(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいて前方互換受信機を容易にすること
(51)【国際特許分類】
H04W 72/10 20090101AFI20220310BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20220310BHJP
H04W 48/12 20090101ALI20220310BHJP
【FI】
H04W72/10
H04W72/04 136
H04W48/12
(21)【出願番号】P 2020507603
(86)(22)【出願日】2018-08-07
(86)【国際出願番号】 US2018045509
(87)【国際公開番号】W WO2019032515
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-04-06
(32)【優先日】2017-08-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507220730
【氏名又は名称】エイ・ティ・アンド・ティ インテレクチュアル プロパティ アイ,エル.ピー.
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ベンドリン,ラルフ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シャオイ
(72)【発明者】
【氏名】アクーム,サラム
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,On pre-emption indication for DL multiplexing of URLLC and eMBB[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1708124,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1708124.zip>,2017年05月19日
【文献】Guangdong OPPO Mobile Telecom,DL control channel design for URLLC[online],3GPP TSG RAN WG1 #88b R1-1704619,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88b/Docs/R1-1704619.zip>,2017年04月07日
【文献】Intel Corporation,CORESETs for NR PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1707379,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1707379.zip>,2017年05月19日
【文献】Samsung,LTE-NR coexistence for DL[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1706 R1-1710762,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1706/Docs/R1-1710762.zip>,2017年06月30日
【文献】Samsung,Functionalities of UE-Common PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1706 R1-1710698,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1706/Docs/R1-1710698.zip>,2017年06月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、動作の実行を容易にする実行可能命令を記憶するメモリと、
を備え、前記動作は、
モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することであって、前記情報は、前記モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関して前記モバイルデバイスの規定された挙動を示し、前記予約リソース配分は、前記モバイルデバイスが前記物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、
前記モバイルデバイスに前記情報を送信することと、
を含む装置であって、
前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた時間において前記モバイルデバイスが一切の送信を予期しないように前記モバイルデバイスに通信するための
前記装置によって送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを含み、前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた前記時間において前記モバイルデバイスが送信しないように前記モバイルデバイスに通信するための
前記装置によって送信される第2のメッセージを含む第2のプロトコルを更に含む、
装置。
【請求項2】
前記規定された挙動を示す前記情報は、物理ダウンリンク制御チャネル上で送信される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されると、動作の実行を容易にする実行可能命令を記憶するメモリと、
を備え、前記動作は、
モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することであって、前記情報は、前記モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関して前記モバイルデバイスの規定された挙動を示し、前記予約リソース配分は、前記モバイルデバイスが前記物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、
前記モバイルデバイスに前記情報を送信することと、
を含む装置であって、
前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた時間において前記モバイルデバイスが送信を予期するように前記モバイルデバイスに通信するための第1のリソース情報において前記装置によって送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを更に含み、前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた前記時間において前記モバイルデバイスが送信するように前記モバイルデバイスに通信するための第2のリソース情報において前記装置によって送信される前記第1のメッセージを含む第4のプロトコルを更に含む、
装置。
【請求項4】
前記プロトコルは、前記規定された挙動を示す前記情報が、前記モバイルデバイスに、前記予約リソース配分に関連付けられた時間において送信又は受信を予期するべきか否かを通信するダウンリンク制御情報内に値のグループの規定された単一ビット値を含む通信プロトコルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記モバイルデバイスは、モバイルデバイスのグループの一部であり、前記モバイルデバイスのグループにダウンリンク制御情報が送信される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記モバイルデバイスは、モバイルデバイスのグループの一部であり、前記装置によって前記モバイルデバイスのグループにダウンリンク制御情報が送信される、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記プロトコル及び前記値のグループは、物理ダウンリンク共有チャネルの場合ダウンリンク割り当てを示す情報、又は、物理アップリンク共有チャネルの場合アップリンク許可を示す情報を更に含む、請求項4に記載の装置。
【請求項8】
前記情報は、前記モバイルデバイスのための準静的構成に基づいて前記予約リソース配分において送信又は受信を予期するべきか否かを前記モバイルデバイスに通信し、前記準静的構成は、規定された値を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記規定された値は、前記モバイルデバイスが前記予約リソース配分において信号又はデータの送信を予期するべきか否かを更に示す、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記ダウンリンク制御情報は、チャネルの送信持続時間を前記モバイルデバイスに通信し、前記送信持続時間によって前記モバイルデバイスに、前記予約リソース配分内で送信又は受信を予期するべきか否かが通信される、請求項4に記載の装置。
【請求項11】
前記情報は、前記モバイルデバイスに、前記ダウンリンク制御情報のフォーマットに基づいて前記予約リソース配分に関連付けられた時間において送信又は受信を予期するべきか否かを通信する、請求項4に記載の装置。
【請求項12】
プロセッサを備えるデバイスによって、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することであって、前記情報は、前記モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関して前記モバイルデバイスの規定された挙動を示し、前記予約リソース配分は、前記モバイルデバイスが前記物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、
前記デバイスによって、前記モバイルデバイスに前記情報を送信することと、
を含み、
前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた時間において前記モバイルデバイスが一切の送信を予期しないように前記モバイルデバイスに通信するための
前記デバイスによって送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを含み、前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた前記時間において前記モバイルデバイスが送信しないように前記モバイルデバイスに通信するための
前記デバイスによって送信される第2のメッセージを含む第2のプロトコルを更に含む、
方法。
【請求項13】
プロセッサを備えるデバイスによって、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することであって、前記情報は、前記モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関して前記モバイルデバイスの規定された挙動を示し、前記予約リソース配分は、前記モバイルデバイスが前記物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、
前記デバイスによって、前記モバイルデバイスに前記情報を送信することと、
を含み、
前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた時間において前記モバイルデバイスが送信を予期するように前記モバイルデバイスに通信するための第1のリソース情報において前記デバイスによって送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを更に含み、前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた時間において前記モバイルデバイスが送信するように前記モバイルデバイスに通信するための第2のリソース情報において前記デバイスによって送信される前記第1のメッセージを含む第4のプロトコルを更に含む、
方法。
【請求項14】
前記プロトコルは、前記規定された挙動を示す前記情報が、前記モバイルデバイスに、前記予約リソース配分に関連付けられた時間において送信又は受信を予期するべきか否かを通信するダウンリンク制御情報内に値のグループの規定された単一ビット値を含む通信プロトコルを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記情報は、前記モバイルデバイスのための準静的構成に基づいて前記予約リソース配分において送信又は受信を予期するか否かを前記モバイルデバイスに通信し、前記準静的構成は、規定された値を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
プロセッサによって実行されると、動作の実行を容易にする実行可能命令を含む機械可読記憶媒体であって、前記動作は、
プロトコルに従って基地局デバイスから情報を受信することであって、前記情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関して前記モバイルデバイスの規定された挙動を示し、前記予約リソース配分は、前記モバイルデバイスが前記物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、
前記予約リソース配分に関連付けられた時間において情報コンテンツを通信し、したがって、前記情報に基づいて前記予約リソース配分をオーバーライドすることと、
を含み、
前記プロトコルは、前記情報が、前記予約リソース配分に関連付けられた前記時間においてアップリンクチャネル上で前記モバイルデバイスが送信するように前記モバイルデバイスに通信するための第1のリソース情報において前記基地局デバイスによって送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを更に含む、
機械可読記憶媒体。
【請求項17】
前記プロトコルは、前記情報が、前記モバイルデバイスの構成に加えて、前記予約リソース配分に関連付けられた前記時間中の送信を実行することを判断するのに、前記モバイルデバイスによって利用される前記第1のプロトコルを更に含む、請求項16に記載の機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、「FACILITATING FORWARD- COMPATIBLE RECEIVERS IN WIRELESS COMMUNICATIONS SYSTEMS」と題する2017年8月11日に出願の米国特許出願第15/675,342号の優先権を主張し、その出願は引用することにより全体が本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、包括的には、通信システムに関し、例えば、無線通信システムにおいて前方互換モバイルデバイス受信機を容易にするシステム、方法及び/又は機械可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
データセントリックアプリケーションに関する莫大な需要を満たすために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)システム、及び無線通信に関する第4世代(4G)規格の仕様の1つ以上の態様を利用するシステムが、無線通信に関する第5世代(5G)規格に拡張されることになる。来るべき5G規格に関連付けられるサービスレベルを提供するには、特有の課題がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、無線通信システムにおいて前方互換モバイルデバイス受信機を容易にする一例示の非限定的なメッセージシーケンスフローチャートである。
【
図2】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、無線通信システムにおいて前方互換モバイルデバイス受信機を容易にすることができる基地局デバイスの一例示の非限定的なブロック図である。
【
図3】無線通信システムにおける前方互換モバイルデバイス受信機を本明細書において説明される1つ以上の実施形態に従って容易にすることができるモバイルデバイスの一例示の非限定的なブロック図である。
【
図4】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためにREマッピングを容易にする方法のフローチャートである。
【
図5】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためにREマッピングを容易にする方法のフローチャートである。
【
図6】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためにREマッピングを容易にする方法のフローチャートである。
【
図7】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためにREマッピングを容易にする方法のフローチャートである。
【
図8】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためにREマッピングを容易にする方法のフローチャートである。
【
図9】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためにREマッピングを容易にする方法のフローチャートである。
【
図10】本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためにREマッピングを容易にする方法のフローチャートである。
【
図11】本明細書において説明される1つ以上の実施形態に従って利用することができるコンピューターのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
1つ以上の実施形態がここで図面を参照しながら説明され、図面では、全体を通して、同様の参照番号が同様の要素を指すために使用される。以下の説明では、種々の実施形態を十分に理解してもらうために、説明の目的上、数多くの具体的な細部が記述される。しかしながら、これらの具体的な細部を用いることなく(そして、任意の特定のネットワーク化された環境又は規格に適用することなく)、種々の実施形態を実施できることは明らかである。
【0006】
本開示において用いられる場合、いくつかの実施形態において、「構成要素」、「システム」等の用語は、コンピューター関連エンティティ、又は1つ以上の特定の機能を有する運用装置に関連するエンティティを指すか、又は備えることを意図しており、そのエンティティはハードウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのいずれかとすることができる。一例として、構成要素は、限定はしないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、コンピューター実行可能命令、プログラム及び/又はコンピューターとすることができる。例示であって、限定はしないが、サーバー上で実行されるアプリケーション及びサーバーの両方を構成要素とすることができる。
【0007】
1つ以上の構成要素が、プロセス及び/又は実行スレッド内に存在する場合があり、構成要素は1つのコンピューター上に局在する場合があり、及び/又は2つ以上のコンピューター間に分散する場合がある。さらに、これらの構成要素は、種々のデータ構造を記憶している種々のコンピューター可読媒体から実行することができる。構成要素は、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム内で、分散システム内で、及び/又は信号による他のシステムに関するインターネット等のネットワークにわたって別の構成要素と相互作用する1つの構成要素からのデータ)を有する信号に従って等、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信することができる。別の例として、構成要素は、プロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションによって動作する電気回路又は電子回路によって動作する機械部品によって与えられる特定の機能を有する装置とすることができ、プロセッサは、装置の内部又は外部に存在することができ、ソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行する。更に別の例として、構成要素は、機械部品を用いることなく、電子構成要素を通して特定の機能を与える装置とすることができ、電子構成要素は、その中に、電子構成要素の機能を少なくとも部分的に与える、ソフトウェア又はファームウェアを実行するプロセッサを備えることができる。種々の構成要素が別々の構成要素として例示されてきたが、例示的な実施形態から逸脱することなく、複数の構成要素を単一の構成要素として実現できるか、又は単一の構成要素を複数の構成要素として実現できることは理解されよう。
【0008】
さらに、種々の実施形態は、標準的なプログラミング及び/又はエンジニアリング技法を用いて、開示される主題を実現するようにコンピューターを制御するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はその任意の組み合わせをもたらす、方法、装置又は製品として実現することができる。本明細書において使用されるときに、「製品」という用語は、任意のコンピューター可読(若しくは機械可読)デバイス、又はコンピューター可読(若しくは機械可読)記憶装置/通信媒体からアクセス可能なコンピュータープログラムを含むことを意図している。例えば、コンピューター可読記憶媒体は、限定はしないが、磁気記憶デバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、及びフラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)を含むことができる。当然、種々の実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することなく、この構成に数多くの変更を加えることができることは当業者には認識されよう。
【0009】
さらに、「例」及び「例示的」という用語は、事例又は例示としての役割を果たすことを意図して本明細書において使用される。「例」又は「例示的」として本明細書において説明される任意の実施形態又は設計は、必ずしも、他の実施形態又は設計より好ましいか、又は有利であると解釈されるべきではない。むしろ、例又は例示的という言葉を使用することは、概念を具体的に提示することを意図している。本出願において用いられる場合、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包含的な「又は」を意味することを意図している。すなわち、別段の指示がない限り、又は文脈において明らかでない限り、「XがA又はBを利用する」は、自然な包含的置換のいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを利用する、XがBを利用する、又はXがA及びBの両方を利用する場合には、上記の事例のうちのいずれのもとにおいても、「XがA又はBを利用する」が満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲において用いられるときに、冠詞「一("a" and "an"」)」は、別段の指示がない限り、又は単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、一般に「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。
【0010】
さらに、「モバイルデバイス機器」、「モバイル局」、「モバイル」、「加入者局」、「アクセス端末」、「端末」、「ハンドセット」、「ユーザー機器(UE)」、「通信デバイス」、「モバイルデバイス」等の用語(及び/又は類似の用語を表す用語)は、データ、制御、音声、ビデオ、サウンド、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを受信又は伝達するために、無線通信サービスの加入者又はモバイルデバイスによって利用される無線デバイスを指すことができる。上記の用語は、本明細書において、及び関連する図面を参照しながら同義で利用される。同様に、「次世代ノードB(gNB)」、「アクセスポイント(AP)」、「基地局(BS)」、BS送受信機、BSデバイス、セルサイト、セルサイトデバイス、「ノードB(NB)」、「発展型ノードB(eNodeB)」、「ホームノードB(HNB)」等の用語は本出願において同義で利用され、1つ以上の加入者局との間で、データ、制御、音声、ビデオ、サウンド、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを送信及び/又は受信する無線ネットワーク構成要素又は電化製品を指す。データストリーム及びシグナリングストリームは、パケット化された、又はフレームベースのフローとすることができる。
【0011】
さらに、「デバイス」、「通信デバイス」、「モバイルデバイス」、「加入者」、「顧客エンティティ」、「消費者」、「顧客エンティティ」、「エンティティ」等の用語は、文脈上、それらの用語間を特に区別することが正当化されない限り、全体を通して同義で利用される。そのような用語は、人間エンティティを指すことができるか、又はシミュレートされたビジョン、音認識等を提供することができる人工知能(例えば、複雑な数学的表現に基づいて推論する能力)を通してサポートされる自動化された構成要素を指すことができることは理解されたい。
【0012】
本明細書において説明される実施形態は、限定はしないが、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)New Radio(NR:新無線)、ワイヤレスフィディリティ(Wi-Fi)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMTS)、マイクロ波アクセス用ワールドワイドインターオペラビリティ(WiMAX)、拡張汎用パケット無線サービス(拡張GPRS)、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)超モバイル広帯域(UMB)、高速パケットアクセス(HSPA)、Z-Wave、Zigbee及び他の802.XX無線技術及び/又はレガシー電気通信技術を含む、実質的に任意の無線通信技術において利用することができる。
【0013】
レガシー無線システム、例えば、LTE、ロングタームエボリューションアドバンスト(LTE-A及びLTE-A-Pro)、高速パケットアクセス(HSPA)等は、スケジューリング許可及び割り当てに関する情報を搬送するダウンリンク制御チャネルを有することができる。典型的には、これは、スケジューリングされる多入力多出力(MIMO)レイヤの数、トランスポートブロックサイズ、コードワードごとの変調、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)に関係付けられたパラメーター、サブバンドロケーション、及び、サブバンドに対応するプリコーディング行列インデックスをも含む。
【0014】
典型的には、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットに基づいて、以下の情報、すなわち、局在化/分散仮想リソースブロック(VRB)割り当てフラグ、リソースブロック割り当て、変調及びコーディング方式、HARQ処理数、新規データインジケーター、冗長バージョン、アップリンク制御チャネルへの送信電力制御(TPC)コマンド、ダウンリンク割り当てインデックス、プリコーディング行列インデックス、及び/又はレイヤの数を送信することができる。
【0015】
本明細書において用いられる場合、「5G」及びNew Radio(NR)は、同義で用いられる。したがって、5G無線通信システムにおいて物理リソース、すなわち、スペクトルの効率的な使用を容易にするシステム、方法及び/又は機械可読記憶媒体が望まれる。本明細書において用いられる場合、5Gネットワークの1つ以上の態様は、数万人のユーザーのためにサポートされる数十メガビット/秒(Mbps)のデータレート、数十人のユーザー(例えば、同じオフィスフロアにいる数十人の労働者)に同時に提供される少なくとも1ギガビット/秒(Gbps)、マッシブセンサー展開のためにサポートされる数十万の同時接続、4Gと比較して大幅に高められたスペクトル効率、4Gに対するカバレッジの改善、4Gと比較して高められたシグナリング効率、及び/又はLTEと比較して大幅に低減されたレイテンシーを含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
ユニバーサルモバイル電気通信サービス(UMTS)の第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)等の現行の無線セルラー通信システムは、周波数ドメインにおける予約リソースの構成を可能にしない。一方で、LTEは、時間ドメインにおける予約リソースの構成を可能にする。より正確には、全てのLTEモバイルデバイスは、マルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS:Multimedia Broadcast/Multicast Services)のために予約されるマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)サブフレームを用いて構成することができる。通常のダウンリンク(DL)サブフレームにおいて、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)は、全DLサブフレームの最初のシンボル上で送信される物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel)によって時間ドメインにおけるスパンが示される、サブフレームの制御領域内で送信される。PCFICHを復号した後、モバイルデバイスは、PCFICHが送信されたサブフレームの制御領域スパンを認識し、それゆえ、当該制御領域内で、PDCCH送信をモニタリングすることができる。PDCCH送信は、同じサブフレーム又は後続のサブフレーム内でDL又はアップリンク(UL)データ送信をスケジューリングすることができる。DL割り当ての場合、PDCCHは、同じサブフレーム内で物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)をスケジューリングし、その一方で、アップリンク(UL)許可の場合、PDCCHは、後続のサブフレーム内で物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)をスケジューリングする。上述の通常のダウンリンク(DL)サブフレームと同様に、MBSFNサブフレームも、サブフレームの先頭に制御領域を有するが、しかしながら、PCFICH内で制御フォーマットインジケーター(CFI:Control Format Indicator)を動的に示すことに加えて、MBSFNサブフレーム内の制御領域のスパンを、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)プロトコルを介して構成することもできる。例えば、セル固有参照信号(CRS:cell-specific reference signal)アンテナポートが1つ又は2つの場合、MBSFNサブフレーム内の制御領域は、1つ又は2つの直交周波数分割多重(OFDM)シンボルにわたることができ、その一方で、CRSアンテナポートが4つの場合、MBSFNサブフレームの制御領域のスパンは、常に2である。MBSFNサブフレームの制御領域は、MBSFNサブフレームの非MBSFN領域とも呼ばれ、その一方で、サブフレームの残りはMBSFN領域と称される。MBSFN領域は、論理MBMS制御チャネル(MCCH)によってスケジューリングされる物理マルチキャストチャネル(PMCH)を送信するのに用いることができる。代替的に、通常のDLサブフレームの場合と同様に、非MBSFN領域内のPDCCHは、同じサブフレームのMBSFN領域内のPDSCHをスケジューリングすることができる。MBSFNサブフレームは、このように、PMCH上で送信されるMBMSサービスの送信のためにリソースを予約することを可能にする。
【0017】
非マルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)領域及びMBSFN領域の双方が、典型的には、システム帯域幅全体にわたる。換言すれば、システム帯域幅内のリソースは、周波数ドメインではなく、時間ドメインにおいてMBSFNリソースと非MBSFNリソースとにパーティション化することができる。これは、3GPP LTE標準規格の深刻な短所である。例えば、LTEリリース13において、LTEキャリアのシステム帯域幅内の単一の物理リソースブロック(PRB)上で動作する狭帯域のモノのインターネット(NB-IoT:narrowband Internet-of-Things)サービスが導入された。それゆえ、LTEドナーセル内でNB-IoTを動作させるために、モバイルネットワークオペレーター(MNO)は、物理リソースを、LTE物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)/物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)/セル固有参照信号(CRS)送信及びNB-IoT送信に用いられるPRBにパーティション化しなければならない。
【0018】
NB-IoTの低コスト及び優れたカバレッジを保つために、限られた狭い帯域幅、例えば180キロヘルツ(kHz)が極めて重要である。それゆえ、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)とは異なり、LTE及びNB-IoTは、時分割多重化することができず、したがって、これらの各々が任意の所与の時点においてシステム帯域幅全体にわたる。むしろ、これらは、周波数分割多重化させなければならず、すなわち、任意の所与の時点においていくつかのPRBは、LTE送信によって占有され、その一方で、他のPRBは、NB-IoT送信によって占有される。LTEは今や周波数ドメインにおいて予約リソースを可能にするので、NB-IoT設計は、煩雑で非効率である。例えば、任意の所与のサブフレームにおけるNB-IoT送信は、MBSFNサブフレームにおいてさえ広帯域で常に送信されるLTE PDCCH及びCRS送信の周囲でレートマッチングさせなければならない。
【0019】
3GPPは、New Radio(NR)と呼ばれるその次世代無線セルラー通信標準規格において、LTEの上述した短所を克服するために時間ドメイン及び周波数ドメインの双方において準静的及び/又は動的な予約リソースを可能にすることに既に同意している。
【0020】
本明細書において説明される1つ以上の実施形態は、リソースが、周波数ドメインにおけるPRB又はリソースブロックグループ(RBG)レベル又は帯域幅部分(BWP)レベル、及び時間ドメインにおけるOFDMシンボル、スロット又はミニスロットレベルに対して構成可能であることを可能にすることができる。粒度にかかわらず、RAN1は、予約リソースに関するモバイルデバイス挙動に対して検討及び決定していない。それゆえ、本明細書において説明される1つ以上の実施形態は、時間及び/又は周波数ドメインにおける構成された予約リソースに関するモバイルデバイス挙動を制御するために追加のシグナリングを提供して、スロット又はサブフレーム内の予約リソース周囲の送信機及び受信機のレートマッチング及び/又はパンクチャリング挙動の適応的制御を可能にすることができる。より正確には、新規なシグナリングにより、予約リソースとオーバーラップする信号及びチャネルを処理する方法をモバイルデバイス受信機に命令することができる。
【0021】
本明細書において説明される1つ以上の実施形態は、無線通信システムにおいて前方互換受信機を容易にすることができるシステム、装置、方法及び/又は機械可読記憶媒体を含むことができる。1つの実施形態では、装置が提供される。装置は、プロセッサと、プロセッサによって実行されると、動作の実行を容易にする実行可能命令を記憶するメモリとを備えることができる。動作は、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することであって、情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスが物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、モバイルデバイスに情報を送信することとを含むことができる。
【0022】
別の実施形態では、方法が提供される。方法は、プロセッサを備えるデバイスによって、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することであって、情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスが物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、デバイスによって、モバイルデバイスに情報を送信することとを含むことができる。
【0023】
別の実施形態では、プロセッサによって実行されると、動作の実行を容易にする実行可能命令を含む機械可読記憶媒体が提供される。動作は、プロトコルに従って基地局デバイスから情報を受信することであって、情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスが物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示すことと、予約リソース配分に関連付けられた時間において情報コンテンツを通信し、したがって、情報に基づいて予約リソース配分をオーバーライドすることとを含むことができる。
【0024】
1つ以上の実施形態は、無線通信システムの基地局デバイス送信機が、モバイルデバイスの観点から予約される時間/周波数リソースに関するモバイルデバイスの挙動を制御することを可能にすることができる。これにより、このようなリソースの融通性のある再利用を可能にすることができ、したがって、ネットワーク性能、ユーザー体験、及びシステム効率が高められる。
【0025】
1つ以上の実施形態は、モバイルデバイス受信機挙動を制御可能及び決定論的に適応可能にすることによって真の前方互換性を可能にすることができる。本明細書において説明される新規なシグナリング実施形態のうちの1つ以上は、また、ロバスト性又は精度が予約リソースの必要性を上回る場合、例えば、測位信号が非常時のモバイルデバイスのロケーションを判断するために構成される場合、改善された性能を可能にすることができる。種々のシグナリング実施形態が、オーバーヘッド及び融通性の異なる度合いで提示されることで、オーバーヘッドと融通性とのトレードオフが提供される。シグナリング方法の新規な実施形態は、暗黙的若しくは明示的、準静的若しくは動的、又はリストベースとすることができる。
【0026】
図1は、本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、無線通信システムにおいて前方互換モバイルデバイス受信機を容易にする一例示の非限定的なメッセージシーケンスフローチャートを示している。
図2は、本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、無線通信システムにおいて前方互換モバイルデバイス受信機を容易にすることができる基地局デバイスの一例示の非限定的なブロック図を示している。
図3は、無線通信システムにおける前方互換モバイルデバイス受信機を本明細書において説明される1つ以上の実施形態に従って容易にすることができるモバイルデバイスの一例示の非限定的なブロック図を示している。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素の反復的な説明は、簡潔にするために省略される。
【0027】
本明細書において説明されるシステム100は、ネットワーク内で前方互換モバイルデバイス(例えば、モバイルデバイス104)受信機を提供することができる。
図1を参照すると、1つ以上の実施形態は、BSデバイス102が、動的及び/又は準静的にモバイルデバイス104挙動を動的に制御及び/又は変更することを可能にすることができる。いくつかの実施形態では、システム100は、通常であれば(データではなく)シグナリングの受信及び/又は送信のために予約されることになる予約リソースに関連付けられた時間中に、モバイルデバイス104が情報を送信及び/又は受信することを可能にするためにリソース配分をオーバーライドすることができる。本明細書において用いられる場合、動的制御は、経時的に変化し得るモバイルデバイス挙動の制御を意味することができる。本明細書において用いられる場合、準静的制御は、基地局デバイス102動作に先行した又は動作中の、モバイルデバイスの構成に少なくとも部分的に基づくことができるモバイルデバイス挙動の制御を意味することができる。
【0028】
120において、基地局デバイス102は、モバイルデバイス104がセルを検出し、時間/周波数同期を実行するための同期信号を送信する。121において、基地局デバイス102は、モバイルデバイス104がマスター情報ブロックを復号するためのブロードキャストチャネルを送信する。122において、ダウンリンク制御チャネルは、基地局デバイス102によって送信され、123において示されるダウンリンク共有チャネル(データ)をスケジューリングする。123において、ダウンリンク共有チャネル(データ)は、モバイルデバイス104がランダムアクセスチャネル(RACH)(ステップ124)構成を得るために基地局デバイス102によって送信される。RACHは、基地局デバイス104がモバイルデバイス104を検出することを可能にするためにモバイルデバイス104によって送信される。125は、基地局デバイス102によって送信され、ランダムアクセス応答(RAR)と称される。126において、アップリンク共有チャネル(データ)は、モバイルデバイス104によって送信され、125においてRARを確認し、モバイルデバイス104が容量をシグナリングすることを可能にする。
【0029】
ステップ130、131、132、133、134、135は、本明細書において説明される1つ以上の実施形態に関する。130において、ダウンリンク制御チャネルは、ダウンリンク共有チャネル(データ)をスケジューリングし、このダウンリンク共有チャネル(データ)は、ステップ131において送信される。ステップ131において、モバイルデバイス104は、本明細書におけるいくつかの実施形態に従って構成することができる。ステップ132において、モバイルデバイス104挙動は、ステップ133におけるダウンリンク送信のために本明細書におけるいくつかの実施形態に従って示すことができる。ステップ134において、モバイルデバイス104挙動は、ステップ135におけるアップリンク送信のために本明細書におけるいくつかの実施形態に従って示すことができる。
【0030】
本明細書において用いられる場合、「BSデバイス102」という用語は、ネットワーク、ネットワークコントローラー又は任意の数の他のネットワーク構成要素と同義のものとする(又はこれらを含む)ことができる。
【0031】
したがって、1つ以上の実施形態は、BSデバイス102が、モバイルデバイス104に、予約リソース配分中に送信及び/又は受信に対して特定の挙動を有するように、動的にシグナリングする(又は、いくつかの実施形態では、準静的にシグナリングする)ことを可能にすることができる。
【0032】
モバイルデバイス104挙動をいかに制御することができるのかに関する特定の実施形態に関する更なる詳細が、
図1~
図10を参照して論述される。
図2に示すように、基地局デバイス102は、通信構成要素202、リソース予約構成要素204、メモリ206及び/又はプロセッサ208を備えることができる。いくつかの実施形態では、通信構成要素202、リソース予約構成要素204、メモリ206及び/又はプロセッサ208のうちの1つ以上は、基地局デバイス102の1つ以上の機能を実行するように電気的及び/又は通信的に互いに結合することができる。
図3に示すように、モバイルデバイス104は、通信構成要素302、リソース予約構成要素304、オーバーライド評価構成要素306、モバイルデバイス挙動構成要素307、レートマッチング構成要素308、パンクチャリング構成要素310、メモリ312及び/又はプロセッサ314を備えることができる。種々の実施形態において、通信構成要素302、リソース予約構成要素304、オーバーライド評価構成要素306、モバイルデバイス挙動構成要素307、レートマッチング構成要素308、パンクチャリング構成要素310、メモリ312及び/又はプロセッサ314のうちの1つ以上は、基地局デバイス102の1つ以上の機能を実行するように電気的及び/又は通信的に互いに結合することができる。
【0033】
図1、
図2及び
図3を参照すると、通信構成要素202は、1つ以上のモバイルデバイス(例えば、モバイルデバイス104)に対して(例えば、モバイルデバイスの通信構成要素302に対して)制御及び/又はデータ情報を送信及び/又は受信することができる。いくつかの実施形態では、通信構成要素202は、基地局デバイス102のリソース予約構成要素204によって生成された情報を送信することができる。基地局デバイス102のリソース予約構成要素204は、モバイルデバイス104による受信のためのプロトコルに従って情報を生成することができ、モバイルデバイス104のリソース予約構成要素304は、基地局デバイス102によって生成され、モバイルデバイス104に送信される情報を判断及び/又は評価することができる。
【0034】
この情報は、モバイルデバイス104が(リソース予約構成要素204によって決定された)予約リソース配分をオーバーライドすべきか否か、及び物理リソースに適用可能であるか否かに関してモバイルデバイス104の規定された挙動を示すことができる。いくつかの実施形態では、予約リソース配分は、モバイルデバイス104が物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示す。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス104のオーバーライド評価構成要素306は、基地局デバイスからの生成された情報を介して基地局デバイス102によって以前に決定されている場合があるモバイルデバイス104の挙動をオーバーライド及び/又は変更するべきか否かを評価することができる。いくつかの実施形態では、基地局デバイス102の通信構成要素20は、この情報をモバイルデバイス104に送信することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイス104挙動を決定するために、基地局デバイス102は、異なる優先度のリストを示す情報を生成することができ、他の実施形態では、基地局デバイス102は、モバイルデバイス104が予約リソースをいかに扱うべきかをシグナリングすることができる。例えば、基地局デバイス102は、通常動作では、モバイルデバイス104が予約リソース配分に従って動作することができることを示すことができるが、しかしながら、基地局デバイス102によって生成された情報は、いくつかの事例(例えば、モバイルデバイス104がエマージェンシーコールを行う及び/又は受信する必要がある事例)では、予約リソース配分を示す情報は、下位の優先度を取り、モバイルデバイス104によってオーバーライドすることができることも示すことができ、それにより、モバイルデバイス104が特定のモバイルデバイス104挙動(例えば、通常であればモバイルデバイス104が送信及び/又は受信するように指定されないことになる予約リソース配分中の送信及び/又は受信)を有することが可能になる。この事例において、基地局デバイス102は、モバイルデバイス104のロケーションを発見するための測位参照信号のための情報を送信することに進むことができる(それゆえ、モバイルデバイス104は、モバイルデバイス104が情報の受信を指定されない予約リソース配分時間中に受信することができる)。したがって、この事例において、モバイルデバイス104は、この以前に予約された期間中に送信及び/又は受信することができる。
【0036】
代替的に、いくつかの実施形態では、予約リソースは、周波数ドメインにおけるPRB又はリソースブロックグループ(RBG)レベル又は帯域幅部分(BWP)レベル、及び時間ドメインにおけるOFDMシンボル、スロット又はミニスロットレベルに対して構成可能とすることができる。本明細書における1つ以上の実施形態は、時間及び/又は周波数ドメインにおける構成された予約リソースに関するUE挙動を制御するために追加のシグナリングを提供して、スロット、ミニスロット、サブフレーム等内の予約リソース周囲のモバイルデバイス104の送信機及び受信機のレートマッチング(例えば、モバイルデバイス104のレートマッチング構成要素308によって実行される)及び/又はパンクチャリング挙動(例えば、モバイルデバイス104のパンクチャリング構成要素310によって実行される)の適応的制御を可能にすることができる。本明細書において用いられる場合、「レートマッチング」という用語は、モバイルデバイス104が、いずれの直交周波数分割多重化シンボル及び/又はサブキャリアがデータの送信及び/又は受信用であるのか、また、いずれが信号用であるのかを判断することを意味する。本明細書において用いられる場合、「パンクチャリング」は、チャネル及び信号のための被変調シンボルが、構成の第1のセットに従ってOFDMシンボル及びサブキャリアの全ての組み合わせにわたって配置されることを意味し、その場合、上記被変調シンボルに関連付けられた部分のうちの一部は、第2の構成に従って他の被変調シンボルにオーバーライドされ、それゆえ、いくつかの信号/チャネルは、いくつかのロケーションにおいて他の情報とパンクチャリングされ、パンクチャリング構成要素310は、利用されるパンクチャリング手法の知識に基づいてデータ及び信号のロケーションを判断することができる。本明細書において説明される1つ以上の実施形態は、基地局デバイス102が、予約リソースとオーバーラップする信号及びチャネルを処理する方法に関してモバイルデバイス104の受信機に命令することができる情報を生成することを可能にすることができる。
【0037】
モバイルデバイス送信機及びモバイルデバイス受信機がそれぞれ送信及び受信するべき方法に関してモバイルデバイス104に通知する基地局デバイス102の方法は、モバイルデバイス104挙動(モバイルデバイス挙動構成要素307によって実行することができる)とみなすことができ、情報は、基地局デバイス102のリソース予約構成要素204によって生成することができる。指定されたモバイルデバイス104挙動の各実施形態は、ダウンリンクチャネル(モバイルデバイス104側の受信)及び/又はアップリンクチャネル(モバイルデバイス104からの送信)に適用可能とすることができる。
【0038】
各モバイルデバイス104は、自身が或る特定の時点において送信及び/又は受信するべきであるのかを認識しているので、モバイルデバイス104の挙動が変化するべきであることを決定する生成された情報は、モバイルデバイス104によって理解されることになる。例えば、モバイルデバイス104が、自身が典型的には特定の時点において受信機をオフに切り替えるべきであることを認識する場合、モバイルデバイスが挙動を変更するべきであることを示す、基地局デバイス102からの生成された情報により、例えば、モバイルデバイスが、ダウンリンク受信のために受信機をオンのままにするか又は受信機をオンに切り替えることになる(逆に、モバイルデバイス104が、典型的には規定された時間中の送信のために送信機をオン/オフに切り替える場合、モバイルデバイスが挙動を変更するべきであることを示す、基地局デバイス102からの生成された情報により、例えば、モバイルデバイスが、アップリンク送信のために送信機をオンのままにするか又は送信機をオンに切り替えることになる)。
【0039】
本発明の1つの実施形態では、予約リソースが構成され、制御リソースセット(CORESET)の2つのセットに関連付けられる。基地局デバイス102送信機がCORESETの第1のセットにおいてPDSCHメッセージ(例えば、基地局デバイス102からのダウンリンクデータ)をスケジューリングするPDCCHを送信する場合、モバイルデバイス104送受信機挙動は、上記予約リソース内で一切の送信を予期しないというものである。同様に、基地局デバイス102送信機がCORESETの第1のセットにおいてPUSCHメッセージ(例えば、モバイルデバイス104からのアップリンク送信をスケジューリングするメッセージ)をスケジューリングするPDCCHを送信する場合、モバイルデバイス104送受信機挙動は、上記予約リソース内で何も送信しないというものである。
【0040】
しかしながら、基地局デバイス102送信機がCORESETの第2のセットにおいてPDSCHをスケジューリングするPDCCHを送信する場合、モバイルデバイス104送受信機挙動は、上記予約リソース内で少なくともいくつかの送信を予期するというものである(例えば、例として、上述されたエマージェンシーコールの実施形態)。したがって、モバイルデバイス104は、予約リソース配分時間中に受信機をオフに切り替えるという典型的な挙動をオーバーライドして、モバイルデバイス104受信機をオンに切り替え、そのため、例えば、基地局デバイス102は、ロケーション情報を送信することができる。本明細書において用いられる場合及び本明細書において説明される実施形態ごとに理解されるように、送信機及び/又は受信機をオフに切り替えるという本明細書における開示は、モバイルデバイス104が送信又は受信を行わない(が、モバイルデバイス104送信機又は受信機はオフに切り替えられない)ということも意味し、又はこれを含むことができる。したがって、いくつかの事例では、送信機又は受信機は、本明細書において説明される1つ以上の実施形態に従って、オフに切り替えられないが依然として受信を行わない。全てのこのような実施形態が想定される。同様に、基地局デバイス102送信機がCORESETの第2のセットにおいてPUSCHをスケジューリングするPDCCHを送信する場合、モバイルデバイス104送受信機挙動は、上記予約リソース内で少なくともいくつかの信号及び/又はチャネルを送信するというものである。
【0041】
したがって、本明細書において、多数の異なる可能性が存在するとともに想定される。基地局デバイス102は、異なるリソース(すなわち、CORESET)にわたって同じメッセージを送信することもできるし、同じリソース(すなわち、同じCORESET)にわたって異なるメッセージを送信することもできる。例えば、第1のメッセージを、第1のリソースを介して送信することができるとともに、第1のメッセージを第2のリソースを介して送信することができ、基地局デバイス102によって選択されたリソースは、モバイルデバイス104の挙動をモバイルデバイス104に通信することができる。
【0042】
別の例として、第1のメッセージを、第1のリソースを介して送信することができるとともに、第2のメッセージを、第1のリソースを介して送信することができる。或いは比喩的に、2つのドアを通じて同じ手紙を送達すること(選ばれたドアはモバイルデバイス104挙動に関する情報を暗黙的に符号化する)と、それに対して、同じドアを通じて2つの異なる手紙を送達すること(情報が明示的に異なる)とである。モバイルデバイス挙動構成要素307は、送信機及び/又は受信機に、いくつかの実施形態において決定される挙動を実行させる1つ以上の制御信号を生成する。
【0043】
本発明の別の実施形態では、BSは、モバイルデバイス104送受信機がダウンリンク方向について予約リソース内で送信がないと予期するべきか、又は少なくともいくつかの送信を予期するべきか(そして、送信を予期する場合、受信機をオンに切り替えるべきか)、また、アップリンク方向について、モバイルデバイス104送受信機が予約リソース内で信号/チャネルを送信しないべきか、又は少なくともいくつかの信号/チャネルを送信するべきか(そして、送信する場合、送信機をオンに切り替えるべきか)を示す情報を、PDCCHによって送信されるダウンリンク制御情報(DCI)の形態において生成することができる。
【0044】
1つの例では、上記PDCCHは、モバイルデバイス固有のものであるが、その一方で、異なる例では、これは、モバイルデバイスグループ固有又はセル固有のものとすることができる。このようなインジケーションは、DCI内の単一ビットによって(DCIが「0」のビット値又は「1」のビット値を有することによって)実現することができる。例えば、グループ固有又はセル固有PDCCHの場合、基地局デバイス102は、1つのメッセージで、多数のモバイルデバイスに、自身のそれぞれの受信機をオン又はオフに切り替えるように命令することができる。
【0045】
したがって、この実施形態において、所望のモバイルデバイス104挙動の明示的なインジケーターが、(暗黙的なインジケーターの代わりに)基地局デバイス102によって生成された情報内で提供される。例えば、前述の実施形態では1つ又は2つのCORESETの使用が対象のモバイルデバイス104挙動の暗黙的なインジケーターであったのとは対照的に、DCIの明示的なペイロードビット値が提供される。
【0046】
本発明の更に別の実施形態では、予約リソースに関するモバイルデバイス104挙動もDCI内で示されるが、例えば単一ビットの形態における当該インジケーションには、PDSCHの場合にはDL割り当て、又は、PUSCHの場合にはUL許可が常に付随する。この実施形態では、DCIを用いた前述の実施形態と比較して、DCIには、特定のモバイルデバイスについて、データチャネルが付随する(それに対して、前述の実施形態は、上述したようにグループモバイルデバイス挙動を決定するものである)。
【0047】
上述の実施形態では、予約リソースに対するモバイルデバイス104挙動は、CORESETによって暗黙的に又はDCIにおいて明示的に、制御チャネル送信によって動的に示される。代替的に、いくつかの実施形態では、モバイルデバイス104挙動は、例えば、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、準静的に構成することができる。
【0048】
本発明の1つの実施形態では、2つの異なるタイプの予約リソースは、プロトコル仕様において規定される。第1のタイプが構成される場合、モバイルデバイス104は、DL方向のために予約リソース内で送信を全く予期せず、UL方向において何も送信しない。第2のタイプが構成される場合、モバイルデバイス104は、DL方向のために予約リソース内で少なくともいくつかの送信を予期し、UL方向のための予約リソース内で少なくとも信号/チャネルを送信する。したがって、前述の実施形態では、モバイルデバイス104挙動の決定は動的であった(任意の時点において、基地局デバイス102がモバイルデバイス104挙動を変更及び/又は決定することができる)。しかしながら、この実施形態では、挙動は、モバイルデバイス104に組み込まれているが、構成可能である。したがって、モバイルデバイス104挙動は、準静的とすることができるので、固定的であるが構成可能とすることができる。例えば、或る時点において予約リソースがエマージェンシーコールよりも低優先度であるはずであると基地局デバイス102が判断することができ、一方で、他の時点において又はモバイルデバイス104が新たなロケーションに移動する場合、所望のモバイルデバイス104挙動は、基地局デバイス102によって決定されるに応じて変更することができる。基地局デバイス102は、経時的にモバイルデバイス104を構成及び再構成することができる。別の例では、2つの準静的タイプ/構成のうちの一方は、本明細書におけるいくつかの実施形態によって動的に選択することができる。
【0049】
代替的に、本発明の別の実施形態では、予約リソースのための単一の構成は、プロトコル仕様において規定することができ、構成は、モバイルデバイス104がDL(又は、いくつかの実施形態では、UL)方向のために予約リソース内で信号/チャネルを予期/受信(又は、いくつかの実施形態では、これを送信)しないべきであるか、又は、UEがDL(又は、いくつかの実施形態では、UL)方向のために予約リソース内でいくつかの信号/チャネルを予期/受信(又は、いくつかの実施形態では、送信)するべきであるかを示すフィールド、例えば単一ビットを含む。例えば、モバイルデバイス104が構成Aを有する実施形態が存在する場合、モバイルデバイス104は、(基地局デバイス102によって送信される情報によってオーバーライドされない限り)挙動Aを実行することができる。別の例では、モバイルデバイス104が(構成Aとは異なる)構成Bを有する実施形態が存在する場合、モバイルデバイス104は、(基地局デバイス102によって送信される情報によってオーバーライドされない限り)挙動Bを実行することができる。この実施形態では、基地局デバイス102によるモバイルデバイス104挙動の指定は、明示的なものとすることができる。
【0050】
本発明の更に別の実施形態では、予約リソースに関するモバイルデバイス104挙動は、PDSCH又はPUSCHをスケジューリングするDCIによって動的に示すことができ、しかしながら、インジケーションは、例えば、1ビットによる明示的なものではなく、スケジューリング許可/割り当てからの暗黙的なものである。例えば、PDCCHによってスケジューリングされるPDSCH/PUSCHがスロットベース送信である場合、モバイルデバイス104は、DL(又は、いくつかの実施形態では、UL)方向のために予約リソース内で信号/チャネルを予期/受信(又は、いくつかの実施形態では、送信)しないべきである。一方で、PDCCHによってスケジューリングされるPDSCH/PUSCHがミニスロットベース送信である場合、モバイルデバイス104は、DL(又は、いくつかの実施形態では、UL)方向のために予約リソース内でいくつかの信号/チャネルを予期/受信(又は、いくつかの実施形態では、送信)するべきである。換言すれば、スケジューリングされた送信の持続時間は、予約リソースに関するモバイルデバイス104挙動を暗黙的にシグナリングする。送信の持続時間は、1つの例であり、これは、限定的な意味で解釈されないものであり、すなわち、DCI内で示されるようなスケジューリングされた送信の他の特性も、予約リソースに関するモバイルデバイス104挙動を暗黙的に示すことができる。
【0051】
LTEにおいて、送信は、1つのサブフレーム内であるので、1つの送信は、1つのサブフレームである。本明細書において説明されるいくつかの実施形態では、サブフレームは、スロットを利用する異なるモードに置き換えることができる(1つのモードは、1つのスロットで全てを送信する)。別のモードでは、送信持続時間は、動的に示されるとともに、ミニスロットである。1サブフレームは、常に14シンボルであるが、ミニスロットの場合、1シンボル~13シンボルが存在し得る(例えば、送信を動的に示すのに任意の数のシンボルを用いる)。したがって、モバイルデバイス104がスロット送信を用いてスケジューリングされるとともに、モバイルデバイス104挙動がモバイルデバイス104のために構成Aによって決定され、その後、ミニスロットを用いてスケジューリングされる場合、モバイルデバイス104は、構成された挙動Bに従って実行することを認識することになる。したがって、暗黙的なシグナリングが用いられて、モバイルデバイス104挙動が決定される。上述したように、換言すれば、スケジューリングされた送信の持続時間は、予約リソースに関するモバイルデバイス104挙動を暗黙的にシグナリングする。送信の持続時間は、1つの例であり、これは、限定的な意味で解釈されないものであり、すなわち、DCI内で示されるようなスケジューリングされた送信の他の特性も、予約リソースに関するモバイルデバイス104挙動を暗黙的に示すことができる。
【0052】
予約リソースのためにモバイルデバイス104挙動を区別することが有益である理由は、以下のとおりである。一般に、予約リソースの目的は、ダウンリンクでは基地局デバイス102において、又はアップリンクではモバイルデバイス104において、それらの予約リソース上で何も送信しないことである。しかしながら、基地局デバイス102又はモバイルデバイス104が予約リソース内で送信することが許可されることがなければ、全体のシステム動作が深刻に制限されることになる。例えば、利用可能なキャリア帯域幅の狭帯域セクションを周波数ドメインにおいて予約することができる。しかしながら、データパケットが基地局デバイス102送信機において到達するとともにそのデータパケットが非常に厳格なレイテンシー要件及び信頼度要件としてのものである場合、当該パケットに関連付けられたレイテンシー要件及び/又は信頼度要件を保証するために、当該データパケットを少なくとも部分的に予約リソース上で送信することが可能であるべきである。例えば、狭帯域セクションをマッシブマシンタイプ通信(mMTC)のために予約することができ、それゆえ、この狭帯域セクションは、モバイルブロードバンドモバイルデバイスのための予約リソースとして構成される。しかしながら、モバイルブロードバンドモバイルデバイスが低レイテンシー制約及び高信頼度制約を有するデータをスケジューリングされる場合、それらの予約リソースをこのような超高信頼低遅延通信(URLLC)のために用いることができる。
【0053】
同様に、モバイルデバイスがエマージェンシーコールを開始した(すなわち、911をダイアルした)場合、ネットワークは、測位参照信号(PRS)を構成して、モバイルデバイス104の位置を判断することができる。上記で説明されたように、通常動作下では、モバイルデバイス104は、予約リソース内で一切の送信を予期しないことになり、同様に、予約リソース内で何も送信しないことになる。しかしながら、PRSの精度を改善するために、PRSを予約リソース内で送信することができる。
【0054】
本発明の更に別の実施形態では、無線通信システム内の全ての信号及びチャネルの順序付きリストが指定される。このリストは、チャネル/信号ごとに、他のチャネル/信号に対する当該チャネル/信号の優先度を割り当てる。したがって、このリストは、チャネル/信号ごとに、予約リソースに対する優先度を規定するのに用いられる。例えば、このような順序付きリストは、全部でN個の信号及びチャネルを含むことができる。エントリ1...Kについて、それぞれの信号/チャネルは、予約リソース内で送信/受信されるものとし、一方で、エントリk+1...Nについて、それぞれの信号/チャネルは、予約リソース内で送信/受信されないものとする。
【0055】
モバイルデバイスの構成可能性が望まれない、及び/又は他の前述した実施形態が望まれる場合、基地局デバイス102は、異なるチャネル及び/又は異なる信号のリストを規定する情報を生成することができる。このリストは、1つ以上の(又は、いくつかの実施形態では、全ての)信号及び/又はデータチャネルの重要度順のランキングを示すことができる。リスト内で予約リソースの役割を示す位置より上位の位置にある信号又はデータチャネルが提供される場合、予約リソース時間中であってもこのような上位にリストされた挙動を実行することができる。
【0056】
メモリ206は、基地局デバイス102を参照して本明細書において説明される機能のうちの1つ以上を実行するように構成されたコンピューター実行可能命令及び/又は情報を記憶するコンピューター可読記憶媒体とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、メモリ206は、個々のモバイルデバイス104又はモバイルデバイスのグループのための予約リソースを示す情報を判断すること、モバイルデバイス104のためにアップリンク通信及び/又はダウンリンク通信をスケジューリングすること等に関連付けられたコンピューター可読記憶媒体を格納することができる。プロセッサ208は、基地局デバイス102を参照して本明細書において説明される機能のうちの1つ以上を実行することができる。
【0057】
メモリ312は、モバイルデバイス104を参照して本明細書において説明される機能のうちの1つ以上を実行するように構成されたコンピューター実行可能命令及び/又は情報を記憶するコンピューター可読記憶媒体とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、メモリ312は、個々のモバイルデバイス104又はモバイルデバイスのグループのための予約リソースを示す情報を判断すること、モバイルデバイス104のためにアップリンク通信及び/又はダウンリンク通信をスケジューリングすること、モバイルデバイス104挙動を判断すること等に関連付けられたコンピューター可読記憶媒体を格納することができる。プロセッサ314は、モバイルデバイス104を参照して本明細書において説明される機能のうちの1つ以上を実行することができる。
【0058】
図4、
図5、
図6、
図7、
図8及び
図9は、本明細書において説明される1つ以上の実施形態による、ダウンリンク共有チャネルの効率的な使用のためのREマッピングを容易にする方法のフローチャートを示している。まず
図4を参照すると、402において、方法400は、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することを含むことができ、この情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスがその物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示す。いくつかの実施形態では、規定された挙動を示す情報は、物理ダウンリンク制御チャネル上で送信される。404において、方法400は、モバイルデバイスにこの情報を送信することを含むことができる。
【0059】
ここで
図5を参照すると、方法500は、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することを含むことができ、この情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスがその物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示し、プロトコルは、上記情報が、予約リソース配分に関連付けられた時間において一切の送信を予期しないようにモバイルデバイスに通信するためのリソースの第1のセットにおいて送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを含み、プロトコルは、上記情報が、予約リソース配分に関連付けられた時間において送信しないようにモバイルデバイスに通信するための第1のリソース情報において送信される第2のメッセージを含む第2のプロトコルを更に含む。
【0060】
いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、モバイルデバイスのグループの一部であり、このモバイルデバイスのグループにダウンリンク制御情報が送信される。いくつかの実施形態では、ダウンリンク制御情報は、チャネルの送信持続時間をモバイルデバイスに通信し、この送信持続時間によってモバイルデバイスに、予約リソース配分内で送信又は受信を予期するべきか否かが通信される。方法500の次のステップは、方法400の404を含むことができる。
【0061】
ここで
図6を参照すると、方法600は、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することを含むことができ、この情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスがその物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示し、プロトコルは、上記情報が、予約リソース配分に関連付けられた時間において送信を予期するようにモバイルデバイスに通信するための第1のリソース情報において送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを更に含み、プロトコルは、上記情報が、予約リソース配分に関連付けられた時間において送信するようにモバイルデバイスに通信するための第2のリソース情報において送信される第1のメッセージを含む第4のプロトコルを更に含む。いくつかの実施形態では、モバイルデバイスは、モバイルデバイスのグループの一部であり、このモバイルデバイスのグループにダウンリンク制御情報が送信される。方法600の次のステップは、方法400の404を含むことができる。
【0062】
ここで
図7を参照すると、702において、方法700は、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することを含むことができ、この情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスがその物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示す。いくつかの実施形態では、規定された挙動を示す情報は、物理ダウンリンク制御チャネル上で送信され、プロトコルは、規定された挙動を示す情報が、モバイルデバイスに、予約リソース配分に関連付けられた時間において送信又は受信を予期するべきか否かを通信するダウンリンク制御情報内に値のグループの規定された単一ビット値を含む通信プロトコルを含む。方法700の次のステップは、方法400の404を含むことができる。
【0063】
ここで
図8を参照すると、802において、方法800は、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することを含むことができ、この情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスがその物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示す。いくつかの実施形態では、規定された挙動を示す情報は、物理ダウンリンク制御チャネル上で送信され、プロトコル及び値のグループは、物理ダウンリンク共有チャネルの場合ダウンリンク割り当てを示す情報、又は、物理アップリンク共有チャネルの場合アップリンク許可を示す情報を更に含む。方法800の次のステップは、方法400の404を含むことができる。
【0064】
ここで
図9を参照すると、902において、方法900は、モバイルデバイスによる受信のためのプロトコルに従って情報を生成することを含むことができ、この情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスがその物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示す。いくつかの実施形態では、規定された挙動を示す情報は、物理ダウンリンク制御チャネル上で送信され、この情報は、モバイルデバイスのための準静的構成に基づいて予約リソース配分において送信又は受信を予期するべきか否かをモバイルデバイスに通信し、準静的構成は、規定された値を含む。いくつかの実施形態では、規定された値は、モバイルデバイスが予約リソース配分において信号又はデータの送信を予期するべきか否かを更に示す。方法900の次のステップは、方法400の404を含むことができる。
【0065】
いくつかの他の実施形態では、この情報は、モバイルデバイスに、ダウンリンク制御情報のフォーマットに基づいて予約リソース配分に関連付けられた時間において送信又は受信を予期するべきか否かを通信する。
【0066】
ここで
図10を参照すると、1002において、方法1000は、プロトコルに従って基地局デバイスから情報を(モバイルデバイスによって)受信することを含むことができ、この情報は、モバイルデバイスが物理リソースに適用可能な予約リソース配分をオーバーライドするべきか否かに関してモバイルデバイスの規定された挙動を示し、予約リソース配分は、モバイルデバイスがその物理リソースを介して通信することを認可されるか否かを示し、プロトコルは、上記情報が、予約リソース配分に関連付けられた時間においてアップリンクチャネル上で送信するようにモバイルデバイスに通信するための第1のリソース情報において送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを更に含む。
【0067】
1004において、方法1000は、予約リソース配分に関連付けられた時間において情報コンテンツを通信し、したがって、上記情報に基づいて予約リソース配分をオーバーライドすることを含むことができる。モバイルデバイスは、予約リソースに基づいてモバイルデバイスの送信機及び受信機のレートマッチング及び/又はパンクチャリング挙動を制御することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、プロトコルは、上記情報が、予約リソース配分に関連付けられた時間においてアップリンクチャネル上で送信するようにモバイルデバイスに通信するための第1のリソース情報において送信される第1のメッセージを含む第1のプロトコルを更に含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、プロトコルは、上記情報が、モバイルデバイスの構成に加えて、予約リソース配分に関連付けられた時間中の送信(正:transmitting)を実行することを判断するのに、モバイルデバイスによって利用される第1のプロトコルを更に含む。
【0070】
図11は、1つ以上の実施形態による、利用することができるコンピューターのブロック図を示している。本明細書において説明される他の実施形態において利用される同様の要素の反復的な説明は、簡潔にするために省略される。
【0071】
いくつかの実施形態では、コンピューター又はコンピューターの構成要素は、本明細書において説明される任意の数の構成要素とすることができるか、又はこれらの構成要素内に含むことができるが、構成要素は、限定するものではないが、基地局デバイス102又はモバイルデバイス104(又は基地局デバイス102又はモバイルデバイス104の構成要素)を含む。本明細書において説明される種々の実施形態について更なるテキストを提供するために、
図11及び以下の論述は、本明細書において説明される実施形態の種々の実施形態を実施することができる、適したコンピューティング環境1100の簡潔で一般的な説明を提供するように意図される。実施形態は、1つ以上のコンピューター上で実行することができるコンピューター実行可能命令の一般的な状況において上記で説明されてきたものの、当業者であれば、実施形態を、他のプログラムモジュールと組み合わせて及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしても実施することができることを認識するであろう。
【0072】
一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施する又は特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、構成要素、データ構造等を含む。さらに、本発明の方法が、他のコンピューターシステム構成であって、それぞれが、1つ以上の関連するデバイスに動作可能に結合され得る、単一プロセッサ又はマルチプロセッサコンピューターシステム、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、及び、パーソナルコンピューター、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者向け電子機器等を備える、他のコンピューターシステム構成によって実施され得ることを当業者は理解するであろう。
【0073】
「第1の」、「第2の」、「第3の」等の用語は、特許請求の範囲において用いられるときに、文脈によって他に明記される場合を除いて、明確にすることのみを目的としており、他の点では時間に関するいかなる順序も示さず、暗示もしない。例えば、「第1の判断」、「第2の判断」及び「第3の判断」は、第1の判断が第2の判断の前に行われることを示すものでも暗示するものでもなく、その逆も同様である。
【0074】
本明細書における種々の実施形態の例示される態様は、或る特定のタスクが通信ネットワークを通してリンクされる遠隔処理デバイスによって実行される分散コンピューティング環境において実施することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールをローカルメモリ記憶デバイス及びリモートメモリ記憶デバイス内の両方に配置することができる。
【0075】
コンピューティングデバイスは、通常、コンピューター可読(又は機械可読)記憶媒体及び/又は通信媒体を含むことができる種々の媒体を含み、これら2つの用語は、本明細書において、以下のとおり互いに異なるように用いられる。コンピューター可読(又は機械可読)記憶媒体は、コンピューター(又は機械、デバイス、若しくは装置)によってアクセスすることができる任意の利用可能な記憶媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取り外し可能及び取り外し不能媒体の双方を含む。限定としてではなく例として、コンピューター可読(又は機械可読)記憶媒体は、コンピューター可読(又は機械可読)命令、プログラムモジュール、構造化データ又は非構造化データ等の情報の記憶のための任意の方法又は技術に関連して実施することができる。有形及び/又は非一時的コンピューター可読(又は機械可読)記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、他の磁気記憶デバイス及び/又は所望の情報を記憶するのに使用することができる他の媒体を含むことができるが、これらに限定されるものではない。コンピューター可読(又は機械可読)記憶媒体は、媒体によって記憶される情報に関する種々の動作のために、例えば、アクセス要求、クエリ又は他のデータ検索プロトコルを介して、1つ以上のローカル又はリモートコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる。
【0076】
これに関して、本明細書においてストレージ、メモリ又はコンピューター可読(又は機械可読)媒体に適用されるような「有形」という用語は、修飾語として、単に伝播する無形信号それ自体を除外するように理解されるものであり、単に伝播する無形信号それ自体ではない全ての標準的なストレージ、メモリ又はコンピューター可読(又は機械可読)媒体の包含範囲を放棄しない。
【0077】
これに関して、本明細書においてストレージ、メモリ又はコンピューター可読(又は機械可読)媒体に適用されるような「非一時的」という用語は、修飾語として、単に伝播する一時的信号それ自体を除外するように理解されるものであり、単に伝播する一時的信号それ自体ではない全ての標準的なストレージ、メモリ又はコンピューター可読(又は機械可読)媒体の包含範囲を放棄しない。
【0078】
通信媒体は、通常、被変調データ信号、例えば、チャネル波又は他の搬送機構等のデータ信号において、コンピューター可読(又は機械可読)命令、データ構造、プログラムモジュール又は他の構造化若しくは非構造化データを具現するとともに、任意の情報送達又は搬送媒体を含む(正:comprise)。「被変調データ信号」又は信号という用語は、1つ以上の信号内に情報を符号化するように設定又は変更される特性のうちの1つ以上を有する信号を指している。例であって、限定はしないが、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、及び音響、RF、赤外線及び他の無線媒体等の無線媒体を含む。
【0079】
図11を再度参照すると、本明細書において説明される実施形態の種々の実施形態を実施する例示の環境1100は、コンピューター1102を含み、コンピューター1102は、処理ユニット1104、システムメモリ1106及びシステムバス1108を備える。システムバス1108は、限定はしないが、システムメモリ1106を備えるシステム構成要素を処理ユニット1104に結合する。処理ユニット1104は種々の市販のプロセッサのうちのいずれかとすることができる。処理ユニット1104として、デュアルマイクロプロセッサ及び他のマルチプロセッサアーキテクチャも利用することができる。
【0080】
システムバス1108は、種々の市販のバスアーキテクチャのいずれかを用いて、メモリバス(メモリコントローラーを備えるか、又は備えない)、周辺機器用バス及びローカルバスに更に相互接続することができるいくつかのタイプのバス構造のいずれかとすることができる。システムメモリ1106は、ROM1110及びRAM1112を含む。ROM、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、EEPROM等の不揮発性メモリ内に基本入力/出力システム(BIOS)を記憶することができ、BIOSは、起動中等に、コンピューター1102内の要素間で情報を転送するのを助ける基本ルーチンを含む。RAM1112は、データをキャッシュするためのスタティックRAM等の高速RAMも含むことができる。
【0081】
コンピューター1102は、適切なシャーシ(図示せず)において外部で使用するように構成することもできる内部ハードディスクドライブ(HDD)1110(例えば、EIDE、SATA)と、磁気フロッピーディスクドライブ1116(例えば、取り外し可能ディスケット1118に対する読出し又は書込み用)と、光ディスクドライブ1120(例えば、CD-ROMディスク1122の読出し、又はDVDのような他の大容量光学媒体に対する読出し若しくは書込み用)とを更に含む。ハードディスクドライブ1114、磁気ディスクドライブ1116及び光ディスクドライブ1120はそれぞれ、ハードディスクドライブインターフェース1124、磁気ディスクドライブインターフェース1126及び光ドライブインターフェースによって、システムバス1108に接続することができる。外部ドライブを実現するためのインターフェース1124は、ユニバーサルシリアルバス(USB)及び米国電気技術者協会(IEEE)1394インターフェース技術のうちの少なくとも一方又は両方を含む。他の外部ドライブ接続技術も本明細書において説明される実施形態の考慮の範囲内にある。
【0082】
ドライブ及びその関連するコンピューター可読(又は機械可読)記憶媒体は、データ、データ構造、コンピューター実行可能命令等の不揮発性記憶を提供する。コンピューター1102の場合、ドライブ及び記憶媒体は、適切なデジタルフォーマットにおいて任意のデータの記憶に対応する。上記のコンピューター可読記憶(又は機械可読)媒体の説明はハードディスクドライブ(HDD)、取り外し可能磁気ディスケット、及びCD又はDVD等の取り外し可能光学媒体を参照するが、ジップドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、カートリッジ等の、コンピューターによって読出し可能である他のタイプの記憶媒体も例示的な動作環境において使用できること、さらに、任意のそのような記憶媒体が、本明細書において説明される方法を実行するためのコンピューター実行可能命令を含むことができることは、当業者には理解されたい。
【0083】
ドライブ及びRAM1112内に、オペレーティングシステム1130、1つ以上のアプリケーションプログラム1132、他のプログラムモジュール1134及びプログラムデータ1136を含む、複数のプログラムモジュールを記憶することができる。オペレーティングシステム、アプリケーション、モジュール及び/又はデータの全て又は一部をRAM1112にキャッシュすることもできる。本明細書において説明されるシステム及び方法は、種々の市販のオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせを利用して実施することができる。
【0084】
通信デバイスは、1つ以上の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード1138及びマウス1140等のポインティングデバイスを通して、コンピューター1102にコマンド及び情報を入力することができる。他の入力デバイス(図示せず)は、マイクロフォン、赤外線(IR)遠隔制御、ジョイスティック、ゲームパッド、スタイラスペン、タッチスクリーン等を含むことができる。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、多くの場合に、システムバス1108に結合することができる入力デバイスインターフェース1142を通して処理ユニット1104に接続されるが、パラレルポート、IEEE1394シリアルポート、ゲームポート、ユニバーサルシリアルバス(USB)ポート、IRインターフェース等の他のインターフェースによって接続することもできる。
【0085】
モニター1144又は他のタイプのディスプレイデバイスも、ビデオアダプター1146等のインターフェースを介して、システムバス1108に接続することができる。モニター1144に加えて、コンピューターは通常、スピーカー、プリンター等の他の周辺出力デバイス(図示せず)を備える。
【0086】
コンピューター1102は、リモートコンピューター(複数の場合もある)1148等の1つ以上のリモートコンピューターとの有線及び/又は無線通信を介しての論理接続を用いてネットワーク化された環境において動作することができる。リモートコンピューター(複数の場合もある)1148は、ワークステーション、サーバーコンピューター、ルーター、パーソナルコンピューター、ポータブルコンピューター、マイクロプロセッサ内蔵娯楽機器、ピアデバイス又は他の共通ネットワークノードとすることができ、通常、コンピューター1102に関して説明される要素の多く又は全てを含むが、簡潔にするために、1つのメモリ/記憶デバイス1150のみが示される。図示される論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)1152及び/又はより大きなネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)1154への有線/無線接続を含む。そのようなLAN及びWANネットワーク化環境はオフィス及び企業では一般的であり、その全てがグローバル通信ネットワーク、例えば、インターネットに接続することができるイントラネット等の企業規模のコンピューターネットワークを容易にする。
【0087】
LANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1102は、有線及び/又は無線通信ネットワークインターフェース又はアダプター1156を通して、ローカルネットワーク1152に接続することができる。アダプター1156は、LAN1152との有線又は無線通信を容易にすることができ、LANは、無線アダプター1156と通信するためにLAN上に配置された無線APも含むことができる。
【0088】
WANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1102は、モデム1158を含むことができるか、又はWAN1154上の通信サーバーに接続することができるか、又は例えばインターネットによって、WAN1154を介して通信を確立するための他の手段を有する。モデム1158は、内部又は外部、及び有線又は無線デバイスとすることができ、入力デバイスインターフェース1142を介して、システムバス1108に接続することができる。ネットワーク化された環境では、コンピューター1102に関して図示されるプログラムモジュール又はその一部は、リモートメモリ/記憶デバイス1150に記憶することができる。図示されるネットワーク接続は例であり、コンピューター間に通信リンクを確立する他の手段を用いることができることは理解されよう。
【0089】
コンピューター1102は、無線通信において動作可能に配置される任意の無線デバイス又はエンティティ、例えば、プリンター、スキャナー、デスクトップ及び/又はポータブルコンピューター、ポータブルデータアシスタント、通信衛星、無線で検出可能なタグに関連付けられる任意の機器又は場所(例えば、キオスク、ニューススタンド、化粧室)、及び電話と通信するように動作可能とすることができる。これは、ワイヤレスフィディリティ(Wi-Fi)及びBluetooth(登録商標)無線技術を含むことができる。このようにして、通信は、従来のネットワーク、又は単に少なくとも2つのデバイス間のアドホック通信の場合のような規定された構造とすることができる。
【0090】
Wi-Fiによって、自宅の長椅子から、ホテルの部屋のベッドから、又は仕事中に会議室から、無線でインターネットに接続できるようになる。Wi-Fiは携帯電話において使用されるのに類似の無線技術であり、それにより、そのようなデバイス、例えば、コンピューターが、フェムトセルデバイスの範囲内の屋内外いずれの場所にもデータを送信及び受信できるようになる。Wi-Fiネットワークは、安全で、信頼性があり、高速の無線接続性を提供するために、IEEE802.11(a、b、g、n等)と呼ばれる無線技術を使用する。Wi-Fiネットワークを用いて、コンピューターを互いに、インターネットに、そして有線ネットワーク(IEEE802.3又はイーサネットを使用することができる)に接続することができる。Wi-Fiネットワークは、例えば、免許不要2.4GHz及び5GHz無線帯域において、11Mbps(802.11a)若しくは54Mbps(802.11b)データレートで動作するか、又は両方の帯域(デュアルバンド)を含む製品を用いて動作するので、ネットワークは、多くのオフィスにおいて使用される基本10BaseT有線イーサネットネットワークに類似の実世界性能を提供することができる。
【0091】
本明細書において説明される実施形態は、本明細書において説明される1つ以上の特徴の自動化を容易にするのに人工知能(AI)を利用することができる。実施形態(例えば、既存の通信ネットワークに加えた後の最大値/利益を提供する取得されたセルサイトを自動的に識別することに関連して)は、その種々の実施形態を実行するために種々のAIベースのスキームを利用することができる。その上、分類器を用いて、取得されたネットワークの各セルサイトのランキング又は優先度を決定することができる。分類器は、入力属性ベクトルx=(x1,x2,x3,x4,...,xn)を、その入力が或るクラスに属する信頼度にマッピングする関数であり、すなわち、f(x)=信頼度(クラス)である。このような分類は、確率論及び/又は統計ベース解析を利用(例えば、解析ユーティリティ及びコストに因数分解)して、通信デバイスが自動的に実行されることが望まれるアクションを予知又は推測することができる。サポートベクトルマシン(SVM)は、利用することができる分類器の一例である。SVMは、可能な入力の空間において超平面を発見することによって動作し、超平面は、非トリガーイベントからトリガー基準を分割することを試行する。直観的には、これにより、トレーニングデータに近いが、トレーニングデータと同一ではない試験データについて、分類が正しくなる。他の指向性及び無指向性モデル分類手法は、例えば、ナイーブベイズ、ベイジアンネットワーク、決定木、ニューラルネットワーク、ファジーロジックモデル、及び利用することができる独立性の異なるパターンを提供する確率論的分類モデルを含む。本明細書において用いられる場合、分類は、優先度のモデルを展開するのに利用される統計的回帰も包含する。
【0092】
容易に理解されるように、実施形態のうちの1つ以上は、暗黙的にトレーニングされる(例えば、通信デバイス挙動を観察すること、運用者の好み、履歴情報、外部情報を受信することによる)だけでなく、明示的にトレーニングされる(例えば、汎用トレーニングデータによる)分類器を利用することができる。例えば、SVMは、分類器コンストラクター及び特徴選択モジュール内の学習又はトレーニング段階を介して構成することができる。したがって、分類器(複数の場合もある)を用いて、限定はしないが、所定の基準に従って、取得セルサイトのうちのどの取得セルサイトが最大数の加入者に利益を与えることになり、及び/又は取得セルサイトのうちのどの取得セルサイトが既存の通信ネットワークカバレッジに最小値を追加することになるか等を判断することを含む、複数の機能を自動的に学習し、実行することができる。
【0093】
本明細書において用いられる場合、「プロセッサ」という用語は、限定はしないが、単一コアプロセッサ;ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有する単一プロセッサ;マルチコアプロセッサ;ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有するマルチコアプロセッサ、;ハードウェアマルチスレッド技術を有するマルチコアプロセッサ;並列プラットフォーム;及び分散共有メモリを有する並列プラットフォームを含む実質的に任意のコンピューティング処理ユニット又はデバイスを指し得る。さらに、プロセッサは、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、又は、本明細書において説明される機能を実施するように設計されたその任意の組み合わせを指し得る。プロセッサは、通信デバイス機器の空間使用を最適化するか又は性能を向上させるために、限定はしないが分子及び量子ドットベーストランジスタ、スイッチ、及びゲート等のナノスケールアーキテクチャを利用することができる。プロセッサは、コンピューティング処理ユニットの組み合わせとしても実装され得る。
【0094】
本明細書において用いられる場合、「データストレージ」、「データベース」という用語、並びに構成要素の動作及び機能に関連する実質的に任意の他の情報記憶構成要素は、「メモリ構成要素」、「メモリ」において具現されるエンティティ又はメモリを備える構成要素を指している。本明細書において説明されるメモリ構成要素又はコンピューター可読(又は機械可読)記憶媒体は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれかとすることもできるし、揮発性及び不揮発性の双方のメモリを含むこともできることが理解される。
【0095】
本明細書において開示されたメモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリを含むこともできるし、揮発性及び不揮発性双方のメモリを含むこともできる。例示であって、限定はしないが、不揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとしての役割を果たすランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。例示であって、限定はしないが、RAMは、スタティックRAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、拡張SDRAM(ESDRAM)、SynchlinkDRAM(SLDRAM)及びdirect RambusRAM(DRRAM)等の数多くの形において入手することができる。実施形態のメモリ(例えば、データストレージ、データベース)は、限定されることなく、これらのメモリ及び他の任意の適したタイプのメモリを含むように意図される。
【0096】
これまでに説明されてきたことは、種々の実施形態の単なる例を含む。当然、これらの例を説明するために、構成要素又は方法の考えられるありとあらゆる組み合わせを説明することはできないが、当業者は、本実施形態の数多くの更なる組み合わせ及び置換が可能であることを認識することができる。したがって、本明細書において開示され、及び/又は特許請求される実施形態は、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲に入る全てのそのような改変、変更及び変形を含むことを意図している。さらに、「備える、含む(comprises)」という用語が詳細な説明又は特許請求の範囲のいずれかにおいて使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える、含む(comprising)」という用語が特許請求の範囲において移行語(transitional word)として利用されるときに解釈されるのと同様に、包括的であることを意図している。