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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-11
(45)【発行日】2022-03-22
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 5/08 20060101AFI20220314BHJP
   H02K 15/12 20060101ALI20220314BHJP
   F04D 13/06 20060101ALI20220314BHJP
   F16B 21/04 20060101ALI20220314BHJP
【FI】
H02K5/08 A
H02K15/12 E
F04D13/06 E
F04D13/06 F
F16B21/04 B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018547705
(86)(22)【出願日】2017-10-25
(86)【国際出願番号】 JP2017038446
(87)【国際公開番号】W WO2018079578
(87)【国際公開日】2018-05-03
【審査請求日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】P 2016209341
(32)【優先日】2016-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】日本電産サンキョー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(72)【発明者】
【氏名】倉谷 大樹
(72)【発明者】
【氏名】山本 岳
【審査官】小林 紀和
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-169247(JP,A)
【文献】特開昭53-039407(JP,A)
【文献】特開2005-184958(JP,A)
【文献】実開昭56-092458(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 5/08
H02K 15/12
F04D 13/06
F16B 21/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸および駆動用磁石を有するロータと、筒状に形成され前記ロータの外周側に配置されるステータとを備えるとともに、前記ロータの軸方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、少なくとも前記ステータの第2方向側および前記ステータの外周側を覆う樹脂製の樹脂封止部材と、前記樹脂封止部材の第1方向端側に固定され前記回転軸を支持するカバー部材とを備え、
前記樹脂封止部材には、前記樹脂封止部材の外周面から前記ロータの径方向の外側に向かって突出する複数の突起部が形成され、
前記カバー部材の第2方向側部分は、前記樹脂封止部材を外周側から覆う筒状の覆部となっており、
前記覆部には、前記覆部の第2方向端から第1方向に向かって切り欠かれた複数の切欠き部と、複数の前記切欠き部のそれぞれの第1方向端側から前記ロータの周方向の一方側へ延びるとともに複数の前記突起部のそれぞれが係合する複数の係合溝と、前記突起部が前記係合溝に係合している状態の前記カバー部材の、前記周方向の他方側への移動を規制するストッパとが形成され、
前記周方向における前記切欠き部の幅は、前記周方向における前記突起部の幅よりも広くなっていることを特徴とするモータ。
【請求項2】
前記ストッパは、1個の前記係合溝の、前記周方向の他端側に形成され、
前記ストッパが形成される前記係合溝を第1係合溝とすると、
前記覆部には、前記周方向の他方側において、前記第1係合溝を除いた残りの前記係合溝のそれぞれの、前記軸方向の両端を繋ぐ複数の接続部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のモータ。
【請求項3】
複数の前記接続部のそれぞれは、前記第1係合溝が繋がる前記切欠き部を除いた残りの前記切欠き部のそれぞれの、前記周方向の両端を繋ぐとともに、前記第1係合溝が繋がる前記切欠き部を除いた残りの前記切欠き部のそれぞれを前記径方向の外側から覆っていることを特徴とする請求項2記載のモータ。
【請求項4】
前記樹脂封止部材には、4個の前記突起部が前記周方向において所定のピッチで形成され、
前記覆部には、4個の前記切欠き部と4個の前記係合溝とが前記周方向において4個の前記突起部と同じピッチで形成され、
前記周方向において前記第1係合溝と隣り合う2個の前記係合溝のそれぞれを第2係合溝とし、4個の前記係合溝のうちの前記第1係合溝と前記第2係合溝とを除いた残りの前記係合溝を第3係合溝とすると、
前記第1係合溝に係合する前記突起部および前記ストッパと、前記第3係合溝に係合する前記突起部および前記第3係合溝とによって、前記周方向において、前記樹脂封止部材に対して前記カバー部材が位置決めされ、
前記第2係合溝に係合する前記突起部および前記第2係合溝と、前記第3係合溝に係合する前記突起部および前記第3係合溝とによって、前記軸方向において、前記樹脂封止部材に対して前記カバー部材が位置決めされていることを特徴とする請求項2または3記載のモータ。
【請求項5】
前記係合溝の第1方向側の側面および前記係合溝の第2方向側の側面の少なくともいずれか一方には、前記軸方向に向かって突出する凸部が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のモータ。
【請求項6】
前記ステータは、複数の駆動用コイルと、複数の前記駆動用コイルのそれぞれが巻回される複数の突極部および環状の外周環部を有するステータコアとを備え、
複数の前記突極部は、前記外周環部から前記径方向の内側に向かって突出し、
前記外周環部の第1方向側の端面、および、前記突起部の第1方向側の面は、前記軸方向に直交する平面となっており、
前記外周環部の第1方向側の端面の一部は、前記樹脂封止部材に覆われていない露出面となっており、
前記突起部の第1方向側の面と前記露出面とは、同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のモータ。
【請求項7】
前記カバー部材には、前記覆部よりも前記径方向の内側に配置される円環状の円環部が形成され、
前記樹脂封止部材の第1方向側部分には、前記径方向において前記円環部の外周面が接触する接触面が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のモータ。
【請求項8】
前記樹脂封止部材の、前記突起部よりも第1方向側の外周面と、前記覆部の、前記突起部よりも第1方向側の内周面との前記径方向の間には、接着剤が充填される接着剤充填空間が形成され、
前記接着剤充填空間には、前記接着剤が充填されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ステータの少なくとも一部が樹脂封止部材で覆われているモータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、羽根車と、羽根車を回転させるモータとを備えるポンプ装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のポンプ装置では、モータは、駆動用磁石を有するロータと、ロータの外周側に配置される円筒状のステータとを備えている。羽根車およびモータは、ハウジングと、ハウジングの上部を覆う上ケースとによって構成されるケース体の内部に配置されている。上ケースには、ロータを回転可能に支持する固定軸の上端側が固定されている。ハウジングは、羽根車が配置されるポンプ室とステータとの間を隔てる隔壁部材と、ステータを外周側、上側および下側から覆う樹脂製の封止部とを備えている。隔壁部材は、円筒部と底部と鍔部(フランジ部)とを有する有底円筒状に形成されている。鍔部は、封止部の上端面に密着している。また、円筒部は、ステータを内周側から覆っており、ステータは、隔壁部材と封止部とによって完全に覆われている。
【0003】
また、特許文献1に記載のポンプ装置では、封止部は、BMC(Bulk Molding Compound)によって形成されている。この封止部は、ステータが固定された状態の隔壁部材を金型内に配置し、この金型内に樹脂材料を注入して硬化させることで形成されている。すなわち、封止部は、隔壁部材と一体成形されている。また、封止部は、ステータを覆う略円筒状の本体部と、本体部の外周面から径方向の外側へ突出するネジ固定部とを備えている。このポンプ装置では、上ケースと封止部とがネジによって互いに固定されており、封止部のネジ固定部には、ネジの先端がねじ込まれる固定穴が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-3580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のポンプ装置では、上ケースと封止部とを固定するためのネジが必要となる。また、このポンプ装置では、BMCによって形成される封止部の樹脂成形時に、ネジ固定部に固定穴を形成することは困難であるため、封止部の成形工程後に、固定穴の形成工程が必要となる。そのため、このポンプ装置の場合、ポンプ装置の部品コストおよび製造コストが高くなる。すなわち、このポンプ装置の場合、ポンプ装置のコストが高くなる。
【0007】
そこで、本発明の課題は、ステータを覆う樹脂封止部材と、ロータの一部をなす回転軸を支持するとともに樹脂封止部材に固定されるカバー部材とを備えるモータにおいて、コストを低減することが可能なモータを提供することにある
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明のモータは、回転軸および駆動用磁石を有するロータと、筒状に形成されロータの外周側に配置されるステータとを備えるとともに、ロータの軸方向の一方を第1方向とし、第1方向の反対方向を第2方向とすると、少なくともステータの第2方向側およびステータの外周側を覆う樹脂製の樹脂封止部材と、樹脂封止部材の第1方向端側に固定され回転軸を支持するカバー部材とを備え、樹脂封止部材には、樹脂封止部材の外周面からロータの径方向の外側に向かって突出する複数の突起部が形成され、カバー部材の第2方向側部分は、樹脂封止部材を外周側から覆う筒状の覆部となっており、覆部には、覆部の第2方向端から第1方向に向かって切り欠かれた複数の切欠き部と、複数の切欠き部のそれぞれの第1方向端側からロータの周方向の一方側へ延びるとともに複数の突起部のそれぞれが係合する複数の係合溝と、突起部が係合溝に係合している状態のカバー部材の、周方向の他方側への移動を規制するストッパとが形成され、周方向における切欠き部の幅は、周方向における突起部の幅よりも広くなっていることを特徴とする。
【0009】
本発明のポンプ装置では、樹脂封止部材に、樹脂封止部材の外周面から径方向の外側に突出する複数の突起部が形成され、樹脂封止部材を外周側から覆うカバー部材の覆部に、覆部の第2方向端から第1方向に向かって切り欠かれた複数の切欠き部と、複数の切欠き部のそれぞれの第1方向端側からロータの周方向の一方側へ延びるとともに複数の突起部のそれぞれが係合する複数の係合溝と、突起部が係合溝に係合している状態のカバー部材の、周方向の他方側への移動を規制するストッパとが形成されている。また、本発明では、周方向における切欠き部の幅は、周方向における突起部の幅よりも広くなっている。
【0010】
そのため、本発明では、突起部が切欠き部を通過するように、第1方向側から第2方向に向かってカバー部材を樹脂封止部材に組み合わせた後、樹脂封止部材に対してカバー部材を周方向の他方側へ回すことで、カバー部材を樹脂封止部材に固定することが可能になる。したがって、本発明では、カバー部材を樹脂封止部材に固定するためのネジが不要になる。また、本発明では、樹脂封止部材に形成される突起部は、樹脂封止部材の外周面から突出しているため、樹脂封止部材が、たとえば、BMCで形成されていても、樹脂封止部材の成形工程において、突起部を容易に形成することが可能になる。
【0011】
このように本発明では、カバー部材を樹脂封止部材に固定するためのネジが不要になるため、モータの部品コストを低減することが可能になる。また、本発明では、樹脂封止部材が、たとえば、BMCで形成されていても、樹脂封止部材の成形工程において、突起部を容易に形成することが可能になるため、モータの製造コストを低減することが可能になる。したがって、本発明では、モータのコストを低減することが可能になる。
【0012】
本発明において、ストッパは、1個の係合溝の、周方向の他端側に形成され、ストッパが形成される係合溝を第1係合溝とすると、覆部には、周方向の他方側において、第1係合溝を除いた残りの係合溝のそれぞれの、軸方向の両端を繋ぐ複数の接続部が形成されていることが好ましい。このように構成すると、覆部において、切欠き部の第1方向端側から周方向の一方側へ延びるように係合溝が形成されていても、軸方向における覆部の強度を高めることが可能になる。また、このように構成すると、周方向の他方側において、ストッパが形成される第1係合溝の、軸方向の両端は繋がれていないため、ストッパが形成された部分を軸方向に容易に撓ませて、ストッパを突起部に容易に係合させることが可能になる。
【0013】
本発明において、複数の接続部のそれぞれは、第1係合溝が繋がる切欠き部を除いた残りの切欠き部のそれぞれの、周方向の両端を繋ぐとともに、第1係合溝が繋がる切欠き部を除いた残りの切欠き部のそれぞれを径方向の外側から覆っていることが好ましい。このように構成すると、たとえば、切欠き部に所定の部材を差し込んだり、切欠き部に接着剤を充填したりすることで、樹脂封止部材に対するカバー部材の固定強度を高めることが可能になる。
【0014】
本発明において、樹脂封止部材には、4個の突起部が周方向において所定のピッチで形成され、覆部には、4個の切欠き部と4個の係合溝とが周方向において4個の突起部と同じピッチで形成され、周方向において第1係合溝と隣り合う2個の係合溝のそれぞれを第2係合溝とし、4個の係合溝のうちの第1係合溝と第2係合溝とを除いた残りの係合溝を第3係合溝とすると、第1係合溝に係合する突起部およびストッパと、第3係合溝に係合する突起部および第3係合溝とによって、周方向において、樹脂封止部材に対してカバー部材が位置決めされ、第2係合溝に係合する突起部および第2係合溝と、第3係合溝に係合する突起部および第3係合溝とによって、軸方向において、樹脂封止部材に対してカバー部材が位置決めされていることが好ましい。このように構成すると、周方向および軸方向において、樹脂封止部材に対してカバー部材をバランス良く位置決めすることが可能になる。
【0015】
本発明において、係合溝の第1方向側の側面および係合溝の第2方向側の側面の少なくともいずれか一方には、軸方向に向かって突出する凸部が形成されていることが好ましい。このように構成すると、突起部を凸部に接触させた状態で係合溝に係合させることが可能になるため、軸方向において、樹脂封止部材に対してカバー部材を精度良く位置決めすることが可能になる。
【0016】
本発明において、ステータは、複数の駆動用コイルと、複数の駆動用コイルのそれぞれが巻回される複数の突極部および環状の外周環部を有するステータコアとを備え、複数の突極部は、外周環部から径方向の内側に向かって突出し、外周環部の第1方向側の端面、および、突起部の第1方向側の面は、軸方向に直交する平面となっており、外周環部の第1方向側の端面の一部は、樹脂封止部材に覆われていない露出面となっており、突起部の第1方向側の面と露出面とは、同一平面上に配置されていることが好ましい。このように構成すると、突起部の第1方向側の面を基準にしてカバー部材を軸方向で位置決めすることで、ステータコアとカバー部材とを軸方向において精度良く位置決めすることが可能になる。
【0017】
本発明において、カバー部材には、覆部よりも径方向の内側に配置される円環状の円環部が形成され、樹脂封止部材の第1方向側部分には、径方向において円環部の外周面が接触する接触面が形成されていることが好ましい。このように構成すると、円環部の外周面と接触面とを利用して、径方向において、樹脂封止部材に対してカバー部材を位置決めすることが可能になる。
【0018】
本発明において、樹脂封止部材の、突起部よりも第1方向側の外周面と、覆部の、突起部よりも第1方向側の内周面との径方向の間には、接着剤が充填される接着剤充填空間が形成され、接着剤充填空間には、接着剤が充填されていることが好ましい。このように構成すると、接着剤充填空間に充填される接着剤によって、樹脂封止部材に対するカバー部材の固定強度を高めることが可能になる。また、このように構成すると、接着剤充填空間に充填される接着剤によって、モータ内部への流体の浸入を抑制することが可能になる。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明では、ステータを覆う樹脂封止部材と、ロータの一部をなす回転軸を支持するとともに樹脂封止部材に固定されるカバー部材とを備えるモータにおいて、モータのコストを低減することが可能になる
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施の形態にかかるモータが組み込まれるポンプ装置の断面図である。
図2図1に示すステータの斜視図である。
図3図1に示す樹脂封止部材付きのステータおよびカバー部材の分解斜視図である。
図4図3に示す樹脂封止部材付きのステータを反対側から示す斜視図である。
図5】(A)は、図3に示す第1係合溝と突起部との係合状態を示す側面図であり、(B)は、図3に示す第3係合溝と突起部との係合状態を示す側面図であり、(C)は、図3に示す第2係合溝と突起部との係合状態を示す側面図である。
図6図5(B)のE部の拡大図である。
図7】本発明の他の実施の形態にかかるカバー部材の斜視図である。
図8】本発明の他の実施の形態にかかる接着剤の配置位置を説明するための拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0031】
(ポンプ装置の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるモータ3が組み込まれるポンプ装置1の断面図である。図2は、図1に示すステータ6の斜視図である。以下の説明では、図1等のZ1方向側を「上」側とし、その反対側である図1等のZ2方向側を「下」側とする。
【0032】
本形態のモータ3は、ポンプ装置1に組み込まれて使用される。このポンプ装置1は、モータ3の動力で回転する羽根車2を備えている。また、モータ3は、DCブラシレスモータであり、ロータ5とステータ6とを備えている。ロータ5は、ロータ5の軸方向と上下方向とが一致するように配置されている。すなわち、上下方向は、ロータ5の軸方向となっている。本形態の上方向(Z1方向)は、ロータ5の軸方向の一方である第1方向となっており、下方向(Z2方向)は、ロータ5の軸方向の他方である第2方向となっている。なお、以下の説明では、ロータ5の径方向を「径方向」とし、ロータ5の周方向(円周方向)を「周方向」とする。
【0033】
羽根車2、ロータ5およびステータ6は、モータ3の一部を構成するハウジング8と、ハウジング8の上端部に固定されるケース体9とから構成されるポンプケースの内部に配置されている。ケース体9には、流体の吸入口9aと、流体の吐出口9bとが形成されている。ハウジング8とケース体9とに囲まれた領域は、吸入口9aから吸入された流体が吐出口9bに向かって通過するポンプ室10となっている。ハウジング8とケース体9との接合部分には、ポンプ室10の密閉性を確保するためのシール部材(図示省略)が配置されている。ハウジング8は、ステータ6を覆う樹脂製の樹脂封止部材12と、樹脂封止部材12の上端側に固定されるカバー部材13とを備えている。
【0034】
ロータ5は、回転軸14と、駆動用磁石15と、スリーブ16とを備えている。回転軸14は、回転軸14の軸方向と上下方向とが一致するように配置されている。スリーブ16は、上下方向の両端に鍔部を有する鍔付きの略円筒状に形成されている。このスリーブ16は、回転軸14の下端側部分の外周面に固定されている。駆動用磁石15は、スリーブ16の外周面に固定されている。また、駆動用磁石15は、上下方向の両端に形成されるスリーブ16の鍔部の間に配置されている。駆動用磁石15の外周面には、N極とS極とが周方向において交互に着磁されている。
【0035】
回転軸14の上端部には、羽根車2が固定されている。羽根車2は、ポンプ室10の内部に配置されている。回転軸14は、スリーブ16を上下方向で挟むように配置される2個の軸受17、18に回転可能に支持されている。軸受17、18は、すべり軸受であり、鍔付きの円筒状に形成されている。スリーブ16の上側に配置される軸受17は、カバー部材13に固定され、スリーブ16の下側に配置される軸受18は、樹脂封止部材12に固定されている。すなわち、回転軸14は、軸受17を介してカバー部材13に回転可能に支持されるとともに、軸受18を介して樹脂封止部材12に回転可能に支持されている。
【0036】
軸受17は、軸受17の鍔部が下側に配置された状態でカバー部材13に固定され、軸受18は、軸受18の鍔部が上側に配置された状態で樹脂封止部材12に固定されている。スリーブ16の上端側には、軸受17の鍔部が接触可能な円環状の軸受板19が固定されている。スリーブ16の下端側には、軸受18の鍔部が接触可能な円環状の軸受板20が固定されている。上下方向における軸受17の鍔部と軸受板19との間、および、軸受18の鍔部と軸受板20との間の少なくともいずれか一方には、わずかな隙間が形成されている。
【0037】
本形態では、軸受17、18がロータ5のラジアル軸受として機能し、軸受17、18および軸受板19、20がロータ5のスラスト軸受として機能している。また、軸受17の上側には、円環状のシール部材21が配置されている。シール部材21は、カバー部材13に固定されている。シール部材21の内周面は、回転軸14の外周面に接触している。
【0038】
ステータ6は、全体として筒状に形成されている。具体的には、ステータ6は、略円筒状に形成されている。このステータ6は、ステータ6の軸方向と上下方向とが一致するように配置されている。また、ステータ6は、ロータ5の外周側に配置されている。ステータ6は、複数の駆動用コイル23と、ステータコア24と、複数のインシュレータ25とを備えている。
【0039】
ステータコア24は、磁性材料からなる薄い磁性板が積層されて形成された積層コアである。このステータコア24は、環状に形成される外周環部24aと、外周環部24aから径方向の内側に向かって突出する複数の突極部24bとを備えている。外周環部24aは、円環状に形成されている。外周環部24aの外周面は、ステータコア24の外周面を構成している。また、上下方向から見たときに、外周環部24aの外周面は、ステータ6の外周面となっている。外周環部24aの上端面24cは、上下方向に直交する平面となっている。外周環部24aの下端面も上下方向に直交する平面となっている。
【0040】
複数の突極部24bは、等角度ピッチで形成されており、周方向において一定のピッチで配置されている。突極部24bの先端部(径方向の内側端部)は、周方向の両側に向かって伸びる略円弧状に形成されている。突極部24bの先端面は、駆動用磁石15の外周面と対向している。
【0041】
インシュレータ25は、樹脂等の絶縁性材料で形成されている。このインシュレータ25は、突極部24bごとに取り付けられている。また、インシュレータ25は、両端に鍔部を有する鍔付きの筒状に形成されており、筒状に形成されるインシュレータ25の軸方向とステータ6の径方向とが一致するように突極部24bに取り付けられている。駆動用コイル23は、インシュレータ25を介して突極部24bに巻回されている。すなわち、駆動用コイル23のそれぞれは、インシュレータ25を介して複数の突極部24bのそれぞれに巻回されている。
【0042】
インシュレータ25は、外周環部24aの上端面24cの一部分を上側から覆っている。具体的には、上端面24cの、周方向におけるインシュレータ25の間の部分、および、径方向における上端面24cの外側部分は、インシュレータ25によって覆われていないが、上端面24cのその他の部分は、インシュレータ25によって覆われている。同様に、外周環部24aの下端面の、周方向におけるインシュレータ25の間の部分、および、外周環部24aの下端面の径方向の外側部分は、インシュレータ25によって覆われていないが、外周環部24aの下端面のその他の部分は、インシュレータ25によって覆われている。
【0043】
(樹脂封止部材およびカバー部材の構成)
図3は、図1に示す樹脂封止部材12付きのステータ6およびカバー部材13の分解斜視図である。図4は、図3に示す樹脂封止部材12付きのステータ6を反対側から示す斜視図である。図5(A)は、図3に示す係合溝13pと突起部12hとの係合状態を示す側面図であり、図5(B)は、図3に示す係合溝13rと突起部12hとの係合状態を示す側面図であり、図5(C)は、図3に示す係合溝13qと突起部12hとの係合状態を示す側面図である。図6は、図5(B)のE部の拡大図である。
【0044】
樹脂封止部材12は、駆動用コイル23を完全に覆って、駆動用コイル23を流体から保護するために設けられている。この樹脂封止部材12は、略円筒状に形成される筒部12aと、略円板状に形成される底部12bとから構成されており、全体として略有底円筒状に形成されている。筒部12aは、筒部12aの軸方向と上下方向とが一致するように配置されている。上下方向から見たときに、筒部12aの中心とステータ6の中心とは一致している。底部12bは、筒部12aの下端を塞いでいる。底部12bの上面側の中心には、軸受18が固定されている。
【0045】
また、樹脂封止部材12は、BMCによって形成されている。本形態では、ステータ6を金型内に配置し、この金型内に樹脂材料を注入して硬化させることで樹脂封止部材12が形成されている。すなわち、樹脂封止部材12は、ステータ6と一体成形されている。ステータコア24の外周環部24aの上端面24cの一部、および、突極部24bの先端面(径方向の内側面)は、樹脂封止部材12によって覆われていないが、ステータ6のその他の部分は、樹脂封止部材12によって覆われている。すなわち、ステータ6の下側および外周側は、樹脂封止部材12によって覆われている。また、外周環部24aの上端面24cの一部を除いたステータ6の上側も、樹脂封止部材12によって覆われている。
【0046】
筒部12aは、肉厚の略円筒状に形成されている。筒部12aの外周面の上端側の外径は、筒部12aの外周面の下端側の外径よりも小さくなっている。すなわち、筒部12aの外周面(すなわち、樹脂封止部材12の外周面)は、筒部12aの外周面の下側部分(すなわち、樹脂封止部材12の外周面の下側部分)をなす大径外周面12cと、筒部12aの外周面の上側部分(すなわち、樹脂封止部材12の外周面の上側部分)をなすとともに大径外周面12cよりも外径の小さい小径外周面12dとから構成されている。小径外周面12dの外径は、外周環部24aの外径よりも小さくなっており、大径外周面12cの外径は、外周環部24aの外径よりも大きくなっている。大径外周面12cと小径外周面12dとの境界部分には、上下方向に直交する平面状の段差面12eが形成されている。
【0047】
筒部12aの内周面の上端側の内径は、筒部12aの内周面の下端側の内径よりも大きくなっている。すなわち、筒部12aの内周面は、筒部12aの内周面の下側部分をなす小径内周面12fと、筒部12aの内周面の上側部分をなす大径内周面12gとから構成されており、小径内周面12fの内径は、大径内周面12gの内径よりも小さくなっている。また、小径内周面12fの曲率半径は、突極部24bの先端面の曲率半径とほぼ等しくなっている。
【0048】
筒部12aには、筒部12aの外周面から径方向の外側に向かって突出する複数の突起部12hが形成されている。すなわち、樹脂封止部材12には、樹脂封止部材12の外周面から径方向の外側に向かって突出する複数の突起部12hが形成されている。本形態では、4個の突起部12hが筒部12aに形成されている。4個の突起部12hは、周方向において所定のピッチで形成されている。具体的には、4個の突起部12hは、ステータ6の軸心を中心にして90°ピッチで形成されており、周方向において等間隔で配置されている。
【0049】
上下方向から見たときの突起部12hの形状は、略長方形状となっている。突起部12hの上面12jは、上下方向に直交する平面となっている。また、突起部12hは、大径外周面12cの上端側に形成されている。上面12jは、段差面12eに繋がっており、上面12jと段差面12eとは同一平面上に配置されている。なお、突起部12hの下面も上下方向に直交する平面となっている。
【0050】
上述のように、外周環部24aの上端面24cの一部は、樹脂封止部材12によって覆われていない。すなわち、上端面24cの一部は、樹脂封止部材12に覆われていない露出面24dとなっている(図1図4参照)。具体的には、上端面24cの径方向の外側部分が露出面24dとなっている。本形態では、露出面24dと段差面12eと上面12jとが同一平面上に配置されている。
【0051】
カバー部材13は、樹脂封止部材12と別体で形成された樹脂部品であり、たとえば、ポリプロピレンによって形成されている。このカバー部材13は、略円筒状に形成される筒部13aと、略円板状に形成される底部13bとから構成されており、全体として略有底円筒状に形成されている。筒部13aは、筒部13aの軸方向と上下方向とが一致するように配置されている。上下方向から見たときに、筒部13aの中心とステータ6の中心とは一致している。底部13bは、筒部13aの上端を塞いでいる。
【0052】
底部13bの中心には、貫通穴が形成されている。この貫通穴には、軸受17とシール部材21とが固定されている。また、底部13bの中心には、下側へ突出する円環状の円環部13cが形成されている。すなわち、カバー部材13には、筒部13aよりも径方向の内側に配置される円環部13cが形成されている。上下方向から見たときに、円環部13cの中心は、ステータ6の中心と一致している。
【0053】
筒部13aの内周面の上端側の内径は、筒部13aの内周面の下端側の内径よりも小さくなっている。すなわち、筒部13aの内周面は、筒部13aの内周面の下側部分をなす大径内周面13dと、筒部13aの内周面の上側部分をなすとともに大径内周面13dよりも内径の小さい小径内周面13eとから構成されている。大径内周面13dの内径は、樹脂封止部材12の大径外周面12cの外径よりも大きくなっている。小径内周面13eの内径は、小径外周面12dの外径よりも大きくなっている。
【0054】
大径内周面13dと小径内周面13eとの境界部分には、上下方向に直交する平面状の段差面13fが形成されている。段差面13fは、段差面12eに当接している。本形態の段差面12eは、上下方向においてカバー部材13に当接する第1当接面である。また、段差面13fは、第1当接面である段差面12eに当接する第2当接面である。
【0055】
筒部13aは、樹脂封止部材12を外周側から覆っている。すなわち、筒部13aは、径方向の外側から樹脂封止部材12を覆っている。具体的には、筒部13aは、樹脂封止部材12の上端側部分を径方向の外側から覆っている。より具体的には、筒部13aの、大径内周面13dが形成された部分が、筒部12aの、大径外周面12cが形成された部分の上端側を覆い、筒部13aの、小径内周面13eが形成された部分が、筒部12aの、小径外周面12dが形成された部分を覆っている。本形態の筒部13aは、樹脂封止部材12を外周側から覆う筒状の覆部である。すなわち、本形態では、カバー部材13の下側部分は、樹脂封止部材12を外周側から覆う覆部となっている。
【0056】
上述のように、筒部13aの、小径内周面13eが形成された部分が、筒部12aの、小径外周面12dが形成された部分を径方向の外側から覆っており、小径外周面12dと小径内周面13eとは、径方向で対向している。本形態の小径外周面12dは、カバー部材13に対向する第1対向面となっており、小径内周面13eは、第1対向面である小径外周面12dに対向する第2対向面となっている。すなわち、樹脂封止部材12には、第1対向面である小径外周面12dが周方向の全域に形成され、カバー部材13には、第2対向面である小径内周面13eが周方向の全域に形成されている。また、本形態では、樹脂封止部材12の外周面の一部である小径外周面12dが第1対向面となっており、筒部13aの内周面の一部である小径内周面13eが第2対向面となっている。第1対向面である小径外周面12dと第2対向面である小径内周面13eは、段差面12e、13fよりも上側に配置されている。
【0057】
段差面13fは、上述のように、段差面12eに当接している。また、上述のように、小径内周面13eの内径は、小径外周面12dの外径よりも大きくなっている。小径外周面12dと小径内周面13eとの径方向の間には、図1に示すように、接着剤充填空間30が形成されており、接着剤充填空間30には、接着剤31が充填されている。すなわち、樹脂封止部材12の、突起部12hよりも上側の外周面である小径外周面12dと、筒部13aの、突起部12hよりも上側の内周面である小径内周面13eとの径方向の間には、接着剤31が充填される接着剤充填空間30が形成されている。
【0058】
接着剤31は、エポキシ樹脂系の接着剤である。接着剤31は、樹脂封止部材12とカバー部材13とを補助的に固定する機能を果たしている。また、接着剤31は、大径内周面13dと大径外周面12cとの径方向の隙間からステータ6の内周側へ水等の液体(流体)が浸入するのを抑制する機能を果たしている。すなわち、小径外周面12dと小径内周面13eとの間には、ステータ6の内周側への流体の浸入を抑制する浸入抑制部材としての接着剤31が配置されている。具体的には、小径外周面12dと小径内周面13eとの間に接着剤31が周方向の全域に亘って配置されている。また、小径外周面12dと小径内周面13eとの間には、接着剤31が配置される配置空間としての接着剤充填空間30が形成されている。
【0059】
図3に示すように、筒部13aには、筒部13aの下端から上方向に向かって切り欠かれた複数の切欠き部13g、13h、13i、13jと、複数の突起部12hのそれぞれが係合する複数の係合溝13p、13q、13r、13sとが形成されている。係合溝13p~13sのそれぞれは、切欠き部13g~13jのそれぞれの上端側から周方向の一方側(図3の時計回りの方向(時計方向)側)へ延びている。以下の説明では、周方向の一方(図3の時計方向)を「時計方向」とし、周方向の他方(図3の反時計回りの方向(反時計方向))を「反時計方向」とする。
【0060】
本形態では、4個の切欠き部13g~13jと、4個の係合溝13p~13sとが筒部13aに形成されている。4個の切欠き部13g~13jおよび4個の係合溝13p~13sは、周方向において4個の突起部12hと同じピッチで形成されている。すなわち、4個の切欠き部13g~13jおよび4個の係合溝13p~13sは、ステータ6の軸心を中心にして90°ピッチで形成されている。
【0061】
係合溝13pは、切欠き部13gに繋がっている。係合溝13qは、切欠き部13hに繋がっている。係合溝13rは、切欠き部13iに繋がっている。係合溝13sは、切欠き部13jに繋がっている。係合溝13p~13sは、周方向においてこの順番に配置されている。本形態の係合溝13pは、第1係合溝であり、係合溝13q、13sは、第1係合溝である係合溝13pと周方向で隣り合う第2係合溝である。また、係合溝13rは、4個の係合溝13p~13sのうちの第1係合溝である係合溝13pと第2係合溝である係合溝13q、13sとを除いた残りの係合溝である第3係合溝となっている。
【0062】
また、筒部13aには、突起部12hが係合溝13p~13sに係合している状態のカバー部材13の、反時計方向側への移動を規制するストッパ13kが形成されている。また、筒部13aには、係合溝13q~13sのそれぞれの反時計方向側において、係合溝13q~13sのそれぞれの、上下方向の両端を繋ぐ複数の接続部13tが形成されている。すなわち、筒部13aには、3個の接続部13tが形成されている。
【0063】
切欠き部13g~13jは、筒部13aの下端から段差面13fまでの範囲に形成されている。すなわち、切欠き部13g~13jは、筒部13aの、大径内周面13dが形成された部分に形成されている。周方向における切欠き部13g~13jの幅は、周方向における突起部12hの幅よりも広くなっている。具体的には、周方向における切欠き部13g~13jの幅は、周方向における突起部12hの幅よりもわずかに広くなっている。
【0064】
係合溝13p~13sは、周方向へ延びるスリット状に形成されている。係合溝13p~13sの上側面は、上下方向に直交する平面となっている。係合溝13p~13sの上側面は、段差面13fに繋がっており、係合溝13p~13sの上側面と段差面13fとは同一平面上に配置されている。
【0065】
3個の接続部13tのそれぞれは、切欠き部13h~13jのそれぞれの、周方向の両端を繋いでいる。また、3個の接続部13tのそれぞれは、切欠き部13h~13jのそれぞれを径方向の外側から覆っている。接続部13tは、筒部13aの外周面から径方向の外側へ突出するように形成されている。また、接続部13tは、上下方向において、筒部13aの全域に形成されている。一方、係合溝13pの反時計方向側において、係合溝13pの上下方向の両端は接続されておらず、係合溝13pの下側は、時計方向端を支点にして弾性変形可能な弾性片13vとなっている。
【0066】
弾性片13vの時計方向側部分の上下方向の幅は、弾性片13vの反時計方向側部分の上下方向の幅よりも狭くなっている。すなわち、係合溝13pの反時計方向側部分の上下方向の幅は、係合溝13pの時計方向側部分の上下方向の幅よりも狭くなっている。係合溝13pの下側面(弾性片13vの上端面)は、上下方向に直交する平面となっている。係合溝13pの反時計方向側部分の上下方向の幅は、突起部12hの上下方向の厚さとほぼ等しくなっている。
【0067】
ストッパ13kは、係合溝13pの反時計方向端側に形成されている。具体的には、ストッパ13kは、係合溝13pの下側面の反時計方向端側に形成されている。すなわち、ストッパ13kは、弾性片13vの上端面の反時計方向端側に形成されている。ストッパ13kは、係合溝13pに係合する突起部12hの反時計方向側の端面に接触する鉤型に形成されている。
【0068】
係合溝13q~13sの下側面は、上下方向に直交する平面となっている。上下方向における係合溝13q~13sの幅は、突起部12hの上下方向の厚さよりもわずかに大きくなっている。係合溝13q~13sの下側面には、上側に向かって突出する凸部13wが形成されている。本形態では、係合溝13q~13sの下側面のそれぞれに、2個の凸部13wが周方向に所定の間隔をあけた状態で形成されている。径方向から見たときの凸部13wの形状は、略等脚台形状となっている。
【0069】
カバー部材13は、4個の突起部12hのそれぞれが4個の切欠き部13g~13jのそれぞれを通過するように、上側から下方向に向かって樹脂封止部材12に組み合わされた後、樹脂封止部材12に対して反時計方向に回されて、樹脂封止部材12に固定される。カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、4個の突起部12hのそれぞれが係合溝13p~13sのそれぞれに係合している。
【0070】
カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、図5(A)に示すように、係合溝13pにおいて、突起部12hの反時計方向側の端面は、ストッパ13kに当接し、突起部12hの時計方向側の端面と係合溝13pの時計方向側の側面との間には隙間が形成されている。また、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、図5(B)に示すように、係合溝13rにおいて、突起部12hの時計方向側の端面が係合溝13rの時計方向側の側面に当接し、突起部12hの反時計方向側の端面と係合溝13rの反時計方向側の側面との間には隙間が形成されている。
【0071】
また、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、図5(C)に示すように、係合溝13qにおいて、周方向における突起部12hの両側で、突起部12hと係合溝13qとの間に隙間が形成されている。同様に、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、係合溝13sにおいて、周方向における突起部12hの両側で、突起部12hと係合溝13sとの間に隙間が形成されている。
【0072】
このように本形態では、係合溝13pに係合する突起部12hおよびストッパ13kと、係合溝13rに係合する突起部12hおよび係合溝13rとによって、周方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13が位置決めされている。
【0073】
また、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、図5(B)、図6に示すように、係合溝13rにおいて、係合溝13rの上側面が突起部12hの上面12jに当接し、凸部13wの上端面が突起部12hの下面に当接している。また、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、図5(C)に示すように、係合溝13qにおいて、係合溝13qの上側面が突起部12hの上面12jに当接し、凸部13wの上端面が突起部12hの下面に当接している。同様に、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定された状態では、係合溝13sにおいて、係合溝13sの上側面が突起部12hの上面12jに当接し、凸部13wの上端面が突起部12hの下面に当接している。
【0074】
このように本形態では、係合溝13rに係合する突起部12hおよび係合溝13rと、係合溝13qに係合する突起部12hおよび係合溝13qと、係合溝13sに係合する突起部12hおよび係合溝13sとによって、上下方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13が位置決めされている。また、段差面12eと同一平面上に配置される突起部12hの上面12jおよび段差面12eと、段差面13fと同一平面上に配置される係合溝13p~13sの上側面および段差面13fとは、上下方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13を位置決めするための基準面となっている。
【0075】
なお、図5(A)に示すように、係合溝13pでは、係合溝13pの上側面が突起部12hの上面12jに当接し、係合溝13pの反時計方向側部分の下側面が突起部12hの下面に当接しているが、上述のように、弾性片13vは、弾性片13vの時計方向端を支点にして弾性変形可能となっている。そのため、係合溝13pに係合する突起部12hおよび係合溝13pは、上下方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13を位置決めする機能を果たしていない。
【0076】
また、カバー部材13が樹脂封止部材12に組み合わされた後、樹脂封止部材12に対して反時計方向に回されるときには、突起部12hがストッパ13kを通過するように、弾性片13vが下側へ弾性変形して撓む。すなわち、弾性片13vは、上下方向に弾性変形して突起部12hとスナップフィット係合する。また、樹脂封止部材12に固定される前のカバー部材13では、径方向から見たときの凸部13wの形状は三角形状となっている(図6の破線参照)。カバー部材13が樹脂封止部材12に組み合わされた後、樹脂封止部材12に対して反時計方向に回されるときに、凸部13wの上端部が潰れて、径方向から見たときの凸部13wの形状が略等脚台形状となる。
【0077】
図1に示すように、円環部13cの外周面は、筒部12aの大径内周面12gに接触している。本形態では、円環部13cの外周面と大径内周面12gとによって、径方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13が位置決めされている。本形態の大径内周面12gは、径方向において円環部13cの外周面が接触する接触面であり、樹脂封止部材12の上側部分に形成されている。なお、底部13bの、円環部13cよりも径方向の外側部分の下面13n、および、筒部12aの上端面12kは、上下方向に直交する平面となっている。下面13nと上端面12kとは上下方向で対向している。また、下面13nと上端面12kとの間には隙間が形成されている。
【0078】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、径方向の外側に突出する4個の突起部12hが樹脂封止部材12に形成され、樹脂封止部材12を外周側から覆うカバー部材13の筒部13aに、切欠き部13g~13jと係合溝13p~13sとストッパ13kとが形成されている。また、周方向における切欠き部13g~13jの幅は、周方向における突起部12hの幅よりも広くなっている。そのため、本形態では、上述のように、4個の突起部12hのそれぞれが4個の切欠き部13g~13jのそれぞれを通過するように、上側から下方向に向かってカバー部材13を樹脂封止部材12に組み合わせた後、カバー部材13を反時計方向に回すことで、カバー部材13を樹脂封止部材12に固定することができる。したがって、本形態では、カバー部材13を樹脂封止部材12に固定するためのネジが不要になる。
【0079】
また、本形態では、樹脂封止部材12に形成される突起部12hは、樹脂封止部材12の外周面から突出しているため、樹脂封止部材12がBMCで形成されていても、樹脂封止部材12の成形工程において、突起部12hを容易に形成することが可能になる。このように本形態では、カバー部材13を樹脂封止部材12に固定するためのネジが不要になるため、モータ3の部品コストを低減することが可能になる。また、本形態では、樹脂封止部材12がBMCで形成されていても、樹脂封止部材12の成形工程において、突起部12hを容易に形成することが可能になるため、モータ3の製造コストを低減することが可能になる。したがって、本形態では、モータ3のコストを低減することが可能になる。
【0080】
本形態では、係合溝13q~13sのそれぞれの反時計方向側において、係合溝13q~13sのそれぞれの、上下方向の両端を繋ぐ接続部13tが筒部13aに形成されている。そのため、本形態では、筒部13aにおいて、切欠き部13h~13jの上端側から周方向へ延びるように係合溝13q~13sが形成されていても、筒部13aの、係合溝13q~13sが形成された部分の強度を高めることが可能になる。また、本形態では、係合溝13pの反時計方向側において、係合溝13pの上下方向の両端は接続されていないため、ストッパ13kが形成される弾性片13vを上下方向へ容易に撓ませることが可能になり、その結果、ストッパ13kを突起部12hに容易に係合させることが可能になる。
【0081】
本形態では、係合溝13pに係合する突起部12hおよびストッパ13kと、係合溝13rに係合する突起部12hおよび係合溝13rとによって、周方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13が位置決めされ、係合溝13rに係合する突起部12hおよび係合溝13rと、係合溝13qに係合する突起部12hおよび係合溝13qと、係合溝13sに係合する突起部12hおよび係合溝13sとによって、上下方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13が位置決めされている。そのため、本形態では、周方向および上下方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13をバランス良く位置決めすることが可能になる。
【0082】
本形態では、係合溝13q~13sの下側面に、上側に向かって突出する凸部13wが形成されており、係合溝13q~13sに係合する突起部12hの下面に凸部13wの上端面が接触している。そのため、本形態では、上下方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13を精度良く位置決めすることが可能になる。
【0083】
本形態では、ステータコア24の上端面24cの一部をなす露出面24dは、樹脂封止部材12の突起部12hの上面12jと同一平面上に配置されている。そのため、本形態では、ステータ6を金型内に配置して樹脂封止部材12を形成する際に、露出面24dを基準面として金型内にステータ6を配置することで、上面12jを精度良く形成することが可能になる。また、本形態では、カバー部材13の係合溝13q~13sの上側面が突起部12hの上面12jに当接することで、上下方向において、樹脂封止部材12に対してカバー部材13が位置決めされているため、樹脂封止部材12とカバー部材13とを上下方向において精度良く位置決めすることが可能になる。さらに、本形態では、軸受17は、軸受17の鍔部が下側に配置された状態でカバー部材13の底部13bに固定され、軸受18は、軸受18の鍔部が上側に配置された状態で樹脂封止部材12の底部12bに固定されている。
【0084】
そのため、本形態では、スリーブ16の上端側に固定される軸受板19と軸受17の鍔部との上下方向の間、および、スリーブ16の下端側に固定される軸受板20と軸受18の鍔部との上下方向の間の少なくともいずれか一方に形成される隙間のばらつきを抑制することが可能になる。
【0085】
本形態では、樹脂封止部材12の小径外周面12dとカバー部材13の小径内周面13eとの径方向の間に接着剤充填空間30が形成されており、接着剤充填空間30に接着剤31が充填されている。そのため、本形態では、接着剤充填空間30に充填される接着剤31によって、樹脂封止部材12に対するカバー部材13の固定強度を高めることが可能になる。また、本形態では、接着剤充填空間30に充填される接着剤31によって、モータ3の内部への流体の浸入を抑制することが可能になる。具体的には、接着剤31によって、ステータ6の内周側への流体の浸入を抑制することが可能になる。
【0086】
(カバー部材の変形例)
図7は、本発明の他の実施の形態にかかるカバー部材13の斜視図である。
【0087】
上述した形態において、図7に示すように、樹脂部品であるカバー部材13の底部13bのヒケを抑制するための凹部13x、13yが底部13bに形成されていても良い。具体的には、円環部13cのヒケを抑制するための複数の凹部13xが円環部13cの下面から上側に向かって窪むように形成されるとともに、底部13bの、円環部13cよりも径方向の外側部分のヒケを抑制するための複数の凹部13yが、底部13bの、円環部13cよりも径方向の外側部分の下面から上側に向かって窪むように形成されていても良い。
【0088】
複数の凹部13xは、周方向において所定の間隔をあけた状態で形成されており、周方向における凹部13xの間には、リブが形成されている。また、複数の凹部13yは、周方向において所定の間隔をあけた状態で形成されており、周方向における凹部13yの間には、リブが形成されている。底部13bの下面13nは、凹部13yの間に形成される複数のリブの下端面と、複数の凹部13yの径方向の外側に配置される円環状の環状下面13zとによって構成されている。なお、図7では、上述した形態と同様の構成については同一の符号を付している。
【0089】
(接着剤の配置位置の変形例)
図8は、本発明の他の実施の形態にかかる接着剤31の配置位置を説明するための拡大断面図である。なお、図8では、図1のF部に対応する部分を図示している。また、図8では、上述した形態と同様の構成には同一の符号を付している。
【0090】
上述した形態では、径方向で対向する樹脂封止部材12の小径外周面12dとカバー部材13の小径内周面13eとの間に接着剤31が配置されているが、図8に示すように、小径外周面12dと小径内周面13eとの間に接着剤31が配置されるとともに、上下方向で対向する樹脂封止部材12の上端面12kとカバー部材13の下面13nとの間に接着剤31が配置されていても良い。具体的には、小径外周面12dと小径内周面13eとの間の上端部と、上端面12kと下面13nとの間の径方向の外側部分に接着剤31が配置されていても良い。
【0091】
この場合には、小径外周面12dおよび上端面12kは、カバー部材13に対向する第1対向面となっており、小径内周面13eおよび下面13nは、第1対向面である小径外周面12dおよび上端面12kに対向する第2対向面となっている。すなわち、第2対向面の一部である下面13nは、第1対向面の一部である上端面12kの上側に配置されている。また、筒部13aの内周面の一部である小径内周面13eが第2対向面の他の一部となっており、樹脂封止部材12の外周面の一部である小径外周面12dが第1対向面の他の一部となっている。さらに、第1対向面と第2対向面とは、上下方向および径方向で対向している。また、第1対向面および第2対向面は、周方向の全域に形成されている。また、小径外周面12dと小径内周面13eとの間、および、上端面12kと下面13nとの間に、接着剤31が配置される配置空間としての接着剤充填空間30が形成されている。
【0092】
また、この場合には、樹脂封止部材12の上端側にカバー部材13が固定される際に、上端面12kの径方向の外側端部分に硬化前の接着剤31が周方向の全域に亘って塗布される。また、図7に示すカバー部材13の変形例においては、樹脂封止部材12にカバー部材13が組み込まれると、上端面12kに塗布された硬化前の接着剤31の一部は、凹部13yの間のリブの下端面に沿って径方向の内側に流れる。なお、凹部13yは、接着剤31の一部が溜まる接着剤溜まり部として機能している。
【0093】
図8に示す変形例では、たとえば、硬化前の接着剤31が塗布された上端面12kを上側に向けた状態で樹脂封止部材12にカバー部材13を固定すれば、上端面12kに塗布された硬化前の接着剤31は、上端面12kから他の箇所へ流れにくくなる。そのため、上述した形態のように小径外周面12dと小径内周面13eとの間に接着剤31が配置されていて、樹脂封止部材12にカバー部材13を固定する際に、たとえば、硬化前の接着剤31が小径外周面12dに塗布される場合と比較して、この変形例では、樹脂封止部材12へのカバー部材13の固定作業を容易に行うことが可能になる。
【0094】
なお、小径外周面12dと小径内周面13eとの間の全体と、上端面12kと下面13nとの間の全体とに接着剤31が配置されていても良い。また、小径外周面12dと小径内周面13eとの間に接着剤31が配置されずに、上端面12kと下面13nとの間のみに接着剤31が配置されていても良い。この場合には、上端面12kは、カバー部材13に対向する第1対向面となっており、下面13nは、第1対向面である上端面12kに対向する第2対向面となっている。
【0095】
(浸入抑制部材の変形例)
上述した形態では、ステータ6の内周側への流体の浸入を抑制する浸入抑制部材は、接着剤31であるが、浸入抑制部材は、接着性を有しない半固体状組成物であっても良い。たとえば、浸入抑制部材は、半固体状潤滑剤であるコーキング剤、コーキング材またはグリースであっても良い。また、ステータ6の内周側への流体の浸入を抑制する浸入抑制部材は、弾性部材で形成されるとともに環状に形成されるシール部材であっても良い。たとえば、浸入抑制部材は、Oリング等であっても良い。
【0096】
ただし、浸入抑制部材がOリングのようなシール部材である場合には、樹脂封止部材12にカバー部材13を固定する際にシール部材にねじれが発生するおそれがある。特に上述した形態では、カバー部材13は、上側から下方向に向かって樹脂封止部材12に組み合わされた後、樹脂封止部材12に対して反時計方向に回されて、樹脂封止部材12に固定されるため、樹脂封止部材12にカバー部材13を固定する際にシール部材にねじれが発生するおそれが高くなる。そのため、シール部材にねじれが発生しないように樹脂封止部材12にカバー部材13を固定する必要があり、樹脂封止部材12へのカバー部材13の固定作業が煩雑になる。これに対して、浸入抑制部材が接着剤31または半固体状組成物であると、樹脂封止部材12にカバー部材13を固定する際に浸入抑制部材がねじれることがないため、樹脂封止部材12へのカバー部材13の固定作業を容易に行うことが可能になる。
【0097】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0098】
上述した形態において、切欠き部13h~13jに所定の部材が差し込まれていても良いし、接着剤が充填されていても良い。この場合には、樹脂封止部材12に対するカバー部材13の固定強度を高めることが可能になる。また、上述した形態では、係合溝13q~13sの下側面に、2個の凸部13wが形成されているが、係合溝13q~13sの下側面に、1個または3個以上の凸部13wが形成されていても良い。また、係合溝13q~13sの下側面に代えて、あるいは、係合溝13q~13sの下側面に加えて、係合溝13q~13sの上側面に凸部13wが形成されていても良い。
【0099】
上述した形態では、4個の突起部12hが90°ピッチで配置されているが、4個の突起部12hは90°ピッチで配置されていなくても良い。また、上述した形態では、樹脂封止部材12に4個の突起部12hが形成されているが、樹脂封止部材12に形成される突起部12hの数は、2個または3個であっても良いし、5個以上であっても良い。この場合には、突起部12hの数に応じた数の切欠き部13g~13jおよび係合溝13p~13sがカバー部材13に形成される。
【0100】
上述した形態では、カバー部材13に1個のストッパ13kが形成されているが、カバー部材13に形成されるストッパ13kの数は2個以上であっても良い。また、上述した形態では、切欠き部13h~13jの周方向の両端を繋ぐように接続部13tが形成されているが、切欠き部13h~13jの周方向の両端を繋がないように接続部13tが形成されていても良い。また、上述した形態において、カバー部材13に接続部13tが形成されていなくても良い。
【0101】
上述した形態において、小径外周面12dと小径内周面13eとの径方向の間の空間(接着剤充填空間30)に接着剤31が充填されていなくても良い。また、上述した形態において、露出面24dと段差面12eと上面12jとが上下方向でずれていても良い。また、上述した形態では、モータ3は、ポンプ装置1に使用されているが、モータ3は、ポンプ装置1以外に使用されても良い。さらに、上述した形態において、弾性片13vと突起部12hとを用いたスナップフィットによって、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定されているが、スナップフィット以外の固定方法で、カバー部材13が樹脂封止部材12に固定されていても良い。
【符号の説明】
【0102】
3 モータ
5 ロータ
6 ステータ
12 樹脂封止部材
12c 大径外周面
12d 小径外周面(樹脂封止部材の突起部よりも第1方向側の外周面、第1対向面)
12e 段差面(第1当接面)
12g 大径内周面(接触面)
12h 突起部
12j 上面(突起部の第1方向側の面)
12k 上端面(第1対向面)
13 カバー部材
13a 筒部(覆部)
13c 円環部
13d 大径内周面
13e 小径内周面(覆部の、突起部よりも第1方向側の内周面、第2対向面)
13f 段差面(第2当接面)
13g~13j 切欠き部
13k ストッパ
13n 下面(第2対向面)
13p 係合溝(第1係合溝)
13q、13s 係合溝(第2係合溝)
13r 係合溝(第3係合溝)
13t 接続部
13w 凸部
14 回転軸
15 駆動用磁石
23 駆動用コイル
24 ステータコア
24a 外周環部
24b 突極部
24c 上端面(外周環部の第1方向側の端面)
24d 露出面
30 接着剤充填空間(配置空間)
31 接着剤(浸入抑制部材)
Z1 第1方向
Z2 第2方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8