(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-10
(45)【発行日】2022-03-18
(54)【発明の名称】酵素を含む粒子
(51)【国際特許分類】
C11D 3/386 20060101AFI20220311BHJP
B01J 2/02 20060101ALI20220311BHJP
C11D 3/37 20060101ALI20220311BHJP
C12N 11/08 20200101ALI20220311BHJP
C12N 9/22 20060101ALN20220311BHJP
C12N 9/24 20060101ALN20220311BHJP
【FI】
C11D3/386 ZNA
B01J2/02 A
C11D3/37
C12N11/08
C12N9/22
C12N9/24
(21)【出願番号】P 2018545906
(86)(22)【出願日】2017-03-08
(86)【国際出願番号】 US2017021314
(87)【国際公開番号】W WO2017156095
(87)【国際公開日】2017-09-14
【審査請求日】2018-08-31
【審判番号】
【審判請求日】2020-10-08
(32)【優先日】2016-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】ヴァスケス・ヴァルディヴィーソ、モントセラト・グアダルーペ
(72)【発明者】
【氏名】ラント、ニール・ジョゼフ
【合議体】
【審判長】蔵野 雅昭
【審判官】木村 敏康
【審判官】瀬下 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-509508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D 3/386
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の粒子を含む組成物であって、前記粒子が、
前記粒子の
65重量%~99重量%の、
7000~9000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールからなる担体と、
0.5重量%~5重量%のグリコシルヒドロラーゼファミリー45であるケア酵素と、を含み、
前記粒子の各々が、
10mg~200mgの質量を有
し、
前記粒子は、プロテアーゼ酵素を含まず、かつ、
前記粒子が、10mg未満の質量を有する粒子を含まない、組成物。
【請求項2】
前記担体及び前記酵素が、互い
と均一に混合される、請求項
1に記載の組成物。
【請求項3】
前記酵素が、酵素微粒子である、請求項1
又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記粒子が、前記粒子の0.5重量%~3重量%未満の前記酵素を含む、請求項1~
3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記粒子が、0.1重量%~20重量%の香料を含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記粒子が、0.1重量%~10重量%のカプセル封入香料を含む、請求項1~
5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1~
6のいずれか一項に記載の粒子を用いて、洗濯物を処理するためのプロセスであって、
ある投入量の前記粒子を投入カップ内に配置する工程と、
前記ある投入量の前記粒子を洗濯機に分注する工程と、を含む、プロセス。
【請求項8】
請求項1~
6のいずれか一項に記載の粒子を形成するためのプロセスであって、
前駆材料を提供する工程と、
複数の孔を有する分配器を提供する工程と、
前記前駆材料を前記孔に通過させる工程と、
前記分配器の下に移動コンベアを提供する工程と、
前記前駆材料を前記移動コンベア上に堆積させる工程と、
前記前駆材料を冷却して、前記複数の粒子を形成する工程と、を含み、
前記前駆材料が、ポリエチレングリコールを含み、前記ポリエチレングリコールが、重量平均分子量
7000~9000を有し、
前記前駆材料が
、前記前駆材料の
0.5重量%~5重量%のグリコシルヒドロラーゼファミリー45であるケア酵素を含み、
前記前駆材料が、70℃未満の温度で提供される、プロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
微粒子洗濯添加剤。
【背景技術】
【0002】
洗濯洗剤の消費者は、衣服及び家庭用布地の手入れで使用するテクノロジーをカスタマイズすることができることを楽しむ。これは、近代的な洗濯機で選択するサイクル及びバリエーションの膨大な数の選択肢、前処理及び洗浄添加剤の多様性、並びに市場で選択する洗濯処理組成物の多様性によって明らかである。更に、消費者は、洗浄水に送達される洗濯処理組成物の量をカスタマイズすることができることも楽しむ。
【0003】
酵素は、消費者に優れた利点を提供することができる洗濯処理剤である。酵素は、洗濯用製品における一次及び二次洗浄力の性能を高めることが広く知られている。酵素は、染み除去、白色度、色ケア、及び布地ケアを提供することができる。典型的には、酵素は、液体又は粉末洗剤組成物の単一の構成成分として提供される。酵素のレベルは、消費者によってより多い又はより少ない洗濯処理組成物を使用することによってのみカスタマイズされ得る。したがって、酵素レベルのカスタマイズを達成するために、消費者はまた、香料、漂白剤、光沢剤、界面活性剤、柔軟剤、感触剤などの他の有益剤、及び完全に配合された洗濯洗剤製品中で一般的に提供される他の有益剤の対応する増加又は減少を受け入れる必要もある。これらの他の有益剤のレベルは、それらが経験する満足を与えないか、又は機能しない程度まで増加又は減少させられる可能性がある。
【0004】
ケア酵素は、布地から毛羽立ち及び毛玉を除去することによって、布地に色を回復させるのに特に実用的であり得る。布地ケア効果を提供することができる1つの特定のケア酵素は、グリコシルヒドロラーゼファミリー45である。この酵素は、綿、麻、ラミー、ビスコース、及びリヨセルなどのセルロース系布地から微小繊維を除去することによって、布地ケア効果を提供することができる。織物中の微小繊維は、毛で覆われているように見え、入射光を散乱させる可能性があり、それは、色の明度を低減する可能性がある。他のケア酵素は、クチナーゼ及びP-ニトロベンジルエステラーゼを含む。
【0005】
完全に配合された粉末洗剤組成物中でグリコシルヒドロラーゼファミリー45を提供することは、好都合であり得、この酵素のレベルは、そのような組成物中で典型的には低い。しかしながら、そのような組成物がプロテアーゼ酵素を含有する場合、グリコシルヒドロラーゼファミリー45は、プロテアーゼ酵素の存在下で有害に分解され得る。プロテアーゼ酵素は、タンパク質を含む染みの処理に有効であり得るため、洗濯洗剤組成物の一般的な構成成分である。プロテアーゼ酵素が洗濯洗剤配合物の優先的な構成成分であるため、グリコシルヒドロラーゼファミリー45酵素を含むケア酵素を組み込むことは、製品設計者に共通の課題をもたらす。
【0006】
ヌクレアーゼは、消費者が容易に用いることができる形態で提供することが望ましくあり得る別の酵素である。ヌクレアーゼは、洗濯されたものと関連する悪臭の減少に役立つことができる。
【0007】
酵素を独立型の微粒子製品として提供することは、そのような酵素が利用可能である粒径が好都合に取り扱われるにはあまりに小さく、小さい粒子が不必要に空中浮遊するため、困難であり得る。濃縮液中で酵素を提供することもまた、そのような製品を正確に投入することと関連する問題のため、望ましくない可能性がある。したがって、布地に色を回復させるために消費者によって好都合に使用され得る配合物又は製品中でケア酵素を提供することは、困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これらの制限を考慮に入れて、洗浄水に送達されるケア酵素の量を好都合に制御する能力を消費者に提供する、ケア酵素を含有する微粒子組成物に対する対処されていない必要性が引き続き存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
複数の粒子を含む組成物であって、当該粒子は、当該粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせから選択される、約0.0001重量%~約5重量%の酵素とを含み、当該粒子の各々は、約1mg~約5000mgの質量を有する、組成物。
【0010】
洗濯物を処理するためのプロセスであって、当該粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせから選択される、約0.0001重量%~約5重量%の酵素と、を含む粒子を提供する工程と、ある投入量の当該粒子を投入カップ内に配置する工程と、当該投入量の当該粒子を洗濯機に分注する工程と、を含み、当該粒子の各々は、約1mg~約5000mgの質量を有する、プロセス。
【0011】
粒子を形成するためのプロセスであって、前駆材料を提供する工程と、複数の孔を有する分配器を提供する工程と、当該前駆材料を当該孔に通過させる工程と、当該分配器の下に移動コンベアを提供する工程と、当該前駆材料を当該移動コンベア上に堆積させる工程と、当該前駆材料を冷却して複数の粒子を形成する工程と、を含み、当該前駆材料は、ポリエチレングリコールを含み、当該ポリエチレングリコールは、約2000~約13000の重量平均分子量を有し、当該前駆材料は、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、当該前駆材料の約0.0001重量%~約5重量%の酵素を含み、当該前駆材料は、約70℃未満の温度で提供される、プロセス。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
ケア酵素は、布地から毛羽立ち及び毛玉を除去することによって、布地に色を回復させることができる。毛羽立ち及び毛玉は光を分散させる傾向があり、その結果、布地は、くすんだ色を有するように見える。
【0014】
ケア酵素は、液体又は固体の形態で利用可能である。液体形態のケア酵素は、液体洗剤組成物中へ好都合に配合され得る。典型的には、液体洗剤組成物は、染みの除去を補助するのに役立つために複数の酵素を含む。異なる染み物質は、異なる酵素によって分解されやすい。プロテアーゼ酵素は、草、血液、粘液などのタンパク質を含有する染みを分解するために液体洗剤組成物で広く使用される。残念ながら、ケア酵素は、プロテアーゼ酵素の存在下で分解される傾向がある。したがって、ケア酵素及びプロテアーゼの両方を含む液体洗剤組成物を配合することは困難であり得る。
【0015】
固形形態のケア酵素もまた、プロテアーゼ酵素との不適合性に悩まされ、それは、プロテアーゼ酵素も含む粉末洗剤組成物におけるケア酵素の使用を制限し得る。固形形態のケア酵素はまた、不必要に空中浮遊するようになる可能性がある。
【0016】
ケア酵素は、本明細書に記載されるように微粒子形態で提供され得る。粒子は、粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、当該粒子の約0.0001重量%~約5重量%のケア酵素とを含むことができる。粒子は、粒子の約45重量%~約99重量%の担体と、当該粒子の約0.5重量%~約5重量%のケア酵素とを含むことができる。粒子は、当該粒子の約0.001重量%~約5重量%のケア酵素を含むことができる。
【0017】
任意に、本明細書に開示される組成物のいずれに関しても、個々の粒子は、約1mg~約5000mg、代替的に約5mg~約1000mg、代替的に約5mg~約200mg、代替的に約10mg~約100mg、代替的に約20mg~約50mg、代替的に約35mg~約45mg、代替的に約38mg、代替的にこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のうちのいずれかにおけるmgの任意の整数又は整数の範囲の質量を有することができる。上記範囲内の質量を有する粒子は、粒子が典型的な洗浄サイクル中に溶解することを可能にする、水中の溶解時間を有することができる。複数の粒子においては、個々の粒子は、球形、半球形、圧縮半球形、扁豆形、及び長円形からなる群から選択される形状を有することができる。
【0018】
複数の粒子は、約1mg~約5000mg、代替的に約5mg~約1000mg、代替的に約5mg~約200mg、代替的に約10mg~約100mg、代替的に約20mg~約50mg、代替的に約35mg~約45mg、代替的に約38mgの平均粒子質量を有することができる。複数の粒子は、約30mg未満、代替的に約15mg未満、代替的に約5mg未満、代替的に約3mgの質量の標準偏差を有することができる。上記範囲内の質量の平均粒子は、粒子が典型的な洗浄サイクル中に溶解することを可能にする、水中の溶解時間を提供することができる。理論によって拘束されることはないが、そのような質量の標準偏差を有する粒子が、より広い質量の標準偏差を有する粒子と比較して、より均一な水中の溶解時間を有することができると考えられる。粒子の質量の標準偏差が小さいほど、溶解時間はより均一になる。複数の粒子を形成する個々の粒子の質量は、所望の溶解時間を提供するように設定され得、それは、洗濯機における典型的な洗浄サイクルの長さの一部であってもよい。約9000の重量平均分子量を有するポリエチレングリコールから形成される粒子は、約38mgの平均粒子質量及び約3mgの質量の標準偏差を有することができる。
【0019】
個々の粒子は、約0.003cm3~約5cm3の体積を有してよい。個々の粒子は、約0.003cm3~約1cm3の体積を有してよい。個々の粒子は、約0.003cm3~約0.5cm3の体積を有してよい。個々の粒子は、約0.003cm3~約0.2cm3の体積を有してよい。個々の粒子は、約0.003cm3~約0.15cm3の体積を有してよい。より小さい粒子は、容器内の粒子のより良好な包装及び洗浄水中のより急速な溶解を提供すると考えられる。
【0020】
組成物は、ASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.10上に保持される粒子を含むことができる。組成物は、約50重量%を超える粒子がASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.10上に保持される、粒子を含むことができる。組成物は、約70重量%を超える粒子がASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.10上に保持される、粒子を含むことができる。組成物は、約90重量%を超える粒子がASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.10上に保持される、粒子を含むことができる。ふるいNo.10上に保持される粒子が、より小さい粒子よりも取り扱いが容易であり得るため、そのようにサイズ決定された粒子を提供することが望ましくあり得る。
【0021】
組成物は、ASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.6上に保持される粒子を含むことができる。組成物は、約50重量%を超える粒子がASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.6上に保持される、粒子を含むことができる。組成物は、約70重量%を超える粒子がASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.6上に保持される、粒子を含むことができる。組成物は、約90重量%を超える粒子がASTM International、ASTM E11-13に規定されているように、ふるいNo.6上に保持される、粒子を含むことができる。ふるいNo.6上に保持される粒子が、より小さい粒子よりも取り扱いが容易であり得るため、そのようにサイズ決定された粒子を提供することが望ましくあり得る。
【0022】
組成物は、公称ふるい目開きサイズ22.6mmを有するふるいを通過する粒子を含むことができる。組成物は、公称ふるい目開きサイズ22.6mmを有するふるいを通過し、かつ公称ふるい目開きサイズ0.841mmを有するふるい上に保持される粒子を含むことができる。公称目開きサイズ22.6mmを有するふるい上に保持されるようなサイズを有する粒子は、一般的な洗浄サイクルにとっては多大すぎる溶解時間を有する傾向がある。公称ふるい目開きサイズ0.841mmを有するふるいを通過するようなサイズを有する粒子は、好都合に取り扱うには小さすぎる可能性がある。上記の限界内のサイズを有する粒子は、溶解時間と粒子の取り扱いの容易さとの間の適切なバランスを示し得る。
【0023】
本明細書に開示されるサイズを有する粒子は、それらが容器、投入カップ、又は他の装置から洗面器又は洗濯機に注入される際に、容易に空気浮遊しないように十分に大きくてもよい。更に、本明細書に開示されるそのような粒子は、容器から投入カップ内に容易かつ正確に注入され得る。したがって、そのような粒子によって、消費者が洗浄水に送達する酵素の量を制御することが容易になる。
【0024】
複数の粒子は、洗濯機又は洗濯用洗面器に投入するための投入量を集合的に含んでもよい。粒子の単回投入量は、約1g~約27gの粒子を含んでもよい。粒子の単回投入量は、約5g~約27g、代替的に約13g~約27g、代替的に約14g~約20g、代替的に約15g~約19g、代替的に約18g~約19g、代替的にこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のうちのいずれかにおけるグラムの任意の整数又はグラムの整数の範囲を含んでもよい。投入量を構成することができる複数の粒子を形成する個々の粒子は、約1mg~約5000mg、代替的に約5mg~約1000mg、代替的に約5mg~約200mg、代替的に約10mg~約100mg、代替的に約20mg~約50mg、代替的に約35mg~約45mg、代替的に約38mg、代替的にこれらの組み合わせ、及び前述の範囲のうちのいずれかにおけるmgのあらゆる整数又は整数の範囲の質量を有することができる。複数の粒子は、異なるサイズ、形状、及び/又は質量を有する粒子で構成され得る。ある投入量中の粒子は、約15mm未満の最大寸法を各々有することができる。ある投入量中の粒子の各々は、約1cm未満の最大寸法を有することができる。
【0025】
本明細書に開示される粒子は、洗濯物を処理するために好都合に用いられ得る。プロセスの工程は、本明細書に開示される配合構成成分を含むそのような粒子を提供することであってもよい。ある投入量の粒子は、投入カップ内に配置され得る。投入カップは、粒子を含む容器の閉鎖部であってもよい。投入カップは、粒子を含む容器又はそのような容器の閉鎖部に取り外し可能かつ取り付け可能である、取り外し可能かつ取り付け可能な投入カップであってもよい。投入カップ内の粒子の投入量は、洗濯機に分注され得る。洗濯機に粒子を分注する工程は、洗濯機に粒子を注入するか、又は投入カップ及びその中に含まれる粒子を洗濯機内に配置することによって行われ得る。
【0026】
担体
担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの任意の組み合わせからなる群から選択される物質であってよい、又はこれらを含んでよい。アルカリ金属塩は、例えば、リチウムの塩、ナトリウムの塩、及びカリウムの塩、並びにこれらの任意の組み合わせからなる群から選択されてよい。有用なアルカリ金属塩は、例えば、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
【0027】
アルカリ金属塩は、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウム、重硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウム、硫酸水素カリウム、リン酸カリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸一水素カリウム、酢酸カリウム、クエン酸カリウム、乳酸カリウム、酒石酸カリウム、ケイ酸カリウム、カリウム、アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ土類金属塩は、マグネシウムの塩、カルシウムの塩など、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ土類金属塩は、アルカリ金属フッ化物、アルカリ金属塩化物、アルカリ金属臭化物、アルカリ金属ヨウ化物、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属重硫酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属一水素リン酸塩、アルカリ金属二水素リン酸塩、アルカリ金属炭素塩、アルカリ金属一水素炭素塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ金属クエン酸塩、アルカリ金属乳酸塩、アルカリ金属ピルビン酸塩、アルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属アスコルビン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。アルカリ土類金属塩は、フッ化マグネシウム、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、硫酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸一水素マグネシウム、リン酸二水素マグネシウム、炭酸マグネシウム、炭酸一水素マグネシウム、酢酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、酒石酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、アスコルビン酸マグネシウム、フッ化カルシウム、塩化カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸一水素カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酒石酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アスコルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。無機アルカリ金属塩及び無機アルカリ土類金属塩などの無機塩は、炭素を含まない。有機アルカリ金属塩及び有機アルカリ土類金属塩などの有機塩は、炭素を含む。有機塩は、アルカリ金属塩又はソルビン酸のアルカリ土類金属塩(すなわち、ソルビン酸塩(asorbate))であってよい。ソルビン酸塩は、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸マグネシウム、ソルビン酸カルシウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
【0028】
担体は、水溶性無機アルカリ金属塩、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってよい、又はこれらを含んでよい。担体、つまり水溶性担体(water soluble-soluble carrier)は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸カリウムナトリウム、乳酸カルシウム、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、デキストロース、フルクトース、ガラクトース、イソグルコース、グルコース、スクロース、ラフィノース、イソマルト、キシリトール、氷砂糖、ざらめ糖、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。一実施形態では、担体、つまり水溶性担体は、塩化ナトリウムであってよい。一実施形態では、担体、つまり水溶性担体は、食卓塩であってよい。
【0029】
担体は、重炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カルシウム、塩化ナトリウム、スクロース、マルトデキストリン、コーンシロップ固体、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉、タピオカ澱粉、粘土、ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される物質であってよい、又はこれらを含んでよい。
【0030】
担体は、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、デンプン、粘土、水不溶性ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されてよい。
【0031】
担体は、二糖類、多糖類、ケイ酸塩、ゼオライト、炭酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0032】
水溶性ポリマーの例としては、限定されないが、ポリビニルアルコール(PVA)、変性PVA;ポリビニルピロリドン;PVA/ポリビニルピロリドン及びPVA/ポリビニルアミンなどのPVAコポリマー;部分加水分解されたポリ酢酸ビニル;ポリエチレンオキシドなどのポリアルキレンオキシド;ポリエチレングリコール;アクリルアミド;アクリル酸;セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース及びプロピルセルロースなどのアルキルセルロース材料;セルロースエーテル;セルロースエステル;セルロースアミド;ポリ酢酸ビニル;ポリカルボン酸及び塩;ポリアミノ酸又はペプチド;ポリアミド、ポリアクリルアミド;マレイン酸/アクリル酸のコポリマー;デンプン、変性デンプンを含む多糖類;ゼラチン、アルギネート;キシログルカン;キシラン、グルクロノキシラン、アラビノキシラン、マンナン、グルコマンナン、及びガラクトグルコマンナンなどのその他のヘミセルロース系多糖類;並びにペクチン、キサンタン、及びカラギーナンなどの天然ガム、ローカストビーン、アラビア、トラガカント、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態では、ポリマーは、ポリアクリレート、特にスルホン化ポリアクリレート及び水溶性アクリレートコポリマー;並びにアルキルヒドロキシセルロース系材料、例えばメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、変性カルボキシメチルセルロース、デキストリン、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレートを含む。更に他の実施形態では、ポリマーは、PVA;PVAコポリマー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);及びこれらの混合物を含む。
【0033】
粒子は、粒子の約40重量%~約99重量%の担体を含み得る。粒子は、粒子の約45重量%~約99重量%の担体を含み得る。粒子は、粒子の約45重量%~約92重量%の担体を含み得る。粒子は、粒子の約40重量%~約99重量%の担体を含み得る。
【0034】
担体は、ポリエチレングリコール(PEG)であってよい。PEGは、粒子が上記質量範囲内にあるとき、洗浄サイクル中に溶解するのに十分水溶性であり得るため、粒子を作製するのに用いるための好都合な物質であり得る。更に、PEGは、溶融物として容易に処理され得る。PEGの溶融温度は、PEGの分子量の関数として変化し得る。PEGの溶融温度は、分子量及び分子量分布に応じて、PEGとケア酵素とを含む粒子がPEGとケア酵素とを含む溶融物から形成されたとき、ケア酵素の活性が織物の色を回復させることができるのに十分高いままであるように、十分低くてもよい。
【0035】
粒子は、約40重量%超の、約2000~約13000の重量平均分子量を有するPEGを含むことができる。PEGは比較的低コストであり、多くの異なる形状及びサイズに形成され、非カプセル封入香料の拡散を最小限に抑え、水によく溶解し得る。PEGは、様々な重量平均分子量となる。PEGの好適な重量平均分子量の範囲としては、約2,000~約13,000、約4,000~約12,000、代替的に約5,000~約11,000、代替的に約6,000~約10,000、代替的に約7,000~約9,000、代替的にこれらの組み合わせが挙げられる。PEGは、例えば、PLURIOL E 8000として、BASFから入手可能である。
【0036】
粒子は、粒子の約40重量%超のPEGを含み得る。粒子は、粒子の約50重量%超のPEGを含み得る。粒子は、粒子の約60重量%超のPEGを含み得る。粒子は、組成物の約65重量%~約99重量%のPEGを含んでもよい。粒子は、組成物の約40重量%~約99重量%のPEGを含んでもよい。粒子は、組成物の約45重量%~約99重量%のPEGを含んでもよい。
【0037】
代替的に、粒子は、約40重量%~約90重量%未満、代替的に約45重量%~約75重量%、代替的に約50重量%~約70重量%、代替的にこれらを組み合わせたもの、及び前述の範囲のうちのいずれかにおけるあらゆる全百分率又は全百分率の範囲のPEGを含んでもよい。
【0038】
複数の粒子は、約10mg未満の質量を有する粒子を実質的に含まなくてもよい。これは、粒子が空中浮遊する能力を制限するのに実用的であり得る。
【0039】
用途に応じて、粒子は、粒子の約0.5重量%~約5重量%の、グリセリン、ポリプロピレングリコール、ミリスチン酸イソプロピル、ジプロピレングリコール、1,2-プロパンジオール、及び2000未満の重量平均分子量を有するPEG、並びにこれらの混合物からなる群から選択される平衡剤を含んでよい。平衡剤は、粒子が異なる配合物を有しても、同じ加工特徴を有する粒子を提供するために実用的であり得る。例えば、製品の2つの異なる香り変異形は、異なるレベルの香料を有してもよい。平衡剤を使用すると、PEGレベルは、各香り変異形において同一となり得、配合物は、平衡剤で平衡化され得る。これは、香り変異形についての配合物が同じレベルのPEGを有し、同様の加工特徴を有し得るという点で、加工をより簡単にすることができる。
【0040】
粒子は、酸化防止剤を含み得る。酸化防止剤は、製造してから使用するまでの期間に粒子の色又は臭いの安定性を促進することに役立ち得る。粒子は、約0.01重量%~約1重量%の酸化防止剤を含み得る。粒子は、約0.001重量%~約2重量%の酸化防止剤を含み得る。粒子は、約0.01重量%~約0.1重量%の酸化防止剤を含み得る。酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンであってよい。
【0041】
酵素
粒子中の酵素は、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせから選択される、粒子の0.0001重量%~約5重量%の酵素のレベルで提供され得る。粒子中の酵素は、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせから選択される、粒子の0.001重量%~約5重量%の酵素のレベルで提供され得る。本明細書に開示される粒子中の酵素は、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシログルカナーゼ、ペクタートリアーゼ、ペルオキシダーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、P-ニトロベンジルエステラーゼ、ヌクレアーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択される酵素であってもよい。粒子中の酵素は、粒子の0.0001重量%~約5重量%のレベルで提供され得る。粒子中の酵素は、粒子の0.001重量%~約5重量%のレベルで提供され得る。これらの酵素は、洗濯工程で使用される場合、染み除去、布地再生、及び悪臭の改善のうちの1つ以上を提供することができる。酵素はヌクレアーゼであってもよく、それは、布地と関連する悪臭を低減することができる。
【0042】
ヌクレアーゼに関して、本明細書に開示されるように、粒子中にそのような酵素を提供することは、粒子が洗浄水中に溶解し、相当量の酵素を洗浄液中に放出するのに時間が必要とされるという点で実用的であり得る。この放出時間の遅延は、洗浄液中の界面活性剤及び他の構成成分が汚れを除去し始め、それにより、核酸を保護されていない状態のままにしておくことを可能にする。一旦十分な量で放出されると、ヌクレアーゼは、そのような核酸を標的とし、そのような核酸を含む染みを分解することができる。
【0043】
酵素は、液体、固体、又は他の形態であってもよい。酵素は、担体と実質的に均一に混合され得る。実質的に均一に混合された構成成分は、完全に均質である必要はない。均質性の程度は、粒子を作製するために商業用途において当業者によって使用される混合プロセスによって提供され得るものであってもよい。
【0044】
粒子の担体によって担持される酵素微粒子が本明細書で企図される。酵素微粒子は、酵素担体と、酵素担体中に分散された酵素とを有する。酵素微粒子は、担体と実質的に均一に混合され得る。したがって、担体内で実質的に均一に分散された酵素微粒子は、実質的に均一に混合されているとみなされ得る。担体と、担体と実質的に均一に混合された酵素微粒子とを含む粒子が具体的に本明細書で企図され、酵素微粒子は、酵素と、酵素担体とを含む。
【0045】
酵素は、担体と実質的に均一に混合された液滴の形態の液体形態であってもよい。液体酵素は、担体中に分配又は分散され得る。
【0046】
酵素担体は、硫酸ナトリウム、スクロース、デンプン、ポリビニルアルコール、セルロース、デキストリン、多分岐ポリアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。有用な酵素担体は、硫酸ナトリウム、スクロース、デンプン、及びポリビニルアルコールを含むことができる。酵素担体は、セルロース、例えば、繊維状セルロース、デキストリン、及び硫酸ナトリウムを含むことができる。酵素担体は、多分岐ポリアミンを含むことができる。
【0047】
ケア酵素は、本明細書に開示される粒子中に含めるのに実用的であり得る。ケア酵素は、織物の表面から毛羽立ち及び毛玉を除去することによって、布地に色を回復させる際に活性な酵素である。ケア酵素は、セルラーゼであってもよい。ケア酵素は、グリコシドヒドロラーゼファミリーの酵素であってもよい。グリコシドヒドロラーゼファミリーは、Glycogenomics group at Architecture et Fonction des Macromolecules Biologiques,Unite Mixte de Recherches UMR6098,CNRS,Universite de Provence Universite de la Mediterraneeによって開発された糖質関連酵素データベース(CAZy)の一部である、アミノ酸類似性に基づくグリコシドヒドロラーゼファミリー分類システムの任意のグリコシドヒドロラーゼファミリー(番号によって表記される)を意味する。
【0048】
ケア酵素は、グリコシルヒドロラーゼファミリー45の酵素であってもよい。グリコシドヒドロラーゼファミリー45は、エンドグルカナーゼ(EC 3.2.1.4)の反転酵素を含む。
【0049】
ケア酵素は、色ケア効果を有するアルカリ性又は中性セルラーゼであるセルラーゼであってもよい。本発明に開示されるケア酵素は、約17kDa~約30kDaの分子量を有することができる。ケア酵素は、例えば、商品名Biotouch(R)NCD、DCC、及びDCL(AB Enzymes,Darmstadt,Germany)で販売されているエンドグルカナーゼであってもよい。他の好ましい市販のセルラーゼとしては、CELLUZYME、CAREZYME、及びRENOZYME(Novozymes A S)、CLAZINASE、PURADAX HA、PURADAX(R)EG-L、及びPURADAx(R)HA(Genencor International Inc.)、並びにKAC-500(B)、KAC(R)-500(B)(Kao Corporation)が挙げられる。
【0050】
抗ピリング性の外観効果を提供することができる他のケア酵素としては、クチナーゼ(クチンヒドロラーゼ-EC 3.1.1.74)及びP-ニトロベンジルエステラーゼ(カルボキシルエステラーゼ-EC 3.1.1.1)が挙げられる。クチナーゼの例は、欧州特許第2767582(A1)号において見ることができる。P-ニトロベンジルエステラーゼの例は、国際公開第2007/017181号及び国際公開第2015/135757号において見ることができる。
【0051】
提供される場合、ケア酵素は、グリコシルヒドロラーゼファミリー45、クチナーゼ、及びP-ニトロベンジルエステラーゼ、並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0052】
粒子は、粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、粒子の約0.0001重量%~約5重量%のケア酵素とを含むことができる。粒子は、粒子の約0.5重量%~3重量%未満のケア酵素を含むことができる。
【0053】
粒子は、粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、当該粒子の約0.0001重量%~約5重量%の酵素とを含むことができる。粒子は、粒子の約0.5重量%~3重量%未満の酵素を含むことができる。
【0054】
粒子は、粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、当該粒子の約0.0001重量%~約5重量%の酵素とを含むことができる。粒子は、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせから選択される、粒子の約0.5重量%~3重量%未満の酵素を含むことができる。粒子は、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、キシログルカナーゼ、ペクタートリアーゼ、ペルオキシダーゼ、マンナナーゼ、クチナーゼ、P-ニトロベンジルエステラーゼ、ヌクレアーゼ、及びこれらの混合物からなる群から選択される、粒子の約0.5重量%~3重量%未満の酵素を含むことができる。
【0055】
本明細書に記載される個々の質量を有する粒径について、この酵素の重量分率は、洗濯機又は洗濯用洗面器に投入するための投入量を集合的に形成する複数の粒子が約1g~約27gである場合に、複数の衣類の色を再生するために有効な量の酵素を提供することができる。
【0056】
ヌクレアーゼ酵素は、核酸のヌクレオチドサブユニット間のホスホジエステル結合を切断することができる酵素である。本明細書におけるヌクレアーゼ酵素は、デオキシリボヌクレアーゼ若しくはリボヌクレアーゼ酵素、又はこれらの機能的断片であってもよい。機能的断片又は部分とは、DNA骨格鎖におけるホスホジエステル結合の切断を触媒するヌクレアーゼ酵素の部分を意味し、したがって、触媒活性を保持する上記のヌクレアーゼタンパク質の領域である。したがって、それは、その機能が維持されている酵素及び/又は変異体及び/又は誘導体及び/又はホモログの切頭されているが、機能的なバージョンを含む。
【0057】
ヌクレアーゼ酵素は、デオキシリボヌクレアーゼであってもよい。ヌクレアーゼ酵素は、クラスE.C.3.1.21.x(式中、x=1、2、3、4、5、6、7、8、又は9である)、E.C.3.1.22.y(式中、y=1、2、4、又は5である)、E.C.3.1.30.z(式中、z=1又は2である)、E.C.3.1.31.1、及びこれらの混合物のうちのいずれかからなる群から選択されるデオキシリボヌクレアーゼであってもよい。
【0058】
クラスE.C.3.1.21.xのヌクレアーゼは、3’ヒドロキシルで切断して、以下のとおり5’ホスホモノエステルを遊離させる。
【0059】
【化1】
クラスE.C.3.1.21.x及びE.C.3.1.21.x(式中、x=1である)からの酵素ヌクレアーゼは、実用的であり得る。
【0060】
クラスE.C.3.1.22.yのヌクレアーゼは、5’ヒドロキシルで切断して、3’ホスホモノエステルを遊離させる。クラスE.C.3.1.30.zの酵素は、DNA及びRNAの両方に作用して、5’-ホスホモノエステルを遊離させるので、実用的であり得る。クラスE.C.3.1.31.2からの好適な例は、米国特許出願第2012/0135498(A)号、例えば、その中の配列番号3に記載されている。このような酵素は、c-LECTAからDENARASE(登録商標)酵素として市販されている。
【0061】
クラス3.1.31.1からのヌクレアーゼ酵素は、3’ホスホモノエステルを生成する。
【0062】
ヌクレアーゼ酵素は、微生物酵素を含むことができる。ヌクレアーゼ酵素は、真菌又は細菌起源であってよい。細菌ヌクレアーゼは、実用的であり得る。真菌ヌクレアーゼも同様に、実用的であり得る。
【0063】
微生物ヌクレアーゼは、Bacillus licheniformis又はBacillus subtilisの細菌ヌクレアーゼなどのBacillusから得ることができる。実用的なヌクレアーゼは、Bacillus licheniformis、好ましくはEI-34-6株から得ることができる。実用的なデオキシリボヌクレアーゼは、本明細書における配列番号1に規定されているEI-34-6株nucBデオキシリボヌクレアーゼに由来するBacillus licheniformisの変異体、あるいは例えば、それに対して少なくとも70%若しくは75%若しくは80%若しくは85%若しくは90%若しくは95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるその変異体である。
【0064】
他の好適なヌクレアーゼは、本明細書における配列番号2に規定されているヌクレアーゼか、あるいは例えば、それに対して少なくとも70%若しくは75%若しくは80%若しくは85%若しくは90%若しくは95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるその変異体を含む。他の好適なヌクレアーゼは、本明細書における配列番号3に規定されているヌクレアーゼか、あるいは例えば、それに対して少なくとも70%若しくは75%若しくは80%若しくは85%若しくは90%若しくは95%、96%、97%、98%、99%若しくは100%同一であるその変異体を含む。
【0065】
真菌ヌクレアーゼは、Aspergillus、例えば、Aspergillus oryzaeから得ることができる。好ましいヌクレアーゼは、本明細書における配列番号5に規定されているAspergillus oryzae、あるいは例えば、それに対して少なくとも60%若しくは70%若しくは75%若しくは80%若しくは85%若しくは90%若しくは95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるその変異体から得ることができる。
【0066】
別の好適な真菌ヌクレアーゼは、Trichoderma、例えば、Trichoderma harzianumから得ることができる。実用的なヌクレアーゼは、本明細書における配列番号6に規定されているTrichoderma harzianum、あるいは例えば、それに対して少なくとも60%若しくは70%若しくは75%若しくは80%若しくは85%若しくは90%若しくは95%、96%、97%、98%、99%、又は100%同一であるその変異体から得ることができる。
【0067】
他の真菌ヌクレアーゼとしては、Aspergillus oryzae RIB40、Aspergillus oryzae 3.042、Aspergillus flavus NRRL3357、Aspergillus parasiticus SU-1、Aspergillus nomius NRRL13137、Trichoderma reesei QM6a、Trichoderma virens Gv29-8、Oidiodendron maius Zn、Metarhizium guizhouense ARSEF 977、Metarhizium majus ARSEF 297、Metarhizium robertsii ARSEF 23、Metarhizium acridum CQMa 102、Metarhizium brunneum ARSEF 3297、Metarhizium anisopliae、Colletotrichum fioriniae PJ7、Colletotrichum sublineola、Trichoderma atroviride IMI 206040、Tolypocladium ophioglossoides CBS 100239、Beauveria bassiana ARSEF 2860、Colletotrichum higginsianum、Hirsutella minnesotensis 3608、Scedosporium apiospermum、Phaeomoniella chlamydospora、Fusarium verticillioides 7600、Fusarium oxysporum分化型cubense品種4、Colletotrichum graminicola M1.001、Fusarium oxysporum FOSC 3-a、Fusarium avenaceum、Fusarium langsethiae、Grosmannia clavigera kw1407、Claviceps purpurea 20.1、Verticillium longisporum、Fusarium oxysporum分化型cubense品種1、Magnaporthe oryzae 70-15、Beauveria bassiana D1-5、Fusarium pseudograminearum CS3096、Neonectria ditissima,Magnaporthiopsis poae ATCC 64411、Cordyceps militaris CM01、Marssonina brunnea分化型「multigermtubi」MB_m1、Diaporthe ampelina、Metarhizium album ARSEF 1941、Colletotrichum gloeosporioides Nara gc5、Madurella mycetomatis、Metarhizium brunneum ARSEF 3297、Verticillium alfalfae VaMs.102、Gaeumannomyces graminis変種tritici R3-111a-1、Nectria haematococca mpVI 77-13-4、Verticillium longisporum、Verticillium dahliae VdLs.17、Torrubiella hemipterigena、Verticillium longisporum、Verticillium dahliae VdLs.17、Botrytis cinerea B05.10、Chaetomium globosum CBS 148.51、Metarhizium anisopliae、Stemphylium lycopersici、Sclerotinia borealis F-4157、Metarhizium robertsii ARSEF 23、Myceliophthora thermophila ATCC 42464、Phaeosphaeria nodorum SN15、Phialophora attae、Ustilaginoidea virens、Diplodia seriata、Ophiostoma piceae UAMH 11346、Pseudogymnoascus pannorum VKM F-4515(FW-2607)、Bipolaris oryzae ATCC 44560、Metarhizium guizhouense ARSEF 977、Chaetomium thermophilum変種thermophilum DSM 1495、Pestalotiopsis fici W106-1、Bipolaris zeicola 26-R-13、Setosphaeria turcica Et28A、Arthroderma otae CBS 113480、及びPyrenophora tritici-repentis Pt-1C-BFPのDNA配列によってコードされているヌクレアーゼが挙げられる。
【0068】
ヌクレアーゼは、単離されたヌクレアーゼであってもよい。
【0069】
ヌクレアーゼ酵素は、約0.01ppm~約1000ppm、又は約0.05若しくは約0.1ppm~約750若しくは約500ppmのヌクレアーゼ酵素の量で洗濯水溶液中に存在し得る。
【0070】
ヌクレアーゼは、バイオフィルム破壊効果を生じさせることもできる。
【0071】
組成物は、E.C.3.2.1.52からのβ-N-アセチルグルコサミニダーゼ酵素、好ましくは、配列番号4に対して少なくとも70%、又は少なくとも75%、又は少なくとも80%、又は少なくとも85%、又は少なくとも90%、又は少なくとも95%、又は少なくとも96%、又は少なくとも97%、又は少なくとも98%、又は少なくとも99%、又は少なくとも100%の同一性を有する酵素を更に含むことができる。
【0072】
染料
粒子は、染料を含んでもよい。染料としては、洗濯洗剤又は布地柔軟剤で一般的に使用される染料が挙げられ得る。布地処理組成物は、布地処理組成物の粒子の約0.1重量%未満、代替的に約0.001重量%~約0.1重量%、代替的に約0.01重量%~約0.02重量%、代替的にこれらの組み合わせ、及び前述のあらゆる範囲内の任意の百分率又は百分率の範囲の染料を含んでもよい。好適な染料の例としては、限定されないが、LIQUITINT PINK AM、AQUA AS CYAN 15及びVIOLET FL(Milliken Chemical)が挙げられる。使用者が異なる香りを有する粒子の区別を補助することを目的として、染料を用いることは実用的であり得る。
【0073】
香料
担体に加えて、粒子は、0.1重量%~約20重量%の香料を更に含むことができる。香料は、非カプセル封入香料、カプセル封入香料、香料送達技術によってもたらされた香料、又は他の方法でもたらされた香料であってよい。香料は、概して、米国特許第7,186,680号の第10欄56行~第25欄22行に記載されている。粒子は、非カプセル封入香料を含む場合もあり、香料マイクロカプセルなどの香料担体を本質的に含まない。粒子は、香料担体材料(及びそれに含まれる香料)を含み得る。香料担体材料の例は、米国特許第7,186,680号の第25欄23行~第31欄7行に記載されている。香料担体材料の具体例としては、シクロデキストリン及びゼオライトを挙げることができる。
【0074】
粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、代替的に約1重量%~約15重量%、代替的に約2重量%~約10重量%、代替的にこれらを組み合わせたもの及び前述のあらゆる範囲内の任意の全百分率の香料を含んでもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%~約6重量%の香料を含み得る。この香料は、非カプセル封入香料であるか、カプセル封入香料であってよい。
【0075】
粒子は、香料担体を含まないか、又は実質的に含まなくてもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、代替的に約1重量%~約15重量%、代替的に約2重量%~約10重量%、代替的にこれらを組み合わせたもの及び前述のあらゆる範囲内の任意の全百分率の非カプセル封入香料を含んでもよい。
【0076】
粒子は、非カプセル封入香料及び香料マイクロカプセルを含んでもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、代替的に約1重量%~約15重量%、代替的に約2重量%~約10重量%、代替的にこれらを組み合わせたもの、及び前述のあらゆる範囲内の任意の全百分率又は全百分率の範囲の非カプセル封入香料を含んでもよい。非カプセル封入香料のそのような濃度は、非カプセル封入香料を有する本明細書に開示の粒子のいずれにとっても適切であり得る。
【0077】
粒子は、非カプセル封入香料及び香料マイクロカプセルを含んでもよいが、他の香料担体を含まないか、又は本質的に含まなくてもよい。粒子は、非カプセル封入香料及び香料マイクロカプセルを含んでもよく、他の香料担体を含まなくてもよい。
【0078】
粒子は、カプセル封入香料を含み得る。カプセル封入香料は、複数の香料マイクロカプセルとして提供され得る。香料マイクロカプセルは、シェル内に密閉された香料オイルである。シェルは、香料コアの最大寸法未満の平均シェル厚を有し得る。香料マイクロカプセルは、破砕しやすい香料マイクロカプセルであってもよい。香料マイクロカプセルは、水分活性化香料マイクロカプセルであってよい。
【0079】
香料マイクロカプセルは、メラミン/ホルムアルデヒドシェルを含んでもよい。香料マイクロカプセルは、Appleton、Quest International、又はInternational Flavor & Fragrances又は他の好適な供給元から得てもよい。香料マイクロカプセルのシェルは、香料マイクロカプセルの衣類への付着性を高めるためにポリマーでコーティングされてよい。このことは、粒子が布地処理組成物であるように設計されている場合に望ましい場合がある。香料マイクロカプセルは、米国特許出願公開第2008/0305982号に記載されるものであってもよい。
【0080】
粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、代替的に約0.1重量%~約10重量%、代替的に約1重量%~約15重量%、代替的に2重量%~約10重量%、代替的にこれらの組み合わせ、及び前述のあらゆる範囲内の任意の全百分率のカプセル封入香料を含むことができる。
【0081】
粒子は、香料マイクロカプセルを含んでもよいが、非カプセル封入香料を含まないか、又は本質的に含まなくてもよい。粒子は、粒子の約0.1重量%~約20重量%、代替的に約1重量%~約15重量%、代替的に約2重量%~約10重量%、代替的にこれらを組み合わせたもの及び前述のあらゆる範囲内の任意の全百分率のカプセル封入香料を含んでもよい。
【0082】
粒子を作製する方法
粒子を形成するための装置1を
図1に示す。原材料は、ミキサー10に提供される。ミキサー10は、原材料の所望のレベルの混合及び/又は反応を可能にするのに十分な滞留時間にわたって、ミキサーに供給された大量の原材料を保持するのに十分な容量を有する。ミキサー10を出る材料は、前駆材料20である。前駆材料20は、溶融物であってよい。ミキサー10は、動的ミキサーであってもよい。動的ミキサーとは、ミキサーの内容物を混合するためにエネルギーが加えられるミキサーである。ミキサー10は、ミキサー10の内容物を混合する1つ以上のインペラを備えることができる。
【0083】
ミキサー10と分配器30との間では、前駆材料20は、供給管40を通して運ばれ得る。供給管40は、ミキサー10と流体連通していてもよい。中間ミキサー55は、ミキサー10と分配器30との間で供給管40と流体連通して提供され得る。中間ミキサー55は、ミキサー10と分配器30との間で供給管40と流体連通している静的ミキサー50であってもよい。静的ミキサー50であってもよい中間ミキサー55は、ミキサー10の下流にあってもよい。換言すると、ミキサー10が用いられる場合、ミキサー10は、中間ミキサー55又は静的ミキサー55の上流にあってもよい。中間ミキサー55は、静的ミキサー50であってもよい。中間ミキサー55は、ローターステーターミキサーであってよい。中間ミキサー55は、コロイドミルであってよい。中間ミキサー55は、駆動式インライン流体分散機であってよい。中間ミキサー55は、IKA(Wilmington,North Carolina,United States of America)から入手可能なUltra Turrax分散機、Dispax-reactor分散機、Colloid Mil MK、又はCone Mill MKOであってよい。中間ミキサー55は、有孔ディスクミル、歯付きコロイドミル、又はFrymaKoruma(Rheinfelden,Switzerland)から入手可能なDILインラインホモジナイザーであってよい。
【0084】
分配器30は、複数の孔60を備えて設けられてよい。前駆材料20は、孔60を通過することができる。前駆材料20は、孔60を通過した後、分配器30の下に設けられている移動コンベア80上に堆積され得る。コンベア80は、分配器30に対して平行移動可能なものであり得る。
【0085】
前駆材料20は、移動コンベア80上で冷却されて、複数の固形粒子90を形成し得る。冷却は、周囲冷却によってもたらされ得る。任意に、冷却は、コンベア80の下側に常温水又は冷水を吹き付けることによってもたらされてよい。
【0086】
粒子90が十分に凝集性になったならば、粒子90は、更なる加工及び又はパッケージングのために、コンベア80からコンベア80下流にある加工装置に移されてよい。
【0087】
水溶性ポリマーである担体を含む粒子は、非限定的な例として、最終的に粒子を形成する組成物の溶融物から粒子を形成することによって作製され得る。回転形成プロセスは、ポリエチレングリコールを担体材料として含む粒子を作製するのに実用的であり得る。粒子を形成するための他のプロセスもまた好適であり得る。
【0088】
粒子を形成するためのプロセスは、前駆材料を提供する工程を含むことができる。前駆材料は、最終的に粒子を形成する組成物の溶融物であってもよい。前駆材料は、提供される分配器の孔に通され得る。分配器は、複数の孔を有することができる。分配器の下には移動コンベアが提供され得る。前駆材料は、移動コンベア上に堆積され得る。堆積された前駆材料は冷却されて、複数の粒子を形成することができる。冷却は、複数の粒子を形成するために、周囲冷却、又は堆積された前駆材料から熱が除去される冷却であってもよい。
【0089】
酵素の活性を維持するのに役立つために、好適な粒子が形成されることを可能にする可能な限り低い温度の前駆材料を提供することが望ましくあり得る。前駆材料は、約70℃未満の温度で提供され得る。前駆材料は、前駆材料の融点と約70℃との間の温度で提供され得る。
【0090】
回転形成は、溶融物から粒子を形成するための実用的なプロセスであり得る。1つの好適な回転形成デバイスは、750mmの幅及び10mの長さのベルトを有するSandvik ROTOFORM 3000である。回転形成デバイスの分配器は、回転シリンダーである。シリンダーは、機械横方向に10mm間隔、及び機械方向に9.35mm間隔に設定した直径2mmの孔を有することができる。シリンダーは、ベルトの上約3mmに設定され得る。ベルト速度及びシリンダーの回転速度は、約10m/分に設定され得る。
【0091】
前駆材料は、ミキサーから提供され得る。前駆材料は、ミキサーからプレート及びフレーム熱交換器セットを通して送り込まれて、出口温度を制御することができる。
【0092】
前駆材料は、バッチ又は連続ミキサーで調製され得る。溶融担体材料が提供され得、粒子の他の成分が溶融担体と混合され得る。
【0093】
粒子はまた、他のアプローチを使用しても作製され得る。例えば、造粒又はプレス凝集が適切であり得る。造粒において、前駆材料は、回転混合ツールによって圧縮及び均質化され、造粒されて粒子を形成する。実質的に水を含まない前駆材料について、多種多様なサイズの粒子が作製され得る。
【0094】
プレス凝集において、前駆材料は、圧力下及び剪断力の作用下で圧縮及び可塑化され、均質化され、次いで形成/成形プロセスを介してプレス凝集機から排出される。プレス凝集技術としては、押出、ローラ圧縮、ペレット化、及び錠剤化が挙げられる。
【0095】
前駆材料は、共回転又は二重反転スクリューを有する遊星ロール押出機又は二軸押出機に送達され得る。バレル及び押出造粒ヘッドは、所望の押出温度に加熱され得る。前駆材料は、圧力下で圧縮され、可塑化され、押出機ヘッド内の多穴押出ダイを通してストランドの形態で押出され、切断ブレードを使用してサイズ決定され得る。押出ヘッダの穴径は、適切にサイズ決定された粒子を提供するために選択され得る。押出された粒子は、球形機を使用して形状決定されて、球状の形状を有する粒子を提供することができる。
【0096】
任意に、押出及び圧縮工程は、例えば、Amandus Kahl,Reinbek,Germanyから入手可能なフラットダイペレット化プレスなどの低圧押出機で実施されてもよい。任意に、押出及び圧縮工程は、Hosokawa Alpine Aktiengesellschaft,Augsburg,Germanyから入手可能なBEXTRUDERなどの低圧押出機で実施されてもよい。
【0097】
粒子は、ローラ圧縮を使用して作製され得る。ローラ圧縮において、前駆材料は、2つのローラ間に導入され、2つのローラ間の圧力下で転がされて、圧密物のシートを形成する。ローラは、前駆材料に対して高い線圧を提供する。ローラは、前駆材料の加工特徴に応じて、所望に応じて加熱又は冷却され得る。圧密物のシートは、切断によって小片に分割される。小片は、例えば、球形機を使用することによって更に形状決定され得る。
【0098】
実施例/組み合わせ
1.複数の粒子を含む組成物であって、当該粒子が、
当該粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、
ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせから選択される、約0.0001重量%~約5重量%の酵素と、を含み、
当該粒子の各々が、約1mg~約5000mgの質量を有する、組成物。
2.当該粒子の各々が、約5mg~約200mgの質量を有する、段落Aに記載の組成物。
3.当該担体が、水溶性ポリマーである、段落A又はBに記載の組成物。
4.当該粒子が、当該粒子の45重量%超~約99重量%の当該担体を含む、段落A~Cのいずれか1つに記載の組成物。
5.当該担体及び当該酵素が、互いと実質的に均一に混合される、段落A~Dのいずれか1つに記載の組成物。
6.当該酵素が、酵素微粒子である、段落A~Eのいずれか1つに記載の組成物。
7.当該粒子が、当該粒子の約0.5重量%~3重量%未満の当該酵素を含む、段落A~Fのいずれか1つに記載の組成物。
8.当該粒子が、約0.1重量%~約20重量%の香料を含む、段落A~Gのいずれか1つに記載の組成物。
9.当該担体が、ポリエチレングリコールであり、当該ポリエチレングリコールが、約2000~約13000の重量平均分子量を有する、段落A~Hのいずれか1つに記載の組成物。
10.当該粒子が、約0.1重量%~約10重量%のカプセル封入香料を含む、段落A~Iのいずれか1つに記載の組成物。
11.当該酵素が、グリコシルヒドロラーゼファミリー45のケア酵素である、段落A~Jのいずれか1つに記載の組成物。
12.当該複数の粒子が、約10mg未満の質量を有する粒子を実質的に含まない、段落A~Kのいずれか1つに記載の組成物。
13.当該担体が、スクロース、スクロースベントナイト、水溶性有機アルカリ金属塩、水溶性無機アルカリ土類金属塩、水溶性有機アルカリ土類金属塩、水溶性炭水化物、水溶性ケイ酸塩、水溶性尿素、デンプン、粘土、水不溶性ケイ酸塩、クエン酸カルボキシメチルセルロース、脂肪酸、脂肪族アルコール、水素化獣脂のグリセリルジエステル、グリセロール、ポリエチレングリコール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、段落A~Lのいずれか1つに記載の組成物。
14.洗濯物を処理するためのプロセスであって、
当該粒子の約40重量%~約99重量%の担体と、
ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせから選択される、約0.0001重量%~約5重量%の酵素と、を含む粒子を提供する工程と、
ある投入量の当該粒子を投入カップ内に配置する工程と、
当該投入量の当該粒子を洗濯機に分注する工程と、を含み、
当該粒子の各々が、約1mg~約5000mgの質量を有する、プロセス。
15.当該ケア酵素が、グリコシルヒドロラーゼファミリー45の酵素である、段落Nに記載のプロセス。
16.当該担体が、ポリエチレングリコールであり、当該ポリエチレングリコールが、約2000~約13000の重量平均分子量を有する、段落N又Oに記載のプロセス。
17.粒子を形成するためのプロセスであって、
前駆材料を提供する工程と、
複数の孔を有する分配器を提供する工程と、
当該前駆材料を当該孔に通過させる工程と、
当該分配器の下に移動コンベアを提供する工程と、
当該前駆材料を当該移動コンベア上に堆積させる工程と、
当該前駆材料を冷却して、複数の粒子を形成する工程と、を含み、
当該前駆材料が、ポリエチレングリコールを含み、当該ポリエチレングリコールが、約2000~約13000の重量平均分子量を有し、
当該前駆材料が、ケア酵素、ヌクレアーゼ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、当該前駆材料の約0.0001重量%~約5重量%の酵素を含み、
当該前駆材料が、約70℃未満の温度で提供される、プロセス。
【0099】
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に指示がない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【0100】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願がその優先権又は利益を主張する全ての特許出願又は特許を含む、本願に引用される文献はいずれも、明示的に除外又は別の方法で限定されない限りにおいて、その全体が本明細書に参照により組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとはみなされず、又はそれを単独で若しくは任意の他の参考文献と組み合わせたときに、そのような任意の発明を教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照として組み込まれた文献内の同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に付与された意味又は定義が優先される。
【0101】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図したものである。
【配列表】