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特許7038094治療用として改善された特性を有するβ-ラクタマーゼ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】治療用として改善された特性を有するβ-ラクタマーゼ
(51)【国際特許分類】
   C12N 9/86 20060101AFI20220310BHJP
   C12N 15/55 20060101ALI20220310BHJP
   A61K 38/46 20060101ALI20220310BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20220310BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20220310BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20220310BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20220310BHJP
【FI】
C12N9/86 ZNA
C12N15/55
A61K38/46
A61P31/04
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2019220462
(22)【出願日】2019-12-05
(62)【分割の表示】P 2016562248の分割
【原出願日】2015-04-17
(65)【公開番号】P2020054368
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2019-12-26
(31)【優先権主張番号】62/046,627
(32)【優先日】2014-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/980,844
(32)【優先日】2014-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516302328
【氏名又は名称】シンセティック バイオロジクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】カレコ,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】コネリー,シーラ
【審査官】川合 理恵
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-529905(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 9/86
C12N 15/00-15/90
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号1と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列であってAmbler分類によるA238T変異を有するアミノ酸配列を含むβ-ラクタマーゼ。
【請求項2】
Ambler分類による位置276にアスパラギン酸(D)以外の極性で中性電荷の親水性残基という変異をさらに有する、請求項1に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項3】
Ambler分類による位置33にフェニルアラニン(F)以外の芳香族疎水性残基という変異をさらに有する、請求項2に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項4】
Ambler分類による位置156にグリシン(G)以外の極性で正電荷の親水性残基という変異をさらに有する、請求項1に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項5】
前記極性で中性電荷の親水性残基が、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、プロリン(P)およびシステイン(C)から選択される、請求項2に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項6】
前記芳香族疎水性残基が、トリプトファン(W)およびチロシン(Y)から選択される、請求項3に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項7】
前記極性で正電荷の親水性残基が、アルギニン(R)およびリシン(K)から選択される、請求項4に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項8】
ペニシリンおよびセファロスポリンの内の1種または複数種を加水分解する、請求項1~7のいずれか1項に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項9】
前記ペニシリンがアンピシリンである、請求項8に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項10】
前記セファロスポリンが、セフトリアキソン、セフォタキシム、セファゾリン、セフォペラゾン、セフェピム、セフロキシムおよびセフタジジムから選択される、請求項8に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項11】
配列番号1と比較して改善されたセファロスポリンに対する触媒効率を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項12】
配列番号1と比較して10倍~1000倍改善されたセファロスポリンに対する触媒効率を有する、請求項11に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項13】
前記セファロスポリンが、セフトリアキソン、セフォタキシム、セファゾリン、セフォペラゾン、セフェピム、セフロキシムおよびセフタジジムから選択される、請求項12に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項14】
D276Nの変異を有する配列番号1と比較して改善されたセファロスポリンに対する触媒効率を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項15】
前記セファロスポリンが、セフォタキシム、セフェピムおよびセフトリアキソンから選択される、請求項14に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項16】
GI管中で活性である、請求項1~7のいずれか1項に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項17】
小腸中で安定である、請求項16に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項18】
請求項1~7のいずれか1項に記載のβ-ラクタマーゼをコードするポリヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオチド。
【請求項19】
請求項18に記載のポリヌクレオチドを含む、宿主細胞。
【請求項20】
請求項1~7のいずれか1項に記載のβ-ラクタマーゼと、薬学的に許容可能なキャリアまたは賦形剤と、を含む医薬組成物。
【請求項21】
経口投与用に処方される、請求項20に記載の医薬組成物。
【請求項22】
抗生物質療法を受ける患者における抗生物質誘発性クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)および/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患の予防に使用するためのβ-ラクタマーゼであって、
配列番号1と少なくとも98%の配列同一性を有するアミノ酸配列であってAmbler分類によるA238T変異を有するアミノ酸配列
を含β-ラクタマーゼ。
【請求項23】
Ambler分類による位置276にアスパラギン酸(D)以外の極性で中性電荷の親水性残基という変異をさらに有する、請求項22に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項24】
Ambler分類による位置33にフェニルアラニン(F)以外の芳香族疎水性残基という変異をさらに有する、請求項23に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項25】
Ambler分類による位置156にグリシン(G)以外の極性で正電荷の親水性残基という変異をさらに有する、請求項22に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項26】
前記極性で中性電荷の親水性残基が、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、プロリン(P)およびシステイン(C)から選択される、請求項23に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項27】
前記芳香族疎水性残基が、トリプトファン(W)およびチロシン(Y)から選択される、請求項24に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項28】
前記極性で正電荷の親水性残基が、アルギニン(R)およびリシン(K)から選択される、請求項25に記載のβ-ラクタマーゼ。
【請求項29】
前記クロストリジウム・ディフィシレ関連疾患が抗生物質関連下痢(AAD)である、請求項22~28のいずれか1項に記載のβ-ラクタマーゼ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2014年4月17日に出願された米国特許仮出願第61/980,844号、および2014年9月5日に出願された米国特許仮出願第62/046,627号の利益を主張する。これら両仮出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
発明の分野
【0002】
本発明は、一部は、β-ラクタマーゼの組成物および、例えば、クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)などの消化管(GI管)障害においてこれらの酵素を使う方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトは、哺乳類細胞および微生物細胞の集合体である超個体と見なすことができ、後者の方が前者より10:1の比率で数が多い。この微生物成分およびその微生物の遺伝的レパートリーであるマイクロバイオームは、ヒト宿主のものよりおよそ100倍大きい。際立っているのは、この外来生物の巨大な多様性にもかかわらず、ヒト免疫系は通常、相助関係の状態を維持している。このことは、1000にもなる異なる細菌種および1x1014を超える微生物を住まわせ、ヒト宿主の健康状態の決定に最も重要であるように見える遠位のGI管にとって特に重要である。特に、GI管でのマイクロバイオームの正確なバランスの低下は、種々の疾患に繋がる場合がある。
【0004】
しかし、疾患の特定の状況を処置するために必要な抗生物質による医学的処置は、GI管中を含むマイクロバイオームの破壊を引き起こし、さらなる疾患に繋がる場合がある。例えば、アンピシリン、セフトリアキソン、セフォペラゾン、およびピペラシリンのような特定の非経口投与のベータラクタム系薬は、一部が、胆汁排出を介して、小腸の近位部分(十二指腸)中に排出される。腸管中に残っている非吸収ベータラクタム系薬は、正常な腸の微生物叢の生態学的均衡に望ましくない影響を引き起こし、例えば、CDI、抗生物質関連下痢、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、広域性β-ラクタマーゼ産生グラム陰性桿菌(ESBL)、および真菌、などの病原菌の異常増殖、ならびに正常な腸微生物叢および潜在的病原菌に抗生物質耐性株の淘汰が生ずる場合がある。
【0005】
正常な腸微生物叢の生態学的均衡を回避するまたは均衡を回復する1つの手法は、例えば、排出されたまたは非吸収のGI管中の抗生物質を不活化し、それにより、正常な腸微生物叢を維持し、潜在的に病原性微生物を伴うその異常増殖を防止することによるβ-ラクタマーゼの治療的使用である。
【0006】
クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)などの消化管(GI管)障害の処置のための、これらの使用に最適な酵素特性を有する薬剤および薬物に対する必要性が残されている。
【発明の概要】
【0007】
したがって、本発明は、例えば、基質特異性および/または活性を変えるなどの有利な変異を含む、P1Aβ-ラクタマーゼを基準にしたアミノ酸配列を含むβ-ラクタマーゼを提供し、また、治療上の利点を提供する。例えば、このような変異体は配列番号1と少なくとも70%の配列同一性を有することができ、Ambler分類によるF33、Q135、G156、A232、A237、A238、S240、T243、R244、S266、およびD276の位置に1つまたは複数の変異を有することができる。このようなβ-ラクタマーゼは、ペニシリンおよびセファロスポリンの両方を加水分解する能力を有し、これは、抗生物質基質を選択するための低Kおよび/または高Vmaxなどの酵素的に望ましい特性を使って実現することができる。
【0008】
これらの改善されたβ-ラクタマーゼは、GI管のCDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患または抗生物質誘発性有害作用の予防および処置を含む多くの治療に使用される。例えば、β-ラクタマーゼは患者が抗生物質療法を受けるのを可能とし、同時に、マイクロバイオームに悪影響を与える過剰抗生物質に起因する可能性のある疾患に対し保護する。このような用途は、抗生物質の全身的な有用性と干渉しない。むしろ、β-ラクタマーゼは、GI管の一部に定着する場合がある過剰の抗生物質を除去し、それにより、本明細書で記載の種々の疾患状態と関連する微生物叢の破壊を防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、10g/lのグルコース枯草菌増殖由来の濃縮試料(ゲルの右側の試料ラベル参照)の12%Bis-Tris Criterion XT SDS-PAGE(BioRad)ゲルを示す。MWM=分子量マーカーPrecision Plus(BioRad)、RS310=P1A枯草菌株、およびP1A A18K31=P1A基準試料。「P1A→」はP1Aおよび変異タンパク質の正確なサイズを意味する。
図2図2は、5g/lのグルコース枯草菌増殖由来の上清試料(ゲルの右側の試料ラベル参照)の12%Bis-Tris Criterion XT SDS-PAGE(BioRad)ゲルを示す。14μlのそれぞれの上清をゲルにアプライした。MWM=分子量マーカーPrecision Plus(BioRad)、RS310=P1A枯草菌株であり、「P1A→」はP1Aおよび変異タンパク質の正確なサイズを意味する。
図3図3は、HICを実行した場合の溶出曲線を示す。収集溶出画分の位置を矢印と黒色破線(右端の破線)で標識している。これらの矢印と破線はいずれもX軸に垂直である。通過画分A7-B8は、図から容易に認めることができる。A280のグラフは実線(最上線)で表され、溶出溶液の伝導率は実線(上から2番目の線)で表される。試料注入を破線(左端の破線)で、および画分を複数の実線で標識している。これらの破線と実線はいずれもX軸に垂直である。
図4図4は、HICを実行した場合の溶出曲線を示す。収集溶出画分の位置を矢印と黒色破線(右端の破線)で標識している。これらの矢印と破線はいずれもX軸に垂直である。通過画分A1-A8は、図から容易に認めることができる。A280のグラフは実線(上から2番目の線)で表され、溶出溶液の伝導率は実線(最上線)で表される。試料注入を破線(左端の破線)で、および画分を複数の実線で標識している。これらの破線と実線はいずれもX軸に垂直である。
図5図5は、HICを実行した場合の溶出曲線を示す。収集溶出画分の位置を矢印と黒色破線(右端の破線)で標識している。これらの矢印と破線はいずれもX軸に垂直である。通過画分A1-B1は、図から容易に認めることができる。A280のグラフは実線(上から2番目の線)で表され、溶出溶液の伝導率は実線(最上線)で表される。試料注入を破線(左端の破線)で、および画分を複数の実線で標識している。これらの破線と実線はいずれもX軸に垂直である。X軸のゼロの前の部分は、緩衝液Aと平衡状態にあるカラムを表す。
図6図6は、図3~5に示す3つのHIC精製画分のSDS-PAGEゲルを示す。AS-sup=特定の精製で使用される硫酸アンモニウム濾液、すなわち、精製用の出発材料である。B1 161008、B7 161008、B8 161008、A2 041108、A7 041108、およびB1 121108:それぞれの精製の通過画分。C3-C8 161008、C9-D1 161008、D2-D8 161008、B2-B10 041108、およびB8-C3 121108:溶出タンパク質ピーク画分、プール画分。A18K31 P1A:基準試料、0.64μg/レーン。
図7図7は、SOE(スプライス重複伸長)技術を示す。標的アミノ酸のP1AのB3β鎖が非常に相互に近接しているために4個全てのアミノ酸をSOE技術を使って交換することができる。交換を含む領域は、24ヌクレオチド(8個のアミノ酸コドン)を含み、2つのPCRプライマーの重複伸張部分中に含まれる。変異penP遺伝子は、プライマーA+BおよびC+Dを使って、最初に2つの部分でPCRにより増幅される。その後、2つのPCR産物は合わされ、penP遺伝子の5’および3’部分に相補的な、プライマーAおよびDを使って増幅される。クローニング部位はプライマーAおよびDに含まれる。構築物の準備ができると、Multiキットを使って、さらなる変異を加えることができる。重複プライマー(BおよびC)にコードされるアミノ酸配列が示されている。
図8図8は、P1A(左側バー)およびP4A(右側バー)の抗生物質分解活性を示す。示した抗生物質に対して、10または100ng/mlの酵素濃度を使用している。データは、示したβ-ラクタマーゼ(10、100、または1000μg/mlの抗生物質濃度を使用した)により分解された最高抗生物質濃度としてプロットされている。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、一部は、例えば、1種または複数種のペニシリンおよびセファロスポリンを加水分解する能力を含む、治療での使用に望ましい特性を有する特定の変異β-ラクタマーゼ酵素の発見に基づいている。
【0011】
いくつかの態様では、本発明はβ-ラクタマーゼ、およびこれらのβ-ラクタマーゼの医薬組成物を提供する。種々の態様では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物は配列番号1(バチルス・リケニフォルミス PenP、すなわちP1A)からの変異に由来する。したがって、いくつかの態様では、本発明はβ-ラクタマーゼ、およびP1A誘導体である医薬組成物を提供する。
【0012】
P1Aは、胆管系を介して排出されるβ-ラクタマーゼ阻害剤(例えば、タゾバクタム、スルバクタム、クラブラン酸)を含む、または含まない、非経口的に投与されたペニシリングループのβ-ラクタム(例えば、ペニシリン、アモキシシリン、アンピシリン、およびピペラシリン)を、不活化するように設計された(国際公開第1993/013795号および同WO2008/065247号;Tarkkanen,A.M.et al.,Antimicrob Agents Chemother.53:2455、参照。これらの内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。P1A酵素は、バチルス・リケニフォルミス749/Cの小型エキソβ-ラクタマーゼの組換え型であり(国際公開第WO2008/065247号)、これは、クラスAに属し、機能分類におけるサブグループ2aにグループ化される。バチルス・リケニフォルミスのβ-ラクタマーゼおよびそのP1A誘導体は、例えばペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン、またはピペラシリンを分解する高い加水分解能力を有するペニシリナーゼであると考えられ、それらは通常、クラブラン酸、スルバクタム、またはタゾバクタムなどの活性部位特異的β-ラクタマーゼ阻害剤によって阻害される。しかし、P1A酵素は、セファロスポリングループまたはカルバペネムグループに属するβ-ラクタム抗生物質を不活化するための非常に限られた能力しか有さない。採用されるβ-ラクタマーゼはセファロスポリンに対して低い活性しか有さないため、これらは、小腸管内の非吸収β-ラクタムを不活化するために、非経口セファロスポリン療法と組み合わせて利用することができない。したがって、いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または本発明の医薬組成物は、本明細書で記載のように、P1Aの性質を改善する。
【0013】
種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、例えば、広範囲の抗生物質を効率的に標的とする能力を含む、望ましい特性を有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、望ましい酵素動力学的特性を有する。例えば、いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼは、少なくとも1種のセファロスポリンに対して、例えば、約500μM、または約100μM、または約10μM、または約1μM、または約0.1μM(100nM)、または約0.01μM(10nM)、または約1nM未満などの低いKを有する。例えば、いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼは、少なくとも1種のペニシリンに対して、例えば、約500μM、または約100μM、または約10μM、または約1μM、または約0.1μM(100nM)、または約0.01μM(10nM)、または約1nM未満などの低いKを有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のセファロスポリンに対して、例えば、約100s-1、または約1000s-1、または約10000s-1、または約100000s-1、または約1000000s-1を超えるVmaxなどの高いVmaxを有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のペニシリンに対して、例えば、約100s-1、または約1000s-1、または約10000s-1、または約100000s-1、または約1000000s-1を超えるVmaxなどの高いVmaxを有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のセファロスポリンに対して、約10-1-1より大きい触媒効率を有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のペニシリンに対して、約10-1-1より大きい触媒効率を有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、セファロスポリンおよびペニシリンのいずれかまたは両方の内の少なくとも1種に対して、望ましい酵素動力学的特性を有する。種々の実施形態では、具体的な抗生物質(例えば、セファロスポリンおよびペニシリン)が本明細書で記載される。
【0014】
本明細書で提供されるのは、P1A酵素の263個のアミノ酸配列(31個のアミノ酸シグナル配列およびN末端のQASKT(Gln-Ala-Ser-Lys-Thr)ペンタペプチドの除去後の配列;配列番号3を参照されたい)である。本明細書で記載のように、この配列に対して変異を加えて、本発明のβ-ラクタマーゼを生成することができる。
配列番号:1
Glu Met Lys Asp Asp Phe Ala Lys Leu Glu Glu Gln Phe Asp Ala Lys Leu Gly Ile Phe Ala Leu Asp Thr Gly Thr Asn Arg Thr Val Ala Tyr Arg Pro Asp Glu Arg Phe Ala Phe Ala Ser Thr Ile Lys Ala Leu Thr Val Gly Val Leu Leu Gln Gln Lys Ser Ile Glu Asp Leu Asn Gln Arg Ile Thr Tyr Thr Arg Asp Asp Leu Val Asn Tyr Asn Pro Ile Thr Glu Lys His Val Asp Thr Gly Met Thr Leu Lys Glu Leu Ala Asp Ala Ser Leu Arg Tyr Ser Asp Asn Ala Ala Gln Asn Leu Ile Leu Lys Gln Ile Gly Gly Pro Glu Ser Leu Lys Lys Glu Leu Arg Lys Ile Gly Asp Glu Val Thr Asn Pro Glu Arg Phe Glu Pro Glu Leu Asn Glu Val Asn Pro Gly Glu Thr Gln Asp Thr Ser Thr Ala Arg Ala Leu Val Thr Ser Leu Arg Ala Phe Ala Leu Glu Asp Lys Leu Pro Ser Glu Lys Arg Glu Leu Leu Ile Asp Trp Met Lys Arg Asn Thr Thr Gly Asp Ala Leu Ile Arg Ala Gly Val Pro Asp Gly Trp Glu Val Ala Asp Lys Thr Gly Ala Ala Ser Tyr Gly Thr Arg Asn Asp Ile Ala Ile Ile Trp Pro Pro Lys Gly Asp Pro Val Val Leu Ala Val Leu Ser Ser Arg Asp Lys Lys Asp Ala Lys Tyr Asp Asp Lys Leu Ile Ala Glu Ala Thr Lys Val Val Met Lys Ala Leu Asn Met Asn Gly Lys.
【0015】
いくつかの実施形態では、配列番号1は、配列の最初の残基の直前にMetおよび/またはThrを有することができる。種々の実施形態では、Metを切断することができる。本明細書で記載のように、最初の残基の直前のMetおよび/またはThrを含む配列に対し変異を加えて本発明のβ-ラクタマーゼを生成することができる。
【0016】
また、本明細書で提供されるのは、31個のアミノ酸シグナル配列およびN末端のQASKT(Gln-Ala-Ser-Lys-Thr)ペンタペプチドの除去前のP1A酵素の、配列番号3としての299個のアミノ酸配列である。
配列番号:3
Met Ile Gln Lys Arg Lys Arg Thr Val Ser Phe Arg Leu Val Leu Met Cys Thr Leu Leu Phe Val Ser Leu Pro Ile Thr Lys Thr Ser Ala Gln Ala Ser Lys Thr Glu Met Lys Asp Asp Phe Ala Lys Leu Glu Glu Gln Phe Asp Ala Lys Leu Gly Ile Phe Ala Leu Asp Thr Gly Thr Asn Arg Thr Val Ala Tyr Arg Pro Asp Glu Arg Phe Ala Phe Ala Ser Thr Ile Lys Ala Leu Thr Val Gly Val Leu Leu Gln Gln Lys Ser Ile Glu Asp Leu Asn Gln Arg Ile Thr Tyr Thr Arg Asp Asp Leu Val Asn Tyr Asn Pro Ile Thr Glu Lys His Val Asp Thr Gly Met Thr Leu Lys Glu Leu Ala Asp Ala Ser Leu Arg Tyr Ser Asp Asn Ala Ala Gln Asn Leu Ile Leu Lys Gln Ile Gly Gly Pro Glu Ser Leu Lys Lys Glu Leu Arg Lys Ile Gly Asp Glu Val Thr Asn Pro Glu Arg Phe Glu Pro Glu Leu Asn Glu Val Asn Pro Gly Glu Thr Gln Asp Thr Ser Thr Ala Arg Ala Leu Val Thr Ser Leu Arg Ala Phe Ala Leu Glu Asp Lys Leu Pro Ser Glu Lys Arg Glu Leu Leu Ile Asp Trp Met Lys Arg Asn Thr Thr Gly Asp Ala Leu Ile Arg Ala Gly Val Pro Asp Gly Trp Glu Val Ala Asp Lys Thr Gly Ala Ala Ser Tyr Gly Thr Arg Asn Asp Ile Ala Ile Ile Trp Pro Pro Lys Gly Asp Pro Val Val Leu Ala Val Leu Ser Ser Arg Asp Lys Lys Asp Ala Lys Tyr Asp Asp Lys Leu Ile Ala Glu Ala Thr Lys Val Val Met Lys Ala Leu Asn Met Asn Gly Lys
【0017】
さらに、本発明は追加の、配列番号1の最初の残基の上流の残基(例えば、JBC 258(18):11211,1983を参照されたい。この内容は参照により本明細書に組み込まれる-エキソラージおよびエキソスモールバージョンのpenPおよびpenP1を含む)も提供する。さらに、本発明は追加の、配列番号1の最後の残基の下流の残基も提供する。
【0018】
P1Aのポリヌクレオチド配列(31個のアミノ酸シグナル配列およびN末端のQASKTペンタペプチドの除去後)も配列番号2として提供される。本明細書で記載のように、この配列に対して変異を加えて、本発明のβ-ラクタマーゼを生成することができる(遺伝子コードの縮退の考慮を含む)。
配列番号:2
gagatgaaagatgattttgcaaaacttgaggaacaatttgatgcaaaactcgggatctttgcattggatacaggtacaaaccggacggtagcgtatcggccggatgagcgttttgcttttgcttcgacgattaaggctttaactgtaggcgtgcttttgcaacagaaatcaatagaagatctgaaccagagaataacatatacacgtgatgatcttgtaaactacaacccgattacggaaaagcacgttgatacgggaatgacgctcaaagagcttgcggatgcttcgcttcgatatagtgacaatgcggcacagaatctcattcttaaacaaattggcggacctgaaagtttgaaaaaggaactgaggaagattggtgatgaggttacaaatcccgaacgattcgaaccagagttaaatgaagtgaatccgggtgaaactcaggataccagtacagcaagagcacttgtcacaagccttcgagcctttgctcttgaagataaacttccaagtgaaaaacgcgagcttttaatcgattggatgaaacgaaataccactggagacgccttaatccgtgccggtgtgccggacggttgggaagtggctgataaaactggagcggcatcatatggaacccggaatgacattgccatcatttggccgccaaaaggagatcctgtcgttcttgcagtattatccagcagggataaaaaggacgccaagtatgatgataaacttattgcagaggcaacaaaggtggtaatgaaagccttaaacatgaacggcaaataa
【0019】
31個のアミノ酸シグナル配列およびN末端のQASKTペンタペプチドの除去前のP1Aのポリヌクレオチド配列も配列番号4として提供される。本明細書で記載のように、この配列に対して変異を加えて、本発明のβ-ラクタマーゼを生成することができる(遺伝子コードの縮退の考慮を含む)。
配列番号:4
atgattcaaaaacgaaagcggacagtttcgttcagacttgtgcttatgtgcacgctgttatttgtcagtttgccgattacaaaaacatcagcgcaagcttccaagacggagatgaaagatgattttgcaaaacttgaggaacaatttgatgcaaaactcgggatctttgcattggatacaggtacaaaccggacggtagcgtatcggccggatgagcgttttgcttttgcttcgacgattaaggctttaactgtaggcgtgcttttgcaacagaaatcaatagaagatctgaaccagagaataacatatacacgtgatgatcttgtaaactacaacccgattacggaaaagcacgttgatacgggaatgacgctcaaagagcttgcggatgcttcgcttcgatatagtgacaatgcggcacagaatctcattcttaaacaaattggcggacctgaaagtttgaaaaaggaactgaggaagattggtgatgaggttacaaatcccgaacgattcgaaccagagttaaatgaagtgaatccgggtgaaactcaggataccagtacagcaagagcacttgtcacaagccttcgagcctttgctcttgaagataaacttccaagtgaaaaacgcgagcttttaatcgattggatgaaacgaaataccactggagacgccttaatccgtgccggtgtgccggacggttgggaagtggctgataaaactggagcggcatcatatggaacccggaatgacattgccatcatttggccgccaaaaggagatcctgtcgttcttgcagtattatccagcagggataaaaaggacgccaagtatgatgataaacttattgcagaggcaacaaaggtggtaatgaaagccttaaacatgaacggcaaataa
【0020】
いくつかの実施形態では、本発明は、有利な酵素(例えば、広範囲の抗生物質を標的にすることができる酵素)を得るための、β-ラクタマーゼ(例えば、クラスAβ-ラクタマーゼ)の変異誘発に関する。いくつかの実施形態では、本発明は部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、および/または定向進化の手法を含む。いくつかの実施形態では、変異設計は、特に、次の構造データ(例えば、結晶構造データ、相同体モデル、など): P1A結晶構造(Knox and Moews,J.Mol Biol.,220,435-455(1991))、CTX-M-44(1BZA(Ibuka et al.Journal of Molecular Biology Volume 285,Issue 5 2079-2087(1999))、1IYS(Ibuka et al.Biochemistry,2003,42(36):10634-43)、1IYO、1IYPおよび1IYQ(Shimamura et al.2002 J.Biol.Chem. 277:46601-08)、プロテウス・ブルガリスK1(1HZO,Nugaka et al.J Mol Biol.2002 Mar 15;317(1):109-17)およびプロテウス・ペンネリHugA(Liassine et al.Antimicrob Agents Chemother.2002 Jan;46(1):216-9.2002)、また、Bonnet,Antimicrob.Agents Chemother 48(1):1-14(2004)(CTM-Xに対して)中で概説されている)に基づいている。全てのこれらの文献の内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、本変異は次のβ-ラクタマーゼのいずれか1種の構造データ(例えば、結晶構造データ、相同体モデル、など)の分析から情報を得ている:P1A(例えば、米国特許第5,607,671号(内容が参照により本明細書に組み込まれる)を参照)、P2A(例えば、国際公開第2007/147945号(内容が参照により本明細書に組み込まれる)を参照)、P3A(例えば、国際公開第2011/148041号(内容が参照により本明細書に組み込まれる)を参照)、CTX-M-3、CTX-M-4、CTX-M-5、CTX-M-9、CTX-M-10、CTX-M-14、CTX-M-15、CTX-M-16、CTX-M-18、CTX-M-19、CTX-M-25、CTX-M-26、CTX-M-27、CTX-M-32、CTX-M-44、CTX-M-45、およびCTX-M-54。このような情報は当業者により既知のデータベース、例えば、Swiss-Prot Protein Sequence Data Bank、NCBI、およびPDBで入手可能である。
【0021】
いくつかの実施形態では、本発明は、配列番号1または配列番号3に対する、または配列番号1もしくは配列番号3に対して少なくとも、30、35、40、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、99.8、99.9%の同一性(または約70%、または約75%、または約80%、または約85%、または約90、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%の配列番号1もしくは配列番号3に対する同一性)を有する配列に対する1つまたは複数(例えば、約1、または約2、または約3、または約4、または約5、または約6、または約7、または約8、または約9、または約10、または約15、または約20、または約30、または約40、または約50、または約60、または約70、または約80、または約90、または約100、または約110、または約120、または約130、または約140、または約150)の変異に関する。種々の実施形態では、配列番号1または配列番号3の1つまたは複数のアミノ酸が、天然のアミノ酸、例えば、親水性のアミノ酸(例えば、極性で正電荷の親水性のアミノ酸、例えば、アルギニン(R)もしくはリシン(K);極性で中性電荷の親水性のアミノ酸、例えば、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、プロリン(P)、およびシステイン(C)、極性で負電荷の親水性のアミノ酸、例えば、アスパラギン酸(D)もしくはグルタミン酸(E)、または芳香族の極性で正電荷の親水性のアミノ酸、例えば、ヒスチジン(H))または疎水性のアミノ酸(例えば、疎水性の脂肪族アミノ酸、例えば、グリシン(G)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、メチオニン(M)、もしくはバリン(V)、疎水性の芳香族アミノ酸、例えば、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、もしくはチロシン(Y))または非古典的アミノ酸(例えば、セレノシステイン、ピロールリジン、N-ホルミルメチオニンβ-アラニン、GABAおよびδ-アミノレブリン酸、4-アミノ安息香酸(PABA)、共通アミノ酸のD-異性体、2,4-ジアミノ酪酸、α-アミノイソ酪酸、4-アミノ酪酸、Abu、2-アミノ酪酸、γ-Abu、ε-Ahx、6-アミノヘキサン酸、Aib、2-アミノイソ酪酸、3-アミノプロピオン酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン、ヒドロキシプロリン、サルコシン、シトルリン、ホモシトルリン、システイン酸、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、β-アラニン、フルオロアミノ酸、βメチルアミノ酸、デザイナーアミノ酸、C α-メチルアミノ酸、N α-メチルアミノ酸、および一般的にアミノ酸類似体)により置換される。
【0022】
例示的実施形態では、本発明の変異には、限定されないが、配列番号1もしくは配列番号3に対する、または配列番号1もしくは配列番号3に対して少なくとも、30、35、40、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、99.5、99.8、99.9%の同一性(または約70%、または約75%、または約80%、または約85%、または約90、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%の配列番号1もしくは配列番号3に対する同一性)を有する配列に対する1つまたは複数(約1、または約2、または約3、または約4、または約5、または約6、または約7、または約8、または約9、または約10、または約15、または約20、または約30、または約40、または約50、または約60、または約70、または約80、または約90、または約100、または約110、または約120、または約130、または約140、または約150)の次の変異を含む:
Glu1Ala; Glu1Cys; Glu1Asp; Glu1Phe; Glu1Gly; Glu1His; Glu1Ile; Met1Lys; Glu1Leu; Glu1Met; Glu1Asn; Glu1Pro; Glu1Gln; Glu1Arg; Glu1Ser; Glu1Thr; Glu1Val; Glu1Trp; Glu1Tyr; Met2Ala; Met2Cys; Met2Asp; Met2Glu; Met2Phe; Met2Gly; Met2His; Met2Ile; Met1Lys; Met2Leu; Met2Asn; Met2Pro; Met2Gln; Met2Arg; Met2Ser; Met2Thr; Met2Val; Met2Trp; Met2Tyr; Lys3Ala; Lys3Cys; Lys3Asp; Lys3Glu; Lys3Phe; Lys3Gly; Lys3His; Lys3Ile; Lys3Leu; Lys3Met; Lys3Asn; Lys3Pro; Lys3Gln; Lys3Arg; Lys3Ser; Lys3Thr; Lys3Val; Lys3Trp; Lys3Tyr; Asp4Ala; Asp4Cys; Asp4Glu; Asp4Phe; Asp4Gly; Asp4His; Asp4Ile; Asp4Lys; Asp4Leu; Asp4Met; Asp4Asn; Asp4Pro; Asp4Gln; Asp4Arg; Asp4Ser; Asp4Thr; Asp4Val; Asp4Trp; Asp4Tyr; Asp5Ala; Asp5Cys; Asp5Glu; Asp5Phe; Asp5Gly; Asp5His; Asp5Ile; Asp5Lys; Asp5Leu; Asp5Met; Asp5Asn; Asp5Pro; Asp5Gln; Asp5Arg; Asp5Ser; Asp5Thr; Asp5Val; Asp5Trp; Asp5Tyr; Phe6Ala; Phe6Cys; Phe6Asp; Phe6Glu; Phe6Gly; Phe6His; Phe6Ile; Phe6Lys; Phe6Leu; Phe6Met; Phe6Asn; Phe6Pro; Phe6Gln; Phe6Arg; Phe6Ser; Phe6Thr; Phe6Val; Phe6Trp; Phe6Tyr; Ala7Cys; Ala7Asp; Ala7Glu; Ala7Phe; Ala7Gly; Ala7His; Ala7Ile; Ala7Lys; Ala7Leu; Ala7Met; Ala7Asn; Ala7Pro; Ala7Gln; Ala7Arg; Ala7Ser; Ala7Thr; Ala7Val; Ala7Trp; Ala7Tyr; Lys8Ala; Lys8Cys; Lys8Asp; Lys8Glu; Lys8Phe; Lys8Gly; Lys8His; Lys8Ile; Lys8Leu; Lys8Met; Lys8Asn; Lys8Pro; Lys8Gln; Lys8Arg; Lys8Ser; Lys8Thr; Lys8Val; Lys8Trp; Lys8Tyr; Leu9Ala; Leu9Cys; Leu9Asp; Leu9Glu; Leu9Phe; Leu9Gly; Leu9His; Leu9Ile; Leu9Lys; Leu9Met; Leu9Asn; Leu9Pro; Leu9Gln; Leu9Arg; Leu9Ser; Leu9Thr; Leu9Val; Leu9Trp; Leu9Tyr; Glu10Ala; Glu10Cys; Glu10Asp; Glu10Phe; Glu10Gly; Glu10His; Glu10Ile; Glu10Lys; Glu10Leu; Glu10Met; Glu10Asn; Glu10Pro; Glu10Gln; Glu10Arg; Glu10Ser; Glu10Thr; Glu10Val; Glu10Trp; Glu10Tyr; Glu11Ala; Glu11Cys; Glu11Asp; Glu11Phe; Glu11Gly; Glu11His; Glu11Ile; Glu11Lys; Glu11Leu; Glu11Met; Glu11Asn; Glu11Pro; Glu11Gln; Glu11Arg; Glu11Ser; Glu11Thr; Glu11Val; Glu11Trp; Glu11Tyr; Gln12Ala; Gln12Cys; Gln12Asp; Gln12Glu; Gln12Phe; Gln12Gly; Gln12His; Gln12Ile; Gln12Lys; Gln12Leu; Gln12Met; Gln12Asn; Gln12Pro; Gln12Arg; Gln12Ser; Gln12Thr; Gln12Val; Gln12Trp; Gln12Tyr; Phe13Ala; Phe13Cys; Phe13Asp; Phe13Glu; Phe13Gly; Phe13His; Phe13Ile; Phe13Lys; Phe13Leu; Phe13Met; Phe13Asn; Phe13Pro; Phe13Gln; Phe13Arg; Phe13Ser; Phe13Thr; Phe13Val; Phe13Trp; Phe13Tyr; Asp14Ala; Asp14Cys; Asp14Glu; Asp14Phe; Asp14Gly; Asp14His; Asp14Ile; Asp14Lys; Asp14Leu; Asp14Met; Asp14Asn; Asp14Pro; Asp14Gln; Asp14Arg; Asp14Ser; Asp14Thr; Asp14Val; Asp14Trp; Asp14Tyr; Ala15Cys; Ala15Asp; Ala15Glu; Ala15Phe; Ala15Gly; Ala15His; Ala15Ile; Ala15Lys; Ala15Leu; Ala15Met; Ala15Asn; Ala15Pro; Ala15Gln; Ala15Arg; Ala15Ser; Ala15Thr; Ala15Val; Ala15Trp; Ala15Tyr; Lys16Ala; Lys16Cys; Lys16Asp; Lys16Glu; Lys16Phe; Lys16Gly; Lys16His; Lys16Ile; Lys16Leu; Lys16Met; Lys16Asn; Lys16Pro; Lys16Gln; Lys16Arg; Lys16Ser; Lys16Thr; Lys16Val; Lys16Trp; Lys16Tyr; Leu17Ala; Leu17Cys; Leu17Asp; Leu17Glu; Leu17Phe; Leu17Gly; Leu17His; Leu17Ile; Leu17Lys; Leu17Met; Leu17Asn; Leu17Pro; Leu17Gln; Leu17Arg; Leu17Ser; Leu17Thr; Leu17Val; Leu17Trp; Leu17Tyr; Gly18Ala; Gly18Cys; Gly18Asp; Gly18Glu; Gly18Phe; Gly18His; Gly18Ile; Gly18Lys; Gly18Leu; Gly18Met; Gly18Asn; Gly18Pro; Gly18Gln; Gly18Arg; Gly18Ser; Gly18Thr; Gly18Val; Gly18Trp; Gly18Tyr; Ile19Ala; Ile19Cys; Ile19Asp; Ile19Glu; Ile19Phe; Ile19Gly; Ile19His; Ile19Lys; Ile19Leu; Ile19Met; Ile19Asn; Ile19Pro; Ile19Gln; Ile19Arg; Ile19Ser; Ile19Thr; Ile19Val; Ile19Trp; Ile19Tyr; Phe20Ala; Phe20Cys; Phe20Asp; Phe20Glu; Phe20Gly; Phe20His; Phe20Ile; Phe20Lys; Phe20Leu; Phe20Met; Phe20Asn; Phe20Pro; Phe20Gln; Phe20Arg; Phe20Ser; Phe20Thr; Phe20Val; Phe20Trp; Phe20Tyr; Ala21Cys; Ala21Asp; Ala21Glu; Ala21Phe; Ala21Gly; Ala21His; Ala21Ile; Ala21Lys; Ala21Leu; Ala21Met; Ala21Asn; Ala21Pro; Ala21Gln; Ala21Arg; Ala21Ser; Ala21Thr; Ala21Val; Ala21Trp; Ala21Tyr; Leu22Ala; Leu22Cys; Leu22Asp; Leu22Glu; Leu22Phe; Leu22Gly; Leu22His; Leu22Ile; Leu22Lys; Leu22Met; Leu22Asn; Leu22Pro; Leu22Gln; Leu22Arg; Leu22Ser; Leu22Thr; Leu22Val; Leu22Trp; Leu22Tyr; Asp23Ala; Asp23Cys; Asp23Glu; Asp23Phe; Asp23Gly; Asp23His; Asp23Ile; Asp23Lys; Asp23Leu; Asp23Met; Asp23Asn; Asp23Pro; Asp23Gln; Asp23Arg; Asp23Ser; Asp23Thr; Asp23Val; Asp23Trp; Asp23Tyr; Thr24Ala; Thr24Cys; Thr24Asp; Thr24Glu; Thr24Phe; Thr24Gly; Thr24His; Thr24Ile; Thr24Lys; Thr24Leu; Thr24Met; Thr24Asn; Thr24Pro; Thr24Gln; Thr24Arg; Thr24Ser; Thr24Val; Thr24Trp; Thr24Tyr; Gly25Ala; Gly25Cys; Gly25Asp; Gly25Glu; Gly25Phe; Gly25His; Gly25Ile; Gly25Lys; Gly25Leu; Gly25Met; Gly25Asn; Gly25Pro; Gly25Gln; Gly25Arg; Gly25Ser; Gly25Thr; Gly25Val; Gly25Trp; Gly25Tyr; Thr26Ala; Thr26Cys; Thr26Asp; Thr26Glu; Thr26Phe; Thr26Gly; Thr26His; Thr26Ile; Thr26Lys; Thr26Leu; Thr26Met; Thr26Asn; Thr26Pro; Thr26Gln; Thr26Arg; Thr26Ser; Thr26Val; Thr26Trp; Thr26Tyr; Asn27Ala; Asn27Cys; Asn27Asp; Asn27Glu; Asn27Phe; Asn27Gly; Asn27His; Asn27Ile; Asn27Lys; Asn27Leu; Asn27Met; Asn27Pro; Asn27Gln; Asn27Arg; Asn27Ser; Asn27Thr; Asn27Val; Asn27Trp; Asn27Tyr; Arg28Ala; Arg28Cys; Arg28Asp; Arg28Glu; Arg28Phe; Arg28Gly; Arg28His; Arg28Ile; Arg28Lys; Arg28Leu; Arg28Met; Arg28Asn; Arg28Pro; Arg28Gln; Arg28Ser; Arg28Thr; Ar
g28Val; Arg28Trp; Arg28Tyr; Thr29Ala; Thr29Cys; Thr29Asp; Thr29Glu; Thr29Phe; Thr29Gly; Thr29His; Thr29Ile; Thr29Lys; Thr29Leu; Thr29Met; Thr29Asn; Thr29Pro; Thr29Gln; Thr29Arg; Thr29Ser; Thr29Val; Thr29Trp; Thr29Tyr; Val30Ala; Val30Cys; Val30Asp; Val30Glu; Val30Phe; Val30Gly; Val30His; Val30Ile; Val30Lys; Val30Leu; Val30Met; Val30Asn; Val30Pro; Val30Gln; Val30Arg; Val30Ser; Val30Thr; Val30Trp; Val30Tyr; Ala31Ala; Ala31Cys; Ala31Asp; Ala31Glu; Ala31Phe; Ala31Gly; Ala31His; Ala31Ile; Ala31Lys; Ala31Leu; Ala31Met; Ala31Asn; Ala31Pro; Ala31Gln; Ala31Arg; Ala31Ser; Ala31Thr; Ala31Val; Ala31Trp; Ala31Tyr; Tyr32Ala; Tyr32Cys; Tyr32Asp; Tyr32Glu; Tyr32Phe; Tyr32Gly; Tyr32His; Tyr32Ile; Tyr32Lys; Tyr32Leu; Tyr32Met; Tyr32Asn; Tyr32Pro; Tyr32Gln; Tyr32Arg; Tyr32Ser; Tyr32Thr; Tyr32Val; Tyr32Trp; Arg33Ala; Arg33Cys; Arg33Asp; Arg33Glu; Arg33Phe; Arg33Gly; Arg33His; Arg33Ile; Arg33Lys; Arg33Leu; Arg33Met; Arg33Asn; Arg33Pro; Arg33Gln; Arg33Ser; Arg33Thr; Arg33Val; Arg33Trp; Arg33Tyr; Pro34Ala; Pro34Cys; Pro34Asp; Pro34Glu; Pro34Phe; Pro34Gly; Pro34His; Pro34Ile; Pro34Lys; Pro34Leu; Pro34Met; Pro34Asn; Pro34Gln; Pro34Arg; Pro34Ser; Pro34Thr; Pro34Val; Pro34Trp; Pro34Tyr; Asp35Ala; Asp35Cys; Asp35Glu; Asp35Phe; Asp35Gly; Asp35His; Asp35Ile; Asp35Lys; Asp35Leu; Asp35Met; Asp35Asn; Asp35Pro; Asp35Gln; Asp35Arg; Asp35Ser; Asp35Thr; Asp35Val; Asp35Trp; Asp35Tyr; Glu36Ala; Glu36Cys; Glu36Asp; Glu36Phe; Glu36Gly; Glu36His; Glu36Ile; Glu36Lys; Glu36Leu; Glu36Met; Glu36Asn; Glu36Pro; Glu36Gln; Glu36Arg; Glu36Ser; Glu36Thr; Glu36Val; Glu36Trp; Glu36Tyr; Arg37Ala; Arg37Cys; Arg37Asp; Arg37Glu; Arg37Phe; Arg37Gly; Arg37His; Arg37Ile; Arg37Lys; Arg37Leu; Arg37Met; Arg37Asn; Arg37Pro; Arg37Gln; Arg37Ser; Arg37Thr; Arg37Val; Arg37Trp; Arg37Tyr; Phe38Ala; Phe38Cys; Phe38Asp; Phe38Glu; Phe38Gly; Phe38His; Phe38Ile; Phe38Lys; Phe38Leu; Phe38Met; Phe38Asn; Phe38Pro; Phe38Gln; Phe38Arg; Phe38Ser; Phe38Thr; Phe38Val; Phe38Trp; Phe38Tyr; Ala39Cys; Ala39Asp; Ala39Glu; Ala39Phe; Ala39Gly; Ala39His; Ala39Ile; 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Asp236Glu; Asp236Phe; Asp236Gly; Asp236His; Asp236Ile; Asp236Lys; Asp236Leu; Asp236Met; Asp236Asn; Asp236Pro; Asp236Gln; Asp236Arg; Asp236Ser; Asp236Thr; Asp236Val; Asp236Trp; Asp236Tyr; Lys237Ala; Lys237Cys; Lys237Asp; Lys237Glu; Lys237Phe; Lys237Gly; Lys237His; Lys237Ile; Lys237Leu; Lys237Met; Lys237Asn; Lys237Pro; Lys237Gln; Lys237Arg; Lys237Ser; Lys237Thr; Lys237Val; Lys237Trp; Lys237Tyr; Lys238Ala; Lys238Cys; Lys238Asp; Lys238Glu; Lys238Phe; Lys238Gly; Lys238His; Lys238Ile; Lys238Leu; Lys238Met; Lys238Asn; Lys238Pro; Lys238Gln; Lys238Arg; Lys238Ser; Lys238Thr; Lys238Val; Lys238Trp; Lys238Tyr; Asp239Ala; Asp239Cys; Asp239Glu; Asp239Phe; Asp239Gly; Asp239His; Asp239Ile; Asp239Lys; Asp239Leu; Asp239Met; Asp239Asn; Asp239Pro; Asp239Gln; Asp239Arg; Asp239Ser; Asp239Thr; Asp239Val; Asp239Trp; Asp239Tyr; Ala240Cys; Ala240Asp; Ala240Glu; Ala240Phe; Ala240Gly; Ala240His; Ala240Ile; Ala240Lys; Ala240Leu; Ala240Met; Ala240Asn; Ala240Pro; Ala240Gln; Ala240Arg; Ala240Ser; Ala240Thr; Ala240Val; Ala240Trp; Ala240Tyr; Lys241Ala; Lys241Cys; Lys241Asp; Lys241Glu; Lys241Phe; Lys241Gly; Lys241His; Lys241Ile; Lys241Leu; Lys241Met; Lys241Asn; Lys241Pro; Lys241Gln; Lys241Arg; Lys241Ser; Lys241Thr; Lys241Val; Lys241Trp; Lys241Tyr; Tyr242Ala; Tyr242Cys; Tyr242Asp; Tyr242Glu; Tyr242Phe; Tyr242Gly; Tyr242His; Tyr242Ile; Tyr242Lys; Tyr242Leu; Tyr242Met; Tyr242Asn; Tyr242Pro; Tyr242Gln; Tyr242Arg; Tyr242Ser; Tyr242Thr; Tyr242Val; Tyr242Trp; Asp243Ala; Asp243Cys; Asp243Glu; Asp243Phe; Asp243Gly; Asp243His; Asp243Ile; Asp243Lys; Asp243Leu; Asp243Met; Asp243Asn; Asp243Pro; Asp243Gln; Asp243Arg; Asp243Ser; Asp243Thr; Asp243Val; Asp243Trp; Asp243Tyr; Asp244Ala; Asp244Cys; Asp244Glu; Asp244Phe; Asp244Gly; Asp244His; Asp244Ile; Asp244Lys; Asp244Leu; Asp244Met; Asp244Asn; Asp244Pro; Asp244Gln; Asp244Arg; Asp244Ser; Asp244Thr; Asp244Val; Asp244Trp; Asp244Tyr; Lys245Ala; Lys245Cys; Lys245Asp; Lys245Glu; Lys245Phe; Lys245Gly; Lys245His; Lys245Ile; Lys245Leu; Lys245Met; Lys245Asn; Lys245Pro; Lys245Gln; Lys245Arg; Lys245Ser; Lys245Thr; Lys245Val; Lys245Trp; Lys245Tyr; Leu246Ala; Leu246Cys; Leu246Asp; Leu246Glu; Leu246Phe; Leu246Gly; Leu246His; Leu246Ile; Leu246Lys; Leu246Met; Leu246Asn; Leu246Pro; Leu246Gln; Leu246Arg; Leu246Ser; Leu246Thr; Leu246Val; Leu246Trp; Leu246Tyr; Ile247Ala; Ile247Cys; Ile247Asp; Ile247Glu; Ile247Phe; Ile247Gly; Ile247His; Ile247Lys; Ile247Leu; Ile247Met; Ile247Asn; Ile247Pro; Ile247Gln; Ile247Arg; Ile247Ser; Ile247Thr; Ile247Val; Ile247Trp; Ile247Tyr; Ala248Cys; Ala248Asp; Ala248Glu; Ala248Phe; Ala248Gly; Ala248His; Ala248Ile; Ala248Lys; Ala248Leu; Ala248Met; Ala248Asn; Ala248Pro; Ala248Gln; Ala248Arg; Ala248Ser; Ala248Thr; Ala248Val; Ala248Trp; Ala248Tyr; Glu249Ala; Glu249Cys; Glu249Asp; Glu249Phe; Glu249Gly; Glu249His; Glu249Ile; Glu249Lys; Glu249Leu; Glu249Met; Glu249Asn; Glu249Pro; Glu249Gln; Glu249Arg; Glu249Ser; Glu249Thr; Glu249Val; Glu249Trp; Glu249Tyr; Ala250Cys; Ala250Asp; Ala250Glu; Ala250Phe; Ala250Gly; Ala250His; Ala250Ile; Ala250Lys; Ala250Leu; Ala250Met; Ala250Asn; Ala250Pro; Ala250Gln; Ala250Arg; Ala250Ser; Ala250Thr; Ala250Val; Ala250Trp; Ala250Tyr; Thr251Ala; Thr251Cys; Thr251Asp; Thr251Glu; Thr251Phe; Thr251Gly; Thr251His; Thr251Ile; Thr251Lys; Thr251Leu; Thr251Met; Thr251Asn; Thr251Pro; Thr251Gln; Thr251Arg; Thr251Ser; Thr251Val; Thr251Trp; Thr251Tyr; Lys252Ala; Lys252Cys; Lys252Asp; Lys252Glu; Lys252Phe; Lys252Gly; Lys252His; Lys252Ile; Lys252Leu; Lys252Met; Lys252Asn; Lys252Pro; Lys252Gln; Lys252Arg; Lys252Ser; Lys252Thr; Lys252Val; Lys252Trp; Lys252Tyr; Val253Ala; Val253Cys; Val253Asp; Val253Glu; Val253Phe; Val253Gly; Val253His; Val253Ile; Val253Lys; Val253Leu; Val253Met; Val253Asn; Val253Pro; Val253Gln; Val253Arg; Val253Ser; Val253Thr; Val253Trp; Val253Tyr; Val254Ala; Val254Cys; Val254Asp; Val254Glu; Val254Phe; Val254Gly; Val254His; Val254Ile; Val254Lys; Val254Leu; Val254Met; Val254Asn; Val254Pro; Val254Gln; Val254Arg; Val254Ser; Val254Thr; Val254Trp; Val254Tyr; Met255Ala; Met255Cys; Met255Asp; Met255Glu; Met255Phe; Met255Gly; Met255His; Met255Ile; Met255Lys; Met255Leu; Met255Asn; Met255Pro; Met255Gln; Met255Arg; Met255Ser; M
et255Thr; Met255Val; Met255Trp; Met255Tyr; Lys256Ala; Lys256Cys; Lys256Asp; Lys256Glu; Lys256Phe; Lys256Gly; Lys256His; Lys256Ile; Lys256Leu; Lys256Met; Lys256Asn; Lys256Pro; Lys256Gln; Lys256Arg; Lys256Ser; Lys256Thr; Lys256Val; Lys256Trp; Lys256Tyr; Ala257Cys; Ala257Asp; Ala257Glu; Ala257Phe; Ala257Gly; Ala257His; Ala257Ile; Ala257Lys; Ala257Leu; Ala257Met; Ala257Asn; Ala257Pro; Ala257Gln; Ala257Arg; Ala257Ser; Ala257Thr; Ala257Val; Ala257Trp; Ala257Tyr; Leu258Ala; Leu258Cys; Leu258Asp; Leu258Glu; Leu258Phe; Leu258Gly; Leu258His; Leu258Ile; Leu258Lys; Leu258Met; Leu258Asn; Leu258Pro; Leu258Gln; Leu258Arg; Leu258Ser; Leu258Thr; Leu258Val; Leu258Trp; Leu258Tyr; Asn259Ala; Asn259Cys; Asn259Asp; Asn259Glu; Asn259Phe; Asn259Gly; Asn259His; Asn259Ile; Asn259Lys; Asn259Leu; Asn259Met; Asn259Pro; Asn259Gln; Asn259Arg; Asn259Ser; Asn259Thr; Asn259Val; Asn259Trp; Asn259Tyr; Met260Ala; Met260Cys; Met260Asp; Met260Glu; Met260Phe; Met260Gly; Met260His; Met260Ile; Met260Lys; Met260Leu; Met260Asn; Met260Pro; Met260Gln; Met260Arg; Met260Ser; Met260Thr; Met260Val; Met260Trp; Met260Tyr; Asn261Ala; Asn261Cys; Asn261Asp; Asn261Glu; Asn261Phe; Asn261Gly; Asn261His; Asn261Ile; Asn261Lys; Asn261Leu; Asn261Met; Asn261Pro; Asn261Gln; Asn261Arg; Asn261Ser; Asn261Thr; Asn261Val; Asn261Trp; Asn261Tyr; Gly262Ala; Gly262Cys; Gly262Asp; Gly262Glu; Gly262Phe; Gly262His; Gly262Ile; Gly262Lys; Gly262Leu; Gly262Met; Gly262Asn; Gly262Pro; Gly262Gln; Gly262Arg; Gly262Ser; Gly262Thr; Gly262Val; Gly262Trp; Gly262Tyr; Lys263Ala; Lys263Cys; Lys263Asp; Lys263Glu; Lys263Phe; Lys263Gly; Lys263His; Lys263Ile; Lys263Leu; Lys263Met; Lys263Asn; Lys263Pro; Lys263Gln; Lys263Arg; Lys263Ser; Lys263Thr; Lys263Val; Lys263Trp; Lys263Tyr; Met 264Ala; Met 264Cys; Met 264Asp; Met 264Glu; Met 264Phe; Met 264Gly; Met 264His; Met 264Ile; Met 264Lys; Met 264Leu; Met 264Asn; Met 264Pro; Met 264Gln; Met 264Arg; Met 264Ser; Met 264Thr; Met 264Val; Met 264Trp; Met 264Tyr; Asn 265Ala; Asn 265Cys; Asn 265Asp; Asn 265Glu; Asn 265Phe; Asn 265Gly; Asn 265His; Asn 265Ile; Asn 265Lys; Asn 265Leu; Asn 265Met; ; Asn 265Pro; Asn 265Gln; Asn 265Arg; Asn 265Ser; Asn 265Thr; Asn 265Val; Asn 265Trp; Asn 265Tyr; Gly 266Ala; Gly 266Cys; Gly 266Asp; Gly 266Glu; Gly 266Phe; ; Gly 266His; Gly 266Ile; Gly 266Lys; Gly 266Leu; Gly 266Met; Gly 266Asn; Gly 266Pro; Gly 266Gln; Gly 266Arg; Gly 266Ser; Gly 266Thr; Gly 266Val; Gly 266Trp; Gly 266Tyr; Lys267Ala; Lys267Cys; Lys267Asp; Lys267Glu; Lys267Phe; Lys267Gly; Lys267His; Lys267Ile; Lys267Leu; Lys267Met; Lys267Asn; Lys267Pro; Lys267Gln; Lys267Arg; Lys267Ser; Lys267Thr; Lys267Val; Lys267Trp; および Lys267Tyr.
【0023】
いくつかの実施形態では、配列番号1は、配列の最初の残基の直前にMetおよび/またはThrを有することができる。これらの残基は上記と同様に変異されてもよい。
【0024】
これら全ての変異体では、残基のナンバリングは配列番号1に対応する。これらの残基番号は、任意の従来の生物情報学的方法を使って、例えば、BLAST(Basic Local Alignment Search Tools)またはFASTA(FAST-AII)を使って、Ambler番号(Ambler et al.,1991,A standard numbering scheme for the Class A β-lactamases,Biochem.J.276:269-272)に変換することができる。例えば、残基244は、Ambler276に対応する。例えば、次の変換表を使用することができる:
【表1】
【0025】
さらに、パーセント同一性も同様にこれら従来の生物情報学的方法により評価することができる。
【0026】
一態様では、本発明は、少なくとも70%(例えば、約70%、または約71%、または約72%、または約73%、または約74%、または約75%、または約76%、または約77%、または約78%、または約79%、または約80%、または約81%、または約82%、または約83%、または約84%、または約85%、または約86%、または約87%、または約88%、または約89%、または約90%、または約91%、または約92%、または約93%、または約94%、または約95%、または約96%、または約97%、または約98%、または約99%)の配列番号1または配列番号3に対する配列同一性および1つまたは複数のAmbler分類による次の変異:F33X、Q135X、G156X、A232X、A237X、A238X、S240X、T243X、R244X、S266X、およびD276X(Xは、任意の天然アミノ酸である。但し、D276Xは単一変異体の場合には存在しない)を有するアミノ酸配列を含むβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物に関する。いくつかの実施形態では、Xは、天然の親水性または疎水性のアミノ酸残基または非古典的アミノ酸である。
【0027】
別の態様では、本発明は、少なくとも70%の配列番号1または配列番号3に対する配列同一性を有し、1つまたは複数の次のAmbler分類による変異を有するアミノ酸配列を含むβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物に関する:位置33のフェニルアラニン(F)以外の疎水性の残基;位置135のグルタミン(Q)以外の疎水性の残基;位置156のグリシン(G)以外の親水性の残基;位置232のアラニン(A)以外の疎水性の残基;位置237のアラニン(A)以外の親水性の残基;位置238のアラニン(A)以外の親水性の残基;位置240のセリン(S)以外の親水性の残基;位置243のトレオニン(T)以外の疎水性の残基;位置244のアルギニン(R)以外の疎水性の残基;位置266以外のセリン(S)以外の親水性の残基;および位置276のアスパラギン酸(D)以外の親水性の残基(但し、位置276に対応するアスパラギン酸(D)以外の親水性のアミノ酸残基は、単一変異体の場合には存在しない)。
【0028】
本明細書全体を通して使用される場合、親水性のアミノ酸残基としては、アルギニン(R)もしくはリシン(K)から選択される極性で正電荷の親水性残基、アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、プロリン(P)、およびシステイン(C)から選択される極性で中性電荷の親水性の残基、アスパラギン酸(D)もしくはグルタミン酸(E)から選択される極性で負電荷の親水性の残基、またはヒスチジン(H)を含む芳香族の極性で正電荷の親水性の残基を含むことができる。本明細書全体を通して使用される場合、疎水性のアミノ酸残基としては、グリシン(G)、アラニン(A)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、メチオニン(M)、もしくはバリン(V)から選択される疎水性の脂肪族アミノ酸、またはフェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、もしくはチロシン(Y)から選択される疎水性の芳香族アミノ酸を含むことができる。
【0029】
変異を、コドン縮退を考慮に入れることを含む遺伝子コードを参照することによりβ-ラクタマーゼ(例えば、配列番号3および4)の遺伝子配列に対し加えることができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物は1つまたは複数のAmbler分類の位置の次の変異を含む:F33Y、Q135M、G156R、A232G、A237S、A238GまたはT、S240PまたはD、T243I、R244T、S266N、D276NまたはRまたはK。但し、単一変異体の場合には、D276NまたはRまたはKは存在しない。一実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はQ135Mを含む。別の実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はG156RおよびA238Tを含む。別の実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はF33YおよびD276Nを含む。さらに別の実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はF33Y、S240P、およびD276Nを含む。一実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はF33Y、A238T、およびD276Nを含む。別の実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はA232G、A237S、A238G、およびS240Dを含む。さらなる実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はA232G、A237S、A238G、S240D、およびR244Tを含む。別の実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はA232G、A237S、A238G、S240D、およびD276Rを含む。一実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はA232G、A237S、A238G、S240D、およびD276Kを含む。一実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はA232G、A237S、A238G、S240D、およびQ135Mを含む。一実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はA238Tを含む。一実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はT243I、S266N、およびD276Nを含む。一実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物はA232G、A237S、A238G、S240D、およびD276Nを含む。
【0031】
他の実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物は、配列番号2との少なくとも70%の配列同一性を有し、Ambler分類による次の残基を有する:位置232のアラニン(A)以外の疎水性の残基;位置237のアラニン(A)以外の親水性の残基;位置238のアラニン(A)以外の疎水性の残基;位置240のセリン(S)以外の親水性の残基;および位置276のアスパラギン酸(D)以外の親水性の残基。いくつかの実施形態では、位置232のアラニン(A)以外の疎水性の残基はグリシン(G)である。いくつかの実施形態では、位置237のアラニン(A)以外の親水性の残基はセリン(S)である。いくつかの実施形態では、位置238のアラニン(A)以外の疎水性の残基はグリシン(G)である。いくつかの実施形態では、位置240のセリン(S)以外の親水性の残基はアスパラギン酸(D)である。いくつかの実施形態では、位置276のアスパラギン酸(D)以外の残基はアスパラギン(N)である。いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物は、A232G、A237S、A238G、S240D、およびD276Nの内の1つまたは複数を含む。いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物は、A232G、A237S、A238G、S240D、およびD276Nの全てを含み、その配列は、配列番号5であってよい:
配列番号:5
EMKDDFAKLEEQFDAKLGIFALDTGTNRTVAYRPDERFAFASTIKALTVGVLLQQKSIEDLNQRITTRDDLVNYNPITEKHVDTGMTLKELADASLRYSDNAAQNLILKQIGGPESLKKELRKIGDEVTNPERFEPELNEVNPGETQDTSTARALVTSLRAFALEDKLPSEKRELLIDWMKRNTTGDALIRAGVPDGWEVGDKTGSGDYGTRNDIAIIWPPKGDPVVLAVLSSRDKKDAKYDNKLIAEATKVVMKALNMNGK
または
配列番号6:信号配列およびQASKTアミノ酸の付加を含む配列番号5(コード領域は下線付き):
【化1】
【0032】
本発明は、本発明のいずれかのβ-ラクタマーゼをコードするポリヌクレオチド、例えば、このようなポリヌクレオチドを含むベクターなども提供する。このようなポリヌクレオチドは、本発明のβ-ラクタマーゼをコードする配列に加えて、1つまたは複数の発現制御配列をさらに含んでよい。例えば、ポリヌクレオチドは、発現制御配列として、1つまたは複数のプロモータまたは転写エンハンサー、リボソーム結合部位、転写終結シグナル、およびポリアデニル化シグナルを含んでよい。ポリヌクレオチドは任意の好適なベクター内に挿入することができ、これは、任意の好適な発現用宿主細胞中に含めることができる。本発明の例示的ポリヌクレオチドは配列番号7である:
配列番号:7
A232G、A237S、A238G、S240D、およびD276N変異体、Hind III部位(AAGCTTは太字)ならびに追加のKおよびTアミノ酸の完全ヌクレオチド配列。リーダーおよび追加のヌクレオチド(Hind III部位ならびにKおよびTアミノ酸-アミノ酸配列QASKTの付加用)には下線を引いている。
【化2】
【0033】
いくつかの実施形態では、治療薬をコードする挿入が転写され得る限り、ベクターはエピソームのままで残るか、または染色体に統合することができる。ベクターは標準的組換えDNA技術により構築することができる。ベクターは、例えば、プラスミド、ファージ、コスミド、ファージミド、ウイルス、または原核または真核細胞中で複製および発現に使用することができる当該技術分野において既知のいずれか他のタイプ(例えば、アデノウイルス;レトロウイルス;レンチウイルス;scAAV;pGEXベクター;pETベクター。およびpHTベクター)であってよい。当業者なら、多種多様の転写シグナル、例えば、プロモータおよびRNAポリメラーゼのプロモータへの結合を調節するその他の配列を含む当該技術分野において既知の多種多様の要素(例えば、発現制御配列)をこのようなベクター中に含めることができることを理解するであろう。ベクターが発現される細胞中で効果的であることが分かっているいずれのプロモータも治療薬の発現を開始するために使用することができるであろう。適切なプロモータは、誘導可能、または構成的であってもよい。適切なプロモータの例としては、pET系(Invitrogen)、ラックプロモータ、タック、trc、T7、t7A3プロモータ、PhoA、plux、およびファージラムダpR、ラムダpLプロモータ(例えば、J Ind Microbiol Biotechnol(2012)39:383-399;Curr Opin Biotech 2001,12:195を参照。これらの内容は参照により本明細書に組み込まれる)が含まれる。プロモータは誘導可能であってよい(例えば、IPTG、代謝物、温度を介して)。適切なプロモータの例には、SV40初期プロモータ領域、ラウス肉腫ウイルスの3’長末端反復配列中に含まれるプロモータ、HSV-1チミジンキナーゼプロモータ、メタロチオネイン遺伝子の調節配列、など、ならびに次の動物転写制御領域、これは組織特異性を示し、遺伝子導入動物に利用されている:膵腺房細胞で活性なエラスターゼI遺伝子制御領域;膵臓のベータ細胞中で活性なインスリン遺伝子制御領域、リンパ球系細胞中で活性な免疫グロブリン遺伝子制御領域;精巣、乳房、リンパ系およびマスト細胞中で活性なマウス乳房腫瘍ウイルス制御領域;肝臓中で活性なアルブミン遺伝子制御領域、肝臓中で活性なアルファフェトプロテイン遺伝子制御領域、肝臓中で活性なアルファ1-抗トリプシン遺伝子制御領域、赤血球の細胞中で活性なベータグロビン遺伝子制御領域、脳のオリゴデンドロサイト細胞中で活性なミエリン塩基性タンパク質制御領域、骨格筋中で活性なミオシン軽鎖-2遺伝子制御領域、および視床下部で活性なゴナドトロピン放出ホルモン遺伝子制御領域、が含まれる。
【0034】
本発明は、ポリヌクレオチドを提供し、このようなポリヌクレオチドは本発明のβ-ラクタマーゼをコードするヌクレオチド配列を含む。例えば、本発明のβ-ラクタマーゼをコードするヌクレオチド配列。このようなポリヌクレオチドは、プロモータ配列および/またはその他の転写または発現関連シグナルなどのヌクレオチド配列に機能的に連結された追加の調節領域(単一または複数)をさらに含んでもよい。ポリヌクレオチドは種々のベクター中に挿入することができ、これは、例えば、細菌宿主細胞および真核生物の宿主細胞を含む宿主細胞中での治療薬の産生に有用であり得る。本発明のβ-ラクタマーゼは、既知の組換え体発現技術により調製することができる。例えば、組換えにより本発明のβ-ラクタマーゼを産生するために、このような本発明のβ-ラクタマーゼをコードする核酸配列が宿主細胞中で転写および/または翻訳されるように、それぞれの遺伝子をコードする核酸配列が適切なプロモータ配列に機能的に連結される。例示的プロモータは、T7プロモータ、Pspac、PgroES、PgsiおよびPluxならびにバチルス・アミロリケファシエンス(非限定的例であるが、Gen Bank ID No.J01542.1、この内容は参照により本明細書に組み込まれる)由来のamyQプロモータおよび/またはamyQシグナルペプチドなどの種々のシステム中の発現に有用なものである。真核細胞系または原核細胞系を含む、いずれのよく使われる発現系も使用することができる。具体例には、酵母(例えば、サッカロマイセス属菌種、ピキア属菌種)、バキュロウイルス、哺乳類および細菌系、例えば、大腸菌、枯草菌、およびカウロバクターが含まれる。
【0035】
本発明の宿主細胞には、例えば、原核細胞、真核細胞、細菌細胞、酵母細胞、藻類細胞、植物細胞、昆虫細胞および/または哺乳動物細胞が含まれる。いくつかの実施形態では、本発明は、組換えにより本発明に関連する遺伝子を発現する原核および真核細胞を含む任意のタイプの細胞を包含する。いくつかの実施形態では、細胞は、細菌細胞、例えば、大腸菌属菌種、ストレプトマイセス属菌種、ザイモナス属菌種、アセトバクター属菌種、シトロバクター属菌種、シネコシスティス属菌種、リゾビウム属菌種、クロストリジウム属菌種、コリネバクテリウム属菌種、連鎖球菌属菌種、キサントモナス属菌種、ラクトバチルス属菌種、ラクトコッカス属菌種、バチルス属菌種、アルカリゲネス属菌種、シュードモナス属菌種、エロモナス属菌種、アゾトバクター属菌種、コマモナス属菌種、マイコバクテリウム属菌種、ロドコッカス属菌種、グルコノバクター属菌種、ラルストニア属菌種、アシドチオバシラス属菌種、ミクロルナタス属菌種、ジオバクター属菌種、ゲオバチルス属菌種、アルスロバクター属菌種、フラボバクテリウム属菌種、セラチア属菌種、サッカロポリスポラ属菌種、テルムス属菌種、ステノトロホモナス属菌種、クロモバクテリウム属菌種、シノリゾビウム属菌種、サッカロポリスポラ属菌種、アグロバクテリウム属菌種、およびパンテア属菌種の細胞である。細菌細胞は、大腸菌(E.coli)細胞などのグラム陰性細胞、またはバチルス属菌種のグラム陽性細胞であってよい。他の実施形態では、細胞は、例えば、イースト菌、例えばサッカロマイセス属菌種、シゾサッカロミセス属菌種、ピキア属菌種、パフィア属菌種、クリベロマイセス属菌種、カンジダ属菌種、タラロミセス属菌種、ブレタノマイセス属菌種、パチソレン属菌種、デバリオマイセス属菌種、ヤロウイア属菌種、および工業的倍数体酵母株などの真菌細胞である。酵母株は、出芽酵母株またはヤロウイア属菌種株であってよい。真菌のその他の例には、例えば、アスペルギルス属菌種、アオカビ属菌種、フサリウム属菌種、リゾプス属菌種、アクレモニウム属菌種、パンカビ属菌種、ソルダリア属菌種、マグナポルテ属菌種、カワリミズカビ属菌種、ウスチラゴ属菌種、ボトリチス属菌種、およびトリコデルマ属菌種が含まれる。他の実施形態では、細胞は藻類細胞または植物細胞(例えば、シロイヌナズナ、コナミドリムシ、スピルリナ、珪藻、海洋性緑藻、ハプト藻、珪藻、クロレラ属菌種、例えば、クロレラ・ブルガリス)である。標的細胞には、遺伝子導入および組換え細胞株を含めることができる。さらに、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)などの異種の細胞株を使用することができる。宿主細胞は、単細胞の宿主細胞であっても、または多細胞の宿主細胞であってもよい。
【0036】
種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、それらを治療的使用を含む種々の使用にとって望ましいものにしている機能的特性を有する。β-ラクタマーゼの特性を明らかにする方法は、当技術分野において既知である(例えば、O’Callaghan,et al.Antimicrob.Agents Chemother,1 :283-288に記載されているニトロセフィンアッセイ;Viswanatha et al.Methods Mol Med.2008;142:239-60の各種方法)。
【0037】
一実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、1種または複数種のペニシリンおよびセファロスポリンを加水分解する。本明細書全体を通して使用される場合、ペニシリンとしては、例えば、アモキシシリン(例えば、NOVAMOX、AMOXIL);アンピシリン(例えば、PRINCIPEN);アズロシリン;カルベニシリン(例えば、GEOCILLIN);クロキサシリン(例えば、TEGOPEN);ジクロキサシリン(例えば、DYNAPEN);フルクロキサシリン(例えば、FLOXAPEN);メズロシリン(例えば、MEZLIN);メチシリン(例えば、STAPHCILLIN);ナフシリン(例えば、UNIPEN);オキサシリン(例えば、PROSTAPHLIN);ペニシリンG(例えば、PENTIDSまたはPFIZERPEN);ペニシリンV(例えば、VEETIDS(PEN-VEE-K));ピペラシリン(例えば、PIPRACIL);テモシリン(例えば、NEGABAN);およびチカルシリン(例えば、TICAR)が含まれる。本明細書全体を通して使用される場合、セファロスポリンとしては、例えば、第一世代セファロスポリン(例えば、セファドロキシル(例えば、DURICEF);セファゾリン(例えば、ANCEF);セフトロザン、セファロチン(Cefalotin)/セファロチン(Cefalothin)(例えば、KEFLIN);セファレキシン(例えば、KEFLEX);第二世代セファロスポリン(例えば、セファクロール(例えば、DISTACLOR);セファマンドール(例えば、MANDOL);セフォキシチン(例えば、MEFOXIN);セフプロジル(例えば、CEFZIL);セフロキシム(例えば、CEFTIN、ZINNAT));第三世代セファロスポリン(例えば、セフィキシム(例えば、SUPRAX);セフジニル(例えば、OMNICEF,CEFDIEL);セフジトレン(例えば、SPECTRACEF);セフォペラゾン(例えば、CEFOBID);セフォタキシム(例えば、CLAFORAN);セフポドキシム(例えば、VANTIN);セフタジジム(例えば、FORTAZ);セフチブテン(例えば、CEDAX)セフチゾキシム(例えば、CEFIZOX);およびセフトリアキソン(例えば、ROCEPHIN));第四世代セファロスポリン(例えば、セフェピム(例えば、MAXIPIME))または第五世代セファロスポリン(例えば、セフタロリンフォサミル(例えば、TEFLARO);セフトビプロール(例えば、ZEFTERA))が含まれる。特定の実施形態では、セファロスポリンには、例えば、セフォペラゾン、セフトリアキソンまたはセファゾリンが含まれる。特定の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、配列番号1に比較して、セファロスポリンに対する触媒効率を改善した。
【0038】
種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、望ましい酵素動力学的特性を有する。例えば、いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼは、少なくとも1種のセファロスポリンに対して、例えば、約500μM、または約100μM、または約10μM、または約1μM、または約0.1μM(100nM)、または約0.01μM(10nM)、または約1nM未満などの低いKを有する。例えば、いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼは、少なくとも1種のペニシリンに対して、例えば、約500μM、または約100μM、または約10μM、または約1μM、または約0.1μM(100nM)、または約0.01μM(10nM)、または約1nM未満などの低いKを有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のセファロスポリンに対して、例えば、約100s-1、または約1000s-1、または約10000s-1、または約100000s-1、または約1000000s-1を超えるVmaxなどの高いVmaxを有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のペニシリンに対して、例えば、約100s-1、または約1000s-1、または約10000s-1、または約100000s-1、または約1000000s-1を超えるVmaxなどの高いVmaxを有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のセファロスポリンに対して、約10-1-1より大きい触媒効率を有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、少なくとも1種のペニシリンに対して、約10-1-1より大きい触媒効率を有する。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、セファロスポリンおよびペニシリンのいずれかまたは両方の内の少なくとも1種に対して、望ましい酵素動力学的特性を有する。
【0039】
種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、GI管中、例えば、口、食道、胃、十二指腸、小腸、十二指腸、空腸、回腸、大腸、横行結腸、下行結腸、上行結腸、S状結腸、盲腸、および直腸の内の1つまたは複数の器官中で安定および/または活性である。特定の実施形態では、β-ラクタマーゼは、大腸中、任意選択で、横行結腸、下行結腸、上行結腸、S状結腸および盲腸から選択される1つまたは複数の器官中で安定である。特定の実施形態では、β-ラクタマーゼは、小腸中、任意選択で、十二指腸、空腸、および回腸から選択される1つまたは複数の器官中で安定である。いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼは、例えば、小腸を含むGI管中のプロテアーゼに対し耐性がある。いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼは、約6.0~約7.5、例えば、約6.0、または約6.1、または約6.2、または約6.3、または約6.4、または約6.5、または約6.6、または約6.7、または約6.8、または約6.9、または約7.0、または約7.1、または約7.2、または約7.3、または約7.4、または約7.5のpHで実質的に活性である(例えば、本明細書で記載のように、製剤を経由することを含む)。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼは、任意選択で、アビバクタム、タゾバクタム、スルバクタム、およびクラブラン酸から選択される、1種または複数種のβ-ラクタマーゼ阻害剤に対して耐性がある。いくつかの実施形態では、安定は、十分長い半減期を有し、治療効果に対し十分な活性を維持する酵素を意味する。
【0040】
種々の実施形態では、本発明は、本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび本明細書で記載の1種または複数種の薬学的に許容可能なキャリアまたは賦形剤を含む医薬組成物に関する。特定の実施形態では、医薬組成物は、例えば、タブレットまたは多粒子含有スプリンクルまたは多粒子含有カプセルとして、経口投与用に処方される。しかし、本明細書で記載のように、その他の投与経路および処方も提供される。
【0041】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は追加の薬剤と一緒に、または共製剤として使用することができる。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、追加の抗生物質分解酵素、例えば、クラスEC3.5.2.6のβ-ラクタマーゼである。いくつかの実施形態では、抗生物質分解酵素は、機能グループ1、グループ2、グループ3、またはグループ4のβ-ラクタマーゼ(例えば、Bush et al.,Antimicrob.Agents Chemother,39:1211を参照されたい。この内容は、参照により本明細書に組み込まれる:理論に束縛されることを意図するものではないが、グループ1は、クラブラン酸により十分に阻害されないセファロスポリナーゼからなり;グループ2は、通常、活性部位特異的β-ラクタマーゼ阻害剤により阻害されるペニシリナーゼ、セファロスポリナーゼおよび広域性β-ラクタマーゼからなり;グループ3は、ペニシリン、セファロスポリンおよびカルバペネムを加水分解し、ほとんど全てのベータラクタム含有分子により不十分に阻害されるメタロベータラクタマーゼからなり;およびグループ4は、クラブラン酸により十分には阻害されないペニシリナーゼからなる)および/または分子/AmblerクラスA、またはクラスB、またはクラスC、またはクラスDβ-ラクタマーゼ(例えば、Ambler 1980,Philos Trans R Soc Lond B Biol Sci.289:321を参照されたい。この内容は参照により本明細書に組み込まれる:理論に束縛されることを意図するものではないが、クラスA、およびDは、異なるグループのセリンβ-ラクタマーゼ酵素を進化的に集約し、クラスBは亜鉛依存性(「EDTA阻害された」)β-ラクタマーゼ酵素を集約する(Ambler R.P.et al.,1991 ,Biochem J.276:269-270を参照されたい。この内容は参照により本明細書に組み込まれる))から選択される。いくつかの実施形態では、抗生物質分解酵素はセリンβ-ラクタマーゼまたは亜鉛依存性(EDTA阻害された)β-ラクタマーゼである。例えば、いくつかの実施形態では、β-ラクタマーゼは、P1A、P2A、またはP3Aの内の1種または複数種である。さらに、β-ラクタマーゼは、任意選択で、TEM、SHV、CTX-M、OXA、PER、VEB、GES、およびIBCβ-ラクタマーゼから選択される広域性β-ラクタマーゼ(ESBL)であってよい。さらに、β-ラクタマーゼは、任意選択で、AmpC型β-ラクタマーゼ、カルバペネマーゼ、IMP型カルバペネマーゼ(メタロ-β-ラクタマーゼ)、VIM(ベローナインテグロンにコードされたメタロ-β-ラクタマーゼ)、OXA(オキサシリナーゼ)グループのβ-ラクタマーゼ、KPC(肺炎桿菌カルバペネマーゼ)、CMY(クラスC)、SME、IMI、NMCおよびCcrA、ならびにNDM(ニューデリー・メタロベータラクタマーゼ、例えば、NDM-1)β-ラクタマーゼから選択される阻害剤耐性β-ラクタマーゼであってよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、例えば、本明細書で記載のCDIの処置に使われる補助的療法剤である。いくつかの実施形態では、追加の薬剤は、メトロニダゾール(例えば、FLAGYL)、フィダキソマイシン(例えば、DIFICID)、またはバンコマイシン(例えば、バンコシン)、リファキシミン、糞便細菌療法剤、木炭系結合剤(例えば、DAV132)、プロバイオティック療法剤(例えば、Intnat’l J Inf Dis,16(11):e786を参照されたい。この内容は参照により本明細書に組み込まれる。例示的プロバイオティクス剤には、サッカロマイセス・ブラウディ、ラクトバシラス・ラムノーサスラムノーサス菌GG;ラクトバシラス・プランタラム299v;クロストリジウム・ブチリクムM588;クロストリジウム・ディフィシレVP20621(無毒のクロストリジウム・ディフィシレ株);ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバシラス・アシドフィルスの組み合わせ(Bio-K+CL1285);ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバシラス・ブルガリカス、ストレプトコッカス・サーモフィルスの組み合わせ(Actimel);ラクトバシラス・アシドフィルス、ビフィドバクテリウム・ビフィダムの組み合わせ(Florajen3);ラクトバシラス・アシドフィルス、ラクトバシラス・ブルガリカス・デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリクス、ラクトバシラス・ブルガリカス・カゼイ、ラクトバシラス・ブルガリカス・プランタルム、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ブレベ、ストレプトコッカス・サリバリウス・サブスピーシーズ・サーモフィラスの組み合わせ(VSL#3))および抗体またはその他の生物学的療法剤(例えば、N Engl J Med.2010;362(3):197(この内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)に記載されているクロストリジウム・ディフィシレ毒素AおよびBに対するモノクローナル抗体);例えば、米国特許出願公開第2013/0058962号(この内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載の、1つまたは複数の配列番号(例えば、配列番号59、60、95、67、68および87の1つまたは複数)に向けられているマルチマーとして構成された中和結合タンパク質)または任意のクロストリジウム・ディフィシレ二元毒素に対する中和結合タンパク質である。いくつかの実施形態では、本明細書で記載のペニシリンおよびセファロスポリンのいずれかは、追加の薬剤であってよい。
【0043】
すべての追加の薬剤組成物および方法に対し、本明細書で記載のように、GI管の種々の部分への標的化を採用することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、本明細書で記載の本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、すなわち、共有結合が組成物の活性を妨げないようにして、任意のタイプの分子の組成物への共有結合により改変されている誘導体を含む。例えば、限定するものではないが、誘導体には、特に、グリコシル化、脂質化、アセチル化、ペグ化、リン酸化、アミド化、既知の保護/ブロック基による誘導体化、タンパク質切断、細胞リガンドまたはその他のタンパク質への結合、などにより改変されている組成物が含まれる。多くの化学的改変のいずれかを、既知の技術、例えば、限定されないが、特異的化学的切断、アセチル化、ホルミル化、ツニカマイシンの代謝合成、などを使って行うことができる。さらに、誘導体は1種または複数種の非古典的アミノ酸を含むことができる。
【0045】
さらにその他の実施形態では、本明細書で記載の本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物を改変して、化学リンカーなどのエフェクター部分、例えば、蛍光染料、酵素、基質、生物発光物質、放射性物質、およびなどの検出可能な部分、および例えば、ストレプトアビジン、アビジン、ビオチン、細胞毒、細胞傷害性薬物、および放射性物質などの化学発光部分または機能性部分を付加することができる。
【0046】
本明細書で記載の本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、充分に塩基性の官能基を有することができ、これは無機もしくは有機酸またはカルボキシル基と反応することができ、またこれは、無機または有機塩基と反応することができ、薬学的に許容可能な塩を形成することができる。当該技術分野でよく知られているように、薬学的に許容可能な酸付加塩は、薬学的に許容可能な酸から形成される。このような塩には、例えば、Journal of Pharmaceutical Science,66,2-19(1977およびThe Handbook of Pharmaceutical Salts;Properties,Selection,and Use.P.H.Stahl and C.G.Wermuth(eds.),Verlag,Zurich(Switzerland)2002、に挙げられた薬学的に許容可能な塩を含む。これらの文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0047】
薬学的に許容可能な塩には、限定されないが、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、ホスフェート、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、樟脳スルホン酸塩、パモ酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o-アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン-2-安息香酸塩、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、α-ヒドロキシ酪酸塩、ブチン-1,4-ジカルボキシレート、ヘキシン-1,4-ジカルボキシレート、カプリン酸塩、カプリル酸塩、ケイ皮酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、ヒプル酸塩、リンゴ酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、ニコチン酸塩、フタル酸塩、テラフタル酸塩、プロピオール酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、セバシン酸塩、スベリン酸塩、p-ブロモベンゼンスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、エチルスルホン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩、ナフタレン-1,5-スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、および酒石酸塩が含まれる。
【0048】
「薬学的に許容可能な塩」という用語はまた、カルボン酸官能基などの酸性官能基、および塩基を有する本発明の組成物の塩を意味する。適切な塩基には、限定されないが、ナトリウム、カリウム、およびリチウムなどのアルカリ金属の水酸化物;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウムおよび亜鉛などのその他の金属の水酸化物;アンモニア、および非置換またはヒドロキシ置換のモノ-、ジ-、またはトリ-アルキルアミン、ジシクロヘキシルアミンなどの有機アミン;トリブチルアミン;ピリジン;N-メチル、N-エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ-、ビス-、またはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミン、2-ヒドロキシ-tert-ブチルアミン、またはトリス-(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどのモノ-、ビス-、またはトリス-(2-OH-低級アルキルアミン)、N,N-ジメチル-N-(2-ヒドロキシエチル)アミンまたはトリ-(2-ヒドロキシエチル)アミンなどのN,N-ジ-低級アルキル-N-(ヒドロキシル-低級アルキル)-アミン;N-メチル-D-グルカミン;およびアルギニン、リシンなどのアミノ酸などが含まれる。
【0049】
いくつかの実施形態では、本明細書で記載の組成物は、薬学的に許容可能な塩の形である。
【0050】
さらに、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、薬学的に許容可能なキャリアまたはビークルを含む組成物の成分として、対象に投与することができる。このような組成物は、適切な投与用の形態を与えるように、任意選択で、適切な量の薬学的に許容可能な賦形剤を含むことができる
【0051】
医薬賦形剤は、水、およびピーナッツオイル、大豆油、ミネラルオイル、ゴマ油などの石油、動物、植物、または人工起源のものを含む油などの液体であってよい。医薬賦形剤は、例えば、食塩水、アカシアゴム、ゼラチン、デンプンペースト、滑石、ケラチン、コロイド状シリカ、尿素などであってよい。さらに、補助材料、安定化剤、増粘化剤、潤滑剤、および着色料を使用することができる。一実施形態では、薬学的に許容可能な賦形剤は、対象に投与される場合、無菌である。本明細書で記載のいずれかの薬剤が静脈内に投与される場合、水は有用な賦形剤である。生理食塩水および水性デキストロースならびにグリセリン溶液はまた、液体賦形剤として、特に注射可能溶液に用いることができる。適切な医薬賦形剤としては、デンプン、グルコース、ラクトース、ショ糖、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセリンモノステアレート、滑石、塩化ナトリウム、乾燥脱脂乳、グリセリン、プロピレン、グリコール、水、エタノールなども挙げられる。本明細書で記載のいずれの薬剤も、必要に応じ、少量の湿潤剤もしくは乳化剤、またはpH緩衝剤を含んでよい。
【0052】
本発明は、記載された発明の、種々の処方によるβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)を含む。本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、液剤、懸濁剤、乳濁液、点滴剤、錠剤、丸薬、ペレット、カプセル剤、液体含有カプセル剤、散剤、徐放製剤、坐剤、乳剤、エアロゾル、噴霧剤、懸濁剤、または使用に適するその他の任意の形態の形態をとることができる。一実施形態では、組成物はカプセルの形態である(例えば、米国特許第5,698,155号を参照)。適切な医薬賦形剤のそのほかの例は、Remington’s Pharmaceutical Sciences 1447-1676(Alfonso R.Gennaro eds.,19th ed.1995)に記載されている。この文献は参照により本明細書に組み込まれる。
【0053】
本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、必要に応じて、可溶化剤も含めることができる。また、薬剤は当技術分野において既知の適切なビークルまたはデリバリー装置を使って送達することができる。投与用の組成物には、任意選択で、注射の部位での疼痛を緩和するために、例えば、リグノカインなどの局所麻酔剤を含めることも可能である。本明細書で概要を述べた併用療法剤は、単一の送達ビークルまたはデリバリー装置で同時に送達することができる。
【0054】
本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)を含む製剤は都合よく単位剤形として存在させることができ、薬学の分野でよく知られたいずれかの方法により調製することができる。このような方法は通常、治療薬をキャリアと混合するステップを含み、これは1つまたは複数の補助成分となる。通常、製剤は、治療薬と、液体キャリア、微粉化固相キャリア、または両方とを均一に、完全に混合し、その後、必要に応じ、生成物を所望の製剤の剤形に成形(例えば、湿式または乾式造粒、散剤ブレンド、など、続けて、当該技術分野で既知の従来の方法を使って錠剤化)することにより調製することができる。
【0055】
一実施形態では、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、本明細書で記載の投与方法に適合された組成物として、ルーチン手順に従って処方される。
【0056】
いくつかの実施形態では、いずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の投与も、経口、静脈内、および非経口の内のいずれか1つである。いくつかの実施形態では、いずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の投与も、例えば、全身投与された抗生物質との干渉を防ぐために、静脈内経路ではない。他の実施形態では、投与経路には、例えば、経口、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、硬膜外、舌下、鼻腔内、大脳内、膣内、経皮、直腸内、吸入、または特に、耳部、鼻、目、または皮膚に対しては局所投与が含まれる。いくつかの実施形態では、投与は、経口または非経口注射により行われる。投与方法は、開業医の自由裁量に任すことができ、1つには、病状の部位に依存する。大抵の場合、投与により、本明細書で記載のいずれかの薬剤の血流中への放出が生ずる。
【0057】
さらに、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、経口投与することができる。このような本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)はまた、他の任意の都合のよい経路、例えば、静脈内注入またはボーラス注入により、上皮または皮膚粘膜表層(例えば、口腔粘膜、直腸および腸粘膜、など)を介した吸収により投与することができ、また、追加の薬剤と一緒に投与することができる。投与は全身性または局所的であってよい。いくつかの実施形態では、投与は、例えば、感染部位での抗生物質の加水分解を避けるために、感染の部位には行わない。例えば、リポソーム、微粒子、マイクロカプセル、カプセルへの封入などの各種の送達システムが知られており、投与する目的で使用することができる。
【0058】
特定の実施形態では、処置を必要とする領域へ局所的に投与することが望ましい場合がある。
【0059】
一実施形態では、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、ヒトの経口投与に適合された組成物として、ルーチン手順に従って処方される。経口送達用の組成物は、例えば、錠剤、トローチ剤、水性または油性懸濁剤、粒剤、散剤、スプリンクル、乳剤、カプセル剤、シロップ剤、またはエリキシル剤の形態であってよい。経口投与される組成物は、薬学的に美味な製剤を提供するために、1種または複数種の薬剤、例えば、フルクトース、アスパルテームまたはサッカリンなどの甘味料、ペパーミント、冬緑油またはチェリー油などの調味料、着色料および保存剤を含んでよい。さらに、錠剤または丸薬形態では、組成物をコーティングして崩壊を遅延させて、長期間にわたり持続作用を提供することができる。本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)を送り出す浸透的に活性な薬剤を取り囲む選択的透過性膜も、経口投与組成物として好適する。これらの後者のプラットフォームでは、カプセルの周りの環境からの液体が駆動化合物により吸収され、この化合物は膨潤し、開口部を介して薬剤または薬剤組成物と置換する。これらの送達プラットフォームは、即時放出製剤の急上昇プロファイルとは対照的に、実質的に0次の送達プロファイルを提供することができる。グリセロールモノステアレートまたはグリセロールステアレートなどの時間遅延物質も使用することができる。経口組成物には、標準的な賦形剤、例えば、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ナトリウムサッカリン、セルロース、エタクリル酸およびこれらの誘導体ポリマー、ならびに炭酸マグネシウムを含めることができる。一実施形態では、賦形剤は医薬品グレードである。活性化合物に加えて、懸濁剤には、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロオキシド、ベントナイト、寒天、トラガント、など、およびこれらの混合物などの懸濁化剤を含むことができる。
【0060】
非経口投与(例えば、静脈内、筋肉内、腹腔内の、皮下および関節内注射および注入)に好適な剤形には、例えば、液剤、懸濁剤、分散剤、乳剤、などが含まれる。それらは、無菌の固相組成物(例えば、凍結乾燥組成物)の形態で製造することもでき、これは、使用直前に、無菌の注射可能媒体中に溶解または懸濁することができる。それらは、例えば、当該技術分野において既知の懸濁化剤または分散化剤を含むことができる。
【0061】
本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、対象に、例えば、消化管の粘膜組織に直接にまたは間接的に接触することにより投与することができる。消化管は、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸および直腸などの消化器系の器官を含み、その全ての細区分を含む(例えば、小腸は十二指腸、空腸および回腸を含むことができ、大腸は横行結腸、下行結腸、上行結腸、S状結腸および盲腸を含むことができる)。各種方法を使って、本明細書で記載の薬剤を処方および/または目的の部位へ送達することができる。例えば、本明細書で記載の本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、小腸、大腸および直腸などの消化器系の器官およびその全ての細区分(例えば、小腸は十二指腸、空腸および回腸、大腸は横行結腸、下行結腸、上行結腸、S状結腸および盲腸)の内の1つまたは複数に送達するために処方することができる。いくつかの実施形態では、本明細書で記載の組成物は上部または下部GI管に送達するように処方することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、腸溶性送達用に処方される。例えば、組成物は、経口送達用のカプセル剤または錠剤として、1種または複数種の腸溶性薬剤を含む遅延放出コーティングを含むことができる。遅延放出コーティングは、胃液中で実質的に安定で、腸液中で実質的に不安定(例えば、急速に溶解するまたは物理的に不安定である)であり、したがって、小腸の罹患した領域、例えば、十二指腸、空腸、および/または回腸中で、または大腸の、例えば、横行結腸、下行結腸、上行結腸、S状結腸および盲腸中で、組成物からの活性薬剤の実質的な放出を可能とする。
【0063】
本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は通常、胃液または模擬腸液中で安定であり、すなわち、組成物は酸性環境中で安定である。したがって、組成物は、pH5以下の胃液中、またはpH5以下の模擬胃液中、約120分で、活性薬剤の30重量%未満を放出する。本発明の組成物は、pH5以下の胃液中、またはpH5以下の模擬胃液中、約120分で、活性薬剤の約0重量%~約25重量%、または約0重量%~約10重量%を放出することができる。特定の実施形態では、本発明の組成物は、pH5以下の胃液中、または模擬胃液中、約120分で、活性薬剤の約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、または約10重量%以下を放出する。医薬組成物は通常、小腸または大腸の領域で局所的に作用する活性薬剤を放出する。特定の実施形態では、本発明の組成物は、小腸または大腸中、約120分以内に、約70重量%以上の活性薬剤を放出する。特定の実施形態では、本発明の組成物は、小腸または大腸中、約90分または約120分以内に、約80重量%以上、または約90重量%以上の活性薬剤を放出する。特定の実施形態では、小腸または大腸中のこの放出は、胃液または模擬胃液のpHにより媒介され、例えば、約5以上のpH時に放出する(例えば、十二指腸中での放出には約5.5~6.5のpH、上行結腸または空腸中での放出には約6~7のpH、回腸中での放出には約6.5~7のpH、下行結腸中での放出には約7~7.5のpH)。
【0064】
医薬組成物は、胃液中では、実質的に損なわれないままで残るおよび/または実質的に不溶性であり得る、1つまたは複数の遅延放出コーティング(単一または複数)を介して、活性薬剤の腸放出を制御することができる。遅延放出コーティングの安定性はpH依存性であってよい。pH依存性である遅延放出コーティングは、酸性環境(pH5以下)では実質的に安定であり、中性近傍からアルカリ環境(pH5超)では実質的に不安定である。例えば、遅延放出コーティングは、小腸または大腸中で認められる、中性近傍からアルカリ環境では実質的に崩壊または溶解し、それにより、活性薬剤を病気または罹患組織に局所的に放出することができる。
【0065】
模擬胃液および模擬腸液の例には、限定されないが、2005 Pharmacopeia 23NF/28USP in Test Solutionsの2858頁で開示されているもの、および/またはその他の当業者に既知の模擬胃液および模擬腸液、例えば、酵素なしで調製された模擬胃液および/または腸液が含まれる。
【0066】
あるいは、遅延放出コーティングの安定性は酵素依存性であってよい。酵素依存性の遅延放出コーティングは、特定の酵素を含まない体液中では実質的に安定であり、酵素を含む体液中では実質的に不安定である。遅延放出コーティングは適切な酵素を含む体液中では基本的に崩壊または溶解する。酵素依存性制御は、例えば、腸中で酵素に曝露時にのみ有効成分を放出するガラクトマンナンなどの物質を使うことにより生じさせることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、胃耐性カプセル剤または錠剤を含む本発明の組成物から活性薬剤を放出する標的器官は、小腸、例えば、十二指腸、空腸、または大腸、例えば、横行結腸、下行結腸、上行結腸、S状結腸および盲腸である。このような錠剤またはカプセル剤の調製の例としては、Remington’s Pharmaceutical Sciences,16th Ed.,Eds.Osol,Mack Publishing Co.,Chapter 89(1980);Digenis et al.,J.Pharm.Sci.,83:915-921(1994);Vantini et al.,Clinica Terapeutica,145:445-451(1993);Yoshitomi et al.,Chem.Pharm.Bull.,40:1902-1905(1992);Thoma et al.,Pharmazie,46:331-336(1991);Morishita et al.,Drug Design and Delivery,7:309-319(1991);およびLin et al.,Pharmaceutical Res.,8:919-924(1991)を参照されたい(上記の内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
【0068】
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、当技術分野において既知のように、EUDRAGITシステムを使って処方することができ、Pharma Polymer No.7,Oct.2000に記載されている。この文献の内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0069】
本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の投与量ならびに投与計画も、限定されないが、治療される疾患、対象の総体的な健康、および投与する医師の自由裁量を含む種々のパラメータに依存し得る。本明細書で記載のいずれの薬剤も、追加の治療薬の、それを必要としている対象への投与の前に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、または12週前に)、それと同時に、またはその後に(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週、2週、3週、4週、5週、6週、8週、または12週後に)、投与することができる。種々の実施形態では、本明細書で記載のいずれの薬剤も、1分置きに、10分置きに、30分置きに、1時間未満の時間置きに、1時間置きに、1時間~2時間置きに、2時間~3時間置きに、3時間~4時間置きに、4時間~5時間置きに、5時間~6時間置きに、6時間~7時間置きに、7時間~8時間置きに、8時間~9時間置きに、9時間~10時間置きに、10時間~11時間置きに、11時間~12時間置きに、24時間以上の間隔を置かないでまたは48時間以上の間隔を置かないで、投与される。
【0070】
単回用量を生成するためにキャリア物質と混合される本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の量も、処置される対象および特定の投与方法に応じて変わってよい。インビトロまたはインビボアッセイを用いて最適な用量範囲を特定するために役立てることができる。
【0071】
一般に、有用な用量は当業者に知られている。例えば、用量は、Physicians’ Desk Reference,66th Edition,PDR Network;2012 Edition(December 27,2011)を参考にして決定することができる。この文献の内容は参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、本発明は患者がPhysicians’ Desk Referenceを参考にして決定した値を超える用量を投与されることを可能とする。
【0072】
本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の投与量も、処置または予防される状態の重症度、処置される対象の年齢、体重、および健康状態を含むいくつかの因子に依存し得る。さらに、特定の対象に関する薬理ゲノミクス(治療薬の薬物動態学、薬力学または効力プロファイルに対する遺伝子型の影響)情報が、使われる投与量に影響を与えることもある。さらに、正確な個別の投与量は、投与される薬剤の特定の組み合わせ、投与時間、投与経路、製剤の性質、排出速度、処置される特定の疾患、障害の重症度、および障害の解剖学的部位、などの種々の要因に応じて、幾分調節することができる。ある程度の投与量の変動は予測可能である。
【0073】
特定の実施形態では、いずれかの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の濃度は、経口投与される場合は約0.2~約20g/L、または静脈内投与される場合は約4g/mLである。
【0074】
いくつかの実施形態では、哺乳動物に経口投与される場合は、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の投与量も、約0.001mg/kg/日~約100mg/kg/日、約0.01mg/kg/日~約50mg/kg/日、または0.1mg/kg/日~約10mg/kg/日であってよい。ヒトに経口投与される場合、本明細書で記載のいずれの薬剤も通常、1日当たり約0.001mg~1000mg、1日当たり約1mg~約600mg、または1日当たり約5mg~約30mgである。一実施形態では、1日当たり100mgの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物がヒトに経口投与される。いずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の非経口投与による投与量も通常、1日当たり約0.1mg~250mg、1日当たり約1mg~約20mg、または1日当たり約3mg~約5mgである。注射は毎日4回まで投与することができる。通常、経口または非経口投与される場合、本明細書で記載のいずれの薬剤の投与量も通常、1日当たり約0.1mg~1500mg、または1日当たり約0.5mg~約10mg、または1日当たり約0.5mg~約5mgである。1日当たり約3000mgまでの投与量で投与することができる。いくつかの実施形態では、用量は1日当たり約1000mgであってよい。いくつかの実施形態では、次の投与計画を使用することができる:100mg、1日4回。
【0075】
種々の実施形態では、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、約1ng/ml~約10,000ng/ml、約1ng/ml~約5,000ng/ml、約1ng/ml~約2,500ng/ml、約1ng/ml~約1,000ng/ml、約1ng/ml~約500ng/ml、約1ng/ml~約250ng/ml、約1ng/ml~約100ng/ml、約1ng/ml~約50ng/ml、約1ng/ml~約25ng/ml、約1ng/ml~約10ng/ml、約10ng/ml~約10,000ng/ml、約10ng/ml~約5,000ng/ml、約10ng/ml~約2,500ng/ml、約10ng/ml~約1,000ng/ml、約10ng/ml~約500ng/ml、約10ng/ml~約250ng/ml、約10ng/ml~約100ng/ml、約10ng/ml~約50ng/ml、約10ng/ml~約25ng/ml、約100ng/ml~約10,000ng/ml、約100ng/ml~約5,000ng/ml、約100ng/ml~約2,500ng/ml、約100ng/ml~約1,000ng/ml、約100ng/ml~約500ng/ml、または約100ng/ml~約250ng/mlの腸内濃度を達成するように投与される。種々の実施形態では、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の腸内濃度も、10ng/ml、100ng/ml、または1,000ng/mlである。
【0076】
別の実施形態では、送達は、小胞、特に、リポソームに入れて行ってもよい(Langer,1990,Science 249:1527-1533;Treat et al.,in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer,Lopez-Berestein and Fidler(eds.),Liss,New York,pp.353-365(1989)を参照)。
【0077】
本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、当業者に既知の制御放出もしくは徐放手段または送達装置により投与可能である。例としては、米国特許第3,845,770号;同第3,916,899号;同第3,536,809号;同第3,598,123号;同第4,008,719号、同第5,674,533号、同第5,059,595号、同第5,591,767号、同第5,120,548号、同第5,073,543号、同第5,639,476号、同第5,354,556号、および同第5,733,556号に記載のものが挙げられるが、これらに限定されない。これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる。このような剤形は、例えば、ヒドロプロピルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、その他のポリマーマトリクス、ゲル、浸透膜、浸透系、多層被膜、微粒子、リポソーム、マイクロスフェア、またはこれらの組み合わせを用いて、1つまたは複数の有効成分の制御放出または徐放を可能とするために有用であり、様々な割合での所望の放出プロファイルを提供することができる。本明細書に記載されたものを含む当業者に既知の適切な制御放出または徐放製剤は、本明細書で記載の薬剤の有効成分と共に使用する上で容易に選択することができる。このように、本発明は、限定されないが、制御放出または徐放に適合された錠剤、カプセル、ジェルカプセルおよびカプレットなどの経口投与に好適な単位剤形を提供する。
【0078】
有効成分の制御放出または徐放は、限定されないが、pH変化、温度変化、適切な波長の光による刺激、酵素の濃度もしくは利用可能性、水の濃度または利用可能性、またはその他の生理学的条件または化合物などの種々の条件により刺激を受ける可能性がある。
【0079】
別の実施形態では、ポリマー材料を用いることができる(Medical Applications of Controlled Release,Langer and Wise(eds.),CRC Pres.,Boca Raton,Florida(1974);Controlled Drug Bioavailability,Drug Product Design and Performance,Smolen and Ball(eds.),Wiley,New York(1984);Ranger and Peppas,1983,J.Macromol.Sci.Rev.Macromol.Chem.23:61を参照されたい;また、Levy et al.,1985,Science 228:190;During et al.,1989,Ann.Neurol.25:351;Howard et al.,1989,J.Neurosurg.71:105も参照されたい)。
【0080】
別の実施形態では、徐放系を処置される標的領域の近傍に配置することができるので、全身用量の一部しか必要としない(例えば、Goodson,in Medical Applications of Controlled Release,前出,vol.2,pp.115-138(1984)を参照)。Langer,1990,Science 249:1527-1533、中の概説で考察されているその他の放出制御系を使用することができる。
【0081】
本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)の投与も、毎日6回までの投与(例えば、1日当たり1回、または2回、または3回、または4回、または5回、または6回)、または毎月4回までの投与、または毎年6回までの投与、または2年毎に1回、3年毎に1回、4年毎に1回もしくは5年毎に1回の投与であってよい。投与の期間は、1日または1ヶ月、2ヶ月、6ヶ月、1年、2年、3年、さらには、対象の一生の間であってよい。慢性の長期投与は多くの症例で用いられる。投与量を単回で、または複数用量に分割して投与してよい。一般に、目的の投与量を設定された間隔で長期間、通常、数週間または数ヶ月間にわたり投与する必要があるが、数ヶ月または数年またはそれ以上のより長期間の投与が必要となる場合もある。
【0082】
本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)を使った投与計画も、対象のタイプ、種、年齢、体重、性別および病状;処置される状態の重症度;投与経路;対象の腎臓または肝臓機能;個別の薬理ゲノミクス構成;および採用した特定の本発明の化合物、などの種々の因子に従って選択することができる。本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、単一の一日量で投与してもよく、または全毎日投与量を、1日2回、3回または4回の用量に分けて投与してもよい。さらに、本明細書で記載のいずれの本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)も、投与計画の間、間欠的ではなく連続的に投与することができる。
【0083】
種々の態様では、本発明は、GI管中の抗生物質誘発性有害作用を処置または予防するための方法を提供し、方法は、有効量の本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加薬剤)を、それを必要としている患者に投与することを含む。一態様では、本発明は、GI管中の抗生物質誘発性有害作用を予防するための方法を提供し、方法は、有効量の本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加薬剤)を、それを必要としている患者(非限定的例であるが、本明細書で記載のものを含む抗生物質を投与されているまたは投与される予定の患者)に投与することを含む。種々の態様では、本発明は、クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)および/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患を処置または予防する方法を提供し、方法は、有効量の本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加薬剤)を、それを必要としている患者に投与することを含む。一態様では、本発明は、クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)および/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患を予防する方法を提供し、方法は、有効量の本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加薬剤)を、それを必要としている患者(非限定的例であるが、本明細書で記載のものを含む抗生物質を投与されているまたは投与される予定の患者)に投与することを含む。
【0084】
種々の実施形態では、抗生物質誘発性有害作用および/またはCDIまたはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患は、抗生物質関連下痢、クロストリジウム・ディフィシレ下痢(CDD)、クロストリジウム・ディフィシレ炎症性腸疾患、大腸炎、偽膜性大腸炎、発熱、腹痛、脱水および電解質障害、巨大結腸症、腹膜炎、および結腸の穿孔および/または破裂の内の1つまたは複数である。
【0085】
種々の態様では、本発明は、対象の消化管マイクロバイオームを保護する方法を提供し、方法は、有効量の本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加薬剤)を投与することを含む。種々の実施形態では、対象は抗生物質を使って現在処置を受けているか、または最近処置を受けたことがある。種々の実施形態では、本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、抗生物質を分解または不活化することができる。
【0086】
種々の実施形態では、対象には、限定されないが、抗生物質を使って処置を現在受けているかまたは最近処置を受けたことがある対象などのマイクロバイオーム媒介障害に対する特定のリスクのある対象が含まれる。例えば、対象は過去30日程度の間、抗生物質を摂取した可能性がある、および/または免疫系が低下した可能性がある(例えば、慢性疾患が原因で)、および/または女性である、および/または高齢者である(例えば、65才を超える)、および/または高齢女性である、および/または胸焼けまたは胃酸障害で処置を受けている(または受けたことがある)(例えば、PREVACID、TAGAMET、PRILOSEC、またはNEXIUMなどの薬剤および関連薬剤を使って)、および/または集中治療室中またはナーシングホームに居住を含めて、最近病院にいた。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の方法および使用により、院内感染症および/または二次新興感染症および/または医療関連感染症(HAI)が処置または予防される。
【0087】
種々の実施形態では、本発明の方法は、マイクロバイオーム媒介障害を処置または予防を含む。例示的マイクロバイオーム媒介障害には、限定されないが、例えば、国際公開第WO2014/121298号の表3に認められるものが含まれる。この文献の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。例えば、マイクロバイオーム媒介障害は、抗生物質誘発性有害作用、クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)、クロストリジウム・ディフィシレ関連疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、および過敏性腸症候群から選択することができる。種々の実施形態では、マイクロバイオーム媒介障害は、抗生物質誘発性有害作用、クロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)、またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患である。一実施形態では、本発明は、GI管中の抗生物質誘発性有害作用を処置するための方法を提供し、方法は、有効量の本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加薬剤)を、抗生物質を使って現在処置を受けているまたは最近処置を受けたことがある対象に投与することを含む。別の実施形態では、本発明は、GI管中の抗生物質誘発性有害作用を予防するための方法を提供し、方法は、有効量の本明細書で記載のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加薬剤)を、抗生物質を使って現在処置を受けているまたは最近処置を受けたことがある対象に投与することを含む。
【0088】
種々の実施形態では、本使用および方法は、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物および本明細書で記載の任意の追加薬剤および/または初期療法剤および/または補助的療法剤を使った共処置(同時または逐次)、または本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物および本明細書で記載の任意の追加薬剤および/または本明細書で記載の種々の疾患の処置のための初期療法剤および/または補助的療法剤の共製剤を使った処置、または本明細書で記載の任意の追加薬剤および/または本明細書で記載の初期療法剤および/または補助的療法剤での処置を受けている患者の本明細書で記載の種々の疾患を、本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物を患者に投与することにより治療する方法に関する。
【0089】
種々の実施形態では、CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患は、初期発症または再燃/再発(例えば、継続または再開抗生物質療法が原因で)の状況において、処置または予防される。例えば、以前にCDIを煩っていた患者において、本β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)を、最初の再発症状の際に投与することができる。非限定的例であるが、再発の症状には、軽度の症例では、1日当たり約5~約10回の水様便通、大きな発熱なし、血液検査で白血球数の約15,000まで(正常レベルは約10,000まで)のわずかの上昇を示す場合、軽度の腹部疝痛のみ、および、重症では、1日当たり約10回を超える水様便、悪心、嘔吐、高熱(例えば、約102~104°F)、直腸出血、重篤な腹痛(例えば、圧痛を伴う)、腹部膨満、および高白血球数(例えば、15,000~約40,000)が含まれる。
【0090】
最初の発症または再燃/再発に関わらず、CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患は、本明細書で記載のいずれかの症状(例えば、2日間以上の、1日当たり約3回以上の水様下痢、腹部の軽度から悪性筋痙攣および疼痛、発熱、便中の血液または膿、悪心、脱水、食欲不振、体重減、など)により診断することができる。初期の発症または再燃/再発に関わらず、CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患はまた、酵素イムノアッセイにより(例えば、クロストリジウム・ディフィシレ生物により産生されるクロストリジウム・ディフィシレ毒素AまたはB抗原および/またはグルタミン脱水素酵素(GDH)を検出して)、ポリメラーゼ連鎖反応により(例えば、クロストリジウム・ディフィシレ毒素AまたはB遺伝子またはその一部分(例えば、tcdAまたはtcdB)、ILLUMIGENE LAMPアッセイを含む)、細胞毒性アッセイにより診断することができる。例えば、次の試験のいずれか1種を使用することができる:Meridian ImmunoCard Toxins A/B;Wampole Toxin A/B Quik Chek;Wampole C.diff Quik Chek Complete;Remel Xpect Clostridium difficile Toxin A/B;Meridian Premier Toxins A/B;Wampole C.difficile Tox A/B II;Remel Prospect Toxin A/B EIA;Biomerieux Vidas C.difficile Toxin A&B;BD Geneohm C.diff;Prodesse Progastro CD;and Cepheld Xpert C.diff。種々の実施形態では、臨床試料は患者の便試料である。
【0091】
また、軟性S状結腸鏡検査「スコープ」試験および/または腹部X線および/または結腸の画像を提供するコンピュータ断層撮影(CT)スキャンを患者の評価に使用することができる(例えば、結腸壁に付着した特徴的なクリーム状の白色または黄色プラークを探す)。さらに、生検(例えば、GI管のいずれかの領域の)を使って、潜在的CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患の患者を評価することができる。
【0092】
さらに、本発明の患者には、限定されないが、CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患の特定のリスクのある患者、例えば、過去30日程度の間、抗生物質を摂取した可能性がある、および/または免疫系が低下している(例えば、慢性疾患が原因で)、および/または女性である、および/または高齢者である(例えば、65才を超える)、および/または高齢女性である、および/または胸焼けまたは胃酸障害で処置を受けている(例えば、PREVACID、TAGAMET、PRILOSEC、またはNEXIUMなどの薬剤および関連薬剤を使って)、および/または集中治療室中またはナーシングホームでの居住を含めて、最近病院にいた患者が含まれる。したがって、いくつかの実施形態では、本発明の方法および使用により、院内感染症および/または二次新興感染症および/または医療関連感染症(HAI)が処置または予防される。
【0093】
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、セフトリアキソン関連有害作用(例えば、下痢、悪心、嘔吐、味覚異常、および偽膜性大腸炎および/または症状)を処置または予防する。
【0094】
いくつかの実施形態では、本発明の方法および使用は、1種または複数種の一次抗生物質による処置を受けている、または最近処置を受けたことがある患者に関する。「一次抗生物質」という用語は、患者に投与され、CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患を生ずる可能性がある抗生物質を意味する。これらには、ほとんどの場合CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患をもたらす抗生物質:フルオロキノロン、セファロスポリン、クリンダマイシンおよびペニシリンが含まれる。
【0095】
いくつかの実施形態では、本発明の方法および使用は、大腸に入る前に一次抗生物質を加水分解する本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)に関する。いくつかの実施形態では、本発明の方法および使用は、GI管中の過剰抗生物質残留物を加水分解する本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)に関する。いくつかの実施形態では、本発明の方法および使用は、患者のGI管中の正常な腸内微生物叢を維持し、かつ/または1種または複数種の病原微生物の異常増殖を防止する本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)に関する。種々の実施形態では、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、一次抗生物質の血漿中濃度と実質的に干渉しない。例えば、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、感染症のために必要と思われ、抗生物質の全身的な有用性と干渉しない一次抗生物質を患者に投与することを可能とする。むしろ、β-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、GI管の一部を占める場合がある過剰の抗生物質を不活化し、それにより、本明細書で記載の種々の疾患状態と関連する微生物叢の破壊を防ぐ。
【0096】
種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、全身的に吸収されることはない。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、全身的に投与された抗生物質の活性と実質的に干渉しない。種々の実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、抗生物質によるマイクロバイオームの微生物叢との干渉を解消するように機能する(例えば、大腸を含む腸)。いくつかの実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、腸からの抗生物質吸収と干渉しない、および/または抗生物質循環の半減期を変えるほどには腸や肝臓に対し干渉しない。いくつかの実施形態では、本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤)は、腸からの抗生物質吸収と干渉しない、および/または臨床的に重要になるほどには腸や肝臓に干渉しない。
【0097】
いくつかの実施形態では、本発明の方法および使用は、初期療法剤および/または補助的療法剤が患者に投与される方法および使用を含む。初期療法および/または補助的療法は、CDIおよび/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患の検出時に、このような疾患を処置するために使用される療法を示す。いくつかの実施形態では、初期療法剤および/または補助的療法剤は、本明細書で記載の、メトロニダゾール、バンコマイシン、フィダキソマイシン、リファキシミン、糞便細菌療法剤、プロバイオティック療法剤、および抗体治療剤の内の1種または複数種である。種々の実施形態では、本発明の方法および使用は、初期療法および/または補助的療法のいずれかに対する本発明のβ-ラクタマーゼの補助剤としての使用を含む(同時投与または逐次投与を含む)。種々の実施形態では、本発明の方法および使用は、初期療法および/または補助的療法を受ける患者における本発明のβ-ラクタマーゼの使用を含む。
【0098】
他の態様では、本発明は、GI管中の抗生物質誘発性有害作用の処置での使用、および/またはクロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)および/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患の予防または処置での使用のためのβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物を提供する。他の態様では、GI管中の抗生物質誘発性有害作用の処置のための、および/またはクロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)および/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患の予防または処置のためのβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物の使用が提供される。さらに、いくつかの態様は、GI管中の抗生物質誘発性有害作用の処置での使用、および/またはクロストリジウム・ディフィシレ感染症(CDI)および/またはクロストリジウム・ディフィシレ関連疾患の予防または処置での使用のための、薬物の製造における開示β-ラクタマーゼの使用を提供する。
【0099】
種々の実施形態では、本発明は、患者の腸の種々の大腸菌型(毒性および/または抗生物質耐性の大腸菌型を含む)の異常増殖を減らすまたは防ぐ組成物および方法を提供する。種々の態様では、本明細書で記載の方法および組成物は、耐性生物の二次感染を防ぐかまたは減らし、いくつかの実施形態では、ベータラクタム系薬耐性の進展を減少させることができる。さらに、本明細書で記載の方法および組成物は、耐性の懸念が理由で現在回避されているベータラクタム系抗生物質の使用を可能とし、かつ/または1種または複数種のβ-ラクタマーゼ阻害剤との同時投与または共製剤(例えば、オーグメンチンは、アモキシシリンとクラブラン酸との混合物である)の必要性を減らすことができる。
【0100】
いくつかの実施形態では、用語の「患者」および「対象」は、同義に使用される。いくつかの実施形態では、対象および/または動物は哺乳動物、例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ネコ、ウマ、雌ウシ、ブタ、ウサギ、ヒツジ、または非ヒト霊長類、例えば、サル、チンパンジー、もしくはヒヒである。他の実施形態では、対象および/または動物は、非哺乳動物、例えば、ゼブラフィッシュなどである。いくつかの実施形態では、対象および/または動物は、蛍光タグ付き細胞(例えば、GFPで)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、対象および/または動物は、蛍光細胞を含む遺伝子導入動物である。
【0101】
いくつかの実施形態では、対象および/または動物はヒトである。いくつかの実施形態では、ヒトは小児のヒトである。別の実施形態では、ヒトは成人のヒトである。別の実施形態では、ヒトは老人のヒトである。他の実施形態では、ヒトは患者と呼ばれることもある。
【0102】
特定の実施形態では、ヒトは、約6~約18ヶ月、約18~約36ヶ月、約1~約5才、約5~約10才、約10~約15才、約15~約20才、約20~約25才、約25~約30才、約30~約35才、約35~約40才、約40~約45才、約45~約50才、約50~約55才、約55~約60才、約60~約65才、約65~約70才、約70~約75才、約75~約80才、約80~約85才、約85~約90才、約90~約95才または約95~約100才の範囲の年齢である。
【0103】
別の実施形態では、対象は非ヒト動物であり、したがって、本発明は、獣医学的使用に関する。特定の実施形態では、非ヒト動物は家庭用ペットである。別の特定の実施形態では、非ヒト動物は家畜動物である。
【0104】
本発明は、本明細書で記載のいずれかの薬剤の投与を単純化することができるキットを提供する。本発明の代表的キットは、単位剤形の本明細書で記載のいずれかの組成物を含む。一実施形態では、単位剤形は、本明細書で記載のいずれかの薬剤および薬学的に許容可能なキャリア、希釈、賦形剤、またはビークルを含む、無菌であってよいプレフィルシリンジなどの容器である。キットは、ラベルまたは本明細書で記載のいずれかの試薬の使用方法が印刷された説明書をさらに含んでよい。キットはまた、開瞼器、局所麻酔剤、および投与部位用の洗浄剤も含んでもよい。キットはまた、本明細書で記載の1種または複数種の追加の薬剤をさらに含んでもよい。一実施形態では、キットは、有効量の本発明の組成物および本明細書で記載のものなどの有効量の別の組成物を含む容器を含む。
【0105】
本発明は、次の非限定的な実施例によりさらに説明される。
実施例
全体を通して、次の略語が使用される。
【表2】
【0106】
実施例1:材料と方法
SOEもしくはQUIKCHANGE Multi Site-Directed Mutagenesis Kit(Stratagene,CA,USA)を使った部位特異的変異誘発により、またはGeneMorph(登録商標)II Random Mutagenesis Kit(Stratagene,CA,USA)を使ったランダム変異誘発により種々のP1A変異体を作製した。変異DNAを細菌、大腸菌または枯草菌に形質転換し、これをセフォタキシム(部位特異的な変異体)またはセフトリアキソン(ランダム変異体)について検査した。ニトロセフィン試験によりコロニー中のβ-ラクタマーゼの存在をさらに確認し、陽性のコロニーをさらなる分析用に選別した。変異体β-ラクタマーゼのDNA配列をシーケンシングにより確認した。
【0107】
アンピシリン、セフォタキシム、セフトリアキソン、セフロキシム、セフタジジム、メロペネムおよびイミペネムを含む大腸菌細胞ライセートおよび枯草菌増殖上清から変異体のβ-ラクタマーゼ活性をさらに特徴付けた。活性を、それぞれの試験抗生物質の1個のみの基質濃度を使って測定した。抗生物質濃度の選択は、出来る限り濃い実用的な抗生物質の濃度、[S]>>Km、で行った。これらの予備実験に基づいて、部位特異的およびランダム変異誘発研究系統由来の数個の変異体に対し、より正確な動力学的パラメータを決定した。さらに詳細な調査用に選択された全ての変異体酵素を、枯草菌宿主株RS303中で発現させた。変異タンパク質を保有する細胞を最少培地中で一晩増殖し、その後、細胞を採取し、Amicon Ultra-4遠心装置MWCO10000(Amicon)を使って上清を1:10に濃縮した。それぞれの培養上清中のタンパク質濃度を、P1A基準試料A18K31を標準として使って、12%SDS-PAGE(Criterion XT Bis-Tris,BioRad,CA,USA)から推定した。セフォタキシム、セフトリアキソンおよびセフロキシムについて選択されたそれぞれの変異体株で動力学的パラメータを測定した。部位特異的変異体を、セフォタキシムを加水分解するように設計し、ランダム変異体をセフトリアキソンについて検査した。これにより、これらの抗生物質が、動力学的パラメータを決定するための自然の選択となった。
【0108】
P1Aの改変
下記のように、P1Aの一連の変異を導入した:
【表3】
【0109】
部位特異的変異誘発と平行して、セフトリアキソンを検査抗生物質として使用して、P1AおよびP3Aに対しランダム変異誘発を行った。
【0110】
また、品質管理調査用に作製されたP1Aの2つの次の改変変異体が存在する:P1A-N293D(IS205、「脱アミド化変異体」)およびP1A-ΔMNGK(IS206、「欠失変異体」)。これらの株の両方とも、P1A株RS310と同様に良好に増殖し、タンパク質産生も同様にほぼ同じであった。これらの変異は、どちらのタンパク質の結晶性にも影響を与えなかった。
【0111】
選択されたCTX-M-酵素の配列はSwiss-Protタンパク質配列データバンクから入手し、3D構造はProtein Data Bank(PDB)から入手した。個々の配列および構造用のアクセッションコードは以下に示す。場合によっては、このデータを使って、構造機能活性を予測した。
【表4】
【0112】
リナックスワークステーションおよびFedora Core5オペレーティングシステムを調査プラットフォームとして使用した。配列の整列および分析ならびにモデル化および3D構造分析をBodil分子モデリング環境で行った。
【0113】
さらに、いくつかのその他のP1A変異体を設計し、作製した。これらの変異体の内の1つはIS288で、次の変異を有する:A232G、A237S、A238G、A240SおよびD276N。4つの変異A232G、A237S、A238GおよびA240Sは、いわゆる、「ブロック2」変異である。5番目の変異、D276Nは、「P3A」変異であり、これは単独でセフトリアキソンを分解するタンパク質の能力を与える。P1A変異体IS288は、P1A遺伝子に対する2ラウンドの変異誘発および分泌されたP1A変異体の予備的活性アッセイの結果であった。部位特異的変異誘発により作製されたいくつかのP1A変異体を枯草菌産生宿主中に挿入し、振とうフラスコ培養で産生した。これらの変異体株の増殖上清を濃縮し、それぞれの株の選択されたセファロスポリンを分解する能力を測定するために使用した。IS288を大規模に産生し、硫酸アンモニウム沈殿、疎水性相互作用クロマトグラフィーおよび限外濾過を使って精製した。選択されたP1A変異体IS288をさらに詳細に特徴付けるように調査の準備ができた。
【0114】
HICによるに加えて、さらに脱塩し、溶出タンパク質ピーク中のタンパク質の量と純度を特徴付ける方法が開発された。
【0115】
疎水性相互作用クロマトグラフィー、すなわち、HICは、生体分子の分離が、媒体の疎水性、試料の性質と組成、表面露出疎水性アミノ酸残基の発生率および分布と、結合バッファー中の塩のタイプおよび濃度との間の相互作用に基づく方法である。タンパク質のゲルマトリックス中への吸着は、(NHSOおよびNaSOなどのアンチカオトロピック塩の濃度に依存する;塩濃度が高くなるほど、HIC媒体の吸着能力は強くなる。HICマトリックスは、異なるタイプの疎水性の置換基、例えば、ブチル、オクチル、またはフェニル基を有することができる。P1Aはオクチルセファロースにしっかり結合し、適切に溶出されないので、ブチルセファロースをHICマトリックスとして選択した。
【0116】
IS288精製手順:
第1日目に、10μg/mlのカナマイシンを含むLB寒天プレート上で、少量の凍結IS288バチルス・ズブチリス細胞の画線培養を行った。翌朝、単独培養物をこのプレートから採取し、振とうフラスコ培養のために10X3mlの最小増殖培地中に播種した。同日午後に、100mlの一晩(o/n)培養物で出発OD600が0.01となる一定容量を3mlの前培養液から採取した。100mlの培養液を振とう器中、+37℃で一晩インキュベートした。数個の3ml前培養液から、OD600=1グリセリンストック(10%グリセリン)を作製した。グリセリンストックを-70℃で保存した。
【0117】
約16時間の培養後、3日目に、振とうフラスコ培養液の最終OD600を測定し、細胞を遠心分離した(SLA-3000ローターを備えたSorvall RC6、7000rpm、10分、+4℃)。培養上清を集め、合わせた後、0.2μmフィルターで濾過した。濾液の体積は約745mlと測定された。70%の(NHSO飽和を生ずる326.86gの固形(NHSOを秤量し、約33gの一定分量を上清に加え、連続的に混合した。全ての塩を溶解すると、この溶液を+4℃の冷蔵庫に移した。
【0118】
翌朝、硫酸アンモニウム溶液を遠心分離した(SLA-3000ローターを備えたSorvall RC6、90分、10500rpm、+4℃、加速9および減速4)。遠心分離後、上清を合わせ、0.2μmの細菌濾過器を通して濾過した。72.5mlの濾液を疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)用として採取した。残りの濾液を17x50mlの分割量に分け、最初+4℃で保存し、その後-20℃に移した。さらに、2つの1mlの濾液試料を採取し、最初は+4℃で保存し、その後-20℃に移した。
【0119】
硫酸アンモニウム濾液の(NHSO濃度を約2.7Mと推定し、(NHSOの濃度が約2Mに低下するように、190mMのNa-H-リン酸緩衝液、pH6.8で希釈した。濾液を、50mMのNa-H-リン酸塩、pH6.9,2M(NHSOで平衡化した5mlのHiTrap Butyl FFカラムで、HICに供した。合計50mlの試料をカラムを通して圧送し、通過画分を5mlの画分として集めた。非結合試料を、50mMのNa-H-リン酸塩、pH6.9、2M(NHSOで洗い流した。結合IS288をステップ勾配および50mMのNa-H-リン酸塩、pH6.8を使って、漸減(NHSO濃度で溶出した。最初のランでは、溶出画分は1mlであった。溶出タンパク質を含む画分を3つの異なるセット;C3-C8、C9-D1およびD2-D8、として混ぜ合わせた。通過画分および残りの溶出画分を+4℃で保存した。通過画分B1およびB8ならびにプールしたタンパク質画分から試料を採取し、+4℃で保存した。
【0120】
HICステップを異なる試料体積、すなわち、65mlおよび125mlの平衡化硫酸アンモニウム濾液に対し、2回繰り返した。これらの後のHICランを最初のランとは少々変更した。非結合試料の洗浄体積は3および4CVであり、通過画分の体積を10mlに増やし、溶出画分の体積を1.5mlに増やした。操作条件に対するその他の変更は行わなかった。
【0121】
プールしたタンパク質画分ならびに最初のランのB1およびB8の通過画分をAmicon Ultra-4濃縮器を使って、10000NMWLで限外濾過および濃縮した。試料を6回遠心分離し、最後の遠心分離を除いて、各遠心分離後、4mlの体積を得るために、残りの試料または緩衝液を残余分中に加えた。6回の濃縮ステップ後、残余分を集め、測定し、+4℃で保存した。次のHICランからの試料、ならびに最初のランからのもう一つの通過画分を、10000NMWLで、Amicon Ultra-15を使って限外濾過および濃縮したが、4回の濃縮ラウンドのみが必要であった。これらの試料も+4℃で保存した。硫酸アンモニウム濾液を限外濾過および濃縮し、10000NMWLのUltracell-10膜を備えたMultiScreenフィルタープレートを使って通過画分をもう一度濃縮した。この最後の濃縮の前に、通過画分試料のタンパク質濃度を測定し、一方、硫酸アンモニウム濾液に対してはタンパク質濃度を測定しなかった。
【0122】
試料のタンパク質濃度をBCA Protein Assay-kitを使って測定した。Aktaから入手した溶出ピークに基づいて、溶出したタンパク質画分を約1:20および約1:40に希釈し、通過画分をそのままで(1:1希釈)または半分に希釈(1:2希釈)して使用した。
【0123】
最終的に、全ての3つの精製由来の試料を、6~66kDaの大きさのタンパク質を適切に分離するMOPSランニングバッファーを使って、Criterion XT 12% Bis-Tris SDS-PAGEで測定した。33X濃縮試料でタンパク質含量が0.21μg/μlであると測定されたB1121108を除いて、硫酸アンモニウム濾液および全通過画分の最大量の試料を加えた。0.5μgのタンパク質がゲルに添加されるように、ピペットで採取するタンパク質ピーク画分の量を計算した。
【0124】
精製されたIS288のタンパク質溶液を使って、質量単位当たりのIS288の活性を測定した。タンパク質が分解しているかまたは何か別の原因により保存中に変化しているかどうかを見つけるために、保存条件下のIS288の安定性を調べた。標的部位マトリックスでのタンパク質の安定性についても同様に測定した。標的部位マトリックス中の安定性アッセイの結果と、活性アッセイの結果とを組み合わせて、小腸中の抗生物質残留物を除去するためにIS288が要する時間を推定した。
【0125】
P1A変異体IS288に関するさらに詳細な情報を得ることに加えて、調査中に作成された特徴付けスキームを、その後の別のP1A変異体の特徴付けに使用した。
【0126】
P1A変異体IS288の産生レベルの調査方法
バチルス・ズブチリスの振とうフラスコ培養中に、種々の時点で試料を採取し、IS288の産生レベルを評価した。さらに細胞がどの程度増殖しているかを調べるために、各時点でOD600値を測定した。製造されるタンパク質の量をSDS-PAGEで推定した。
【0127】
種々のpHレベルでの酵素の有効性および抗生物質薬効範囲の調査方法
この調査で用いられた抗生物質は、例えば、静脈内投与によるセファロスポリンを選択した。理論に束縛されることを意図するものではないが、選択された抗生物質の濃度は、文献で報告された胆汁または十二指腸中の濃度に出来る限り近い濃度とした。この実験はまた、様々なpHで行われた。
【0128】
ヒト回腸キームス中の酵素安定性の調査方法
異なる量の精製酵素をヒト回腸キームス中、適切な温度で設定した時間、インキュベートした。種々の時点で試料を採取した。IS288の分解パターンをSDS-PAGEで解析し、IS288の活性をニトロセフィンを基質として使用して分析した。
【0129】
化合物および菌株:アンピシリン、セフトリアキソン、セフタジジム、メロペネム、セフェピム、セファゾリン、アンピシリン/スルバクタム、セフォペラゾン、セフォタキシム、およびセフロキシムを市販品入手源から購入し、それぞれ、15mg/mLおよび10mg/mLの凍結ストックとして保存した。P1Aを32mg/mLのストック濃度としてSynthetic Biologicsにより入手し、-80℃で保存した。大腸菌ATCC25922をアメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC,Manassas,VA)から入手した。
【0130】
P1A(RS310)、P3A(IS118)およびP4A(IS288)の存在下および非存在下における有効阻害濃度の決定:アンピシリン、セフトリアキソン、セフタジジム、メロペネム、セフェピム、セファゾリン、アンピシリン/スルバクタム、セフォペラゾン、セフォタキシム、およびセフロキシムの有効阻害濃度(EC50、90)を、CLSIガイドライン(M07-A9:Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grow Aerobically;Approved Standard-Ninth Edition)に従って、ミクロブロス希釈分析により測定した。陽イオン調整ミュラーヒントン培地中、大気環境下、37℃で大腸菌株25922をグリセリンストックから対数増殖まで培養し、陽イオン調整ミュラーヒントン培地で希釈し、5x105CFU/mlの出発ウエル濃度を得た。陽イオン調整ミュラーヒントン培地中で抗菌性化合物の段階2倍希釈を調製し、アンピシリンに対して、128μg/mL~0.13μg/mL、ならびに4μg/mL~4ng/mLの段階10倍希釈のP1A、P3A、またはP4Aβ-ラクタマーゼ標準の存在下または非存在下で、アンピシリンに対して、5pg/mL~50ng/mL、およびセフトリアキソン、セフタジジム、メロペネム、セフェピム、セファゾリン、アンピシリン/スルバクタム、セフォペラゾン、セフォタキシム、およびセフロキシムに対して、50pg/mL~500ng/mLの最終ウエル濃度を得た。抗生物質をP1Aに添加して、細菌の添加前に37℃で30分インキュベート(プレインキュベーション)するか、またはP1A、P3A、P4A、および細菌の添加(同時)後にプレートに抗生物質を加えた。全濃度および組み合わせを、培地のみ、化合物+培地のみ(比色分析対照)、および無処理細菌対照の条件下で96ウエルプレート中、3回繰り返して評価した。一晩インキュベーション後、Spectramax384プレートリーダーでプレートのOD625を測定し、細菌増殖を50%、90%および99%阻害する有効濃度(EC50、90、99)を線形回帰分析により決定するために、データをカスタマイズしたエクセルのスプレッドシートに入力した。
【0131】
実施例2:変異誘発の結果
変異設計は、特に、次の構造データ(例えば、結晶構造データ、相同体モデル、など): P1A結晶構造(Knox and Moews,J.Mol Biol.,220,435-455(1991))、CTX-M-44(1BZA(Ibuka et al.Journal of Molecular Biology Volume 285,Issue 5 2079-2087(1999))、1IYS(1BZA(Ibuka et al.Journal of Molecular Biology Volume 285,Issue 5 2079-2087(1999))、1IYS(Ibuka et al.Biochemistry,2003,42(36):10634-43)、1IYO、1IYPおよび1IYQ(Shimamura et al.2002 J.Biol.Chem. 277:46601-08)、プロテウス・ブルガリスK1(1HZO,Nugaka et al.J Mol Biol.2002 Mar 15;317(1):109-17)およびプロテウス・ペンネリHugA(Liassine et al.Antimicrob Agents Chemother.2002 Jan;46(1):216-9.2002)、また、Bonnet,Antimicrob.Agents Chemother 48(1):1-14(2004)(CTM-Xに対して)中で概説されている)をベースにした。全てのこれらの文献の内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、本変異は次のβ-ラクタマーゼのいずれか1種の構造データ(例えば、結晶構造データ、相同体モデル、など)から情報を得ている:P1A、P2A、P3A、CTX-M-3、CTX-M-4、CTX-M-5、CTX-M-9、CTX-M-10、CTX-M-14、CTX-M-15、CTX-M-16、CTX-M-18、CTX-M-19、CTX-M-25、CTX-M-26、CTX-M-27、CTX-M-32、CTX-M-44、CTX-M-45、およびCTX-M-54。このような情報は当業者により既知のデータベース、例えば、Swiss-Prot Protein Sequence Data Bank、NCBI、およびPDBで入手可能である。
【0132】
部位特異的およびランダム変異誘発結果をそれぞれ表2および3にまとめている。選択変異体の酵素活性を表4に、動力学的パラメータを表5に示す。前に行った酵素P1A、P3AおよびP2Aに対する動力学的パラメータも表に含めている。
【0133】
変異ブロック1.I72S、Q135MおよびT160F
I72S、Q135MおよびT160Fを含む変異の第1のブロックをQUIKCHANGE Multi Site-Directed変異誘発キット(以降では略してMultiキットと呼ぶ)を使った1つの反応で変異誘発性プライマー中に導入した。penP遺伝子を保持するプラスミドを変異誘発反応におけるテンプレートとして使用した。変異体一本鎖プラスミドを大腸菌XL10Gold中に形質転換し、カナマイシン/クロラムフェニコールで選択した。コンピテントXL10 Gold細胞をMultiキットと共に入手した。コロニー(10~30)を採取し、ニトロセフィンで試験し、β-ラクタマーゼ活性を確認した。コロニーの一部をPCRのテンプレートとして使って、得られた断片が不純物を含まない場合は、それをDNA塩基配列決定に移した。残りのコロニーを適切な抗生物質を補充したルリア培地中で一晩、37℃で培養し、一部の培養液をグリセリン中(≦10%、最終)で保存し、別の一部をプラスミド単離に使用した。目的の変異がDNA塩基配列決定法で確認された後、変異体クローンをさらに詳細に特徴付けた。周辺質ライセートを調製し、SDS PAGEで分析して、セフォタキシム加水分解の動力学を分光測定により測定した。
【0134】
変異ブロック2.A232G、A237S、A238GおよびS240D
P1AのB3β-鎖の標的アミノ酸は相互に非常に近くに位置しているので、少なくとも1ラウンドにおいてはMulti-Siteプロトコルは適さない。その代わりに、SOE技術を使って4つ全てのアミノ酸が交換された。交換を含む領域は、24ヌクレオチド(8個のアミノ酸コドン)を含み、2つのPCRプライマーの重複伸張部分中に含まれた。変異penP遺伝子を、プライマーA+BおよびC+Dを使って、最初に2つの部分でPCRした(図7)。その後、2つのPCR産物を合わせ、penP遺伝子の5’および3’部分に相補的な、プライマーAおよびDを使って増幅した。クローニング部位はプライマーAおよびDに含めた。構築物の準備ができると、Multiキットを使って、さらなる変異を加えた。
【0135】
さらなる変異、R244TおよびD276R(K)
これらの変異は、Multi-Siteキット技術を使い、以前に作成した変異体プラスミドを鋳型として使って加えた。作成した変異のリストを表1に示す。変異の組み合わせの数は容易に増やせるので、個々のクローンのセフォタキシム分解動力学の測定よりもさらに堅牢な方法を使って特徴付けを行った。一次特徴付けは、セフォタキシムMICの決定であった。
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【0136】
酵素活性および動力学的パラメータ
理論に束縛されることを意図するものではないが、P1Aのセフォタキシム、セフトリアキソンおよびセフロキシムに対し測定した動力学的パラメータから、P1Aは固有の低いセファロスポリナーゼ活性を有することが推定される。全体的に、変異体のリガンドに対する親和性は、増加した(すなわち、Kmが減少した)。IS229(ブロック2+R244T)変異体ではVmaxが増加し、親和性が減少した(Kmが増加した)(表5)。IS229に対しては、Kcatが最も大きく増加した。
【0137】
セフトリアキソンでのランダム変異誘発検査では、抗生物質に対し低Km(高親和性)の変異体が選択される。
【0138】
変異シリーズP3A→IS158→IS232では、その後の変異ラウンドによるKmの減少が認められ、IS232がセフトリアキソンに対する極端に高い親和性を有した。セフトリアキソンに対するVmaxは順に減少せず、IS158が最高であったが、それにもかかわらず、Kcatは変異ラウンドを通して減少した。このラウンドの最初の2つの変異体は、セフォタキシマーゼ活性を持たなかったが、追加のA238Tを含むIS232は、セフォタキシマーゼ活性を有した。
【0139】
部位特異的ブロック2(IS191)変異単独は、セファロスポリンに対するP1A誘導体の活性を大きく高めなかったが、アンピシリンに対する活性は20倍低減された(表4)。ブロック2+D276R/K(IS219/IS221)のセファロスポリナーゼ活性は、IS191の活性よりかなり良好であった。IS219およびIS221部位特異的変異体の動力学的パラメータは、部位特異的変異誘発が、好ましくも、標的抗生物質に対する酵素の親和性を高めることを明らかにした。
【0140】
安定性アッセイ/グルコースストレス試験
枯草菌増殖条件中の変異体の安定性を試験するために、RS310、IS219およびIS232の振とうフラスコ培養を行った。培養を5g/lおよび10g/lの2つの異なるグルコース濃度で行った。
【0141】
5または10g/lのグルコースを添加した最少培地中で、P1A(RS310)および2つの変異体IS219およびIS232を振とうフラスコ(100ml)培養を行った。細胞の状態を顕微鏡でモニターし、5g/l増殖物から測定したグルコース消費を計測し、培養上清(濃縮および非濃縮)由来の試料を、12%Bis-Tris SDS-PAGE(Criterion,BioRad)に供した(図1および2)。細胞培養液のODもモニターした。
【0142】
10g/lグルコース培養では、P1AおよびIS232を同等量産生したが、IS219の産生は少なかった(レーン2~4、図1)。濃縮中、IS219の収量はさらに低下した(レーン6、9および16、図1)。約29kDaのわずかなバンドが図1のレーン16に認められる。P1AおよびIS232は、再度濃縮することが可能である(レーン5、7、8、10、15および16、図1)。
【0143】
5g/lグルコースの存在下では、P1A株RS310は、その他の2つの株よりゆっくり増殖を開始した。しかし、培養の終わりまでに、P1Aの量は、その他のタンパク質の量に取って代わられた(図2)。変異体株IS219は株IS232とほぼ同じ速度で産生を開始したが、培養の10時間までに、その産生はIS232に遅れはじめ、その量は時間がたつにつれ減少した。IS219とIS232の両方の培養において、全てのグルコースは培養の9.5時間までに消費され、そのときから、プロテアーゼの量が増加し始めたことが想定される。RS310はゆっくり増殖することから、培養の11時間にも少しのグルコースが残されていたが、RS310でも、翌朝までに全てのグルコースが消費された。夜の間にRS310から試料が採取されなかったので、RS310が全てのグルコースを使い切って、プロテアーゼを産生し始めた正確な時点を明言することができない。培養の27.5時間までに、P1Aの量は増加したが、IS219とIS232の両方の量は、前日より減少した。理論に束縛されることを意図するものではないが、調査から、IS232はIS219より良好にプロテアーゼに耐え、IS219は全く耐えることができないと推定することができる。
【0144】
10g/lグルコースおよび5g/lグルコース両方の培養に基づくと、理論に束縛されることを意図するものではないが、P1Aに対する改変は、タンパク質プロテアーゼ耐性を低減させるということができる。IS219とIS232の場合には、グルコース欠如は分解生成物の出現に繋がり、全てのグルコースが消費された後で、分解生成物の量が増加した。IS219タンパク質は、その量がIS232の場合より多く減少するために、分解に対しより感受性が高い。理論に束縛されることを意図するものではないが、これは、バチルスプロテアーゼに対し、より低い分泌能またはより高い感受性、または両方を示すと思われる。結論として、IS219の産生は、RS310およびIS232と同じ増殖条件下では、可能ではない。グルコースストレス試験はまた、この試験が生成された変異体のプロテアーゼ耐性を推定するために使用できることを実証した。
【0145】
グルコースストレス試験で、ブロック2+D276R=IS219(および、おそらく、ブロック2+D276K=IS221)変異は酵素のプロテアーゼ耐性を低下させることが実証された。理論に束縛されることを意図するものではないが、おそらく、不安定性はD276R変異に起因し、これは、タンパク質の表面上にプロテアーゼ開裂部位を生成する。
【0146】
ブロック2+D276N変異を生ずるIS191上のD276N変異が作られた。理論に束縛されることを意図するものではないが、アスパラギン酸のアスパラギンへの変異は、IS191のセフトリアキソン(および、たぶんセフォタキシムも)活性を高めるが、同時に、この酵素をIS219(およびIS221)よりもプロテアーゼに対する高い耐性に維持することが予測される。R244T変異を、ブロック2およびD276Nと組み合わせて、この変異でVmax(およびKcat)が高まるがどうかを調べることが可能であろう。R244T変異はまた、IS219およびIS221と組み合わせることが可能であろう。
【0147】
活性アッセイ(表4)によると、R244T(IS217)変異はほとんど全てのP1Aの酵素活性を消滅させた。一部の活性が二重変異体R244T+D276K(IS215)により増加したが、野生型酵素のレベルまでにはならなかった。したがって、R244T変異単独では、セファロスポリナーゼ活性を有するP1Aが得られない。
【0148】
動的データ(表5)に基づくと、ブロック1変異(I72S/Q135M/T160F、IS227)は、P1Aのセファロスポリンを加水分解する能力を改善しなかった。その他の活性アッセイでは、Q135MもT160Fも、単独では、P1Aのセファロスポリンを加水分解する能力を高めるよりむしろ、単一変異は、アンピシリンに対するものも含め、ほぼ全てのP1Aの酵素活性を消滅させた。しかし、ブロック2(IS191)と、ブロック2+D276R/K(IS219/IS221)の変異体との間の、セフォタキシムおよびセフトリアキソンに対し活性を有するブロック2+Q135M変異体(IS224)が存在した。理論に束縛されることを意図するものではないが、ブロック1は、触媒的Glu166が位置するΩループを「ゆるめる」可能性がある。T160F変異は、タンパク質の構造のコアにおける極めて大きな改変である。それは構造を完全にまたは少なくともタンパク質を適切に機能動作しないように無能化する可能性がある。この可能性を回避するために、P1AのT160F変異に伴って2つの代償性変異、すなわち、I72SおよびQ135Mを加え、この組み合わせを「ブロック1」と呼んだ。
【0149】
実施例3:P1A変異体IS288の産生および精製の結果
精製の結果を溶出ピーク図(図3、4および5)およびタンパク質濃度として、ピークテーブルとして、ならびにSDS-PAGE図(図6)として示す。
【0150】
疎水性相互作用クロマトグラフィーからのクロマトグラム
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)を3つの別々の場合について、異なるパラメータを用いて実行した。
第1のラン(16.10.08、図3)では、試料体積を約50ml、通過画分の体積を5ml、非結合試料用の洗浄体積を2CV、および溶出画分の体積を1.0mlとした。その後のHICラン(4.11.08、図4)では、試料体積を65mlに、通過画分体積を10mlに、非結合試料用洗浄体積を3CVに、および画分の大きさを1.5mlに増やした。最後のラン(12.11.08、図5)では、試料体積および非結合試料用洗浄体積が前のランと異なり、それぞれ125mlおよび4CVとした。
【0151】
HICランのすべてのグラフ(図3、4、および5)は同じ全体の形式を表す。通過画分は、試料適用全体を通して一定の280nmでの吸光度約700mAUを与え、一方、非結合試料の洗浄中、280nmでの吸光度は0に低下し、結合タンパク質が溶出されると再度上昇した。試料の伝導率は、2Mの(NHSOを含むランニングバッファーAよりも図3および図4の適用試料でわずかに低く、一方、12.11.2008のランでは、A緩衝液と同じままであった。2つの最初のランでは、硫酸アンモニウム濾液の(NHSO濃度は2.7Mと推定され、最後のランでは2.6Mと推定された。2.6M推定は、試料適用中に流出する溶液の伝導率が低下しなかったので、硫酸アンモニウム濾液の実際の(NHSO濃度により近かったと思われる(図5)。
【0152】
緩衝液(緩衝液B)がカラムに適用された直後に溶出が開始した。これは、タンパク質が勾配中を非常に速く溶出されたので、試料中のタンパク質がほとんどカラムに結合しなかったことを示す。したがって、試料の伝導率が約240mS/cm未満に決してならなかったことは重要であった。
【0153】
典型的に急峻な上昇傾斜および緩やかな下降傾斜を有する、わずかに非対称の溶出ピークとして結合タンパク質が溶出した。ピークのサイズは第1のランで最大で、約18ml(18x1ml画分)(図3)であった。このピークは、3セット:第1の6ml(画分C3-C8)、第2の5ml(画分C9-D1)および第3の7ml(画分D2-D8)に収集された。これは、画分C8-C9の間では溶出ピークに「肩」があったため、また、最後の7画分は濃縮用としては希釈されすぎている可能性があることが理由である。2つのその後に続くHICラン(4.11.2008および12.11.2008、それぞれ図4および5)では、溶出ピークは13.5ml(9x1.5ml画分、4.11.2008)および12ml(8x1.5ml画分、12.11.2008)であり、全ピークを1つの画分にプールされた。
【0154】
表7には、3つのHICランのA280グラフ用の統計値が示されている。ピークの面積を使って、その試料のタンパク質含量を推定し、また、BCAアッセイでの種々の試料用の希釈因子の推定に使用した。計算には、タンパク質の理論的消衰係数が必要で、これをExPASyウェブサービスでProtParamToolを使って計算した。IS288に対しては、この係数は、25440M-1cm-1であり、A280として、0.1%(=1g/l)溶液で0.869を得た。
【0155】
上記比率、溶出タンパク質試料中のタンパク質の量およびこれらの試料の既知の体積を使って、カラムから溶出したタンパク質の量を計算した。使用した式は、((mAUml)10∧-3/Vfraction)/0.869fraction→(mAUml)10∧-3/0.869であり、これから、3.36mgのタンパク質161008、2.95mgの041108、および3.60mgの121108が得られる。
【表11】
【0156】
限外濾過および通過画分および溶出タンパク質画分の濃度
それぞれの精製物から、1つ、2つまたは3つの通過画分ならびに溶出タンパク質ピークを含む全画分を濃縮のために選択した。選択試料を表8に示す。表中には、その試料の出発体積ならびに最終体積および濃縮係数も示した。
【表12】
【0157】
限外濾過用に選択された通過画分は、試料適用の開始(B1161008およびA2041108)からおよび試料適用の終了(B7161008、B8161008、A7041108およびB1121108)からであった。これらの試料を分析して、特定の試料の量がカラム容量を超えたかどうかを調べた。
【0158】
さらに、各々の精製物の硫酸アンモニウム濾液を限外濾過および濃縮し、一度濃縮した通過画分を、Ultracell-10膜、10000NMWLを備えたMultiScreenプレートでまたさらに濃縮した。その濃縮の結果を表9に示す。
【表13】
【0159】
このように、HICランの通過画分は、16倍以上に濃縮された。通過画分の最終濃縮係数を表10に示した。
【表14】
【0160】
BCAアッセイ結果
BCAアッセイの結果を表11に示す。Ultracell-10を備えたMultiScreenプレートによる最終濃縮ステップの前に、通過画分のタンパク質濃度を測定した。
【表15】
【0161】
HICランからのクロマトグラムは、試料の適用中を通して、流出溶液の幾分高い約700mAUのA280値を与える。溶出タンパク質ピークは、十分な量のタンパク質を含んでいた。それらは、カラムの想定結合容量、10mgに近かった。Aktaからのピーク面積は、BCAアッセイより3倍低いタンパク質量の推定値を与えた。
【0162】
SDS-PAGE
6.5μlを加えたB1121108を除いて、最大体積(17.5μl)の硫酸アンモニウム濾液および通過画分をSDS-PAGEに加えた(図6)。レーン当たり約0.5μgのタンパク質になるように、また、試料中の全てのタンパク質がP1A誘導体IS288であると仮定して、タンパク質ピークからの試料の体積を計算した。SDS-PAGEを図6に示した。
【0163】
硫酸アンモニウム濾液試料は、全て、30kDa近傍に二重のバンドを含む(IS288のMWは29288Daで、P1AのMWは29273Daである)。わずかに小さい余分のバンドを伴った同じ二重のバンドは、通過画分B1121108に明らかに認めることができ、通過画分A7041108でさらに弱く認めることができる。他方では、これらの両方の余分のバンドは、溶出タンパク質ピークからは除かれている。約10倍の目的量のタンパク質が加えられた場合、精製D2-D8 161008の最後のプール画分で、いくつかの少量の不純物を認めることができる。精製タンパク質は、主要タンパク質型であり、分子量分析により、それはP1A変異体IS288であったと結論付けることができる。
【0164】
実施例4:β-ラクタマーゼ活性についての微生物学的検査アッセイの試験
P1Aβ-ラクタマーゼの非存在下および存在下で、大腸菌に対するアンピシリンおよびセフトリアキソンの50%有効阻害濃度(EC50)を決定した。これらの調査においては、示した有効濃度は、実験の最初に加えられたアンピシリンまたはセフトリアキソンの初期濃度であって、実験の過程でまたはインキュベーション期間の最後に測定された濃度ではない。分析の結果を表12~14に示す。
【0165】
初期評価では、0.5ng/mL~5μg/mLの濃度のP1Aおよび0.13μg/mL~128μg/mLの濃度のアンピシリンまたはセフトリアキソンを使用した。同時に添加した場合、最低濃度のP1A(0.5ng/mL)の添加により、アンピシリンのEC50が、16μg/mLから最大試験濃度の128μg/mLにシフトし、細菌の添加の前に、P1Aをアンピシリンと共にプレインキュベートした場合、64μg/mLにシフトした(表12)。同じ濃度のP1Aと、0.13μg/mL~128μg/mLのセフトリアキソンを使用する場合、セフトリアキソンは最低濃度で完全に阻害性であり(EC99<0.13μg/mL)、また、同時に添加した場合、セフトリアキソンのEC50は、5ng/mLのP1Aの存在下で0.25μg/mLにシフトし、50ng/mLのP1Aを抗生物質とプレインキュベーションした場合、128μg/mLにシフトしたことが観察された。この分析に基づいて、P1Aおよびセフトリアキソンの濃度を調節して、両方の阻害性濃度の限界を定めた。
【0166】
5pg/mL~50ng/mLのP1Aと、0.13μg/mL~128μg/mLのアンピシリンの濃度を使って試験すると、プレインキュベーションまたは同時に添加した場合、アンピシリンのEC50が、P1Aの非存在下の16μg/mLから50pg/mLのP1Aの存在下の128μg/mLにシフトした。より低い濃度のP1A(5pg/mL)はアンピシリンEC50に対し影響を与えなかった。プレインキュベーションまたは同時に添加した場合、セフトリアキソンのEC50が、P1Aの非存在下の0.03μg/mLから50ng/mL以上のP1Aの存在下の4μg/mL超にシフトした(表13)。より低い濃度のP1A(50pg/mL~5ng/mL)はセフトリアキソンEC50に対し影響を与えなかった。アンピシリンまたはセフトリアキソンとP1Aの同時添加についての結果を反復分析により確認した(表14)。
【表16】
【0167】
抗生物質をP1Aに添加して、細菌の添加前に37℃で30分インキュベート(プレインキュベーション)するか、またはP1Aおよび細菌の添加(同時)後にプレートに抗生物質を加えた。全濃度および組み合わせを、96ウエルプレート形式で3回繰り返して評価した。一晩インキュベーション後、Spectramax384プレートリーダーでプレートのOD625を測定し、50%有効阻害濃度(EC50)を線形回帰分析により決定するために、データをカスタマイズしたエクセルのスプレッドシートに入力した。これらの調査においては、示した有効濃度は、実験の最初に加えられたアンピシリンまたはセフトリアキソンの初期濃度であって、実験の過程でまたはインキュベーション期間の最後に測定された濃度ではない。
【表17】
【0168】
抗生物質をP1Aに添加して、細菌の添加前に37℃で30分インキュベート(プレインキュベーション)するか、またはP1Aおよび細菌の添加(同時)後にプレートに抗生物質を加えた。全濃度および組み合わせを、96ウエルプレート形式で3回繰り返して評価した。一晩インキュベーション後、Spectramax384プレートリーダーでプレートのOD625を測定し、50%有効阻害濃度(EC50)を決定するために、データをカスタマイズしたエクセルのスプレッドシートに入力した。
【表18】
【0169】
抗生物質をP1Aおよび細菌(同時)に加えた。全濃度および組み合わせを、96ウエルプレート形式で3回繰り返して評価した。一晩インキュベーション後、Spectramax384プレートリーダーでプレートのOD625を測定し、50%有効阻害濃度(EC50)を線形回帰分析により決定するために、データをカスタマイズしたエクセルのスプレッドシートに入力した。
【0170】
これらの結果は、P1Aは、インビトロ微生物学的アッセイにおいてアンピシリンおよびセフトリアキソンの活性を効果的に阻害することを実証し、P1Aは、微生物学的アッセイにおいてセフトリアキソンに対するよりは、アンピシリンに対して1,000倍活性であることを示した。
【0171】
次に、P1A、P3A、またはP4Aβ-ラクタマーゼの非存在下および存在下で、大腸菌に対するアンピシリン、セフトリアキソン、セフタジジム、メロペネム、セフェピム、セファゾリン、アンピシリン/スルバクタム、セフォペラゾン、セフォタキシム、およびセフロキシムの90%有効阻害濃度(EC90)を決定した。これらの調査においては、示した有効濃度は、実験の最初に加えられたアンピシリン、セフトリアキソン、セフタジジム、メロペネム、セフェピム、セファゾリン、アンピシリン/スルバクタム、セフォペラゾン、セフォタキシム、およびセフロキシムの初期濃度であって、実験の過程でまたはインキュベーション期間の最後に測定された濃度ではない。分析の結果を表15~17に示す。下表(表15~17)中のそれぞれのボックスにはスラッシュで分離された2つの数字が示されている。これら2つの数字は、2回の繰り返しアッセイを意味し、2回の値は全てぴったり一致した。
【0172】
特に、選択した抗生物質を96ウェルディッシュの行に沿って希釈(2倍ステップ)することによってアッセイを行った。MICを、希釈した抗生物質の細菌(この場合、全ての抗生物質に敏感な大腸菌株)の死滅から非死滅へ変化する点として決定した。P1A、P3A、およびP4Aを列に沿って希釈(10倍ステップ)した(β-ラクタマーゼの濃度を列の下方向に増加させた)。β-ラクタマーゼ濃度が増加すると、抗生物質を分解して見かけ上のMIC読みを変えるのに十分なレベルに達した(MICは実際には変化しなかったが、ウエルに残っている抗生物質の量がウエルに加えた量より少なくなったので、変化したことが分かった)。ほとんどの場合、2つのブレイクポイントがあり、最初の点ではMICが少し増加したことが分かり、その後、10倍濃度がより高い点で、MICが試験した抗生物質の最大量を超えた。後者の点を終止点として使用した。この大腸菌では、MICがそれぞれの抗生物質で異なることに留意することは重要である。しかし、このアッセイでは、絶対MICは最も重要なパラメータではない。最も重要な読み値は、見かけ上のMICが試験した抗生物質の最大量まで増えるβ-ラクタマーゼ濃度であった。
【0173】
終止点が低いβ-ラクタマーゼ濃度で発生する場合は、β-ラクタマーゼが抗生物質を分解する点で強力であったことを意味する。MICを変化させるのに多くのβ-ラクタマーゼを要する場合は、β-ラクタマーゼはその抗生物質に対し効果が比較的弱かった。理論に束縛されることを意図するものではないが、このアッセイは、所与の抗生物質に対するそれぞれのβ-ラクタマーゼのインビボ効力の予測を提供するように設計された。これらのデータはインビトロ動的データと組み合わせることができる。
【表19】
【0174】
大腸菌29522を、段階希釈の抗生物質および培養上清由来の表示量のβ-ラクタマーゼタンパク質の存在下、96ウエルプレート中で一晩インキュベートした。培養液の細菌密度(OD625)を測定し、密度が未処理細菌対照に対して90%減少した時点の濃度(EC90)を決定した。2回のアッセイを別の日に行い、データをRep1およびRep2として報告した。NA=アッセイせず。
【表20】
【0175】
大腸菌29522を、段階希釈の抗生物質および培養上清由来の表示量のβ-ラクタマーゼタンパク質の存在下、96ウエルプレート中で一晩インキュベートした。培養液の細菌密度(OD625)を測定し、密度が未処理細菌対照に対して90%減少した時点の濃度(EC90)を決定した。2回のアッセイを別の日に行い、データをスラッシュで分離された2つの数値として報告した。NA=アッセイせず。
【表21】
【0176】
大腸菌29522を、段階希釈の抗生物質および培養上清由来の表示量のβ-ラクタマーゼタンパク質の存在下、96ウエルプレート中で一晩インキュベートした。培養液の細菌密度(OD625)を測定し、密度が未処理細菌対照に対して90%減少した時点の濃度(EC90)を決定した。2回のアッセイを別の日に行い、データをスラッシュで分離された2つの数値として報告した。NA=アッセイせず。
【0177】
理論に束縛されることを意図するものではないが、これらのデータは、対応する動的データからの予測よりも大きいインビトロ活性を示唆する。例えば、セフタジジムの動的データからは治療効果がないことが予測されたが、これらのデータは500ng/mlで活性を示し、P4Aに対する10倍の改善がなされた。次に、P1AおよびP3Aはアンピシリンに対し極めて効果的であるが、P4Aはアンピシリンに対し幾分活性が減ることが観察された。アンピシリン/スルバクタムデータにより、スルバクタムはP1A、P3A、およびP4Aを効果的に阻害することが確認された。アンピシリン/スルバクタムデータは効果的β-ラクタマーゼ阻害剤であることが確認されたが、これにより、これらのβ-ラクタマーゼがインビボで効果的ではないことを意味すると解釈されるべきではない。特に、胆汁排出の薬物動態が抗生物質および阻害剤について異なる場合は、抗生物質を、その阻害剤の非存在下で、小腸中で見つけることができる。例えば、P1Aは、ヒト中でピペラシリン/タゾバクタムに対し効果的であることが示されている。メロペネムデータにより、P1A、P3A、およびP4Aβ-ラクタマーゼがペニシリナーゼおよびセファロスポリナーゼであるという、予測されたことが確認された。最終的に、P4Aは、セフトリアキソンの分解の点で著しく効果的で、P3Aより優れていることが観察された。P4Aは、アンピシリンに対すると同じくらいセフトリアキソンに対し良好である。P4はまた、セフェピムを除くいくつかの重要なセファロスポリンに対し活性が改善された。P1Aに比べて、P4Aはセフトリアキソン、セフォタキシム、セフタジジム、セファゾリン、セフォペラゾン、およびセフロキシムに対し、約10倍以上のβ-ラクタマーゼ活性を示した。
【0178】
実施例5:P1A、P3A、およびP4Aの抗生物質分解特性の分析
高抗生物質濃度の存在下で腸中のβ-ラクタマーゼの活性を模倣するように設計されたマイクロタイタープレート活性アッセイにより、P1AおよびP4Aを、アンピシリン、セフトリアゾン、セフォタキシム、セファゾリン、セフロキシム、セフォペラゾン、セフェピム、およびセフタジジムの分解について検査した。10、100または1000μg/mlの示した抗生物質と、10または100ng/mlの濃度のP1AまたはP4Aを混合することにより、アッセイを行った。プレートを37℃で1時間インキュベートした後に大腸菌(ATCC25922)を加えた、またはβ-ラクタマーゼ酵素の添加直後に大腸菌を添加した。プレートを一晩インキュベートし、Spectramax384Plusプレートリーダーで625nmの吸光度(OD625)を測定することにより、細菌増殖を定量化した。それぞれのβ-ラクタマーゼおよび抗生物質に対し、分析を2回行った。培養上清のβ-ラクタマーゼ活性を、個々のウエル中の細菌増殖の外観に基づいて、陽性または陰性として判定した。1.0以上のOD625は最大細菌増殖を示し、したがって、完全な抗生物質分解および高β-ラクタマーゼ活性を示した。1.0未満のOD625は低細菌増殖を示し、したがって、不完全な抗生物質分解、すなわち、低β-ラクタマーゼ活性を示した。
【0179】
分析結果を図8に示す。β-ラクタマーゼおよび抗生物質と共にプレインキュベーションしたプレートで得られた読み値は、プレインキュベーションしなかったプレートの読み値に比べて、差異は存在しなかった。
【0180】
アンピシリンを除くすべての抗生物質に対し、P4AはP1Aに比べて改善された活性を示した。P1Aは、セフトリアキソン、セフォタキシム、およびセフタジジムに対し活性を示さなかった。P4Aは、セフォタキシム、セファゾリン、セフォペラゾン、セフェピム、およびセフタジジムに対し、より大きな有効性を示す。
【0181】
したがって、P1A中の5個のアミノ酸の改変(P4A)により、セファロスポリナーゼ活性が10~1000倍増幅された。この結果、P4Aの経口投与は、腸管内菌叢をよく使われるセファロスポリンから保護し、例えば、CDIの予防に対するこの予防戦略の臨床的有用性を広げることができる。特に、本明細書で提示のアッセイは、小腸で容易に達成される濃度で、P4Aがセファロスポリンおよびその他の抗生物質を分解し、P1Aに対する改善された基質プロファイルを有することができることを示している。
【0182】
定義
次の定義は、本明細書で開示の本発明との関連で使用される。特に断らなければ、本明細書で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者に一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
【0183】
本明細書で使われる「a」、「an」、「the」は、「1つ(1種)または複数(複数種)の」を意味することができる。
【0184】
さらに、参照数値表示に関連して使われる用語の「約」は、参照数値表示±参照数値表示の10%を意味する。例えば、用語の「約50」は、45から55の範囲を含む。
【0185】
「有効量」という用語は、医学的使用に関連して使用される場合、測定できるほどの目的の疾患の処置、予防、または発病速度の低下を与えるのに効果的である量である。
【0186】
本明細書において参照される場合、全ての組成物百分率は、部および比率は、特に指定がない限り、総組成物に対する重量を基準とする。本明細書で使用する場合、「含む(include)」という単語とその変形は、非限定であることを意図し、それにより、リスト中の項目の記載は、この技術の組成物および方法に有用である可能性を同様に有する他の類似項目の除外を意図するものではない。同様に、用語の「can」および「may」およびその変形は、非限定であることを意図し、それにより、ある実施形態が特定の要素または特徴を含むことが「できる(can)」または含んでも「よい(may)」という記載は、これらの要素または特徴を含まないこの技術のその他の実施形態を排除するものではない。
【0187】
including、containing、またはhavingなどの用語の同義語であるオープンエンド用語の「含む(comprising)」が本明細書で使用して本開示を記載および請求するが、本技術、またはその実施形態は、「からなる(consisting of)」または「から本質的になる(consisting essentially of)」などの代替用語を使って、別の選択肢として記載することができる。
【0188】
用語の「好ましい」および「好ましくは」は、特定の状況下で、特定の利点をもたらす本技術の実施形態を指す。しかしながら、同じまたは他の環境下で、他の実施形態も同様に好ましい場合がある。さらに、1つまたは複数の好ましい実施形態の記載は、他の実施形態が有用でないことを示すものではなく、また、本発明の範囲から他の実施形態を排除することを意図するものではない。
【0189】
治療効果を達成に必要な本明細書で記載の組成物の量は、特定目的のための従来の手順に従って経験的に決定することができる。一般に、治療薬(例えば、本発明のβ-ラクタマーゼおよび/または医薬組成物(および/または追加の薬剤))の治療目的のために投与される場合、治療薬は薬理学的有効量で与えられる。「薬理学的有効量」、「薬理学的有効用量」、「治療有効量」、または「有効量」は、特に障害または疾患を処置するために、目的の生理的な効果を生み出すのに十分な量または目的の結果を達成することができる量を意味する。本明細書で使用される場合、有効量には、例えば、障害または疾患の症状の発症を遅らせる、障害または疾患の症状の過程を変える(例えば、疾患の症状の進行を遅らせる)、障害または疾患の1つまたは複数の症状または発症を減らすまたはなくする、および障害または疾患の症状を改善するのに十分な量を含めることが可能である。例えば、GI管障害(例えば、CDI)に罹患している患者に対する治療薬の投与は、根底にある状態が根絶または改善される場合のみではなく、患者が重症度の低下または疾患に関連する症状の期間の短縮を報告する場合にも、治療の恩恵が得られる。治療の恩恵にはまた、改善が実現されるかどうかにかかわらず、根底にある疾患または障害の進行を止めるまたは遅らせることも含まれる。
【0190】
有効量、毒性、および治療効果は、例えば、細胞培養または実験動物によりLD50(集団の約50%致死用量)およびED50(集団の約50%に対する治療的有効量)を測定するための標準的薬学的手順により決定できる。投与量は、用いられる剤形および利用される投与経路に応じて変化してもよい。毒性と治療効果との間の用量比率は、治療指数であり、比率LD50/ED50で表すことができる。いくつかの実施形態では、大きな治療指数を示す組成物および方法が好ましい。治療有効量は、最初は、例えば、細胞培養アッセイを含むインビトロアッセイから推測することができる。また、用量は、細胞培養または適切な動物モデルで決定したIC50などの循環血漿中濃度を達成するように動物モデルで処方することができる。記載の組成物の血漿中レベルは、例えば、高速液体クロマトグラフィーにより測定することができる。いずれかの特定の投与量の効果は、適切なバイオアッセイによりモニターすることができる。投与量は医師により決定することができ、必要に応じて、観察された処置の効果に適合するように調節することができる。
【0191】
特定の実施形態では、効果は、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約70%、または少なくとも約90%の定量化可能な変化をもたらすであろう。いくつかの実施形態では、効果は、約10%、約20%、約30%、約50%、約70%、またはさらに約90%以上の定量化可能な変化をもたらすであろう。特定の実施形態では、効果は、2倍、または3倍、または4倍、または5倍、または10倍の定量可能な変化をもたらすであろう。治療の恩恵にはまた、改善が実現されるかどうかにかかわらず、根底にある疾患もしくは障害の進行を止めるまたは遅らせる、または毒性の低減が含まれる。
【0192】
等価物
本発明をその特定の実施形態と関連付けて説明してきたが、その実施形態はさらに修正が可能であり、本出願は、一般的に、本発明の原理に従った本発明の任意の変形、使用、または改変を包含することが意図され、本発明が属する技術内の既知のまたは日常的な実施の範囲に入る、および本明細書に示されるおよび以下の添付の請求項の範囲に入る本質的な特徴に該当し得る本開示からの乖離を含むものと理解されよう。
【0193】
当業者は、特に本明細書に記載された特定の実施形態に対する多数の等価物を、ルーチン実験のみを用いて認識し、確認できるであろう。このような等価物は、次の請求項の範囲内に包含されることが意図されている。
参照による組み込み
【0194】
本明細書で引用されている全ての特許および刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0195】
本明細書で考察された出版物は、単に本出願の出願日に先行してそれらが開示されているという理由で提供されている。本明細書のいずれも、本発明が、先行発明の理由でこのような出版物に先行する権利がないことを容認すると解釈されるべきではない。
【0196】
本明細書で使用されている全ての見出しは、単に構成上の理由によるものであり、どんな形にせよ、本開示を限定することを意図するものではない。任意の個々のセクションの内容は、等しく全てのセクションに適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【配列表】
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