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特許7038156ブロードキャストエリアを動的に調整する方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】ブロードキャストエリアを動的に調整する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/06 20090101AFI20220310BHJP
   H04W 16/24 20090101ALI20220310BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20220310BHJP
   H04W 76/30 20180101ALI20220310BHJP
【FI】
H04W4/06 150
H04W16/24
H04W76/10
H04W76/30
【請求項の数】 18
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020039785
(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公開番号】P2021097391
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2020-03-09
(31)【優先権主張番号】16/717,220
(32)【優先日】2019-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390023582
【氏名又は名称】財團法人工業技術研究院
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】No.195,Sec.4,ChungHsingRd.,Chutung,Hsinchu,Taiwan 31040
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】湯曜任
(72)【発明者】
【氏名】林萬怡
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-522224(JP,A)
【文献】国際公開第2018/076280(WO,A1)
【文献】特開2012-104974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
H04B 7/24- 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロードキャストエリアを動的に調整する方法であって、
ブロードキャストサービスに加入している少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得するステップと、
前記少なくとも1つのターゲット基地局を含むようにブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービス基地局リストを設定するステップであって、前記ブロードキャストエリア識別コードが前記ブロードキャストサービスに対応する、ステップと、
前記少なくとも1つのターゲット基地局が前記ブロードキャストエリア識別コードを記録し、前記少なくとも1つのターゲット基地局が前記ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信するように、前記ブロードキャストサービス基地局リスト内の少なくとも1つのターゲット基地局に新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドを選択的に送信するステップと、を含み、
前記少なくとも1つのターゲット基地局は第1の所属ブロードキャストエリアリストを有する第1の基地局を含み、
前記新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドを選択的に送信するステップの前に、前記方法はさらに、第1の所属ブロードキャストエリアリストがブロードキャストエリア識別コードを含むかどうかを判定するために第1の基地局をチェックするステップを含み、
前記第1の基地局の第1の所属ブロードキャストエリアリストに前記ブロードキャストエリア識別コードが含まれていない場合には、前記第1の所属ブロードキャストエリアリストにブロードキャストエリア識別コードを追加するために、前記新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドを第1の基地局に送信する、
方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つのターゲット基地局は第2の所属ブロードキャストエリアリストを有する第2の基地局を含み、前記方法はさらに、
ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報を定期的に更新するステップと、
前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記第2の基地局がもはやブロードキャストサービスに加入していないときに、ブロードキャストサービス基地局リストから前記第2の基地局を削除するステップと、
第2の基地局がブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信することを停止するために、前記第2の所属ブロードキャストエリアリストから対応するブロードキャストエリア識別コードを削除するためのコマンドを第2の基地局に送信するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取得するステップにおいて、少なくとも1つのユーザ機器の少なくとも1つの消費レポートが受信され、前記少なくとも1つのユーザ機器の前記少なくとも1つの消費レポートに従って前記ブロードキャストサービスに加入する前記少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得するために、各消費レポートは対応するユーザ機器のユーザ機器コード、所属基地局コード、および番組コードを記録する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記各消費レポートは、前記番組コードに対応するサービスが、ブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストによって取得されたかどうかを記録するために、前記対応するユーザ機器の消費タイプをさらに記録する、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記ブロードキャストエリア識別コードを設定するステップは、
前記取得するステップの前に、未使用のブロードキャストエリア識別コードをブロードキャストエリア識別コードとして設定するステップと、
前記ブロードキャストサービスがどのブロードキャストエリア識別コードとも結合されていない場合には、前記ブロードキャストエリア識別コードを、前記ブロードキャストサービスおよび前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記情報と結合するステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ブロードキャストエリア識別コードが前記ブロードキャストサービスおよび前記少なくとも1つのターゲット基地局と結合されるとき、同時に前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が設定される、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が満了すると、前記ブロードキャストサービス、前記ブロードキャストサービス基地局リスト、及び前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する有効期間が削除される、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記ブロードキャストエリア識別コードを設定するステップは、さらに、
前記取得するステップの前に、前記ブロードキャストサービスが前記ブロードキャストエリア識別コードと結合しており、かつ、前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する番組基地局リストが、前記少なくとも一つのターゲット基地局の前記情報と一致する場合には、前記ブロードキャストエリア識別コード及び前記番組基地局リストを保持するステップと、
前記取得するステップの前に、前記ブロードキャストサービスが前記ブロードキャストエリア識別コードと結合しており、かつ、前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する前記番組基地局リストが、前記少なくとも一つのターゲット基地局の前記情報と一致しない場合には、前記ブロードキャストエリア識別コードを保持し、前記番組基地局リストを、前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記情報と一致するように設定するステップと、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ブロードキャストエリア識別コードが保持される場合には、同時に前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が延長され、
前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が満了した場合には、前記ブロードキャストサービス、前記ブロードキャストサービス基地局リスト、及び前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する有効期間が削除される、
請求項に記載の方法。
【請求項10】
ブロードキャストエリアを動的に調整する装置であって、
ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得するように構成されたデータ収集部と、
少なくとも1つのターゲット基地局を含むようにブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービス基地局リストを設定する設定部であって、前記ブロードキャストエリア識別コードは前記ブロードキャストサービスに対応する、設定部と、
前記少なくとも1つのターゲット基地局が、前記ブロードキャストエリア識別コードを記録し、前記ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信するように、新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するコマンドを前記ブロードキャストサービス基地局リスト内の前記少なくとも1つのターゲット基地局に選択的に送信するように構成された送信部と、
を備え
前記少なくとも1つのターゲット基地局が第1の所属ブロードキャストエリアリストを有する第1の基地局を含み、
前記送信部が、前記第1の所属ブロードキャストエリアリストが前記新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドを選択的に送信する前に、前記第1の所属ブロードキャストエリアリストが、前記ブロードキャストエリア識別コードを含むかどうかを判定するように、前記第1の基地局をチェックするようにさらに構成され、
前記第1の基地局の前記第1の所属ブロードキャストエリアリストが前記ブロードキャストエリア識別コードを含まない場合に、前記新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドが前記第1の基地局に送信される、
装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのターゲット基地局は第2の所属ブロードキャストエリアリストを有する第2の基地局を含み、
前記データ収集部は、前記ブロードキャストサービスに加入する前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記情報を周期的に更新するようにさらに構成され、
前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記第2の基地局がもはや前記ブロードキャストサービスに加入していないとき、前記設定部は前記ブロードキャストサービス基地局から前記第2の基地局を削除するようにさらに構成され、
前記送信部は、前記第2の所属ブロードキャストエリアリストから対応するブロードキャストエリア識別コードを削除するためのコマンドを前記第2の基地局に送信して、前記第2の基地局が前記ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信することを停止するようにさらに構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記データ収集部は、少なくとも1つのユーザ機器の少なくとも1つの消費レポートを受信するようにさらに構成され、
各消費レポートは前記少なくとも1つのユーザ機器の前記少なくとも1つの消費レポートに従って、前記ブロードキャストサービスに加入する前記少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得するために、対応するユーザ機器のユーザ機器コード、所属基地局コード、および番組コードを記録する、請求項10に記載の装置。
【請求項13】

前記番組コードに対応するサービスがブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストを介して取得されるかどうかを判定するために、前記各消費レポートが、前記対応するユーザ機器の消費タイプをさらに記録する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記データ収集部が前記少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得する前に、前記ブロードキャストエリア識別コードがどのブロードキャストエリア識別コードにも結合されていない場合に、前記設定部は、未使用のブロードキャストエリア識別コードを前記ブロードキャストエリア識別コードとして設定し、前記ブロードキャストエリア識別コードを前記ブロードキャストサービスおよび前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記情報に結合するようにさらに構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項15】
前記設定部は、前記ブロードキャストエリア識別コードが前記ブロードキャストサービスおよび前記少なくとも1つのターゲット基地局に結合されると同時に、前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間を設定するようにさらに構成される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記設定部は、前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が満了したときに、前記ブロードキャストサービスと、前記ブロードキャストサービス基地局リストと、前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する前記有効期間とを削除するように構成されていることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記データ収集部が前記少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得する前に、前記ブロードキャストサービスが前記ブロードキャストエリア識別コードと結合しており、かつ、前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する番組基地局リストが、前記少なくとも一つのターゲット基地局の前記情報と一致する場合には、前記設定部は、前記ブロードキャストエリア識別コード及び前記番組基地局リストを保持し、
前記データ収集部が前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記情報を取得する前に、前記ブロードキャストサービスが前記ブロードキャストエリア識別コードと結合しており、かつ、前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する前記番組基地局リストが、前記少なくとも一つのターゲット基地局の前記情報と一致しない場合には、前記設定部は、前記ブロードキャストエリア識別コードを保持し、前記番組基地局リストを、前記少なくとも1つのターゲット基地局の前記情報と一致するように設定するように、さらに構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記設定部は、前記ブロードキャストエリア識別コードが保持されると同時に、前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間を延長し、前記ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が満了すると、前記ブロードキャストサービスと、前記ブロードキャストサービス基地局リストと、前記ブロードキャストエリア識別コードに対応する有効期間とを削除するように、さらに構成される、請求項17に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、ブロードキャストエリアを動的に調整するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図1を参照すると、4Gロングタームエボリューション(LTE)モバイルネットワークアーキテクチャの下で、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS)技術を使用して、番組をブロードキャストする概略図が示されている。いま、野球場205の周囲に、3つのMBMSブロードキャストエリア208、210および212があると仮定する。最初、野球番組のブロードキャスティングは、野球場205が位置するMBMSブロードキャストエリア210においてのみ利用可能であった。その後、MBMSブロードキャストエリア208および212のクライアントx、y、およびzは、野球番組のブロードキャスキャスティングに加入する。現在では、MBMSブロードキャストエリア208~212のネットワークは電気通信事業者によって事前に計画され、インストールされており、MBMSブロードキャストエリアの範囲を調整し、基地局を動的に設定して、ブロードキャストサービスの範囲を変更するには、膨大なコストがかかる。また、MBMSブロードキャストエリアの範囲の動的な調整は、即座には完了できない。
【0003】
したがって、特定の番組に加入するユーザ機器が3つのMBMSブロードキャストエリア208、210、および212に亘って分散している場合、電気通信事業者は、3つのMBMSブロードキャストエリア208、210、および212のそれぞれの中のいくつかのより小さいエリアに一時的なブロードキャストサービスを提供するか、またはユニキャストを介して番組サービスを新たな加入者x、y、およびzに直接かつ個別に提供するしかない。前者の方法によれば、野球番組コンテンツは、MBMSブロードキャストエリア208および212において、加入者を持たない(例えば、これらの基地局のブロードキャストエリア内でその番組を見ているユーザがいない)他の基地局のブロードキャストエリアにブロードキャストされる。後者の方法によれば、繰り返しコンテンツを送信するために、大量のスペクトルリソースが使われる。どちらの場合も、ネットワークリソースを有効に使用することができず、ネットワーク周波数帯域のリソースが浪費されることになる。
【0004】
例えば、米国特許出願第2015/0124686A1号公報は、適応ブロードキャストマルチキャストサービスエリアおよび適応単一周波数ネットワークエリアを開示している。特許文献1は、無線通信のための方法、装置、およびコンピュータプログラム製品を開示する。ある構成では、装置が少なくとも1つの基地局の各々から、UE(ユーザ機器)カウント情報または信号品質情報のうちの少なくとも1つを受信する。UEカウント情報は、MBMSサービスを受信することに関心のあるUEの数を含む。信号品質情報には、MBSFN(Multicast Broadcast Single Frequency Network)測定情報が含まれる。装置は、UEカウント情報または信号品質情報のうちの少なくとも1つに基づいて、基地局がマルチキャストブロードキャストサービスエリアの一部であるべきかどうかを判定する。マルチキャストブロードキャストサービスエリアは、MBMSサービスエリア、MBSFNエリア、MTCH(Multicast Traffic Channel)SFN(Single Frequency Network)、またはMCCH(Multicast Control Channel)SFNのうちの1つ以上を含むことができる。装置は、基地局がマルチキャストブロードキャストサービスエリアの一部であるべきかどうかを示す情報を基地局に送信する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一実施形態によれば、ブロードキャストエリアを動的に調整するための方法が提供される。この方法は、以下のステップを含む。ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報が取得される。ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービス基地局リストは、少なくとも一つのターゲット基地局を含むように設定される。ブロードキャストエリア識別コードは、ブロードキャストサービスに対応する。少なくとも1つのターゲット基地局がブロードキャストエリア識別コードを記録して、ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信するように、新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドは、ブロードキャストサービス基地局リスト内の少なくとも1つのターゲット基地局に選択的に送信される。
【0006】
本開示の別の実施形態によれば、ブロードキャストエリアを動的に調整するための装置が提供される。この装置は、データ収集部と、設定部と、送信部とを備える。データ収集部は、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得するように構成される。設定部は少なくとも1つのターゲット基地局を含むように、ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービス基地局リストを設定するように構成される。ブロードキャストエリア識別コードは、ブロードキャストサービスに対応する。送信部は少なくとも1つのターゲット基地局がブロードキャストエリア識別コードを記録して、ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信するように、ブロードキャストサービス基地局リスト内の少なくとも1つのターゲット基地局に、新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドを選択的に送信するように構成されている。
【0007】
本開示の上記および他の態様は、好ましいが非限定的な実施形態の以下の詳細な説明に関してより良く理解されるのであろう。以下、図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】4Gロングタームエボリューション(LTE)モバイルネットワークアーキテクチャの下でマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS)技術を使用して番組をブロードキャストする概略図である。
図2】本開示の一実施形態によるブロードキャストエリアを動的に調整する方法のフローチャートである。
図3A】本開示の一実施形態による、ブロードキャストエリアを動的に調整するための装置のブロック図である。
図3B図3Aのブロードキャストエリアを動的に調整するための装置を含むモバイルネットワークの一例のブロック図である。
図4図2のステップ202の詳細な手順を示すフローチャートの一例である。
図5図2のステップ204の詳細な手順を示すフローチャートの一例である。
図6図2のステップ206の詳細な手順を示すフローチャートの一例である。
図7】本発明の一実施形態によるブロードキャストエリア識別コードの有効期間が満了した場合にブロードキャストエリアを動的に調整する方法を示すフローチャートである。
図8A】本開示によるブロードキャストエリアに新たな基地局を追加するシーケンス図である。
図8B】本開示によるブロードキャストエリアに新たな基地局を追加するシーケンス図である。
図8C】本開示によるブロードキャストエリアに新たな基地局を追加するシーケンス図である。
図9A図8A図8Cのブロードキャストエリアに新たな基地局が追加される前後の概略図である。
図9B図8A図8Cのブロードキャストエリアに新たな基地局が追加される前後の概略図である。
図10A】本発明に係るブロードキャストエリアから基地局を削除するシーケンス図である。
図10B】本発明に係るブロードキャストエリアから基地局を削除するシーケンス図である。
図10C】本発明に係るブロードキャストエリアから基地局を削除するシーケンス図である。
図11A】本発明によるブロードキャストエリアを削除するシーケンス図である。
図11B】本発明によるブロードキャストエリアを削除するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明において、説明の目的のために、開示された実施形態の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載される。しかしながら、これらの特定の詳細なしに、1つ以上の実施形態が実施されてもよいことは明らかであろう。他の例では、図面を簡略化するために、周知の構造および装置が概略的に示されている。
【0010】
〔詳細な説明〕
図2を参照すると、本開示の実施形態による、ブロードキャストエリアを動的に調整するための方法のフローチャートが示されている。ステップ202において、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報が取得される。ステップ204では、ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービス基地局リストが少なくとも1つのターゲット基地局を含むように設定される。ブロードキャストエリア識別コードは、ブロードキャストサービスに対応する。ステップ206では、少なくとも1つのターゲット基地局がブロードキャストエリア識別コード記録して、そのブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信するように、ブロードキャストサービス基地局リスト内の少なくとも1つのターゲット基地局に、新たなブロードキャストエリア識別コード追加するコマンドが選択的に送信される。前記ブロードキャストエリアは、MBMSブロードキャストエリアとすることができる。
【0011】
図3Aを参照すると、本開示の一実施形態による、ブロードキャストエリアを動的に調整するための装置300のブロック図が示されている。ブロードキャストエリアを動的に調整する装置300は、ブロードキャストエリア管理サーバ(BAMS)によって実現することができる。ブロードキャストエリアを動的に調整する装置300は、データ収集部302と、設定部304と、送信部306とを備える。データ収集部302は、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報S1を取得するように構成される。設定部304は、少なくとも1つのターゲット基地局を含むように、ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービス基地局リストを設定するように構成される。ブロードキャストエリア識別コードは、ブロードキャストサービスに対応する。送信部306は、ブロードキャストサービス基地局リスト内の少なくとも1つのターゲット基地局に新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドCMD1を選択的に送信するように構成され、その結果、少なくとも1つのターゲット基地局はブロードキャストエリア識別コードを記録して、ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信する。
【0012】
図3Bを参照すると、図3Aのブロードキャストエリアを動的に調整するための装置を含むモバイルネットワークの一例のブロック図が示されている。本実施形態は、4Gロングタームエボリューション(LTE)モバイルネットワークアーキテクチャ360によって例示されるが、本開示はこれに限定されない。図3Bにおいて、ブロードキャストエリアを動的に調整する装置300は、例えば、ブロードキャストエリア管理サーバ316によって実現することができる。4Gロングタームエボリューション(LTE)モバイルネットワークアーキテクチャ360は、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)314、サービスゲートウェイ(S-GW)322、モビリティ管理エンティティ(MME)318を備える。ロングタームエボリューション(LTE)モバイルネットワークでは、拡張マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(eMBMS)ブロードキャスト機能の関連要素が、ブロードキャスト/マルチキャストサービスセンタ(BM-SC)312、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービスゲートウェイ(MBMS-GW)320、およびマルチセル/マルチキャスト調整エンティティ(MCE)324を含む。ブロードキャスト/マルチキャストサービスセンタ312はコアネットワークとコンテンツプロバイダ310との間のアクセスポイントであり、サービス内容およびサービスタイプに従ってブロードキャストコンテンツをアナウンスし、ユーザアカウント、ブロードキャストエリア識別コード設定、セキュリティキー、加入、および課金を管理する。
【0013】
通信事業者は、ブロードキャストエリア識別コードに対応する基地局を予めインストールし、コンテンツプロバイダ310はブロードキャスト/マルチキャストサービスセンタ312に、(1)番組コンテンツ等のブロードキャストサービス内容、及び(2)ブロードキャストを介して現在番組を受信しているユーザ機器(UE)330の目標位置を提供する。ブロードキャスト/マルチキャストサービスセンタ312は、ブロードキャスト受信機の目標位置を適切なブロードキャストエリア識別コードに変換し、モバイルネットワークブロードキャスト技術を用いて、ブロードキャストサービス内容(番組コンテンツなど)をブロードキャストを受信しているユーザ機器(UE)に送信する。
【0014】
図2のステップ202において、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報が取得される。ブロードキャストエリア管理サーバ316(図3Aのブロードキャストエリア管理サーバ316のデータ収集部302など)は、少なくとも1つのユーザ機器(UE)の少なくとも1つの消費レポートを受信し、各消費レポートはユーザ機器コードUE_ID、所属基地局コードBS_ID、および対応するユーザ機器(UE)の番組コードPR_IDを記録し、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報が少なくとも1つのユーザ機器(UE)の少なくとも1つの消費レポートによって、取得される。各消費レポートはさらに、対応するユーザ機器(UE)の消費タイプを選択的に記録し、番組コードに対応するサービスがブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストのいずれを介して取得されたかを記録する。以下の説明では、番組ブロードキャストサービスを例として、ブロードキャストサービスについて説明する。
【0015】
図4を参照すると、図2のステップ202の詳細な手順のフローチャートの一例が示されている。ステップ402において、ユーザ機器(UE)の消費レポートがデータ収集部302によって受信される。消費レポートから、ユーザ機器コードUE_ID、所属基地局コードBS_ID、番組コードPR_ID、ユーザ機器(UE)に対応する消費タイプを消取得する。ステップ404では、消費タイプによって、ユーザ機器(UE)が現在、ブロードキャスト、マルチキャストまたはユニキャストを介して番組を受信しているか否か、およびユーザ機器(UE)が番組を見ているか否かを判定する。ステップ406において、各番組のターゲット基地局リストは、ブロードキャストを介して番組を受信しているユーザ機器(UE)を有する基地局の基地局リストに調整される。
【0016】
本実施形態によれば、ブロードキャストエリア管理サーバ316およびパケットデータネットワークゲートウェイ314は複数の基地局326と通信し、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、パケットデータネットワークゲートウェイ314から複数のユーザ機器(UE)の複数の消費レポートを定期的に受信する。表1は、各UE(user Equipment)の消費レポートの一例であるが、これに限定されるものではない。消費レポートには、ユーザ機器コードUE_ID、所属基地局コードBS_ID、番組コードPR_ID、消費タイプが含まれる。ユーザ機器コードUE_IDは、ユーザ機器(UE)を識別するためのものである。所属基地局コードBS_IDは、ユーザ機器(UE)が現在位置している基地局BSのコードに対応する。番組コードPR_IDは、ユーザ機器(UE)が受信した番組コードに対応する。消費タイプは、番組がブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストを介してユーザ機器に送信されるかどうかを示す。表1に示すように、第1のユーザ機器(UE1)のユーザ機器コードUE_IDはUE#1、所属基地局コードBS_IDはBS#1、受信した番組コードPR_IDはPR#3、消費タイプはユニキャストである。番組コードおよび消費タイプなどの関連情報のパラメータに基づいて、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、ユーザ機器(UE)がブロードキャスト、マルチキャスト、またはユニキャストを介して番組を現在受信しているかどうか、およびユーザ機器が番組を視聴しているかどうかを判定する。
【0017】
【表1】
【0018】
表2を参照すると、ブロードキャストエリア管理サーバ316によって複数の消費レポートの要約から取得された消費レポート要約リストの例が示されているが、本開示はこれに限定されない。ブロードキャストエリア管理サーバ316は、これらの情報パラメータによって、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得する。例えば、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、現在ブロードキャストを介してユーザ機器(UE)が受信している特定のブロードキャストサービスまたは番組に対応する基地局リストを取得する。
【0019】
【表2】
【0020】
表3を参照すると、現在、ブロードキャストを介してユーザ機器が受信している番組コードPR_IDに対応する基地局リストが表示される。ブロードキャストエリア管理サーバ316は、表2をまとめて基地局リストを取得し、番組コードPR_IDはPR#1であるが、本開示はこれに限定されるものではない。表3に示すように、第1の基地局BS#1及び第2の基地局BS#2のユーザ機器(UE)は、PR#1の番組コードPR_IDを有する第1の番組をブロードキャストで受信している。このように、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、ブロードキャストされている番組又はブロードキャストサービス(第1の番組を含む)ごとに、ターゲット基地局リストを、現在ブロードキャストを介してユーザ機器によって番組が受信されている基地局の基地局リストに調整する。本実施形態では、ステップ202が、ステップ402~406を実行することによって完了する。ステップ202において、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報S1はユーザ機器がブロードキャストを介して番組を受信している基地局の基地局リストによって例示されるが、本開示はこれに限定されない。
【0021】
【表3】
【0022】
ブロードキャストサービス基地局リストに少なくとも1つのターゲット基地局を含むように、ブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービス基地局リストを設定する図2のステップ204の詳細な手順を以下に開示する。ブロードキャストエリア識別コードは、ブロードキャストサービスに対応する。図2の少なくとも1つのブロードキャストサービスに加入しているターゲット基地局の情報を取得するステップ202が実行される前に、ブロードキャストサービスがブロードキャストエリア識別コードと結合されていない場合には、ブロードキャストエリア管理サーバ316が未使用のブロードキャストエリア識別コードをブロードキャストエリア識別コードとして設定し、ブロードキャストエリア識別コードをブロードキャストサービスおよび少なくとも1つのターゲット基地局の情報と結合する。一方、ブロードキャストエリア管理サーバ316が、ブロードキャストサービスおよび少なくとも1つのターゲット基地局を、ブロードキャストエリア識別コードと結合するとき、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間を選択的に設定することができる。一方、ブロードキャストサービスに加入している少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得する図2のステップ202の前に、ブロードキャストサービスが既にブロードキャストエリア識別コードと結合されており、ブロードキャストエリア識別コードに対応する番組基地局リストが少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致している場合には、ブロードキャストエリア管理サーバ316がブロードキャストエリア識別コードと番組基地局リストとを保持する。一方、ブロードキャストサービスに加入している少なくとも1つのターゲット基地局の情報S1を取得する図2のステップ202の前に、ブロードキャストサービスが既にブロードキャストエリア識別コードに結合されており、ブロードキャストエリア識別コードに対応する番組基地局リストが少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致しない場合には、ブロードキャストエリア管理サーバ316がブロードキャストエリア識別コードを保持し、少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致するように番組基地局リストを設定する。ブロードキャストエリア識別コードが保持されるとき、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、同時にブロードキャストエリア識別コードの有効期間を延長することができる。ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が切れると、ブロードキャストサービス、ブロードキャストサービス基地局リスト、およびブロードキャストエリア識別コードに対応する有効期間が削除される。
【0023】
図5を参照すると、図2のステップ204の詳細な手順のフローチャートの一例が示されている。ステップ502では、少なくとも1つのターゲット基地局の情報が取得される前に、番組がブロードキャストエリア識別コードで既に結合されているかどうかが判定される。番組がブロードキャストエリア識別コードで既に結合されていると判定された場合、ステップ504に進む。番組がいずれのブロードキャストエリア識別コードにも結合されていないと判定された場合、ステップ510に進む。ステップ504において、ブロードキャストエリア識別コードに対応する基地局リストが、少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致するかどうかが判定される。2つが一致すると判定された場合、ステップ508に進む。2つが一致しないと判定された場合、ステップ506に進む。ステップ506では、ブロードキャストエリア識別コードが保持され、対応するブロードキャストサービス基地局リストが少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致するように設定され、ブロードキャストエリア識別コードが番組及び更新されたブロードキャストサービス基地局リストと結合され、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が延長される。ステップ508では、ブロードキャストエリア識別コードとブロードキャストサービス基地局リストとが保持され、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が延長される。ステップ510では、未使用のブロードキャストエリア識別コードがブロードキャストエリア識別コードとして設定され、ブロードキャストエリア識別コードが番組及び少なくとも1つのターゲット基地局の情報と結合され、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が設定される。
【0024】
表4を参照すると、ブロードキャストエリア管理サーバ316に格納された番組及びブロードキャストエリアの表が例示されているが、これに限定されるものではない。表4に示すように、番組コードPR#1を有する第1の番組は既に第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に結合され、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応するブロードキャストサービス基地局リストは第1の基地局BS#1と第2の基地局BS#2を含み、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1は15分の有効期間に対応する。有効期間は第1の番組の予想される残りのブロードキャスト時間、すなわち15分とすることができるが、本開示はこれに限定されない。
【0025】
【表4】
【0026】
図5のフローチャートの詳細な手順は、以下のいくつかのシナリオによって例示される。(1)シナリオ1:初期の第1の時点T1において、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1のユーザ機器UE1も、第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2のユーザ機器UE2も、ブロードキャストを介してPR#1の番組コードPR_IDを有する第1の番組を視聴していない。一方、表5~6に示すように、PR#1の番組コードPR_IDを持つ第1の番組に対応するターゲット基地局リストには、第1の基地局BS#1または第2の基地局BS#2が含まれておらず、かつ、ターゲット基地局リストの列は空白とすることができる。第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1が第1の番組に結合されていないため、番組コードの列は空白とすることができる。
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
そして、第2の時点T2において、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内にある第1のユーザ機器UE1と、第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内にある第2のユーザ機器UE2とが、ブロードキャストを介して第1の番組を視聴し始める。第2の時点T2の後、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、第1のユーザ機器UE1および第2のユーザ機器UE2の消費レポートを再び受信し、要約し、図4のステップ402~406を実行して、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得し、第1の番組に対応するターゲット基地局リストを、番組がブロードキャストを介してユーザ機器によって現在受信されている基地局の基地局リストに調整する。ブロードキャストエリア管理サーバ316は、表5を表7に変更し、PR#1の番組コードPR_IDを持つ第1の番組に対応するターゲット基地局リストを、第1の基地局BS#1と第2の基地局BS#2を含むように変更する。ターゲット基地局リストは、ブロードキャストを介してユーザ機器によって現在受信されている番組に対応する基地局のリストである。
【0030】
【表7】
【0031】
表6に挙げられているように、第2の時点T2の前に、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1が、PR#1の番組コードPR_IDを持つ第1の番組と結合されていないため、ブロードキャストエリア管理サーバ316によって実行されるステップ502の判定結果は、第1の番組がどのブロードキャストエリア識別コードとも結合されていないことになり、ステップ510に進む。ステップ510では、未使用のブロードキャストエリア識別コードがブロードキャストエリア識別コードとして設定され、ブロードキャストエリア識別コードが番組及び少なくとも1つのターゲット基地局の情報と結合され、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が設定される。ブロードキャストエリア管理サーバ316は表6を表8に変更して、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を第1の番組(番組コードPR_IDはPR#1)に結合させ、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応するブロードキャストサービス基地局リストを、第1の基地局BS#1と第2の基地局BS#2を含むように変更し、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1の有効期間を、例えば、第1の番組の予想される残りのブロードキャスト時間、即ち、例えば、40分に設定する。
【0032】
【表8】
【0033】
(2)シナリオ2:表8の状態を続けると、第3の時点T3において、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2の基地局BS#2は、依然としてブロードキャストによって第1の番組を受信し、第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3は、依然としてブロードキャストによって第1の番組を受信しない。第3の時点T3の後、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、第1のユーザ機器UE1、第2のユーザ機器UE2、および第3のユーザ機器UE3の消費レポートを再び受信し、要約し、図4のステップ402~406、すなわち、表7~8に挙げられるように、ブロードキャストサービスに加入している少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得するステップ202の詳細な手順を再び実行する。ブロードキャストエリア管理サーバ316によって実行されるステップ502の判定結果では、第1の番組が既に第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1と結合されているので、ステップ504に進む。ステップ504において、ブロードキャストエリア識別コードに対応する基地局リストが、少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致するかどうかが判定される。2つが一致すると判定された場合、ステップ508に進む。ステップ508において、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1と、第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2を含むブロードキャストサービス基地局リストとが保持され、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1の有効期間が、第1の番組の予想されるブロードキャストの残り時間、たとえば50分に延長される。ブロードキャストエリア管理サーバ316は、表8を表9に変更する。
【0034】
【表9】
【0035】
(3)シナリオ3:表9の状態を続けると、第4の時点T4において、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2の基地局BS#2は、ブロードキャストによって第1の番組を受信し、第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3は、ブロードキャストによって番組コードPR♯1を有する第1の番組の受信をちょうど開始する。第4の時点T4の後、第1のユーザ機器UE1、第2のユーザ機器UE2、および第3のユーザ機器UE3の消費レポートを受信し、要約するブロードキャストエリア管理サーバ316は、再び、図4のステップ402~406を実行して、ブロードキャストサービスに加入する少なくとも1つのターゲット基地局の情報を取得し、表7を表10に変更し、PR#1の番組コードPR_IDを有する第1の番組に対応するターゲット基地局リストを、ブロードキャストによってユーザ機器が現在受信している番組に対応する基地局のリストに変更する。すなわち、PR#1の番組コードPR_IDを有する第1の番組に対応するターゲット基地局リストが、第1の基地局BS#1、第2の基地局BS#2、および第3の基地局BS#3を含むリストに変更される。
【0036】
【表10】
【0037】
ブロードキャストエリア管理サーバ316によって実行されるステップ502の判定結果では、第1の番組が既に第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1と結合されているため、ステップ504へ移行する。ステップ504において、ブロードキャストエリア識別コードに対応する基地局リストが、少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致するかどうかが判定される。この2つが不一致であると判定された場合には、ステップ506に進んで、ブロードキャストエリア識別コードを保持し、対応するブロードキャストサービス基地局リストを少なくとも1つのターゲット基地局の情報と一致するように設定し、ブロードキャストエリア識別コードを、番組および更新されたブロードキャストサービス基地局リストに結合するように設定し、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間を延長する。これにより、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を保持し、対応するブロードキャストサービス基地局リストを、第1基地局BS#1、第2基地局BS#2、および第3基地局BS#3を含むように変更し、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1の有効期間を、第1の番組の予想されたブロードキャストの残り時間、すなわち、例えば60分に延長する。ブロードキャストエリア管理サーバ316は、表9を表11に変更する。
【0038】
【表11】
【0039】
図2のステップ206の詳細は、以下に開示される。特定のブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信するために、少なくとも1つのターゲット基地局が特定のブロードキャストエリア識別コードを記録するように、新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドCMD1が、ブロードキャストサービス基地局リスト内の少なくとも1つのターゲット基地局に選択的に送信されると、以下のステップが実行される。少なくとも1つのターゲット基地局が、第1の基地局が現在属するブロードキャストエリアを記録するように構成された第1の所属ブロードキャストエリアリストを有する第1の基地局を含むと仮定する。新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するコマンドを選択的に送信するステップ206が実行される前に、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、さらに第1の基地局をチェックして、第1の基地局の第1の所属ブロードキャストエリアリストが特定のブロードキャストエリア識別コードを含んでいるか否かを判定する。第1基地局の第1所属ブロードキャストエリアリストに特定ブロードキャストエリア識別コードが含まれていないと判定した場合、第1所属ブロードキャストエリアリストに特定ブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドを第1基地局に送信する。一方、少なくとも1つのターゲット基地局が、第2の基地局が現在属するブロードキャストエリアを記録するように構成された第2の所属ブロードキャストエリアリストを有する第2の基地局を含むと仮定する。ブロードキャストエリア管理サーバ316がステップ206を実行すると、ブロードキャストエリア管理サーバ316はさらに、ブロードキャストサービスに加入している少なくとも1つのターゲット基地局の情報を定期的に更新する。少なくとも1つのターゲット基地局の第2の基地局は、もはやブロードキャストサービスに加入していない場合、ブロードキャストサービス基地局リストから第2の基地局が削除され、第2の所属ブロードキャストエリアリストから対応するブロードキャストエリア識別コードを削除するためのコマンドが第2の基地局に送信され、第2の基地局がブロードキャストエリア識別コードに対応するブロードキャストサービスを受信することを停止する。
【0040】
図6を参照すると、図2のステップ206の詳細な手順のフローチャートの一例が示されている。ステップ602において、各基地局は、基地局がブロードキャストエリア識別コードに対応する基地局リスト内にあるかどうかを判定するためにチェックされる。判定がイエスである場合、ステップ604に進む。判定がノーである場合、ステップ606に進む。ステップ604では、基地局がブロードキャストエリア識別コードに対応する基地局リストに含まれているが、基地局の所属ブロードキャストエリアリストにブロードキャストエリア識別コードが含まれていない場合に、新たにブロードキャストエリア識別コードを追加するコマンドを基地局に送信する。ステップ606では、基地局がブロードキャストエリア識別コードに対応する基地局リストに含まれておらず、基地局の所属ブロードキャストエリアリストにブロードキャストエリア識別コードが含まれている場合に、対応するブロードキャストエリア識別コードを削除するコマンドを基地局に送信する。
【0041】
図6のフローチャートの詳細な手順は、シナリオ2については表9によって例示され、シナリオ3については表11によって例示される。(1)シナリオ2の下にあり、第3の時点T3の後に、番組およびブロードキャストエリアの表が表9に変更されると、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1のユーザ機器UE1および第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2のユーザ機器UE2は、依然としてブロードキャストによって第1の番組を視聴するが、第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3はブロードキャストによって番組コードPR♯1を持つ第1の番組を視聴しない。各基地局は、基地局が現在属しているブロードキャストエリアを記録するそれぞれの所属ブロードキャストエリアリストを有する。第3の時点T3において、第1の基地局BS#1の第1の所属ブロードキャストエリアリストが第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含み、第2の基地局BS#2の第2の所属ブロードキャストエリアリストが第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含むが、第3の基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリストが第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含まないと仮定する。
【0042】
一方、第1の基地局BS#1の第1の所属ブロードキャストエリアリストおよび第2の基地局BS#2の第2の所属ブロードキャストエリアリスト(第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含む)は、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応する表9のブロードキャストサービス基地局リスト(第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2を含む)と一致する。したがって、ブロードキャストエリア管理サーバ316がステップ602および604を実行して、第1の所属ブロードキャストエリアリストおよび第2の所属ブロードキャストエリアリストが第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含むことを確認および判定した場合、送信部306は、ブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2に追加するコマンドを送信しない。
【0043】
(2)シナリオ3:第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1のユーザ機器UE1および第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2のユーザ機器UE2はブロードキャストによって第1の番組を視聴しており、第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3は、第4の時点T4において、ブロードキャストによって、番組コードPR#1の第1の番組を視聴し始める。第4の時点T4の後、番組およびブロードキャストエリアの表が表11に変更されたが、第3の基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリストは変更されなかったと仮定する。一方、第3の所属ブロードキャストエリアは、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含まない。
【0044】
一方、第3の基地局BS#3(第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含まない)の第3の所属ブロードキャストエリアリストは、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応する表11のブロードキャストサービス基地局リスト(第1の基地局BS#1、第2の基地局BS#2、および第3の基地局BS#3を含む)と一致しない。したがって、第4の時点T4以降、ブロードキャストエリア管理サーバ316が第3の所属ブロードキャストエリアリストに第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1が含まれていないことを確認し、判定するために、ステップ602、604を実行すると、第3の所属ブロードキャストエリアリストが第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含むように、送信部306はブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を第3の基地局BS#3に追加するコマンドを送信する。
【0045】
一方、ブロードキャストエリア管理サーバ316はステップ204を行って、ブロードキャストエリア識別コード(ブロードキャストサービスに対応する)に対応するブロードキャストサービス基地局リストが少なくとも1つのターゲット基地局を含むように設定した後、ブロードキャストエリア識別コードを保持し、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間を延長する。ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が切れると、ブロードキャストサービス、ブロードキャストサービス基地局リスト、およびブロードキャストエリア識別コードに対応する有効期間が削除される。ブロードキャストエリア識別コードの有効期限が切れたときのブロードキャストサービス、ブロードキャストサービス基地局リスト、およびブロードキャストエリア識別コードの有効期限を削除する詳細な手順を以下に開示する。
【0046】
図7を参照すると、本開示の一実施形態による、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が満了したときにブロードキャストエリアを動的に調整するための方法のフローチャートが示されている。図7のステップ702では、ブロードキャストエリア識別コードの有効期間が満了したか否かが判定される。有効期間がすでに満了していると判定された場合、ステップ704に進む。ステップ704において、ブロードキャストサービス、ブロードキャストサービス基地局リスト、およびブロードキャストエリア識別コードに対応する有効期間が削除され、ステップ706に進む。ステップ706では、少なくとも1つのターゲット基地局がブロードキャストエリア識別コードを削除するために、対応するブロードキャストエリア識別コードを削除するコマンドが、ブロードキャストサービス基地局リスト内の少なくとも1つのターゲット基地局に送信される。
【0047】
図7のフローチャートの詳細な手順は、シナリオ2について表9に例示される。表9に示す番組及びブロードキャストエリアの有効期間が切れ、ブロードキャストエリア管理サーバ316が行うステップ702の判定がYesとなった後、ステップ704、706へ移行して、ブロードキャストサービス、ブロードキャストサービス基地局リスト、及び、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応する有効期間を削除し、表12に示す番組及びブロードキャストエリアの表を取得する。送信部306は有効期間が満了する前に、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応するブロードキャストサービス基地局リストの全ての基地局(すなわち、第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2)に対して、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を削除するコマンドを送信する。第1の基地局BS#1の第1の所属ブロードキャストエリアリストおよび第2の基地局BS#2の第2の所属ブロードキャストエリアリストは、もはや第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含まないようにされる。一方、ブロードキャストエリア管理サーバ316は、図6のステップ602および606を実行することもできる。ステップ602で、各基地局が、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応するクリアされたブロードキャストサービス基地局リストにもはや含まれていないか否かを、ブロードキャストエリア管理サーバ316がチェックする。ステップ606において、第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2のような第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含むそのようなブロードキャストエリアリストのすべての基地局に対して、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を削除するためのコマンドが、ブロードキャストエリア管理サーバ316によってこれらの基地局に送信される。
【0048】
【表12】
【0049】
図8A~8C、図9A~9Bを参照されたい。図8A図8Cは、本開示によるブロードキャストエリアに新たな基地局を追加するシーケンス図である。図9Aから9Cは、図8Aから8Cのブロードキャストエリアに新たな基地局を追加する前後の概略図である。図8Aの第1の段階STG1では第1の番組が第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1で既に結合しており、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応するブロードキャストサービス基地局リストは第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2を含む。したがって、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービングゲートウェイ320は、第1のブロードキャストエリアを介して、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1のユーザ機器UE1および第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2のユーザ機器UE2に第1の番組を送信する。一方、図9Aに示すように、第1のブロードキャストエリア830は、第1基地局BS#1及び第2基地局BS#2のみを含む。
【0050】
図8Aから8Cに示す第2段階STG2では、図9および図9Bの第2のブロードキャストエリア832の第3基地局BS#3のブロードキャスト範囲内で、第1の番組をブロードキャストで視聴している第3のユーザ機器UE3が増加する。第3の基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリストは、第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2のみを含むので、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービングゲートウェイ320は第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3に、第2のブロードキャストエリア832を介して第1の番組を送信する必要がある。
【0051】
図8B図8Cを参照されたい。ステップ802において、第1のユーザ機器UE1~第3のユーザ機器UE3の消費レポートがブロードキャストエリア管理サーバ316によって受信され、第1の番組のターゲット基地局が第1の基地局BS#1~第3の基地局BS#3として識別される。ステップ804では、設定部304により、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応する第1のブロードキャストブロードキャストサービス基地局リストに第1の基地局BS#1~第3の基地局BS#3を含ませ、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1の有効期間を延長する。ステップ806で、ブロードキャストエリア管理サーバ316が、第3基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリストに第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1が含まれていないことを検出すると、送信部306によって第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を追加するコマンドが第3基地局BS#3に送信される。図8Cのステップ808において、新たなブロードキャストエリア識別コードを追加するためのコマンドが第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を第3の所属ブロードキャストエリアリストに追加するために、第3の基地局BS#3によって受信される。ステップ810において、第3の基地局BS#3は、第1のブロードキャストエリア830’および第2のブロードキャストエリア832の両方に属する。
【0052】
図8Cの第3段階STG3において、第3の基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリストは図9Bに示すように、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を既に含んでいるので、第1のブロードキャストエリア830’は、第1基地局BS#1、第2基地局BS#2、および第3基地局BS#3を含んでいる。一方、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービングゲートウェイ320は第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1のユーザ機器UE1、第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2のユーザ機器UE2、および第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3に同時に第1のブロードキャストエリア830’を介して第1の番組を送信し、第2のブロードキャストエリア832は、第1の番組のブロードキャストを停止する。
【0053】
図10A~10Cおよび図9Bを参照されたい。図10A~10Cは、本発明に係る、ブロードキャストエリアから基地局を削除するシーケンス図である。図10Aの第1段階STG1において、第1の番組は既に第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1と結合しており、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応するブロードキャストサービス基地局リストは、第1基地局BS#1、第2基地局BS#2、および第3基地局BS#3を含む。一方、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービングゲートウェイ320は、図9Bに示すように、第1のブロードキャストエリア830’を介して、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1のユーザ機器UE1、第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2のユーザ機器UE2、および第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3に第1の番組を同時に送信する。
【0054】
図10A~10Cの第2段階STG2では、第3基地局BS#3のブロードキャスト範囲内において、最初はブロードキャストを通じて第1番組を視聴していた第3のユーザ機器UE3が第1の番組の視聴を停止する。ステップ1002において、第1のユーザ機器UE1から第3のユーザ機器UE3の消費レポートが、ブロードキャストエリア管理サーバ316によって受信され、第1の基地局BS#1および第2の基地局BS#2を含む第1の番組の更新されたターゲット基地局情報が取得される。ステップ1004では、設定部304により、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応する第1のブロードキャストブロードキャストサービス基地局リストに第1の基地局BS#1と第2の基地局BS#2を含ませ、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1の有効期間を延長する。ステップ1006において、ブロードキャストエリア管理サーバ316が、第3の基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリストに第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1が含まれていることを検出すると、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を削除するコマンドが送信部306によって第3の基地局BS#3に送信される。図10Cのステップ1008~1010では、第3の基地局BS#3が第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を削除するコマンドを受信する。一方、第3基地局BS#3は、第2のブロードキャストエリア832にのみ属する。
【0055】
図10Cおよび図9Aの第3段階STG3では、第3の基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリストは、もはや第の1ブロードキャストエリア識別コードBCArea#1を含まない。一方、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービングゲートウェイ320は(図9Aに示すように)第1のブロードキャストエリア830を介して、第1の基地局BS#1のブロードキャスト範囲内の第1のユーザ機器UE1および第2の基地局BS#2のブロードキャスト範囲内の第2のユーザ機器UE2に第1の番組を同時に送信するが、第3の基地局BS#3のブロードキャスト範囲内の第3のユーザ機器UE3は第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応する第1の番組をもはや受信しない。
【0056】
図11A図11Bを参照すると、本開示によるブロードキャストエリアを削除するシーケンス図が示されている。図11Aの第1の段階STG1において、第1のブロードキャストエリア識別コードBCArea#1に対応するブロードキャストサービス基地局リストは、第1の基地局BS#1、第2の基地局BS#2、および第3の基地局BS#3を含み、第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2に対応するブロードキャストサービス基地局リスト、第3の基地局BS#3および第4の基地局BS#4を含み、第3のブロードキャストエリア識別コードBCArea#3に対応するブロードキャストサービス基地局リストは、第4の基地局BS#4を含む。
【0057】
図11Aのステップ1102において、第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2の有効期間が満了すると、第2の段階STG2に進む。ステップ1104では、ブロードキャストエリア管理サーバ316によって、第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2に対応するブロードキャストサービス、ブロードキャストサービス基地局リスト、及び有効期間が削除される。ステップ1106において、ブロードキャストエリア管理サーバ316は第3の基地局BS#3の第3の所属ブロードキャストエリアリスト及び第4の基地局BS#4の第4の所属ブロードキャストエリアリストに第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2が含まれていることを検出すると、送信部306により、第3の基地局BS#3及び第4の基地局BS#4に第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2を削除するコマンドを送信する。図11Bのステップ1108~1110において、第3の所属ブロードキャストエリアリストからブロードキャストエリア識別コードBCArea#2を削除するために、第3の基地局BS#3は第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2を削除するコマンドを受信する。一方、第3の基地局BS#3は、(図9Bに示すように)第1のブロードキャストエリア830’にのみ属する。同様に、図11Bのステップ1112~1114において、第4の所属ブロードキャストエリアリストからブロードキャストエリア識別コードBCArea#2を削除するために、第4の基地局BS#4は第2のブロードキャストエリア識別コードBCArea#2を削除するコマンドを受信する。一方、第4の基地局BS#4は、第3のブロードキャストエリアにのみ属する。
【0058】
ブロードキャストサービスに加入する基地局の全てのブロードキャストエリアにブロードキャスト番組を提供する必要がある従来の方法とは異なり、本発明のブロードキャストエリアを動的に調節する方法及び装置は、ブロードキャストサービスに加入する基地局によって、ブロードキャストエリアの送信範囲を柔軟に調節することができる。また、本開示の実施形態の方法および装置は、繰り返しコンテンツを送信するために大量の周波数スペクトルリソースを使用するユニキャストを介してブロードキャストデータを送信する従来の方法の問題を解決する。したがって、本開示の実施形態の方法および装置は、ネットワーク帯域幅を節約し、ネットワークリソースを有効に利用するだけでなく、ネットワークデータの送信の効率をさらに高め、ネットワーク帯域幅のリソースが浪費されることを回避する。
【0059】
当業者には、開示された実施形態に対して様々な修正および変形を行うことができることが明らかであろう。当該明細書及び例示は単に例示的なものとみなされ、開示の真の範囲は、以下の請求権及びその均等物によって示されることを意図している。
【符号の説明】
【0060】
1 ユーザ機器(UE)
300 装置
302 データ収集部
304 設定部
306 送信部
310 コンテンツプロバイダ
312 ブロードキャスト/マルチキャストサービスセンタ
314 パケットデータネットワークゲートウェイ
316 ブロードキャストエリア管理サーバ
320 マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービスゲートウェイ
326 基地局
360 モバイルネットワークアーキテクチャ
830 第1のブロードキャストエリア
832 第2のブロードキャストエリア
UE1 第1のユーザ機器
UE2 第2のユーザ機器
UE3 第3のユーザ機器
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B