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  • 特許-利用者登録システム 図1
  • 特許-利用者登録システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-11
(45)【発行日】2022-03-22
(54)【発明の名称】利用者登録システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20220314BHJP
   G06F 21/34 20130101ALI20220314BHJP
   G06F 21/31 20130101ALI20220314BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06F21/34
G06F21/31
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017201408
(22)【出願日】2017-10-17
(65)【公開番号】P2019074974
(43)【公開日】2019-05-16
【審査請求日】2020-04-29
(73)【特許権者】
【識別番号】500351000
【氏名又は名称】SocioFuture株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100102923
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 雄二
(72)【発明者】
【氏名】竹田 茂
(72)【発明者】
【氏名】金谷 柾孝
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 忍
【審査官】萩島 豪
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-228159(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0185386(US,A1)
【文献】特開2011-145785(JP,A)
【文献】特開2008-077586(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 ー 99/00
G06F 21/34
G06F 21/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が、ネットワークを通じて、Fintechの利用者登録サーバと接続されている管理サーバにより、金融機関を利用したサービスの利用者登録を受けるためのシステムであって、
上記サービスの利用者登録と、サービスに対する料金支払いに使用する複数の金融機関の口座の登録を上記金融機関のホストコンピュータに接続されているいずれかの自動取引装置を使用して行われる場合に、
その自動取引装置の動作をネットワークを介して監視し管理する管理サーバは、
上記自動取引装置を利用して残高照会処理を含む金融取引をするためのクレジットカードもしくはキャッシュカード(以下銀行カードと呼ぶ)が自動取引装置に挿入されて、残高照会処理による認証処理がされたとき、
上記利用者登録の要求を受け付ける画面を上記自動取引装置に表示する画面制御手段と、
この画面の操作による要求を受けて、上記利用者により上記銀行カードが挿入されたときに、上記金融機関が行った認証処理の結果を示すデータを含む、上記利用者登録を求める要求電文を上記利用者登録サーバに対して送信する利用者登録要求手段と、
上記利用者登録サーバから上記要求電文に対する応答電文を受信して、該当する金融機関を利用したサービスの利用者登録が受付られたことを示す情報を上記自動取引装置に表示する応答報告手段とを備え、
上記応答報告手段は、
上記利用者登録が受付られた旨の応答電文に含まれた、登録された利用者がFintechにログインをするための識別コードとパスワードを、上記自動取引装置の画面に表示し、もしくは印刷出力し、
上記画面制御手段は、利用者登録が受付られた旨の情報に加えて、新たに別の金融機関の銀行カードの挿入を求める追加登録画面を表示し、
上記利用者登録要求手段は、上記利用者により別の金融機関の銀行カードが挿入されたときに、該当する上記金融機関が行った残高照会処理による認証処理の結果を示すデータと利用者を識別するための識別コードとを含む、上記別の金融機関の追加登録を求める登録要求電文を、上記利用者登録サーバに送信することを特徴とする利用者登録システム。
【請求項2】
コンピュータを請求項に記載のシステムの手段として機能させる利用者登録システム制御プログラム。
【請求項3】
請求項に記載の利用者登録システム制御プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定のサービスの提供を受けるために必要な利用者登録をするため利用者登録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関と連携して、ネットワークを通じて金融関連情報を利用したサービスが注目をあびている。Fintechとも呼ばれるこのサービスでは、例えば、利用者がログインをしてキャッシュレスで安全に商品を購入したり、様々なサービスの提供を受けることができる(特許文献1)(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-152048号公報
【文献】特開2017-174124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
上記のようなサービスを利用するには、予め利用者登録をしなければならない。この種のサービスは金融機関とは独立した機関が運用するので、インターネットやスマートフォンを使用して、サービスに対する料金支払いに使用する金融機関の口座の登録をしなければならない。しかし、この手続きには慎重な本人確認処理と口座の有効性の確認処理が必要になり、書留郵便等と組み合わせたりする煩雑な手続きが要求される。
【0005】
本発明はこの点に着目してなされたもので、金融機関のATMを使用して、上記のようなサービスの提供を受けるために必要な利用者登録をすることができる、利用者登録システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
【0007】
<構成1>
利用者が管理サーバにログインをして、金融機関を利用したサービスの利用者登録を受けるためのシステムであって、
上記サービスの利用者登録と、サービスに対する料金支払いに使用する複数の金融機関の口座の登録を上記金融機関のホストコンピュータに接続されているいずれかの自動取引装置を使用して行われる場合に、
その自動取引装置の動作をネットワークを介して監視し管理する管理サーバは、
上記自動取引装置を利用して残高照会処理を含む金融取引をするためのクレジットカードもしくはキャッシュカードが自動取引装置に挿入されて、残高照会処理による認証処理がされたとき、
上記利用者登録の要求を受け付ける画面を表示する画面制御手段と、
この画面の操作による要求を受けて、上記利用者により銀行カードが挿入されたときに、上記金融機関が行った認証処理の結果を示すデータを含む、上記利用者登録を求める要求電文を利用者登録サーバに対して送信する利用者登録要求手段と、
上記利用者登録サーバから上記要求電文に対する応答電文を受信して、該当する金融機関を利用したサービスの利用者登録が受付られたことを示す情報を上記自動取引装置に表示する応答報告手段とを備え、
上記応答報告手段は、
上記利用者登録が受付られた旨の応答電文に含まれた、登録された利用者がログインをするための識別コードとパスワードを、上記自動取引装置の画面に表示し、もしくは印刷出力し、
上記画面制御手段は、利用者登録が受付られた旨の情報に加えて、新たに別の金融機関の銀行カードの挿入を求める追加登録画面を表示し、
上記利用者登録要求手段は、上記利用者により別の金融機関の銀行カードが挿入されたときに、該当する上記金融機関が行った残高照会処理による認証処理の結果を示すデータと上記識別コードとを含む、上記別の金融機関の追加登録を求める登録要求電文を、上記利用者登録サーバに送信することを特徴とする利用者登録システム。

利用者が管理サーバにログインをして、金融機関を利用したサービスの利用者登録を受けるためのシステムであって、
上記サービスの利用者登録と、サービスに対する料金支払いに使用する複数の金融機関の口座の登録を上記金融機関のホストコンピュータに接続されているいずれかの自動取引装置を使用して行われる場合に、
その自動取引装置の動作をネットワークを介して監視し管理する管理サーバは、
上記自動取引装置を利用して残高照会処理を含む金融取引をするためのクレジットカードもしくはキャッシュカードが自動取引装置に挿入されて、残高照会処理による認証処理がされたとき、
上記利用者登録の要求を受け付ける画面を表示する画面制御手段と、
この画面の操作による要求を受けて、上記利用者により銀行カードが挿入されたときに、上記金融機関が行った認証処理の結果を示すデータを含む、上記利用者登録を求める要求電文を利用者登録サーバに対して送信する利用者登録要求手段と、
上記利用者登録サーバから上記要求電文に対する応答電文を受信して、該当する金融機関を利用したサービスの利用者登録が受付られたことを示す情報を上記自動取引装置に表示する応答報告手段とを備え、
上記応答報告手段は、
上記利用者登録が受付られた旨の応答電文に含まれた、登録された利用者がログインをするための識別コードとパスワードを、上記自動取引装置の画面に表示し、もしくは印刷出力し、
上記画面制御手段は、利用者登録が受付られた旨の情報に加えて、新たに別の金融機関の銀行カードの挿入を求める追加登録画面を表示し、
上記利用者登録要求手段は、上記利用者により別の金融機関の銀行カードが挿入されたときに、該当する上記金融機関が行った残高照会処理による認証処理の結果を示すデータと上記識別コードとを含む、上記別の金融機関の追加登録を求める登録要求電文を、上記利用者登録サーバに送信することを特徴とする利用者登録システム。
【0010】
<構成2>
コンピュータを、構成に記載のシステムの手段として機能させる利用者登録システム制御プログラム。
【0011】
<構成3>
構成に記載の利用者登録システム制御プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0012】
金融機関の自動取引装置(ATM)に銀行カードを挿入することにより、金融機関の金融関連情報を利用したサービスの提供を受けるユーザ登録が簡単にできる。
利用者登録後すぐにログインID(識別コード)とパスワードを自動取引装置(ATM)から出力させて、スマートフォン等に登録することもできる。
利用者登録が受け付けられた利用者が別の金融機関を利用したサービスも希望する場合には、その金融機関の銀行カードを同様に挿入して登録できる。このときは、利用者のログインID(識別コード)が既に発行されているから、この利用者に対する追加登録が円滑にできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のシステムの機能を説明するための説明図である。
図2】本発明の概略動作を説明する説明図である。
図3】(a)は、サービス選択画面の一例を示し(b)は追加登録画面の一例を示す説明図である。
図4】新規に利用者登録をする場合の処理動作フローチャートである。
図5】新たな銀行カードを追加登録する場合の動作フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
このシステムは、例えば、フィンテック(Fintech)12のような、金融機関と連携してネットワークを通じて金融関連情報を利用したサービスの提供を受けるために、利用者14が利用者登録をするためのものである。一般に、パーソナルコンピュータやスマートフォンを使用してインターネットバンキングを利用する利用者よりも金融機関のATMを利用する利用者の方が多い。
【0016】
ATMを利用する場合には、クレジットカードやキャッシュカードを利用者が持参するから、パスワードの入力だけで金融機関による一定レベル以上の本人確認が可能である。本発明ではこれを利用する。なお、以下クレジットカードやキャッシュカードのことを総じて銀行カードと呼んで説明する。
【0017】
図1は、本発明のシステムの機能を説明するための説明図である。
この図に示した利用者14はFintech12の利用登録を希望する顧客である。自動取引装置26は金融機関に設けられた一般的なATM等である。このATMは、管理サーバ32によってその動作を監視され管理されている。この管理サーバ32と自動取引装置26とはセキュリティの高い閉域ネットワーク24を介して接続されている。
【0018】
管理サーバ32は、自動取引装置26を運用し制御するための演算処理装置34と記憶装置36を備えている。演算処理装置34には通信制御手段38と画面制御手段40と利用者登録要求手段42と応答報告手段44とが設けられている。これらの手段が管理サーバ32のコンピュータに一定の処理を実行する機能を付与している。
【0019】
記憶装置36には、以下の処理の過程で、カードデータ46と登録要求電文48と応答電文50とログインID・PW52とが記憶される。なお、管理サーバ32による自動取引装置26の預貯金の入出金取引制御に必要なプログラムやデータは、ここでは図示を省略した。
【0020】
自動取引装置26はA銀行のホストコンピュータ18と直結しておりこの銀行が保有し管理するものとする。なおこの自動取引装置26が他行の銀行カードも使用できるように、A銀行のホストコンピュータ18はB銀行のホストコンピュータ20やC銀行のホストコンピュータ22と所定の銀行間ネットワークで接続されている。
【0021】
多くのATMでは、自行のみならず他行の銀行カードの使用が可能である。例えば、銀行カードをATMに挿入して暗証番号を入力し、残高照会を要求すると、自動的に所定の認証処理が実行されて、残高照会処理に進む。これで認証処理が完了する。
【0022】
管理サーバ32は、利用者14によるFintech12の利用登録のために、ネットワーク25を通じて、Fintech12の利用者登録サーバ13と接続されている。
【0023】
演算処理装置34の、画面制御手段40は、自動取引装置26にいずれかの金融機関の銀行カードが挿入されたとき、通常の取引画面のほかに、利用者14による利用者登録の要求を受け付ける画面を表示する機能を持つ。
【0024】
利用者登録要求手段42は、この画面の操作による要求を受けて、利用者14により銀行カードが挿入されたときに金融機関が行った認証処理の結果を示すデータと、利用者登録に必要なカードデータの一部とを含めた登録要求電文48を、利用者登録サーバ13に対して送信する機能を持つ。
【0025】
応答報告手段44は、登録要求電文48に対する応答電文50を受信して、該当する金融機関を利用したサービスの利用者登録が受付られたことを示す情報を、自動取引装置32の操作画面28に表示する機能を持つ。以下の実施例では、利用者登録が受け付けられると、すぐに自動取引装置にログインIDとパスワードとを表示したり印刷する。しかしながら、利用者がスマートフォンを持参していない場合もある。従って、キャッシュカードやクレジットカードの発行と同様に、セキュリティを高めるために、郵送により利用者にログインIDとパスワードとを通知してもよい。
【0026】
上記のように、通信制御手段38と画面制御手段40とは管理サーバ32が自動取引装置26を制御するための基本的な機能を備える。利用者登録要求手段42と応答報告手段44とは本発明を実施するための特定の機能を有する。記憶装置36に記憶されたカードデータ46は利用者14が自動取引装置26に銀行カード30を挿入したときに取得されるデータである。このカードデータ46に含まれたデータの一部を利用者登録のために登録要求電文48に含めることができる。
【0027】
図2は本発明の概略動作を説明する説明図である。図3にはサービス選択画面62や追加登録画面64の一例を示した。
上記の処理の要点をここで説明し、具体的な処理は図4図5で説明することにする。まず、最初の処理A1で、利用者14が銀行カード30をATM26に挿入すると、先に説明した認証処理が実行される。次に、利用者に対して処理A2で、利用を希望するサービスの選択を求める。Fintech12のサービスが多様である場合に、限定的に利用したいという希望に応えるためである。
【0028】
利用者が希望するサービスの選択後に、新規に利用者登録を要求したとき、認証を済ませたA銀行のカード54のカードデータの一部をFintech12に送信して新規登録を要求する。銀行カードによる認証が終了しているため、Fintech12側ではログインIDとパスワードを発行し新規利用者の登録処理を実行する。
【0029】
この利用者登録を済ませれば、利用者14はA銀行の口座を使用して予め選択したサービスの支払いに使用するといったことが可能になる。利用者は、例えば、スマートフォン60やパーソナルコンピュータを使用してFintech12にログインをして、該当するサービスを利用することができる。
【0030】
なお、利用者が、さらに別のB銀行やC銀行の銀行カード保有しており、それらの銀行の口座も使用したいと希望する場合には、Fintech12に、ログインIDと銀行カードのカードデータの一部と認証処理の結果とを送信する。
【0031】
例えばB銀行のカード56やC銀行のカード58をATMに挿入すると、B銀行やC銀行がその預金残高照会等のための認証処理を実行する。したがって、これらの銀行カードの有効性も簡単に確認できるから、その情報をFintech12に送信して容易に追加登録が可能になる。
【0032】
図3(a)は、サービス選択画面62の一例を示す説明図である。また、図3(b)は追加登録画面64の一例を示す説明図である。
新規登録を希望する利用者14が自動取引装置26に銀行カード30を挿入して、残高照会のような処理で認証処理が終了すると、利用者14は、Fintech12の利用登録要求操作を行う。この要求画面は図示していないが、この要求があると、自動取引装置26の操作画面28に図3(a)の画面が表示される。
【0033】
このサービス選択画面62は、Fintech12が提供する様々なサービスのうちどのサービスを利用したいかを利用者14に選択させるためのものである。利用者が希望するサービスにチェックを入れてから「新規利用者登録をする」というボタンを操作すると、後で説明する手順を経て、利用者登録が実行される。キャンセルボタンが操作されれば処理は終了する。その後の処理は図4で説明する。
【0034】
また、利用者14が、新規登録を済ませた後に別の銀行カードについても追加登録を希望する場合には、自動取引装置26の操作画面28に図3(b)に示した追加登録画面64が表示される。
【0035】
追加登録画面64は、新規登録から続けて別の銀行カードを挿入し追加登録をする場合の画面である。新規登録をするとログインIDとパスワードが管理サーバ32に受信される。管理サーバ32の記憶装置36にはこれらのデータが一時記憶される。そして、次の銀行カードが挿入されて追加登録が求められた場合には、一時記憶したログインIDとパスワードを利用する。利用者はログインIDとパスワードの入力を省略できる。追加登録画面64で、利用者が、「追加登録をする」というボタンを操作した場合には、そのログインIDと新たな銀行カードの追加登録に必要な情報とを利用者登録サーバ13に送信する。これで、何枚でも銀行カードを追加登録できる。
【実施例2】
【0036】
図4は、新規に利用者登録をする場合の処理動作フローチャートである。
まず、ステップS11で、自動取引装置26は、利用者14による銀行カード30の挿入を検出する。自動取引装置26の画面制御手段40は、ステップS12で暗証番号の入力要求をする。挿入された銀行カードがA銀行のものであれば、通信制御手段38はステップS13でA銀行のホストコンピュータ18と通信をする。
【0037】
A銀行のホストコンピュータ18は、ステップS14で認証処理を実行する。画面制御手段40はステップS15で「正常に認証が終了したかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS16の処理に移行し、ノーのときはカードを返却する。
【0038】
ステップS16では、画面制御手段40がサービス利用登録の要求かどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS17の処理に移行し、ノーのときは通常の取引処理に移行する。ステップS17で画面制御手段40はサービス選択画面62(図3)を表示して、希望サービスの選択要求をする。
【0039】
ステップS18では、利用者登録要求手段42が、登録要求処理を開始するかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS19の処理に移行し、ノーのときは通常取引へ移行する。利用者登録要求手段42は、ステップS19で既に説明した登録要求電文を生成する。そして、通信制御手段38がステップS20で登録要求電文を利用者登録サーバ13に送信する。
【0040】
ステップS21では、応答報告手段44がログインIDとパスワードとを、利用者登録サーバ13から受信したかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS22の処理に移行し、ノーのときは何らかの問題があるため、カードを返却する。その後、応答報告手段44はステップS22で報告画面を表示する。この内容は追加登録画面64と同様でよい。
【0041】
図5は、新たな銀行カードを追加登録する場合の動作フローチャートである。
まず、ステップS31で画面制御手段40が追加登録画面64を表示して、追加登録の要求があるかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS32の処理に移行し、ノーのときは処理を終了する。
【0042】
ステップS32からステップS36まで図4ステップS11からステップS15までの処理と同一である。即ち、ステップS32では、新たな銀行カードの挿入を検出する。ステップS33では、暗証番号の入力を要求する。ステップS34では、ホストコンピュータと通信をする。ステップS35では、認証処理をする。ステップS36では、認証処理が、正常に終したかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS37の処理に移行し、ノーのときはカードを返却して処理を終了する。
【0043】
ステップS37では、利用者14に対してログインIDの入力要求をする。ステップS38では、PWの入力を要求する。これは、既にログインIDを取得していて、新たにATMを起動して追加登録をする場合の処理である。新規登録から続けて追加登録をする場合には、ステップS37とステップS38とは不要である。
【0044】
このときは、図3の(b)で説明した追加登録画面64に、例えば、登録利用者がログインをするための識別コード等を表示して、ステップS36からステップS39に進めばよい。ステップS39では、利用者登録要求手段42が既に説明をした追加登録要求電文の生成をする。
【0045】
ステップS40で、通信制御手段38が追加登録要求電文の送信をする。ステップS41で、応答報告手段44が、正常応答電文を受信したかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS42の処理に移行し、ノーのときはカードを返却して処理を終了する。ステップS42では、画面制御手段40が正常に登録が完了した旨の報告画面を表示する。
【0046】
以上のように、利用者登録が受け付けられた利用者が複数の金融機関を利用したサービスを希望する場合にも、ATMを利用して簡単に追加登録ができる。インターネットを通じて登録をする場合に比べて信頼性が高くしかも手続きがきわめて簡単である。特に、Fintech12のシステム側も、煩雑な本人確認処理が不用になり、Fintech12のシステム側と利用者の双方の負担軽減に貢献する。
【0047】
なお、上記のログインIDやパスワードは、Fintech12のシステムが利用者を識別するための識別コード等であって、ATMで入力できるものであればよく、その形式は任意である。また、ログインIDやパスワードをATMで利用者に伝えるには、上記のように新規登録後に表示される追加登録画面64に表示してもよいし、例えば、プリンタで印刷出力してもよい。あるいは、自動取引装置26の操作画面28に、2次元バーコードで表示して、スマートフォン等に簡単に読み取れるようにしても構わない。さらに、上記のように郵送で通知してもよい。
【符号の説明】
【0048】
12 Fintech
13 利用者登録サーバ
14 利用者
18 A銀行のホストコンピュータ
20 B銀行のホストコンピュータ
22 C銀行のホストコンピュータ
24 ネットワーク
25 ネットワーク
26 自動取引装置
28 操作画面
30 銀行カード
32 管理サーバ
34 演算処理装置
36 記憶装置
38 通信制御手段
40 画面制御手段
42 利用者登録要求手段
44 応答報告手段
46 カードデータ
48 登録要求電文
50 応答電文
52 ログインID・PW
54 A銀行のカード
56 B銀行のカード
58 C銀行のカード
60 スマートフォン
62 サービス選択画面
64 追加登録画面
図1
図2
図3
図4
図5