(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-08
(45)【発行日】2022-03-16
(54)【発明の名称】マイクロ継電器
(51)【国際特許分類】
H01H 50/24 20060101AFI20220309BHJP
H01H 50/26 20060101ALI20220309BHJP
【FI】
H01H50/24 C
H01H50/26 A
(21)【出願番号】P 2018208382
(22)【出願日】2018-11-05
【審査請求日】2018-11-05
【審判番号】
【審判請求日】2020-09-02
(73)【特許権者】
【識別番号】511017070
【氏名又は名称】松川精密股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】呉頌仁
【合議体】
【審判長】平田 信勝
【審判官】田村 嘉章
【審判官】内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-313206(JP,A)
【文献】実開昭63-69346(JP,U)
【文献】特開2005-183097(JP,A)
【文献】特開2008-243427(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 45/00 - 45/14
H01H 50/00 - 50/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、牽引電気組立部品と、複数の第一端子と、第二端子と、第三端子と、弾性片とを備えるマイクロ継電器であって、
前記ケースはその内側にケース内部空間を有し、
前記牽引電気組立部品は前記ケース内部空間内に設置され、
前記第一端子の一端は前記牽引電気組立部品に接続され、他端はケースを貫通し、
前記第二端子の一端はケース内に挿入されて接点を形成し、他端はケースを貫通し、
前記第三端子は直立部及び横接続部を備え、前記横接続部は、前記直立部の一側辺に接続され、前記横接続部は、ケース内に挿入され、前記直立部は、一端によって前記横接続部に接続されて、前記直立部の他端はケースを貫通し、
前記弾性片はケース内部空間内に設置され、接続部及び主接部を有し、前記主接部の一端は接続部に接続されて湾折部を形成し、前記湾折部は前記横接続部に対応して設置され、前記主接部の他端は前記接点の下方に位置し、前記接続部は第三端子の横接続部に接続して組み合わされ、
そのうち、前記弾性片の接続部を設置することにより導電面積を大きくし、さらに、限られたケース内部空間内のたわみを大きくすることで、牽引電気組立部品の導電後の前記弾性片の弾性の幅を大きくして、前記弾性片と接点の電気的接触を確実にすることを特徴とするマイクロ継電器。
【請求項2】
前記主接部は、平接部、接触部、平接部と接触部に接続される傾斜部をさらに備え、前記平接部の一端は接続部に接続し、他端は傾斜部に接続し、前記湾折部は平接部が接続する接続部の一端に形成され、前記平接部の長さは、接続部、接触部及び傾斜部より大きく、また、前記傾斜部は、平接部に接続される一端から、接触部に接続される一端に向かって、下方向に傾斜して設置され、前記平接部と接触部は、同一水平高度には設置されないことを特徴とする請求項1に記載のマイクロ継電器。
【請求項3】
前記平接部に形成された湾折部の一端は、さらに延伸し、湾折して湾折片部を形成し、前記湾折片部は、L字型で、前記湾折片部の両端は、それぞれ平接部の湾折部及び接続部に接続することを特徴とする請求項2に記載のマイクロ継電器。
【請求項4】
前記平接部中央の位置に、長孔が開けられることを特徴とする請求項2に記載のマイクロ継電器。
【請求項5】
前記平接部両側に、それぞれ内側に向かって切れ込みが形成されることを特徴とする請求項2に記載のマイクロ継電器。
【請求項6】
前記平接部両側にさらにそれぞれ水平に翼片が延伸することを特徴とする請求項2に記載のマイクロ継電器。
【請求項7】
前記第三端子の前記横接続部が前記直立部の頂部側辺に設置され、さらに、前記横接続部と直立部は、同じ水平位置に設置されて、その挟角は180度であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のマイクロ継電器。
【請求項8】
前記第三端子の前記横接続部が、前記直立部の側辺に設置され、さらに、前記横接続部と直立部は、相互に垂直に接続されて設置され、さらに、前記直立部と横接続部の間の角度は90度であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のマイクロ継電器。
【請求項9】
本発明の前記ケースは、さらに、ケース本体及びカバーを備え、前記ケース内部空間は、前記ケース本体内に形成され、前記カバーは、ケース本体外表面を覆い、また、前記牽引電気組立部品は、コイル台座、導接片及び牽引パーツを備え、また、前記複数の第一端子の一端は、前記コイル台座の両端に接続され、前記複数の第一端子の他端は、ケース本体を貫通して出て、前記導接片は、前記コイル台座一側に設置され、さらに、前記導接片の一端は、弾性接続され、前記コイル台座の一側から離れて設置され、前記導接片の他端は、コイル台座と弾性片の間に位置し、また、前記牽引パーツは、前記導接片に接続するように設置され、前記牽引パーツの前記導接片と接続する一端がコイル台座と弾性片の間に位置し、さらに、前記牽引パーツは、前記導接片においてコイル台座に電気的磁気吸着されて、振れる時同時に弾性片を制御して振り動かし、前記弾性片の振りは、主接部によって前記接点に接触することで、前記牽引電気組立部品及び各第一端子、第二端子、第三端子、弾性片に回路を形成させて電気的に導通することを特徴とする請求項7に記載のマイクロ継電器。
【請求項10】
本発明の前記ケースは、さらに、ケース本体及びカバーを備え、前記ケース内部空間は、前記ケース本体内に形成され、前記カバーは、ケース本体外表面を覆い、また、前記牽引電気組立部品は、コイル台座、導接片及び牽引パーツを備え、また、前記複数の第一端子の一端は、前記コイル台座の両端に接続され、前記複数の第一端子の他端は、ケース本体を貫通して出て、前記導接片は、前記コイル台座一側に設置され、さらに、前記導接片の一端は、弾性接続され、前記コイル台座の一側から離れて設置され、前記導接片の他端は、コイル台座と弾性片の間に位置し、また、前記牽引パーツは、
前記導接片に接続するように設置され、前記牽引パーツの前記導接片と接続する一端がコイル台座と弾性片の間に位置し、さらに、前記牽引パーツは、前記導接片においてコイル台座に電気的に磁気吸着されて、振れる時同時に弾性片を制御して振り動かし、前記弾性片の振りは、主接部によって前記接点に接触することで、前記牽引電気組立部品及び各第一端子、第二端子、第三端子、弾性片に回路を形成させて電気的に導通することを特徴とする請求項8に記載のマイクロ継電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ継電器に関し、特に、電子素子分野に応用されて、主に、小型化継電器(電流の小さいもの)の限られた空間内において、バネの湾折を利用して、そのアームの長さを長くすることで、ばねの矯めの度合いと弾力性を大きくする技術を有することを特徴とするマイクロ継電器に関する。
【背景技術】
【0002】
継電器は、一種の電子制御パーツであり、制御システム(入力回路とも称する)と被制御システム(出力回路とも称する)を有し、通常は自動制御回路において応用される。実際には、比較的電流の小さいものを用いて比較的大きい電流である「自動スイッチ」を制御する。故に、回路において自動調節、安全保護、回路の変更等の作用を起こす。しかしながら、継電器の種類は非常に多く、一般に出回っている継電器は、例えば、電圧継電器、電流継電器、時間継電器、温度継電器、速度継電器、圧力継電器、電磁式継電器、センサー型継電器、電動式継電器、電子式継電器、熱継電器、光顕微鏡等があり、それぞれの継電器が利用される場面は異なる。各種継電器において、極小電流を利用して 比較的大きい電流を制御する継電器の場合、極小電流を生成するため、継電器全体の体積のサイズ、内部空間共極めて小さく、内部の生電、システム等のパーツは、規範に適合した条件下で内部に挿入され、継電器内部は完全に詰め込まれた状態になり、内部のパーツの動作も制限される。特に、各パーツ中において、制御システム/被制御システムを変更、切り換える役目を果たすばねは、その最たるものである。
【0003】
継電器中のばねは、主に電気発生システム、制御/被制御システムの切換に提供される。台湾特許公告第I563532号の「ラッチ型電磁継電器V」は、ケース、電磁ユニット、ラッチユニット及びスイッチユニットを備える。前記電磁ユニットは、前記ケース上に設置されて、磁心、前記磁心に巻きつけられたコイル台座及び前記磁心に対応して設置された磁気吸着パーツを備える。前記ラッチユニットは、スライド溝、ガイドパーツ、はじくためのステム及びばねを備える。前記ガイドパーツは、前記スライド溝内に設置されてスライド移動し、且つ、前記磁気吸着パーツに接触して、ガイド溝を有し、前記はねるためのステム一端は、前記ガイド溝内に挿入設置されて、規則通りに移動する。前記バネは、前記ガイドパーツに間接的に接続して、且つ、前記ガイドパーツが上部に抵触する力を提供する。前記ガイドパーツは、前記ケースに対応して、第一位置と第二位置の間を移動する。前記スイッチユニットは、前記ラッチユニットを介して移動して、前記第一位置にある時OFFとなり、前記第二位置にある時通電して電気を供給する。上述の内容は、継電器の一種であるものの、極小電流によって比較的大きい電流を制御する継電器ではない。しかしながら、本発明が課題として以下の内容を提起する。引例中の従来の可動電機子(つまりばねを指す)が、極小電流によって比較的大きい電流の継電器を制御する過程において、ばねの設置は、第I563532号の従来の可動電機子の設置方式に類似して、狭い空間内に位置する。可動電機子は、一端が直接従来の端子上に鋲で接続されるため、軸の振り幅が制限される。また、その電気的通電量が増大する場合、電機子の大きさ、長さが適合しないため、内部で容易にオーバーロードにより焼き切れる状況が発生する。したがって、極小電流に大きい電流を制御させる特殊継電器が、空間の制限を受けずに導電ループと不導電ループの切り換えを確実に形成させる技術を達成させるためには、前記分野に携わる全ての者が努力研究する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、上記の問題を解決するマイクロ継電器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明のマイクロ継電器は、小型化継電器の内部の弾性片動作特性を高めて、矯めの度合いを大きくすることで、弾性片が確実に弾性動作を達成でき、安定した導通ループ、不導通ループの切り換えの変更ができ、さらに重要なことは、導電面積を大きくして、より大きい電流の生成に耐えうることにより、従来の技術に存在する、可動電機子の設置において、その一端が直接端子にリベット接続され、他端が電気的導通動作を行なうことで、可動電機子と端子のリベット接続位置が、他端が導通動作を行なう際、空間の制限を受けるという欠点を有し、さらに、小型化継電器が生成する電流が小さく、比較的大きな電流を再生することができないため、小型化継電器が対応する電気的接続される電気器具が限られるという問題を解決することを目的とする。本発明の継電器は、ケースを備えて、その内側にケース内部空間を有する。本発明の継電器は、さらに、牽引電気組立部品を備え、前記牽引電気組立部品は、前記ケース内部空間内に設置される。さらに、複数の第一端子を備え、各第一端子の一端は、前記牽引電気組立部品に接続され、各第一端子の他端は、ケースを貫通して出る。さらに、第二端子を備えて、その一端はケース内に挿入して、接点を形成し、前記第二端子の他端は、ケースを貫通して出る。前記第二端子は、第一端子のいずれか一つに対応して設置される。さらに、第三端子を備え、前記第三端子は、直立部及び横接続部を備え、前記横接続部は、直立部の一側辺に接続される。また、前記横接続部は、ケース内に挿入される。前記直立部は、一端によって横接続部に接続されて、前記直立部の他端はケースを貫通して出る。さらに、弾性片を備えて、前記弾性片は、ケース内部空間内に設置されて、接続部及び主接部を有する。前記主接部の一端は、接続部に接続されて、湾折部を形成する。前記湾折部は、前記横接続部に対応して設置される。前記主接部の他端は、前記接点の下方に位置する。また、前記接続部は、第三端子の横接続部と、リベット接続で相互に組み合わされる。このうち、前記弾性片の接続部の設置によって導電面積を大きくし、さらに、限られたケース内部空間内の矯めの度合いを大きくすることで、前記弾性片が牽引電気組立部品の導電後の弾力に余裕を持たせ、確実に前記弾性片の接点を電気的接続させる。
【0006】
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、前記主接部は、平接部、接触部、平接部と接触部に接続される傾斜部を備える。前記平接部の一端は、接続部に接続し、他端は傾斜部に接続する。前記湾折部は、平接部が接続する接続部の一端に形成され、前記平接部の長さは、接続部、接触部及び傾斜部より大きい。また、前記傾斜部は、平接部に接続される一端から、接触部に接続される一端に向かって、下の方向に傾斜して設置される。前記平接部と接触部は、同一水平高度には設置されないことを特徴とする。
【0007】
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、前記平接部に形成された湾折部の一端は、さらに延伸し、湾折して湾折片部を形成する。前記湾折片部は、L字型で、前記湾折片部の両端は、それぞれ平接部の湾折部及び接続部に接続することを特徴とする。
【0008】
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、前記平接部中央の位置に、長孔が開けられることを特徴とする。
【0009】
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、前記平接部両側に、それぞれ内側に向かって切れ込みが形成されることを特徴とする。
【0010】
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、前記平接部両側にさらにそれぞれ水平に翼片が延伸することを特徴とする。
【0011】
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、前記第三端子の前記横接続部が前記直立部の上部に設置され、さらに、前記横接続部と直立部は、同じ水平位置に設置されて、その挟角は180度であることを特徴とする。
【0012】
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、前記第三端子の前記横接続部が、前記直立部の側辺に設置され、さらに、前記横接続部と直立部は、相互に垂直に接続されて設置され、さらに、前記直立部と横接続部の間の角は90度であることを特徴とする。
【0013】
さらに、上記目的を達成するため、本発明の前記ケースは、さらに、ケース本体及びカバーを備える。前記ケース内部空間は、前記ケース本体内に形成される。前記カバーは、ケース本体外表面を覆う。また、前記牽引電気組立部品は、コイル台座、導接片及び牽引パーツを備える。また、前記複数の第一端子は、それぞれ一端が前記コイル台座の両端に接続され、前記複数の第一端子の他端は、ケース本体を貫通して出る。前記導接片は、前記コイル台座一側に設置される。さらに、前記導接片は、一端が接続され、前記コイル台座の一側から離れて設置される。前記導接片の他端は、コイル台座と弾性片の間に位置する。また、前記牽引パーツは、前記導接片のコイル台座と弾性片の間の一端の位置に設置される。さらに、前記牽引パーツは、前記導接片においてコイル台座に電気的磁気吸着されて、振れる時同時に弾性片を制御して振り動かす。前記弾性片の振りは、主接部によって前記接点に接触することで、前記牽引電気組立部品及び各第一端子、第二端子、第三端子、弾性片に回路を形成させて電気的に導通することを特徴とする。
【0014】
このように、本発明のマイクロ継電器は、以下の特徴を有する。第三端子の横接続部及び直立部の設置方式と、前記弾性片と横接続部が相互に組み合わさる接続部が設置されることにより、弾性片の導電面積が大きくなる外、より大きな電流を受け入れることができる。また、弾性片の湾折片部の設置により、元の長さが大きくなることで、主接部が接続部に接続する一端の弾性中心点となり、前記主接部と接続部の間の湾折片部の箇所が第三端子の横接続部に近くなり、主接部がより大きな範囲の弾力性のある振りをもたせて、前記弾性片に、最適な導通/不導通のループの切り替えを行なわせることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のマイクロ継電器は、その第三端子の横接続部及び直立部の設置方式と、前記弾性片と横接続部が相互に組み合わさる接続部が設置されることにより、弾性片の導電面積が大きくなる外、より大きな電流を受け入れることができる。また、弾性片の湾折片部の設置により、元の長さが大きくなることで、主接部が接続部に接続する一端の弾性中心点となり、前記主接部と接続部の間の湾折片部の箇所が第三端子の横接続部に近くなり、主接部がより大きな範囲の弾力性のある振りをもたせて、前記弾性片に、最適な導通/不導通のループの切り替えを行なわせることができる。したがって、本発明は、実用性及び進歩性を有して、産業上の価値も高い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図6】本発明における弾性片の第二実施例の立体図である。
【
図7】本発明における弾性片の第三実施例の立体図である。
【
図8】本発明における弾性片の第四実施例の立体図である。
【
図9】本発明における弾性片の第五実施例の立体図である。
【
図10】本発明における弾性片の第六実施例の立体図である。
【
図11】本発明の第三端子の他の実施例及び弾性片がリベット接続された様子を示した立体図である。
【
図12】本発明の弾性片が第三端子の横接続部内側にリベット接続された様子を示した立体図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0017】
本発明が上記の目的及び効果を明確にするために、図を参照しながら説明する。
図1から
図5、
図5Aを参照しながら説明する。本発明の継電器は、直方体のケース1を備えて、その内側にケース内部空間11を有する。本発明の継電器は、さらに、牽引電気組立部品2を備え、前記牽引電気組立部品は、前記ケース内部空間11内に設置される。前記牽引電気組立部品2の主な機能は電流の生成である。さらに、複数の第一端子3を備え、各第一端子3の一端は、前記牽引電気組立部品2に接続され、各第一端子3の他端は、ケース1を貫通して出る。各第一端子3が貫通して出る位置は、前記ケース1の同じ側である。さらに、第二端子4を備えて、その一端はケース1内に挿入して、接点41を形成し、前記第二端子4の他端は、ケース1を貫通して出る。前記第二端子4は、第一端子3のいずれか一つに対応して設置される。さらに、第三端子5を備え、前記第三端子5は、直立部51及び横接続部52を備え、前記横接続部52は、直立部51の一側辺に接続される。また、前記横接続部52は、ケース1内に挿入される。前記直立部51は、一端によって横接続部52に接続されて、同じくケース1内に位置する。前記直立部51の他端はケース1を貫通して出る。さらに、弾性片6を備えて、前記弾性片6は、ケース内部空間11内に設置されて、接続部61及び主接部62を有する。前記主接部62の一端は、接続部61に接続されて、湾折部63を形成する。前記湾折部63は、前記横接続部52に対応して、わずかな隙間を有する。前記主接部62の他端は、前記接点41に向かって延伸して、前記接点41の下方に位置する。また、前記接続部61は、第三端子5の横接続部52と、リベット接続で相互に組み合わされる。このうち、前記弾性片6の接続部61の設置によって導電面積を大きくし、さらに、限られたケース内部空間11内の矯めの度合いを大きくすることで、前記弾性片6が牽引電気組立部品2の導電後の弾力に余裕を持たせ、確実に前記弾性片の接点41を電気的接続させる(前述の内容は、本発明の主な実施例の主な技術特徴であり、これは本発明の請求項一の内容に対応し、本発明の目的及び実施形態を詳しく知ることができる。その他の従属請求項の範囲に述べる技術特徴は、請求項1の内容の詳しい説明または付加技術特徴に対してであり、請求項1の範囲を制限するものではなく、本発明の請求項1は、その他の従属請求項に述べる技術特徴を含む必要はない)。
【0018】
小型化された継電器内は、元の規格を保持するために、全てのパーツは内部においてさらに詰め込まれる状態となる。さらに、いずれのパーツも規格は決まったものであり、小型化された継電器が負荷でき、耐えうる電流の大きさは限りがある。このため、本発明では、弾性片6が形成する接続部61、主接部62及び湾折部63の設計により、第三端子5の横接続部52と接続部61が相互にリベット接続されて組み合わさることで、導電の面積を大きくして、さらに大きな電流に耐えうる外、本発明の弾性片6が、従来のものに比べて、湾折部63及び接続部61を追加したことで、前記弾性片6が全体的にその軸の距離が長くなる。
図5Aに示したように、主接部62の長さの定義はAで、前記接続部61の長さの定義はBである。従来の弾性片は、長さAの部分のみを有するため、従来の弾性片の弾力は、リベット接続箇所の影響を受けて制限される。しかしながら、本発明は、さらに接続部61を追加設置することで、弾性片6の長さがA+Bとなる上、前記湾折部63の位置が横接続部52に近い箇所となるため、前記主接部62の弾力性を有する振り幅がさらに大きくなる。このように、確実に第二端子4の接点41に電気的に接続されることにより、小型化継電器全体がスムースに作動し、使用されることが可能である。
【0019】
上述の説明に基づき、本発明は、前記弾性片6の設置において、複数の実施例を開示して、導電面積及び受ける電流の大きさを高めている。したがって、
図5、
図5Aに示したように、前記弾性片6の主接部62の設計において、さらに、平接部621、傾斜部622、接触部623の三つの部分に分けられている。前記傾斜部622両端は、それぞれ平接部621と接触部623に接続する。
図5の実施例では、平接部621の一端が、接続部61に接続される。前記平接部621の他端は、傾斜部622に接続される。また、前記湾折部63は、平接部621が接続される接続部61の一端に形成される。前記平接部621の長さは、接続部61、接触部623及び傾斜部622より大きい。また、前記傾斜部622は、平接部621に接続される一端から、接触部623に接続される一端に向かって、下の方向に傾斜して設置される。前記平接部621と接触部623は、同一水平高度には設置されない。
図6は、前記平接部621、傾斜部622、接触部623が、同一水平高度で接続される。図に示したように、前記主接部62は、平らでまっすぐな片状体である。
図7は、前記平接部621に形成された湾折部63の一端は、さらに延伸し、湾折して湾折片部624を形成する。前記湾折片部624は、L字型で、前記湾折片部624の両端は、それぞれ平接部621の湾折部63及び接続部61に接続する。また、前記湾折片部624は、二個の片体625により構成される。前記二個の片体625は、相互に垂直に設置される。
図8は、前記平接部621中央の位置に、長孔626が開けられて放熱効果を提供する。
図9は、前記平接部621両側において、それぞれ内側に向かって切れ込み627が形成される。各切れ込み627の設置は、主に制作の際のコストを削減する目的であるが、電流を受ける機能に影響はない。
図10は、コストを考えない場合に、平接部621両側にさらにそれぞれ水平に翼片628が延伸して、導電面積を大きくしている。上述の実施例は、いずれも弾性片6に各種の変化を施している。
図11は、第三端子5に対する変更である。
図1から
図10に示した第三端子5は、その前記横接続部52が、前記直立部51の側辺に設置される。さらに、前記横接続部52と直立部51は、相互に垂直に接続されて設置される。さらに、前記直立部51と横接続部52の間の角は90度を基本とする。
図11は、第三端子5の前記横接続部52が前記直立部51の上部に設置される。さらに、前記横接続部52と直立部51は、同じ水平位置に設置されて、その挟角は180度である。横接続部52と直立部51の間における異なる変化を利用して、異なるモデルの小型化継電器の使用が可能であるが、導電面積を大きくする技術には影響しない。最後に、
図12を参照しながら説明する。前述の各実施例において、前記弾性片6はいずれも第三端子5の横接続部52の外周面にリベット接続される。本実施例は、弾性片6の接続部61を、横接続部52の内側面にリベット接続することも可能である。これにより、同様に異なる小型化継電器内の各パーツの組合せ位置に適応し、さらに、導電面積増加により達成される効果を保持する。上述の各実施例をまとめると、本発明の最も重要な技術は、弾性片6における、接続部61と主接部62の設置において、前記弾性片6が小型化継電器内において空間の制限を受けず、矯めの度合いを高めて、弾力性動作の柔軟性を高めることにより、前記弾性片6の電気的動作をスムース且つ確実にする。
【0020】
前記ケース1は、さらに、ケース本体12及びカバー13を備える。前記ケース内部空間11は、前記ケース本体12内に形成される。前記カバー13は、ケース本体12外表面を覆う。また、前記牽引電気組立部品2は、コイル台座21、導接片22及び牽引パーツ23を備える。また、前記複数の第一端子3は、それぞれ一端が前記コイル台座21の両端に接続され、前記複数の第一端子3の他端は、ケース本体12を貫通して出る。前記導接片22は、前記コイル台座21一側に設置される。さらに、前記導接片22は、一端が弾性接続され、前記コイル台座21の一側から離れて設置される。前記導接片22の他端は、コイル台座21と弾性片6の間に位置する。また、前記牽引パーツ23は、前記導接片22のコイル台座21と弾性片6の間の一端の位置に設置される。さらに、前記牽引パーツ23は、前記導接片22においてコイル台座21に電気的磁気吸着されて、振れる時同時に弾性片6を制御して振り動かす。前記弾性片6の振りは、主接部62によって前記接点41に接触することで、前記牽引電気組立部品2及び各第一端子3、第二端子4、第三端子5、弾性片6に回路を形成させて電気的に導通する。前記牽引電気組立部品2の設置と、弾性片6と第三端子5の組合せにより、前記弾性片6の作動上、さらに、確実に接点41を接触、分離させる。そして、空間の影響を受けて接触不良の状況を発生させることがない。本発明は、確実に従来の技術における欠点を解決し、且つ、小型化継電器にとって完全に新しい技術であると言える。小型化継電器が受け入れる電流を大きくして、小型化継電器がこれまで限られた機台(この限られた機台とは、小型化継電器が特定電流、電圧の大きさの機台内にのみ限って使用されることを指すが、本発明はこの制限を打破して、応用できる機台のタイプが多元的である)に制限されていた状況を変化させた。したがって、本発明は従来の技術に比べて、進歩性と実用性を有する。
【0021】
以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0022】
1 ケース
11 ケース内部空間
12 ケース本体
13 カバー
2 牽引電気組立部品
21 コイル台座
22 導接片
23 牽引パーツ
3 第一端子
4 第二端子
41 接点
5 第三端子
51 直立部
52 横接続部
6 弾性片
61 接続部
62 主接部
621 平接部
622 傾斜部
623 接触部
624 湾折片部
625 片体
626 長孔
627 切れ込み
628 翼片
63 湾折部