(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造
(51)【国際特許分類】
E06B 3/58 20060101AFI20220310BHJP
E06B 3/54 20060101ALI20220310BHJP
E06B 3/62 20060101ALI20220310BHJP
E06B 3/32 20060101ALI20220310BHJP
E06B 3/26 20060101ALI20220310BHJP
E06B 3/263 20060101ALI20220310BHJP
E06B 1/18 20060101ALI20220310BHJP
【FI】
E06B3/58 C
E06B3/54 B
E06B3/62 Z
E06B3/32
E06B3/26
E06B3/263 D
E06B1/18 K
(21)【出願番号】P 2021516348
(86)(22)【出願日】2019-05-24
(86)【国際出願番号】 KR2019006290
(87)【国際公開番号】W WO2019226023
(87)【国際公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-01-26
(31)【優先権主張番号】10-2018-0058870
(32)【優先日】2018-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520460258
【氏名又は名称】フィローブ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】イ,クァン-ソク
【審査官】鳥井 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第00/71849(WO,A1)
【文献】国際公開第98/36145(WO,A1)
【文献】特表2019-536925(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 3/54-3/64
E06B 3/26
E06B 3/263
E06B 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓の窓ガラスパネルをウィンドウフレームに固定するガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造において、
固定窓の3辺(上部面、下部面、外側の一側面)を支持するウィンドウフレーム部分1110、1310、1500、1120、1220とペアガラスで提供される窓ガラスパネル100との間に設けられるものであって、
窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレーム1110の内部に挿設される外側セグメント断熱支持台1320a、及び窓ガラス内側部のウィンドウフレーム1310、1500の内部に挿設される内側セグメント断熱支持台1320bと、
前記外側セグメント断熱支持台1320aと前記内側セグメント断熱支持台1320bとの間の空間に挿設される発泡プラスチック系素材の断熱性ガラス受台1330(1330-u、1330-d、1330-s)と、
前記断熱性ガラス受台1330の外側部に形成された第1嵌め溝1330aに結合される発泡ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット1120geと、
窓ガラスパネルの内側面を支持して風圧の静圧に対応するように楔方式で設けられ、前記断熱性ガラス受台1330の内側部に形成された第2嵌め溝1330bに結合される嵌め込み突起1330kaを備えた発泡プラスチック系素材の窓ガラスパネル固定ブラケット1330kと、
前記窓ガラスパネル固定ブラケット1330kに形成された嵌め溝1330kbに結合される発泡ゴム素材の内側ガラス固定ガスケット1220geと、を含んでなり、
前記断熱性ガラス受台1330の内側部1330eの形状は、以後結合される内側セグメント断熱支持台1320bの回転嵌め固定段1320b-2が前記窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレーム1110の内側係止顎1111に所定の角度で回転しながら嵌合されるとき、内側セグメント断熱支持台1320bの中央支持面1320b-2と干渉しないように、断面が縮小した形状を有することを特徴とする、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造。
【請求項2】
前記外側セグメント断熱支持台1320a及び前記内側セグメント断熱支持台1320bが、発泡プラスチック系素材から構成されることを特徴とする、請求項1に記載のセグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造。
【請求項3】
前記断熱性ガラス受台1330が、窓ガラスパネル100の上部面、下部面及び一側面で窓ガラスパネル100と連続的に接するように設けられる部材であることを特徴とする、請求項1または2に記載のセグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造。
【請求項4】
前記断熱性ガラス受台1330と窓ガラスパネル100との間には、ガラス高さ調整受台1330sが介在されるように設けられることを特徴とする、請求項3に記載のセグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓の窓ガラスパネルをウィンドウフレームに固定するガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造に関し、より詳しくは、スライディング窓戸を構成する固定窓の3辺(上部面、下部面、中間バー側ではない外側の一側面)を支持するウィンドウフレーム部分とペアガラスで提供される窓ガラスパネルとの間に取り付けられて通気を防止する密封機能と高い風圧に対する窓ガラスパネルの安定的な固定機能(耐風圧性)を提供するとともに、断熱性能を最大限に確保可能にするガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スライディング窓戸システムを構成する固定窓は、窓ガラスパネル100をアルミニウム(Al)素材のウィンドウフレーム内に固定して構成するが、
図1aに示されたように、固定窓の下部を支持する窓枠フレームは外側フレーム111、113と内側フレーム121とに分割構成され、その間を断熱材からなる断熱連結具131で連結して形成する。断熱連結具131の上部には発泡プラスチック素材からなるセグメント型のガラス支持具132を挿設し、外側フレーム111、113から延設された外側ガスケット取付ブラケット112及び内側フレーム121から延設された内側ガスケット取付ブラケット122を設ける。発泡プラスチック素材からなるセグメント型のガラス支持具132上に載置された窓ガラスパネル100(ペアガラス)の外側面と内側面に接触して支持するように、前記外側ガスケット取付ブラケット112にはEPDM(ethylene propylene diene monomer)合成ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット112gを嵌め込んで固定しながら、前記内側ガスケット取付ブラケット122にもEPDM合成ゴム素材の内側ガラス固定ガスケット122gを嵌め込んで固定する。
図1aに示されたフレーム210、220、230は、内側に設けられるスライディング窓の移動経路を提供しながらそれを支持する部分であり、断熱連結具310は外側の固定窓を支持するためのウィンドウフレームと内側のスライディング窓を支持するためのウィンドウフレームとの間の断熱及び構造的な連結のために提供されるものである。
【0003】
しかし、このような固定窓の取り付け構造において、EPDM合成ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット112gと内側ガラス固定ガスケット122gは、二つの機能、すなわち通気を遮断する気密力、及び窓ガラスパネルの構造的な固定力(耐風圧性)を十分提供できるものの、EPDM合成ゴムで発生する熱損失が大きいため、窓戸システムの断熱性能及びエネルギー効率の面で限界がある。
【0004】
すなわち、EPDM合成ゴムを使用したこのような従来技術による固定窓に対し、数値解析モデル(外気温度-18℃、室内温度21℃:温度差ΔT=39℃)を構成して窓戸システム構成部の温度をシミュレーションした数値解析試験の結果によれば、
図1bに示されたようにウィンドウフレームの内側の基準点で10.9℃に温度が低下して低いエネルギー効率(高い熱伝導特性:熱貫流率U-Factorが0.4350W/m
2K)を示し、さらには結露が発生するという問題が確認される。
【0005】
そこで、本発明者は、このような問題に対する一つの1次的な解決策として、外側ガラス固定ガスケット112gと内側ガラス固定ガスケット122gを、
図2aに示されたように、発泡ゴム(expanded rubber)素材の外側ガラス固定ガスケット112geと内側ガラス固定ガスケット122geに代替する比較例1に着目した。これに対し、上述した条件と同様に温度シミュレーション数値解析試験を行った結果、
図2bに示されたように、ウィンドウフレームの内側の基準点で15.3℃と高い温度が維持されながら高いエネルギー効率(低い熱伝導特性:熱貫流率U-Factorが0.3177W/m
2K)を示し、結露も防止される効果が期待できることが確認された。
【0006】
しかし、比較例1のように、従来技術による取り付け構造をそのまま適用しながら単に素材のみを変更して、発泡ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット112geと内側ガラス固定ガスケット122geを使用する場合、熱損失を防止しながら通気を遮断する気密力は提供できるものの、
図3に示されたように高い風圧が加えられると、発泡ゴム素材の大きい弾性変形特性のため、窓ガラスパネルが過度に内側へと抑えられ、窓ガラスパネルの構造的に安定的な固定力(耐風圧性)を十分提供できないという問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓の窓ガラスパネルをウィンドウフレームに固定するガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造において、ウィンドウフレーム部分とペアガラスで提供される窓ガラスパネルとの間に取り付けられて通気を防止する密封機能と高い風圧に対する窓ガラスパネルの安定的な固定機能(耐風圧性)を提供するとともに、断熱性能を最大限に確保可能にするガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の目的を達成するための手段として、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓の窓ガラスパネルをウィンドウフレームに固定するガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造において、固定窓の3辺(上部面、下部面、中間バー側ではない外側の一側面)を支持するウィンドウフレーム部分とペアガラスで提供される窓ガラスパネルとの間に設けられるものであって、窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレームの内部に挿設される外側セグメント断熱支持台、及び窓ガラス内側部のウィンドウフレームの内部に挿設される内側セグメント断熱支持台と、前記外側セグメント断熱支持台と前記内側セグメント断熱支持台との間の空間に挿設される発泡プラスチック(expanded plastic)系素材の断熱性ガラス受台と、前記断熱性ガラス受台の外側部に形成された第1嵌め溝に結合される発泡ゴム(expanded rubber)素材の外側ガラス固定ガスケットと、窓ガラスパネルの内側面を支持して風圧の静圧に対応するように楔方式で設けられ、前記断熱性ガラス受台の内側部に形成された第2嵌め溝に結合される嵌め込み突起を備えた発泡プラスチック系素材の窓ガラスパネル固定ブラケットと、前記窓ガラスパネル固定ブラケットに形成された嵌め溝に結合される発泡ゴム素材の内側ガラス固定ガスケットと、を含んでなり、前記断熱性ガラス受台の内側部の形状は、以後結合される内側セグメント断熱支持台の回転嵌め固定段が前記窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレーム1110の内側係止顎1111に所定の角度で回転しながら嵌合されるとき、内側セグメント断熱支持台の中央支持面と干渉しないように、断面が縮小した形状を有することを特徴とする、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造を提供する。
【0009】
ここで、前記断熱性ガラス受台は、窓ガラスパネルをエッジの一部のみで支持するように設けられるものではなく、窓ガラスパネルの上部面、下部面及び一側面で窓ガラスパネルと連続的に接するように設けられる部材であり、場合によって、1辺に複数のセグメント化された受台が連続して設けられ得る。
【0010】
そして、前記断熱性ガラス受台と窓ガラスパネルとの間には、ガラス高さ調整受台が介在されて設けられることがさらに望ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、窓ガラスパネルの内側面を支持して風圧の静圧に対応するように楔方式で設けられ、断熱性ガラス受台の内側部に形成された第2嵌め溝に結合される嵌め込み突起を備えた発泡プラスチック系素材の窓ガラスパネル固定ブラケットを備えることで、窓ガラスパネルの構造的に安定的な固定機能(耐風圧性)を達成することができる。また、前記断熱性ガラス受台の外側部に形成された第1嵌め溝に結合される発泡ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット、及び前記窓ガラスパネル固定ブラケットに形成された嵌め溝に結合される発泡ゴム素材の内側ガラス固定ガスケットによって、通気防止のための密封機能及び熱損失防止のための断熱機能を提供可能にすることで、密封及び断熱機能を主な機能として提供する部材と窓ガラスパネルの構造的に安定的な固定機能(耐風圧性)を主な機能として提供する部材とを構造的に分離する効果を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1a】一般的なスライディング窓戸システムを構成する固定窓において、窓ガラスパネルをアルミニウム素材のウィンドウフレーム内に固設する際、窓ガラスパネルの外側面と内側面に接触して支持するように、外側ガスケット取付ブラケット112と内側ガスケット取付ブラケットにEPDM合成ゴム素材の外側ガラス固定ガスケットと内側ガラス固定ガスケットを取り付けた構造を示した図である。
【
図1b】
図1aに示された構造に対し、窓戸システム構成部の温度をシミュレーションした数値解析試験の結果である。
【
図2a】
図1aのEPDM合成ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット112gと内側ガラス固定ガスケット122gを発泡ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット112geと内側ガラス固定ガスケット122geに代替した比較例1を示した図である。
【
図2b】比較例1に対する数値解析試験の結果である。
【
図3】比較例1の構造的な問題点を示した図である。
【
図4】本発明によるセグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造の一実施形態を示した平面図である。
【
図6a】本発明による窓ガラスパネル固定ブラケット及びガラス固定ガスケットなどが取り付けられる状態を段階的に示した図である。
【
図6b】本発明による窓ガラスパネル固定ブラケット及びガラス固定ガスケットなどが取り付けられる状態を段階的に示した図である。
【
図6c】本発明による窓ガラスパネル固定ブラケット及びガラス固定ガスケットなどが取り付けられる状態を段階的に示した図である。
【
図6d】本発明による窓ガラスパネル固定ブラケット及びガラス固定ガスケットなどが取り付けられる状態を段階的に示した図である。
【
図6e】本発明による窓ガラスパネル固定ブラケット及びガラス固定ガスケットなどが取り付けられる状態を段階的に示した図である。
【
図6f】本発明による窓ガラスパネル固定ブラケット及びガラス固定ガスケットなどが取り付けられる状態を段階的に示した図である。
【
図7a】本発明によるセグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造の一実施形態に対する数値解析試験の結果である。
【
図7b】本発明によるセグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造において、発泡ゴム素材のガラス固定ガスケットの材料をEPDM合成ゴム素材に変更した比較例2に対する数値解析試験の結果である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態について、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者が容易に実施できるように詳しく説明する。ただし、本発明は様々な相異なる形態で具現でき、ここで説明される実施形態によって限定されないことを理解せねばならない。
【0014】
図4及び
図5a~
図6fに示された本発明の望ましい一実施形態によれば、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓の窓ガラスパネルをウィンドウフレームに固定するガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造に関し、より詳しくは、スライディング窓戸を構成する固定窓の3辺(上部面、下部面、中間バー側ではない外側の一側面)を支持するウィンドウフレーム部分1110、1310、1500、1120、1220とペアガラスで提供される窓ガラスパネル100との間に取り付けられて通気を防止する密封機能と高い風圧に対する窓ガラスパネル100の安定的な固定機能(耐風圧性)を提供するだけでなく、断熱性能を最大限に確保可能にする新たに改良されたガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造が提供される。
【0015】
このように改良された新たな取り付け構造は、特別な形状を有する発泡プラスチック系素材の断熱性ガラス受台1330と発泡プラスチック系素材の窓ガラスパネル固定ブラケット1330k、及び従来のEPDM素材の外側ガラス固定ガスケットと内側ガラス固定ガスケットを発泡ゴム素材に変更した構成を含んでなる。
【0016】
すなわち、本発明による弾性ガスケットの取り付け構造は、
図4、
図5a及び
図5bに示されたように、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓の窓ガラスパネルをウィンドウフレームに固定するガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造において、固定窓の3辺(上部面、下部面、中間バー側ではない外側の一側面)を支持するウィンドウフレーム部分1110、1310、1500、1120、1220とペアガラスで提供される窓ガラスパネル100との間に設けられるものであって、窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレーム1110の内部に挿設される外側セグメント断熱支持台1320a、及び窓ガラス内側部のウィンドウフレーム1310、1500の内部に挿設される内側セグメント断熱支持台1320bと、前記外側セグメント断熱支持台1320aと前記内側セグメント断熱支持台1320bとの間の空間に挿設される発泡プラスチック系素材の断熱性ガラス受台1330(1330-u、1330-d、1330-s)と、前記断熱性ガラス受台1330の外側部に形成された第1嵌め溝1330aに結合される発泡ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット1120geと、窓ガラスパネルの内側面を支持して風圧の静圧に対応するように楔方式で設けられ、前記断熱性ガラス受台1330の内側部に形成された第2嵌め溝1330bに結合される嵌め込み突起1330ka(
図6e参照)を備えた発泡プラスチック系素材の窓ガラスパネル固定ブラケット1330kと、前記窓ガラスパネル固定ブラケット1330kに形成された嵌め溝1330kbに結合される発泡ゴム素材の内側ガラス固定ガスケット1220geと、を含んでなり、前記断熱性ガラス受台1330の内側部の形状は、以後結合される内側セグメント断熱支持台1320bの回転嵌め固定段1320b-1が前記窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレーム1110の内側係止顎1111に所定の角度で回転しながら嵌合されるとき、内側セグメント断熱支持台1320bの中央支持面1320b-2と干渉しないように、断面が縮小した形状を有することを特徴とする、セグメント型ウィンドウフレームを含むスライディング窓戸システムを構成する固定窓のガラス固定ガスケット及び窓ガラスパネル固定ブラケットの取り付け構造を提供する。
【0017】
ここで、前記外側セグメント断熱支持台1320a及び前記内側セグメント断熱支持台1320bも、発泡プラスチック系素材からなり得る。
【0018】
前記断熱性ガラス受台1330は、窓ガラスパネル100をエッジの一部のみで支持するように設けられるものではなく、窓ガラスパネル100の上部面、下部面及び一側面で窓ガラスパネル100と連続的に接するように設けられる部材であり、場合によって、1辺に複数のセグメント化された受台が連続して設けられ得る。
【0019】
そして、前記断熱性ガラス受台1330と窓ガラスパネル100との間には、ガラス高さ調整受台1330sが介在されて設けられることがさらに望ましい。
【0020】
このような取り付け構造を形成する構成品が
図6a~
図6fに示されたような段階を経て、スライディング窓戸システムの固定窓の取り付けが完成される。以下、
図6a~
図6fを参照して段階A~Fを順次に説明する。
【0021】
まず、
図6aに示された段階A(STEP A)に示されたように、窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレーム1110の内部に外側セグメント断熱支持台1320aが挿設される。その後、
図6bに示された段階B(STEPB)に示されたように、前記外側セグメント断熱支持台1320aに隣接して、中央部に発泡プラスチック系素材の断熱性ガラス受台1330(1330-u、1330-d、1330-s)が取り付けクリップ1330cを用いて嵌設され、その上部面に、窓ガラスパネル100が載置される前に高低差を補正するため、適切に選択された高さのガラス高さ調整受台1330sが設けられる。また、前記断熱性ガラス受台1330の外側部に形成された第1嵌め溝1330aに発泡ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット1120geが結合される。ここで、発泡構造は、断熱性の向上に多大に寄与する。
【0022】
次いで、
図6cに示された段階C(STEP C)に示されたように、窓ガラスパネル100が載置され、
図6dに示された段階D(STEP D)に示されたように、窓ガラス内側部のウィンドウフレーム1310、1500の内部に内側セグメント断熱支持台1320bが挿設される。このとき、前記断熱性ガラス受台1330の内側部1330eの形状は、以後結合される内側セグメント断熱支持台1320bの回転嵌め固定段1320b-1が前記窓ガラスの外側及び中央部のウィンドウフレーム1110の内側係止顎1111に所定の角度で回転しながら嵌合されるとき、内側セグメント断熱支持台1320bの中央支持面1320b-2と干渉しないように、断面が縮小した形状を有するように形成される。
【0023】
そして、
図6eに示された段階E(STEP E)に示されたように、前記断熱性ガラス受台1330の内側部に形成された第2嵌め溝1330bに結合される嵌め込み突起1330kaを備えた発泡プラスチック系素材の窓ガラスパネル固定ブラケット1330kが、窓ガラスパネルの内側面を支持して風圧の静圧に対応するように楔方式で取り付けられる。
【0024】
最後に、前記窓ガラスパネル固定ブラケット1330kに形成された嵌め溝1330kbに発泡ゴム素材の内側ガラス固定ガスケット1220geが結合され、固定窓の窓ガラスパネル100の内側面を固定支持する。これによって、固定窓を取り付けるための主要構成品の組み立て作業が完了する。
【0025】
一方、発泡ゴム素材の外側ガラス固定ガスケット1120geと内側ガラス固定ガスケット1220geは、それぞれ断熱性ガラス受台1330の外側部に形成された第1嵌め溝1330aと前記窓ガラスパネル固定ブラケット1330kに形成された嵌め溝1330kbに結合されるが、より安定的な固定結合のため、図示されたように、外側セグメント断熱支持台1320aの上部に提供されるアルミニウム素材の外側上部キャップ1120と、内側セグメント断熱支持台1320bの上部に提供されるアルミニウム素材の内側上部キャップ1220の対応面にそれぞれ提供される結合溝1120a、1220aにも一緒に結合固定できる。
【0026】
また、本発明における発泡プラスチック系素材は、プラスチック樹脂を発泡剤で発泡させた断熱材であって、発泡ゴム(expanded rubber、foam rubber)と比べて断熱性は低いものの、単一体として形状を維持できるため、耐候性が求められる建築素材として有用である。代表的には、押出発泡ポリスチレン、軽質ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、発泡PVC、発泡ポリウレタンなどが挙げられ、平均温度20℃で略0.020~0.1kcal/mh℃範囲の熱伝導率を有するものを使用することができる。
【0027】
このように構成した本発明の望ましい実施形態に対し、数値解析モデル(外気温度-18℃、室内温度21℃:温度差ΔT=39℃)を構成して窓戸システム構成部の温度をシミュレーションした数値解析試験の結果によれば、
図7aに示されたように、ウィンドウフレームの内側の基準点で15.2℃の高い温度を維持して高いエネルギー効率を示し、さらに結露が防止される効果が確認できた。一方、他の構成の比較例2(構成品の形状及び配置構造は同一であるが、発泡ゴムではなくEPDMを使用した比較形態)では、
図7bに示されたように、ウィンドウフレームの内側基準点の温度が10.4℃と低くなり、本発明の実施形態と比べて4.8℃の温度低下が生じることが分かった。
【0028】
以上のように、本発明が適用されるスライディング窓戸に対する本発明の望ましい実施形態は、図示されたように、複数のガラスパネルを一定の間隔だけ離隔して重ねて構成し、間隙部の真空を具現するようにシーリング部材で接合して形成されるペアガラスを備えた窓戸に適用することを例示して説明したが、本発明の権利範囲がこれに限定されることはなく、多様な類型のスライディング窓戸(ドアまたは窓)に適用される場合を含み、特許請求の範囲に示された本発明の基本概念を用いた当業者の多くの変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属することは言うまでもない。