(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1368 20060101AFI20220310BHJP
【FI】
G02F1/1368
(21)【出願番号】P 2017045349
(22)【出願日】2017-03-09
【審査請求日】2020-03-05
(31)【優先権主張番号】10-2016-0041108
(32)【優先日】2016-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】金 貴 鉉
(72)【発明者】
【氏名】盧 相 龍
【審査官】横井 亜矢子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0093658(US,A1)
【文献】特開2011-085918(JP,A)
【文献】特開2014-078005(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0104532(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0003560(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105204259(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0042914(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/136-1/1368
G02F 1/1343-1/1345,1/135
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に配置される第1ゲート線と、
前記第1ゲート線上に配置されるデータ線と、
制御電極が前記第1ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第1スイッチング素子及び前記第1スイッチング素子の他電極と接続される第1サブ画素電極を含む第1サブ画素部と、
制御電極が前記第1ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第2スイッチング素子、前記第2スイッチング素子の他電極と接続される第2サブ画素電極及び制御電極が前記第1ゲート線と接続される第3スイッチング素子を含む第2サブ画素部と、
前記第1サブ画素電極と少なくとも一部が重畳される第1ストレージライン及び前記第2サブ画素電極と少なくとも一部が重畳される第2ストレージラインを有するストレージ配線を含み、
前記第3スイッチング素子の一電極は、前記第1及び第2ストレージラインと異なる層において前記第1及び第2ストレージラインの全てに重なるように配置され
、前記第3スイッチング素子の他電極は前記第2サブ画素電極と接続され
、
前記第3スイッチング素子の前記一電極は、一端及び他端を有し、前記一端が第1コンタクトホールを介して前記第1ストレージラインと接続され、前記他端が第2コンタクトホールを介して前記第2ストレージラインと接続される液晶表示装置。
【請求項2】
前記第1及び第2ストレージラインは、
前記第1ゲート線と同じ層に配置される請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記第3スイッチング素子の他電極は前記データ線と同じ層に配置される請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1ゲート線、前記第1ストレージライン、及び、前記第2ストレージラインの横部が第1方向に延長され、前記第2ストレージラインの横部が、前記第3スイッチング素子の前記一電極と重なる請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記第1ストレージラインは、
前記第1サブ画素電極を囲む請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記第2ストレージラインは、
第1方向に延長される横部及び前記第1方向と異なる第2方向に延長される縦部を有する請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記第1ゲート線と隣接して配置される第2ゲート線と、
制御電極が前記第2ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第4スイッチング素子、及び、前記第4スイッチング素子の他電極と接続される第3サブ画素電極を含む第3サブ画素部と、
制御電極が前記第2ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第5スイッチング素子、前記第5スイッチング素子の他電極と接続される第4サブ画素電極、及び、制御電極が前記第2ゲート線と接続される第6スイッチング素子を含む第4サブ画素部をさらに含み、
前記ストレージ配線は、前記第3サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合わされる第4ストレージライン、及び、前記第4サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合わされる第5ストレージラインをさらに含み、
前記第6スイッチング素子の他電極は前記第4及び第5ストレージラインのすべてと接続され、
前記第2ストレージラインの縦部は前記第4ストレージラインと接続される請求項6に
記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1サブ画素部は前記第1ストレージラインと前記第1サブ画素電極との間に形成される第1ストレージキャパシタをさらに含み、
前記第2サブ画素部は前記第2ストレージラインと前記第2サブ画素電極との間に形成される第2ストレージキャパシタをさらに含む請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記第3スイッチング素子は、
前記第3スイッチング素子の一電極と前記第3スイッチング素子の他電極との間に配置されるフローティング電極をさらに含む請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記第2スイッチング素子は前記第2スイッチング素子の他電極と接続される拡張部をさらに含み、
前記第2スイッチング素子の拡張部は前記第2ストレージラインと少なくとも一部が重畳される請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記第1及び第2サブ画素電極と互いに同じ層に配置され、前記データ線と重畳される遮蔽電極をさらに含む請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項12】
基板と、
前記基板上に配置されるゲート線と、
前記ゲート線上に配置されるデータ線と、
前記ゲート線と同じ層に配置される第1ストレージライン及び第2ストレージラインと、前記データ線と同じ層に配置され、前記第1及び第2ストレージラインのすべてと接続される第3ストレージラインを含むストレージ配線と、
前記ゲート線及び前記データ線と接続される第1スイッチング素子と、前記第1ストレージラインと少なくとも一部が重畳され、前記第1スイッチング素子と接続される第1サブ画素電極を含む第1サブ画素部と、
前記ゲート線及び前記データ線と接続される第2スイッチング素子と、前記第2ストレージラインと少なくとも一部が重畳され、前記第2スイッチング素子と接続される第2サブ画素電極と、前記第2サブ画素電極及び前記第3ストレージラインと接続される第3スイッチング素子を含む第2サブ画素部を備え、
前記第3ストレージラインは、前記第3スイッチング素子の一電極と、この両端から引き延ばされて延びる線状延長部とからなり、
前記第3スイッチング素子の一電極は、前記第1ストレージライン及び第2ストレージラインのすべてと重ねられ
、
前記第3ストレージラインは、前記第1ストレージライン及び第2ストレージラインと重なり、一端及び他端を有し、
前記一端が第1コンタクトホールを介して前記第1ストレージラインと接続され、前記他端が第2コンタクトホールを介して前記第2ストレージラインと接続される液晶表示装置。
【請求項13】
前記第1ゲート線、前記第1ストレージライン、及び、前記第2ストレージラインの横部が第1方向に延長され、前記第2ストレージラインの横部が、前記第3スイッチング素子の前記一電極と重なる請求項12に記載の液晶表示装置。
【請求項14】
前記第3ストレージラインは、
前記ゲート線と重畳される請求項12に記載の液晶表示装置。
【請求項15】
前記第3スイッチング素子は、
前記ゲート線から提供されたゲート信号に対応し、前記第3ストレージラインから提供されたストレージ信号を前記第2サブ画素電極に印加する請求項12に記載の液晶表示装置。
【請求項16】
前記第2サブ画素電極は第1方向に延長される第1幹部、前記第1方向と異なる第2方向に延長される第2幹部及び前記第1幹部と前記第2幹部のうち少なくとも一つから延長される複数の枝部を含み、
前記第2ストレージラインは前記第1方向に延長される横部及び前記第2方向に延長される縦部を含み、
前記第2ストレージラインの縦部は前記第2幹部と重畳され
る請求項12に記載の液晶表示装置。
【請求項17】
前記第1サブ画素部は青を表示する請求項12に記載の液晶表示装置。
【請求項18】
基板と、
前記基板上に配置される第1ゲート線と、
前記第1ゲート線上に配置される第1データ線と、
前記第1ゲート線と同じ層に配置される第1ストレージライン及び第2ストレージラインと、前記第1データ線と同じ層に配置され、前記第1及び第2ストレージラインと接続される第3ストレージラインとを含むストレージ配線と、
前記第1ゲート線及び前記第1データ線と接続される第1スイッチング素子と、前記第1ストレージラインと少なくとも一部が重畳され、前記第1スイッチング素子と接続される第1サブ画素電極を含む第1サブ画素部と、
前記第1ゲート線及び前記第1データ線と接続される第2スイッチング素子と、前記第2ストレージラインと少なくとも一部が重畳され、前記第2スイッチング素子と接続される第2サブ画素電極と、前記第2サブ画素電極と接続される第3スイッチング素子を含む第2サブ画素部を含み、
前記第3ストレージラインは前記第1サブ画素電極及び前記第2サブ画素電極のすべてと重畳され、
前記第3ストレージラインは、前記第3スイッチング素子の一電極と、この両端から引き延ばされて延びる線状延長部とからなり、
前記第3スイッチング素子の一電極は、前記第1ストレージライン及び第2ストレージラインのすべてと重ねられ
、
前記第3ストレージラインは、前記第1ストレージライン及び第2ストレージラインと重なり、一端及び他端を有し、
前記一端が第1コンタクトホールを介して前記第1ストレージラインと接続され、前記他端が第2コンタクトホールを介して前記第2ストレージラインと接続される液晶表示装置。
【請求項19】
前記第1ゲート線、前記第1ストレージライン、及び、前記第2ストレージラインの横部が第1方向に延長され、前記第2ストレージラインの横部が、前記第3スイッチング素子の前記一電極と重なる請求項18に記載の液晶表示装置。
【請求項20】
前記第1データ線及び前記第3ストレージライン上に配置される第1パッシベーション膜と、
前記第1パッシベーション膜上に配置される有機絶縁膜と、
前記有機絶縁膜上に配置される第2パッシベーション膜をさらに含み、
前記第1及び第2サブ画素電極は前記第2パッシベーション膜上に配置される請求項18に記載の液晶表示装置。
【請求項21】
前記第1パッシベーション膜と前記有機絶縁膜との間に配置されるカラーフィルタをさらに含む請求項
20に記載の液晶表示装置。
【請求項22】
前記第1ゲート線と隣接するように配置される第2ゲート線と、
前記第1データ線と隣接するように配置される第2データ線と、
前記第2ゲート線及び前記第2データ線と接続される第4スイッチング素子と、前記第4スイッチング素子と接続される第3サブ画素電極を含む第3サブ画素部と、
前記第2ゲート線及び前記第2データ線と接続される第5スイッチング素子と、前記第5スイッチング素子と接続される第4サブ画素電極、及び前記第4サブ画素電極と接続される第6スイッチング素子を含む第4サブ画素部をさらに含み、
前記ストレージ配線は前記第3サブ画素電極と少なくとも一部が重畳される第4ストレージライン、前記第4サブ画素電極と少なくとも一部が重畳される第5ストレージライン及び前記第3ストレージラインと同じ層に配置され、前記第6スイッチング素子と接続される第6ストレージラインをさらに含み、
前記第4及び第5ストレージラインは前記第1及び第2ゲート線と互いに同じ層に配置され、前記第6ストレージラインは前記第4及び第5ストレージラインのうち一つと接続される請求項18に記載の液晶表示装置。
【請求項23】
前記第6ストレージラインは、
前記第3ストレージラインと接続される請求項
22に記載の液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置はマルチメディアの発達と共にその重要性が増大している。これに応じて液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display、OLED)などといった様々な種類の表示装置が使用されている。
【0003】
その中で、液晶表示装置は、現在最も広く使用されているフラットパネル表示装置のうち一つとして、画素電極と共通電極などの電場生成電極(field generating electrode)が形成されている2枚の基板とその間に介在する液晶層を含む。液晶表示装置は、電場生成電極に電圧を印加して液晶層に電場を生成し、これにより液晶層の液晶分子の方向を決定し、入射光の偏光を制御することによって映像を表示する。
【0004】
液晶表示装置の中でも、電場が印加されない状態で、液晶分子をその長軸が表示板に対して垂直を成すように配列した垂直配向方式(Vertically Aligned mode)の液晶表示装置が開発されている。垂直配向方式の液晶表示装置は、側面視認性を確保するため、一つの画素を二つのサブ(sub)画素に区分する構造を含み、多様な構造で開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特表2012-503219(WO2010/032962)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、電圧分配ための信号のリップルを減少させ得る液晶表示装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明が解決しようとする課題は、IRドロップ現象が改善された液晶表示装置を提供することにある。
【0008】
また、本発明が解決しようとする課題は、水平クロストークを減少させ得る液晶表示装置を提供することにある。
【0009】
本発明の課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は次の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための本発明の一実施形態による液晶表示装置は、(1)基板と、(2)前記基板上に配置される第1ゲート線と、(3)前記第1ゲート線上に配置されるデータ線と、(4)制御電極が前記第1ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第1スイッチング素子、及び、前記第1スイッチング素子の他電極と接続される第1サブ画素電極を含む第1サブ画素部と、(5)制御電極が前記第1ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第2スイッチング素子、前記第2スイッチング素子の他電極と接続される第2サブ画素電極、及び、制御電極が前記第1ゲート線と接続される第3スイッチング素子を含む第2サブ画素部と、(6)前記第1サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合わされる第1ストレージライン及び前記第2サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合わされる第2ストレージラインを有するストレージ配線とを含み、前記第3スイッチング素子の一電極は、前記第1及び第2ストレージラインと互いに異なる層に配置され、前記第1及び第2ストレージラインの両者と接続され、前記第3スイッチング素子の他電極は前記第2サブ画素電極と接続される。
【0011】
また、前記第1及び第2ストレージラインは、前記第1ゲート線と同じ層に配置され得る。
【0012】
また、前記第3スイッチング素子の他電極は前記データ線と同じ層に配置され得る。
【0013】
また、前記第3スイッチング素子の他電極は、前記第1ストレージラインに、第1コンタクトホールを介して接続され、前記第2ストレージラインに、第2コンタクトホールを介して接続され得る。
【0014】
また、前記第1ストレージラインは、前記第1サブ画素電極を囲み得る。
【0015】
また、前記第2ストレージラインは、第1方向に延びる横部、及び、前記第1方向と異なる第2方向に延びる縦部を有し得る。
【0016】
また、前記第1ゲート線と隣接して配置される第2ゲート線と、制御電極が前記第2ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第4スイッチング素子、及び、前記第4スイッチング素子の他電極と接続される第3サブ画素電極を含む第3サブ画素部と、制御電極が前記第2ゲート線と接続され、一電極が前記データ線と接続される第5スイッチング素子、前記第5スイッチング素子の他電極と接続される第4サブ画素電極、及び、制御電極が前記第2ゲート線と接続される第6スイッチング素子を含む第4サブ画素部とをさらに含み、前記ストレージ配線は、前記第3サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合われる第3ストレージライン、及び、前記第4サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合わされる第4ストレージラインをさらに含み、前記第6スイッチング素子の他電極は、前記第3及び第4ストレージラインの両者と接続され、前記第2ストレージラインの縦部は前記第3ストレージラインと接続され得る。
【0017】
また、前記第1サブ画素部は、前記第1ストレージラインと、前記第1サブ画素電極との間に形成される第1ストレージキャパシタをさらに含み、前記第2サブ画素部は、前記第2ストレージラインと、前記第2サブ画素電極との間に形成される第2ストレージキャパシタをさらに含み得る。
【0018】
また、前記第3スイッチング素子は、前記第3スイッチング素子の一電極と、前記第3スイッチング素子の他電極との間に配置されるフローティング電極をさらに含み得る。
【0019】
また、前記第2スイッチング素子は、前記第2スイッチング素子の他電極と接続される拡張部をさらに含み、前記第2スイッチング素子の拡張部は前記第2ストレージラインと少なくとも一部が重ね合わされ得る。
【0020】
また、前記第1及び第2サブ画素電極と互いに同じ層に配置され、前記データ線と重ね合わされる遮蔽電極をさらに含み得る。
【0021】
前記課題を解決するための本発明の他の実施形態による液晶表示装置は、基板と、前記基板上に配置されるゲート線と、前記ゲート線上に配置されるデータ線と、前記ゲート線と同じ層に配置される第1ストレージライン及び第2ストレージラインと、前記データ線と同じ層に配置され、前記第1及び第2ストレージラインの両者と接続される第3ストレージラインを含むストレージ配線と、前記ゲート線及び前記データ線と接続される第1スイッチング素子と、前記第1ストレージラインと少なくとも一部が重ね合わされ、前記第1スイッチング素子と接続される第1サブ画素電極を含む第1サブ画素部と、前記ゲート線及び前記データ線と接続される第2スイッチング素子と、前記第2ストレージラインと少なくとも一部が重ね合わされ、前記第2スイッチング素子と接続される第2サブ画素電極と、前記第2サブ画素電極及び前記第3ストレージラインと接続される第3スイッチング素子を含む第2サブ画素部を含む。
【0022】
また、前記第3ストレージラインは、前記第1ストレージラインと第1コンタクトホールを介して接続され、前記第2ストレージラインと第2コンタクトホールを介して接続され得る。
【0023】
また、前記第3ストレージラインは、前記ゲート線、前記第1ストレージライン及び前記第2ストレージラインのすべてと重ね合わされ得る。
【0024】
また、前記第3スイッチング素子は、前記ゲート線から提供されたゲート信号に対応し、前記第3ストレージラインから提供されたストレージ信号を前記第2サブ画素電極に印加することができる。
【0025】
また、前記第2サブ画素電極は、第1方向に延びる第1幹部、前記第1方向と異なる第2方向に延びる第2幹部、及び、前記第1幹部と前記第2幹部のうち少なくとも一つから延長される複数の枝部を含み、前記第2ストレージラインは、前記第1方向に延びる横部及び前記第2方向に延びる縦部を含み、前記第2ストレージラインの縦部は前記第2幹部と重ね合わされ得る。
【0026】
また、前記第1画素部は青を表示し得る。
【0027】
前記課題を解決するための本発明のまた他の実施形態による液晶表示装置は、基板と、前記基板上に配置される第1ゲート線と、前記第1ゲート線上に配置される第1データ線と、前記第1ゲート線と同じ層に配置される第1ストレージライン及び第2ストレージラインと、前記第1データ線と同じ層に配置され、前記第1及び第2ストレージラインのうちの一つと接続される第3ストレージラインを含むストレージ配線と、前記第1ゲート線及び前記第1データ線と接続される第1スイッチング素子と、前記第1ストレージラインと少なくとも一部が重ね合わされ、前記第1スイッチング素子と接続される第1サブ画素電極を含む第1サブ画素部と、前記第1ゲート線及び前記第1データ線と接続される第2スイッチング素子と、前記第2ストレージラインと少なくとも一部が重ね合わされ、前記第2スイッチング素子と接続される第2サブ画素電極と、前記第2サブ画素電極と接続される第3スイッチング素子を含む第2サブ画素部を含み、前記第3ストレージラインは、前記第1サブ画素電極及び前記第2サブ画素電極の両者と重ね合わされ得る。
【0028】
また、前記第3ストレージラインは、前記第1ストレージライン及び前記第2ストレージラインのうち一つとコンタクトホールを介して接続される。
【0029】
また、前記第3ストレージラインは、前記第1及び第2ストレージラインと重ね合わされ得る。
【0030】
また、前記第3ストレージラインは、前記第2ストレージラインと、コンタクトホールを介して接続され、前記第1ストレージラインと絶縁され得る。
【0031】
また、前記第1データ線及び前記第3ストレージライン上に配置される第1パッシベーション膜と、前記第1パッシベーション膜上に配置される有機絶縁膜と、前記有機絶縁膜上に配置される第2パッシベーション膜をさらに含み、前記第1及び第2サブ画素電極は前記第2パッシベーション膜上に配置されるのであり得る。
【0032】
また、前記第1パッシベーション膜と前記有機絶縁膜との間に配置されるカラーフィルタをさらに含み得る。
【0033】
また、前記第1ゲート線と隣接するように配置される第2ゲート線と、前記第1データ線と隣接するように配置される第2データ線と、前記第2ゲート線及び前記第2データ線と接続される第4スイッチング素子と、前記第4スイッチング素子と接続される第3サブ画素電極を含む第3サブ画素部と、前記第2ゲート線及び前記第2データ線と接続される第5スイッチング素子と、前記第5スイッチング素子と接続される第4サブ画素電極と、前記第4サブ画素電極と接続される第6スイッチング素子を含む第4サブ画素部をさらに含み、前記ストレージ配線は前記第3サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合わされる第4ストレージライン、前記第4サブ画素電極と少なくとも一部が重ね合わされる第5ストレージライン、及び、前記第3ストレージラインと同じ層に配置され、前記第6スイッチング素子と接続される第6ストレージラインをさらに含み、前記第4及び第5ストレージラインは前記第1及び第2ゲート線と互いに同じ層に配置され、前記第6ストレージラインは、前記第4及び第5ストレージラインのうちの一つと接続され得る。
【0034】
また、前記第6ストレージラインは前記第3ストレージラインと接続され得る。
【0035】
その他実施形態の具体的な内容は詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0036】
本発明の実施形態によれば、電圧分配のための信号のリップルを減少させることができ、これによりIRドロップ現象を改善することができる。
【0037】
また、水平クロストークを減少させることができる。
【0038】
本発明の実施形態による効果は以上で例示した内容によって制限されず、より多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本発明の第1実施形態による液晶表示装置の構成のうち第1画素部を示す等価回路図である。
【
図2】
図1に示す第1画素部をより詳細に示すレイアウト図である。
【
図3】
図2のI-I’線に沿って切断した断面図である。
【
図4】
図2のII-II’線に沿って切断した断面図である
【
図5】
図2のIII-III’線及びIV-IV’線に沿って切断した断面図である
【
図6】
図2に示す液晶表示装置のうち第1ゲート線、第1ストレージライン及び第2ストレージラインを示す図である。
【
図7】
図2に示す液晶表示装置のうちデータ導電体を示す図である。
【
図8】
図1に示す第1画素部及びこれと接続される第2画素部を示す等価回路図である。
【
図9】
図8に示す第1及び第2画素部をより詳細に示すレイアウト図である。
【
図10】本発明の第1実施形態による液晶表示装置の構成のうち第1画素部、第3画素部及び第4画素部を示す等価回路図である。
【
図11】
図11は本発明の第1実施形態による液晶表示装置の構成のうちのストレージ配線を示す図である。
【
図12】本発明の第1実施形態による液晶表示装置の構成のうちストレージ配線と接続されるフィードバック回路部を示す図である。
【
図13】本発明の第2実施形態による液晶表示装置の構成のうち第1画素部を示す等価回路図である。
【
図14】
図13に示す第1画素部をより詳細に示すレイアウト図である。
【
図17】
図13に示す第1画素部及び前記第1画素部と隣接する第2画素部を示す等価回路図である。
【
図18】
図17に示す第1及び第2画素部をより詳細に示すレイアウト図である。
【
図19】本発明の第1及び第2実施形態による液晶表示装置の効果を説明するためのグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本発明の利点及び特徴、これらを達成する方法は添付する図面と共に詳細に後述する実施形態において明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示する実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現されるものであり、本実施形態は、単に本発明の開示を完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範囲によってのみ定義される。
【0041】
第1、第2などが多様な素子、構成要素を叙述するために使用されるが、これら素子、構成要素はこれらの用語によって制限されないことはいうまでもない。これらの用語は、単に一つ構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得ることは勿論である。
【0042】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0043】
図1は本発明の第1実施形態による液晶表示装置の構成のうち第1画素部を概略的に示す等価回路図である。先に
図1を参照して第1画素部PX1について説明する。
【0044】
図1を参照すると、第1画素部PX1は第1及び第2サブ画素部(SPX1、SPX2)を含み得る。
【0045】
第1画素部PX1は、第1ゲート線GL1及び第1データ線DL1と接続され得る。第1ゲート線GL1は第1方向d1に延長され得る。第1ゲート線GL1は、ゲート駆動部から第1ゲート信号G1の提供を受けることができる。第1データ線DL1は、第1方向d1と異なる第2方向d2に延長され得る。第1データ線DL1は、データ駆動部から第1データ信号D1の提供を受けることができる。第1方向d1は第2方向d2と垂直に交差され得る。
図1を基準に、第1方向d1は行方向として、第2方向d2は列方向として、例示する。
【0046】
第1サブ画素部SPX1は、第1スイッチング素子TR1及び第1サブ画素電極PE1を含み得る。第1スイッチング素子TR1は、一実施形態で、薄膜トランジスタといった三端子素子であり得る。第1スイッチング素子TR1は、制御電極が第1ゲート線GL1と接続され得、一電極が第1データ線DL1と接続され得る。また、第1スイッチング素子TR1の他電極は第1サブ画素電極PE1と接続され得る。第1スイッチング素子TR1の制御電極はゲート電極であり得、一電極はソース電極であり得る。また、第1スイッチング素子TR1の他電極はドレイン電極であり得る。
【0047】
第1スイッチング素子TR1は、第1ゲート線GL1から提供された第1ゲート信号G1によりターンオンされ、第1データ線DL1から提供された第1データ信号D1を第1サブ画素電極PE1に提供することができる。
【0048】
第1サブ画素部SPX1は、第1サブ画素電極PE1と共通電極CEとの間に形成される第1液晶キャパシタClc1をさらに含み得る。第1液晶キャパシタClc1には、第1サブ画素電極PE1に提供される電圧と、共通電極CEに提供される電圧との間の差電圧が充電される。
【0049】
第2サブ画素部SPX2は、第2スイッチング素子TR2、第3スイッチング素子TR3及び第2サブ画素電極PE2を含み得る。第2及び第3スイッチング素子(TR2、TR3)は、一実施形態で、薄膜トランジスタといった三端子素子であり得る。
【0050】
第2スイッチング素子TR2は、制御電極が第1ゲート線GL1と接続され得、一電極が第1データ線DLと接続され得る。また、第2スイッチング素子TR2の他電極は、第2サブ画素電極PE2と接続され得る。第2スイッチング素子TR2の制御電極はゲート電極であり得、一電極はソース電極であり得る。また、第2スイッチング素子TR2の他電極はドレイン電極であり得る。
【0051】
第2スイッチング素子TR2は、第1ゲート線GL1から提供された第1ゲート信号G1によりターンオンされ、第1データ線DL1から提供された第1データ信号D1を第2サブ画素電極PE2に印加することができる。
【0052】
第3スイッチング素子TR3は、制御電極が第1ゲート線GL1と接続され得、一電極が第1ノードN1と接続され得る。また、第3スイッチング素子TR3の他電極は第2サブ画素電極PE2と接続され得る。第3スイッチング素子TR3の制御電極はゲート電極であり得、一電極はソース電極であり得る。また、第3スイッチング素子TR3の他電極はドレイン電極であり得る。第3スイッチング素子TR3は、第1ノードN1を介して後述する第3ストレージラインRL3と接続され得る。
【0053】
第3スイッチング素子TR3は、第1ゲート線GL1から提供された第1ゲート信号G1によりターンオンされ、第3ストレージラインRL3から提供された信号Rを第2サブ画素電極PE2に印加することができる。
【0054】
第2サブ画素部SPX2は、第2サブ画素電極PE2と共通電極CEとの間に形成される第2液晶キャパシタClc2をさらに含み得る。一方、第2サブ画素電極PE2に印加される、第1データ信号D1に対応する電圧の一部は、ストレージ信号Rが第2サブ画素電極PE2に印加されることによって分圧される。したがって、第2液晶キャパシタClc2に充電された電圧のレベルは、第1液晶キャパシタClc1に充電された電圧のレベルより低い。
【0055】
これによって、第1液晶キャパシタClc1に充電された電圧のレベルと、第2液晶キャパシタClc2に充電された電圧のレベルとが互いに異なる。そのため、第1サブ画素部SPX1と第2サブ画素部SPX2とのそれぞれにおける液晶分子の傾いた角度は、互いに異なる。したがって、第1サブ画素部SPX1と第2サブ画素部SPX2とは、輝度が互いに異なり得る。すなわち、第1液晶キャパシタClc1に充電される電圧と、第2液晶キャパシタClc2に充電される電圧とを適切に調節して、側面から見る映像が正面から見る映像に極力近くなるようにすることができる。これによって、本発明の一実施形態による液晶表示装置の側面視認性を向上させることができる。
【0056】
ストレージ配線RDは、第1ないし第3ストレージライン(RL1ないしRL3)を含み得る。第1ストレージラインRL1は、第1サブ画素電極PE1と、少なくとも一部が重ね合わされ得る。第2ストレージラインRL2は、第2サブ画素電極PE2と、少なくとも一部が重ね合わされ得る。一方、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)には、一実施形態で、直流形態のストレージ信号Rが提供され得る。ストレージ信号Rの電圧レベルは、第2液晶キャパシタClc2に充電される電圧レベルが、第1液晶キャパシタClc1に充電される電圧レベルより低い場合であれば、特に制限されない。
【0057】
第1サブ画素部SPX1は、第1サブ画素電極PE1と第1ストレージラインRL1とが重畳されることによって形成される第1ストレージキャパシタCst1を、さらに含み得る。すなわち、第1ストレージキャパシタCst1は、一方の電極が第1サブ画素電極PE1と接続され、他方の電極が第1ストレージラインRL1と接続されたものであり得る。
【0058】
第2サブ画素部SPX2は、第2サブ画素電極PE2と第2ストレージラインRL2が重ね合わされることによって形成される第2ストレージキャパシタCst2をさらに含み得る。すなわち、第2ストレージキャパシタCst2は、一方の電極が第2サブ画素電極PE2と接続され、他方の電極が第2ストレージラインRL2と接続されたものであり得る。
【0059】
第3ストレージラインRL3は、第3スイッチング素子TR3の一電極と、第1ノードN1を介して接続され得る。また、第3ストレージラインRL3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)の両者と接続され得る。これによって、第3ストレージラインRL3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)からストレージ信号Rの提供を受けることができる。これについては
図2を参照して説明する。
【0060】
図2は、
図1に示す第1画素部をより詳細に示すレイアウト図である。
図3は、
図2のI-I’線に沿って切断した断面図である。
図4は、
図2のII-II’線に沿って切断した断面図である。
図5は、
図2のIII-III’線及びIV-IV’線に沿って切断した断面図である。
図6は、
図2に示す液晶表示装置のうち第1ゲート線、第1ストレージライン及び第2ストレージラインを示す図である。
図7は、
図2に示す液晶表示装置のうちデータ導電体を示す図である。
【0061】
図2ないし
図7を参照すると、本発明の一実施形態による液晶表示装置は下部表示板10、上部表示板20及びその間に介在する液晶層30を含み得る。下部表示板10は上部表示板20と互いに対向するように配置される。下部表示板10は一実施形態で上部表示板20とシーリング(sealing)により貼り合わされ得る。
【0062】
説明の便宜上、以下、第1スイッチング素子TR1の一電極及び他電極を、第1ソース電極SE1及び第1ドレイン電極DE1として表記する。また、第2スイッチング素子TR2の一電極及びドレイン電極を、第2ソース電極SE2及び第2ドレイン電極DE2として表記する。また、第3スイッチング素子TR3のソース電極及びドレイン電極を、第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3として表記する。
【0063】
先に、下部表示板10について説明する。
【0064】
下部基板110上には、第1ゲート線GL1、第1ないし第3ゲート電極(GE1ないしGE3)、第1ストレージラインRL1及び第2ストレージラインRL2が配置され得る。下部基板110は一実施形態で透明なガラス基板、プラスチック基板などであり得る。
【0065】
第1ゲート線GL1は、第1方向d1に延びるように配置され得る。第1ないし第3ゲート電極(GE1ないしGE3)は第1ゲート線GL1と接続され得る。
【0066】
第1ゲート線GL1及び第1ないし第3ゲート電極(GE1ないしGE3)は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデン-タングステン合金(MoW)、モリブデン-チタン合金(MoTi)、銅/モリブデン-チタン合金積層膜(Cu/MoTi)を含む導電性金属またはその任意の組合せの中から選択される、単一層の膜、少なくとも二つの金属種で構成される二層膜、または、三つの金属種で構成される三層膜で形成され得る。
【0067】
図6を参照すると、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)は下部基板110上に配置され得る。すなわち、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)は、第1ゲート線GL1及び第1ないし第3ゲート電極(GE1ないしGE3)と同じ層に配置され得、互いに絶縁される。第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)は、一実施形態で、第1ゲート線GL1及び第1ないし第3ゲート電極(GE1ないしGE3)のいずれとも、同じ材料で形成され得る。また、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)は、一実施形態で、第1ゲート線GL1及び第1ないし第3ゲート電極(GE1ないしGE3)のいずれとも、同じマスクを用いたパターン工程により同時に形成され得る。
【0068】
第1ストレージラインRL1は
図2の紙面を基準に、向かって、第1ゲート線GL1の上部に配置され得る。すなわち、第1ストレージラインRL1は、後述する第1サブ画素電極PE1と少なくとも一部が重畳するように配置され得る。第1ストレージラインRL1は、一実施形態で、第1サブ画素電極PE1を囲む四角のリングの形態であり得る。ただし、第1ストレージラインRL1の形態及びサイズが
図2に示す場合に制限されるのではない。
【0069】
第2ストレージラインRL2は
図2の紙面を基準に、向かって、第1ゲート線GL1の下部に配置され得る。第2ストレージラインRL2は、第1方向d1に延びる横部RL2a、及び、第2方向d2に延びる縦部RL2bを含み得る。第2ストレージラインRL2の横部RL2aは、第1画素部PX1と隣接する他の画素部領域に位置するストレージラインと接続され得る。第2ストレージラインRL2の縦部RL2bは、第2サブ画素電極PE2と少なくとも一部が重畳するように配置され得る。
【0070】
第2ストレージラインRL2の縦部RL2bは、一実施形態で、第2サブ画素電極PE2の中心を横切るように配置され得る。より詳細には、第2ストレージラインRL2の縦部RL2bは、後述する第2サブ画素電極PE2の第2幹部PE2bと重なり合うように、第2方向d2に延びるのであり得る。ただし、第2ストレージラインRL2の形態及びサイズが
図2に示す場合に制限されるのではない。
【0071】
ゲート絶縁膜120は、第1ゲート線GL1、第1ないし第3ゲート電極(GE1ないしGE3)、第1ストレージラインRL1及び第2ストレージラインRL2上に配置され得る。ゲート絶縁膜120は、一実施形態にて、窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素(SiOx)などで形成され得る。ゲート絶縁膜120は、物理的性質が異なる少なくとも二つの絶縁層を含む多層膜構造を有することもできる。
【0072】
半導体層130はゲート絶縁膜120上に配置され得る。半導体層130は第1ないし第3スイッチング素子(TR1ないしTR3)のチャネル領域を含み得る。半導体層130は酸化物半導体を含み得る。すなわち、半導体層130はIGZO(In-Ga-Zinc-Oxide)、ZnO、ZnO2、CdO、SrO、SrO2、CaO、CaO2、MgO、MgO2、InO、In2O2、GaO、Ga2O、Ga2O3、SnO、SnO2、GeO、GeO2、PbO、Pb2O3、Pb3O4、TiO、TiO2、Ti2O3、及びTi3O5を含む酸化物半導体のうちから選択される一つで形成され得る。他の実施形態で、半導体層130は非晶相ケイ素(アモルファス・シリコン)、多結晶ケイ素(多結晶シリコン)などで形成され得る。
【0073】
抵抗性接触(オーミックコンタクト)層140は、半導体層130の上部に配置される。抵抗性接触層140はリン(phosphorus)などのn型不純物が高濃度でドーピングされているn+水素化非晶相ケイ素などの材料で作られたりシリサイド(silicide)で作られる。一方、抵抗性接触層140は、半導体層130が酸化物半導体からなる場合であれば、省略できる。本明細書では、抵抗性接触層140が半導体層130の上部に配置される場合を例にとり説明する。
【0074】
図7を参照すると、データ導電体は、ゲート絶縁膜120及び抵抗性接触層140の上に配置され得る。データ導電体DWは、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、タングステン(W)、モリブデンタングステン合金(MoW)、モリブデン-チタン合金(MoTi)、銅/モリブデン-チタン合金積層膜(Cu/MoTi)を含む導電性金属またはその任意の組合せのうちから選択される、単一層の膜、少なくとも二種で構成される二層膜、または、三種で構成される三層膜で形成され得る。ただし、これに制限されず、多様な金属または導電体で作られ得る。
【0075】
データ導電体DWは、一実施形態で、単一のマスクを用いたパターニング工程により、半導体層130及び抵抗性接触層140と同時に形成され得る。この場合、データ導電体DWのパターンは、半導体層130パターンのうちの第1ないし第3スイッチング素子(TR1ないしTR3)のチャネル領域を除いては、半導体層130パターンと実質的に同じ形態を有し得る。前記第1ないし第3スイッチング素子(TR1ないしTR3)のチャネル領域については後述する。
【0076】
データ導電体DWのパターンは、第1データ線DL1、第2データ線DL2、第1ソース電極SE1、第1ドレイン電極DE1、第2ソース電極SE2、第2ドレイン電極DE2、第3ソース電極SE3及び第3ドレイン電極DE3を含み得る。
【0077】
第1ソース電極SE1、第1ドレイン電極DE1及び第1ゲート電極GE1は、第1スイッチング素子TR1を形成する。第1スイッチング素子TR1の第1ソース電極SE1は、第1データ線DL1と接続され得る。第1スイッチング素子TR1の第1ドレイン電極DE1は、第1コンタクトホール(CNT1)を介して第1サブ画素電極PE1と接続され得る。第1スイッチング素子TR1の第1ソース電極SE1は、第1スイッチング素子TR1の第1ドレイン電極DE1と同じ層にて、所定距離だけ離隔して配置される。第1スイッチング素子TR1のチャネル領域は、第1ゲート電極GE1を介して提供される第1ゲート信号G1に応じて第1データ信号D1を第1サブ画素電極PE1に提供すべく、第1ソース電極SE1と第1ドレイン電極DE1との間に形成され得る。
【0078】
第2ソース電極SE2、第2ドレイン電極DE2及び第2ゲート電極GE2は、第2スイッチング素子TR2を形成する。第2スイッチング素子TR2の第2ソース電極SE2は、第1データ線DL1と接続され得る。第2スイッチング素子TR2の第2ドレイン電極DE2は、第2コンタクトホールCNT2を介して第2サブ画素電極PE2と接続され得る。第2スイッチング素子TR2の第2ソース電極SE2は、第2スイッチング素子TR2の第2ドレイン電極DE2と同じ層にて、所定距離だけ離隔して配置される。第2スイッチング素子TR2のチャネル領域は、第2ゲート電極GE2を介して提供される第1ゲート信号G1に応じて第1データ信号D1を第2サブ画素電極PE2に提供すべく、第2ソース電極SE2と第2ドレイン電極DE2との間に形成され得る。
【0079】
第2スイッチング素子TR2は、第2ドレイン電極DE2から延長されて第2ストレージラインRL2の横部RL2aと重ね合わされるドレイン電極拡張部DEP1をさらに含み得る。ドレイン電極拡張部DEP1は、第2ストレージラインRL2の横部RL2aと重ね合わされることによって、第2ストレージキャパシタCst2の容量成分を増加させることができる。また、第2スイッチング素子TR2の第2ゲート電極GE2と、第2ドレイン電極DE2との間の寄生成分によるキックバック電圧(Vkb)を減らすことができる。
【0080】
第3ソース電極SE3、第3ドレイン電極DE3及び第3ゲート電極GE3は、第3スイッチング素子TR3を形成する。第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)のすべてと接続される。すなわち、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、前述した第3ストレージラインRL3と同じ構成であり得る。これによって、第3ストレージラインRL3(のみのため)のパターンと、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)とは、互いに異なる層に配置される。以下、第3ストレージラインRL3と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3とを、場合によっては互いに混用して使用する。
【0081】
第3スイッチング素子TR3についてさらに詳細に説明すると、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第3コンタクトホールCNT3を介して第1ストレージラインRL1と接続され得る。また、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第4コンタクトホールCNT4を介して第2ストレージラインRL2と接続され得る。これに伴い、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第1ストレージラインRL1、第2ストレージラインRL2及び第1ゲート線GL1のいずれとも部分的に重ねられ得る。
【0082】
第3スイッチング素子TR3の第3ドレイン電極DE3は、第2サブ画素電極PE2と接続され得る。すなわち、第3スイッチング素子TR3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)から提供されたストレージ信号Rを、第2サブ画素電極PE2に提供することによって、第2液晶キャパシタClc2に充電される電圧を、分圧させることができる。
【0083】
結局、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3が、第3コンタクトホールCNT3及び第4コンタクトホールCNT4を介して、それぞれ第1ストレージラインRL1及び第2ストレージラインRL2のと接続され得る。したがって、全体的に第1方向d1に配置される第1ストレージラインRL1及び第2ストレージラインRL2の横部RL2aと、全体的に第2方向に配置される第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3及び第2ストレージラインRL2の縦部RL2bとが、すべて、第1画素部PX1領域内でメッシュ(mesh)構造をなすように接続される。これによって、ストレージ信号Rを提供する第1ないし第3ストレージライン(RL1ないしRL3)の抵抗成分を減少させて、結果的に、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3に提供されるストレージ信号RのIRドロップ(drop)現象を防止することができる。なお、
図9などに示すように、このメッシュ構造において、第2ストレージラインRL2の縦部RL2bの先端(横部RL2aから遠い、
図9の紙面に向かって下方の端部)、縦方向に隣接する画素部における第1ストレージラインRL1の一部(四角のリングにおける、
図9の紙面に向かって上方の、スイッチング素子から遠い側の辺をなす部分)に接続している。
【0084】
また、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)は、後述する遮蔽電極180とは絶縁される。これによって、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)は、遮蔽電極180と独立に電圧駆動が可能である。また、第1ストレージラインRL1、第2ストレージラインRL2、及び、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3のいずれもが、メタル(metal)で形成されることによって、抵抗成分を減少させることができる。さらに、第1ストレージラインRL1、第2ストレージラインRL2及び第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3の三者が互いに接続されてメッシュ構造を形成することにより、ストレージ信号Rのリップル(ripple)成分を減少させることができる。
【0085】
一方、第3スイッチング素子TR3は、第3ソース電極SE3と第3ドレイン電極DE3との間に配置されるフローティング電極(FE)をさらに含み得る。すなわち、第3スイッチング素子TR3は一実施形態でフィールドリラクゼーショントランジスタ(Field relaxation transistor)であり得る。
【0086】
第1パッシベーション膜150はデータ導電体DW及びゲート絶縁膜120の上に配置され得る。第1パッシベーション膜150は、一実施形態で、窒化ケイ素及び酸化ケイ素などの無機絶縁物で形成され得る。第1パッシベーション膜150は、後述する有機絶縁膜160の顔料が、半導体層130のパターンのうちの露出した部分に流入することを防止することができる。
【0087】
有機絶縁膜160は、第1パッシベーション膜150の上に配置され得る。有機絶縁膜160は、平坦化特性が優れ、感光性(photosensitivity)を有する有機物質を含み得る。一方、有機絶縁膜160は省略することもできる。
【0088】
一方、図面に示していないが、第1パッシベーション膜150上にはカラーフィルタが配置され得る。すなわち、カラーフィルタは、第1パッシベーション膜150と有機絶縁膜160との間に配置され得る。カラーフィルタは、赤(red)、緑(green)及び青(blue)の三原色など基本色(primary color)のうち一つを表示できるが、これに制限されない。カラーフィルタは、隣接する画素ごとに互いに異なる色を表示する材料で形成され得る。カラーフィルタは、後述する上部表示板20の上に配置されることもできる。
【0089】
第2パッシベーション膜170は有機絶縁膜160上に配置され得る。第2パッシベーション膜170は、一実施形態で、窒化ケイ素及び酸化ケイ素などの無機絶縁物で形成され得る。第2パッシベーション膜170は有機絶縁膜160の上部に膨れが生じることを防止し、有機絶縁膜160から流入する溶剤(solvent)などの有機物による液晶層30の汚染を抑制することで、画面駆動時に引き起こされる残像などの不良を防止することができる。
【0090】
第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)は、第2パッシベーション膜170上に配置され得る。第1サブ画素電極PE1は、第1コンタクトホール(CNT1)により露出された第1スイッチング素子TR1の第1ドレイン電極DE1と接続され得る。第2サブ画素電極PE2は、第2コンタクトホールCNT2により露出された第2スイッチング素子TR2の第2ドレイン電極DE2と接続され得る。第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)は、ITO及びIZOなどの透明導電材料や、アルミニウム、銀、クロムまたはその合金などの反射性金属で形成され得る。
【0091】
第1サブ画素電極PE1は、第1方向d1に延びる第1幹部PE1a、第2方向d2に延びる第2幹部PE1b、及び、前記第1幹部PE1aと第2幹部PE1bからそれぞれ延長される複数の枝部PE1cを含み得る。また、第1サブ画素電極PE1は、複数の枝部PE1cの間に配置される複数の第1スリットSLT1を含み得る。第2サブ画素電極PE2は、第1方向d1に延びる第1幹部PE2a、第2方向d2に延びる第2幹部PE2b、及び、前記第1幹部PE2aと第2幹部PE2bからそれぞれ延長される複数の枝部PE2cを含み得る。また、第2サブ画素電極PE2は、複数の枝部PE2cの間に配置される複数の第2スリットSLT2を含み得る。
【0092】
第1サブ画素電極PE1の場合を例に挙げて説明する。第1サブ画素電極PE1の複数の第1スリットSLT1は、第1サブ画素電極PE1と、後述する共通電極CEとの間にフリンジフィールド(fringe field)を形成して、複数の液晶分子31が特定方向に回転できるようにする。
【0093】
遮蔽電極180は、第2パッシベーション膜170上に配置され得る。遮蔽電極180は、第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)と互いに同じ層に配置され得る。一方、遮蔽電極180は、第1及び第2データ線(DL1、DL2)を含む複数のデータ線と重なり合うように配置され得る。これによって、遮蔽電極180は、複数のデータ線と、各データ線に隣接する複数のサブ画素電極との間のカップリング(coupling)による光漏れ現象を防止することができる。
【0094】
遮蔽電極180は、一実施形態で、ITO及びIZOなどの透明導電材料や、アルミニウム、銀、クロムまたはその合金などの反射性金属で形成され得る。遮蔽電極180は、一実施形態で、第1画素部PX1の外部で、共通電極CEと接続されて共通電圧の提供を受けることができる。
【0095】
第1フローティング電極180a及び第2フローティング電極180bは、第2パッシベーション膜170上に、遮蔽電極180と同じ層に配置され得る。第1フローティング電極180aは第3コンタクトホールCNT3を覆うように形成され得る。第2フローティング電極180bは第4コンタクトホールCNT4を覆うように形成され得る。
【0096】
より詳細に説明すれば、第1フローティング電極180aは、第1ストレージラインRL1と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3とを、互いに接続させ得る。また、第2フローティング電極180bは、第2ストレージラインRL2と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3とを、互いに接続させ得る。すなわち、第1フローティング電極180aは、第1ストレージラインRL1と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3との間のブリッジ電極の役割を果たす。また、第2フローティング電極180bは、第2ストレージラインRL2と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3との間のブリッジ電極の役割を果たす。
【0097】
一方、第1及び第2フローティング電極(180a、180b)のいずれもが、同じ層に配置される遮蔽電極180、第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)のいずれからも、絶縁されるのであり得る。
【0098】
第1フローティング電極180aは、第3コンタクトホールCNT3を介して、第1ストレージラインRL1と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3とを、互いに接続させ得る。第2フローティング電極180bは、第4コンタクトホールCNT4を介して、第2ストレージラインRL2と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3とを、互いに接続させ得る。第1フローティング電極180a及び第2フローティング電極180bは、一実施形態で、ITO及びIZOなどの透明導電材料や、アルミニウム、銀、クロムまたはその合金などの反射性金属で形成され得る。
【0099】
図面に示していないが、第1サブ画素電極PE1、第2サブ画素電極PE2、遮蔽電極180、第1及び第2フローティング電極(180a、180b)の上には、第1配向膜が配置され得る。第1配向膜はポリイミドなどで形成され得る。
【0100】
次に、上部表示板20について説明する。
【0101】
上部基板190は下部基板110と対向するように配置され得る。上部基板190は透明なガラスまたはプラスチックなどで形成され得、一実施形態で下部基板110と同じ材質で形成され得る。
【0102】
上部基板190上には、画素領域以外の領域に光が透過することを遮断させるブラックマトリックス(BM:Black matrix)が配置され得る。ブラックマトリックスBMは、一実施形態で、有機物、またはクロムを含む金属性材料で形成され得る。
【0103】
上部基板190及びブラックマトリックスBM上には、オーバーコート層200が配置され得る。オーバーコート層200は、絶縁材料で形成され得、場合によっては省略することもできる。
【0104】
共通電極CEは、オーバーコート層200上に配置され得る。共通電極CEは、少なくとも一部が第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)と重なり合うように配置され得る。共通電極CEは、第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)のそれぞれと、電界を形成することができる。複数の液晶分子31は、生成された電界により配向され得る。
【0105】
ただし、前述したように第2液晶キャパシタClc2に充電された電圧のレベルが、第1液晶キャパシタClc1に充電された電圧のレベルより低いため、第2サブ画素電極PE2と共通電極CEとの間に位置する複数の液晶分子の配向状態と、第1サブ画素電極PE1と共通電極CEとの間に位置する複数の液晶分子の配向状態とは、互いに異なる。
【0106】
図面には示していないが、共通電極CE上には第2配向膜(図面図示せず)が形成され得る。第2配向膜はポリイミドなどで形成され得る。
【0107】
図8は、
図1に示す第1画素部、及び、これと接続される第2画素部を示す等価回路図である。ただし、第1画素部PX1で説明した内容と重複する説明は省略する。
【0108】
図8を参照すると、本発明の一実施形態による液晶表示装置は、第1画素部PX1と隣接する第2画素部PX2をさらに含み得る。第2画素部PX2は、第3サブ画素部SPX3及び第4サブ画素部SPX4を含み得る。
【0109】
第3サブ画素部PX3は、第2ゲート線GL2及び第1データ線DL1に接続される第4スイッチング素子TR4、及び、第4スイッチング素子TR4と接続される第3サブ画素電極PE3を含み得る。第3サブ画素電極PE3は、第4ストレージラインRL4と少なくとも一部が重ね合わされ得る。
【0110】
第4サブ画素部PX4は、第2ゲート線GL2及び第1データ線DL1に接続される第5スイッチング素子TR5、及び、第5スイッチング素子TR5と接続される第4サブ画素電極PE4を含み得る。また、第4サブ画素部PX4は、第2ゲート線GL2、第4サブ画素電極PE4及び第6ストレージラインRL6と接続される第6スイッチング素子TR6をさらに含み得る。
【0111】
第4サブ画素電極PE4は、第5ストレージラインRL5と少なくとも一部が重ね合わされ得る。また、第6ストレージラインTR6は、第4ストレージラインRL4及び第5ストレージラインRL5の両者と接続され得る。さらに、第4ストレージラインRL4は、第2ストレージラインRL2の縦部RL2bと接続され得る。
【0112】
すなわち、第2画素部PX2は、第1画素部PX1と隣接するように配置され得る。本明細書で二つの構成が隣接するように配置されるとは、前記二つの構成の間に、前記二つの構成と同じ構成が配置されないことを意味する。以下、
図9を参照して、より詳細に説明する。
【0113】
図9は、
図8に示す第1及び第2画素部を、より詳細に示すレイアウト図である。ただし、第1画素部PX1で説明した内容と重複する説明は省略する。以下、第4ストレージラインRL4、第5ストレージラインRL5、第6ストレージラインRL6及び第6スイッチング素子TR6について詳細に説明する。
【0114】
第4ストレージラインRL4は、第3サブ画素電極PE3を囲む四角のリングの形態であり得る。第4ストレージラインRL4は、第2ストレージラインRL2の縦部RL2bと接続され得る。第5ストレージラインRL5は、第1方向d1に延びる横部RL5a、及び、第2方向d2に延びる縦部RL5bを含み得る。第5ストレージラインRL5の縦部RL5bは、第4サブ画素電極PE4と重なるように配置され得、一実施形態で、第4サブ画素電極PE4の中心を横切るように配置され得る。第4及び第5ストレージライン(RL4、RL5)は、第1ストレージラインRL1、第2ストレージラインRL2及び第1ゲート線GL1と互いに同じ層に配置され得る。
【0115】
第6ストレージラインRL6は、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6と同じ構成であり得る。第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6が、第1データ線DL1と同じ層に配置されることによって、第6ストレージラインRL6は、第4及び第5ストレージライン(RL4、RL5)と互いに異なる層に配置され得る。以下、第6ストレージラインRL6と、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6とを、場合によっては互いに混用して使用する。
【0116】
第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は第7コンタクトホールCNT7を介して第4ストレージラインRL4と接続され得る。また、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は第8コンタクトホールCNT8を介して第5ストレージラインRL5と接続され得る。これによって、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は、第4ストレージラインRL4、第5ストレージラインRL5及び第2ゲート線GL2の三者すべてと重ね合わされ得る。
【0117】
第6スイッチング素子TR6の第6ドレイン電極DE6は、第4サブ画素電極PE4と接続され得る。すなわち、第6スイッチング素子TR6は、第4及び第5ストレージライン(RL4、RL5)から提供されたストレージ信号Rを第4サブ画素電極PE4に提供することによって、第4液晶キャパシタClc4に充電される電圧を分圧させることができる。
【0118】
結局、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6が、第7コンタクトホールCNT7及び第8コンタクトホールCNT8を介して、それぞれ、第4ストレージラインRL4及び第5ストレージラインRL5と接続され得る。また、第2ストレージラインRL2の縦部RL2bと、第4ストレージラインRL4とが接続することによって、結果的に、第1及び第2画素部(PX1、PX2)の領域に位置する、第1ないし第6ストレージライン(RL1ないしRL6)が、すべて、互いに接続される。すなわち、第1ないし第6ストレージライン(RL1ないしRL6)が、メッシュ構造を形成して互いに接続される。これによって、ストレージ信号Rを提供する第1ないし第6ストレージライン(RL1ないしRL6)の抵抗成分を減少させ、結果的には、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3に提供されるストレージ信号RのIRドロップ(drop)現象を防止することができる。
【0119】
一方、第6スイッチング素子TR6は、第6ソース電極SE6と第6ドレイン電極DE6との間に配置されるフローティング電極FEaをさらに含み得る。すなわち、第6スイッチング素子TR6は、一実施形態でフィールドリラクゼーショントランジスタ(Field relaxation transistor)であり得る。
【0120】
図10は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の構成中の第1画素部、第3画素部及び第4画素部を示す等価回路図である。ただし、
図1ないし
図9で説明した内容と重複する説明は省略する。また、
図9で説明した第2画素部PX2との混同を避けるために
図10では第2画素部PX2を使用しない。
【0121】
図10を参照すると、本発明の他の実施形態による液晶表示装置は第1画素部PX1、第3画素部PX3及び第4画素部PX4を含み得る。一方、
図1ないし
図9を参照して第1画素部PX1について説明した内容と重複する説明は省略する。
【0122】
第1画素部PX1は青(blue)を表示し得る。第3画素部PX3及び第4画素部PX4は赤(red)及び緑(green)のうち一つの色を表示し得る。以下、第3画素部PX3は赤を表示し、第4画素部PX4は緑を表示する場合を例にとって説明する。
【0123】
第3画素部PX3は、第9スイッチング素子TR9を有する第6サブ画素部SPX6を含み得る。第9スイッチング素子TR9は、第1ゲート線GL1、第6サブ画素電極PE6及び第2ストレージラインRL2と接続され得る。第4画素部PX4は、第12スイッチング素子TR12を有する第8サブ画素部SPX8を含み得る。第12スイッチング素子TR12は、第1ゲート線GL1、第8サブ画素電極PE6及び第2ストレージラインRL2と接続され得る。以下、代表として第9スイッチング素子TR9について説明する。
【0124】
第9スイッチング素子TR9は、第1ストレージラインRL1及び第2ストレージラインRL2のうち一つのストレージラインのみに接続され得る。本明細書においては、第9スイッチング素子TR9が第2ストレージラインRL2と接続する場合を例に挙げて説明する。すなわち、第9スイッチング素子TR9は第1ストレージラインRL1と接続されない。
【0125】
したがって、青を表示する第1画素部PX1の第3スイッチング素子TR3のみ、第1ストレージラインRL1及び第2ストレージラインRL2の両者と接続され得るのであり、第1画素部PX1と異なる色相を表示する第3及び第4画素部(PX3、PX4)の第9及び第12スイッチング素子(TR9、TR12)は、第1ストレージラインRL1と接続されない。
【0126】
図11は本発明の一実施形態による液晶表示装置の構成のうちのストレージ配線を示す図である。
【0127】
図11を参照すると、ストレージ配線RDは、前述したように表示領域100内にてメッシュ構造をなすように形成される。また、ストレージ配線は、周縁領域110に配置される複数のデータ集積回路(200、IC:Integrated Circuit)を介してストレージ信号Rの印加を受け得る。一方、
図11にはデータ集積回路200の個数が4つの場合を示しているが、これに制限されない。
【0128】
すなわち、本発明の一実施形態による液晶表示装置は、ストレージ配線RDがメッシュ構造で形成されることによって、抵抗成分を減らしてストレージ信号Rの電圧降下を防止することができる。
【0129】
第1及び第2ストレージ信号印加配線(RDL1、RDL2)は、
図11を基準に、第2方向d2に延び得るのであり、第1方向d1の両端にそれぞれ配置されて、ストレージ配線RDと接続され得る。ここで、第1及び第2ストレージ信号印加配線(RDL1、RDL2)は、ストレージ配線RDより配線厚さが厚い。
【0130】
図12は、本発明の一実施形態による液晶表示装置の構成のうちストレージ配線と接続されるフィードバック回路部を示す図である。
【0131】
図12を参照すると、本発明の一実施形態による液晶表示装置は、第3ストレージ信号印加配線(RDL3a、RDL3b)をさらに含み得る。
【0132】
第3ストレージ信号印加配線(RDL3a、RDL3b)は、一実施形態で、第1方向d1に沿って延び、ストレージ配線RDのうち、表示領域100の中央(
図11~12における左右方向中央領域)に位置する配線と接続され得る。
図12では第3ストレージ信号印加配線(RDL3a、RDL3b)が二つの配線で形成された場合を示しているが、これに制限されない。
【0133】
すなわち、第3ストレージ信号印加配線(RDL3a、RDL3b)は、一つの配線で形成されることもでき、または複数の配線に分けられることもできる。以下、第3ストレージ信号印加配線(RDL3a、RDL3b)が二つの配線で形成された場合を例に挙げて説明する。
【0134】
一方、二つの第3ストレージ信号印加配線(RDL3a、RDL3b)は、それぞれ、二つのフィードバック回路部(300a、300b)と接続され得る。より詳細には、フィードバック回路部300aは、第3ストレージ信号印加配線RDL3aの両端部の中の、表示領域100の中央の部分に近い一端部(内側の端部)から、ストレージ信号Rを検出し、検出されたストレージ信号Rのリップル(ripple)を補償することができる。その後、フィードバック回路部300aは、リップルが補償されたストレージ信号Rを、第3ストレージ信号印加配線RDL3aの他端部(外側の端部)に提供することができる。
【0135】
これと同様に、フィードバック回路部300bは第3ストレージ信号印加配線RDL3bの両端部のうちの、表示領域100の中央の部分に近い一端部(内側の端部)からストレージ信号Rを検出し、検出されたストレージ信号Rのリップル(ripple)を補償することができる。その後、フィードバック回路部300bは、リップルが補償されたストレージ信号Rを、第3ストレージ信号印加配線RDL3bの他端部(外側の端部)に提供することができる。
【0136】
これによって、ストレージ信号Rのリップル成分を補償することによって、ストレージ配線Rと接続された画素部に、リップル成分が除去されたストレージ信号Rを提供することができる。
【0137】
一方、フィードバック回路部(300a、300b)の個数は、第3ストレージ信号印加配線(RDL3a、RDL3b)の形成方法によって異なる。さらに、フィードバック回路部(300a、300b)の具体的な回路構成は入力信号のリップル成分を除去できる場合であれば、特に制限されない。
【0138】
図13は、本発明の第2実施形態による液晶表示装置の構成のうち、第1画素部を示す等価回路図である。
図14は、
図13に示す第1画素部をより詳細に示すレイアウト図である。
図15は、
図14のV-V’線に沿った断面図である。
図16は、
図14のVI-VI’線に沿った断面図である。説明の便宜上、
図1ないし
図9で使用した図面符号を同一に使用し、
図1ないし
図9で説明した内容と重複する部分は省略する。
【0139】
図13ないし
図16を参照すると、本発明の他の実施形態による液晶表示装置は第1及び第2画素部(PX1、PX2)を含み得る。
【0140】
第1画素部PX1は第1及び第2サブ画素部(SPX1、SPX2)を含み得る。
【0141】
第1サブ画素部SPX1は、第1スイッチング素子TR1、第1液晶キャパシタClc1、第1ストレージキャパシタCst1及び第1サブ画素電極PE1を含み得る。第1スイッチング素子TR1は、第1ゲート線GL1から提供された第1ゲート信号G1によりターンオンされ、第1データ線DL1から提供された第1データ信号D1を、第1サブ画素電極PE1に提供することができる。第1液晶キャパシタClc1は、第1サブ画素電極PE1に提供される電圧と、共通電極CEに提供される電圧との間の差電圧を充電する。
【0142】
第2サブ画素部SPX2は、第2スイッチング素子TR2、第3スイッチング素子TR3、第2液晶キャパシタClc2、第2ストレージキャパシタCst2及び第2サブ画素電極PE2を含み得る。
【0143】
第2スイッチング素子TR2は、第1ゲート線GL1から提供された第1ゲート信号G1によりターンオンされ、第1データ線DL1から提供された第1データ信号D1を第2サブ画素電極PE2に印加することができる。
【0144】
第3スイッチング素子TR3は、第1ゲート線GL1、第3ストレージラインRL3及び第2サブ画素電極PE2と接続され得る。第3スイッチング素子TR3は、第1ゲート線GL1から提供された第1ゲート信号G1によりターンオンされ、第3ストレージラインRL3から提供されたストレージ信号Rを第2サブ画素電極PE2に印加することができる。
【0145】
これによって、第2液晶キャパシタClc2には、第2サブ画素電極PE2に提供される電圧と、共通電極CEに提供される電圧との間の差電圧が充電されるのであるが、第3スイッチング素子TR3がターンオンされることにより、充電された電圧が分圧される。これによって、第2液晶キャパシタClc2に充電された電圧のレベルは、第1液晶キャパシタClc1に充電された電圧のレベルより低い。
【0146】
すなわち、第1画素部PX1では、第1液晶キャパシタClc1に充電された電圧のレベルと、第2液晶キャパシタClc2に充電された電圧のレベルとが互いに異なるため、それぞれの領域で、液晶分子の傾いた角度が異なる。したがって、第1サブ画素部SPX1は第2サブ画素部SPX2と輝度が互いに異なり得る。
【0147】
ストレージ配線RDは、第1ないし第3ストレージライン(RL1ないしRL3)を含み得る。第1ストレージラインRL1は、第1サブ画素電極PE1と少なくとも一部が重さね合わされ得る。第2ストレージラインRL2は、第2サブ画素電極PE2と少なくとも一部が重さね合され得る。第2ストレージラインRL2は、第1方向d1に延長される横部RL2a、及び、第2方向d2に延長される縦部RL2bを含み得る。
【0148】
第3ストレージラインRL3は、第3スイッチング素子TR3の一電極と、第1ノードN1を介して接続され得る。また、第3ストレージラインRL3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)のうちの一つのストレージラインと接続される。これによって、第3ストレージラインRL3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)のうちの残り一つのストレージラインとは絶縁される。例えば、第3ストレージラインRL3が第2ストレージラインRL2と接続される場合は、第3ストレージラインRL3は、第1ストレージラインRL1とは絶縁される。本明細書では、第3ストレージラインRL3が第2ストレージラインRL2と接続され、第1ストレージラインRL1と絶縁される場合を例に挙げて説明する。
【0149】
一方、第3ストレージラインRL3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)と互いに異なる層に配置され得る。
図15及び
図16を参照すると、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)は、第1ゲート線GL1と互いに同じ層に配置され得る。また、第3ストレージラインRL3は、第1データ線DL1と互いに同じ層に配置され得る。
【0150】
一方、第3ストレージラインRL3は、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3と互いに同じ構成であり得る。以下、第3ストレージラインRL3と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3とを、場合によっては互いに混用して使用する。
【0151】
第3スイッチング素子TR3についてより詳細に説明する。第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第3コンタクトホールCNT3を介して第2ストレージラインRL2と接続され得る。より詳細には、第1フローティング電極180bは、第4コンタクトホールCNT4を覆うように形成され、第2ストレージラインRL2と、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3とを互いに接続させ得る。
【0152】
また、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)のいずれとも重ねられ得る。第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、一実施形態で、第1サブ画素電極PE1の中心と、第2サブ画素電極PE2の中心とをそれぞれを横切るように、第2方向d2に延びるのであり得る。第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第2方向d2に延び、第1ゲート線GL1と隣接する第2ゲート線GL2と接続された画素部領域に位置するスイッチング素子のソース電極と、互いに接続され得る。これについては後述する。
【0153】
すなわち、本発明の他の実施形態による液晶表示装置は、第3ストレージラインRL3、すなわち、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3自体が、第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)のそれぞれと重なるように延びる。また、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)のうちいずれか一つと接続され得る。一実施形態で、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第1サブ画素電極PE1の第2幹部PE1b、及び、第2サブ画素電極PE2の第2幹部PE2bのそれぞれと重畳するように延長され得る。
【0154】
結局、第1方向d1に延びる第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)と、第2方向d2に延びる第3ストレージラインRL3とが互い接続され、メッシュ構造を形成することができる。したがって、第1ないし第3ストレージライン(RL1ないしRL3)の抵抗成分が減少され、第3スイッチング素子TR3に提供されるストレージ信号RのIRドロップ現象を防止することができる。隣接する画素部との関係については
図17及び
図18を参照して説明する。
【0155】
図17は、
図13に示す第1画素部、及び、前記第1画素部と隣接する第2画素部を示す等価回路図である。
図18は、
図17に示す第1及び第2画素部をより詳細に示すレイアウト図である。ただし、
図1ないし
図10及び
図13ないし
図16で説明した内容と重複する説明は省略する。
【0156】
本発明の他の実施形態による液晶表示装置は、第1画素部PX1と隣接する第2画素部PX2をさらに含み得る。第2画素部PX2は、第3及び第4サブ画素部(SPX3、SPX4)を含み得る。
【0157】
第3サブ画素部SPX3は、第4スイッチング素子TR4、第3液晶キャパシタClc3、第3ストレージキャパシタCst3及び第3サブ画素電極PE3を含み得る。
【0158】
第4スイッチング素子TR4の第4ソース電極SE4は第2データ線DL2と接続され得、第4ドレイン電極DE4は第3サブ画素電極PE3と接続され得る。また、第4スイッチング素子TR4の第4ゲート電極GE4は第2ゲート線GL2と接続され得る。これによって、第4スイッチング素子TR4は第2ゲート線GL2から提供された第2ゲート信号G2によりターンオンされ、第2データ線DL2から提供された第2データ信号d2を第3サブ画素電極PE3に印加することができる。
【0159】
第3液晶キャパシタClc3には、第3サブ画素電極PE3に提供される電圧と、共通電極CEに提供される電圧との間の差電圧を充電する。また、第3サブ画素電極PE3は、第4ストレージラインRL4と少なくとも一部が重ね合わされ得る。これによって、第3サブ画素部SPX3は、第3サブ画素電極PE3と第4ストレージラインRL4との間に形成される第3ストレージキャパシタCst3を含み得る。
【0160】
第4ストレージラインRL4は、一実施形態で、第3サブ画素電極PE3の周囲を覆うように形成され得る。また、第4ストレージラインRL4は第2ストレージラインRL2の縦部RL2bと接続され得る。
【0161】
第4サブ画素部SPX4は、第5スイッチング素子TR5、第6スイッチング素子TR6、第4液晶キャパシタClc4、第4ストレージキャパシタCst4及び第4サブ画素電極PE4を含み得る。
【0162】
第5スイッチング素子TR5の第5ソース電極SE5は第2データ線DL2と接続され得、第5ドレイン電極DE5は第4サブ画素電極PE4と接続され得る。また、第5スイッチング素子TR5の第5ゲート電極GE5は第2ゲート線GL2と接続され得る。これによって、第5スイッチング素子TR5は第2ゲート線GL2から提供された第2ゲート信号G2によりターンオンされ、第2データ線DL2から提供された第2データ信号d2を第4サブ画素電極PE4に印加することができる。
【0163】
第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は第6ストレージラインRL6と接続され得、第6ドレイン電極DE6は第4サブ画素電極PE4と接続され得る。また、第6スイッチング素子TR6の第6ゲート電極GE6は第2ゲート線GL2と接続され得る。これによって、第6スイッチング素子TR6は第2ゲート線GL2から提供された第2ゲート信号G2によりターンオンされ、第6ストレージラインRL6から提供されたストレージ信号Rを第4サブ画素電極PE4に印加することができる。
【0164】
これによって、第4液晶キャパシタClc4には、第4サブ画素電極PE4に提供される電圧と、共通電極CEに提供される電圧との間の差電圧が充電されるが、第6スイッチング素子TR6がターンオンされることにより、第4液晶キャパシタClc4に充電された電圧が分圧される。結局、第4液晶キャパシタClc4に充電された電圧のレベルは第3液晶キャパシタClc3に充電された電圧のレベルより低い。
【0165】
第5ストレージラインRL5は、第1方向d1に延びる横部RL5a、及び、第2方向d2に延びる縦部RL5bを含み得る。第5ストレージラインRL5の縦部RL5bは、第4サブ画素電極PE4と重なるように配置され得るのであり、一実施形態で、第4サブ画素電極PE4の中心を横切るように配置され得る。第4及び第5ストレージライン(RL4、RL5)は、第1ストレージラインRL1、第2ストレージラインRL2及び第1ゲート線GL1と互いに同じ層に配置され得る。
【0166】
第6ストレージラインRL6は、一実施形態で、第3ストレージラインRL3と、第2方向d2を基準に対称に形成され得る。
図18に示す例では、第6ストレージラインRL6と、第3ストレージラインRL3とが、
図18の中心の近傍を中心とした180°の回転対称をなすように配置されている。
【0167】
第6ストレージラインRL6は、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6と同じ構成であり得る。第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は第1データ線DL1及び第2データ線DL2と同じ層に配置されることによって、第6ストレージラインRL6は第4及び第5ストレージライン(RL4、RL5)と互いに異なる層に配置され得る。以下、第6ストレージラインRL6と、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6を、場合によっては互いに混用して使用する。
【0168】
第6スイッチング素子TR6について、より詳細に説明する。第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は、第6コンタクトホールCNT6を介して、第5ストレージラインRL5と接続され得る。より詳細には、第2フローティング電極180dは、第6コンタクトホールCNT6を覆うように形成され、第5ストレージラインRL5と第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6を互いに接続させ得る。
【0169】
また、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は、第3及び第4サブ画素電極(PE3、PE4)の両者と重ねられ得る。第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は、一実施形態で、第3サブ画素電極PE3の中心と、第4サブ画素電極PE4の中心とをそれぞれ横切るように第2方向d2に延び得る。
【0170】
すなわち、本発明の他の実施形態による液晶表示装置においては、第1画素部PX1領域内で第3ストレージラインRL3が、すなわち、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3自体が、第1及び第2サブ画素電極(PE1、PE2)のそれぞれと重ねられるように延びる。また、第2画素部PX2領域内で、第6ストレージラインRL6が、すなわち、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6自体が、第3及び第4サブ画素電極(PE3、PE4)のそれぞれと重ねられるように延びる。
【0171】
さらに、第3スイッチング素子TR3の第3ソース電極SE3は、第1及び第2ストレージライン(RL1、RL2)のうちのいずれか一つと接続され得るのであり、第6スイッチング素子TR6の第6ソース電極SE6は、第3及び第4ストレージライン(RL3、RL4)のうちのいずれか一つと接続され得る。
【0172】
結局、第1方向d1に延びる第1ストレージラインRL1、第2ストレージラインRL2、第4ストレージラインRL4及び第5ストレージラインRL5と、第2方向d2に延びる第3及び第6ストレージライン(RL3、RL6)とが、すべて、互いに接続され、メッシュ構造を形成することができる。したがって、第1ないし第6ストレージライン(RL1ないしRL6)の抵抗成分が減少され、第3及び第6スイッチング素子(TR3、TR6)に提供されるストレージ信号RのIRドロップ現象を防止することができる。
【0173】
一方、図面には示していないが、第1及び第2画素部(PX1、PX2)は青を表示し得る。
【0174】
図19は本発明の第1及び第2の実施形態による液晶表示装置の効果を説明するためのグラフである。
図19に図示されたグラフの縦軸はストレージ信号のIRドロップ比率をパーセントで示す。また、横軸のうち、(a)は従来技術による液晶表示装置を、(b)は本発明の第1実施形態(
図1~12に示す実施形態)による液晶表示装置を、最後に(c)は本発明の第2実施形態(
図13~18に示す実施形態)による液晶表示装置を示す。
図19の(a)に記載された従来技術の液晶表示装置は一つのスイッチング素子及び前記スイッチング素子と接続される画素電極を有する画素部を含む液晶表示装置をいう。
【0175】
図19を参照すると、従来技術による液晶表示装置のストレージ信号のIRドロップ比率を100で示すと、第2実施形態(c)の場合は半分近く減少したことが分かり、第1実施形態(b)の場合は約67%の減少効果があることが分かる。
【0176】
さらに、以下の表を参照して本発明の一実施形態による液晶表示装置の面性水平クロストーク改善効果について説明する。
【0177】
表を参照すると、従来技術による液晶表示装置の場合(-2.96%)に比べて本発明の第1実施形態による液晶表示装置の場合(-0.5%)、面性水平クロストークが約83%減少したことが分かる。
【0178】
【0179】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明のその技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施され得るということを理解できるものである。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないことで理解しなければならない。
【符号の説明】
【0180】
10 下部表示板
20 上部表示板
30 液晶層
PX1 第1画素部
PX2 第2画素部
RL1ないしRL6 第1ないし第6ストレージライン
PE1ないしPE4 第1ないし第4サブ画素電極
TR1ないしTR6 第1ないし第6スイッチング素子
CNT1ないしCNT8 第1ないし第8コンタクトホール