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特許7041218発射管内で無人航空機を脱着可能に連結するシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-03-14
(45)【発行日】2022-03-23
(54)【発明の名称】発射管内で無人航空機を脱着可能に連結するシステム
(51)【国際特許分類】
   B64D 7/08 20060101AFI20220315BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20220315BHJP
   F41F 3/042 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
B64D7/08
B64C39/02
F41F3/042
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020147343
(22)【出願日】2020-09-02
(62)【分割の表示】P 2019020156の分割
【原出願日】2013-06-07
(65)【公開番号】P2020203675
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2020-09-02
(31)【優先権主張番号】61/656,949
(32)【優先日】2012-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512059877
【氏名又は名称】エアロバイロメント,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】AEROVIRONMENT,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】アンドリューコフ,オレクサンダー
【審査官】金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0315817(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0167957(US,A1)
【文献】特開昭62-210398(JP,A)
【文献】特開2004-333116(JP,A)
【文献】米国特許第05164539(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0212479(US,A1)
【文献】特表2015-522467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64F 1/04
B64C 39/02
B64D 7/08
F41F 3/042-3/052,
3/07 -3/08
F42B 14/00,15/00,
30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機(UAV)の発射方法であって、
ガス発生器内でガスを発生させるステップと、
発生した前記ガスを、発射筒の拡張可能発射筒スカートと前記ガス発生器との間の高圧ボリュームに導入することにより、前記高圧ボリューム内のガス圧により前記拡張可能発射筒スカートが押されて拡張し、前記高圧ボリューム内のガス圧が所定の圧力に達すると、発射管内で前記発射筒を拘束している接着剤結合を破壊するステップと、
前記発生したガスを使用して前記拡張可能発射筒スカートを前記発射管の内周壁に対して押すステップと、
前記発生したガスを使用して前記発射筒を前記発射管の上方に押し上げるステップ
を具えることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記接着剤結合が、前記拡張可能発射筒スカートと前記ガス発生器の周りのシェルとの間の接着剤結合を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、さらに、
止め具を用いてUAVを前記発射筒に留めるステップと、
前記止め具を前記発射管の前記内周壁に対して拘束して、前記止め具が前記UAVと前記発射筒のうちの少なくとも1つから離脱するのを防ぐステップと、
を具えることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法において、さらに、
前記止め具を前記内周壁を通過してスライドさせて、前記止め具から前記UAVと前記発射筒のうちの少なくとも1つを解放するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法において、前記発射筒を前記発射管に係留して前記発射筒が前記発射管から出るのを防ぐステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項6】
無人航空機(UAV)の発射方法であって、
接着剤で発射筒を発射管内に拘束するステップと、
ガスを発射筒の拡張可能発射筒スカートの高圧側に導入することにより、ガス圧により前記拡張可能発射筒スカートが押されて拡張し、前記拡張可能発射筒スカートの高圧側のガス圧が所定の圧力に達すると、前記発射管内の前記発射筒の前記拘束を破壊するステップと、
前記ガスを用いて前記発射筒を前記発射管の上方に押し上げるステップと、
を具えることを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、さらに、
前記ガスを用いて前記拡張可能発射筒スカートを前記発射管の内周壁に対して押すステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記発射筒を拘束するステップは、接着剤を用いて発射筒を拘束するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、さらに、
接着剤を使用して前記発射筒を拘束する前記ステップが、前記発射筒の拡張可能スカートを前記発射管内のガス発生器の周りのシェルに拘束するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法において、さらに、前記発射筒を前記発射管に係留するステップを具えることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項6に記載の方法において、さらに、前記拡張可能発射筒スカートが、前記拡張可能発射筒スカートから前記発射管の内周壁に向かって延びる円周スカート突出部を具えることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項6に記載の方法において、さらに、
前記発射筒が前記発射管から出るのを防ぐように構成されたテザーによって、前記発射筒の移動を制限するステップを具えており、
前記発射筒の移動の制限は、前記ガスを前記発射管内に実質的に保持することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、
前記テザーは、テザーリールおよび/または巻取装置のうちの少なくとも1つによって、前記発射筒および前記発射管の内周壁に取り付けられることを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法で使用する無人航空機(UAV)発射管装置であって、
一定の横断面積を具える第1開口部と、
前記第1開口部と比較して拡大された横断面積を具える第2開口部であって、前記第1開口部および第2開口部が発射管を形成する第2開口部と、
前記第1開口部に配置され、UAVに脱着可能に連結するように構成された発射筒と、を具え、
前記発射筒が、前記発射筒の前記第1開口部から前記第2開口部への移動時に前記UAVから離脱するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置において、
前記発射筒は、止め具により前記UAVに脱着可能に連結するように構成されており、
前記止め具は、前記発射筒の第1止め具タブと、前記UAVの第2止め具タブとに脱着可能に連結するように構成されることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項15に記載の装置において、
前記止め具は、前記第1開口部の内面、前記発射筒の前記第1止め具タブ、および前記UAVの前記第2止め具タブのうちの少なくとも1つによって、回転拘束されていることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項16に記載の装置において、
前記止め具は、前記発射筒の前記第1開口部から前記第2開口部への移動時に、前記UAVの前記第2止め具タブから離脱するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、
前記止め具は、前記止め具が前記第2開口部の内面を通過する移動時に、前記発射筒の前記第1止め具タブから離脱するよう構成されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項14に記載の装置において、さらに、
前記第1開口部の底部に配置された少なくとも1つのガス発生器と、
前記発射筒の拡張可能発射筒スカートであって、前記拡張可能発射筒スカートの空いた端部が前記少なくとも1つのガス発生器に向けられ、脱着可能な拘束により軸方向に拘束された拡張可能発射筒スカートと、
を具えることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項19に記載の装置において、
前記少なくとも1つのガス発生器はガスを発生させるように構成され、
前記拡張可能発射筒スカートは、前記ガスを前記発射管内に実質的に保持するように構成されており、
発生した前記ガスは、前記拡張可能発射筒スカートを前記脱着可能な拘束から離脱させ、前記発射筒を前記第1開口部から第2開口部へ推進させるように構成されており、
前記拡張可能発射筒スカートは、前記第2開口部の拡大された横断面積まで拡張して、前記ガスを前記発射管の第2開口部内に実質的に保持し続けるように構成されており、
さらに、前記発射筒および前記第1開口部の底部に取り付けられたテザーを具えており、前記テザーは、前記発射筒の移動を制限するように構成され、前記拡張可能発射筒スカートは、前記ガスが前記発射管内の開口部を通って漏出しないように実質的に保持することを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2012年6月7日に出願された暫定特許出願第61/656,949号の優先権および利益を主張し、その内容は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、発射筒を有する発射管に関し、より具体的には、無人航空機(UAV)用の発射管とキャニスタ、静音型発射管、および発射筒に関する。
【背景技術】
【0003】
通常UAVは、組み立てられていない状態で発射場に運ばれる。発射場において、これらは組み立てられ、検査され、発射される。発射は一般的に、手動で、弾性テザーによって、電動ウィンチによって、移動車両から、またはこれらのいくつかの組み合わせによって実行される。このような方法は時間がかかり、および/または扱いにくい。発射されると、UAVは、例えば監視制御を介して、ループ内の人間、断続的に軌道修正をアップリンクしている人間によって、または、オンボード飛行経路ガイダンス生成器と、慣性センサおよび/または全地球位置測定システム(GPS)受信器の出力と組み合わせてプレロードされた迎撃/攻撃拠点から、アップリンクを受信して誘導されてもよい。
【発明の概要】
【0004】
無人航空機(UAV)の発射管装置が開示され、これは、開口の周りに設けられ管を形成するプリプレグ基材の少なくとも1つの層と、前記管の内部に配置されて第1止め具タブを有する発射筒と、前記第1止め具タブに脱着可能に連結されて前記管の内周壁に接している止め具とを具え、前記止め具が前記内周壁および前記第1止め具タブにより回転拘束されている。前記発射筒はまた、前記管の内周壁とともに圧力シールを提供する拡張可能スカートを具えてもよい。前記拡張スカートは、接着剤を用いて前記管内で軸方向に拘束されてもよく、前記接着剤は前記管内のシェルの周りに前記拡張可能スカートを脱着可能に結合することができる。このような実施例では、前記シェルはガス発生器の外面を含んでもよく、当該ガス発生器は、前記拡張可能スカートと前記シェルとの間に高圧ボリュームを生成させるためのガスを発生させるように構成され、この生成された圧力は、前記ガス発生器の外面と前記拡張可能スカートとの間の接着剤拘束を破壊することによって、前記シェルから離れるように前記拡張可能スカートを押すのに十分である。この装置はまた、前記発射筒の上に設置されたUAVを有してもよく、当該UAVは、前記止め具に脱着可能に連結された第2止め具タブを有し、前記止め具は、前記内周壁、前記第1止め具タブ、および前記第2止め具タブによって回転拘束されている。前記発射筒は前記管に係留されてもよい。前記発射筒は、前記UAVを係合するように構成され、第1の複数の部分的拡張可能スカートシールを有する基部発射筒と、前記基部発射筒に設置され、第2の複数の部分的拡張可能スカートシールを有する円周発射筒スカートとを具えてもよく、前記第1および第2の複数の部分的拡張可能スカートシールが、前記内周壁の圧力シールを完全にする。前記拡張可能スカートは、接着剤を用いて前記管内に軸方向に拘束されてもよく、前記接着剤は前記管内のシェルの周りに前記拡張可能スカートを脱着可能に結合することができ、前記ガス発生器によるガスの発生が、前記接着剤の脱着可能な結合を破壊することにより、前記ガス発生器から前記拡張可能スカートが離れるように押す。UAVは前記発射筒の上に設置されてもよく、前記UAVは、前記止め具に脱着可能に連結された第2止め具タブを有し、前記内周壁は、前記UAVが前記管内にある間に、前記止め具が前記第2止め具タブから外れるのを防ぐ。
【0005】
無人航空機(UAV)の発射方法が開示され、これは、ガス発生器内でガスを発生させるステップと、前記ガスを、発射筒の拡張可能発射筒スカートと前記ガス発生器との間の高圧ボリュームに導入し、発射管内で前記発射筒を拘束している接着剤結合を破壊するステップと、前記ガスを用いて前記拡張可能発射筒スカートを前記発射管の内周壁に対して押すステップと、前記ガスを用いて前記発射筒を前記発射管の上方に押し上げるステップとを具える。この方法はまた、前記接着剤結合が、前記拡張可能スカートと前記ガス発生器の周りのシェルとの間の接着剤結合を含んで規定されてもよい。この方法はまた、止め具を用いてUAVを前記発射筒に留めるステップと、前記止め具を前記発射管の内周壁に対して拘束して、前記止め具が前記UAVと前記発射筒のうちの少なくとも1つから離脱するのを防ぐステップを具えてもよい。いくつかの実施例では、この方法はまた、前記止め具を前記内周壁を通過してスライドさせて、前記止め具から前記UAVと前記発射筒のうちの少なくとも1つを解放するステップを具えてもよく、前記発射筒を前記発射管に係留して前記発射筒が前記発射管から出るのを防ぐステップを具えてもよい。
【0006】
他の実施例では、無人航空機(UAV)の発射方法が、発射筒を発射管内に拘束するステップと、ガスを発射筒の拡張可能発射筒スカートの高圧側に導入して発射管内の発射筒の拘束を破壊するステップと、前記ガスを用いて前記拡張可能発射筒スカートを前記発射管の内周壁に対して押すステップと、前記ガスを用いて前記発射筒を前記発射管の上方に押し上げるステップと、を具える。このような実施例では、発射筒は接着剤を用いて拘束されてもよく、前記接着剤は、前記発射筒の拡張可能スカートを前記発射管内のガス発生器の周りのシェルに拘束するために用いられてもよい。この方法はまた、前記発射筒を前記発射管に係留するステップを具えてもよい。前記拡張可能発射筒スカートはまた、当該拡張可能発射筒スカートから前記発射管の内周壁に向かって延びる円周スカート突出部を具えてもよい。この方法はまた、前記発射筒が前記発射管から出るのを防ぐように構成されたテザーによって、前記発射筒の移動を制限するステップを具えてもよく、前記発射筒の移動の制限は、前記ガスを前記発射管内に実質的に保持する。いくつかの実施例では、前記テザーは、テザーリールおよび/または巻取装置によって、前記発射筒および前記発射管の内周壁に取り付けられてもよい。
【0007】
他の実施例では、無人航空機(UAV)発射管装置を含み、これは:一定の横断面積を具える第1開口部と;前記第1開口部と比較して拡大された横断面積を具える第2開口部であって、前記第1開口部および第2開口部が発射管を形成する第2開口部と;前記第1開口部に配置され、UAVに脱着可能に連結するように構成された発射筒と;を具え、前記発射筒が、当該発射筒の前記第1開口部から前記第2開口部への移動時に前記UAVから離脱するように構成されている。前記発射筒は、止め具により前記UAVに脱着可能に連結するように構成されてもよく、前記止め具は、前記発射筒の第1止め具タブと、前記UAVの第2止め具タブとに脱着可能に連結するように構成される。前記止め具は:前記第1開口部の内面、前記発射筒の第1止め具タブ、および前記UAVの第2止め具タブのうちの少なくとも1つによって、回転拘束されてもよい。前記止め具は、前記発射筒の前記第1開口部から前記第2開口部への移動時に、前記UAVの第2止め具タブから離脱するように構成されてもよい。前記止め具は、当該止め具が前記第2開口部の内面を通過する移動時に、前記発射筒の第1止め具タブから離脱するように構成されてもよい。いくつかの実施例ではまた、前記第1開口部の底部に配置された少なくとも1つのガス発生器と;前記発射筒の拡張可能発射筒スカートであって、当該拡張可能発射筒スカートの空いた端部が前記少なくとも1つのガス発生器に向けられ、脱着可能な拘束により軸方向に拘束された拡張可能発射筒スカートと;を具えてもよい。前記少なくとも1つのガス発生器はガスを発生させるように構成され、前記拡張可能発射筒スカートは、前記ガスを前記発射管内に実質的に保持するように構成されてもよい。前記発生したガスは、前記拡張可能発射筒スカートを前記脱着可能な拘束から離脱させ、前記発射筒を前記第1開口部から第2開口部へ推進させるように構成されてもよい。前記拡張可能発射筒スカートは、前記第2開口部の拡大された横断面積まで拡張して、前記ガスを前記発射管の第2開口部内に実質的に保持し続けるように構成されてもよい。いくつかの実施例ではさらに、前記発射筒および前記第1開口部の底部に取り付けられたテザーを具えてもよく、当該テザーは、前記発射筒の移動を制限するように構成され、前記拡張可能発射筒スカートは、前記ガスが前記発射管内の開口部を通って漏出しないように実質的に保持する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例は、例として図示され、添付図面の図に限定されるものではない。
【0009】
図1図1は、接着剤を用いて発射管内でシェルに結合された拡張可能スカートと、UAVに脱着可能に連結された発射筒との一実施例を示す。
図2図2は、ガス圧が拡張可能スカートに対して高圧ボリュームに形成されている、図1に示した拡張可能スカート、接着剤、およびシェルの拡大図である。
図3図3は、発射管内で発射筒を拘束している接着剤結合を拡張可能スカートが破断した状態の、最初に図1に示した拡張スカート、接着剤、およびシェルの拡大図である。
図4図4は、ガスが発射筒を図1に示した発射管の上方に押し上げる様子を示しており、発射筒は止め具を用いて脱着可能にUAVに連結されており、止め具は発射管の内壁により拘束されている。
図5図5は、例示的なUAV発射管と、一実施例における、止め具を用いてUAVに脱着可能に連結された発射筒とを示し、止め具は発射管の内壁により拘束されている。
図6図6は、例示的なUAV発射管と、一実施例における、止め具を用いてUAVに脱着可能に連結された発射筒とを示し、止め具は発射管の内壁により拘束されている。
図7図7は、図5および6に示した止め具が、内壁の拘束が除去されてUAVから外れる図を示す。
図8図8は、例示的なUAVの発射と、一実施例における、止め具を用いてUAVに脱着可能に連結された発射筒とを示し、止め具は発射管の一部分の範囲内の発射管の内壁により拘束されている。
図9図9は、例示的なUAVの発射と、一実施例における、止め具を用いてUAVに脱着可能に連結された発射筒とを示し、止め具は発射管の一部分の範囲内の発射管の内壁により拘束されている。
図10図10は、図8および9に示した止め具が、内壁の拘束が発射管の他の部分において除去され、UAVから外れる図を示す。
図11図11は、他の実施例における拡大された開口の発射端を有するUAV発射管と、止め具に連結しているUAVおよび発射筒とを示し、止め具は発射管の一部分の範囲内の発射管の内壁により拘束されている。
図12図12は、他の実施例における拡大された開口の発射端を有するUAV発射管と、止め具に連結しているUAVおよび発射筒とを示し、止め具は発射管の一部分の範囲内の発射管の内壁により拘束されている。
図13図13は、翼が展開されて、その推進プロペラが回転している例示的なUAVを示す。
図14図14は、翼が展開されて、その推進プロペラが回転している例示的なUAVを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
無人航空機(UAV)発射管装置が開示され、これは、開口部の周りに設けられて管を形成するプリプレグ基材と、管の内部に配置されて第1止め具タブを有する発射筒と、前記第1止め具タブに脱着可能に連結されて管の内周壁に接する止め具とを具え、前記内周壁は、前記UAVが管内にある間、前記止め具が前記第1止め具タブから外れるのを抑止する。この手法により、UAVは、発射場にさらに移動される前に、組み立てられ、検査され、発射管内に拘束しておくことができる。
【0011】
図1は、検査および/または発射場へのさらなる移動のために、発射管100内に脱着可能に拘束されているUAV108の一実施例を示す。発射管100は、開口部106の周りに設けられた内周壁および外周壁(102、104)を有する。いくつかの実施例において、発射管100は単層構造で形成される。UAV108は、開口部106内に内周壁102に近接配置されて示されており、UAV108は、それ自体が発射管100内に配置された発射筒110に脱着可能に結合されている。発射筒110は中空であり、高圧ボリューム114側に向けられた開口端112を有する。テザー116が、発射筒110の中空内部で、発射筒110に取り付けられ、発射管100の内壁102にも取り付けられている。
【0012】
UAV108は、当該UAV108の近位端120に半径方向のくぼみ118を有し、ここからUAV止め具タブ122が止め具124に連結するために内周壁102に向かって半径方向に延びている。同様に、発射筒110は、当該発射筒110の近位端130の半径方向のくぼみ128から止め具124に連結するために内周壁102の方へ半径方向に延びる止め具タブ126を有する。図1に示すように、これらのUAVの止め具タブおよび発射筒の止め具タブ(122、126)は、相補的に互いに反対に回転整列して、例えばU字形のような止め具124が、UAVと発射筒の止め具タブの両方(122、126)を脱着可能に囲むことを可能とする。例えば、UAVおよび発射筒の止め具タブ(122、126)の各々は、水平かつ平坦な表面、またはほぼ水平かつほぼ平坦な表面を形成し、止め具124がUAVおよび発射筒の止め具タブ(122、126)を囲む位置にあるときに、止め具124の相補的な部分がこれらの面に座する。UAV108と、発射筒110と、止め具124とが発射管100内に挿入されると、内周壁102が、UAVの止め具タブ122と発射筒の止め具タブ126の双方が離れないように、止め具124を回転拘束してUAV108および発射筒110の結合を達成し、これは、内周壁102が止め具124を回転拘束しなくなったら脱着可能となる。
【0013】
代替的な実施例では、止め具124は、ヒンジ(図示せず)で、UAVの止め具タブ122と脱着可能に連結され、発射筒110に回転可能に連結される。このような実施例では、例えば、UAV108および止め具124が発射管100から出始めるか、開口部106の直径が適切に増大することにより、内周壁102による止め具124の回転拘束が取り除かれると、止め具124がヒンジ(図示せず)の周りを回転可能となる。
【0014】
発射筒110は、拡張可能スカート132を有して形成され、または組み立てられ、これは軸方向に拘束されており、ガス発生器134の下流で発射管100の内壁102に脱着可能に結合されている。図1に示すように、拡張可能スカート132は、接着剤結合138を用いて管内で円周シェル136に脱着可能に結合され、拡張可能スカート132と円周シェル136との間に高圧ボリューム114が確立される。円周シェル136は、ガス発生器134の外面により規定される。動作時に、ガス発生器134からのガスが、高圧ボリューム114に導入される。生じたガス圧が、接着剤結合138において拡張可能スカート132を押して拡張し、拡張可能スカート132を円周シェル136から解放する。拡張可能スカート132で生じた圧力は、発射筒110と発射管100の内周壁102との間のガスシールの形成をもたらし、または少なくとも促進し、高圧ボリューム114と、発射筒の高圧ボリュームと反対側との間のガス圧の差を利用して、発射管100の内壁102に沿って発射筒110をよりよく駆動する。拡張可能スカート132と内周壁102との間の圧力シールの形成は、拡張可能スカート132に形成されここから発射管100の内周壁102の方へ延びる円周スカート突出部140によって促進される。特定の実施例では、発射筒110が、発射筒110と内周壁102との間の隙間を形成して、発射器が熱くなりすぎたり、発射器の構造的完全性が損なわれ若しくは破られるような発射ガスが含まれないように、所望の量のガス漏出を提供するように構成される。したがって、発射筒110の実施例は、ガス漏出を制限し、および/またはUAV108の発射プロセスの間に発生する音波の音響伝播を制限する大きさにしてもよい。
【0015】
内周壁102は、エポキシプリプレグのケブラー(商標名)のような、プリプレグ基材から形成されてもよい。止め具124は、ポリ塩化ビニル(PVC)のような熱可塑性ポリマーから形成された、またはアルミニウムや鋼のような金属から形成された剛性部材でもよい。止め具124は、発射管100の内周壁102によってUAV108と発射筒110に対して回転拘束される。
【0016】
図2は、最初に図1に示した、拡張可能スカート132と、接着剤結合138と、シェル136との拡大図であり、ガス圧が拡張可能スカート132に対して高圧ボリューム114に形成されている。拡張可能スカート132は、接着剤結合138を用いてシェル136に脱着可能に連結されている。代替的な実施例では、接着剤結合138は、ガス200が高圧ボリューム114内で予め定められたガス圧に達することで破壊するように構成された他の連結方法、例えば、拡張可能スカート132をシェル136に連結する適切なピンなどに置き換えてもよい。円周スカート突出部140は、ガス200が発射筒の中空内に導入されると、内周壁102に当接する。
【0017】
図3は、最初に図1に示した拡張可能スカート132およびシェル136の拡大図であり、発射管100内に発射筒を拘束している接着剤結合138を破壊すべく、高圧ボリューム内のガス圧が拡張可能スカートを押している。予め定められた圧力に達すると、接着剤結合138は、拡張可能スカート132をシェル136に結合しておくのに不十分となり、シェル136の外面と拡張可能スカート132との間の接着剤拘束が破壊されて、拡張可能スカート132および発射筒を軸方向に解放する。ガス200は、拡張可能スカート132を発射管の内周壁102に対して押し続け、発射筒を発射管の上方に押し上げるためのガスシールを強化する。拡張可能スカート132は、図では発射管100とシェル136の基部300においてシェル136に接着剤で結合されているが、この拡張可能スカート132はシェル136のより高い位置で連結されてもよい。また、接着剤結合138は、図ではビーズや長球の形状を有するが、この接着剤結合138は、ガス200が高圧ボリューム114内で予め定められたガス圧に達するのに応じて、拡張可能スカート132をシェル136から離れるように押すために、拡張可能スカート132を接着剤結合138から「引き裂き」または剥がすことができるような薄い層の接着剤の形態をとってもよい。
【0018】
図4は、ガス発生器134の周りのシェル136から拡張可能スカート132が解放された後の、図1に示した発射筒100を図示している。ガス発生器134が高圧ボリューム114を加圧するためにガス200を発生し続けることで、拡張可能スカート132に対する高圧ボリューム114と発射管の他の部分との間の差圧が発生し、円周スカート突出部140と内周壁102との間に存在するガスシールを強化する。発射筒110は、このようにしてUAV108を開口部106を通して発射管100の上方へ押し上げる。発射筒110に連結されたテザー116は、発射筒110が発射管100の上方へ上がり続けることができるように、連続的に繰り出される。UAV108は止め具124を通して発射筒110に脱着可能に連結されたままでもよく、この止め具124は内周壁102により回転拘束されて、止め具124がUAVおよび発射筒の止め具タブ(122、126)のうちの少なくとも1つから離脱するのが防止される。図4では、一定の横断面を有する開口部106が図示されている。代替的な実施例では、開口部は、UAVの止め具タブ122から、発射筒の止め具タブ126から、またはその両方から止め具124を回転解放すべく段階的に拡大している横断面を有してもよい。
【0019】
図5は、その長さに沿って一定の横断面積を有する発射管500の一実施例を図示し、発射筒510が止め具514を用いて脱着可能にUAV512に連結され、止め具514は、発射筒510とUAV512との両方に脱着可能に連結され、発射管500の内周壁516によって回転拘束されている。この実施例では、発射管500の頂部の開口部にわたって任意の破壊可能なシール502を有する発射管500が図示されている。2つのガス発生キャニスタ(504、506)が図示され、発射管500の高圧ボリューム508の内部に配置されている。図5では、発射筒510を発射管500内に拘束していた接着剤結合が破壊されており(図3参照)、高圧ボリューム508と、発射筒の高圧ボリュームと反対側との間の圧力差に応じて、発射筒510が発射管の上方へ軸方向に移動している。破壊可能なシール502を破って発射器500から出始めたUAV512が図示され、止め具514は、発射筒510とUAV512との間の脱着可能な連結を維持するために、内周壁516により回転拘束され続けている。
【0020】
図6は、図5のUAV発射管を図示し、ガス発生キャニスタ(504、506)が-ガス600に示すように-発射管500の内周壁516と発射筒510との間の高圧ボリューム508内部の圧力を増加させている。テザー604が、テザーリールまたは巻取装置608を介して、内周壁516および/または内側の基部壁606に取り付けられている。図5と比較して、発射筒510は、UAV512とともに発射管500に沿って-この例では直方体の容積を-移動しており、UAV512は止め具514により発射筒510に脱着可能に連結されている。一実施例では、ガス発生器(504、506)によるガスの発生をずらしてもよく、UAV512が発射管500に沿って移動して射出される際に圧力が増加または維持されるように、一方のガス発生器はもう一方よりも遅く始動してもよい。
【0021】
図7は、図5および6の発射管を図示し、発射筒510が発射管から出て行くのを防止し、ガスを発射器ボリュームの中に実質的に保持して後の周辺大気へのガス漏出を制御するために、発射筒510がテザー604により制限された最大の繰り出し、または最大限の移動距離に近づいている。いくつかの実施例では高温または温かいガスの発生器を使用しており、発射筒510は、ほぼ図7に示す位置よりも先には移動しない。止め具514が内周壁516を通過してスライドすると、止め具514はUAVの止め具タブ700から分離されて、UAV512が妨害されずに発射管の外に出続けることが可能になる。いくつかの実施例では、止め具514が内周壁516から完全に離れるようにすることなどで、発射筒510の最大限の移動距離を伸ばして、止め具514がUAVの止め具タブ700と発射筒の止め具タブ702との両方から分離できるようにしてもよい。このような実施例では、発射筒510、または発射筒510の一部の拡張可能発射筒スカート704が、後の周辺大気へのガス漏出を制御するために、ガスを発射器ボリュームの中に実質的に保持する。発射筒はまた、止め具514が完全に離脱するか否かに関わらず、最大限の繰り出し位置で発射筒510を通過するガスの放出の制御を実現するための、側面のくぼみ(図示せず)を有してもよい。
【0022】
図8は、拡大された開口の発射端部を有する発射管800の一実施例を図示する。止め具514は、図5および6に示すように全長に沿ってではなく、発射管の長さの一部に沿って発射管800の内周壁820により回転拘束されている。2つのガス発生キャニスタ(802、804)が、発射管800の高圧ボリューム806内に配置されて図示されている。係留された発射筒808は、ガス発生キャニスタ(802、804)とUAV810との間に配置されて図示されている。発射管は、発射速度を高めるための一定の横断面積の高圧開口部812と、従来のUAV810の胴体の外に延在するUAV搭載物816を収めるための拡大開口発射部814とを有する。例えば、UAV搭載物816は、UAV810の胴体の外に延在するカメラ、センサ、または他の装置のために設けられる。このUAV810が、任意の破壊可能なシール818を破って発射器800から射出され始めるのが図示されており、止め具514は、発射筒808とUAV810との間の脱着可能な連結を維持するために内周壁820により回転拘束され続けている。
【0023】
図9は、図8の拡大開口発射部814とUAV発射管800とを図示し、ガス発生キャニスタ(802、804)が、発射筒808およびガス発生キャニスタ(802、804)の間の高圧ボリューム806内で-ガス900で示すように-圧力を増加させている。テザー902が、テザーリールまたは巻取装置906を介して、内周壁820および/または内側の基部壁904に取り付けられている。図8と比較して、発射筒808は、UAV810とともに発射管800-この例では直方体の容積-に沿って移動しており、UAV810は止め具514によって発射筒808に脱着可能に連結されている。図8および9に示す実施例では、発射筒808は、まだ拡大開口発射部814に接近しておらず、止め具514はなおも内周壁820によって回転拘束されてUAV810を発射筒808に脱着可能に連結している。
【0024】
図10は、図8および9に示した止め具514がUAV810から外れて、発射管の拡大開口発射部814内で発射筒808からUAV810が分離するところを図示する。止め具514が一定の横断面積の高圧開口部812を通過してスライドすると、止め具514はもはや内周壁820により回転拘束されなくなり、止め具514がUAVの止め具タブ1000から外れて、UAV810が制約されない状態で発射管の外に出続けることが可能となる。いくつかの実施例では、発射筒808は拡張可能発射筒スカート1002を有し、これは発射器ボリュームの中にガスを実質的に保持して、実質的に拡大開口発射部814を通じて発射筒808を継続して推進するように構成されている。
【0025】
図11および12は、拡大開口発射部1104を有する発射管1100の一実施例を図示する。発射管1100は、発射速度を高めるための一定の横断面積の高圧開口部1102と、UAV1108の胴体の外に延在するUAV搭載物1106を収めるための拡大開口発射部1104とを有する。図8および9に示す発射管とは異なり、一定の横断面積の高圧開口部1102が、発射管1100の長さのほぼ全体に渡って延びている。図11および12に示す実施例では、拡大開口発射端部1104は、利用可能な高圧開口部の長さを最大限にしつつ、UAV1108の前部においてUAV搭載物1106を収めるために発射管の長さに沿って急に導入されている。止め具1110は、UAV1108を発射筒1112に脱着可能に連結し、拡大開口部1104に達する手前の発射管の長さの実質的な部分に沿って、発射管1100の内周壁1114により回転拘束されており、これにより止め具1110はUAV1108および発射筒1112から離れるように回転しない。止め具1110が高圧開口部1102の内周壁1114を通過してスライドすると、止め具1110はもはや内周壁1114により回転拘束されなくなり、止め具1110がUAV1108から外れて、UAV1108が制約されない状態で発射管の外に出続けることが可能となる。
【0026】
図13は、発射前の状態の例示的なUAV1300を底側から見た斜視図であり、すなわち、主翼1302および尾翼面1304が航空機の胴体の下に折りたたまれている。また、プロペラを回転可能に取り付けることができるプロペラハブ1306が示されている。航空機は、航空機の形に従う、またはこれから延びる無線周波数(RF)アンテナを具えてもよい。管ボリュームが直円柱、直方体、または他の形状であっても、UAVの横断面は、航空機と発射器の内壁との間の気密の密着性を維持するのに不十分である。このため、ガス圧に基づく発射のために、発射筒がガス源とUAVとの間に配置される。
【0027】
図14は、翼1302、1304が展開して推進プロペラ1402が回転している、発射された状態の例示的なUAV1400を図示する。UAVはアンテナを通じて信号を受信および/または送信してもよく、例えば、RFアンテナ1308は、発射されたUAV1400の形状に従うか、またはこれから延びてもよい。
【0028】
上記実施例の特定の特徴と形態との様々なコンビネーション、および/またはサブコンビネーションが創作されてもよく、これらはなおも本発明の範囲内にあることが意図されている。したがって、開示された発明の様々なモードを形成するために、開示された実施例の様々な特徴と形態が互いに組み合わされ、または置換され得ることが理解されるべきである。さらに、例示として本書に開示された本発明の範囲は、上述の開示された特定の実施例に制限すべきではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14