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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-08
(45)【発行日】2022-03-16
(54)【発明の名称】4型鍛造デバイス
(51)【国際特許分類】
   B21J 9/06 20060101AFI20220309BHJP
   B21J 13/04 20060101ALI20220309BHJP
【FI】
B21J9/06 B
B21J13/04
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019053715
(22)【出願日】2019-03-20
(65)【公開番号】P2020093300
(43)【公開日】2020-06-18
【審査請求日】2021-02-17
(31)【優先権主張番号】2018 12351
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】UA
(73)【特許権者】
【識別番号】519100767
【氏名又は名称】ラゾルキン ヴィクター,アンドリイオヴィチ
【氏名又は名称原語表記】Lazorkin Viktor, Andriiovych
(73)【特許権者】
【識別番号】519100778
【氏名又は名称】ラゾルキン ドミトロ,ヴィクトロヴィチ
【氏名又は名称原語表記】Lazorkin Dmytro, Viktorovych
(73)【特許権者】
【識別番号】519100789
【氏名又は名称】オニシュチェンコ ロマン,ヴィクトロヴィチ
【氏名又は名称原語表記】Onyshchenko Roman, Viktorovych
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ラゾルキン ヴィクター,アンドリイオヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】ラゾルキン ドミトロ,ヴィクトロヴィチ
(72)【発明者】
【氏名】オニシュチェンコ ロマン,ヴィクトロヴィチ
【審査官】石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-508945(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/247642(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1189333(KR,B1)
【文献】独国特許出願公開第102008023668(DE,A1)
【文献】特開平1-215428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21J 9/06
B21J 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
4型鍛造デバイスにおいて、斜面を有する可動上部本体及び固定底部本体と、前記上部及び底部本体にシネマティックに接続され、前記上部及び底部本体の斜面に対応する斜面を有する側部スライドであって、前記上部及び底部本体に対して移動できるように搭載され、ガイドウェイによって前記上部及び底部本体に接続され、前記ガイドウェイは、前記ガイドウェイの中央ウェブを介して前記本体に強固に接続され、スライドの摺動表面に沿ってスライドとの隙間を有する、側部スライドと、前記上部及び底部本体にそれぞれ接続される上部及び底部型とを備え、側部型は前記スライドに接続され、前記型は、型変更プロセスにおいて前記本体及び前記スライドから着脱可能であるように形成される、デバイスであって、前記ガイドウェイは、E字型断面であり、したがって、前記ガイドウェイのそれぞれは、前記本体内で強固に固定された更なる端ウェブを有し、前記型は、グリッパタイプ固定機構によって前記本体及び前記スライドに接続され、前記グリッパタイプ固定機構は、デバイスの1つまたは2つの側面に位置するねじ山付き接続要素、例えば、ねじまたはナット、及び、内部または外部グリップと相互作用する可能性を持って搭載された、弾性要素、好ましくは、ばねを備え、前記型は、型変更プロセスにおいて特別のマンドレル上で前記型が互いに接触する型完全閉鎖状態で固定されるように設計される、デバイス。
【請求項2】
前記グリッパタイプの型固定機構は、前記本体内又は前記スライド内の1つの側面に設けられた軸方向穴に挿入される、ねじの端上の交互ねじ山を有する、ねじを備え、前記ねじは、2つの側面から前記ねじ上で互いに向かってねじ込まれるナット、および、グリップの間に設置された皿ばねを含むグリップを有し、各溝が、前記グリップを受取るために前記型シャンク部分内に形成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記グリッパタイプの型固定機構は、前記型の2つの側面に位置するヒンジ付きグリップを備え、前記グリップのそれぞれは、前記本体上に又は前記スライド上に回転可能に固定され、前記型及びシャンク部分内の前記溝に入るように設計された突出部を有する部分を有し、それぞれのグリップ内で前記突出部を有する部分と揺動軸との間にねじが設置される穴が設けられ、前記本体内または前記スライド内に、前記グリップの前記シャンク部分と相互作用することができるばねが設置される穴が設けられる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記グリッパタイプの型固定機構は、前記型の両側面に位置する前記グリップを備え、それぞれのグリップは前記本体内に又は前記スライド内に設けられた前記溝に入るように設計された突出部を有するように形成され、前記グリップ内に及び前記本体内にまたは前記スライド内に、ピンが設置される整列した穴が設けられ、それにより、ナットは前記ピンの一端にねじ込まれ、前記本体内にまたは前記スライド内に、ばねが設置される穴が設けられる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
穴が前記型内に形成され、前記穴内に、型変更プロセスにおいて特別のマンドレル上で互いに接触状態になるまで隣接する前記型が閉鎖するとき、隣接する前記型を接続するように設計されたブラケットが挿入される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
整列した穴は、それぞれの型の2つの側面に形成され、前記穴は、プッシャーによって前記穴に押込まれる指部を受取ることを意図され、前記プッシャーは、次に、交互ねじ山を有するねじの回転によって動かされ、前記ねじは、型変更プロセスにおいて特別のマンドレル上で互いに接触状態になるまで前記型が閉鎖するとき、それぞれの型について前記特別のマンドレル内に設けられる軸方向穴内に設置される、請求項1に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、金属鍛造の分野に関し、より具体的には、4型鍛造デバイスに関しており、4型鍛造デバイスは、油圧鍛造プレス及びラジアル鍛造機上でのインゴット及び種々の鋼及び合金のビレットの鍛造において使用され得る。
【0002】
本発明は、ロッド、コラム、中間シャフト、ねじり棒、圧延ロール、及び同様なもののような細長い構成要素を生産するために、ならびに、例えば、鍛造された建設部品、高温でかつ変形が難しいステンレス鋼及び合金をその後形成するための鍛造構成要素を生産するために機械製造産業及び冶金産業において使用され得る。
【背景技術】
【0003】
従来技術において、4型鍛造デバイスが知られており、4型鍛造デバイスは、斜面を有する可動上部本体及び固定底部本体と、上部及び底部本体の斜面に対応する斜面を有する側部スライドとを備え、前記スライドは、前記本体にシネマティックに(cinematically)接続され、上部及び底部本体に対して移動できるように搭載され、前記スライドは、Π字型断面のガイドウェイによって前記本体に接続される。それぞれのガイドウェイの1つの部品は、適切なピンによって上部及び底部本体に強固に接続され、一方、それぞれのガイドウェイの他の部品は、スライド内に設けられるそれぞれの溝に入り、ガイドウェイとスライドとの間にスライドの摺動表面に沿って隙間が存在する。上部及び底部本体に上部及び底部型がそれぞれ接続され;側部スライドに側部型が接続される。型は、Π字型クランプならびに本体及びスライドを通り抜けるタイピンの助けを借りてそれぞれの本体及びスライドに接続され、前記クランプは、本体、スライド、及び型内に設けられる溝に入るそれぞれの突出部を有する(ロシア国特許出願公開第2283718号明細書、IPC(2006.01)B21J7/16、B21J13/04、20.09.2006公開)。
【0004】
知られているデバイスの欠点は、その比較的低い効率であり、その効率は、摺動表面上の傷形成に対する傾向によって、また同様に、時間のかかる型置換手順によってもたらされるその不充分な長期修理不要サービスの結果である。
【0005】
特許請求されるデバイスについて最も近い従来技術は、4型鍛造デバイスであり、4型鍛造デバイスは、共に斜面を有する可動上部本体及び固定底部本体と、前記本体にシネマティックに接続された側部スライドとを備え、側部スライドは、上部及び底部本体上に設けられた斜面に対応する斜面を有し、F字型断面のガイドウェイによって本体に接続されている間、上部及び底部本体に対して変位可能に設置される。
【0006】
ガイドウェイは、その中央位置において、ピンによって上部及び底部本体に強固に接続され、ガイドウェイとスライドとの間にスライドの摺動表面に沿って隙間が存在する。上部及び底部本体に上部及び底部型がそれぞれ接続され、一方、側部型が側部スライドに接続される。型は、Π字型クランプならびに前記本体及び前記スライドを通り抜けるタイピンによってそれぞれの本体及びスライド上に固定され、前記クランプは、本体、スライド、及び型内に設けられる溝に入るそれぞれの突出部を有する(韓国特許第10-1189333号公報、IPC(2006.01)B21J13/02、B21J7/16;B21J3/00、09.10.2012公開)。
【0007】
知られているデバイスにおいて、修理不要の長寿命が、F字型ガイドウェイによって達成される。
【0008】
そのむしろ低い生産性及び不充分な信頼性の理由である知られているデバイスの欠点は、以下である。以下とは、
- 本体及びスライド摺動表面のミスアライメント及びジャミングの可能性;それぞれ、スライド移動同期の失敗、ガイドウェイに対する損傷をもたらす可能性が非常に高い、本体に対する不充分に強いガイドウェイの接続に起因するガイドウェイの摩耗、及び短い修理不要サービス寿命;
- 型を置換するために実施される多数の作業、すなわち、ピン及びクランプの除去、ならびに、新たに搭載された型上への更なるピン及びクランプの再設置についての必要性;これは全て、このデバイスにおける型変更を、労力及び時間を消費する手順にする;
- 4つの型全てを一度に変更することの不可能性
である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】ロシア国特許出願公開第2283718号明細書
【文献】韓国特許第10-1189333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
基本的に、本発明は、4型鍛造デバイスを、その設計に適切な変更を導入することによって改善して、本体及びスライドがスムーズに移動するようにさせかつスライド摺動表面に沿ういずれのミスアライメント及びジャミングもなくすようにさせ、また同様に、両方のスライドの同期移動を保証すると共に、型のそれぞれの本体及びスライドに対する迅速かつ信頼性のある型の接続を、デバイスからクランプを除去する必要性なしで本体及びスライドから型を取除く可能性を持った状態で達成することを目的とする;それ以外に、本発明は、型のセットが特別なツールラック上の作業ゾーンの外に格納され得るように、特別なマンドレル上で一度に4つの型全てを変更することを目的とする。結果として、デバイスのより長い修理不要サービス寿命が、生産性の増加、よりよい効率、及びより高い動作信頼性と共に達成され得る。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的は、4型鍛造デバイスにおいて、共に斜面を有する可動上部本体及び固定底部本体と、前記本体にシネマティックに接続された側部スライドであって、上部及び底部本体上に設けられた斜面に対応する斜面を有し、ガイドウェイによって上部及び底部本体に接続されている間、上部及び底部本体に対して変位可能に設置され、ガイドウェイは、ガイドウェイの中央ウェブによって本体に強固に接続され、スライドの摺動表面に沿ってスライドとのそれぞれの隙間を有する、側部スライドとを備え;デバイスの上部及び底部本体に上部及び底部型がそれぞれ接続され、一方、側部型はスライドに接続され、その他に、型は、型変更プロセスにおいて本体及びスライドから着脱可能であるように作られる、デバイスであって、ガイドウェイは、E字型断面であるため、ガイドウェイは、本体内で強固に固定された相補的端ウェブを有し、一方、型は、グリッパタイプ固定機構によって本体及びスライドに接続され、グリッパタイプ固定機構は、デバイスの1つまたは2つの側面に位置するねじ山付き接続要素、例えば、ねじまたはナット、及び、内部または外部グリップと相互作用する可能性を持って搭載された、弾性要素、好ましくは、ばねを備え、型は、型変更プロセスにおいて特別のマンドレル上で型が互いに接触する型完全閉鎖状態で固定されるように設計される、デバイスによって達成される。
【0012】
それ以外に、上記で述べた目的は、グリッパタイプの型固定機構によって達成され、グリッパタイプの型固定機構は、ねじであって、本体内又はスライド内の1つの側面に設けられた軸方向穴に挿入される、ねじの端上の交互ねじ山を有する、ねじを備え、2つの側面からねじ上で互いに向かってねじ込まれるそれぞれのナットを有し;グリップであって、グリップの間に位置する皿ばねを含む、グリップが設置され、一方、それぞれの溝は、グリップを受取るために型及びシャンク部分内に形成される。
【0013】
さらに、上記で述べた目的は、グリッパタイプの型固定機構によって達成され、グリッパタイプの型固定機構は、型の両側面に位置するヒンジ付きグリップを備え、グリップのそれぞれは、本体又はスライド上で回転する可能性を持って本体又はスライドに固定され、型及びシャンク部分内に設けられる溝に入るように設計された突出部を有する部分を有し;前記グリップ内で突出部を有するグリップの部分とグリップの揺動軸との間にねじが設置される穴が設けられ、一方、前記本体または前記スライド内に、ばねであって、グリップのシャンク部分と相互作用できる、ばねが設置される穴が設けられる。
【0014】
上記で述べた目的は同様に、グリッパタイプの型固定機構によって達成され、グリッパタイプの型固定機構は、型の両側面に位置するヒンジ付きグリップを備え、グリップのそれぞれは型内に及び本体内に又はスライド内に設けられた溝に入るように形成された突出部を有するように作られ、一方、グリップ及び本体またはスライドは、ピンが挿入される整列した穴を備え、ピンは、前記ピンの一端にねじ込まれるナットを有し、一方、本体またはスライドは、ばねが設置される穴を備える。
【0015】
上記で述べた目的は更に、ブラケットが設置されるそれぞれの穴を備える型によって達成され、ブラケットは、型変更プロセスにおいて特別のマンドレル上で互いに接触するまで、隣接する型が閉鎖されるとき、隣接する型を接続するために使用される。
【0016】
上記で述べた目的は同様に、型の両側面に作られ、プッシャーによって動かされる指部を受取ることを意図される、整列した穴を備える型によって達成され、プッシャーは、次に、ねじの回転によって動かされ、ねじは、交互ねじ山を有し、型変更プロセスにおいて特別のマンドレル上で互いに接触するように型が閉鎖されるとき、それぞれの型について特別のマンドレル内に設けられる軸方向穴内に搭載される。
【0017】
特許請求されるデバイスの本質的な特徴の組合せと達成される技術的結果との間に以下の因果関係が存在する。
【0018】
ガイドウェイが本体内に強固に固定された相補的端ウェブを有するようなE字型断面のガイドウェイの実施形態は、本体とスライドとの間のより強固なシネマティック接続に寄与し、摺動対のミスアライメントを低減し、摺動表面上の傷形成のリスクをそれぞれ低減し、それは全て、スライドの摺動表面に沿う本体及びスライドのスムーズでミスアライメントがなくジャミングがない互いに対する移動ならびに両方のスライドの同期移動を保証するのに役立ち、したがって、ガイドウェイに対する損傷のリスクを低減し、結果として、デバイスのより長い修理不要サービス寿命を保証し、その生産性、信頼性、及び効率を増加させる。
【0019】
型の1つまたは2つの側面に位置するねじ山付き接続要素、例えば、ねじまたはナット、及び、内部または外部グリップと相互作用する可能性を持って設置された、可撓性要素、好ましくは、ばねを備えるグリッパタイプ固定機構による本体及びスライドに対する型の接続は、型内に設けられる溝から迅速に出てくるグリップによって、また、グリップ及び接続要素を除去することなく本体及びスライドから型が除去される可能性によって、型のそれぞれの本体及びスライドからの型の迅速な着脱を可能にし、型が除去されるその可能性は、ここで、グリップが固定機構の内部に設置されるかまたは前記機構の外に設置されるが、両方の場合に、グリップが、ヒンジ付きで作られ本体及びスライド上に固定されるかまたは本体及びスライドから或る距離に保持されるために考えられる。そのため、接続要素及びグリップを解除し除去する手順、すなわち、型の2つの側面から同時に解除し除去し、デバイス作業ゾーンから型を除去する手順、ならびに、置換型セットを搭載することを以前は必要とした、接続要素及びグリップ設置の後続の手順は、ここで削除され、それは、型変更プロセスを容易にし、そのために必要とされる時間を節約するのに役立ち、最終的に、それは全て、デバイスのより高い生産性をもたらす。
【0020】
型が互いに接触する、型の閉鎖状態において特別のマンドレル上で型が固定されるような型の実施形態は、4つの型を全て同時に変更することを可能にする;ツールラック上に位置する別のマンドレル上に型のセットを再設置する必要性なしで、マンドレル上で型を容易に設置し、接続し、移送し、格納することが同様に可能になる。その理由は、それぞれの型のセットがその個々のマンドレルを備え得るからである;これは全て、デバイス動作の生産性の増加、よりよい信頼性、及びより高い効率に更に寄与する。
【0021】
特許請求される4型鍛造デバイスの主題は、添付図面を参照して以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】4型鍛造デバイスの正面図であり、離れた型及び内部グリップを有するグリッパタイプの型固定機構を示す
図2図1によるA-A断面の図であり、閉鎖した型を有するデバイスを示す。
図3図1によるB-B断面の図である。
図4】閉鎖した型を有し、外部ヒンジ付きグリップを有する鍛造デバイスの正面図である。
図5】クランプされたグリップを有する図4によるC-C断面の図である。
図6図4によるD-D断面の図であり、クランプされていないグリップを示す。
図7】閉鎖された型を有し、2つの突出部を有する外部グリップを有する鍛造デバイスの正面図である。
図8】クランプされたグリップを有する図7によるE-E断面の図である。
図9】解除されたグリップを有する図7によるE-E断面の図である。
図10】圧縮されたばね及びクランプされたグリップを有する図7によるF-F断面の図である。
図11】4型鍛造デバイスの正面図であり、デバイス作業エリアにもたらされるブラケットによって共に固定される型を保持する特別のマンドレルを示す。
図12】特別のマンドレルに固定された型を保持する特別のマンドレルの正面図である。
図13図12によるG-G断面の図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
4型鍛造デバイスは、斜面を有する可動上部本体1及び固定底部本体2と、前記本体にシネマティックに接続された側部スライド3、4とを含み、前記側部スライドは、上部及び底部本体の斜面に対応する斜面を有し、離間したガイドウェイ5及び転がり軸受(図面に示さず)によって前記上部及び底部本体に接続されている間、前記上部及び底部本体に対して変位可能に搭載される。ガイドウェイ5は、スライドの往復動を提供するのに役立つ。上部本体1に上部型6が搭載され;底部本体2に底部型7が搭載される;側部型8、9はグリッパタイプ固定機構(図1、4、7)によって側部スライドに接続される。型は、型変更プロセスにおいてそれぞれの本体及びスライドから切離されるように形成される。
【0024】
ガイドウェイ5は、E字型断面であり、その中央ウェブ10及び更なる端ウェブ11によって本体に強固に接続され、一方、ガイドウェイとスライドとの間にスライドの摺動表面に沿って隙間が設けられる(図2)。
【0025】
型は、グリッパタイプ固定機構によって本体及びスライドに接続され、グリッパタイプ固定機構は、デバイスの1つまたは2つの側面に位置するねじ山付き接続部品12、27、34、例えば、ねじまたはナット、及び、内部または外部グリップ14、20、29(図1、3~10)と相互作用する可能性を持って搭載された、弾性要素、好ましくは、ばね15、28、35を備える。グリッパタイプの型固定機構の幾つかの種々の設計実施形態が考えられる。
【0026】
例えば、グリッパタイプの型固定機構は、本体またはスライド内の1つの側面に設けられる軸方向穴に挿入される、その端に交互ねじ山を有するねじ12を備え得る。ナット13は、ねじ上で互いに向かってねじ込まれ、皿ばね15を有するグリップ14は、熱膨張を補償するためにナット13の間に設置される;ここには、可逆式ロックナット26が同様に設置される。型シャンク部分に、グリップを受取ることを意図されるダブテール状溝17が設けられる。ばねは、カバー18によって両側面で覆われる;1つの側面から、ねじは、ナット19によって調整可能である(図3)。
【0027】
グリッパタイプの型固定機構は、型の2つの側面に位置するヒンジ付きグリップ20を同様に組込み得る。前記グリップのそれぞれは、本体上にまたはスライド上に固定されグリップシャンク部分23に押付けられるラグ22内に搭載された揺動軸21と共に回転する可能性を持って、本体上にまたはスライド上に固定される。回転するグリップ20によって、その突出部24は、型内に設けられた溝25に入り、その後、溝25から出る。グリップ20内でその突出部24と軸21との間に、好ましくは、中央ロケーションに、穴26に挿入されたねじ27が設置されるため、ねじ27は前記穴から部分的に出ることができ、そのために、ネジは六角ソケットヘッドを持つように形成される。本体内にまたはスライド内に、ばね28が設置される穴が設けられ、そのばねはグリップシャンク部分と相互作用し得る(図4~6)。
【0028】
グリッパタイプの型固定機構は、型の2つの側面に位置するグリップ29を同様に含むことができ、前記グリップのそれぞれは、型内に設けられる溝31及び本体内にまたはスライド内に設けられる溝32に入ることを意図される突出部30を有するように形成される。グリップ内に及び本体内にまたはスライド内に、ピン33が設置される整列した穴が設けられ、前記ピンは、ナットが前記ピンの一端にねじ込まれており、一方、本体内にまたはスライド内に、ばね35を受取ることを意図される穴が設けられる(図7~10)。
【0029】
型は、型変更プロセスにおいて型が互いに接触する型閉鎖状態で、特別のマンドレル36上で型が固定されるように形成される。
【0030】
このために、それぞれの穴が型内に設けられ、その穴は、型変更プロセスにおいて特別のマンドレル上で型が互いに接触する型閉鎖状態に型がもたらされるとき、隣接する型を相互接続するブラケット37を受取るのに役立つ(図11)。
【0031】
それと共に、軸方向穴38は、型の2つの側面に位置する型内に設けられ、プッシャー40によって変位される指部39を受取ることを意図され、プッシャー40は、次に、交互ねじ山を有するねじ41の回転によって変位され、ねじ41は、型変更のためにマンドレル上で互いに接触状態になるまで型がくっつけられるとき、それぞれの型について特別のマンドレル36の軸方向穴内に設置される(図12空3)。
【0032】
4型鍛造デバイスの動作は次の通りである。
【0033】
可動プレスクロスビームが上方に移動するときはいつでも、上部本体1は、型6と共に同様に上方に移動し、同時に、ガイドウェイ5の助けを借りて、上部本体1は、型8、9を保持するスライド3、4を引離し、したがって、デバイス作業エリアを開放する。その後、示さないマニピュレータが、鍛造される工作物を作業エリアに給送する。プレスは、その後、その作業ストロークを実施するために開始されるため、可動プレスクロスビームは、型6を保持する上部本体1を工作物に向かって変位させて、型6と7の間で垂直平面内で工作物をスウェージ加工する。同時に、側部スライド8、9を保持するスライド3、4は同様に、工作物に向かって移動して、半径方向及び接線方向に工作物をスウェージ加工する。工作物スウェージアクションが終了すると、可動プレスクロスビームは上方に移動し、したがって、プレス作業エリアを開放する。
【0034】
型を変更することが必要になる場合、特別のマンドレル36がプレス作業エリアに持込まれ、型は、マンドレルに接触するまでくっつけられ、それから、型はマンドレル上に固定される。このために、隣接する型は、ブラケット37の助けを借りて2つの側面で相互接続され得る;代替的に、ネジ41は、マンドレル上で時計方向に(2~5回転)回されて、互いに向かって移動するようにプッシャー40を作動させ、前記プッシャーは、型内に設けられる穴38に入るように指部39を更に押す。
【0035】
型がこうしてマンドレル上に固定された後、型は、本体及びスライドから引離される。
【0036】
内部グリップを有するグリッパタイプの型固定機構使用される場合、ねじ12は時計方向に(12~13回転)回され、ナット13は反対方向に変位される;ナット13は、その後、皿ばね15及び可逆式ロックナット16から離される。それは、グリップ14が型内に設けられるそれぞれの溝17から出てくることをもたす;したがって、型は、本体及びスライドから引離される。
【0037】
外部ヒンジ付きグリップを有する型固定機構が使用される場合、六角レンチは、ねじ27の六角ソケットヘッドに挿入される;レンチを回すことによって、ねじ27は解除されて、穴26から出るため、ねじ27は本体またはスライドの端面を押付ける。この端面から押して離すと、グリップ20は、軸20の周りで回るため、そのシャンク部分は、ばね28を押付けて、ばね28を圧縮し、突出部24は、型内に設けられる溝25から出るため、型は引離される。
【0038】
2つの突出部を有する外部グリップを有する型固定機構が使用される場合、ナット34は、ピン33の一端で解除されて、ばね35に加えられる圧力を解除し、そのばねは、その後、解除され、グリップ29を溝31及び32から引出すため、グリップは、その後、本体またはスライドから或る距離に離れて留まり、そこで、グリップはピン33によって保持される。前記距離は、置換型の邪魔されない設置を可能にするのに十分である。
【0039】
型が本体またはスライドから引離された後、マンドレル36であって、マンドレル36上に固定された、置換される型のセットを保持する、マンドレル36は、マニピュレータによってデバイス作業エリアから引出され、マンドレル上にあるままで固定された型セットが格納され、マンドレルからの切離しが必要とされない特別のツールラックに移送される。置換型セットを有する別のマンドレルは、その後、デバイス作業エリアに持込まれ、それから、本体及びスライドは、型に接触させられ、型は、その後、それぞれの本体及びスライドに接続される。
【0040】
内部グリップを有する型固定機構が使用される場合、ねじ12は、反時計方向に(12~13回転)回され、ナット13は互いに向かって移動され、そのナットは、その後、皿ばね15及びグリップ14を動かす。グリップ14は、その後、型内に設けられる溝17に入るため、型は本体及びスライドに接続される。それ以外に、ねじ12は、1/4回転時計方向に回されて、熱膨張補償要素として同様に機能するように皿ばねを作動させる。
【0041】
外部ヒンジ付きグリップを有する型固定機構が使用される場合、型は、型溝25に入り、前記溝内で更に固定されるグリップ20の突出部24によって本体及びスライドに接続される。このため、六角レンチは、それぞれのグリップ上で反対方向に回され、したがって、ネジ27をグリップ20に押込み、したがって、ばね28に加えられる圧力を解除する。ばね28は解除され、次に、シャンク部分23を押付け、したがって、突出部24が溝25に入るまでグリップ20を反対方向に回す。
【0042】
2つの突出部を有する外部グリップを有する型固定機構が使用される場合、ナット34は、ピン33の一端で締付けられ、それは、ばね35に加えられる圧力を増加させるのに役立つため、ばね35は圧縮され、グリップ29を溝31及び32に押込み、したがって、型を本体及びスライドに接続する。
【0043】
接続手順が終了すると、型は、マンドレルから解除され、そのために、ブラケット37が、隣接する型から解除される、または、ねじ41が、マンドレル上で反時計方向に(2~5回転)回され、プッシャー40が反対方向に変位され、そのプッシャーは、型内に設けられる穴38から指部39を引出すのに役立つ。
【0044】
型固定機構であって、型固定機構に接続された型を有する、型固定機構は引離され、型がないマンドレルは、作業エリアから引出され、格納ラックに移送される。さらに、このマンドレルは、次の型変更手順のために使用されて、この型セットを、必要になるときに再び置換し得る。
【0045】
したがって、特許請求されるデバイスに導入される設計の修正は、スライドの摺動表面に沿う本体及びスライドのスムーズでミスアライメントがなくジャミングがない相互に関連する移動、それぞれの本体及びスライドに対する迅速でかつ信頼性のある型接続、及び、本体及びスライドからの型のその後の引離しを保証し、グリップがデバイスから取除かれる必要性をなくす。さらに、前記修正は、特別のマンドレル上での4つの型全ての同時変更を可能にするため、型は、特別のツールラック上のマンドレル上で格納され得る、したがって、組立てられ得る。全てのこれらの改善は、デバイスの長期の修理不要サービス寿命、より高い生産出力、及び動作信頼性の向上に寄与する。
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