(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-14
(45)【発行日】2022-03-23
(54)【発明の名称】物品処理装置
(51)【国際特許分類】
B65B 35/36 20060101AFI20220315BHJP
B65B 5/04 20060101ALI20220315BHJP
B65G 47/248 20060101ALI20220315BHJP
B65G 47/30 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
B65B35/36
B65B5/04
B65G47/248 G
B65G47/30 Z
(21)【出願番号】P 2017199666
(22)【出願日】2017-10-13
【審査請求日】2020-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】393027121
【氏名又は名称】シブヤパッケージングシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090169
【氏名又は名称】松浦 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100124497
【氏名又は名称】小倉 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】加藤 忠夫
(72)【発明者】
【氏名】中村 健吾
【審査官】金丸 治之
(56)【参考文献】
【文献】特許第5318068(JP,B2)
【文献】特開2013-124129(JP,A)
【文献】米国特許第04611705(US,A)
【文献】特開2008-29219(JP,A)
【文献】特開2006-131335(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 35/36
B65B 5/04
B65G 47/248
B65G 47/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を搬送する第1搬送手段と、
前記第1搬送手段の下流に配置され、物品を受け取る回転体と、
物品を前記回転体へ供給する物品供給手段と、
前記回転体上の物品に上方から容器を被せる容器供給手段と、
前記回転体を反転させる反転手段とを備え、
前記回転体上の物品に容器を被せた状態で前記回転体を反転させることにより容器内に物品を収容させて、下流の第2搬送手段に容器を受け渡す物品処理装置において、
前記物品供給手段が、
物品の搬送方向後方で進退動可能に配置されるとともに、物品の後端と係合して物品を移動させるプッシャと、
物品の搬送方向前方で進退動可能に配置されるとともに、プッシャによって移動する物品の前端と係合するガイドと、
前記プッシャを進退動させるプッシャ移動手段と、
前記ガイドを進退動させるガイド移動手段とを備え、
前記プッシャ移動手段と前記ガイド移動手段をそれぞれサーボモータとするとともに、これらサーボモータを制御する制御手段とを設け、
前記制御手段は、前記プッシャを加速させた後に減速させる制御を行うとともに、前記ガイドを前記プッシャが減速動作を行う前に前記プッシャの速度と同期させることにより、
前記プッシャによって移動される物品の前端を、後退する前記ガイドによって支持しながら物品を前記回転体上で停止させる
ことを特徴とする物品処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば固形塊状の物品を容器に収容して受け渡す物品処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のカップ麺製造ラインでは、搬送コンベヤからの麺塊を回転可能な台(物品反転体81)へと移載し、台上の麺塊に容器を被せ、この容器を台とともに反転することで麺塊を容器内に収容するとともに、麺塊が収容された容器を下流の搬送コンベヤへと受け渡す物品処理装置が知られている(特許文献1参照)。台の上下面には、麺塊の位置決めを行う凹部(凹面81A、81B)が設けられ、麺塊は水平方向に往復するプッシャ(引掛部材75)によりその後縁を押され、搬送コンベヤから台上へと移載される。麺塊は、初め後縁を押すプッシャにより加速され、プッシャが減速され始めると自身の慣性により台上を滑走し、凹部に嵌り凹部の内周面に衝突して停止・位置決めされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の構成においてラインの処理能力を上げるには、麺塊の台への供給速度を上げる必要があり、これにはプッシャによる搬送コンベヤから台への麺塊の移動速度も上げる必要がある。しかし、プッシャによる麺塊の移動速度を上げると、麺塊が凹部内周面に衝突する際の衝撃も大きくなり、麺塊が損傷する可能性が増大する。
【0005】
本発明は、処理能力を上げつつも物品に加わる衝撃を抑制できる物品処理装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の発明である物品処理装置は、物品を搬送する第1搬送手段と、前記第1搬送手段の下流に配置され、物品を受け取る回転体と、物品を前記回転体へ供給する物品供給手段と、前記回転体上の物品に上方から容器を被せる容器供給手段と、前記回転体を反転させる反転手段とを備え、前記回転体上の物品に容器を被せた状態で前記回転体を反転させることにより容器内に物品を収容させて、下流の第2搬送手段に容器を受け渡す物品処理装置において、前記物品供給手段が、物品の搬送方向後方で進退動可能に配置されるとともに、物品の後端と係合して物品を移動させるプッシャと、物品の搬送方向前方で進退動可能に配置されるとともに、プッシャによって移動する物品の前端と係合するガイドと、前記プッシャを進退動させるプッシャ移動手段と、前記ガイドを進退動させるガイド移動手段とを備え、前記プッシャ移動手段と前記ガイド移動手段をそれぞれサーボモータとするとともに、これらサーボモータを制御する制御手段とを設け、
前記制御手段は、前記プッシャを加速させた後に減速させる制御を行うとともに、前記ガイドを前記プッシャが減速動作を行う前に前記プッシャの速度と同期させることにより、前記プッシャによって移動される物品の前端を、後退する前記ガイドによって支持しながら物品を前記回転体上で停止させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、処理能力を上げつつも物品に加わる衝撃を抑制できる物品処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施形態であるカップ麺製造ラインの物品処理装置の構成を示す側面図である。
【
図2】反転ボックス上に設けられる容器保持機構の構成およびその動作を示す平面図である。
【
図3】物品処理装置の動作を説明するための側面図である。
【
図4】物品処理装置の動作を説明するための側面図である。
【
図5】物品処理装置の動作を説明するための側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるカップ麺製造ラインの物品処理装置の構成を示す側面図である。
【0011】
本実施形態のカップ麺製造ラインの物品処理装置10では、第1搬送コンベヤ(第1搬送手段)12により麺塊Nなどの物品を多列で搬送・供給し、搬送コンベヤ12の下流において、物品供給装置(物品供給手段)14により回転可能な反転ボックス(回転体)16へ麺塊Nを受け渡す。反転ボックス16に受け渡された麺塊Nには、容器供給装置(容器供給手段)18により上方から容器Cが被せられ、反転ボックス16は、麺塊Nに容器Cを被せた状態で反転(180°回転)される。これにより容器Cは、正立されて麺塊Nは容器C内に収容され、その後、麺塊Nが収容され正立された容器Cは、容器受渡装置19により第2搬送コンベヤ(第2搬送手段)20へと受け渡される。なお、第2搬送コンベヤ20の下流では、更にカップ麺の具材や粉末スープなどのその他の充填物が容器Cへと投入される。
【0012】
第1搬送コンベヤ12の両側には、所定間隔で係合バー12Bが架け渡される無端チェーン12Cが配置される。無端チェーン12Cの間には、無端チェーン12Cに沿って搬送プレート12Pが水平に配置され、麺塊Nは搬送プレート12Pの上を搬送される。すなわち、搬送プレート12P上に載置された麺塊Nの後縁は、係合バー12Bにより押され、搬送プレート12P上をスライドして下流側へと搬送される。
【0013】
搬送プレート12Pの下流端の先には、同じ高さで渡板15が隣接して配置され、渡板15の更に先には、同じ高さで反転ボックス16が隣接して配置される。第1搬送コンベヤ12の下流端付近に達した麺塊Nは、その後、物品供給装置14により渡板15を介して反転ボックス16の上に移載される。
【0014】
物品供給装置14は、第1搬送コンベヤ12の下流側においてその上方に配置されるプッシャ移動装置(プッシャ移動手段)22と、反転ボックス16よりも下流側においてその上方に配置されるガイド移動装置(ガイド移動手段)24とを備える。プッシャ移動装置22には、無端チェーン12Cよりも速く移動してて、搬送プレート12P上の各列の麺塊Nの後縁に係合し、麺塊Nを反転ボックス16に向けて押し出す複数のプッシャ22Pが設けられる。一方、ガイド移動装置24には、麺塊Nの前縁に係合して各列の麺塊Nを減速する複数のガイド24Gが設けられる。
【0015】
プッシャ移動装置(プッシャ移動手段)22は、サーボモータ22Mにより回転されるボールネジ22Bに螺合するナット22Nと、ナット22Nに設けられたロータリアクチュエータ22Rとを備え、プッシャ22Pは、その基端部がロータリアクチュエータ22Rに取り付けられる。すなわち、プッシャ22Pは、サーボモータ22Mの回転により、麺塊Nの搬送方向に進退可能とされるとともに、ロータリアクチュエータ22Rの回転により、その先端(下流側の端部)が上下に揺動可能である。
【0016】
一方、ガイド移動装置24は、サーボモータ24Mにより回転されるボールネジ24Bに螺合するナット24Nと、ナット24Nに設けられたロータリアクチュエータ24Rとを備え、ガイド24Gは、その基端部がロータリアクチュエータ24Rに取り付けられる。すなわち、ガイド24Gは、サーボモータ24Mの回転により、麺塊Nの搬送方向に進退可能とされるとともに、ロータリアクチュエータ24Rの回転により、その先端(下流側の端部)が上下に揺動可能である。
【0017】
反転ボックス16は、回転軸16Aの周りに回転可能であり、本実施形態では、180°を単位に回転される。反転ボックス16の相対する2つの面には、物品供給装置14により渡板15を介して第1搬送コンベヤ12から移載される麺塊Nの底部を収容し、反転ボックス16上での麺塊Nの位置決めを行う位置決め凹部16Rが搬送される麺塊Nの列数それぞれ分設けられる。
【0018】
反転ボックス16の上方には、容器供給装置18が配置される。容器供給装置18は、積み重ねられた容器Cを保持するマガジン18Cと、マガジン18Cに保持される容器Cの底面を吸着・保持し、保持した容器Cを反転した後、反転ボックス16に置かれた麺塊Nの上に被せる供給アーム18Aを備える。
【0019】
第1搬送コンベヤ12および反転ボックス16の下方には、容器受渡装置19が配置され、その下方に第2搬送コンベヤ20が配置される。容器受渡装置19は、反転ボックス16に保持され、麺塊Nが収容された容器Cを第2搬送コンベヤ20に設けられるリテーナ20Rへと受け渡すための装置であり、各容器Cを把持する開閉アーム19Aを備える。
【0020】
開閉アーム19Aは、アーム昇降機構19Eにより昇降可能であり、反転ボックス16に保持されていた容器Cを各々把持し下降して、第2搬送コンベヤ20のリテーナ20Rに設けられた穴にそれぞれ挿入可能である。第2搬送コンベヤ20の容器Cの受渡位置には容器下降機構20Eが設けられ、容器下降機構20Eはリテーナ20Rの穴に挿入された容器Cの底面を支持できるように配置される。容器Cは円錐台形状を呈し、リテーナ20Rの穴の内径は、容器Cの最大外径よりも僅かに小さく、容器下降機構20Eにより容器Cが下降されると、容器Cの側面がリテーナ20Rに嵌合する。なお、反転ボックス16上の麺塊Nに被せられた容器Cは、以下に説明する容器保持機構26により、反転ボックス16反転時においても反転ボックス16上に保持される。
【0021】
図2は、反転ボックス16上に設けられる容器保持機構26の構成およびその動作を示す平面図である。なお容器保持機構26は、位置決め凹部16Rが設けられた反転ボックス16の各面に設けられ、本実施形態では相対する2つの面に設けられる。
【0022】
容器保持機構26は、例えば反転ボックス16の上下面に、それぞれピボット軸26Pに軸支される支持アーム26Aが、麺塊Nの列数+1個分設けられる。支持アーム26Aは、反転ボックス16上に載置される容器Cの各々を間に挟むように配置され、ピボット軸26Pの周りに回動自在である。また、支持アーム26Aの両端において反対側の側片には、例えば円弧形状の円弧部26Cがそれぞれ設けられる。
【0023】
支持アーム26Aは、ピボット軸26P周りに回転することで、両端の円弧部26Cを、各支持アーム26Aの左右に載置された2つ容器Cに係合させることができる。容器Cの上端開口の周縁には、僅かに外方へ迫り出した外周縁部CEが形成されており、支持アーム26Aが容器Cに係合されると、各容器Cは、両側の支持アーム26Aの円弧部26Cにより、外周縁部CEに隣接した側面が両側から把持され、反転ボックス16上に固定される。すなわち、支持アーム26Aは、
図2(a)に示される円弧部26Cを容器Cに係合して反転ボックス16上に保持する係合状態と、
図2(b)に示される容器Cから円弧部26Cを離接させたリリース状態との間で切り替え可能である。
【0024】
支持アーム26Aの駆動機構は、反転ボックス16の上下面下、反転ボックス16内に、
図2(a)、(b)において破線で示されるように配置される。ピボット軸26Pには、それぞれピボット軸26P周りに回動可能なレバー28Aの一端が取り付けられ、支持アーム26Aはレバー28Aと一体的にピボット軸26P周りに回動する。レバー28Aの他端は、反転ボックス16の長手方向(回転軸16A方向)に延在するリンクバー28Bにそれぞれ軸支される。
【0025】
リンクバー28Bの一端は、ピボット軸28Pを中心に回動する操作レバー28Lの一方のアームに軸支され、同アームの先端には付勢部材としてのスプリング28Sが取り付けられる。また、操作レバー28Lにおいて、ピボット軸28Pを挟んだ反対側のアームの先端には、プッシャ30と係合可能なローラ28Rが設けられる。
【0026】
スプリング28Sは、
図2において時計回りに操作レバー28Lを付勢し、プッシャ30が引き込まれた状態、すなわち、プッシャ30とローラ28Rが離れた状態では、スプリング28Sの付勢力により操作レバー28Lが時計周りに回転され、リンクバー28Bは図面右側に動かされる。これにより各支持アーム26Aは時計回りに回転され、反転ボックス16上の両端の支持アーム26Aを除く全ての支持アーム26Aの両端の円弧部26Cが左右の容器Cの側面に押し当てられて係合状態(
図2(a))となる。
【0027】
一方、プッシャ30が押し出されると、プッシャ30によりローラ28Rが右側へと押し遣られ、スプリング28Sの付勢力に抗して操作レバー28Lが反時計周りに回転される。これによりリンクバー28Bが図面左側に動かされるとともに、各支持アーム26Aが反時計回りに回転され、支持アーム26Aの円弧部26Cが左右の側面から離接されてリリース状態(
図2(b))となる。
【0028】
次に、
図3~
図5を参照して、本実施形態の物品処理装置10の動作について説明する。
図3~
図5は、物品処理装置10の時系列の変化を示す模式的な側面図である。
【0029】
図3(a)は、第1搬送コンベヤ12上を多列で最初の麺塊Nが搬送されてきた状態を示す。
図3(a)では、先頭の麺塊Nの前縁が、略第1搬送コンベヤ12の下流端にまで達した状態が示される。このとき、プッシャ22Pは、第1搬送コンベヤ12の搬送方向上流側に位置し、その先端は持ち上げられた状態に維持される。一方、ガイド24Gは、第1搬送コンベヤ12の搬送方向の下流側に位置し、その先端は持ち上げられた状態に維持される。
【0030】
図3(b)では、ロータリアクチュエータ22R、24Rが駆動され、プッシャ22Pおよびガイド24Gの先端が下降され、サーボモータ22Mの駆動によりプッシャ22Pが第1搬送コンベヤ12の下流側へと移動されるとともに、サーボモータ24Mの駆動によりガイド24Gが第1搬送コンベヤ12の上流側へと移動された後の状態が示される。プッシャ22Pは、先頭の麺塊Nの後縁に係合する係合バー12Bを追い越すとともに先頭の麺塊Nの後縁に当接し、先頭の麺塊Nを渡板15へと押し出す。またサーボモータ24Mは反転され、ガイド24Gは、その先端が先頭の麺塊Nの前縁から僅かに下流側に位置した状態で第1搬送コンベヤ12の搬送方向へと移動される。
【0031】
その後、加速・移動するプッシャ22Pに押され搬送方向へと移動する麺塊Nはガイド24Gに追いつき、
図4(c)に示されるように、麺塊Nの前縁がガイド24Gに当接し、プッシャ22Pとガイド24Gは、同期した同じ速度で搬送方向(下流側)へと移動される。すなわち、先頭の麺塊Nはプッシャ22Pとガイド24Gに挟まれた状態で支持され更に加速・移動される。そして麺塊Nが渡板15から反転ボックス16に略移載される当たりからプッシャ22Pおよびガイド24Gが徐々に減速され、麺塊Nが反転ボックス16上の位置決め凹部16Rに嵌る辺りで停止する。これにより麺塊Nは、位置決め凹部16Rの内周壁に衝突することなく停止・位置決めされて、その中に収容される。
図4(d)は、麺塊Nが位置決め凹部16Rに収容され、プッシャ22Pとガイド24Gが停止された状態が示される。
【0032】
麺塊Nが位置決め凹部16Rに収容されると、ロータリアクチュエータ22R、24Rが駆動され、プッシャ22Pおよびガイド24Gの先端が、麺塊Nと干渉しない高さにまで持ち上げられる。そしてサーボモータ22M、24Mにより両者ともに
図3(a)の位置にまで戻される。すなわち、プッシャ22Pは上流側へ、ガイド24Gは下流側へと移動され、
図5(e)の状態となる。また、このとき容器供給装置18の供給アーム18Aにより、マガジン18Cに保持される容器Cの底面が吸着され、反転ボックス16に置かれた麺塊Nの上に容器Cを被せるように反転される。
【0033】
図5(f)は、容器供給装置18の供給アーム18Aにより容器Cが反転ボックス16上の麺塊に覆い被された状態が示される。この後、反転ボックス16上の容器Cは、容器保持機構26により反転ボックス16に保持されるととともに反転ボックス16が回転軸16Aを中心に180°回転されて正立し、麺塊Nは容器C内に落下する。また、これに並行して、プッシャ22Pとガイド24Gが、
図3(a)の説明と同様に作動し、次の麺塊Nに対して第1搬送コンベヤ12から反転ボックス16への移載動作を開始する。なお、以後、容器供給装置18は
図3(a)~
図5(f)の動作を繰り返す。
【0034】
容器保持機構26により反転ボックス16の下面に保持された容器Cは、その後、容器受渡装置19(
図1参照)の開閉アーム19Aにより把持され、容器保持機構26の支持アーム26Aにより保持される容器Cはリリースされる。すなわち、麺塊Nが収容された容器Cは、反転ボックス16から容器受渡装置19へと受け渡される。開閉アーム19Aはアーム昇降機構19Eにより下降され、容器受取位置にある第2搬送コンベヤ20のリテーナ20Rの各穴に容器Cが挿入される。下降する容器Cの底面が容器下降機構20Eの台座に載せられると、開閉アーム19Aが開かれ、容器Cは容器下降機構20E上へと受け渡される。
【0035】
容器Cを受け取った容器下降機構20Eは、台座を下降させ第2搬送コンベヤ20のリテーナ20Rの穴に容器Cを嵌合される。この間、第2搬送コンベヤ20は停止されており、容器Cのリテーナ20Rへの投入が完了すると駆動され、空の状態の次のリテーナ20Rが容器受取位置まで移動され、次の容器Cの受渡が行われる。
【0036】
以上のように、本実施形態の物品処理装置によれば、麺塊の加速、減速を麺塊の前後に配置した物品供給装置のプッシャおよびガイドにより制御することで、処理能力を上げつつも麺塊に加わる衝撃を低減し、その破損を防止できる。
【0037】
本実施形態では、反転ボックスの上下面のみを麺塊(物品)の載置部として利用したが、1つの面のみ、あるいは3つ以上の面を載置部として利用することもできる。なお、第1搬送コンベヤ、物品供給装置、反転ボックス、容器供給装置、容器保持機構、容器受渡装置、第2搬送コンベヤの動作は図示しない制御部により同期され、上記一連の動作が繰り返される。なお、プッシャ移動装置およびガイド移動装置の駆動機構は、本実施形態のように麺塊(物品)の前後にプッシャおよびガイドを配置・移動することで物品供給の加減速を制御し、麺塊(物品)に加わる衝撃を抑制できる構成であれば本実施形態に限定されるものではない。
【0038】
また、本実施形態では、プッシャを加速させた後に減速させる制御を行い、ガイドをプッシャの加速動作中にプッシャの速度と同期させていたが、プッシャを加速させた後に等速で動作させ、それから減速させる制御を行い、ガイドをプッシャの等速動作中にプッシャの速度と同期させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0039】
10 物品処理装置
12 第1搬送コンベヤ(第1搬送手段)
14 物品供給装置(物品供給手段)
16 反転ボックス(回転体)
18 容器供給装置(容器供給手段)
19 容器受渡装置
19A 開閉アーム
19E アーム昇降機構
20 第2搬送コンベヤ(第2搬送手段)
20E 容器下降機構
20R リテーナ
22 プッシャ移動装置(プッシャ移動手段)
22P プッシャ
24 ガイド移動装置(ガイド移動手段)
24G ガイド
C 容器
N 麺塊(物品)