(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-10
(45)【発行日】2022-03-18
(54)【発明の名称】ブランク材、詳細には包装材料に加工されるブランク材の品質を検査する方法
(51)【国際特許分類】
G01N 21/88 20060101AFI20220311BHJP
【FI】
G01N21/88 J
(21)【出願番号】P 2018558773
(86)(22)【出願日】2017-05-11
(86)【国際出願番号】 EP2017025119
(87)【国際公開番号】W WO2017194201
(87)【国際公開日】2017-11-16
【審査請求日】2018-11-08
(32)【優先日】2016-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
【住所又は居所原語表記】Route de Faraz 3,CH-1031 MEX(VD),Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ポレ オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ベッリーノ マリオ
(72)【発明者】
【氏名】アロンゾ ジェロニモ
(72)【発明者】
【氏名】トマ クロード
【審査官】田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-106069(JP,A)
【文献】米国特許第05365596(US,A)
【文献】特開2006-053080(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/84-21/958
B31B 50/00-70/99
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装材料に加工されるブランク材(2n)の品質を検査する方法であって、
複数のブランク材(2n)を備えるキャリア(1)を供給するステップと、
前記キャリア(1)上の位置に従って前記ブランク材(2n)の各々を特定して、前記ブランク材(2n)の各々の走査画像(Sn)を取得するステップと、
前記ブランク材(2n)の各々の走査画像(Sn)を、前記
走査画像を取得した前記ブランク材(2n)の位置(n)に関連し
前記ブランク材(2n)の各々に個別の基準画像(Rn)と比較するステップであって、各基準画像(Rn)は前記キャリア(1)上のブランク材(2n)の各々の位置に関してそれぞれ
個別に生成されているステップと、
前記比較に基づいて、前記ブランク材(2n)のそれぞれを合格とするか又は廃棄するステップと、を含み、
前記キャリア(1)上のブランク材(2n)の位置を示すマークは、前記ブランク材(2n)の各々に関連している、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記基準画像(Rn)は、学習フェーズにおいて、良好な品質を有する生成されたブランク材(2n)の複数の走査画像(Sn)を重ね合わせることで生成される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ブランク材(2n)が、前記基準画像(Rn)を作成するのに使用するための品質を有するか否かの決定は、マスターとしてpdfファイルを使用することで行われる、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ブランク材(2n)が、前記基準画像(Rn)を作成するのに使用するための品質を有するか否かの決定は、印刷されたブランク材であるマスターを利用して行われる、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記学習フェーズは、間隔を置いて繰り返される、
請求項2ないし4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記比較結果は、前記ブランク材の製作における問題を特定するために使用される、
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記ブランク材(2n)は、印刷区域を備える、
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ブランク材(2n)は、ホログラム(6)を備える、
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ブランク材(2n)は、エンボス加工部を備える、
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記ブランク材は、折り縁(3)を備える、
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブランク材、詳細には箱又は袋などの包装材料に加工されるブランク材の品質を検査する方法、及び品質検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品を包装するための包装材料は、ブランク材で作られており、ブランク材は最初に印刷され、その後、例えば箱に加工される。以下では箱に言及するが、本発明は包装材料の他の形態にも関連している。
【0003】
一般に、複数のブランク材は、キャリア(箱を構成する材料シート又はウェブ、例えば段ボール又は紙)上に印刷が行われる。以下において、用語「シート」は、参照を容易にするために使用されるが、この用語はウェブの形態のキャリアも包含することに留意されたい。
【0004】
印刷後、ブランク材は、シートから切断されて加工ステーションに供給され、加工ステーションで折り畳まれ、接着され、または所望の箱を得るために他の方法で加工される。
【0005】
シート上のブランク材に印刷するプロセスは、従来の印刷のみならず、フォイル及び/又はホログラムの適用、エンボス加工、折り目加工、折り縁及び/又は切り込みの製作を含むことができる。これらの全てのステップは、何らかの変動及び許容誤差を不規則に生じさせ、これは種々の印刷特徴部を相互に位置合わせする精度に影響与えることになる(例えば、ホログラムの縁を折り縁に位置合わせする精度、又は付加されたフォイルをエンボス部に位置合わせする精度)。特定の印刷特徴部のサイズ及び隣接する特徴部に対する近接度に応じて、場合によっては0.1mmよりも小さいオフセットでも消費者にははっきりと見える可能性がある。さらに、オフセットは印刷機の運転中に変化しうることに留意されたい。その結果、完全に調整された印刷機によってもたらされるブランク材の品質は、経時的に変わる可能性がある。
【0006】
印刷されたシートと比較される基準画像(ゴールデンテンプレートと呼ばれる場合もある)を利用する検査システムを使用することが知られている。ゴールデンテンプレートと印刷されたシートとの差分が所定の閾値よりも小さい場合、シートの品質は良好と見なされ、それぞれのシートのブランク材は、箱に加工される。ゴールデンテンプレートと印刷されたシートとの差分が所定の閾値よりも大きい場合、シートの品質は不良と見なされ、シートは廃棄される。
【0007】
ゴールデンテンプレートは、印刷データに基づいて、ブランク材を含むシートの理論的画像を表すpdf画像として形成される。代替案として、ゴールデンテンプレートは、オペレータが十分な品質であると判断した、印刷されたブランク材を含む複数のシートを重ね合わせることで形成することができる。
【0008】
公知の検査システムは、一般に不十分な品質のブランク材を持つシートを特定するのに非常に有用であるが、シートが間違って合格になる又は不合格になる状況があることが分かっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、十分な品質と不十分な品質との間の決定を行う精度を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を解決するために、本発明は、ブランク材、詳細には包装材料に加工されるブランク材の品質を検査する方法を提供し、本方法は、以下のステップを含む。複数のブランク材を備えるキャリア(1)を供給する。次に、キャリア上の位置に従ってブランク材の各々を特定して、ブランク材の各々の走査画像を取得する。走査画像の各々を、画像を取得したブランク材の特定の位置に関連している基準画像と比較する。この比較に基づいて、ブランク材のそれぞれを合格とするか又は廃棄する。さらに、本発明は品質検査システムを提供し、本システムは、シート上のブランク材の画像を走査するためのデジタル画像ユニットと、ブランク材の各々に関する個別の基準画像を生成するためのユニットと、個別の基準画像を格納するための記憶装置と、ブランク材の走査画像をブランク材に関する個別の基準画像と比較するための比較器と、を備える。
【0011】
本発明は、シート上の個々のブランク材をそれ自体の専用基準画像と比較するという考え方に基づいている。この考え方は、ブランク材に関する許容誤差又はプロセス変動は同一ではなく、シート上のブランク材の様々な位置で相違するという認識に基づいている。シート上のブランク材の各位置に対して個別の専用基準画像(ゴールデンテンプレート)を使用することで、従来の検査手法に関連する問題、すなわち完全なシートを走査してゴールデンテンプレートを生成することに起因する感度損失を回避する。そうすることによって、従来技術のゴールデンテンプレートでは、プロセス間の見当合わせ変動(register variation)と、エンボス加工部の有無を問わず1枚のシート上の全てのブランク材に関する印刷物及び/又はフォイルの輪郭の品質管理劣化とが重畳している。
【0012】
対照的に、基準画像がシート上のブランク材の各位置に関してそれぞれ生成される場合、ブランク材のそれぞれの位置に関して生じる変動だけが、特定の基準画像に影響を与えるが、シート上の他の位置でのブランク材に関して生じる変動は、この特定の基準画像に影響を与えることはない。これは以下の複数の利点につながる。すなわち、
-限定されるものではないが、可変印刷区域、ホログラム、エンボス加工部、折り目、及び印刷物などの情報提供及び/又は装飾的デザインの間のブランク材間の見当合わせ変動は、基準画像に影響を与えない。これにより、プロセスに対する印刷(print-to-process)の見当合わせの何らかの偏差の精密な測定が可能になる。
-スタンピングフォイル、エンボス加工部、及び折り目の形状品質分析における良好な鮮明さがもたらされる。
-小さな妨害又はスタンピングからのネガティブテキスト印刷の文字落ちの決定が可能になる。
-可変印刷の制御及び分析が可能になる。
外部要求に応じて、品質検査はオンラインで又はオフラインで行うことができる。
【0013】
検査システムによって、シート上の種々のブランク材をそれらのシート上の位置に基づいて自動的に簡単に特定することができる。しかしながら、好ましくは、キャリア上のブランク材の位置を示すマークは各ブランク材に関連している。換言すると、番号又は文字が各ブランク材の近くに印刷される。これによって、オペレータは、何らかのアクションを取ることになるシート上のブランク材を非常に簡単に特定することができる。
【0014】
好ましくは、基準画像は、学習フェーズにおいて、十分な品質を有する生成されたブランク材の複数の走査画像を重ね合わせることで生成される。従って、シート上の特定のブランク材の各々に関して生成された基準画像が、本質的にこの位置のみに関連した許容誤差及び変動を有し、結果的にシート上のブランク材の各位置に特異な基準画像を生成することが保証される。
【0015】
本発明の他の実施形態によれば、予備基準画像(マスター)は、印刷データに基づいている。換言すると、予備基準画像は、印刷プロセスで使用される画像データに対応する。従って、予備基準画像は、必然的に印刷プロセスに関連する何らかの許容誤差及び変動を有していない印刷されたブランク材の画像である。このタイプの基準画像は、特に、検査システムがシート上のブランク材の各位置に個別化した基準画像を生成するために画像データを収集する初期の学習ステップで使用することができる。
【0016】
別の方法として、オペレータは、個別の基準画像を生成するためにどのブランク材を使用するかを決定する。これにより、ブランク材の色が意図された色に対応するか否かを決定することができる。
好ましくは、学習フェーズは、間隔を置いて繰り返される。印刷プロセス中に発生する許容誤差及び変動がブランク材の製作中に変化するという事実に照らすと、基準画像を適宜「アップデート」することは好都合である。
【0017】
本発明の実施形態によれば、比較結果は、統計的評価ために及び/又はブランク材の製作での問題を特定するために利用される。従って、検査システムは、オペレータが適切に介入できるように、印刷品質が平均を下回っている特定のブランク材があるか否かを監視することができる。
【0018】
ブランク材は、印刷区域、ホログラム、エンボス加工部及び/又は折り縁などの様々な印刷特徴部を備えることができる。検査システム及び検査方法によって、これらの特徴部が互いに正しく整列しているか否かを詳細に評価することができる。
【0019】
本発明は、以下に添付図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明による検査方法を実行するための本発明による品質検査システムを概略的に示す。
【
図2】複数の印刷されたブランク材を備えるシートの上面図を概略的に示す。
【
図3】シート上の第1の位置上のブランク材のための印刷された例示的な特徴部の走査画像を重ね合わせ様式で概略的に示す。
【
図4】シート上の第1の位置上のブランク材のための基準画像を概略的に示す。
【
図5】シート上の第2の位置上のブランク材のための印刷された例示的な特徴部の走査画像を重ね合わせ様式で概略的に示す。
【
図6】シート上の第2の位置上のブランク材のための基準画像を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1において、印刷されたキャリア又はシート1が示されており、シートは概略的に示されている品質検査システム10に供給される。
印刷されたシート1は、包装材料に加工されることになる複数のブランク材2を備える。本明細書では箱であるが、袋又は他の商品とすることもできる。シート1は、加工されることになる箱の材料から、例えば段ボール、紙、又は類似の適切な材料から形成される。
【0022】
本明細書ではシートは所定の長さを備えるように示されているが、「エンドレス」ウェブとすることもできる。
各ブランク材は、複数の印刷特徴部を備える。「印刷特徴部」は、第1の例では従来の印刷された部分であるが、付加されたフォイル又は付加されたホログラムとすることもできる。さらに、印刷特徴部は、エンボス加工部、折り目加工部、折り縁及び/又は切り込みとすることができる。
【0023】
例示的に、印刷されたブランク材の各々は、複数の折り縁3、切り込み4、矩形印刷部5、及び該矩形印刷部5に取り付けられた三角形ホログラム6を備える。
ブランク材1の各々は、本明細書では番号である識別符号に関連していることに留意することが重要である。図示の実施形態では、各シート1の上に12のブランク材2があり、連続して1から12の番号が付与されている。従って、ブランク材は、ブランク材21、22、…212として示すことができる。
【0024】
所望の品質の箱を得るために、個々の印刷特徴部が互いに正確に整列することが重要である。これは、互いに非常に接近して配列される印刷特徴部には特に重要である。一例として、印刷部が箱の近接する縁部に対して正しく整列されていないとすると、場合によっては0.1mmの小さな位置合わせ不良であっても消費者には見てわかる。
【0025】
品質検査システム10によって、印刷されたブランク材21、22、…212を合格とすることができるか又は印刷部の品質が不十分な場合に廃棄とすべきかを決定することができる。このために、品質検査システム10は、シート1上のブランク材21、22、…212の画像Snを走査するためのデジタル画像ユニット12を備える。デジタル画像ユニット12は、カメラとすること、詳細にはラインカメラ又は2Dカメラ(エリアカメラ)とすることができる。
【0026】
さらに、品質検査システムは、各ブランク材2のための個別の基準画像Rnを生成するユニット16、個別の基準画像Rnを記憶するための記憶装置18、及びブランク材2nの走査画像Snをこのブランク材に関する個別の基準画像と比較するための比較器20を実装した制御装置14を備える。
【0027】
品質検査システム10をセットアップする第1のステップにおいて、ブランク材の各々に関する予備基準画像(マスター)を記憶装置18に格納する。この予備基準画像は、印刷データに基づいて取得することができる。例えば、完成した完全なブランク材2の画像を備えたpdfファイルとすることができる。
【0028】
マスターを取得する別の方法は、機械を稼働して、オペレータが十分な品質と見なした印刷されたブランク材2を走査させる。オペレータが「承認」したマスターを利用する利点は、オペレータが評価を行う際に、色が本来のままである条件で、印刷されたブランク材をマスターとして使用すべきか否かを考慮することができる点である。
【0029】
品質検査システム10の重要な特徴は、完全な作動状態において、記憶装置18がシート1上で見出すことができるブランク材2nの各々に関する個別の基準画像Rnを含むことである。従って、図示の実施例において、記憶装置18は、ブランク材21、22、…212のための12の基準画像R1、R2、…R12を含む。
【0030】
これらの個別の基準画像R1、R2、…R12は、システムの学習フェーズにおいて、十分な品質の印刷されたブランク材21、22、…212を有する所定数のシート1を走査すること及び個別のブランク材21、22、…212の走査画像S1、S2、…S12を重ね合わせることで生成される。一例として、識別番号1を持つブランク材2に関する基準画像R1を生成するために、ブランク材21の20の走査画像S1を重ね合わせ、結果として得られた画像をこのブランク材21に関する個別の基準画像R1として記憶装置18に格納する。同じ方法で、残りのブランク材22-212に関する個別の基準画像R2-R12を生成して格納する。
【0031】
図3は、ブランク材2
1の3つの走査画像の一部、すなわち
図2の三角形ホログラム6を含む部分を概略的に示す。実線で示す第1の画像は、「完全な」位置のホログラム6を表し、破線で示す第2の画像は、右に変位したホログラム6を示し、一点鎖線で示す第3の画像は、反時計方向に回転したホログラム6を表す。
【0032】
図4は、ブランク材2
1に関して
図3の走査画像を重ね合わせて記憶装置18に格納した例示的な基準画像R
1を示す。三角形の外線の間のマーク付けされた領域は、システムのオンラインの品質検査工程時に、比較器20がこの特定のブランク材を合格にするとの結論に達するために、供給されたシート1上の印刷されたブランク材2
1の走査ホログラムの輪郭がその中にあるべき領域を示す。検査したブランク材2
1のホログラムの輪郭がマーク付けされた領域の外側にあれば、比較器20は、この特定のブランク材2
1を不十分な品質として分類し、これは廃棄される。
【0033】
図5は、
図4に類似した図であるが、ブランク材2
11に関する図である。ここではホログラム6の位置の変動が、ブランク材2
1に見られる変動とは異なっていることが分かる。詳細には、ブランク材2
11上に印刷されたホログラムは、理論的な「完全な」位置に対して回転しておらず、僅かに変位しただけである。
その結果、
図6に示す走査画像2
11を重ね合わせることで生成された基準画像R
11は、
図4に示す基準画像R
1とは僅かに異なっている。識別番号11のブランク材2に関して、合格とするために印刷されたブランク材2
11のホログラムの輪郭があるべき領域は、ブランク材2
1の場合よりも狭い。
【0034】
品質検査システム10は、印刷されたブランク材2nを合格とするか否かの決定を行う際に、
図3から
図6を参照して説明した1つだけの特徴部(ホログラムの位置)よりも多くの印刷されたブランク材の詳細情報を考慮することが理解される。個別の基準画像は、ブランク材に施される印刷部の色に関する情報(明度及び色調)、切り込み、折り縁及び/又は折り目の位置に関する情報、特定の特徴部の絶対位置及び/又は1又は2以上の第2の特徴部に対する第1の特徴部の相対位置に関する情報を含むことができる。いずれの場合も、比較器20で使用される基準画像が、検査されるシート1上に見出すことができるブランク材の各々につき個別のものであることが重要である。
【0035】
検査システムは、オペレータインタフェースを含み、オペレータは、ある特定のエラーがブランク材の廃棄という結果にならないように入力することができる。このような許容できるエラーの例は、直径0.2mm未満のインクドットである。