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特許7038261光輝性ブロックのアレイを備えた光電子デバイス、及びこの光電子デバイスを製造する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】光輝性ブロックのアレイを備えた光電子デバイス、及びこの光電子デバイスを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/50 20100101AFI20220310BHJP
   G02B 5/20 20060101ALN20220310BHJP
【FI】
H01L33/50
G02B5/20
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021535861
(86)(22)【出願日】2019-12-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 FR2019053223
(87)【国際公開番号】W WO2020128376
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2021-07-28
(31)【優先権主張番号】1873474
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515113307
【氏名又は名称】アルディア
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ガロニ,エレオノーラ
(72)【発明者】
【氏名】リンシェニュ,クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】スカリンジェッラ,シルビア
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/036542(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0131748(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0124802(US,A1)
【文献】国際公開第2018/219199(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電子デバイスであって、
支持体と、少なくとも前記支持体の第1領域を覆って親水性光輝性粒子を含む親水性光輝性ブロックと、前記支持体の第2領域を覆って疎水性光輝性粒子を含む疎水性光輝性ブロックとを備えており、
前記親水性光輝性ブロックは、前記第1領域で親水性材料と接しており、
前記疎水性光輝性ブロックは、前記第2領域で疎水性材料と接していることを特徴とする光電子デバイス。
【請求項2】
前記親水性光輝性ブロックは、前記親水性光輝性粒子の少なくとも1つの単層を夫々有していることを特徴とする請求項1に記載の光電子デバイス。
【請求項3】
前記疎水性光輝性ブロックは、前記疎水性光輝性粒子の少なくとも1つの単層を夫々有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電子デバイス。
【請求項4】
前記親水性光輝性ブロックは、前記親水性光輝性粒子が分散している親水性マトリクスを夫々有していることを特徴とする請求項1に記載の光電子デバイス。
【請求項5】
前記疎水性光輝性ブロックは、前記疎水性光輝性粒子が分散している疎水性マトリクスを夫々有していることを特徴とする請求項1又は4に記載の光電子デバイス。
【請求項6】
前記親水性材料は第1の親水性配位子を有しており、前記第1の親水性配位子は、親水性鎖、前記親水性鎖の第1の端部にあって前記支持体の表面でヒドロキシ基に結合している第1基、及び前記第1の端部と反対側の前記親水性鎖の第2の端部にあって前記親水性光輝性ブロックの内の1つと接している第2基を夫々有していることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の光電子デバイス。
【請求項7】
前記第2基は、前記親水性光輝性粒子に結合していることを特徴とする請求項6に記載の光電子デバイス。
【請求項8】
前記親水性光輝性ブロックは、前記親水性光輝性粒子の層の積層体及び異なる層の親水性光輝性粒子に結合した第2の親水性配位子を夫々有していることを特徴とする請求項6又は7に記載の光電子デバイス。
【請求項9】
前記疎水性材料は第1の疎水性配位子を有しており、前記第1の疎水性配位子は、疎水性鎖、前記疎水性鎖の第3の端部にあって前記支持体の表面でヒドロキシ基に結合している第3基、及び前記疎水性鎖の第4の端部にあって前記疎水性光輝性ブロックの内の1つと接している第4基を夫々有していることを特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の光電子デバイス。
【請求項10】
前記第4基は、前記疎水性光輝性粒子に結合していることを特徴とする請求項9に記載の光電子デバイス。
【請求項11】
前記疎水性光輝性ブロックは、前記疎水性光輝性粒子の層の積層体及び異なる層の疎水性光輝性粒子に結合した第2の疎水性配位子を夫々有していることを特徴とする請求項9又は10に記載の光電子デバイス。
【請求項12】
前記親水性光輝性ブロック及び前記疎水性光輝性ブロックで覆われた発光ダイオードを更に備えていることを特徴とする請求項1~11のいずれか1つに記載の光電子デバイス。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1つに記載の光電子デバイスを製造する方法であって、
少なくとも支持体の第1領域を覆って親水性光輝性粒子を含む親水性光輝性ブロック、及び前記支持体の第2領域を覆って疎水性光輝性粒子を含む疎水性光輝性ブロックを前記支持体上に形成し、
前記親水性光輝性ブロックを前記第1領域で親水性材料と接触させ、前記疎水性光輝性ブロックを前記第2領域で疎水性材料と接触させることを特徴とする方法。
【請求項14】
前記親水性光輝性ブロック及び前記疎水性光輝性ブロックを形成するために、マスクを介して前記支持体を電磁放射光に露出する1つの工程を有することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記親水性光輝性ブロックは、前記親水性光輝性粒子が分散している親水性マトリクスを夫々有し、前記疎水性光輝性ブロックは、前記疎水性光輝性粒子が分散している疎水性マトリクスを夫々有し、
前記第1領域にヒドロキシ基を形成する工程、
前記親水性マトリクスの前駆体及び前記親水性光輝性粒子を含む第5の溶液を適用する工程、
前記親水性光輝性粒子が分散している前記親水性マトリクスを形成する工程、
前記疎水性マトリクスの前駆体及び前記疎水性光輝性粒子を含む第6の溶液を適用する工程、並びに
前記疎水性光輝性粒子が分散している前記疎水性マトリクスを形成する工程
を有することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、光輝性ブロックのアレイを備えた光電子デバイス、及びこの光電子デバイスを製造する方法に関し、より具体的には、画像を表示することができる光電子デバイス、特にディスプレイスクリーン又は画像投影デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
画像の画素は、光電子デバイスによって表示されるか又は取り込まれる画像の単位素子に相当する。カラー画像を表示するために、光電子デバイスは一般に、画像の各画素を表示すべく表示サブ画素とも称される少なくとも3つの要素を備えており、これらの要素は実質的に単一色(例えば赤、緑及び青)で放射光を夫々放射する。3つの表示サブ画素によって放射される放射光を重ね合わせることにより、表示画像の画素に対応する色付けの感覚が観察者に与えられる。この場合、画像の画素を表示するために使用される3つの表示サブ画素によって形成される集合体が光電子デバイスの表示画素と称される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
各表示サブ画素は光源、例えば発光ダイオードを有してもよく、発光ダイオードは、発光ダイオードからの放射光を所望の波長の放射光に変換することができる光輝性ブロックで覆われている。従って、様々なタイプの光輝性ブロックを、表示サブ画素の配置に応じて形成する必要がある。光輝性ブロックを形成する方法の例として、光輝性ブロックのタイプ毎に、所与のタイプの光輝性粒子を含むレジストの層を堆積させて、フォトリソグラフィエッチング工程により所望の位置に光輝性ブロックを画定する。このような方法の不利点は、異なる全てのタイプの光輝性ブロックのフォトリソグラフィエッチング工程が、複数のマスクを連続して置く必要があるということである。しかしながら、特に光輝性粒子が充填されたレジストが不完全な透明性しか有さない可能性があるため、光電子デバイスに対するマスクの正確な配置は難しい作業になる場合がある。
【0004】
従って、実施形態の目的は、光輝性ブロックのアレイを備えた上記の光電子デバイスの不利点を少なくとも部分的に克服することである。
【0005】
実施形態の別の目的は、光電子デバイスを製造する方法を簡略化することである。
【0006】
実施形態の別の目的は、光電子デバイスを製造する方法が複数の連続的なマスク配置工程を有さないことである。
【0007】
実施形態の別の目的は、光電子デバイスを工業規模且つ低コストで製造し得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態は、光電子デバイスであって、支持体と、少なくとも前記支持体の第1領域を覆って親水性光輝性粒子を含む親水性光輝性ブロックと、前記支持体の第2領域を覆って疎水性光輝性粒子を含む疎水性光輝性ブロックとを備えており、前記親水性光輝性ブロックは、前記第1領域で親水性材料と接しており、前記疎水性光輝性ブロックは、前記第2領域で疎水性材料と接していることを特徴とする光電子デバイスを提供する。
【0009】
実施形態は、光電子デバイスを製造する方法であって、少なくとも支持体の第1領域を覆って親水性光輝性粒子を含む親水性光輝性ブロック、及び前記支持体の第2領域を覆って疎水性光輝性粒子を含む疎水性光輝性ブロックを前記支持体上に形成し、前記親水性光輝性ブロックを前記第1領域で親水性材料と接触させ、前記疎水性光輝性ブロックを前記第2領域で疎水性材料と接触させることを特徴とする方法を更に提供する。
【0010】
実施形態によれば、前記親水性光輝性ブロックは、前記親水性光輝性粒子の少なくとも1つの単層を夫々有している。
【0011】
実施形態によれば、前記疎水性光輝性ブロックは、前記疎水性光輝性粒子の少なくとも1つの単層を夫々有している。
【0012】
実施形態によれば、前記親水性光輝性ブロックは、前記親水性光輝性粒子が分散している親水性マトリクスを夫々有している。
【0013】
実施形態によれば、前記疎水性光輝性ブロックは、前記疎水性光輝性粒子が分散している疎水性マトリクスを夫々有している。
【0014】
実施形態によれば、前記親水性材料は第1の親水性配位子を有しており、前記第1の親水性配位子は、親水性鎖、前記親水性鎖の第1の端部にあって前記支持体の表面でヒドロキシ基に結合している第1基、及び前記第1の端部と反対側の前記親水性鎖の第2の端部にあって前記親水性光輝性ブロックの内の1つと接している第2基を夫々有している。
【0015】
実施形態によれば、前記第2基は、前記親水性光輝性粒子の一部に結合している。
【0016】
実施形態によれば、前記親水性光輝性ブロックは、前記親水性光輝性粒子の層の積層体及び異なる層の親水性光輝性粒子に結合した第2の親水性配位子を夫々有している。
【0017】
実施形態によれば、前記疎水性材料は第1の疎水性配位子を有しており、前記第1の疎水性配位子は、疎水性鎖、前記疎水性鎖の第3の端部にあって前記支持体の表面でヒドロキシ基に結合している第3基、及び前記疎水性鎖の第4の端部にあって前記疎水性光輝性ブロックの内の1つと接している第4基を夫々有している。
【0018】
実施形態によれば、前記第4基は、前記疎水性光輝性粒子に結合している。
【0019】
実施形態によれば、前記疎水性光輝性ブロックは、前記疎水性光輝性粒子の層の積層体及び異なる層の疎水性光輝性粒子に結合した第2の疎水性配位子を夫々有している。
【0020】
実施形態によれば、前記光電子デバイスは、前記親水性光輝性ブロック及び前記疎水性光輝性ブロックで覆われた発光ダイオードを更に備えている。
【0021】
実施形態によれば、前記方法は、前記親水性光輝性ブロック及び前記疎水性光輝性ブロックを形成するために、マスクを介して前記支持体を電磁放射光に露出する1つの工程を有する。
【0022】
実施形態によれば、前記方法は、前記第2領域にヒドロキシ基を形成する工程、第1の疎水性配位子を含む第1の溶液を前記第1領域及び前記第2領域に適用する工程、前記第2領域にヒドロキシ基を形成する工程、第1の親水性配位子を含む第2の溶液を前記第1領域及び前記第2領域に適用する工程、親水性光輝性粒子を含む第3の溶液を前記第1領域及び前記第2領域に適用する工程、並びに疎水性光輝性粒子を含む第4の溶液を前記第1領域及び前記第2領域に適用する工程を有する。
【0023】
実施形態によれば、前記第2領域にヒドロキシ基を形成する工程は、マスク無しで前記支持体を電磁放射光に露出する工程を有する。
【0024】
実施形態によれば、前記方法は、前記第1領域にヒドロキシ基を形成する工程、前記親水性マトリクスの前駆体及び前記親水性光輝性粒子を含む第5の溶液を適用する工程、前記親水性光輝性粒子が分散している前記親水性マトリクスを形成する工程、前記疎水性マトリクスの前駆体及び前記疎水性光輝性粒子を含む第6の溶液を適用する工程、並びに前記疎水性光輝性粒子が分散している前記疎水性マトリクスを形成する工程を有する。
【0025】
前述及び他の特徴及び利点を、添付図面を参照して本発明を限定するものではない具体的な実施形態について以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】光電子デバイスの実施形態を示す部分的な断面略図である。
図2図1に示されている光電子デバイスを製造する方法の実施形態の工程を示す図である。
図3】製造方法の別の工程を示す図である。
図4】製造方法の別の工程を示す図である。
図5】製造方法の別の工程を示す図である。
図6】製造方法の別の工程を示す図である。
図7】製造方法の別の工程を示す図である。
図8】製造方法の別の工程を示す図である。
図9】製造方法の別の工程を示す図である。
図10】製造方法の別の工程を示す図である。
図11】製造方法の別の工程を示す図である。
図12】製造方法の別の工程を示す図である。
図13】光電子デバイスの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図14】光電子デバイスの別の実施形態を示す部分的な断面略図である。
図15図14に示されている光電子デバイスを製造する方法の実施形態の連続的な工程を示す図である。
図16】製造方法の別の工程を示す図である。
図17】製造方法の別の工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
同一の要素は異なる図面で同一の参照番号で示されている。特に、様々な実施形態に共通する構造的要素及び/又は機能的要素は同一の参照符号で示されてもよく、同一の構造特性、寸法特性及び材料特性を有してもよい。明瞭化のために、記載された実施形態の理解に有用な工程及び要素のみが示され詳述されている。「約」、「略」、「実質的に」及び「程度」という用語は、該当する値のプラスマイナス10%、好ましくはプラスマイナス5%の許容値を示すために本明細書に使用されている。
【0028】
本開示との関連で使用されるような「粒子」という文言は広い意味で理解されるべきであり、略球状の密集した粒子だけでなく、角のある粒子、平坦な粒子、フレーク状の粒子、繊維形状の粒子又は繊維状の粒子などにも相当する。本発明との関連で述べられる粒子の「サイズ」は、粒子の最小横断寸法を意味すると理解されるべきである。例として、繊維形状の粒子の場合、粒子サイズは繊維の直径に相当する。材料の粒子は、材料が粒子クラスタの形態で生じる場合があると分かった上で、個々に検討される粒子、すなわち、材料の単位要素を意味する。
【0029】
「平均サイズ」という用語は、本発明によれば、粒子の50体積%のサイズより大きく、粒子分散体の粒子の50体積%のサイズより小さい粒子サイズを意味する。これはd50 に対応する。粒子の粒子サイズ分布を、例えばMalvern Mastersizer 2000を使用してレーザ粒子サイズ分析によって測定してもよい。
【0030】
以下の記載では、第1の材料の層への溶液の液滴が第1の静的接触角を有する第1の材料、及び第2の材料の層への溶液の液滴が第2の静的接触角を有する第2の材料を検討する。第1の静的接触角は、第2の静的接触角より少なくとも30度、好ましくは少なくとも40度、より好ましくは少なくとも50度大きい。第1の材料は、第2の材料より溶液に対する引力がより強いと考えられる。以下の記載では、「溶液に対して引力のある材料」という用語は、材料への溶液の液滴の静的接触角が90°より小さい材料を表し、「溶液に対して斥力のある材料」という用語は、材料への溶液の液滴の静的接触角が90°より大きい材料を表す。一般に、水溶液の場合、引力のある材料は親水性材料と称され、斥力のある材料は疎水性材料と称される。しかしながら、以下の記載では、親水性及び疎水性という形容詞を簡略化のためにより一般的に使用する。特に、第1の材料を親水性と称し、第2の材料を疎水性と称するとき、これは、第1の材料があらゆる溶液、特に非水溶液に関して第2の材料より強い引力を有し、ひいては、第1の材料の層への溶液の静的接触角が、第2の材料の層への溶液の静的接触角より少なくとも30度、好ましくは少なくとも40度、より好ましくは少なくとも50度大きいことを単に意味する。接触角の測定を、Digidrop-MCATという商標名でGBX によって商品化されている測定装置を使用して行ってもよい。測定する際、観察対象の材料の表面に対象とする溶液の液滴を2μl~10μl置き、液滴の画像を画像取得装置によって取得し、取得した画像のコンピュータ解析により接触角を決定する。
【0031】
図1は、光電子デバイス10の部分的な断面略図である。光電子デバイス10は、図1の下から上に、
- 第1領域16及び第2領域18を含む上面14を有する支持体12(1つの第1領域16及び1つの第2領域18が図1に示されている)と、
- 上面14の第1領域16に結合している第1の親水性配位子20と、
- 上面14の第2領域18に結合している第1の疎水性配位子22と、
- 1行の第1の光輝性粒子24又は少なくとも2行の第1の光輝性粒子24の積層体で分散している第1の光輝性粒子24を含む第1の光輝性ブロック23(3行の第1の光輝性粒子24の第1の光輝性ブロック23が図1に示されており、第1の行の第1の光輝性粒子24が親水性配位子20に結合しており、他の行の第1の光輝性粒子24が他の第1の光輝性粒子24に、場合によっては第2の親水性配位子60によって結合している)と、
- 1行の第2の光輝性粒子26又は少なくとも2行の第2の光輝性粒子26の積層体で分散している第2の光輝性粒子26を含む第2の光輝性ブロック25(3行の第2の光輝性粒子26の第2の光輝性ブロック25が図1に示されており、第1の行の第2の光輝性粒子26が第1の疎水性配位子22に結合しており、他の行の第2の光輝性粒子26が他の第2の光輝性粒子26に、場合によっては第2の疎水性配位子70によって結合している)と
を備えている。
【0032】
光電子デバイス10は、光輝性ブロック23, 25を覆う構造全体を覆っている、不図示の電気絶縁性の封止層を更に備えてもよい。封止層は、光輝性ブロック23, 25によって放射される放射光を通すマトリクスを有してもよい。マトリクスは例えば、場合によっては感光性を有し、特にアクリレートポリマー若しくはシロキサンポリマー、例えばポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)で形成されたポリマーマトリクス、シリコーンマトリクス、又は特にゾル・ゲル法によって形成された二酸化珪素マトリクスである。変形例として、封止層は原子層堆積法(ALD) によって形成されてもよい。光輝性ブロック23, 25によって放射される放射光を拡散させるために、酸化チタン(TiO2)粒子がマトリクス内で分散してもよい。変形例として、アルミナ(Al2O3) 又はAl2O3/TiO2混合物の層を、マトリクスの保護として又はマトリクスの代わりに堆積させてもよい。
【0033】
支持体12は、光電子デバイス10の層に相当する。実施形態によれば、光電子デバイス10は発光ダイオードのアレイを備えており、支持体12は、発光ダイオードを覆って発光ダイオードによって放射される放射光を少なくとも部分的に通す誘電体層に相当する。発光ダイオードは、発光ダイオードが実質的に平面の半導体層の積層体によって形成されている平面発光ダイオードであってもよい。発光ダイオードは、各発光ダイオードのアクティブ層が三次元半導体素子、例えばマイクロワイヤ、ナノワイヤ、円錐形素子、特に角錐又は円錐台形素子上に形成されている三次元発光ダイオードであってもよい。
【0034】
実施形態によれば、各光輝性ブロック23, 25は、発光ダイオードに対向して配置されており、この発光ダイオードと共に表示サブ画素を形成している。各光輝性ブロック23, 25は発光団を有しており、発光団は、関連付けられた発光ダイオードLED によって放射される光により励起されると、関連付けられた発光ダイオードによって放射される光の波長とは異なる波長で光を放射することができる。実施形態によれば、各表示画素は少なくとも2つのタイプの光輝性ブロック23, 25を有している。第1のタイプの光輝性ブロック23は、発光ダイオードによる放射光を第1の波長の第1の放射光に変換することができ、第2のタイプの光輝性ブロック25は、発光ダイオードによる放射光を第2の波長の第2の放射光に変換することができる。
【0035】
実施形態によれば、第1の波長は緑色の光に対応し、510 nm~570 nmの範囲内にある。実施形態によれば、第2の波長は赤色の光に対応し、600 nm~720 nmの範囲内にある。逆に、第1の波長は赤色の光に対応してもよく、第2の波長は緑色の光に対応してもよい。発光ダイオードLED は例えば、波長が300 nm~500 nm又は、好ましくは400 nm~480 nmの範囲内の放射光を放射することができる。
【0036】
第1の光輝性粒子24は、第1のシェル30で包まれている第1の光輝性材料のコア28を夫々有している。第1の界面活性剤31が、夫々の第1のシェル30の表面に存在してもよい。第2の光輝性粒子26は、第2のシェル34で包まれている第2の光輝性材料のコア32を夫々有している。第2の界面活性剤35が、夫々の第2のシェル34の表面に存在してもよい。各シェルは均一な組成を有してもよく、異なる組成を有する2又は3以上の実質的に同心円の層を有してもよい。
【0037】
コア28, 32の大きさは、特に第1及び第2の光輝性材料の性質に応じて決められる。第1の光輝性材料及び第2の光輝性材料は夫々独立してアルミン酸塩、ケイ酸塩、窒化物、フッ化物又は硫化物であってもよい。このような光輝性材料の第1の粒子又は第2の粒子の平均サイズは1μm~20μm、好ましくは1μm~10μm、より好ましくは1μm~8μmの範囲内である。
【0038】
実施形態によれば、第1の光輝性材料及び第2の光輝性材料は夫々独立してアルミン酸塩、特には以下の式(1)に従うイットリウムアルミニウムガーネットであってもよい。
(Y3-xR1x)(Al5-yR2y)O12 (1)
ここで、R1及びR2は、希土類元素、アルカリ土類元素及び遷移金属を含む元素から独立して選択され、x及びyは夫々独立して0~1.5 の範囲内であり、好ましくは0~1の範囲内である。R1及びR2は、セリウム、サマリウム、ガドリニウム、シリコン、バリウム、テルビウム、ストロンチウム、クロム、プラセオジム、ガリウム、ユーロピウム、エルビウム及びイッテルビウムを含む群から独立して選択されることが好ましい。
【0039】
所望の波長領域の光を吸収して放射する窒化物の例として、CaAlSiN3:Eu、(Ca,Sr)AlSiN3:Eu、Ca2Si5N8:Eu又は(Ca,Sr)Si5N8:Euを挙げることができる。
【0040】
所望の波長領域の光を吸収して放射するフッ化物の例として、式K2MF6:Mn(ここでMはSi、Ge、Sn又はTiであってもよい)、NaYF4 、NaLnF4(ここでLnはランタニド、特にCe、Sm、Pr、Eu、Tbである)、Ln1 1-xLn2 xF3(ここでLn1 及びLn2 は希土類である)、並びに、これらのドープされた類似体、特にNaYF4:Ln1/Ln2、及びコア@シェルタイプの構造を有するこれらの類似体、特にNaYF4:Ln1/Ln2@NaYF4 、Ln1 1-xLn2 xF3@NaYF4 を挙げることができる。
【0041】
所望の波長領域の光を吸収して放射する硫化物の例として、CaS:Eu、SrCa:Eu 、(Sr,Ca)S:Eu 及びSrGa2S4:Euを挙げることができる。
【0042】
所望の波長の光を吸収して放射するアルミン酸塩の例として、(YAG:Ce又はYAG:Ce3+とも称される)Y3Al5O12:Ce 、(Y,Gd)3Al5O12:Ce、Tb3Al5O12 、(Y,Tb)3Al5O12、Lu3Al5O12:Ce及びY3(Al,Ga)5O12を挙げることができる。
【0043】
所望の波長領域の光を吸収して放射するケイ酸塩の例として、(Sr,Ba)2SiO4:Eu 、Sr2SiO4:Eu、Ba2SiO4:Eu、Ca2SiO4:Eu、Ca3SiO5:Eu及びSr3SiO5:Euを挙げることができる。
【0044】
実施形態によれば、コア28又はコア32は夫々ナノメートル範囲のサイズであり、半導体材料で形成されている。そのため、コア28又はコア32は半導体ナノ結晶と称される。実施形態によれば、各半導体ナノ結晶の平均サイズは0.5 nm~1,000 nm、好ましくは0.5 nm~500 nm、より好ましくは1nm~100 nm、特には2nm~30nmの範囲内である。50nmより小さい大きさでは、半導体ナノ結晶28, 32の光変換特性は基本的に量子閉込め現象に応じて決められる。そのため、半導体ナノ結晶28, 32は量子ドットに相当する。実施形態によれば、各半導体結晶28, 32の半導体材料は、セレン化カドミウム(CdSe)、リン化インジウム(InP) 、硫化カドミウム(CdS) 、硫化亜鉛(ZnS) 、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、テルル化亜鉛(ZnTe)、酸化カドミウム(CdO) 、酸化亜鉛カドミウム(ZnCdO) 、硫化カドミウム亜鉛(CdZnS) 、セレン化カドミウム亜鉛(CdZnSe)、硫化銀インジウム(AgInS2)、PbScX3(ここでXはハロゲン原子、特にヨウ素(I) 、臭素(Br)又は塩素(Cl)である)タイプのペロブスカイト、CuInS2、CuInSe2 、ZnInS 、遷移金属M(ここでMはMn、Ag、As、Sb・・・に相当する)でドープされた前述の材料、特にCdx-nSeMn 、特にMn及びAgでドープされたCdSe:M、InP:M 、ZnS:M 、ZnInS:M 、CuInS2:M、CuInSe2:M 、三成分系、例えばInPZn 、四成分系、例えばInPZnS、InPZnAs (Sb, Ln)、これらのドープされた誘導体、例えばInPZn:M 、並びにこれらの化合物の少なくとも2つの混合物を含む群から選択されている。実施形態によれば、半導体ナノ結晶の半導体材料は、Le Blevenec 等著のPhysica Status Solidi (RRL) - Rapid Research Letters Volume 8,No. 4,p. 349-352,2014年4月の刊行物に記載されている材料から選択されている。実施形態によれば、半導体ナノ結晶の大きさは、半導体ナノ結晶によって放射される放射光の所望の波長に応じて選択されている。例として、平均サイズが3.6 nm程度であるCdSeナノ結晶は青色の光を赤色の光に変換することができ、平均サイズが1.3 nm程度であるCdSeナノ結晶は青色の光を緑色の光に変換することができる。別の実施形態によれば、半導体ナノ結晶の組成は、半導体ナノ結晶によって放射される放射光の所望の波長に応じて選択されている。
【0045】
シェル30, 34は、ZnS 、ZnSe、CdS 又はCdSeで形成されてもよい。各シェル30, 34の厚さは1nm~20nmの範囲内であってもよい。前述したように、各シェルは均一な組成を有してもよく、異なる組成、例えばCdSe/CdS/ZnS又はInP/ZnSe/ZnSの2又は3以上の実質的に同心円の層を有してもよい。実施形態によれば、コアの組成及びシェルの組成間の変化は徐々にもたらされ、半導体ナノ結晶は、例えば式Cdn-xSem-yZnxSy に従う。ここで、xはコアの中心の0からシェル内のnまで徐々に変化し、yはコアの中心の0からシェル内のmまで変化する。
【0046】
実施形態によれば、第1及び/又は第2の光輝性粒子は、前述したタイプと同一のタイプの1つ、2つ又は3以上のナノ結晶を含んで酸化物、例えばSiO2又はTiO2などで形成された外部の密閉シェルを有している。
【0047】
第1の光輝性粒子24は親水性を有する。実施形態によれば、親水性の特性は、各第1の光輝性粒子24のシェル30の表面にある第1の界面活性剤31に少なくとも部分的に起因する。実施形態によれば、第1の界面活性剤31は、ポリエチレングリコール誘導体、カルボン酸塩誘導体、特にリポ酸誘導体、アミノ酸誘導体、特にシステイン若しくはペニシリン、糖類、又はチオール基及び/若しくはアミノ基で修飾された糖類に相当してもよい。第1の界面活性剤の例として、式C8H14O2S2のリポ酸、及び式C8H16O2S2のジヒドロリポ酸がある。第2の光輝性粒子26は疎水性を有する。実施形態によれば、疎水性の特性は、各第2の光輝性粒子26のシェル34の表面にある第2の界面活性剤35に少なくとも部分的に起因する。実施形態によれば、第2の界面活性剤35は、分岐している若しくは分岐していない飽和若しくは不飽和の脂肪族鎖に基づく疎水性配位子、又はポリ芳香族鎖に基づく疎水性配位子に相当してもよい。一般に、このような配位子は、例えばR-(CH2)n-CH3又はR-(CH2)n-(CH=CH)m-CH3又はCH3(CH2)n-CR(CH2)mCH3)-(CH2)pCH3(ここでRはCOO-、NH2、SH、P又はPO3 である)の一般式の、疎水性鎖及びアンカーヘッドを有する配位子であってもよい。例として、式CH3(CH2)17NH2のオクタデシルアミン(ODA) 、式CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7CH2NH2のオレアミド(OLA) 、式CH3(CH2)7CH=CH(CH2)7COOHのオレイン酸(OA)、式CH3(CH2)15NH2のヘキサデシルアミン(HDA) 、式(CH3(CH2)7)3P のトリオクチルホスフィン(TOP) 、式(CH3(CH2)7)3POのトリオクチルホスフィン酸化物(TOPO)、及び式CH3(CH2)11SHのドデカンチオール(DDT) がある。
【0048】
第1の親水性配位子20は、支持体12と少なくとも第1の光輝性粒子24とに結合する分子に夫々相当する。親水性配位子20の分子は、中央の親水性鎖40、親水性鎖40の第1の端部で支持体12と相互に作用することができる第1基42、及び第1の端部と反対側の親水性鎖40の第2の端部で第1の光輝性粒子24と相互に作用することができる第2基44を夫々有している。
【0049】
線状の又は分岐している中央の親水性鎖40は、ポリアクリレート、ポリエチレングリコール、ポリアミド、ペプチド鎖若しくはポリペプチド鎖、糖類又は多糖類で形成された主鎖を有してもよい。親水性の特性を高めるために主鎖に親水基が結合してもよく、例えばヒドロキシ基、ケトン基、アンモニウム基、カルボン酸エステル基、リン酸エステル基、亜リン酸エステル基、ホスホン酸エステル基、硫酸エステル基、アミド基及びアミン基がある。親水性の特性は、基本的に鎖40によって配位子20に与えられる。
【0050】
第1基42は、例えば支持体12と共有結合を形成するために、少なくとも1つのヒドロキシ基と反応することができる基である。実施形態によれば、第1基42は、支持体12と結合する前に、トリス-アルコキシシランなどの少なくとも1つのシリルエーテル化学官能基、又は式-OCnH2n+1のアルコキシ基(ここでnは1より大きく、好ましくは1と5との間である)、例えばトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリイソプロポキシシラン及びトリプロポキシシランなどを含んでいる。実施形態によれば、第1基42は、ヒドロキシ基と反応する前に-Si(CH3O)3 である。
【0051】
第2基44は、少なくとも1つの第1の光輝性粒子24、例えば第1の光輝性粒子24のシェル30又はシェル30を覆う界面活性剤31と結合することができる基である。第2基44と第1の光輝性粒子24又は第1の光輝性粒子24を覆う界面活性剤31との結合は、共有結合、有機金属結合又は弱い相互作用であってもよい。第2基44は、第1の光輝性粒子24と結合する前にアミン基、カルボキシル基、チオール基、ジチオール基、トリチオール基、ピリジニル基、ホスフィン基、ホスフィンオキシド基(特に第1の粒子が量子ドットに相当するとき)、ホスホン酸エステル基又は亜リン酸エステル基に相当する少なくとも1つの化学官能基を有してもよい。第1の光輝性粒子24の表面が負に帯電している場合、第2基44は、第1の光輝性粒子24に結合する前に、少なくとも1つの正に帯電している基、例えばアンモニウム基又はピリジニウム基を更に有してもよい。
【0052】
親水性配位子20の例は、第1の光輝性粒子24に結合する前に一般化学式R(OCH2-CH2)nSi(OCmH2m+1)3 (ここでRは前述した第2基の内の1つである)から導かれる一般式、特に、式SH-CH2O(CH2CH2O)nCH2CONHCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3のメルカプト-mPEG5K-シラン、又は式NH2-CH2O(CH2CH2O)nCH2CONHCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3のアミノ-mPEG5K-シランを有する。
【0053】
第1の疎水性配位子22は、支持体12と少なくとも第2の光輝性粒子26とに結合する分子に夫々相当する。疎水性配位子22の分子は、中央の疎水性鎖50、疎水性鎖50の第1の端部で支持体12と相互に作用することができる第3基52、及び第1の端部と反対側の疎水性鎖50の第2の端部で第2の光輝性粒子26と相互に作用することができる第4基54を夫々有している。疎水性鎖50は、例えば2~20個の炭素原子を含む主炭素鎖を有してもよい。疎水性の特性を高めるために、アルキル基が主鎖に結合してもよい。疎水性の特性は、主に鎖50によって配位子22に与えられる。第3基52は、少なくとも1つのヒドロキシ基と反応することができる基である。第3基52は、第1基42に関して前述した例の内の1つに相当してもよい。第4基54は、少なくとも1つの第2の光輝性粒子26に結合することができる基である。第4基54と第2の光輝性粒子26又は第2の光輝性粒子26を覆う界面活性剤35との結合は共有結合、有機金属結合又は弱い相互作用であってもよい。第4基54は、アミン基、ホスフィン基、カルボン酸基、チオール基、ジチオール基、トリチオール基、ピリジニル基、ホスフィン基、ホスフィンオキシド基(特に第1の粒子が量子ドットに相当するとき)、ホスホン酸エステル基、亜リン酸エステル基又はアルキル基に相当する少なくとも1つの化学官能基を有してもよい。第2の光輝性粒子26の表面が負に帯電している場合、第4基54は、第2の光輝性粒子26に結合する前に、少なくとも1つの正に帯電している基、例えばアンモニウム基又はピリジニウム基を更に有してもよい。
【0054】
疎水性配位子22の例として、式H2N(CH2)3Si(OCH3)3の3-アミノプロピル(トリメトキシシラン)、式HS(CH2)3Si(OCH3)3の3-メルカプトプロピル(トリメトキシシラン)、式H2N(CH2)3Si(OCH2CH3)3の3-アミノプロピル(トリエトキシシラン)、式HS(CH2)3Si(OCH2CH3)3の3-メルカプトプロピル(トリエトキシシラン)、式H2N(CH2)4Si(OCH3)3の4-アミノブチル(トリメトキシシラン)、及び式HS(CH2)4Si(OCH3)3の4-メルカプトブチル(トリメトキシシラン)がある。
【0055】
第2の親水性配位子60は、中央鎖62、中央鎖62の第1の端部にある第5基64、及び第1の端部と反対側の中央鎖62の第2の端部にある第6基66を夫々有している。中央鎖62の構造は、前述した鎖40の構造と同一であってもよい。
【0056】
第5基64及び第6基66は第1の光輝性粒子24に夫々結合することができる。第5基64及び第6基66は、前述した第2基44に夫々対応してもよい。更に、第2の親水性配位子60は、-(OCH2CH2O)n-単位を有するポリ(エチレングリコール)ジアミン(ここでnは1より大きく、好ましくは2~5の範囲内である)、又は-(OCH2CH2O)n単位を有するポリ(エチレングリコール)ジチオール(ここでnは1より大きく、好ましくは2~5の範囲内である)に相当してもよい。
【0057】
第2の疎水性配位子70は、中央鎖72、中央鎖72の第1の端部にある第7基74、及び第1の端部と反対側の中央鎖72の第2の端部にある第8基76を夫々有している。中央鎖72の構造は、前述した鎖50の構造と同一であってもよい。中央鎖72は、ステロイド鎖、ポリシクロヘキサン鎖、アダマンタン鎖、及び剛性且つ疎水性を有する成分であるトレーガー塩基に更に相当してもよく、そのため、光輝性粒子26の層の間及び光輝性粒子26自体の間の安定した距離を保つことができる。第7基74及び第8基76は、第2の光輝性粒子26に夫々結合することができる。第7基74及び第8基76は、前述した第4基54に夫々対応してもよい。配位子70は、ジアミン、例えば1,n-ヘキサメチレンジアミン(ここでnは2より大きく、好ましくは4~10の範囲内である);ジチオール、例えば1,n-ヘキサンジチオール(ここでnは2より大きく、好ましくは4~10の範囲内である)に相当してもよい。
【0058】
図2~12は、光電子デバイスの部分的な斜視略図を左側部分に夫々示し、図1に示されている光電子デバイス10を製造する方法の実施形態の連続的な工程での、左側部分の光電子デバイスの部分的な断面図を右側部分に夫々示す。
【0059】
図2は、開口部38を有するマスク36を介して支持体12を電磁放射光に露出して第2領域18のみを電磁放射光に露出する工程を示す。マスク36は、露出工程中、支持体12から離れて保持されている。実施形態によれば、電磁放射光は、100 nm~400 nmの波長領域の紫外線である。露出時間は1分~60分の範囲内である。紫外線のエネルギーフルエンスは、1mJ/cm2~1J/cm2 の範囲内であってもよい。実施形態によれば、露出工程をオゾンの存在下で行う。
【0060】
図3は、図2に関連して前述した工程後に得られた構造を示す。ヒドロキシ基(-OH)が、電磁放射光に露出した第2領域18のみで支持体12に結合している。
【0061】
図4は、図3に示された構造を、第1の疎水性配位子22を含む溶液55に浸す工程を示す。浸漬工程の継続時間は30分~1ヶ月の範囲内であってもよい。溶液55の溶媒は芳香族又は脂肪族の有機溶媒であってもよい。溶液55の溶媒は、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、ペンタン及び石油エーテルを含む群から選択されてもよい。溶液中の第1の疎水性配位子22の濃度は10mMより高く、好ましくは40mM~1,000 mMの範囲内であってもよい。浸漬工程の後、支持体12を、特に溶液55の溶媒を使用してすすぐ工程を行ってもよい。
【0062】
図5は、図4に関連して前述した工程後に得られた構造を示す。各疎水性配位子22の第3基52は少なくとも1つのヒドロキシ基と反応して、支持体12の上面14に結合した。従って、疎水性配位子22は、支持体12に第2領域18のみで結合し、第1領域16には存在しない。
【0063】
図6は、プラズマの存在下で図5に示されている構造を電磁放射光に露出する工程後に得られた構造を示す。電磁放射光の特性は、図2に関連して前述した露出工程で前述した電磁放射光の特性と同一であってもよい。第1領域16にヒドロキシ基が結合する。この工程で疎水性配位子22を修飾しない。露出工程をマスク無しで行ってもよいことが有利である。
【0064】
図7は、図6に示された構造を、第1の親水性配位子20を含む溶液56に浸す工程を示す。浸漬工程の継続時間は30分~1ヶ月の範囲内であってもよい。溶液56の溶媒は親水性溶媒又は両親媒性溶媒であってもよい。溶液56の溶媒は、アルコール、特にエタノール又はメタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA) 、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DMF) 、ジメチルスルホキシド(DMSO)及び水を含む群から選択されてもよい。溶液中の第1の親水性配位子20の濃度は10mMより高く、好ましくは40mM~1,000 mMの範囲内であってもよい。浸漬工程の後、支持体12を、特に溶液56の溶媒を使用してすすぐ工程を行ってもよい。
【0065】
図8は、図7に関連して前述した工程後に得られた構造を示す。各親水性配位子20の第1基42は少なくとも1つのヒドロキシ基と反応して、支持体12の上面14に結合した。従って、親水性配位子20は、支持体12に第1領域16のみで結合し、第2領域18には存在しない。そのため、親水性配位子20は、第2領域18の疎水性の特性により第2領域18から除外される。このように、各第1領域16のレベルで親水性を有して各第2領域18のレベルで疎水性を有する支持体12が得られる。各第1領域での溶液の接触角が、各第2領域18での同一の溶液の接触角より少なくとも40°大きいことが好ましい。本方法の利点は、配位子が安定しているため、本方法を実行する前に図8に示されている構造を、第1領域16の親水性の特性及び第2領域18の疎水性の特性を低下させることなく保管し得るということである。
【0066】
図9は、図8に示された構造を、第1の光輝性粒子24を含む溶液57に浸す工程を示す。第1の光輝性粒子24は、第1の親水性配位子20の第2基44に結合して、第1の光輝性粒子24の単層を形成する。第1の親水性粒子は、第2領域18の疎水性の特性により第2領域18から更に除外される。得られた構造を溶液57から取り除いてもよい。浸漬工程の後、支持体12を、特に溶液57の溶媒を使用してすすいで第1領域16以外の第1の光輝性粒子24を除去する工程を行ってもよい。浸漬工程の継続時間は10秒より長くてもよく、好ましくは30秒~5分の範囲内であってもよい。溶液57の溶媒は、アルコール、特にエタノール又はメタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA) 、酢酸エチル、ジメチルホルムアミド(DMF) 、ジメチルスルホキシド(DMSO)及び水を含む群から選択されてもよい。溶液57中の第1の光輝性粒子24の濃度は10mMより高く、好ましくは10mM~1,000 mMの範囲内であってもよい。
【0067】
第1の光輝性粒子24の複数の層の積層体を有する光輝性ブロック23を得ることが望ましい場合、その後、この構造を、第2の親水性配位子60を含む溶液に浸すことができる。その後、得られた構造を、第2の親水性配位子60を含む溶液の溶媒ですすいで第1領域16以外の全ての第2の親水性配位子60を除去してもよい。得られた構造を、第1の光輝性粒子24を含む溶液57に再度浸して、既に存在する第1の光輝性粒子24の層上に第1の光輝性粒子24の新たな単層を形成してもよい。その後、得られた構造を、第1の光輝性粒子24を含む溶液の溶媒ですすいで第1領域16以外の全ての第1の光輝性粒子24を除去することができる。第2の親水性配位子60を含む溶液に浸して、第1の光輝性粒子24を含む溶液57に浸す動作を、光輝性ブロック23を形成する所望の数の層を得るために必要な回数だけ繰り返す。
【0068】
図10は、各光輝性ブロック23が第1の光輝性粒子24の3つの単層の積層体を有する場合に得られた構造を示し、第2の親水性配位子60は図10には示されていない。
【0069】
図11は、図10に示された構造を、第2の光輝性粒子26を含む溶液58に浸す工程を示す。第2の光輝性粒子26は第1の疎水性配位子22の第4基54に結合して、第2の光輝性粒子26の単層を形成する。得られた構造を溶液58から取り除いてもよい。浸漬工程の後、支持体12を、特に溶液58の溶媒を使用してすすいで、第2領域18以外の第2の光輝性粒子26を除去する工程を行ってもよい。浸漬工程の継続時間は10秒より長くてもよく、好ましくは30秒~5分の範囲内であってもよい。溶液58の溶媒は芳香族又は脂肪族の有機溶媒であってもよい。溶液58の溶媒は、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、ペンタン及び石油エーテルを含む群から選択されてもよい。溶液58中の第2の光輝性粒子26の濃度は10mMより高く、好ましくは10mM~1,000 mMの範囲内であってもよい。
【0070】
第2の光輝性粒子26の複数の層の積層体を有する光輝性ブロック25を得ることが望ましい場合、その後、この構造を、第2の疎水性配位子70を含む溶液に浸すことができる。その後、得られた構造を、第2の疎水性配位子70を含む溶液の溶媒ですすいで、第2領域18以外の全ての第2の疎水性配位子70を除去してもよい。その後、得られた構造を、第2の光輝性粒子26を含む溶液58に再度浸して、既に存在する第2の光輝性粒子26の層上に第2の光輝性粒子26の新たな単層を形成してもよい。その後、得られた構造を、第2の光輝性粒子26を含む溶液58の溶媒ですすいで、第2領域18以外の全ての第2の光輝性粒子26を除去することができる。第2の疎水性配位子70を含む溶液に浸して、第2の光輝性粒子26を含む溶液58に浸す動作を、光輝性ブロック25を形成する所望の数の層を得るために必要な回数だけ繰り返す。
【0071】
図12は、光輝性ブロック25が第2の光輝性粒子26の3つの単層の積層体を有する場合に得られた構造を示し、第2の疎水性配位子70は図12には示されていない。
【0072】
別の実施形態によれば、図2~5に関連して前述した工程を図6図8に関連して前述した工程の後に行ってもよい。実際、配位子20及び配位子22は、既に活性化された領域16又は領域18、すなわちヒドロキシ基が存在する領域16又は領域18のみと相互に作用するように構成されている。しかしながら、本方法の実施を容易にするために表面張力の差を使用することが有利な場合がある。支持体12が最初に疎水性を有する場合、親水性配位子20の結合から開始することが有利な場合がある。実際、配位子20及び第1の光輝性粒子24の溶液は機能化された親水性表面16に限定されるため、第1領域16の親水性特性を高めることが可能になり、ひいては疎水性配位子22のその後の結合を容易にすることが可能になる。同様に、ウエハが最初に親水性を有する場合、疎水性配位子22の結合から開始することがより簡単な場合がある。
【0073】
図4図7図9及び図11に関連して前述した各浸漬工程の変形例として、疎水性配位子22、親水性配位子20、第1の光輝性粒子24及び/又は第2の光輝性粒子26が、図3で得られた構造と接してもよく、特に図3で得られた構造上に、例えばインクジェット印刷、ヘリオグラフィ、シルクスクリーン、フレキソ印刷、スプレーコーティング、ドロップキャスト、スピンコーティング、ヘリオグラフィ又はブレードコーティングによって堆積してもよい。
【0074】
図13は、光電子デバイス80の別の実施形態を示す部分的な断面略図である。第1の光輝性粒子24が分散している第1のマトリクス82を光輝性ブロック23が有し、第2の光輝性粒子26が分散している第2のマトリクス84を光輝性ブロック25が有している点を除いて、光電子デバイス80は、図1に示されている光電子デバイス10の全ての要素を備えている。
【0075】
第1のマトリクス82又は第2のマトリクス84は、発光ダイオードによって放射される放射光、並びに第1の光輝性粒子24及び第2の光輝性粒子26によって放射される放射光を少なくとも部分的に通す材料で形成されている。実施形態によれば、第1のマトリクス82及び/又は第2のマトリクス84はアクリレート、PMMA、シリコーン、シロキサン又はエポキシベースを有する。第1のマトリクス82は親水性材料で形成されてもよく、第2のマトリクス84は疎水性材料で形成されてもよい。実施形態によれば、第1の光輝性ブロック23は、2重量%~90重量%、好ましくは10重量%~60重量%の第1の光輝性粒子24、例えば略30重量%の第1の光輝性粒子24を夫々含んでいる。実施形態によれば、第2の光輝性ブロック25は、2重量%~90重量%、好ましくは10重量%~60重量%の第2の光輝性粒子26、例えば略30重量%の第2の光輝性粒子を夫々含んでいる。第1の光輝性ブロック23又は第2の光輝性ブロック25は夫々TiO2粒子を更に含んでもよい。
【0076】
図13に示されている光電子デバイス80を製造する方法の実施形態では、図9に関連して前述した浸漬工程で図8に示されている構造を、第1のマトリクス82の前駆体及び第1の光輝性粒子24を含む溶液に浸す点、並びに図11に関連して前述した浸漬工程で図10に示されている構造を、第2のマトリクス84の前駆体及び第2の光輝性粒子26を含む溶液に浸す点を除いて、図2図12に関連して前述した図1に示されている光電子デバイス10を製造する方法の実施形態の全ての工程を有する。
【0077】
第1のマトリクス82の前駆体及び第1の光輝性粒子24を含む溶液に図8に示された構造を浸す工程で、構造体を浸漬槽から取り除くとき、第2領域18の疎水性の特性を考慮すると、溶液は第1領域16のみに残存する。浸漬工程の後に乾燥工程又は架橋結合工程を行い、第1の光輝性粒子24を捕捉する第1のマトリクス82を形成し、ひいては第1の光輝性ブロック23を形成する。
【0078】
第2のマトリクス84の前駆体及び第2の光輝性粒子26を含む溶液に図11に示された構造を浸す工程で、構造体を浸漬槽から取り除くとき、第1領域16の親水性の特性を考慮すると、溶液は第2領域18のみに残存する。浸漬工程の後に乾燥工程又は架橋結合工程を行い、第2の光輝性粒子26を捕捉する第2のマトリクス84を形成し、ひいては第2の光輝性ブロック25を形成する。
【0079】
実施形態によれば、第1のマトリクス82及び第2のマトリクス84は、同一の一般的な群の材料、例えばアクリレートで形成されている。しかしながら、マトリクス82及び/又はマトリクス84を修飾して、マトリクス82に親水性の特性を与え、マトリクス84に疎水性の特性を与える。例として、マトリクス82, 84がアクリレートに基づく場合、ヒドロキシル官能基又はカルボン酸エステル官能基を追加してマトリクス82を修飾して、マトリクス82に親水性の特性を与えてもよい。
【0080】
図14は、光電子デバイス90の別の実施形態を示す部分的な断面略図である。第1の親水性配位子20及び第1の疎水性配位子22が存在しない点、親水性の第1領域16が表面にヒドロキシ基-OHを含む点、並びに光輝性ブロック23, 25が支持体12と接している点を除いて、光電子デバイス90は図13に示されている光電子デバイス80の全ての要素を備えている。更に本実施形態では、支持体12が疎水性材料で形成されているため、第2領域18を疎水性にするために特定の処理を行うことなく、第2領域18は疎水性を有する。変形例として、親水性領域16への溶液の静的接触角が支持体12への溶液の静的接触角より少なくとも30度、好ましくは少なくとも40度、より好ましくは少なくとも50度大きいように、親水性領域16が、支持体12を覆って支持体12を形成する材料とは異なる材料で形成されて支持体12の表面エネルギーとは異なる表面エネルギーを有する層に相当してもよい。
【0081】
図15及び図16は、光電子デバイスの部分的な斜視略図を左側部分に夫々示し、図14に示されている光電子デバイス90を製造する方法の実施形態の連続的な工程での、左側部分の光電子デバイスの部分的な断面図を右側部分に夫々示す。
【0082】
図15は、オゾンプラズマの存在下で放射光に第1領域16を露出する点を除いて、図2に関連して前述した工程と同様の、支持体12を露出する工程を示す。
【0083】
図16は、図15に関連して前述した工程後に得られた構造を示す。ヒドロキシ基(-OH)が、電磁放射光に露出した第1領域16のみで支持体12に結合する。
【0084】
図17は、第1のマトリクス82の前駆体及び第1の光輝性粒子24を含む溶液に図16に示された構造を浸す工程、並びに第1のマトリクス82を凝固させて第1の光輝性ブロック23を形成する工程の後に得られた構造を示す。浸漬工程で、第2領域18が疎水性を有する一方、ヒドロキシ官能基のために親水性を有する第1領域16のみに第1の親水性マトリクス82を置く。
【0085】
その後、第2のマトリクス84の前駆体及び第2の光輝性粒子26を含む溶液に図17に示された構造を浸す工程、並びに第2のマトリクス84を凝固させて第2の光輝性ブロック25を形成する工程により、本方法を続行する。浸漬工程で、第1の光輝性ブロック23が親水性を有する一方、疎水性を有する第2領域18のみに第2の疎水性マトリクス84を置く。
【0086】
図17に関連して前述した浸漬工程の変形例として、第1のマトリクス82及び第1の光輝性粒子24を含む溶液、並びに第2のマトリクス84及び第2の光輝性粒子26を含む溶液を、例えばインクジェット印刷、ヘリオグラフィ、シルクスクリーン、フレキソ印刷、スプレーコーティング、ドロップキャスト、スピンコーティング、ヘリオグラフィ又はブレードコーティングによって堆積させてもよい。
【0087】
様々な実施形態及び変形例が述べられている。これらの様々な実施形態及び変形例のある特徴が組み合わされてもよいことが当業者に理解され、他の変形例が当業者に想起される。
【0088】
このような変更、調整及び改良は、本開示の一部であって、本発明の趣旨及び範囲内であることが意図されている。従って、先の記載は単なる一例であり、限定することを意図されていない。本発明は、以下の特許請求の範囲及びこの均等物に定義されているように限定されるだけである。
【0089】
本出願は、仏国特許出願第18/73474 号明細書の優先権を主張しており、その内容全体が、特許法で許容可能な最大限に至るまで参照により本明細書に組み込まれる。
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