IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エクセロ カンパニー,リミテッドの特許一覧 ▶ パク,ソン ジェの特許一覧

<>
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図1
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図2
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図3
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図4
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図5
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図6
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図7
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図8
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図9
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図10
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図11
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図12
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図13
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図14
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図15
  • 特許-被加熱部材の統合管理システム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】被加熱部材の統合管理システム
(51)【国際特許分類】
   F27D 21/00 20060101AFI20220310BHJP
   F27D 1/00 20060101ALI20220310BHJP
【FI】
F27D21/00 Q
F27D1/00 V
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019536504
(86)(22)【出願日】2018-01-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-25
(86)【国際出願番号】 KR2018001207
(87)【国際公開番号】W WO2018143616
(87)【国際公開日】2018-08-09
【審査請求日】2019-11-26
(31)【優先権主張番号】PCT/KR2017/001086
(32)【優先日】2017-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】PCT/KR2017/002178
(32)【優先日】2017-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】PCT/KR2017/011775
(32)【優先日】2017-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518355814
【氏名又は名称】エクセロ カンパニー,リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】518355803
【氏名又は名称】パク,ソン ジェ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソン ジェ
【審査官】櫛引 明佳
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2013-0010392(KR,A)
【文献】特開平10-259414(JP,A)
【文献】実開昭51-061302(JP,U)
【文献】特開平09-218125(JP,A)
【文献】特開2010-281515(JP,A)
【文献】特表2014-522474(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0020278(US,A1)
【文献】実開昭53-131407(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F27D 21/00-21/04
F27D 1/00- 1/18
F27B 3/28
B22D 41/00
C21C 5/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高温の溶融物によって加熱される被加熱部材の損傷状態を統合・管理するための被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記被加熱部材は工業炉外壁と前記溶融物の間に設置され、
前記被加熱部材の内部に少なくとも一部分が挿入されているケーブルモジュールであって、
前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な平面内に設置され、互いに間隔を置いて平行に前記被加熱部材内部に設置される、第1ケーブルモジュール及び第2ケーブルモジュールを含み、
前記第1ケーブルモジュールは、前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な同一平面内に一定の間隔をおいて平行に設置される複数の第1単位ケーブル、及び前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な同一平面内に一定の間隔をおいて平行に設置される複数の第2単位ケーブルを有し、
前記第1ケーブルモジュールの前記第1単位ケーブル及び第2単位ケーブルの長手方向の向きが互いに交差するよう、前記第1ケーブルモジュールの前記第1単位ケーブル及び第2単位ケーブルのそれぞれが、前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な平面内に設置され、間隔を置いて平行に被加熱部材内部に設置され、
前記第2ケーブルモジュールは、前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な同一平面内に一定の間隔をおいて平行に設置される複数の第1単位ケーブル、及び前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な同一平面内に一定の間隔をおいて平行に設置される複数の第2単位ケーブルを有し、
前記第2ケーブルモジュールの前記第1単位ケーブル及び第2単位ケーブルの長手方向の向きが互いに交差するよう、前記第2ケーブルモジュールの前記第1単位ケーブル及び第2単位ケーブルのそれぞれが、前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な平面内に設置され、間隔を置いて平行に被加熱部材内部に設置される、前記ケーブルモジュール、
前記被加熱部材の外部に配置され、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定する計測モジュールであって、
前記ケーブルモジュールで発生する電気信号を測定するセンシングユニットと、
前記センシングユニットで測定された電気信号を統合管理モジュールに送信するデータ送信部とを含む、前記計測モジュールと、
前記計測モジュールで測定された情報に基づいて前記溶融物による前記被加熱部材の損傷変化を把握し、前記被加熱部材の変化状態を表示し、前記被加熱部材に対する管理情報を生成する前記統合管理モジュールであって、
前記データ送信部から送信する電気信号を受信するデータ受信部、
前記データ受信部で受信した電気信号を演算し、前記被加熱部材の損傷状態を把握するデータ分析部と、
前記データ分析部で把握された前記被加熱部材の損傷状態をモニタリングできるように表示するデータ出力部と、
前記データ分析部で把握された前記被加熱部材の損傷状態に基づいて前記被加熱部材に対する管理情報を生成し、前記被加熱部材に対する管理情報をローカル端末に送信する管理指示部を含み、
前記溶融物によって損傷する前記第1単位ケーブル及び前記第2単位ケーブルの位置を基に、前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な平面上で前記被加熱部材の損傷位置を把握し、
損傷した前記第1ケーブルモジュール及び第2ケーブルモジュールの、前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直に前記被加熱部材内部に挿入されている位置を基に、前記溶融物が前記被加熱部材の内部に浸透した距離を把握する、前記統合管理モジュール、及び
前記統合管理モジュールから前記被加熱部材に対する管理情報を受信する前記ローカル端末とを含むことを特徴とする被加熱部材の統合管理システム。
【請求項2】
前記計測モジュールは、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定し、前記溶融物によって前記被加熱部材が損傷しながら前記ケーブルモジュールが損傷することによって変更される抵抗値を測定する
ことを特徴とする、請求項1に記載の被加熱部材の統合管理システム。
【請求項3】
前記計測モジュールは、前記ケーブルモジュールで発生する電気信号を測定し、
前記第1単位ケーブルと1対1に対応して結合され、前記第1単位ケーブルで発生する電気信号を測定する第1単位計測ユニットと、
前記第2単位ケーブルと1対1に対応して結合され、前記第2単位ケーブルで発生する電気信号を測定する第2単位計測ユニットと、を含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の被加熱部材の統合管理システム。
【請求項4】
前記ケーブルモジュールと前記計測モジュールとの間には、既に設定された抵抗値を有する固定抵抗ユニットが連結され、
前記ケーブルモジュール、前記計測モジュール及び前記固定抵抗ユニットは、閉ループを形成することを特徴とする、請求項2に記載の被加熱部材の統合管理システム。
【請求項5】
高温の溶融物によって加熱される被加熱部材の損傷状態を統合・管理するための被加熱部材の統合管理システムにおいて、
前記被加熱部材の内部に少なくとも一部分が挿入されているケーブルモジュールと、
前記被加熱部材の外部に配置され、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定する計測モジュールであって、
前記ケーブルモジュールで発生する電気信号を測定するセンシングユニットと、
前記センシングユニットで測定された電気信号を統合管理モジュールに送信するデータ送信部と、を含む、前記計測モジュール、
前記計測モジュールで測定された情報に基づいて前記溶融物による前記被加熱部材の損傷変化を把握し、前記被加熱部材の変化状態を表示し、前記被加熱部材に対する管理情報を生成する前記統合管理モジュールであって、
前記データ送信部から送信する電気信号を受信するデータ受信部と、
前記データ受信部で受信した電気信号を演算し、前記被加熱部材の損傷状態を把握するデータ分析部と、
前記データ分析部で把握された前記被加熱部材の損傷状態をモニタリングできるように表示するデータ出力部と、
前記データ分析部で把握された前記被加熱部材の損傷状態に基づいて前記被加熱部材に対する管理情報を生成し、前記被加熱部材に対する管理情報をローカル端末に送信する管理指示部を含む、前記統合管理モジュール、及び
前記統合管理モジュールから前記被加熱部材に対する管理情報を受信する前記ローカル端末とを含み、
前記被加熱部材はパージングプラグで、前記パージングプラグは製鋼炉内の前記溶融物と接するよう前記製鋼炉内に配置され、前記パージングプラグ内に多孔性ブロックが設置され、前記溶融物は金属溶融物であって、
前記ケーブルモジュールは、前記多孔性ブロック内に少なくとも一部分が挿入されており、
電気的に互いに連結されていない状態で互いに隣り合うように配置される第1電線及び第2電線と、前記第1電線及び前記第2電線を覆うための第1電線被覆を有する第1電線ユニットと、
電気的に互いに連結されていない状態で互いに隣り合うように配置される第3電線及び第4電線と、前記第3電線及び前記第4電線を覆うための第2電線被覆を有し、前記第1電線ユニットと電気的に連結されていない状態で前記パージングプラグの内部領域上で前記第1電線ユニットと一定距離だけ離れた位置に配置される第2電線ユニットと、を含み、
前記ケーブルモジュールは、前記第1電線ユニットと前記第2電線ユニットとを物理的に連結する非伝導性材質の連結部材と、前記第1電線ユニットと前記計測モジュールとを電気的に連結するための第1連結電線と、前記第2電線ユニットと前記計測モジュールとを電気的に連結するための第2連結電線とを含み、
前記第1電線ユニット、前記連結部材及び前記第2電線ユニットは、前記多孔性ブロックの底面に対して平行な同一の平面上に配置されることを特徴とする被加熱部材の統合管理システム。
【請求項6】
前記パージングプラグは、ラドルの内部空間に気体を供給するための多孔性ブロックと、前記多孔性ブロックを覆う内部耐火物ブロックと、前記内部耐火物ブロックを覆うブロックケースと、前記ブロックケースの外部を覆う外部耐火物ブロックと、前記多孔性ブロックに気体を注入するための気体注入管と、を含み、
前記ブロックケースは、前記外部耐火物ブロックに向かって突出した突出部を含み、前記第1電線及び前記第2電線は、前記突出部の内側面上に配置されることを特徴とする、請求項5に記載の被加熱部材の統合管理システム。
【請求項7】
前記第1電線ユニットは、前記ブロックケースの内側面と前記多孔性ブロックの外側面との間に配置され、前記第2電線ユニットは、前記多孔性ブロックの中心領域に配置されることを特徴とする、請求項6に記載の被加熱部材の統合管理システム。
【請求項8】
前記計測モジュールは、前記第1電線ユニット及び前記第2電線ユニットと個別にそれぞれ連結されている電源ユニットをさらに含み、
前記センシングユニットは、前記第1電線ユニットに流れる電流を測定するための第1センサーと、前記第2電線ユニットに流れる電流を測定するための第2センサーを含むことを特徴とする、請求項6に記載の被加熱部材の統合管理システム。
【請求項9】
前記第1センサーは、前記ブロックケースの外側面に沿って移動しながら前記ブロックケースを溶融させた金属溶融物を媒介にして前記第1電線と前記第2電線とが電気的に連結されているかどうかを判断するための情報を前記統合管理モジュールに提供し、前記第2センサーは、前記多孔性ブロックの内部に浸透した金属溶融物を媒介にして前記第3電線と前記第4電線とが電気的に連結されているかどうかを判断するための情報を前記統合管理モジュールに提供することを特徴とする、請求項8に記載の被加熱部材の統合管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被加熱部材の統合管理システム及びその制御方法に関し、より具体的には、被加熱部材の状態を即時に把握し、被加熱部材の損傷状態に応じて被加熱部材を効果的に管理できる被加熱部材の統合管理システム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、製鉄工程などに用いられる加熱炉、熱処理炉、焼成炉、高炉、湯道などの工業炉の内部には、耐火レンガ、キャスタブルなどの耐火物が設置され得る。
【0003】
耐火物は、工業炉を用いた工程進行に従って高温の状況で長時間露出するおそれがあり、この場合、熱衝撃によって損傷を受けるようになる。しかし、耐火物が工業炉の内部に設置されるので、耐火物の損傷有無を即時に判断しにくいという問題があり、また、耐火物の熱衝撃による損傷位置及び損傷程度を把握しにくいという問題があった。
【0004】
これによって、耐火物の適切な補修及び交替時期が経過すると、損傷した耐火物が工程進行過程で工業炉に影響を与えるようになり、製作される生産品に欠陥を発生させてしまい、生産品の品質に悪影響を及ぼすことになる。また、耐火物の損傷は、耐火物が工業炉の内部で分離される原因となる。
【0005】
工業炉の内部で耐火物が分離されると、耐火物が分離された領域を介して溶銑が流れ出るので、耐火物の損傷は、工業炉の熱損失、外部設備の損傷、現場作業者の安全事故などを発生させる原因となる。
【0006】
関連技術としては、特許文献1(発明の名称:耐火物の温度測定が可能な電気炉、2013.04.08.公開)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国公開特許第2013-0035084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来の問題を解決するためのものであって、その目的は、被加熱部材の状態を即時に把握し、被加熱部材の損傷状態に応じて被加熱部材を効果的に管理できる被加熱部材の統合管理システム及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した本発明の目的を達成するために、本発明に係る被加熱部材の統合管理システムは、高温の溶融物によって加熱される被加熱部材の損傷状態を統合・管理するための被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記被加熱部材の内部に少なくとも一部分が挿入されているケーブルモジュールと、前記被加熱部材の外部に配置され、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定する計測モジュールと、前記計測モジュールで測定された情報に基づいて前記溶融物による前記被加熱部材の損傷変化を把握し、前記被加熱部材の変化状態を表示し、前記被加熱部材に対する管理情報を生成する統合管理モジュールと、前記統合管理モジュールから前記被加熱部材に対する管理情報を受信するローカル端末とを含む。
【0010】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記計測モジュールは、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定し、前記溶融物によって前記被加熱部材が損傷しながら前記ケーブルモジュールが損傷することによって変更される抵抗値を測定し、前記統合管理モジュールは、変更された前記抵抗値に対応して損傷した前記ケーブルモジュールの挿入位置を導出し、損傷した前記ケーブルモジュールの挿入位置を通じて、前記溶融物が前記被加熱部材の内部に浸透した距離を把握することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記ケーブルモジュールは、互いに離隔して配置される多数の第1単位ケーブルと、前記第1単位ケーブルと交差した状態で互いに離隔して配置される多数の第2単位ケーブルとを含み、前記計測モジュールは、前記ケーブルモジュールで発生する電気信号を測定し、前記第1単位ケーブルと1対1に対応して結合され、前記第1単位ケーブルで発生する電気信号を測定する第1単位計測ユニットと、前記第2単位ケーブルと1対1に対応して結合され、前記第2単位ケーブルで発生する電気信号を測定する第2単位計測ユニットとを含み、前記統合管理モジュールは、前記溶融物によって損傷する前記第1単位ケーブル及び前記第2単位ケーブルの位置を通じて、前記被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な平面上で前記被加熱部材の損傷位置を把握することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記ケーブルモジュールと前記計測モジュールとの間には、既に設定された抵抗値を有する固定抵抗ユニットが連結され、前記ケーブルモジュール、前記計測モジュール及び前記固定抵抗ユニットは閉ループを形成することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記被加熱部材は、耐火物と、前記耐火物の厚さ方向に形成された貫通ホールに結合され、前記溶融物に気泡を供給するパージングプラグとを含み、前記パージングプラグは、前記ケーブルモジュールの少なくとも一部分が内部に設置される残存測定ブロックを含んでもよい。
【0014】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記ケーブルモジュールは、前記被加熱部材の厚さ方向に沿って隣り合うように配置される第1ケーブルモジュール及び第2ケーブルモジュールを含み、前記計測モジュールは、前記第1ケーブルモジュールに流れる第1電流値を測定する第1計測モジュール、及び前記第2ケーブルモジュールに流れる第2電流値を測定する第2計測モジュールを含み、前記統合管理モジュールは、前記第1電流値及び第2電流値に基づいて前記溶融物によって損傷した前記ケーブルモジュールの挿入位置を導出し、損傷した前記ケーブルモジュールの挿入位置を通じて、前記溶融物が前記被加熱部材の内部に浸透した距離を把握することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記計測モジュールは、前記ケーブルモジュールで発生する電気信号を測定するセンシングユニットと、前記センシングユニットで測定された電気信号を前記統合管理モジュールに送信するデータ送信部とを含み、前記統合管理モジュールは、前記データ送信部から送信する電気信号を受信するデータ受信部と、前記データ受信部で受信した電気信号を演算し、前記被加熱部材の損傷状態を把握するデータ分析部と、前記データ分析部で把握された前記被加熱部材の損傷状態をモニタリングできるように表示するデータ出力部と、前記データ分析部で把握された前記被加熱部材の損傷状態に基づいて前記被加熱部材に対する管理情報を生成し、これを前記ローカル端末に送信する管理指示部とを含んでもよい。
【0016】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記ケーブルモジュールは、電気的に互いに連結されていない状態で互いに隣り合うように配置される第1電線ユニット及び第2電線ユニットを含み、前記計測モジュールは、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定し、前記被加熱部材の内部に浸透した前記溶融物を媒介にして前記第1電線ユニットと第2電線ユニットとが電気的に互いに連結されているかどうかを含む前記ケーブルモジュールの状態を測定し、前記計測モジュールは、前記第1電線ユニット及び前記第2電線ユニットと個別的にそれぞれ連結されている電源ユニットと、前記第1電線ユニット及び第2電線ユニットに流れる電流を測定するためのセンシングユニットとを含んでもよい。
【0017】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記第1電線ユニットは、金属電線と、前記金属電線の外側面にコーティングされ、前記被加熱部材が製造される過程で前記第1電線ユニットと前記第2電線ユニットとが電気的に連結されることを防止するためのコーティング層とを含んでもよい。
【0018】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記被加熱部材はパージングプラグで、前記溶融物は金属溶融物であって、前記計測モジュールは、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定し、前記パージングプラグの内部に浸透した前記金属溶融物による前記ケーブルモジュールの電気的連結状態の変化を測定し、前記ケーブルモジュールは、電気的に互いに連結されていない状態で互いに隣り合うように配置される第1電線及び第2電線を有する第1電線ユニットと、電気的に互いに連結されていない状態で互いに隣り合うように配置される第3電線及び第4電線を有し、前記第1電線ユニットと電気的に連結されていない状態で前記パージングプラグの内部領域上で前記第1電線ユニットと一定距離だけ離れた位置に配置される第2電線ユニットとを含み、前記金属溶融物が前記ケーブルモジュールの少なくとも一部領域に接触することによって前記ケーブルモジュールの電気的連結状態が変化することを特徴とする。
【0019】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記パージングプラグは、ラドルの内部空間に気体を供給するための多孔性ブロックと、前記多孔性ブロックを覆う内部耐火物ブロックと、前記内部耐火物ブロックを覆うブロックケースと、前記ブロックケースの外部を覆う外部耐火物ブロックと、前記多孔性ブロックに気体を注入するための気体注入管とを含み、前記ブロックケースは、前記外部耐火物ブロックに向かって突出した突出部を含み、前記第1電線及び前記第2電線は前記突出部の内側面上に配置されることを特徴とする。
【0020】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記ケーブルモジュールは、前記第1電線ユニットと前記第2電線ユニットとを物理的に連結する非伝導性材質の連結部材をさらに含んでもよい。
【0021】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記第1電線ユニット、前記連結部材及び前記第2電線ユニットは、前記多孔性ブロックの底面を基準にして同一の平面上に一体に配置され、前記第1電線ユニットは前記ブロックケースの内側面と前記多孔性ブロックの外側面との間に配置され、前記第2電線ユニットは前記多孔性ブロックの中心領域に配置されることを特徴とする。
【0022】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記ケーブルモジュールは、前記第1電線ユニットと前記計測モジュールとを電気的に連結するための第1連結電線と、前記第2電線ユニットと前記計測モジュールとを電気的に連結するための第2連結電線とをさらに含み、前記第1電線ユニットは、前記第1電線及び前記第2電線を覆うための第1電線被覆をさらに含み、前記第2電線ユニットは、前記第3電線及び前記第4電線を覆うための第2電線被覆をさらに含むことを特徴とする。
【0023】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記計測モジュールは、前記第1電線ユニット及び前記第2電線ユニットと個別的にそれぞれ連結されている電源ユニットと、前記第1電線ユニットに流れる電流を測定するための第1センサーと、前記第2電線ユニットに流れる電流を測定するための第2センサーと、前記第1センサー及び前記第2センサーで測定された情報を前記統合管理モジュールに送信するためのデータ送信部とを含んでもよい。
【0024】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記第1センサーは、前記ブロックケースの外側面に沿って移動しながら前記ブロックケースを溶融させた金属溶融物を媒介にして前記第1電線と前記第2電線とが電気的に連結されているかどうかを判断するための情報を前記統合管理モジュールに提供し、前記第2センサーは、前記多孔性ブロックの内部に浸透した金属溶融物を媒介にして前記第3電線と前記第4電線とが電気的に連結されているかどうかを判断するための情報を前記統合管理モジュールに提供することを特徴とする。
【0025】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、前記被加熱部材は、湯道に配置される湯道耐火物であって、前記ケーブルモジュールは、前記湯道耐火物の一側隔壁の内部に配置される第1ケーブルモジュールと、前記湯道耐火物の他側隔壁の内部に配置される第2ケーブルモジュールと、前記湯道耐火物の底側の内部に配置される第3ケーブルモジュールとを含んでもよい。
【0026】
ここで、前記計測モジュールは、前記第1ケーブルモジュールと連結され、前記第1ケーブルモジュールで発生した電気信号を測定する第1計測モジュールと、前記第2ケーブルモジュールと連結され、前記第2ケーブルモジュールで発生した電気信号を測定する第2計測モジュールと、前記第3ケーブルモジュールと連結され、前記第3ケーブルモジュールで発生した電気信号を測定する第3計測モジュールとを含んでもよい。
【0027】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムを制御するための被加熱部材の統合管理システムの制御方法において、前記計測モジュールを用いて前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定する段階と、前記統合管理モジュールを用いて前記計測モジュールで測定された情報を分析し、前記被加熱部材の損傷状態を把握する段階と、前記統合管理モジュールを用いて前記被加熱部材の損傷状態を表示する段階と、前記統合管理モジュールを用いて前記被加熱部材に対する管理情報を生成し、前記被加熱部材に対する管理情報を前記ローカル端末に送信する段階とを含む。
【0028】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムの制御方法において、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定する段階で測定された情報は、前記溶融物によって前記被加熱部材が損傷しながら前記ケーブルモジュールが損傷することによって変更される抵抗値又は電流値に対する電気信号であって、前記被加熱部材の損傷状態を把握する段階は、変更された前記抵抗値又は電流値に対応して損傷した前記ケーブルモジュールの挿入位置を導出し、損傷した前記ケーブルモジュールの挿入位置を通じて、前記溶融物が前記被加熱部材の内部に浸透した距離を把握することを特徴とする。
【0029】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システムの制御方法において、前記ケーブルモジュールで発生する情報を測定する段階で測定された情報は、前記パージングプラグの内部に浸透した前記溶融物による前記ケーブルモジュールの電気的連結状態の変化に対する電気信号であって、前記パージングプラグの損傷状態を把握する段階は、前記溶融物がブロックケースの外側面に沿って移動しながら前記パージングプラグの内部に第1設定位置まで浸透したかどうかを判断する段階と、溶融物が多孔性ブロックの内部に第2設定位置まで浸透したかどうかを判断する段階とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る被加熱部材の統合管理システム及びその制御方法によると、多様な工業炉の内部に設置される被加熱部材が熱衝撃によって損傷を受けるとき、被加熱部材の状態を即時に把握し、被加熱部材の損傷状態に応じて被加熱部材を効果的に管理することができる。
【0031】
また、本発明は、多様な工業炉に適用可能であり、工業炉の被加熱部材を管理し、被加熱部材の損傷による工業炉の熱損失、外部設備の損傷、現場作業者の安全事故などを防止することができる。
【0032】
また、本発明は、メッシュ構造を示すケーブルモジュールの多段配置を通じて、溶融物が被加熱部材の内部に浸透した距離を把握し、被加熱部材の損傷深さを容易に把握することができる。
【0033】
また、本発明は、メッシュ構造を示すケーブルモジュールを通じて、被加熱部材の厚さ方向に対して垂直な平面上で熱衝撃によって発生する被加熱部材の損傷位置及び被加熱部材の損傷程度を容易に把握することができる。
【0034】
また、本発明は、ケーブルモジュールに連結される固定抵抗ユニットを通じて、ケーブルモジュールで発生する抵抗値を精密に測定し、被加熱部材の損傷状態を明確に究明することができる。
【0035】
また、本発明は、電気的に連結されていない隣り合う二つの電線ユニットが溶融物によって互いに電気的に連結されるという特徴を通じて、被加熱部材の損傷状態を容易に且つ正確に確認できるという利点を有する。
【0036】
また、本発明は、第1電線ユニットがブロックケースの内側面と多孔性ブロックの外側面との間に配置され、第2電線ユニットが多孔性ブロックの中心領域に配置されるようにし、その結果、金属溶融物がブロックケースの外側面に沿って移動しながら前記パージングプラグの内部に浸透したかどうか、そして、金属溶融物が多孔性ブロックの内部に浸透したかどうかを容易に確認できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムの概略図である。
【0038】
図2】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムのブロック図である。
【0039】
図3】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで製鋼炉に設置されるパージングプラグにケーブルモジュールが配置された状態を示す図である。
【0040】
図4】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで製鋼炉に設置されるパージングプラグの損傷状態を示した図である。
【0041】
図5】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムにおけるケーブルモジュールの配置状態を示した図である。
【0042】
図6】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムにおける第1単位ケーブルを示した図である。
【0043】
図7】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで製銑炉に設置される耐火物にケーブルモジュールが配置された状態を示す図である。
【0044】
図8】本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで製銑炉に設置される耐火物の損傷状態を示した図である。
【0045】
図9】本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムにおけるケーブルモジュールの配置状態を示した図である。
【0046】
図10】本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムでケーブルモジュールを構成する第1電線ユニットを示した図である。
【0047】
図11】本発明の第3実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで製鋼炉に設置されるパージングプラグにケーブルモジュールが配置された状態を示す図である。
【0048】
図12】本発明の第3実施例に係るケーブルモジュールに備えられた要部構成及び計測モジュールを示した図である。
【0049】
図13】本発明の第3実施例に係る金属溶融物が多孔性ブロックを介してパージングプラグの内部に浸透した状態を示した図である。
【0050】
図14】本発明の第3実施例に係る金属溶融物がブロックケースの外側面に沿ってパージングプラグの内部に浸透した状態を示した図である。
【0051】
図15】本発明の第4実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで湯道にケーブルモジュールが配置された状態を示した要部斜視図である。
【0052】
図16】本発明の実施例に係る被加熱部材の統合管理システムの制御方法を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下、添付の各図面を参照して、本発明に係る被加熱部材の統合管理システム及びその制御方法の一実施例を説明する。このとき、本発明は、実施例によって制限又は限定されるものではない。また、本発明を説明するにおいて、公知の機能或いは構成に対する具体的な説明は、本発明の要旨を明確にするために省略されてもよい。
【0054】
以下、図1図8を参照して、本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムに対して説明する。
【0055】
本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムは、高温の溶融物30によって加熱される被加熱部材の損傷状態を統合・管理するための被加熱部材の統合管理システムである。前記溶融物30は工業炉の内部に収容される。
【0056】
本発明の第1実施例に係る被加熱部材の統合管理システムは、被加熱部材、ケーブルモジュール100、計測モジュール200、統合管理モジュール300、及びローカル端末400を含む。
【0057】
前記被加熱部材は、前記工業炉の内部に設置され、前記工業炉の外壁と前記溶融物30とが接触することを防止する。前記被加熱部材は、前記工業炉の外壁が前記溶融物30によって破損することを防止するようになる。
【0058】
前記被加熱部材は、耐火レンガ、キャスタブルなどの耐火物からなってもよい。また、前記被加熱部材は、ガラス又はセメントなどからなってもよい。また、前記被加熱部材は、耐火物とガラスの混合物又は耐火物とセメントの混合物からなってもよい。本発明で前記被加熱部材の材質を限定することはなく、前記被加熱部材は、前記工業炉の外壁と前記溶融物とが接触することを防止する材質からなってもよい。
【0059】
本発明の第1実施例においては、前記被加熱部材が耐火物10からなる場合を説明する。この場合、前記耐火物10は前記工業炉の内部に設置される。
【0060】
前記ケーブルモジュール100は、前記耐火物10の内部に少なくとも一部分が挿入される。前記ケーブルモジュール100には電流を流入させ得る。前記ケーブルモジュール100の両端部は、前記耐火物10の外部に露出し、前記耐火物10の外部に配置された前記計測モジュール200と連結される。
【0061】
前記ケーブルモジュール100が内蔵された前記耐火物10を製造するにおいて、前記ケーブルモジュール100は、前記耐火物10の形状及びサイズに応じて前記耐火物10の厚さ方向の配置位置を異ならせ、独立的に前記耐火物10の内部に配置される。ここで、前記耐火物10の厚さt0は、工業炉の外壁から工業炉の内部で前記耐火物10に溶融物30が接触する部分までの距離を示し、前記耐火物10の厚さ方向は、前記耐火物10に前記溶融物30が接触する部分から工業炉の外壁に向かう方向を示す。以下では、前記ケーブルモジュール100に対して詳細に説明する。
【0062】
前記計測モジュール200は、前記耐火物10の外部に配置される。前記計測モジュール200は、前記ケーブルモジュール100で発生する情報を測定する。前記計測モジュール200で測定される情報は、前記溶融物30によって前記耐火物10が損傷しながら前記ケーブルモジュール100が損傷することによって変更される。また、前記計測モジュール200で測定される電気信号は、前記耐火物10の脱落、溶融、亀裂、破損及び浸食などによる前記耐火物10の損傷状態によって変更される。
【0063】
前記計測モジュール200から測定される情報は、抵抗値及び電流値などの電気信号であってもよい。
【0064】
前記計測モジュール200は、センシングユニット212及びデータ送信部213を含む。
【0065】
前記センシングユニット212は、前記ケーブルモジュール100で発生する電気信号を測定する。本発明の第1実施例における前記センシングユニット212は、前記ケーブルモジュール100で発生する抵抗値を測定する。
【0066】
前記データ送信部213は、前記センシングユニット212で測定された抵抗値を前記統合管理モジュール300に送信する。
【0067】
本発明が上述した実施例に限定されることはなく、前記計測モジュール200は、アラーム手段をさらに含んで構成されてもよい。
【0068】
前記アラーム手段は、前記耐火物10の状態が正常状態の範囲を逸脱した場合、現場管理者が確認できるようにアラーム情報を表示する。
【0069】
前記アラーム情報及びアラーム手段の制御信号は、前記統合管理モジュール300から伝送され得る。前記アラーム手段は、前記耐火物10と隣接するように配置され、警報音及び指示灯で前記耐火物10の状態を表示することができる。
【0070】
前記警報音の音及び指示灯の色は、前記耐火物10の損傷状態に応じて変更され、これによって、現場作業者がリアルタイムで確認し、前記耐火物10の補修及び交替が即時に行われるように構成することができる。
【0071】
前記統合管理モジュール300は、前記計測モジュール200で測定された情報に基づいて前記溶融物30による前記耐火物10の損傷状態を把握し、前記耐火物10の損傷状態を表示し、前記耐火物10に対する管理情報を生成する。
【0072】
前記統合管理モジュール300は、データ受信部310、データ分析部330、データ格納部350、データ出力部370及び管理指示部390を含む。
【0073】
前記データ受信部310は、前記データ送信部230から送信する情報を受信し、前記データ分析部330に情報を伝達する。
【0074】
前記データ分析部330は、前記データ受信部310で受信した情報を演算し、前記耐火物10の損傷状態を把握する。前記耐火物10の状態に対する関連情報はデータ格納部350に格納される。
【0075】
具体的に、前記データ分析部330は、前記データ格納部350に格納されているデータ変換基準に基づいて前記計測モジュール200で測定された前記情報を分析する。前記データ変換基準では、該当の情報によって前記耐火物の状態が定義され得る。
【0076】
結果的に、前記データ分析部330による前記情報の分析結果によって前記耐火物10の損傷状態及び位置が把握される。
【0077】
前記情報の分析は、前記耐火物10の損傷による断絶のみならず、前記耐火物10の損傷した空間に浸透した溶銑によって発生するノイズ及び前記耐火物10の熱によって変化する情報などを含んでもよい。
【0078】
前記耐火物10の熱による情報の変化は、前記耐火物10の亀裂程度及び位置を把握することができ、これによって、前記耐火物10の損傷開始時期、損傷進行速度及び程度を分析することができる。
【0079】
したがって、前記情報を通じて、現場作業者は、前記耐火物10の損傷位置及び損傷状態を容易に把握することができる。
【0080】
結果的に、現場作業者及び担当者は、より即時に且つ正確に前記耐火物10の損傷位置及び損傷状態を把握できるので、前記耐火物10の迅速な補修及び交替が行われ、安全事故の危険性を最小化することができる。
【0081】
また、前記データ分析部330は、前記データ格納部350に格納されている前記耐火物10の数量及び履歴に基づいて前記耐火物10の管理情報を把握することができる。
【0082】
具体的に、前記データ分析部330は、工業炉の区域別に配置された前記耐火物10のうち損傷を受けた耐火物の在庫物量、前記耐火物10の製品名、製造社、製造及び入庫日、ロット番号(Lot No)などを含む製品履歴をリアルタイムで把握することができる。
【0083】
前記データ格納部350で格納された前記耐火物10の損傷状態は、前記耐火物10の交替周期及び時期を把握するのに利用可能である。
【0084】
具体的に、前記データ格納部350に格納された前記耐火物10の損傷状態に関する情報は、前記耐火物10の不良率、破損率、使用率などを把握できるように分析され、前記統合管理モジュール300で前記耐火物10の損傷履歴を管理するのに利用可能である。
【0085】
前記データ出力部370は、前記耐火物10の損傷状態、耐火物の在庫物量及び製品履歴、及び前記耐火物10の損傷履歴を表示するようになる。
【0086】
前記管理指示部390は、前記耐火物10に対する管理情報を前記ローカル端末400に送信し、現場管理者及び担当者がリアルタイムで前記耐火物10の損傷状態を確認できるようにする。
【0087】
したがって、前記現場管理者及び担当者は、前記耐火物10を即時に修理及び交替することができる。
【0088】
特に、前記統合管理モジュール300は、変更された前記情報に対応して損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を導出し、損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を通じて、前記溶融物30が前記耐火物10の内部に浸透した距離Dを把握することができる。
【0089】
また、前記統合管理モジュール300は、一つの前記ケーブルモジュール100を基準にして前記溶融物30によって損傷する後述する第1単位ケーブル110及び第2単位ケーブル120の位置を通じて、前記耐火物10の厚さ方向に対して垂直な平面上で前記耐火物10の損傷位置を把握することができる。
【0090】
前記ローカル端末400は、前記統合管理モジュール300から前記耐火物10の管理情報を受け取る。前記ローカル端末400は、現場管理者及び担当者のノートパソコン及び携帯電話になってもよい。
【0091】
前記ローカル端末400に伝達される管理指示命令は、前記耐火物10の状態によって異なる形に伝達され、これによって、現場管理者及び担当者は、前記耐火物10の状態に合わせて管理を進めることができる。
【0092】
前記ケーブルモジュール100、前記計測モジュール200、前記統合管理モジュール300及び前記ローカル端末400を含む耐火物の統合管理システムは、前記耐火物10の統合・管理を可能にし、前記耐火物10の損傷状態をリアルタイムでモニタリングできるようにし、最小の現場管理人員で前記耐火物10を管理できるようにする。
【0093】
図5に示したように、本発明の第1実施例に係る前記ケーブルモジュール100は、互いに離隔して配置される多数の第1単位ケーブル110と、前記第1単位ケーブル110と交差した状態で互いに離隔して配置される多数の第2単位ケーブル120とを含む。これによって、前記ケーブルモジュール100は、前記耐火物10の厚さ方向に対して垂直な平面上でメッシュ構造を示すようになる。
【0094】
この場合、図5のようなメッシュ構造内で損傷する前記第1単位ケーブル110及び前記第2単位ケーブル120に対する抵抗値の変化を通じて、平面上で前記耐火物10が損傷した位置を座標化することができ、このような座標化を通じて、平面上で前記耐火物10が損傷した位置を簡便に把握することができる。
【0095】
前記第1単位ケーブル110と前記第2単位ケーブル120は実質的に同一の構造を有するので、図6に示した前記第1単位ケーブル110に対して説明する。
【0096】
前記第1単位ケーブル110は、金属電線111及び空間確保用コーティング層113を含んで構成される。
【0097】
前記金属電線111の周囲には、少なくとも一部分に突出形成された突起112が備えられる。前記突起112は、鋸歯形状に前記金属電線111の周囲に突出形成されてもよい。また、前記金属電線111の両端部には、前記計測モジュール200と連結されるように連結端子115が備えられる。
【0098】
前記金属電線111の表面自体がスクリュー形状に屈曲を有しながら形成されることによって、前記金属電線111の表面積は、円形断面を有する一般的な金属電線よりも単位長さ当たり広い表面積を有することができる。さらに、前記突起112が前記金属電線111の周囲の表面に突出形成され、前記金属電線111が前記耐火物10と接触する表面積が広くなる。
【0099】
結果的に、スクリュー形状の前記金属電線111及び鋸歯形状の前記突起112が前記耐火物10を固定できるようになり、その結果、前記耐火物10と前記ケーブルモジュール100との結合構造が強化され得る。
【0100】
また、前記金属電線111と前記耐火物10とが接触する表面積を広げるために、前記金属電線111の周囲面が部分的に不規則に沈降して形成されてもよい。
【0101】
本発明が上述した実施例に限定されることはなく、前記第1単位ケーブル110は、前記金属電線111と、前記金属電線111の周囲面の少なくとも一部分に不規則に接着する耐火物結束部材とを含んで構成されてもよい。
【0102】
前記耐火物結束部材は、ホットファイバーなどの金属材質の繊維で構成されてもよく、前記金属電線111の周囲面に付着して前記耐火物10の内部に投入され、前記耐火物10を構成する各材料とよく絡み合うようになる。
【0103】
したがって、前記耐火物10と前記第1単位ケーブル110との結合構造が強化されるので、前記耐火物10から前記第1単位ケーブル110が脱落する現象が減少するようになる。
【0104】
前記金属電線111は、前記耐火物10が伝達する熱によって容易に溶けたり膨張しないように耐熱性に優れたSUS材質を用いて形成されてもよい。
【0105】
前記金属電線111に使用される材質は、これに限定されることなく、耐熱性に優れ、電流がよく通る金属に代替可能である。
【0106】
また、前記金属電線111の構造は、電流がよく通るように銅線が中心に位置し、前記耐火物10の熱によって前記銅線が容易に溶融されることを防止するために前記銅線の外側をSUS線で覆う形態で構成されてもよい。
【0107】
前記空間確保用コーティング層113は、前記金属電線111の周囲面の少なくとも一部分にコーティングされ、前記耐火物10の温度上昇時に溶けながら前記金属電線111の膨張空間を確保する。
【0108】
前記耐火物10の温度上昇と共に前記金属電線111が膨張すると、前記金属電線111は、前記空間確保用コーティング層113によって形成された膨張空間の少なくとも一部分を充填するようになる。
【0109】
これによって、前記空間確保用コーティング層113は、前記耐火物10が伝達する熱によって溶けるようになり、その結果、コーティング液の形態で前記耐火物10の外部に排出される。
【0110】
本発明が上述した実施例に限定されることはなく、前記耐火物10の外部には、排出された前記コーティング液を収容・保管できる貯蔵タンクが配置されてもよい。
【0111】
前記貯蔵タンクは、前記コーティング液を収容・保管するだけでなく、前記コーティング液が前記耐火物10の内部に再び挿入され得るように案内する役割をすることができる。
【0112】
前記空間確保用コーティング層113はパラフィンで構成されてもよい。
【0113】
前記空間確保用コーティング層113の材質は、これに限定されるものではなく、前記金属電線より溶融点が低く、コーティングの過程が簡単であり、電流が通らない材質に代替可能である。
【0114】
一方、前記計測モジュール200は、前記第1単位ケーブル110と1対1に対応して結合され、前記第1単位ケーブル110で発生する抵抗値を測定する第1単位計測ユニット201と、前記第2単位ケーブル120と1対1に対応して結合され、前記第2単位ケーブル120で発生する抵抗値を測定する第2単位計測ユニット202とを含んでもよい。
【0115】
前記第1単位計測ユニット201と前記第2単位計測ユニット202は実質的に同一の構造を有する。前記第1単位計測ユニット201及び前記第2単位計測ユニット202は、それぞれ前記センシングユニット212及び前記データ送信部213を含んでもよい。
【0116】
本発明の第1実施例に係る耐火物の統合管理システムは、固定抵抗ユニット200aをさらに含んでもよい。
【0117】
このとき、前記ケーブルモジュール100、前記計測モジュール200及び前記固定抵抗ユニット200aは閉ループを形成する。
【0118】
前記固定抵抗ユニット200aは既に設定された抵抗値を有する。前記固定抵抗ユニット200aは前記耐火物10の外部に配置される。前記固定抵抗ユニット200aは、前記ケーブルモジュール100と前記計測モジュール200との間に配置され、前記ケーブルモジュール100と前記計測モジュール200とを電気的に連結する。
【0119】
前記固定抵抗ユニット200aは、前記ケーブルモジュール100で発生する抵抗値の変化を明確にし、前記計測モジュール200で測定される抵抗値の誤差を減少させることができる。
【0120】
以下では、図3及び図4を参照して、本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、工業炉のうち製鋼炉40に設置される前記耐火物10に対する前記ケーブルモジュール100及び前記計測モジュール200の設置状態を説明する。
【0121】
前記製鋼炉40の内部に設置される前記耐火物10には、前記耐火物10の厚さ方向に貫通ホール11が貫通形成される。前記製鋼炉40の特性上、前記貫通ホール11には、前記溶融物30によって損傷する残存測定ブロック21が内蔵された状態で前記溶融物30に気泡を供給するパージングプラグ20が結合される。前記パージングプラグ20及び前記残存測定ブロック21は前記耐火物10より速く損傷し得る。
【0122】
このとき、前記ケーブルモジュール100は、前記パージングプラグ20の交替時期に対応して前記残存測定ブロック21の内部に設置される第3ケーブルモジュール103を含んでもよい。前記第3ケーブルモジュール103は、前記第1単位ケーブル110及び前記第2単位ケーブル120を含んでもよい。これに対応して、前記計測モジュール200は、前記第3ケーブルモジュール103で発生する電気信号を測定する第3計測モジュール230を含んでもよい。前記第3計測モジュール230は、前記第1単位計測ユニット201及び前記第2単位計測ユニット202を含んでもよい。
【0123】
この場合、図4に示したように、前記耐火物の厚さt0に対応して前記パージングプラグ20が前記貫通ホール11に結合され、前記パージングプラグ20には残存測定ブロック21が内蔵される。そして、前記残存測定ブロック21には前記第3ケーブルモジュール103が内蔵される。また、前記第3ケーブルモジュール103には前記第3計測モジュール230が連結される。
【0124】
そして、図4に示したように、前記溶融物30によって前記耐火物10が損傷すると、前記溶融物30が前記耐火物10の内部に浸透する。前記残存測定ブロック21のマジノ線t1に前記第3ケーブルモジュール103が内蔵されているので、前記溶融物30が前記耐火物10の内部に「D」だけ浸透すると、前記パージングプラグ20の交替時期に対応して前記耐火物10に内蔵された前記第3ケーブルモジュール103が損傷し、前記第3ケーブルモジュール103の損傷により、前記第3計測モジュール230で測定される電気信号が変更される。
【0125】
これによって、前記統合管理モジュール300は、変更された前記電気信号に対応して損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を導出し、損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を通じて、前記溶融物30が前記耐火物10の内部に浸透した距離を把握することができる。
【0126】
また、前記統合管理モジュール300は、前記溶融物30によって損傷する前記第1単位ケーブル110及び前記第2単位ケーブル120の位置を通じて、前記耐火物10の厚さ方向に対して垂直な平面上で前記耐火物10の損傷位置を把握することができる。
【0127】
以下では、図7及び図8を参照して、本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、工業炉のうち製銑炉50に設置される前記耐火物10に対する前記ケーブルモジュール100及び前記計測モジュール200の設置状態を説明する。
【0128】
前記製銑炉50の内部に前記耐火物10が設置される場合、前記ケーブルモジュール100は、第1ケーブルモジュール101、第2ケーブルモジュール102及び第3ケーブルモジュール103に区分してもよい。
【0129】
前記第1ケーブルモジュール101及び前記第2ケーブルモジュール102は、前記耐火物10と前記溶融物30との境界から前記耐火物10の厚さ方向に沿って前記耐火物10の内部に設置される。前記第1ケーブルモジュール101は、前記耐火物10と前記溶融物30との境界から前記耐火物10の厚さ方向に沿って離隔して設置され、前記第2ケーブルモジュール102は、前記第1ケーブルモジュール101から前記耐火物10の厚さ方向に沿って離隔して設置されてもよい。
【0130】
前記第3ケーブルモジュール103は、前記第2ケーブルモジュール102から前記耐火物10の厚さ方向に沿って離隔して配置される。前記第3ケーブルモジュール103は、前記耐火物10の交替時期に対応して前記耐火物10の内部に設置される。
【0131】
ここで、前記第1ケーブルモジュール101、前記第2ケーブルモジュール102及び前記第3ケーブルモジュール103は、それぞれ前記第1単位ケーブル110及び前記第2単位ケーブル120を含んでもよい。
【0132】
これに対応して、前記計測モジュール200は、第1計測モジュール210、第2計測モジュール210及び第3計測モジュール230に区分してもよい。
【0133】
前記第1計測モジュール210は、前記第1ケーブルモジュール201で発生する電気信号を測定し、前記第2計測モジュール220は、前記第2ケーブルモジュール202で発生する電気信号を測定し、前記第3計測モジュール230は、前記第3ケーブルモジュール103で発生する電気信号を測定する。
【0134】
前記第1計測モジュール210、第2計測モジュール220及び第3計測モジュール230は、それぞれ前記第1単位計測ユニット201及び前記第2単位計測ユニット202を含んでもよい。
【0135】
この場合、図7に示したように、前記耐火物の厚さt0に対応して、前記耐火物10の内部には、前記溶融物30から前記耐火物10の厚さ方向に沿って前記第1計測モジュール101、前記第2計測モジュール102及び前記第3計測モジュール103が互いに離隔した状態で順次配置される。前記第1ケーブルモジュール101には前記第1計測モジュール210が連結され、前記第2ケーブルモジュール102には前記第2ケーブルモジュール220が連結され、前記第3ケーブルモジュール103には前記第2計測モジュール230が連結される。
【0136】
そして、図8に示したように、前記溶融物30によって前記耐火物10が損傷すると、前記溶融物30が前記耐火物10の内部に浸透する。この場合、前記溶融物30は前記第1ケーブルモジュール101を損傷させ、次に、前記第2ケーブルモジュール102を損傷させ、最後に、第3ケーブルモジュール103を損傷させるようになる。このとき、前記耐火物10のマジノ線t1に前記第3ケーブルモジュール103が内蔵されているので、前記溶融物30が前記耐火物10の内部に「D」だけ浸透すると、前記耐火物10の交替時期に対応して前記耐火物10に内蔵された前記第3ケーブルモジュール103が損傷し、前記第3ケーブルモジュール103の損傷により、前記第3計測モジュール230で測定される電気信号が変更される。
【0137】
これによって、前記統合管理モジュール300は、変更された前記電気信号に対応して損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を導出し、損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を通じて、前記溶融物30が前記耐火物10の内部に浸透した距離を把握することができる。
【0138】
また、前記統合管理モジュール300は、前記溶融物30によって損傷する前記第1単位ケーブル110及び前記第2単位ケーブル120の位置を通じて、前記耐火物10の厚さ方向に対して垂直な平面上で前記耐火物10の損傷位置を把握することができる。
【0139】
工業炉のうち連鋳炉60に設置される前記耐火物10に対する前記ケーブルモジュール100及び前記計測モジュール200の設置状態は、前記製鋼炉40又は前記製銑炉50に設置される場合と同一の構造を示すので、これに対する説明は省略する。
【0140】
以下では、本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムに対して詳細に説明する。
【0141】
図9は、本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムにおけるケーブルモジュールの配置状態を示した図で、図10は、本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムでケーブルモジュールを構成する第1電線ユニットを示した図である。
【0142】
図2図9及び図10を参照すると、本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムは、被加熱部材、ケーブルモジュール100、計測モジュール200、統合管理モジュール300及びローカル端末400を含む。
【0143】
本発明の第2実施例の計測モジュール200、統合管理モジュール300及びローカル端末400の構成のうち、上述した本発明の第1実施例の計測モジュール200、統合管理モジュール300及びローカル端末400と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0144】
本発明の第2実施例に係る計測モジュール200は、前記ケーブルモジュール100で発生する電流値に対する電気信号を測定する。
【0145】
本発明の第2実施例に係る前記ケーブルモジュール100は、前記被加熱部材の内部に少なくとも一部分が挿入される。具体的に、前記ケーブルモジュール100は、電気的に連結されていない状態で隣り合うように配置される第1電線ユニット130及び第2電線ユニット140を含む。
【0146】
前記溶融物30が前記被加熱部材の内部に浸透し、前記溶融物30を媒介にして前記第1電線ユニット130と第2電線ユニット140とが互いに電気的に連結されると、前記第1電線ユニット130及び前記第2電線ユニット140には電流が流れるようになる。
【0147】
勿論、前記第1電線ユニット130及び前記第2電線ユニット140が位置する領域まで前記溶融物30が浸透しない場合は、前記第1電線ユニット130と前記第2電線ユニット140とが電気的に連結されていない状態になり得る。
【0148】
前記第1電線ユニット130は、金属電線131と、前記金属電線131の外側面にコーティングされ、前記被加熱部材が製造される過程で前記第1電線ユニット130と前記第2電線ユニット140とが電気的に連結されることを防止するためのコーティング層133と、前記計測モジュールとの連結のための連結端子135とを含む。
【0149】
前記金属電線131は、熱によって容易に溶けたり膨張しないように耐熱性に優れたSUS材質を用いて形成されてもよい。前記金属電線131に使用される材質は、これに限定されることなく、耐熱性に優れ、電流がよく通る金属に代替可能である。
【0150】
また、前記金属電線131の構造は、電流がよく通るように銅線が中心に位置し、前記耐火物10の熱によって前記銅線が容易に溶融されることを防止するために前記銅線の外側をSUS線で覆う形態で構成されてもよい。
【0151】
前記コーティング層133は、前記被加熱部材が製造される過程中で溶けない材質、例えば、セラミックなどで形成されてもよい。
【0152】
勿論、本発明がこれに限定されものではなく、前記被加熱部材、例えば、耐火物が非伝導体である場合、前記コーティング層は、前記耐火物の製造過程中の焼成工程で溶ける材質で製作されてもよい。
【0153】
例えば、耐火物が非伝導体である場合、コーティング層は、プラスチック材質のテープが巻かれた形態で製作されてもよい。このとき、前記金属電線の表面には、突起が突出形成されたり、金属繊維などの耐火物結束部材が付着し、前記突起又は耐火物結束部材が前記耐火物を固定する面積が増加するようになり、その結果、前記耐火物と前記ケーブルモジュールとの結合構造が強化され得る。
【0154】
前記第2電線ユニット140は前記第1電線ユニット130と実質的に同一の構造を有するので、これに対する詳細な説明は省略する。ここで、前記第1電線ユニット130及び前記第2電線ユニット140は、別途の外部ケースの内部空間に共に設置されてもよい。
【0155】
一方、前記計測モジュール200は電源ユニット211をさらに含む。
【0156】
前記電源ユニット211は、前記第1電線ユニット110及び前記第2電線ユニット120と個別的にそれぞれ連結されている。上述した前記センシングユニット212は、前記第1電線ユニット130及び第2電線ユニット140に流れる電流を測定する。前記データ送信部213は、前記センシングユニット212で測定された電流値を前記統合管理モジュール300に送信する。
【0157】
結果的に、前記計測モジュール200は、前記被加熱部材の内部に浸透した前記溶融物を媒介にして前記第1電線ユニット130と第2電線ユニット140とが電気的に互いに連結されているかどうかに対する状態を測定するようになる。
【0158】
前記ケーブルモジュール100は、前記被加熱部材、すなわち、耐火物10の厚さ方向に沿って隣り合うように配置される第1ケーブルモジュール101、第2ケーブルモジュール102及び第3ケーブルモジュール103を含む。
【0159】
このとき、前記計測モジュール200は、前記第1ケーブルモジュール101に流れる第1電流値を測定する第1計測モジュール210、前記第2ケーブルモジュール102に流れる第2電流値を測定する第2計測モジュール220、及び前記第3ケーブルモジュール103に流れる第3電流値を測定する第3計測モジュール230を含む。
【0160】
ここで、前記統合管理モジュール300は、前記第1電流値、第2電流値及び第3電流値に基づいて前記溶融物30によって損傷したケーブルモジュールの挿入位置を導出し、損傷したケーブルモジュールの挿入位置を通じて、前記溶融物が前記被加熱部材の内部に浸透した距離Dを把握することができる。
【0161】
再び図3図4図7及び図8を参照すると、本発明の第2実施例に係る被加熱部材の統合管理システムにおいて、工業炉のうち製鋼炉40及び製銑炉50に設置される前記耐火物10に対する前記ケーブルモジュール100及び前記計測モジュール200の設置状態は、本発明の第1実施例における前記ケーブルモジュール100及び前記計測モジュール200が設置された状態と同一である。
【0162】
但し、前記計測モジュール100が前記ケーブルモジュール200の電流値に対する電気信号を測定することのみが異なるので、これに対する詳細な説明は省略する。
【0163】
以下では、本発明の第3実施例に係る被加熱部材の統合管理システムに対して詳細に説明する。
【0164】
図11は、本発明の第3実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで製鋼炉に設置されるパージングプラグにケーブルモジュールが配置された状態を示す図であり、図12は、本発明の第3実施例に係るケーブルモジュールに備えられた要部構成及び計測モジュールを示した図であり、図13は、本発明の第3実施例に係る金属溶融物が多孔性ブロックを介してパージングプラグの内部に浸透した状態を示した図であり、図14は、本発明の第3実施例に係る金属溶融物がブロックケースの外側面に沿ってパージングプラグの内部に浸透した状態を示した図である。
【0165】
図2図11図14を参照すると、本発明の第3実施例に係る被加熱部材の統合管理システムは、被加熱部材、ケーブルモジュール100、計測モジュール200、統合管理モジュール300、及びローカル端末400を含む。
【0166】
本発明の第3実施例の計測モジュール200、統合管理モジュール300及びローカル端末400の構成のうち、上述した本発明の第1実施例の計測モジュール200、統合管理モジュール300及びローカル端末400と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0167】
一方、本発明の第3実施例に係る前記被加熱部材はパージングプラグ500で、前記溶融物は金属溶融物であってもよい。
【0168】
前記ケーブルモジュール100は、前記パージングプラグ500の内部に少なくとも一部分が挿入されている。
【0169】
具体的に、前記ケーブルモジュール100は、第1電線ユニット150と、前記第1電線ユニット150と電気的に連結されていない状態で前記パージングプラグ500の内部領域上で前記第1電線ユニット150と一定距離だけ離れた位置に配置される第2電線ユニット160と、前記第1電線ユニット150と前記第2電線ユニット160とを物理的に連結する非伝導性材質の連結部材170とを含む。
【0170】
前記第1電線ユニット150は、第1電線151と、前記第1電線151と電気的に互いに連結されていない状態で互いに隣り合うように配置される第2電線152と、前記第1電線151及び前記第2電線152を覆うための第1電線被覆153とを含む。
【0171】
また、前記第2電線ユニット160は、第3電線161と、前記第3電線161と電気的に互いに連結されていない状態で互いに隣り合うように配置される第4電線162と、前記第3電線161及び前記第4電線162を覆うための第2電線被覆163とを含む。
【0172】
ここで、前記金属溶融物30が前記ケーブルモジュール100の少なくとも一部領域に接触することによって前記ケーブルモジュール100の電気的連結状態が変化し得る。
【0173】
すなわち、前記金属溶融物30が前記第1電線ユニット150と接触して前記第1電線ユニット150の一部を溶かすと、前記第1電線151と前記第2電線152とが電気的に連結され、前記第1電線151と前記第2電線152との間に電流が流れるようになる。
【0174】
同様に、前記金属溶融物30が前記第2電線ユニット160と接触して前記第2電線ユニット160の一部を溶かすと、前記第3電線161と前記第4電線162とが電気的に連結され、前記第3電線161と前記第4電線162との間に電流が流れるようになる。
【0175】
勿論、前記第1電線ユニット150及び前記第2電線ユニット150が位置する領域まで前記金属溶融物30が浸透しない場合は、前記第1電線ユニット150及び前記第2電線ユニット160のそれぞれに電流が流れなくなり得る。
【0176】
前記ケーブルモジュール100は、前記第1電線ユニット150と前記計測モジュール200とを電気的に連結するための第1連結電線154と、前記第2電線ユニット160と前記計測モジュール200とを電気的に連結するための第2連結電線164とをさらに含んでもよい。
【0177】
一方、前記パージングプラグ500は、ラドル70の内部空間に気体を供給するための多孔性ブロック510と、前記多孔性ブロック510を覆う内部耐火物ブロック520と、前記内部耐火物ブロックを覆うブロックケース530と、前記ブロックケース530の外部を覆う外部耐火物ブロック550と、前記多孔性ブロック510に気体を注入するための気体注入管540とを含む。
【0178】
前記多孔性ブロック510は、前記パージングプラグ500の下部領域を形成する第1多孔性ブロック511と、前記第1多孔性ブロック511の上部に配置される第2多孔性ブロック512とを含む。
【0179】
前記第1多孔性ブロック511及び前記第2多孔性ブロック512は、円錐台の形状を有するが、本発明がこれに限定されるものではなく、多様な形状を有することができる。
【0180】
前記気体注入管540を介して流入した気体は、前記多孔性ブロック510を通過しながら前記ラドル70の内部に供給される。
【0181】
前記ラドル70の内部には高温の金属溶融物30が充填され、前記多孔性ブロック510によって流入する気体により、前記金属溶融物30に含有されている異物が金属溶融物30の上部領域に浮き上がるようになる。浮き上がった異物は、別途の除去装置によって前記ラドルから除去される。
【0182】
前記内部耐火物ブロック520は、前記ブロックケース530、前記多孔性ブロック510及び前記ケーブルモジュールの第1電線ユニット150及び第2電線ユニット160を前記ブロックケース530の内部で固定させるようになる。
【0183】
前記ブロックケース530は、金属材質で製作され、前記外部耐火物ブロック550に向かって突出した突出部531を含む。
【0184】
ここで、前記第1電線151及び前記第2電線152は前記突出部531の内側面上に配置されてもよい。すなわち、前記第1電線ユニット150は、前記ブロックケース530の内側面と前記多孔性ブロック510の外側面との間に配置される。
【0185】
前記金属溶融物30が前記ブロックケース530の外側面に沿って前記パージングプラグ500の内部に浸透する過程で、前記金属溶融物30が前記突出部531の外側面に到逹すると、前記ブロックケース530の下部方向に移動する速度が減少しながら前記突出部531を溶かすと同時に、前記金属溶融物30と前記第1電線ユニット150とが接触するようになる。
【0186】
前記金属溶融物30が前記第1電線ユニット150と接触して前記第1電線ユニット150の一部が溶けると、前記第1電線151と前記第2電線152とが前記金属溶融物30を媒介にして電気的に連結され、前記計測モジュール200は、前記第1電線ユニット150に流れる電流値の変化を測定するようになる。
【0187】
前記第1電線ユニット150、前記連結部材130及び前記第2電線ユニット120は、前記多孔性ブロック510の底面を基準にして同一の平面上に一体に配置される。
【0188】
ここで、前記第2電線ユニット160は、前記多孔性ブロック510の中心領域に配置される。
【0189】
前記第1電線ユニット150、前記連結部材170及び前記第2電線ユニット160が一体に備えられ、前記第1多孔性ブロック511と前記第2多孔性ブロック512との間に配置されることによって、前記パージングプラグ500の製作が便利になる。
【0190】
ここで、前記パージングプラグ500を製造する過程を簡単に説明する。
【0191】
まず、作業者は、前記ブロックケース530の両端面のうち直径が小さい領域が平面上に配置されるようにする。すなわち、前記ブロックケース530は、実際に使用される状態と反対方向に裏返されて配置される。
【0192】
次に、作業者は、前記第2多孔性ブロック512の両端面のうち直径が小さい断面が平面上に配置され、前記ブロックケース530の内部空間上に配置されるようにする。
【0193】
次に、作業者は、前記第2多孔性ブロック512の両端面のうち直径が大きい断面の上面に前記第1電線ユニット150、前記連結部材170及び前記第2電線ユニット160が一体に結合された電線ユニット組立体を配置する。
【0194】
このとき、前記第1電線ユニット150は、前記ブロックケースの突出部531上に配置される。
【0195】
特に、前記第1電線ユニット150は、図11に示したように、前記突出部531の上部領域の内側面に密着するように前記突出部531上に配置される。
【0196】
前記第1電線ユニット150が前記突出部531の上部領域に密着するように配置されると、金属溶融物30が前記ブロックケース530を溶かしながら前記ブロックケース530の外側面に沿って前記パージングプラグ500の内部に浸透するとき、前記第1電線ユニット150と容易に接触し得るようになり、前記第1電線ユニット150の電気的連結状態をより正確に測定できるようになる。
【0197】
次に、作業者は、前記第1多孔性ブロック511の両端面のうち直径が小さい断面が前記第2電線ユニット160の上部に配置されるようにする。
【0198】
このとき、前記第1連結電線154及び前記第2連結電線164は、前記計測モジュール200と連結できる程度の長さを有するように配置される。
【0199】
次に、作業者は、前記ブロックケース530の内部空間に溶融耐火物を注入した後で乾燥させる。ここで、前記溶融耐火物の乾燥によって前記内部耐火物ブロック520を形成するようになり、前記内部耐火物ブロック520が形成される過程で前記ブロックケース530、前記第1多孔性ブロック511及び前記第2多孔性ブロック512が固定される。
【0200】
次に、作業者は、前記気体注入管540と前記第1多孔性ブロック511とが互いに連通するように前記気体注入管540を設置する。
【0201】
勿論、本発明が上述した実施例に限定されることはなく、前記第1電線ユニット150と前記第2電線ユニット160は、前記多孔性ブロック510の底面を基準にして互いに異なる平面上に配置されてもよい。
【0202】
一方、前記計測モジュール200は、前記パージングプラグ500の内部に浸透した前記金属溶融物30による前記ケーブルモジュール100の電気的連結状態の変化を測定するようになる。
【0203】
前記計測モジュール200は、電源ユニット211を含み、前記パージングプラグ500の外部に配置される。
【0204】
前記電源ユニット210は、前記第1電線ユニット150及び前記第2電線ユニット160と個別的にそれぞれ連結されている。
【0205】
上述した前記センシングユニット212は、前記第1電線ユニット150に流れる電流を測定するための第1センサー212aと、前記第2電線ユニット160に流れる電流を測定するための第2センサー212bとを含む。
【0206】
前記データ送信部230は、前記第1センサー212a及び前記第2センサー212bで測定された情報を前記統合管理モジュール300に送信するためのものである。
【0207】
前記第1センサー212aは、前記ブロックケース530の外側面に沿って移動しながらブロックケース530を溶融させた金属溶融物を媒介にして前記第1電線151と前記第2電線152とが電気的に連結されているかどうかを判断するための情報を前記統合管理モジュール300に提供することができる。
【0208】
すなわち、前記第1センサー212aは、金属溶融物を媒介にして前記第1電線151と前記第2電線152とが電気的に連結されているかどうかに対する状態を測定するようになる。
【0209】
前記第2センサー212bは、前記多孔性ブロック510の内部に浸透した金属溶融物を媒介にして前記第3電線161と前記第4電線162とが電気的に連結されているかどうかを判断するための情報を前記統合管理モジュール300に提供することができる。
【0210】
同様に、前記第2センサー212bは、前記第3電線161と前記第4電線162とが金属溶融物を媒介にして電気的に連結されているかどうかに対する状態を測定するようになる。
【0211】
ここで、図13は、金属溶融物30が多孔性ブロック510を介してパージングプラグの内部に浸透し、前記第3電線121及び前記第4電線122が金属溶融物30を媒介にして電気的に連結された状態を示し、図14は、金属溶融物30がブロックケース530の外側面に沿ってパージングプラグの内部に浸透し、前記第1電線111及び前記第2電線112が金属溶融物30を媒介にして電気的に連結された状態を示す。
【0212】
すなわち、図14では、ブロックケース530の外側面に沿って流れる金属溶融物30が該当のブロックケースを溶かしながら前記ブロックケース530の内側面に密着している前記第1電線151及び前記第2電線152を溶かすようになり、その結果、前記第1電線151と前記第2電線152とが前記金属溶融物30を媒介にして電気的に連結される。
【0213】
結果的に、電気的に連結されていない隣り合う二つの電線が金属溶融物によって互いに電気的に連結されるという特徴を通じて、パージングプラグの損傷状態を容易に且つ正確に確認できるようになる。
【0214】
特に、第1電線ユニット150がブロックケース530の内側面と多孔性ブロックの外側面との間に配置され、第2電線ユニット160が多孔性ブロック510の中心領域に配置されるようにし、その結果、金属溶融物がブロックケース530の外側面に沿って移動しながら前記パージングプラグ500の内部に浸透したかどうか、そして、金属溶融物が多孔性ブロック510の内部に浸透したかどうかを容易に確認できるようになる。
【0215】
以下では、本発明の第4実施例に係る被加熱部材の統合管理システムに対して詳細に説明する。
【0216】
図15は、本発明の第4実施例に係る被加熱部材の統合管理システムで湯道にケーブルモジュールが配置された状態を示した要部斜視図である。
【0217】
図2及び図15を参照すると、本発明の第4実施例に係る被加熱部材の統合管理システムは、被加熱部材、ケーブルモジュール100、計測モジュール200、統合管理モジュール300、及びローカル端末400を含む。
【0218】
本発明の第4実施例の計測モジュール200、統合管理モジュール300及びローカル端末400の構成のうち、上述した本発明の第1実施例の計測モジュール200、統合管理モジュール300及びローカル端末400と同一の構成に対する詳細な説明は省略する。
【0219】
一方、本発明の第4実施例に係る前記被加熱部材は湯道耐火物730であってもよく、前記湯道耐火物730は、溶融物(図示せず)が移動する前記湯道700に配置され、前記湯道の鉄皮ケース710と前記溶融物とが接触することを防止する。
【0220】
すなわち、前記湯道耐火物730は、前記溶融物によって前記湯道の鉄皮ケース710が損傷することを防止する。
【0221】
図15に示したように、前記湯道700は、外側に配置され、溶融物(図示せず)の移動を案内する湯道鉄皮ケース710と、前記湯道鉄皮ケース710の内側に配置され、前記溶融物に対して前記湯道鉄皮ケース710を保護する高強度耐火物720と、前記高光度耐火物720の内側に配置され、前記溶融物が直接移動する湯道耐火物730とを含む。
【0222】
本発明の第4実施例に係る前記ケーブルモジュールは、第1ケーブルモジュール191、第2ケーブルモジュール193及び第3ケーブルモジュール195を含む。
【0223】
前記第1ケーブルモジュール191は、前記湯道耐火物730の一側隔壁の内部に配置されてもよい。
【0224】
前記第1ケーブルモジュール191は、メッシュ形状の第1面状ケーブルモジュール191aと、前記第1面状ケーブル191aと同一に形成され、前記第1面状ケーブルモジュール191aから一定間隔だけ離隔して配置される第2面状ケーブルモジュール191bとを含んでもよい。
【0225】
勿論、前記湯道耐火物730のサイズ及び構造によって面状ケーブルモジュールの数を増加又は減少させ得る。
【0226】
前記第2ケーブルモジュール193は、前記湯道耐火物730の他側隔壁の内部に配置されてもよい。
【0227】
前記第2ケーブルモジュール193は、前記第1面状ケーブルモジュール191a及び前記第2面状ケーブルモジュール191bと同一の形状の第3面状ケーブルモジュール193a及び第4面状ケーブルモジュール193bを含んでもよい。
【0228】
前記第3ケーブルモジュール195は、前記湯道耐火物730の底側内部に配置されてもよい。
【0229】
前記第3ケーブルモジュール195は、前記第1面状ケーブルモジュール191a及び前記第2面状ケーブルモジュール191bと同一の形状の第5面状ケーブルモジュール195a及び第6面状ケーブルモジュール195bを含んでもよい。
【0230】
このとき、前記第1面状ケーブルモジュール191a、前記第3面状ケーブルモジュール193a及び前記第5面状ケーブルモジュール195aは、前記湯道耐火物730の内部で移動する溶融物と近接するように配置され、前記第2面状ケーブルモジュール191b、前記第4面状ケーブルモジュール195b及び前記第6面状ケーブルモジュール195bは、前記湯道耐火物の内部で前記鉄皮ケース710と近接するように配置されてもよい。
【0231】
図示してはいないが、各面状ケーブルモジュールは、多数の第1単位ケーブルと、前記第1単位ケーブルと交差した状態で互いに離隔して配置される多数の第2単位ケーブルとからなってもよく、このような各単位ケーブルの配置構造により、各面状ケーブルモジュールがメッシュ形状に形成される。
【0232】
勿論、本発明がこれに限定されるものではなく、各面状ケーブルがメッシュ形状に形成されること以外に、ライン形態のケーブルが平面上に螺旋状、蛇状又は直線状に配置されてもよい。
【0233】
図示してはいないが、前記計測モジュールは、第1計測モジュール、第2計測モジュール及び第3計測モジュールを含んでもよい。
【0234】
前記第1計測モジュールは、前記第1面状ケーブルモジュール191a及び前記第2面状ケーブルモジュール191bと連結され、第1面状ケーブルモジュール191a及び第2面状ケーブルモジュール191bで発生した電気信号をそれぞれ測定する第1面状計測モジュール及び第2面状計測モジュールを含んでもよい。
【0235】
前記第2計測モジュールは、前記第3面状ケーブルモジュール193a及び前記第4面状ケーブルモジュール193bと連結され、前記第3面状ケーブルモジュール193a及び前記第4面状ケーブルモジュール193bで発生した電気信号をそれぞれ測定する第3面状計測モジュール及び第4面状計測モジュールを含んでもよい。
【0236】
前記第3計測モジュールは、前記第5面状ケーブルモジュール195a及び前記第6面状ケーブルモジュール195bと連結され、前記第5面状ケーブルモジュール195a及び前記第6面状ケーブルモジュール195bで発生した電気信号をそれぞれ測定する第5面状計測モジュール及び第6面状計測モジュールを含んでもよい。
【0237】
図示してはいないが、各面状ケーブル計測モジュールは、多数の第1単位ケーブル及び前記第2単位ケーブルとそれぞれ連結される第1単位計測モジュール及び第2単位計測モジュールを含んでもよい。
【0238】
すなわち、前記溶融物によって前記湯道耐火物730が損傷すると、前記溶融物が前記湯道耐火物730の内部に浸透する。前記溶融物が湯道耐火物730の内部に浸透すると、1次的に前記溶融物と近接するように配置された前記第1面状ケーブルモジュール191a、前記第3面状ケーブルモジュール193a及び前記第5面状ケーブルモジュール195aが損傷し、第1面状ケーブルモジュール191a、前記第3面状ケーブルモジュール193a及び前記第5面状ケーブルモジュール195aが損傷することによって、前記第1面状計測モジュール、前記第3面状計測モジュール及び第5面状計測モジュールで測定される電気信号が変更される。
【0239】
すなわち、前記溶融物が前記湯道耐火物730に浸透し、前記溶融物と近接するように配置された第1面状ケーブルモジュール191a、前記第3面状ケーブルモジュール193a及び前記第5面状ケーブルモジュール195aが損傷して変更されるそれぞれの電気信号を通じて、前記湯道耐火物730の損傷状態及び位置を1次的に確認できるようになる。
【0240】
また、前記溶融物が前記湯道耐火物730に浸透すると、2次的に前記鉄皮ケース710と近接するように配置された前記第2面状ケーブルモジュール191b、前記第4面状ケーブルモジュール193b及び前記第6面状ケーブルモジュール195bが損傷し、前記第2面状ケーブルモジュール191b、前記第4面状ケーブルモジュール193b及び前記第6面状ケーブルモジュール195bが損傷することによって、前記第2面状計測モジュール、前記第4面状計測モジュール及び第6面状計測モジュールで測定される電気信号が変更される。
【0241】
すなわち、前記溶融物が前記湯道耐火物730に浸透し、前記鉄皮ケース710と近接するように配置された前記第2面状ケーブルモジュール191b、前記第4面状ケーブルモジュール193b及び前記第6面状ケーブルモジュール193bが損傷して変更されるそれぞれの電気信号を通じて、前記湯道耐火物730の損傷状態及び位置を2次的に確認できるようになる。
【0242】
結果的に、前記溶融物によって2次的に前記第2面状ケーブルモジュール191b、前記第4面状ケーブルモジュール193b及び前記第6面状ケーブルモジュール195bが損傷した電気信号が測定される場合は、前記溶融物が前記鉄皮ケース710に損傷を与え得る状況であると判断し、前記鉄皮ケース710から前記湯道耐火物730を交換できるようにする。
【0243】
図示してはいないが、それぞれの面状ケーブルモジュールは別途のケーブルブロック(図示せず)にそれぞれ設置されてもよく、各ケーブルブロックは、前記湯道耐火物730の一側隔壁、他側隔壁及び底側にそれぞれ設置されてもよい。
【0244】
以下では、本発明に係る耐火物の統合管理システムの制御方法に対して説明する。
【0245】
図16は、本発明の実施例に係る被加熱部材の統合管理システムの制御方法を示した図である。図16は、耐火物がパージングプラグである場合を示した図である。
【0246】
図2図3及び図16を参照すると、本発明に係る耐火物の統合管理制御方法は、耐火物の統合管理システムを制御するにおいて、情報測定段階(S10)、耐火物状態の把握段階(S20)、アラーム情報の表示段階(S30)、耐火物状態のディスプレイ段階(S40)、及びローカル端末への命令伝達段階(S50)を含む。
【0247】
前記情報測定段階(S10)では、前記計測モジュール200によって前記ケーブルモジュール100で発生する情報を測定する。
【0248】
前記情報測定段階(S10)で測定された情報は、前記溶融物30によって前記被加熱部材が損傷しながら前記ケーブルモジュール100が損傷することによって変更される抵抗値又は電流値に対する電気信号であってもよく、前記パージングプラグ500の内部に浸透した前記溶融物30による前記ケーブルモジュール100の電気的連結状態の変化に対する電気信号であってもよい。
【0249】
前記耐火物状態の把握段階(S20)では、前記統合管理モジュール300によって前記計測モジュール200で測定された情報を分析し、前記耐火物10の損傷状態を把握する。
【0250】
このとき、前記情報測定段階(S10)で測定された情報が抵抗値又は電流値に対する電気信号である場合、前記耐火物状態の把握段階(S20)では、変更された前記抵抗値又は電流値に対応して損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を導出し、損傷した前記ケーブルモジュール100の挿入位置を通じて、前記溶融物が前記被加熱部材の内部に浸透した距離を把握することができる。
【0251】
前記アラーム情報の表示段階(S30)では、前記耐火物10の状態が正常状態の範囲を逸脱した場合、前記耐火物10と隣接するように配置される前記アラーム手段でアラーム情報が表示される。
【0252】
前記耐火物状態のディスプレイ段階(S40)では、前記統合管理モジュール300によって前記耐火物10の状態が前記データ出力部370に表示される。
【0253】
前記ローカル端末への命令伝達段階(S50)では、前記統合管理モジュールを用いて前記耐火物に対する管理情報を生成し、前記統合管理モジュール300によって前記耐火物10に対する管理情報を前記ローカル端末400に送信する。
【0254】
一方、図2図13及び図16を参照すると、前記情報測定段階(S10)で測定された情報が前記ケーブルモジュール100の電気的連結状態の変化に対する電気信号である場合、前記耐火物状態の把握段階(S20)では、前記溶融物30が前記ブロックケース530の外側面に沿って移動しながら前記パージングプラグ500の内部に第1設定位置まで浸透したかどうかを判断する段階と、前記溶融物30が前記多孔性ブロック510の内部に第2設定位置まで浸透したかどうかを判断する段階とが行われてもよい。
【0255】
上述したように、図面を参照して本発明の好適な実施例を説明したが、該当の技術分野で熟練した当業者であれば、下記の特許請求の範囲に記載した本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正又は変更させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0256】
本発明は、製鉄所、発電所、ガラス成形工場などで使用される多様な工業炉(加熱炉、熱処理炉、焼成炉、高炉湯道など)の内部に設置される被加熱部材が熱衝撃によって損傷を受けるとき、被加熱部材の状態を即時に把握できる被加熱部材の統合管理システムに適用することができる。
【0257】
また、本発明は、被加熱部材の損傷位置及び被加熱部材の損傷程度を容易に把握できる被加熱部材の統合管理システムに適用することができる。
【0258】
また、本発明は、工業炉の被加熱部材を管理し、被加熱部材の損傷による工業炉の熱損失、外部設備の損傷、現場作業者の安全事故などを防止できる被加熱部材の統合管理システムに適用することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16