国際公開第2016/006083(WO,A1)
【文献】特開2016-157183(JP,A)
【文献】特開2019-53568(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0150560(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、複数の金融サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第1利用サービス識別情報、及び複数のポイント提供サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付けるための要求を情報処理装置に送信する第1送信部と、
前記第1送信部が前記要求を送信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報処理装置に送信する第2送信部と、
前記第2送信部が送信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第1利用サービス識別情報に対応する前記複数の金融サービスにおける前記ユーザの現金収支を合計した合計額を示す第1合計情報と、前記第2送信部が送信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第2利用サービス識別情報に対応する前記複数のポイント提供サービスにおいて前記ユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す第2合計情報と、前記第1合計情報が示す合計額と前記第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す第3合計情報と、を前記情報処理装置から取得する取得部と、
前記ユーザの操作に応じて前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報とを切り替えて表示部に表示させる表示制御部と、
を有する情報端末。
【請求項2】
前記取得部は、前記現金収支が発生した履歴を示す現金収支履歴を取得し、
前記表示制御部は、前記第1合計情報に関連付けて前記現金収支履歴を前記第1合計情報とともに前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の情報端末。
【請求項3】
前記取得部は、前記ポイントが付与された履歴及び前記ポイントを使用した履歴を示すポイント収支履歴を取得し、
前記表示制御部は、前記第2合計情報に関連付けて前記ポイント収支履歴を前記第2合計情報とともに前記表示部に表示させる、
請求項1又は2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記取得部は、前記現金収支が発生した履歴を示す現金収支履歴と、前記ポイントが付与された履歴及び前記ポイントを使用した履歴を示すポイント収支履歴と、を取得し、
前記表示制御部は、前記第3合計情報に関連付けて前記現金収支履歴と前記ポイント収支履歴とを前記第3合計情報とともに前記表示部に表示させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報端末。
【請求項5】
前記表示制御部は、複数種類の前記ポイントそれぞれを現金に換算するための複数の換算レートに基づいて前記ユーザに付与された複数種類の前記ポイントを換算した複数種類の換算ポイントのポイント収支を合計した合計ポイントに対応する合計額と前記第1合計情報が示す合計額とを合計した合計額を示す前記第3合計情報を前記表示部に表示させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報端末。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記複数の金融サービスのうち、第1金融サービスを利用することにより第1現金収支が発生し、前記第1現金収支に対応して第2金融サービスにおいて第2現金収支が発生した場合に、前記第1現金収支若しくは前記第2現金収支のいずれかを含まない前記第1合計情報、又は前記第1現金収支若しくは前記第2現金収支のいずれかを含まない前記第3合計情報を前記表示部に表示させる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報端末。
【請求項7】
前記第1合計情報は、前記ユーザの現金収入を合計した現金収入額と前記ユーザの現金支出を合計した現金支出額とを含み、
前記第2合計情報は、前記ユーザが取得したポイントを合計した取得ポイントと前記ユーザが使用したポイントを合計した使用ポイントとを含み、
前記第3合計情報は、前記現金収入額と前記取得ポイントに対応する合計額とを合算した収入合計額、及び前記現金支出額と前記使用ポイントに対応する合計額とを合算した支出合計額を含み、
前記表示制御部は、前記第1合計情報に含まれる前記現金収入額及び前記現金支出額、前記第2合計情報に含まれる前記取得ポイント及び前記使用ポイント、又は前記第3合計情報に含まれる前記収入合計額及び前記支出合計額を前記表示部に表示させる、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報端末。
【請求項8】
前記取得部は、前記第2合計情報が示す合計ポイントに含まれる複数種類のポイントそれぞれにおける、前記ユーザが取得したポイントを合計した類別取得ポイント、及び前記ユーザが使用したポイントを合計した類別使用ポイントを取得し、
前記表示制御部は、前記第2合計情報又は前記第3合計情報に関連付けて、前記複数種類のポイントに対応する複数の前記類別取得ポイント又は複数の前記類別使用ポイントを表示部に表示させる、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報端末。
【請求項9】
コンピュータに、
ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、複数の金融サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第1利用サービス識別情報、及び複数のポイント提供サービスそれぞれを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付ける要求を情報処理装置に送信するステップと、
前記要求を送信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報処理装置に送信するステップと、
前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第1利用サービス識別情報に対応する前記複数の金融サービスにおける前記ユーザの現金収支を合計した合計額を示す第1合計情報と、前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第2利用サービス識別情報に対応する前記複数のポイント提供サービスにおいて前記ユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す第2合計情報と、前記第1合計情報が示す合計額と前記第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す第3合計情報と、を前記情報処理装置から取得するステップと、
前記ユーザの操作に応じて前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報とを切り替えて表示部に表示させるステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
複数の金融サービス及び複数のポイント提供サービスそれぞれにおけるユーザの収支に関する情報を管理する情報処理装置と、前記ユーザが使用する情報端末と、を備え、
前記情報処理装置は、
複数の前記ユーザを識別するための複数のユーザ識別情報と、前記複数の金融サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第1利用サービス識別情報、及び前記複数のポイント提供サービスそれぞれを複数の前記ユーザが利用するために複数の前記ユーザそれぞれに付与された複数の第2利用サービス識別情報と、前記複数の金融サービスそれぞれにおける複数の前記ユーザそれぞれの現金収支と前記複数のポイント提供サービスそれぞれにおいて複数の前記ユーザそれぞれに付与されたポイントのポイント収支と、を記憶する記憶部と、
前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応するユーザが付与された前記複数の第1利用サービス識別情報及び前記複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付けるための要求を前記情報端末から受信する第1受信部と、
前記第1受信部が前記要求を受信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報端末から受信する第2受信部と、
前記第2受信部が受信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第1利用サービス識別情報に対応する前記複数の金融サービスにおける前記ユーザの現金収支を合計した合計額を示す第1合計情報と、前記第2受信部が受信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第2利用サービス識別情報に対応する前記複数のポイント提供サービスにおいて前記ユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す第2合計情報と、前記第1合計情報が示す合計額と前記第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す第3合計情報と、を前記情報端末に通知する合計情報通知部と、
を有し、
前記情報端末は、
前記ユーザ識別情報と、前記複数の第1利用サービス識別情報及び前記複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付けるための前記要求を前記情報処理装置に送信する第1送信部と、
前記第1送信部が前記要求を送信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報処理装置に送信する第2送信部と、
前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報と、を前記情報処理装置から取得する取得部と、
前記ユーザの操作に応じて前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報とを切り替えて表示部に表示させる表示制御部と、
を有する情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入出金等の情報を提供する複数のサービスそれぞれからユーザの資産又は収支に関する情報を取得し、取得した情報をまとめて提供するアグリゲーションサービスが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のアグリゲーションサービスにおいては、ユーザが保有する現金の収支と、商品の購入又はサービスの利用に使用可能なポイントの収支とをまとめてユーザが使用する情報端末に表示することができる。しかしながら、ユーザが現金の収支又はポイントの収支のいずれかを知りたい場合であっても、現金の収支及びポイントの収支に関する情報がまとめて表示されてしまうため、ユーザが知りたい情報を把握しづらいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、ユーザが知りたい収支の内容をユーザが把握しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報端末は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、複数の金融サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第1利用サービス識別情報、及び複数のポイント提供サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付けるための要求を情報処理装置に送信する第1送信部と、前記第1送信部が前記要求を送信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報処理装置に送信する第2送信部と、前記第2送信部が送信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第1利用サービス識別情報に対応する前記複数の金融サービスにおける前記ユーザの現金収支を合計した合計額を示す第1合計情報と、前記第2送信部が送信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第2利用サービス識別情報に対応する前記複数のポイント提供サービスにおいて前記ユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す第2合計情報と、前記第1合計情報が示す合計額と前記第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す第3合計情報と、を前記情報処理装置から取得する取得部と、前記ユーザの操作に応じて前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報とを切り替えて表示部に表示させる表示制御部と、を有する。
【0007】
前記取得部は、前記現金収支が発生した履歴を示す現金収支履歴を取得し、前記表示制御部は、前記第1合計情報に関連付けて前記現金収支履歴を前記第1合計情報とともに前記表示部に表示させてもよい。
【0008】
前記取得部は、前記ポイントが付与された履歴及び前記ポイントを使用した履歴を示すポイント収支履歴を取得し、前記表示制御部は、前記第2合計情報に関連付けて前記ポイント収支履歴を前記第2合計情報とともに前記表示部に表示させてもよい。
【0009】
前記取得部は、前記現金収支が発生した履歴を示す現金収支履歴と、前記ポイントが付与された履歴及び前記ポイントを使用した履歴を示すポイント収支履歴と、を取得し、前記表示制御部は、前記第3合計情報に関連付けて前記現金収支履歴と前記ポイント収支履歴とを前記第3合計情報とともに前記表示部に表示させてもよい。
【0010】
前記表示制御部は、複数種類の前記ポイントそれぞれを現金に換算するための複数の換算レートに基づいて前記ユーザに付与された複数種類の前記ポイントを換算した複数種類の換算ポイントのポイント収支を合計した合計ポイントに対応する合計額と前記第1合計情報が示す合計額とを合計した合計額を示す前記第3合計情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0011】
前記表示制御部は、前記複数の金融サービスのうち、第1金融サービスを利用することにより第1現金収支が発生し、前記第1現金収支に対応して第2金融サービスにおいて第2現金収支が発生した場合に、前記第1現金収支若しくは前記第2現金収支のいずれかを含まない前記第1合計情報、又は前記第1現金収支若しくは前記第2現金収支のいずれかを含まない前記第3合計情報を前記表示部に表示させてもよい。
【0012】
前記第1合計情報は、前記ユーザの現金収入を合計した現金収入額と前記ユーザの現金支出を合計した現金支出額とを含み、前記第2合計情報は、前記ユーザが取得したポイントを合計した取得ポイントと前記ユーザが使用したポイントを合計した使用ポイントとを含み、前記第3合計情報は、前記現金収入額と前記取得ポイントに対応する合計額とを合算した収入合計額、及び前記現金支出額と前記使用ポイントに対応する合計額とを合算した支出合計額を含み、前記表示制御部は、前記第1合計情報に含まれる前記現金収入額及び前記現金支出額、前記第2合計情報に含まれる前記取得ポイント及び前記使用ポイント、又は前記第3合計情報に含まれる前記収入合計額及び前記支出合計額を前記表示部に表示させてもよい。
【0013】
前記取得部は、前記第2合計情報が示す合計ポイントに含まれる複数種類のポイントそれぞれにおける、前記ユーザが取得したポイントを合計した類別取得ポイント、及び前記ユーザが使用したポイントを合計した類別使用ポイントを取得し、前記表示制御部は、前記第2合計情報又は前記第3合計情報に関連付けて、前記複数種類のポイントに対応する複数の前記類別取得ポイント又は複数の前記類別使用ポイントを表示部に表示させてもよい。
【0014】
本発明の第2の態様に係るプログラムは、コンピュータに、ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、複数の金融サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第1利用サービス識別情報、及び複数のポイント提供サービスそれぞれを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付ける要求を情報処理装置に送信するステップと、前記要求を送信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報処理装置に送信するステップと、前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第1利用サービス識別情報に対応する前記複数の金融サービスにおける前記ユーザの現金収支を合計した合計額を示す第1合計情報と、前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第2利用サービス識別情報に対応する前記複数のポイント提供サービスにおいて前記ユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す第2合計情報と、前記第1合計情報が示す合計額と前記第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す第3合計情報と、を前記情報処理装置から取得するステップと、前記ユーザの操作に応じて前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報とを切り替えて表示部に表示させるステップと、を実行させる。
【0015】
本発明の第3の態様に係る情報処理システムは、複数の金融サービス及び複数のポイント提供サービスそれぞれにおけるユーザの収支に関する情報を管理する情報処理装置と、前記ユーザが使用する情報端末と、を備え、前記情報処理装置は、複数の前記ユーザを識別するための複数のユーザ識別情報と、前記複数の金融サービスを前記ユーザが利用するために前記ユーザに付与された複数の第1利用サービス識別情報、及び前記複数のポイント提供サービスそれぞれを複数の前記ユーザが利用するために複数の前記ユーザそれぞれに付与された複数の第2利用サービス識別情報と、前記複数の金融サービスそれぞれにおける複数の前記ユーザそれぞれの現金収支と前記複数のポイント提供サービスそれぞれにおいて複数の前記ユーザそれぞれに付与されたポイントのポイント収支と、を記憶する記憶部と、前記ユーザ識別情報と、前記ユーザ識別情報に対応するユーザが付与された前記複数の第1利用サービス識別情報及び前記複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付けるための要求を前記情報端末から受信する第1受信部と、前記第1受信部が前記要求を受信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報端末から受信する第2受信部と、前記第2受信部が受信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第1利用サービス識別情報に対応する前記複数の金融サービスにおける前記ユーザの現金収支を合計した合計額を示す第1合計情報と、前記第2受信部が受信した前記ユーザ識別情報に関連付けられた前記複数の第2利用サービス識別情報に対応する前記複数のポイント提供サービスにおいて前記ユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す第2合計情報と、前記第1合計情報が示す合計額と前記第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す第3合計情報と、を前記情報端末に通知する合計情報通知部と、を有し、前記情報端末は、前記ユーザ識別情報と、前記複数の第1利用サービス識別情報及び前記複数の第2利用サービス識別情報と、を関連付けるための前記要求を前記情報処理装置に送信する第1送信部と、前記第1送信部が前記要求を送信した後に、前記ユーザ識別情報を前記情報処理装置に送信する第2送信部と、前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報と、を前記情報処理装置から取得する取得部と、前記ユーザの操作に応じて前記第1合計情報と、前記第2合計情報と、前記第3合計情報とを切り替えて表示部に表示させる表示制御部と、を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザが知りたい収支の内容をユーザが把握しやすくするという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係る情報処理システム100のシステム構成の一例を示す図である。
【
図3】記憶部32が記憶するアカウント情報の一例を示す図である。
【
図5】第1合計情報を表示させた画面の一例を示す図である。
【
図6】第2合計情報を表示させた画面の一例を示す図である。
【
図7】第3合計情報を表示させた画面の一例を示す図である。
【
図8】類別使用ポイントを表示させた画面の一例を示す図である。
【
図9】情報処理システム100における処理シーケンスの例を示す図である。
【
図10】情報端末40における動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<情報処理システム100の概要>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム100のシステム構成の一例を示す図である。
図1に示す情報処理システム100は、複数の第1サーバ10(第1サーバ10a、第1サーバ10b)と、複数の第2サーバ20(第2サーバ20a、第2サーバ20b)と、情報処理装置30と、情報端末40と、を備える。情報処理装置30は、複数の第1サーバ10、複数の第2サーバ20及び情報端末40と、インターネット等の通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0019】
情報処理システム100は、情報端末40を使用するユーザが利用している複数のサービスにおけるユーザの資産又は収支に関する資産収支情報を統合した統合情報をユーザに提供するためのシステムである。サービスは、例えば銀行、証券等の金融サービス、又はユーザが商品を購入する際に利用可能なポイントを提供したり、ユーザに提供したポイントをユーザによる商品の購入に充当したりするためのポイント提供サービスである。
【0020】
第1サーバ10は、ユーザに金融サービスを提供するためのコンピュータであり、情報端末40からのアクセスを受け付けるフロントエンドサーバである。第2サーバ20は、ユーザにポイント提供サービスを提供するためのコンピュータであり、情報端末40からのアクセスを受け付けるフロントエンドサーバである。第1サーバ10及び第2サーバ20は、ユーザのアカウント情報に関連付けて、当該ユーザの資産又は収支に関する情報、収支が発生した日時、及び収支が発生した店舗等の場所を記憶している。
【0021】
なお、第1サーバ10及び第2サーバ20は、フロントエンドサーバに限らず、認証に係る機能を提供し、フロントエンドサーバとは異なるバックエンドサーバであってもよい。金融サービスの事業者とポイント提供サービスの事業者とが同じである場合、第1サーバ10及び第2サーバ20は、同じコンピュータであってもよい。
【0022】
情報処理装置30は、情報端末40を使用するユーザに統合情報を提供するための統合サービスを提供するコンピュータである。情報処理装置30は、単一のコンピュータでもよいし、例えばクラウド型サーバのように複数のコンピュータにより構成されてもよい。
【0023】
情報処理装置30は、複数の金融サービス及び複数のポイント提供サービスのアカウント情報を管理している。情報処理装置30は、複数のアカウント情報を用いて複数の第1サーバ10及び複数の第2サーバ20にアクセスすることにより、複数の金融サービスにおけるユーザの複数の現金収支と複数のポイント提供サービスにおけるユーザの複数のポイント収支とを取得する。情報処理装置30は、取得した複数の現金収支及び複数のポイント収支を統合した統合情報を情報端末40に通知する。
【0024】
ここで、第1サーバ10が提供する金融サービス及び第2サーバ20が提供するポイント提供サービスは、情報処理装置30が提供する統合サービスの事業者と異なる事業者が提供するサービスである。第1サーバ10が提供する金融サービスの事業者及び第2サーバ20が提供するポイント提供サービスの事業者は、情報処理装置30が提供する統合サービスの事業者にユーザの現金収支又はユーザのポイント収支を提供することを当該ユーザとの間で事前に合意しているものとする。
【0025】
情報端末40は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はパーソナルコンピュータ等の装置である。情報端末40は、ユーザの操作に基づいて、当該ユーザが利用する金融サービス及びポイント提供サービスのアカウント情報を情報処理装置30に送信する。情報端末40は、統合情報を閲覧するためのユーザ操作を受け付けたことに応じて、統合サービスを利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報(以下、「ユーザID」という)を情報処理装置30に送信する。ユーザIDは、統合サービスのアカウント情報である。
【0026】
情報端末40は、情報処理装置30から取得した統合情報を情報端末40が有するディスプレイに表示する。情報端末40は、統合情報に含まれる複数の合計情報のうち、ユーザが情報端末40を操作することにより指定した合計情報をディスプレイに表示する。合計情報は、複数の金融サービスにおけるユーザの現金収支を合計した第1合計情報、複数のポイント提供サービスにおけるユーザのポイント収支を合計した第2合計情報、又は第1合計情報と第2合計情報とを合算した第3合計情報である。
【0027】
以下、
図1を参照しながら情報処理システム100の動作の概要を説明する。
情報端末40は、ユーザIDと、ユーザが利用する金融サービス及びポイント提供サービスのアカウント情報と、を情報処理装置30に通知することにより、ユーザIDとアカウント情報との関連付けを要求する(
図1における(1))。情報処理装置30は、自身が管理している複数のアカウント情報のうち情報端末40を使用するユーザのアカウント情報を当該ユーザのユーザIDと関連付ける(
図1における(2))。
【0028】
情報端末40は、情報処理装置30にユーザIDを送信する(
図1における(3))。情報処理装置30は、受信したユーザIDに関連付けられた金融サービスのアカウント情報を複数の第1サーバ10に送信することにより、ユーザの現金収支に関する情報を要求する(
図1における(4))。情報処理装置30は、複数の第1サーバ10から複数の現金収支情報を取得する(
図1における(5))。
【0029】
情報処理装置30は、情報端末40から受信したユーザIDに関連付けられたポイント提供サービスのアカウント情報を複数の第2サーバ20に送信することにより、ユーザのポイント収支に関する情報を要求する(
図1における(6))。情報処理装置30は、複数の第2サーバ20から複数のポイント収支情報を取得する(
図1における(7))。
【0030】
情報処理装置30は、複数の第1サーバ10から取得した複数の現金収支情報と複数の第2サーバ20から取得した複数のポイント収支情報とに基づいて、第1合計情報、第2合計情報及び第3合計情報を算出する(
図1における(8))。情報処理装置30は、算出した第1合計情報、第2合計情報及び第3合計情報を含む統合情報を情報端末40に通知する(
図1における(9))。情報端末40は、取得した統合情報に含まれる複数の合計情報のうち、ユーザが指定した合計情報をディスプレイに表示する(
図1における(10))。
【0031】
情報処理システム100がこのように動作することで、情報端末40は、ユーザの現金収支及びユーザのポイント収支のうち、ユーザが指定した収支に関する情報を切り替えて表示することができる。その結果、情報端末40は、情報端末40を使用するユーザが知りたい収支の内容を当該ユーザが把握しやすくすることができる。
【0032】
<情報処理装置30の構成>
図2は、情報処理装置30の構成を示す図である。情報処理装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を有する。制御部33は、第1受信部331と、第2受信部332と、合計情報生成部333と、合計情報通知部334と、を有する。
【0033】
通信部31は、インターネット等の通信ネットワークを介して情報を送受信するための通信デバイスを含む。通信デバイスは、例えばLAN(Local Area Network)コントローラ又は無線LANコントローラである。
【0034】
記憶部32は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部32は、制御部33が実行するプログラムを記憶している。記憶部32は、複数の第1サーバ10から取得した複数のユーザの現金収支と複数の第2サーバ20から取得した複数のユーザのポイント収支とを記憶する。記憶部32は、統合サービスの複数のアカウント情報と金融サービス又はポイント提供サービスの複数のアカウント情報とを関連付けて記憶する。
【0035】
統合サービスのアカウント情報は、例えば
図1に示すユーザIDである。金融サービスのアカウント情報は、例えば第1サーバ10が提供する金融サービスにログインし、現金収支を取得するためにユーザに付与された第1利用サービス識別情報(以下、「第1利用サービスID」という)とパスワードとの組合せである。ポイント提供サービスのアカウント情報は、例えば第2サーバ20が提供するポイント提供サービスにログインし、ポイント収支を取得するためにユーザに付与された第2利用サービス識別情報(以下、「第2利用サービスID」という)とパスワードとの組合せである。
【0036】
図3は、記憶部32が記憶するアカウント情報の一例を示す図である。
図3に示すように、記憶部32は、ユーザIDと第1利用サービスIDと第2利用サービスIDとパスワードとサーバアドレスとを関連付けて記憶する。サーバアドレスは、第1サーバ10又は第2サーバ10にアクセスするためのアドレスである。
【0037】
例えば記憶部32は、サーバアドレス「SA1」を有する第1サーバ10が提供する金融サービスのアカウント情報である第1利用サービスID「U1」とパスワード「P1」とを統合サービスのアカウント情報であるユーザID「U001」に関連付けて記憶する。記憶部32は、サーバアドレス「SA3」を有する第2サーバ20が提供するポイント提供サービスのアカウント情報である第1利用サービスID「U3」とパスワード「P3」とを統合サービスのアカウント情報であるユーザID「U001」に関連付けて記憶する。
【0038】
制御部33は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部33は、記憶部32に記憶されたプログラムを実行することにより、第1受信部331、第2受信部332、合計情報生成部333及び合計情報通知部334として動作する。
【0039】
第1受信部331は、ユーザIDと、ユーザIDに対応するユーザが付与された複数の第1利用サービスID及び複数の第2利用サービスIDと、を関連付けるための要求を情報端末40から受信する。具体的には、第1受信部331は、ユーザIDと、当該ユーザIDに関連付けるための第1利用サービスID及び第2利用サービスIDを情報端末40から受信する。第1受信部331は、情報端末40から受信した要求に応じて、情報端末40を使用するユーザのユーザIDと当該ユーザの第1利用サービスID及び第2利用サービスIDとを関連付けて記憶部32に記憶させる。第2受信部332は、第1受信部331が要求を受信した後に、ユーザIDを情報端末40から受信する。
【0040】
合計情報生成部333は、第2受信部332が受信したユーザIDに対応するユーザの現金収支及びポイント収支を複数の第1サーバ10及び複数の第2サーバ20から取得し、合計情報を生成する。合計情報生成部333は、第2受信部332が受信したユーザIDに関連付けられた複数の第1利用サービスIDに対応する複数の金融サービスにおけるユーザの現金収支を合計した合計額を示す第1合計情報を生成する。
【0041】
合計情報生成部333は、例えば第2受信部332が受信したユーザIDに関連付けられて記憶部32に記憶されている複数の第1利用サービスIDとパスワードとを特定する。合計情報生成部333は、特定した複数の第1利用サービスIDとパスワードとを用いて複数の第1サーバ10にアクセスすることにより、ユーザIDに対応するユーザが利用している複数の金融サービスにおける現金収支を取得する。合計情報生成部333は、取得した現金収支を合計した合計額に対応する第1合計情報を生成する。
【0042】
合計情報生成部333は、第2受信部332が受信したユーザIDに関連付けられた複数の第2利用サービスIDに対応する複数のポイント提供サービスにおいてユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す第2合計情報を生成する。商品の購入は、ポイントを使用可能なサービスの利用を含む。
【0043】
合計情報生成部333は、例えば第2受信部332が受信したユーザIDに関連付けられて記憶部32に記憶されている複数の第2利用サービスIDとパスワードとを特定する。合計情報生成部333は、特定した複数の第2利用サービスIDとパスワードとを用いて複数の第2サーバ20にアクセスすることにより、ユーザIDに対応するユーザが利用している複数のポイント提供サービスにおけるポイント収支を取得する。合計情報生成部333は、取得したポイント収支を合計した合計ポイントに対応する第2合計情報を生成する。
【0044】
合計情報生成部333は、第1合計情報が示す合計額と第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す第3合計情報を生成する。合計情報通知部334は、合計情報生成部333が生成した、第1合計情報、第2合計情報及び第3合計情報を情報端末40に通知する。
【0045】
<情報端末40の構成>
図4は、情報端末40の構成を示す図である。情報端末40は、通信部41と、記憶部42と、操作部43と、表示部44と、制御部45と、を有する。制御部45は、操作受付部451と、第1送信部452と、第2送信部453と、取得部454と、表示制御部455と、を有する。
【0046】
通信部41は、インターネット等の通信ネットワークを介して情報を送受信するための通信デバイスを含む。通信デバイスは、例えばLANコントローラ又は無線LANコントローラである。記憶部42は、ROM、RAM及びSSD等の記憶媒体を有する。記憶部42は、制御部45が実行するプログラムを記憶している。
【0047】
操作部43は、情報端末40を使用するユーザから入力操作を受け付けるための入力デバイスである。入力デバイスは、例えばキーボード、タッチパネル、マウス又はマイクである。表示部44は、情報端末40を使用するユーザに情報を出力するための出力デバイスである。出力デバイスは、例えばディスプレイである。
【0048】
制御部45は、例えばCPUである。制御部45は、記憶部42に記憶されたプログラムを実行することにより、操作受付部451、第1送信部452、第2送信部453、取得部454及び表示制御部455として動作する。
【0049】
操作受付部451は、情報端末40を使用するユーザが操作部43を操作した操作内容を受け付ける。操作内容は、例えばユーザIDと、第1利用サービスID及び第2利用サービスIDと、を関連付ける要求をするための操作、統合情報を閲覧することを要求するための操作、又は統合情報に含まれる複数の合計情報のうち閲覧したい合計情報を指定する動作である。
【0050】
第1送信部452は、ユーザを識別するためのユーザIDと、複数の第1利用サービスID及び複数の第2利用サービスIDと、を関連付けるための要求を情報処理装置30に送信する。具体的には、第1送信部452は、ユーザIDと、当該ユーザIDに関連付けるための第1利用サービスID及び第2利用サービスIDを情報処理装置30に送信する。第1利用サービスIDは、複数の金融サービスをユーザが利用するためにユーザに付与された識別情報である。第2利用サービスIDは、複数のポイント提供サービスをユーザが利用するためにユーザに付与された識別情報である。第2送信部453は、第1送信部452が要求を送信した後に、ユーザIDを情報処理装置30に送信する。
【0051】
取得部454は、第1合計情報と、第2合計情報と、第3合計情報と、を情報処理装置30から取得する。第1合計情報は、第2送信部453が送信したユーザIDに関連付けられた複数の第1利用サービスIDに対応する複数の金融サービスにおけるユーザの現金収支を合計した合計額を示す情報である。第1合計情報は、ユーザの現金収入を合計した現金収入額とユーザの現金支出を合計した現金支出額とを含んでもよい。
【0052】
第2合計情報は、第2送信部453が送信したユーザIDに関連付けられた複数の第2利用サービスIDに対応する複数のポイント提供サービスにおいてユーザに付与された商品の購入に使用可能なポイントの収支を合計した合計ポイントを示す情報である。第2合計情報は、ユーザが取得したポイントを合計した取得ポイントとユーザが使用したポイントを合計した使用ポイントとを含んでもよい。
【0053】
第3合計情報は、第1合計情報が示す合計額と第2合計情報が示す合計ポイントに対応する合計額とが合算された合計額を示す情報である。第3合計情報は、現金収入額と取得ポイントに対応する合計額とを合算した収入合計額、及び現金支出額と使用ポイントに対応する合計額とを合算した支出合計額を含んでもよい。
【0054】
取得部454は、第1合計情報に関連付けて、現金収支が発生した履歴を示す現金収支履歴を取得してもよい。取得部454は、表示制御部455が第1合計情報に関連付けて現金収支履歴を表示するための現金収支履歴情報を情報処理装置30から取得してもよい。
【0055】
取得部454は、第2合計情報に関連付けて、ポイントが付与された履歴及びポイントを使用した履歴を示すポイント収支履歴を取得してもよい。取得部454は、表示制御部455が第2合計情報に関連付けてポイント収支履歴を表示するためのポイント収支履歴情報を情報処理装置30から取得してもよい。
【0056】
取得部454は、第3合計情報に関連付けて、現金収支が発生した履歴を示す現金収支履歴と、ポイントが付与された履歴及びポイントを使用した履歴を示すポイント収支履歴と、を取得してもよい。取得部454は、表示制御部455が第3合計情報に関連付けて現金収支履歴又はポイント収支履歴を表示するための現金収支履歴情報及びポイント収支履歴情報を情報処理装置30から取得してもよい。
【0057】
表示制御部455は、取得部454が取得した第1合計情報、第2合計情報及び第3合計情報を表示部44に表示させる。表示制御部455は、ユーザの操作に応じて第1合計情報と、第2合計情報と、第3合計情報とを切り替えて表示部44に表示させる。
【0058】
図5から
図7は、表示制御部455が表示部44に表示させた画面の例を示す図である。
図5は、第1合計情報を表示させた画面の一例を示す図である。
図5に示す画面には、表示領域461、表示領域462、表示領域463及び表示領域464が含まれている。表示領域461は、画面に表示された内容を示す件名を表示するための領域である。
図5においては「収支の比較」という件名が表示されている。
【0059】
表示領域462は、統合情報に含まれる複数の合計情報のうち表示部44に表示させる合計情報をユーザが選択するための領域である。
図5においては、第1合計情報を表示部44に表示させるための操作用画像「現金」が選択されている。情報端末40のユーザは、操作用画像「現金」、操作用画像「ポイント」又は操作用画像「現金とポイント」のいずれかを押すことで、表示部44に表示させるための合計情報を切り替えることができる。
【0060】
表示領域463は、ユーザの収支に関する情報を表示するための領域である。
図5においては、表示領域462において選択された操作用画像「現金」に対応する第1合計情報が表示されている。具体的には、ユーザの現金収入額である「300,000円」とユーザの現金支出額である「250,000円」とユーザの現金収支の合計額である「+50,000円」とが表示領域463に表示されている。
【0061】
表示領域464は、表示領域463に表示されたユーザの収支が発生した履歴を示す履歴情報を表示するための領域である。
図5においては、ユーザが操作用画像「支出」を押したことにより、表示領域463に表示された現金収支が発生した履歴を示す現金収支履歴のうち、現金支出に関する履歴が表示されている。現金支出に関する履歴は、例えば支出が発生した日付、支出が発生した店舗等の場所、及び支出した金額を含む。
【0062】
図6は、第2合計情報を表示させた画面の一例を示す図である。
図6に示す画面においては、表示領域462において操作用画像「ポイント」が選択されており、表示領域463及び表示領域464において操作用画像「ポイント」に対応する第2合計情報が表示されている点で、
図5に示した画面と異なる。
【0063】
表示領域463は、第2合計情報に含まれるユーザのポイント収支に関する情報が表示されている。具体的には、ユーザの取得ポイントである「20,000P」とユーザの使用ポイントである「15,000P」とユーザのポイント収支である「+5,000P」とが表示領域463に表示されている。表示領域464は、ユーザが操作用画像「支出」を押したことにより、表示領域463に表示されたポイント収支が発生した履歴を示すポイント収支履歴のうち、使用ポイントに関する履歴が表示されている。使用ポイントに関する履歴は、例えばポイントを使用した日付、ポイントを使用した店舗等の場所、及び使用したポイントのポイント数を含む。
【0064】
図7は、第3合計情報を表示させた画面の一例を示す図である。
図7に示す画面においては、表示領域462において操作用画像「現金とポイント」が選択されており、表示領域463及び表示領域464において操作用画像「現金とポイント」に対応する第3合計情報が表示されている点で、
図5及び
図6に示した画面と異なる。
【0065】
表示領域463は、第3合計情報に含まれるユーザの現金収支及びポイント収支に関する情報が表示されている。具体的には、ユーザの現金収入額と取得ポイントとの合計額を示す「320,000円」、ユーザの現金支出額と使用ポイントとの合計額を示す「265,000円」及びユーザの現金収支とポイント収支との合計額を示す「+55,000円」が表示領域463に表示されている。さらに、表示領域463は、ユーザの収入の合計額における現金収支と取得ポイントとの内訳、及びユーザの支出の合計額における現金支出と使用ポイントとの内訳が、それぞれ棒グラフで表示されている。
【0066】
表示領域464は、ユーザが操作用画像「支出」を押したことにより、表示領域463に表示された現金収支及びポイント収支が発生した履歴を示す現金収支履歴及びポイント収支履歴のうち、現金支出に関する履歴と使用ポイントに関する履歴とが表示されている。
【0067】
表示制御部455は、
図5から
図7に示す画面のように、ユーザの操作に応じて第1合計情報、第2合計情報及び第3合計情報を切り替えて表示する。表示制御部455がこのように動作することで、表示制御部455は、ユーザが指定した収支に関する情報を表示することができる。
【0068】
表示制御部455は、例えば第1合計情報に含まれる現金収入額及び現金支出額、第2合計情報に含まれる取得ポイント及び使用ポイント、又は第3合計情報に含まれる収入合計額及び支出合計額を表示部44に表示させる。表示制御部455は、例えば
図5に示す表示領域463のように、第1合計情報に含まれる現金収入額「300,000円」と現金支出額「250,000円」とをそれぞれ表示部44に表示させる。
【0069】
表示制御部455は、例えば
図6に示す表示領域463のように、第2合計情報に含まれる取得ポイント「20,000P」と使用ポイント「15,000P」とをそれぞれ表示部44に表示させる。表示制御部455は、例えば
図7に示す表示領域463のように、第3合計情報に含まれる収入合計額「320,000円」と支出合計額「265,000円」とをそれぞれ表示部44に表示させる。
【0070】
表示制御部455がこのように動作することで、表示制御部455は、現金収支、ポイント収支、及び現金とポイントとを合計した合計収支それぞれにおける収入と支出の内訳を情報端末40に表示させることができる。その結果、表示制御部455は、収支に関する情報を情報端末40のユーザが把握しやすくすることができる。
【0071】
表示制御部455は、第2合計情報が示す合計ポイントに含まれる複数種類のポイントそれぞれにおける、ユーザが取得したポイントを合計した類別取得ポイント、又はユーザが使用したポイントを合計した類別使用ポイントを表示部44に表示させてもよい。表示制御部455は、第2合計情報又は第3合計情報に関連付けて、複数種類のポイントに対応する複数の類別取得ポイント又は複数の類別使用ポイントを表示部44に表示させてもよい。
【0072】
図8は、類別使用ポイントを表示させた画面の一例を示す図である。
図8に示す画面においては、表示領域461において「収支の内訳」という件名が表示されており、表示領域463において複数の類別使用ポイントが第2合計情報に関連付けて表示されている点で、
図6に示した画面と異なる。類別使用ポイントは、表示領域463に示す「ポイントD 10000P」、「ポイントE 3000P」及び「ポイントF 2000P」である。
【0073】
表示制御部455は、例えば
図6に示す画面を表示させた状態において、ユーザが類別取得ポイント又は類別使用ポイントを表示するように情報端末40を操作したことに応じて、
図6に示す画面と異なる
図8に示す画面を表示部44に表示させる。表示制御部455は、
図6に示す画面を表示させた状態において、ユーザが類別取得ポイント又は類別使用ポイントを表示するように情報端末40を操作したことに応じて、
図6に示す表示領域463に類別取得ポイント又は類別使用ポイントを表示させてもよい。
【0074】
なお、表示制御部455が表示部44に類別取得ポイント又は類別使用ポイントを表示させるために、取得部454は、類別取得ポイント及び類別使用ポイントを複数の第2サーバ20から取得する。取得部454は、複数種類のポイントを管理する複数の第2サーバ20それぞれに対して、第2サーバ20が管理しているポイントに対応するアカウント情報を送信することにより類別取得ポイント及び類別使用ポイントを取得する。取得部454は、類別取得ポイント及び類別使用ポイントを情報処理装置30から取得してもよい。
【0075】
表示制御部455は、第1合計情報に関連付けて現金収支履歴を第1合計情報とともに表示部44に表示させてもよい。表示制御部455は、例えば
図5に示す表示領域464のように現金収支履歴を表示部44に表示させてもよい。表示制御部455は、第2合計情報に関連付けてポイント収支履歴を第2合計情報とともに表示部44に表示させてもよい。表示制御部455は、例えば
図6に示す表示領域464のようにポイント収支履歴を表示部44に表示させてもよい。
【0076】
表示制御部455は、第3合計情報に関連付けて現金収支履歴とポイント収支履歴とを第3合計情報とともに表示部44に表示させてもよい。表示制御部455は、例えば
図7に示す表示領域464のように現金収支履歴とポイント収支履歴とを表示部44に表示させてもよい。表示制御部455がこのように合計情報とともに収支履歴を表示部44に表示させることで、表示制御部455は、ユーザが収支に関する情報を把握するために実行する情報端末40の操作を少なくすることができる。
【0077】
ところで、第3合計情報に含まれる複数種類のポイントそれぞれは、1ポイントが1円に相当するとは限らない。そこで、表示制御部455は、複数のポイントそれぞれを現金に換算した複数の換算ポイントを合計した合計ポイントに対応する合計額(以下、「換算合計額」という)を表示部44に表示させる。
【0078】
例えば、取得部454は、複数種類のポイントそれぞれを現金に換算するための複数の換算レートに基づいてユーザに付与された複数種類のポイントを換算した複数種類の換算ポイントのポイント収支を合計した合計ポイントに対応する換算合計額を取得する。複数の換算レートそれぞれは、例えば複数の換算レートに対応する複数種類のポイントのポイント収支を管理する複数の第2サーバ20それぞれから取得する。表示制御部455は、取得部454が取得した換算合計額と第1合計情報が示す合計額とを合計した合計額を示す第3合計情報を表示部44に表示させる。取得部454及び表示制御部455がこのように動作することで、表示制御部455は、表示部44に表示させるユーザの収支に関する情報の精度を高くすることができる。
【0079】
ところで、ユーザは、第1金融サービスを利用することにより、第1金融サービスと異なる第2金融サービスを利用する場合がある。具体的には、ユーザが第1金融サービスであるクレジットカードを利用することにより、第2金融サービスである銀行口座から当該クレジットカードの利用において発生した金額が引き落とされる場合である。
【0080】
このような場合、第1金融サービスに対応する第1サーバ10aに記憶されている現金収支と第2金融サービスに対応する第1サーバ10bに記憶されている現金収支とは、同じ支出に関する情報を含む。したがって、情報端末40は、第1サーバ10aと第1サーバ10bとに記憶された同じ支出に関する情報のうち、一方の情報を含まない第1合計情報を表示する必要がある。
【0081】
そこで、取得部454は、複数の金融サービスのうち、第1金融サービスを利用することにより第1現金収支が発生し、前記第1現金収支に対応して第2金融サービスにおいて第2現金収支が発生した場合に、第1金融サービスを利用することにより発生した第1現金収支又は第1現金収支に対応して第2金融サービスにおいて発生した第2現金収支のいずれかを含まない第1合計情報を情報処理装置30から取得する。取得部454は、第1現金収支又は第2現金収支のいずれかを含まない第3合計情報を取得してもよい。
【0082】
続いて、表示制御部455は、取得部454が取得した第1現金収支又は第2現金収支のいずれかを含まない第1合計情報又は第3合計情報を表示部44に表示させる。取得部454及び表示制御部455がこのように動作することで、表示制御部455は、ユーザの収支に関する情報を表示部44に正しく表示することができる。
【0083】
ところで、ユーザは、複数の金融サービスにおいて同じ第1利用サービスIDを使用したり、金融サービスにおいて使用する第1利用サービスIDとポイント提供サービスにおいて使用する第2利用サービスIDとが同じ利用サービスIDであったりする場合がある。この場合、表示制御部455は、同じ利用サービスIDに関連付けられた複数の金融サービス及び複数のポイント提供サービスにおける現金収支又はポイント収支を表示してもよい。
【0084】
表示制御部455は、例えば同一の利用サービスIDに関連付けられた複数の現金収支の合計額と当該利用サービスIDに関連付けられた複数のポイント収支の合計ポイントに対応する合計額とを合計した合計額を示す第3合計情報を表示部44に表示させてもよい。表示制御部455がこのように動作することで、表示制御部455は、情報端末40のユーザが閲覧する収支情報の種別を増やすことができる。
【0085】
<情報処理システム100における処理シーケンス>
図9は、情報処理システム100における処理シーケンスの例を示す図である。
図9は、情報処理装置30及び情報端末40の間で送受信されるデータの一部を示している。
図9に示す処理シーケンスは、操作受付部451が操作部43から第1ユーザ操作を受け付けた時点から開始している(S11)。第1ユーザ操作は、ユーザが複数の金融サービス及び複数のポイント提供サービスを統合サービスに関連付けるための操作である。
【0086】
第1送信部452は、操作受付部451が第1ユーザ操作を受け付けたことに応じて、ユーザIDと、第1利用サービスID及び第2利用サービスIDと、を関連付けるための要求を情報処理装置30に送信する(S12)。第1送信部452が送信する要求には、ユーザIDと、第1利用サービスID及び第2利用サービスIDと、が含まれる。情報処理装置30は、要求に応じてユーザIDと、第1利用サービスID及び第2利用サービスIDと、を関連付ける(S13)。情報処理装置30は、ユーザIDと、第1利用サービスID及び第2利用サービスIDと、を関連づけたことを示す応答データを情報端末40に送信する(S14)。
【0087】
操作受付部451は、操作部43から第2ユーザ操作を受け付ける(S15)。第2ユーザ操作は、ユーザが第1ユーザ操作において統合サービスに関連付けた複数の金融サービス及び複数のポイント提供サービスにおけるユーザの収支に関する情報をユーザが閲覧するための操作である。第2送信部453は、操作受付部451が第2ユーザ操作を受け付けたことに応じて、ユーザIDを情報処理装置30に送信する(S16)。
【0088】
情報処理装置30は、第2送信部453から受信したユーザIDに関連付けられた複数の第1利用サービスIDを用いて複数の第1サーバ10にアクセスすることにより、ユーザの現金収支情報を取得する(S17)。情報処理装置30は、第2送信部453から受信したユーザIDに関連付けられた複数の第2利用サービスIDを用いて複数の第2サーバ20にアクセスすることにより、ユーザのポイント収支情報を取得する(S18)。
【0089】
情報処理装置30は、取得した現金収支情報及びポイント収支情報に基づいて合計情報を算出し(S19)、情報端末40に送信する(S20)。表示制御部455は、取得部454が情報処理装置30から取得した複数の合計情報のうち、ユーザが指定した合計情報を表示部44に表示する(S21)。
【0090】
<情報端末40における処理の流れ>
図10は、情報端末40における動作の流れを示すフローチャートである。
図10に示すフローチャートは、
図9に示す処理シーケンスのS11、S15及びS21に相当する動作を示している。
図10に示すフローチャートは、情報端末40が情報処理装置30から取得した複数の合計情報をユーザの操作に応じて表示する動作を示している。
【0091】
操作受付部451が操作部43から第1ユーザ操作を受け付けた場合(S31のYES)、第1送信部452は、ユーザIDと、第1利用サービスID及び第2利用サービスIDと、を関連付けるための要求を情報処理装置30に送信する(S32)。具体的には、第1送信部は、ユーザIDと、当該ユーザIDに関連付けるための第1利用サービスID及び第2利用サービスIDを情報処理装置30に送信する。操作部43から第1ユーザ操作を受け付けていない場合(S31のNO)、操作受付部451は、第1ユーザ操作を受け付けるための処理を繰り返す。
【0092】
操作受付部451が操作部43から第2ユーザ操作を受け付けた場合(S33のYES)、第2送信部453は、ユーザIDを情報処理装置30に送信する(S34)。操作部43から第2ユーザ操作を受け付けていない場合(S33のNO)、操作受付部451は、第2ユーザ操作を受け付けるための処理を繰り返す。
【0093】
取得部454は、情報処理装置30から合計情報を取得していない場合(S35のNO)、合計情報を取得するための処理を繰り返す。取得部454が情報処理装置30から合計情報を取得した場合(S35のYES)、表示制御部455は、ユーザの操作に応じて表示部44に合計情報を表示する処理を実行する。
【0094】
第1合計情報を閲覧するための操作を操作受付部451が受け付けた場合(S36のYES)、表示制御部455は、第1合計情報に含まれる現金収支の合計額を表示する(S37)。第2合計情報を閲覧するための操作を操作受付部451が受け付けた場合(S36のNO、且つS38のYES)、表示制御部455は、第2合計情報に含まれるポイント収支の合計額を表示する(S39)。第3合計情報を閲覧するための操作を操作受付部451が受け付けた場合(S36のNO、且つS38のNO)、表示制御部455は、第3合計情報に含まれる現金収支とポイント収支との合計額を表示する(S40)。
【0095】
情報端末40は、処理を終了する操作が行われていない場合(S41のNO)、S31からS40までの処理を繰り返す。処理を終了する操作が行われた場合(S41のYES)、情報端末40は、処理を終了する。なお、S41において表示部44に表示している合計額と異なる他の合計額を閲覧するための操作を操作受付部451が受け付けた場合、情報端末40は、S36からS40の処理を繰り返してもよい。
【0096】
<情報端末40による効果>
以上説明したように、情報端末40は、ユーザIDと、第1利用サービスID及び第2利用サービスIDと、を関連付けるための要求を送信する第1送信部452と、第1送信部が要求を送信した後に、ユーザIDを情報処理装置30に送信する第2送信部453と、を備える。そして、表示制御部455は、取得部454が取得した第1合計情報、第2合計情報及び第3合計情報を、ユーザの操作に応じて切り替えて表示部44に表示させる。
【0097】
情報端末40がこのように構成されることで、情報端末40は、ユーザが指定した収支に関する情報を切り替えて表示することができる。その結果、情報端末40は、ユーザが知りたい収支に関する情報を当該ユーザが把握しやすくすることができる。
【0098】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0099】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0100】
10 第1サーバ
20 第2サーバ
30 情報処理装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
40 情報端末
41 通信部
42 記憶部
43 操作部
44 表示部
45 制御部
100 情報処理システム
331 第1受信部
332 第2受信部
333 合計情報生成部
334 合計情報通知部
451 操作受付部
452 第1送信部
453 第2送信部
454 取得部
455 表示制御部
【要約】 (修正有)
【課題】収支の内容をユーザが把握しやすくする情報端末、プログラム及び情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システム100において、情報端末40は、ユーザ識別情報と金融サービスを利用するために付与された第1利用サービス識別情報及びポイント提供サービスを利用するために付与された第2利用サービス識別情報とを関連付ける要求を送信する第1送信部452と、第1送信部が要求を送信した後にユーザ識別情報を送信する第2送信部453と、第1利用サービス識別情報に対応する金融サービスにおける現金収支を合計した第1合計情報、第2利用サービス識別情報に対応する複数のポイント提供サービスから付与されたポイントの収支を合計した第2合計情報及び第1合計情報と第2合計情報とが合算された第3合計情報を取得する取得部454と、第1合計情報と第2合計情報と第3合計情報とを切り換えて表示させる表示制御部455とを有する。
【選択図】
図4