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  • 特許-凍土間隙水圧変化の測定装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-08
(45)【発行日】2022-03-16
(54)【発明の名称】凍土間隙水圧変化の測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01L 7/00 20060101AFI20220309BHJP
【FI】
G01L7/00 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021213555
(22)【出願日】2021-12-27
【審査請求日】2021-12-28
(31)【優先権主張番号】202110948400.5
(32)【優先日】2021-08-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521275909
【氏名又は名称】中国科学院西北生態環境資源研究院
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【弁理士】
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】張蓮海
(72)【発明者】
【氏名】楊成松
(72)【発明者】
【氏名】馬巍
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-101436(JP,A)
【文献】特開2011-231568(JP,A)
【文献】中国実用新案第202599591(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第110118628(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102879148(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00-23/32
G01L27/00-27/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着ベース(1)と、下端が装着ベース(1)に装着される媒体基部(2)と、下端が装
着ベース(1)に装着されるとともに、上端が媒体基部(2)に可動に接続される浸透基
部(3)とを含む凍土間隙水圧変化の測定装置であって、
前記装着ベース(1)は、装着ヘッド(101)が上端に設けられる装着台座(11)と
、装着台座(11)の上面の中心に嵌設される圧力センサ(12)とを含み、前記装着ヘ
ッド(101)の内側に第1の装着溝(102)が設けられ、
前記媒体基部(2)は、上端に浸透溝(201)が設けられ、下端に圧力測定溝(202
)が設けられる媒体台座(21)と、媒体台座(21)に設けられ、且つ上部ポートが浸
透溝(201)と連通し、下部ポートが圧力測定溝(202)と連通する媒体槽配管(2
2)とを含み、
前記浸透基部(3)は、上端に収容溝(301)が設けられ、下端に第2の装着溝(30
2)が設けられる浸透台座(31)と、収容溝(301)内に装着される浸透ヘッド(3
2)とを含み、
前記浸透台座(31)の下端は第2の装着溝(302)、装着ヘッド(101)を介して
装着台座(11)に可動装着され、前記媒体台座(21)の下端は圧力測定溝(202)
の側壁、第1の装着溝(102)を介して装着台座(11)に可動装着され、且つ媒体台
座(21)は浸透台座(31)の内部に位置し、媒体台座(21)の上端の外側壁は浸透
台座(31)の内側壁に可動接続され、前記浸透ヘッド(32)の下端は浸透溝(201
)に嵌め込まれ、前記圧力センサ(12)の上端は圧力測定溝(202)に嵌め込まれ、
前記媒体台座(21)と装着台座(11)の接続箇所と、媒体台座(21)と浸透台座(
31)の接続箇所とのいずれにもシールモジュール(4)が設けられ、
前記媒体槽配管(22)の内径が0.05~0.08mmであり、且つ媒体槽配管(22
)は親水性材料を用い、媒体槽配管(22)内に界面水が充填されている、
ことを特徴とする凍土間隙水圧変化の測定装置。
【請求項2】
前記シールモジュール(4)は、シールパッドであり、且つ前記媒体台座(21)と装着
台座(11)の接続箇所と、媒体台座(21)と浸透台座(31)の接続箇所とのいずれ
にも、前記シールモジュール(4)を係止するためのシール係止溝が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記媒体台座(21)は、装着台座(11)と、浸透台座(31)とのそれぞれにネジで
接続され、前記シールモジュール(4)は、ネジに塗布された嫌気性接着剤である、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記装着台座(11)と、浸透台座(31)との露出部位全体にシール層が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記媒体槽配管(22)の内壁には超親水性コーティングが設けられ、超親水性コーティ
ングは、ナノTiO2コーティングである、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
補助手段(5)を含み、
前記補助手段(5)は、装着ベース(51)と、装着ベース(51)に装着されて箱体(
52)を構成する板材(520)と、装着ベース(1)に装着されるサンプル収容ユニッ
トとを含み、前記サンプル収容ユニットは、装着ベース(51)に装着される底部密閉板
(53)と、底端が底部密閉板(53)に可動接続され、測定対象土壌サンプルを収容す
るための試料収容管(54)と、箱体(52)の頂部に装着され、試料収容管(54)の
頂部に可動接続され、且つ内部に凍結液コイルが巻設された頂部密閉板(55)と、底部
密閉板(53)と頂部密閉板(55)の温度をそれぞれ制御する2組の凍結液サイクル温
度制御部材とを含み、
前記試料収容管(54)の側壁に測定孔(540)が開けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記補助手段(5)は、試料収容管(54)の内部へ水を補給するための水補給装置をさ
らに含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凍土パラメータ測定装置の技術分野に関し、具体的には、凍土間隙水圧変化の
測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高冷地域の工事建設の主な災害である凍結融解は高冷地域の工事建設に大きな問題をもた
らした。研究では、凍結融解が土壌構造及び強度に及ぼす影響は、凍結融解中の間隙水圧
の変化履歴と密接に関連していることがわかった。
【0003】
したがって、凍結融解中の間隙水圧変化の研究は、凍結融解による影響を研究するための
重要なパラメータになっている。しかし、土壌が凍結している状態で土壌の間隙水圧を測
定することは常に技術的に困難であるため、現在、エタノール、シメチコン、n-デカン
など負の温度で凍結しにくい液体物質を媒体として凍土間隙水圧変化を測定するのが一般
的であるが、これらの物質は土壌を汚染するため、従来技術では、凍結土壌の間隙水圧変
化を測定するための特定の基準や装置はまだなかった。このため、現在のところ、凍結土
壌の間隙水圧変化を測定する装置が求められる。
【発明の概要】
【0004】
[発明が解決しようとする課題]
本発明の目的は凍土間隙水圧変化の測定装置を提供することである。
【0005】
[課題を解決するための手段]
本発明の技術案は以下のとおりである。装着ベースと、下端が装着ベースに装着され得る
媒体基部と、下端が装着ベースに装着され得るとともに、上端が媒体基部に可動に接続さ
れる浸透基部とを含む凍土間隙水圧変化の測定装置であって、
前記装着ベースは、装着ヘッドが上端に設けられる装着台座と、装着台座の上面の中心に
嵌設される圧力センサとを含み、前記装着ヘッドの内側に第1の装着溝が設けられ、
前記媒体基部は、上端に浸透溝が設けられ、下端に圧力測定溝が設けられる媒体台座と、
媒体台座に設けられ、且つ上部ポートが浸透溝と連通し、下部ポートが圧力測定溝と連通
する媒体槽配管とを含み、
前記浸透基部は、上端に収容溝が設けられ、下端に第2の装着溝が設けられる浸透台座と
、収容溝内に装着される浸透ヘッドとを含み、
前記浸透台座の下端は第2の装着溝、装着ヘッドを介して装着台座に可動装着され、前記
媒体台座の下端は圧力測定溝の側壁、第1の装着溝を介して装着台座に可動装着され、且
つ媒体台座は浸透台座の内部に位置し、媒体台座の上端の外側壁は浸透台座の内側壁に可
動接続され、前記浸透ヘッドの下端は浸透溝に嵌め込まれ、前記圧力センサの上端は圧力
測定溝に嵌め込まれ、
前記媒体台座と装着台座の接続箇所、媒体台座と浸透台座の接続箇所のいずれにもシール
モジュールが設けられ、
前記媒体槽配管の内径が0.05~0.08mmであり、且つ媒体槽配管は親水性材料を
用い、媒体槽配管内に界面水が充填されている。親水性材料の表面が水分子とミクロンレ
ベルの相互作用力で相互作用し、この範囲内の水が一般に界面水と呼ばれ、界面水の物理
的及び機械的特性にはバルク水とは大きな差異が存在し、このため、媒体槽配管の内径を
0.05~0.08mmに設定することによって、媒体槽配管内に充填されている媒体水
が界面水となり、負圧でエアキャビティが形成される下限が低下し、装置の測定範囲が効
果的に拡大され、且つ界面水を力伝達媒体とすると、他の媒体の使用による環境汚染の問
題が効果的に回避される。
【0006】
本発明の一態様として、前記シールモジュールは、具体的には、シールパッドであり、且
つ前記媒体台座と装着台座の接続箇所、媒体台座と浸透台座の接続箇所のいずれにも、前
記シールモジュールを係止するためのシール係止溝が設けられている。シールパッドが設
けられることにより、装着台座、媒体台座、浸透台座の接続ポートが効果的にシールされ
、このように、実際には凍土間隙水圧を測定するにあたって、装置のシールが不十分であ
ることによって測定が不正確になるという問題を効果的に回避する。
【0007】
本発明の一態様として、前記媒体台座は、装着台座、浸透台座のそれぞれにネジで接続さ
れ、前記シールモジュールは、具体的には、ネジに塗布された嫌気性接着剤である。嫌気
性接着剤を用いて装着台座、媒体台座、浸透台座の接続接触面をさらに効果的にシールす
ることができる。
【0008】
本発明の一態様として、前記装着台座、浸透台座の露出部位全体にシール層が設けられる
。露出部位にシール層が設けられると、装置全体のシール性が効果的に確保され、凍土中
の間隙水が浸透ヘッドを介してしか装置に入ることができず、測定精度がさらに向上する

本発明の一態様として、前記媒体槽配管の内壁には超親水性コーティングが設けられ、超
親水性コーティングは、具体的には、ナノTiO2コーティングである。超親水性コーテ
ィングによって、その表面が水分子と相互作用することを効果的に確保し、媒体槽配管中
に界面水が充填されることを確保する。
【0009】
本発明の一態様として、補助手段を含み、
前記補助手段は、装着ベースと、装着ベースに装着されて箱体を構成し得る板材と、装着
ベースに装着されるサンプル収容ユニットとを含み、前記サンプル収容ユニットは、装着
ベースに装着される底部密閉板と、底端が底部密閉板に可動接続されて、測定対象土壌サ
ンプルを収容するための試料収容管と、箱体の頂部に装着されて、試料収容管のトップに
可動接続され、且つ内部に凍結液コイルが巻設された頂部密閉板と、底部密閉板、頂部密
閉板の温度をそれぞれ制御する2組の凍結液サイクル温度制御部材とを含み、
前記試料収容管の側壁に測定孔が開けられている。補助手段によれば、現場以外の測定の
場合のサンプリング測定のシナリオを可能とし、且つ温度パラメータを変えて、温度影響
による研究凍土間隙水圧の変化を研究することを可能とする。
【0010】
本発明の一態様として、前記補助手段は、試料収容管の内部へ水を補給するための水補給
装置をさらに含む。水補給装置によれば、試験において凍結融解中の土壌サンプルへ水分
を補給することができる。
【発明の効果】
【0011】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。本発明は、全体として構
造の設計が合理的であり、媒体槽配管の特殊な構造及び材質と界面水とを組み合わせるこ
とにより、媒体内に水泡が生じやすく、その結果、測定失敗や測定範囲が小さいという従
来技術の問題を効果的に回避し、また、エタノール、n-デカン、シメチコンなどの物質
の代わりとして界面水を凍土間隙水圧測定用の媒体とすることによって、測定による環境
汚染の問題を効果的に回避し、さらに、装置全体の構造と組み合わせることで良好なシー
ル性を可能とし、実際の適用には測定範囲をより広げる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施例1の構造模式図である。
図2】本発明の実施例1の分解図である。
図3】本発明の実施例2の構造模式図である。
図4】本発明の実施例2の分解図である。
図5】本発明の実施例6の分解図である。
【0013】
[符号の説明]
1-装着ベース、101-装着ヘッド、102-第1の装着溝、11-装着台座、12-
圧力センサ、2-媒体基部、201-浸透溝、202-圧力測定溝、21-媒体台座、2
2-媒体槽配管、3-浸透基部、301-収容溝、302-第2の装着溝、31-浸透台
座、32-浸透ヘッド、4-シールモジュール、5-補助手段、51-装着ベース、52
-箱体、520-板材、53-底部密閉板、54-試料収容管、540-測定孔、55-
頂部密閉板。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例1
図1図2に示す凍土間隙水圧変化の測定装置は、装着ベース1と、下端が装着ベース1
に装着され得る媒体基部2と、下端が装着ベース1に装着され得るとともに、上端が媒体
基部2に可動に接続される浸透基部3とを含み、
装着ベース1は、装着ヘッド101が上端に設けられる装着台座11と、装着台座11の
上面の中心に嵌設される圧力センサ12とを含み、装着ヘッド101の内側に第1の装着
溝102が設けられ、
媒体基部2は、上端に浸透溝201が設けられ、下端に圧力測定溝202が設けられる媒
体台座21と、媒体台座21に設けられ、且つ上部ポートが浸透溝201と連通し、下部
ポートが圧力測定溝202と連通する媒体槽配管22とを含み、
浸透基部3は、上端に収容溝301が設けられ、下端に第2の装着溝302が設けられる
浸透台座31と、収容溝301内に装着される浸透ヘッド32とを含み、
浸透台座31の下端は、第2の装着溝302、装着ヘッド101を介して装着台座11に
可動装着され、媒体台座21の下端は圧力測定溝202の側壁、第1の装着溝102を介
して装着台座11に可動装着され、且つ媒体台座21は浸透台座31の内部に位置し、媒
体台座21の上端の外側壁は浸透台座31の内側壁に可動接続され、浸透ヘッド32の下
端は浸透溝201に嵌め込まれ、圧力センサ12の上端は圧力測定溝202に嵌め込まれ

媒体台座21と装着台座11の接続箇所、媒体台座21と浸透台座31の接続箇所のいず
れにもシールモジュール4が設けられ、媒体台座21は装着台座11、浸透台座31のそ
れぞれにネジで接続され、シールモジュール4は、具体的には、ネジに塗布されている嫌
気性接着剤であり、ここで、嫌気性接着剤は、具体的には、型号番号XK569の管路用
嫌気性接着剤であり、
媒体槽配管22の内径が0.05mmであり、且つ媒体槽配管22は親水性材料、具体的
にはクロム金属を用い、媒体槽配管22内に界面水が充填されている。
【0015】
実施例2
実施例1と比較して、媒体槽配管22の内径が0.05mmであり、
図3図4に示すように、シールモジュール4は、具体的には、シールパッドであり、且
つ媒体台座21と装着台座11の接続箇所、媒体台座21と浸透台座31の接続箇所のい
ずれにも、シールモジュール4を係止するためのシール係止溝が設けられている点で相違
している。
【0016】
実施例3
実施例1と比較して、媒体槽配管22の内径が0.06mmであり、装着台座11、浸透
台座31の露出部位全体にシール層が設けられる点で相違している。
【0017】
実施例4
実施例1と比較して、媒体槽配管22の内径が0.08mmであり、媒体台座21は装着
台座11、浸透台座31のそれぞれにネジで接続され、シールモジュール4は、具体的に
は、ネジに塗布されてている嫌気性接着剤であり、ここで、嫌気性接着剤は、具体的には
、型番XK569の管路用嫌気性接着剤であり、媒体台座21と装着台座11の接続箇所
、媒体台座21と浸透台座31の接続箇所のいずれにも、シールモジュール4が設けられ
、シールモジュール4は、具体的には、シールパッドであり、且つ媒体台座21と装着台
座11の接続箇所、媒体台座21と浸透台座31の接続箇所のいずれにも、シールモジュ
ール4を係止するためのシール係止溝が設けられ、装着台座11、浸透台座31の露出部
位全体にシール層が設けられ、シール層は、具体的にはMatriXbond3533P
UR電子構造用接着剤を用いる点で相違している。
【0018】
実施例5
実施例1と比較して、媒体槽配管22の内径が0.08mmであり、媒体槽配管22の内
壁に超親水性コーティングが設けられ、超親水性コーティングは、具体的にはナノTiO
2コーティングである点で相違している。
【0019】
実施例6
実施例1と比較して、図5に示すように、補助手段5をさらに備え、補助手段5は、装着
ベース51と、装着ベース51に装着されて箱体52を構成し得る板材520と、装着ベ
ース1に装着されるサンプル収容ユニットとを含み、サンプル収容ユニットは、装着ベー
ス51に装着される底部密閉板53と、底端が底部密閉板53に可動接続されて、測定対
象土壌サンプルを収容する試料収容管54と、箱体52の頂部に装着されて、試料収容管
54のトップに可動接続され、且つ内部に凍結液コイルが巻設された頂部密閉板55と、
底部密閉板53、頂部密閉板55の温度をそれぞれ制御する2組の凍結液サイクル温度制
御部材と、試料収容管54の内部へ水を補給するための水補給装置とを含み、試料収容管
54の側壁に測定孔540が開けられ、ここで、板材520は具体的にはポリメチルメタ
クリレートを用い、試料収容管54は具体的にはポリメチルメタクリレートタンクである
点で相違している。
なお、測定孔540は、土壌サンプルの異なる部位の温度及び圧力を測定することに用い
られ、具体的な数については実際の測定に応じて開けられてもよく、特に限定するもので
はなく、本実施例では、土壌サンプルの異なる部位の温度を測定する6個の測定孔540
及び土壌サンプルの異なる部位の圧力を測定する3つの測定孔540が開けられる。
【0020】
実験例
1)青海チベット高原の北麓河区域のある青海-チベット鉄道の沿線で実地テストを行い
、具体的には、本実施例1~5の装置及びある凍土間隙水圧測定デバイスを用いて、同一
検出点(このテスト点のプローブの埋め位置はシルト質粘土、埋め深さは20cm、温度
は-1.0℃、含水量は98%)を複数回検出し、10バッチのデータをランダムに記録
し、この地点でサンプリングした後、本実施例6の装置を用いて複数回測定し、10組の
データをランダムに記録し、具体的な測定結果を表1に示す。
表1:本実施例1~6の装置及び対照群で測定した凍土間隙水圧の値
【0021】
【0022】
結論:表1のデータから分かるように、従来技術に比べて、本発明の実施例1~6の装置
は、凍土間隙水圧をテストするときに安定性に優れている。
2)青海チベット高原の北麓河区域のある青海-チベット鉄道の沿線の土壌サンプルにつ
いて室内テストを行い、具体的には、本発明の実施例1~5の装置及びある凍土間隙水圧
測定デバイスを用いて、土壌サンプルパラメータを変えて、バッチごとに測定を行い(土
壌サンプル温度(>-10℃)、飽和度(100%~5%)、負荷(<3MPa)である
変数パラメータを変える)、表2に示すような測定範囲の表を得る。
表2:本発明の実施例1~5の装置及び土壌サンプルパラメータを変えた後の対照群の測
定範囲の値
【0023】
【0024】
結論:表2のデータから分かるように、従来技術に比べて、本発明の実施例1~5の装置
は、測定量程が大きい。
【要約】      (修正有)
【課題】凍土間隙水圧変化の測定装置を提供する。
【解決手段】測定装置は、装着ベースと、下端が装着ベース1に装着され得る媒体基部2と、下端が装着ベースに装着され得るとともに、上端が媒体基部に可動接続される浸透基部3とを含み、前記媒体基部は、媒体台座21と、媒体台座内に設けられる媒体槽配管22とを含み、前記媒体槽配管の内径が0.05~0.08mmであり、且つ媒体槽配管は親水性材料を用い、媒体槽配管内に界面水が充填されている。本発明は、全体として構造の設計が合理的であり、媒体槽配管の特殊な構造及び材質と界面水とを組み合わせることにより、媒体内に水泡が生じやすく、その結果、測定失敗や測定範囲が小さいという従来技術の問題を効果的に回避し、界面水を媒体とすることによって、環境汚染の問題を効果的に回避でき、さらに、装置全体の構造と組み合わせることで良好なシール性を可能とし、測定範囲をより広げる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5