IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ Diver-X株式会社の特許一覧

特許7039079ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム
<>
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図1
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図2
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図3
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図4
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図5
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図6
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図7
  • 特許-ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-11
(45)【発行日】2022-03-22
(54)【発明の名称】ヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/64 20060101AFI20220314BHJP
   G02B 27/02 20060101ALN20220314BHJP
【FI】
H04N5/64 511A
G02B27/02 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021101581
(22)【出願日】2021-06-18
【審査請求日】2021-07-02
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 放送日 :令和3年3月20日 放送番組:株式会社WOWOW 異才Futureうたえミライの歌#3 公開者 :株式会社WOWOW
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521149068
【氏名又は名称】Diver-X株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】特許業務法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077919
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100172638
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 隆治
(74)【代理人】
【識別番号】100153899
【弁理士】
【氏名又は名称】相原 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100159363
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 淳子
(72)【発明者】
【氏名】迫田 大翔
(72)【発明者】
【氏名】浅野 啓
【審査官】大室 秀明
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3213004(JP,U)
【文献】特開2017-064301(JP,A)
【文献】特開平11-155115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B69/00-69/40
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
G02B27/00-27/64
G06F 1/00
G06F 1/16-1/18
G09F 9/00
H04N 5/64-5/655
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの頭部を囲む形状を有し、仰向けになって挿入された前記ユーザの前記頭部の後頭部を保持する筐体部と、
前記筐体部に結合し前記ユーザの仰向けの顔に正対するようにヘッドマウントディスプレイを保持するヘッドマウントディスプレイ保持部と、
前記頭部の動きに連動して前記ヘッドマウントディスプレイを保持したまま前記筐体部が回転可能なように前記筐体部を支持する回転基部と、
を備え
前記回転基部は、前記筐体部の底部の形状に合致し複数のボールキャスターを配し前記筐体部の底部が前記複数のボールキャスターに載って回転可能なように支持する回転受け皿機構部を備えるヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項2】
前記筐体部に対して前記ヘッドマウントディスプレイ保持部を前記顔を含む面に略垂直な方向に移動させることにより前記顔と前記ヘッドマウントディスプレイとの距離を調整する顔距離調整機構部を更に備える、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項3】
前記顔距離調整機構部は、
前記ヘッドマウントディスプレイのディスプレイ面と前記顔との距離を測定する顔距離センサ部と、
前記顔距離センサ部が測定する前記距離に応じて、モータにより前記筐体部に対して前記ヘッドマウントディスプレイ保持部の前記移動を行わせるリニアアクチュエータ機構部と、
を備える請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項4】
前記筐体部に対して前記ヘッドマウントディスプレイを前記顔を含む面に略垂直な方向にスライドさせる第1のスライド機構と、前記筐体部に対して前記ヘッドマウントディスプレイを前記筐体部に挿入されている前記頭部の頭頂部方向又は前記頭頂部方向の逆方向にスライドさせる第2のスライド機構とからなる顔位置調整機構部を更に備える、請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項5】
前記ヘッドマウントディスプレイ保持部は、前記ヘッドマウントディスプレイを、前記筐体部に挿入されている前記頭部の頭頂部方向に回転させることにより、前記ヘッドマウントディスプレイを前記頭部から退避させるヘッドマウントディスプレイ回転機構部を更に備える、請求項1からの何れか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項6】
前記後頭部が前記筐体部に保持されている前記ユーザの首を支持する首支持部を更に備える、請求項1からの何れか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項7】
前記首支持部を、前記筐体部に挿入されている前記頭部の頭頂部方向又は前記頭頂部方向の逆方向、前記顔を含む面に略垂直な方向、前記顔の角度を変更する方向の少なくとも1つにスライドさせる首支持部スライド機構部を更に備える、請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持器具。
【請求項8】
前記筐体部の前記頭部が挿入される内側の前記頭部の両耳に対応する付近に、前記ヘッドマウントディスプレイに表示される映像に対応する音声を放音するスピーカーユニットを更に備える、請求項1からの何れか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項9】
前記スピーカーユニットを前記筐体部の内側で前記両耳との距離を調整するスライド機構を更に備える、請求項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項10】
前記筐体部の前記頭部が挿入される内側に、前記ヘッドマウントディスプレイに表示される映像に対応する重低音を放音するオーディオエキサイタユニットを更に備える、請求項1からの何れか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項11】
前記回転基部は、
前記筐体部の回転を検出する筐体回転センサ部と、
前記筐体回転センサ部の出力に基づいて前記筐体部の回転の角速度を算出する角速度算出部と、
前記角速度算出部が算出した前記角速度に基づいて、前記筐体部をモータにより回転させる回転ホイール部と、
を備える請求項1から10の何れか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項12】
前記ヘッドマウントディスプレイ保持部は、前記ヘッドマウントディスプレイを着脱可能である、請求項1から11の何れか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置。
【請求項13】
請求項1から12の何れか一項に記載のヘッドマウントディスプレイ支持装置と、
前記ヘッドマウントディスプレイ保持部に保持されたヘッドマウントディスプレイと、
を備えるヘッドマウントディスプレイシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドマウントディスプレイの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置として、ユーザの頭部に装着して使用されるヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mount Display)が知られている。ヘッドマウントディスプレイは、主にゲーム機器やAV(Audio/Visual)機器等に接続して使用されることにより、臨場感のある仮想現実空間を提供する。ここで、一般的なヘッドマウントディスプレイは、ヘッドバンド等を用いてディスプレイを頭部眼前に固定するものが多かったため、ヘッドマウントディスプレイの重さがユーザの首や肩に少なからず負担をかける場合があった。
【0003】
このような課題に対して、従来、主に医療用として、ヘッドマウントディスプレイを固定状態で装着可能な固定器具、又は装着されたヘッドマウントディスプレイを少なくとも一方向に移動可能に支持する支持機構を備えたヘッドマウントディスプレイユニット又は支持器具が知られている(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-64301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術は、主に医療用に使用されることを目的としており、眼科診察等に用いるためには適している。しかしながら、ヘッドマウントディスプレイがゲームやAV用途に使用される場合には、ユーザは例えば寝っ転がって頭部を頻繁に動かしながら使用する場合が多く、上記従来技術のような大がかりな構造を採用することは難しい。また、上記従来技術は、眼科診察等の目的でヘッドマウントディスプレイの位置を移動させる機構は備えているが、上述のように、ヘッドマウントディスプレイがゲームやAV用途に使用される場合にユーザの頭部の動きに合わせてディスプレイの位置を最適に維持するような目的に使用することはできなかった。
【0006】
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ヘッドマウントディスプレイの使用時にユーザの身体的な負担を軽減すると共に、ユーザの頭部等が動いてもディスプレイを常に最適な位置に保持可能なヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、
ユーザの頭部を囲む形状を有し、仰向けになって挿入された前記ユーザの前記頭部の後頭部を保持する筐体部と、
前記筐体部に結合し前記ユーザの仰向けの顔に正対するようにヘッドマウントディスプレイを保持するヘッドマウントディスプレイ保持部と、
前記頭部の動きに連動して前記ヘッドマウントディスプレイを保持したまま前記筐体部が回転可能なように前記筐体部を支持する回転基部と、
を備え
前記回転基部は、前記筐体部の底部の形状に合致し複数のボールキャスターを配し前記筐体部の底部が前記複数のボールキャスターに載って回転可能なように支持する回転受け皿機構部を備えるヘッドマウントディスプレイ支持装置を提供する。
【0008】
また本発明は、
上記ヘッドマウントディスプレイ支持装置と、
上記ヘッドマウントディスプレイ保持部に保持されたヘッドマウントディスプレイと、
を備えるヘッドマウントディスプレイシステムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ヘッドマウントディスプレイの使用時にユーザの身体的な負担を軽減すると共に、ユーザの頭部等が動いてもディスプレイを常に最適な位置に保持することが可能なヘッドマウントディスプレイ支持装置及びヘッドマウントディスプレイシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は第1の実施形態におけるヘッドマウントディスプレイ支持装置の構成例(筐体部を回転基部に装着する前の様子)を示す図である。
図2図2は第1の実施形態におけるヘッドマウントディスプレイ支持装置の構成例(筐体部を回転基部に装着した様子)を示す図であり、図2(a)は右耳側斜め上方から見た図、図2(b)は左耳側斜め上方から見た図である。
図3図3は第1の実施形態における顔距離調整機構部の詳細構成例を示す図である。
図4図4は第1の実施形態におけるオーディオ機構部の詳細構成例を示す図である。
図5図5は第1の実施形態における回転基部の変形例を示す図である。
図6図6は第2の実施形態における首支持部のスライド機構部の構成例を示す側面図である。
図7図7は第3の実施形態における顔位置調整機構部の構成例を示す図であり、図7(a)は側面図、図7(b)は第1のスライド機構の側面図、図7(c)は筐体部101の内側面の部分拡大図である。
図8図8は第3の実施形態におけるヘッドマウントディスプレイ支持装置の内側の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、第1の実施形態におけるヘッドマウントディスプレイ支持装置の構成例(筐体部101を回転基部105に装着する前の様子)を示す図である。
【0012】
図1に示すようにヘッドマウントディスプレイ支持装置は、ユーザの頭部を収納する筐体部101と、筐体部101に備えられておりヘッドマウントディスプレイ104を保持するためのヘッドマウントディスプレイ保持部103L及び103Rと、筐体部101を支持する回転基部105とを有する(ヘッドマウントディスプレイ保持部103Rは不図示)。
【0013】
筐体部101は、球体をU字形にくり抜いてなるU字型形状をしており、ユーザの頭部を両側頭部から後頭部にわたって包囲できるようになっている。筐体部101の内側面には、後述する左右のスピーカーユニット110L、110R及び底部のオーディオエキサイタユニット111の部分を除いてスポンジ等のクッション材102が敷設されており、ユーザに痛み等のストレスを与えることなくユーザの頭部を保持することができる。このようにしてユーザの頭部が筐体部101で保持されることにより、ユーザは頭部と一体的に筐体部101を動かす、具体的には後述するように前後左右斜めに回転させることができる。
【0014】
ヘッドマウントディスプレイ保持部103Lは、筐体部101に結合し、筐体部101内に挿入されたユーザの仰向けの顔に正対するように、ヘッドマウントディスプレイ104を保持する。ヘッドマウントディスプレイ保持部は、後述する図2で説明するように、ヘッドマウントディスプレイ104の左右両側に103L(左側)及び103R(右側)として設置される。図1では、左側部のヘッドマウントディスプレイ保持部103Lのみが示されている。
【0015】
ヘッドマウントディスプレイ104には、2次元映像、3次元映像及びVR(Virtual Reality)映像を表示可能な所謂非透過型両眼タイプのものが採用されている。なお、ヘッドマウントディスプレイ104において、ユーザの両目の周辺部分に対応する箇所に柔らかいゴム等の不図示のクッション材を備え、当該クッション材と筐体部101のクッション材102とによってユーザの頭部を挟持する構成としてもよい。これにより、ユーザはより安定して頭部と筐体部101を一体的に動かすことができる。
【0016】
台107の上に配置される回転基部105は、ユーザの頭部の動きに連動してヘッドマウントディスプレイ104を保持したまま筐体部101が前後左右に回転可能なように筐体部101を支持する。より具体的には、回転基部105は、筐体部101の底部の例えば曲面形状に合致した形状を有する。回転基部105の四隅には、4個のボールキャスター106を配してある。回転基部105は、図1の矢印112として示されるように、筐体部101の底部が上記4個のボールキャスター106に載せて回転可能なように支持する。即ち、回転基部105は、回転受け皿機構を備える。このようにボールキャスター106で筐体部101を支持する構成としたことにより、ユーザは頭部とともに筐体部101を小さな力でスムーズに回転させることができる。なお、ボールキャスター106を省略して筐体部101の外側面がこれに合致した回転基部105の曲面上を摺動する構成としてもよい。
【0017】
図1において、首支持部108は、筐体部101に固設されており、頭部の一部が筐体部101に保持されているユーザの首を支持する。首支持部108は、例えばウレタンマットのような、柔らかい素材で形成されている。
【0018】
図1において、筐体部101の内側カバー109の部分には、スピーカーユニット110が設置されている。また、筐体部101の底部には、オーディオエキサイタユニット111が設置されている。スピーカーユニット110及びオーディオエキサイタユニット111については、図4で後述する。なお、内側カバー109の内部には、後述するリニアアクチュエータ機構部301R及び301Lが設置されている(図3参照)。
【0019】
図2は、第1の実施形態におけるヘッドマウントディスプレイ支持装置の構成例(筐体部101を回転基部105に装着した様子)を示す図であり、図2(a)は右側上方向から見た斜視図、図2(b)は左側上方向から見た斜視図である。図2は、筐体部101を回転基部105の上に載せた状態を示している。この状態で、ユーザが、仰向けになって、頭部を筐体部101内に挿入し後頭部を筐体部101の底部に載置する。ユーザは、後頭部を前後左右に頭を動かすと、筐体部101が回転基部105のボールキャスター106上を前後左右にスライドする。この結果、ユーザの頭部の動きに連動して筐体部101が前後左右に回転する。そして、筐体部101に保持されているヘッドマウントディスプレイ104も一緒に動く。従って、ヘッドマウントディスプレイ104は、常にユーザの顔に正対した状態を維持することが可能となる。このようにして、ユーザはヘッドマウントディスプレイ104を頭に装着する必要がないことにより、ユーザの身体的な負担を軽減すると共に、ユーザの頭部等が動いてもヘッドマウントディスプレイ104を常に最適な位置に保持することが可能となる。
【0020】
ここで、図2のヘッドマウントディスプレイ104の両側に配置されるヘッドマウントディスプレイ保持部103R及び103Lの各ヒンジ201R及び201Lは、ヘッドマウントディスプレイ回転機構部として動作する。ユーザが、ヒンジ201R及び201Lを軸にして、ヘッドマウントディスプレイ104を、図2の矢印202R又は202Lで示される、筐体部101に挿入されている頭部の頭頂部方向に回転させて跳ね上げる(図3参照)。これにより、ヘッドマウントディスプレイ104を頭部から退避させることが可能となり、前述のようにユーザが頭部を筐体部101内に挿入する際及び筐体部101から頭部を脱出する際にヘッドマウントディスプレイ104が邪魔になることがないため、ユーザは筐体部101への頭部の挿脱をスムーズに行うことができる。ヘッドマウントディスプレイ保持部の構造は、図3を参照して後述する。なお、この構成例はヘッドマウントディスプレイ104をユーザの頭頂部方向に跳ね上げて退避させる構成であるが、ユーザの頭頂部方向へスライドして退避させる構成としてもよい。
【0021】
図3は、第1の実施形態における図2の内側カバー109R及び109L内に形成される顔距離調整機構部の詳細構成例を示す図である。顔距離調整機構部は、筐体部101に対してヘッドマウントディスプレイ保持部103R及び103Lを、図3の矢印313R及び313Lとして示されるように、筐体部101内に挿入されているユーザの顔を含む面に略垂直な方向に上下動させることにより、顔とヘッドマウントディスプレイ104との距離を調整する。
【0022】
より具体的には、顔距離調整機構部は、図3の顔距離センサ部311と、制御回路312と、リニアアクチュエータ機構部301R及び301Lとを備える。
【0023】
まず、リニアアクチュエータ機構部301R及び301Lは、それぞれ、筐体部101の右側面部314R及び左側面部314Lの各中央の切込み部内に設置される。リニアアクチュエータ機構部301R及び301Lは、摺動ブロック302R及び302Lを備える。
【0024】
摺動ブロック302R及び302Lには、それぞれ、雄ネジボルト303R及び303Lと、ガイドバー304R及び304Lが貫通している。摺動ブロック302R及び302Lにそれぞれ設けられている、雄ネジボルト303R及び303Lが貫通する穴には、雌ネジが切られている。
【0025】
摺動ブロック302R及び302Lにそれぞれ設けられている、ガイドバー304R及び304Lが貫通する穴は、ネジ山は切られておらず、ガイドバー304R及び304Lにもネジ山は切られていない。
【0026】
雄ネジボルト303R及び303Lの下端は、それぞれ、モータ305R及び305Lのモータ軸306R及び306Lに接続されている。
【0027】
ガイドバー304R及び304Lの下端は、それぞれ、固定ブロック307R及び307Lに固定されている。
【0028】
モータ305R及び305L及び固定ブロック307R及び307Lは、それぞれ、筐体部101の右側面部314R及び左側面部314Lに固定されている。
【0029】
以上の構成を有するリニアアクチュエータ機構部301R及び301Lにおいて、モータ305R及び305Lのモータ軸306R及び306Lが、それぞれ、反時計回りに回転すると、雄ネジボルト303R及び303Lも反時計回りに回転する。この結果、雄ネジボルト303R及び303Lが、それぞれ、摺動ブロック302R及び302L内の雌ネジと噛み合うことにより、摺動ブロック302R及び302Lが下方向にスライドする。
【0030】
逆に、モータ305R及び305Lのモータ軸306R及び306Lが、それぞれ、時計回りに回転すると、雄ネジボルト303R及び303Lも時計回りに回転する。この結果、雄ネジボルト303R及び303Lが、それぞれ、摺動ブロック302R及び302L内の雌ネジと噛み合うことにより、摺動ブロック302R及び302Lが上方向にスライドする。
【0031】
摺動ブロック302R及び302Lには、それぞれ、ヘッドマウントディスプレイ保持部103R及び103Lの各構成部材である筐体部側保持部材308R及び308Lが摺動ブロック302R及び302Lにしっかりとボルト止めされている。
筐体部側保持部材308R及び308Lには、それぞれ、ヒンジ201R及び201Lによって、ヘッドマウントディスプレイ側保持部材309R及び309Lが接続される。ヘッドマウントディスプレイ側保持部材309R及び309Lは、それぞれ、ヘッドマウントディスプレイ104の右側面及び左側面にボルト止めされている。
【0032】
図3では、ヘッドマウントディスプレイ104は、ヒンジ201R及び201Lを軸として跳ね上げられているが、ユーザが仰向けになって頭を筐体部101内に挿入し、ヘッドマウントディスプレイ104を手前に回転させて下ろすと、ヘッドマウントディスプレイ側保持部材309R及び309Lは、それぞれ、筐体部側保持部材308R及び308L上に設置されている回転固定ブロック310R及び310Lのところで引っかかって停止する。この状態で、ヘッドマウントディスプレイ104のディスプレイ面は、下側にいるユーザの顔に正対する。
【0033】
続いて、例えばヘッドマウントディスプレイ104のディスプレイ面中央に設置されている顔距離センサ部311が、下側にいるユーザの顔までの距離の計測を開始して、計測結果を制御回路312に通知する。
【0034】
制御回路312は、顔距離センサ部311が通知した顔までの距離が規定値よりも近ければ、モータ305R及び305Lに、時計回りの回転を指示する。この結果、摺動ブロック302R及び302Lが上昇し、摺動ブロック302R及び302Lにそれぞれ接続されている筐体部側保持部材308R及び308L及びヘッドマウントディスプレイ側保持部材309R及び309Lも上昇して、ヘッドマウントディスプレイ104がユーザの顔から遠ざかる。
【0035】
逆に、制御回路312は、顔距離センサ部311が通知した顔までの距離が規定値よりも遠ければ、モータ305R及び305Lに、反時計回りの回転を指示する。この結果、摺動ブロック302R及び302Lが下降し、摺動ブロック302R及び302Lにそれぞれ接続されている筐体部側保持部材308R及び308L及びヘッドマウントディスプレイ側保持部材309R及び309Lも下降して、ヘッドマウントディスプレイ104がユーザの顔に近づく。
【0036】
ここで、顔(例えば額)とヘッドマウントディスプレイ104のディスプレイ面との距離をd[メートル]、顔との規定値の隙間をm[メートル](定数)、調整にかかる時間をt[秒](定数)とすれば、リニアアクチュエータ機構部301R及び301Lの駆動速度s[メートル/秒]は、次式によって与えられる。
s=(d-m)/t
図3の制御回路312は、上述の駆動速度sを、モータ305R及び305Lに与えればよい。
【0037】
そして、制御回路312は、顔距離センサ部311が通知した顔までの距離が規定値の範囲内に入れば、モータ305R及び305Lに指示していた回転の停止を指示する。
制御回路312は、例えば筐体101内の空きスペースに設置されてよい。
【0038】
なお、右側面部314R及び左側面部314Lの各中央の切込み部内には、スピーカーユニット110R及び110Lが埋め込まれるように構成することができる。
【0039】
以上のようにして、この構成例では、ユーザは筐体101内に仰向けに頭を入れるだけで、ヘッドマウントディスプレイ104の位置(顔に対するヘッドマウントディスプレイ104の距離)を自動調整することが可能となる。
【0040】
なお、ユーザが制御回路312に指示を入力するためのスイッチ群を筐体101の外側面に備える構成としてもよい。スイッチ群として具体的には、前述したヘッドマウントディスプレイ104の位置の自動調整を実行する指示を入力するスイッチ、ユーザが自らヘッドマウントディスプレイ104の位置を調整するためのヘッドマウントディスプレイ104の位置を上昇させる指示を入力するスイッチ及び下降させる指示を入力するスイッチを含むことが望ましい。
【0041】
また、上述した顔距離調整機構部の代わりに、ヘッドマウントディスプレイ104を上下動させるための単純なメカ機構を有し、これによってユーザが手動でヘッドマウントディスプレイ104の位置を調整する構成としてもよい。この構成例については、図7の第3の実施形態において後述する。
【0042】
図4は、第1の実施形態におけるオーディオ機構部の詳細構成例を示す図である。この構成例では、図1又は図2に示されるように、筐体部101において、ユーザの頭部が挿入される内側の頭部の両耳に対応する付近に、ヘッドマウントディスプレイ104に表示される映像に対応する音声を放音するスピーカーユニット110R及び110Lを備える。
特には図示しないゲーム機又はAV機器からオーディオ入力401を介して入力するオーディオ信号は、ステレオアンプ402で左右チャネル独立に増幅された後、右チャネル音声は右スピーカーユニット110Rに、左チャネル音声は左スピーカーユニット110Lから、ステレオ音として放音される。
【0043】
また、第1の実施形態では、図1又は図2に示されるように、筐体部101においてユーザの頭部が挿入される内側に、オーディオエキサイタユニット111を備える。
特には図示しないゲーム機又はAV機器からオーディオ入力401を介して入力するオーディオ信号のうち、重低音信号のみがローパスフィルタ403によって取り出され、アンプ404で増幅された後に、オーディオエキサイタユニット111から重低音振動として出力される。
【0044】
図4に示されるオーディオ入力401、ステレオアンプ402、ローパスフィルタ403、及びアンプ404は、例えば筐体101内の空きスペースに設置されてよい。
【0045】
図4の構成により、ユーザは、ヘッドマウントディスプレイ104による映像再生と共に、豊かなオーディオ再生を楽しむことが可能となる。
【0046】
図4の構成例によれば、ヘッドマウントディスプレイ104をユーザが仰向けに寝転がりながら使用可能であり、ユーザが頭部を動かしてもヘッドマウントディスプレイ104のディスプレイ面を最適な位置に維持することが可能なヘッドマウントディスプレイ支持装置を実現することができる。
【0047】
図5は、第1の実施形態における回転基部105の変形例を示す図である。図5では、図1の回転基部105に相当する回転基部503は、ボールキャスター501及び回転ホイール部502によって、筐体部101の底部を支持している。
なお、変形例では、頭部の左右方向の回転に対応するものとする。
また、変形例では、筐体部101の回転を検出する筐体回転センサ部505を備える。ホイール制御回路504は、筐体回転センサ部505の出力に基づいて筐体部101の回転の角速度を算出する角速度算出部として動作する。ホイール制御回路504は、算出した角速度に基づいて、回転ホイール部502内のモータに指示を出し、回転ホイール部502が、筐体部101を、筐体回転センサ部505が検出した回転方向に回転させる。
このように変形例によれば、ユーザは頭部の動きに合わせて、楽に筐体部101を回転させることが可能となる。なお、回転基部503は、ボールキャスター501を排除し、複数の回転ホイール部502のみで筐体部101の底部を支持する構成としてもよい。
【0048】
図6は、第2の実施形態における首支持部108のスライド機構部の構成例を示す図である。第2の実施形態では、首支持部108をスライドさせる首支持部スライド機構部を備える。
【0049】
より具体的には、首支持部スライド機構部は、図6に示されるように、首支持部108の下方に位置しており筐体部101に固設されたスライドレール601と、スライドをガイドするスライドレバー602、603、604と、スライドを固定する蝶ボルト及びナット605、606を備える。首支持部108は、スライドレバー602と603を連結するスライドレバー604の上に配置される。
【0050】
スライドレバー602、603、604の位置をスライドレール601で調整しながら、蝶ボルト及びナット605、606を締め付けることにより、首支持部108の上下方向(図6の上下方向)の位置、左右方向(頭頂部方向607)の位置、傾き(図6紙面内方向の傾き)を決めることができる。これにより、筐体部101内での頭部の位置を調整しつつ首を適切に支持することができ、頭部や首に負担をかけることなくヘッドマウントディスプレイ104を快適に見ることが可能となる。
【0051】
図7は、第3の実施形態における顔位置調整機構部の構成例を示す図である。図3で説明した第1の実施形態における顔距離調整機構部の構成例では、図3の顔距離センサ部311と、制御回路312と、リニアアクチュエータ機構部301R及び301Lとを備えていた。
これに対して、第3の実施形態における図7に示す顔位置調整機構部の構成例では、図7(a)に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ保持部103R及び103L(図1参照)の各構成部材である筐体部側保持部材308R及び308Lにそれぞれ、筐体部101に対してヘッドマウントディスプレイ104を顔を含む面に略垂直な方向にスライドさせる第1のスライド機構701L及び701R(図7では701Lのみ表示)を備える。
【0052】
第1のスライド機構701L及び701Rの筐体部101の内側に挿入される部分には、図7(b)に示されるように、上下位置調整用の半球状のくぼみ列704L及び704R(図7(b)では704Lのみ表示)が設けられている。
筐体部101の内側には、図7(c)に示されるように、溝705L及び705R(図7(c)では705Lのみ表示)が設けられており、また、この溝705L及び705Rの内面には、バネで紙面手前方向に付勢されているボールプランジャ706L及び706R(図7(c)では706Lのみ表示)が設けられている。
【0053】
ユーザは、第1のスライド機構701L及び701Rを溝705L及び705Rに上から下方向に差し込んで、ヘッドマウントディスプレイ104を見やすい位置で、ボールプランジャ706L及び706Rをくぼみ列704L及び704R中の左右1つずつのくぼみに固定することができる。
このようにして、ボールプランジャ706L及び7065Rとくぼみ列704L及び704Rを使って、顔とヘッドマウントディスプレイ104との距離を手動で調整することができる。
【0054】
また、図7(a)に示されるように、ヘッドマウントディスプレイ保持部103L及び103R(図1参照)の各構成部材であって、ヒンジ201L及び201Rによって筐体部側保持部材308L及び308Rとそれぞれ接続される、ヘッドマウントディスプレイ側保持部材309L及び309R(図7(a)では309Lのみ表示)にそれぞれ、筐体部101に対してヘッドマウントディスプレイ104を筐体部101に挿入されている頭部の頭頂部方向又はその逆方向にスライドさせる第2のスライド機構702L及び702R(図7(a)では702Lのみ表示)を有する。
【0055】
スライド機構702L及び702Rとヘッドマウントディスプレイ104とを接続するスライド機構702L及び702R上の左右2つずつの蝶ボルト及びナット703L及び703R(図7(a)では2つの703Lのみ表示)を緩めてヘッドマウントディスプレイ104の前後位置(頭頂部方向位置)を調整し、その後締め付けることにより、ヘッドマウントディスプレイ104が顔の真上に来るように手動で調整することができる。
図7に示される第3の実施形態では、顔距離センサ部311と制御回路312とリニアアクチュエータ機構部301R及び301Lとを備える図3の第1の実施形態に比較して、安価に製品を製造することが可能となる。
【0056】
図8は、第3の実施形態におけるヘッドマウントディスプレイ支持装置の内側の構成例を示す図である。図8において、左右のスピーカーユニット110L、110Rは、筐体部101に空けられたスライド挿入口803R及び803Lに、矢印804R及び804Lに示されるように水平方向にスライド可能に出し入れすることができる。左右のスピーカーユニット110L、110Rの各側面には、半球状のくぼみ列805R及び805Lが設けられている。一方、図示しないが、スライド挿入口803R及び803L内のくぼみ列805R及び805Lに対向する内面には、ボールプランジャが設けられている。これにより、ユーザは、左右のスピーカーユニット110L、110Rを、筐体部101のスライド挿入口803R及び803Lに対して矢印804R及び804Lの方向にスライドさせて出し入れし、自分の耳にぴったり合う位置でボールプランジャをくぼみ列805R及び805L中の左右1つずつのくぼみに固定することができる。
【0057】
図8の構成例において、オーディオエキサイタユニットは、111Lと111Rの2個が筐体部101に半分程度埋め込まれるように配置される。そして、筐体部101の内側には、図1のクッション材102を構成するクッション材801が敷き詰められ、またスピーカーユニット110L、110Rの周囲にはヘッドホンのイヤーバッドのようなクッション材802が配置される。
図8に示されるクッション材801、802の構成により、顔を筐体部101にぴったりと挿入することができ、スピーカーユニット110L、110Rも耳に密着するため、音質の良い音声を楽しむことが可能となる。
【0058】
第1のスライド機構701L及び701Rによりヘッドマウントディスプレイ104の上下方向位置(図7上下方向位置)を調整し、第2のスライド機構702L及び702Rによりヘッドマウントディスプレイ104の頭頂部方向位置(図7左右方向位置)を調整することでヘッドマウントディスプレイ104のクッション材801を顔の適切な位置に適度な力で押し付けることができる。また、スライド可能に構成されたスピーカーユニット110L、110Rの左右方向位置(図7紙面垂直方向位置)を調整することで、スピーカーユニット110L、110Rのクッション材802を頭部側面に適度な力で押し付けることができる。したがって、第3の実施形態では筐体部101内で頭部を図7上下左右方向から適切に支持することができ、ユーザはより安定して頭部と筐体部101を一体的に動かすことが可能となる。
【0059】
なお、前述した第1の実施形態では、図2及び図3で説明したように、ヒンジ201R及び201Lを軸にして、ヘッドマウントディスプレイ104を、図2の矢印202R又は202Lで示される、筐体部101に挿入されている頭部の頭頂部方向に回転させて跳ね上げることにより、ヘッドマウントディスプレイ104を頭部から退避させることができた。
【0060】
これに対して、ヘッドマウントディスプレイが中央から2つに分離して、夫々跳ね上げることによって、ヘッドマウントディスプレイを頭部から退避させるような構造が採用されてもよい。
また、上下方向に延在した軸を中心にヘッドマウントディスプレイ104を回転させることによって、ヘッドマウントディスプレイを頭部から退避させるような構造が採用されてもよい。
【0061】
以上説明した実施形態では、ヘッドマウントディスプレイ104は、ヘッドマウントディスプレイ側保持部材309R及び309L(図3)にボルトで固定された構成を有するが、ヘッドマウントディスプレイ104が着脱可能として、クランプ等によりヘッドマウントディスプレイ側保持部材309R及び309Lに固定されるようにしてもよい。
【0062】
本発明の実施形態は、ヘッドマウントディスプレイ104を別売りとして、筐体101、回転基部105、台107、首支持部108等からなるヘッドマウントディスプレイ支持装置として提供されてもよいし、ヘッドマウントディスプレイ104を含むヘッドマウントディスプレイシステムとして提供されてもよい。
【符号の説明】
【0063】
101 筐体
102 クッション材
103、103L、103R ヘッドマウントディスプレイ保持部
104 ヘッドマウントディスプレイ
105、503 回転基部
106 ボールキャスター
107 台
108 首支持部
109 内側カバー
110、110R、110L スピーカーユニット
111 オーディオエキサイタユニット
201R、201L ヒンジ
301R、301L リニアアクチュエータ機構部
302R、302L 摺動ブロック
303R、303L 雄ネジボルト
304R、304L ガイドバー
305R、305L モータ
306R、306L モータ軸
307R、307L 固定ブロック
308R、308L 筐体部側保持部材
309R、309L ヘッドマウントディスプレイ側保持部材
310R、310L 回転固定ブロック
311 顔距離センサ部
312 制御回路
314R 右側面部
314L 左側面部
401 オーディオ入力
402 ステレオアンプ
403 ローパスフィルタ
404 アンプ
501 ボールキャスター
502 回転ホイール部
504 ホイール制御回路
505 回転センサ部
601 スライドレール
602、603、604 スライドレバー
605、606 蝶ボルト及びナット
701L、701R 第1のスライド機構
702L、702R 第2のスライド機構
704L、704R、805L、805R くぼみ列
705L、705R 溝
706L、706R ボールプランジャ
801、802 クッション材
803L、803R スライド挿入口
【要約】
【課題】ヘッドマウントディスプレイの技術に関し、ヘッドマウントディスプレイの使用時にユーザの身体的な負担を軽減すると共に、ユーザの頭部等が動いてもディスプレイを常に最適な位置に保持可能とする。
【解決手段】ユーザの頭部を囲む形状を有し頭部の一部を保持する筐体部101と、筐体部101に結合しユーザの顔に正対するようにヘッドマウントディスプレイ104を保持するヘッドマウントディスプレイ保持部103Lと、頭部の動きに連動してヘッドマウントディスプレイ104を保持したまま筐体部101が回転可能なように筐体部101を支持する回転基部105とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8