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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-14
(45)【発行日】2022-03-23
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/02 20060101AFI20220315BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20220315BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
G03G15/02 102
G03G15/02 103
G03G21/14
G03G21/16 147
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2017215186
(22)【出願日】2017-11-08
(65)【公開番号】P2019086668
(43)【公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-09-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100086933
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100125117
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】波多野 北斗
(72)【発明者】
【氏名】吉山 次人
【審査官】小池 俊次
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-237689(JP,A)
【文献】特開2002-207347(JP,A)
【文献】特開2002-196620(JP,A)
【文献】特開平03-240077(JP,A)
【文献】特開2017-097002(JP,A)
【文献】特開2012-068587(JP,A)
【文献】特開2008-304812(JP,A)
【文献】特開2005-077967(JP,A)
【文献】特開2004-045589(JP,A)
【文献】特開2002-123066(JP,A)
【文献】特開平06-342236(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/02
G03G 21/14
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する像担持体に潜像を形成する画像形成装置であって、
前記像担持体に当接して回転しながら当該像担持体を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材を回転駆動する回転駆動部と、
所定の温度よりも低くかつ所定の湿度よりも低い低温低湿時でもなく前記帯電部材の耐用期間の末期でもない通常時は、前記像担持体が回転を開始するときに回転駆動を開始し、前記通常時でない非通常時は、前記通常時よりも回転駆動を早く開始するよう、前記回転駆動部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記像担持体が回転し始めてから定速回転するまでの始動時に前記帯電部材を回転駆動し、かつ少なくとも前記潜像を形成する期間にわたって回転駆動を停止するよう、前記回転駆動部を制御する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記帯電部材の回転駆動の開始後、前記潜像の形成が開始される以前の所定のタイミングで回転駆動を停止するよう、前記回転駆動部を制御する、
請求項記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記回転駆動部は、
前記像担持体を回転駆動するためのモータと、
前記モータの回転駆動力を前記帯電部材に伝達するギヤ群と、
前記回転駆動力の伝達を断つためのクラッチと、を有しており、
前記制御部は、前記回転駆動部の制御として前記クラッチの連結/開放制御を行う、
請求項1または2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記帯電部材に当接して回転しながら当該帯電部材を清掃する清掃部材を有する、
請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ギヤ群は、前記回転駆動力を前記清掃部材に伝達するギヤを含む、
請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記潜像をトナー像として可視化する現像器と、
前記トナー像が転写される被転写部材と、
前記像担持体に転写電圧を印加するための転写部材と、を有し、
前記所定のタイミングは、前記転写部材による前記転写電圧の印加を開始するタイミングである、
請求項2記載の画像形成装置。
【請求項7】
環境条件と耐久条件とのうちの少なくとも一方に基づいて、前記回転駆動部による前記帯電部材の回転駆動が必要か否かを判定する判定部を有し、
前記制御部は、回転駆動が必要と判定された場合にのみ、前記帯電部材を回転駆動するよう前記回転駆動部を制御する、
請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記帯電部材は、前記潜像を形成する期間にわたって前記像担持体に従動して回転する、
請求項1ないしのいずれかに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、筒状の感光体の周面を一様に帯電させ、感光体が安定に回転している状態で画像データに応じた光照射を行い、それによって周面の帯電荷を部分的に消去して潜像(静電潜像)を形成する。そして、感光体の周面にトナーを付着させて静電潜像をトナー像として可視化し、そのトナー像を用紙に転写することにより用紙に画像を形成する。
【0003】
感光体に電荷を付与する帯電手段として、帯電ローラが用いられている。帯電ローラは、感光体と接触して回転するよう配置され、感光体との間で放電を生じさせて感光体を帯電させる。
【0004】
帯電ローラを用いる接触式の帯電では、感光体の周速度V1と帯電ローラの周速度V2とが等しいこと、すなわち周速比θ(θ=V2/V1)が1であることが望ましい。周速度に差が生じると、帯電むらが生じたり接触面の摩耗が進んだりする。帯電むらは画像ノイズの原因となり、摩耗は帯電ローラの寿命を縮める。
【0005】
帯電ローラを回転させる方式には、帯電ローラを感光体に押し当てた状態で感光体を回転駆動し、感光体との摩擦力により回転させる従動回転方式と、感光体を回転させる駆動力をギヤなどを用いて帯電ローラに伝達して回転させる駆動回転方式とがある。
【0006】
周速度の差を画質に影響のない範囲内に抑えるための先行技術として、特許文献1に記載の技術がある。特許文献1には、感光体を回転させる駆動力の伝達にワンウェイクラッチを用い、感光体に対する帯電ローラの周速度が所定の値以上低下した場合にのみ駆動力を帯電ローラに伝達することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017-97002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
駆動回転方式による場合は、感光体が安定に回転しているときには、すなわち回転駆動源が定速回転しているときには、帯電ローラの角速度は、実質的に一定に保たれる。このため、帯電ローラの外径の経時変化または回転軸の振れなどの不定の要因により、感光体の周速度に対して帯電ローラの周速度が微妙にずれることがある。これに対して、従動回転方式による場合は、感光体に対して周速度が一致するよう帯電ローラの角速度が自在に変化するので、駆動回転方式による場合と比べて、不定の要因に起因する周速度のずれは生じにくい。
【0009】
しかし、従動回転方式による場合において、帯電ローラの表層が周方向に不均一に摩耗し、帯電ローラの寿命が短くなるという問題があった。摩耗により表面粗さが低下すると、その部分では放電が起こりにくくなる。
【0010】
特に、印刷の生産性の高い画像形成装置(高速機)において、低速機と比べて摩耗が顕著であった。高速機は、最初の1枚の印刷が完了するまでの時間(ファーストプリントアウトタイム)を短縮するために、感光体の回転を急速に立ち上げる。
【0011】
また、一般のオフィスのように所定印刷枚数当りのジョブ数が比較的に多い環境で画像形成装置が使用される場合には、印刷会社のように所定印刷枚数当りのジョブ数が比較的に少ない環境で使用される場合よりも、帯電ローラの寿命が短いという問題があった。
【0012】
なお、上に述べた特許文献1の技術のようにワンウェイクラッチを用いる場合には、ワンウェイクラッチの連結/開放動作により、静電潜像の形成中に帯電ローラの周速度が乱れて画質が低下するおそれがある。つまり、画質の低下を防ぐには、帯電ローラの周速度の微妙な変化に機敏に応答する高性能のワンウェイクラッチが必要であった。加えて、ワンウェイクラッチが連結状態であるときに、帯電ローラの偏心により、帯電ローラの周速度が感光体の周速度よりも速くなることがあり、そのことが画質の低下に原因になるおそれがある。
【0013】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、像担持体を帯電させる帯電部材の表層の摩耗を低減して帯電部材の寿命を延ばすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の形態に係る画像形成装置は、回転する像担持体に潜像を形成する画像形成装置であって、前記像担持体に当接して回転しながら当該像担持体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材を回転駆動する回転駆動部と、所定の温度よりも低くかつ所定の湿度よりも低い低温低湿時でもなく前記帯電部材の耐用期間の末期でもない通常時は、前記像担持体が回転を開始するときに回転駆動を開始し、前記通常時でない非通常時は、前記通常時よりも回転駆動を早く開始するよう、前記回転駆動部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記像担持体が回転し始めてから定速回転するまでの始動時に前記帯電部材を回転駆動し、かつ少なくとも前記潜像を形成する期間にわたって回転駆動を停止するよう、前記回転駆動部を制御する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、像担持体を帯電させる帯電部材の表層の摩耗を低減して帯電部材の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成の概要を示す図である。
図2】画像形成装置における帯電ローラの駆動に関わる要部の構成を示す図である。
図3】感光体ローラを駆動する回転駆動部におけるギヤ群の構成を模式的に示す図である。
図4】帯電ローラを回転駆動するタイミングの例を示す図である。
図5】帯電ローラの回転の立上りにおける周速度の推移を示す図である。
図6】感光体ローラおよび帯電ローラを駆動する回転駆動部の構成の他の例を示す図である。
図7】帯電ローラを回転駆動するタイミングの他の例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態の評価の結果を表形式で示す図である。
図9】評価に用いた回転駆動機構の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1には本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の構成の概要が、図2には画像形成装置1における帯電ローラ5の駆動に関わる要部の構成が、それぞれ示されている。
【0018】
図1に示される画像形成装置1は、タンデム型のプリンタエンジン2を備える電子写真方式のカラープリンタである。画像形成装置1は、ネットワークを介して外部のホスト装置から入力されるジョブに応じて、カラーまたはモノクロの画像を形成する。画像形成装置1は、その動作を制御する制御回路100を有している。
【0019】
プリンタエンジン2は、4個のイメージングユニット3y,3m,3c,3k、プリントヘッド6、および中間転写ベルト10を有する。イメージングユニット3y~3kは、それぞれ感光体ローラ4、帯電ローラ5、現像器7、クリーナ8、および清掃ローラ9などを有している。
【0020】
プリントヘッド6は、イメージングユニット3y~3kのそれぞれに対してパターン露光を行うためのレーザビームを射出する。
【0021】
中間転写ベルト10は、トナー像の一次転写における被転写部材である。中間転写ベルト10は、一対のローラ10A,10B間に巻回されて回転する。中間転写ベルト10の内側には、イメージングユニット3y,3m,3c,3kごとに一次転写ローラ11が配置されている。一次転写ローラ11は、感光体ローラ4に転写電圧を印加するための転写部材である。
【0022】
感光体ローラ4は、トナー像を担持する像担持体であり、潜像を形成するための筒状の感光体を有する。感光体ローラ4は、感光体ドラムということもある。感光体ローラ4は、一方向に回転するよう駆動される。
【0023】
帯電ローラ5は、接触式の帯電部材であり、感光体ローラ4に当接して回転しながら感光体ローラ4の周面を帯電させる。感光体ローラ4の周面のうちの一様に帯電した部分に対して画像データに基づいてパターン露光を行うことにより、印刷するべき画像の潜像を形成することができる。
【0024】
なお、パターン露光、すなわち潜像の形成に際しては、プリントヘッド6において、感光体ローラ4の回転軸方向にレーザビームを偏向する主走査、および感光体ローラ4を定速回転させる副走査が行われる。
【0025】
現像器7は、感光体の周面にトナーを付着させて潜像をトナー像として可視化する。現像器7は、例えばトナーをキャリアと混合して撹拌することにより帯電させる。そして、帯電したトナーを感光体ローラ4と近接する現像位置へ供給する。
【0026】
クリーナ8は、トナー像の一次転写が終わった後の感光体ローラ4の周面から残留トナーおよび電荷を除去する。その方式は、例えばブレードクリーニング方式である。
【0027】
清掃ローラ9は、帯電ローラ5を清掃する清掃部材である。清掃ローラ9は、帯電ローラ5に当接して回転しながら帯電ローラ5の周面からトナーその他の異物を除去する。
【0028】
カラー印刷モードにおいて、イメージングユニット3y,3m,3c,3kは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の4色のトナー像を並行して形成する。4色のトナー像は、回転中の中間転写ベルト10に順次に一次転写される。最初にYのトナー像が転写され、それに重なるようMのトナー像、Cのトナー像、およびKのトナー像が順次に転写される。
【0029】
一次転写されたトナー像は、二次転写ローラ16と対向するとき、下方の給紙カセット12から取り出されてタイミングローラ15を経て搬送されてきたシート(記録用紙)Pに二次転写される。そして、二次転写の後、定着器17の内部を通って上部の排紙トレイ19へ送り出される。定着器17を通過するとき、加熱および加圧によってトナー像がシートPに定着する。
【0030】
感光体ローラ4、帯電ローラ5、および清掃ローラ9のそれぞれの構造、材質、および寸法などは、従来から知られているものと同様であってもよい。
【0031】
図2において、画像形成装置1は、感光体ローラ4と帯電ローラ4と清掃ローラ9とを回転駆動する回転駆動部20、回転駆動部20を制御するエンジン制御部102、および電子写真プロセスに必要な高圧電力を出力する高圧電源回路50などを有している。
【0032】
なお、図示を省略したが、実際には、回転駆動部20は、イメージングユニット3y,3m,3c,3kに対して1個ずつ設けられている。つまり、画像形成装置1は、互いに同様に構成された計4個の回転駆動部20を有している。エンジン制御部102は、これら4個の回転駆動部20を制御する。なお、その制御の内容は、各回転駆動部20に対応するイメージングユニット(つまりトナー像の色)に応じた時間のずれはあるが、基本的には4個の回転駆動部20について共通である。
【0033】
図2に示すように、回転駆動部20は、感光体ローラ4を回転駆動するためのモータ21、モータ21の回転駆動力を帯電ローラ4および清掃ローラ9に伝達するギヤ群23、および帯電ローラ4および清掃ローラ9への回転駆動力の伝達を断つためのクラッチ25を有する。クラッチ25は、回転駆動力を伝達する連結状態と伝達を断つ解放状態とを電気信号により切替えることができるものである。クラッチ25として電磁クラッチを用いることができる。
【0034】
エンジン制御部102は、上位制御部101からの指令または通知に基づくタイミングで、モータ制御信号S21、クラッチ制御信号S25、帯電制御信号S5、除電制御信号S8、転写バイアス制御信号S11、および印字データ信号S6などを出力する。
【0035】
モータ制御信号S21は、モータ21のオンオフ(回転/停止)を指令する信号であり、モータ21の駆動回路210に入力される。
【0036】
クラッチ制御信号S25は、クラッチ25の連結/開放の切替えを指令する信号であり、クラッチ25の駆動回路250に入力される。
【0037】
帯電制御信号S5は、感光体ローラ4の帯電が可能なように帯電ローラ5をバイアスするための電圧V10を、帯電ローラ5に印加するかどうかのオンオフを指令する信号であり、高圧電源回路50に入力される。
【0038】
除電制御信号S8は、感光体ローラ4の除電が可能なようにクリーナ8をバイアスするための電圧を、クリーナ8に印加するかどうかのオンオフを指令する信号であり、高圧電源回路50に入力される。
【0039】
転写バイアス制御信号S11は、一次転写が可能なように一次転写ローラ11をバイアスするための電圧V11を、一次転写ローラ11に印加するかどうかのオンオフを指令する信号であり、高圧電源回路50に入力される。
【0040】
印字データ信号S6は、潜像の形成に際してパターン露光のためのレーザ発光制御の基となる信号であり、プリントヘッド6に入力される。
【0041】
これらの信号の他にも、現像器7、定着器17、中間転写ベルト10の駆動部、およびシートPの搬送に関わる駆動部などに対する各種の制御信号が、エンジン制御部102から各制御対象に出力される。
【0042】
上位制御部101は、ジョブの入力の受付けてジョブの実行を決定し、ジョブの進行を管理する。上位制御部101は、入力されたジョブに含まれる画像データに基づいてパターン露光用の印字データを生成し、生成した印字データをエンジン制御部102に転送する。この印字データが印字データ信号S6としてプリントヘッド6に入力される。
【0043】
上位制御部101、エンジン制御部102、および後に述べる判定部103は、制御回路100の機能的構成要素として、複数または単一のプロセッサを含むハードウェア構成により、および制御プログラムがプロセッサによって実行されることにより実現される。
【0044】
さて、画像形成装置1は、帯電むらに起因する画質の低下を防ぎかつ帯電ローラ5の摩耗を低減する機能を有している。以下、この機能を中心に画像形成装置1の構成および動作を説明する。
【0045】
図3には感光体ローラ4を駆動する回転駆動部20におけるギヤ群23の構成が模式的に示されている。図3では、感光体ローラ4、帯電ローラ5、および清掃ローラ9の長手方向の一端側の一部が描かれている。
【0046】
回転駆動部20において、ギヤ群23は、複数のギヤ31,32,34,35およびアイドラギヤ(中継ギヤ)33から構成される。ギヤ31,32,34,35は、モータ21のシャフト、感光体ローラ4のシャフト、帯電ローラ5のシャフト、および清掃ローラ9のシャストに、それぞれ例えば嵌入により同心に固定されている。
【0047】
ギヤ31に、ギヤ32とアイドラギヤ33とが噛み合い、ギヤ32によりモータ21の回転駆動力が感光体ローラ4に伝達される。
【0048】
ギヤ34は、アイドラギヤ33およびギヤ35と噛み合う。アイドラギヤ33とギヤ34とを介して帯電ローラ5に回転駆動力が伝達され、アイドラギヤ33とギヤ34とギヤ35とを介して清掃ローラ9に回転駆動力が伝達される。
【0049】
帯電ローラ5が感光体ローラ4に当接し、この帯電ローラ5に清掃ローラ9が当接するので、これらの3つのローラ4,5,9の周速度がほぼ一致するように、ギヤ31,32,34,35およびアイドラギヤ33の互いのギヤ比が選定されている。その際に、各ローラ4,5,9の周速度の算出には、各ローラ4,5,9の外径の設計値または新品状態における実測値が用いられる。
【0050】
クラッチ25は、帯電ローラ5への回転駆動力の伝達と清掃ローラ9への回転駆動力の伝達とを実質的に同時に開始させ、かつ実質的に同時に終了させる連結/開放動作を行うよう構成されている。
【0051】
クラッチ25が解放状態であるとき、モータ21が回転しても、ギヤ34,35は空回りする。モータ21により感光体ローラ4が回転するとき、帯電ローラ5は感光体ローラ4に従動して回転する。また、清掃ローラ9は、帯電ローラ5に従動して回転する。
【0052】
図4には帯電ローラ5を回転駆動するタイミングの例が示されている。図4の例では、複数のページを有するドキュメントを印刷する場合のように、潜像の形成を適切な間隔Twを設けて連続的に複数回行う場合が想定されている。ただし、潜像の形成を1回のみ行うジョブの場合にも次に述べるように帯電ローラ5の回転駆動が行われる。
【0053】
画像形成装置1がジョブの入力を待つ待機状態であるとき、電子写真プロセスに関わる感光体ローラ4およびその周辺のデバイスは停止している。ジョブが入力されたときに、これらのデバイスを印刷が可能な状態にする手順は、例えば次の通りである。
【0054】
除電制御信号S8をオンにしてクリーナ8による除電を開始する(t0)。続いて、モータ制御信号S21をオンにして感光体ローラ4を回転させる(t1)。回転角速度が基準の周速度(プロセス速度Vpro)に対応する値に達し、モータ21の定速制御により感光体ローラ4の回転が安定すると(t2)、帯電制御信号S5をオンにして感光体ローラ4に対する電荷の付与(帯電プロセス)を開始する。このとき、現像器7およびプリントヘッド6内のポリゴンモータもオンする。
【0055】
なお、以下において、感光体ローラ4が回転し始めてから安定に定速回転するまでの期間(t1~t2)を「回転立上り期間Ts」と記すことがある。回転立上り期間Tsは、始動時の例である。
【0056】
感光体ローラ4の周面における帯電領域は、感光体ローラ4の回転に伴って回転方向に拡がる。帯電領域が一次転写位置まで拡がるころに、すなわち帯電を開始したタイミングt2よりも後のタイミングt3において、転写バイアス制御信号S11をオンにして転写電圧の印加を開始する。これにより、潜像の形成およびトナー像の一次転写の準備が完了する。
【0057】
その後のタイミングt4において、プリントヘッド6への印字データ信号S6の入力が開始され、潜像の形成が始まる。潜像の形成は、印刷する画像の副走査方向の寸法に応じた長さの期間Te(t4からt5まで)にわたって行われる。1回目の潜像の形成が終わってから所定の待ち期間Twが経過すると(t6)、2回目の潜像の形成が開始される。以降も同様に、ジョブに応じた回数だけ潜像が形成される。各回の潜像の形成と並行して現像および一次転写が行われる。
【0058】
感光体ローラ4は、潜像を形成する期間Teおよび待ち期間Twを含めて、少なくともジョブにおける最後の一次転写が完了するまで回転駆動される。
【0059】
さて、このように回転駆動される感光体ローラ4に当接する帯電ローラ5については、感光体ローラ4に対して周速度のずれが無いよう回転させるのが望ましい。
【0060】
そこで、エンジン制御部21は、感光体ローラ4が回転し始めてから定速回転するまでの始動時に帯電ローラ5を回転駆動し、かつ少なくとも潜像を形成する期間Teにわたって回転駆動を停止するよう回転駆動部20を制御する。
【0061】
すなわち、図4の例においては、モータ制御信号S21のオンにより感光体ローラ4が回転を開始するときに(t1)、クラッチ制御信号S25をオンにしてクラッチ25を連結状態とし、それにより帯電ローラ5の回転駆動を開始させる。そして、回転立上り期間Tsが終わるタイミングt2の以後でありかつ潜像の形成が開始されるタイミングt4の以前である所定のタイミングtcにおいて、クラッチ制御信号S25をオフにしてクラッチ25を解放状態とし、それにより帯電ローラ5の回転駆動を停止させる。つまり、帯電ローラ4の回転を駆動回転から従動回転に切り替える。
【0062】
図4の例において回転駆動を停止させるタイミングtcは、転写電圧の印加を開始するタイミングt3に選定されている。これにより、転写バイアス制御信号S11のオンを契機としてクラッチ制御信号S25をオフにすればよいので、クラッチ25の制御のために新たにタイマを追加する必要がなく、クラッチ25を用いることに伴う制御の負担の増加を抑えることができる。
【0063】
図5には帯電ローラ5の回転の立上りにおける周速度Vの推移が示されている。詳しくは、図5(A)には、図4の通り感光体ローラ4が回転を開始するときに帯電ローラ5を回転駆動した場合における感光体ローラ4、帯電ローラ5、および清掃ローラ9の周速度Vの推移が示されている。図5(B)には、帯電ローラ5を回転駆動することなく従動回転のみさせる構成(図9(E)参照)を採用した場合における感光体ローラ4、帯電ローラ5、および清掃ローラ9の周速度Vの推移が示されている。
【0064】
また、図5(A)および(B)は、3つのローラ4,5,9が回転する様子を高速度カメラで撮影し、撮影像に基づいて複数の時点における各ローラの回転角度位置を調べ、回転角度位置の変化量から周速度Vを求めてグラフ化したものである。
【0065】
図5(B)においては、周速度Vが基準の周速度Vproまで増大するときに、感光体ローラ4の回転に対して帯電ローラ5の回転が明らかに遅れ、さらに清掃ローラ9の回転が明らかに遅れている。例えば回転の開始タイミングt1から一定時間が経過したタイミングtbにおいて、感光体ローラ4と帯電ローラ5との間に周速度の差ΔV2が発生している。
【0066】
これに対して、図5(A)においては、3つのローラ4,5,9の周速度Vの推移に図5(B)のような大きな差異がない。すなわち、3つのローラ4,5,9の互いに大きく遅れることなく回転している。例えばタイミングtbにおける感光体ローラ4と帯電ローラ5との間の周速度の差ΔV1は、図5(B)における差ΔV2よりも小さい。
【0067】
図5(A)と図5(B)とを見比べると、感光体ローラ4が回転を開始するときの帯電ローラ5の回転を従動回転ではなく駆動回転とすることにより、ローラ間の周速度Vのずれが低減されることが分かる。
【0068】
図6には感光体ドラム4および帯電ローラ5を駆動する回転駆動部20の構成の他の例が示されている。
【0069】
図6に示す回転駆動部20bは、感光体ローラ4と帯電ローラ5とを個別に回転駆動することが可能に構成されている。
【0070】
すなわち、回転駆動部20bは、感光体ローラ4を回転駆動する第1のモータ21、帯電ローラ5を回転駆動するための第2のモータ22、およびギヤ群23bを有している。ギヤ群23bは、第1のモータ21の回転駆動力を感光体ローラ4に伝達するギヤ31,32、および第2のモータ22の回転駆動力を帯電ローラ4と清掃ローラ9とに伝達するギヤ34,35,36から構成される。ギヤ34,35,36は、帯電ローラ5のシャフト、清掃ローラ9のシャスト、および第2のモータ22のシャフトに、それぞれ同心に固定されている。ギヤ34は、ギヤ35,36と噛み合う。
【0071】
図7には帯電ローラ5を回転駆動するタイミングの他の例が示されている。図6に示した回転駆動部20bの構成を採用する場合には、エンジン制御部102は、クラッチ制御信号S25に代えて、モータ制御信号S22を出力する。このモータ制御信号S22は、第2のモータ22のオンオフ(回転/停止)を指令する信号であり、第2のモータ22の駆動回路に入力される。
【0072】
図7の例と上に述べた図4の例との差異は、帯電ローラ5の回転駆動を開始するタイミングである。図4の例ではタイミングt1に帯電ローラ5の回転駆動を開始する。これに対して、図7の例では、タイミングt1より以前のタイミングtaでモータ制御信号S22をオンにして帯電ローラ5の回転駆動を開始する。すなわち、エンジン制御部102は、第2のモータ22をオンした後に第1のモータ21をオンする。
【0073】
タイミングtaとタイミングt1との時間差は、帯電ローラ5が回り出した直後に感光体ローラ5が回り出すように選定するのが好ましい。
【0074】
このように感光体ローラ5の回転駆動を開始する直前に帯電ローラ5の回転駆動を開始することにより、帯電ローラ5が停止している状態で感光体ローラ5が回り出すという帯電ローラ5が局部的に摩耗しやすい状況をより確実に防ぐことができる。
【0075】
図7の例において、帯電ローラ5の回転駆動を開始するタイミングtaは、感光体ローラ5の除電を開始するタイミングt0に選定されている。これにより、除電制御信号S8のオンを契機としてモータ制御信号S22をオンにすればよいので、第2のモータ22を用いることに伴う制御の負担の増加を抑えることができる。
【0076】
また、タイミングtaを、画像形成装置1の環境条件と帯電ローラ5の耐久条件とのうちの少なくとも一方に基づいて調整してもよい。例えば、標準とするNN環境(温度:20℃、湿度50%)と比べて低温低湿である場合、または耐用期間(寿命)の末期である場合などのように帯電ローラ5のスリップが起きやすい場合には、タイミングtaを僅かに早める。タイミングtaを調整する場合には、判別部103(図2参照)において、判別部タイミングtaの調整の要否および調整量を環境情報D1および耐久情報D2に基づいて判定する。環境情報D1は、センサにより測定された温湿度などの環境条件を示し、耐久情報D2は、画像形成装置1の管理情報の一部としてカウントされて記憶されている累積印刷枚数または累積使用時間などの耐久条件を示す。耐久条件には、ユーザによる画像形成装置1の使い方が帯電ローラ5が摩耗しやすい使い方であるか否かの目安となる所定印刷枚数当りのジョブ数を含めることができる。
【0077】
さらに、判別部103において、環境条件と耐久条件とのうちの少なくとも一方に基づいて、回転駆動部20,20bによる帯電ローラ5の回転駆動が必要か否かを判定してもよい。つまり、感光体ローラ4が回転を開始するときに帯電ローラを従動回転させた場合にスリップが起こりやすい状況であるか否かを判定する。その場合にエンジン制御部102は、回転駆動が必要との判定結果S103が通知された場合にのみ、帯電ローラ5を回転駆動するよう回転駆動部20,20bを制御する。
【0078】
ここで、帯電ローラ5の材質について述べる。帯電ローラ5は、金属製のシャフト、シャフトを含む芯金部材を覆う弾性体層、および弾性体層を覆う表層(表面層)から構成される。
【0079】
帯電ローラ5の表層を形成する材料としては、ディッピングなどによる製膜性が良好であるという観点から樹脂材料が好適である。例えば、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリビニルアセタール樹脂が非粘着性に優れており、トナーの付着を防止する観点から好ましい。また、一般に、樹脂材料は、絶縁性を呈するので、樹脂材料単体で表層を形成した場合には、帯電部材として必要な電気的な特性が得られない。そこで、樹脂材料に対して金属酸化物またはカーボンブラックなどの導電剤を分散させることによって、表層の抵抗値を調整する。なお、表層と弾性体層との接着性を向上させるため、樹脂材料にイソシアネートなどの反応性硬化剤を分散させてもよい。
【0080】
表層の膜厚は5~30μm程度が好ましい。また、帯電ローラ5としての表面粗さは、帯電の均一性の観点から、JIS_B0601:2001に規定される十点平均粗さRzjisにおいて10μm以下であることが好ましい。
【実施例
【0081】
図8には本発明の一実施形態の評価の結果が表形式で示されている。図9には評価に用いた回転駆動部の構成が示されている。
【0082】
帯電ローラ5の表面層の摩耗量を実験機を用いた耐久評価により確認した。実験機として、コニカミノルタ社製の複合機「bizhub C658」の改造機を用意した。改造箇所は帯電ユニットであり、帯電ローラ4および清掃ローラ9の一方または両方に回転駆動用のギヤを取り付けることができるように改造した。
□実施例1、2および比較例1、2、3に適用した回転駆動部の構成は図9に示す通りである。
【0083】
実施例1に適用した構成は、図9(A)に示される。この構成は、図3に示した構成である。
【0084】
実施例2に適用した構成は、図9(B)に示される。この構成は、図9(A)の構成からギヤ35を省き、清掃ローラ9の回転を従動回転のみとするものである。
【0085】
比較例1に適用した構成は、図9(C)に示される。この構成は、図9(B)の構成からクラッチ25を省き、帯電ローラ5の回転を駆動回転のみとするものである。
【0086】
比較例2に適用した構成は、図9(D)に示される。この構成は、ギヤ32とは別に感光体ローラ4と一体に回転するギヤ37を設けるとともに、帯電ローラ5のシャフトにギヤ34をギヤ31ではなくギヤ37と常に噛み合うよう配置したものである。帯電ローラ5には、回転駆動力がギヤ31、ギヤ32、ギヤ37、およびギヤ34を順に介して伝達される。
【0087】
比較例3に適用した構成は、図9(E)に示される。この構成は、図9(C)の構成からギヤ34を省いたものであり、従来の一般的な構成に相当する。帯電ローラ5および清掃ローラ9の両方とも、回転が従動回転のみとなる。
【0088】
耐久評価として、ハーフトーンチャートを1枚のシートのみに印刷する片面プリントジョブを5万回実行させた後に、帯電ローラ5の表層の膜厚を測定した。測定には、帯電ローラ5を加工して断面サンプルを作成し、走査型電子顕微鏡(SEM)により表面層の残存量を測定する方法を用いた。
【0089】
また、画像評価として、5万枚目のシートに印刷されたハーフトーン画像を目視により評価した。
【0090】
耐久評価および画像評価の結果が図8に示されている。図8に記載していない条件は次の通りである。
〔評価環境〕
NN環境:20℃、50%RH
〔帯電ローラの寸法〕
表層の初期の膜厚:8μm
弾性体層の厚み:2mm
シャフト径:φ8
〔表面層の膜厚残量〕
帯電ローラ5から長手方向3箇所、周方向2箇所の計6箇所の断面サンプルをウルトラミクロトーム(ライカ社製EM-UC6)により作成する。その後、走査型電子顕微鏡(日本電子製JSM-6060)により1000倍に拡大して観察し、膜厚残量を確認する。そして、6箇所における膜厚残量の平均値を表層の膜厚残量として判定する。判定の基準は以下の通りである。
◎: 3μm以上
○: 1μm以上3μm未満
△: 0.5μm以上1μm未満
×: 0.5μm未満
(◎、○を良好とし、△、×を不良(NG)とする)
〔画像ノイズ評価〕
ハーフトーン画像を目視にて判断する。判断する画像ノイズは2種類あり、1つは白点ノイズであり、もう1つはピッチむらノイズである。白点ノイズとは、約0.5mm以下のドット状の色抜けである。また、ピッチむらノイズとは、ハーフトーン画像における画像出力方向で発生する1mm以下の濃度ムラである。評価基準は以下の通りである。
○: 画像ノイズなし
△: 白点ノイズあり(5個未満)、ピッチむらノイズなし
×: 白点ノイズ発生(5個以上)、またはピッチむらノイズあり
(○を良好とし、△、×を不良(NG)とする)
なお、画像ノイズ評価における「×」は、ハーフトーンチャートではない一般的な画像を印刷した場合にも目視で認識可能なノイズが発生するレベルの不良を表わす。
【0091】
図8に示される通り、回転立上げ期間Tsに帯電ローラ5を駆動回転させ、潜像を形成する期間Teに従動回転させる実施例1、2においては、表面層の膜厚残量および画像ノイズは共に良好である。
【0092】
これに対して、比較例1~3においては、表面層の膜厚残量および画像ノイズは共に不良である。比較例1、2については、潜像形成時を含めて常に帯電ローラ5を駆動回転させることから、偏心などの不定の要因による周速度のずれが白ノイズの発生を招き、このずれによる表層の摩耗が積み重なって膜厚残量が少なくなったと考えられる。加えて、比較例2については、感光体ローラ4と帯電ローラ5とを直接にギア接続することから比較例2と比べて摩耗は抑えられるが、ギヤ34,37のギヤピッチむらがピッチむらノイズとして現れやすいと考えられる。比較例3については、回転立上げ期間Tsに周速度の大きな差が生じ、そのために表層の摩耗が進むと考えられる。
【0093】
以上の実施形態によると、感光体ローラ4が回転し始めてから定速回転するまでの始動時における感光体ローラ4とそれを帯電させる帯電ローラ5との間の周速度のずれを従来よりも小さくすることができる。これにより、帯電ローラ5の表層の摩耗を低減して帯電ローラ5の寿命を延ばすことができる。
【0094】
上に述べた実施形態において、クラッチ制御信号S25およびモータ制御信号S22のそれぞれのオンオフのタイミングは、例示に限らない。例えば、クラッチ制御信号S25をオフするタイミングtcは、必ずしも転写バイアス制御信号S11をオンするタイミングt3である必要はなく、タイミングt3の前でも後でもよい。また、モータ制御信号S22をオンするタイミングtaは、除電制御信号S5をオンするタイミングt0である必要はない。
【0095】
感光体とその周囲デバイスとを含む電子写真方式の作像部の構成は、タンデム型に限らない。例えば中間転写ベルト10を介さずに感光体からシート9へ直接にトナー像を転写するものでもよい。プリントヘッド6、現像器7、およびクリーナ8などの方式および構造に制約はなく、公知の技術を適宜組み合わせてこれらに適用することができる。感光体ローラ4に代えて感光体ドラムと呼ばれる大径の回転体を像担持体とする構成でもよい。帯電ローラ4の清掃手段として清掃ローラ9以外の手段を用いてもよい。帯電ローラ4の構成、材質、および寸法などは、例示のものに限らない。感光体ローラ4に対する帯電ローラ5の押圧力、両ローラの間における回転軸どうしの配置関係(平行または非平行)についても公知の技術を適用することができる。
【0096】
画像形成装置1は、モノクロプリンタ、複写機、ファクシミリ機、またはプリンタの機能を有するMFP(Multi-functional Peripheral :多機能機または複合機)であってもよい。
【0097】
その他、画像形成装置1の全体または各部の構成、処理の内容、順序、またはタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0098】
1 画像形成装置
4 感光体ローラ(像担持体)
5 帯電ローラ(帯電部材)
7 現像器
9 清掃ローラ(清掃部材)
10 中間転写ベルト(被転写部材)
11 一次転写ローラ(転写部材)
20,20b 回転駆動部
21 モータ(第1のモータ)
22 モータ(第2のモータ)
23,23b ギヤ群
25 クラッチ(電磁クラッチ)
35 ギヤ(回転駆動力を清掃部材に伝達するギヤ)
D1 環境情報(環境条件)
D2 耐久情報(耐久条件)
102 エンジン制御部(制御部)
103 判定部
tc タイミング(所定のタイミング)
Te 期間(潜像を形成する期間)
Ts 立上げ期間(始動時)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9