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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-11
(45)【発行日】2022-03-22
(54)【発明の名称】空気流通パネル
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/70 20060101AFI20220314BHJP
   E04B 1/80 20060101ALI20220314BHJP
   E04D 3/35 20060101ALI20220314BHJP
【FI】
E04B1/70 B
E04B1/80 100L
E04D3/35 F
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2021121525
(22)【出願日】2021-07-26
【審査請求日】2021-10-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】598167914
【氏名又は名称】松井 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100074169
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 文彦
(72)【発明者】
【氏名】松井 健司
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特許第6322601(JP,B2)
【文献】実開平06-006558(JP,U)
【文献】特開2012-036649(JP,A)
【文献】実開平06-006556(JP,U)
【文献】特開平05-321411(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/70,1/80
E04B 7/02
E04D 1/00,3/35,12/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に形成された貫通空間内に空気を流通させるための空気流通層(a)を備える屋根に連接可能な空気流通パネル(1)が、
長手方向の上面両端に立上り(12)を平行に立設した断熱性を有する一または複数からなる縦長の断熱ボード(10)と、該断熱ボードと同長の棒状部材からなる複数の垂木(20)と、建築物の屋根を構成する平板からなる野地板(30)と、からなるパネルユニット(P)を構成するものであり、
前記垂木(20)は、前記断熱ボード(10)を載設するための鍔部(T)が左右両方に凸設された断面逆T字条からなるハット型垂木(22)と、左右一方に凸型からなる鍔部(T)を有するとともに他方に前記ハット型垂木に密着接合可能な凹型からなるジョイント部(J)を削設したジョイント用垂木(24)と、からなり、
前記断熱ボード(10)と前記ハット型垂木(22)とは、断熱ボードを前記鍔部に載設して水平方向に交互に連続して並設されるとともに、前記断熱ボードの立上り(12)の上面と前記ハット型垂木の上面とが面一に形成され、更に、前記パネルユニット(P)の左右いずれかの一端にジョイント用垂木(24)が連設され、
前記ジョイント部は、前記垂木が前記断熱ボードを挟持して固定しながら前記空気流通パネルを左右に密着して連接することを可能とするため、前記ジョイント用垂木の下面の一方が前記ハット型垂木の鍔部と同形状に削切形成されてなり、
前記野地板(30)が、前記断熱ボードの立上り(12)の上面と前記ハット型垂木の上面とに接続されることにより、前記パネルユニット内に空気流通層が形成されることを特徴とする空気流通パネル。
【請求項2】
前記ハット型垂木は、左右への連接する前記空気流通パネル同士を確実に固定するとともに、水や空気の隙間漏れを防止するため、前記鍔部と前記ジョイント部とが接合する接合部(S)にシーリング剤を塗布することにより、ジョイント用垂木と密封接合されることを特徴とする請求項に記載の空気流通パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の屋根に設置するパネルに関し、建築物の屋根パネル内部に空気を通して建築物全体に空気を循環させる建築物内空気流通機構を内装可能にするとともに、該パネルを容易に連接装着可能とした、屋根パネルを構成するための空気流通パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、建築物内の空調設備に供される機器として、クーラー等の冷房装置や、ストーブやガスヒーター等の暖房装置が広く使用されている。近年では、床下暖房機器等の建築物備え付けの設備が普及しており、更にこのような空調を総合的・自動的に管理して、建築物内部の全体の温度や湿度を一定に保つシステムも開発されており、建築物内の空調を一元管理する居住空間の快適性および経済性を追求した様々なシステムが普及している。
【0003】
また、環境に配慮した省エネ型の建築物内の空調設備に関する技術が求められる近年では、上記のような電子的機器を用いることなく、太陽光の熱や自然の風を利用した、電気等のエネルギーを用いない環境にやさしい空調が開発され利用されている。
【0004】
本発明の出願人は、特許第6322601号(特開2016-223255号)の特許権者である。ここでは、建築物内空気流通機構に用いる屋根パネルとなる空気流通パネルであって、垂木と、断熱ボードと、野地板と、からなり、一対の垂木が立上りを有する一枚の断熱ボードを両側から挟持固定するとともに、野地板が立上り上部と面一となっている垂木の挟持部上端に固定設置されることによって、断熱ボードの立上りと野地板の間に空気が流通する空気流通層を形成する技術が開示されている。
【0005】
この技術によれば、空気流通層を有する空気流通パネルを形成することが可能となる。しかしながら、建築物の屋根には様々な大きさや形状があるため、現場で空気流通パネルを加工する必要が生ずる場合があるほか、屋根によってはパネルを連接して施工する必要があり、容易に気密性を保つような構造が確保されておらず、パネル同士が確実に密着連接した屋根の構築に時間がかかるという問題点があった。
【0006】
空気流通層を有する屋根を構築する場合、予め現場とは別の場所で空気流通パネルをユニットとして制作しておき、ユニットを現場に持ち込んで屋根に設置するだけにすることで、空気流通層を有する屋根を容易かつ確実に構築することが可能となり、工期の短縮や作業ミス、事故等の削減が実現される。このようなパネル同士を容易に連接することを可能とした、屋根パネルを構成するための空気流通パネルの開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2016-223255号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題を解決するため、建築物の屋根に設置するパネルであって、建築物の屋根パネル内部に空気を通して建築物全体に空気を循環させる建築物内空気流通機構を構成することを可能にするとともに、該パネルを容易に連接装着可能とした、屋根パネルを構成するための空気流通パネルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために本発明に係る内部に形成された貫通空間内に空気を流通させるための空気流通層を備える屋根に連接可能な空気流通パネルは、長手方向の上面両端に立上りを平行に立設した断熱性を有する一または複数からなる縦長の断熱ボードと、該断熱ボードと同長の棒状部材からなる複数の垂木と、建築物の屋根を構成する平板からなる野地板と、からなるパネルユニットを構成するものであり、前記垂木は、前記断熱ボードを載設するための鍔部が左右両方に凸設された断面逆T字条からなるハット型垂木と、左右一方に凸型からなる鍔部を有するとともに他方に前記ハット型垂木に密着接合可能な凹型からなるジョイント部を削設したジョイント用垂木と、からなり、前記断熱ボードと前記ハット型垂木とは、断熱ボードを前記鍔部に載設して水平方向に交互に連続して並設されるとともに、前記断熱ボードの立上りの上面と前記ハット型垂木の上面とが面一に形成され、更に、前記パネルユニットの左右いずれかの一端にジョイント用垂木が連設され、前記ジョイント部は、前記垂木が前記断熱ボードを挟持して固定しながら前記空気流通パネルを左右に密着して連接することを可能とするため、前記ジョイント用垂木の下面の一方が前記ハット型垂木の鍔部と同形状に削切形成されてなり、前記野地板が、前記断熱ボードの立上りの上面と前記ハット型垂木の上面とに接続されることにより、前記パネルユニット内に空気流通層が形成される構成である。
【0010】
また、前記ハット型垂木は、左右への連接する前記空気流通パネル同士を確実に固定するとともに、水や空気の隙間漏れを防止するため、前記鍔部と前記ジョイント部とが接合する接合部にシーリング剤を塗布することにより、ジョイント用垂木と密封接合される構成でもある。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、上記詳述した通りの構成であるので、以下のような効果を奏する。
1.垂木をハット型にしたため、断熱ボードを安定して固定することが可能となる。また、ジョイント用垂木をパネルユニットの左右何れか一端に設ける構成としたため、パネルを左右に連接することが可能となる。
2.ジョイント用垂木の下面の一方をハット型垂木の鍔部と同形状としたため、隙間なくパネルを連接することが可能となる。
3.鍔部と前記ジョイント部とが密着接合する部位にシーリング剤を塗布する構成としたため、空気流通パネル同士が確実に密封接合して水や空気の隙間漏れを防止することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る空気流通パネルを、図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る空気流通パネルの斜視図であり、図2は、空気流通パネルの断面図である。図3は、屋根に設置した状態の空気流通パネルの斜視図である。
【0013】
本発明の空気流通パネル1は、図1および図2に示すように、断熱ボード10と、垂木20と、野地板30とからなる建築物の屋根に設置される、屋根に連接可能な屋根パネルであり、該パネル内部には貫通空間内に空気を流通させるための空気流通層aが形成されており、該空気流通層aに空気を流通させることにより、建築物内の温度を調整する構成である。
【0014】
断熱ボード10は、空気流通パネル1の建築物の屋根の内部に配置される断熱性を有する部材であり、図1および図2に示すように垂木20と同長の直方体形状からなる縦長の部材である。断熱ボード10には、立上り12が設置される。立上り12は、図2に示すように、断熱ボード10の長手方向の上面両端に並行に立設される。
【0015】
立上り12は、垂木20が断熱ボード10を挟持して固定する際に、垂木20の上端と高さが揃うように断熱ボード10上に立設される。この構造とすることにより、野地板30を垂木20に固定する際に、断熱ボード10の立上り12が野地板30に密接し、これによって形成される空気流通層aの断熱性・密封性を確保することが可能となる。
【0016】
垂木20は、小屋組構造材であって、空気流通パネル1の骨組となる部材であり、図1および図2に示すように、断熱ボード10と同長の棒状部材からなる部材である。本実施例では、垂木20は、小屋組を構成する部材であって、空気流通パネル1の骨組となる部材であり、図2に示すように、断面逆T字条の角柱体からなる。垂木20は、その材質として松や杉などの木材を利用しており、木材を細長形状に加工して形成しているが、材質については、これらに限定されるものではない。
【0017】
野地板30は、建築物の屋根を構成するための部材であり、図1および図2に示すように平板からなる。垂木20が断熱ボード10を挟持固定した状態で交互に連続して並設しつつ、断熱ボード10の立上り12と垂木20とが野地板30に接合する。これにより、複数接合可能なパネルユニットPが構成される。なお、野地板30は、本実施例では木材の合板によって構成されているが、これに限定されるものではない。
【0018】
垂木20は、本実施例では、ハット型垂木22と、ジョイント用垂木24との何れかからなる構成である。ハット型垂木22は、断熱ボード10を載設可能して安定して保持するための部材であり、図2に示すように、鍔部Tが垂木の下面の左右両方に凸設された断面逆T字条からなる構成である。
【0019】
また、ジョイント用垂木24は、図2に示すように、垂木下面の左右の何れか一方に鍔部Tを凸設する構成である。また、他方にジョイント部Jを削設した構成からなる。ジョイント部Jは、ハット型垂木22の鍔部Tを嵌合させて、ハット型垂木22とジョイント用垂木24とを密着して接合することを可能とするための凹型を形成した部材であり、パネルユニットPのハット型垂木22が設けられる側面と、その反対側のジョイント用垂木24が設けられる側面とが、嵌合して密着することにより、パネルユニットPを密着連接することを可能としている。
【0020】
次に、空気流通パネル1の基本構造について説明する。本実施例では、図1および図2に示すように、断熱ボード10と、ハット型垂木22とは、断熱ボード10をハット型垂木22の鍔部Tに載設して水平方向に交互に連続して並設する構成である。すなわち、一方のハット型垂木22の側面が断熱ボード10の一方の側面に連接して密着するとともに、対向する他方のハット型垂木22の側面が断熱ボード10の他方の側面に連接して密着することで断熱ボード10を挟持固定する。この挟持構造を複数繰り返すことにより一枚のパネルユニットPが形成される。このとき、ハット型垂木22は、断熱ボード10を鍔部Tに載設する構成である。これにより、断熱ボード10の上下のズレを防止してより強固に断熱ボード10を固定することが可能となる。
【0021】
また、パネルユニットPの左右いずれかの一端には、図1に示すように、ハット型垂木22に替えてジョイント用垂木24が連設される構成である。この構成とすることにより、パネルユニットPを左右に密着して連接することが可能となった。なお、本実施例では、パネルユニットPの左右いずれかの一端のみにジョイント用垂木24を設置する構成としているが、この構成に限定されることはなく、例えば、パネルユニットの左右端の何れにもハット型垂木22を設置したり、パネルユニットの左右端の何れにもジョイント用垂木24を設置し、ハット型垂木22とジョイント用垂木24が接合するようにこれらのパネルユニットを適宜組み合わせて屋根に設置する構成とすることももちろん可能である。
【0022】
また、本実施例では、図1および図2に示すように、断熱ボード10の立上り12の上面と、ハット型垂木22の上面とは、面一となるように形成される。また、野地板30は、断熱ボードの立上り12の上面とハット型垂木22およびジョイント用垂木24の上面に接続される。
【0023】
この構造とすることにより、一対のハット型垂木22(またはハット型垂木22とジョイント用垂木24)を介して、断熱ボード10が野地板30と一体となり、強固に固定する事が可能となる。更に、図2に示すように、断熱ボード10の表面および断熱ボード10の立上り12と、野地板30の間に空気を流通するための空気流通層aを形成する事が可能となる。断熱ボード10はハット型垂木22またはジョイント用垂木24の鍔部Tに載設されているため、鍔部Tと野地板30によって挟持固定されることとなり、気密性が確保されることとなる。
【0024】
以上の構成とすることにより、図3に示すように、断熱効果に優れた屋根用のパネルを構成する事が可能となるとともに、空気漏れの発生を抑制した空気流通層aを有する屋根用のパネルを構築する事が可能となり、建築物内の空気流通を促進して冷暖房を行う事が可能となった。
【0025】
建築物の屋根に設置されている空気流通パネル1の空気流通層aの内部空間の空気は、太陽光が照射されない状況では滞留状態で温度の均衡が保たれて動かないが、野地板30側に太陽光が照射されると、内部空間の空気が熱せられ、空気流通層a内部に上昇気流が発生し、下部から上部に向けて空気の流れが生じる。更に、外壁に使用する空気流通層aを有する外壁パネル(図示せず)を同時に用いる事により、外壁の空気流通層a内においても上昇気流が発生する。この上昇気流が建築物内の空気流通の原動力となる仕組みである。
【0026】
空気流通層aは、熱せられると上昇気流が生ずる程度の幅で構成されれば良いが、上昇した空気が内部で渦動滞留を引き起こしたり、または逆流することを防ぐため、その幅は24mm以内であることが望ましい。従って、断熱ボード10の立上り12は、本実施例では、24mmの高さで形成しているが、この数値に限定されるものではない。
【0027】
また、本実施例では、断熱ボード10はビニル系素材によって空気流通層aを形成する面がコーティングされている。この構成とすることにより、より高い屋根の断熱効果を得ることが可能となる。
【0028】
断熱ボード10は、本実施例では、発泡スチロール、ポリウレタン樹脂、高発泡ポリエチレン、発泡ガラス等の樹脂により形成することが可能である。本実施例では、断熱ボード10の材質に発泡スチロールを使用しているが、これに限定されることはなく、ポリウレタン樹脂、高発泡ポリエチレン、発泡ガラスを適宜選択して使用する事が可能である。
【0029】
本発明に係る屋根パネルとなる空気流通パネル1を上記のとおり、断熱ボード10と垂木20を交互に連続的に配置して、垂木20が断熱ボード10をそれぞれ載設挟持する構成とすることにより、複数の平行する空気流通層aが形成された屋根パネルを構成することが可能となり、あらゆる大きさ、形状の屋根に対応した屋根用のパネルユニットPを構成することが可能となった。
【0030】
本発明に係る空気流通パネル1のジョイント部Jは、図1および図2に示すように、ジョイント用垂木Jの下面の一方が、ハット型垂木22の鍔部Tと同形状に削切形成されてなる構成である。この構成とすることにより、ハット型垂木22の鍔部Tとジョイント用垂木Jの下面の切欠部分が密着接合することとなり、空気流通パネル1を構成するパネルユニットPを左右に連接することが可能となった。
【0031】
また、本発明に係る空気流通パネル1を構成するハット型垂木22は、図3に示すように、鍔部Tと前記ジョイント部とが接合する接合部Sにシーリング剤を塗布することで、ジョイント用垂木24と接続される構成である。空気流通パネル1のパネルユニットP同士を連接する際に、単に詰めて並べたうえで固定するだけだと、微妙に生じる隙間から水や空気の漏れが生じる可能性があり、確実な空気流通による室温管理が出来なくなるばかりでなく、雨漏り等のリスクが生じる虞があった。上記構成とすることにより、左右へ連接する空気流通パネル1のパネルユニットP同士が確実に固定され、水や空気の隙間漏れを防止することが可能となった。
【0032】
本発明に係る空気流通パネル1を上記構成とすることにより、空気流通層aを有する屋根を構築する上で、工場など、予め現場とは異なる場所で空気流通パネル1をユニットとして予め製作しておき、パネルユニットPを現場に持ち込んで屋根に設置するだけの作業で、空気流通層aを有する屋根を容易かつ確実に構築することが可能となり、工期の短縮や作業ミス、事故等の削減が実現されることとなった。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明に係る空気流通パネルの斜視図
図2】空気流通パネルの断面図
図3】屋根に設置した状態の空気流通パネルの斜視図
【符号の説明】
【0034】
1 空気流通パネル
10 断熱ボード
12 立上り
20 垂木
22 ハット型垂木
24 ジョイント用垂木
30 野地板
a 空気流通層
J ジョイント部
P パネルユニット
S 接合部
T 鍔部
【要約】
【課題】
建築物全体に空気を循環させる建築物内空気流通機構を備える屋根パネルを容易に連接可能とした空気流通パネルを提供する。
【解決手段】
断熱性を有する縦長の断熱ボードと、断熱ボードと同長の棒状部材からなる垂木と、建築物の屋根を構成する平板からなる野地板と、からなるパネルユニットを構成し、垂木は、断熱ボードを載設するための鍔部が左右両方に凸設されたハット型垂木と、ハット型垂木に密着接合可能なジョイント部を削設したジョイント用垂木と、からなり、断熱ボードとハット型垂木とは、断熱ボードを鍔部に載設して水平方向に交互に連続して並設され、パネルユニットの左右いずれかの一端にジョイント用垂木が連設され、野地板が、断熱ボードの立上りの上面とハット型垂木の上面とに接続されることにより、パネルユニット内に空気流通層が形成される構成である。
【選択図】 図1
図1
図2
図3