(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-08
(45)【発行日】2022-03-16
(54)【発明の名称】風呂敷金庫(フロシキンコ)
(51)【国際特許分類】
A45C 7/00 20060101AFI20220309BHJP
E05G 1/00 20060101ALI20220309BHJP
【FI】
A45C7/00 A
E05G1/00 Z
(21)【出願番号】P 2016256062
(22)【出願日】2016-12-28
【審査請求日】2018-03-23
【審判番号】
【審判請求日】2020-06-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000211569
【氏名又は名称】中松 義郎
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
【合議体】
【審判長】山本 信平
【審判官】星名 真幸
【審判官】鈴木 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-62594(JP,A)
【文献】実開昭59-148626(JP,U)
【文献】国際公開第2007/026680(WO,A1)
【文献】特開2010-169259(JP,A)
【文献】特開平3-59283(JP,A)
【文献】特表平11-500797(JP,A)
【文献】特開2007-284802(JP,A)
【文献】特開2009-215721(JP,A)
【文献】特開平10-736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 7/00
E05G 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1800°Fに耐えられる96%のアモルファスシリカ材で織られたベース布の耐熱性材料を、正方形の大きさとし、広げた時は平たんであり、チャック等結合具や箱が無く、風呂敷状で形状可変とした、色々な形状の重要物を風呂敷のように折り畳んで包んで保護し火炎から前記重要物を護り、また携帯して容易に火事場から持ち出せる事を特徴とする風呂敷金庫。
【請求項2】
1800°Fに耐えられる96%のアモルファスシリカ材で織られたベース布にメタライズドポリエステル材を積層接着した耐熱性材料を、正方形の大きさとし、広げた時は平たんであり、チャック等結合具や箱が無く、風呂敷状で形状可変とした、色々な形状の重要物を風呂敷のように折り畳んで包んで保護し火炎から前記重要物を護り、また携帯して容易に火事場から持ち出せる事を特徴とする風呂敷金庫。
【請求項3】
1800°Fに耐えられる96%のアモルファスシリカ材をクローズフットで織られたベース布に、0.001インチの厚みで450°Fに耐えられるメタライズドポリエステル材を、300°Fに耐えられる接着材で積層接着した耐熱性材料を
、36インチ四方の正方形の大きさとし、厚みを0.035インチとし、全体重量を22オンス/平方ヤードとし、広げた時は平たんであり、チャック等結合具や箱が無く、風呂敷状で形状可変とした、色々な形状の重要物を風呂敷のように折り畳んで包んで保護し火炎から前記重要物を護り、また携帯して容易に火事場から持ち出せる事を特徴とする風呂敷金庫。
【請求項4】
1800°Fに耐えられる96%のアモルファスシリカ材で織られたベース布にメタライズドポリエステル材を積層接着した耐熱性材料を
、36インチ四方の正方形の大きさとし、広げた時は平たんであり、チャック等結合具や箱が無く、風呂敷状で形状可変と
して、色々な形状の重要物を風呂敷のように折り畳んで包んで保護し、火災から前記重要物を護り、又火災の際は携帯して持ち出す方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災防火に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
耐熱性を有し、かつ、フレキシブルな金庫
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
最近の糸魚川の大規模火災、千葉の火災等火災が連続で発生している。火災は、突然起こり、類焼もし、自分が用心していても防ぎようがない。そこで重要書類を持ち出せず多くの人が苦しんでいることを解決するのが本発明である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記の課題を解決する本発明は、金庫が従来の箱型であるのに対し、風呂敷状として形状が自由自在になるようにして、かつ公知の金庫よりも高い温度に耐えうる材料で構築し、平時は収納場所をとらず、かつ誰でも入手出来る価格としたものである。
【発明の効果】
【0005】
火災が発生しても安全に、貴重な資料、もの等を保存でき、また従来不可能であった火災時に容易に重要物を持ち出すことが出来る。又、持ち出せない場合でも高温に耐え重要物を安全に保存出来る。又、通常時において場所をとらず、コストも安く、量産に適する。火災の多い日本をはじめ世界中の火災による損害から守ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
公知の金庫は四角い鉄など金属で作られた箱であり、したがって重く、移動も大変であり、まして火災の時に持ち出すことは不可能である。
JIS規格「一般用」は内部温度177℃以下、「磁気テープ用」の規格を庫内の温度66℃以下・湿度85%以下「フロッピーディスク用」は、庫内の温度52℃以下・湿度80%以下と定めている。
しかし実際の火災温度は数百℃以上となり、公知の金庫では耐火温度が低く、高温になる大火災には耐えられない。また価格も高価であり、設置場所にもかさばる。
【0008】
本発明は風呂敷を金庫にするという全く従来にない新しい発想である。
本発明は
図1に示す如くほぼ36インチ四方の正方形の風呂敷状である。
この風呂敷状本体1の上に重要物2を載せ、折り目3で包む。以降
図2、
図3、
図4、
図5、
図6の順序で
図6の如く重要物を包んで完成形4となる。
【0009】
図6の折り畳み完成形は長方形であるが、これは一例であり、本発明は風呂敷状であるので、風呂敷の特徴として、長方形の権利書であろうが、六面体の箱であろうが、円筒形のビンであろうが、いかなる形状であっても包み込めるのが本発明風呂敷金庫の特徴である。又、風呂敷金庫を単体で使用せず、風呂敷金庫に重要物を収納した風呂敷金庫をさらに通常の金庫に入れて保管してもよい。
【0010】
本発明が風呂敷金庫としての機能を持つために、特別な材料で作る。
図7は、本発明風呂敷金庫の断面を拡大した図である。5はベースの布で96%のアモルファスシリカで作る。ベースの布5の
織り方は、4 HARNESS CROW’S FOOTである。重さは18.0 OZ/YD2、6は300°Fに耐える耐熱性接着剤である。この接着剤によりベースの布5とメタライズドポリエステルフィルム7を接着する。メタライズドポリエステルフィルムは450°Fに耐える。
メタライズドポリエステルフィルムの厚みは、0.001インチである。そして5,6,7の全体の厚みは、0.035インチであり、全体の重さ22.0 OZ/YD2である。メタライズドポリエステルを接着させず、
アモルファスシリカ
で形成されたベース布だけでもよい。
本発明風呂敷金庫の耐熱性は1800°Fである事が実験で確かめられた。
金庫は重くて持ち出せないが、本発明は軽量なので火災時にすぐ持って逃げられるし、もし持ち出せなくても1800°Fに耐えられるので重要物は焼けず安全に保管される。
【産業上の利用可能性】
【0011】
最近火災が多く重要物を焼失する人が多い。本発明はこれを防止するもので、個人、会社等に必要で産業状の利用可能性大である。
【符号の説明】
【0012】
1 本発明風呂敷金庫
2 権利書等重要物
3 本発明風呂敷金庫を折った折り目
4 本発明風呂敷金庫に権利書など重要物を収納した外観
5 本発明のベース布
6 本発明のベース布と表皮を接着する接着剤
7 メタライズドポリエステルフィルムなど本発明表皮