(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-11
(45)【発行日】2022-03-22
(54)【発明の名称】有機体を生命的に支持するシステムを使用する方法
(51)【国際特許分類】
C12N 1/12 20060101AFI20220314BHJP
C12M 1/00 20060101ALN20220314BHJP
【FI】
C12N1/12 A
C12N1/12 Z
C12M1/00 E
(21)【出願番号】P 2020107866
(22)【出願日】2020-06-23
(62)【分割の表示】P 2017552085の分割
【原出願日】2016-03-31
【審査請求日】2020-06-24
(32)【優先日】2015-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517342028
【氏名又は名称】ヘリエ ディベロップメント,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チツェク,ルーク
(72)【発明者】
【氏名】エルシュラーガー,メイスン
(72)【発明者】
【氏名】マッカーティー,メイスン
(72)【発明者】
【氏名】ハイデン,ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】ベアー,キャンディス
(72)【発明者】
【氏名】メーザー,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】トラム,ミン ドゥク
(72)【発明者】
【氏名】オライゾラ,ミゲル
【審査官】太田 雄三
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06571735(US,B1)
【文献】特表2009-543553(JP,A)
【文献】国際公開第2013/006459(WO,A1)
【文献】DION, M. & PARKER, W.,Steam Sterilization Principles,PHARMACEUTICAL ENGINEERING,2013年11月,Vol.33, No.6,pp.1-8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/00
C12M 1/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み立てられたバイオリアクタの第1の滅菌を行うことであって、前記組み立てられたバイオリアクタの滅菌が、前記組み立てられたバイオリアクタのガンマ照射又は前記組み立てられたバイオリアクタのオートクレーブのうちの少なくとも一方を含む、第1の滅菌を行うことと、
前記組み立てられたバイオリアクタの前記第1の滅菌を行った後、前記組み立てられたバイオリアクタを用いて1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することと、
前記組み立てられたバイオリアクタを用いて前記1つ以上の第1の微生物を生命的に支持した後、前記組み立てられたバイオリアクタから、前記1つ以上の第1の微生物を取り出すことと、
前記1つ以上の第1の微生物を前記組み立てられたバイオリアクタから取り出した後
、前記組み立てられたバイオリアクタを縮めることであって、前記組み立てられたバイオリアクタを縮めることが
、前記組み立てられたバイオリアクタを折り畳むこと、及び
、前記組み立てられたバイオリアクタを巻き取ることのうちの少なくとも一方を含む
、前記組み立てられたバイオリアクタを縮めることと、
前記組み立てられたバイオリアクタを縮めた後、前記組み立てられたバイオリアクタの第2の滅菌を行うことであって
、前記バイオリアクタをオートクレーブすることを含む、前記組み立てられたバイオリアクタの第2の滅菌を行うことと、
前記組み立てられたバイオリアクタの前記第2の滅菌を行った後、前記組み立てられたバイオリアクタを用いて1つ以上の第2の微生物を生命的に支持することと
を含む方法。
【請求項2】
前記バイオリアクタの前記第1の滅菌を行う前に、前記組み立てられたバイオリアクタを縮めることであって、前記バイオリアクタを滅菌する前に、前記組み立てられたバイオリアクタを折り畳むこと、又は、前記組み立てられたバイオリアクタを滅菌する前に、前記バイオリアクタを巻き取ることのうちの少なくとも一方を含む、前記組み立てられたバイオリアクタを縮めることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組み立てられたバイオリアクタを用いて前記1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することが、
光を前記1つ以上の第1の微生物に供給すること、又は、
有機炭素材料を前記1つ以上の第1の微生物に供給すること
のうちの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記組み立てられたバイオリアクタを用いて前記1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することは、ガスを流体支持培地内に注入することにより、前記流体支持培地内で前記1つ以上の第1の微生物を混合することを含み、
前記ガスが40μm以上且つ2mm以下の直径を有する気泡を含むか、又は、10L/分以上且つ60L/分以下の体積流量で前記ガスが前記流体支持培地に注入されるか、の少なくとも一方である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記組み立てられたバイオリアクタは、1つ以上のバイオリアクタ器具、1つ以上の可撓性管、及び1つ以上のガス送出デバイスのうちの少なくとも1つを備える、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記組み立てられたバイオリアクタを用いて
前記1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することが、前記組み立てられたバイオリアクタを略無菌状態で動作させることを更に含むか、又は、
前記組み立てられたバイオリアクタを用いて
前記1つ以上の第2の微生物を生命的に支持することが、前記組み立てられたバイオリアクタを略無菌状態で動作させることを更に含むか、のうちの少なくとも一方である、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の第1の微生物及び前記1つ以上の第2の微生物が、微細藻類又は藍藻類のうちの少なくとも一方を含むか、又は、
前記1つ以上の第1の微生物及び前記1つ以上の第2の微生物が、1つ以上の光栄養微生物、1つ以上の混合栄養微生物、又は1つ以上の従属栄養微生物のうちの少なくとも1つを含むか、のうちのの少なくとも一方である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の第1の微生物及び前記1つ以上の第2の微生物が、1つ以上の微細藻類を含み、
前記1つ以上の微細藻類が、分類科クロレラ科、分類科ヘマトコッカス科、分類科イカダモ科、分類科チノリモ科、又は分類科クラミドモナス科のうちの少なくとも1つに分類学的に分類される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記組み立てられたバイオリアクタは、最大物理寸法を更に備え、
前記組み立てられたバイオリアクタは、前記最大物理寸法が少なくとも75%低減されるよう、折り畳まれるか巻き取られるかの少なくとも一方であるように構成される、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2015年3月31日に出願された米国非仮特許出願第14/675,432号明細書の一部継続出願である。米国非仮特許出願第14/675,432号明細書は全体的に、参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、一般的には1つ以上の有機体を生命的に支持するシステムに関し、より詳細には、バイオリアクタの滅菌、バイオリアクタの機械的支持及び温度維持、及び/又は有機体の成長を早めることを可能にするそのようなシステムを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
タンパク質、栄養脂肪酸、及び石油の世界での従来の供給源は、人口及び消費者の需要が増大するにつれて枯渇しつつある。藻類(例えば、微細藻類)は、全細胞形態及び抽出産物形態で使用されて、食品、農業添加剤、栄養補助食品、化粧品、特殊化学製品、及びバイオ燃料並びに天然着色剤及び抗酸化剤を提供する様々な他の副産物(例えば、カロテノイド、クロロフィル、フィコシアニン等)を生産することができる生化学的活性物質(例えば、脂質、タンパク質、多糖類)を生産する従来の供給源からの潜在性を有する再生可能源である。藻類は、他の陸上植物と比較して1エーカー(約0.4ヘクタール)当たりの藻類の高い生産性、魚粉が不足品になりつつある場所での非魚ベースの原料資源としての藻類の利用可能性、藻類以外では非生産的又は非耕作可能な土地での藻類の生長能力、及び藻類の多種多様な水源(例えば、真水、半塩水、塩水、及び排水)の使用能力を含め、様々な要因に起因して、従来の供給源への代替原料としても適することができる。代替資源としての藻類の潜在性の実現は、高培養密度、高生産率、及び高品質バイオマス(例えば、生化学的活性物質の望ましいプロファイル、低汚染濃度等)を繰り返し生産可能な信頼性の高いバイオリアクタシステムで藻類を培養する能力に依存することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、生化学的活性物質を生産可能な有機体(例えば、藻類)を生命的に支持する、改善されたシステム及び方法が、将来の栄養、農業、化学、及びエネルギーのニーズをクリーン、無毒、持続可能、及び/又は費用効率的に満たすことにおける有機体の成功を保証するために望ましい。
【0005】
実施形態の更なる説明を促進するために、以下の図面が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】実施形態によるシステムの例示的なブロック図を示す。
【
図2】実施形態によるシステムの概略側面図を示す。
【
図3】実施形態によるシステムの例示的なブロック図を示す。
【
図7】
図6の実施形態による、バイオリアクタを滅菌する例示的な動作のフローチャートを示す。
【
図8】
図6の実施形態による、バイオリアクタを用いて1つ以上の第1の有機体を生命的に支持する例示的な動作のフローチャートを示す。
【
図9】
図6の実施形態による、バイオリアクタを縮める例示的な動作のフローチャートを示す。
【
図12】
図11の実施形態による、支持構造体を提供する例示的な動作のフローチャートを示す。
【
図14】
図13の方法による、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ器具を提供する例示的な動作のフローチャートを示す。
【
図15】
図13の方法による、バイオリアクタを組み立てる例示的な動作のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
説明を簡単且つ明確にするために、図面図は一般的な構築様式を示し、本発明を不必要に曖昧にしないように、周知の特徴及び技法についての説明及び詳細を省き得る。さらに、図面図中の要素は必ずしも一定の縮尺で描かれているわけではない。例えば、本発明の実施形態の理解の改善に役立つように、図中の要素の幾つかの寸法は、他の要素と比較して誇張されていることがある。異なる図中の同じ参照番号は、同じ要素を示す。
【0008】
説明及び特許請求の範囲での「第1」、「第2」、「第3」、「第4」等の用語は、もしあれば、同様の要素を区別するために使用されており、必ずしも特定の逐次順又は時間的順序を記述するためのものではない。そうして使用される用語が、本明細書に記載される実施形態が、例えば、示されるか、又は本明細書に他の方法で記載される順序以外の順序で動作可能なような適切な状態下で交換可能であることを理解されたい。さらに、「含む」及び「有する」という用語並びにそれらの任意の変形は、要素のリストを含むプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置が必ずしも、それらの要素に限定されるわけではなく、明示的に列挙されていない他の要素又はそのようなプロセス、方法、システム、物品、デバイス、又は装置に固有の他の要素を含み得るように、非排他的な包含をカバーすることが意図される。
【0009】
説明及び特許請求の範囲での「左」、「右」、「前」、「後」、「上」、「下」、「上
方」、「下方」等の用語は、もしあれば、説明を目的として使用されており、必ずしも永久的な相対位置を説明するために使用されているわけではない。そうして使用される用語が、本明細書に記載される本発明の実施形態が、例えば、示されるか、又は本明細書に他の方法で記載される向き以外の向きで動作可能であるような適切な状態下では交換可能であることを理解されたい。
【0010】
「結合」、「結合される」、「結合する」、「結合している」等の用語は、広義で理解されるべきであり、2つ以上の要素又は信号を電気的に、機械的、及び/又は他の方法で接続することを指す。2つ以上の電気的要素は、電気的に結合し得るが、機械的又は他の方法で結合されなくてもよく;2つ以上の機械的要素は、機械的に結合し得るが、電気的又は他の方法で結合されなくてもよく;2つ以上の電気的要素は、機械的に結合し得るが、電気的又は他の方法で結合されなくてもよい。結合は、任意の時間長であり得、例えば、永久的であってもよく、半永久的であってもよく、又は一瞬のみであってもよい。
【0011】
「電気的結合」等は、広義で理解されるべきであり、電力信号、データ信号、及び/又は他のタイプ又は組合せの電気信号である、任意の電気信号に関わる結合を含む。「機械的結合」等は、広義で理解されるべきであり、全てのタイプの機械的結合を含む。
【0012】
「結合される」等の言葉の近くでの「脱着可能に」、「脱着可能」等の言葉の不在は、問題となっている結合等が脱着可能であること又は脱着可能ではないことを意味しない。
【0013】
実施形態例の詳細な説明
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持し、微生物及び流体支持培地を囲むように動作可能なバイオリアクタを備える。バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティと、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成し、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含む1つ以上のバイオリアクタ壁とを備えることができる。さらに、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティと連通する1つ以上のバイオリアクタ器具と、バイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上のガス送出デバイスと、バイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上の可撓性管とを備えることができる。さらに、バイオリアクタ器具は、少なくとも1つのガス送出器具を含むことができる。その一方で、ガス送出デバイスは、ガスをバイオリアクタキャビティ内に注入して、1つ以上の微生物を混合するように動作可能であることができ、可撓性管は、ガス送出デバイスをガス送出器具に結合する少なくとも1つのガス送出管を含むことができる。さらに、バイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができ、バイオリアクタは1回以上、オートクレーブされて、滅菌されることができ、バイオリアクタは折り畳まれる及び/又は巻き取られることができる。
【0014】
幾つかの実施形態はシステムを含む。本システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持し、微生物及び流体支持培地を囲むように動作可能なバイオリアクタを備える。バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティと、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成し、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含む1つ以上のバイオリアクタ壁とを備えることができる。さらに、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティと連通する1つ以上のバイオリアクタ器具と、バイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上のガス送出デバイスと、バイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上の可撓性管と、少なくとも1つのパラメータ検知デバイスとを備えることができる。さらに、バイオリアクタ器具は少なくとも1つのガス送出器具を含むことができる。その一方で、ガス送出デバイスは、ガスをバイオリアクタキャビティ内に注入して、微生物を混合するように動作可能であることができ、可撓性管は、ガス送出デバイスをガス送出器具に結合する少なくとも1つのガス送出管を含むことができる。さらに、バイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができ、バイオリアクタが、バイオリアクタ器具、ガス送出デバイス、可撓性管、及びパラメータ検知デバイスを含むように組み立てられる間、(i)組み立てられたバイオリアクタは1回以上、オートクレーブされて、滅菌されることができ、(ii)組み立てられたバイオリアクタは、折り畳まれる及び/又は巻き取られることができる。
【0015】
これら又は他の実施形態では、微生物は、微細藻類又は藍藻類のうちの少なくとも一方を含むことができ、光栄養微生物を含むことができ、混合栄養微生物を含むことができ、及び/又は従属栄養微生物を含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、光バイオリアクタを含むことができ、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、少なくとも部分的に透明であることができる。さらに、バイオリアクタ器具は、有機炭素材料を微生物に供給するように動作可能な少なくとも1つの有機炭素材料送出器具を含むことができる。これら又は他の実施形態では、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、ポリプロピレン及びポリアミドを含む。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを備えることができる。これら又は他の実施形態では、ガス送出デバイスは、ガス送出デバイスによりバイオリアクタキャビティ内に注入されるガスが、約40μm以上且つ約2mm以下の直径を含む気泡を含むことができ、及び/又は約10L/分以上且つ約120L/分以下の体積流量を含むことができるように構成することができる。これら又は他の実施形態では、ガス送出デバイスは、少なくとも1つのスパージャを備えることができ、スパージャはスパージャ材料を含むことができ、スパージャ材料は、多孔性ステンレス鋼又はシリコンを含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ器具は、微生物及び流体支持培地をバイオリアクタキャビティに供給するように動作可能な流体支持培地送出器具を含むことができ、可撓性管は、バイオリアクタキャビティにおいて微生物及び流体支持培地を運搬するように動作可能な流体支持培地送出管を含むことができる。さらに、流体支持培地送出管は、流体支持培地送出管入口及び流体支持培地送出管出口を備えることができ、流体支持培地送出管入口は、流体支持培地送出器具に結合することができ、流体支持培地送出管出口は、バイオリアクタキャビティ内に配置される非平坦断面を備えることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ器具のうちの少なくとも1つは、バイオリアクタ器具フィルタを含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティのバイオリアクタキャビティ圧力を制限するように動作可能な少なくとも1つの圧力調整器を備えることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティは、1つ以上のバイオリアクタ壁を一緒に結合する少なくとも1つの熱溶接部を備えることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、微生物を生命的に支持する前、オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成される。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、微生物のうちの1つ以上の第1の微生物及び微生物のうちの1つ以上の第2の微生物を異なるときに生命的に支持するように動作可能であることができ、バイオリアクタは、第1の微生物を生命的に支持した後、且つ第2の微生物を生命的に支持する前、オートクレーブされて、滅菌されることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティは、微生物を生命的に支持するように動作するとき、略無菌であることができる。
【0016】
これら又は他の実施形態では、微生物は、微細藻類又は藍藻類のうちの少なくとも一方を含むことができ、光栄養微生物を含むことができ、混合栄養微生物を含むことができ、及び/又は従属栄養微生物を含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、光バイオリアクタを含むことができ、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、少なくとも部分的に透明であることができる。さらに、バイオリアクタ器具は、有機炭素材料を微生物に供給するように動作可能な少なくとも1つの有機炭素材料送出器具を含むことができる。これら又は他の実施形態では、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、ポリプロピレン及びポリアミドを含む。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ壁はバイオリアクタ壁厚を備え、バイオリアクタ壁厚は、約152.4μm以上且つ約355.6μm以下であることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ壁は弾性係数を備え、弾性係数は、約1.1ギガパスカル以上であり、且つ約2.5ギガパスカル以下であることができる。これら又は他の実施形態では、可撓性管は可撓性管材料を含み、可撓性管材料は少なくとも部分的に透明であることができる。これら又は他の実施形態では、ガス送出デバイスは少なくとも1つのスパージャを含むことができ、スパージャはスパージャ材料を含むことができ、スパージャ材料は多孔性ステンレス鋼又はシリコンを含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティは、バイオリアクタ壁を一緒に結合する少なくとも1つの熱溶接部を更に備える。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは最大物理寸法を備えることができ、バイオリアクタの最大物理寸法は、組み立てられたバイオリアクタが折り畳まれる及び/又は巻き取られる場合、少なくとも約75%低減することができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、微生物を生命的に支持する前、オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成することができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、微生物のうちの1つ以上の第1の微生物及び微生物のうちの1つ以上の第2の微生物を異なるときに生命的に支持するように動作可能であることができ、バイオリアクタは、バイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持した後、且つ第2の微生物を生命的に支持する前、オートクレーブされて、滅菌されることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、組み立てられると、複数回オートクレーブされて、滅菌されることが可能なように構成することができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ器具は、微生物及び流体支持培地をバイオリアクタキャビティに供給するように動作可能な流体支持培地送出器具を含むことができ、可撓性管は、微生物及び流体支持培地をバイオリアクタキャビティにおいて運搬するように動作可能な流体支持培地送出管を含むことができ、流体支持培地送出管は、流体支持培地送出管入口及び流体支持培地送出管出口を備え、流体支持培地送出管入口は、流体支持培地送出器具に結合することができ、流体支持培地送出管出口は、バイオリアクタキャビティ内に配置される非平坦断面を備えることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ器具のうちの少なくとも1つは、バイオリアクタ器具フィルタを含むことができ、バイオリアクタが、1つ以上のバイオリアクタ器具、ガス送出デバイス、可撓性管、パラメータ検知デバイス、及びバイオリアクタ器具フィルタを含むように組み立てられる間、(i)バイオリアクタは、組み立てられると、1回以上オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成することができ、(ii)バイオリアクタは、組み立てられると、折り畳まれる及び/又は巻き取られるように構成することができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティのバイオリアクタキャビティ圧力を制限するように動作可能な少なくとも1つの圧力調整器を更に備えることができ、バイオリアクタが、1つ以上のバイオリアクタ器具、ガス送出デバイス、可撓性管、パラメータ検知デバイス、及び圧力調整器を含むように組み立てられる間、(i)バイオリアクタは、組み立てられたバイオリアクタが1回以上、オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成することができ、(ii)バイオリアクタは、組み立てられると、折り畳まれる及び/又は巻き取られるように構成することができる。これら又は他の実施形態では、ガス送出デバイスは、ガス送出デバイスによりバイオリアクタキャビティ内に注入されるガスが、約10L/分以上且つ約200L/分以下の体積流量を含むように構成することができる。これら又は他の実施形態では、ガス送出デバイスは、ガス送出デバイスによりバイオリアクタキャビティ内に注入されるガスが、約40μm以上且つ約2mm以下の直径を含む気泡を含むことができるように構成することができ、及び/又は約10L/分以上且つ約200L/分以下の体積流量を含むように構成することができる。
【0017】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能なバイオリアクタを備えることができる。その一方で、バイオリアクタは、微生物及び流体支持培地を含むバイオリアクタキャビティ手段と、バイオリアクタでのキャビティ環境状態を監視するパラメータ検知手段と、微生物を混合するバイオリアクタ混合手段とを備えることができる。さらに、バイオリアクタは1回以上、オートクレーブされて、滅菌されることができ、バイオリアクタは折り畳まれる及び/又は巻き取られることができる。
【0018】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能なバイオリアクタを備えることができる。その一方で、バイオリアクタは、微生物及び流体支持培地を含むバイオリアクタキャビティ手段と、バイオリアクタにおけるキャビティ環境状態を監視するパラメータ検知手段と、微生物を混合するバイオリアクタ混合手段とを備えることができる。さらに、バイオリアクタが、バイオリアクタキャビティ手段、パラメータ検知手段、及びバイオリアクタ混合手段を含むように組み立てられる間、(i)バイオリアクタは、組み立てられると、折り畳まれる及び/又は巻き取られるように構成され、及び/又は(ii)バイオリアクタは、組み立てられると、バイオリアクタが1回以上、オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成される。
【0019】
これら又は他の実施形態では、微生物は、微細藻類又は藍藻類のうちの少なくとも一方を含むことができ、光栄養微生物を含むことができ、混合栄養微生物を含むことができ、及び/又は従属栄養微生物を含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、有機炭素材料を微生物に供給する有機炭素材料送出手段を備えることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティのバイオリアクタキャビティ圧力を制限する圧力調整手段を備えることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、ガス、1つ以上の栄養培地、又は流体支持培地のうちの少なくとも1つの供給を濾過する濾過手段を備えることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、微生物を生命的に支持する前、オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成される。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、微生物のうちの1つ以上の第1の微生物及び微生物のうちの1つ以上の第2の微生物を異なるときに生命的に支持するように動作可能であることができ、バイオリアクタは、バイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持した後、且つ第2の微生物を生命的に支持する前、オートクレーブされて、滅菌されることができる。
【0020】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、(i)有機炭素材料を微生物に供給する有機炭素材料送出手段、(ii)バイオリアクタキャビティのバイオリアクタキャビティ圧力を制限する圧力調整手段、及び(iii)ガス、1つ以上の栄養培地、及び/又は流体支持培地の供給を濾過する濾過手段を更に備え、バイオリアクタが、有機炭素材料送出手段、圧力調整手段、及び/又は濾過手段を含むように更に組み立てられる間、(a)バイオリアクタは、組み立てられると、バイオリアクタが1回以上オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成することができ、(b)バイオリアクタは、組み立てられると、折り畳まれる及び/又は巻き取られるように構成される。
【0021】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ壁を提供することであって、バイオリアクタ壁は少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含む、提供することと、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ器具を提供することであって、バイオリアクタ器具は、少なくとも1つのガス送出器具を含む、提供することと、バイオリアクタの1つ以上のガス送出デバイスを提供することと、バイオリアクタの1つ以上の可撓性管を提供することであって、可撓性管は、少なくとも1つのガス送出管を含む、提供することと、バイオリアクタ壁を一緒に結合して、バイオリアクタのバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成することであって、バイオリアクタキャビティは、1つ以上の微生物及び流体支持培地を含むように構成される、バイオリアクタ壁を一緒に結合して、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成することと、バイオリアクタ器具をバイオリアクタ壁に結合することと、ガス送出管を用いてガス送出デバイスをガス送出器具に結合することと、バイオリアクタキャビティ内部にガス送出デバイスを配置することを含むことができる。その一方で、バイオリアクタは、微生物を生命的に支持するように動作可能であることができ、バイオリアクタ器具は、バイオリアクタ器具がバイオリアクタ壁に結合されるとき、バイオリアクタキャビティと連通することができ、ガス送出デバイスは、ガスをバイオリアクタキャビティ内に注入して、微生物を混合するように動作可能である。さらに、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、可撓性を有することができ、バイオリアクタは1回以上、オートクレーブされて滅菌されることができ、バイオリアクタは折り畳み及び/又は巻き取ることができる。
【0022】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ壁を一緒に結合して、バイオリアクタのバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成することは、バイオリアクタ壁を一緒に熱溶接して、バイオリアクタのバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成することを含む。
【0023】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、バイオリアクタを滅菌することであって、バイオリアクタの滅菌は、バイオリアクタのガンマ照射又はバイオリアクタのオートクレーブのうちの少なくとも一方を含む、滅菌することと、バイオリアクタを滅菌した後、バイオリアクタを用いて、1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することと、バイオリアクタを用いて第1の微生物を生命的に支持した後、第1の微生物をバイオリアクタから取り出すことと、第1の微生物をバイオリアクタから取り出した後、バイオリアクタを縮めることであって、第1の微生物をバイオリアクタから取り出した後、バイオリアクタを縮めることは、第1の微生物をバイオリアクタから取り出した後、バイオリアクタを折り畳むこと又は第1の微生物をバイオリアクタから取り出した後、バイオリアクタを巻き取ることのうちの少なくとも一方を含む、縮めることと、バイオリアクタを縮めた後、バイオリアクタを再滅菌することであって、バイオリアクタの再滅菌はバイオリアクタのオートクレーブを含む、再滅菌することと、バイオリアクタを再滅菌した後、バイオリアクタを用いて1つ以上の第2の微生物を生命的に支持することを含むことができる。
【0024】
これら又は他の実施形態では、方法は、バイオリアクタを滅菌する前、バイオリアクタを縮めることを更に含むことができ、バイオリアクタを滅菌する前、バイオリアクタを縮めることは、バイオリアクタを滅菌する前、バイオリアクタを折り畳むこと又はバイオリアクタ滅菌する前、バイオリアクタを巻き取ることのうちの少なくとも一方を含む。これら又は他の実施形態では、第1の微生物を生命的に支持することは、第1の微生物を照明すること及び/又は有機炭素材料を第1の微生物に供給することを含むことができる。これら又は他の実施形態では、第1の微生物を生命的に支持することは、ガスを流体支持培地内に注入することにより、流体支持培地内で第1の微生物を混合することを含むことができ、ガスは、約40μm以上且つ約2mm以下の直径を含む気泡を含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタを用いて第1の微生物を生命的に支持することは、バイオリアクタキャビティが略無菌である間、バイオリアクタを用いて第1の微生物を生命的に支持することと、バイオリアクタキャビティが略無菌である間、バイオリアクタを用いて第2の微生物を生命的に支持することとを含むことができる。
【0025】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、第1のバイオリアクタを機械的に支持するように動作可能な支持構造体を備えることができる。支持構造体は第1の枠及び第2の枠を備えることができ、第1の枠及び第2の枠は一緒に、第1の枠と第2の枠との間の位置で第1のバイオリアクタを機械的に支持するように動作可能である。第1の枠は、第1のバイオリアクタが1つ以上の第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができる。さらに、第1のバイオリアクタは、第1の微生物を生命的に支持するように動作可能であることができる。その一方で、第1のバイオリアクタは、第1の微生物及び第1の流体支持培地を含むように構成される第1のバイオリアクタキャビティを備えることができ、第1のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上の第1のバイオリアクタ壁を備えることができる。また、第1のバイオリアクタ壁は、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料は、可撓性を有することができる。
【0026】
これら又は他の実施形態では、システムは第1のバイオリアクタを備えることができ、第1のバイオリアクタは1回以上、オートクレーブされて滅菌されることができ、及び/又は第1のバイオリアクタは、折り畳まれる及び/又は巻き取られることができる。これら又は他の実施形態では、第1のバイオリアクタは、第1のバイオリアクタキャビティと連通する1つ以上のバイオリアクタ器具と、第1のバイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上のガス送出デバイスと、第1のバイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上の可撓性管とを備えることができる。さらに、バイオリアクタ器具は、少なくとも1つのガス送出器具を含むことができ、ガス送出デバイスは、ガスを第1のバイオリアクタキャビティ内に注入して、第1の微生物を混合することができ、可撓性管は、ガス送出デバイスをガス送出器具に結合する少なくとも1つのガス送出管を含むことができる。これら又は他の実施形態では、第1の微生物は、微細藻類又は藍藻類のうちの少なくとも一方を含むことができ、光栄養微生物を含むことができ、混合栄養微生物を含むことができ、及び/又は従属栄養微生物を含むことができる。これら又は他の実施形態では、第2の枠は、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができる。これら又は他の実施形態では、第1の枠は2つ以上の第1の枠レールを備えることができ、2つ以上の第1の枠レールの第1の枠レールのそれぞれは、第1の枠レールコンジットを備えることができ、2つ以上の第1の枠レールコンジットの第1の枠レールコンジットのそれぞれは、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき、温度維持流体を運搬して、第1のバイオリアクタと温度維持流体との間で熱エネルギーを交換させ、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができ、2つ以上の第1の枠レールは、第1のバイオリアクタを機械的に支持することができる。これら又は他の実施形態では、2つ以上の第1の枠レールは、温度維持流体を並行して受け取ることができる。これら又は他の実施形態では、2つ以上の第1の枠レールは、ステンレス鋼を含むことができ、温度維持流体は水を含むことができる。これら又は他の実施形態では、支持構造体は、第1の枠又は第2の枠のうちの一方の下にフロアギャップを含むことができ、それにより、支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタがフロアギャップ内に突出できるようにする。これら又は他の実施形態では、システムは、支持構造体により機械的に支持され、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1の微生物を照明するように動作可能な少なくとも1つの光源を更に備えることができる。
【0027】
これら又は他の実施形態では、支持構造体は第2のバイオリアクタを機械的に支持することができる。支持構造体は、第3の枠及び第4の枠を備えることができ、第3の枠及び第4の枠は一緒に、第2のバイオリアクタを第3の枠と第4の枠との間の位置で機械的に支持するように動作可能であり、第3の枠は、第2のバイオリアクタが1つ以上の第2の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第2のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第2のバイオリアクタの第2の設定点温度を維持することができ、第2のバイオリアクタは、第2の微生物を生命的に支持することができる。その一方で、第2のバイオリアクタは、第2の微生物及び第2の流体支持培地を含むように構成される第2のバイオリアクタキャビティを備えることができ、第2のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上の第2のバイオリアクタ壁を備えることができる。さらに、第2のバイオリアクタ壁は、少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。これら又は他の実施形態では、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度は、第2のバイオリアクタの第2の設定点温度に概ね等しい温度であることができる。これら又は他の実施形態では、第1の微生物は第2の微生物を含むことができる。
【0028】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、第1のバイオリアクタを機械的に支持する支持手段を備え、支持手段は、第1のバイオリアクタが1つ以上の第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持手段が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持する。第1のバイオリアクタは、第1の微生物を生命的に支持するように動作可能であることができる。さらに、第1のバイオリアクタは、第1の微生物及び第1の流体支持培地を含むように構成される第1のバイオリアクタキャビティを備えることができ、第1のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上の第1のバイオリアクタ壁を備えることができる。また、第1のバイオリアクタ壁は、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。
【0029】
これら又は他の実施形態では、支持手段はさらに、第2のバイオリアクタを機械的に支持し、第2のバイオリアクタが1つ以上の第2の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持手段が第2のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第2のバイオリアクタの第2の設定点温度を維持することができる。さらに、第2のバイオリアクタは第2の微生物を生命的に支持することができる。その一方で、第2のバイオリアクタは、第2の微生物及び第2の流体支持培地を含むように構成される第2のバイオリアクタキャビティを備えることができ、第2のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上の第2のバイオリアクタ壁を備えることができる。また、第2のバイオリアクタ壁は、少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。
【0030】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、1つ以上の第1の微生物を生命的に支持するように動作可能な第1のバイオリアクタを機械的に支持するように動作可能な支持構造体を提供することを含むことができる。その一方で、支持構造体を提供することは、第1の枠を提供することと、第2の枠を提供することと、第1の枠及び第2の枠が一緒に、第1のバイオリアクタを第1の枠と第2の枠との間の位置で機械的に支持するように動作可能なように、第1の枠及び第2の枠を構成することとを含むことができる。さらに、第1の枠は、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができる。さらに、第1のバイオリアクタは、第1の微生物及び第1の流体支持培地を含むように構成される第1のバイオリアクタキャビティを備えることができ、第1のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上の第1のバイオリアクタ壁を備えることができる。また、1つ以上の第1のバイオリアクタ壁は、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。
【0031】
これら又は他の実施形態では、方法は、第1のバイオリアクタを提供することと、第1の枠と第2の枠との間に第1のバイオリアクタを配置することとを含むことができる。これら又は他の実施形態では、第1の枠を提供することは、2つ以上の第1の枠レールを提供することを含むことができる。さらに、2つ以上の第1の枠レールの第1の枠レールのそれぞれは、第1の枠レールコンジットを備えることができ、2つ以上の第1の枠レールコンジットの第1の枠レールコンジットのそれぞれは、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき、温度維持流体を運搬して、第1のバイオリアクタと温度維持流体との間で熱エネルギーを交換させ、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができ、2つ以上の第1の枠レールは、第1のバイオリアクタを機械的に支持することができる。これら又は他の実施形態では、方法は、温度維持流体を2つ以上の第1の枠レールの第1の枠レールコンジットに提供することを含むことができる。
【0032】
幾つかの実施形態は方法を含むことができる。方法は、第1のバイオリアクタにおいて1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することであって、第1のバイオリアクタは、(i)第1の微生物及び第1の流体支持培地を含むように構成される第1のバイオリアクタキャビティ及び(ii)第1のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上の第1のバイオリアクタ壁を備え、1つ以上の第1のバイオリアクタ壁は少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料を含み、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる、生命的に支持することと、支持構造体の第1の枠と第2の枠との間で第1のバイオリアクタを機械的に支持することと、第1の微生物を第1のバイオリアクタにおいて生命的に支持しながら且つ第1のバイオリアクタを支持構造体の第1の枠と第2の枠との間で機械的に支持しながら、温度維持流体を第1の枠に供給して、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することとを含むことができる。
【0033】
これら又は他の実施形態では、方法は、第1のバイオリアクタにおいて第1の微生物を生命的に支持しながら且つ第1のバイオリアクタを支持構造体の第1の枠と第2の枠との間で機械的に支持しながら、温度維持流体を第2の枠に供給して、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することを含むことができる。これら又は他の実施形態では、方法は、第2のバイオリアクタにおいて1つ以上の第2の微生物を生命的に支持することであって、第2のバイオリアクタは、(i)第2の微生物及び第2の流体支持培地を含むように構成される第2のバイオリアクタキャビティ及び(ii)第2のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上の第2のバイオリアクタ壁を備え、1つ以上の第2のバイオリアクタ壁は少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料を含み、少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有する、生命的に支持することと、第2のバイオリアクタを支持構造体の第3の枠と第4の枠との間で機械的に支持することと、第2の微生物を第2のバイオリアクタにおいて生命的に支持している間且つ第2のバイオリアクタを支持構造体の第3の枠と第4の枠との間で機械的に支持する間、温度維持流体を第3の枠に供給して、第2のバイオリアクタの第2の設定点温度を維持することとを更に含むことができる。
【0034】
幾つかの実施形態はシステムを含むことができる。システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能なバイオリアクタを備えることができる。さらに、バイオリアクタは、微生物及び流体支持培地を含むように構成されるバイオリアクタキャビティを備えことができ、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上のバイオリアクタ壁を備えることができる。また、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含むバイオリアクタ壁。その一方で、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができ、バイオリアクタは、折り畳まれ及び/又は巻き取られるように構成することができる。
【0035】
これら又は他の実施形態は、(a)微生物が分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約12g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約2.5g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができること、(b)微生物が分類科クロレラ科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約36g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約9g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができること、及び/又は(c)微生物が分類科クラミドモナス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約7g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約3g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができることのうちの少なくとも1つを含む。
【0036】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは1回以上、オートクレーブされて、滅菌されることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティと連通する1つ以上のバイオリアクタ器具と、バイオリアクタキャビティ内部に配置される1つ以上のガス送出デバイスと、バイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上の可撓性管とを備えることができる。さらに、バイオリアクタ器具は少なくとも1つのガス送出器具を含むことができ、ガス送出デバイスは、ガスを第1のバイオリアクタキャビティ内に注入して、微生物を混合することができ、可撓性管は、ガス送出デバイスをガス送出器具に結合する少なくとも1つのガス送出管を含むことができる。
【0037】
これら又は他の実施形態では、1つ以上のガス送出デバイスは、ガス送出デバイスによりバイオリアクタ内に注入されるガスが、約40μm以上且つ約2mm以下の直径を含む気泡及び/又は約10L/分以上且つ約120L/分以下の体積流量を含むように構成することができる。
【0038】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタは光バイオリアクタを含むことができ、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、少なくとも部分的に透明であり、及び/又はバイオリアクタは、バイオリアクタキャビティと連通する1つ以上のバイオリアクタ器具を備えることができる。さらに、バイオリアクタ器具は、有機炭素材料を微生物に供給するように動作可能な少なくとも1つの有機炭素材料送出器具を含むことができる。これら又は他の実施形態では、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、ポリプロピレン及びポリアミドを含む。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティは、微生物を生命的に支持するように動作しているとき、略無菌であることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティは、約18.92L以上の容積を含むことができる。
【0039】
これら又は他の実施形態では、システムは、第1のバイオリアクタを機械的に支持するように動作可能な支持構造体を更に備えることができる。さらに、支持構造体は第1の枠及び第2の枠を備えることができ、第1の枠及び第2の枠は一緒に、第1のバイオリアクタを第1の枠と第2の枠との間で機械的に支持するように動作可能であることができ、第1の枠は、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができる。これら又は他の実施形態では、第2の枠は、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができる。これら又は他の実施形態では、第1の枠は2つ以上の第1の枠レールを備えることができ、2つ以上の第1の枠レールの第1の枠レールのそれぞれは、第1の枠レールコンジットを備えることができ、2つ以上の第1の枠レールコンジットの第1の枠レールコンジットのそれぞれは、第1のバイオリアクタが第1の微生物を生命的に支持しているとき、温度維持流体を運搬して、熱エネルギーを第1のバイオリアクタと温度維持流体との間で交換させ、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持することができ、2つ以上の第1の枠レールは、第1のバイオリアクタを機械的に支持することができる。これら又は他の実施形態では、2つ以上の第1の枠レールは、温度維持流体を並行して受け取ることができる。
【0040】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能なバイオリアクタを備えることができる。さらに、バイオリアクタは、微生物及び流体支持培地を含むバイオリアクタキャビティ手段を備えることができる。これら又は他の実施形態では、(a)微生物が分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約12g/L以上である及び/又は微
生物の平均最大生産率が約2.5g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができること、(b)微生物が分類科クロレラ科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約36g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約9g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができること及び/又は(c)微生物が分類科クラミドモナス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約7g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約3g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができることのうちの少なくとも1つ。
【0041】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能なバイオリアクタを提供することを含むことができる。さらに、バイオリアクタを提供することは、1つ以上のバイオリアクタ壁を提供することであって、バイオリアクタ壁は少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含み、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は可撓性を有する、提供することと、バイオリアクタ壁が、微生物及び流体支持培地を含むように構成されるバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成するようにバイオリアクタ壁を一緒に結合することとを含むことができる。これら又は他の実施形態では、(a)微生物が分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約12g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約2.5g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができること、(b)微生物が分類科クロレラ科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約36g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約9g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができること及び/又は(c)微生物が分類科クラミドモナス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約7g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約3g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができることのうちの少なくとも1つ。
【0042】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ壁がバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成するようにバイオリアクタ壁を一緒に結合することは、バイオリアクタ壁がバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成するようにバイオリアクタ壁を熱溶接することにより一緒に接合することを含むことができる。さらに、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、ポリマー材料を含むことができる。
【0043】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、バイオリアクタに1つ以上の第1の微生物及び第1の流体支持培地を植え付けることであって、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する1つ以上のバイオリアクタ壁を備え、バイオリアクタは折り畳み又は巻き取りのうちの少なくとも一方であるように構成され、バイオリアクタ壁は少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含み、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は可撓性を有する、植え付けることと、(a)微生物が分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約12g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約2.5g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができ、(b)微生物が分類科クロレラ科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約36g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約9g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができ、及び/又は(c)微生物が分類科クラミドモナス科に分類学的に分類される場合、バイオリアクタは、微生物の平均密度が約7g/L以上である及び/又は微生物の平均最大生産率が約3g/L/日以上であるように、微生物を生命的に支持することができるように、バイオリアクタを用いて第1の微生物を生命的に支持することを含むことができる。
【0044】
これら又は他の実施形態では、方法は、第1の微生物を生命的に支持した後、バイオリアクタをオートクレーブすることと、バイオリアクタをオートクレーブした後、バイオリアクタに1つ以上の第2の微生物を植え付けることと、バイオリアクタに1つ以上の第2の微生物を植え付けた後、バイオリアクタを用いて第2の微生物を生命的に支持することとを更に含むことができる。
【0045】
これら又は他の実施形態では、方法は、第1の枠及び第2の枠を備える支持構造体を用いてバイオリアクタを機械的に支持することであって、第1の枠及び第2の枠は一緒に、第1の枠と第2の枠との間の位置でバイオリアクタを機械的に支持するように動作可能である、機械的に支持することと、第1の微生物を生命的に支持している間且つ支持構造体を用いてバイオリアクタを機械的に支持している間、温度維持流体を第1の枠に供給して、バイオリアクタの設定点温度を維持することとを更に含むことができる。
【0046】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持し、1つ以上の微生物及び流体支持培地を囲むように動作可能なバイオリアクタを備えることができる。その一方で、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティと、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成し、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含む1つ以上のバイオリアクタ壁と、バイオリアクタキャビティと連通する1つ以上のバイオリアクタ器具と、バイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上のガス送出デバイスと、バイオリアクタキャビティ内に配置される1つ以上の可撓性管と、少なくとも1つパラメータ検知デバイスを備えることができる。1つ以上のバイオリアクタ器具は、少なくとも1つのガス送出器具を含むことができ、1つ以上のガス送出デバイスは、ガスをバイオリアクタキャビティ内に注入して、1つ以上の微生物を混合するように動作可能であることができ、及び/又は1つ以上の可撓性管は、1つ以上のガス送出デバイスを少なくとも1つのガス送出器具に結合する少なくとも1つのガス送出管を含むことができる。さらに、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は、可撓性を有することができる。さらに、バイオリアクタが、1つ以上のバイオリアクタ器具、1つ以上のガス送出デバイス、1つ以上の可撓性管、及び少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを含むように組み立てられる間、バイオリアクタは、組み立てられたバイオリアクタが1回以上、オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成することができ、バイオリアクタが、1つ以上のバイオリアクタ器具、1つ以上のガス送出デバイス、1つ以上の可撓性管、及び少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを含むように組み立てられる間、組み立てられたバイオリアクタは、折り畳まれるか巻き取られるかの少なくとも一方であるように構成される。
【0047】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能なバイオリアクタを備えることができる。その一方で、バイオリアクタは、1つ以上の微生物及び流体支持培地を含むバイオリアクタキャビティ手段と、バイオリアクタでのキャビティ環境状態を監視するパラメータ検知手段と、1つ以上の微生物を混合するバイオリアクタ混合手段とを備えることができる。さらに、バイオリアクタが、バイオリアクタキャビティ手段、パラメータ検知手段、及びバイオリアクタ混合手段を含むように組み立てられる間、組み立てられたバイオリアクタは、折り畳まれるか巻き取られるかの少なくとも一方であるように構成され、バイオリアクタが、バイオリアクタキャビティ手段、パラメータ検知手段、及びバイオリアクタ混合手段を含むように組み立てられ、組み立てられたバイオリアクタが、折り畳まれるか巻き取られるかの少なくとも一方であるように構成される間、バイオリアクタは、組み立てられたバイオリアクタが1回以上オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成される。
【0048】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、第1のバイオリアクタを機械的に支持するように構成される支持構造体を備えることができる。その一方で、支持構造体は第
1の枠及び第2の枠を備えることができ、第1の枠及び第2の枠は一緒に、第1のバイオリアクタを第1の枠と第2の枠との間の位置で機械的に支持するように構成される。第1の枠は、第1のバイオリアクタが1つ以上の第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1の枠と第1のバイオリアクタとの間での熱エネルギーの交換を通して、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持するように更に構成することができる。さらに、第1のバイオリアクタは、1つ以上の第1の微生物及び第1の流体支持培地を含むように構成される第1のバイオリアクタキャビティと、第1のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に囲む1つ以上の第1のバイオリアクタ壁とを備える。1つ以上の第1のバイオリアクタ壁は、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。
【0049】
幾つかの実施形態はシステムを含む。システムは、第1のバイオリアクタを機械的に支持するように構成される支持手段を備えることができ、支持手段は、第1のバイオリアクタが1つ以上の第1の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持手段が第1のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、支持手段と第1のバイオリアクタとの間での熱エネルギーの交換を通して第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持するように構成される。その一方で、第1のバイオリアクタは、1つ以上の第1の微生物及び第1の流体支持培地を含むように構成される第1のバイオリアクタキャビティと、第1のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に囲む1つ以上の第1のバイオリアクタ壁とを備えることができる。1つ以上の第1のバイオリアクタ壁は少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つの第1のバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。
【0050】
これら又は他の実施形態では、支持手段は、第2のバイオリアクタを機械的に支持し、第2のバイオリアクタが1つ以上の第2の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持手段が第2のバイオリアクタを機械的に支持しているとき、支持手段と第2のバイオリアクタとの間での熱エネルギーの交換を通して第2のバイオリアクタの第2の設定点温度を維持するように更に構成することができ、第2のバイオリアクタは、第2の微生物及び第2の流体支持培地を含むように構成される第2のバイオリアクタキャビティと、第2のバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に囲む1つ以上の第2のバイオリアクタ壁を備えることができ、第2のバイオリアクタ壁は、少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料を含み、少なくとも1つの第2のバイオリアクタ壁材料は、可撓性を有する。
【0051】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ壁を提供することであって、1つ以上のバイオリアクタ壁は少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含む、提供することと、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ器具を提供することであって、1つ以上のバイオリアクタ器具は少なくとも1つのガス送出器具を含む、提供することと、バイオリアクタの1つ以上のガス送出デバイスを提供することと、バイオリアクタの1つ以上の可撓性管を提供することであって、1つ以上の可撓性管は少なくとも1つのガス送出管を含む、提供することと、少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを提供することと、バイオリアクタを組み立てることとを含むことができる。さらに、バイオリアクタを組み立てることは、1つ以上のバイオリアクタ壁を一緒に結合して、バイオリアクタのバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成することであって、バイオリアクタキャビティは、1つ以上の微生物を及び流体支持培地を含むように構成される、バイオリアクタ壁を結合して、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成することと、1つ以上のバイオリアクタ器具を1つ以上のバイオリアクタ壁に結合することと、少なくとも1つのガス送出管を用いて、1つ以上のガス送出デバイスを少なくとも1つのガス送出器具に結合することと、1つ以上のガス送出デバイスが少なくとも1つのガス送出管により少なくとも1つのガス送出器具に結合されている間、1つ以上のガス送出デバイスをバイオリアクタキャビティ内部に配置することと、少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを1つ以上のバイオリアクタ器具の少なくとも1つのバイオリアクタ器具内に配置することとを含むことができる。その一方で、バイオリアクタは、組み立てられると、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能であることができる。さらに、1つ以上のバイオリアクタ器具は、バイオリアクタ器具が1つ以上のバイオリアクタ壁に結合されているとき且つ1つ以上のバイオリアクタ壁が一緒に結合されるとき、バイオリアクタキャビティと連通することができ、1つ以上のガス送出デバイスは、ガスをバイオリアクタキャビティ内に注入して、1つ以上の微生物を混合するように動作可能であることができ、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。さらに、バイオリアクタが、1つ以上のバイオリアクタ器具、1つ以上のガス送出デバイス、1つ以上の可撓性管、及び少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを含むように組み立てられる間、バイオリアクタは、組み立てられたバイオリアクタが1回以上、オートクレーブされて滅菌されることが可能なように構成することができ、バイオリアクタが1つ以上のバイオリアクタ器具、1つ以上のガス送出デバイス、1つ以上の可撓性管、及び少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを含むように組み立てられる間、組み立てられたバイオリアクタは、折り畳まれるか巻き取られるかの少なくとも一方であるように構成することができる。
【0052】
幾つかの実施形態は、1つ以上の微生物を培養する方法を含む。方法は、バイオリアクタに1つ以上の微細藻類及び流体支持培地を植え込むことであって、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に囲む1つ以上のバイオリアクタ壁を備え、折り畳まれるか巻き取られるかの少なくとも一方であるように構成され、バイオリアクタに1つ以上の微細藻類が植え込まれるとき、滅菌され、1つ以上のバイオリアクタ壁は少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含み、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は可撓性を有し、少なくとも部分的に透明である、植え込むことと、1つ以上の微細藻類を生命的に支持することとを含むことができる。その一方で、1つ以上の微細藻類を生命的に支持することは、1つ以上の微細藻類に有機炭素材料を供給することと、1つ以上の微細藻類に培養密度に基づく量の光を供給することと、1つ以上の微細藻類の培養密度が閾値培養密度に達した場合、1つ以上の栄養培地を1つ以上の微細藻類に供給することとを含むことができる。
【0053】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、バイオリアクタに1つ以上の第1の微生物及び第1の流体支持培地を植え込むことであって、バイオリアクタは、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に囲む1つ以上のバイオリアクタ壁を備え、折り畳まれるか巻き取られるかの少なくとも一方であるように構成され、バイオリアクタに1つ以上の第1の微生物が植え込まれるとき、滅菌され、1つ以上のバイオリアクタ壁は少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含み、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は可撓性を有し、少なくとも部分的に透明である、植え込むことと、バイオリアクタ、光の供給、及び有機炭素の供給を用いて1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することであって、(i)1つ以上の第1の微生物が、分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される場合、1つ以上の第1の微生物の平均密度が、約12g/L以上であること若しくは1つ以上の第1の微生物の平均最大生産率が約2.5g/L/日以上であることのうちの少なくとも一方、(ii)1つ以上の第1の微生物が、分類科クロレラ科に分類学的に分類される場合、1つ以上の第1の微生物の平均密度が、約36g/L以上であること若しくは1つ以上の第1の微生物の平均最大生産率が約9g/L/日以上であることのうちの少なくとも一方、又は(iii)1つ以上の第1の微生物が、分類科クラミドモナス科に分類学的に分類される場合、1つ以上の第1の微生物の平均密度が、約7g/L以上であること若しくは1つ以上の第1の微生物の平均最大生産率が約3g/L/日以上であることのうちの少なくとも一方のうちの少なくとも1つであるように、生命的に支持することを含むことができる。
【0054】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、組み立てられたバイオリアクタの第1の滅菌を行うことであって、組み立てられたバイオリアクタの滅菌は、組み立てられたバイオリアクタのガンマ照射又は組み立てられたバイオリアクタのオートクレーブのうちの少なくとも一方を含む、第1の滅菌を行うことと、組み立てられたバイオリアクタの第1の滅菌を行った後、組み立てられたバイオリアクタを用いて1つ以上の第1の微生物を生命的に支持することと、組み立てられたバイオリアクタを用いて1つ以上の第1の微生物を生命的に支持した後、1つ以上の第1の微生物を組み立てられたバイオリアクタから取り出すことと、1つ以上の第1の微生物を組み立てられたバイオリアクタから取り出した後、組み立てられたバイオリアクタを縮めることであって、1つ以上の第1の微生物を組み立てられたバイオリアクタから取り出した後、組み立てられたバイオリアクタを縮めることは、1つ以上の第1の微生物を組み立てられたバイオリアクタから取り出した後、組み立てられたバイオリアクタを折り畳むこと又は1つ以上の第1の微生物を組み立てられたバイオリアクタから取り出した後、組み立てられたバイオリアクタを巻き取ることのうちの少なくとも一方を含む、縮めることと、組み立てられたバイオリアクタを縮めた後、組み立てられたバイオリアクタの第2の滅菌を行うことであって、組み立てられたバイオリアクタの第2の滅菌は、バイオリアクタをオートクレーブすることを含む、第2の滅菌を行うことと、組み立てられたバイオリアクタの第2の滅菌を行った後、組み立てられたバイオリアクタを用いて1つ以上の第2の微生物を生命的に支持することを含むことができる。
【0055】
幾つかの実施形態は方法を含む。方法は、支持構造体を提供することと、1つ以上の微生物を生命的に支持するように動作可能なバイオリアクタを提供することとを含むことができる。バイオリアクタは、1つ以上の微生物及び流体支持培地を含むように構成されるバイオリアクタキャビティと、バイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に囲む1つ以上のバイオリアクタ壁とを備えることができる。その一方で、1つ以上のバイオリアクタ壁は少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料を含むことができ、少なくとも1つのバイオリアクタ壁材料は可撓性を有することができる。また、支持構造体は、バイオリアクタを機械的に支持するように動作可能であることができる。さらに、支持構造体を提供することは、第1の枠を提供することと、第2の枠を提供することと、第1の枠及び第2の枠が一緒に、第1の枠と第2の枠との間の位置にバイオリアクタを機械的に支持するように動作可能であるよう、第1の枠及び第2の枠を構成することとを含むことができる。第1の枠は、バイオリアクタが1つ以上の微生物を生命的に支持しているとき且つ支持構造体がバイオリアクタを機械的に支持しているとき、第1の枠と第2の枠との間での熱エネルギーの交換を通して、バイオリアクタの設定点温度を維持するように更に動作可能であることができる。
【0056】
図面を参照すると、
図1は、実施形態によるシステム100の例示的なブロック図を示す。システム100は、単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。システム100は、本明細書において特に図示又は説明されない多くの異なる実施形態又は例において利用することができる。
【0057】
システム100はバイオリアクタ101を備える。その一方で、バイオリアクタ101は、バイオリアクタキャビティ102及び1つ以上のバイオリアクタ壁103を備える。さらに、バイオリアクタ101は、1つ以上のバイオリアクタ器具104、1つ以上のガス送出デバイス105、1つ以上の可撓性管106、1つ以上のパラメータ検知デバイス109、及び/又は1つ以上の圧力調整器117を備えることができる。
【0058】
多くの実施形態において、バイオリアクタ器具104は、1つ以上のガス送出器具107、1つ以上の流体支持培地送出器具110、1つ以上の有機炭素剤送出器具111、1つ以上のバイオリアクタ排気器具112、1つ以上のバイオリアクタ試料器具113、及び/又は1つ以上のパラメータ検知デバイス器具121を含むことができる。これら又は他の実施形態では、可撓性管106は、1つ以上のガス送出管108、1つ以上の有機炭素材料送出管114、1つ以上のバイオリアクタ試料管115、及び/又は1つ以上の流体支持培地送出管116を含むことができる。さらに、これら又は他の実施形態では、パラメータ検知デバイス109は、1つ以上の圧力センサ118、1つ以上の温度センサ119、1つ以上のpHセンサ120、及び/又は1つ以上の化学センサ122を含むことができる。
【0059】
本明細書において更に詳細に説明するように、バイオリアクタ101は、1つ以上の有機体(例えば、1つ以上の微生物、1つ以上の微生物以外生物等)を生命的に支持する(例えば、持続、成長、養成、培養等)ように動作可能である。これら又は他の実施形態では、有機体は、1つ以上の独立栄養生物又は1つ以上の従属栄養生物を含むことができる。更なる実施形態では、有機体は1つ以上の混合栄養生物を含むことができる。多くの実施形態では、有機体は1つ以上の光栄養生物を含むことができる。更に他の実施形態では、有機体は、1つ以上の遺伝子組み替え生物を含むことができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101により支持される有機体は、一種類の1つ以上の有機体、異なる種類の単一有機体の集まり、又は異なる種類の1つ以上の有機体の集まりを含むことができる。
【0060】
多くの実施形態では、バイオリアクタ101を実施して、生命的に支持し得る例示的な微生物は、藻類(例えば、微細藻類)、菌類(例えば、カビ)、及び/又は藍藻類を含むことができる。例えば、多くの実施形態では、バイオリアクタ101を実施して、以下の分類門のうちの1つ以上に分類学的に分類される微細藻類を生命的に支持することができる:緑色植物門、藍藻植物門(シアノバクテリア)、及び不等毛藻門。さらに、多くの実施形態では、バイオリアクタ101を実施して、以下の分類綱のうちの1つ以上に分類学的に分類される微細藻類を生命的に支持することができる:珪藻網、真正眼点藻綱、黄金色藻網、緑藻網、及びトレボウクシア綱。さらに、多くの実施形態では、バイオリアクタ101を実施して、以下の分類科のうちの1つ以上に分類学的に分類される微細藻類を生命的に支持することができる:クロレラ科、ヘマトコッカス科、イカダモ科、チノリモ科、クラミドモナス科、又はミクラクチニウム科。さらに、様々な実施形態では、バイオリアクタ101を実施して、以下の分類属のうちの1つ以上に分類学的に分類される微細藻類を生命的に支持することができる:ナンノクロロプシス属、クロレラ属、ヘマトコッカス属、ドナリエラ属、イカダモ属、セレナストルム属、ユレモ属、フォルミディウム属、チノリモ属、クラミドモナス属、ミクラクチニウム属、スピルリナ属、アンフォラ属、及びオクロモナス属。さらに、様々な実施形態では、バイオリアクタ101を実施して、以下の分類種のうちの1つ以上に分類学的に分類される微細藻類を生命的に支持することができる:アクナンセス・オリエンタリス(Achnanthes orientalis)、アグメネルム属の数種(Agmenellum spp.)、アンフィプローラ・ヒアリン(Amphiprora hyaline)、アンフォラ・コッフェイフォルミス(Amphora coffeiformis)、アンフォラ・コッフェイフォルミス・ウァリエタース・リネア(Amphora coffeiformis var. linea)、アンフォラ・コッフェイフォルミス・ウァリエタース・プンクタータ(Amphora coffeiformis var. punctata)、アンフォラ・コッフェイフォルミス・ウァリエタース・タイロリ(Amphora coffeiformis var. taylori)、アンフォラ・コッフェイフォルミス・ウァリエタース・テヌイス(Amphora coffeiformis var. tenuis)、アンフォラ・デリカティッシマ(Amphora delicatissima)、アンフォラ・デリカティッシマ・ウァリエタース・キャピタータ(Amphora delicatissima var. capitata)、アンフォラ属の一種(Amphora sp.)、アナバエナ(Anabaena)、アンキストロデスムス(Ankistrodesmus)、アンキストロデスムス・ファルカトゥス(Ankistrodesmus falcatus)、ボエケロウィア・ホオグランディイ(Boekelovia hooglandii)、ボロディネラ属の一種(Borodinella sp.)、ボトリオコックス・ブラウニイ(Botryococcus braunii)、ボトリオコックス・スデティクス(Botryococcus sudeticus)、ブラクテオコックス・ミノール(Bracteococcus minor)、ブラクテオコックス・メディオヌクレアトゥス(Bracteococcus medionucleatus)、カルテリア(Carteria)、カエトケロス・グラシリス(Chaetoceros gracilis)、カエトケロス・ムエレリ(Chaetoceros muelleri)、カエトケロス・ムエレリ・ウァリエタース・スブサルスム(Chaetoceros muelleri var. subsalsum)、カエトケロス属の一種(Chaetoceros sp.)、クラミドマス・ペリグラヌラータ(Chlamydomas perigranulata)、クロレラ・アニトラータ(Chlorella anitrata)、クロレラ・アンタルクティカ(Chlorella Antarctica)、クロレラ・アウレオウィリディス(Chlorella aureoviridis)、クロレラ・カンディダ(Chlorella Candida)、クロレラ・カプスラーテ(Chlorella capsulate)、クロレラ・デシッカーテ(Chlorella desiccate)、クロレラ・エリプソイデア(Chlorella ellipsoidea)、クロレラ・エメルソニイ(Chlorella emersonii)、クロレラ・フスカ(Chlorella fusca)、クロレラ・フスカ・ウァリエタース・ウァクオラータ(Chlorella fusca var. vacuolata)、クロレラ・グルコトロファ(Chlorella glucotropha)、クロレラ・インフシオヌム(Chlorella infusionum)、クロレラ・インフシオヌム・ウァリエタース・アクトフィラ(Chlorella infusionum var. actophila)、クロレラ・インフシオヌム・ウァリエタース・アウクセノフィラ(Chlorella infusionum auxenophila)、クロレラ・ケッスレリ(Chlorella kessleri)、クロレラ・ロボフォーラ(Chlorella lobophora)、クロレラ・ルテオウィリディス(Chlorella luteoviridis)、クロレラ・ルテオウィリディス・ウァリエタース・アウレオウィリディス(Chlorella luteoviridis var. aureoviridis)、クロレラ・ルテオウィリディス・ウァリエタース・ルテスケンス(Chlorella luteoviridis var. lutescens)、クロレラ・ミニアータ(Chlorella miniata)、クロレラ・ミヌティッシマ(Chlorella minutissima)、クロレラ・ムタビリス(Chlorella mutabilis)、クロレラ・ノクトゥルナ(Chlorella nocturna)、クロレラ・オウァーリス(Chlorella ovalis)、クロレラ・パルウァ(Chlorella parva)、クロレラ・フォトフィラ(Chlorella photophila)、クロレラ・プリングスヘイミイ(Chlorella pringsheimii)、クロレラ・プロトセコイデス(Chlorella protothecoides)、クロレラ・プロトセコイデス・ウァリエタース・アシディコラ(Chlorella protothecoides var.acidicola)、クロレラ・レグラリス(Chlorella regularis)、クロレラ・レグラリス・ウァリエタース・ミニマ(Chlorella regularis var. minima)、クロレラ・レグラリス・ウァリエタース・ウンブリカータ(Chlorella regularis var. umbricata)、クロレラ・レイシグリイ(Chlorella reisiglii)、クロレラ・サッカロフィラ(Chlorella saccharophila)、クロレラ・サッカロフィラ・ウァリエタース・エリプソイデア(Chlorella saccharophila var. ellipsoidea)、クロレラ・サリナ(Chlorella salina)、クロレラ・シンプレクス(Chlorella simplex)、クロレラ・ソロキニアーナ(Chlorella sorokiniana)、クロレラ属の一種(Chlorella sp.)、クロレラ・スファエリカ(Chlorella sphaerica)、クロレラ・スティグマトフォーラ(Chlorella stigmatophora)、クロレラ・ウァンニエリイ(Chlorella vanniellii)、クロレラ・ウルガーリス(Chlorella vulgaris)、クロレラ・ウルガーリス・フォルマ・テルティア(Chlorella vulgaris fo. tertia)、クロレラ・ウルガーリス・ウァリエタース・アウトトロフィカ(Chlorella vulgaris var. autotrophica)、クロレラ・ウルガーリス・ウァリエタース・ウィリディス(Chlorella vulgaris var. viridis)、クロレラ・ウルガーリス・ウァリエタース・ウルガーリス(Chlorella vulgaris var. vulgaris)、クロレラ・ウルガーリス・ウァリエタース・ウルガーリス・フォルマ・テルティア(Chlorella vulgaris var. vulgaris fo. tertia)、クロレラ・ウルガーリス・ウァリエタース・ウルガーリス・フォルマ・ウィリディス(Chlorella vulgaris var. vulgaris fo. viridis)、クロレラ・クサンセラ(Chlorella xanthella)、クロレラ・ゾフィンギエンシス(Chlorella zofingiensis)、クロレラ・トレボウクシオイデス(Chlorella trebouxioides)、クロレラ・ウルガーリス(Chlorella vulgaris)、クロロコックム・インフシオヌム(Chlorococcum infusionum)、クロロコックム属の一種(Chlorococcum sp.)、クロロゴニウム(Chlorogonium)、クロオモナス属の一種(Chroomonas sp.)、クリソスファエラ属の一種(Chrysosphaera sp.)、クリコスファエラ属の一種(Cricosphaera sp.)、クリプセコディニウム・コーニイ(Crypthecodinium cohnii)、クリプトモナス属の一種(Cryptomonas sp.)、キクロテラ・クリプティカ(Cyclotella cryptica)、キクロテラ・メネギニアーナ(Cyclotella meneghiniana)、キクロテラ属の一種(Cyclotella sp.)、ドゥナリエラ属の一種(Dunaliella sp.)、ドゥナリエラ・バルダウィル(Dunaliella bardawil)、ドゥナリエラ・ビオクラータ(Dunaliella bioculata)、ドゥナリエラ・グラヌラーテ(Dunaliella granulate)、ドゥナリエラ・マリティメ(Dunaliella maritime)、ドゥナリエラ・ミヌータ(Dunaliella minuta)、ドゥナリエラ・パルウァ(Dunaliella parva)、ドゥナリエラ・ペイルケイ(Dunaliella peircei)、ドゥナリエラ・プリモレクタ(Dunaliella primolecta)、ドゥナリエラ・サリナ(Dunaliella salina)、ドゥナリエラ・テルリコラ(Dunaliella terricola)、ドゥナリエラ・テルティオレクタ(Dunaliella tertiolecta)、ドゥナリエラ・ウィリディス(Dunaliella viridis)、ドゥナリエラ・テルティオレクタ(Dunaliella tertiolecta)、エレモスファエラ・ウィリディス(Eremosphaera viridis)、エレモスファエラ属の一種(Eremosphaera sp.)、エリプソイドン属の一種(Ellipsoidon sp.)、エウグレナ属の数種(Euglena Spp.)、フランケイア属の一種(Franceia sp.)、フラギラリア・クロトネンシス(Fragilaria crotonensis)、フラギラリア属の一種(Fragilaria sp.)、グレオカプサ属の一種(Gleocapsa sp.)、
グレオサムニオン属の一種(Gloeothamnion sp.)、ハエマトコックス・プルウィアリス(Haematococcus pluvialis)、ヒメノモナス属の一種(Hymenomonas sp.)、イソクリシス・アッフィーニス・ガルバナ(Isochrysis aff. galbana)、イソクリシス・ガルバナ(Isochrysis galbana)、レポキンクリス(Lepocinclis)、ミクラクチニウム(Micractinium)、ミクラクチニウム(Micractinium)、モノラフィディウム・ミヌトゥム(Monoraphidium minutum)、モノラフィディウム属の一種(Monoraphidium sp.)、ナンノクロリス属の一種(Nannochloris sp.)、ナンノクロロプシス・サリナ(Nannochloropsis salina)、ナンノクロロプシス属の一種(Nannochloropsis sp.)、ナウィクラ・アクケプタータ(Navicula acceptata)、ナウィクラ・ビスカンテラエ(Navicula biskanterae)、ナウィクラ・プセウドテネロイデス(Navicula pseudotenelloides)、ナウィクラ・ペリクローサ(Navicula pelliculosa)、ナウィクラ・サプロフィラ(Navicula saprophila)、ナウィクラ属の一種(Navicula sp.)、ネフロクロリス属の一種(Nephrochloris sp.)、ネフロセルミス属の一種(Nephroselmis sp.)、ニッチア・コムニス(Nitschia communis)、ニッチア・アレクサンドリア(Nitzschia alexandria)、ニッチア・クロステリウム(Nitzschia closterium)、ニッチア・コムニス(Nitzschia communis)、ニッチア・ディッシパタ(Nitzschia dissipata)、ニッチア・フルストゥルム(Nitzschia frustulum)、ニッチア・ハンチアーナ(Nitzschia hantzschiana)、ニッチア・インコンスピクア(Nitzschia inconspicua)、ニッチア・インテルメディア(Nitzschia intermedia)、ニッチア・ミクロケファラ(Nitzschia microcephala)、ニッチア・プシラ(Nitzschia pusilla)、ニッチア・プシラ・エリプティカ(Nitzschia pusilla elliptica)、ニッチア・プシラ・モノエンシス(Nitzschia pusilla monoensis)、ニッチア・クアドラングラール(Nitzschia quadrangular)、ニッチア属の一種(Nitzschia sp.)、オクロモナス属の一種(Ochromonas sp.)、オオキスティス・パルウァ(Oocystis parva)、オオキスティス・プシラ(Oocystis pusilla)、オオキスティス属の一種(Oocystis sp.)、オスキラトリア・リムネティカ(Oscillatoria limnetica)、オスキラトリア属の一種(Oscillatoria sp.)、オスキラトリア・スッブレウィス(Oscillatoria subbrevis)、パラクロレラ・ケッスレリ(Parachlorella kessleri)、パスケリア・アキドフィラ(Pascheria acidophila)、パウロウァ属の一種(Pavlova sp.)、ファエオダクテュルム・トリコムトゥム(Phaeodactylum tricomutum)、ファグス(Phagus)、フォルミディウム(Phormidium)、プラテュモナス属の一種(Platymonas sp.)、プレウロクリュシス・カルテラエ(Pleurochrysis carterae)、プレウロクリュシス・デンターテ(Pleurochrysis dentate)、プレウロクリュシス属の一種(Pleurochrysis sp.)、プロトセカ・ウィクケラミイ(Prototheca wickerhamii)、プロトセカ・スタグノーラ(Prototheca stagnora)、プロトセカ・ポルトリケンシス(Prototheca portoricensis)、プロトセカ・モリフォルミス(Prototheca moriformis)、プロトセカ・ゾフィイ(Prototheca zopfii)、プセウドクロレラ・アクアティカ(Pseudochlorella aquatica)、ピラミモナス属の一種(Pyramimonas sp.)、ピロボトリュス(Pyrobotrys)、ロドコックス・オパクス(Rhodococcus opacus)、サルキノイド・クリュソフィテ(Sarcinoid chrysophyte)、スケネデスムス・アルマトゥス(Scenedesmus armatus)、スキゾキトリウム(Schizochytrium)、スピロギラ(Spirogyra)、スピルリナ・プラテンシス(Spirulina platensis)、スティココックス属の一種(Stichococcus sp.)、シネココックス属の一種(Synechococcus sp.)、シネコシスティスフ(Synechocystisf)、タゲテス・エレクタ(Tagetes erecta)、タゲテス・パテュラ(Tagetes patula)、テトラエドロン(Tetraedron)、テトラセルミス属の一種(Tetraselmis sp.)、テトラセルミス・スエキカ(Tetraselmis suecica)、サラッシオシラ・ウェイッスフロギイ(Thalassiosira weissflogii)、及びウィリディエラ・フリデリキアーナ(Viridiella fridericiana)。
【0061】
バイオリアクタ101の例示的な実施形態及びバイオリアクタ101により生命的に支持可能な有機体の例示的なタイプは、以下の表1~表5を含め、本明細書において開示され、これらは決して、本発明の範囲の限定を意図しない。当分野で理解されるように、様々な分類群の再分類は珍しいことではなく、科学が進歩するにつれて行われる。有機体の例示的なタイプの分類学的分類に関する本明細書でのいかなる開示も、そのような進歩に鑑みて見られるべきである。
【0062】
例えば、分類科クロレラ科に関して本明細書に記載される性能特性を達成し、本明細書に記載される方法を用いて実施されたクロレラ属に分類学的に分類される微細藻類株は、バイオリアクタ101により生命的に支持可能な例示的な有機体を提供するが、微細藻類の特定の株に本発明の実施態様を限定することを意図しない。独国ケルン市に所在のCCAC(Culture Collection of Algae at the University of Cologne:ケルン大学藻類カルチャーコレクション)のNCBI 18sリボソームDNA(rDNA)参照データベース中の例示的なクロレラ株のデオキシリボ核酸(DNA)配列の分析により、クロレラ属及びミクラクチニウム属に分類学的に分類される微細藻類の複数の既知の株との例示的なクロレラ株の有意な類似性(すなわち、95%超)が示された。クロレラ属及びミクラクチニウム属に分類学的に分類される微細藻類は、微細藻類の多くの分類学的分類ツリーにおいて密に関連するように見え、微細藻類のタイプは時折、クロレラ属及びミクラクチニウム属内で再分類され得る。したがって、例示的な微細藻類株は、本明細書では、クロレラ属のものとして参照されるが、例示的な微細藻類株と同様の特性を有する関連する分類学的分類内の微細藻類株が妥当に、同様の結果を生み出すことが予期されることが認識される。したがって、多くの実施形態では、本明細書での第1の分類属(例えば、クロレラ)に分類される有機体の参照は、第1の属と遺伝的及び/又は形態学的に類似する別の分類属(例えば、ミクラクチニウム)に分類される有機体を包含することができ、この逆も同様である。
【0063】
バイオリアクタキャビティ102は、バイオリアクタ101により生命的に支持される有機体を保持(例えば、含む)ことができ、多くの実施形態では、有機体を保持し、多くの実施形態では有機体を浸漬するように構成される流体支持培地を含むこともできる。多くの実施形態では、流体支持培地は培養培地を含むことができ、培養培地は水を含むことができる。その一方で、バイオリアクタキャビティ102は、バイオリアクタ壁103により少なくとも部分的に形成され囲まれる。バイオリアクタ101が、バイオリアクタ器具104を用いて実施される場合、バイオリアクタ器具104はバイオリアクタ壁103と一緒に、バイオリアクタキャビティ102を完全に形成し囲むことができる。さらに、以下に更に詳細に説明するように、バイオリアクタ壁103及びバイオリアクタ器具104のうちの1つ以上は、該当する場合、バイオリアクタキャビティ102の内容物(例えば、有機体及び/又は流体支持培地)をバイオリアクタキャビティ102内に少なくとも部分的に(例えば、完全に)封止するように動作可能であることができる。その結果、バイオリアクタ101は、異物(例えば、意図されない有機体)及び/又は汚染生物がバイオリアクタキャビティ102に侵入するリスクを軽減する状態を維持することができる。換言すれば、バイオリアクタ101は、異物(例えば、意図されない有機体)及び/又は汚染生物に対して、バイオリアクタキャビティ102において生命的に支持される特定の(例えば、意図される)有機体を優勢にさせる(例えば、増殖させる)ことができる。例えば、バイオリアクタ101は、バイオリアクタキャビティ102内を略(例えば、絶対的に)無菌状態に維持することができる。
【0064】
バイオリアクタ壁103は、1つ以上のバイオリアクタ壁材料を含む。バイオリアクタ壁103が複数のバイオリアクタ壁を備える場合、バイオリアクタ壁のうちの2つ以上は、同じバイオリアクタ壁材料を含んでもよく、及び/又はバイオリアクタ壁のうちの2つ以上は異なるバイオリアクタ壁材料を含んでもよい。
【0065】
多くの実施形態では、バイオリアクタ壁材料の一部又は全ては、1つ以上の可撓性材料を含む(例えば、からなる)ことができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101はバッグバイオリアクタを含むことができる。
【0066】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ壁材料(例えば、可撓性材料)の一部又は全ては、例えば、バイオリアクタ101が光バイオリアクタを含む場合(すなわち、有機体が光栄養有機体を含む場合)等、1つ以上の部分的に透明(例えば、完全に透明)及び/又は部分的に半透明(例えば、完全に半透明)な材料を含むことができる。例えば、少なくとも部分的に透明又は半透明な材料を用いてバイオリアクタ壁材料(例えば、可撓性材料)を実施することにより、光放射にバイオリアクタ壁103を透過させ、バイオリアクタキャビティ102に含まれる有機体によるエネルギー源として使用できるようにすることができる。さらに、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101は、バイオリアクタ壁103のバイオリアクタ壁材料(例えば、可撓性材料)が不透明である場合、例えば、バイオリアクタキャビティ102内部に光放射源を提供すること等により、光栄養有機体を生命的に支持することができる。さらに、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ壁材料(例えば、可撓性材料)の一部又は全ては、不透明から少なくとも部分的に透明(例えば、完全に透明)又は少なくとも部分的に半透明(例えば、完全な半透明)にシフト可能な1つ以上の選択的に且つ部分的に透明(例えば、完全に透明)及び/又は部分的に半透明(例えば、完全に半透明)材料を含むことができる。
【0067】
例えば、バイオリアクタ壁材料(例えば、可撓性及び/又は少なくとも部分的に透明又は半透明材料)は、1つ以上のポリマー材料又は1つ以上の他の適する材料を含むことができる。これら又は他の実施形態では、例示的なポリマー材料は、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレン、ポリフェニルスルホン、フッ化ポリビニリデン、エチレンクロロトリフルオロエチレン共重合体、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、硫化ポリフェニレン、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、及び/又はポリアリールエーテルケトンを含むことができる。多くの実施形態では、バイオリアクタ壁材料(例えば、可撓性及び/又は少なくとも部分的に透明又は半透明の材料)は、摂氏約125度以上且つ摂氏約225度以下の融点を含むことができる。更なる実施形態では、バイオリアクタ壁材料(例えば、可撓性及び/又は少なくとも部分的に透明又は半透明の材料)は、約1.1ギガパスカル以上且つ約2.5ギガパスカル以下の弾性係数を含むことができる。
【0068】
さらに、バイオリアクタ壁103はそれぞれ、1枚以上の材料シート(例えば、薄膜)から製造することができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ壁103のうちの1つ以上がそれぞれ、複数枚の材料シートを含む場合、複数枚の材料シートを一緒に積層化又は共押出することができる。
【0069】
これらの積層又は共押出実施形態では、複数枚のシートは、間にいかなる気泡も有さないことができるか、又は間に1つ以上の気泡を含むことができる。幾つかの実施形態では、間に気泡を有する積層化又は共押出しされた複数枚のシートの実施は、以下に更に詳細に説明するように、漏出の存在を識別し、バイオリアクタキャビティ102がもはや、封止状態及び/又は無菌状態にはい可能性があることをバイオリアクタ101のオペレータに警告することを容易にすることができ、クリーンアップ作業を促進することができる。これら又は他の実施形態では、複数枚の材料シートのうちの2枚以上は、同じバイオリアクタ壁材料を含んでもよく、及び/又は複数枚の材料シートのうちの2枚以上は、異なるバイオリアクタ壁材料を含んでもよい。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ壁103のそれぞれは、一緒に積層化又は共押出された2枚の材料シートを含むことができ、一方のシートはポリプロピレンを含み、他方のシートはポリアミドを含む。
【0070】
その一方で、多くの実施形態では、バイオリアクタ壁103のうちの1つ以上を一緒に結合して、バイオリアクタキャビティ102を少なくとも部分的に形成し囲むことができる。例えば、バイオリアクタ壁103のうちの1つ以上は、熱溶接(例えば、熱封止、熱板溶接、レーザ溶接等)により又は別の適する結合方法により一緒に結合することができる。さらに、バイオリアクタ壁103の1つ以上の部分を一緒に結合して(例えば、熱溶接により)、バイオリアクタ101を構造的に補強することができる。バイオリアクタ壁103が1枚の材料シートから製造される場合、1枚の材料シートを折り畳み、それ自体に結合(例えば、接合)して、バイオリアクタキャビティ102を形成することができる。その一方で、バイオリアクタ壁103が複数枚の材料シートから製造される場合、複数枚の材料シートを一緒に結合(例えば、接合)して、バイオリアクタキャビティ102を形成することができる。
【0071】
さらに、バイオリアクタ壁103のうちの1つ以上が、一方のシートがポリプロピレンを含み、他方のシートがポリアミドを含む状態で一緒に積層化された2枚の材料シートを含む場合、バイオリアクタ壁103は、ポリプロピレンを含むバイオリアクタ壁103の1枚以上のシートにおいて一緒に結合(例えば、接合)することができる。例えば、幾つかの実施形態では、積層化材料の1枚以上のシート(例えば、ポリプロピレンシート)は、熱溶接により結合(例えば、接合)することができ、積層化材料の1枚以上のシート(例えば、ポリアミドシート)は、熱溶接により一緒に結合(例えば、接合)することができない。これら又は他の実施形態では、積層化材料の結合可能なシートは、バイオリアクタ壁103が一緒に結合されるとき、結合可能なシートがバイオリアクタキャビティ102の内側に面し、非結合可能なシートがバイオリアクタキャビティ102から外側に面するように構成することができる。
【0072】
バイオリアクタキャビティ102は、キャビティ容積及びキャビティ表面積を備えることができる。キャビティ表面積は、バイオリアクタキャビティ102を形成する1つ以上の表面の全表面積を指すことができる。バイオリアクタキャビティ102のキャビティ容積及び/又はキャビティ表面積は、任意の所望の容積及び/又は表面積を含むことができる。しかし、幾つかの実施形態では、キャビティ容積及び/又はキャビティ表面積は、バイオリアクタ壁103の製造に使用されるシート材料の利用可能なジオメトリ(例えば、寸法)により制約されることがある。キャビティ容積及び/又はキャビティ表面積を制約する可能性がある他の要因としては、バイオリアクタ壁103及びバイオリアクタキャビティ102内への光透過深度(例えば、バイオリアクタ101により生命的に支持される有機体が光栄養有機体である場合)、以下に更に詳細に考察するようなバイオリアクタ101の滅菌に利用可能なオートクレーブのサイズ、及び/又はバイオリアクタ101を機械的に支持するために実施される支持構造体のサイズを挙げることができる。例えば、支持構造体は、支持構造体323(
図3)及び/又は支持構造体423(
図4)と同様又は同一であることができる。多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102のキャビティ容積は、約3.785L以上、約18.92L以上、及び/又は約25.48L以上であることができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102のキャビティ容積は、約248.9L以下であることができる。
【0073】
その一方で、バイオリアクタキャビティ102は、最大側方断面積を備えることができる。多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102の最大側方断面積は、バイオリアクタ101の幅寸法及び深さ寸法に平行して測定されるバイオリアクタキャビティ102の最大断面積を指すことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティ102の側方断面積は、バイオリアクタキャビティ102のキャビティ表面から測定することができる。多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102の最大側方断面積は、約0.043平方m以上且つ約0.318平方m以下であることができる。
【0074】
バイオリアクタ101及び/又はバイオリアクタキャビティ102は、任意の所望のジオメトリ(例えば、寸法及び/又は形状)を備えることができる。例えば、バイオリアクタ101のジオメトリは、少なくとも部分的に、バイオリアクタ壁103に使用されるシート材料を所望のジオメトリに切断することにより決定することができる。その一方で、バイオリアクタキャビティ102のジオメトリは、バイオリアクタ壁103の結合点(例えば、1つ以上の溶接線)により、及び幾つかの実施形態では、バイオリアクタ壁103の1つ以上の折り畳み線により決定することができる。多くの実施形態では、バイオリアクタ101及び/又はバイオリアクタキャビティ102は、概ね多角形の角柱形状(例えば、概ね矩形、六角形、又は八角形の角柱形状)を備えることができる。
【0075】
その一方で、バイオリアクタ101は、長さ(例えば、最長)寸法、幅寸法、及び深さ寸法を備えることができる。幅寸法及び深さ寸法は、長さ寸法及び互いと概ね直交する方向でのバイオリアクタ101の最大寸法を表すことができる。これらの実施形態では、長さ寸法は、約182cm以上且つ約244cm以下であることができ、幅寸法は、約51cm以上且つ約102cm以下であることができ、及び/又は深さ寸法は、約7cm以上且つ約10cm以下であることができる。
【0076】
また、バイオリアクタ壁103は、バイオリアクタ壁厚を備えることができる。バイオリアクタ壁103が複数のバイオリアクタ壁を含む場合、バイオリアクタ壁のうちの2つ以上は同じバイオリアクタ壁厚を備えてもよく、及び/又はバイオリアクタ壁のうちの2つ以上は異なるバイオリアクタ壁厚を備えてもよい。多くの実施形態では、バイオリアクタ壁厚は、約152.4μm以上且つ約355.6μm以下であることができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ壁厚は約254.0μmであることができる。
【0077】
その一方で、バイオリアクタ壁103は、外面積を備えることができる。バイオリアクタ壁103の外面積は、バイオリアクタ壁103の外面の全表面積を指すことができる。
【0078】
バイオリアクタ器具104(例えば、ガス送出器具107、流体支持培地送出器具110、有機炭素材料送出器具111、バイオリアクタ排気器具112、バイオリアクタ試料器具113、パラメータ検知デバイス器具121)は、バイオリアクタキャビティ102と連通して、バイオリアクタキャビティ102への進入及び/又は退出を提供することができる(例えば、バイオリアクタキャビティ102の少なくとも部分的な封止を維持しながら)。多くの実施形態では、バイオリアクタ器具104は、バイオリアクタ壁103に結合することができ、及び/又はバイオリアクタ壁103を通る1つ以上の開口部に配置する(例えば、置く)ことができる。その一方で、可撓性管106(例えば、ガス送出管108、有機炭素材料送出管114、バイオリアクタ試料管115)は、バイオリアクタ器具104のうちの1つ以上に結合することができ、バイオリアクタキャビティ102内に配置する(例えば、置く)ことができる。可撓性管106は、例えば、1つ以上のポリマー等の1つ以上の可撓性及び/又は少なくとも部分的に透明な材料を含むことができる。
【0079】
例えば、流体支持培地器具110は、例えば、流体支持培地送出管116の1つ以上の入口等の流体支持培地送出管116に結合することができる。流体支持培地器具110は、有機体を受け取り、バイオリアクタキャビティ102に供給することができる(例えば、流体支持培地送出管116を介して)。さらに、流体支持培地器具110は、流体支持培地、1つ以上の栄養培地、1つ以上の消泡剤、及び/又は1つ以上の界面活性剤を受け取り、バイオリアクタキャビティ102に供給することができる(例えば、流体支持培地送出管116を介して)。
【0080】
例えば、栄養培地は、バイオリアクタキャビティ102での有機体の生命的支持を支援する1つ以上の成分(例えば、有機体化合物、無機化合物、及び/又は水)を含むことができる。例示的な栄養培地は、硫酸マグネシウム七水和物、微量金属、リン酸塩、二塩基リン酸塩、1つ以上の硝酸塩(例えば、硝酸ナトリウム)、鉄、及び/又はリン酸水素二カリウムを含むことができる。
【0081】
多くの実施形態では、栄養培地は、有機体が特定の培養密度(例えば、閾値培養密度)に達する場合、バイオリアクタキャビティ102において有機体に供給することができる。例えば、栄養培地は、有機体が少なくとも約5g/L、約10g/L、又は約15g/Lという培養密度に達する場合、バイオリアクタキャビティ102において有機体に供給することができる。これら又は他の実施形態では、栄養培地は、有機体の培養密度が特定の培養密度だけ増大する都度、バイオリアクタキャビティ102において有機体に供給することができる。例えば、栄養培地は、有機体が約2g/L以上且つ約3g/L以下の培養密度に達するとき及び/又は達する都度、バイオリアクタキャビティ102において有機体に供給することができる。
【0082】
その一方で、消泡剤は、有機体による発泡を低減及び/又は相殺するように構成される1つ以上の物質(例えば、化学物質)を含むことができる。有機体による発泡を低減及び/又は相殺することは、バイオリアクタキャビティ102が破裂しないようにすることができる。
【0083】
さらに、界面活性剤は、バイオリアクタキャビティ102の内容物(例えば、1つ以上の有機体及び流体支持培地)のうちの2つ以上間の表面張力を低減するように構成される1つ以上の化合物を含むことができる。バイオリアクタキャビティ102の内容物のうちの2つ以上間の表面張力を低減することは、ガス送出デバイス105に関して以下に更に説明するように、バイオリアクタキャビティ102の内容物の混合を支援することができる。
【0084】
多くの実施形態では、流体支持培地送出管116は、有機体、流体支持培地、1つ以上の栄養培地、消泡剤、及び/又は界面活性剤を、バイオリアクタキャビティ102に排出する流体支持培地送出管116の1つ以上の出口に運搬することができる。多くの実施形態では、これらの出口のうちの1つ以上は、バイオリアクタキャビティ102内で非平坦断面を備えて、出口がバイオリアクタ壁103に吸い込まれないようにすることができる。例えば、1つ以上のV字形切断を出口に提供して、非平坦断面を形成することができる。さらに、他の実施形態では、流体支持培地送出管116を省くことができる。
【0085】
多くの実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体は部分的及び/又は完全に、バイオリアクタキャビティ102から収穫する(例えば、取り出す)ことができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体は部分的及び/又は完全に、流体支持培地器具110を介してバイオリアクタキャビティ102から収穫する(例えば、取り出す)ことができる。しかし、多くの実施形態では、流体支持培地器具110のうちの1つ以上は、バイオリアクタ壁103から分離(例えば、一時的に分離)して取り外すことができ、有機体は部分的及び/又は完全に、バイオリアクタ壁103の開口部を介してバイオリアクタキャビティ102から収穫する(例えば、取り出す)ことができ、バイオリアクタ壁103の開口部から、流体支持培地器具110の分離された器具が取り出される。様々な実施形態では、バイオリアクタにより生命的に支持されている全ての有機体は、1つのバッチ全体で同時にバイオリアクタキャビティ102から収穫する(例えば、取り出す)(すなわち、完全に収穫する)ことができ、又はバイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体は、複数のバッチで時間の経過に伴ってバイオリアクタキャビティ102から収穫する(例えば、取り出す)(例えば、部分的に収穫する)ことができる。他の実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体は、時間の経過に伴ってバイオリアクタキャビティ102から連続して部分的に収穫する(例えば、取り出す)ことができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体が部分的及び/又は連続して収穫される場合、バイオリアクタキャビティ102に、新しい有機体及び/又は流体支持培地を再び植え付けることもできる。バイオリアクタキャビティ102に有機体を植え付け(例えば、供給し)再び植え付ける方法の例示的な実施形態について、以下に更に詳細に考察する。
【0086】
幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体は、間隔をもってバイオリアクタキャビティ102から連続して部分的に収穫する(例えば、取り出す)ことができる。間隔は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体のタイプに基づいて決定し得る任意の適する時間期間であることができるが、多くの実施形態では、間隔は約7日~12日又は約10日~12日であることができる。
【0087】
更なる実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体は、有機体の培養密度が特定の培養密度に達した場合、バイオリアクタキャビティ102から部分的及び/又は連続して部分的に収穫する(例えば、取り出す)ことができる。バイオリアクタキャビティ102から有機体を部分的及び/又は連続して部分的に収穫する(例えば、取り出す)培養密度は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体のタイプに基づいて決定し得る任意の適する培養密度であることができるが、多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102から有機体を部分的及び/又は連続して部分的に収穫する(例えば、取り出す)培養密度は、少なくとも約2g/Lを含むことができる。幾つかの特定の実施形態では、バイオリアクタキャビティ102から有機体を部分的及び/又は連続して部分的に収穫する(例えば、取り出す)培養密度は、(i)約2g/L以上且つ約5g/L以下、(ii)約7g/L以上且つ約12g/L以下、(iii)約7g/以上且つ約10g/L以下、又は(iv)約20g/L以上且つ約30g/L以下であることができる。
【0088】
実施態様では、流体支持培地器具110は、有機体、流体支持培地、1つ以上の栄養培地、消泡剤、及び/又は界面活性剤のバイオリアクタキャビティ102への進入を提供し、及び幾つかの実施形態では、有機体、流体支持培地、1つ以上の栄養培地、消泡剤、及び/又は界面活性剤のバイオリアクタキャビティ102からの退出を提供するように構成される任意の適する1つ以上の器具を含むことができる。多くの実施形態では、器具は、有機体、流体支持培地、1つ以上の栄養培地、消泡剤、及び/又は界面活性剤のバイオリアクタキャビティ102への単方向進入を提供して、バイオリアクタキャビティ102の少なくとも部分的な封止を維持することに役立つように構成される。例えば、幾つかの実施形態では、流体支持培地器具110は、1つ以上のチェック弁を含むことができる。さらに、流体支持培地器具110(例えば、チェック弁)は、1つ以上のガスケットを用いて所定位置で封止することができる。幾つかの実施形態では、流体支持培地器具110は、流体支持培地及び/又は1つ以上の栄養培地を濾過するように構成される1つ以上のフィルタを含むことができる。例えば、フィルタは、単一のフィルタ又は直列になった複数のフィルタを含むことができ、円盤形であることができ、及び/又は微粒子(例えば、約0.1μmまで微細な)を濾過するように動作可能であることができる。
【0089】
これら又は他の実施形態では、有機炭素材料送出器具111は、例えば、有機炭素材料送出管114の1つ以上の入口等において有機炭素材料送出管114に結合することができる。有機炭素材料送出器具111は、有機炭素材料を受け取り、バイオリアクタキャビティ102に供給することができる(例えば、有機炭素材料送出管114を介して)。幾つかの実施形態では、有機炭素材料は、例えば、有機体が従属栄養有機体又は混合栄養有機体を含む場合等、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体によるエネルギー源として使用することができる。
【0090】
例示的な有機炭素材料は、酢酸、酢酸塩、又はブドウ糖を含むことができる。幾つかの実施形態では、有機炭素材料は、例えば、有機炭素材料がバイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体に供給される前等、炭酸水素アンモニウム、硫酸マグネシウム七水和物、微量金属、鉄、リン酸塩、二塩基リン酸塩、1つ以上の硝酸塩(例えば、硝酸ナトリウム)と混合することができる。これら又は他の実施形態では、有機炭素材料は、例えば、有機炭素材料がバイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体に供給される前等、栄養培地のうちの1つ以上と混合することができる。
【0091】
さらに、有機炭素材料送出管114は、バイオリアクタキャビティ102に排出する有機炭素材料送出管114の1つ以上の出口に有機炭素材料を運搬することができる。多くの実施形態では、これらの出口のうちの1つ以上は、バイオリアクタキャビティ102内に配置される非平坦断面を備えて、出口がバイオリアクタ壁103に吸い込まれないようにすることができる。例えば、1つ以上のV字形切断を出口に提供して、非平坦断面を形成することができる。さらに、幾つかの実施形態では、例えば、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体が従属栄養又は混合栄養ではない場合等、有機炭素材料送出管114を省くことができ、更なる実施形態では、有機炭素材料送出器具111を省くことができる。
【0092】
実施態様では、有機炭素材料送出器具111は、バイオリアクタキャビティ102への進入(例えば、単方向進入)を提供するように構成される任意の適する1つ以上の器具を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、流体支持培地器具110は、1つ以上のチェック弁を含むことができる。その一方で、多くの実施形態では、有機炭素材料送出器具111は、汚染物の有機炭素材料送出器具111で受け取られた有機炭素材料を濾過するように構成される1つ以上のフィルタを備えることができる。例えば、フィルタは、単一のフィルタ又は直列になった複数のフィルタを含むことができ、円盤形であることができ、及び/又は微粒子又はナノ粒子を濾過するように動作可能であることができる。さらに、有機炭素材料送出器具111(例えば、チェック弁)は、1つ以上のガスケットを用いて所定位置に封止することができる。
【0093】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ試料器具113は、例えば、バイオリアクタ試料管115の1つ以上の出口等においてバイオリアクタ試料管115に結合することができる。バイオリアクタ試料器具113を使用して、バイオリアクタキャビティ102に保持される有機体の1つ以上の試料を取得し(例えば、バイオリアクタ試料管115を介して)、例えば、有機体の状態を特定等することができる。例えば、多くの実施形態では、バイオリアクタ試料器具113は、バイオリアクタ試料器具113に吸引力を適用して、バイオリアクタキャビティ102に保持される有機体の試料を引き込む(例えば、有機炭素材料送出管114を介して)ことができる1つ以上のシリンジを受けることができる。
【0094】
さらに、バイオリアクタ試料管115は、バイオリアクタキャビティ102における有機体と連通するバイオリアクタ試料管115の1つ以上の入口から試料を受け取り、試料をバイオリアクタ試料器具113に運搬することができる。多くの実施形態では、これらの入口のうちの1つ以上は、バイオリアクタキャビティ102内に配置される非平坦断面を備えて、入口がバイオリアクタ壁103に吸引されないようにすることができる。例えば、1つ以上のV字形切断が入口において提供されて、非平坦断面を形成することができる。さらに、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ試料管115を省くことができ、更なる実施形態では、バイオリアクタ試料器具113を省くことができる。
【0095】
実施態様では、バイオリアクタ試料器具113は、バイオリアクタキャビティ102の少なくとも部分的な封止を妨げずに、有機体の試料をバイオリアクタキャビティ102から得られるようにするように構成される任意の適する1つ以上の器具を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ試料器具113は、止水栓を有する1つ以上の二重チェック弁を含むことができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ試料器具113(例えば、止水栓を有する二重チェック弁)は、1つ以上のガスケットを用いて所定位置に封止することができる。
【0096】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ排気器具112は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体により生成されるガス(例えば、空気)をバイオリアクタキャビティ102から排気し、及び/又はガス送出デバイス105によりバイオリアクタキャビティ102内に注入されたガスを排気して、例えば、バイオリアクタキャビティ102におけるキャビティ圧力を低減することができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ排気器具112は、バイオリアクタキャビティ102外部に配置される1つ以上のバイオリアクタ排気管の1つ以上の入口に結合する(例えば、脱着可能に結合する)ことができる。他の実施形態では、バイオリアクタ排気管は省くことができる。
【0097】
実施態様では、バイオリアクタ排気器具112は、バイオリアクタキャビティ102からのガスの単方向退出を可能にするように構成される任意の適する1つ以上の器具を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ排気器具112は1つ以上のチェック弁を備えることができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ排気器具112(例えば、チェック弁)は、1つ以上のガスケットを用いて所定位置で封止することができる。
【0098】
多くの実施形態では、バイオリアクタ排気管は、バイオリアクタ排気器具112から排気されたガスを、バイオリアクタ排気管の1つ以上の出口と連通する漂白剤-水溶液に運搬して、排気されたガスの汚染物を滅菌することができる。幾つかの実施形態では、漂白剤-水溶液は、約400ppm(parts per million)以上の漂白剤:水比を含むことができる。他の実施形態では、バイオリアクタ排気器具112は、例えば、バイオリアクタ排気管が省かれる場合等、汚染物の排気ガスを濾過するように構成される1つ以上のフィルタを備えることができる。例えば、フィルタは、単一のフィルタ又は直列になった複数のフィルタを含むことができ、円盤形であることができ、及び/又は微粒子(例えば、約0.1μmまで微細な)又はナノ粒子を濾過するように動作可能であることができる。
【0099】
これら又は他の実施形態では、ガス送出器具107は、ガス送出管108の1つ以上の流入口に結合することができ、ガス送出管108の1つ以上の複数の流入口は、ガス送出管108の1つ以上の流出口においてガス送出デバイス105に結合することができる。ガス送出器具107は、ガス(例えば、空気、酸素、二酸化炭素等)を受け取り、ガスをガス送出デバイス105に供給する(例えば、ガス送出管108を介して)ように構成することができる。ガス送出デバイス105は、バイオリアクタキャビティ102内に配置する(例えば、置く)ことができ、ガス送出デバイス105に提供されたガスをバイオリアクタキャビティ102内に注入して、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体を混合及び/又は通気する(例えば、流体支持培地内で)ように動作可能であることができる。例えば、ガス送出デバイス105は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体を混合及び/又は通気して(例えば、流体支持培地内で)、有機体の沈降を回避し、バイオリアクタキャビティ102でのエネルギー源(例えば、光及び/又は炭素源材料)及び/又は栄養成分(例えば、1つ以上の栄養培地)への有機体の分散露出をよりよくすることができる。多くの実施形態では、ガス送出デバイス105は、バイオリアクタキャビティ102内で地面よりも低い位置に配置されて(例えば、置かれて)、有機体の混合を促進することができ、その理由は、ガス送出デバイス105が、注入ガスを用いて有機体を攪拌した後、重力により有機体がガス送出デバイス105に戻るためである。幾つかの実施形態では、ガス送出管108を省くことができ、ガス送出デバイス105をガス送出器具107に直結することができる。
【0100】
実施態様では、ガス送出器具107は、ガス(例えば、空気、酸素、二酸化炭素等)の進入(例えば、単方向進入)を可能にし、ガスをガス送出デバイス105に供給するように構成される任意の適する1つ以上の器具を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ試料器具113は1つ以上のチェック弁を備えることができる。その一方で、多くの実施形態では、ガス送出器具107は、汚染物のガス送出器具107で受けられるガスを濾過するように構成される1つ以上のフィルタを備えることができる。例えば、フィルタは、単一のフィルタ又は直列になった複数のフィルタを含むことができ、円盤形であることができ、及び/又は微粒子(例えば、約0.22μmまで微細な)又はナノ粒子を濾過するように動作可能であることができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ試料器具113(例えば、チェック弁)は、1つ以上のガスケットを用いて所定位置で封止することができる。
【0101】
さらに、実施態様では、ガス送出デバイス105は、ガスをバイオリアクタキャビティ102内に注入するように構成される1つ以上のデバイスを含むことができる。一般に、バイオリアクタキャビティ102内のガス送出デバイス105の構成及びジオメトリ並びにガス送出デバイス105により注入されるガスの流出速度、質量、及び/又は容積は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体の混合及び/又は通気の能力に影響を及ぼし得る。しかし、ガスの流出速度、質量、及び/又は容積の増大は、有機体に作用する剪断力も増大させ、剪断力はあるレベルで有機体に有害であり得る(例えば、殺し得る)。したがって、多くの実施形態では、ガスの流出速度、質量、及び/又は容積は、有機体に適用される剪断力に基づいて制限することができ、したがって、ガス送出デバイス105の構成及びジオメトリは、重要性を増すことができる。多くの実施形態では、ガス送出デバイス105の構成及びジオメトリは、ガス送出デバイス105が、バイオリアクタ壁103の少なくとも一部から約10.2cmを超えて離れないように、及びガス送出デバイス105が複数のガス送出デバイスを備える場合、ガス送出デバイス105が互いから約10.2cmを超えて離れないように構成することができる。これら又は他の実施形態では、ガス送出デバイス105は、ガス送出デバイス105の有効表面積とバイオリアクタキャビティ102の最大側方断面積との比率が、約13.00以上且つ約30.64以下であるように構成することができる。ガス送出デバイス105の有効表面積は、ガスがガス送出デバイス105からバイオリアクタキャビティ102に渡ることができるガス送出デバイス105の表面積(例えば、オリフィス、孔等)を指すことができる。
【0102】
その一方で、ガス送出デバイス105は、バイオリアクタキャビティ102内に注入されたガスの気泡が、約40μm以上且つ約2mm以下の直径を備えるように、及び/又はバイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスの体積流量が、約10L/分以上且つ約60L/分、約120L/分、約180L/分、又は約200L/分以下であるように構成することができる。さらに、ガス送出デバイス105は、ガスが、ガス送出デバイス105を出るとき、約0.000167m/秒以上且つ約0.0205m/秒以下の表面流速を備えるように、ガスをバイオリアクタキャビティ102に注入することができる。さらに、ガス送出デバイス105は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体へのガスの物質移動容量係数(kLa)が、毎秒約0.062(s-1)~毎秒約0.182(s-1)以上であるように、ガスをバイオリアクタキャビティ102に注入することができる。
【0103】
これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティ102において界面活性剤を使用することにより、バイオリアクタキャビティ102での2つ以上の内容物(例えば、1つ以上の有機体及び流体支持培地)間の表面張力を低減することで、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体の混合を改善することができる。バイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスの気泡が約40μm以上且つ約2mm以下の直径を含むように、及び/又はバイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスの体積流量が約10L/分以上且つ約60L/分、120L/分、180L/分、又は200L/分以下であるように構成されるガス送出デバイス105と組み合わせて界面活性剤を使用することは、バイオリアクタ101を実施する場合、有利であることができる。例えば、バイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスのバイオリアクタキャビティ102での滞留時間は、バイオリアクタキャビティ102の高さにより制限することができる。幾つかの実施形態では、滞留時間は、ガス送出デバイス105によりバイオリアクタキャビティ102内に注入されたガスが、バイオリアクタ排気器具112を通ってバイオリアクタキャビティ102から出されるまでにかかる平均時間量を指すことができ、及び/又はガス送出デバイス105によりバイオリアクタキャビティ102内に注入されたガスが、バイオリアクタ101により生命的に支持されている任意の有機体に接触した状態を保つ平均時間量を指すことができる。バイオリアクタキャビティ102の高さを低減することにより、バイオリアクタキャビティ102に注入されたガスのバイオリアクタキャビティ102での滞留時間を低減することができ、その結果、混合及び/又は通気を不十分にさせ、ひいてはバイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体の成長を不十分にさせ得る。したがって、多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスの気泡が約40μm以上且つ約2mm以下の直径を含むように、及び/又はバイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスの体積流量が約10L/分以上且つ約60L/分、約120L/分、約180L/分、又は約200L/分以下であるように構成されるガス送出デバイス105と組み合わせて界面活性剤を使用することは、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体の混合及び/又は通気を改善し、滞留時間の削減を相殺することができる。
【0104】
多くの実施形態では、ガス送出デバイス105は、1つ以上のスパージャを備えることができる。スパージャは、多孔性及び/又は固定オリフィススパージャを含むことができる。さらに、固定オリフィススパージャは、ガスを単方向及び/又は多方向に注入するように構成することができ、及び/又は均一及び/又は疎に配置された固定オリフィスを備えることができる。その一方で、多孔性スパージャは本質的に、ガスを多方向且つ疎に注入するように構成することができる。スパージャは、ポリマー(例えば、フラッシュ紡糸高密度ポリエチレン、焼結ポリマー)、セラミック、半金属(例えば、シリコン)、及び/又は金属(例えば、ステンレス鋼及び/又は多孔性ステンレス鋼)を含むスパージャ材料を含むことができる。その一方で、幾つかの実施形態では、スパージャ材料は可撓性材料を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、スパージャはチューブスパージャ又はプレートスパージャを含むことができる。これらの実施形態では、チューブスパージャは、有機体の混合及び/又は通気ニーズによって決まり、及び/又はバイオリアクタキャビティ102の容積及びジオメトリによって決まる直径(例えば、0.635cm)及び/又は長さ(例えば、35.6cm)を備えることができる。多くの実施形態では、ガス送出デバイス105で実施されるスパージャの孔及び/又は固定オリフィスの直径は、バイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスの気泡が、約40μm以上且つ約2mm以下を備えるように、及び/又はバイオリアクタキャビティ102内に注入されるガスの体積流量が、約10L/分以上且つ約60L/分、約120L/分、約180L/分、又は約200L/分以下であるように構成することができる。
【0105】
さらに、他の実施形態では、ガス送出デバイス105及び/又はガス送出器具107は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体を混合及び/又は通気する(例えば、流体支持培地内で)ように構成される1つ以上の他のバイオリアクタ混合及び/又は通気デバイスで置換及び/又は併用することができる。例示的な他の混合デバイスとしては、1つ以上のインペラ、1つ以上のエアストーン等を挙げることができる。
【0106】
これら又は他の実施形態では、圧力調整器117は、バイオリアクタキャビティ102の最大キャビティ圧力を制限することができる。多くの実施形態では、圧力調整器117は、バイオリアクタ101がバイオリアクタキャビティ102でのキャビティ圧力下で破裂しないようにする安全予防措置として動作可能であることができる。
【0107】
例えば、幾つかの実施形態では、圧力調整器117のうちの1つ以上は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体による生成されたガス(例えば、空気)をバイオリアクタキャビティ102から排気して、バイオリアクタキャビティ102の最大キャビティ圧力を超えないようにすることができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ器具104及び/又はバイオリアクタ排気器具112は、圧力調整器117のうちの1つ以上を備えることができる。さらに、これら又は他の実施形態では、圧力調整器117のうちの1つ以上は、バイオリアクタ排気器具112と同様であることができる。例えば、圧力調整器117のうちの1つ以上は、バイオリアクタキャビティ102と連通して、バイオリアクタキャビティ102からの退出を提供することができる。幾つかの実施形態では、圧力調整器117のうちの1つ以上は、所定量のキャビティ圧力下で吹き出すように構成される1つ以上の吹出弁を含むことができる。他の実施形態では、圧力調整器117のうちの1つ以上は、例えば、後述するように圧力センサ118のうちの1つ以上を参照すること等により、キャビティ圧力が所定量のキャビティ圧力を超えたことが検知されると、開いてガスを排気するように構成される1つ以上の弁を含むことができる。
【0108】
他の実施形態では、圧力調整器117のうちの1つ以上は、ガス送出器具107において受け取られているガスを制限、停止、及び/又は経路切り替えし、及び/又は有機炭素材料送出器具111において受け取られている有機源材料を制限、停止、及び/又は経路切り替えして、バイオリアクタキャビティ102の最大キャビティ圧力を超えないようにすることができる。これらの圧力調整器117は、バイオリアクタキャビティ102により多くのガスが入らないようにして(すなわち、ガス送出器具107を調整する場合)、バイオリアクタキャビティ102の最大キャビティ圧力を超えないようにするという原理下及び/又はより多くのガスが有機体により形成されないようにして(すなわち、有機炭素材料送出器具111を調整する場合)、バイオリアクタキャビティ102の最大キャビティ圧力を超えないようにするという原理下で動作することができる。更なる実施形態では、圧力調整器117のうちの1つ以上は、例えば、後述するような圧力センサ118の
うちの1つ以上を参照すること等により、キャビティ圧力が所定量のキャビティ圧力を超えたことが検知されると、閉じる(例えば、流れを制限若しくは停止する)か、又は開く(例えば、流れの経路を切り替える)ように構成される弁を含むことができる。
【0109】
これら又は他の実施形態では、パラメータ検知デバイス器具121は、パラメータ検知デバイス109を受けて、パラメータ検知デバイスがバイオリアクタキャビティ102と通信できるようにすることができる。パラメータ検知デバイス109(例えば、圧力センサ118、温度センサ119、pHセンサ120、化学センサ122)は、バイオリアクタキャビティ102における1つ以上のキャビティ環境状態(例えば、圧力、温度、pH、化学濃度等)を監視(例えば、測定)するように動作可能であることができる。幾つかの実施形態では、パラメータ検知デバイス109のうちの1つ以上はそれぞれ、バイオリアクタキャビティ102における複数のキャビティ環境状態を監視(例えば、測定)することができる。
【0110】
例えば、圧力センサ118は、バイオリアクタキャビティ102でのキャビティ圧力を監視して、例えば、圧力調整器117のためにキャビティ圧力を特定し、及び/又はバイオリアクタキャビティ102において保持される有機体の生命的支持に役立つこと等を行うことができる。その一方で、温度センサ119は、バイオリアクタキャビティ102のキャビティ温度を監視することができ、pHセンサ120は、バイオリアクタキャビティ102のキャビティpHを監視することができ、酸素センサ122は、バイオリアクタキャビティ102において存在する(例えば、溶解する)1つ以上の要素(例えば、酸素)又は化合物(例えば、二酸化炭素)の数量を監視して、バイオリアクタキャビティ102において保持される有機体の生命的支持を促進することができる。例えば、バイオリアクタキャビティ102及び/又は有機体に提供される栄養培地、有機炭素材料、光放射、ガス等は、パラメータ検知デバイス109から収集されるデータに基づいて調整することができる。さらに、バイオリアクタキャビティ102を冷却又は暖めて、バイオリアクタ101の設定点温度を維持することができる。バイオリアクタ101の設定点温度は、バイオリアクタ101の所望の温度を含むことができる。例えば、設定点温度は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体に基づいて決定することができ、有機体の1つ以上のタイプに応じて様々であることができる。多くの例では、設定点温度は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体の平均密度及び/又は平均最大生産率を最大にするように確立することができる。
【0111】
実施態様では、パラメータ検知デバイス器具121は、バイオリアクタキャビティ102と連通するためにパラメータ検知デバイス109を受けるように構成される任意の適する1つ以上の器具を含むことができる。例えば、幾つかの実施形態では、パラメータ検知デバイス器具121は、1つ以上のチェック弁を含むことができる。幾つかの実施形態では、パラメータ検知デバイス器具121(例えば、チェック弁)は、1つ以上のガスケットを用いて所定位置で封止することができる。さらに、圧力センサ118は、1つ以上の圧力トランスデューサを含むことができ、温度センサ119は、1つ以上のサーモメータ、1つ以上のサーモカプラ等を含むことができ、pHセンサ120は1つ以上のpHメータを含むことができ、及び/又は化学センサ122は1つ以上の化学メータ(例えば、溶存酸素メータ)を含むことができる。
【0112】
上述したように、バイオリアクタ101が光バイオリアクタを含む場合、バイオリアクタ101は、バイオリアクタ壁103に光放射を透過させて、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体によるエネルギー源として使用できるようにすることができる。これらの実施形態では、光放射は、1つ以上の光源(例えば、光源337(
図3))により及び/又は自然光により有機体に供給することができる。多くの実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体に供給される光の量は、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体のタイプに依存することができる。さらに、これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体に供給される光の量は、有機体の培養密度に基づくことができる。例えば、幾つかの実施形態では、有機体に供給される光の量は、有機体が特定の培養密度に達した場合、変更(例えば、増大又は低減)することができる。幾つかの実施形態では、有機体に供給される光の量は、有機体が約0.5g/Lという培養密度に達した場合、2倍にすることができる。これら又は他の実施形態では、光の量は、マイクロモル/平方メートル/秒単位で測定することができる。その一方で、多くの実施形態では、バイオリアクタ壁103の外面積とバイオリアクタキャビティ102のキャビティ容積との比率は、1m当たり約5.23(m-1)以上且つ1m当たり約17.98(m-1)以下であることができる。
【0113】
その一方で、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び圧力調整器117のうちの2つ以上又は全てが一緒に組み立てられる場合等、1つ以上の有機体を生命的に支持するのに使用される前、1回以上滅菌することができる。さらに、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、1つ以上の有機体を生命的に支持するのに使用された後、1回以上滅菌することができ、それにより、他の有機体を支持するのにバイオリアクタ101を1回以上、再利用できるようにする。有機体は、バイオリアクタ101の複数の使用で同じタイプの有機体であってもよく、又は異なるタイプの有機体であってもよい。その結果、バイオリアクタキャビティ102は、バイオリアクタ101が有機体の生命的支持を開始するとき、略無菌であることができ、バイオリアクタ壁103及びバイオリアクタ器具104がバイオリアクタキャビティ102を少なくとも部分的に封止することにより、使用期間中、略無菌状態を維持することができる。多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102は、バイオリアクタキャビティ102が、互いへの相対体積で、バイオリアクタ101により生命的に支持されることが意図される有機体以外の有機体が少なくとも99.0%、99.5%、又は99.9%存在しない場合、略無菌であることができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタキャビティ102において生命的に支持されている特定の(例えば、意図される)有機体が異物(例えば、意図されない有機体)及び/又は汚染有機体よりも優勢(例えば、増殖)を維持するのに十分、バイオリアクタキャビティ102に異物(例えば、意図されない有機体)及び/又は汚染有機体がない場合、バイオリアクタキャビティ102は略無菌であることができる。さらに、バイオリアクタキャビティ102に異物(例えば、意図されない有機体)及び/又は汚染有機体(例えば、微生物以外の生物及び微生物)が100%ない場合、バイオリアクタキャビティ102は絶対的に無菌であることができる。
【0114】
これらの実施形態では、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、まず、ガンマ照射暴露、オートクレーブ、及び/又は化学物質への暴露(例えば、エチレンオキシド)により滅菌され、次に、ガンマ照射暴露、オートクレーブ、及び/又は化学物質への暴露により、再利用のために再び滅菌することができる。多くの実施形態では、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、バイオリアクタ壁103及びバイオリアクタ器具104がバイオリアクタキャビティ102の少なくとも部分的な封止を維持しないようにする程はバイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)を劣化させず(例えば、構造的に破損せず)に、少なくとも1回以上、オートクレーブすることにより、及び/又はバイオリアクタ101の使用直前の非汚染レベルと略同様の非汚染レベルを維持することにより、再利用のために再び滅菌することができる。幾つかの実施形態では、非汚染レベルは、汚染状態が互いの約±0.01%又は±0.02%以内である場合、略同様であることができ、その理由は、非汚染レベルが、バイオリアクタキャビティ102が互いに対して相対体積でバイオリアクタ101により生命的に支持されることが意図される有機体以外の有機体がない割合に関連するためである。換言すれば、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)の構造的完全性を維持しながら、少なくとも1回以上、ガンマ照射暴露、オートクレーブ、及び/又は化学物質への暴露により、再利用のために再び滅菌することができる。バイオリアクタ101をオートクレーブする方法の例示的な実施形態について以下に更に詳細に考察する。
【0115】
バイオリアクタキャビティ102の内容物(例えば、流体支持培地、1つ以上の栄養培地、有機体等)の容積が増大するにつれて、バイオリアクタキャビティ102の内容物によりバイオリアクタ101、バイオリアクタ壁103、及び/又はバイオリアクタ壁103を一緒に結合する1つ以上の溶接部に掛けられる応力は、バイオリアクタ101、バイオリアクタ壁103、及び/又はバイオリアクタ壁103を一緒に結合する1つ以上の溶接部を破裂させるおそれがある。したがって、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101は、格納容器のキャビティ内に位置決め及び/又は少なくとも部分的に封止して、例えば、バイオリアクタキャビティ102が破裂した場合にバイオリアクタ101から漏れるおそれがある任意の流体支持培地、1つ以上の栄養培地、及び/又は有機体を集める等を行うことができる。バイオリアクタ101を格納容器のキャビティ内に位置決めし、及び/又は少なくとも部分的に封止することにより、漏出が存在することを識別して、バイオリアクタキャビティ102がもはや封止されてない及び/又は無菌状態にない可能性があることをバイオリアクタ101のオペレータに警告することをより容易にすることができるとともに、クリーンアップ作業を促進することができる。特に、幾つかの実施形態では、無菌状態の喪失は、バイオリアクタキャビティ102の内容物の完全な廃棄を必要とし得る。しかし、他の実施形態では、バイオリアクタキャビティ102は、バイオリアクタキャビティ102の無菌状態が失われた場合であってさえも、引き続き有機体を生命的に支持することができる。
【0116】
これら又は他の実施形態では、格納容器のキャビティは、バイオリアクタキャビティ102と同様又は同一であることができ、及び/又は格納容器はバイオリアクタ101と同様又は同一であることができる。例えば、格納容器はバッグ(例えば、オープンバッグ)を含むことができる。多くの実施形態では、格納容器は1つ以上の格納容器壁を備えることができる。これら又は他の実施形態では、格納容器壁はバイオリアクタ壁103と同様又は同一であることができる。
【0117】
幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101が格納容器のキャビティ内に位置決めされ、及び/又は少なくとも部分的に封止される場合、格納容器流体をバイオリアクタ壁103の外側と格納容器壁の内側との間に位置決めすることができる。これらの実施形態では、格納容器流体は、例えば、バイオリアクタ壁103の外部に外圧を提供すること等により、バイオリアクタ101を機械的に支持するように動作可能であることができる。さらに、外圧をバイオリアクタ壁103の外部に提供することにより、格納容器流体は、バイオリアクタキャビティ102の内容物(例えば、流体支持培地、1つ以上の栄養培地、有機体等)によりバイオリアクタ101、バイオリアクタ壁103、及び/又はバイオリアクタ壁103を一緒に結合する1つ以上の溶接部に掛かる応力を軽減するように動作可能であることができる。
【0118】
格納容器流体は、バイオリアクタ101を機械的に支持するのに適する1つ以上の流体を含むことができる。多くの実施形態では、格納容器流体は水を含むことができる。これらの実施形態では、格納容器は水柱と呼ぶことができる。幾つかの実施形態では、透明又は半透明の格納容器壁及び/又は格納容器流体を実施することにより、格納容器壁及び/又は格納容器流体に光放射を通し、バイオリアクタキャビティ102における有機体に到達させることができる。
【0119】
さらに、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、バイオリアクタ101を折り畳む(例えば、半分又は1/4に)及び/又は巻き取る(例えば、寝袋のように)ことにより縮めることができる。多くの実施形態では、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、バイオリアクタ101を縮め、及び/又はオートクレーブ内に収まるようにすることができる可撓性材料で製造することができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101を縮めることにより、バイオリアクタ101の最大物理寸法を約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、又は約90%低減することができる。したがって、幾つかの実施形態では、可撓性材料は、バイオリアクタ101を縮めることにより、バイオリアクタ101の最大物理寸法を約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、又は約90%低減し、及び/又はオートクレーブに収まるようにすることができるのに十分な可撓性を有する材料を指すことができる。
【0120】
有利なことには、バイオリアクタ101は一般に1回以上、滅菌することができるため、バイオリアクタは再利用することができる。バイオリアクタ101の再利用は、非再利用可能バイオリアクタよりも優れたコスト節約に繋がることができ、材料の無駄を低減することができる。その一方で、オートクレーブによるバイオリアクタ101の滅菌は、他の形態の滅菌よりも有利であることができ、その理由は、必要とされる分解がわずかであるか、又は分解が必要とされず、他の形態の滅菌よりも費用効率的であるようにバイオリアクタキャビティ101を滅菌することができるためである。例えば、オートクレーブによる滅菌は、ガンマ照射用の放射性物質の格納が必要であり得る高価で複雑な格納及び輸送プロトコルを必要としない。さらに、バイオリアクタ101は縮めることができるため、バイオリアクタ101は有利なことに、一定ジオメトリのバイオリアクタで可能なよりも多くの場所に格納することができ、バイオリアクタ101は、オートクレーブ時にも縮めることができる。バイオリアクタ101がオートクレーブされるときにバイオリアクタ101を縮めることは、オートクレーブによりバイオリアクタ101に引き起こされるダメージを軽減することができる。さらに、バイオリアクタキャビティ102は、バイオリアクタ101の動作中、略(例えば、絶対的に)無菌状態に維持することができるため、バイオリアクタ101により生命的に支持される有機体は、従来のバイオリアクタで生命的に支持される有機体よりも長時間にわたり(例えば、約3ヶ月もの間)生命的に支持することができる。したがって、多くの例では、従来のバイオリアクタで生命的に支持される有機体と比較して、バイオリアクタ101の有機体をより高容積のバイオリアクタに輸送する必要があり得る段階頻度を低減することができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101により生命的に支持される有機体は、まず徐々に複数のバイオリアクタ間で輸送する必要なく、直接、野外の池に輸送することができる。さらに、バイオリアクタキャビティ102は、バイオリアクタ101の動作中、略無菌状態に維持することができるため、バイオリアクタ101は、遺伝子組み替え有機体が生き残るのに十分に頑健になるまで、既に自然且つ/又は最適に環境に適応した競合有機体から分離する必要があり得る生命的に支持される遺伝子組み替え有機体に特に適することができる。多くの実施形態では、バイオリアクタ101の動作中、略(例えば、絶対的に)無菌状態に維持されるバイオリアクタキャビティ102の能力は、本明細書に記載されるバイオリアクタ101の構成及びバイオリアクタ101の動作状態に起因して、滅菌後、バイオリアクタキャビティ102を少なくとも部分的に(例えば、完全に)封止した状態を維持する能力から生じ得ることができる。
【0121】
特に、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は縮める(例えば、折り畳まれ及び/又は巻き取られる)ことができ、縮められている間、オートクレーブすることができる。オートクレーブ中、バイオリアクタキャビティ102に水を適用することにより、バイオリアクタ101が縮められているにも拘わらず、バイオリアクタ101の全表面を滅菌(例えば、オートクレーブ)することができる。すなわち、オートクレーブ中、バイオリアクタ101を縮めることの利点は、オートクレーブされることにより滅菌されるバイオリアクタ101の能力を損なわない。
【0122】
また有利なことに、バイオリアクタ101により生命的に支持されている有機体は、従来のバイオリアクタにより生命的に支持される有機体よりも高い平均密度及び/又は平均最大生産率を達成することができる。平均最大生産率は、バイオリアクタ101により生命的に支持される有機体の複数の同様又は同一のバッチにわたり平均された単位時間当たりの単位容積当たりの質量(例えば、g/L/日)単位での増大を指すことができる。例えば、分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される有機体の平均最大生産率は、バイオリアクタ101により生命的に支持される分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される有機体の複数のバッチに基づくことができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101は、約12g/L以上(例えば、約13.34g/L)又は約14g/L以上の平均密度で、分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される有機体を生命的に支持することができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ101は、約2.5g/L/日以上(例えば、約2.78g/L/日)の平均最大生産率で、分類科ヘマトコッカス科に分類学的に分類される有機体を生命的に支持することができる。さらに、バイオリアクタ101は、約36g/L以上(例えば、約40.3g/L)又は約50g/L以上の平均密度で、分類科クロレラ科に分類学的に分類される有機体を生命的に支持することができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ101は、約9g/L/日以上(例えば、約9.86g/L/日)の平均最大生産率で、分類科クロレラ科に分類学的に分離される有機体を生命的に支持することができる。さらに、バイオリアクタ101は、約7g/L以上(例えば、7.63g/L)の平均密度で、分類科クロレラ科に分類的に分類される有機体を生命的に支持することができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ101は、約3g/L/日以上(例えば、約3.3g/L/日)の平均最大生産率で、分類科クロレラ科に分類学的に分類される有機体を生命的に支持することができる。特に、これら又は他の実施形態では、有機体は、上記の平均密度及び/又は平均最大生産率に達する前に収穫することができ、幾つかの実施形態では、有機体は、上述した平均密度及び/又は平均最大生産率よりも高い平均密度及び/又は平均最大生産率を達成することができる。
【0123】
多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102に、例えば、バイオリアクタキャビティ102を略無菌又は少なくとも滅菌状態に維持する間等、有機体を植え付け(例えば、供給し)及び/又は再植え付けすることができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102に、滅菌容量のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)層流フード又は滅菌容量を提供するように構成される別の手段を使用して、有機体を植え付け(例えば、供給し)及び/又は再植え付けすることができる。多くの実施形態では、バイオリアクタキャビティ102に同様又は同一の様式で有機体を植え付け(例えば、供給し)及び/又は再植え付けすることができる。
【0124】
多くの実施形態では、滅菌容量のPCR層流フードは、70%エタノールで滅菌容量を1回以上、拭き取ることにより及び/又は約30分以上にわたり滅菌容量を紫外線照射で照射することにより、使用に向けて準備することができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101を濾過した(例えば、滅菌)空気で満たして、バイオリアクタ101を機械的に支持するように構成される支持構造体での植え付け及び/又は設置を促進することができる。例えば、支持構造体は、支持構造体323(
図3)及び/又は支持構造体423(
図4)と同様又は同一であることができる。
【0125】
多くの実施形態では、フィルタ組立体は、PCR層流フードの滅菌容量内に配置することができる。流体指示培地がバイオリアクタキャビティ102に移送されると、フィルタ組立体は、流体指示培地を濾過するように動作可能であることができる。これら又は他の実施形態では、フィルタ組立体をオートクレーブされたバッグ内に格納して、フィルタ組立体を滅菌状態に維持することができる。フィルタ組立体がオートクレーブされたバッグ内に格納される場合、フィルタ組立体は、PCR層流フードの滅菌容量内のオートクレーブされたバッグから取り出すことができる。オートクレーブされたバッグは、PCR層流フードの滅菌容量内に配置される前、70%エタノールを噴霧することができる。
【0126】
幾つかの実施形態では、バイオリアクタ移送管の入口に最も近いバイオリアクタ移送管の部分には、70%エタノールを噴霧することができ、バイオリアクタ移送管のその部分は、PCR層流フードの滅菌容量内に配置することができる。バイオリアクタ移送管の出口は、滅菌結合で流体支持培地送出器具110のうちの少なくとも1つの入口に結合することができる。多くの実施形態では、移送管は、バイオリアクタ101の植え付け前、バイオリアクタ101と共に滅菌されていることができる。バイオリアクタ移送管の入口は、PCR層流フードの滅菌容量内のフィルタ組立体の出口に結合することができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ移送管は、1つ以上の高速切断部を介してフィルタ組立体の出口に結合することができる。高速切断部は、結合前、70%エタノールを噴霧することができる。
【0127】
幾つかの実施形態では、流体支持培地転送管の出口は、蠕動ポンプを通して供給することができ、PCR層流フードの滅菌容量内のフィルタ組立体の入口に結合することができる。幾つかの実施形態では、流体支持培地移送管の出口は、1つ以上の高速切断部を介してフィルタ組立体の入口に結合することができる。更なる実施形態では、高速切断部は、結合前、70%エタノールで噴霧することができる。流体支持培地移送管の入口は、流体支持培地を保持する流体支持培地リザーバに結合することができる。空気を蠕動ポンプ及び/又はフィルタ組立体からパージすることができ、次に、蠕動ポンプを動作させて、流体支持培地移送管、フィルタ組立体、バイオリアクタ移送管、及び流体支持培地送出器具110のうちの少なくとも1つを通して流体支持培地をバイオリアクタキャビティ102に移送することができる。
【0128】
幾つかの実施形態では、有機体移送管の出口は、蠕動ポンプを通して供給することができ、例えば、1つ以上の高速切断部等を介して、PCR層流フードの滅菌容量内のバイオリアクタ移送管の入口に結合することができる。多くの実施形態では、高速切断部は、結合前、70%エタノールで噴霧することができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ移送管の入口に最も近いバイオリアクタ移送管の部分は、70%エタノールで噴霧することができ、バイオリアクタ移送管のその部分は、PCR層流フードの滅菌容量内に配置することができる。有機体移送管の入口は、有機体を保持する有機体リザーバに結合することができ、有機体は発生期状態であり得る。蠕動ポンプを動作させて、有機体移送管、バイオリアクタ移送管、及び流体支持培地送出器具110のうちの少なくとも1つを通して有機体をバイオリアクタキャビティ102に移送することができる。
【0129】
特に、幾つかの実施形態では、流体支持培地の移送は、有機体の移送前に実行することができる。しかし、他の実施形態では、有機体の移送は、流体支持培地の移送前又は流体支持培地の移送と同時に実行することができる。
【0130】
上述したように、多くの実施形態では、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)はオートクレーブすることができる。例えば、オートクレーブされているとき、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、水を加圧した結果として高温(例えば、摂氏約121度又は134度を超える温度)にされた湯に露出することができる。したがって、多くの実施形態では、バイオリアクタ101(例えば、バイオリアクタキャビティ102、バイオリアクタ壁103、バイオリアクタ器具104、ガス送出デバイス105、可撓性管106、パラメータ検知デバイス109、及び/又は圧力調整器117)は、水のこれらの温度及び圧力に耐えることが可能な材料で製造することができる。特に、バイオリアクタ101をオートクレーブする方法は、使用されるオートクレーブのサイズに応じて様々であることができる。
【0131】
多くの実施形態では、空気は、真空ポンプを使用してバイオリアクタ101からパージすることができる(例えば、バイオリアクタ排気管を介して)。さらに、バイオリアクタ101の任意の外管(例えば、排気管及び/又はバイオリアクタ移送管)は、渦巻き状に巻き、オートクレーブテープを用いて個々に固定することができる。様々な実施形態では、バイオリアクタ101は縮める(例えば、折り畳み及び/又は巻き取る)ことができる。例えば、幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101は、バイオリアクタ101の長さ寸法に沿って上から下に巻き取ることができる。他の実施形態では、バイオリアクタ101はまず、1回以上(例えば、バイオリアクタ101の長さ寸法を中心として)折り畳まれ(例えば、半分に)、次に、バイオリアクタ101の長さ寸法に沿って上から下に巻き取ることができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ101を縮める前又はバイオリアクタ101を縮めている間、渦巻き状に巻かれた外管をバイオリアクタ壁103に固定することができる。様々な実施形態では、バイオリアクタ101は、オートクレーブテープ及び/又はバイオリアクタ壁材料の熱溶接ストラップを使用して、縮んだ構成を維持することができる。
【0132】
バイオリアクタ101を縮めた後、バイオリアクタ101をオートクレーブ内に配置することができる。オートクレーブを動作させて、バイオリアクタ101を滅菌することができる。例えば、オートクレーブは、機器上又は液体サイクルで約45分間、動作させることができる。
【0133】
図2は、実施形態によるシステム200の概略側面図を示す。システム200はシステム100(
図1)と同様又は同一であることができる。
【0134】
例えば、システム200は、バイオリアクタ201、バイオリアクタキャビティ202、1つ以上のバイオリアクタ壁203、1つ以上のガス送出デバイス205、1つ以上のガス送出器具207、1つ以上のガス送出管208、1つ以上の流体支持培地送出器具210、1つ以上の有機炭素材料送出器具211、1つ以上のバイオリアクタ排気器具212、1つ以上のバイオリアクタ試料器具213、1つ以上の有機炭素材料送出管214、1つ以上のバイオリアクタ試料管215、1つ以上の流体支持培地管216、及び1つ以上のパラメータ検知デバイス器具221を備えることができる。幾つかの実施形態では、バイオリアクタ201は、バイオリアクタ101(
図1)と同様又は同一であることができ、バイオリアクタキャビティ202はバイオリアクタキャビティ102(
図1)と同様又は同一であることができ、バイオリアクタ壁203はバイオリアクタ壁103(
図1)と同様又は同一であることができ、ガス送出デバイス205はガス送出デバイス105(
図1)と同様又は同一であることができ、ガス送出器具207はガス送出器具107(
図1)と同様又は同一であることができ、ガス送出管208はガス送出管108(
図1)と同様又は同一であることができ、流体支持培地送出器具210は流体支持培地送出器具110(
図1)と同様又は同一であることができ、有機炭素材料送出器具211は有機炭素材料送出器具111(
図1)と同様又は同一であることができ、バイオリアクタ排気器具212はバイオリアクタ排気器具112(
図1)と同様又は同一であることができ、バイオリアクタ試料器具213はバイオリアクタ試料器具113(
図1)と同様又は同一であることができ、有機炭素材料送出管214は有機炭素材料送出管114(
図1)と同様又は同一であることができ、バイオリアクタ試料管215はバイオリアクタ試料管115(
図1)と同様又は同一であることができ、流体支持培地送出管216は流体支持培地送出管116(
図1)と同様又は同一であることができ、及び/又はパラメータ検知デバイス器具221はパラメータ検知デバイス器具121(
図1)と同様又は同一であることができる。
【0135】
以下の表1~表5は、バイオリアクタ101(
図1)及び/又はバイオリアクタ201が動作して、分類学的に分類された例示的な有機体を生命的に支持することができる様々な例示的な動作状況を示す。
【0136】
【0137】
【0138】
【0139】
【0140】
【0141】
ここで図面において次を参照すると、
図3は、実施形態によるシステム300の例示的なブロック図を示す。システム300は、単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。システム300は、本明細書に特に示されていない又は説明されていない多くの異なる実施形態又は例で利用することができる。
【0142】
システム300は支持構造体323を備える。以下に更に詳細に説明するように、支持構造体323は、1つ以上のバイオリアクタ324を機械的に支持するように動作可能である。これら又は他の実施形態では、これもまた以下に更に詳細に説明されるように、支持構造体323は、例えば、支持構造体323とバイオリアクタ324のうちの1つ以上との間での熱エネルギーの交換等を通して、バイオリアクタ324のうちの1つ以上の設定点温度を維持するように動作可能であることができる。多くの実施形態では、バイオリアクタ324のうちの1つ以上は、バイオリアクタ101(
図1)及び/又はバイオリアクタ201(
図2)と同様又は同一であることができる。したがって、設定点温度という用語は、システム100(
図1)に関して先に定義したような設定点温度を指すことができる。さらに、バイオリアクタ324が複数のバイオリアクタを備える場合、バイオリアクタ324のうちの2つ以上は、互いと同様又は同一であってもよく、及び/又はバイオリアクタ324のうちの2つ以上は、互いと異なってもよい。例えば、バイオリアクタ324のうちの2つ以上のバイオリアクタ壁のバイオリアクタ壁材料は異なることができる。幾つかの実施形態では、システム300は、バイオリアクタ324のうちの1つ以上を備えることができる。
【0143】
多くの実施形態では、支持構造体323は1つ以上の支持部分構造体325を備える。支持部分構造体325の各支持部分構造は、バイオリアクタ324のうちの1つのバイオリアクタを機械的に支持することができる。これら又は他の実施形態では、支持部分構造体325の各支持部分構造体は、例えば、支持部分構造体とバイオリアクタとの間での熱エネルギーの交換等を通して、バイオリアクタ324のうちの1つのバイオリアクタの設定点温度を維持することができる。更なる実施形態では、各支持部分構造体325は互いと同様又は同一であることができる。
【0144】
例えば、支持部分構造体325は、第1の支持部分構造体326及び第2の支持部分構造体327を含むことができる。これらの実施形態では、第1の支持部分構造体326は、バイオリアクタ324のうちの第1のバイオリアクタ328を機械的に支持することができ、第2の支持部分構造体327は、バイオリアクタ324のうちの第2のバイオリアクタ329を機械的に支持することができる。さらに、第1の支持部分構造体326は第1の枠330及び第2の枠331を備えることができ、第2の支持部分構造体327は第1の枠332及び第2の枠333を備えることができる。多くの実施形態では、第1の枠330は第1の枠332と同様又は同一であることができ、第2の枠331は第2の枠333と同様又は同一であることができる。さらに、第1の枠330は第2の枠331と同様であることができ、第1の枠332は第2の枠333と同様であることができる。
【0145】
上述したように、第1の支持部分構造体326は、第2の支持部分構造体327と同様又は同一であることができる。したがって、一般にシステム300の説明をより明確にするために、第2の支持部分構造体327の説明は、第1の支持部分構造体326に関して冗長にならないように制限される。
【0146】
多くの実施形態では、第1の枠330及び第2の枠331は一緒に、第1の枠330と第2の枠331との間の位置で第1のバイオリアクタ328を機械的に支持することができる。すなわち、バイオリアクタ328は、第1の枠330と第2の枠331との間に形成されるスロットにおいて、第1の枠330と第2の枠331との間に挟むことができる。これら又は他の実施形態では、第1の枠330及び第2の枠331は一緒に、概ね垂直向きで第1のバイオリアクタ328を機械的に支持することができる。さらに、第1の枠330及び第2の枠331は、互いに対して概ね平行した向きであることができる。
【0147】
多くの実施形態では、第2の枠331は、第1の枠330と第2の枠331との間に形成されるスロットの容積を調整することができるように、第1の枠330に相対して選択的に移動可能であることができる。例えば、第2の枠331は、第2の枠331を第1の枠330に近づく又は遠ざかるように転がすことができる1つ以上の車輪により支持することができる。その一方で、これら又は他の実施形態では、第2の枠331は、1つ以上の調整可能な結合機構により第1の枠330に結合することができる。調整可能な結合機構は、所望の場合、位置を変更可能であるように調整可能でありながら、第1の枠330に相対して所望の位置に第2の枠331を保持することができる。実施態様では、調整可能な結合機構は、例えば、第1の枠330及び第2の枠331に直交する方向等において、第1の枠330と第2の枠331との間に延びる1つ以上のねじ山付きねじを含むことができる。ねじ山付きねじを回すことで、第2の枠331を第1の枠330に相対して移動させる(例えば、車輪上で)ことができる。
【0148】
その一方で、幾つかの実施形態では、第1の枠330は、第1のバイオリアクタ328が動作して、1つ以上の有機体を生命的に支持しているとき且つ支持構造体323(例えば、第1の支持部分構造体326、第1の枠330、及び/又は第2の枠331)が第1のバイオリアクタ328を機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタ328の設定点温度を維持するように動作可能であることができる。これら又は他の実施形態では、第2の枠331は、第1のバイオリアクタ328が動作して、有機体を生命的に支持しているとき且つ支持構造体300(例えば、第2の支持部分構造体327、第1の枠330、及び/又は第2の枠331)が第1のバイオリアクタ328を機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタ328の設定点温度を維持するように動作可能であることができる。支持構造体323、第1の枠330、及び/又は第2の枠331は、支持構造体323、第1の枠330、及び/又は第2の枠331と第1のバイオリアクタ328との間での熱エネルギーの交換を通して、第1のバイオリアクタ328の設定点温度を維持する
ように動作可能であることができる。
【0149】
多くの実施形態では、第1の枠330は複数の第1の枠レール334を備えることができる。第1の枠レール334は、互いに対して概ね平坦であることができ、及び/又は互いに相対して一定間隔又は不規則間隔で離間することができる。したがって、第1の枠レール334は、第1のバイオリアクタ328を機械的に支持するように構成されるフェンスのような構成のピケに類似することができる。さらに、第1の枠レール334の各枠レールは中空コンジットを備えることができる。第1の枠レール334は、中空コンジットにおいて温度維持流体を受け取り、運搬するように構成することができる。第1の枠330が第1のバイオリアクタ328を機械的に支持しながら、第1の枠レール334の中空コンジットを通して温度維持流体を運搬することにより、熱エネルギーを第1のバイオリアクタ328と温度維持流体との間で伝達させることができる。例えば、温度維持流体を冷却して、第1のバイオリアクタ328の温度を下げることができ、又は温度維持流体を加熱して、第1のバイオリアクタ328の温度を上げることができ、それにより、第1のバイオリアクタ328が1つ以上の有機体を生命的に支持しているとき、第1のバイオリアクタ328の設定点温度を維持する。これら又は他の実施形態では、熱エネルギーは、温度維持流体から第1の枠330に、そして第1の枠330から第1のバイオリアクタ328に伝達することができ、例えば、次に、温度維持流体を使用して、第1のバイオリアクタ328の温度を上げる等し、又は熱エネルギーは、第1のバイオリアクタ328から第1の枠330に、そして第1の枠330から温度維持流体に伝達することができ、例えば、次に、温度維持流体を使用して、第1のバイオリアクタ328の温度を下げる等する。
【0150】
多くの実施形態では、第1の枠レール334の中空コンジットのうちの2つ以上は、例えば、第1の枠レール334のうちの2つ以上の中空コンジットが同じ温度維持源から温度維持流体を受け取ることができる等のように、一緒に結合することができる。これら又は他の実施形態では、第1の枠レール334の中空コンジットのうちの2つ以上は、温度維持流体を逐次受け取ることができ、及び/又は第1の枠レール334の中空コンジットのうちの2つ以上は、温度維持流体を並行して受け取ることができる。温度維持流体を並行して受け取るように第1の枠レール334の中空コンジットのうちの2つ以上を構成することは、有利であることができ、その理由は、所与の容量の温度維持流体が第1の枠レール334の中空コンジットを通ってとる合計経路を低減することができるためである。その結果、所与の容量の温度維持流体の温度は、所与の容量の温度維持流体の開始温度により近い温度に維持することができる。すなわち、所与の容量の温度維持流体経路長が増大するにつれて、所与の容量の温度維持流体が経るバイオリアクタ324との熱エネルギー伝達の時間量も増大する。その一方で、温度維持流体での温度フラックスを最小にすることにより、バイオリアクタ324の設定点温度をより正確に維持できるようにすることができる。温度フラックスをさらに最小にするために、温度維持流体を温度維持源から上方に(例えば、重力に逆らって)、第1の枠レール334に通すことができる。
【0151】
実施態様では、第1の枠レール334は2つ以上のパイプを含むことができる。第1の枠レール334(例えば、パイプ)は、温度維持流体とバイオリアクタ324との間での熱エネルギー伝達を促進しながら、バイオリアクタ324を機械的に支持可能な1つ以上の枠レール材料を含むことができる。多くの実施形態では、枠レール材料は、温度維持流体との化学反応が最小であるように選択することもできる。例えば、枠レール材料は金属(例えば、ステンレス鋼、銅等)を含むことができる。これら又は他の例では、温度維持流体は水を含むことができる。その一方で、多くの実施形態では、第1の枠330は、第1の枠レール334を補強するように構成される1つ以上の周縁梁(例えば、枠)を含むことができる。これらの実施形態では、周縁梁は、バイオリアクタ324を機械的に支持可能な1つ以上の梁材料を含むことができる。多くの実施形態では、第1の枠330は、支持のために地面にボルトで留めることもできる。
【0152】
上述したように、多くの実施形態では、第2の枠331は第1の枠330と同様又は同一であることができる。したがって、第2の枠331は、複数の第2の枠レール335を備えることができる。その一方で、第2の枠レール335は、第1の枠レール334と同様又は同一であることができる。幾つかの実施形態では、第1の枠レール334の中空コンジットは、第2の枠レール335の中空コンジットに結合することができる。これらの実施形態では、第1の枠レール334及び第2の枠レール335の中空コンジットは、同じソースから温度維持流体を受け取ることができる。しかし、これら又は他の実施形態では、第1の枠レール334の中空コンジット及び第2の枠レール335の中空コンジットは、異なるソースから温度維持流体を受け取ることができる。
【0153】
多くの実施形態では、第1の支持部分構造体326はフロアギャップ336を備えることができる。フロアギャップ336は、第1の枠330又は第2の枠331のうちの一方の下に配置することができる。フロアギャップ336は、第1の支持部分構造体326が第1のバイオリアクタ328を機械的に支持しているとき、第1のバイオリアクタ328が第1の支持部分構造体326を超えてフロアギャップ336内に突出できるようにすることができる。第1のバイオリアクタ328がフロアギャップ336内に突出できるようにすることにより、第1のバイオリアクタ328から応力を緩和することができる。例えば、多くの実施形態では、バイオリアクタ324は、例えば、支持構造体323等により垂直位置に機械的に支持されているとき、基部において最大量の応力を受け得る。これらの実施形態では、第1の支持部分構造体326がフロアギャップ336において第1のバイオリアクタ328を制限しないように第1のバイオリアクタ328がフロアギャップ336内に突出できるようにすることにより、第1の枠330及び第2の枠331が補強される場合であっても、第1の枠330及び第2の枠331の両側で第1のバイオリアクタ328の全てを制約するよりも、第1のバイオリアクタ328からより多くの応力を緩和することができる。
【0154】
システム300(例えば、支持構造体323)は1つ以上の光源337を備えることができる。光源337は、バイオリアクタ324において生命的に支持されている有機体を照明するように動作可能であることができる。多くの実施形態では、第2の枠331は、光源337の1つ以上の枠光源338を備え、及び/又は機械的に支持することができる。その一方で、システム300(例えば、支持構造体323)は、1つ以上の中央光源339を備えることができる。これら又は他の実施形態では、支持部分構造体325(例えば、第1の支持部分構造体326及び第2の支持部分構造体327)は、支持構造体323の中央垂直面を中心として鏡像であることができる。したがって、中央光源339は、第1のバイオリアクタ328及び第2のバイオリアクタ329がそれぞれ、中央光源339からの光を受け取ることができるように、第1の支持部分構造体326と第2の支持部分構造体327との間の位置に配置することができる。
【0155】
実施態様では、光源337(例えば、枠光源338及び/又は中央光源339)は、電球及び/又は発光ダイオードの1つ以上のバンクを含むことができる。幾つかの実施形態では、光源337(例えば、電球及び/又は発光ダイオード)は、バイオリアクタ324により生命的に支持されている特定の有機体に望ましいように、1つ以上の波長の光を発することができる。
【0156】
有利なことに、支持部分構造体325の各支持部分構造は、バイオリアクタ324のうちの異なるバイオリアクタの設定点温度を維持することができるため、各バイオリアクタ324は、互いから独立して設定点温度に維持することができる。例えば、バイオリアクタ324が異なるタイプの有機体を生命的に支持している場合、バイオリアクタ324は異なる設定点温度を含むことができる。それにも関わらず、多くの実施形態では、バイオリアクタ324は同じ設定点温度を含むことができる。
【0157】
その一方で、多くの実施形態では、システム300は、ガスマニフォルド340、有機炭素材料マニフォルド341、栄養培地マニフォルド342、及び/又は温度維持流体マニフォルド343を備えることができる。ガスマニフォルド340は、ガスをバイオリアクタ324の1つ以上のガス送出器具に提供するように動作可能であることができる。ガス送出器具は、ガス送出器具107(
図1)及び/又はガス送出器具207(
図2)と同様又は同一であることができる。さらに、有機炭素材料マニフォルド341は、有機炭素材料をバイオリアクタ324の1つ以上の有機炭素材料送出器具に送出するように動作可能であることができる。有機炭素材料送出器具は、有機炭素材料送出器具111(
図1)及び/又は有機炭素材料送出器具211(
図2)と同様又は同一であることができる。さらに、栄養培地マニフォルド342は、栄養培地をバイオリアクタ324の1つ以上の流体支持培地送出器具に提供するように動作可能であることができる。流体支持培地送出器具は、流体支持送出器具110(
図1)及び/又は流体支持培地送出器具210(
図2)と同様又は同一であることができる。その一方で、温度維持流体マニフォルドは、温度維持流体を第1の枠330及び/又は第2の枠331の中空コンジットに提供するように構成することができる。
【0158】
ガスマニフォルド340、有機炭素材料マニフォルド341、栄養培地マニフォルド342、及び/又は温度維持流体マニフォルド343はそれぞれ、それぞれの機能を実行するように構成された1つ以上の管、1つ以上の弁、1つ以上のガスケット、1つ以上のリザーバ、1つ以上のポンプ、及び/又は制御論理(例えば、1つ以上のコンピュータプロセッサ、1つ以上の一時的メモリストレージモジュール、及び/又は1つ以上の非一時的メモリストレージモジュール)を備えることができる。これらの実施形態では、制御論理は、バイオリアクタ324の1つ以上のパラメータ検知デバイスと通信して、各機能をいつ実行するかを決定することができる(すなわち、バイオリアクタ324により生命的に支持されている有機体のニーズに従って)。パラメータ検知デバイスは、パラメータ検知デバイス109(
図1)と同様又は同一であることができる。
【0159】
幾つかの実施形態では、バイオリアクタ324は、支持構造体323がバイオリアクタ324を機械的に支持している間、1つ以上の格納容器内に位置決めされ、及び/又は少なくとも部分的に封止することができる。各格納容器は、バイオリアクタ101(
図1)に関して上述した格納容器と同様又は同一であることができる。多くの実施形態では、格納容器は格納容器流体で充填されて、支持構造体323がバイオリアクタ324を機械的に支持している間、バイオリアクタ324への追加の機械的支持を提供することができる。格納容器流体は、バイオリアクタ101(
図1)に関して上述した格納容器流体と同様又は同一であることができる。
【0160】
図面において次を参照すると、
図4は実施形態によるシステム400を示す。システム400はシステム300(
図3)と同様又は同一であることができる。
【0161】
例えば、システム400は、支持構造体423、第1の支持部分構造体426、第2の支持部分構造体427、第1の枠430、第2の枠431、第1の枠レール434、第2の枠レール435、及び1つ以上の光源437を備えることができる。これらの実施形態では、光源437は1つ以上の枠光源438を含むことができる。多くの実施形態では、支持構造体423は支持構造体323(
図3)と同様又は同一であることができ、第1の支持部分構造体426は第1の支持部分構造体326(
図3)と同様又は同一であることができ、第2の支持部分構造体427は第2の支持部分構造体327(
図3)と同様又は同一であることができ、第1の枠430は第1の枠330(
図3)と同様又は同一であることができ、第2の枠431は第2の枠331(
図3)と同様又は同一であることができ、第1の枠レール434は第1の枠レール334(
図3)と同様又は同一であることができ、第2の枠レール435は第2の枠レール335(
図3)と同様又は同一であることができ、及び/又は光源437は光源337(
図3)と同様又は同一であることができる。さらに、枠光源438は枠光源338と同様又は同一であることができる。
【0162】
再び次の図面を参照すると、
図5は、方法500の実施形態のフローチャートを示す。幾つかの実施形態では、方法500は、システムを提供する方法を含むことができる。システムは、システム100(
図1)及び/又はシステム200(
図2)と同様又は同一であることができる。方法500は単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。方法500は、本明細書に特に示されていない又は説明されていない多くの異なる実施形態又は例で利用することができる。幾つかの実施形態では、方法500の動作は、提示される順序で実行することができる。他の実施形態では、方法500の動作は、任意の他の適する順序で実行することができる。更に他の実施形態では、方法500の動作のうちの1つ以上は結合又はスキップすることができる。
【0163】
多くの実施形態では、方法500は、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ壁を提供する動作501を含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ壁は、バイオリアクタ壁103(
図1)及び/又はバイオリアクタ壁203(
図2)と同様又は同一であることができる。さらに、バイオリアクタは、バイオリアクタ101(
図1)及び/又はバイオリアクタ201(
図2)と同様又は同一であることができる。
【0164】
幾つかの実施形態では、方法500は、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ器具を提供する動作502を含むことができる。これら又は他の実施形態では、バイオリアクタ器具は、バイオリアクタ器具104(
図1)と同様又は同一であることができる。
図14は、
図5の実施形態による例示的な動作502を示す。
【0165】
例えば、動作502は、有機炭素材料送出器具を提供する動作1401を含むことができる。これら又は他の実施形態では、有機炭素材料送出器具は、有機炭素材料送出器具111(
図1)の1つと同様又は同一であることができる。
【0166】
さらに、動作502は、圧力調整器を提供する動作1402を含むことができる。これら又は他の実施形態では、圧力調整器は、圧力調整器117の1つと同様又は同一であることができる。
【0167】
さらに、動作502は、フィルタを提供する動作1403を含むことができる。これら又は他の実施形態では、フィルタは、システム100(
図1)に関して上述したフィルタの1つと同様又は同一であることができる。
【0168】
これより再び
図5を参照すると、幾つかの実施形態では、方法500は、バイオリアクタの1つ以上のガス送出デバイスを提供する動作503を含むことができる。これら又は他の実施形態では、ガス送出デバイスは、ガス送出デバイス105(
図1)及び/又はガス送出デバイス205(
図2)と同様又は同一であることができる。
【0169】
幾つかの実施形態では、方法500は、バイオリアクタの1つ以上の可撓性管を提供する動作504を含むことができる。これら又は他の実施形態では、可撓性管は可撓性管106(
図1)と同様又は同一であることができる。例えば、多くの実施形態では、動作504を実行することは、バイオリアクタの1つ以上の可撓性管の有機炭素材料送出管を提供することを含むことができる。幾つかの実施形態では、有機炭素材料送出管は、有機炭素送出管114(
図1)及び/又は有機炭素材料送出管214(
図2)の1つと同様又は同一であることができる。
【0170】
幾つかの実施形態では、方法500は、少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを提供する動作505を含むことができる。これら又は他の実施形態では、パラメータ検知デバイスは、パラメータ検知デバイス109(
図1)と同様又は同一であることができる。
【0171】
幾つかの実施形態では、方法500は、バイオリアクタを組み立てる動作506を含むことができる。これら又は他の実施形態では、動作506を実行することは、システム100(
図1)に関して上述したバイオリアクタ101(
図1)の組み立てと同様又は同一であることができる。
図15は、
図5の実施形態による例示的な動作506を示す。
【0172】
例えば、動作506は、バイオリアクタ壁を一緒に結合(一緒に接合)して、バイオリアクタのバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成する動作1501を含むことができる。多くの実施形態では、動作1501を実行することは、システム100(
図1)に関して上述したバイオリアクタ壁103(
図1)を一緒に結合して、バイオリアクタ101(
図1)のバイオリアクタキャビティ102(
図1)を少なくとも部分的に形成することと同様又は同一に実行することができる。例えば、動作1501は、バイオリアクタ壁を一緒に熱溶接して、バイオリアクタのバイオリアクタキャビティを少なくとも部分的に形成することを含むことができる。
【0173】
幾つかの実施形態では、動作506は、バイオリアクタ器具をバイオリアクタ壁に結合する動作1502を含むことができる。幾つかの実施形態では、動作1502は、動作1502の前、後、又は概ね同時に実行することができる。その一方で、多くの実施形態では、動作1502を実行することは、システム100(
図1)に関して上述したバイオリアクタ器具104(
図1)をバイオリアクタ壁103(
図1)に結合することと同様又は同一であることができる。
【0174】
幾つかの実施形態では、動作506は、可撓性管のうちの1つ以上のガス送出管を用いて、ガス送出デバイスをバイオリアクタ器具のうちの1つ以上のガス送出器具に結合する動作1503を含むことができる。これらの実施形態では、ガス送出器具は、ガス送出器具105(
図1)及び/又はガス送出器具205(
図2)と同様又は同一であることができ、及び/又はガス送出管は、ガス送出管106(
図1)及び/又はガス送出管206(
図2)と同様又は同一であることができる。幾つかの実施形態では、動作1503は、動作1501及び/又は動作1502の前、後、又は概ね同時に実行することができる。
【0175】
幾つかの実施形態では、動作506は、ガス送出デバイスをバイオリアクタキャビティ内部に配置する動作1504を含むことができる。これらの実施形態では、動作1504は、動作1501が完了する前に実行することができる。
【0176】
幾つかの実施形態では、動作506は、少なくとも1つのパラメータ検知デバイスを1つ以上のバイオリアクタ器具のうちの少なくとも1つのバイオリアクタ器具に配置する動作1505を含むことができる。多くの実施形態では、動作1505を実行することは、パラメータ検知デバイス109(
図1)をバイオリアクタ器具104(
図1)のうちの少なくとも1つのバイオリアクタ器具に配置することと同様又は同一であることができる。
【0177】
図面において次を再び参照すると、
図6は、方法600の実施形態のフローチャートを示す。方法600は単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。方法600は、本明細書に特に示されていない又は説明されていない多くの異なる実施形態又は例で利用することができる。幾つかの実施形態では、方法600の動作は、提示される順序で実行することができる。他の実施形態では、方法600の動作は、任意の他の適する順序で実行することができる。更に他の実施形態では、方法600の動作のうちの1つ以上は結合又はスキップすることができる。
【0178】
多くの実施形態では、方法600は、バイオリアクタを滅菌する動作601を含むことができる。これらの実施形態では、バイオリアクタは、バイオリアクタ101(
図1)及び/又はバイオリアクタ201(
図2)と同様又は同一であることができる。
図7は、
図6の実施形態による例示的な動作601のフローチャートを示す。
【0179】
例えば、動作601は、バイオリアクタをガンマ照射する動作701を含むことができる。多くの実施形態では、動作701は、ガンマ放射線を発するように構成される放射性同位体にバイオリアクタを露出させることにより実行することができる。
【0180】
幾つかの実施形態では、動作601は、バイオリアクタをオートクレーブする動作702を含むことができる。動作702は、システム100(
図1)に関して上述したバイオリアクタ101(
図1)をオートクレーブすることと同様又は同一に実行することができる。幾つかの実施形態では、動作701は、動作702が実行される場合、省くことができ、又は逆も同様である。他の実施形態では、動作701及び動作702の両方を実行することができる。
【0181】
これより再び
図6を参照すると、方法600は、バイオリアクタを用いて1つ以上の第1の有機体を生命的に支持する動作602を含むことができる。これらの実施形態では、第1の有機体は、システム100(
図1)に関して上述した有機体と同様又は同一であることができる。さらに、動作602は、システム100(
図1)に関して上述した、バイオリアクタ101(
図1)を用いて1つ以上の有機体を生命的に支持することと同様又は同一に実行することができる。多くの実施形態では、動作602は、動作601の後に実行することができる。
図8は、
図6の実施形態による例示的な動作602のフローチャートを示す。
【0182】
例えば、動作602は、第1の有機体を照明する動作801を含むことができる。多くの実施形態では、動作801は、1つ以上の光源を使用して実行することができ、光源は、光源337(
図3)及び/又は光源437(
図4)と同様又は同一であることができる。幾つかの実施形態では、動作801を実行することは、第1の有機体の培養密度に基づく量の光を第1の有機体に供給することを含むことができる。幾つかの実施形態では、動作801は、例えば、第1の有機体が光栄養有機体ではない場合等、省くことができる。
【0183】
幾つかの実施形態では、動作602は、有機炭素材料を第1の有機体を供給する動作802を含むことができる。動作802は、システム100(
図1)に関して上述した、有機炭素材料を有機体に供給することと同様又は同一に実行することができる。さらに、有機炭素材料は、システム100(
図1)に関して上述した有機炭素材料と同様又は同一であることができる。幾つかの実施形態では、動作802は、例えば、第1の有機体が独立栄養有機体を含む場合等、省くことができる。
【0184】
多くの実施形態では、動作602は、ガスを流体支持培地内に注入することにより、流体支持培地内で第1の有機体を混合する動作803を含むことができる。流体支持培地は、システム100(
図1)に関して上述した流体支持培地と同様又は同一であることができる。さらに、ガスは、システム100(
図1)のガス送出デバイス105(
図1)に関して上述したガスと同様又は同一であることができる。さらに、動作803は、システム100(
図1)に関して上述した、ガスを流体支持培地に注入することにより流体支持培地内で有機体を混合することと同様又は同一に実行することができる。
【0185】
更なる実施形態では、動作602は、第1の有機体の培養密度が閾値培養密度に達したとき、1つ以上の栄養培地を第1の有機体に供給する動作804を含むことができる。幾つかの実施形態では、動作804を実行することは、システム100(
図1)に関して上述したように、第1の有機体の培養密度が閾値培養密度に達したとき、1つ以上の栄養培地を第1の有機体に供給することと同様又は同一であることができる。1つ以上の栄養培地は、システム100(
図1)に関して上述した1つ以上の栄養培地と同様又は同一であることができる。
【0186】
幾つかの実施形態では、動作602は、パラメータ検知デバイスを用いて、バイオリアクタのバイオリアクタキャビティにおけるキャビティ環境状態を監視する動作805を含むことができる。バイオリアクタキャビティは、バイオリアクタキャビティ102(
図1)及び/又はバイオリアクタキャビティ202(
図2)と同様又は同一であることができ、及び/又はパラメータ検知デバイスは、パラメータ検知デバイス109(
図1)のうちの1つと同様又は同一であることができる。
【0187】
幾つかの実施形態では、動作602は、バイオリアクタを略無菌状態で動作させる動作806を含むことができる。多くの実施形態では、動作806は、動作801~805のうちの1つ以上と同時に実行することができる。
【0188】
図6を再び参照すると、方法600は、バイオリアクタから第1の有機体の少なくとも部分を取り出す動作603を含むことができる。多くの実施形態では、動作603は、システム100(
図1)に関して上述した、バイオリアクタ101(
図1)から有機体を部分的又は完全に収穫する(例えば、取り出す)ことと同様又は同一に実行することができる。幾つかの実施形態では、動作603は、動作602の後及び/又は動作604及び605のうちの一方又は両方の前に実行することができる。多くの実施形態では、動作603は、例えば、システム100(
図1)に関して上述したように、第1の有機体が1つ以上の培養密度に達する場合等、1回以上、繰り返すことができる。
【0189】
多くの実施形態では、方法600は、バイオリアクタを縮める動作604を含むことができる(例えば、有機体をバイオリアクタから取り出した後)。動作604は、システム100(
図1)に関して上述したようにバイオリアクタ101(
図1)を縮めることと同様又は同一に実行することができる。様々な実施形態では、動作604は、1回以上実行することができる。例えば、動作604は、動作601の前(例えば、動作601が動作702を含む場合)及び/又は動作605の前に実行することができる。
図9は、
図6の実施形態による例示的な動作604のフローチャートを示す。
【0190】
動作604は、バイオリアクタを折り畳む動作901を含むことができる(例えば、第1の有機体をバイオリアクタから取り出した後)。さらに、動作604は、バイオリアクタを巻き取る動作902を含むことができる(例えば、第1の有機体をバイオリアクタから取り出した後)。幾つかの実施形態では、動作901及び動作902のうちの一方のみ又は両方を実行することができる。
【0191】
図6を再び参照して、方法600は、バイオリアクタを再滅菌する動作605を含むことができる。動作605を実行することは、動作702(
図7)を実行することと同様又は同一であることができる。
【0192】
さらに、方法600は、1つ以上の第2の有機体を、バイオリアクタを用いて生命的に支持する動作606を含むことができる。動作606を実行することは、動作602の実行と同様であることができるが、第2の有機体に関して、である。多くの実施形態では、動作606は、動作605の後に実行することができる。
【0193】
図面において再び次を参照すると、
図10は、方法1000の実施形態のフローチャートを示す。方法1000は単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。方法1000は、本明細書に特に示されていない又は説明されていない多くの異なる実施形態又は例で利用することができる。幾つかの実施形態では、方法1000の動作は、提示される順序で実行することができる。他の実施形態では、方法1000の動作は、任意の他の適する順序で実行することができる。更に他の実施形態では、方法1000の動作のうちの1つ以上は結合又はスキップすることができる。
【0194】
多くの実施形態では、方法1000は、1つ以上の第1の有機体及び流体支持培地をバイオリアクタに植え付ける動作1001を含むことができる。幾つかの実施形態では、動作1001は、システム100(
図1)に関して上述した、1つ以上の有機体及び流体支持培地をバイオリアクタ101に植え付けることと同様又は同一に実行することができる。バイオリアクタは、バイオリアクタ101と同様又は同一であることができる。さらに、第1の有機体及び/又は流体支持培地は、システム100(
図1)に関して上述した有機体及び/又は流体支持培地と同様又は同一であることができる。
【0195】
これら又は他の実施形態では、方法1000は、第1の有機体を生命的に支持する動作1002を含むことができる。多くの実施形態では、動作1002を実行することは、動作602(
図6)を実行することと同様又は同一であることができる。更なる実施形態では、動作1002は、動作1001の後に実行することができる。さらに、システム100(
図1)に関して上述したように、第1の有機体の平均密度及び/又は平均最大生産率を達成するように、動作1002を実行することができる。
【0196】
さらに、方法1000は、バイオリアクタをオートクレーブする動作1003を含むことができる。例えば、動作1003を実行することは、動作702(
図7)を実行することと同様又は同一であることができる。多くの実施形態では、動作1003は、動作1001及び/又は動作1002の後に実行することができる。
【0197】
幾つかの実施形態では、方法1000は、1つ以上の第2の有機体をバイオリアクタに植え付ける動作1004を含むことができる。第2の有機体は、システム100(
図1)に関して上述した有機体と同様又は同一であることができる。多くの実施形態では、動作1004を実行することは、動作1001を実行することと同様又は同一であることができる。これら又は他の実施形態では、動作1004は動作1003の後に実行することができる。
【0198】
さらに、方法1000は、1つ以上の第2の有機体を生命的に支持する動作1005を含むことができる。多くの実施形態では、動作1005を実行することは、動作1002を実行することと同様又は同一であることができる。これら又は他の実施形態では、動作1005は動作1004の後に実行することができる。
【0199】
幾つかの実施形態では、方法1000は、支持構造体を用いてバイオリアクタを機械的に支持する動作1006を含むことができる。支持構造体は、支持構造体323(
図3)及び/又は支持構造体423(
図4)と同様又は同一であることができる。さらに、動作1006は、システム300(
図3)に関して上述したように、支持構造体323(
図3)を用いてバイオリアクタ324(
図3)の1つを機械的に支持することと同様又は同一に実行することができる。
【0200】
更なる実施形態では、方法1000は、温度維持流体を支持構造体の第1の枠及び/又は第2の枠に供給して、バイオリアクタの設定点温度を維持する動作1007を含むことができる。温度維持流体は、システム300(
図3)に関して上述した温度維持流体と同様又は同一であることができる。さらに、設定点温度は、システム100(
図1)及び/又はシステム300(
図3)に関して上述した設定点温度を同様又は同一であることができる。その一方で、第1の枠は、第1の枠330(
図3)及び/又は第1の枠430(
図4)と同様又は同一であることができ、及び/又は第2の枠は、第2の枠331(
図3)及び/又は第2の枠431(
図4)と同様又は同一であることができる。動作1007は、システム300(
図3)及び/又は温度維持流体マニフォルド343(
図3)に関して上述したように、温度維持流体を支持構造体323(
図3)の第1の枠330(
図3)及び/又は第2の枠331(
図3)に供給して、バイオリアクタ328(
図3)の設定点温度を維持することと同様又は同一に実行することができる。幾つかの実施形態では、動作1006及び/又は動作1007は省くことができる。
【0201】
図面において再び次を参照すると、
図11は、方法1100の実施形態のフローチャートを示す。幾つかの実施形態では、方法1100は、システムを提供する方法を含むことができる。システムは、システム300(
図3)及び/又はシステム400(
図4)と同様又は同一であることができる。方法1100は単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。方法1100は、本明細書に特に示されていない又は説明されていない多くの異なる実施形態又は例で利用することができる。幾つかの実施形態では、方法1100の動作は、提示される順序で実行することができる。他の実施形態では、方法1100の動作は、任意の他の適する順序で実行することができる。更に他の実施形態では、方法1100の動作のうちの1つ以上は結合又はスキップすることができる。
【0202】
多くの実施形態では、方法1100は、支持構造体を提供する動作1101を含むことができる。これらの実施形態では、支持構造体は、支持構造体323(
図3)及び/又は支持構造体423(
図4)と同様又は同一であることができる。
図12は、
図11の実施形態による例示的な動作1101のフローチャートを示す。
【0203】
例えば、動作1101は、第1の枠を提供する動作1201を含むことができる。これらの実施形態では、第1の枠は、第1の枠330(
図3)、第1の枠430(
図4)、及び/又は第1の枠332(
図3)と同様又は同一であることができる。例えば、動作1201を実行することは、2つ以上の第1の枠レールを提供することを含むことができる。第1の枠レールは、第1の枠レール334(
図3)及び/又は第1の枠レール434(
図4)と同様又は同一であることができる。
【0204】
さらに、動作1101は、第2の枠を提供する動作1202を含むことができる。例えば、動作1202を実行することは、2つ以上の第2の枠レールを提供することを含むことができる。第2の枠レールは、第1の枠レール334(
図3)及び/又は第1の枠レール434(
図4)と同様であることができ、システム300(
図3)に関して上述した第2の枠レールと同様又は同一であることができる。
【0205】
幾つかの実施形態では、動作1101は、第1の枠及び第2の枠が一緒に、第1の枠と第2の枠との間の位置でバイオリアクタを機械的に支持するように動作可能であるように、第1の枠及び第2の枠を構成する動作1203を含むことができる。例えば、動作1203を実行することは、第1の枠及び第2の枠を垂直に、互いに平行して向けて、間にスロットを形成することを含むことができる。
【0206】
再び
図11を参照すると、幾つかの実施形態では、方法1100は、バイオリアクタを提供する動作1102を含むことができる。バイオリアクタは、バイオリアクタ101(
図1)、バイオリアクタ200(
図2)、バイオリアクタ324(
図3)の1つ、及び/又はバイオリアクタ328(
図3)と同様又は同一であることができる。
【0207】
さらに、方法1100は、バイオリアクタを第1の枠と第2の枠との間に配置する動作1103を含むことができる。例えば、動作1103を実行することは、バイオリアクタを下げて、第1の枠と第2の枠との間に形成されるスロットに入れることを含むことができる。幾つかの実施形態では、動作1103は、動作1102と概ね同時に又は動作1102の後に実行することができる。
【0208】
その一方で、幾つかの実施形態では、方法1100は、温度維持流体を第1の枠レールの第1の枠レールコンジットに提供する動作1104を含むことができる。第1の枠レールコンジットは、第1の枠レール334(
図3)の中空コンジットと同様又は同一であることができる。幾つかの実施形態では、動作1104は省くことができる。
【0209】
幾つかの実施形態では、方法1100は、格納容器を提供する動作1105を含むことができる。多くの実施形態では、格納容器は、システム100(
図1)に関して上述した格納容器と同様又は同一であることができる。
【0210】
さらに、方法1100は、バイオリアクタを格納容器内の第1の枠と第2の枠との間に配置する動作1106を含むことができる。多くの実施形態では、動作1106を実行することは、システム100(
図1)に関して上述したように、バイオリアクタを格納容器内の第1の枠と第2の枠との間に配置することと同様又は同一であることができる。
【0211】
さらに、方法1100は、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ壁の外側と格納容器の1つ以上の格納容器壁の内側との間に形成されるギャップに格納容器流体(例えば、水)を充填する動作1107を含むことができる。多くの実施形態では、格納容器流体は、システム100(
図1)に関して上述した格納容器流体と同様又は同一であることができる。これら又は他の実施形態では、動作1107を実行することは、システム100(
図1)に関して上述したように、バイオリアクタの1つ以上のバイオリアクタ壁の外側と格納容器の1つ以上の格納容器壁の内側との間に形成されるギャップに格納容器流体を充填することと同様又は同一であることができる。
【0212】
図面において再び次を参照すると、
図13は、方法1300の実施形態のフローチャートを示す。方法1300は単なる例示であり、本明細書に提示される実施形態に限定されない。方法1300は、本明細書に特に示されていない又は説明されていない多くの異なる実施形態又は例で利用することができる。幾つかの実施形態では、方法1300の動作は、提示される順序で実行することができる。他の実施形態では、方法1300の動作は、任意の他の適する順序で実行することができる。更に他の実施形態では、方法1300の動作のうちの1つ以上は結合又はスキップすることができる。
【0213】
幾つかの実施形態では、方法1300は、第1のバイオリアクタにおいて1つ以上の第1の有機体を生命的に支持する動作1301を含むことができる。第1のバイオリアクタは、バイオリアクタ101(
図1)、バイオリアクタ200(
図2)、バイオリアクタ324のうちの1つ(
図1)、及び/又は第1のバイオリアクタ328(
図3)と同様又は同一であることができる。また、第1の有機体は、システム100(
図1)に関して上述した有機体と同様又は同一であることができる。
【0214】
さらに、方法1300は、第1のバイオリアクタを支持構造体の第1の枠と第2の枠との間で機械的に支持する動作1302を含むことができる。これらの実施形態では、支持構造体は、支持構造体323(
図3)及び/又は支持構造体423(
図4)と同様又は同一であることができ、第1の枠は、第1の枠330(
図3)及び/又は第1の枠430(
図4)と同様又は同一であることができ、及び/又は第2の枠は、第1の枠331(
図3)及び/又は第2の枠431(
図4)と同様又は同一であることができる。
【0215】
幾つかの実施形態では、方法1300は、温度維持流体を第1の枠に供給して、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持する動作1303を含むことができる。温度維持流体及び第1の設定点温度は、システム300(
図3)に関して上述した温度維持流体及び設定点温度と同様又は同一であることができる。幾つかの実施形態では、動作1303は省くことができる。
【0216】
更なる実施形態では、方法1300は、温度維持流体を第2の枠に供給して、第1のバイオリアクタの第1の設定点温度を維持する動作1304を含むことができる。幾つかの実施形態では、動作1304は省くことができる。
【0217】
その一方で、多くの実施形態では、方法1300は、第2のバイオリアクタにおいて1つ以上の第2の有機体を生命的に維持する動作1305を含むことができる。第1のバイオリアクタは、バイオリアクタ101(
図1)、バイオリアクタ200(
図2)、1つ又はバイオリアクタ324(
図3)、及び/又は第2のバイオリアクタ329(
図3)と同様又は同一であることができる。また、第2の有機体は、システム100(
図1)に関して上述した有機体と同様又は同一であることができる。
【0218】
さらに、方法1300は、支持構造体の第3の枠と第4の枠との間で第2のバイオリアクタを機械的に支持する動作1306を含むことができる。これらの実施形態では、第3の枠は、第1の枠332(
図3)及び/又は第1の枠432(
図4)と同様又は同一であることができ、及び/又は第4の枠は、第1の枠333(
図3)及び/又は第2の枠431(
図4)と同様又は同一であることができる。
【0219】
幾つかの実施形態では、方法1300は、温度維持流体を第3の枠に供給して、第2のバイオリアクタの第2の設定点温度を維持する動作1307を含むことができる。第2の設定点温度は、システム300(
図3)に関して上述した設定点温度と同様又は同一であることができる。幾つかの実施形態では、動作1307を省くことができる。
【0220】
更なる実施形態では、方法1300は、温度維持流体を第4の枠に供給して、第2のバイオリアクタの第2の設定点温度を維持する動作1308を含むことができる。幾つかの実施形態では、動作1308は省くことができる。
【0221】
その一方で、多くの実施形態では、動作1301~1308のうちの2つ以上は、互いと概ね同時に実行することができる。
【0222】
本発明について特定の実施形態を参照して説明したが、本発明の趣旨又は範囲から逸脱せずに、様々な変更を行い得ることが当業者には理解される。したがって、本発明の実施形態の開示は、本発明の範囲の例示を意図され、限定を意図されない。本発明の範囲が添付の特許請求の範囲により求められる範囲のみに限定されることが意図される。例えば、当業者には、方法500(
図5)、方法600(
図6)、方法1000(
図10)、方法1100(
図11)、及び/又は方法1300(
図13)の動作のうちの1つ以上が、多くの異なる動作で構成されてもよく、多くの異なるモジュールにより多くの異なる順序で実行されてもよいこと、
図1~
図15の任意の要素が変更可能であること、及びこれらの実施形態のうちの特定の実施形態の上記考察が必ずしも、可能な全ての実施形態の完全な説明を表すわけではないことが容易に明らかである。
【0223】
一般に、1つ以上の請求項に記載される要素の置換は、修復ではなく再構築を構成する。さらに、恩恵、他の利点、及び課題への解決策は、特定の実施形態に関して説明された。しかし、恩恵、利点、課題への解決策、及び任意の恩恵、利点、又は解決策を思い付かせるか、又はより顕著にし得る任意の1つ以上の要素は、そのような恩恵、利点、解決策、又は要素がそのような請求項に記載される場合を除き、請求項のいずれか又は全ての重要、所要、又は必須の特徴又は要素として解釈されるべきではない。
【0224】
さらに、本明細書に開示される実施形態及び限定は、実施形態及び/又は限定が、(1)特許請求の範囲において明示的に記載されない場合及び(2)均等物の教義下で特許請求の範囲での明示的な要素及び/又は限定の均等物であるか、又は潜在的に均等物である場合、献身の教義下で公衆に捧げられされない。