(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-08
(45)【発行日】2022-03-16
(54)【発明の名称】金属内装材及び金属内装材装着構造物
(51)【国際特許分類】
E04F 13/12 20060101AFI20220309BHJP
【FI】
E04F13/12 H
(21)【出願番号】P 2020544539
(86)(22)【出願日】2019-02-21
(86)【国際出願番号】 KR2019002128
(87)【国際公開番号】W WO2019164295
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2020-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2018-0021336
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518300582
【氏名又は名称】サムウォン アクト カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002398
【氏名又は名称】特許業務法人小倉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ,キョン ウク
(72)【発明者】
【氏名】イ,キョン ユル
(72)【発明者】
【氏名】ハン,ホン ソク
【審査官】河内 悠
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-239311(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0167458(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0260223(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-0894014(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-0900508(KR,B1)
【文献】韓国公開実用新案第20-2009-0003704(KR,U)
【文献】欧州特許出願公開第1726737(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00-13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁体装着部を有する
四角形状の金属内装材装着構造物であって,
金属内装材を装着するために,
前記四角形状の前記金属内装材装着構造物の
外縁部に備えられた嵌合突起と,
複数の前記
金属内装材装着構造物を相互連結するために,前記嵌合突起と隣接して備えられた連結部溝と,
複数の前記金属内装材装着構造物を連結するために,前記連結部溝に嵌合する連結具を有することを特徴とする,
金属内装材装着構造物。
【請求項2】
前記連結部溝の左右に前記嵌合突起を備えることを特徴とする,請求項1記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項3】
前記連結部溝を強固にするために,
同一の前記金属内装材装着構造物上に設けた複数の前記連結部溝の開放部の内側面
が,相互にリブ状
に連結されることを特徴とする,請求項1記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項4】
四角形状の前記
金属内装材装着構造物
に備えられた前記嵌合突起は四角形状の外部面に備えられ,且つ四角形の角に
近い場所に備えられることを特徴とする,請求項1記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項5】
前記嵌合突起は,四角形状の一辺当たり2つずつ備えられており,角部分に接する2つの辺のうち一辺では角に近く備えられ,他辺では前記嵌合突起が角から相対的に遠く備えられることを特徴とする,請求項
4記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項6】
4個の単位
金属内装材装着構造物
が予め連結されていることを特徴とする,請求項1記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項7】
予め連結された前記4個の
前記単位金属内装材装着構造物を
一つの組とし,これを複数組,前記連結具を用いて相互
に連結
したことを特徴とする,請求項
6記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項8】
前記連結具に嵌合段差部を備えることで,前記前記金属内装材の挿入空間を備えることを特徴とする,請求項1記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項9】
前記連結具は,第1連結部と,嵌合段差部を有する連結部アームと,第2連結部と,から構成されており,前記第1連結部は,前記
金属内装材装着構造物の前記連結部溝に結合され,前記第2連結部は,隣接する前記
金属内装材装着構造物の前記連結部溝に嵌合されて単位
金属内装材装着構造物を互いに連結し,前記嵌合段差部は,前記
金属内装材装着構造物に結合される際に,前記金属内装材に備えられた連結部孔が通過されるように構成されることを特徴とする,請求項1記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項10】
前記単位
金属内装材装着構造物と,それに隣接する他の単位
金属内装材装着構造物との間は,金属内装材の厚さよりも大きい間隔を有することを特徴とする,請求項
6記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項11】
前記嵌合突起は,前記金属内装材との結合時に逃げ空間を確保するために,
前記四角形の外縁部より外向きに突出する前記嵌合突起の
突出方向と反対側に嵌合逃げ空間部を備えることを特徴とする,請求項1記載の
金属内装材装着構造物。
【請求項12】
請求項1に記載の金属内装材装着構造物に装着する金属内装材であって
,
該金属内装材が,
前記嵌合突起に嵌合す
る嵌合突起孔と,
前記連結部溝に挿入する
前記連結具の嵌合段差部に対応す
る連結部
孔を有することを特徴とする,金属内装材。
【請求項13】
前記嵌合突起孔は,前記連結部孔の左右に2つずつ備えられることを特徴とする,請求項
12記載の金属内装材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,内部壁体及び天井に装着する金属内装材,及び該金属内装材を装着するための金属内装材装着構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術として,
図12に示すように,天然突き板シート,前記天然突き板シートの背面に接着された不織布,及び前記不織布の背面に装着されたホットメルトシートを含む天然突き板内装材を提供する技術がある。
【0003】
前記天然突き板内装材は,天然突き板シート10と,前記天然突き板シート10の一面に装着されたホットメルトシート30と,を含む。また,前記天然突き板シート10と前記ホットメルトシート30との間には,図示のように不織布20が介在される。前記不織布は,前記天然突き板シート10の面に通常の接着剤により接着されたものであって,天然突き板シートの低い強度を補償するために用いられる。前記ホットメルトシート30の背面には保護シート40が装着されており,前記保護シート40は,流通中などのような施工前に,前記ホットメルトシート30が有機溶剤などと接触することを防止し,施工時には除去される。前記保護シートとしては,紙やその他の樹脂フィルムなどが用いられることができる。
【0004】
前記ホットメルトシート30は,熱が加えられた際に接着性能を示す固形の接着剤である。前記ホットメルトシート30は,施工時に加えられる熱により溶融されて接着性能を示し,冷却過程でさらに固化されて接着力を維持する。
【0005】
天然突き板シートとの接着力を付与するために,多少の熱が加えられ得る。次に,前記ホットメルトシートの表面に保護シートを装着する。保護シートとホットメルトシートとの装着のために,前記保護シートには多少の粘着剤が加えられ得る。このような手順を経て,天然突き板内装材が製造される。
【0006】
アルミニウム,プラスチック,ステンレス,塗装鋼板などの材料からなる母材に接着する場合,天然突き板内装材の脱落が起こりやすい。そのため,合板や石膏ボードで母材の表面を成形してから施工することになるが,施工が煩わしいだけでなく,施工に多くの時間とコストがかかる。したがって,このような場合には,図示するように,プライマーのような補助接着剤をホットメルトタイプの天然突き板の後面や母材の前面に塗布する。
【0007】
しかし,この場合,火事を予防する点から,接着剤を使用せず,且つ難燃材の構造物とすることが求められている。
【0008】
本発明は,アルミニウム,黄銅,純銅,白銅,リン青銅などの金属板材に様々な自然柄パターンを形成し,後続表面処理を施した壁体及び天井用インテリア素材に関する。
【0009】
作業の効率性が高く,コストが安価である内装材装着構造物が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は,難燃性を有し,且つ低コストでアルミニウム,黄銅,純銅,白銅,リン青銅などの金属板材を内装材として施工する金属内装材装着構造物を提供することを目的とする。
【0011】
また,作業の効率化のために,ワンタッチ方式の金属内装材装着構造物を提供することを目的とする。
【0012】
また,平坦な壁面に金属内装材装着構造物をボルト締め施工し,その上に,アルミニウムなどの金属内装材を組み立てることで,現場施工費を最小に抑えると共に,平坦度などの品質を維持することに目的がある。
【0013】
また,有害な接着剤や過多な施工工程を除くことで,室内環境を著しく改善することに目的がある。
【0014】
また,施工過程を単純化することで,金属内装材製品の量産過程において市場競争力を有する。
【0015】
また,単位金属内装材装着構造物を小型単位のサイズで構成することで,コーナと角部分などを仕上げる際に短時間内に作業を完了することができ,作業の効率性が非常に高いように構成したものである。
【0016】
上記のような課題を解決するために,下記のような構成を有する。
壁体装着部ボルト溝を有する四角形状の金属内装材装着構造物であって,
金属内装材を装着するために,前記四角形状の前記金属内装材装着構造物の外縁部に備えられた嵌合突起と,
複数の前記金属内装材装着構造物を相互に連結するために,前記嵌合突起と隣接して備えられた連結部溝と,
複数の前記金属内装材装着構造物を連結するために,前記連結部溝に嵌合する連結具を有することで,課題を解決する。
【0017】
ここで,前記金属内装材装着構造物は,前記連結部溝の左右に前記嵌合突起を備えてよい。
【0018】
ここで,前記連結部溝を強固にするために,同一の前記金属内装材装着構造物上に設けた複数の前記連結部溝の開放部の内側面が,相互にリブ状に連結されるように構成する。
【0019】
ここで,四角形状の前記金属内装材装着構造物に備えられた前記嵌合突起は四角形状の外部面に備えられ,且つ四角形の角に近い場所に備えられる。
【0020】
ここで,前記嵌合突起は,四角形状の一辺当たり2つずつ備えられており,角部分に接する2つの辺のうち一辺では角に近く備えられ,他辺では前記嵌合突起が角から相対的に離れた位置に設けられることが好ましい。
【0021】
ここで,前記金属内装材装着構造物は,製造時に,4個の単位内装材装着構造物を一度に製造して予め連結された状態に構成すればよい。
【0022】
予め連結された前記4個の前記単位金属内装材装着構造物を一つの組とし,これを複数組,相互に連結して構成した方が,広い面積における施工時に効率的である。
【0023】
ここで,前記内装材装着構造物を壁面に装着するために,単位内装材装着構造物を4個単位で連結し,この際,前記連結具を用いて前記4個の内装材装着構造物を相互連結して構成すればよい。
【0024】
ここで,前記連結具の一方向に嵌合段差部を備えることで,前記金属内装材の挿入空間を備える。
【0025】
前記連結具は,第1連結部と,嵌合段差部を有する連結部アームと,第2連結部と,から構成されており,前記第1連結部は,前記金属内装材装着構造物の前記連結部溝に結合され,前記第2連結部は,隣接する前記金属内装材装着構造物の前記連結部溝に嵌合されて単位金属内装材装着構造物を互いに連結し,前記嵌合段差部は,前記金属内装材装着構造物に結合される際に前記金属内装材に備えられた連結部孔が通過されるように構成される。
【0026】
ここで,単位金属内装材装着構造物と,それに隣接する他の単位金属内装材装着構造物との間は,金属内装材の厚さよりも大きい間隔を有するように構成される。
【0027】
ここで,前記嵌合突起は,前記金属内装材との結合時に逃げ空間を確保するために,前記四角形の外縁部より外向きに突出する前記嵌合突起の突出方向と反対側に嵌合逃げ空間部を備えることが好ましい。
【0028】
前記金属内装材装着構造物に装着する金属内装材は,下記のような構成を有する。
【0029】
前記嵌合突起に嵌合する嵌合突起孔と,
前記連結部溝に挿入する前記連結具の嵌合段差部に対応する連結部孔と,
を有する。
【0030】
ここで,前記嵌合突起孔は,前記連結部孔の左右に2つずつ備えられる。
【発明の効果】
【0031】
第1の効果として,金属内装材をワンタッチ方式で施工することのできる金属内装材装着構造物を製作することで,作業の効率化を図ることができる。
【0032】
第2の効果として,平坦な壁面に金属内装材装着構造物をボルト締め施工し,その上にアルミニウムなどの金属内装材を組み立てることで,現場施工費を最小に済ませるとともに,平坦度などの品質を維持することができる。
【0033】
第3の効果として,有害な接着剤や過多な施工工程を除くことで,室内環境を著しく改善することができる。
【0034】
第4の効果として,施工過程を単純化することで,金属内装材製品の量産過程におけるアルミニウムなどの金属内装材の市場競争力を有するように構成することができる。
【0035】
第5の効果として,金属内装材を用いることで,難燃及び不燃材としての役割を果たすようにすることができる。
【0036】
第6の効果として,単位金属内装材装着構造物を小型の単位のサイズに構成することで,コーナと角,すなわち,エッジ部分などを仕上げる際に短時間に作業を完了することができ,作業の効率性が非常に高い構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図3】複数の単位
金属内装材装着構造物が連結されたものであって,射出時に一度に連結されて出ることを示す図である。
【
図4】
図3のものを左右に連結したものを示す図である。
【
図5】単位
金属内装材装着構造物を左右に連結する時に,連結具を介して連結した状態を示す図である。
【
図7】
金属内装材装着構造物が壁面に装着されていることを示す図である。
【
図9】
図7の
金属内装材装着構造物に金属内装材を装着する作業過程を示す図である。
【
図10】
図9の
金属内装材装着構造物を構成した全体面に金属内装材を装着したことを示す図である。
【
図11】
金属内装材装着構造物を壁の部分的な面に構成し,金属内装材を装着することを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
発明を実施するための最良の形態は,
図1から
図6に関するものであって,その説明は下記のとおりである。
【0039】
【0040】
壁体装着部ボルト溝141,142,143,144を有する単位金属内装材装着構造物100であって,金属内装材を装着するために,前記金属内装材装着構造物100の外縁部に備えられた嵌合突起110と,複数の前記金属内装材装着構造物を相互連結するために,前記嵌合突起110と隣接して備えられた連結部溝130と,を有する。
【0041】
前記金属内装材装着構造物100は,前記連結部溝130の左右に前記嵌合突起110を備える。
【0042】
ここで,前記連結部溝130を強固に構成するために,複数の前記連結部溝の後面部132がリブ状に相互連結されるように構成する。
【0043】
前記連結部溝130に連結具300が嵌合され,左右に隣接する金属内装材装着構造物を連結する際には,一定の力が必要となるが,リブ151,152,153,154を備えることで,プラスチック射出物である金属内装材装着構造物を強固に維持する役割を果たす。
【0044】
材質としては,本発明ではプラスチック材質を用いているが,如何なる材質を用いてもよい。
【0045】
ここで,前記金属内装材装着構造物は四角形状からなり,前記嵌合突起110は四角形状の外部面に備えられ,且つ四角形の角に近い場所に備えられる。
【0046】
すなわち,前記嵌合突起110,112,114,116,118は,四角形状の一辺当たり2つずつ備えられており,例えば,図に示されているように,壁体装着部ボルト溝141の角部分に接する2つの辺のうち一辺では嵌合突起118が角に近く備えられ,他辺では嵌合突起112が角から相対的に遠く備えられる。
【0047】
このように構成することは,金属内装材との結合時にどの方向から結合しても結合可能とすることで,結合時における作業効率を極大化するためのことである。
【0048】
壁体装着部ボルト溝141,142,143,144は,金属内装材を装着すべき壁体に装着するために,金属内装材装着構造物に孔を設けたものである。
【0049】
図2に示すように,嵌合突起110の後面には嵌合逃げ空間部115を備え,金属内装材との嵌合時に,この逃げ空間部により,円滑に嵌合されるようにする。
【0050】
図3及び
図4を参照して説明すると,下記のとおりである。
【0051】
実施形態において,本発明では,前記金属内装材装着構造物を正方形に製造し,この際,15センチメートルで単位金属内装材装着構造物を構成した。
【0052】
必要に応じて,その規格はいくらでも多様に構成してもよい。
【0053】
図3は,プラスチック射出物として製造する時に,4個の単位
金属内装材装着構造物を一度に製造して構成することを示す。下部では,薄いプラスチックで射出時に互いに連結されて構成されている。
【0054】
作業時に好適であるように,小さい単位の単位金属内装材装着構造物を用いるようにしたものである。
【0055】
【0056】
前記金属内装材装着構造物を壁面に装着するために,単位金属内装材装着構造物を4個単位で連結し,この際,前記連結具を用いて8個の金属内装材装着構造物を結合し相互連結して構成したものであって,連結された金属内装材装着構造物200を示している。
【0057】
連結具により4個単位で連結すると,作業時間を短縮させ,金属内装材を取り付けたい壁面に,金属内装材装着構造物を装着することができる利点がある。ここでは4個単位で構成しているが,作業効率のために,必要に応じて,所望の2個,6個,8個,それ以上の単位金属内装材装着構造物を連結して射出してもよいことはいうまでもない。
【0058】
従来の技術では,内装材と内装材装着構造物が同一規格で構成されていて,角部分やコーナ部分などの作業時に作業現象で多くの時間がかかり,内装材と内装材装着構造物の仕上げ作業をきれいにし難いという問題があった。
【0059】
しかし,本願発明は,小型単位の規格で製造可能であって,角部分やコーナ部分などの仕上げ作業が,広い部分の作業と同様に容易である。
【0060】
単位金属内装材装着構造物を小型単位のサイズで構成することで,コーナと角,すなわち,エッジ部分などを仕上げる際に短時間内に作業を完了することができ,作業効率性が非常に高いように構成したものである。
【0061】
前記嵌合突起110,112,114,116,118は,前記金属内装材400との結合時に逃げ空間を確保するために,前記嵌合突起毎に,嵌合突起の後面の反対側に嵌合逃げ空間部115を備える。
【0062】
図5及び
図6は,隣接した
金属内装材装着構造物を相互連結する方法を示す。
【0063】
前記金属内装材装着構造物の連結具には嵌合段差部355が備えられており,連結具が,金属内装材の側面折り曲げ部を貫通する連結部孔430に円滑に載置されるように,空間を確保するようにする。
【0064】
4個の金属内装材装着構造物をそれぞれ連結するために,又は4個単位で連結された複数の金属内装材装着構造物を相互連結するために,連結具300を用いる。
【0065】
前記連結具300は,第1連結部330と,嵌合段差部355を有する連結部アーム350と,第2連結部340と,から構成されており,前記第1連結部330は,前記金属内装材装着構造物の前記連結部溝130に結合され,前記第2連結部340は,隣接する前記金属内装材装着構造物100の前記連結部溝130に嵌合されて単位金属内装材装着構造物を相互連結し,前記嵌合段差部355は,前記金属内装材装着構造物100に結合される際に,前記金属内装材400に備えられた連結部孔430が通過されるように構成される。
【0066】
ここで,前記複数の金属内装材装着構造物100を連結するために,前記連結部溝130に嵌合する連結具300を備える。
【0067】
単位金属内装材装着構造物100と,それに隣接する他の単位金属内装材装着構造物との間は,内装材の厚さの2倍の厚さよりも大きい間隔を有する。
【0068】
例えば,金属内装材の厚さが0.5mmであるとする。金属内装材装着構造物に2つの金属内装材が繋がれて結合されるため,1mmの厚さの余裕が必要であり,作業の効率性のために,また,金属内装材400又は金属内装材装着構造物100の不良品の交替のための作業空間のために,金属内装材装着構造物間の間隔が2mmとなるようにすることが好ましい。
【0069】
発明を実施するための形態
発明を具体的に説明するために,図面を参照して説明する。
【0070】
次に,この明細書で用いられる用語を定義する。
「嵌合」は,金属内装材装着構造物と金属内装材の連結部位に適用する。
「連結」は,単位金属内装材装着構造物の相互連結部位に適用する。
「孔」は,金属内装材の開口部に適用する。
「溝」は,金属内装材装着構造物の開口部に適用する。
【0071】
【0072】
壁体装着部ボルト溝141,142,143,144を有する単位金属内装材装着構造物100であって,金属内装材を装着するために,前記金属内装材装着構造物100の外縁部に備えられた嵌合突起110と,複数の前記金属内装材装着構造物を相互連結するために,前記嵌合突起110と隣接して備えられた連結部溝130と,を有する。
【0073】
前記金属内装材装着構造物100は,前記連結部溝130の左右に前記嵌合突起110を備える。
【0074】
ここで,前記連結部溝130を強固に構成するために,前記連結部溝の後面部132でリブ状に相互連結されるように構成する。
【0075】
前記連結部溝130に連結具300が嵌合され,左右に隣接する金属内装材装着構造物を連結する際には,一定の力が必要となるが,リブ151,152,153,154を備えることで,プラスチック射出物である金属内装材装着構造物を強固に維持する役割を果たす。
【0076】
材質としては,本発明ではプラスチック材質を用いているが,如何なる材質を用いてもよい。
【0077】
ここで,前記金属内装材装着構造物は四角形状からなり,前記嵌合突起110は四角形状の外部面に備えられ,且つ四角形の角に近い場所に備えられる。
【0078】
すなわち,前記嵌合突起110,112,114,116,118は,四角形状の一辺当たり2つずつ備えられており,例えば,図に示されているように,壁体装着部ボルト溝141の角部分に接する2つの辺のうち一辺では嵌合突起118が角に近く備えられ,他辺では嵌合突起112が角から相対的に遠く備えられる。
【0079】
このように構成することは,金属内装材との結合時にどの方向から結合しても結合可能とすることで,結合時における作業効率を極大化するためのことである。
【0080】
壁体装着部ボルト溝141,142,143,144は,金属内装材を装着すべき壁体に装着するために,金属内装材装着構造物に孔を設けたものである。
【0081】
図2に示すように,嵌合突起110の後面には嵌合逃げ空間部115を備え,金属内装材との嵌合時に,この逃げ空間部により,円滑に嵌合されるようにする。
【0082】
図3及び
図4を参照して説明すると,下記のとおりである。
【0083】
実施形態において,本発明では,前記金属内装材装着構造物を正方形に製造し,この際,15センチメートルで単位金属内装材構造物を構成した。
【0084】
必要に応じて,その規格はいくらでも多様に構成してもよい。
【0085】
図3は,プラスチック射出物として製造する時に,4個の単位
金属内装材装着構造物を一度に製造して構成することを示す。下部では,薄いプラスチックで射出時に互いに連結されて構成されている。
【0086】
作業時に好適であるように,小さい単位の単位金属内装材装着構造物を用いるようにしたものである。
【0087】
【0088】
前記金属内装材装着構造物を壁面に装着するために,単位金属内装材装着構造物を4個単位で連結し,この際,前記連結具を用いて8個の金属内装材装着構造物を結合し相互に連結して構成したものであって,連結された金属内装材装着構造物200を示している。
【0089】
連結具により4個単位で連結すると,作業時間を短縮させ,金属内装材を取り付けたい壁面に,金属内装材装着構造物を装着することができる利点がある。ここでは4個単位で構成しているが,作業効率のために,必要に応じて,所望の2個,6個,8個,それ以上の単位金属内装材装着構造物を連結して射出してもよいことはいうまでもない。
【0090】
従来の技術では,内装材と内装材装着構造物が同一規格で構成されていて,角部分やコーナ部分などの作業時に作業現象で多くの時間がかかり,内装材と内装材装着構造物の仕上げ作業をきれいにし難いという問題があった。
【0091】
しかし,本願発明は,小型単位の規格で製造可能であって,角部分やコーナ部分などの仕上げ作業が,広い部分の作業と同様に容易である。
【0092】
単位金属内装材装着構造物を小型単位のサイズで構成することで,コーナと角,すなわち,エッジ部分などを仕上げる際に短時間内に作業を完了することができ,作業効率性を非常に高くなるよう構成したものである。
【0093】
前記嵌合突起110,112,114,116,118は,前記内装材400との結合時に逃げ空間を確保するために,前記嵌合突起毎に,嵌合突起の後面の反対側に嵌合逃げ空間部115を備える。
【0094】
図5及び
図6は,隣接した
金属内装材装着構造物を相互連結する方法を示す。
【0095】
前記金属内装材装着構造物の連結具には嵌合段差部355が備えられており,連結具が,金属内装材の側面折り曲げ部を貫通する連結部孔430に円滑に載置されるように,空間を確保するようにする。
【0096】
4個の金属内装材装着構造物をそれぞれ連結するために,又は4個単位で連結された複数の金属内装材装着構造物を相互連結するために,連結具300を用いる。
【0097】
前記連結具300は,第1連結部330と,嵌合段差部355を有する連結部アーム350と,第2連結部340と,から構成されており,前記第1連結部330は,前記金属内装材装着構造物の前記連結部溝130に結合され,前記第2連結部340は,隣接する前記金属内装材装着構造物100の前記連結部溝130に嵌合されて単位金属内装材装着構造物を相互連結し,前記嵌合段差部355は,前記金属内装材装着構造物100に結合される際に,前記金属内装材400に備えられた連結部孔430が通過されるように構成される。
【0098】
ここで,前記複数の金属内装材装着構造物100を連結するために,前記連結部溝130に嵌合する連結具300を備える。
【0099】
単位金属内装材装着構造物100と,それに隣接する他の単位金属内装材装着構造物との間は,内装材の厚さの2倍の厚さよりも大きい間隔を有する。
【0100】
例えば,金属内装材の厚さが0.5mmであるとする。金属内装材装着構造物に2つの金属内装材が繋がれて結合されるため,1mmの厚さの余裕が必要であり,作業の効率性のために,また,金属内装材400又は金属内装材装着構造物100の不良品の交替のための作業空間のために,金属内装材装着構造物間の間隔が2mmとなるようにすることが好ましい。
【0101】
図7は,
金属内装材装着構造物が,金属内装材を取り付けるべき壁面に装着されている状態を示す図である。
【0102】
図8は,
金属内装材装着構造物に装着する金属内装材を示す図である。
【0103】
壁体装着部ボルト溝141,142,143,144を有する金属内装材装着構造物には,前記金属内装材を装着するために,前記金属内装材装着構造物の外縁部に備えられた嵌合突起110,112,114,116,118と,複数の前記金属内装材装着構造物を相互連結するために,前記嵌合突起と隣接して備えられた連結部溝130とが設けられており,金属内装材装着構造物に装着される金属内装材400は,前記嵌合突起に嵌合する嵌合突起孔410,420,440,450と,前記連結部溝に挿入する連結具の嵌合段差部355に対応する連結部孔430を有する。
【0104】
前記嵌合突起孔410,420,440,450は,前記連結部孔430の左右に2つずつ備えることが好ましい。
【0105】
図9,10,11を説明すると,下記のとおりである。
【0106】
図9は,
図7に金属内装材を装着する過程を示す図である。
【0107】
図10は,金属内装材を装着完了したことを示す図である。
【0108】
上述のように,
図11では,
金属内装材装着構造物を連続して配置するのではなく,金属内装材の一部部分で結合されるように構成した。
【0109】
このように構成しても差し支えないように,金属内装材装着構造物の嵌合突起が角部分で
対称とならないように構成したものと,
図8における金属内装材の溝に余裕があるように構成したものである。
【0110】
本明細書及び特許請求の範囲で用いられた用語や単語は,通常的もしくは辞書的な意味に限定して解釈してはならず,発明者らは,自分の発明を最善の方法で説明するために,用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って,本発明の技術的思想に合致する意味と概念で解釈すべきである。
【0111】
したがって,本明細書に記載の実施例及び図面に示された構成は,本発明の最も好ましい一実施例にすぎず,本発明の技術的思想の全部を代弁しているわけではないため,本出願時点においてそれらに代替可能な多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明は,金属内装材を用いることで,難燃及び不燃材としての役割を果たすようにすることができる。
【0113】
また,金属内装材をワンタッチ方式で施工するように金属内装材装着構造物を製作することで,作業の効率化を図るとともに,施工過程を単純化することで,金属内装材製品の量産過程におけるアルミニウムなどの金属内装材の市場競争力を有するように構成することができる。
【0114】
また,単位金属内装材装着構造物を小型単位のサイズで構成することで,コーナと角,すなわち,エッジ部分などを仕上げる際に短時間内に作業を完了することができ,作業の効率性が非常に高いように構成したものであって,産業上の利用可能性を有する。