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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-10
(45)【発行日】2022-03-18
(54)【発明の名称】学習方法、プログラム及び学習用端末
(51)【国際特許分類】
   G09B 5/08 20060101AFI20220311BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20220311BHJP
   G06F 3/048 20220101ALI20220311BHJP
【FI】
G09B5/08
G06Q50/20 300
G06F3/048
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2017222165
(22)【出願日】2017-11-17
(65)【公開番号】P2019095484
(43)【公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-10-15
(73)【特許権者】
【識別番号】709006024
【氏名又は名称】株式会社ベネッセコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】筧 伸子
(72)【発明者】
【氏名】大川 利江
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-216227(JP,A)
【文献】特開2017-173418(JP,A)
【文献】特表2015-517689(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00- 9/56
G09B 17/00-19/26
G06Q 10/00-10/10
G06Q 30/00-30/08
G06Q 50/00-50/20
G06Q 50/26-99/00
G06F 3/01
G06F 3/048-3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置を備える学習用端末を用いて、所定期間に、所定数のレッスンを学習するための学習方法であって、
前記所定期間に前記所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、前記所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得するステップと、
前記学習日における実際の残りレッスン数を取得するステップと、
一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を取得するステップと、
前記標準残りレッスン数と、前記実際の残りレッスン数と、前記上限レッスン数とに基づいて、前記上限レッスン数以下のレッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出ステップと、
前記算出されたレッスン数を、前記表示装置に表示するステップと、
を含み、
前記算出ステップは、前記実際の残りレッスン数から前記標準残りレッスン数を減算した値が前記上限レッスン数以上の場合は、前記上限レッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出する、学習方法。
【請求項2】
前記学習目標に相当するレッスン数に対する前記学習日に学習したレッスン数の比率を示す図形を表示するステップと、
を更に含む請求項1に記載の学習方法。
【請求項3】
前記所定数を変更するための変更ステップを更に含み、
変更された前記所定数に基づいて、前記各ステップを実行する、
請求項1又は2に記載の学習方法。
【請求項4】
前記変更ステップは、
前記学習用端末とは異なる端末から前記所定数を変更する要求を受け付けたサーバから、前記学習用端末が、前記所定数を変更するための情報を取得するステップと、
前記取得した情報に基づいて前記所定数を変更するステップと、
を含む請求項に記載の学習方法。
【請求項5】
表示装置を備える学習用端末を用いて、所定期間に、所定数のレッスンを学習するための学習方法であって、
前記所定期間に前記所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、前記所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得するステップと、
前記学習日における実際の残りレッスン数を取得するステップと、
一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を取得するステップと、
前記標準残りレッスン数と、前記実際の残りレッスン数と、前記上限レッスン数とに基づいて、前記上限レッスン数以下のレッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出ステップと、
前記算出されたレッスン数を、前記表示装置に表示するステップと、
前記学習目標に相当するレッスン数に対する前記学習日に学習したレッスン数の比率を示す図形を表示するステップと、
前記所定数を変更するための変更ステップとを含み、
変更された前記所定数に基づいて、前記各ステップを実行する学習方法であって、
前記変更ステップは、
前記学習用端末とは異なる端末から前記所定数を変更する要求を受け付けたサーバから、前記学習用端末が、前記所定数を変更するための情報を取得するステップと、
前記取得した情報に基づいて前記所定数を変更するステップとを含み、
前記レッスンは、
第1の難易度と関連付けられるメインレッスンと、
第1の難易度よりも高い第2の難易度と関連付けられる応用レッスンとを含み、
前記変更ステップにおいて、前記所定数を増加する変更がされた場合は、
前記レッスン数を表示するステップは、
変更前の所定数に相当する前記メインレッスンを表示するステップと、
前記メインレッスンの完了後に、前記所定数の増加分に相当する前記応用レッスンを表示するステップと、
を含む学習方法。
【請求項6】
表示装置を備える学習用端末を用いて、所定期間に、所定数のレッスンを学習するための学習方法であって、
前記所定期間に前記所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、前記所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得するステップと、
前記学習日における実際の残りレッスン数を取得するステップと、
一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を取得するステップと、
前記標準残りレッスン数と、前記実際の残りレッスン数と、前記上限レッスン数とに基づいて、前記上限レッスン数以下のレッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出ステップと、
前記算出されたレッスン数を、前記表示装置に表示するステップと、
を含み、
前記学習目標として表示された数のレッスンの学習を完了した場合に、
前記学習目標が達成されたことを示す表示と、
新たなレッスンの学習を開始するための表示と、
を同時に前記表示装置に表示するステップと、
を含む学習方法。
【請求項7】
表示装置を備える学習用端末を用いて、所定期間に、所定数のレッスンを学習するためのプログラムであって、
前記学習用端末のコンピュータに、
前記所定期間に前記所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、前記所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得させるステップと、
前記学習日における実際の残りレッスン数を取得させるステップと、
一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を取得させるステップと、
前記標準残りレッスン数と、前記実際の残りレッスン数と、前記上限レッスン数とに基づいて、前記上限レッスン数以下のレッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出ステップと、
前記算出されたレッスン数を前記表示装置に表示させるレッスン表示ステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
前記算出ステップは、前記実際の残りレッスン数から前記標準残りレッスン数を減算した値が前記上限レッスン数以上の場合は、前記上限レッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出する、
プログラム。
【請求項8】
所定期間に、所定数のレッスンを学習するための表示装置を備える学習用端末であって、
前記所定期間に前記所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、前記所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得する手段と、
前記学習日における実際の残りレッスン数を取得する手段と、
一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を取得する手段と、
前記標準残りレッスン数と、前記実際の残りレッスン数と、前記上限レッスン数とに基づいて、前記上限レッスン数以下のレッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出手段と、
前記算出されたレッスン数を、前記表示装置に表示するためのレッスン表示手段と、
を備え、
前記算出手段は、前記実際の残りレッスン数から前記標準残りレッスン数を減算した値が前記上限レッスン数以上の場合は、前記上限レッスン数を、前記学習日における学習目標のレッスン数として算出するように構成された、
学習用端末。
【請求項9】
複数の請求項に記載の学習用端末と、各学習用端末に対して、前記所定数のレッスンを送信可能なサーバとを備える学習システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習方法、プログラム及び学習用端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネルなどを有するタブレット型端末を利用した次世代型教育システムの開発が行われている。
【0003】
例えば、特許文献1には、学習内容に対する理解度を高め、学習者の学習を支援するために、制御部、記憶部、通信部、タッチパネル、スピーカ、デジタルカメラ、等を含む学習支援装置12が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-224875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来は、学習者等が事前に立てた学習計画に沿って学習が行われることが多く、特許文献1に開示されたものも同様である。
【0006】
しかし、学習計画を立てても、その計画どおりに学習が進むとは限らない。たとえば、進捗が遅い学習者や、途中から学習を開始した者に対して、遅れを取り戻させようと、大量のレッスンの学習を促すと、かえって学習意欲を損ねてしまう。
【0007】
一方で、進捗が早い学習者に対して、次々にレッスンを提供しても、達成感を得られないまま学習者を疲弊させ、学習意欲を減退させるおそれがあることもわかってきた。
【0008】
そこで本発明は、学習者の状況にあわせて、最適なレッスン数を提供することが可能な学習方法、プログラム及び学習用端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る学習方法は、表示装置を備える学習用端末を用いて、所定期間に、所定数のレッスンを学習するためのものである。そして、所定期間に所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得するステップと、学習日における実際の残りレッスン数を取得するステップと、一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を取得するステップと、標準残りレッスン数と、実際の残りレッスン数と、上限レッスン数とに基づいて、上限レッスン数以下のレッスン数を、学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出ステップと、算出されたレッスン数を表示装置に表示するステップを含む。
【0010】
この態様によれば、上限レッスン数以下のレッスン数を、学習日における学習目標として、表示装置に表示するので、大量のレッスンをこなさないと全レッスンをこなすことが出来ないような学習者に対しても、上限レッスン数を超えるレッスン数を学習目標として表示されることがないので、大量のレッスンの学習を促すことに伴う学習意欲の減退を抑制することができる。
【0011】
ここで、「所定期間に、所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準」は、たとえば、平日あたり所定数のレッスンとして規定されてもよいが、これに限られるものではない。たとえば、学習者の個別状況に応じて適宜設定されてもよい。たとえば、ある期間を旅行に行くことが予めわかっている場合は、その期間については、レッスン数をゼロとし、残りの期間に所定数のレッスンを学習するように設定してもよい。また、学習者自身またはその監督者が、基準を設定できるようにしてもよい。
【0012】
また、「標準残りレッスン数」は、上記基準に従って学習をした場合に、学習日における残りレッスン数を示す情報であればよい。例えば、残りレッスン数を間接的に示す情報であってもよいし、百分率で表示される情報であってもよい。例えば、学習日までに学習されているべきレッスン数や、レッスン数に相当する学習時間であってもよい。
【0013】
同様に、「学習日における実際の残りレッスン数」は、学習者の実際の残りレッスン数を、直接的又は間接的に示す情報であればよい。
【0014】
また、「学習日における学習目標」として表示されるレッスン数は、数字でも良いし、レッスン数に相当する図形でも良い。あるいは、各行ごとに、その日に学習すべきレッスンを、レッスン数に相当する行数にわたり表示するようにしてもよい。
【0015】
また、所定期間に完了されるべきレッスン数を規定する所定数を変更するための変更ステップを更に含み、変更された所定数に基づいて、上記各ステップを実行するようにしてもよい。
【0016】
この態様によれば、学習の進捗が早い学習者に対しては、所定期間に学習するレッスンの数を増加させる変更を加えることにより、高い目標を設定することが可能になる。このため、学習者の状況に応じた適切な数のレッスンを提供することができる。
【0017】
また、変更ステップは、学習用端末とは異なる端末から所定数を変更する要求を受け付けたサーバから、学習用端末が、所定数を変更するための情報を取得するステップと、取得した情報に基づいて所定数を変更するステップと、を含んでもよい。
【0018】
この態様によれば、たとえば、学習者の保護者の端末から所定数を変更させることが可能になる。このため、学習者の様子を客観的に把握している保護者によって、学習者の状況に即した学習目標を設定することが可能になる。
【0019】
本発明の他の態様に係るプログラムは、表示装置を備える学習用端末を用いて、所定期間に、所定数のレッスンを学習するためのものである。そして学習用端末のコンピュータに、所定期間に所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得させるステップと、学習日における実際の残りレッスン数を取得させるステップと、一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を設定させるステップと、標準残りレッスン数と、実際の残りレッスン数と、上限レッスン数とに基づいて、上限レッスン数以下のレッスン数を、学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出ステップと、算出されたレッスン数を表示装置に表示させるステップと、を実行させる。
【0020】
この態様によれば、大量のレッスンをこなさないと全レッスンをこなすことが出来ないような学習者に対しても、上限レッスン数を超えるレッスン数を学習目標として表示されることがないので、大量のレッスンの学習を促すことに伴う学習意欲の減退を抑制することができる。
【0021】
本発明の他の態様に係る学習用端末は、所定期間に、所定数のレッスンを学習するための表示装置を備える。そして、所定期間に所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準に基づいて、所定期間中の学習日における残りレッスン数を示す標準残りレッスン数を取得する手段と、学習日における実際の残りレッスン数を取得する手段と、一日に学習すべきレッスン数の上限である上限レッスン数を設定する手段と、標準残りレッスン数と、実際の残りレッスン数と、上限レッスン数とに基づいて、上限レッスン数以下のレッスン数を、学習日における学習目標のレッスン数として算出する算出手段と、算出されたレッスン数を表示するためのレッスン表示手段とを備える。
【0022】
この態様によれば、大量のレッスンをこなさないと全レッスンをこなすことが出来ないような学習者に対しても、上限レッスン数を超えるレッスン数を学習目標として表示されることがないので、大量のレッスンの学習を促すことに伴う学習意欲の減退を抑制することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、学習者の状況にあわせて、最適なレッスン数を提供することが可能な学習方法、プログラム及び学習用端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】学習システム1の概略構成図
図2】学習用端末200の概略構成図
図3】教材プログラムに基づいて表示部234に表示されるトップ画面
図4】学習日における学習目標達成時の表示画面
図5】学習月の全てのメインレッスンの学習完了時の表示画面
図6】学習月の全てのメインレッスンの学習完了後の実力アップレッスンを学習するための表示画面
図7】学習月の全ての実力アップレッスンの学習完了時の表示画面
【発明を実施するための形態】
【0025】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係る学習システム1(「学習システム」の一例)の概略構成図(システム構成図)である。同図に示すように、サーバ100(「サーバ」の一例)と、複数の学習用端末200(「学習用端末」の一例)とが、ネットワークNを介して相互に通信可能に設定されることにより、学習システム1が構成される。
【0027】
サーバ100は、ネットワークNに接続されたサーバ用コンピュータであり、毎月、各学習用端末200に対して、所定のレッスン数から構成されるその月の教材を配信する。本実施形態において、サーバ100は、学習を支援する事業者等によって運営管理される。
【0028】
学習用端末200は、ネットワークNに接続され、サーバ100にアクセス可能なコンピュータである。本実施形態では、学習用端末200は、内蔵する端末用プログラムが動作することによりその機能を実現するように構成されている。学習用端末200は、サーバ100からネットワークを介して教材を受信し、内蔵する端末用プログラム(「プログラム」の一例)を動作させることによりその教材を再生することができる。
【0029】
学習用端末200を用いて学習する学習者は、本実施形態においては、小学生であるが、これに限られるものではなく、その他の学生、あるいは、所定の資格試験等のための学習をする社会人等であってもよい。
【0030】
本実施形態において、学習用端末200は、好適には、所定のオペレーション・システムで動作する専用のタブレット型コンピュータにより実現される。この専用のタブレット型コンピュータは、学習者が学習に専念できるように、その他の機能(例えば、インターネットの閲覧機能や、汎用の電子メールの送受信機能)を実行できないように構成されている。しかしながら、本発明において、学習用端末200はタブレット端末に限られるものではなく、PC(パーソナルコンピュータ)や、スマートフォン(多機能携帯電話機)等のコンピュータ機器を採用してもよい。
【0031】
また、学習を支援する事業者等によって提供されるプログラムを介して、ネットワークNには、学習者を監督する監督者が保有するスマートフォン500を接続することができる。
【0032】
ネットワークNは、インターネットに代表される有線又は無線の通信回線であり、サーバ100と学習用端末200との間でデータの送受信が可能なように構成されていれば、具体的な構成は特に制限されるものではない。
【0033】
図2は、学習用端末200の概略構成図である。この図に示すように、学習用端末200は、端末通信部231、端末記憶部232、操作部233、表示部234、及び端末処理部235を備えている。
【0034】
端末通信部231は、通信インターフェース回路を備え、例えば、無線通信ネットワークを介してネットワークNに学習用端末200を接続させる。そして、端末処理部235から供給されたデータをサーバ100に送信するとともに、サーバ100から教材等のデータを受信することができる。
【0035】
端末記憶部232は、例えば、不揮発性の半導体メモリであり、端末処理部235での各処理に用いられるオペレーティングシステム、本実施形態に係る学習方法の各処理を実現するためのプログラム(「プログラム」の一例)、学習者の識別情報及びサーバ100から受信した教材等を記憶する。
【0036】
操作部233は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス、タッチペン、及びタッチパッド等、学習者が学習用端末200を操作し、回答等の入力を受け付けるための手段を備えている。たとえば学習者は、自分の指や、タッチペンをタッチパネルに接触させて操作入力を行うことができる。
【0037】
表示部234は、端末記憶部232から読み出された教材プログラムならびに教材を再生するものであり、後述する学習用端末200の画面の主要部を構成する。表示部234は、テキスト、映像、画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイから構成される。
【0038】
端末処理部235は、CPUやMPUといった一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を備え、教材プログラムに基づいて、学習用端末200全体の動作制御並びに本実施形態に係る学習方法の演算処理を実行する。
【0039】
サーバ100は、学習用端末200と同様のハードウェア構成を備えるのでその説明は簡略化する。サーバ100は、サーバ用記憶部(不図示)として、教材データを記憶し、定期的に、各学習用端末200から受信する識別情報に基づいた教材データを各学習用端末200に配信する。また、各学習用端末200から、学習結果を受信し、学習者ごとに各学習用端末200における学習の進行状況や過去の成績等を示すデータ、学習用端末200間の通信のログ(記録)のデータ等をサーバ用記憶部に記録することができる。
【0040】
図3は、学習用端末200を起動した際に、本実施形態に係るプログラムに基づいて表示部234に表示されるトップ画面を示している。なお、学習用端末200は、予め、一か月(「所定期間」の一例)分のレッスン(以下、単に「レッスン」または「メインレッスン」という)に相当する教材をサーバ100から受信して、端末記憶部232に記録しているが、これに限られるものではなく、学習中にサーバ100から教材を受信し、表示部234に表示するように構成してもよい。なお、所定期間は、一か月に限られるものではない。また、毎月1日を所定期間の初日として設定しなくてもよい。
【0041】
図3の画面中央の上部に配置されるウインドウ300には、「今日の目標」というテキストが表示されている。そして、ウインドウ300に対応してすぐ下部の画面中央の上部に配置されるウインドウ302には、「3レッスン取り組もう」というテキスト(「学習目標」の一例)が、「3」を強調するように大きく、かつ、他のテキストと色を変更させて、表示されている。
【0042】
従って、学習者は、学習用端末200を起動して、すぐに、学習日当日における学習目標として、学習すべきレッスン数が3であることを把握することができる。
【0043】
また、ウインドウ300の右側には、棒グラフ304が表示され、この棒グラフ304を指し示すように、「あと2」と表示された吹き出し306が表示されている。
【0044】
棒グラフ304は、画面水平方向に長く表示されており、その左端から約3分の1の領域まで黄色く表示され、残りの領域がウインドウ300の背景と同系色で表示(「学習目標に相当するレッスン数に対する学習日に学習したレッスン数の比率を示す図形」の表示の一例)されている。このため、学習者は、既に学習目標である3レッスンのうち、1レッスンを学習済みであり、残り2レッスンをこれから学習しなければならない状態であることを瞬時に理解することができる。また、学習済みのレッスン数が増えるにつれて、黄色く表示される領域が増加することを容易に把握することができるので、たとえば集中力に乏しい小学生の学習者であっても、学習意欲を維持することができる。
【0045】
画面の中央部に配置されるウインドウ306には、「オススメはこれ!」とテキストで表示され、このウインドウ306に対応して画面中央に配置される大きなウインドウ308内には、レッスンの内容が表示される。
【0046】
ウインドウ308内には、まだ学習していないレッスンのうち、必ず学習すべきレッスン(「メインレッスン」の一例)から、学習することが推薦されるレッスンの概要が表示される。具体的には、そのレッスンが対応する月(4月)、教科(理科)、ユニット(4月の理科の第1回目のレッスン)と、そのレッスンの内容の説明が表示される。
【0047】
そして、その説明の下部のボタン310には、「このレッスンをやる」とテキスト表示され、さらに下部のボタン312には、「学習いちらんから選ぶ」とテキスト表示される。
【0048】
画面の右上のウインドウ314には、「やりきりマップ」とテキスト表示されるとともに、「4月残り26レッスン」と表示される。従って学習者は、学習月に学習すべき残りのレッスン数を把握することができる。
【0049】
また、学習者の学年によっては、「英語」とテキスト表示されるボタン316を表示させ、英語学習用の画面に遷移させることもできる。
【0050】
また、教材をダウンロードするためのボタン301、学習用端末200の操作方法を表示するためのボタン303、ホーム画面に戻るためのボタン305等を表示させてもよい。
【0051】
ここで、ウインドウ302に表示されるレッスン数(「学習目標」の一例)の算出方法について説明する。
【0052】
まず、端末処理部235により、一か月に所定数のレッスンの学習を完了するために予め設定された基準を端末記憶部232から取得し、当該基準に基づいて、基準どおりに学習が行われたときの学習日における残りレッスン数(学習日当日の学習が終了した後における残りのレッスン数)を示す標準残りレッスン数が取得される。
【0053】
本実施形態においては、所定期間として一か月、所定数として40のレッスン、そして、基準として、一か月の所定期間内の20日の平日について、一日あたり2レッスンの学習をすることが設定されている。このため、端末処理部235は、学習日における残りレッスン数(「標準残りレッスン数」)を、学習日の翌日以降の残りの平日の数に2レッスンを乗じることにより取得することができる。また、この例の場合、学習日に学習すべき標準的なレッスン数を示す標準レッスン数は、平日が2レッスン、平日以外の日は0レッスンということになる。なお、標準レッスン数は、基準を参照することにより取得ないし算出してもよい。
【0054】
たとえば、学習日を含む4月の残りの平日数が12日である場合は、24レッスンが標準残りレッスン数として取得される。
【0055】
ただし、所定期間に学習すべきレッスンの数は、月ごとに設定することが可能である。たとえば、平日の数の多寡に応じて、学習すべきレッスン数を増減してもよい。
【0056】
また、所定数のレッスンの学習を完了するために、一部の平日について、学習すべきレッスンの数を増やすような基準を設定してもよい。この場合、所定期間内の日にちごとに、学習すべきレッスン数を設定したテーブル(「所定期間内に所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準」の一例)を、学習完了するために設定された基準として、端末記憶部232に記憶させてもよい。
【0057】
また、夏休みなどの長期休暇中は、平日と休日の区別なく学習すべきレッスン数を設定してもよい。さらに、学習者または監督者が、所定期間中に所定数のレッスンの学習を完了するための学習計画を基準として設定できるようにしてもよい。
【0058】
さらに、サーバが学習者の学習状況を取得し、その学習状況に応じた基準を、学習用端末200に送信することで、設定されるようにしてもよい。
【0059】
次いで、端末処理部235により、端末記憶部232に記憶されている、一日に学習すべきレッスン数の上限(「上限レッスン数」の一例)も取得される。
【0060】
本実施形態では、上限レッスン数は、4レッスンとして予め定められている。しかし、上限レッスン数はこれに限られない。例えば、上限レッスン数は、サーバ100からの要求に応じて、適宜変更可能に構成してもよい。また、上限レッスン数は、学習者の保護者等による学習用端末200の操作に応じて、適宜変更可能に構成してもよい。
【0061】
また、上限レッスン数は、学習者の年齢等に応じて変更してもよい。たとえば、小学生低学年の学習者に対しては、1レッスンの学習に要する時間を7分程度とし、30分弱の学習時間を要する4レッスンを上限レッスン数として設定する一方で、中学生の学習者に対しては、1レッスンの学習に要する時間を15分程度とし、90分程度に相当する6レッスンを上限レッスン数として設定するようにしてもよい。
【0062】
また、上限レッスン数の取得は、上限レッスン数を規定し、学習目標となるレッスン数を算出するためのプログラムを読み出すことによって、端末処理部235により取得されてもよい。また、上限レッスン数は、日ごとに変動してもよい。
【0063】
このように、学習者の年齢に応じて、その年齢の学習者が集中力を保って学習を続けることができる平均的な時間を予め把握しておき、その時間が上限レッスン数に相当する学習時間と一致するように上限レッスン数及び各レッスンの学習時間を設定することにより、より多くの学習者に適した上限レッスン数を提供することが可能になる。
【0064】
次いで、端末処理部235により、学習者の学習実績に基づいて、学習日当日における実際の残りレッスン数(学習日当日に学習を開始する前において未学習のレッスン数)が取得される。具体的には、端末記憶部232に記憶されているその月の総レッスン数である40から、同じく端末記憶部232に記憶されている、学習日当日までに実際にその月に学習した、学習済みのレッスン数を減算することにより、実際の残りレッスン数が取得される。
【0065】
たとえば、学習者が13レッスンを学習済みの場合は、40-13=27レッスンが実際の残りレッスン数に相当する。ただし、学習者の学習状況を取得するサーバ100から実際の残りレッスン数を受信するようにしてもよい。
【0066】
そして、端末処理部235により、学習日における学習目標となるレッスン数が以下のとおり算出される。
【0067】
まず、実際の残りレッスン数から標準残りレッスン数が減算される。
【0068】
次いで、減算された結果に応じて、学習日当日における目標レッスン数が決定される。具体的には、実際の残りレッスン数から標準残りレッスン数を減算した結果が、上限レッスン数以上の場合は、上限レッスン数が目標レッスン数として決定され、ウインドウ302に表示される。例えば、学習者の進捗が標準的な進捗より遅いため、実際の残りレッスン数から標準残りレッスン数を引いた値が、上限レッスン数である4と同じかそれより大きい場合、目標レッスン数は4レッスンとなる。
【0069】
従って、学習者の進捗が、標準的な進捗より遅いため、上限レッスン数以上学習しなければ、標準的な進捗に追いつかないような場合であっても、一日で学習できないような過大なレッスン数を目標として設定されることがない。このため、学習者の学習意欲が減退することを抑制できる。
【0070】
一方で、実際の残りレッスン数から標準残りレッスン数を減算した結果が、標準レッスン数以下である場合は、標準レッスン数が目標レッスン数として決定され、表示される。例えば、学習者の進捗が、標準的な進捗かそれ以上に早いため、学習日当日の標準レッスン数である2レッスンを学習日当日に学習すれば、期間内に学習すべきレッスンが十分完了する場合、目標レッスン数は2レッスンとなる。
【0071】
従って、学習者の進捗が、標準的な進捗より早いからといって、多数のレッスン数が目標として設定されることがない。このため、頑張って学習すればするほど、より多くのレッスン数が目標として提示されることに伴う学習意欲の減退を抑制することができる。むしろ無理のない学習目標を表示することにより、達成感を味わうことができる。
【0072】
また、実際の残りレッスン数から標準残りレッスン数を減算した結果が、上限レッスン数より小さく標準レッスン数より大きい場合は、実際の残りレッスン数から標準残りレッスン数を減算した値が目標レッスン数として決定され、表示される。例えば、学習者の進捗が、標準的な進捗より少し遅いものの、3レッスン学習すれば、標準的な進捗に追いつく場合、目標レッスン数は3レッスンとなる。
【0073】
上述した具体例の場合、「標準残りレッスン数」=24で、「実際の残りレッスン数」=27であるため、27-24=3である。従って、3レッスンが目標レッスン数として、表示部234に表示される。
【0074】
なお、実際の残りレッスン数から標準残りレッスン数を減算した結果が0以下、かつ実際の残りレッスン数が標準レッスン数より少ない場合は、実際の残りレッスン数が目標レッスン数として決定され、表示される。例えば、実際の残りレッスン数が1で、標準レッスン数が2の場合、目標レッスン数は1レッスンとなる。
【0075】
ウインドウ308に表示される、学習することが推薦されるレッスンは、各教科について万遍なく学習できるように端末処理部235により選択される。たとえば、国語の第1回目のレッスン、算数の第1回目のレッスン、国語の第2回目のレッスン、算数の第2回目のレッスン、理科の第1回目のレッスン、社会の第1回目のレッスン、英語の第1回目のレッスン、といったような順番で表示される。ただし、所定の教科についてレッスンの学習が完了している場合は、残りの教科の中で順番にレッスンが推薦され、表示される。
【0076】
学習者がボタン310をタッチすると、トップ画面からレッスンの学習画面に切り替わり、そのレッスンの再生が開始する。
【0077】
学習者がボタン310の代わりに、ボタン312をタッチすると、学習すべきレッスンを自分で選択するための画面に切り替わる。
【0078】
図4は、今日学習すべきレッスン数の学習を完了したときの画面である。この図に示されるように、今日学習すべき3レッスンの全てを学習したので、棒グラフ304の全域が黄色く表示される。また、ウインドウ302には、今日学習すべきレッスン数のかわりに、「目標達成!」(「学習目標が達成されたことを示す表示」の一例)と表示されるため、学習者は達成感を味わうことができる。
【0079】
このように、たとえ学習者の進捗が標準の進捗よりも悪くても、上限レッスン数を学習することによって、学習者は達成感を味わうことができる。
【0080】
また、ウインドウ306には、「もっとやるならこれ!」とテキスト表示され、ウインドウ308には、次に推薦されるレッスンの内容が表示される。従って、学習者は、ボタン310(「新たなレッスンの学習を開始するための表示」の一例)をタッチすることにより、そのレッスンの学習を開始することができる。
【0081】
このように、学習者に達成感を味わわせるための表示とともに、同じ画面に、新たなレッスンの自主的な学習を促す表示をすることにより、学習者は心理的な抵抗なく更に学習を進めることができる。また、ここで学習をやめても、目標とするレッスンを完了したことに伴う達成感が残るから、翌日の学習を抵抗なく進めることができる。
【0082】
図5は、所定期間内に、学習すべき40のレッスンの学習が完了したときに表示される画面である。
【0083】
この図に示されるように、ウインドウ302には、「今月号のメインレッスン完了!」と表示され、また、ウインドウ302には、「努力賞」と表示されたトロフィーを模したメダルの図形317が表示されるから、学習者は達成感を味わうことができる。
【0084】
このような学習の達成完了の表示と同時に、ウインドウ308には、「実力アップレッスンもやってみよう!」というテキストが表示される。
【0085】
ここで、実力アップレッスン(「応用レッスン」の一例)について説明する。
【0086】
実力アップレッスンは、メインレッスンよりも難易度が高いため、全てのメインレッスンを完了した後に、学習用端末200を介して学習することができる。このため、学習者または学習者の監督者が希望した場合に限り、実力アップレッスンが提供される。
【0087】
本実施形態では、学習者自身ではなく、学習者の監督者が、実力アップレッスンの希望有無を選択できるように構成されている。このように構成することにより、学習者の学習状況を客観的に把握することができる監督者によってレッスン数を増減することが可能になる。例えば、すぐにメインレッスンの学習が完了してしまう学習者の監督者や、学習者により多くのレッスン数を学習させたい監督者は、メインレッスンに加えて実力アップレッスンを希望することができる。一方で、希望していた実力アップレッスンの学習を取りやめることもできる。
【0088】
このように、学習者の状況を客観的に把握できる監督者により学習すべきレッスン数を増減できるように構成したから、学習者の状況にあわせて、最適なレッスン数を提供することが可能になる。
【0089】
具体的には、学習者の監督者が、スマートフォン500等から、サーバ100にアクセスし、実力アップレッスンの希望の有無を、科目ごとに選択する。
【0090】
サーバ100は、スマートフォン500から、実力アップレッスンの希望(「所定数を変更する要求」)を受け付けると、対象となる学習者が、メインレッスンと実力アップレッスンの双方を学習可能なように設定を変更するための情報(「所定数を変更するための情報」の一例)を学習用端末200に送信する。
【0091】
学習用端末200は、取得した情報に基づいて、その月の全てのメインレッスンの学習完了後に、実力アップレッスンの学習が可能となるように設定を変更する。また、実力アップレッスンの希望に伴って、一か月に所定数のレッスンの学習を完了するために設定される基準も変更される。
【0092】
本実施形態においては、一か月のメインレッスンの数が40であるのに対し、実力アップレッスンの数は20である。このため、一か月の所定期間内の20日の平日について、一日あたり3レッスンの学習をすることが新たな基準として設定される。これに伴い、学習目標として、表示装置に表示されるレッスンの数も変更される。科目ごとに実力アップレッスンの有無を設定できるので、選択された科目に応じて新たな基準を設定するようにしてもよいし、少なくとも1つの科目について実力アップレッスンが選択された場合は、実力アップレッスンの数が20未満であっても、一日あたり3レッスンの学習をすることを新たな基準として設定する簡素な構成を採用してもよい。このように「所定期間に所定数のレッスンの学習を完了するために設定された基準」として、複数の基準を設定することができるので、学習者の状況にあわせて、最適なレッスン数を提供することが可能になる。
【0093】
図5に示されるように、実力アップレッスンが希望されていない学習者に対しては、ウインドウ308に「「じぶんでえらぶ」から実力アップレッスンもできるよ」というテキストが表示される(希望している学習者に対しては図6が表示される)。
【0094】
図6は、学習月の40のメインレッスンが完了した後に表示部234に表示される表示画面である。ウインドウ302は、全てのメインレッスンの学習完了時のウインドウ302(図5)と同様、メインレッスンの学習完了を示す表示が維持される。
【0095】
また、ウインドウ308には、「実力アップレッスンに挑戦!あと15」というテキストが表示される。このうち、「15」は、その月の実力アップレッスンの数(20)から、実際に学習済みの実力アップレッスンの数(5)を減算した数が表示される。
【0096】
このように、メインレッスンの学習が完了する前は、今日のとして学習目標が表示されていたウインドウ302に、メインレッスンの学習完了を示す表示がなされ、学習目標が表示されないので、学習者は急き立てられることなく、達成感を保つことができる。
【0097】
ウインドウ308には、実力アップレッスンの学習内容と、「このレッスンをやる」と記載されたボタン310が表示される。学習者は、ボタン310をタッチすることにより実力アップレッスンの学習を開始することができる。また、「学習いちらんから選ぶ」と記載されたボタン312をタッチすることにより、学習者自身で勉強したい内容(実力アップレッスンまたは学習済みのメインレッスンの復習)を選択することもできる。
【0098】
図7は、全ての実力アップレッスンの学習を完了した後の画面である。ウインドウ308に示されるように、「実力アップレッスンも全部完了!すごい!!よくがんばったね!」とテキスト表示されるとともに、大きく王冠が表示されるので、学習者は大きな達成感を味わうことができる。
【0099】
同時に、「学習いちらんから選ぶ」ボタン310を表示させ、このボタン310から学習済みのレッスンを選択できるように構成しているから、学習者が自主的に学習したい場合は、さらに学習を続けることができる。
【0100】
このように、全員やり切って欲しい標準的な難易度のメインレッスンと、難易度が高い実力アップレッスンという2種類のレッスンを準備し、実力アップレッスンの選択を、学習用端末200ではなく、監督者の端末(たとえば、スマートフォン500)から設定できるようにした。このため、学習者より適切な判断が可能な監督者によって、学習すべきレッスンの数や表示される学習目標の変更が可能になるとともに、より多くのレッスンを学習させたい監督者の要求に応えることが可能になる。また、二つの基準を設けたから、学習者の状況に応じて適切な数のレッスンの提供が可能になる。なお、基準の数は二つに限られず、三つ以上の基準を設けてもよい。
【0101】
また、際限なく新たなレッスンを提供するのではなく、目標を設定し(学習日における学習目標及びその月の学習目標)、目標達成後は、目標達成の表示を続けるようにしたので、達成感を味わうことができる。また、目標達成の表示と同時に新たなレッスンの学習を開始するための表示もするので、学習者の自主性に応じて更に勉強を進め、一層学力を伸ばすことが可能になる。
【符号の説明】
【0102】
100…サーバ、200…学習用端末、231…端末通信部、232…端末記憶部、233…操作部、234…表示部、235…端末処理部、300…ウインドウ、301…ボタン、302…ウインドウ、303…ボタン、304…棒グラフ、305…ボタン、306…ウインドウ、308…ウインドウ、310…ボタン、312…ボタン、312…ボタン、314…ウインドウ、316…ボタン、500…スマートフォン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7