(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-11
(45)【発行日】2022-03-22
(54)【発明の名称】鋲固定される組付け式固定体
(51)【国際特許分類】
F16B 5/00 20060101AFI20220314BHJP
F16B 5/12 20060101ALI20220314BHJP
F16B 9/02 20060101ALI20220314BHJP
F16B 37/04 20060101ALI20220314BHJP
F16B 21/06 20060101ALI20220314BHJP
F16L 3/14 20060101ALI20220314BHJP
F16B 1/00 20060101ALI20220314BHJP
【FI】
F16B5/00 C
F16B5/12 H
F16B9/02 H
F16B37/04 N
F16B21/06 A
F16L3/14 B
F16B1/00 A
(21)【出願番号】P 2018135437
(22)【出願日】2018-07-19
【審査請求日】2021-03-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000243803
【氏名又は名称】未来工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083655
【氏名又は名称】内藤 哲寛
(72)【発明者】
【氏名】川端 誠規
【審査官】児玉 由紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-166507(JP,A)
【文献】実開昭59-028127(JP,U)
【文献】実開平03-015926(JP,U)
【文献】特開2002-201718(JP,A)
【文献】特開平5-340038(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 1/00
5/00- 5/12
9/00-11/00
21/00-43/02
F16L 3/00- 3/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋲打ち機から発射される鋲を用いて構造物に固定される組付け式固定体であって、
前記鋲打ち機の鋲を発射する発射筒の先端部を受け入れ可能な開口を有する空間部、当該空間部に挿入された前記発射筒から発射される1本の鋲により前記構造物に固定される固定部、及び前記空間部に臨むように形成された被組付け部を備えた固定台座と、
前記固定台座の被組付け部に対して一体に組付けられる組付け部、及び前記固定台座の前記空間部に前記開口を通して挿入配置される挿入本体部を備え、当該固定体としての本体機能を果す組付け本体と、
から成り、
前記固定台座の被組付け部は、前記空間部に対して外方に逃がされた逃し空間部に形成され、前記組付け本体の組付け部が当該逃し空間部に入り込むことで、当該空間部に挿入配置された前記挿入本体部は、当該空間部に対する当該挿入本体部の挿入方向を軸とする回転が防止される構成であることを特徴とする鋲固定される組付け式固定体。
【請求項2】
前記組付け本体の挿入本体部は、配線・配管材を直接又は間接に保持する保持部を有することを特徴とする請求項
1に記載の鋲固定される組付け式固定体。
【請求項3】
鋲打ち機から発射される鋲を用いて構造物に固定される組付け式固定体であって、
前記鋲打ち機の鋲を発射する発射筒の先端部を受け入れ可能な開口を有する空間部、当該空間部に挿入された前記発射筒から発射される1本の鋲により前記構造物に固定される固定部、及び前記空間部に臨むように形成された被組付け部を備えた固定台座と、
前記固定台座の被組付け部に対して一体に組付けられる組付け部、及び前記固定台座の前記空間部に前記開口を通して挿入配置される挿入本体部を備え、当該固定体としての本体機能を果す組付け本体と、
から成り、
前記組付け本体の挿入本体部は、前記開口から挿入されるボルトが螺合されるナット部を有していることを特徴とする鋲固定される組付け式固定体。
【請求項4】
前記組付け本体の組付け部は、前記組付け本体に一体に設けられた弾性片と、当該弾性片に設けられた組付け爪とから成ると共に、前記固定台座の被組付け部は、前記組付け爪が係止される被組付け板部から成り、
前記組付け本体の挿入本体部が前記固定台座の空間部に押圧により挿入配置されることで、前記組付け爪と被組付け板部とが係止されることを特徴とする請求項1
ないし3のいずれかに記載の鋲固定される組付け式固定体。
【請求項5】
鋲打ち機から発射される鋲を用いて構造物に固定される組付け式固定体であって、
前記鋲打ち機の鋲を発射する発射筒の先端部を受け入れ可能な開口を有する空間部、当該空間部に挿入された前記発射筒から発射される1本の鋲により前記構造物に固定される固定部、及び前記空間部に臨むように形成された被組付け部を備えた固定台座と、
前記固定台座の被組付け部に対して一体に組付けられる組付け部、及び前記固定台座の前記空間部に前記開口を通して挿入配置される挿入本体部を備え、当該固定体としての本体機能を果す組付け本体と、
から成り、
前記固定台座の空間部に、前記組付け本体の全体が挿入配置可能であることを特徴とする鋲固定される組付け式固定体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋲打ち機から発射される鋲を用いて構造物に固定される組付け式固定体に関するものである。
なお、本明細書で「鋲(stud)」とは、構造物に対して固定体を固定するために使用される金属製の釘、ピン等を指す。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に示されるように、天井壁から吊ボルトを吊り下げるための吊ボルト固定支持具は、固定支持の確実性及び安定性を確保するために、複数本(通常は2本)の鋲(金属製ビス)を用いて、当該天井壁に固定支持しており、複数の鋲を用いて構造物に固定される固定体は、多数存在する。このように、複数の鋲を用いた固定体の複数点止めは、当該固定体に鋲固定部を確保するための部分を本体の周囲に設けるのが通常の設計であり、このため、固定体自体が、本来の機能部のサイズに比較して大型化する欠点がある。
【0003】
しかし、構造物が金属製以外の場合、即ち、コンクリート製、木製等の場合には、鋲の打ち込みにより、構造物の打込み部に亀裂が生じて、当該亀裂が、別の鋲の部分まで達することもある。この現象の発生により、複数の鋲による構造物に対する固定物の固定強度は、低下される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、1本の鋲により、構造物に対して固定物を強固に固定することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための請求項1の発明は、鋲打ち機から発射される鋲を用いて構造物に固定される組付け式固定体であって、
前記鋲打ち機の鋲を発射する発射筒の先端部を受け入れ可能な開口を有する空間部、当該空間部に挿入された前記発射筒から発射される1本の鋲により前記構造物に固定される固定部、及び前記空間部に臨むように形成された被組付け部を備えた固定台座と、
前記固定台座の被組付け部に対して一体に組付けられる組付け部、及び前記固定台座の前記空間部に前記開口を通して挿入配置される挿入本体部を備え、当該固定体としての本体機能を果す組付け本体と、
から成り、
前記固定台座の被組付け部は、前記空間部に対して外方に逃がされた逃し空間部に形成され、前記組付け本体の組付け部が当該逃し空間部に入り込むことで、当該空間部に挿入配置された前記挿入本体部は、当該空間部に対する当該挿入本体部の挿入方向を軸とする回転が防止される構成であることを特徴としている。
【0007】
請求項1の発明においては、鋲打ち機を用いて、1本の鋲により固定台座を構造物に対して固定する。鋲打ち機による固定台座の固定は、構造物における固定予定位置に固定台座を配置し、当該固定台座の空間部に鋲打ち機の発射筒を挿入して、固定台座の固定部の固定位置に当該発射筒を配置した状態で、ガスの燃焼等により発生する衝撃力により、1本の鋲を発射させると、当該鋲は、固定部を貫通して構造物に対して衝撃力により打ち込まれて、固定台座は、固定部において1本の鋲により構造物に固定される。鋲打ち機による構造物に対する鋲の打ち込みは、構造物を構成する母材(コンクリート、金属等)を急激に周囲に押し拡げて嵌入されるため、当該母材が元に戻ろうとする反力により、打ち込まれた鋲の周囲が締め付けられることで、当該母材に対して鋲が大きな締付け力で固定される。その後に、構造物に固定された固定台座の開口を通して、その空間部に、組付け本体の挿入本体部を挿入すると、当該組付け本体の組付け部は、固定台座の前記空間部に臨むように配置された被組付け部に組み付けられることで、構造物に固定された固定台座に対して組付け本体が一体に組み付けられる。その結果、固定台座と組付け本体とから成る組付け式固定体は、1本の鋲によって、構造物に固定される。
【0008】
このように、固定台座と組付け本体とから成る組付け式固定体は、1本の鋲によって、前記固定台座が構造物に固定されるので、別の鋲の打ち込みにより構造物の打込み部に発生した亀裂の影響を受けることがなく、構造物に対して組付け式固定体を、1本の鋲で、しっかり固定できる。また、1本の鋲は、固定台座の中央部に配置しても、当該固定台座の機能を害することはないので、固定台座自体、或いは当該固定台座を含む組付け式固定体のサイズは、不用に大きくなることはない。
また、請求項1の発明によれば、組付け本体の組付け部が、固定台座の空間部の外方に逃がされて形成された逃し空間部に入り込んだ状態で、固定台座に対して組付け本体が組み付けられるので、当該固定台座に対して当該組付け本体は、固定台座の空間部に対する当該挿入本体部の挿入方向を軸とする回転が防止される。よって、固定台座に対する組付け本体の組付けの一体性が高められる。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記組付け本体の挿入本体部は、配線・配管材を直接又は間接に保持する保持部を有することを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明によれば、構造物に配線・配管材を直接又は間接に保持できる。
【0011】
請求項3の発明は、鋲打ち機から発射される鋲を用いて構造物に固定される組付け式固定体であって、
前記鋲打ち機の鋲を発射する発射筒の先端部を受け入れ可能な開口を有する空間部、当該空間部に挿入された前記発射筒から発射される1本の鋲により前記構造物に固定される固定部、及び前記空間部に臨むように形成された被組付け部を備えた固定台座と、
前記固定台座の被組付け部に対して一体に組付けられる組付け部、及び前記固定台座の前記空間部に前記開口を通して挿入配置される挿入本体部を備え、当該固定体としての本体機能を果す組付け本体と、
から成り、
前記組付け本体の挿入本体部は、前記開口から挿入されるボルトが螺合されるナット部を有していることを特徴としている。
【0012】
請求項3の発明によれば、組付け本体の挿入本体部に設けられたナット部にボルトを螺合させることで、当該請求項3の発明に係る組付け式固定体を介して構造物に対してボルトの取付けが可能となる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの発明において、前記組付け本体の組付け部は、前記組付け本体に一体に設けられた弾性片と、当該弾性片に設けられた組付け爪とから成ると共に、前記固定台座の被組付け部は、前記組付け爪が係止される被組付け板部から成り、
前記組付け本体の挿入本体部が前記固定台座の空間部に押圧により挿入配置されることで、前記組付け爪と被組付け板部とが係止されることを特徴としている。
【0014】
請求項4の発明によれば、1本の鋲により構造物に固定された固定台座の開口を通して、その空間部に、組付け本体を押圧して挿入配置すると、当該組付け本体の弾性片が弾性変形されて、当該弾性片に設けられた組付け爪が、固定台座の被組付け板部を通過した後に、前記弾性片が原形状に復元して、当該弾性片に設けられた組付け爪が前記被組付け板部に係止されることで、固定台座と組付け本体とは、一体に組み付けられる。
【0015】
請求項5の発明は、鋲打ち機から発射される鋲を用いて構造物に固定される組付け式固定体であって、
前記鋲打ち機の鋲を発射する発射筒の先端部を受け入れ可能な開口を有する空間部、当該空間部に挿入された前記発射筒から発射される1本の鋲により前記構造物に固定される固定部、及び前記空間部に臨むように形成された被組付け部を備えた固定台座と、
前記固定台座の被組付け部に対して一体に組付けられる組付け部、及び前記固定台座の前記空間部に前記開口を通して挿入配置される挿入本体部を備え、当該固定体としての本体機能を果す組付け本体と、
から成り、
前記固定台座の空間部に、前記組付け本体の全体が挿入配置可能であることを特徴としている。
【0016】
請求項5の発明によれば、固定台座の空間部に、前記組付け本体の全体が挿入配置されることで、当該固定台座を構造物に固定する1本の鋲は、前記組付け本体により内部に隠蔽されるため、組付け式固定体としての見栄えが良くなると共に、全体が固定台座の空間部に挿入配置される組付け本体は、本来的に必要なサイズを有した状態で挿入配置されるので、組付け式固定体が不用に大型化することがない。
【発明の効果】
【0017】
請求項1の発明によれば、組付け本体の組付け部が、固定台座の空間部の外方に逃がされて形成された逃し空間部に入り込んだ状態で、固定台座に対して組付け本体が組み付けられるので、当該固定台座に対して当該組付け本体は、固定台座の空間部に対する当該挿入本体部の挿入方向を軸とする回転が防止される。よって、固定台座に対する組付け本体の組付けの一体性が高められる。
また、請求項3の発明によれば、組付け本体の挿入本体部に設けられたナット部にボルトを螺合させることで、当該請求項3の発明に係る組付け式固定体を介して構造物に対してボルトの取付けが可能となる。
更に、請求項5の発明によれば、固定台座の空間部に、組付け本体の全体が挿入配置可能とすることで、構造物に対して固定台座を固定する1本の鋲が当該組付け本体により隠蔽されることで、見栄えが良好になるのに加え、組付け式固定体が不用に大型化しなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】(a),(b)は、それぞれ本発明の実施例1のボルト吊下げ具S
1 を構成する固定台座Vを異なる方向からみた斜視図である。
【
図2】(a),(b)は、それぞれ
図1(a)のX
1 -X
1 線、及びX
2 -X
2 線の断面図である。
【
図3】(a),(b)は、それぞれ本発明の実施例1のボルト吊下げ具S
1 を構成する組付け本体Aを異なる方向からみた斜視図である。
【
図4】(a),(b)は、それぞれ
図3(a)のY
1 -Y
1 線、及びY
2 -Y
2 線の断面図である。
【
図5】ガス燃焼式鋲打ち機Mにより、固定台座Vを1本の鋲Nを用いてコンクリート天井壁Wに固定している状態の斜視図である。
【
図6】同様の状態の縦断面図〔
図1(a)のX
2 -X
2 線断面図〕である。
【
図7】(a)は、コンクリート天井壁Wに固定された固定台座Vに対して、吊ボルトBの先端部に取付けられた組付け本体Aを組付ける状態を示す斜視図であり、(b)は、(a)の部分拡大図である。
【
図8】(a),(b)は、それぞれ固定台座Vに対する組付け本体Aの組付け前後の断面図である。
【
図9】固定台座Vに対して組付け本体Aが組付けられた状態の異なる位置の断面図である。
【
図10】コンクリート天井壁Wから吊ボルトBを介してパイプP
1 が吊り下げられた状態の斜視図である。
【
図11】本発明の実施例2の配線・配管材保持具S
2 を構成する固定台座Vと保持具本体Eとの分離状態の斜視図である。
【
図12】(a),(b)は、それぞれ固定台座Vに対する保持具本体Eの組付け前後の断面図である。
【
図13】配線・配管材保持具S
2 によりパイプP
2 を支持している状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、複数の実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。
【実施例1】
【0020】
本発明の実施例1のボルト吊下げ具S
1 は、
図1~
図10に示されるように、コンクリート天井壁Wに固定される固定台座Vと、吊ボルトBの先端部が螺合されるナット部23が内部に形成されて、前記固定台座Vに対して一体に組み付けられる組付け本体Aとから成る。固定台座V及び組付け本体Aは、いずれも樹脂の射出成形により形成される。
【0021】
固定台座Vは、
図1及び
図2に示されるように、組付け本体Aを挿入する組付け体挿入開口1の側が固定板部2の側に比較して僅かに外径が小さくなるようなテーパー円筒状の外周壁部3を備え、当該外周壁部3の外周面における対向部には、前記組付け本体Aの組付け爪31が挿入されて係止する被係止板部4を形成するための平壁状の逃し壁部5が、当該外周壁部3よりも傾斜角度が大きく、しかも前記外周壁部3から外方に逃がされることで、当該外周壁部3から突出して、当該外周壁部3の全高に亘って形成されている。当該逃し壁部5の内側には、逃し空間部6を介して同じく平壁状の内壁部7aが形成され、逃し壁部5と内壁部7aとは、その幅方向(前記外周壁部3の周方向)の両端部で連結壁部8により連結されている。よって、対向配置された各内壁部7aは、後述の鋲挿通孔15の軸心C
1 と平行に配置されている。各内壁部7aの前記組付け体挿入開口1の側の端部は、欠落されて、前記組付け本体Aの組付け爪31を、前記逃し空間部6に挿入するための組付け爪挿入開口11となっている。当該組付け爪挿入開口11は、前記逃し空間部6の下端部に連通している。
【0022】
前記外周壁部3の内側における前記各内壁部7aを除く部分には、円筒状の内周壁部7bが肉盗み空間部12を介して設けられている。内周壁部7bは、前記固定板部2から前記外周壁部3の高さ方向の中間部までの間のみに形成され、当該内周壁部7bの内側端部と前記外周壁部3の内周面とは、段差壁部13を介して直交して接続された形態となっている。固定台座Vの内壁部7a及び内周壁部7bと、当該内周壁部7bに接続している逃し壁部5とで形成される空間は、組付け本体Aの挿入配置空間部14となっている。
【0023】
前記固定板部2における円筒状をした前記内周壁部7bの軸心位置には、鋲挿通孔15が貫通して形成され、当該固定板部2の裏面には、ガス燃焼式鋲打ち機Mにより、前記固定台座Vを1本の鋲Nを用いて固定する際に、当該鋲Nが挿通されるスリーブ16が、前記鋲挿通孔15と同心に形成されている。当該スリーブ16の外周には、周方向に沿って複数片のリブ片17が全高に亘って形成され、前記固定板部2の裏面における各リブ片17の外側には、規制壁18が設けられ、前記鋲Nをガス燃焼式鋲打ち機Mによりコンクリート天井壁Wに打ち込む際に、前記スリーブ16及び各リブ片17は、押し潰されて前記規制壁18の内部に収容される。なお、
図1及び
図2において、19は、固定台座Vを鋲Nによりコンクリート天井壁Wに固定する前に、コンクリート天井壁Wに対して当該固定台座Vを横ずれしないように保持するために、固定板部2の上面から突出して形成された複数本のずれ止め突起を示す。
【0024】
図5及び
図6に示されるように、ガス燃焼式鋲打ち機Mの発射筒51の先端部は、スリーブ16の外側に設けられた複数のリブ片17の外側に嵌め込まれることで、当該発射筒51とスリーブ16との同心が確保される。当該発射筒51に一方ずつ供給された鋲Nは、前記スリーブ16内に挿入され、この状態で、当該発射筒51の内部に摺動可能に嵌め込まれた衝撃ロッド52の衝撃力により、前記スリーブ16及び各リブ片17は、一体となって押し潰されて、前記鋲Nは、コンクリート天井壁Wに打ち込まれる。ここで、固定板部2の裏面側にスリーブ16を一体に設けたのは、ガスの燃焼圧力により発生する衝撃ロッド52の衝撃力により、当該スリーブ16及びその外側の各リブ片17を押し潰して衝撃力を吸収することで、当該スリーブ16のない状態で、前記固定板部2に衝撃力が直接に加わった場合に、当該固定板部2が破損されたり、ひびが発生して、固定台座Vの製品価値がなくなるのを防止するためである。
【0025】
前記外周壁部3の外周面における固定板部2の側の端部には、対向配置された一対の逃し壁部5の部分で分断された一対の鍔部10が外方に突出して形成され、その両端部は、前記連結壁部8に接続されている。逃し壁部5及び各連結壁部8の各上端面は、固定板部2及び一対の鍔部10の上面と同一平面上に配置されて、固定台座Vをコンクリート天井壁Wに固定する際に、当該コンクリート天井壁Wの壁面に対して密着される。
【0026】
また、
図2(a)に示されるように、固定台座Vの挿入配置空間部14に組付け本体Aを挿入配置可能なように、各内壁部7aの内面は、組付け本体Aの弾性片22のナット部23の軸心C
2 に対する傾斜に対応した傾斜面7a
1に形成されている。また、前記被係止板部4の内端面は、固定台座Vの挿入配置空間部14に組付け本体Aを挿入して組み付ける際に、当該組付け本体Aの弾性片22の外側に形成された組付け爪31が弾接して、前記弾性片22を弾性変形させるために、前記傾斜面7a
1と同一の方向に傾斜した傾斜内端面4aとなっている。
【0027】
また、固定台座Vの一対の被係止板部4は、組付け本体Aの組付け爪31と係止され、当該一対の被係止板部4は、固定台座Vの外周部に外周壁部3から外方に大きく突出した状態で対向配置された一対の逃し壁部5の下端部に配置されているため、外部から認識し易い逃し壁部5は、被係止板部4の位置の認識指標となる。このため、
図7に示されるように、コンクリート天井壁Wに固定された固定台座Vに対して吊ボルトBの先端部に螺合された組付け本体Aを、当該固定台座Vの直下から押圧して組み付ける際に、固定台座Vの外周壁部3に対して外方に大きく突出した各逃し壁部5の位置により、被係止板部4の位置を認識できるので、コンクリート天井壁Wに固定された固定台座Vに対して組付け本体Aを回動させて、周方向の係止位置を探し出すことなく、固定台座Vに対する組付け本体Aの組付けを容易に行える。
【0028】
一方、組付け本体Aは、
図3及び
図4に示されるように、小径周壁部21aと大径周壁部21bとが軸心方向にずれて一体化された周壁部21の外周面における対向部に、弾性変形可能な一対の厚板状の弾性片22が、外方に突出してそれぞれ一体に形成され、前記周壁部21の内部に、当該周壁部21と同心となって筒状のナット部23が、当該周壁部21と一体となって形成され、前記組付け本体Aは、前記小径周壁部21aの側から前記固定台座Vの挿入配置空間部14に挿入される構成となっている。弾性片22の平面状の外面は、固定台座Vの内壁部7aの内面の傾斜面7a
1に対応して、同一角度だけ傾斜した傾斜面22aとなっている。前記ナット部23を組付け本体Aの挿入方向に沿って二分した挿入側の半分は、周方向に沿って一対の弾性片22が対向配置された部分において連結板部24を介して小径周壁部21aに連結され、当該ナット部23の反挿入側の端部は、その外側に肉盗み空間部25が形成されることで、前記大径周壁部21bに連結されている。ナット部23における組付け本体Aの挿入側の端面は、周壁部21の一方の端面と同一の位置に配置されているが、ナット部23における組付け本体Aの反挿入側の端部は、周壁部21の他方の端面に対して内部に大きく入り込んでいて、当該ナット部23に螺合される吊ボルトBの先端部をガイドする中空逆円錐台状のガイド面26が形成されている。なお、
図4において、27は、前記大径周壁部21bにおける径方向に沿って小径周壁部21aの配置位置に対応する部分に形成された肉盗み空間部である。
【0029】
前記大径周壁部21bにおける一対の弾性片22が配置される部分は、前記ナット部23の軸心C2 に対して平行となるように平面状に大きく切り欠かれることで、切欠き面28が形成され、当該各切欠き面28と、各弾性片22との間の空間は、当該弾性片22の弾性変形を可能とする弾性変形空間部29となっている。厚板状の各弾性片22の外面には、係止爪として機能する組付け爪31が、当該弾性片22の幅方向(小径周壁部21aの接線方向)に沿って形成されている。
【0030】
筒状のナット部23の螺溝終端側(吊ボルトBに対して螺合開始端側と反対側)の端面には、当該ナット部23に対して螺進(螺合状態で回転させることで、当該吊ボルトBが軸心C2 の方向に進むこと)中の吊ボルトBが螺溝終端部に達したことを、作業者に感知させる複数の感知突起32が、ナット部23の螺溝23aに入り込んだ状態で形成されている。
【0031】
次に、
図5~
図10を参照して、上記したボルト吊下げ具S
1 を用いて、コンクリート天井壁Wに吊ボルトBを吊り下げて支持する作業について説明する。まず、
図5及び
図6に示されるように、固定台座Vの固定板部2をコンクリート天井壁Wの壁面Waに押し付けると、当該固定板部2の上面から突出している複数のずれ止め突起19の全部又は一部が、当該壁面Waに臨んでいるコンクリートの骨材の隙間に入り込んで横ずれしなくなる。この状態で、上記したように、ガス燃焼式鋲打ち機Mを用いて前記鋲Nをコンクリート天井壁Wに衝撃的に打ち込むと、円筒状のスリーブ16及びその外周面の複数のリブ片17が押し潰された押潰し塊20となって、規制壁18の内部に収容される(
図8参照)。スリーブ16及びその外周面の複数のリブ片17が押し潰された押潰し塊20となることで、鋲Nの打込み時における固定板部2に対する衝撃ロッド52の衝撃力が緩和されるため、当該固定板部2の破損、或いはひびの発生を防止できることは、上記した通りである。鋲Nの頭部Na は、前記押潰し塊20に対して喰い込んで、一体化された状態となる。
【0032】
これにより、固定台座Vは、1本の鋲Nによりコンクリート天井壁Wに固定され、ガス燃焼式鋲打ち機Mによるコンクリート天井壁Wに対する鋲Nの打ち込みは、コンクリートを急激に周囲に押し拡げて嵌入され、当該コンクリートが元に戻ろうとする反力により、打ち込まれた鋲Nの周囲が締め付けられることで、当該コンクリートに対して大きな締付け力で鋲Nが固定される。固定台座Vは、鋲Nの頭部Naにより、当該鋲Nの本体部に保持される。また、1本の鋲Nによる固定であるため、別の鋲Nの打ち込みによりコンクリートに発生した亀裂の影響を受けることがなく、コンクリート天井壁Wに対して固定台座Vを、1本の鋲のみで、しっかり固定できる。なお、コンクリート天井壁Wに対する固定台座Vの固定作業は、作業者が脚立に昇って行う。
【0033】
次に、作業者の手元において、吊ボルトBと組付け本体Aとを相対的に回転させることで、吊ボルトBの先端部に組付け本体Aを螺着させる。ここで、吊ボルトBと組付け本体Aとを相対的に回転させて、当該吊ボルトBの先端部が、組付け本体Aのナット部23の螺溝終端側に達すると、当該ナット部23に対して螺進中の吊ボルトBの先端部が複数の感知突起32のいずれかに当接して、吊ボルトBの回転に要する力が急激に大きくなることで、作業者は、当該吊ボルトBがナット部23の螺溝終端部に達したことを認識できて、当該吊ボルトBの螺進操作を停止させられる。これにより、組付け本体Aのナット部23の螺溝終端側から吊ボルトBが大きく突出することなく、吊ボルトBの先端部に組付け本体Aが螺着により取付けられる。このため、ナット部23の螺溝終端側からの吊ボルトBの突出長が限界値よりも長くなって、コンクリート天井壁Wの壁面Waに固定されている固定台座Vに対して吊ボルトBの先端部に螺合された組付け本体Aを押圧して組み付ける際に、組付け不能となる事態を予め防止できる。なお、複数の感知突起32は、大きな回転力で、組付け本体Aに対して吊ボルトBを更に螺進させることで、破壊される。
【0034】
次に、
図7及び
図8に示されるように、先端部に組付け本体Aが螺着された吊ボルトBを一方の手で持った状態で、作業者Dは脚立Kに昇り、予めコンクリート天井壁Wに固定されている固定台座Vに対して組付け本体Aを押圧させると、組付け本体Aの各弾性片22の外面に形成された各組付け爪31が、固定台座Vの被係止板部4の傾斜内端面4aに弾接することで、内方に弾性変形された状態で、組付け爪挿入開口11に達すると、当該各組付け爪31は、弾性復元力により原形状に復元して、前記逃し空間部6の下端部に入り込んで、対向する連結壁部8の間であって、しかも各被係止板部4の上方に配置されて、固定台座Vに対して組付け本体Aがナット部23の軸心C
2 を中心にして回転しない状態で、各組付け爪31と各被係止板部4とが互いに係止される。なお、固定台座Vに対する組付け本体Aの組み付けは、当該固定台座Vの被係止板部4と組付け本体Aの組付け爪31との周方向の位相を合致させることが必要であるが、当該固定台座Vの各逃し壁部5が外周壁部3に対して大きく外方に突出していることを作業者は、外観上容易に認識できるので、上記した位相の合致の作業は、比較的容易である。これにより、組付け本体Aは、固定台座Vの挿入配置空間部14に収容されて、コンクリート天井壁Wに固定されている固定台座Vに対して組付け本体Aが一体に組み付けられる。組付け後において、組付け本体Aに対して吊ボルトBを更に回転させると、当該吊ボルトBの先端面が当接状態となっている複数の感知突起32は、いずれも破壊されて、当該吊ボルトBは、鋲Nの頭部Na を押圧した状態となって、組付け本体Aの各組付け爪31は、固定台座Vの各被係止板部4の上面を押圧することで、固定台座Vに対して組付け本体Aが上下動不能となって、両者の組付け状態が強固となる。
【0035】
このように、作業者は、吊ボルトBの先端部に螺着された組付け本体Aを、コンクリート天井壁Wに予め固定されている固定台座Vの直下又はその近傍に配置した状態で、当該固定台座Vに対して押圧させるのみで、コンクリート天井壁Wに吊ボルトBを吊り下げられて、従来のように、コンクリート天井壁Wの壁面Waに固定されたボルト保持具に対して吊ボルトBを直接に回転させて螺着させる必要がないので、コンクリート天井壁Wに対する吊ボルトBの吊下げ作業が容易となる。なお、組付け本体Aの押圧前における固定台座Vに対する組付け本体Aの配置位置は、当該固定台座Vの直下でなくて、その近傍であっても、組付け本体Aは、各弾性片22の外面の傾斜面22aが、固定台座Vの各内壁部7aの内面の傾斜面7a
1に案内されて、固定台座Vの挿入配置空間部14に収容配置されることで、組付け本体Aの各弾性片22に設けられた各組付け爪31は、固定台座Vの各被係止板部4に係止されるため、固定台座Vに対する組付け本体Aの押圧による組付けは容易である。なお、
図9に示されるように、固定台座Vに対して組付け本体Aが組付けられた状態において、当該組付け本体Aの小径周壁部21a及び大径周壁部21bは、それぞれ固定台座Vの内周壁部7b及び外周壁部3の内部に収容配置されて、小径周壁部21aと大径周壁部21bとの間の段差部は、固定台座Vの段差壁部13の直下に配置される。
【0036】
そして、
図10に示されるように、ボルト吊下げ具S
1 によりコンクリート天井壁Wから吊り下げられた複数の吊ボルトBより、当該コンクリート天井壁Wに近い部分にパイプP
1 が水平に配置されて支持される。なお、吊ボルトBの下端部に対してパイプP
1 は、パイプ支持具61及びダブルナット62を介して支持される。なお、ボルト吊下げ具S
1 を構成する固定台座Vは、1本の鋲Nによりコンクリート天井壁Wの壁面Waに固定されて、当該ボルト吊下げ具S
1 に吊ボルトBを吊り下げるので、1本の鋲Nにより壁面Waに固定される固定台座Vの周方向に沿った固定位置は、任意の位置でよいので、当該固定台座Vの壁面Waに対する固定作業が容易となる。
【0037】
実施例1では、固定台座Vの挿入配置空間部14に組付け本体Aの全体が挿入配置されるため、組付け本体A自体が、請求項1の「挿入本体部」を構成している。
【実施例2】
【0038】
次に、
図11~
図13を参照して、本発明の実施例2の配線・配管材保持具S
2 について説明する。配線・配管材保持具S
2 は、前記固定台座Vと、当該固定台座Vに対して組み付けられる保持具本体Eとから成る。保持具本体Eは、樹脂の射出成形により、一定幅の板部がU字状にわん曲して形成されることで、パイプ挿入開口41が形成され、保持体42の当該パイプ挿入開口41を形成する部分に、一対の弾性片43が対向して形成され、各弾性片43の外側に、組付け爪44が全幅に亘って形成された構成である。各弾性片43は、保持体42よりも狭幅に形成されて、当該保持体42の幅方向の中央で一体に接続されている。
【0039】
保持体42は、半円筒部42aの開口部に、各保持壁部42bが互いに平行となって一体形成された形状であって、当該各保持壁部42bに一体に接続された各弾性片43は、パイプ挿入開口41に向けて漸次幅が狭くなるように傾斜配置されている。よって、パイプ挿入開口41の幅U1 は、保持体42の各保持壁部42bの幅U2 よりも狭く形成され、前記パイプ挿入開口41から保持体42の半円筒部42aに対応したパイプP2 を挿入する際には、一対の弾性片43は、外側に弾性変形されて、保持体42にパイプP2 が挿入された後に、原形状に復元する。
【0040】
そして、
図12に示されるように、実施例1と同様にして、ガス燃焼式鋲打ち機Mを用いて、1本の鋲Nのみで、固定台座Vをコンクリート天井壁Wの壁面Waに固定した後に、パイプP
2 を保持体42で支持した状態で、当該固定台座Vの直下に配置した保持具本体Eを、当該固定台座Vに対して押圧する。これにより、固定台座Vの挿入配置空間部14に、保持具本体Eの一対の弾性片43が挿入配置されて、当該保持具本体Eの一対の弾性片43が内側に僅かに弾性変形された後に、原形状に復元することで、保持具本体Eの一対の弾性片43の外側に設けられた各組付け爪44は、固定台座Vの各組付け爪挿入開口11を通して、外周壁部3に対して外側に逃げて配置された逃し壁部5と当該外周壁部3とを連結する各連結壁部8の間であって、しかも被係止板部4の上方に配置されることで、当該各組付け爪44と各被係止板部4とが互いに係止される。これにより、壁面Waに固定された固定台座Vに対して保持具本体Eが、互いに相対回転することなく一体に組み付けられる。
【0041】
実施例2では、固定台座Vの挿入配置空間部14に挿入配置される保持具本体Eの一対の弾性片43の部分が、請求項1の「挿入本体部」を構成している。
【0042】
実施例1,2のいずれにおいても、固定台座Vをコンクリート天井壁Wに固定するための鋲Nは、1本のみであって、しかも当該固定台座Vの固定板部2の中央部に配置され、当該固定台座Vに組付け本体A又は保持具本体Eが一体に組み付けられることで、当該鋲Nは、内部に隠蔽されるため、見栄えが良くなると共に、固定台座Vを有するボルト吊下げ具S1 又は配線・配管材保持具S2 のサイズは、本来的に必要なサイズであって、鋲Nを配置するために余分のスペースを確保する必要がなくなり、ボルト吊下げ具S1 又は配線・配管材保持具S2 が不用に大型化することがない。
【0043】
また、上記実施例1,2では、組付け式固定体を固定する対象としての構造物がコンクリート天井壁の場合であるが、コンクリート側壁、コンクリート床壁等に対しても、固定可能である。
【0044】
また、上記の実施例1,2では、ガス燃焼式鋲打ち機Mから発射される1本の鋲Nにより、ボルト吊下げ具S1 又は配線・配管材保持具S2 を構成する固定台座Vをコンクリート天井壁Wに固定する例を挙げたが、本発明に係る組付け式固定体が固定される対象(母材)は、コンクリート壁に限定されず、母材との関係で打ち込まれた鋲が必要な固定強度を確保できることを条件に、軽量型鋼を構成する金属薄板、レンガ、コンクリートブロック等に対しても、1本の鋲により固定可能である。特に、固定の対象が金属薄板の場合には、鋲を打ち込んでも、周囲に亀裂が発生しないので、1本の鋲のみで、大きな固定力でもって固定可能である。
【0045】
また、1本の鋲で構造物に固定される「組付け式固定体」に関しては、1本の鋲で構造物に固定される固定台座と、当該固定台座に対して一体に組み付けられる組付け本体とから成るものであれば、実施例1,2のボルト吊下げ具S1 ,配線・配管材保持具S2 に限定されず、いかなる用途の固定体であってもよい。
【0046】
なお、上記実施例1,2では、固定台座Vのスリーブ16と、ガス燃焼式鋲打機Mの発射筒51との同心の確保は、当該スリーブ16の外周面に形成された複数のリブ片17を用いているが、固定台座Vの固定板部2における前記スリーブ16の外側に設けられた環状の規制壁18に対して前記発射筒51を外嵌又は内嵌させて、スリーブ16に対する発射筒51の同心を確保してもよい。
【符号の説明】
【0047】
A:組付け本体(挿入本体部)
B:吊ボルト(ボルト)
E:保持具本体(組付け本体)
M:ガス燃焼式鋲打ち機
N:鋲
P2 :パイプ(配線・配管材)
S1 :ボルト吊下げ具
S2 :配線・配管材保持具
V:固定台座
W:コンクリート天井壁(構造物)
Wa :壁面
1:組付け体挿入開口(開口)
2:固定板部(固定部)
4:被係止板部(被組付け部,被組付け板部)
5:逃し壁部
6:逃し空間部
14:挿入配置空間部(固定台座の空間部)
22:弾性片
23:ナット部
31,44:組付け爪
41:パイプ挿入開口
42:保持具本体
43:弾性片(挿入本体部)
51:発射筒
52:衝撃ロッド