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特許7038197ESD保護薄膜トランジスタ及びESD保護構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】ESD保護薄膜トランジスタ及びESD保護構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/786 20060101AFI20220310BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20220310BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20220310BHJP
【FI】
H01L29/78 623A
H01L29/78 616T
H01L29/78 618B
H01L27/04 H
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020511770
(86)(22)【出願日】2019-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-24
(86)【国際出願番号】 CN2019097121
(87)【国際公開番号】W WO2020220481
(87)【国際公開日】2020-11-05
【審査請求日】2020-02-26
(31)【優先権主張番号】201910357615.2
(32)【優先日】2019-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519293715
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電半導体顕示技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN CHINA STAR OPTOELECTRONICS SEMICONDUCTOR DISPLAY TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.9-2,Tangming Road,Gongming Street,Guangming New District Shenzhen,Guangdong 518132 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002181
【氏名又は名称】特許業務法人IP-FOCUS
(72)【発明者】
【氏名】肖 翔
(72)【発明者】
【氏名】韓 佰祥
【審査官】岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0204830(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0233498(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0110478(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0296638(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/786
H01L 21/822
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ESD保護薄膜トランジスタであって、
基板と、
前記基板上に設けられる活性層と、
前記活性層及び基板上に設けられるゲート絶縁層と、
前記活性層に対応するように前記ゲート絶縁層上に設けられるゲートと、
前記ゲート及びゲート絶縁層上に設けられる層間絶縁層と、
間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層上に設けられるソース及びドレインと、を含み、
前記ソースは、複数の第1静電気放出先端を有し、
前記ドレインは、前記複数の第1静電気放出先端にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端を有し、
前記ソース及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第1結合コンデンサが形成され、
前記ドレイン及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第2結合コンデンサが形成され、
前記第1結合コンデンサ又は第2結合コンデンサの作用によって、前記ゲートに電圧が伝達されることで、静電気が放出されるように前記ESD保護薄膜トランジスタがオンにされる、ESD保護薄膜トランジスタ。
【請求項2】
前記ソース及びドレインは、いずれもU字型であり、
前記ソースは、前記ソースの両端部にそれぞれ位置する二つの第1静電気放出先端を有し、
前記ドレインは、前記ドレインの両端部にそれぞれ位置する二つの第2静電気放出先端を有する、請求項1に記載のESD保護薄膜トランジスタ。
【請求項3】
前記活性層の材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン又は酸化物半導体である、請求項1に記載のESD保護薄膜トランジスタ。
【請求項4】
前記層間絶縁層及びゲート絶縁層を貫通するように第1ビアホール及び第2ビアホールが設けられ、
前記ソース及びドレインは、それぞれ前記第1ビアホール及び第2ビアホールを介して活性層の両端に接触する、請求項1に記載のESD保護薄膜トランジスタ。
【請求項5】
信号線、共通電圧線及びESD保護薄膜トランジスタを含むESD保護構造であって、
前記ESD保護薄膜トランジスタは、
基板と、
前記基板上に設けられる活性層と、
前記活性層及び基板上に設けられるゲート絶縁層と、
前記活性層に対応するように前記ゲート絶縁層上に設けられるゲートと、
前記ゲート及びゲート絶縁層上に設けられる層間絶縁層と、
間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層上に設けられるソース及びドレインと、を含み、
前記ソースは、複数の第1静電気放出先端を有し、
前記ドレインは、前記複数の第1静電気放出先端にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端を有し、
前記ソース及びドレインは、それぞれ前記信号線及び前記共通電圧線に電気的に接続され、
前記ソース及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第1結合コンデンサが形成され、
前記ドレイン及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第2結合コンデンサが形成され、
前記第1結合コンデンサ又は第2結合コンデンサの作用によって、前記ゲートに電圧が伝達されることで、静電気が放出されるように前記ESD保護薄膜トランジスタがオンにされる、ESD保護構造。
【請求項6】
前記ソース及びドレインは、いずれもU字型であり、
前記ソースは、前記ソースの両端部にそれぞれ位置する二つの第1静電気放出先端を有し、
前記ドレインは、前記ドレインの両端部にそれぞれ位置する二つの第2静電気放出先端を有する、請求項に記載のESD保護構造。
【請求項7】
前記活性層の材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン又は酸化物半導体である、請求項に記載のESD保護構造。
【請求項8】
前記層間絶縁層及びゲート絶縁層を貫通するように第1ビアホール及び第2ビアホールが設けられ、
前記ソース及びドレインは、それぞれ前記第1ビアホール及び第2ビアホールを介して活性層の両端に接触する、請求項に記載のESD保護構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特にESD保護薄膜トランジスタ及びESD保護構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
表示技術の発展により、フラットパネル表示装置は、高画質、省電力、薄型、幅広い適用範囲などの利点を有するため、携帯電話、テレビ、携帯情報端末、デジタルカメラ、ノートパソコン、デスクトップコンピュータなどの様々な家電製品に広く適用され、表示装置の主流となっている。従来のフラットパネル表示装置には、主に液晶表示装置(Liquid Crystal Display、LCD)及び有機発光ダイオード表示装置(Organic Light Emitting Display、OLED)が含まれる。
【0003】
従来のフラットパネル表示装置は、静電気を防止する目的を達成するために、一般に基板上に静電気放電(Electro-Static Discharge、ESD)保護構造が設けられる。従来のESD保護構造は、ゲートフローティング構造(Gate Floating)を有するESD保護薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor)を使用して、過剰な電荷を放出する。従来のESD保護構造は、図1及び図2に示すように、信号線10と共通電圧線20(Common)との間には、ESD保護薄膜トランジスタ30が接続される。ESD保護薄膜トランジスタ30は、ゲート301、ソース302、ドレイン303及び活性層304を含む。ゲート301及びソース302が部分的に重なり合うことにより、第1結合コンデンサC10が形成され、ゲート301及びドレイン303が部分的に重なり合うことにより、第2結合コンデンサC20が形成される。ソース電極302は信号線10に電気的に接続され、ドレイン電極303は共通電圧線20に電気的に接続される。信号線10又は共通電圧線20に蓄積された静電気が大きすぎると、第1結合コンデンサC10又は第2結合コンデンサC20が充電され、ESD保護薄膜トランジスタ30のゲート301の電圧が上昇し、ひいてはESD保護薄膜トランジスタ30がオンになり、静電放電が完了する。
【0004】
静電気放出効果を保証するために、ESD保護薄膜トランジスタ30のリーク電流を可能な限り低減する必要がある。前記ESD保護薄膜トランジスタ30のリーク電流は、そのチャネル幅W及びチャネル長さLに関係する。チャネル幅Wが小さいほど、リーク電流は小さくなり、チャネル長さLが大きくなるほど、リーク電流は小さくなる。従来技術では、リーク電流を低減するために、通常ESD保護薄膜トランジスタ30のチャネル幅対長さの比(W/L)が非常に小さくなるように設計される(例えば、6:200)。しかしながら、回路で静電気が発生し、ESD保護薄膜トランジスタ30を介して放出される場合、幅対長さの比が低すぎると、放出が十分に速くならず、回路が損傷し、製品の歩留まりが低下してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができるESD保護薄膜トランジスタを提供することにある。
【0006】
本発明の目的は、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができるESD保護構造をさらに提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を実現するために、本発明によれば、ESD保護薄膜トランジスタであって、基板と、前記基板上に設けられる活性層と、前記活性層及び基板上に設けられるゲート絶縁層と、前記活性層に対応するように前記ゲート絶縁層上に設けられるゲートと、前記ゲート及びゲート絶縁層上に設けられる層間絶縁層と、間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層上に設けられるソース及びドレインと、を含み、前記ソースは、複数の第1静電気放出先端を有し、前記ドレインは、前記複数の第1静電気放出先端にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端を有するESD保護薄膜トランジスタが提供される。
【0008】
前記ソース及びドレインは、いずれもU字型であり、前記ソースは、前記ソースの両端部にそれぞれ位置する二つの第1静電気放出先端を有し、前記ドレインは、前記ドレインの両端部にそれぞれ位置する二つの第2静電気放出先端を有する。
【0009】
前記活性層の材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン又は酸化物半導体である。
【0010】
前記層間絶縁層及びゲート絶縁層を貫通するように第1ビアホール及び第2ビアホールが設けられ、前記ソース及びドレインは、それぞれ前記第1ビアホール及び第2ビアホールを介して活性層の両端に接触する。
【0011】
前記ソース及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第1結合コンデンサが形成され、前記ドレイン及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第2結合コンデンサが形成され、前記第1結合コンデンサ又は第2結合コンデンサの作用によって、前記ゲートに電圧が伝達されることで、静電気が放出されるように前記ESD保護薄膜トランジスタがオンにされる。
【0012】
本発明によれば、信号線、共通電圧線及びESD保護薄膜トランジスタを含むESD保護構造であって、前記ESD保護薄膜トランジスタは、基板と、前記基板上に設けられる活性層と、前記活性層及び基板上に設けられるゲート絶縁層と、前記活性層に対応するように前記ゲート絶縁層上に設けられるゲートと、前記ゲート及びゲート絶縁層上に設けられる層間絶縁層と、間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層上に設けられるソース及びドレインと、を含み、前記ソースは、複数の第1静電気放出先端を有し、前記ドレインは、前記複数の第1静電気放出先端にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端を有し、前記ソース及びドレインは、それぞれ前記信号線及び前記共通電圧線に電気的に接続されるESD保護構造がさらに提供される。
【0013】
前記ソース及びドレインは、いずれもU字型であり、前記ソースは、前記ソースの両端部にそれぞれ位置する二つの第1静電気放出先端を有し、前記ドレインは、前記ドレインの両端部にそれぞれ位置する二つの第2静電気放出先端を有する。
【0014】
前記活性層の材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン又は酸化物半導体である。
【0015】
前記層間絶縁層及びゲート絶縁層を貫通するように第1ビアホール及び第2ビアホールが設けられ、前記ソース及びドレインは、それぞれ前記第1ビアホール及び第2ビアホールを介して活性層の両端に接触する。
【0016】
前記ソース及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第1結合コンデンサが形成され、前記ドレイン及び前記ゲートが少なくとも部分的に重なり合うことにより、第2結合コンデンサが形成され、前記第1結合コンデンサ又は第2結合コンデンサの作用によって、前記ゲートに電圧が伝達されることで、静電気が放出されるように前記ESD保護薄膜トランジスタがオンにされる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、基板と、前記基板上に設けられる活性層と、前記活性層及び基板上に設けられるゲート絶縁層と、前記活性層に対応するように前記ゲート絶縁層上に設けられるゲートと、前記ゲート及びゲート絶縁層上に設けられる層間絶縁層と、間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層上に設けられるソース及びドレインと、を含み、前記ソースは、複数の第1静電気放出先端を有し、前記ドレインは、前記複数の第1静電気放出先端にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端を有するESD保護薄膜トランジスタが提供される。そして、ソース及びドレインに静電気放出先端を設けることにより、ESD保護薄膜トランジスタは、同時に薄膜トランジスタによる放出及び先端による放出の二種類の静電気放出経路を有するので、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができる。本発明によれば、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができるESD保護構造がさらに提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の特徴及び技術内容をさらに理解するために、以下の本発明に関する詳細な説明及び図面を参照されたいが、図面は参照及び説明のためにのみ提供され、本発明を限定するためのものではない。
【0019】
図1】従来のESD保護構造の回路図である。
図2】従来のESD保護構造におけるESD保護薄膜トランジスタの上面図である。
図3】本発明に係るESD保護薄膜トランジスタの上面図である。
図4】本発明に係るESD保護薄膜トランジスタの断面図である。
図5】本発明に係るESD保護構造の構造を示す概略図である。
図6】本発明に係るESD保護構造の等価回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明によって採用される技術的手段及びその効果をさらに説明するために、以下では、本発明の好適実施例及びその図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図3及び図4を参照して、本発明によれば、基板1と、前記基板1上に設けられる活性層2と、前記活性層2及び基板1上に設けられるゲート絶縁層3と、前記活性層2に対応するように前記ゲート絶縁層3上に設けられるゲート4と、前記ゲート4及びゲート絶縁層3上に設けられる層間絶縁層5と、間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層5上に設けられるソース6及びドレイン7と、を含むESD保護薄膜トランジスタが提供される。
【0022】
前記ソース6は、複数の第1静電気放出先端60を有する。前記ドレイン7は、前記複数の第1静電気放出先端60にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端70を有する。
【0023】
具体的には、本発明の好適実施例では、前記ソース6及びドレイン7は、いずれもU字型である。前記ソース6は、前記ソース6の両端部にそれぞれ位置する二つの第1静電気放出先端60を有する。前記ドレイン7は、前記ドレイン7の両端部にそれぞれ位置する二つの第2静電気放出先端70を有する。
【0024】
具体的には、前記活性層2の材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン又は酸化物半導体である。前記酸化物半導体は、インジウムガリウム亜鉛酸化物(Indium gallium zinc oxide、IGZO)であってもよい。
【0025】
具体的には、前記層間絶縁層5及びゲート絶縁層3を貫通するように第1ビアホール81及び第2ビアホール82が設けられる。前記ソース6及びドレイン7は、それぞれ前記第1ビアホール81及び第2ビアホール82を介して活性層2の両端に接触する。
【0026】
具体的には、図6を参照して、前記ソース6及び前記ゲート4が少なくとも部分的に重なり合うことにより、第1結合コンデンサC1が形成される。前記ドレイン7及び前記ゲート4が少なくとも部分的に重なり合うことにより、第2結合コンデンサC2が形成される。前記第1結合コンデンサC1又は第2結合コンデンサC2の作用によって、前記ゲート4に電圧が伝達されることで、静電気が放出されるように前記ESD保護薄膜トランジスタがオンにされる。
【0027】
なお、本発明に係るESD保護薄膜トランジスタのソース6及びドレイン7は、それぞれ第1静電気放出先端60及び第2静電気放出先端70を有する。前記第1静電気放出先端60は、前記第2静電気放出先端70に対向するように設けられる。そして、回路に蓄積された静電気が大きすぎると、第1結合コンデンサC1又は第2結合コンデンサC2が充電され、ESD保護薄膜トランジスタのゲート4の電圧が上昇し、ひいてはESD保護薄膜トランジスタがオンになり、静電気放出が図られる。同時に、第1静電気放出先端60及び第2静電気放出先端70は、先端放電効果により静電気放出が図られる。これにより、本発明に係るESD保護薄膜トランジスタは、同時に薄膜トランジスタによる放出及び先端による放出の二種類の静電気放出経路を有するので、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができる。
【0028】
図3から図6を参照して、本発明は、信号線100、共通電圧線200及びESD保護薄膜トランジスタTを含むESD保護構造をさらに提供する。
【0029】
前記ESD保護薄膜トランジスタTは、基板1と、前記基板1上に設けられる活性層2と、前記活性層2及び基板1上に設けられるゲート絶縁層3と、前記活性層2に対応するように前記ゲート絶縁層3上に設けられるゲート4と、前記ゲート4及びゲート絶縁層3上に設けられる層間絶縁層5と、間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層5上に設けられるソース6及びドレイン7と、を含む。
【0030】
前記ソース6は、複数の第1静電気放出先端60を有する。前記ドレイン7は、前記複数の第1静電気放出先端60にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端70を有する。
【0031】
前記ソース6及びドレイン7は、それぞれ前記信号線100及び前記共通電圧線200に電気的に接続される。
【0032】
具体的には、本発明の他の実施例では、前記ソース6及びドレイン7は、いずれもU字型である。前記ソース6は、前記ソース6の両端部にそれぞれ位置する二つの第1静電気放出先端60を有する。前記ドレイン7は、前記ドレイン7の両端部にそれぞれ位置する二つの第2静電気放出先端70を有する。
【0033】
具体的には、前記活性層2の材料は、アモルファスシリコン、ポリシリコン又は酸化物半導体である。前記酸化物半導体は、インジウムガリウム亜鉛酸化物であってもよい。
【0034】
具体的には、前記層間絶縁層5及びゲート絶縁層3を貫通するように第1ビアホール81及び第2ビアホール82が設けられる。前記ソース6及びドレイン7は、それぞれ前記第1ビアホール81及び第2ビアホール82を介して活性層2の両端に接触する。
【0035】
具体的には、前記ソース6及び前記ゲート4が少なくとも部分的に重なり合うことにより、第1結合コンデンサC1が形成される。前記ドレイン7及び前記ゲート4が少なくとも部分的に重なり合うことにより、第2結合コンデンサC2が形成される。前記第1結合コンデンサC1又は第2結合コンデンサC2の作用によって、前記ゲート4に電圧が伝達されることで、静電気が放出されるように前記ESD保護薄膜トランジスタがオンにされる。
【0036】
前記信号線100は、表示パネルにおける走査線(Gate)又はデータ線(Data)である。前記共通電圧線200は、表示パネルにおける共通電極線(Com)である。
【0037】
なお、本発明に係るESD保護薄膜トランジスタのソース6及びドレイン7は、それぞれ第1静電気放出先端60及び第2静電気放出先端70を有する。前記第1静電気放出先端60は、前記第2静電気放出先端70に対向するように設けられる。信号線100又は共通電圧線200に蓄積された静電気が大きすぎると、第1結合コンデンサC1又は第2結合コンデンサC2が充電され、ESD保護薄膜トランジスタのゲート4の電圧が上昇し、ひいてはESD保護薄膜トランジスタがオンになる。そして、前記信号線100及び共通電圧線200が互いに接続され、静電気放出が図られる。同時に、第1静電気放出先端60及び第2静電気放出先端70は、先端放電効果により静電気放出が図られる。これにより、本発明に係るESD保護薄膜トランジスタは、同時に薄膜トランジスタによる放出及び先端による放出の二種類の静電気放出経路を有するので、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができる。
【0038】
以上、本発明によれば、基板と、前記基板上に設けられる活性層と、前記活性層及び基板上に設けられるゲート絶縁層と、前記活性層に対応するように前記ゲート絶縁層上に設けられるゲートと、前記ゲート及びゲート絶縁層上に設けられる層間絶縁層と、間隔をあけて分布するように前記層間絶縁層上に設けられるソース及びドレインと、を含み、前記ソースは、複数の第1静電気放出先端を有し、前記ドレインは、前記複数の第1静電気放出先端にそれぞれ対向する複数の第2静電気放出先端を有するESD保護薄膜トランジスタが提供される。ソース及びドレインに静電気放出先端を設けることにより、ESD保護薄膜トランジスタは、同時に薄膜トランジスタによる放出及び先端による放出の二種類の静電気放出経路を有するので、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができる。本発明によれば、静電気放出効率を向上させ、回路の損傷を防止し、製品の歩留まりを保証することができるESD保護構造がさらに提供される。
【0039】
上記のように、当業者にとって、本発明の技術的手段及び技術的概念に従って、他の様々な対応する変更及び変形を行うことができ、これらの変更及び変形はすべて、本発明の特許請求の範囲の保護範囲に属するべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6