(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-14
(45)【発行日】2022-03-23
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/53 20200101AFI20220315BHJP
A24F 40/465 20200101ALI20220315BHJP
A24F 40/51 20200101ALI20220315BHJP
【FI】
A24F40/53
A24F40/465
A24F40/51
(21)【出願番号】P 2020543803
(86)(22)【出願日】2019-10-24
(86)【国際出願番号】 KR2019014056
(87)【国際公開番号】W WO2020122408
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2020-08-17
(31)【優先権主張番号】10-2018-0159093
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【氏名又は名称】加藤 和詳
(72)【発明者】
【氏名】パク、サン キュ
(72)【発明者】
【氏名】イ、ソン ウォン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジョン ソプ
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第3357359(EP,A2)
【文献】中国特許出願公開第108523236(CN,A)
【文献】特表2017-533732(JP,A)
【文献】国際公開第2017/137510(WO,A1)
【文献】特表2015-507476(JP,A)
【文献】特表2021-514623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置において、
一端に形成された開口部を介してシガレットを収容する収容部と、
前記収容部に位置する第1サセプタと、
前記第1サセプタから所定距離ほど離隔配置される第2サセプタと、
前記第1サセプタ及び前記第2サセプタから所定距離ほど離隔配置される第3サセプタと、
前記第1ないし第3サセプタが発熱するように交互に磁場を生成するコイルと、を含むが、
前記第2サセプタの第1温度プロファイルと前記第3サセプタの第2温度プロファイルとに基づいて前記シガレットの収容如何が判断される、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
前記コイルは、前記収容部の側壁に沿って巻線され、
前記第2サセプタは、前記収容部の他端側に前記第1サセプタから所定距離ほど離隔配置され、
前記第3サセプタは、前記収容部の側壁内部に配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記第2サセプタは、前記収容部の他端に位置する隔室に配置され、
前記コイルは、前記隔室方向に延びて前記隔室の側壁を共に巻線する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
前記第2サセプタの温度を測定する第1温度センサと、
前記第3サセプタの温度を測定する第2温度センサと、をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
前記第1温度センサは、前記第2サセプタから所定距離ほど離隔配置され、前記第2温度センサは、前記第3サセプタから所定距離ほど離隔配置される、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項6】
前記第1温度センサは、前記第2サセプタと接触するように配置され、前記第2温度センサは、前記第3サセプタと接触するように配置される、請求項4に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項7】
前記シガレットが前記収容部に収容される場合、前記第1温度プロファイルと前記第2温度プロファイルは、互いに異なる、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
前記第1温度プロファイルの昇温速度は、前記第2温度プロファイルの昇温速度よりも高い、請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
前記第2温度プロファイルは、前記シガレットの種類によって変更される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記第1温度プロファイルと前記第2温度プロファイルとを比較することにより、前記シガレットの収容如何を判断する制御部をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記シガレットの収容如何によって前記装置の駆動如何を決定する、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記コイルに電力を供給する電源部をさらに含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
エアロゾル生成装置において、
コイルに交互に磁場を生成する段階と、
前記生成された磁場によって
、収容部に位置する第1サセプタ、前記第1サセプタから所定距離ほど離隔配置される第2サセプタ、及び前記第1サセプタと前記第2サセプタとから所定距離ほど離隔配置される第3サセプタ、が発熱する段階と、
前記第2サセプタの第1温度プロファイルと前記第3サセプタの第2温度プロファイルとに基づいてシガレットの収容如何を判断する段階と、を含む方法。
【請求項14】
請求項13の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成方法に係り、さらに詳細には、第2サセプタ及び第3サセプタの温度プロファイルを測定し、比較することにより、第1サセプタの温度を決定し、シガレットの収容如何を判断するエアロゾル生成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近来にシガレットを燃焼させてエアロゾルを生成する方式ではない、シガレット内のタバコ媒質を加熱してエアロゾルを生成する方式に対する需要が増加している。それにより、加熱式シガレット及び加熱式エアロゾル生成装置に係わる研究が活発に進められている。
【0003】
エアロゾル生成装置に収容されるシガレットの内部または外部に電気抵抗体によって形成されるヒータを配置し、ヒータに電力を供給してシガレットを加熱する方式とは異なる加熱方式が提案されている。特に、外部から磁場を印加されて発熱するサセプタを配置し、エアロゾル生成装置に含まれるコイルに電流を供給してサセプタに磁場を印加する方式でサセプタを発熱させてエアロゾルを生成する方式に係わる研究が活発に進められている。
【0004】
磁場によって発熱するサセプタは、シガレット内部または外部に含まれる。エアロゾル生成装置内でコイルのような誘導加熱手段がサセプタと分離されて配置された場合、間接的測定方式のサセプタ温度測定方法が従来技術として開示された。従来の技術として、サセプタの温度を測定する方法は、例えば、コイルに流れる電流と、電圧などを測定してサセプタの温度を推定する方法とサセプタをキュリー温度による特定温度まで上昇させる方法などが提示された。
【0005】
但し、上述したサセプタの温度測定方法は、サセプタの状態と周辺構成要素に発生する変数によって温度の測定正確度が劣り、サセプタの温度を制御することが困難であった。また、キュリー温度による特定温度まで上昇させる方法は、特定温度以外の温度を目標温度にすることができない問題点があった。
【0006】
また、従来の技術は、エアロゾル生成装置にシガレットが収容された場合と、収容されていない場合に対する区分が困難であり、シガレットの収容如何によるエアロゾル生成装置の作動如何の判断が困難であって、エアロゾル生成装置の誤作動が発生する恐れがあった。
【0007】
また、従来の技術は、シガレット種類の特定に難点があって、多様な種類のシガレットそれぞれに対して個別的な温度プロファイルを提供するものではなく、いずれも同一温度プロファイルでもってシガレットを加熱して、各シガレットに対応する最適の環境を提供することが困難であった。
【0008】
これにより、本実施例では、サセプタの温度測定に対する正確度を高めると共に、シガレットの収容如何を判断し、シガレットを特定してエアロゾル生成装置をさらに効率的に駆動可能な方法が提示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、第2サセプタ及び第3サセプタの温度プロファイルを比較することにより、第1サセプタの温度を決定し、シガレットの収容如何を判断することができるエアロゾル生成装置及びエアロゾル生成方法を提供する。
【0010】
本実施例が解決しようとする技術的課題は、前記技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施例によるエアロゾル生成装置は、一端に形成された開口部を介してシガレットを収容する収容部と、前記収容部に位置する第1サセプタと、前記第1サセプタから所定距離ほど離隔配置される第2サセプタと、前記第1サセプタ及び前記第2サセプタから所定距離ほど離隔配置される第3サセプタと、前記第1ないし第3サセプタが発熱するように交互に磁場を生成するコイルと、を含むが、前記第2サセプタの第1温度プロファイルと前記第3サセプタの第2温度プロファイルとに基づいて前記シガレットの収容如何が判断される。
【0012】
前記コイルは、前記収容部の側壁に沿って巻線され、前記第2サセプタは、前記収容部の他端側に前記第1サセプタから所定距離ほど離隔配置され、前記第3サセプタは、前記収容部の側壁内部に配置される。
【0013】
前記第2サセプタは、前記収容部の他端に位置する隔室に配置され、前記コイルは、前記隔室方向に延びて前記隔室の側壁を共に巻線する。
【0014】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、前記第2サセプタの温度を測定する第1温度センサと、前記第3サセプタの温度を測定する第2温度センサをさらに含んでもよい。
【0015】
前記第1温度センサは、前記第2サセプタから所定距離ほど離隔配置され、前記第2温度センサは、前記第3サセプタから所定距離ほど離隔配置される。
【0016】
前記第1温度センサは、前記第2サセプタと接触するように配置され、前記第2温度センサは、前記第3サセプタと接触するように配置される。
【0017】
前記シガレットが前記収容部に収容される場合、前記第2サセプタの前記第1温度プロファイルと前記第3サセプタの前記第2温度プロファイルは、互いに異なる。
【0018】
前記第1温度プロファイルの昇温速度は、前記第2温度プロファイルの昇温速度よりも高い。
【0019】
前記第3サセプタの前記第2温度プロファイルは、前記シガレットの種類によって変更される。
【0020】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、前記第2サセプタの前記第1温度プロファイルと前記第3サセプタの前記第2温度プロファイルとを比較することで、前記シガレットの収容如何を判断する制御部をさらに含んでもよい。
【0021】
前記制御部は、前記シガレットの収容如何によって前記装置の駆動如何を決定することができる。
【0022】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置は、前記コイルに電力を供給する電源部をさらに含んでもよい。
【0023】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成方法は、コイルに交互に磁場を生成する段階と、前記生成された磁場によって複数のサセプタが発熱する段階と、前記発熱された複数のサセプタのうち、一部の温度プロファイルに基づいてシガレットの収容如何を判断する段階と、を含む。
【0024】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、第2サセプタの温度プロファイルと第1サセプタの温度プロファイルとが同一であって、第2サセプタの温度を測定することで、第1サセプタの温度プロファイルを決定することができる。すなわち、シガレットが挿入されて直接的な温度測定が困難である第1サセプタの代わりに、第2サセプタの温度を測定して第1サセプタの温度を推定することができる。
【0026】
第2サセプタの温度を測定して第1サセプタの温度を推定して決定可能になることにより、エアロゾル生成装置が第1サセプタの温度を制御することがさらに容易である。それにより、第1サセプタからシガレットに伝達される熱を容易に推定可能であって、エアロゾルと香味がさらに均一に提供されうる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1A】実施例に係わるエアロゾル生成装置においてシガレットが収容される収容部を含む一部に係わる断面図である。
【
図1B】
図1Aに示された実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部斜視図である。
【
図2A】他の実施例に係わるエアロゾル生成装置のシガレットが収容される収容部を含む一部に係わる断面図である。
【
図2B】
図2Aに示された他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の一部斜視図である。
【
図3A】実施例に係わるエアロゾル生成装置にシガレットが収容されていない場合、第1温度プロファイル及び第2温度プロファイルを概略的に示す図面である。
【
図3B】実施例に係わるエアロゾル生成装置にシガレットが収容された場合、第1温度プロファイル及び第2温度プロファイルを概略的に示す図面である。
【
図4】制御部及び電源部をさらに含むさらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施例によるエアロゾル生成装置は、一端に形成された開口部を介してシガレットを収容する収容部と、前記収容部に位置する第1サセプタと、前記第1サセプタから所定距離ほど離隔配置される第2サセプタと、前記第1サセプタ及び前記第2サセプタから所定距離ほど離隔配置される第3サセプタと、前記第1ないし第3サセプタが発熱するように交互に磁場を生成するコイルと、を含むが、前記第2サセプタの第1温度プロファイルと前記第3サセプタの第2温度プロファイルとに基づいて前記シガレットの収容如何が判断される。
【0029】
実施例で使用される用語は、本発明での機能を考慮しながら、可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当業者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。従って、本発明で使用される用語は、単純な用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とを基に定義されねばならない。
【0030】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、それは、特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいは、ハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0031】
本明細書で使用される「第1」または「第2」などの序数を含む用語は、多様な構成要素を説明するのに使用されるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別するための目的だけで使用される。
【0032】
以下、添付図面を参考にして、本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本発明は、様々な異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0033】
図1Aは、実施例に係わるエアロゾル生成装置100においてシガレット200が収容される収容部110を含む一部に係わる断面図であり、
図1Bは、
図1Aに示された実施例に係わるエアロゾル生成装置100の一部斜視図である。
【0034】
図1A及び
図1Bを参照して実施例に係わるエアロゾル生成装置100についてさらに詳細に説明する。
【0035】
実施例において、エアロゾル生成装置100は、一端に形成された開口部115を介してシガレット200を収容する収容部110、収容部110に位置する第1サセプタ120、第1サセプタ120から所定距離ほど離隔配置される第2サセプタ140、第1サセプタ120及び第2サセプタ140から所定距離ほど離隔配置される第3サセプタ150、及び第1ないし第3サセプタ120、140、150が発熱するように交互に磁場を生成するコイル130を含むが、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルに基づいてシガレット200の収容如何が判断される。
【0036】
コイル130は、収容部110の側壁に沿って巻線され、第2サセプタ140は、収容部110の他端側に第1サセプタ120から所定距離ほど離隔配置され、第3サセプタ150は、収容部110の側壁内部に配置される。
【0037】
誘導加熱(induction heating)方式は、外部磁場によって発熱する第1サセプタ120に周期的に方向が変わる磁場を交互に印加して第1サセプタ120から熱を生成する方式を意味する。エアロゾル生成装置100は、誘導加熱方式でシガレット200を加熱してエアロゾルを生成することができる。
【0038】
実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、一端に形成された開口部115を介してシガレット200を収容する収容部110を含んでもよい。一端に形成された開口部115は、シガレット200が挿入される入口でもあり、開口部115を介してシガレット200が収容部110に挿入された後、収容部110に収容される。
【0039】
第1サセプタ120は、収容部110に位置する。第1サセプタ120は、シガレット200に挿入されてシガレット200を加熱することができる。第1サセプタ120の一端部は、収容部110の底面と接触し、第1サセプタ120の他端部は、収容部110の底面から遠ざかる方向に延びる。例えば、第1サセプタ120は、収容部110の底面から収容部110の一端側に延びる細長型でもあり、第1サセプタ120は、円柱状、角柱状または蜂針状でもあるが、これに制限されない。
【0040】
実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第1サセプタ120から所定距離ほど離隔配置される第2サセプタ140を含んでもよい。この際、第2サセプタ140は、収容部110の他端側に第1サセプタ120から所定距離ほど離隔配置される。
【0041】
第2サセプタ140は、第2サセプタ140の温度プロファイルが第1サセプタ120の温度プロファイルに対応するように第1サセプタ120と同一材料で構成される。すなわち、第1サセプタ120と第2サセプタ140とが同一材料で構成されることで、第1サセプタ120と第2サセプタ140は、同一の熱特性を有する。
【0042】
例えば、第1サセプタ120と第2サセプタ140が同じ磁場強度を同じ時間だけ提供されるならば、第2サセプタ140の温度上昇量は、第1サセプタ120の温度上昇量と同一でもある。また、第2サセプタ140の昇温速度は、第1サセプタ120の昇温速度と同一でもある。
【0043】
第2サセプタ140の温度プロファイルと第1サセプタ120の温度プロファイルとが同一であって、第2サセプタ140の温度を測定することで、第1サセプタ120の温度プロファイルを決定することができる。すなわち、シガレット200が挿入されて直接的な温度測定が困難である第1サセプタ120の代わりに、第2サセプタ140の温度を測定して第1サセプタ120の温度を推定することができる。
【0044】
第2サセプタ140の温度を測定して第1サセプタ120の温度を推定して決定することにより、エアロゾル生成装置100が第1サセプタ120の温度を制御することがさらに容易である。それにより、第1サセプタ120からシガレット200に伝達される熱を容易に推定可能であって、エアロゾルと香味がさらに均一に提供される。
【0045】
第2サセプタ140は、収容部110の他端に位置する隔室142に配置され、コイル130は、隔室142方向に延びて隔室142の側壁を共に巻線する。
【0046】
収容部110の他端に位置する隔室142は、収容部110と分離された別途の空間を形成する。例えば、収容部110は、エアロゾル生成装置100の内部で収容部110と分離されて区画された空間でもあり、隔室142の内部に第2サセプタ140が配置されてもよい。隔室142の上部壁は、収容部110の底面と接触し、隔室142の上部壁と収容部110の底面は、一体として収容部110と隔室142とを分離する壁を形成してもよい。
【0047】
第2サセプタ140は、隔室142に配置されるが、第2サセプタ140は、隔室142の内部において上部壁から遠ざかる方向に延びる。例えば、第2サセプタ140は、隔室142の上部壁から遠くなる方向に延びる細長型でもあり、第2サセプタ140は、円柱状、角柱状または針状でもあるが、それに制限されない。
【0048】
実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第1サセプタ120及び第2サセプタ140から所定距離ほど離隔配置される第3サセプタ150を含む。例えば、第3サセプタは、収容部110の側壁内部に配置される。
【0049】
第3サセプタ150は、収容部110の側壁内部に配置されるが、第3サセプタ150は、第1サセプタ120の一側とコイル130との間に位置する。これにより、第3サセプタ150は、第1サセプタ120の一側とコイル130との間でコイル130が交互に印加する磁場を収容することができる。
【0050】
第3サセプタ150は、収容部110の側壁内部で側壁周囲の少なくとも一部に沿って延び、側壁と対応する厚さを有することができる。例えば、第3サセプタ150は、収容部110の側壁の内部で側壁周囲に沿って形成される管状でもあり、第1サセプタ120の少なくとも一部が第3サセプタ150の内部に位置するように配置されるが、第3サセプタ150の形状及び配置は、それに制限されない。
【0051】
第3サセプタ150は、第1サセプタ120の材料と同一材料で構成されるが、これに制限されない。
【0052】
実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、前記第1ないし第3サセプタ120、140、150が発熱するように交互に磁場を生成するコイル130を含んでもよい。例えば、コイル130は、収容部110の側壁に沿って巻線される。
【0053】
コイル130は、収容部110の側壁に沿って巻線されるが、コイル130が巻線される収容部110の側壁は、第1サセプタ120が収容部110内部に延びる長さに対応する部分でもある。すなわち、コイル130は、第1サセプタ120の少なくとも一部がコイル130の内部に位置するように側壁に沿って巻線され、コイル130によって生成された磁場によって第1サセプタ120が発熱する。
【0054】
コイル130は、装置から交流電流を供給され、コイル130の内部に交互に磁場を生成する。コイル130によって生成される磁場を通じて第1サセプタないし第3サセプタ120、140、150が発熱され、第1サセプタ120に挿入されたシガレット200は、第1サセプタ120で生成された熱によって加熱される。シガレット200が第1サセプタ120によって発熱されることにより、シガレット200からエアロゾルが生成された後、ユーザがエアロゾルを吸い込む。
【0055】
第1サセプタないし第3サセプタ120、140、150に印加される磁場の振幅及び周波数が大きいほど第1サセプタないし第3サセプタ120、140、150から多くの熱エネルギーが放出される。それにより、エアロゾル生成装置100は、第1サセプタ120に磁場を印加する方式で、第1サセプタ120から熱エネルギーを放出させて第1サセプタ120を加熱することができる。
【0056】
第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150がいずれもコイル130の内部に配置される。したがって、コイル130に電流が流れてコイル130内部に磁場が形成されれば、第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150にいずれも磁場が印加され、第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150がいずれも発熱する。
【0057】
実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとを測定して比較することでシガレット200の収容如何を判断する。
【0058】
第2サセプタ140と第3サセプタ150とが第1サセプタ120と共に発熱するとき、第2サセプタ140と第3サセプタ150の温度をそれぞれ測定することができる。第2サセプタ140の第1温度プロファイルは、第2サセプタ140の温度を測定して保存して数値化した資料でもあり、第3サセプタ150の第2温度プロファイルは、第3サセプタ150の温度を測定し、保存して数値化した資料でもある。
【0059】
実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとを比較することで、シガレット200が収容部110に収容されたか否かを判断する。
【0060】
シガレット200がエアロゾル生成装置100の収容部110に収容された後、エアロゾル生成装置100が作動して第2サセプタ140と第3サセプタ150とが発熱すれば、第2サセプタ140の第1温度プロファイルは、第3サセプタ150の第2温度プロファイルと互いに異なる。
【0061】
シガレット200の収容如何によって第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルは、互いに異なるが、これは、第3サセプタ150からエアロゾル生成装置100の収容部110に収容されたシガレット200に熱が吸収されるからである。
【0062】
例えば、コイル130に電流が流れて第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150がいずれも発熱するとき、第2サセプタ140は、シガレット200が収容される収容部110と所定距離ほど離隔(または、収容部と区分された隔室内部に)配置される。第2サセプタ140とシガレット200との間に所定の距離が存在することにより、第2サセプタ140が加熱されるとき、第2サセプタ140からシガレット200に吸収される熱による効果は無視される。したがって、第2サセプタ140の第1温度プロファイルは、シガレット200の収容如何とは関係なく、一定に保持される。
【0063】
一方、第3サセプタ150は、シガレット200が収容される収容部110の側壁内に配置されることにより、収容部110に配置されたシガレット200と近接するように配置される。したがって、第3サセプタ150が加熱されるとき、第3サセプタ150からシガレット200に吸収される熱によって第3サセプタ150の第2温度プロファイルが変更され、
図3Bのように第2温度プロファイルの昇温速度は、第1温度プロファイルに比べて遅く現われる。
【0064】
上述した効果によって、シガレット200が収容される場合、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルは、互いに異なり、実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとを比較して、シガレット200の挿入如何を判断することができる。
【0065】
シガレット200の挿入如何が判断され、それに基づいてエアロゾル生成装置100の誤作動を防止し、エアロゾル生成装置100内部の過熱を防止してエアロゾル生成装置100内部の構成要素をさらに安全に保持することができる。
【0066】
実施例に係わるエアロゾル生成装置100にシガレット200が
図1A及び
図1Bのように挿入される。実施例に係わるエアロゾル生成装置100に挿入されるシガレット200は、通常の技術者に広く知られた加熱型シガレット200でもある。
【0067】
この際、実施例に係わるエアロゾル生成装置100に第1サセプタ120が含まれることにより、エアロゾル生成装置100に挿入されるシガレット200には、第1サセプタ120または第1サセプタ120物質が省略される。第1サセプタ120がシガレット200ではないエアロゾル生成装置100に含まれることにより、多様な利点があり得るが、例えば、シガレット200に第1サセプタ120の含まれる必要性がなく、シガレット200のコストが低減し、シガレット200の重量がさらに軽い。また、シガレット200から発生するエアロゾルの香味がさらに均一かつ豊富に提供される。
【0068】
図2Aは、他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100のシガレット200が収容される収容部110を含む一部に係わる断面図であり、
図2Bは、
図2Aに示された他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100の一部斜視図である。
【0069】
図2Aと
図2Bとを参照して他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100についてさらに詳細に説明する。
【0070】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、実施例に係わるエアロゾル生成装置100の構成要素を含む。これにより、実施例に係わるエアロゾル生成装置100の構成要素の構造及び効果については、上述した説明と重複するところ、それと重複する範囲での詳細な説明は、省略する。
【0071】
他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第2サセプタ140の温度を測定する第1温度センサ145及び第3サセプタ150の温度を測定する第2温度センサ155をさらに含んでもよい。第1温度センサ145と第2温度センサ155は、コイル130による磁場に影響を受けない種類でもある。
【0072】
第1温度センサ145は、第2サセプタ140に近接して配置される。例えば、第1温度センサ145は、第2サセプタ140が配置された隔室142内に第2サセプタ140と共に配置され、隔室142の上部壁または側壁に装着される。
【0073】
第1温度センサ145は、第2サセプタ140の温度を間接または直接的に測定することができるが、第1温度センサ145が第2サセプタ140の温度を間接的に測定する場合、第1温度センサ145は、第2サセプタ140から所定距離ほど離隔配置される。
【0074】
第1温度センサ145が第2サセプタ140から所定距離ほど離隔配置される場合、第1温度センサ145は、例えば、赤外線(Infra Red;IR)センサでもある。但し、第1温度センサ145が第2サセプタ140の温度を所定距離ほど離隔して間接的に測定可能である以上、第1温度センサ145の種類は、それに制限されない。
【0075】
第2サセプタ140の温度が間接的に測定されるとき、第1温度センサ145と第2サセプタ140は、直接的に連結される必要性がなく、エアロゾル生成装置100内の構造がさらに単純になる。
【0076】
第1温度センサ145が第2サセプタ140の温度を直接的に測定する場合、第1温度センサ145は、第2サセプタ140と接触するように配置される。第1温度センサ145が第2サセプタ140と接触するように配置される場合、第1温度センサ145は、例えば、RTD(Resistance Temperature Detector)センサ、NTC(Negative Temperature Coefficient of Resistance)センサ、または、PTC(Positive Temperature Coefficient of Resistance)センサでもある。但し、第1温度センサ145が第2サセプタ140と接触して第2サセプタ140の温度を測定する一第1温度センサ145の種類はそれに制限されない。
【0077】
第2サセプタ140の温度が直接的に測定されるとき、第1温度センサ145と第2サセプタ140は、直接的に連結される必要性がある。第2サセプタ140の温度が第1温度センサ145と直接連結されて測定されることにより、さらに正確かつ迅速な温度測定が可能である。第1温度センサ145から測定される温度に基づいて第2サセプタ140の第1温度プロファイルが記録されて計算される。
【0078】
第2温度センサ155は、第3サセプタ150に近接して配置される。例えば、第2温度センサ155は、エアロゾル生成装置100の収容部110の側壁内に第3サセプタ150と共に配置される。
【0079】
第2温度センサ155は、第3サセプタ150の温度を間接的または直接的に測定可能であるが、第2温度センサ155が第3サセプタ150の温度を間接的に測定する場合、第2温度センサ155は、第3サセプタ150から所定距離ほど離隔配置される。
【0080】
第2温度センサ155が第3サセプタ150から所定距離ほど離隔配置される場合、第2温度センサ155は、例えば、赤外線(Infra Red;IR)センサでもある。但し、第2温度センサ155が第3サセプタ150の温度を所定距離ほど離隔して間接的に測定可能である以上、第2温度センサ155の種類はそれに制限されない。第3サセプタ150の温度が間接的に測定されるとき、第2温度センサ155と第3サセプタ150は、直接的な連結が不要なので、構造がさらに単純になる。
【0081】
第2温度センサ155が第3サセプタ150の温度を直接的に測定する場合、第2温度センサ155は、第3サセプタ150と接触するように配置される。第2温度センサ155が第3サセプタ150と接触するように配置される場合、第2温度センサ155は、例えばRTD(Resistance Temperature Detector)センサ、NTC(Negative Temperature Coefficient of Resistance)センサ、または、PTC(Positive Temperature Coefficient of Resistance)センサでもある。但し、第2温度センサ155が第3サセプタ150と接触して第3サセプタ150の温度を測定する以上、第2温度センサ155の種類は、それに制限されない。
【0082】
第3サセプタ150の温度が直接的に測定されるとき、第2温度センサ155と第3サセプタ150は、直接的に連結される。第3サセプタ150の温度が第2温度センサ155と直接連結されて測定されることにより、さらに正確かつ迅速な温度測定が可能である。第2温度センサ155から測定される温度に基づいて第3サセプタ150の第2温度プロファイルが記録されて計算される。
【0083】
図3Aは、実施例に係わるエアロゾル生成装置100にシガレット200が収容されていない場合、第1温度プロファイル及び第2温度プロファイルを概略的に示す図面であり、
図3Bは、実施例に係わるエアロゾル生成装置100にシガレット200が収容された場合、第1温度プロファイル及び第2温度プロファイルを概略的に示す図面である。
【0084】
シガレット200の収容如何による第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルについて、
図3A及び
図3Bを参照して詳細に説明する。
【0085】
図3Aを参照すれば、シガレット200を収容していないとき、目標温度に到逹する第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルが概略的に示されている。エアロゾル生成装置100にシガレット200が収容されない場合、すなわち、収容部110が空いている場合、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルは、同一でもある。この際、第2サセプタ140と第3サセプタ150は、同一材料で構成され、同一の熱特性を有する。
【0086】
図3Bを参照すれば、シガレット200収容時に目標温度に到逹する第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルが概略的に示されている。エアロゾル生成装置100にシガレット200が収容された場合、すなわち、収容部110にシガレット200が収容される場合、第1温度プロファイルと第2温度プロファイルは、互いに異なる。
【0087】
例えば、第1温度プロファイルが目標温度に到逹する速度は、第2温度プロファイルが目標温度に到逹する速度より速い。すなわち、第2サセプタ140の昇温速度が第3サセプタ150の昇温速度より速く、
図3Bを参照すれば、目標温度に到逹する前の部分で第1温度プロファイルの傾度が第2温度プロファイルの傾度よりも大きい。
【0088】
シガレット200が収容部110に収容される場合、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとが互いに異なるのは、第3サセプタ150からエアロゾル生成装置100の収容部110に収容されたシガレット200に熱が吸収されるからである。
【0089】
例えば、コイル130に電流が流れて第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150がいずれも発熱すれば、第2サセプタ140は、シガレット200が収容される収容部110と所定距離ほど離隔(または、収容部110と区分された隔室142内部に)配置される。第2サセプタ140とシガレット200との間に所定の距離が存在することにより、第2サセプタ140が加熱されるとき、第2サセプタ140からシガレット200に吸収される熱による効果は無視される。したがって、第2サセプタ140の第1温度プロファイルは、シガレット200の収容如何とは関係なく、一定に保持される。
【0090】
一方、第3サセプタ150は、シガレット200が収容される収容部110の側壁内に配置されることにより、収容部110に配置されたシガレット200と近接して配置される。したがって、第3サセプタ150が加熱されるとき、第3サセプタ150からシガレット200に吸収される熱によって第3サセプタ150の第2温度プロファイルが変更される。
【0091】
これにより、シガレット200が収容される場合、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルは、互いに異なり、実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとを比較して、シガレット200の挿入如何を判断することができる。
【0092】
第3サセプタ150の第2温度プロファイルは、エアロゾル生成装置100に収容されるシガレット200の種類によって変更される。第3サセプタ150が加熱されるとき、第3サセプタ150からシガレット200で熱が吸収され、シガレット200に吸収される熱は、シガレット200の種類によって変更される。
【0093】
例えば、シガレット200の種類によってシガレット200を覆い包むラッパ(wrapper)の厚さ、気孔率、熱伝達率などが変更される。シガレット200の種類によって変更される要素によって、第3サセプタ150からシガレット200に吸収される熱伝達量及び熱吸収速度は、変更され、これにより、第3サセプタの第2温度プロファイルは、シガレット200の種類によって変更される。
【0094】
エアロゾル生成装置100は、エアロゾル生成装置100に挿入されるシガレット200による第3サセプタ150の第2温度プロファイルに係わるデータを保存することができる。保存された温度プロファイルに係わるデータと測定される第2温度プロファイルとを比較することで、シガレット200の種類が特定される。
【0095】
エアロゾル生成装置100がシガレット200の種類を特定することで、エアロゾル生成装置100は、各シガレット200の種類に対応する個別的な温度制御が可能である。シガレット200の種類に対応する個別的な温度制御を通じてエアロゾル生成装置100は、多様な種類のシガレット200それぞれに最適のエアロゾル生成環境を提供することができ、これにより、生成されるエアロゾルの風味をさらに向上させうる。
【0096】
図4は、制御部160及び電源部170をさらに含むさらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100の断面図である。
【0097】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとを比べることで、シガレット200の収容如何を判断する制御部160をさらに含み、さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、コイル130に電力を供給する電源部170をさらに含んでもよい。
【0098】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、実施例に係わるエアロゾル生成装置100に含まれる構成要素を同様に含み、構成要素の構造及び効果は、上述した通りなので、これと重複する範囲での詳細な説明は省略する。
【0099】
制御部160は、コイル130に供給される電力を制御することができる。制御部160は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルを通じて第1サセプタ120の温度を決定することができる。
【0100】
また、制御部160は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとを互いに比較することで、エアロゾル生成装置100の収容部110にシガレット200の収容如何を判断し、シガレット200の収容如何によってエアロゾル生成装置100の駆動如何を決定することができる。これに基づいてエアロゾル生成装置100の誤作動、過熱などが防止される。
【0101】
制御部160は、エアロゾル生成装置100に挿入されるシガレット200による第3サセプタ150の第2温度プロファイルに係わるデータを予め保存し、エアロゾル生成装置100の作動時、第3サセプタ150から測定される第2温度プロファイルに係わるデータを保存されたデータと比較してエアロゾル生成装置100に挿入されたシガレット200の種類を特定することができる。この際、シガレット200の種類を特定することで得られる効果については、上述した通りなので、これと重複する範囲の説明は、省略する。
【0102】
制御部160は、コイル130に供給される電力を制御することで、第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150に印加される交番磁場の振幅及び周波数のうち、少なくとも1つを調整することができる。
【0103】
第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150に印加される交番磁場の振幅及び周波数のうち、少なくとも1つが調整されることにより、第1サセプタ120、第2サセプタ140、及び第3サセプタ150から放出される熱エネルギーが調整される。したがって、制御部160は、コイル130に供給される電力を制御してシガレット200が加熱される温度を制御することができる。この際、コイル130の電力制御は、第2サセプタ140の第1温度プロファイル及び第3サセプタ150の第2温度プロファイルに基づくことができる。
【0104】
電源部170は、エアロゾル生成装置100の動作に用いられる電力を供給する。例えば、電源部170は、第1サセプタ120、第2サセプタ140及び第3サセプタ150が加熱されるように電力を供給し、制御部160の動作に必要な電力を供給することができる。また、電源部170は、エアロゾル生成装置100に設けられたディスプレイ、センサ、モータなどの動作に必要な電力を供給することができるが、これに制限されず、各構成要素に電力を供給することができる。
【0105】
本実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、第2サセプタ140の第1温度プロファイルと第3サセプタ150の第2温度プロファイルとを比較して、シガレット200の挿入如何を判断し、これに基づいてエアロゾル生成装置100の誤作動を防止し、エアロゾル生成装置100内部の過熱を防止してエアロゾル生成装置100内部の構成要素をさらに安全に保持することができる。
【0106】
また、本実施例に係わるエアロゾル生成装置100は、保存された温度プロファイルに係わるデータと測定される第2温度プロファイルとを比較することで、シガレット200の種類を特定することができる。エアロゾル生成装置100がシガレット200の種類を特定することで、エアロゾル生成装置100は、各シガレット200に種類に対応する個別的な温度制御が可能である。これにより、多様な種類のシガレット200それぞれに最適のエアロゾル生成環境を提供し、生成されるエアロゾルの風味をさらに向上させうる。
【0107】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成方法は、コイル130に交互に磁場を生成する段階、生成された磁場によって複数のサセプタ120、140、150が発熱する段階、及び発熱された複数のサセプタ120、140、150のうち、一部の温度プロファイルに基づいてシガレット200の収容如何を判断する段階を含む。
【0108】
さらに他の実施例に係わるエアロゾル生成方法の構成及び効果は、実施例に係わるエアロゾル生成装置の構成及び効果と同一であるところ、これと重複する範囲において詳細な説明は省略する。
【0109】
一方、上述した方法は、コンピュータで実行されるプログラムで作成可能であり、コンピュータで読取り可能な記録媒体を用いて前記プログラムを動作させる汎用デジタルコンピュータにおいて具現される。また、上述した方法で使用されたデータの構造は、コンピュータで読取り可能な記録媒体に多くの手段を通じて記録される。前記コンピュータで読取り可能な記録媒体は、マグネチック記録媒体(例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM、USB、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光学的記録媒体(例えば、CD-ROM、DVDなど)のような記録媒体を含む。
【0110】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲内で変形された形態に具現可能であるということを理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本発明の範囲は、前記説明ではなく、特許請求の範囲に開示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈されねばならない。