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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-09
(45)【発行日】2022-03-17
(54)【発明の名称】アセット追跡のためのサイトマッチング
(51)【国際特許分類】
   B65G 61/00 20060101AFI20220310BHJP
   G06Q 10/08 20120101ALI20220310BHJP
   H04W 4/35 20180101ALN20220310BHJP
   H04W 84/10 20090101ALN20220310BHJP
   H04W 64/00 20090101ALN20220310BHJP
   G01S 13/74 20060101ALN20220310BHJP
【FI】
B65G61/00 510
G06Q10/08
H04W4/35
H04W84/10 110
H04W64/00
G01S13/74
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021536360
(86)(22)【出願日】2019-12-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-19
(86)【国際出願番号】 US2019068476
(87)【国際公開番号】W WO2020139882
(87)【国際公開日】2020-07-02
【審査請求日】2021-08-04
(31)【優先権主張番号】16/234,142
(32)【優先日】2018-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521269698
【氏名又は名称】チェップ・テクノロジー・プロプライエタリー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHEP TECHNOLOGY PTY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コナーズ,チャド
(72)【発明者】
【氏名】リー,ブライアン
【審査官】福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0324151(US,A1)
【文献】特表2018-520964(JP,A)
【文献】特表2011-505307(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 61/00
G06Q 10/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
追跡デバイスの位置を判定する方法であって、前記方法は、
事前決定された一連の移動に対する追跡デバイスを監視することと、
前記事前決定された一連の移動を検出することに応じて、前記追跡デバイスの前記事前決定された一連の移動の位置が、前記事前決定された一連の移動に一致する事前決定されたイベントサイト内で完全に発生するかどうかを判定することとを含み、前記事前決定されたイベントサイトは、その周囲にジオフェンシング領域を有するロジスティクスイベントサイトであり、前記方法はさらに、
前記位置が、前記事前決定された一連の移動に一致する前記事前決定されたイベントサイト内にあることに応じて、位置情報と共にデータpingを送信させることと、
第2の事前決定された一連の移動に対する前記追跡デバイスを監視することと、
前記第2の事前決定された一連の移動を検出することに応じて、前記追跡デバイスの前記第2の事前決定された一連の移動の第2の位置が、前記事前決定されたイベントサイト内にあるかどうかを判定することと、
前記第2の位置が、前記事前決定されたイベントサイト内にないことに応じて、第2の位置情報と共にデータpingを送信させることとを含む、方法。
【請求項2】
前記事前決定された一連の移動に対する前記追跡デバイスを監視することは、横及び縦の移動の組み合わせを監視することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記事前決定された一連の移動は、1つの位置における事前決定された移動のパターンを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記1つの位置における事前決定された移動のパターンは、積込みイベントまたは荷下ろしイベントを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記位置は、第1の事前決定されたイベントサイトであり、前記第2の位置は、第2の事前決定されたイベントサイトである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の事前決定されたイベントサイトは、予想される第2の事前決定されたイベントサイトである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の位置情報と共に前記データpingを送信した後に、前記第2の位置を事前決定されたイベントサイトとして手動で割り当てることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記追跡デバイスに対する階層的ロジスティクスフローにアクセスすることをさらに含み、
前記階層的ロジスティクスフローは、前記追跡デバイスが移動する可能性のある事前決定されたイベントサイトの順序付き連続リストを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
1つまたは複数のプロセッサによって実行されると前記1つまたは複数のプロセッサに動作を実行させる命令を含む非一時的なコンピュータ読取可能媒体であって、前記動作は、
事前決定された一連の移動に対する追跡デバイスを監視することと、
前記追跡デバイスに対する階層的ロジスティクスフローにアクセスすることとを含み、前記階層的ロジスティクスフローは、前記追跡デバイスが移動する可能性のある事前決定されたイベントサイトの順序付き連続リストを含み、前記階層的ロジスティクスフローは、第1の事前決定されたイベントサイトと、第2の事前決定されたイベントサイトと、第3の事前決定されたイベントサイトと、前記追跡デバイスが前記第1の事前決定されたイベントサイトから前記第2の事前決定されたイベントサイトに移動する頻度の確率的予測と、前記追跡デバイスが前記第1の事前決定されたイベントサイトから前記第3の事前決定されたイベントサイトに移動する頻度の確率的予測とを含み、前記動作はさらに、
前記事前決定された一連の移動を検出することに応じて、前記追跡デバイスの前記事前決定された一連の移動の位置が、前記事前決定された一連の移動に一致する事前決定されたイベントサイト内で完全に発生するかどうかを判定することを含み、前記事前決定されたイベントサイトは、その周囲にジオフェンシング領域を有するロジスティクスイベントサイトであり、前記動作はさらに、
前記位置が、前記事前決定された一連の移動に一致する前記事前決定されたイベントサイト内にあることに応じて、位置情報と共にデータpingを送信させることを含む、非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
【請求項10】
前記動作は、
前記データpingが送信された後に、第2の事前決定された一連の移動に対する前記追跡デバイスを監視することと、
前記第2の事前決定された一連の移動を検出することに応じて、前記追跡デバイスの前記第2の事前決定された一連の移動の第2の位置が、前記事前決定されたイベントサイト内にあるかどうかを判定することと、
前記第2の位置が、前記事前決定されたイベントサイト内にあることに応じて、データpingを送信しないこととをさらに含む、請求項に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体
【請求項11】
前記ロジスティクスイベントサイトは、サービスセンタ、製造業者、物流センタ、または小売業者のうちの1つである、請求項に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体
【請求項12】
前記事前決定された一連の移動に対する前記追跡デバイスを監視することは、前記事前決定された一連の移動における移動と移動との間の時間に基づいて監視することを含む、請求項に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体
【請求項13】
前記事前決定されたイベントサイトの周囲の前記ジオフェンシング領域は、前記階層的ロジスティクスフロー内の第2の事前決定されたイベントサイトの周囲のジオフェンシング領域と重なる、請求項9に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
【請求項14】
前記事前決定されたイベントサイトまたは前記第2の事前決定されたイベントサイトを前記階層的ロジスティクスフローに少なくとも部分的に基づいて前記追跡デバイスに割り当てるかどうかを判定することをさらに含む、請求項13に記載の非一時的なコンピュータ読取可能媒体。
【請求項15】
システムであって、
1つまたは複数のプロセッサと、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されると前記1つまたは複数のプロセッサに動作を実行させる命令を含む1つまたは複数のメモリデバイスとを備え、前記動作は、
事前決定された一連の移動に対する追跡デバイスを監視することと、
前記追跡デバイスに対する階層的ロジスティクスフローにアクセスすることとを含み、前記階層的ロジスティクスフローは、前記追跡デバイスが移動する可能性のある事前決定されたイベントサイトの順序付き連続リストを含み、前記動作はさらに、
前記事前決定された一連の移動を検出することに応じて、前記追跡デバイスの前記事前決定された一連の移動の位置が、前記事前決定された一連の移動に一致する事前決定されたイベントサイト内で完全に発生するかどうかを判定することを含み、前記事前決定されたイベントサイトは、その周囲にジオフェンシング領域を有するロジスティクスイベントサイトであり、前記動作はさらに、
前記事前決定された一連の移動を検出する前に、前記追跡デバイスが割り当てられた、前記階層的ロジスティクスフロー内の前の事前決定されたイベントサイトにアクセスすることと、
前記事前決定されたイベントサイトを、前記前の事前決定されたイベントサイト及び前記階層的ロジスティクスフローに少なくとも部分的に基づいて、前記追跡デバイスの現在の位置として割り当てることととを含み、前記位置は前記事前決定された一連の移動に一致する前記事前決定されたイベントサイト内にあり、前記動作はさらに、
前記事前決定されたイベントサイトを前記追跡デバイスの現在の位置として割り当てたことに応じて、位置情報と共にデータpingを送信させることを含む、システム。
【請求項16】
前記動作は、前記事前決定されたイベントサイトが、無許可のサイトであることに応じて、警報を生成することをさらに含む、請求項15に記載のシステム
【請求項17】
前記前の事前決定されたイベントサイトは、サービスセンタを含み、前記事前決定されたイベントサイトは、製造サイトを含む、請求項15に記載のシステム
【請求項18】
前記事前決定されたイベントサイトを前記追跡デバイスの現在の位置として割り当てることはまた、履歴トリップデータを使用した人工知能アルゴリズムに少なくとも部分的に基づく、請求項15に記載のシステム
【請求項19】
前記事前決定されたイベントサイトを前記追跡デバイスの現在の位置として割り当てることとはまた、前記階層的ロジスティクスフロー内の最も近いイベントサイトである前記事前決定されたイベントサイトに少なくとも部分的に基づく、請求項15に記載のシステム
【請求項20】
前記動作は、
2の事前決定された一連の移動に対する前記追跡デバイスを監視することと、
前記第2の事前決定された一連の移動を検出することに応じて、前記追跡デバイスの前記第2の事前決定された一連の移動の第2の位置が、前記事前決定されたイベントサイト内にあるかどうかを判定することと、
前記第2の位置が、前記事前決定されたイベントサイト内にないことに応じて、第2の位置情報と共にデータpingを送信することとをさらに含む請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月27日出願の米国特許出願第16/234,142号の利益を主張し、その内容は、参照によりその全体が本出願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、一般にアセット追跡の分野のシステム、装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
昨今の産業界では、成功または失敗は、様々なアセットの最新の状態を把握することに部分的に依存する。例えば、貨物輸送の配送ロジスティクスでは、位置及び場合によっては、パレットの貨物などの様々なアセットの環境の最新の情報により、効率的及び信頼できる運営が提供される。最新の状態の情報を維持することができないことにより、一時的なアセットの喪失、最適状態に及ばないアセットの使用、及び貨物輸送の場合には、配送間違いまたは配送遅延をもたらす恐れがある。無線追跡デバイスまたはシステムは、設定された時点のアセットの物理的位置を知ることの困難を解決するために極めて有益である。
【0004】
アセットの位置を、例えばリアルタイムで把握するのに非常に役立つ技術が開発されてきた。例えば、全地球測位システム(GPS)は、地球軌道衛星により送信された無線信号を使用して、受信デバイスの位置を三角測量する。相対的に高価ではあるが、GPS受信機は、衛星がGPSで捕捉できる限り事実上世界中の任意の点の比較的正確な位置情報を提供することができる。
【0005】
さらに最近では、無線周波数識別(RFまたはRFID)システムが発展し、その中で、よく「タグ」と呼ばれるデバイスは、無線でリーダと通信する。RF追跡システムは、通常、小包の追跡及び仕分け、コンテナの追跡、荷物の追跡、小売店の追跡、倉庫の追跡、及び在庫業務に使用される。RFタグは、受動型または能動型のいずれであってもよい。受動型タグは、リーダによって送信された信号を取り込み、識別情報などのそれ自体の信号を再送信する。受動型タグは、ローカル電源を必要としないが、結果としての送信範囲は比較的短く、通常5~10メートル未満である。対照的に、その位置を示す信号を送信する能動型タグは、伝送範囲を向上させる(電池などの)ローカルエネルギー源を含む。デバイスが使用する無線信号システムに応じて、その範囲は、約数メートル~数百メートルであり得る。能動型タグシステムは、長距離の伝送範囲を有する。位置信号または「ping」は、送信機の電池寿命を消耗させるので、システムの運転費用の増加につながる。使用されるタグの種類に関わらず、タグの位置の情報により、ユーザは、取り付けられたタグを有するアセットの位置を識別することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
システムの価値の上昇と運転費用の低減の獲得は、追跡システムの設計者にとって重要なロジスティクス及び技術的目的である。ping毎費用の低減によるping毎価値の上昇は、能動型システムの運転費用を下げるための1つのメカニズムである。例外に基づくアセット管理環境では、ping毎価値は、通常条件下で最低である。しかし、その後のpingとの間の期間を広げるだけでは、ping毎費用を低減することはできるが、延びた期間は、タグ付きアセットの重要な移動を見過ごす恐れがあるため、ping毎費用を合理的に低減することにはならない。
【0007】
センサ型追跡システムも知られており、センサ型追跡システムは、RFIDシステムより多くの情報を提供する。荷主、運送会社、受取人、及びその他の関係者は、品質制御の目的を満たし、規制上の要求を満たし、及びロジスティクス工程を最適化するため、位置、状態、及び輸送前、輸送中、及び輸送後の積荷の完全性を知りたいという希望することが多い。しかし、こうしたシステムは、センサの複雑さを考慮すると、通常高価であり、無関係で余分な品目の情報を提供する可能性がある。
【0008】
従来の位置追跡システムは、全地球測位システム(GPS)を用いた全体的な位置追跡あるいは無線周波数識別(RFID)を用いた個別の位置情報もしくは輸送中の位置に関するリアルタイムデータを取得する同様の技術のいずれかを提供する。これらのシステムは、通常、様々な在庫システムの監視及び管理を可能にする。あいにく、こうしたリアルタイムシステムは、配送及びドック入り状態などの個別の位置の特定の情報に関する情報、個別の場所のイベント及び取引、異なる全体的位置における顧客または利害関係者に配送された商品の物理的状態を提供することができない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示は、オーバーレイベースのアセットの位置及び識別システムに関する。より詳細には、本開示は、低減された電力プロファイル、順行性移動通知、強化された位置を使用できる、かつ/または、位置情報を実際のロジスティクスサイトに一致させることができる適応型、階層的、コンテクストアウェア無線ネットワークを活用するシステム、装置、及び方法を含む様々な態様に関する。
【0010】
pingあたりの価値は、pingが、ロジスティクス重大イベントを捕捉するとき、最も高い。ロジスティクスイベントは、集合的にロジスティクス機能を実施する一組の活動として広く定義することができる。イベント内の活動は、通常、特定の順序で実施され、特定の活動の後に続く一連の活動の順序は、前の活動の行程で取られた条件及び決定に依存する可能性がある。ロジスティクスイベントの例として、コンテナの輸送船または車両への荷積み、コンテナの輸送船または車両からの荷下ろし、倉庫のある領域から別の領域へのコンテナの移動が挙げられる。
【0011】
本開示は、アセット追跡デバイス(タグ)の位置を所定のイベントが発生する(「スマート位置」)事前決定されたサイトに一致させることによってアセット追跡デバイス用にpingあたりの価値を最大化するシステム、方法、及び装置を提供する。こうした「スマート位置」論理は、位置情報が、ロジスティクスイベントまたはビジネスの背景に関連付けられるようにロジスティクスイベント主導のpingを提供する。こうした方法では、pingあたりの価値は、最大化され、電池寿命の増加及び運転費用の低減につながる。これらのロジスティクスイベントを判定するため、アセット追跡デバイスは、適切なセンサ、アクチュエータ、トリガ機構(複数可)などを備える。センサ(複数可)は、移動を検出し、事前決定された移動のパターンもしくは一連の移動を確認または認知する。例えば、1つのパターンは、横移動の後に続く縦移動(または上方摺動)の組み合わせのセットであり、貨物倉または車両への荷積みを示す。別の例示的なパターンは、横移動の後に続く縦移動(または落下)が減少するという組み合わせのセットであり、貨物倉または車両からの荷下ろしを示す。「スマート位置」アルゴリズムに関する追加の詳細は、参照により本明細書に組み入れられる米国特許第9,355,381号及び米国特許第9,020,527号に提供される。いくつかの実施形態では、時間要因も、スマート位置アルゴリズムに含まれ得る。
【0012】
ほとんどのロジスティクス及びサプライチェーンの用途では、アセットは、事前決定されたルートまたはサイトに沿って移動される。位置精度の不確実性を回避するため、タグによって決定された位置をロジスティクスルールを使用して予想される位置に一致させることができる。追加で、スマート位置は、企業カテゴリ(例えば、サービスセンタ「SC」、製造業者「E」、物流センタ「DC」、小売業者「RT」など)、ビジネスカテゴリ(食料品、建設、服飾など)、取引メタデータなどによって定義され得る。
【0013】
一実施形態では、本開示は、送信機(タグ)及び受信機を備える無線RF追跡システムを提供し、送信機は、動きセンサ、RF通信モジュール及びプロセッサを有する。このシステムは、送信機から受信機にRF通信モジュールを介してデータpingを送信するように構成されたアルゴリズムを有し、アルゴリズムは、イベントベースのping方法論及び時間ベースのping方法論の両方を含むスマート位置アルゴリズムである。
【0014】
別の実施形態では、本開示は、階層的取引ロジスティクスフローを使用してアセット追跡デバイス(タグ)の位置を決定する方法を利用するアセット追跡システムを提供する。方法は、複数の識別子のそれぞれに関連する既知の位置において、1つまたは複数のロジスティクスイベントに関連付けられた複数の識別子を利用することを含む。アセット追跡システムはまた、複数の種類のアセットの移動を識別、区分け、及び割り当て、かつ既知の位置のうちの少なくとも1つに相関した位置の識別を含むオーバーレイ情報を生成するように構成される人工知能を含む。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態では、ロジスティクスイベントによってpingが発行され、追跡デバイスが、位置サイト周囲に設定された仮想境界内に出入りするか、またはその中にいる場合、追跡デバイスの位置は、位置サイトに一致する。
【0016】
別の実施形態では、本開示は、位置ベースのサービスジオフェンシングを提供する。
システムは、サイトの位置に取り付けられ、サイトの位置から信号を送信するように構成された電子仮想ジオフェンス領域を含む。システムはまた、全体的に送信されるようにサイト位置追跡デバイスによって位置通信信号に送信された信号を受信及び処理する電子位置トリガ処理モジュールを含み、電子位置トリガ処理モジュールは、アセットに取り付けられて、個別の位置及び情報が全体的に管理及び追跡される。
【0017】
別の実施形態では、本開示は、(2次元の)近隣サイト間の距離の半分または登録されたサイトの中心間の距離うちいずれか2つの間の距離が短い方に等しいジオフェンシングの半径に設定される近接アルゴリズムを提供する。近接アルゴリズムが適用されると、ジオフェンス領域が小さいほど、より良い局所割り当てを得ることができる。
【0018】
別の実施形態では、本開示は、的確なアルゴリズム、ペアリングアルゴリズム、人工知能(AI)トリップレポート、またはAI取引履歴レポートによってアセット追跡デバイスの位置を決定する工程を含むサイトマッチング方法を提供する。こうした方法は、サービスセンタ(SC)、製造業者(E)、物流センタ(DC)、及び小売業者(RT)のサイトを含むアセット追跡システムと共に使用することができる。的確なサイトマッチングでは、システムは、サイトの固有のロジスティクスイベントに基づいて、サイトをSC、E、DC、またはRTのいずれかとして割り当てる。ペアリングによるサイトマッチングでは、ロジスティクスイベントが、特定のサイトにおける予想される移動に一致する場合、システムは、サイトをSC、E、DC、またはRTのいずれかとして割り当てる。AIトリップレポートサイトマッチングでは、トリップが、人工知能(AI)のアルゴリズムに記録されたトリップと一致する場合、システムは、サイトをSC、E、DC、またはRTのいずれかとして割り当てる。AI取引履歴レポートサイトマッチングでは、トリップが、履歴データと一致する場合、システムは、サイトをSC、E、DC、またはRTのいずれかとして割り当てる。
【0019】
以下の説明では、特定の態様及び実施形態が、明らかになるであろう。態様及び実施形態は、広い意味では、これらの態様及び実施形態の1つ以上の特徴を有することなく実践され得ることを理解されたい。これらの態様及び実施形態は、単に例示であることを理解されたい。
【0020】
これらの及び様々な他の特徴ならびに利点は、以下の詳細な説明を読むことで明らかになるであろう。
【0021】
本開示は、添付図面と一緒に本開示の様々な実施形態の以下の詳細な説明を考慮することで、より完全に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】追跡されるアセットのルートの例の概略図である。
図2】2つの異なるサイズのジオフェンス領域を有する2つのサイトの例の概略図である。
図3】ロジスティクスイベントの論理フローの例の流れ図である。
図4】サービスセンタ(SC)サイトにおける階層的取引ロジスティクスフローを使用するスマート位置の例である。
図5】技術的認可の流れの例である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
この説明では、「追跡デバイス」、「追跡タグ」、「タグ」、及びその変形は、商品の容器(例えば、パレット、木枠、箱、コンテナ、及び/または輸送車両、飛行機、または船舶など)などの追跡されるアセット内またはアセット上に設置するように構成された携帯用信号発信デバイスを指す。「追跡デバイス」は、データを無線で送信するための送信機または送信デバイスを含む。「追跡システム」及びその変形は、送信機及び追跡(送信)デバイス(複数可)から位置信号を受信するための受信機を備える少なくとも1つの追跡デバイスを含む。
【0024】
以下の説明では、本明細書の一部を形成し、少なくとも1つの特定の実施形態の例示によって示される添付図面を参照する。いくつかの例では、図面の参照符号は、複数の類似の構成要素のうちの1つを示す大文字からなる関連するサブラベルを有し得る。本明細書内の参照符号をサブラベルの詳細なく参照する場合、こうした複数の類似の構成要素のすべてを指すことが意図される。
【0025】
以下の説明では、様々な特定の実施形態が提供される。他の実施形態が考えられ、それが、本開示の範囲または精神から逸脱することなく作製され得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、制限する意味で捉えられるものではない。本開示はそのように制限されないが、本開示の様々な態様の理解は、以下に提供される例の説明を通して得られるであろう。
【0026】
位置トリガシステムは、その出荷点からその配送点に自動化された費用対効果のある方法ですべてのアセットの位置及び状態の追跡を可能にする。さらに、方法及びシステムは、コンテナまたは車両/船舶/飛行機内にある間、ノード及びその移動を追跡する。こうしたロジスティクスで展開される場合、ノードの無線要素を使用するのが良く、関連する無線ノードネットワークにより、品目、品目に関連付けられたノード、及び/またはこうした管理された品目のコンテナを管理する場合に、向上した位置認識を可能にする。これらの種類の要求及びロジスティクス関連の問題に対処するため、強化された電力プロファイル、順行性移動通知を使用し得る適応型、コンテクストアウェア無線ノードネットワークの1つ以上の要素を活用し得る1つまたは複数のシステムが必要とされる。
【0027】
図1は、追跡デバイスまたは「タグ」を介して追跡されるロジスティクス論理フローを介したアセットのルート100の例を示す。アセットは、例えば、貨物コンテナ、パレット、木枠、または箱であってよい。ルート100は、ロジスティクスイベントであるいくつかの荷積みまたは荷下ろし活動を含む。この実施形態では、アセットは、その上またはそれに取り付けられた、あるいはその中に組み込まれた追跡デバイスを有し、それにより、アセットの移動が追跡される。追跡デバイスは、各ロジスティクスイベントにおいて(遠隔)受信機にデータpingを送信する送信機を含む。
【0028】
図1では、追跡デバイスでタグ付けされたアセットが、倉庫、貯蔵庫、またはアセットのサービスセンタ(SC)102で開始する。通常、この段階で、アセットは、裸または空であり、品物をその上に載せておらず、追跡デバイス、具体的には送信機は、通常、無活動のスリープ状態にある。アセットが、トラックまたは他の運搬装置(例えば、トラック、船舶または飛行機)に荷積みされるとき、追跡デバイスは、事前決定された一連の移動が発生したかどうかを判定する動きセンサまたは他のセンサ(複数可)を含む。様々な実施形態は、対応するものを特定の移動に一致させる場合(例えば、パレット積荷、倉庫の棚乗せ、フォークリフト移動など)、追跡デバイス内に記憶された異なる移動のパターンまたは一連の移動を有し得る。正しい一連の移動が発生した場合、送信デバイスは、「ping」を受信機に送信する工程を開始し、アセットは移動され、特定の移動プロファイルトリガを送信してもよいことを受信機に通知する。
【0029】
サービスセンタ102から、アセットは、通常のロジスティクス業務のために、製造設備、製造業者、製作者または他の製品設備もしくはエミッタ(E)104に移動され、そこでアセットは、通常、ローディングドックで荷下ろしされる。車両からのタグ付きアセットの荷下ろし移動が、事前決定された一連の荷下ろし移動であると判定された場合、追跡デバイスは、pingを受信機に送信する工程を開始する。
【0030】
いくつかの実施形態では、可能性は低いが、アセットが、例えば、在庫バランスの目的で、2つのサービスセンタ(SC)間で、または別の位置へ移動されることが可能である。許可されたサービスセンタ(SC)102及び設備(E)104以外のサイト変更は、異常なビジネス取引と考えられ、したがって、警報が発生される。通常の商業の流れの中のサイトは、ホワイトリスト化されて警報を発生しない。領域及び/またはサイトは、ブラックリスト化される場合があり、その結果、そこを読み取ることにより警報を発生する。
【0031】
図1に戻ると、設備(E)104で、商品は、タグ付きアセット上またはその中に設置される。別の一連の事前決定された移動(ロジスティクスイベント)は、荷積みされたアセットがトラックまたは他の車両上に設置されたときを識別し、pingが追跡デバイスによって受信機に送信される。
【0032】
続けてルート100を通して、移動の事前決定されたパターンを満たすことにより、荷積みまたは荷下ろしなどの活動が、ロジスティクスイベントとして定義される場合、追跡デバイスは、そのデータpingを送信する工程を開始する。図1では、ルート100に沿って、追跡されたアセットが、製造業者の設備(E)104から物流センタ(DC)106に移動する。このルート100は、製造業者の設備(E)104からのアセットが、98.8%の割合で物流センタ(DC)のサイトに、0.8%の割合で小売業者(RT)のサイトに、0.2%の割合で他の既知の場所に、及び0.2%の割合で他の知らない場所に移動すると、運輸業で確立されているとき、通常の輸送ルートと一致する。したがって、いくつかの実施形態では、製造業者の設備(E)104から物流センタ(DC)106への移動のみが、ロジスティクスイベントと考えられる。
【0033】
製造設備(E)104から物流センタ(DC)106へのタグ付きアセットの輸送の間、追跡デバイスは、連続した移動を検出し、アセットが、長期の輸送を経験していると認める。物流センタ(DC)106に到着すると、アセットは、移動のパターンによって識別されるローディングドックで荷下ろしされる。
【0034】
物流センタ(DC)106で、アセットは、荷積みされて、小売店舗(RT)108に送られ、そこで荷下ろしされる。また、ルート100は、物流センタ(DC)106からのアセットは、55%の割合で小売業者(RT)108のサイトにほとんど移動するが、サービスセンタ(SC)102にも42%の割合で戻り、他の知らない場所に0.7%の割合で、製造業者の設備(E)104(例えば、再使用のため)に0.4%の割合で戻ると確立されているとき、通常の輸送ルートと一致する。いくつかの実施形態では、物流センタ(DC)106から小売業者の店舗(RT)108への移動のみが、ロジスティクスイベントと考えられるが、他の実施形態では、小売業者の店舗(RT)108及びサービスセンタ(SC)102への移動は両方とも、ロジスティクスイベントであり、システムは、2つの可能なロジスティクスイベントを許可するように構成される。他の実施形態は、任意の数のロジスティクスイベントを有し得る。
【0035】
追跡された(及び荷下ろしされた)アセットの物流センタ(DC)106から小売店舗(RT)108への返却は、アセットが、車両に荷積みされたとき、ロジスティクスイベントを提供し、アセットが荷下ろしされるとき、別のロジスティクスイベントを提供する。通常の確立された輸送ルートでは、製造設備(E)104からのアセットは、84%の割合で物流センタ(DC)にほとんど移動し、サービスセンタ(SC)に6.3%の割合で、他既知の場所に1.0%の割合で、製造業者の設備(E)104(例えば、再使用のため)に0.8%の割合で移動する。したがって、いくつかの実施形態では、小売業者(RT)108から物流センタ(DC)106への移動のみが、ロジスティクスイベントと考えられる。
【0036】
上述の通り、ロジスティクスイベントが、追跡デバイスのセンサ(複数可)(例えば、動きセンサ)によって検出されるまで、追跡デバイスの送信機は、アイドリングし、スリープ状態またはそうでなければ、オフである。ロジスティクスイベント(例えば、移動の事前決定されたパターン)が確認されると、送信機は、起動し、そのデータpingを送信する工程を開始する。様々なロジスティクスイベント(荷積み、荷下ろし)が、上記のシナリオの説明の中で識別されたが、シナリオ内の他の行為が、ロジスティクスイベントと識別され得る、または上記で識別されたいくつかの行為がロジスティクスイベントとして除外され得ることが理解される。例えば、設備内(例えば、物流センタ内)のアセットの移動は、ロジスティクスイベントであり得る。
【0037】
サービスセンタ(SC)102、製造業者(E)104、物流センタ(DC)106、及び小売業者(RT)108の物理的位置は、普通既知であり、位置間を既知の距離で固定される。
【0038】
本明細書に記載のシステムの一実施形態では、ジオフェンス(例えば、位置ベースのジオフェンス)は、アセット追跡システムと共に使用され、ジオフェンスは、ジオフェンス境界内の位置が、ジオフェンスの中心位置であると考えられるように、位置の周囲に設定された仮想境界である。したがって、ジオフェンスが、システム内に組み入れられた場合、両方の基準が満たされるとき、すなわち、ロジスティクスイベント(移動のパターンによる)のとき、及び追跡デバイスが、入場する、退出する、または位置サイトの周囲に設定された仮想境界内にいるときのみ、pingは、発行される。
【0039】
図2は、2つの異なるジオフェンシングサイズ領域を有する2つのサイト(位置)201、202の例示的マップ200を示す。第1の既知のサイト201は、第1のジオフェンス211及び第2のジオフェンス212を有し、第1のジオフェンス211の領域は、第2のジオフェンス212より小さい。第2の既知のサイト202は、第1のジオフェンス221及び第2のジオフェンス222を有し、第1のジオフェンス221の領域は、第2のジオフェンス222より小さい。第1の既知のサイト201の物理的位置は、第2の既知のサイト202から固定された距離で分離される。
【0040】
ジオフェンス領域211とジオフェンス領域221との間には重なりがほとんどない。しかし、ジオフェンス領域211とジオフェンス領域222との間及びジオフェンス領域221とジオフェンス領域212との間には大きな重なりがあり、さらに大きい重なりが、ジオフェンス領域212とジオフェンス領域222との間にある。
【0041】
複数のアセット追跡デバイスが、マップ200上に示され、具体的には、6つの追跡デバイス250、具体的には250A、250B、250C、250D、250E及び250Fが、この実施形態に示されている。追跡デバイス250Aは、ジオフェンス領域211とジオフェンス領域222との交差内に位置し、追跡デバイス250B、250Cは、ジオフェンス領域212とジオフェンス領域222との交差内に位置し、追跡デバイス250Dは、ジオフェンス領域222内に位置し、追跡デバイス250Eは、ジオフェンス領域221内に位置し、追跡デバイス250Fは、ジオフェンス領域221とジオフェンス領域212内に位置している。
【0042】
図1に見られるように、一方のサイトから別のサイトへ、またはサイトのジオフェンス領域内のアセットの移動は、予測できる。したがって、階層的取引ロジスティクスフローは、アセット追跡デバイスに適用され得る。アセット追跡デバイスの位置はまた、ロジスティクスイベント及びアセットの移動の種類に基づいて、予測できる。一実施形態では、アセットのロジスティクス論理フローが適用される。間違った住所が実際の住所に適用されると、これにより、予測されたサイトの系統的な精度に結果を作成する。したがって、システムは、マスターデータ及び取引データに大いに依存するので、マスターデータ及び取引データの完全性を確立することが重要である。
【0043】
図2に戻ると、ロジスティクスイベントが検出され、pingが発行されると、アセット追跡デバイス250の位置は、ジオフェンス領域211、212及び221、222の半径及び/または領域ならびにロジスティクス論理フローに応じて、サイト201またはサイト202に一致させることができる。ロジスティクス論理フローが適用されると、ジオフェンス領域が大きくなればなるほど、アセット追跡デバイスが正しいサイトに不正確に割り当てられる可能性が低くなる。
【0044】
近接アルゴリズムは、ジオフェンシングの半径及び/または領域を異なる状況で異なるように設定するために使用することができる。近接アルゴリズムは、ジオフェンシングの半径を(二次元の)近隣領域のサイト間の距離の半分(例えば、領域211と領域221の間の距離の半分)、または登録されたサイトの中心間の距離(例えば、サイト201とサイト202との間の距離)のいずれか2つの間の小さい方に等しく設定する。したがって、近接アルゴリズムは、小さいジオフェンス領域より大きいジオフェンス領域が好ましい。ジオフェンス領域が小さいと、例えば、サイトマッチング精度をミスリードする恐れがある。近接アルゴリズムが適用されると、ジオフェンス領域が小さいほど、より良い局所割り当てを得ることができる。したがって、近接アルゴリズムは、実用的に密度マップ内でより小さいジオフェンシングを作ることができる。
【0045】
図3は、追跡された位置がロジスティクスイベントを表すかどうかに関わらない、例示的なマッチング論理フロー流れ図300を示す。ロジスティクスイベントが検出され、pingが動作302で発行された後、その後の動作304で、追跡デバイスの位置が、事前決定されたジオフェンス領域に基づくサイトの位置に一致するかどうか判定される。追跡デバイスが、サイトの位置のジオフェンス領域内にある場合、追跡デバイスの位置は、ロジスティクスイベントが検出される前の前のサイトに割り当てられる(動作306)、すなわち、追跡デバイスに対して記録された位置は、その以前の位置である。逆に言えば、追跡デバイスが、サイトの位置のジオフェンス領域内にない場合(動作304)、追跡デバイスは、動作302に戻り、別のpingを送信する別のロジスティクスイベントを待つ。追跡デバイスが、ジオフェンス領域を離れると、追跡デバイスの位置は、階層的取引ロジスティクスフローに基づいて、新しいサイトの位置に一致する。
【0046】
図4は、サービスセンタ(SC)のサイト102で階層的取引ロジスティクスフローを使用するスマート位置論理フロー流れ図400の例を示す。ロジスティクスイベントが検出され、pingが発行されると、2つの前のサイトマッチング(n-1)がサービスセンタ(SC)102であったかどうかに関して、第1の判定がなされる(動作404)。図1において先に示すように、取引データ履歴に基づいて、次のマッチングサイトは、製造業者のサイト(E)(動作406)104か、在庫バランスの目的で別のサービスセンタ(SC)102か、またはその他の位置(動作414)であるべきである。
【0047】
第2の決定論理の動作406では、製造サイト(E)104がすぐ近くかどうかを判定する。はいの場合、そのサイトは、動作416で製造サイト(E)104として割り当てられる。そうでない場合、第3の決定論理として、動作408でサービスセンタ(SC)102がすぐ近くかどうかを尋ねられる(動作408)。はいの場合、追跡デバイスの位置は、サービスセンタのサイト(SC)102に一致させられ(動作418)、そうでない場合、追跡デバイスの位置を任意の最も近いサイトに割り当て(動作410)、そこから、「紛失」警報(動作412)を発行する。
【0048】
サイトを製造サイト(E)104として割り当てた後(動作416)、サービスセンタ(SC)102として割り当てた後(動作418)、または紛失とみなされた後(動作412)、手動で修正するか、または追跡デバイスの位置を割り当てる機会がある(動作420)。はいの場合、サイトは変更される(動作422)。工程は、動作425で終了する。
【0049】
図5は、技術的認可のロジスティクスの流れ図500の例を示す。この図は、図4の動作414で開始し、スマート位置が、前の位置サイトに適用される(動作414)。ロジスティクスイベントが検出され、スマート位置アルゴリズムが適用された後、技術的認可のアルゴリズムが適用される。このサイトが、SC、E、DC、またはRTのいずれでもない場合、適用されないサイト「NA」としてサイトを割り当てる。このサイトが、4つの可能なサイト(SC、DC、E、RT)のうちの1つであり、固有の、唯一のサイトである場合、SC、E、DC、またはRTのいずれかとしてサイトを割り当てる。これは、「正確に一致したサイト」と呼ばれる。このサイトが、4つの可能なサイト(SC、DC、E、RT)のうちの1つであり、ロジスティクスイベントが、SC、DC、E、RTなどの特定のサイトで予想される移動と一致する場合、SC、E、DC、またはRTのいずれかとしてサイトを割り当てる。これは、「ペアリングにより一致したサイト」と呼ばれる。このサイトが、4つの可能なサイト(SC、DC、E、RT)のうちの1つであり、トリップが、人工知能(AI)アルゴリズムで記録されたトリップと一致する場合、そのサイトをSC、E、DC、またはRTのいずれか最も可能性のあるサイトに割り当てる。これは、「AIトリップレポートにより一致したサイト」と呼ばれる。このサイトが、4つの可能なサイト(SC、DC、E、RT)のうちの1つであり、トリップが履歴データと一致する場合、そのサイトをSC、E、DC、またはRTのいずれか最も可能性のあるサイトに割り当てる。これは、「AI取引履歴記録により一致したサイト」と呼ばれる。このサイトが、4つの可能なサイト(SC、DC、E、RT)のうちの1つであり、トリップが、履歴データと一致しない場合、SC、E、DC、またはRTのいずれか最も近いサイトにサイトを割り当てる。これは、「おそらく一致した」と呼ばれる。この例では、追跡デバイスの位置を手動で割り当てる機会が常にある。
【0050】
上述され図に例示されたように、本開示は、低減された電力プロファイル、順行性移動通知、強化された位置を使用できる、かつ/または、位置情報を実際のロジスティクスサイトに一致させることができる適応型、階層的、コンテクストアウェア無線ネットワークを活用する追跡デバイスの様々な実施形態を対象とする。
【0051】
上記明細書及び実施例は、本発明の例示的な実施形態の構造及び使用の完全な説明を提供する。上記の説明では、特定の実施形態が提供される。他の実施形態が考えられ、それが、本開示の範囲または精神から逸脱することなく作製され得ることを理解されたい。したがって、上記の詳細な説明は、制限する意味で解釈されるものではない。本開示はそのように制限されないが、本開示の様々な態様の理解は、提供された例の説明を通して得られるであろう。
【0052】
別段の指示がない限り、形状サイズ、量、及び物理的性質を表すすべての数字は、「約」という用語が直ちに存在するかどうかによらず、「約」という用語によって修正されると理解されるべきである。したがって、特段の指示がない限り、明記された数字のパラメータは、本明細書に開示された教示を利用する当業者によって取得を求められた望ましい特性に応じて変動し得る近似値である。
【0053】
単数形(「a」、「an」、及び「the」)は本明細書で使用される場合、複数形の対象を有する実施形態を包含するが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。用語「または」は一般的に、本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「及び/または」を含めた意味で使用されるが、その内容によって明らかに別途定められている場合はその限りではない。
【0054】
「底(bottom)」、「下部(lower)」、「上部(top)」、「上方(upper)」、「下に(beneath)」、「より下に(below)」、「上に(above)」、「上部に(on top)」、「の上に(on)」などを含むがそれらに限定されない、空間に関する用語は、説明を容易にするために、本明細書で使用される場合、要素(複数可)の他に対する空間的関係を説明するのに利用される。こうした空間に関する用語は、図に示され、本明細書に説明された特定の配向に加えてデバイスの異なる配向を含む。例えば、図に示されたような構造物を、ひっくり返した、または裏返した場合、これまで他の要素以下またはその下にあるとされていた部分が、他の要素以上またはその上にあるとされる。
【0055】
本発明の多くの実施形態が、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに実施することができるので、本発明は、以下に添付される特許請求の範囲内に存する。さらに、異なる実施形態の構造的特徴を、列記された請求項から逸脱することなくさらに別の実施形態に組み合わせることができる。
図1
図2
図3
図4
図5